第1回国民年金第3号被保険者制度等に関する検討会(議事録)

年金局年金課

日時

2026年9月4日(金)15:00~17:00

場所

東京都千代田区平河町2丁目4-2 
全国都市会館 地下1階第3・4会議室

出席者

委員(五十音順)
  • 上野 智(参考人)
  • 菊池 馨実(座長)
  • 近藤 絢子(構成員)
  • 佐藤 麻衣子(構成員)
  • 清家 武彦(構成員)
  • 高田 彩香(構成員)
  • 嵩 さやか(構成員)
  • 筒井 淳也(構成員)
  • 中條 美奈子(構成員)
  • 永井 幸子(構成員)
  • 永瀬 伸子(構成員)
  • 堀 有喜衣(構成員)
  • 百瀬 優(構成員)
  • 山内 清行(構成員)

議事録

第1回国民年金第3号被保険者制度等に関する検討会(議事録)[318KB]

議事内容
○年金局年金課企画官 定刻になりましたので、ただいまより、第1回「国民年金第3号被保険者制度等に関する検討会」を開催いたします。
 構成員の皆様におかれましては、御多用の折にもかかわらず、御出席を賜りまして誠にありがとうございます。
 本検討会の座長が決まるまでの間は、事務局が進行役を務めさせていただきます。私は、年金局年金課で企画官をしております、安濟でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本検討会は、年金局長のもと開催するものです。第1回の開催に当たりまして、年金局長の巽より御挨拶申し上げます。
○年金局長 皆様におかれましては、御多用の中、本検討会の構成員をお引き受けいただきまして、誠に御礼申し上げます。
 第3号被保険者制度は、昭和60年の年金制度改正におきまして、それまで任意加入となっていた第2号被保険者が扶養する配偶者につきまして、第3号被保険者として、本人名義の年金権を確立するため、導入されたものでございます。その際、保険料負担を求めず、基礎年金給付に必要な費用を厚生年金制度全体で負担することとされました。
 その後、時代が進むにつれまして、女性の就業率が上昇し、共働き世帯が増加していることに加えまして、働き方も多様化してまいりました。
 公的年金制度が、時代の変化に即した働き方に中立な制度となるよう検討していく必要がございます。
 また、本制度は、昨年の法改正の附則におきましても、その在り方について検討を行うものとするとされております。
 また、自由民主党、日本維新の会において取りまとめられました、社会保障改革項目に関する具体的な骨子におきましても、その縮小に向け、マルチワーカーへの対応等を含めた短時間労働者等への被用者保険適用拡大を早期に進展させるとともに、第3号被保険者に係る実態調査を実施し、令和8年度中にその結果を取りまとめ、課題の整理を行うとされておるところでございます。
 こうした検討規定等を踏まえまして、これまでの議論の中でも、第3号被保険者の中には様々な属性の方がいらっしゃることへの指摘もあることから、第3号被保険者の方々の実態を把握し、制度をめぐる様々な論点について、丁寧な議論を積み重ねていくことが重要であると考えており、多様な御知見や御経験を有する構成員の皆様方に御議論いただく、このような場を設けることといたしました。
 長らく議論を重ねてきた難しい課題ではございますが、今後の年金改正における非常に重要なテーマであると考えており、構成員の皆様におかれましては、ぜひ忌憚のない御意見を賜りたいと考えておる次第でございます。
 簡単ではございますが、私からの御挨拶とさせていただきます。
○年金局年金課企画官 続きまして、構成員の皆様を御紹介させていただきます。
 資料1に名簿を添付しておりますが、本日御出席いただいている方のお名前を五十音順で御紹介させていただきます。
 まず、菊池構成員でございます。
 続きまして、近藤構成員でございますが、本日オンラインで遅れての御参加でございます。
 佐藤構成員でございます。
 清家構成員でございます。
 高田構成員でございます。
 嵩構成員でございます。
 筒井構成員でございます。
 中條構成員でございます。
 永井構成員でございます。
 永瀬構成員でございます。
 堀構成員でございます。
 百瀬構成員でございます。
 山内構成員でございます。
 また、本日は岩﨑構成員が御欠席のため、上野参考人に御出席いただいております。
 なお、倉田構成員、武田構成員からは、本日御欠席との連絡をいただいております。
 構成員の皆様の御紹介は以上でございます。
 続きまして、事務局の紹介をさせていただきます。
 年金局長の巽でございます。
 年金管理審議官の伊澤でございます。
 大臣官房審議官の林でございます。
 総務課長の重永でございます。
 年金課長の水野でございます。
 数理課長の鈴木でございます。
 事業管理課長の岡でございます。
 保険局保険課長の荻原でございます。
 年金課課長補佐の亀遊でございます。
 続きまして、資料の確認をさせていただきます。
 本日の懇談会はペーパーレスで実施しております。傍聴の方は厚生労働省のホームページから資料を御覧ください。
 本日の資料ですけれども、資料1といたしまして「『国民年金第3号被保険者制度等に関する検討会』の開催要項と構成員名簿」。
 資料2といたしまして「第3号被保険者制度を巡る現状について」。
 資料3で「第3号被保険者制度の実態調査について」を事務局で御用意しております。資料の過不足等ございましたら、お知らせください。
 続きまして、本検討会の運営について御説明をいたします。
 本検討会につきましては、公開することによりまして個人等に不利益を及ぼすおそれがある場合など、特段の事情がある場合を除き、公開といたします。
 また、資料につきましても原則公開といたしまして、検討会の内容については、厚生労働省のホームページにお名前を含めまして議事録として掲載する予定です。あらかじめ御了承いただきますよう、よろしくお願いいたします。
 それでは、これより、議事に入らせていただきます。
 カメラの方は、ここで退室をお願いいたします。
(カメラ撮り終了)
○年金局年金課企画官 まず、議題1「座長の選出について」でございます。開催要綱で構成員の互選により選出することとされております。どなたか御意見ございますでしょうか。
 嵩構成員、お願いいたします。
○嵩構成員 それでは、僭越ではありますけれども、御提案させていただきます。
 2025年年金制度改正の際に、年金部会長を務められておりまして、また、社会保障制度全般に精通されている、菊池構成員にお願いしてはどうかと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
○年金局年金課企画官 ありがとうございます。
 ほかに御意見等ございますでしょうか。
 特に御意見、御異議等ございませんので、菊池構成員に座長をお願いしたいのですけれども、菊池構成員もよろしいでしょうか。
(菊池構成員 首肯)
○年金局年金課企画官 ありがとうございます。
 それでは、菊池構成員に座長をお願いすることとさせていただきます。菊池構成員は座長席への御移動をお願いいたします。
(菊池構成員 座長席へ移動)
○菊池座長 ただいま、座長を拝命いたしました菊池でございます。
 本検討会については、本日も大勢の報道の方にいらしていただいているようでもございまして、大変社会的にも注目されていると思っておりまして、その意味では、大変重責であると思ってございますが、皆様に忌憚なく自由に御議論いただけるように努めさせていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○年金局年金課企画官 ありがとうございます。
 それでは、これ以降の進行につきましては、座長にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○菊池座長 それでは、早速ですが、議題の2「第3号被保険者制度を巡る現状について」及び議題の3「第3号被保険者等に関する実態調査について」に入らせていただきます。
 事務局から御説明をお願いいたします。
○年金局年金課企画官 事務局でございます。
 資料の2のファイルを御覧ください。
 「第3号被保険者制度を巡る現状について」という題になってございます。
 資料の3ページを御覧ください。
 国民年金第3号被保険者についての定義をしてございます。
 ○のところでございますけれども、国民年金第3号被保険者についての要件を書いてございます。
 20歳以上60歳未満の者であって、厚生年金保険の被保険者(第2号被保険者)の配偶者であること。
 国内居住要件、それから、生計維持要件が記載されてございます。
 生計維持関係の認定につきましては、年間収入が130万未満であること等となってございます。
 詳細について、次ページに具体的な通知を添付してございます。
 年間収入の考え方については、ここに記載のとおりでございまして、給付と負担につきましては、第3号被保険者の期間については、保険料納付済み期間として基礎年金の給付に反映されて、本人は保険料を負担しないということになってございます。
 4ページ目については、割愛いたします。
 5ページ目につきましては、厚生年金保険・健康保険の被扶養者の認定基準となってございます。
 一番下の部分ですけれども、平成5年4月以降130万円となった後に、それ以降、変更はございません。
 資料の6ページを御覧ください。
 こちらは、第3号被保険者制度の改正・議論の経緯となってございます。
 昭和60年改正におきまして、第3号被保険者制度が創設されました。その後、見直しについて議論が行われてはございますけれども、特に制度としては、変更はございません。
 資料の7ページを御覧ください。
 こちらは、第3号被保険者制度の導入経緯となってございます。
 制度発足当時ですけれども、厚生年金などの被用者年金の被保険者の妻については、任意に加入となってございました。
 2つ目の○ですけれども、妻が任意加入していない場合は、障害年金は受給できず、さらに、離婚した場合には、自分名義の年金がないという問題がございました。
 ○の3つ目ですけれども、昭和60年の年金改正において、サラリーマン世帯の専業主婦についても、第3号被保険者として国民年金の強制適用対象として、自分名義の年金権を得られるようにした、という経緯です。
 資料の8ページ目を御覧ください。
 こちらは、公的年金の負担と給付の構造となっておりまして、賃金水準(1人あたり)が同じであれば、どの世帯類型でも一人当たりの年金額は同じということを示しております。
 資料の9ページ目につきましては、基礎年金の財政構造となっております。
 国民年金財政、厚生年金財政からの基礎年金拠出金の額というのが、1号被保険者と2号被保険者の人数比によって案分して決定をいたしまして、そちらに国庫負担が入りまして、基礎年金財政については賄われてございます。
 資料に一部訂正がございまして、左下の厚生年金財政積立金248.3兆円となっておりますけれども、正しくは302兆円となっております。ホームページについては、資料を差し替えさせていただきます。大変失礼いたしました。
 資料の10ページ目は参考といたしまして、保険料との関係も分かる資料をつけております。
 資料の11ページ目でございます。
 諸外国における無収入の配偶者の取扱いとなってございます。諸外国について、分かる範囲で調べた資料となってございます。
 アメリカについては、就労する方の拠出記録に基づいて、無業の配偶者に対して一定の年金給付を保障される例というものがございます。
