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2017年11月6日 薬事・食品衛生審議会 医薬品第二部会 議事録

薬事・食品衛生審議会 医薬品第二部会 議事録

○日時

平成29年11月6日(月)17:00〜


○場所

厚生労働省専用第15会議室


○出席者

出席委員(13名)五十音順

浦 野 泰 照、 大槻 マミ太郎、○奥 田 真 弘、 川 崎 ナ ナ、
菊 池    嘉、  鈴 木 邦 彦、  田 島 優 子、 舘 田 一 博、
登 美 斉 俊、  中 野 貴 司、  濱 口    功、 増 井    徹、
南    博 信

欠席委員(7名) 

渥 美 達 也、 川 上 純 一、◎清 田   浩、 半 田   誠、
山 口 拓 洋、 山 本 善 裕、 渡 辺   亨
(注)◎部会長 ○部会長代理

行政機関出席者

宮 本 真 司 (医薬・生活衛生局長)
森    和 彦 (大臣官房審議官)
山 本    史 (医薬品審査管理課長)
佐 藤 大 作 (医薬安全対策課長)
矢 守 隆 夫 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構審査センター長)
宇 津    忍 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構安全管理監)
林   憲 一 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構審議役)
猿 田 克 年 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構審議役)

○議事

○医薬品審査管理課長 定刻になりましたので、「薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会」を開催いたします。本日はお忙しい中、御参集いただき誠にありがとうございます。

 本日の委員の出席状況につきまして、渥美委員、川上委員、清田委員、半田委員、山口委員、山本委員、渡辺委員より御欠席との御連絡を頂いております。現在のところ当部会委員数20名のうち、13名の委員の御出席を頂いておりますので、定足数に達しておりますことを御報告いたします。また本日は、18時に退出される御予定の委員が2名いらっしゃいますので、定足数確保のため議題順を変更いたしますので、あらかじめ先生方に御了承いただきたいと存じます。

 続きまして、部会を開始する前に事務局から報告がございます。当日配布資料17をお手元に御用意ください。1枚ものですが、1ページの薬事分科会規程第11条におきましては、「委員、臨時委員又は専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない」と規定しております。以前にも本部会で御報告させていただいておりましたが、本年に入りましてこの規程に抵触していた委員の事案が判明しており、いずれも薬事分科会の委員を辞任いただいております。こうした事案を踏まえ、9月に開催いたしました薬事分科会において、今後の再発防止策としまして、薬事分科会の委員等就任時及び会議の開催時に、薬事分科会規程の適合状況を書面に御署名いただく形で御申告いただくこと、その際には今御覧いただいておりますこの申告様式を用いて申告いただくことについて、併せて分科会の御了解を頂いております。本件につきましては先日、委員の皆さまにあらかじめメールにて御連絡差し上げた上で、本部会におきましては、本日の開催分よりこの運用を開始させていただいております。

 また続きまして、当日配布資料17の裏面2ページを御覧ください。本部会の森田委員におかれましては、薬事に関する企業から定期的な報酬を得る顧問等に就任していたことが判明いたしましたため、1023日付けで委員を辞任いただいておりますので、御報告申し上げます。その他の委員の皆さまにつきましては、薬事分科会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますので、併せて御報告させていただきます。今後も本運用に基づきまして、薬事分科会の運営を取り行い、個別事案には適切に対処させていただく所存でおります。なお、先生方におかれましては、規程に抵触するかどうかの判断に迷う事案が生じた場合には、御遠慮なく事務局まで御照会いただければと考えております。委員の皆さまには会議の開催の都度、こうした書面を御提出いただくこととなり、御負担をお掛けすることとなりますが、何とぞ御理解を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 なお本日、部会の清田委員が御欠席ですので、会議の進行につきましては部会長代理の奥田先生にお願いしたいと存じます。それでは奥田先生、以後の進行をよろしくお願いいたします。

○奥田部会長代理 本日の審議に入ります。事務局から配布資料の確認と、審議事項に関する競合品目・競合企業リストについて報告をお願いいたします。

○事務局 配布資料の確認をいたします。本日、席上に議事次第、座席表、当部会委員の名簿を配布しております。議事次第に記載されています資料1〜資料11-5をあらかじめお送りしております。このほか資料12-1「デュピクセント皮下注300mgシリンジの最適使用推進ガイドライン()」、資料12-2「テセントリク点滴静注1200mgの最適使用推進ガイドライン()」、資料12-3「キイトルーダ点滴静注20mg及び同点滴静注100mgの最適使用推進ガイドライン()」、資料13「審議品目の薬事分科会における取扱い等の案」、資料14「専門委員リスト」、資料15「競合品目・競合企業リスト」、資料16-1、16-2「医薬品の条件付き早期承認制度について」、資料17は先ほど御説明しました資料です。資料18「テセントリク承認申請書の追加資料」を配布しております。

 続きまして、本日の審議事項に関する競合品目・競合企業リスト、資料15について御報告いたします。1ページを御覧ください。アレサガテープ4mg及び同テープ8mgですが、本品目はアレルギー性鼻炎を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として資料に掲げる品目を競合品目として選定しております。2ページを御覧ください。デュピクセント皮下注300mgシリンジですが、本品目は既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として、資料に掲げる品目を競合品目として選定しております。3ページを御覧ください。ネイリンカプセル100mgですが、本品目は爪白癬を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として資料に掲げる品目を競合品目として選定しております。4ページを御覧ください。テセントリク点滴静注1200mgですが、本品目は切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として、資料に掲げる品目を競合品目として選定しております。5ページを御覧ください。エタネルセプトBS皮下注用10mg「MA」ほか4規格ですが、本品目は、既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)及び既存治療で効果不十分な多関節に活動性を有する若年特発性関節炎を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として、資料に掲げる品目を競合品目として選定しております。6ページを御覧ください。ニボルマブ(遺伝子組換え)ですが、本品目は悪性胸膜中皮腫を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として、資料に掲げる品目を競合品目として選定しております。以上です。

○奥田部会長代理 ただいまの事務局からの御説明に特段の御意見等はございますか。それでは、本部会の審議事項に関する競合品目・競合企業リストについては、皆様方の了解を得たものとさせていただきます。委員からの申出状況について御報告をお願いします。

○事務局 各委員からの申出状況については次のとおりです。議題1「アレサガ」、退室委員なし。議決には参加しない委員、大槻委員、中野委員。議題2「デュピクセント」、退室委員、大槻委員、南委員。議決には参加しない委員、舘田委員、中野委員。議題3「ネイリン」、退室委員なし。議決には参加しない委員、大槻委員。議題4「テセントリク」、退室委員、南委員。議決には参加しない委員、大槻委員、舘田委員、中野委員。議題5「エタネルセプト」、退室委員、大槻委員。議決には参加しない委員、舘田委員、中野委員、南委員。議題6「ニボルマブ」、退室委員なし。議決には参加しない委員、大槻委員、南委員。以上です。

○奥田部会長代理 ただいまの事務局からの御説明に特段の御意見等はございますか。よろしければ、皆様方の御確認を頂いたものといたします。

 本日は審議事項6議題、報告事項5議題がございます。冒頭に事務局から御説明がありましたとおり、委員の先生方からの申出状況等を踏まえて、審議事項議題4の次に、議題2、議題3を審議し、その後、議題1から順次進めていきたいと思います。それでは、審議事項の議題4に移ります。南委員におかれましては利益相反に関する申出に基づきまして、議題4、議題2の審議の間、別室で御待機をお願いいたします。

                                 ( 南委員退室)

○奥田部会長代理 議題4につきまして、機構から概要の説明をお願いします。

○医薬品医療機器総合機構 議題4、資料番号4、医薬品テセントリク点滴静注1200mgの製造販売承認の可否等について、機構より説明いたします。本剤はProgrammed cell death-ligand1、以下PD-L1と略させていただきますが、PD-L1に対する免疫グロブリンG1サブクラスのヒト化モノクローナル抗体であるアテゾリズマブ(遺伝子組換え)を有効成分とする抗悪性腫瘍剤です。今般、本剤は切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌を効能・効果として承認申請されました。平成29年7月時点において、本剤は非小細胞肺癌に係る効能・効果にて、13の国又は地域で承認されております。本品目の専門協議に御参加いただいた専門委員は資料14にございますとおり、9名の委員です。以下、臨床試験成績を中心に審査の概略を説明いたします。

 今般の承認申請では、主な臨床試験成績として、OAK試験と呼ばれる国際共同第III相試験であるGO28915試験が提出されました。有効性については、審査報告書23ページの下から7行目以降、29ページの上から13行目以降及び63ページの上から14行目を御覧ください。白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法歴のある進行・再発の非小細胞肺癌患者を対象としたOAK試験において、主要評価項目とされた全生存期間について、ドセタキセル水和物群と比較して、本剤群の優越性が示されたことから、本剤の有効性は示されたと判断いたしました。

 安全性については、審査報告書30ページ、本文上から8行目以降、及び63ページの下から11行目以降を御覧ください。本剤の使用時に特に注意すべき有害事象として、消化管障害、皮膚障害、肝機能障害、神経障害、甲状腺機能障害、副腎機能障害、下垂体機能障害、糖尿病(特に1型糖尿病)、間質性肺疾患、infusion reaction、脳炎・髄膜炎、膵炎、腎機能障害、筋炎・皮膚筋炎・横紋筋融解症、及び重症筋無力症が認められております。これらの有害事象については、がん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師による慎重な観察、過度の免疫反応による副作用を考慮した鑑別診断や管理等の適切な対応により、忍容可能と判断いたしました。ただし、日本人における検討症例は限られており、製造販売後には本剤を使用した全例を対象とした使用成績調査の実施が必要であると判断し、承認条件としております。

 以上のような審査の結果、機構は切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌を効能・効果として、本剤を承認することは可能と判断いたしました。本剤は新有効成分含有医薬品であることから、再審査期間は8年とすることが適当であり、生物由来製品に該当し、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断いたしました。薬事分科会には報告を予定しております。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

 なお、事前に川崎委員からコメントを頂きましたので、機構から回答させていただきます。委員のコメントは、「承認申請書のシステム適合性の項において、標準物質のデータを参照データである別図A2からA4と比較することになっているが、事前に配布された資料中に、別図A2からA4が添付されていないため、妥当性が判断できない」との御趣旨でした。委員から御指摘いただきましたとおり、事前に配布させていただいた資料に参照データが添付されておりませんでした。申し訳ございません。本日、資料番号18として、別図A1〜A5を机上に配布させていただきましたので、御確認をお願いいたします。説明は以上となります。

