若手医系技官 座談会

若手医系技官 座談会
#01医系技官 座談会

若手医系技官 座談会

いつも仲の良い若手の皆さんに集まってもらいました!

入省のきっかけは?

山路山路
大学生のときに、たまたま大学のOBの医系技官の講演会があって、話を聞いたのがきっかけです。
大学での勉強を生かして、かつ臨床じゃない選択肢として、行政という道があることを知りました。
加古加古
学生の頃にインターンをしたことです。
実際に行政の仕事に触れて、面白いな、結構向いてるんじゃないかな、と思って研修医が終わってすぐ入省しました。
渡邊渡邊
佐渡で初期研修した経験がきっかけになっています。
医師不足に対して、現場からできることには限りがあると感じて、誰かが行政からアプローチしなきゃと考えました。
この世界に飛び込むことに対する不安はありましたが、元々行政には興味があり、この選択に至りました。

医系技官になってみてどう?

山路山路
入省してまず驚いたのは、1人1人の裁量権の大きさです。
最初は責任の重さにびびってしまうこともありましたが、その分やりがいを感じる瞬間も多く、今は緊張感を持ちつつも、楽しく仕事ができています。
鈴木鈴木
私は、弁護士資格を持って厚労省に入ったのですが、国の指定代理人として訴訟の業務ができるなんて思ってもいませんでした。
入省して、今まで自分が経験してきたことや、磨いてきた技術が活かせる場所がある、こんな楽しい仕事があったのか、と知りました。
入省しなかったら知らなかったと思うともったいなかったと思います。
渡邊渡邊
まだ入省して1年も経っていないけれど、臨床現場で感じた課題が、医系技官である自分の仕事として、自分が解決すべきこととして目の前に立ちはだかることがありました。
この経験は医系技官になることでしか出来なかったのではないかと思います。
加古加古
業務の中で、関係学会などのカウンターパートと打ち合わせを行う機会は多くあります。
第一線で臨床に取り組まれている先生方と話して、有効性や普及性など、様々な観点を議論していくのは、すごく刺激的で、他ではなかなかできない経験だと思います。
松下松下
厚労省って、厚生に労働、人の生き死にすべてに関わっていいます。
世の中に自分が関わっている、ということをすごく実感します。
あとは、専門家とか国会議員とか、テレビでしか見たことがなかった人に会えてすごくうれしかったです。

国会議員の先生とのやりとりもあった?

加古加古
国会議員の先生を交えて、議論をする機会も多くあります。
時には斬新な視点からの鋭いご指摘を頂くこともあり、世の中の問題意識を見つめ直すきっかけになることもあります。
松下松下
色々な立場を代表する国会議員の先生とお話をする中で、色々な論理があるんだな、ということは思いましたね。
正しさみたいなものって、立場によって、人によって変わるのかなとか、そういう発見があります。

楽しいことや辛いことはある?

渡邊渡邊
1,2年という短いスパンで担当者が変わっていく中で、歴史を正しくつなぎ、前に進めるということの重さをすごく感じます。
あとは、「この人すげぇな!」って方々に囲まれて仕事が出来ているのは幸せだなと思います。
鈴木鈴木
誰が意見を言うかではなく、どんな意見を言うかを重視し、職位に関係なく、お互いの意見を尊重して検討する風土があるのは、厚労省の良いところだと思います。
山路山路
辛かったことは、歯科で同世代の同期がいないことでした。
同世代の同期がいないと相談相手もいないので、厚労省の中の雰囲気に順応するまでもなかなか大変でしたね。
松下松下
臨床であれば、感染症の抗菌薬はこれを使って、といったガイドラインがあるけど、我々がやってる仕事は、そういったガイドラインのようなものはないので、基本的には、話し合いながら、自分たちで決めていきます。
いい意味でルールがないから、自分の考えで施策を作っていけるのは面白いなと思います。

医師、歯科医師である医系技官の役割は?

松下松下
行政官であって、医師、歯科医師であるということで、付加価値をつけられるようにするということではないかという気はしています。
渡邊渡邊
私は、この組織の中に医師免許や歯科医師免許を持っている人がいる意味を日々意識しながら働いています。
まだまだ語れる立場ではありませんが、医学的な知識や現場感覚を元に判断を行うことは行政における医系技官の役割の一つと思います。
一方で、医師免許や歯科医師免許を持っている人の中における医系技官の役割もあると思っています。
それは、現場ではなく、行政の立場から医療に貢献するということだと考えていて、「行政官としての決断が、医療の現場を苦しめていないか。」この視点だけは決して失わないようにしたいです。

臨床に戻りたいと思うこともある?

鈴木鈴木
私は、むしろ、入った頃よりも、厚労省で働きたいなと思うことが多くなりました。
いろいろな選択肢もある中で、ここで働きたいと思える日がこれからも続くといいなと思っています。
渡邊渡邊
ふと研修医の頃を思い出して、恋しくなることはありますが、今は、この仕事が楽しく、戻りたいと思うことはないです。
ただ、医系技官を経験した後に現場に戻るという選択肢もありだなと思っています。
この仕事を経験したからこそ、現場でできることがあると思います。
そして、現場に限らず、様々な場所に医系技官を経験した人がいれば、医療はもっともっと良くなっていくのではないかなと思います。
加古加古
今のところ、臨床に戻ろうとは思っていません。
一方で、ある程度臨床経験を積んでから、人事交流で厚労省に来るのも面白い道だと思います。
人事交流の方と一緒に仕事をする機会も多いのですが、皆さん臨床で培った専門性を活かしながら活躍されていらっしゃいます。

どういう人が向いていると思う?

加古加古
臨床医には向いてるけど、行政医には向いていないという人は、あまりいないのではないでしょうか。
他職種と話して、患者と話して、家族と話して、そこで折り合う所を見つけていくという医師、歯科医師の仕事は、行政でも発揮する機会が多いかなと思います。
鈴木鈴木
何のために仕事するかは人それぞれだと思いますが、仕事を通じて成長したり、社会を見る新しい視点を獲得したりしたいという方には、この仕事はおすすめです。
松下松下
僕ら医系技官は全員夢を追いかけるバンドマンだと思っています。
マインドセットがサッカー少年みたいな人が向いているかなと思います。

迷っている人にメッセージを

加古加古
入省したら、想像以上に即戦力となることを求められるので、やりがいは十二分にあります!
自分で考え抜いて作ったものを世の中に出して、それが世の中に影響を与えていくという喜びは、やっぱり、入省しないと得られないと思います。
松下松下
自分は、主査(※概ね卒後5年目まで)で入れて良かったなって思っています。
若いうちに入ることで、色んな人のやり方を見て学ぶことができるので。
渡邊渡邊
このパンフレットを手に取った時点で、0.1%でも医系技官に興味がある人だと思います。
ただ、本当に自分がやりたい仕事なのかは、医系技官になってみないと分からない部分もあると思います。
明確な入省のきっかけがある人は少ないです。
ぜひ、見学や説明会で医系技官の話を聞いて欲しいです。