 ドイツ、イギリス、フランス、スウェーデンについては、配偶者という立場に着目したものではございませんが、出産や育児の期間について保険料を納付した期間とみなすことで給付が保障されるという例がございました。
 続きまして「制度をとりまく近年の状況」でございます。
 13ページ目でございます。
 こちらは、第3号被保険者制度に関する検討規定をまとめたものでございます。
 一番上が、さきの法律改正における附則の検討規定でございます。第3号被保険者の在り方について国民的な議論が必要であるという認識のもと、その議論に資するような第3号被保険者の実情に関する調査研究を行い、その在り方について検討を行うものとされてございます。
 衆議院、参議院のそれぞれ附帯決議の中でも同様の規定がなされております。
 また、社会保障改革項目に関する具体的な骨子におきましても、第3号被保険者に係る実態調査を実施し、令和8年度中にその結果を取りまとめ、課題の整理を行う。
 第3号被保険者制度に関する検討会を令和8年夏頃を目途に立ち上げ、政策を推進するとされてございます。
 14ページ目以降については、さきの年金部会の議論の整理における第3号被保険者制度に関連した部分を抜粋した資料を添付してございます。
 検討の背景や、現状、評価についての記載、それから、次の15ページでございますけれども、今後の取組の方向性や議論を行う上での論点がまとめられてございます。
 続きまして、資料の16ページ目でございます。
 こちらは、短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大の現状でございます。
 これまで、制度改正が行われて適用拡大が進められてまいりました。さきの2025年の改正、④の部分でございますけれども、月額賃金8.8万円以上の賃金要件を、最低賃金の状況を踏まえ撤廃、企業規模の要件を段階的に撤廃するという法改正が行われました。
 こちらの資料の真ん中の部分、2025年改正のところですけれども、段階的に撤廃となってございまして、2035年まで段階的に、それぞれ企業規模要件が撤廃されるということになっております。
 17ページ目につきましては、被用者保険の適用拡大を行った場合の適用拡大対象者数となっております。
 続きまして、18ページ目を御覧ください。
 こちらは、社会保険の適用区分と、いわゆる年収の壁について整理した資料となってございます。
 19ページ目を御覧ください。
 こちらは、適用関係を整理したものでございます。
 第3号被保険者(被扶養者)の収入が増加した場合で、被扶養者ではなくなった場合ですけれども、御本人については、厚生年金、健康保険に加入をするか、国民年金、国民健康保険に加入することになりまして、それぞれ社会保険料の負担が発生いたします。
 上のほう、第2号被保険者になった場合ですけれども、さらに医療保険から傷病手当金、出産手当金を受給できるようになります。
 下、第1号被保険者となった場合につきましては、保険料負担は発生するが、給付に変化はないということでございます。
 20ページを御覧ください。
 こちらは、複数事業所で被用者保険の適用要件を満たすものの適用関係についてでございます。
 それぞれケースを分けてございます。被用者保険につきましては、適用事業所の事業所ごとに判断をしてございます。1つの事業所で20時間を超えた場合については適用となります。
 他方、四角囲いの下のポツですけれども、複数事業所に適用されている場合につきましては、保険料については適用となる各事業所における報酬を合算して決定するのが、事例の2ですけれども、仮に合算した労働時間が週20時間を超えていたとしても、適用されない事例として事例4がございます。
 続きまして「女性の就労状況等」でございます。
 資料の22ページを御覧ください。
 こちらは、労働力人口・就業者数の推移を表した資料となってございます。
 少子高齢化が進展する中にありましても、労働力人口・就業者数が一定数維持されているような状況となってございます。
 23ページを御覧ください。
 就業者数が維持されているということでございますけれども、就業率については、20歳代前半を除きまして全体的な上昇傾向にございます。
 24ページを御覧ください。
 特に女性の就業率が全体として上昇傾向となってございます。
 さらに、25ページですけれども、女性の就業率について、年齢ごとに分けたものでございます。
 ○の2つ目でございます。ほとんどの世代では30歳代前半に就業率が下がっておりますけれども、世代が若くなるほど下げ幅が小さくなります。
 また、1990年から1994年生まれにつきましては、30歳代前半における就業率低下が見られないということが見られています。
 26ページを御覧ください。
 女性の労働力率の変化でございます。いわゆるM字カーブでございますけれども、今、こちらのM字カーブについては、徐々にM字カーブという形が崩れてきて、台形型に近づきつつあるような状況でございます。
 27ページを御覧ください。
 こちらは、厚生年金の被保険者期間の分布の変化でございます。これまで労働参加が進んできておるということを申し上げてまいりましたが、その結果といたしまして、若年世代ほど厚生年金の被保険者期間が長い方が、今後増加してくると考えられております。
 28ページでございます。
 こちらは、世帯構成の推移と見通しとなっております。高齢者単身世帯につきましては、今後とも増加が予想されておりまして、単身世帯が非常に増えているという状況が表れております。
 29ページでございます。
 未婚率の割合ですけれども、徐々に上昇しておりまして、1985年から2020年までの35年間で、男性で約7.8倍、女性で約3.5倍となっております。
 30ページを御覧ください。
 夫の所得階級別の妻の有業率でございます。
 30歳代の夫の取得階級別を見ますと、夫の所得階級が高くなるほど、妻の有業率が低くなる傾向が出ております。
 31ページを御覧ください。
 こちらは、共働き世帯数と専業主婦世帯数の推移を表しておりまして、共働き世帯が増加しているということが見て取れるかなと思います。
 32ページにつきましては、正規雇用比率の推移でございます。
 特に女性の正規雇用比率については、徐々に上昇しつつあるかと思います。
 続きまして、33ページでございます。
 こちらは、第一子出産前後の妻の継続就業率と育児休業の利用状況でございます。
 パートや派遣の方々につきましては、低水準となっておりますけれども、近年、上昇傾向が見られております。
 34ページにつきましては、正規雇用と非正規雇用労働者の推移でございます。
 35ページについては、年齢階級別となっております。
 36ページを御覧ください。
 こちらは、非正規の方の現在の雇用形態に就いている理由を調べたものでございます。
 非正規雇用労働者の現在の雇用形態に就いている理由について、男女ともに、自分の都合のよい時間に働きたいからが一番多くなっております。しかしながら、女性の場合については、家計の補助、学費等を得たいからが20.1%、家事・育児・介護等と両立しやすいからが続いております。
 37ページを御覧ください。
 就業を希望しない理由について、男女別・年齢別に調べたものでございます。
 特に20歳代、30歳代の女性の就業を希望しない主な理由といたしまして、出産・育児となってございます。
 40歳代になりますと、出産・育児を挙げる方も多いのですけれども、理由はない、家事、病気・けがが増加をいたしまして、50歳代になると、介護・看護を理由として挙げる方が大きく増加しております。
 男性については、全年代を通じて、病気・けが理由として挙げる方が多くなっております。
 続きまして、38ページを御覧ください。
 就業希望はあるが仕事探しをしていない理由について、男女別・年齢別に調べたものでございます。
 こちらも先ほどと同じ傾向がございまして、20歳代、30歳代の女性が求職しない主な理由といたしまして、出産・育児となってございます。
 40歳代については、出産・育児を挙げる方も多いですけれども、急いで仕事に就く必要がない、病気・けがも主な理由として増加しておりまして、50歳代になりますと、介護・看護を理由として挙げる方が大きく増加しております。
 男性については、病気・けがを理由として挙げる方が概ね全ての年代で多くなっております。
 続きまして「第3号被保険者の状況」でございます。
 40ページを御覧ください。
 公的年金被保険者数の推移でございます。
 こちらに赤い丸で囲っております国民年金第3号被保険者数でございますけれども、平成7年、1995年度の1220万人をピークにいたしまして、令和6年度、2024年度では641万人と、2分の1程度に減少しております。令和7年、2025年12月末時点では610万人まで減少しております。
 41ページを御覧ください。
 公的年金被保険者数の推移(男女別)でございます。
 こちらの男女別で見ますと、やはり、第3号被保険者の大半は女性が占めてございます。
 42ページを御覧ください。
 公的年金被保険者(女性)における第3号被保険者の人数及び割合でございます。
 年齢階級別で見てまいりますと、30歳代以降で、3号被保険者が占める割合が増加いたしまして、30歳代後半以降が3割を占めているというような状況となっております。
 43ページを御覧ください。
 夫婦の被保険者の組み合わせを表した資料となっております。
 現在では第2号被保険者同士の夫婦が48%と一番多くなっておりますけれども、2号被保険者と3号被保険者の夫婦も38%となっています。
 過去の調査と比較いたしますと、第2号被保険者同士の夫婦が増加しており、2号被保険者と3号被保険者の夫婦は減少しています。
 44ページを御覧ください。
 第3号被保険者の就労状況を表したものでございます。第3号被保険者の5割以上は就労しておりまして、そのうち仕事あり、主に家事が大半を占めております。
 45ページを御覧ください。
 こちらは、就労している第3号被保険者の勤め先での呼称及び労働時間でございます。
 第3号被保険者の方で働かれている方の8割以上が、パートとして就労しているということが見て取れるかと思います。
 46ページを御覧ください。
 就労していない第3号被保険者の就業希望でございます。
 年齢階級が上昇するにつれて、就業希望ありの割合が減少する一方で、就業希望なしの割合も上昇してまいります。
 末子の年齢別でございますけれども、0から2歳では就業希望がありの割合が約6割を占めておりますけれども、末子の年齢の上昇に伴いまして、就業希望ありと就業希望なしの割合が増加しております。
 47ページを御覧ください。
 就業希望のある第3号被保険者のすぐ仕事に就けない理由でございます。
 出産・育児のためが20歳代から40歳まで最多となっております。
 年齢階級が上がるにつれまして、健康に自信がないが増加いたしまして、50歳代では介護・看護のためが顕著に増加しております。
 続きまして、48ページを御覧ください。
 こちらは、第3号被保険者の子の状況ということになっております。
 同居の子の割合というものが、20歳代では7割、30歳代及び40歳代で8割以上となっておりますけれども、50歳代で6割となると同時に、別居の子のある割合が2割まで上昇しているということでございます。
 49ページを御覧ください。
 第3号被保険者の健康上の問題及び同居の親の状況でございます。
 健康上の問題が日常生活に影響を与える割合といたしましては、全体として1割未満となっておりますけれども、50歳代では1割になってまいります。