○奥田部会長代理 ありがとうございました。別図も含めて御確認いただけると思います。委員の先生方から御質問、御意見がありましたらお願いいたします。

○菊池委員 日本人部分集団の解析みたいなものが、この報告書の中では余り親切に書かれていませんし、30ページにカプランマイヤーが出ていますけれども、この数字は読めませんよね。これはちょっと不親切で、これで効いていると言われても、字が読めませんとしか私は言えないので、こういう不親切な書き方はいかがなものでしょうか。後ろほうにありますか。

○医薬品医療機器総合機構 先生がおっしゃっているとおり、審査報告書30ページの図4の数字が小さいということかと思います。申し訳ありません。

○菊池委員 この図は、企業が機構に提出したメインリザルト(main result)であり、もっとはっきりと見える形で表示しなければならない肝心な結果であり、細かい文字は判読できませんが、イメージでは申請薬剤の有効性が対照薬に勝る事が分かりますが、詳細が読み取れません、今日の審議の後の公開資料として国民の眼の触れるところとなる際には、訂正して、少なくとも私のような老眼でない若い人の眼にははっきりと数字が判読できる形で公表して下さい。

○医薬品医療機器総合機構 申し訳ございません。数字が小さく、読みにくいという のは御指摘のとおりだと思いますので、今後修正をさせていただきます。

○菊池委員 それから、切除不能な進行と再発の、それぞれ日本人集団で、何例ずついたのですか。

○医薬品医療機器総合機構 今回の試験では、「切除不能な進行・再発」を一つの集団として対象としておりますので、進行と再発を別々に解析したデータはございません。医療現場においても、肺癌に関して、進行癌と再発癌で区別した治療は行われていないものと理解しています。

○菊池委員 例えば再発の人の先行治療についてとか何か、調べる方法も全くないのですか。日本人集団に対して、どの治療をして再発しているとか、そういうことを含めてデータを取っていないのですか。

○医薬品医療機器総合機構 はい、そのような検討を行うデータは取られていません。

○菊池委員 でも、それが実際にないのだったら、切除不能な進行がんに対してのみでいいですよね。そしたらなぜそこで再発の非小細胞肺癌まで区別して、そういう書き方を添付文書に残すのですか。

○医薬品医療機器総合機構 OAK試験の対象としては、切除不能な進行・再発の患者が組み入れ可能とされた試験のため、そのような記載とさせていただきました。

○菊池委員 いずれも組み入れられているのだったら、何例ずつですというのをちょっとは機構として意識して添付文書に書き入れないと。

○医薬品医療機器総合機構 具体的な数値は分からないのですが、切除不能な進行・再発の患者はいずれも同様の化学療法の適応だというところは変わりがない患者さんだと思っておりますので、区別して考える必要はないと考えております。

○奥田部会長代理 菊池先生の今の御意見は、二つの集団で特性が違うのだから区別すべきではないかという意見ですね。

○菊池委員 いや、区別しろと言っているわけではなくて、例えば再発の人がもともとどういう治療をしていたのかとか、そのような情報も全くなくて、進行性の切除不可能な進行性のノンスモール(非小細胞肺癌)なのかとか、再発のノンスモール(非小細胞肺癌)なのかということを全く認識していなくていいのですかということを言っています。

○医薬品医療機器総合機構 今回の対象患者は、前治療としては必ず、白金系抗悪性腫瘍剤を含む治療がされている患者であることは同様となります。

○菊池委員 だからその例が日本人で、切除不能な進行例と再発例とでそれぞれ何例ずついたのかを聞いているだけです。それを把握していないのですか。

○医薬品医療機器総合機構 把握ができておりません。

○菊池委員 だから、添付文書の所に、切除不能な進行例と再発例と但し書きを書く部分の中にそういうことを含めていて、その程度の認識だとちょっとまずくないですかという気持ちです。

○医薬品医療機器総合機構 肺癌の、今回の試験の対象のセカンドラインを対象とした試験のときに、その患者さんが進行であるとか再発であるとか、そうした情報を取られずに試験が実施されていることが一般的だと理解しており、今回の試験も含めて、対象患者の情報としては、白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法が行われた患者を対象にしたということが重要な情報と、我々としては考えております。

○奥田部会長代理 いかがでしょうか。

○菊池委員 なければしょうがないので、これからも、毎回言っていることは大体同じですけれども、添付文書上に切除不能な進行例と再発例という形で、何でもいいとは初めは言わないわけではないですか。例えばHIVの薬だと初期治療に使っていいというわけではなくて、既存の治療からの変更、スイッチ症例から認可するという流れがあるわけですよね。これも同等の感じであるのかもしれませんけれども、ノンスモール全部にとにかくいいですよと言っているわけではなくて、制限を付けているわけですよね。だったらそういう制限を付けている部分がどういう制限を付けているのかが明確になってないと、良くないのではないかと思うところです。意味が伝わりましたか。

○医薬品医療機器総合機構 そういう意味で、我々としては、進行・再発を含め、セカンドライン以降の患者が今回の承認の対象になると理解しておりますので、白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の患者が本剤の投与対象であるということを、資材等も用いて適切に情報提供していくことが重要だと考えております。

○奥田部会長代理 資材を通じて情報提供していただくということでよろしいでしょうか。ほかに御意見等、よろしくお願いします。

○鈴木委員 この薬は抗PD-L1抗体ということで、類薬としてはオプジーボやキイトルーダがあると思うのですが、いきなり非小細胞肺癌と、非常に患者さんの多い癌を適用として申請してきたのですが、どのくらいの患者数を想定しているのかということがあります。それから、ほかの癌についても治験が進んでいると思うのですが、どういう癌についての治験が行われているか教えていただきたいと思います。

○医薬品医療機器総合機構 まず1点目、患者数ですが、企業の調査によりますと、1年間で約1,000例に対して、本薬が投与されるということが想定されています。2点目、今後の開発状況ですが、現状、非小細胞肺癌のほかに、腎細胞癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、小細胞肺癌に対する開発がなされております。

○奥田部会長代理 ほかはいかがでしょうか。

○浦野委員 2930ページの表22と図4で、日本人患者さんのOSの傾向というのが、OAK試験の全体集団とかの一貫性があるというような結論を出されていると思うのですが、これをパッと見て、一貫性があるとは余り分からないというか、実際にはその前に載っているOAK試験の結果とか、かなり違うように見えてしまうのですが、これをどうして一貫性があると判断されたのかを簡単に教えていただけますか。

○医薬品医療機器総合機構 審査報告書に記載させていただきましたとおり、日本人症例数はかなり限られておりますので、解釈はかなり難しいところは確かなのですが、少なくとも日本人患者では、本薬群が明らかにドセタキセル群よりも劣っているような結果は得られていないというところは最低限確認が必要だと思っておりますので、そうした観点から少なくとも本剤で劣っていないだろうというところで確認させていただきました。

○浦野委員 多分それは今後の審査のときに参考になるかと思うのですが、基本的には非劣性のような感覚で、明らかに比較する対象に比べて劣性であるというようなことが出ない限り、基本的には一貫性があると表現されると考えていいですか。

○医薬品医療機器総合機構 図4の左側の図を御覧ください。カプランマイヤー曲線上はドセタキセル群と比較して本薬群で有効性が期待できる結果となっておりますので、そうした意味で日本人でも有効性が期待できると考えています。

○浦野委員 そこがやはり恐いと思うのが、2年後以降は逆に落ちていますよね。それは例数が少ないからだと思うのです。ただ、それをもって一貫性があると言われると、ということは24か月以上だと逆に劣性と判断されるのかなと思ってしまうので、ある程度その一貫性があるという表現を使うときに、クライテリアが分かりやすくないと難しいかと思うのですけれども、先ほどおっしゃったみたいな形で、大まかに見ると変わっていないというぐらいの感覚です。実際それでいいのですね。そこがちょっと不思議なところだったのですが。

○医薬品医療機器総合機構 限界があると先ほどお話しましたけれども、有効性について明確に劣っていないということと、期待できる成績があるということも併せて評価しております。

○浦野委員 そこが重要であると。はい、分かりました。

○奥田部会長代理 ほかはいかがでしょうか。

○菊池委員 さっきの、こだわって悪いのですが、30ページの図は、一番後ろの43ページのものと同じですか。形が違うかな、これは同じ。

○医薬品医療機器総合機構 このCTDの43ページの図と同じという。

○医薬品医療機器総合機構 すみません、確認させていただいてもよろしいですか。今、委員から御指摘いただいた43ページというのは、どの部分の図でしょうか。

○菊池委員 2.5というものの一番後ろから、私たちに配られている一番後ろのほうです。

○医薬品医療機器総合機構 CTD2.5の43ページの図は、報告書の図4の右側の図と同じになります。

○菊池委員 左のBIRCH試験のはどこかにあるのですか。

○医薬品医療機器総合機構 委員のお手元に配布している資料には左側の図はございません。

○菊池委員 これは企業が提出してきて、機構がこの資料を作って、分かりやすくというか、かいつまんだ部分を出して公開するというのがお役目だというように私は思って、その辺が突然出て来て、全然分からないのをバッと見て私たちが考えるわけですよね。今回も誰も何もおっしゃらないから、何も言わなければ今日もこれですぐ審議が先にいってしまったと思うのです。なので、そういう思いでいつも言っていますけれども、何か先々、想定外の有害事象でも副作用でもあれば、いつも言いますけれども、この会に参加している係わっている人たちは一蓮托生ですよね。と私はいつも思っているので、メインの図を企業が出してきて、お互いに頑張ってやっているのだったら、これを1枚どーんとはっきりと細かい数字まではっきりと読めるように出すぐらいにしておかないと、やはり良くないのではないかとすごく強く思いますけど。

○医薬品医療機器総合機構 コメントを頂きましてありがとうございます。こうした図を、見やすくなるように、審査報告書を工夫させていただきたいと思います。

○奥田部会長代理 企業が出している図ではなかったということかと思いますので、よろしくお願いします。ほかに先生方から何か御意見はありますでしょうか。それではないようですので、議決に入りたいと思います。なお、大槻委員、舘田委員、中野委員におかれましては利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事分科会に報告とさせていただきます。

