加藤大臣会見概要

(令和4年11月25日(金)8:41~8:47 院内閣議室前)

広報室

会見の詳細

閣議等について


大臣:
 先日22日(火)に緊急承認した塩野義製薬株式会社の経口薬「ゾコーバ錠」について、国民の皆様の安心のため、速やかにお届けできるよう企業と緊密な調整を重ねてまいりました。
 その結果、購入契約を締結した100万人分全ての薬剤が既に納入され、流通システムの準備作業も円滑に進んだことから、12月初頭からとお伝えしておりましたが、前倒しとなり昨日(24日)から発注の受付を開始し、週明け28日から本格的な供給を開始することとなりました。発注のあった一部の医療機関等には、早ければ本日にも発送される予定と承知しております。
 この薬も含めて複数の治療の選択肢が医療現場で行われるよう、引き続き取り組んでまいります。

質疑

記者:
「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」の報告書で、防衛力の強化にあたって「独立行政法人に積み上がった積立金の早期返納などを財源確保につなげる工夫が必要だ」と明記されました。国立病院機構と地域医療機能推進機構の約1,500億円の積立金を活用する選択肢も浮上しています。大臣の受け止めと、厚生労働省での検討状況を教えてください。
大臣:
まず、報告書の内容については承知しております。
 また、独法に関しては積立金の国庫返納については、法律に基づき中期目標期間終了後に整理されるとされているところであります。今お話がありました点を含めて現時点で政府としてあるいは厚生労働省として具体的なことを決定しているものは何もございません。
記者:
関連して、同じく報告書の中には防衛関係費というのは非社会保障関係費が対象となると書いてあるのですが、積立金を防衛関係費へ充てるとも明記されております。このことについて大臣はどのように考えられてますでしょうか。
大臣:
報告書の中で防衛力の整備をどう進めていくのかということと並行して、それに必要な予算、財源をどう確保していくのかという議論がなされていると承知しております。その中で出てきた議論がそこに書かれているということです。
記者:
冒頭のゾコーバに関してですが、医療機関でのニーズはどれくらいあるとお考えでしょうか。また緊急承認の仕組み、今後の運用のあり方について検証するお考えはありますでしょうか。
大臣:
まずひとつは100万人分の確保の背景には、ゾコーバには以前に申し上げたように重症化リスクのある方々以外においても、髙い熱が出るあるいは強いのどの痛み等の症状がある方が対象になり得ます。重症化リスクのある方については既存の治療薬を使っていただくことを前提にすると、大体100万人分あれば対応可能だということで、まず100万人分確保させていただいているということであります。
 ニーズがこれからどう出てくるかはまさに今それぞれから受注を受けているわけでありますので、その受注に対して今申し上げたように迅速に対応していきたいと思います。ただ、提供できる医療機関は、前回申し上げたようにこれまでの薬を使っているところを前提に当面2週間やらせていただきますので、確か医療機関では全国で2,900ぐらいがまず対象となりますが、これらについてもホームページ等でしっかり公表させていただきたいと思います。
 緊急承認制度について、今回の緊急承認を云々というより緊急承認をするにあたって色々な議論が出てきておりますから、そういった課題をまず整理して、その上で今後の緊急承認をどう捉えていけばいいのか、まずは厚生労働省の中で議論していきたいと考えております。

(了)