 右側のオレンジのグラフですけれども、同居の親のいない第3号被保険者が9割を占めておりまして、同居している中でも、手助けや見守りが必要な割合というのは限定的ですけれども、50歳代になりますと、増加をしているということでございます。
 続きまして、50ページでございます。
 第2号被保険者である夫の雇用所得でございます。こちらは、妻が第3号被保険者である場合については、第2号被保険者である場合と比べまして、全体として夫の雇用所得が高く、1000万円以上とする割合が顕著に高くなっております。
 続きまして、51ページでございます。
 こちらは、世帯年収別第3号被保険者の就業調整状況となっております。
 こちらは、世帯年収が300万円以下では100万円以下の年収水準を意識する割合が高く、世帯年収が900万円超では130万以下の年収水準を意識する割合が高くなっております。
 右側ですけれども、世帯年収が低いほど、実際にもっと働けると回答した割合が低く、実際には働けないと、働けるかどうか分からないと回答した割合が高くなってございます。
 52ページでございます。
 第3号被保険者が被用者保険に加入した理由でございます。
 こちらは、第3号被保険者の方が被用者保険に加入した理由といたしましては、将来の年金額を増やしたいから、より長い時間働けるようになったから、収入を増やしたい、維持したいからが上位を占めております。
 資料2については、以上でございます。
 続きまして、資料3を説明させていただきます。
 資料の2ページ目を御覧ください。
 資料の2ページにつきましては、第3号被保険者制度の検討規定につきまして、改めて、こちらに示させていただいております。
 法律の検討規定におきましても、第3号被保険者の実情に関する調査研究を行うといった規定がございまして、以下の附帯決議や社会保障改革項目に関する具体的な骨子等にも同様の規定がございます。
 資料の3ページを御覧ください。
 今回、第3号被保険者等に関する実態調査といたしまして、2つの調査を実施いたします。
 1つが、第3号被保険者の実態を明らかにするため、アンケート調査を実施いたします。こちらは、第3号被保険者制度を検討するに当たりまして、第3号被保険者等の世帯状況や就業状況に焦点を当てまして、扶養の範囲内で働いている人や働きたくても働けない人の状況の調査をするものでございます。
 もう一つの調査は、第3号被保険者制度に対する評価や自身の就業状況等について、第3号被保険者の当事者の意見を聴取いたしまして、より深い認識を把握するためのものでございまして、ヒアリング調査を実施いたします。
 資料の4ページを御覧ください。
 まず、アンケート調査の概要を御説明いたします。
 こちらの調査の趣旨については、先ほど申し上げたようなことでございまして、第三号被保険者には様々な方がいらっしゃる中で、どういった集団が構成されているのか明らかにするというものでございます。
 独立行政法人労働政策研究・研修機構に研究要請をしておりまして、アンケート調査を行いまして、令和8年度中に結果を取りまとめます。
 調査方法については、ウェブアンケート調査で、層化割付回収となっております。
 調査対象は、20歳から59歳の男女、学生を除きます。それで、年収260万円以下の方全体で、大体2万人規模を調査対象と考えております。
 このうち第1号は5,000人、第2号は5,000人、第3号は9,000人といたしまして、第3号から第2号に転換した方を第2号の内数として1,000人確保する予定にしております。
 調査内容につきましては、下記のとおりでございます。
 基礎的な性別、年齢、収入といった情報や、調査対象者に属する世帯の情報、就業している調査対象者の就業状況、就業していない調査対象者の就業規模、第3号被保険者制度に関する認識といった事項について調査内容といたします。
 資料の5ページから10ページにつきましては、アンケート調査のより詳しい項目について、それぞれ抜粋したものを添付してございます。それぞれ御覧いただければと思います。
 続きまして、11ページを御覧ください。
 ヒアリング調査の概要でございます。調査の趣旨といたしましては、第3号被保険者制度について民間事業者に委託をいたしまして、ヒアリング調査を実施いたしまして、当事者の意見を聴取いたします。
 こちらで、統計では表れてこない制度に関する率直な意見でございますとか、アンケート調査や数値では確認できない、就業に関する深い認識などを聴取いたしまして、令和8年度中に結果を取りまとめたいと考えております。
 調査方法につきましては、オンラインによります、デプスインタビュー調査でございまして、1人当たり60分を予定しております。
 調査対象者につきましては、第3号被保険者を中心といたしまして、比較対象といたしまして、第1号被保険者や第2号被保険者も調査対象といたします。全体で70名程度を考えております。
 第3号被保険者については50名、第2号被保険者については10名、第1号被保険者についても10名と考えております。
 調査内容につきましては、下記のとおりでございます。
 12ページを御覧ください。
 こちらは、第3号被保険者50名に対して行うグループ分けについて、下記のとおり示しております。
 この調査対象者の考え方ですけれども、第3号被保険者については、女性を中心に考えております。少数ではございますけれども、男性も調査をする予定にしております。
 無業、パートそれぞれについて、末子の年齢区分ごとに調査をいたします。そのほか、介護など働く上での制約がある方についても調査をするとしてございます。
 以下、それぞれのグループについて、詳細に記述をしております。
 13ページを御覧ください。
 こちらは、比較対象として調査をいたします、第1号被保険者と第2号被保険者についての調査の概要でございます。
 調査対象の考え方ですけれども、第1号被保険者の方については、シングルマザーの方や無業、パートそれぞれで、同居の子供の有無別に調査をいたします。
 第2号被保険者につきましては、第3号被保険者から第2号被保険者に転じたパート勤めの方について、末子の年齢別に調査をいたします。
 正社員の方、配偶者ありやシングルマザーの方、配偶者が第3号被保険者の方についてもそれぞれ調査をする予定としてございます。
 14ページを御覧ください。
 ヒアリング調査の内容でございます。こちらは、第3号被保険者となった背景や、就労の状況、育児・介護などの状況、年金の認識について、対象者の実態に即したインタビュー項目を設定いたしまして、それぞれ調査する予定にしております。
 第3号被保険者制度の理解でありますとか、なぜ第3号被保険者となったのか、それから、就労されている方については、就労されていってパートになられた理由、それから、働いていらっしゃらない方は働いていらっしゃらない理由や背景、育児の状況についても詳細にお伺いする予定にしております。
 事務局からの資料は以上となります。
○菊池座長 ありがとうございました。
 若干補足させていただきますと、この第3号被保険者問題と言われるものについては、長きにわたって議論になってきております。皆様御案内のとおりです。
 議論のひとつの基盤になったのが、2002年の7月から2003年の12月まで検討会が開かれまして、女性のライフスタイルの変化等に対応した年金の在り方に関する検討会、2003年の12月に1年半かけて報告書をまとめ、女性の年金という冊子になって公刊もされています。そこでは6つの改革案が提示され、これが1つのその後の議論のベースになったものと認識しております。
 その後、ずっと議論されてきているわけですが、私も2010年代半ば辺りから年金部会で議論に参加させていただいていて、先ほど、最初に御紹介があったのですが、直近の改正でいうと、令和元年、令和6年という直近の改正がありましたが、その前の平成28年改正に結びついた27年の部会の取りまとめでは、結構それなりに3号について議論したという記憶があって、議論の整理、つまり報告書にもそれなりのボリュームで書き込まれています。
 それに対して、その次の令和元年の取りまとめでは、割とあっさりと書いてございます。多分、その要因の1つは、3号を正面から取り上げるのではなく、論点のメインは、被用者保険の適用拡大に重きを置かれていたように思います。それが2010年代半ば以降です。
 それで、直近の令和6年の取りまとめでは、かなり踏み込んで議論が整理されたと記憶しております。それなりに委員の皆さんからも議論が提示され、もちろん適用拡大についても議論し、改正もなされましたが、3号についてもかなり議論がなされ、そのこともあって、先ほど御紹介のあった昨年の法改正の際に、附則に規定が設けられて、調査研究、そして検討するという規定が置かれたということかと思います。
 その意味では、最初に御紹介申し上げた2003年の検討会に次いでといいますか、二十数年ぶりに正面から3号の問題を議論すると、そういう場が設けられたのかなと、私は認識してございます。
 ただ、これも先ほど資料で御説明いただいたように、この二十数年の間の社会環境、経済環境、家族の在り方が大きく変わっているという中で、改めて、この3号の問題をどう考えていくかということになろうかと思いますので、その意味でも構成員の皆様の活発かつ忌憚のない御議論を賜ることができればと思っているところでございます。
 少し時間を頂戴して、すみませんでした。
 それでは、ここからは、構成員の皆様からの御意見を頂戴したく存じます。
 今日は第1回目ですので、どうぞ御自由に、何か論点があるわけでもありませんので、御意見を述べていただければと存じます。
 とは言っても時間に限りがありますので、一応目安としては、お一人様4分程度ということでお願いできればと存じます。17時までですので、時間が残れば、2巡目ということで、さらに御議論いただきたいなと思ってございます。
 本日は、オンラインで近藤構成員も御参加されておられますが、まずは、会場御参加の皆様から御発言いただき、その後、オンラインのほうに移らせていただきたいと存じます。
 それでは、いかがでしょうか。五十音でというと、また、それはそれで、それが公平かどうかということにもなりますので、どうぞお手を挙げていただければ、指名させていただきますので、お願いいたします。
 それでは、永瀬構成員、お願いします。
○永瀬構成員 今、お話に出ました通称「女性と年金検討会」(2000-2001年)の当時の委員で、ここにまだ参加できている唯一の者なため、そのときの話も含めてお話しできればと思います。
 当時非常に熱心な議論がありました。実は男性の構成員と女性の構成員がいたのですけれども、女性委員で第3号被保険者制度がありがたいと言った人は1人もおらず(男性構成員は女性のための制度だと言っていましたが)、女性構成員は女性の貢献がより反映される制度への何らかの変更を願っていました。
 毎回マスコミが詰めかけ、翌日の新聞に必ず大きく取り上げられる非常に熱の入った検討会でした。けれども、一番の肝であると思われていた第3号被保険者制度の改正案は結局はまとまりませんでした。その後、私はずっと第3号被保険者制度にまつわる論文を書き続けていますけれども、あまり注目されることもありませんでした。今回とうとうこのように第3号被保険者制度を検討する会が改めて開かれたことを大変うれしく思っております。