 ここで本品目について事務局より追加の説明があるとのことです。説明をよろしくお願いいたします。

○事務局 こちらの品目は先ほども議論になりましたけれども、オプジーボやキイトルーダと同様の作用機序の医薬品ということで、最適使用推進ガイドラインを作成する予定としております。当日配布資料12-2は、今回、アテゾリズマブ(遺伝子組換え)の非小細胞肺癌に関する最適使用推進ガイドラインの案です。今回こちらの案について、皆様にも御検討いただき、今後こちらの部会の意見も踏まえ、また更に薬事分科会、また中医協でも御議論いただいた上で、最終的に発出されるものとなりますので、こちらも併せて御意見を頂ければと思います。

 最適使用推進ガイドライン()、アテゾリズマブ(遺伝子組換え)の非小細胞肺がんについて、内容の御説明を簡単にさせていただきます。2ページの「はじめに」で、今回の最適使用推進ガイドライン作成の経緯と併せて、四角のすぐ上になりますけれども、作成に当たって御協力を頂きました学会として、日本臨床腫瘍学会、日本臨床内科医会、日本肺がん学会、日本呼吸器学会の御協力を頂いております。用法・用量については、先ほどの審議の中であったものと同じです。

 3ページは作用機序で、先ほども御説明いたしましたとおり、抗PD-L1抗体ということで、PD-L1に対する抗体となっております。

 4ページからが臨床成績になります。こちらは先ほど御議論があった試験の成績になります。

 5ページ、6ページは参考情報として、これまでオプジーボやキイトルーダなどでも議論がありましたが、PD-L1の発現状況別の有効性と安全性の結果を記載しております。先ほど御議論いただきましたように、本剤に関して、全体集団としてドセタキセルと比べて有効性が確認できているという状況ではあります。説明が分かりづらくて恐縮なのですけれども、6ページの表に、組織型別とPD-L1の発現状況別の成績を載せております。この中で、扁平上皮癌で、TC0かつIC0が、今までのオプジーボやキイトルーダでいうところのPD-L1の発現率が1%未満に相当する集団になります。こちらの患者層だと、他の群と比べてドセタキセルに対して本薬群のほうが有効性を示す効果の幅が少し小さいという傾向があるということで、この群に関しては本剤の有効性を得られるのがかなり限定的ではないかと考えております。

 7ページで、安全性の観点は先ほどの御説明のとおりとなっておりますので、割愛させていただきます。

 8ページからは、これまでの安全性のプロファイルに関して、オプジーボやキイトルーダを肺癌に使う場合と比べて特段大きな傾向の違いは認められていないことから、こちらの施設についての要件に関しても、これまでのオプジーボやキイトルーダの肺癌の場合と同様に設定をしております。マル1-1の施設については、癌の化学療法の経験をよくお持ちの医療機関となっております。マル1-2の部分は、肺癌の化学療法等に十分な知識を持つ医師を、本剤の治療の責任者として置いていただくことを求めております。マル2は院内の医薬品情報管理の体制を整備していただくこと、

 9ページは副作用の対応が十分に取られる体制であることということを記載しております。

10ページは、投与対象となる患者ということで、安全性に関する事項としてマル1禁忌の患者には使用しない、マル2慎重投与に該当している患者さんには他の治療選択肢がない場合に限り、本剤を慎重に使用することを考慮していただくということを記載しております。

10ページの真ん中で有効性に関する事項として先ほど御議論がありましたけれども、プラチナ製剤を含む化学療法歴を有する患者さんで使っていただく、すなわち臨床試験の対象患者と同じ方に使っていただくことが最適と考えております。なお、EGFRの遺伝子変異や、ALKの遺伝子変異がある方に関しては、それぞれのチロシンキナーゼ阻害剤での治療歴を有するということも記載しております。マル2に関しても、臨床試験でデータが得られていない患者に関しては、有効性が確立されていないということで投与対象とならないとしております。

11ページは、先ほど御説明をさせていただきましたとおり、扁平上皮癌の患者のうち、TC0かつIC0に該当するPD-L1の発現率が低い患者さんにおかれましては、ドセタキセルと比べて、効果の大きさが他と比べると小さい傾向があるということで、PD-L1の発現状況も確認をしていただいた上で、本剤以外の治療選択肢も考慮していただくということを記載しております。

 こちらに関して、アテゾリズマブの診断薬も今現在申請がなされていて審査中ですので、そちらで検査をしていただくということ。既に承認をされているペムブロリズマブ(遺伝子組換え)、販売名はキイトルーダ、との診断薬との互換性の論文などもありましたので、そちらも参考にしていただくということを記載しております。

12ページは、投与に際して留意すべき事項ということで、これまでのオプジーボやキイトルーダと同様に、副作用に関してマネジメントしていただくことであるとか、治療を行う際にはきちんと患者さんにも御説明をしていただくこと、

13 ページのマル5として、投与開始から定期的に有効性の確認をしていただくということを記載しております。最適使用推進ガイドライン()の説明は以上です。

○奥田部会長代理 委員の先生方から御質問はありますでしょうか。

○菊池委員 ここまでしっかりした最適使用推進ガイドラインの案ができるのだったら、先ほどの所でも書けるでしょうと思いました。添付文書の中に、このガイドラインを参考にしたほうがいいとか、そういうことを書く必要はないのですか。この辺の薬は、ガイドラインというのは多分医者のほうからすると余り好ましくないというか、学会のガイドラインではなくて、厚生労働省が出しているような行政指導的なガイドラインですけれども、こういうのが出るのだったら、その注意事項のどこかに書くとかして、それについても確認して行ったほうがいい、というようなことを添付文書にも書いたほうがいいような気がします。オプジーボとか他のものも含めてと思いましたけれども、そこはどうでしょうか。

○事務局 御指摘をありがとうございます。まず、こちらの最適使用推進ガイドラインですけれども、添付文書の対象となる患者の中で最適と思われる方を選択するという意味で記載をして作成しているものです。こちらは、実際に作成したものを踏まえて、保険局から保険適用上の留意事項ということで、こちらの最適使用推進ガイドラインに準拠して使っていただくということを保険上でも求めることになります。そういう意味でかなり実効性を守っていただく観点では高いものになっていると考えております。

○菊池委員 だから、厚生労働省で出所が違うのだと思うのです。その押さえる所というか、審査する側と、その保険の部分との押さえ所が違うのかもしれませんが、やはり厚生労働省として縦割りでなくて、統一的にアナウンスして頂きたいと思いました。

○鈴木委員 前からお話しているのですけれども、臨床系の委員にとっては、留意通知がどうなるかということは非常に関心があると思われますので、保険適用になって留意注意事項が出た時点で、もう一度その全体を報告していただくとよろしいか思います。留意事項通知を含めてよろしくお願いします。

○奥田部会長代理 個人的には、最適使用推進ガイドラインを設定している薬が増えてきているので、どの薬に設定されている、設定されていないということが末端のというか、現場の医療者にきちっと伝わるかどうかということを少し心配はします。そういう意味で添付文書に書くというのは実効性のあることかと思うのですけれども、その辺りは難しいのでしょうか。

○医薬品審査管理課長 最適使用推進ガイドラインを出すに当たっては、医薬・生活衛生局の通知として出す。そして、同時に留意事項として保険局側でも出す。重ねて情報発信を医療現場、あるいは対外的にしております。一つはそれをさせていただきつつ、そしてどんなお薬に最適使用推進ガイドラインが作成されて、それの遵守をお願いしているかということについて、ホームページも含めてどういう形で分かりやすくできるかというのは、また検討させていただきたいと思います。いずれにしろ今、順次最適使用推進ガイドラインが出ているのですが、それについては医薬・生活衛生局の通知、そして医療課の通知、その2段重ねでしっかりまず注意喚起をしていくことを考えております。

 鈴木委員から御指摘がありましたように、留意事項で出たものについても次回以降で、もしよろしければ資料で配布させていただくぐらいのことから始めさせていただきたいと考えております。

○奥田部会長代理 もう一点お伺いしたいことがあります。先ほど説明のあった扁平上皮がんのTC0とIC0のここは差が少ないというのでよく分かるのですが、中を見るとTC012、IC012もほとんど差がない。逆に何かTC3、IC3は感受性があるというか、有効性が高いように見えるので、本当にTC0とIC0だけの捕えた有効性に関する事項の書き方でいいのかどうか。その辺りは学会の意見も頂いての話だと思うのですけれども、いかがなのでしょうか。

○事務局 その点は正に学会からも御指摘を頂いていて、今現在検討中です。こちらは各患者層に分けて、カプラマイヤー曲線を引くと、このTC0とIC0の群だけ、オプジーボの場合と同様にカプラマイヤー曲線が途中でクロスするという結果が得られておりますので、そういうものも併せて掲載するような形で、その群が他の群と比べると、有効性の差がちょっと小さいのではないかというところがお示しできるように準備したいと思います。

○奥田部会長代理 これについてはよろしいでしょうか。それでは次の議題に移ります。議題2です。なお、大槻委員におかれましては、利益相反に関する申出に基づいて議題2の審議の間は別室で御待機いただくことといたします。

                                 ( 大槻委員退室)

○奥田部会長代理 議題2について、機構から説明をお願いします。

○医薬品医療機器総合機構 議題2、資料2、デュピクセント皮下注300mgシリンジの製造販売承認の可否等について機構より説明いたします。本剤の有効成分であるデュピルマブ(遺伝子組換え)は、インターロイキン-4受容体αサブユニットに結合し、インターロイキン-4及びインターロイキン-13のシグナル伝達を阻害するヒトモノクローナル抗体です。今般、アトピー性皮膚炎に関する効能・効果で製造販売承認申請されました。海外では、米国で本年3月、欧州で本年9月末に、アトピー性皮膚炎に対する適応で承認されております。本申請の専門委員として、資料14に記載されております10名の委員を指名いたしました。

 主な審査内容について、臨床試験成績を中心に簡単に説明いたします。有効性について、審査報告書27ページの表29を御覧ください。この表は、国内分類で適切な管理の下で長期的に使用可能な外用薬のうち、最も作用が強いとされるストロングクラス以上のステロイド外用薬(以下、「TCS」)で効果不十分なアトピー性皮膚炎患者を対象に、TCSと併用して実施された国際共同治験における有効性の成績を示しています。

