第2回WHO特別総会結果(概要)

1 概要

  • 期間:令和3年11月29日(月)~12月1日(水)
  • ハイブリッド会議
  • 日本政府代表団:後藤茂之厚生労働大臣、中谷比呂樹執行理事(現地)、井上肇国際保健福祉交渉官、平岩勝国際課長等。
  • 本会議では、3日間にわたり、1議題(技術)を協議。
     
    ※WHO総会は、全加盟国代表で構成される最高意思決定機関。毎年5月に開催され、保健医療に関する重要な政策決定を行う。特別総会(Special Session)が開催されるのは、WHO創立以来2回目である。
     

2 政府代表発言

WHO特別総会では、後藤茂之厚生労働大臣が政府代表発言を行い、
  • 東京オリンピック・パラリンピック競技大会が世界の人々の団結の象徴となったこと。
  • 兵庫県姫路市で開催された第72回世界保健機関西太平洋地域委員会が西太平洋地域の加盟国にとってCOVID-19対策に必要な地域の行動を議論する機会となったこと。
  • 世界保健総会特別総会で議論される条約、協定、その他の国際文書といった新たな枠組の基本的原則のひとつとして、日本はユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の重要性を強調すること。
  • 国際的な協力と連携を通じて、日本はパンデミックへの予防、備え、対応の改善に必要な新しい国際枠組と国際保健規則(IHR: International Health Regulations (2005))の強化に関する議論に引き続き参加していくことを述べた。
    (大臣発言: (英語)  (日本語) (動画) )
 

3 主な成果

パンデミックへの予防、備え、対応を強化するための政府間交渉会議(INB: Intergovernmental negotiating body)の設立に関する以下5点が全会一致で決定した。
  • INBの初回会合を2022年3月1日までに開催すること。
  • INBは、新規国際文書の要素を検討し、同年8月1日までに開催する第2回会合に草案を提出すること。要素の検討後、新規国際文書の形式(条約、協定、規則、その他)を決定すること。
  • INBは、新規国際文書と国際保健規則(IHR)の間に重複や矛盾がないよう、既存のWHOの加盟国作業部会と連携すること。※Member States Working Group on Strengthening WHO Preparedness and Response to Health Emergencies (WGPR)
  • INBは、第76回世界保健総会(2023年5月)に進捗状況を報告し、第77回世界保健総会(2024年5月)に成果物を提出すること。
  • 部分改正を含めた世界保健規則(IHR)の強化の議論は、WGPRで継続すること。