 本日の配布資料2の7ページは、1985年改正を説明するためにいつも出てくる厚生労働省による図です。図の左側が85年改正前です。図には「夫分」と書かれていますけれども、男女にかかわらず85年改正前の雇用者の制度です。左下の「定額部分」というのが、給料が高い人も低い人も加入年数あたり同じように給付を受けられる雇用者間の再分配部分でありました。それが当時は32年加入で7万6800円でした。その上の報酬比例部分というのは報酬に比例します。ですので女性の報酬が男性の半分だったら、ここは81300円でなく4万円と半分ぐらいになりましょうか。また女性は加入期間も男性より平均的に短かったので年金額は一層少なかったと思います。ですけれども、低い賃金でも長く勤務すれば、この「定額部分」が非常に重要な役割を果たし、高齢期の年金が賄われる仕組みです。
 それが85年改正でどう変わったかというと、私、85年改正のときの新聞記事も覚えているのですけれども、女性に年金権ができたと歓迎されていました。それまで任意加入だった主婦が、年金を得られるようになったのだと。
 私も当時は、そういう改正なのだと思っていましたけれども、委員となって、この制度を子細に勉強してみると、この85年改正というのは働く女性に不利な改正でした。まず雇用者間の再分配である定額部分を5万円に削っています。女性雇用者は自分が被扶養配偶者をもつことはまずないので、雇用女性の年金の再分配部分は40年加入で5万円に減りました。報酬比例部分ももともとは32年加入で計算されていたのですが40年加入の計算となりました。出産等を経て男性同様に40年勤務できる女性は少なかったので、女性の報酬比例部分も全般に小さくなりました。
 ただ、右の図が示すように、被扶養配偶者がいる夫については、改正後には、再分配部分は、5万円ではなく夫婦2人分の10万円になったのです。なので、7頁の説明図は、年金水準は、改正前も後も年金は17万円強、夫1人の社会保険料に対して、世帯の給付水準は変わらない上に、妻名義の年金ができます、というのが当時のうたい文句で、マスコミもこれを大変歓迎する論調でした。私も、そうなのかなと思っていたのですけれども、そしてそれは、すぐには分からなかったのですが、研究をすると、長い調整期間を経て、だんだんこの定額部分というのが小さくなっていき、世帯に被扶養配偶者部分というのがだんだんできていった、つまり生まれ年で制度の影響が大きく異なるとわかりました。そして働く女性の年金、働くことに基づく年金は、再分配の縮小と、それから再配分が2人分は来ないということ、そして報酬比例部分の縮小によって、時間をかけて縮小しました。
 簡単な計算をしてみますと、例えば32年勤務すると約8万円の定額部分があり、あと、報酬比例部分が男性の半分で4万円程度とすると大体約12万円だった。それが85年改正後ですと、40年加入で、5万プラス3万8000円で約9万円ぐらいです。長年女性が勤務した場合と、無職だった場合を比較すると、85年改正の前は12万円の年金差があったのですけれども、85年改正後は、ベースの5万円が同じですから、40年加入しても報酬比例部分の4万円だけの差に縮小したということです。女性が自ら働くということから得られる年金は大きく縮小した改正であり、厚生年金に入らない程度にお小遣いを稼ぐことを有配偶女性に奨励する改正という見方ができます。
 ただ、当時は、日本的雇用慣行が礼賛されていました。日本は、パワフルな経済力を持ち、このまま男性の賃金もどんどん伸びると思われていました。介護保険制度もなく、家庭内で高齢者介護が行われていましたし、また第3号被保険者であるということ、つまり専業主婦になりたいという女性もいました。若い層ではそう思わない女性も増えていったとは思いますけれども。そんな状況のもと、第3号被保険者制度は、男性世帯主の収入に主婦が生計費を頼ることを前提とし、妻が夫とともに本格に就業することを抑制する改正だったものの、しかし被扶養の妻が自分名義の年金を得られるようにした改正だったと、私は理解してきました。
 では、今はどうなのでしょうか。今の一番の問題は、―私は今だけでなく、2000年当時も一番問題だと思ってきたのは、主婦の老後の自分名義の年金が増えたことではなく、―それは無論女性にハッピーなことのわけなのですけれども―、女性が、被扶養にとどまるような就業調整を行う誘因が日本の諸制度にあって、それがパート労働市場の労働供給を歪ませ、低賃金の労働市場にしていたことです。
 当時は103万の調整がとても多かったのですけれども、103万ぐらいで就業調整するので、パートは正社員と全然違う賃金体系で低賃金が続きました。ただ就業調整すれば自分で社会保険料を払わずに基礎年金という再分配部分をもらえるという状況がずっと今日まで続いている。
 現在は、おおいなる人手不足経済の入口であり、現役人口の減少によって人手不足はこれからも続くはずです。一方、女性の多くは大卒となり、大卒以外を含めても、日本女性の雇用者としての能力や学力はとても高いことが知られている。それで何で100万までしか働かないことが続いているのでしょう。これでは家計も潤わないし日本の経済成長もできないでしょう。
 ただ、女性の妊娠、出産、育児の過程では、やはり女性にいろいろ負担が行きます。育児休業の利用は広がっていますが、無職になるケースもあり、そこに対しての配慮は今後も必要だと思います。けれども、就業調整行動はまったく非効率ですので、人手不足の今こそ、改正が必要で可能な時期となっている、この検討会はありがたい機会だと思っています。これが改正が必要な1つの理由です。
 もう一つは、女性の長い高齢期への備えという側面です。最近、年金のデータを調べてみたのですけれども、85歳以上あるいは90歳以上の男性の年金は、サラリーマン層については比較的高いのですけれども、70歳代以下となると男性の年金水準はかなり下がっています。
 つまり、長くサラリーマンを続けた夫の死後に、その妻が得る遺族年金の水準は、70歳代以下の女性が、将来、夫に死に別れる頃には、かなり下がるものと見通されます。夫の年金が高かった以前はサラリーマンの遺族年金の水準は比較的よかったのです。当時は高齢単身女性の年金の給付水準を見ただけで、この人は生涯シングルで働いた女性の低い年金なのか、それとも夫の遺族年金を引き継いでもらったものか、それが分かるほど、後者の方が高かったのです。けれども、最近は両者の差は縮小し、全般に水準は下がっています。
 現在は、高齢期一人暮らしが増えており、今後さらに増えていくとみられます。日本の女性は特に長寿です。現在の制度のもとで、長寿の女性が高齢期の一人暮らしをしていけるのかどうか。将来については、やはり働き控えを奨励するのではなく、働くと年金も増えて報われるという方向に制度を変えていくべきです。
 つまり働かないほうが社会保険料を払わない割に年金が得られて報われる、というのではなく、働いて社会保険料を払うとそれだけ高齢期に備えることができ報われるようにすべきです。ただしいまだに日本はOECD諸国の中で最も男女の賃金格差が大きい国の1つです。低収入者に対する雇用者内の再分配部分を厚くすること、これは子育て期を終えて中年期から就職する女性が、年金加入を通じて年金を増やすために重要のではないかと思います。時代の先を見てどういう年金が女性にとっていいのかというのを考えるべきなのではないかなと思っております。
 少し長くなって失礼いたしました。
○菊池座長 ありがとうございます。
 永瀬構成員が2002年のときの委員でいらしたというのは存じ上げていましたので、最初に御発言いただけないかなと思って、密かに期待していたのでありがとうございます。
○永瀬構成員 そのときも、厚労省の方も本当に熱心にしてくださったということは申し上げます。
 ただ、結論は女性の人たちは、あまり賛成ではなかった結論だったかもしれないですけれども、すみません、余計なこと言って。
○菊池座長 ありがとうございました。
 それでは、皆様からいかがでしょうか。
 それでは、永井委員、お願いします。
○永井構成員 ありがとうございます。
 日本労働組合総連合会、連合の永井と申します。よろしくお願いいたします。
 私からは、この検討会に臨むに当たりましての連合のスタンスを申し上げた上で、今後の検討の進め方について確認を2点ほどさせていただきたいと思います。
 連合は、これまで年金部会をはじめ、この第3号被保険者制度につきましては、被用者保険の適用拡大を早期に進めるとともに、第3号被保険者の生活実態を分析するなど、将来的な第3号被保険者制度の廃止に向けた会議体の早期設置を求めてまいりました。
 こうした中で、この検討会が設置され、具体的な議論が開始されるということは重要な一歩と受け止めております。本検討会での議論によって、第3号被保険者制度に関する議論が、これ以上先延ばしされることなく、将来的な制度廃止に向けた道筋が明示されることを期待しております。
 その上で、今後の検討の進め方について確認をさせていただきたいと思います。
 1つ目は、スケジュール感についてです。本検討会につきましては、今後どの程度の頻度で開催し、どの程度の期間をかけて議論していくことを想定されているのか、本日御説明いただいた調査やヒアリングとの関係も含めて、想定につきましてお示しいただければと思います。
 2つ目は、年金部会との関係でございます。
 本検討会における議論や調査研究の結果を、今後どのような形で年金部会と共有し、年金部会における議論につなげていくことを想定されているのか、こちらについても確認させていただきたいと思います。
 以上です。
○菊池座長 ありがとうございます。
 御質問が2点ございます。よろしくお願いします。
○年金局年金課企画官 事務局でございます。
 当面の進め方につきましては、令和8年度中につきましては、例えば過去の年金制度改正の際の第3号被保険者制度に関する議論の振り返りで、先ほど、菊池座長からもお話がございましたけれども、2002年の検討会でありますとか、過去の年金部会での議論の取りまとめでありますとか、そういったところも振り返りをしていくということでございますとか、あと、実態調査の結果の概要の報告といったことを行うほか、あと、構成員の方々からプレゼンの形で、何かお話をいただくということも想定しております。
 その上で、令和8年度中に課題の整理を行いまして、その後、令和9年度もそれまでの議論を踏まえたさらなる検討を行うということを予定しております。
 それで、年金部会との関係ということですが、年金部会のほうは、まだ、議論は行われてございませんが、今後、こちらの検討会での議論が進んでいく中でその議論の結果を踏まえて、年金部会にも報告をしていくという流れになっていくのかなと考えております。
 事務局からは以上となります。
○菊池座長 永井委員、よろしいですか。
○永井構成員 はい。
○菊池座長 ありがとうございます。
 いかがでしょうか。
 それでは、百瀬構成員、お願いします。
○百瀬構成員 よろしくお願いします。私からは4点、お伝えしたいと思います。
 第1に、現行制度を前提として3号被保険者制度を廃止した場合の年金財政への影響についてです。
 仮に、第3号を廃止した場合、数百万人規模の方が第1号になると考えられます。第1号が増えると、国民年金勘定では、1人当たりの積立金が減少します。公的年金は原則として賦課方式ですが、積立金による財政効果もあり、1人当たりの積立金が減ると、その財政効果は小さくなります。その結果、国民年金勘定の財政は悪化します。
 現行制度では、国民年金勘定の財政状況によって基礎年金の水準が決まります。結果として全国民が受け取る基礎年金の水準が低下します。さらに、基礎年金の半分は国庫負担ですので、公的年金に対する国庫負担も減少します。