 本試験の主要評価項目として、皮疹に関する医師の全般的評価スコアであるIGAを用いて、症状が消失したゼロ又はほぼ消失した1を達成し、かつベースラインからIGAスコアが2以上減少した患者さんの割合であるIGA1達成率並びに医師が評価した各部位の湿疹面積及び重症度から算出されるEASIスコアが、ベースラインより75%以上改善した患者の割合であるEASI75達成率が、co-primary endpointとして設定されています。

 表29の上から2段目を御覧ください。投与16週後のIGA1達成率について、左から4列目のプラセボに対して、左から2列目の本剤300mg2週間隔投与及び3列目の1週間隔投与の優越性が検証されております。

 さらに表29の上から4段目を御覧ください。投与16週後のEASI75達成率についても、左から4列目のプラセボに対して、左から2列目の本剤300mg2週間隔投与及び3列目の1週間隔投与の優越性が検証されております。また、日本人部分集団の成績は表30のとおりであり、全体集団の成績とおおむね類似しておりました。

 審査報告書の25ページの表26を御覧ください。この表は、ストロングクラス以上に分類されるTCSで効果不十分なアトピー性皮膚炎患者を対象に、本剤単独投与で実施された国際共同治験における有効性の成績を示しています。上から2段目のIGA1達成率及び上から4段目のEASI75達成率を御覧ください。主要評価項目である投与16週後のIGA1達成率及びEASI75達成率について、いずれも左から4列目のプラセボに対して、左から2列目の本剤300mg2週間隔投与及び3列目の1週間隔投与の優越性が検証されております。日本人部分集団の結果は表27のとおりであり、全体集団の成績とおおむね類似していました。これらの成績から、本剤のアトピー性皮膚炎に対する有効性は示されたと判断いたしました。

 用法・用量については、これらの第III相試験において、複数の有効性評価項目で、2週間隔投与と、1週間隔投与で大きな差は認められなかったこと。1週間隔投与でより高いベネフィットが得られる患者の臨床的背景等を特定することはできなかったこと等から、本剤300mgを2週間隔で皮下投与することと設定いたしました。

 安全性について、審査報告書37ページの表38、表39及び39ページの表40を御覧ください。これらの表は、臨床試験において認められた主な有害事象を示しています。臨床試験成績、本剤の薬理作用等を踏まえると、本剤投与時には過敏症、既往を含めて合併する喘息の増悪等の発現に注意する必要があると考えております。

 効能・効果について、審査報告書52ページを御覧ください。臨床試験では、TCS及びシクロスポリン外用薬による治療を一定期間適切に実施しても効果不十分なアトピー性皮膚炎患者を対象として、有効性及び安全性が確認されております。したがって、本剤の効能・効果は、既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎と設定いたしました。

 さらに52ページ中段に記載のとおり、添付文書の効能・効果に関連する使用上の注意の項に、本剤の投与対象に関する注意喚起をし、本剤投与が必要となる患者が適切に選択され、適正使用が遵守されるよう、アトピー性皮膚炎の診断及び治療に精通した医師が使用する旨を添付文書で注意喚起する予定です。

 以上の審査を踏まえ、本剤を承認して差し支えないとの結論に達し、本部会で御審議いただくことが適当と判断いたしました。本剤は、新有効成分含有医薬品であることから、再審査期間は8年、生物由来製品に該当し、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断しております。薬事分科会では報告を予定しています。以上です。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○奥田部会長代理 委員の先生方から御質問、御意見等がありましたらお願いいたします。

○菊池委員 これはアトピー性皮膚炎を見ているのですけれども、有害事象の所にアトピー性皮膚炎というのが出てきています。これはどういう意味なのですか。皮膚科ではない素人なので教えてください。

○医薬品医療機器総合機構 例えば、原疾患が悪化した患者を有害事象として集計しているためと考えています。

○菊池委員 それは、再発とか再燃等ではなくて、コントロールができていないということですか。

○医薬品医療機器総合機構 そのような患者も含まれるかと思います。

○菊池委員 普通はそのようにはあまり書きませんよね。例えば、肺癌のときに、肺癌が有害事象とはならないではないですか。写真を撮って広がってきたから有害事象として取っているということなのですか。原疾患のコントロールが悪いというのではなくて。最初に、23ページの表25の中で有害事象の一覧にアトピー性皮膚炎というのが出てきて、そこで引っ掛かって、ずっとなんでなんでと思って見ていたのですけれども。

○医薬品医療機器総合機構 今回は、本剤投与期間の終了後も一定期間が観察期間となっており、その期間で発現した事象も有害事象として集計されております。本剤投与を中止することで、再燃する患者も一部いますので、その部分が集計に加わっている影響もあると思います。

○菊池委員 分かりました、そういうことですか。次の質問ですけれども、QWとQ2Wでいったら、QWのほうが効果的には絶対に良いですよね。ところが、これを取り下げてQ2Wにしている部分の根拠が、その安全性とかをいろいろ考えたとおっしゃっているのですけれども、普通、企業は効くものだったらどんどん使っていってほしいと思うはずであって、そこをしていないのは何かすごく疑問に思いましたけれども、いかがでしょうか。

○医薬品医療機器総合機構 試験成績から、Q2WとQWで有効性に大きな差はないため、Q2Wで十分に本剤の効果は得られるものと考えております。申請者もその旨を説明しております。

○菊池委員 私は、何かすごい有害事象が出て、それがあるからQ2Wにしたのではないかと勘ぐってしまったのですけれども、そうではないのですね。

○医薬品医療機器総合機構 少なくとも安全性の面で何らかの副作用の発現率がQWで上がるというようなことはなく、有効性に大きな差がなかったというところです。

○菊池委員 26ページのTCSの併用試験のところでは1対3対3で割り振ってあって、当然QWが効くだろうと思っていた割り付けから始めて、なおかつそれを取り下げているので、すごい違和感があります。

○医薬品医療機器総合機構 審査報告書の22ページを御覧ください。第II相試験の結果ではありますが、表23の一番右のプラセボの隣になりますけれども、そこのQWのほうがより高い有効性が見られているので、QWのほうがより高い有効性が見られるだろうと考え、第III相試験時ではQWと、血中濃度等を踏まえてQ2Wも併せて検討し、第III相試験の結果Q2WとQWで差はなかったことからQ2Wが最終的に選択されたというのが経緯でございます。

○菊池委員 分かりました。私は、なんとなくそれが苦しく聞こえるので、普通はそうではないような感じで企業は考えるのではないかと思ったのです。

○医薬品医療機器総合機構 少し補足致しますと、32ページに申請者の第III相試験の用法・用量の設定根拠を書かせていただいています。下から3行目、4行目の所にQWの有効性があります。投与回数や将来的な自己投与も考慮し、投与頻度の低い利便性を考えてQ2Wを設定しております。試験結果としては、2週間隔投与でも大して変わらなかったということなので、2週間隔投与のみでいいだろうと最終的には判断したということで考えております。

○菊池委員 分かりました。私もここはよく読みましたけれども、なんとなくこの中の引用の仕方がずるいかなというか、その視点がずれるような書き方をしていて、括弧書きで表15に飛んでいって見させて、注意を取らせるような書き方がしてあったりして、トリッキーな感じで、何を考えていたのだっけなというぐらいの思いであって、これは私の中では分からない感じがしました。そういうことであれば納得しました。これは、投与期間のことについては、いつまで投与可能だということを、添付文書に明記して、余り長くは駄目ですよね、いいのでしょうか。

○医薬品医療機器総合機構 添付文書の1.8の項の用法・用量関連注意でしょうか。

○菊池委員 16週までは、効かなかったらやめなさいとありますけれども、効いた人はその後もずうっといくのですかということです。

○医薬品医療機器総合機構 そこは、様々な使い方が考えられると思います。この後の最適使用推進ガイドラインのほうにも関連しますけれども、有効性が見られた患者さんの中では、それぞれ患者さんの状態によって、医師が有効性等を確認しながら投与継続の適否を判断されるかと考えております。

○菊池委員 分かりました。あとは効能の注意の所で、結局既存治療で効かない人はこれを使っていいということになっていて、既存治療というのはステロイドとかタクロリムスとかだと思うのですけれども、それをやっても、なおかつそれを併用してもいいのですか。この記載の仕方がちょっと国語的に。

○医薬品医療機器総合機構 併用して構いません。

○菊池委員 いいのですよね。

○医薬品医療機器総合機構 はい。

○菊池委員 この書き方としては、既存治療で駄目だから、これを使って併用していいという書き方をして、ここの中にも書いてありますけれども、ステロイドとタクロリムス外用剤を使っていいけれども、その次に及ぶ場合には、抗炎症外用剤を併用することとなっていますから、それも抗炎症剤と言ったらステロイドも入るでしょうというくくりになりますよね。

○医薬品医療機器総合機構 はい。

○菊池委員 そこを知らない人は、違うものだというようにこれを錯覚するような形に取れてしまうかもしれないかなと思ったのです。使ってはいけない。効かないけれども使っていいし、もし併用してどっちかをやめることを考えるのだったらやめてもいいけれどもということになるのですか。

○医薬品医療機器総合機構 基本的にはこれらの薬で効果不十分な患者さんを対象と考えておりますので、本剤はそれに上乗せして使われる形になるかと思います。安全性の問題があったり、そもそもより強いベリーストロングや、ストロンゲストのクラスは長期間使えないこともあります。患者さんの状態、皮膚症状等に応じて、副作用等も鑑みてこの中では「原則として」ということを書かせていただいておりますが、基本的には併用で使われるものと考えております。

○菊池委員 だから、1334が単独で、1224がTC併用ですよね。多分これは順番からいったら逆だけれども、これをなんとなく逆にされて単独がこうなっているように持ってこられても、時間的な経過まで見る時間がなかったのであれですけれども、これは、本当はどういう順番だったのですか。

○医薬品医療機器総合機構 余り深い意味はないのですけれども、今回は、申請された資料の番号がこのような順番になっていたので、その順番のまま書いてしまったというところです。

○菊池委員 実際にどっちが先だったのですか。

○医薬品医療機器総合機構 審査報告書の24ページ、26ページを御覧いただきますと、試験の最初の表題の所に時期を書かせていただいておりますが、201410月から両試験とも始められていますので、おおむね同じ時期に実施されたと考えていただければと思います。

