高等植物:クワズイモ
クワズイモ
| 一般名 |
クワズイモ |
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| 分類 |
サトイモ目 Arales、サトイモ科 Araceae、クワズイモ属 Alocasia |
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| 学名 | Alocasia odora (Lodd.) Spach | ||||||||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | Chinese taro | ||||||||||||||||||||||||||||||||
| 生育地 |
四国南部、九州南部~琉球、中国(南部、台湾)、インドシナ、インドの暖帯から亜熱帯に分布。低地の常緑樹林下にはえる。 |
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| 形態 |
全体の高さが1m以上になる多年草。根茎は棒状で太く、横伏し、しばしば地表に出る。根茎には葉痕が輪状に残る。葉は鮮黄色で、茎の先端に束生し、葉柄は太く、長さは 60~120cm。葉身は楯形につき、広卵状の矢じり形で鋭頭、基部は心形。側脈は 10~12対で、葉縁は波状になる。
クワズイモ
(写真提供:御影雅幸)
サトイモ
(写真提供:後藤勝実)
クワズイモの葉
クワズイモの根茎
(写真提供:杉村康司)
クワズイモ偽茎断面
クワズイモの根茎断面
クワズイモの根茎断面
クワズイモの果実
(写真提供:杉村康司) |
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| 毒性成分 |
シュウ酸カルシウム( calcium oxalate ) |
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| 食中毒の型 | 消化器系の中毒、接触刺激性の中毒 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
| 中毒症状 | 悪心、嘔吐、下痢、麻痺、皮膚炎など | ||||||||||||||||||||||||||||||||
| 発病時期 | 摂食後すぐに発症 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
| 発生事例 |
(症例1) (症例2) (症例3) |
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患者数 |
厚生労働省発表 直近10年間の有毒植物による食中毒発生状況は、こちらのページ |
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| 予防対策 |
クワズイモは不溶性のシュウ酸カルシウムを含んでいて、この針状結晶による刺激により、中毒症状を発症すると考えられている。 |
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毒性成分の |
光学顕微鏡による不溶性シュウ酸カルシウムの観察。 |
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諸外国での |
肉質の茎や根茎から採れるデンプンは、十分に晒して食用とする地域もあるが、処理が不十分だと中毒する。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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間違えやすい |
地上部(葉、葉柄)の様子が、サトイモと非常によく似ている。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
| 作成:後藤勝実、月岡淳子(京都薬科大学附属薬用植物園) |