 この理解に、もし誤りがあれば、御指摘いただきたいのですが、誤りがなければ、基礎年金の水準がどの程度低下するのかを、どこかの段階でお示しいただきたいと思います。
 一方、厚生年金勘定に着目すると、保険料率が法定の料率で据え置かれるのであれば、財政的なプラスが生じると思います。この理解に誤りがなければ、財政的なプラスというのが、どのような形で処理される可能性があるのかを、どこかの段階でお示しいただきたいと思います。
 第2に、健康保険との関係についてです。第3号と健康保険の被扶養者の仕組みは密接に関係しています。例えば、第3号を廃止しても、健保の被扶養者の仕組みがそのままであれば、年収130万円の壁が残ることに変わりはありません。
 一方で、被扶養者の仕組みまで見直すということになれば、子供も含めて広い範囲の親族に影響が及びます。これは、第3号の見直しとは別の議論を要する問題です。
 こうした点からも、第3号だけを独立して論じることは、難しいのではないかと思います。
 第3に、育児や介護などのために働けない方と年金の関係についてです。
 第3号の廃止を主張される方も維持を主張される方も、ケアのために働けない方がいることに着目している点では共通していると思います。
 そのため、第3号を廃止した上で、家族のケアに着目した免除制度を設ける、あるいは第3号を維持しつつ、ケアを担う方に対象者を限定するといった提案もなされています。
 ただし、現在の第3号には、結果として、ケアのために働けない方が含まれていますが、そのことに着目して支援する仕組みではありません。
 年金部会でも申し上げましたが、育児以外のケアについては、理論的にも実務的にも年金制度の中で支援を行うということは難しいと考えています。ケアのために就労が制約されている配偶者に支援が必要であることに異論はありません。ただし、その支援を、なぜ年金制度の外ではなくて、年金制度の中で特別に行うのか、それを正当化する根拠が必ずしも明確ではありません。また、実務的にもケアのために就労が制約されているか否かを判定するということは非常に難しいと思います。
 一方、賦課方式の公的年金では、子育てに着目した支援を組み込むことは正当化できます。実際に今回の資料でも海外の事例が紹介されています。
 これに対して、育児以外のケアに着目した年金制度上の支援は、海外でも非常に限定的であるというのが私の認識です。
 ただし、イギリスの介護者クレジットなどの事例もございます。ですので、育児以外のケアに着目した支援についても、今後、海外事例を資料にまとめていただきたいと思います。
 第4に、第3号に関する調査についてです。第3号の中には、フリーランスや自営業者など、被用者以外の働き方をしている方も一定数います。そうした方は、就業時間や就業収入が多くても、第2号にはならないという点で雇われて働く第3号とは異なります。
 今回のアンケート調査を見ますと、就業項目に関する事項が、そうした方に対応していないように思います。また、ヒアリング調査でも、そうした方が対象者に入っていません。この点は特に問題ないでしょうかという点です。
 以上4点です。
○菊池座長 ありがとうございます。
 御意見とともに、資料等についての事務局へのお求めがありましたので、そこは今後に向けて受け止めていただきたいと思います。ありがとうございます。
 それでは、いかがでしょうか。
 嵩構成員、お願いします。
○嵩構成員 ありがとうございます。東北大学の嵩でございます。
 今後、第3号被保険者についての実情に関する調査を踏まえて、また検討していく必要があると思いますけれども、現時点での意見を述べさせていただきます。
 まず、第3号被保険者制度の見直しを検討するに当たって重視すべきなのは、国民年金制度がやはり基礎的な所得保障制度であるということでして、貧困率が高い高齢期の女性を含めて、皆年金の実質を極力損なわないようにするということだと考えています。
 現在の第3号被保険者制度については、女性の年金権の保障の観点から導入されたということで、先ほど御説明がありましたけれども、実際、高齢期の女性の所得保障にとって大きな機能を果たしていると思われます。ただ、他方で、男女間の年金額の差も縮小傾向ではありますけれども、依然として大きいという状況かと思います。
 こうした現状に照らすと、第3号被保険者の見直しについては、やはり慎重な検討が必要にはなりまして、先ほど御紹介ありました平成13年から15年のときにかなり突っ込んだ議論がされて、具体的な案が示されましたけれども、そのとき、なかなか1つの案に集約できなかったのも、そういった背景もあるのかなと思います。
 ただ、それから25年程度たちまして、女性の就業が進展し、また、厚生年金の適用拡大も進展しておりますので、そういった状況を踏まえて、昨年の年金制度の改正のときにも附則で、今回第3号の見直しの検討が規定されました。ですので、今回のこの検討会でも、制度の根本的な部分も含めて将来のあるべき制度像を見据えた議論が必要だと思っております。
 あるべき制度像という観点からしますと、先ほど、冒頭の局長のお話にもありましたように、従来から指摘されているかと思いますけれども、その多様化するライフスタイルに、より中立的な制度としていくこと、そして、負担と給付の公正性をより高めていく必要があると考えています。
 その関係で、資料2の8ページに3つの世帯についての比較の図があるのですけれども、これは、どの世帯類型でも1人当たりの年金額は同じということなのですけれども、単身世帯について、一番上の夫のみ就労の世帯との直接的な比較はされていないのかなと思います。
 そして、2つの類型の世帯を比較すると、やはり年金額は第3号被保険者の給付分だけ差が生じているということになると思いますので、負担と給付との間に、やはり違いがあるのかなと思われます。
 また、第3号被保険者は、第2号被保険者に附随する地位にあるためだと思いますけれども、厚生年金の被保険者世帯のみを比較していますけれども、国民年金制度の話ですので、第1号被保険者の世帯との均衡にも配慮していく必要があると考えています。
 あと、第3号の見直しに当たっては、第3号被保険者の負担能力との関係が課題になると思います。もちろん今の仕組みですと、所得が低い方ということになるのですけれども、ただ、第1号被保険者の場合には、その配偶者と世帯主が保険料の連帯納付義務を負いまして、保険料免除においても、その配偶者と世帯主の負担能力も審査されるということになっています。
 こういった仕組みにも照らして、第3号被保険者の負担能力について、第1号被保険者の例も参考にしながら、どのような形で捉えていくのかということも議論が必要かと考えています。
 あと、先ほどの百瀬委員の意見ともかぶるところがありますけれども、第3号被保険者の方については、先ほどの実態調査を今後踏まえていく必要がありますが、育児等で就労が制限される方も少なくないと思いますので、諸外国のように、育児などを契機として保険料を免除するという制度設計はあり得るかと思います。
 ただ、今年の10月から第1号の方については、子供が1歳になるまでの父母ともに保険料を免除するという仕組みが導入されますので、それとの関係というのも検討していく必要があるかなと思っておりますが、育児の責任を負っている方への支援という形で、第3号制度を刷新していくということも1つの考えかなと思っております。
 ただ、このように育児負担とかを負っているかどうかというのを審査するということになりますと、年金事務所の実務にも少なからず影響を及ぼすと思いますので、そういった実務での対応可能性にも十分配慮していく必要があると思います。
 あと、先ほど百瀬さんの御意見にもありましたけれども、医療保険との関係ですね、これもやはり必要な検討事項だと思います。リスクが違うので、同列には検討できないかなと思いますけれども、医療への影響と、医療保険への影響というのも検討していく必要があると思っております。
 長くなりまして、失礼しました。以上になります。
○菊池座長 ありがとうございます。
 それでは、清家委員、お願いします。
○清家構成員 ありがとうございます。
 1回目ということでありますので、総論的なところをお話しさせていただきます。
 既に資料にも記載がございますとおり、この制度ができてから社会・経済、家族のありようが随分変わってきております。
 それに加えて、今後の見通しということでいきますと、資料2の27ページに厚生年金の被保険者期間の分布もありますが、財政検証の結果を拝見しますと、将来的にも第3号被保険者の加入期間は短くなるという傾向も示されております。
 そういった状況変化とともに、今日の資料にはございませんが、社会保障国民会議のほうで、所得に連動したきめ細やかな給付の新制度が導入されることが見通される中で、実は皆様御案内のとおり、この第3号被保険者制度の見直しであったり、被用者保険の適用拡大をさらに加速する重要性が指摘されておりまして、ある意味、宿題として次の年金法改正までに結論を得るということになっております。
 こうした状況を鑑みますと、本検討会で、この制度につきまして、連合の方からも御指摘がありましたけれども、我々としても将来的な廃止も含めた見直しを検討するという方向性を明確に打ち出していただきたいというところでございます。
 先ほどから議論がございますけれども、私どもも3号の見直しであったり、被用者保険の適用拡大を、さらにこの先進めていく場合に、健康保険の被扶養配偶者制度や、あるいは資料の中に、マルチワーカーへの対応が例示されておりますけれども、これについて、今までどおり年金と健康保険の対応を同じように進めていくのかどうかについても適用拡大懇談会でも保険者の方からも御指摘がいろいろあったかと思いますので、こうした点もぜひ論点に加えていただきたいと思います。
 以上です。
○菊池座長 ありがとうございます。
 では、山内委員、お願いします。
○山内構成員 日本商工会議所の山内でございます。
 今、御説明をいただきましたように、制度創設時と比べ女性の就業率、就業継続率の上昇、女性高齢者の就労促進策の拡充もあり、現場感としましても、今後もこの第3号被保険者は減少していくのかと思います。
 今回の議論で重要な点は、御指摘いただきました制度の現状の実態や、制度がどの程度就労抑制要因となっているかなど、これをしっかりと明らかにして、実態に基づいて議論していくことであると思っています。
 第3号制度につきましては、各地の関心も高く、これまでの議論もあっていろいろな声があります。
 それを踏まえて発言いたしますが、まず、病気、障害などで働けない方への配慮、御家族あるいは地域の活動、イベント、防災などへの無償労働、いわゆるシャドーワークに従事する方への配慮、視点というものが大事だと思います。
 制度目的である個人への年金権や、セーフティネットとしての役割について、世帯単位で見ますと、一定程度フェアな制度ではないかという声も会員の中にもございます。また、商工会議所の会員には自営業者が多いですが、制度が担ってきた役割というのは、今、この第3号の制度の対象になっていない方にとっても重要なものでありますので、同様な配慮的な措置があってもいいのではないかという声もございます。