○菊池委員 分かりました。あとはその書き方は記載の整理をしたほうがいいかなと感じました。

○医薬品医療機器総合機構 検討させていただきます。

○奥田部会長代理 この後にまだガイドラインの説明がありますので、詳しいところはまたお聞きできると思います。他の委員の先生から何か御質問はありますか。

○川崎委員 承認申請書の別紙の5ページから8ページに、標準物質の規格が示されています。現行の規格と更新時の規格がかなり異なっています。更新されるまでは、原薬の規格よりも緩い規格の標準物質で試験を実施することになるのかということと、標準物質の規格がこれだけ変わっても連続性に問題はないのかということをお聞きします。

○医薬品医療機器総合機構 確認しますので、少々お時間を頂けますでしょうか。

○奥田部会長代理 そうしたら、先に御質問を受けてよろしいですか。では、登美先生から御質問をお願いします。

○登美委員 別の質問ですが、薬物動態で確認をします。今、添付文書で見ているのですが、半減期が載っているのですが、半減期が単回投与のグラフと比べると、余りマッチしないような、要するに5日間あるいは8日間というような半減期に対して、グラフから何となく読み取る値と余り合わない気がするのです。これはもともと薬物動態が投与量に対して非線形を持っているということが審査報告書にも載っており、その辺にも原因があるのかと思うのです。こういった投与、体内動態に非線形がある場合の半減期を一定の値として添付文書に出すことが、どういう仕組みでそうなっているのかということと、今、パッと見た感じでずれているようにも感じたので、そこはなぜそうなったのかを教えていただきたいのですが。

○医薬品医療機器総合機構 まず1点、非線形がある場合でも、用量も合わせて記載しておりますので、添付文書の情報としてはその用量で認められた半減期を記載するということでいいのではないかと考えています。記載されている値が適切かどうかは算出方法も含め改めて確認させていただいて、適切な形で直させていただきたいと考えておりますが、よろしいでしょうか。

○登美委員 いや、倍ぐらいあるかと。あと、ある投与量でということであっても、要するに投与後の日数によっても半減期は当然変わってくると思いますので、その辺を踏まえますと、半減期は、結局、どのように計算されているのかを教えていただきたい。

○奥田部会長代理 順番は前後しますが、先生のお質問に対するお答えはいかがでしょうか。

○医薬品医療機器総合機構 先に川崎先生からの。

○奥田部会長代理 はい。

○医薬品医療機器総合機構 今、担当に確認しましたところ、もともとの標準物質の規格が、今、先生から御指摘のあった少し幅広のものではありましたが、規格は開発時に設定されたもので、実測値は、更新時の規格値にほぼ相当していたことを確認しております。これを踏まえて、実際に更新規格としては、現行の標準物質の実測値に合わせる形で設定したということになります。先生ご指摘のように、連続性という意味では、規格上は確かに少しずれており、幅広の標準物質が使われているかのように見えておりますが、現行の標準物質も、更新される標準物質とほぼ同等のものが使われていると、御理解いただければと思います。

○奥田部会長代理 よろしいですか。登美先生の御質問に対しては。

○医薬品医療機器総合機構 今回の半減期の算出に関しては、最終相における半減期として算出されていますので、かなり傾きが小さくなってきている部分で算出されていると思います。添付文書において、どのように求められたかというところも記載させていただくということでいかがでしょうか。

○登美委員 有効血中濃度となる、もう少し血中濃度が高い範囲においては、その半減期が対応していない気がしますので、どちらかというと本当に最後のところではなくて、臨床で用いられている濃度範囲における半減期を載せるほうが、より適切なのではないかとも思いましたので、御検討いただければと思います。

○医薬品医療機器総合機構 御指摘ありがとうございます。検討させていただきます。

○奥田部会長代理 ほかの委員の先生方から御質問はありませんか。ないようでしたら議決に移られていただきたいと思います。なお、舘田委員、中野委員におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくこととします。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可として薬事分科会に報告とさせていただきます。ここから、事務局から追加の説明をお願いします。

○事務局 事務局より、デュピクセントの最適使用推進ガイドライン()について御説明いたします。資料12-1を御覧ください。先ほどのテセントリクと同様に、こちらのデュピクセントも最適使用推進ガイドラインの案を作成しておりますので、御説明をいたします。

 資料12-1の表紙をおめくりいただき、目次を御覧ください。全体の構成は、既に発出されておりますオプジーボ等の抗PD-1抗体薬やレパーサ等の抗PCSK9抗体薬と同様の構成としております。

 2ページの「はじめに」についても、既存のガイドラインと同様の記載としておりますが、今回の対象疾患はアトピー性皮膚炎であるため、関係学会として最後の段落に記載しておりますとおり、日本皮膚科学会、日本アレルギー学会、日本臨床皮膚科医会の3団体に御協力いただき、本ガイドライン()の作成を行っております。

 3ページには本剤の特徴、また、4ページからは本剤の臨床試験の成績の概要を記載しており、先ほどの審議の際の説明のとおり、ステロイド外用薬を併用した場合、もう一つの単独投与試験の結果を、それぞれ4ページ、7ページ以降に掲載しております。内容は先ほどの説明と重複いたしますので、恐縮ですが割愛させていただきます。

10ページにまいります。本剤を適切に使用していただくために必要な施設の要件を記載しております。具体的には、マル1〜マル3の要件を満たす施設において使用していただくべきとしております。マル1日本皮膚科学会によるアトピー性皮膚炎診療ガイドラインを熟知し、アトピー性皮膚炎の診断及び治療に精通する医師として、四角囲みに記載しました臨床研修を受けた医師が治療の責任者として配置されていること。そして、本剤に課せられた製造販売後調査等について、適切に実施できる施設であること。その下にまいりましてマル2、製薬企業等から提供される情報の管理や有害事象が発生した場合の適切な対応等、院内における医薬品情報の管理、活用の体制が整っていること。マル3副作用等への対応として、喘息等の合併症やアナフィラキシー等の作用に関して、当該施設又は近隣施設の専門性を有する医師や合併症の主治医と連携して、適切な処置ができる体制が整っていること。以上の3点を施設の要件としております。

11ページにまいりまして、5.投与対象となる患者について、記載しております。患者選択の要件の一つ目としまして、日本皮膚科学会による診療ガイドラインを参考に確定診断がなされていること。二つ目は、抗炎症外用薬による治療では十分な効果が得られず、一定以上の疾患活動性を有する成人アトピー性皮膚炎患者であること。

 ここで言う治療や一定以上の疾患活動性の定義は、下にa、bという形で別に記載しております。具体的には、aに記載のとおり、診療ガイドラインで推奨されるステロイド外用薬等による適切な治療を6か月以上行っている患者であって、bの記載のとおりIGAスコア3未満、EASIスコア16未満及び体表面積に占めるアトピー性皮膚炎病変の割合10%未満を、いずれも達成できない状態である患者を対象とすることを検討しております。この症状の重篤性については、臨床試験の組入れ基準を参考に設定しております。また、副作用の発生等により抗炎症外用薬のみによる治療の継続が困難であって、一定以上の疾患活動性を有する患者も対象としております。

 また、その下には、本剤の継続投与の取扱いについても記載をしております。本剤の臨床試験における有効性評価時期を踏まえ、投与開始から16週後までに治療反応が得られない場合には、本剤の投与を中止することとしております。また、その後も本剤の投与中は定期的に効果の確認を行っていただき、2段落目、ステロイド外用薬等との併用である程度の期間、6か月程度を目安とするとしておりますが、寛解が得られた場合には、抗炎症外用薬等が適切に使用されていることを確認した上で、本剤投与の一時中止等を検討することとしております。

 最後の12ページにまいりまして、こちらは投与に際して留意すべき事項として、添付文書、使用上の注意の重要な基本的注意などに記載された主な注意事項につきまして、入念的に本ガイドラインにおいても記載を行っております。以上、簡単ではありますが、デュピクセントのガイドラインの現在の案について御説明いたしました。よろしくお願いいたします。

○奥田部会長代理 最適使用推進ガイドラインの御説明を頂きましたが、委員の先生方から御質問等はありますか。

○鈴木委員 アトピー性皮膚炎の患者さんは非常に多いと思うのですが、この薬を使うことが想定される患者さんはどのぐらいの人数を想定しているのか、教えていただけますか。

○事務局 事務局よりお答えさせていただきます。企業の推計によりますと、ピーク時で□□□□□人程度を見込んでいるという推計になっておりますが、その推計はガイドライン作成前の推計でして、大変申し訳ありません、このガイドライン()を適用した場合の正確な推定使用患者数は、まだ推計中で得られていない状況です。

○奥田部会長代理 よろしいですか。

○菊池委員 最近、アトピーの子供は増えていると思うのですが、これは18歳以上でやっていますから、年齢のことはこちらにあるかと思って、先ほど最後、質問しなかったのですが、18歳以上とか書かなくていいのですか。

○医薬品医療機器総合機構 用法・用量には「通常、成人には」という言葉が書かれていますので、そこで縛りが掛かっているということです。

○奥田部会長代理 これは普通のほかの薬と同じと。

○医薬品医療機器総合機構 インターネットとかで調べますと、一応、添付文書上で「通常、成人には」と書かれている場合は、15歳以上の方は使われていると、薬剤師さんとかは認識されていると聞いております。

○中野委員 本剤の添付文書には、「本剤使用中は、生ワクチンの使用を控えること」という一文言があります。現在、小児の定期接種以外にも、医療関係者や教育関係者など、いろいろな所で生ワクチンが接種される機会は多いと思います。また、海外渡航に際して、黄熱ワチクンも生ワチクンです。ですが、ガイドラインには、その件に関する注意書きは拝見した限りではないかと思ったのですが、一般診療の中でワクチンを打つ医療機関とこの治療をする医療機関が異なる可能性はしばしばあると思いますので、少し気になったので確認をさせていただきました。

○事務局 事務局よりお答えをさせていただきます。今のガイドライン()12ページの6.3に生ワクチンの接種について、一行だけですが記載しております。

○中野委員 失礼しました。ありがとうございます。

○奥田部会長代理 ほかはよろしいですか。それでは、次の議題に移らせていただきます。別室で御待機されている大槻委員、南委員をお呼びいただければと思います。

                             ( 大槻委員、南委員入室)

○奥田部会長代理 それでは、おそろいになったら、議題3について、機構から御説明をお願いします。

○医薬品医療機器総合機構 議題3、資料3-1及び3-2、医薬品ネイリンカプセル100mgの製造販売承認の可否等について、機構より御説明いたします。本剤の有効成分であるホスラブコナゾールL-リシンエタノール付加物は、体内でトリアゾール系抗真菌薬であるラブコナゾールに変換され、真菌細胞膜の主要構成成分であるエルゴステロールの生合成を阻害することにより、抗真菌活性を示します。本申請では、爪の真菌感染症である爪白癬を予定効能・効果として申請されました。

 本年10月時点で、本剤が承認された国又は地域はありませんが、海外では非営利団体によって熱帯地域の感染症であるシャーガス病及び真菌性菌腫を対象とした開発が進められています。本申請の専門委員として、資料14に記載の11名の委員を指名しております。審査内容について、臨床試験を中心に説明させていただきます。

 有効性について、審査報告書32ページの表28を御覧ください。この表は、爪白癬患者を対象とした、第III相試験における本剤又はプラセボ1日1回12週間投与したときの有効性を示しています。上から2段目に記載のとおり、主要評価項目である試験薬投与後48週において、爪の混濁が消失し、かつ直接鏡検により、原因菌である皮膚糸状菌が認められなかった被験者の割合、治癒率について、本剤群が59.4%、プラセボ群5.8%であり、プラセボに対する本剤の優越性が検証されました。

 また、審査報告書34ページの表30を御覧ください。表の上から3段目に記載しました直接鏡検による菌陰性化率について、副次評価項目ですが、本剤投与群82.0%、プラセボ投与群20.0%であり、爪白癬の原因菌である皮膚糸状菌に対する本剤の真菌学的効果も確認されています。以上より、本剤の爪白癬に対する有効性は示されたと判断しました。

 安全性について、審査報告書33ページ、表29及び表29に続く段落を御覧ください。表29は、爪白癬患者を対象とした第III相試験において、いずれかの投与群で発現割合が2%以上であった有害事象及び副作用を示しています。本剤投与群に特徴的な有害事象及び副作用として、事象名のカラムの上から3〜5段目に記載したとおり、肝臓、胆道系機能への影響を示すγ-GTP増加、ALT増加、AST増加が認められました。これらの検査値の増加は、いずれも一過性の変化であり、本剤の投与終了後又は中止後に回復が認められています。重篤な有害事象は、本剤投与群の6例に認められていますが、いずれも治験薬との因果関係は否定されています。また、治験薬と投与中止に至った有害事象は、本剤投与群11例にγ-GTP増加、ALT増加、AST増加等で認められ、転帰はいずれも回復でしたが、治験薬との因果関係はいずれも否定されませんでした。これらの結果に基づき、本剤が肝機能に影響を及ぼす可能性は否定できないと考え、本剤投与による肝機能への影響について、添付文書等において注意喚起を行う必要があると判断しました。

 以上より、本剤投与により肝機能への影響について注意喚起は必要であるものの、認められた事象及びその発現状況等を踏まえ、本剤の安全性は許容可能であると判断しました。以上の審査を踏まえ、機構は本剤を承認して差し支えないとの結論に達し、本部会で御審議いただくことが適当と判断いたしました。本剤は、新有効成分含有医薬品であることから、再審査期間は8年、原体及び製剤は生物由来製品、特定生物由来製品、毒薬・劇薬のいずれにも該当しないと判断しています。なお、薬事分科会には報告を予定しています。以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。

○奥田部会長代理 ありがとうございました。それでは、委員の先生方から御質問、御意見等をお願いします。特にありませんか。

○南委員 教えていただきたいのですが、プラセボに対しての効果は確かにあると思うのですが、実地診療ではほかに抗真菌薬は使えると思うのですが、ほかの薬剤と比べて何かメリットがありそうだとか、いかがでしょうか。

○医薬品医療機器総合機構 御質問に対してお答えさせていただきます。本剤の有効性に関して、既存薬との比較という御質問かと御理解いたしました。既存薬の承認時における臨床試験での設定された評価項目、異なる指標が用られていることから、直接この結果と比較することは困難とは考えています。御参考まで、数値の解釈については留意する必要があるのですが、添付文書等で確認した数値におきましては、例えば爪の混濁部の減少を認めた患者さんの割合という有効率について、本剤群はおよそ95%認められていますが、これは解釈の結果はいろいろあるのですが、類薬であるイトラコナゾール84.6%、テルビナフィン84.4%と比べて、本剤は既存の経口抗真菌剤と同程度の有効性は期待できると考えています。

○南委員 これは一般論ですが、有効な既存薬があって、プラセボコントロール試験での有効性だけで承認というスタンスで、よろしいのでしょうか。

○医薬品医療機器総合機構 臨床評価という上では、プラセボとの比較で優越性が検証されているというところで、承認の拒否事由等は該当しないと考えています。

○奥田部会長代理 よろしいですか。

○南委員 領域によって随分違うという印象は受けますが。

○奥田部会長代理 試験デザインの考え方の御質問になるかと思いますが。

○医薬品医療機器総合機構 真菌感染症の中でも特に爪白癬の場合ですと、プラセボを対照とする試験が実施できる領域だったということだったと思います。

○南委員 もちろん試験の実施可能性はあると思うのですが、薬を承認する際に、既存薬がある状況で、何か新薬のメリットを確実に証明せずに承認というスタンスでいいのかというところが、少し引っ掛かったものですから。

○医薬品医療機器総合機構 既存薬との比較も重要と思うのですが、薬の承認に当たっては、まずは効いているかどうかが大事なところで、今回はプラセボを対照とした試験で有効性が認められています。先ほど担当からお話させていただきましたように、ほかの試験成績と見比べた数字は出てくるのですが、あくまでも試験間の比較ですので、参考までに大体このような数字だったという説明と理解しております。

○大槻委員 皮膚科の大槻です。 爪白癬の内服薬というと、同種同効薬としてラミシールとイトラコナゾールがあります。ただ、ラミシールは意外と薬疹が多く、また稀ながら重篤な肝障害もあり、今あまり使われなくなっているのです。イトラコナゾールの場合は薬剤の相互作用が問題となり、何ヶ月も継続して使いにくいということで、 1週間のパルス療法とか ワンウィークセラピーとか呼ばれた短期集中療法も考案されたものの、こちらもなかなか使われていない。そのような中で、外用抗真菌薬が二つ出てきたのですが、内服治療に匹敵する効果があるかとなると異論があります。そういう意味からすると、新しい飲み薬でプラセボに対して有意な差が示されたということ、今までの内服薬に劣らない効果がありそうだということは、この新薬の薬剤相互作用とか薬疹とかについてはまだ分からないですが、実臨床で使える薬なのかなと思います。ただ、グリセオフルビンという古い薬剤があって、これは年余にわたって飲まれることも多かったのですが、どうしても免疫抑制状態にあったり爪の伸長が悪かったりすると、いくら飲み続けても爪白癬が完治しない例があるというのも事実です。皮膚科的見地からは、12週間ということでしっかり区切ってやれば、実臨床における有用性はあるのだろうと思います。

○奥田部会長代理 大槻先生、御説明ありがとうございました。ほかはよろしいですか。

○菊池委員 これは12週間ですが、1101試験で101人やって、決められた再診には89人しか来なかったではないですか。治験の段階で12人脱落していますから、良くなってしまった人は、12週間、その後48週も来ないですよね。この薬は、多分もっと効いているのだと思うのですが、これは実臨床で12週間として、効かないと思ってA皮膚科さんに行って、しばらくたってからB皮膚科さんに行ってしまうことはあり得ると思うのです。これは最初の説明をちゃんとして、白癬の爪への治療効果には長く時間が掛かるのでという話をしないといけないのかと。それはお話するのでしょうが、添付文書とか、資材とかも使われるのでしょうが、そういうのは配慮が必要ですよねということ。今回は余り文句ではありません。

○医薬品医療機器総合機構 御指摘ありがとうございました。現在の添付文書の用法・用量に関する使用上の注意の項に、「投与終了後は、爪の伸長期間を考慮して経過観察を行うこと。なお、本剤は、新しい爪が伸びてこない限り一旦変色した爪所見を回復させるものではない」という注意喚起の上、また、頂いたメッセージも含めて適切に使用するよう、また、適切な観察を行うよう、申請者にお伝えしたいと思います。御指摘ありがとうございました。

○奥田部会長代理 そろそろ議論も出尽くしたかと思いますが、よろしいですか。それでは、議決に入らせていただきます。なお、大槻委員におかられましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくこととします。本議題について、承認を可としてよろしいですか。御意見はないようですので、承認を可として、薬事分科会に報告とさせていただきます。

 それでは、次に移ります。議題1です。機構から御説明をお願いします。

○医薬品医療機器総合機構 議題1、資料1、アレサガテープ4mg及び同テープ8mgの製造販売承認の可否等について、機構より説明いたします。本剤の有効成分であるエメダスチンフマル酸塩は、ヒスタミンH1受容体拮抗薬です。本邦では、既に1日2回投与の経口剤が「アレルギー性鼻炎」を効能・効果として承認されており、本剤は同一効能に対する1日1回貼付の経皮吸収型製剤として開発され、申請されたものです。本申請の専門委員として、資料14に記載の5名の委員を指名いたしました。

 主な審査内容について、臨床試験成績を中心に説明いたします。有効性について、審査報告書17ページの表16を御覧ください。こちらの表は、季節性アレルギー性鼻炎患者を対象とした国内第III相試験における有効性を示しています。本剤の申請された用量は4mg及び8mgであり、左から2番目及び3番目の列に結果を示しています。主要評価項目とされた投与2週後におけるくしゃみ、鼻汁、鼻閉の程度を反映した平均鼻症状合計スコアについて、本剤4mg及び8mgのプラセボに対する優越性が検証されています。また、審査報告書19ページの表18を御覧ください。通年性アレルギー性鼻炎患者を対象とした長期投与試験においても、本剤投与により平均鼻症状合計スコアの改善傾向が認められています。これらの結果から、アレルギー性鼻炎に対する本剤の有効性は示されたと判断いたしました。