 これらを踏まえて、今回この制度の根本の議論ということでありまして、今後の検討に当たっての全体としての商工会議所としての考え方でございますが、まずは実態調査を踏まえて、就労促進と働き方に中立な社会保障、少子化傾向の反転、こうした政策目的を踏まえて総合的な検討を進めていただきたく存じます。私ども商工会議所も2024年、年金提言で意見をしていますが、制度の縮減、対象拡大は、今後の想定されているものを含めますと、行くところまで行っているのかなという認識もございます。加えて、影響を最小にとどめるための段階的な措置も必要だと思いますが、廃止も含めた見直しについても申し上げており、これは検討課題にしていただきたいと思います。ただし、3号の制度が担ってきた役割というものも考えて、単なる廃止ということでもなく、社会福祉的な形も含め1号の配偶者の方など、就業や世帯形態に問わず、何らかの形でカバーできるような仕組みや必要な措置というものも検討していただきたく思います。また、マルチワーカーの話も少し出ましたが、事業者の事務負担にも配慮しつつ、委員の皆様からご指摘のあった保険制度の議論や給付付き税額控除の議論も含めて国民的な合意を得るような議論、よりよい制度、仕組みにつながるような検討を進めていただきますと非常にありがたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○菊池座長 ありがとうございます。
 いかがでしょうか。
 それでは、上野様、お願いします。
○上野参考人 産業別労働組合JAMの岩﨑委員の代理で来ました上野です。よろしくお願いします。
 私のほうからは、第3号被保険者制度の実態調査について伺わせていただきたいと思います。
 今回の実態調査は、法の附則に記載されている国民的な議論に資するような第3号被保険者の実情に関する調査研究として実施するものだと認識しておりますが、第3号被保険者本人の就業状況や意向だけでなく、その判断に影響を与えている背景や要因についても明らかにすることが重要だと考えています。
 例えば、第3号被保険者を選択している背景には本人の意向だけでなく、配偶者の意向や考えが影響しているケースもあると聞いています。その背景の1つとして配偶者の勤務先における家族手当等の支給要件が関係しているケースもあるとも聞いております。
 また、アンケート調査では居住地域ブロックとして、資料3の4ページの下段にありますが、三大都市圏とそれ以外4区分と設定されておりますが、地域によって何らかの傾向や違いが見られるのかという点も関心がございます。
 こうした点も含めて、この調査を通じて第3号被保険者となっている背景や、その要因、属性による傾向の違いなどが、可能な限り明らかになることを期待しております。
 その上で、今回のヒアリング調査について質問をさせていただきたいと思います。
 ヒアリング調査の対象者は70名程度とされておりますが、ヒアリング調査は、統計的な代表性を求めるものではなく、アンケート調査だけでは把握しきれない背景事情や考え方などを深掘りすることが目的であることは認識しておりますが、他方で、この調査が国民的な議論に資するものとされている中、70名程度という規模、また、各グループにすると2から4名という少人数であるといったことも踏まえますと、グループの傾向なのか、例外的な個別の意見なのかの区分が難しいのではないかという印象を受けております。
 こうした人数設定といったところを、どのような考えで行ったのか、あわせてヒアリング調査の結果をどのように活用していくお考えなのかといったところの考えをお伺いしたいと思います。
○菊池座長 ありがとうございます。
 それでは、事務局からお願いします。
○年金局年金課企画官 事務局でございます。
 こちらのヒアリング調査につきましては、このヒアリング調査を通じて、当事者の方の、なかなか統計で表れてこないような率直な意見であるとか、やはりアンケート調査や数値では確認できないような個人の深い認識というものを引き出せればなと考えております。
 そういった観点から、このデプスインタビューというような形式でヒアリング調査を実施することにしておりまして、この人数や区分けにつきましては、ある程度は、この対象を明確にしたほうがいいかと思いまして、このような形で、できる範囲で区分をして、あと、人数についても、できるだけ多くしつつも、ある程度の制約もございますので、そういった中で、できる範囲の人数で、こういった区分けをしております。そういった辺りを御理解いただければと考えております。
○年金局年金課課長補佐 少し実務的な点を補足させていただければと思いますけれども、こちらのデプスインタビュー調査に関しましては、まず、委託しております民間事業者の中のモニターの方々から、こういった様々な事情を抱えた方々を、まず、スクリーニングして人数を確保するということが非常に重要になってまいりまして、ここは結構大変なプロセスになっております。
 その中で、事業者との打合せの中で、70人程度であれば、また、それぞれのグループ、この人数であれば、その中でこういった事情をきめ細やかに対象者が選定できるであろうといったところで、この人数設定をさせていただいたところがございます。
 また、令和8年度中に、このインタビュー結果を取りまとめるというところから逆算いたしまして、この方々に、1人当たり60分という、かなり時間をかけてインタビューしてまいりますので、そういったところで、このような人数設定を考えさせていただきました。
○菊池座長 よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。
 ほかは、いかがでしょうか。
 それでは、筒井構成員、お願いいたします。
○筒井構成員 今回は初回ということなので、少し引いた目線から意見を申し上げたいと思います。
 1点目、もともと年金というのは、概して保険制度というのは、歴史的に見れば、横の連帯、助け合いの制度でした。主に民間で行われていたものです。それで人々が加入をそもそも望むような制度だったのですね。それを政府が借用して、公的保険制度をつくり上げていくという、そういう経緯があったということなので、これは、もちろん構成員の皆様、既に承知されていると思いますが、徐々にそこに所得保障の意味合いが入ってきた。それによって必然的に、もともと横の連帯であった保険の仕組みと、それから再分配との間の矛盾を抱え込むという、そういった、長期的に見れば、そういう経緯があるのです。
 ということは、そもそも社会保険ですね、保険を公的な制度として発展させる上で、就業を促進させていくという制度と必ずセットにならないと立ち行かなくなるという、そういう宿命にある制度だと思います。
 ということは、保険制度というのは、単独ではなかなか改革が進まない部分もあって、特にほかの制度、就業とか雇用政策、正規雇用、非正規雇用の賃金格差を含めて、そういったものに対応していく制度です。これとの連携を強化しながら進めていかないといけないという、そういった意見を私は持っております。
 特に日本の政策運営というのは、1つ特徴があると有識者の間で言われることがあって、それは統一感がないということなのですね。例えば、3号の被保険者制度を導入したと同時に、男女雇用機会均等法を導入しています。これは、比較的方向がちぐはぐな制度を同時に導入したために、制度の効果が打ち消し合うということがよくあります。
 そういった意味では、今般、3号被保険者制度を見直すという上で、ほかの制度、特に私が注目したいのは、就業促進政策ですけれども、ここをにらみながら政策立案を考えていくということですね。もちろん、検討会としてやれる範囲というのがあるのですけれども、ほかの政策との連携というのは、どこかで視野に入れていく必要があるのかなと思います。
 2点目、事実として先般の25年改革によって、壁が限りなく低くなっていくわけですね。そうすると、長期的に3号というのは、自動的にというのか、薄くなっていきます。これは2000年前後から進んだ女性の高学歴化が背景にあると思うのですけれども、そういった中で、どうやって社会保険の中に組み込んだ所得保障要素、これは、今さらながら外すわけにはいかない、幾ら就労促進をやっても限界があります。そこはカバーしなければいけない。
 そこで具体的な論点になるのは、やはり、みなし適用だと思うのです。出産・育児のライフステージに応じたみなし適用というのを具体的にどのようにつくり上げていくのか、百瀬構成員からの発言にありましたように、制度設計はかなり難しいし、そもそもどういう方向で行くのかというのも、まだ何も検討されていない段階かなと思うので、この点、少し時間をかけて丁寧にやる必要がある。その論点の1つがみなし適用なのかなと思います。
 最後に1点だけ、調査についてですけれども、先ほども意見があったと思うのですけれども、今回年収が260万円以下というところがサンプルになっておりますので、代表性の意味では、少し声が拾えていない層も当然入ってくるわけですね。特に、高所得の配偶者がいる第3号被保険者は調査対象に入りますが、本人の年収が高い女性がどのような考えを持っているのかは、今回の調査では拾うのが難しいかもしれませんが、国民の意識を広く吸い上げるという意味では、どこかに反映させていく必要があるのかなと思います。
 以上です。
○菊池座長 ありがとうございます。
 今回も初回から保険局にお出ましいただいておりますが、今、就業促進の観点というお話がございまして、この辺、この会議体として何らかの工夫の余地がないか、ここはちょっと宿題として受け止めさせていただくという形で、私も事務局とお話しさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
 いかがでしょうか。
 佐藤構成員、お願いします。
○佐藤構成員 御説明ありがとうございました。
 私は、ふだん社会保険労務士として、育児・介護の両立支援とか、ライフプラン研修などの中小企業での金融教育に携わっているのですけれども、主に小さな会社の雇用環境の変化ですとか、あとは、ほかの社会保険制度の関連性の面から意見を述べられたらと思っています。
 基本的には、働き方や家族の在り方が多様化していることから、やはり第3号保険者制度が縮小していく局面にあると思っています。
 資料2の3にもありましたけれども、女性の就労状況のデータから見ても、就業率が上昇していることが読み取れますけれども、例えば、私の母の世代と職場環境を比べてみても、テレワークですとか、フレックスとか、柔軟な勤務ができる職場が増えていますし、育児・介護の両立支援などもずっと改正をしてどんどんよくなっています。ハラスメントの意識も高まっていますし、最低賃金も上がってきて、多様な人が働きやすい環境になっているということを非常に実感しています。
 あと、働く人が増えることが、年金財政にプラスに働くということも、財政検証でも実感しましたし、これから労働力が減っていくことを考えると、やはり制度自体が働くことを後押しするような、筒井委員もおっしゃっていましたけれども、そういう制度にしていくことが次の世代のためになるのではないかと思っています。
 その上でなのですけれども、資料2の15ページの議論を行う上での論点というのがあって、論点が非常に多いところではあるのですが、私は特に2つです。他の社会保険制度などとの関連性というところから、今回調査をして、どのような3号の実態があるのかというのを見ていくと、やはり何らかの事情があって働きたくても働けない、そういうフォローを必要とする人がもしいるのであれば、例えばですけれども、育児・介護においては、雇用保険だったりとか、会社の措置義務でフォローできている部分も増えていると思いますし、あと子育てについても、支援金制度を元とした所得保障、児童手当が増えているとか、育児の時短の給付もあると、そういったことも整理して議論をすれば、必ずしもマイナスではなくて、働く環境が整ってきているということが、この議論を通じて、国民とか次の世代にも理解してもらえると思うので、やはり、ほかの給付がよくなっているというデータみたいなものがあるとよいのかなと思っています。