 安全性について、審査報告書18ページの表17を御覧ください。この表は、第III相試験において、いずれかの投与群で2例以上に認められた有害事象を示しています。本剤群では、適用部位反応、適用部位そう痒症、傾眠などの有害事象が多く認められましたが、ほとんどの事象は軽度であり、本剤の安全性は許容可能であると判断いたしました。なお、本剤群では、傾眠の発現が多く認められていくことを踏まえ、既に市販されている経口剤と同様に、自動車の運転など、危険を伴う機械の操作には従事させないよう注意喚起する予定です。

 以上のような審査を踏まえ、本剤を承認して差し支えないとの結論に達し、本部会で御審議いただくことが適当と判断いたしました。本剤は新投与経路医薬品であることから、再審査期間は6年、生物由来製品及び特定生物由来製品のいずれにも該当せず、製剤は毒薬及び劇薬のいずれにも該当しないと判断しております。薬事分科会では、報告を予定しています。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○奥田部会長代理 それでは、委員の先生方から御質問、御意見をお願いします。いかがでしょうか。

○登美委員 このタイプのお薬は、やはり傾眠というところが注意すべきところかと思っているのですけれども、それで既存の経口剤と同じように注意喚起をしているということなのですが、同種同効品一覧表を見ると、レミカットのほうは、何かそこが太字になっているように見えるのです。今回、出てくるほうは、特に太字とか強調するわけでもないような書き方なのですが、投与量自体は、結局こちらのテープのほうが高くなっているわけで、リスクとしては、より上がっていると思うのですけれども、書き方としては、より低くなっているようにも見えるのですが、どうでしょうか。

○医薬品医療機器総合機構 太字にしていないということで、リスクが低いと考えているわけではありませんので、改めて太字にすべきかどうか、検討させていただきたいと思います。ご指摘ありがとうございます。

○奥田部会長代理 ほかの先生方から、何か御意見はありますでしょうか。

○中野委員 恐らく第I相の試験かと思うのですが、血中濃度の推移を検討した用量と、投与用量の4mg、8mgというのが異なるわけですけれども、その用量を決定された経緯が何かあったら、御説明いただきたいと思います。

○医薬品医療機器総合機構 恐らく経口剤の曝露量を満たすことのできるような用量として設定されたものと考えております。

○中野委員 ありがとうございます。用法・用量が4mgで、8mgの増量も可と書いておりますので、恐らく臨床医にとっては4mgと8mgですから、決める根拠で何か資料がないと、実臨床で使いにくいかなと思ったのでコメントしました。

○奥田部会長代理 ありがとうございます。

○登美委員 今のところですが、薬物動態学的に私も気になったのは、既存のカプセル剤とAUCを比較してみたのですけれども、別に投与経路が変わったからといって、AUCが劇的に低下するということは、特に私が見る限りは確認できないので、吸収性としてはそれほど変わっていないのではないかと思うのですが。

○医薬品医療機器総合機構 質問の回答になっているか分からないのですが。もともとこの薬を開発するときに、開発者のほうで、いろいろな薬を貼付剤として試作されていたと聞いております。その中で、皮膚透過性がよかったということで、この有効成分を選んできたと聞いております。

○医薬品医療機器総合機構 補足致しますと、審査報告書の13ページの表7の上をご覧ください。先生の御指摘とは異なるのかもしれないのですが、申請者としては2mgカプセル剤に相当する量としては、Cmax8.810mg、AUCで2.63.3mgを算出しておりまして、これを基に13ページの下の6--2、患者における検討のところで、4、8、12mgを、それぞれ検討したという形になっております。

○登美委員 もともとのカプセル剤の添付文書のほうのAUCを、私は見たので、すみません、もしあれでしたら確認してみてください。

○医薬品医療機器総合機構 ありがとうございます。今回は一緒に検討した結果ということで、御理解いただければ。

○登美委員 分かりました。

○医薬品医療機器総合機構 あと、先ほど中野先生からありました点に関しても、基本的には4mgから始めていただいて、患者さんの症状に応じて、8mgの製剤を使うことも選択は可能という形ですので、基本的にはまず4mgから開始していただくということを、申請者としても考えております。

○奥田部会長代理 よろしいでしょうか。

○菊池委員 久光製薬といえば、パップ薬ですごくいい薬をたくさん出している所だと思うのですが、腰が落ちてしまっているということは、これはすごい話ですけれども、何か間違っていないですか。腰というのを、素人が背骨に貼ってしまったとか、そういうことはないのですか。これだと腰に貼らないことになっていますよね。でも、腰痛のときには腰に貼りますよね。そこは久光としてはすごい、これは薬剤特異性なのか、この薬が特に腰から吸収されにくいのか、それは何なのでしょうか。これは余計な話ですね。分からなかったら分からないでいいです。

○医薬品医療機器総合機構 すみません、明確な原因については不明ですけれども、各部所に貼付したときの薬物動態を検討した臨床試験で、腰に貼付したときの曝露量が低かったという結果をもって、申請者は、腰に貼らないような開発を進めております。

○菊池委員 分かりました。あと、最初の患者さんをセレクトするときに、1日中鼻閉がある人を、もともと除外していますから、17ページの表15の各鼻症状スコアの基準の中で、鼻閉スコアが4未満であることを設定しているので、鼻閉で1日中通して鼻が詰まっている人には、経験がないというのを添付文書に書くのは、ちょっと意地悪かなと思うのですが、これはもともと設定がこの中に入っていなくて、ほかの薬はこのようになっていないはずなので、その辺はどうなのでしょうか。ちょっと、また意地悪な質問なのですが、

○医薬品医療機器総合機構 アレルギー性鼻炎の試験は小さいスコアで差を付けるような、難しい試験ですので、抗ヒスタミン剤の対象として、効き目の得られにくいような症状を持っている患者さんは、最初から除外している形かと思います。ただ、鼻閉につきましても、個別のスコアの変動を見ますと、やはりある程度の減少の傾向は認められておりますので、鼻閉のある患者さんでは使えないという設定は、合理的ではないと考えております。

○菊池委員 分かりました。

○医薬品医療機器総合機構 また、観察期最後の3日間の平均が4未満ということなので、鼻閉スコアが4を超えた日のある患者への投与経験はあります。

○菊池委員 なるほど、そういうことですね。分かりました、失礼しました。あと、先ほどからの用量のところで、最初は12mgのものもやっていましたが、12mgのものが落ちた理由が20ページのところに書いてあって、ラットがうんぬんと書いてあって、ラットの話が8ページ、9ページ辺りにありますけれども、12mgを使わないのはいいのですが、何となく不自然な気がしました。これはいかがですか。

○医薬品医療機器総合機構 第I/II相の患者対象の試験で、4、8、12mgで検討したところ、8mg以上で有効性は頭打ちとなっておりましたので、12mgを検討することは必要ないと考えたという説明だと理解しております。

○菊池委員 また、これは同じですが、□□、□□□□□□□□□□□□□□□。□□、□□□□□□□□、□□□□□□□□、□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□、□□□□□□□□□□□、それは何か検討されているのですか。

○医薬品医療機器総合機構 現在、申請者のほうで□□□□□□□□□□□□□していると聞いております。

○奥田部会長代理 どうぞ、お願いします。

○南委員 評価項目のエンドポイントについてですが、通常、この疾患に対しては、このエンドポイントを使って評価するのでしょうか、これは12点満点で1点良くなっただけですが、臨床的に意義があると考えるのですか。

○医薬品医療機器総合機構 アレルギー性鼻炎のガイドラインの中で、症状の程度を評価する際に使われるスコアリングの方法に準拠しております。今回は鼻汁、鼻閉とくしゃみの3症状として使っておりますが、ほかの開発品目ですと鼻内そう痒感も含めて4症状で評価しているものもあります。ですが、基本的には似たようなエンドポイントで評価されているものです。

○南委員 本当にそれで1点の改善というのは、臨床的意義があると、コミュニティでは考える数字なのでしょうか。

○医薬品医療機器総合機構 症状の程度としては、1ランク下がるという形になりますので、そのような理解かと思います。

○南委員 意義があるとされているわけですね。

○鈴木委員 投与部位ですが、肩、腰、膝は外してあるのですけれども、これは何か、そこには別なものを貼ってくださいというメッセージが込められているのか、それとも血中濃度が下がるので、そこは避けてくださいということなのか。この会社は何でも貼付剤にする方針のようですが、いわゆる整形外科的なもの以外の使用は、こういうところにしてくださいという、共通の方向性というか方針があるのか、分かりましたら教えてください。

○医薬品医療機器総合機構 審査報告書の13ページの表8に、貼付部位別の薬物動態パラメータをお示しさせていただいておりますが、今回、健康成人で検討されたのが、こちらの部位になります。その後、第III相試験では胸部のみで、長期投与試験では胸部、上腕部、背部、腹部で検討されております。用法・用量には、臨床試験の中で検討された部位で、お使いいただきたいということで、記載させていただいております。全身曝露により効果を発揮する他の貼付剤でも、このような用法・用量の書きぶりになっていたかと思います。

○鈴木委員 そうすると、本当は腰痛でも別な所に貼ったほうが効くかもしれないということですか。

○医薬品医療機器総合機構 この薬剤は先生にも御理解いただいているとおり、基本的には貼付部位そのもので効くわけではなくて、全身循環を介して効くものですので、貼る場所が限定されないというのが一番理想的かと思われます。今回、試した中では腰部は、ちょっと効き目が悪かった、吸収性が悪かったということで、そこは外しているということで御理解いただければと思います。また、先生が言われたような、鎮痛剤のような形の、基本的に局所で効くものも多くありますが、そういうものは基本的に作用が必要な部位に貼っていただくという形になろうかと思います。

○鈴木委員 分かりました。

○奥田部会長代理 ありがとうございました。議論も出尽くしているように思いますので、議決に入らせていただきたいと思います。なお、中野委員におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決の参加を御遠慮いただくことにいたします。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可として、薬事分科会に報告とさせていただきます。

 それでは、議題5に移らせていただきます。議題5及び報告事項議題3について、機構から概要の説明をお願いいたします。

○医薬品医療機器総合機構 審議事項の議題5と、報告事項の議題3について、同一品目であるため、併せて報告させていただきます。資料5と9を御覧ください。まず審議事項の議題5について説明いたします。エタネルセプトBS皮下注用10mg「MA」他4規格は、ヒトIgGのFc領域と、ヒトTNFII型受容体の細胞外ドメインを結合させた融合タンパク質であるエタネルセプト(遺伝子組換え)[エタネルセプト後続1]を有効成分とする製剤であり、エンブレルを先行バイオ医薬品とするバイオ後続品として、持田製薬株式会社より製造販売承認申請がなされました。