 もう一つ、財政の構造というところなのですけれども、百瀬委員からも御指摘があったと思いますが、やはり廃止とざっくりいくお話ではないと思うので、それが、もし第1号になったら、全体にどういう影響があるのかというのが、私も財政が明るくなくて難しいのですけれども、そういったデータを見た上で、適用拡大が中小企業では2035年まで続いていくので、できるだけその適用拡大の流れとともに、働ける環境を後押しするような、そういう話とセットで進んでいったら、よい方向の議論になるのではないかと思っています。
 私からは以上です。
○菊池座長 ありがとうございます。
 ただいま、データの求めなどがございましたので、これも宿題とさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
 いかがでしょうか。
 それは、中條構成員、お願いします。
○中條構成員 NPO法人子育てひろば全国連絡協議会の理事長として参加しておりますが、当団体は、地域子育て支援拠点事業の運営団体や助成金、自主財源などによって、ひろばを運営する団体などで構成されており、日頃から子育て家庭を身近なところで支えています。
 当団体が2025年に実施した全国調査では、ひろばの利用者の63.7%が就労中または育児休業中と回答しています。また、過去3年間の利用者の変化として、父親の利用が増えていると回答した拠点は70.1%でした。
 こうした調査結果からも、子育てをしながら働く女性が増えていることや、父親の子育てへの関わりが広がっていることが伺えます。私たちも日々の現場で、そうした変化を感じています。今後もこの傾向は続いていくことが考えられます。
 資料2のスライド23、就業率の推移の女性のところで、1990年生まれでは、30代前半での就業率の変化で、低下がほとんど見られないというデータがあるのですけれども、こうした変化を踏まえると、第2号の女性が出産や子育ての時期にも就労を継続し、できるだけ第2号であり続けられるような環境や、支援についても考えていく必要があるのではないかと思います。
 一方で、現在、3号の方が第2号へ移行する際には、様々なハードルがあることも現場では感じています。本人の意向だけではない、先ほどどなたか別の方もおっしゃっていましたが、制度上の問題や配偶者の勤務先の制度や働き方などが、就労の選択に影響している場合もあります。また、現在3号である方の背景も一様ではありません。短時間のパート労働をしている方もいれば、地域活動など、就労以外の形で社会と関わっている方もいます。3号から2号へ移行する方向性が大きな流れとしてあるとしても、その中で現在3号である方たちの多様な背景や生活実態も踏まえ、それぞれが無理なく移行していけるような制度設計が必要なのではないかと思います。
 その意味でも、今回の実態調査の中で、3号の方たちがどのような背景や事情を抱えているのかを、できるだけ丁寧に捉えていただければと思います。
 資料3の実態調査についての9枚目に示されている内容が、特に重要だなと思っているのですけれども、設問はこのままいくわけではないと思うのですが、答えやすくて、3号の方たちの実態がより具体的に見えてくるような設問であればいいかなと思っています。
 仮に第3号被扶養者制度が見直された場合、どのように行動すると思うかという質問があって、これは重要な問いだと思うのですけれども、制度がどのように見直されるかということによって回答はかなり変わってくるだろうなと思いますし、回答する側が混乱しない、判断しにくい設問にならないようにしていただけるといいなと思いながら読んでおりました。
 そして、ヒアリング調査で、その背景や理由についても、詳しく聞き取ってくださるということですので、アンケートの数字だけでは見えにくい部分も含めて、実態が把握されることを期待しております。
○菊池座長 ありがとうございます。
 今、調査についても御意見いただきましたが、このままの形で設問を、これが、設問そのものというわけではないですね、その御確認があったかと思います。
○年金局年金課課長補佐 基本的には、アンケート調査につきましては、こちらに載せさせていただいているような形で、言葉を丸めさせていただいている部分はありますけれども、内容といたしましては、調査する内容をそのまま反映させていただいているという形になっております。
 その上で、見直した場合というところにつきましては、こちらは、資料には載せておりませんけれども、少し具体例のような形を注釈で提示させていただく形で考えさせていただければと思います。
○菊池座長 ありがとうございます。
 ほかに、いかがでしょうか。
 それでは、堀構成員、お願いします。
○堀構成員 どうもありがとうございます。私からは2点申し上げます。
 まず、3号についてなのですけれども、3号には、本当に様々な方が存在しておられまして、先ほど嵩委員や百瀬委員がおっしゃったように、育児というケア労働に限って、ケア労働の保障というような役割を重視していくのがよいのではないかということにつきましては、私も年金部会で申し上げてきたとおりでございます。
 その際には、末子の年齢が重要になってくるということで、今回の分析にも多数出てくるのですけれども、このカテゴリーにつきまして、もし、できますれば、6歳から11歳になっているカテゴリーを分けていただけないかと考えています。学童保育の関係で、小学校3年生までと小学校4年生から6年生までに分けて、少し詳細に検討いただけると大変ありがたく存じます。
 2点目、マルチジョブワーカーなのですけれども、20ページに事例が示されておりまして、特にこの事例4のような状況というのは、割と起こりやすいのではないかと推測をしているところでございます。
 特に民間の事業者におきましては、デジタル化が進んでいて隙間バイトのような形で、本当に細切れで働くということが増えているわけなので、ぜひ年金の事務的な手続につきましても、デジタル化を一層進めていただきますよう、お願い申し上げたいと思います。
 以上です。
○菊池座長 ありがとうございます。
 1つ目は、設問の仕方についての御提案がございましたが、いかがですか、そういうのも今から堀構成員の御意見も踏まえて検討する、そういうことは可能なのでしょうか。
○年金局年金課課長補佐 少し確認させていただきます。
○菊池座長 非常に重要な御指摘だなと、私は思いましたので、御検討いただければと思います。
 多分、その結果については、堀構成員にお返しさせていただいたほうがよろしいので、もちろん、皆さんと共有したほうがいいのではないかと思いますが。
○年金局年金課課長補佐 6歳から11歳のところを分けるというのは、これからのアンケート調査に関するご指摘でしょうか。
○堀構成員 今回のアンケート調査だけでなく、今後様々なデータを使って分析していただけると認識をしておるのですけれども、その際に、末子の年齢を6歳から8歳までと9歳から11歳までの2つに分けていただきたいというお願いでございます。
○年金局年金課課長補佐 承知いたしました。そちらは可能かと思いますので、検討させていただきます。
○菊池座長 ありがとうございます。
 高田委員、よろしければ、御発言ございますでしょうか。
○高田構成員 高田と申します。
 私は日々ファイナンシャルプランナーとして、20代から30代の女性のライフプランの御相談に乗ったりだとか、あとは家計の細かいお金の流れの御相談に乗ったり、そういった実際の当事者の方たちのお声をよく聞かせていただいております。
 そんな中で、やはり今の若年層の世代の方たちというのは、根本的に年金の仕組みすら理解していない方たちが大変多くいらっしゃいます。
 そんな中で、御自身が第3号であるという認識もまず持っていらっしゃらない方もすごく多くいらっしゃって、そんな中で、ライフプランの、いわゆる将来的な年金はこうなりますよという御説明をさせていただくと、それだったら、もう少し働き方を変えて、2号のほうに入れるように調整していこうかなという御意見もたくさんあるので、まずは実際に目の前のお金の変化ですね、皆さんが日常的に家計で手取りが幾らになるのかというところをどう変化していくかというのを、しっかりと当事者の方たちに御説明していただくというところから始めるのが一番大切かなと思っております。
 ですので、このヒアリングのアンケート調査にも、3号の内容を理解しているかというところは少し入ってはいるかなと思うのですが、3号は、こういう制度ですよという、この難しい資料を使って御説明すると、やはり皆さん理解できないと思うので、事例ですね、例えば月収の平均的な家計の手取りは、今の状態だとこうなりますと、一方で、3号が2号に変わった場合、月の家計の状況は、こうなりますといった事例があると、皆さん大変理解しやすくなって、選択肢も変わってくるのかなと思いますので、そこは、ぜひお願いしたいなと思っておりました。
 私からは以上です。
○菊池座長 ありがとうございます。
 年金局も力を入れておられる年金教育、広報がどれだけ実効的に機能しているのかという御指摘でもあるかなと思って伺ってございました。
 決して3号の問題を議論するに当たっても、年金教育、広報というのが、別の次元の話ではないという御指摘ですね。どうもありがとうございます。
 一当たり会場の皆様から御意見をいただけまして、よろしければ、お待たせして申し訳ありませんでした。オンラインの近藤構成員からいただけますでしょうか。
○近藤構成員 聞こえますでしょうか、遅れての参加になって申し訳ありません、近藤です。
○菊池座長 はい。
○近藤構成員 私自身は財政的なことに関しては、あまり詳しく理解ができていないのですけれども、理解できていない者として、今の議論を聞いていて思ったことが1点と、あとは、働き方についてのことを自分でも研究しておりますので、それについて少し意見を述べさせていただきます。
 まず、1つ、財政の話なのですけれども、やはり国民年金と厚生年金で財政が分かれているというのは、話をすごくややこしくする元凶であるように、財政のことがよく分からない外野としては、非常に思うところがございまして、百瀬委員がおっしゃっていましたように、3号被保険者を1号にすると、基礎年金の金額が変わるみたいなことが起きてしまうと、そういうよく分からない、分かっている人がそんなにたくさんいないところで、何かすごく波及効果みたいな形でドミノ倒し的に思わぬ影響が発生してしまうみたいなことは、非常に避けるべき事態かなと思いますので、それに関しては、やはり財政構造自体に関しても併せて検討していかないといけないのだなということは、お話を伺っていて思いました。
 また、ほかの委員もさんざん御指摘ですけれども、健康保険の扶養制度も一緒に変えていかないと年金だけ変えてもしようがないというのは、就業調整という観点からいきますと本当に損なので、社会保険は健康保険と年金と両方一緒に考えていかなければいけないなというのもあるかなと思っております。
 それで、働き方に実際どういう影響があるかというのは、私自身、自分でデータを使って研究しておりますので、やはりかなり影響は大きくて、3号被保険者はだんだん減っていってはいるのですけれども、最近子供を産んだ人たちが、その後どうなっているかというデータを見ていくと、以前のように過半数が仕事を辞めるという世の中ではなくなってきていますけれども、やはり2割とか3割の人が仕事を辞めた後に、子供が幼稚園に入るぐらいでパートタイムとして労働市場に戻ってくるのだけれども、103なり130なりに張り付いて、そこから上に行かないという現象は、2010年代のデータでも観測されますので、決して古い話ではなくて、今、現在進行形で子供を持ったことをきっかけとして扶養に入ってしまって、そのままそこにとどまってしまう働き方をしている人たちというのは、毎年毎年新しく参入してきているので、その意味では、あまり放っておくと、やはりどんどんそういう人たちは、まだまだこれからも入ってきてしまうということを認識しておく必要があるのかなと思います。
 その人たちを追跡していくと、制度上は103万は3号被保険者と直接関係ないのですけれども、103万で調整している人たちのかなりの割合というのは、3号被保険者のことも意識しているので、その人たちも見てひっくるめると、やはり相当な人数の人たちが扶養の範囲からはみ出ないようにということを意識して、ずっとその扶養の範囲内で就労調整するというのが起こっていますので、税制のほうがどんどん変わっていっているのに、いつまでも扶養の範囲で働くと言っている一因というのは、やはり、年金と健康保険も含めてですけれども、社会保険制度のほうにあるのかなというのがあります。
 例えば突然年金がなくなるみたいなことがあったら困るので、そういう意味では、少しずつ段階的にやっていかなければいけないのですけれども、やはり社会保険の扶養制度は労働供給の非常に大きな制約になっているということは、データからも既に言えているのではないかなと思います。
 最後に、国民の皆さんが、年金制度というのを理解できているかというところ、先ほども話題になっていましたが、それも非常に大事なところでして、私自身が行ったアンケートで、あえて健康保険の扶養から外れるからというのと、第3号被保険者ではなくなるからというのを別々の選択肢にして、複数回答で両方選んでいい形式にして、就業調整の理由を尋ねるというのを選択肢に入れてみたのですけれども、健康保険の扶養から外れるからと答えている人の半分ぐらいしか、第3号被保険者と答えていなかったのですね。
 ですので、多分ほとんどの健康保険の扶養に入っている人というのは、第3号被保険者でもあるはずなのですけれども、その半分ぐらいしか、それを認識していなかったということがありますので、国民の間で、この3号被保険者制度というものが何なのかという理解が、まだまだ進んでいないのかなというのもあるかなと思いまして、逆に情報の出し方に気をつけないと、何か私たちからお金をふんだくるのかみたいな感じの反発を招いてしまうようなこともあり得るので、そういった意味でも理解を進めるとともに情報の出し方に気をつけるということも必要なのかなというのも、雑感としてございます。
 私からは以上です。
○菊池座長 どうもありがとうございました。
 これで今日御参加の構成員の皆様から御意見を承ったということでございますが、まだ、10分ほど時間がございます。皆様の御意見を伺った上で、さらに御発言いただける方がいらっしゃいましたら、お願いできればと思いますが、いかがでしょうか。
 永瀬構成員、お願いします。
○永瀬構成員 それぞれの方の御意見、非常に含蓄のある御意見が多かったと思うのですけれども、先ほど言い忘れたというか、日本のパート労働者の賃金の低さというのは、国際的に見ても際立って低いのです。このようなところに就業調整がこれほど、ぴっと立って103万、130万であるという国も、ほかにはありません。それが両方相合わさって、女性の賃金を低くしています。
 ですので、先ほど筒井委員が労働政策とも併せて考えていかないととおっしゃいましたけれども、やはり3号ではなくなるということと、働くとちゃんと一人前の給料を得られるということはセットにしていくべきだと思いますし、その方向に向けていくということは、それを、そういうことがあるという変更だと理解しないと、3号だった人たちは、どうして急にお金を取られてしまうのかしらと思うのではないかと思います。
 ただ、3号で本当に就業調整が非常に激しくあるというのは昔からありましたけれども、最近は無業の女性が減っているだけに、近藤先生の御研究でもありましたけれども、昔よりももっと立っている印象があります。就業調整がですね。
 あと、企業側も実は週20時間未満の労働者を増やしているというのは、私が賃金構造基本統計調査を見たところからは、20時間未満がどんどん増えています。それは、やはり社会保険料を払わなくて済む労働者であるからです。
 ですけれども、日本の、それこそ賃上げということを日本は今、非常に強い目標にしているわけですけれども、だから、そこを実現するような改革になるような第3号改革でないといけないのではないかなと思っております。
 以上でございます。
○菊池座長 ありがとうございます。
 ほかには、いかがでしょうか。
 百瀬構成員、お願いします。
○百瀬構成員 年金財政の話が、私以外にも何人かからありましたので、先ほど申し上げた理解、第3号を廃止して、第1号が数百万人単位で増えた場合、基礎年金は下がるという、そのロジックに誤りがないのかだけ、一応確認をしていただきたいというのが1点です。
 もう一点、議論を行う上での論点として、資料15ページに、3号分割の話が書いてあります。もし第3号を廃止するとなった場合は、いわゆる共同負担規定を変えなくてはいけなくなりますが、これを変えた場合、3号分割制度の在り方も検討する必要があると書いてあります。これは、この規定がなくなってしまうと、今の第3号に相当する方に対する年金分割もなくなってしまうということでしょうか。というのも、共同負担規定がなくても、合意分割があるので、年金分割自体はできるように思います。この論点について少し御説明いただけますでしょうか。
 最後に、先ほど、第3号を廃止して育児・介護に関する免除にするという案を提示しましたが、私はそれに賛成しているという意味ではなくて、論点として提示したということを念のため、お伝えしておきたいと思います。
○菊池座長 ありがとうございます。
 それでは、事務局から2点にわたってお願いします。
○年金局数理課長 数理課長でございます。
 今、御質問がございました財政についてでございます。基本的には、3号の見直しの細かいやり方によって財政の影響というのは異なってくるところが大前提でございますけれども、あえて定性的に申し上げれば、仮に、今、3号の方が、何も考えずにというか、単純に1号になって、今の1号の制度の対象になると仮に仮定した場合には、おっしゃるとおりで、1号加入者ががっと増えて、そうすると、国年の財政が悪化して、その結果、基礎年金の水準が下がるというのは、定性的にはそのような形になると。
 ただ、実際に、これは繰り返しなりますけれども、どのような形で見直しをするかというのに、かなりよるところでありますので、もちろん具体的な見直しの制度議論という形になれば、同時に財政への影響というところにも考えていかなくてはいけないとは考えております。
○年金局年金課企画官 事務局でございます。
 資料の13ページの一番下の部分です。3号被保険者制度に附随する制度への影響ということで、3号分割への在り方も検討する必要が生じるのではないのかという部分です。
 こちらは、前回の年金部会の報告の中で記載があったものを、こちらに記載をさせていただきました。
 おっしゃるように離婚分割では年金額の2分の1が第三号被保険者の方については、分割をされるということですので、第三号被保険者制度を見直せば、共同負担行為の規定も見直す必要があるのではないのかということで、年金部会の報告書で論点として提示をされていたものだと認識しております。そこのところは、第三号被保険者制度の見直しをした場合には共同負担行為の規定も見直しをする必要があるかどうかも含めて検討会で御議論いただくということなのかなと理解をしております。
○菊池座長 百瀬構成員、いかがですか。
○百瀬構成員 この論点は、共同負担規定を見直すと、今の第3号に相当する方への年金分割ができなくなるという論点の提示の仕方なのかなと思ってしまったのですが、そうではないということでよいでしょうか。
○年金局年金課企画官 その点も含めて、恐らく御議論いただいたほうがいいのかなと考えております。
○百瀬構成員 はい、承知しました。
○菊池座長 近藤構成員からお手が挙がっていますので、どうぞ。
○近藤構成員 すみません、私も3号分割の話が出たので、ちょっと忘れていた論点を思い出したのですけれども、この話と少し話は逸れてしまうのですけれども、現状の制度だと、パートタイムでぎりぎりの加入条件を満たして厚生年金に入ってしまうと、第2号被保険者になって3号ではなくなるので、3号分割の権利が失われるみたいな現象が起きているのと、あと、遺族年金も、遺族年金をもらえることになったときに、自分の厚生年金と相殺されるという仕組みになっていて、そういった附随する制度というのもうまく見直していかないと、ぎりぎりの水準で2号になるのと、3号の状態でいることの関係というのが、結構思っている以上にややこしいことに、今、現状の制度でなっていて、実際に中高年女性向けのファイナンシャルプランナーの人が書いた本みたいなのを読むと、こういう落とし穴もあるから安易に2号にならないほうがお得みたいなことが書いてあるのを、私は実際に見たことがありまして、ですので、結構年金分割であるとか、遺族年金であるとかといったところも併せてやっていく必要があるのかなと思います。
 夫婦で年金を分割することができなくなってしまうというのは、それはそれでよくないような気もするので、そこの仕組み整える必要はありますけれども、3号と2号の間の関係みたいなことは、少しよく考える必要があるのかなと思いました。
 以上です。
○菊池座長 ありがとうございます。
 この検討会で、どこまで深めていくか、どこまで制度改正に、この検討会として近づいていくのかとの兼ね合いで、どこまで他の諸制度との兼ね合いで深める必要があるかということと絡んでくるのかなと思いながら拝聴しておりましたので、この辺りは、今、こうですという確たることは言えませんかね、どうですかね。
○年金局年金課企画官 前回の年金部会のときに、どういう形で議論があって、こういう取りまとめがあったのかも含めて、よくもう一度調べさせていただければと考えております。
○菊池座長 ということでございます。
 いかがでしょうか、あと、お一方ぐらいいただければ、よろしいですか。
 ございませんようですので、それでは、かなり予定の時間が近づいてまいりましたので、本日の議事は以上で終了とさせていただきます。活発な御議論をいただき、ありがとうございました。
 今後の予定について、事務局からお願いいたします。
○年金局年金課企画官 事務局でございます。
 今後、当面の進め方については、先ほども申しましたけれども、令和8年度中につきましては、過去の年金制度改正の際の第3号被保険者制度に関する議論の振り返りや、実態調査結果の概要の報告等を行うほか、構成員の皆様方からのプレゼンの形での御知見を頂戴することも考えてございます。
 その上で、令和8年度中に課題の整理を行いまして、その後、令和9年度もそれまでの議論を踏まえた検討を行いたいと考えてございます。
 引き続き、構成員の皆様方と御相談しながら、丁寧な議論を行うことができるよう努めてまいりたいと考えてございます。次回の議題、それから開催日時につきましては、おって御連絡を差し上げます。
○菊池座長 それでは、これをもちまして「国民年金第3号被保険者制度等に関する検討会」を終了いたします。
 本日は、大変御多用の折、御参集いただきまして、どうもありがとうございました。