 本剤はチャイニーズハムスター由来の細胞を用いて製造されることから、生物由来製品とすることが適当と考えております。また、先行バイオ医薬品のエンブレルは、原体・製剤ともに劇薬に指定されていることから、エンブレルと同等/同質である本剤についても、原体・製剤ともに劇薬とすることが適当と考えております。

 なお、同一品目である報告事項の議題3につきましても、併せて御説明申し上げます。機構における審査の結果、本剤とエンブレルの同等性/同質性が確認され、バイオ後続品に関する指針に基づき、本剤はエンブレルのバイオ後続品として承認して差し支えないと判断いたしました。報告事項につきましては以上です。審議事項の議題5、本剤の生物由来製品及び特定生物由来製品の指定の要否並びに毒薬又は劇薬の指定の要否につきまして、御審議のほど、よろしくお願いいたします。

○奥田部会長代理 それでは委員の先生方から、御質問、御意見をお願いいたします。では、川崎先生からお願いします。

○川崎委員 本剤はバイオ後続品であり、ADCC活性が先行品よりも高く、本剤の安全性を確認する必要があるため、審査報告書の2の表の2122が追加されたと書かれています。この表の22は、本剤を使用してから52週間は本剤を使い続け、途中で切り替えないことということでしょうか。このような安全性を確認する必要がある品目においての先行品との互換性・代替性について、具体的な期間などを示す必要はないのでしょうか。

○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。まず、バイオ後続品と先行バイオ医薬品の互換性に関しましては、今、様々な所で議論があるところだと思っております。一般論になるのですけれども、バイオ後続品につきましては、審査の中で同等/同質と判断されたものにおきましては、その切替えに関しまして、審査の観点からは、特段、禁止しているものではありません。

 ただ、製造販売後調査などにおいては、トレーサビリティの観点から、一連の治療期間内の切替えは望ましくないと、バイオ後続品の指針で示されております。本剤につきましても、確かに審査の中で本剤のADCC活性が、先行バイオ医薬品より高いということはありましたけれども、機構の審査の結果、本剤は先行品と同様の有効性・安全性が期待されるものと判断しておりますことから、ほかのバイオ後続品と同様に、切替えの禁止について規定する必要はないと考えております。

○奥田部会長代理 よろしいですか。

○川崎委員 では、この投与開始後52週、24週の調査は、どのように実施されるのでしょうか。

○医薬品医療機器総合機構 ここの対象が、先行バイオ医薬品からの切替えになるのか、それとも先行バイオ医薬品を使っていない方が入るかという御質問でよろしいでしょうか。

○川崎委員 52週以内で切り替えるケースもあるのではないでしょうか。52週間調査は周知されるのですか。

○医薬品医療機器総合機構 この調査の対象となる患者は、本剤が継続して52週投与される方になります。ただ、日常の使用実態下において、もちろん切替えをされる方もいますので、そういう方については、切替えに関する情報も取るようにしております。ただ、使用に関して、切替えを禁止するということはありません。

○川崎委員 ありがとうございました。

○奥田部会長代理 ほか、御意見ありますでしょうか。特にありませんでしょうか。それでは、議決に入りたいと思います。なお、舘田委員、中野委員、南委員におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。本議題について、劇薬及び生物由来製品の指定を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、指定を可として、薬事分科会に報告とさせていただきます。

 それでは引き続きまして、議題6に移ります。議題6について、事務局から説明をお願いいたします。

○事務局 それでは議題6、資料6、ニボルマブ遺伝子組換えを希少疾病用医薬品として指定することの可否について、事務局より御説明いたします。資料6を御準備いただき、上から二つ目、事前評価報告書のタブをお開きください。報告書1ページ目の中段にありますとおり、申請者は小野薬品工業株式会社、予定される効能・効果は悪性胸膜中皮腫となります。まず1ページ目、下段の対象患者数について御説明いたします。本邦における悪性胸膜中皮腫の総患者数は、約2,000人と報告されております。以上より、5万人未満という基準を満たしているものと考えております。

 次に、1ページ目、下段からの医療上の必要性について御説明いたします。悪性胸膜中皮腫患者に対する化学療法としては、シスプラチンとペメトレキセドの併用投与が推奨されております。これらの併用投与は、生存期間の中央値として12.1か月と報告されており、予後不良の疾患です。また、シスプラチンとペメトレキセド併用投与に不応又は不耐の悪性胸膜中皮腫に対して、標準的な治療は確立しておらず、新たな治療薬の開発が望まれています。以上より、医療上の必要性は高いと考えております。

 最後に2ページ目の中段、3.の開発の可能性について御説明いたします。本邦において、シスプラチンとペメトレキセド併用投与に不応又は不耐の悪性胸膜中皮腫患者を対象とした国内第II相試験が実施され、主要評価項目とされた奏効率は29.4%であり、事前に設定された閾値奏効率を上回りました。以上より、本剤の開発の可能性は高いと考えております。

 したがいまして、希少疾病用医薬品の指定の3要件を満たしているものと考えております。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

○奥田部会長代理 委員の先生方から御質問、御意見等、お願いいたします。御検討内容については、明らかということでよろしいでしょうか。それでは、議決に移らせていただきたいと思います。なお、南委員におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。本議題について、指定を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので指定を可とし、薬事分科会に報告とさせていただきます。

 それでは以後、報告事項に移ります。報告事項について、御説明をお願いいたします。

○事務局 事務局より報告事項について、まとめて御説明をさせていただきます。本日は議題数が多いため、議題1、2を説明後、一旦区切りまして、その後、議題4、5の説明に進むこととしたいと存じます。

 それでは、まず初めに、資料7を御覧ください。報告事項議題1、医薬品アディノベイト静注用250他の製造販売承認事項一部承認について御報告いたします。本剤はルリオクトコグアルファペゴル(遺伝子組換え)を有効成分とするペグ化血液凝固第VIII因子製剤であり、現在は血液凝固第VIII因子欠乏患者における出血傾向の抑制を効能・効果として、12歳以上に係る用法・用量が承認されております。今般、バクスアルタ株式会社から12歳未満に係る用法・用量を追加する製造販売承認事項の一部変更承認申請がなされました。機構における審査の結果、本品目を承認して差し支えないと判断いたしました。

 続きまして、報告事項議題2、医薬品キイトルーダ点滴静注20mg及び同点滴静注100mgの製造販売承認事項一部変更承認について御報告いたします。本剤は、Programmed cell death-1、以下PD-1と略させていただきますが、PD-1に対する免疫グロブリンG4サブクラスのヒト化モノクローナル抗体であるペムブロリズマブ(遺伝子組換え)を有効成分とする抗悪性腫瘍剤であり、現在は、根治切除不能な悪性黒色腫及びPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌を、効能・効果として承認されております。今般、MSD株式会社から、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫の効能・効果を追加する製造販売承認事項一部変更承認の申請がなされました。機構における審査の結果、本品目を承認して差し支えないと判断いたしました。議題2までの御説明は以上です。

○奥田部会長代理 ありがとうございました。それでは、先生方から御質問等ありましたら、お願いいたします。よろしいでしょうか。それでは、報告事項の議題1及び2については、御確認いただいたものといたします。事務局から引き続き、説明をお願いいたします。

○事務局 それでは、今のキイトルーダ点滴静注につきまして、こちらも最適使用推進ガイドライン()を作成しておりますので、御説明いたします。当日配布資料の資料12-3を御準備ください。資料12-3が、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)の古典的ホジキンリンパ腫の最適使用推進ガイドライン()となっております。こちらにつきましても内容のほうは簡単に御説明いたします。

 次のページ、構成はこれまでのものと全く同様ですけれども、2ページ目に示しているとおり、こちらの作成に当たっては、日本臨床腫瘍学会、日本臨床内科医会、日本血液学会の御協力を頂いて、作成しております。

 次の3ページは、抗PD-1抗体の作用機序を御説明しており、4ページ目にありますとおり、臨床成績の項に今回の実施された国際共同第II相試験の結果が示されております。こちらに関して、一定程度の奏効率が得られているということで、有効性が確認できております。

 また、安全性に関して、5ページ目に記載しておりますが、これまでのキイトルーダの悪性黒色腫と非小細胞肺癌と、傾向の違うような副作用は認められていないという状況です。

 6ページ目からが施設についての説明になりますが、こちらは既にオプジーボで、同じように古典的ホジキンリンパ腫の最適使用推進ガイドラインが作成されており、そちらと同じ要件としております。施設については、先ほどのほかのものと同様ですけれども、がん治療について精通している医療機関であること、また、古典的ホジキンリンパ腫の化学療法に十分な知識、経験を有する医師が責任者として配置されていること、そのほかに院内の医療情報の管理の体制であるとか、7ページ目は、副作用の対応が十分に取れる施設であるということを記載しております。

 8ページ目になりますけれども、投与対象となる患者として、安全性の観点から禁忌の患者に使わないこと、慎重投与の患者については、ほかの選択肢がない場合に限り考慮するというような記載をしております。有効性に関する事項ですけれども、こちらも先ほど臨床試験で、有効性が確認された自家造血幹細胞移植に抵抗性又は不耐容の再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫患者において有効性が示されていることを記載しております。

 最後に9ページ目になりますけれども、こちらもこれまでのほかの癌腫やオプジーボの古典的ホジキンリンパ腫のガイドラインと同様に、副作用への対応を十分にしていただくことと、マル4に臨床試験の設定を基に、定期的に有効性の確認をしていただくことというものを設定しております。ガイドラインについての御説明は以上になります。

○奥田部会長代理 委員の先生方から御質問等ありましたら、お願いいたします。いかがでしょうか。特にありませんでしょうか。それでは、引き続き報告事項の議題4及び5について、事務局から説明をお願いいたします。

○事務局 それでは続いて、報告事項の議題4、資料10、優先審査指定品目の審査結果について、事務局より御説明いたします。優先審査の取扱いにつきましては、資料10の2ページ目に概要を示しております。この制度は、医薬品医療機器等法第14条第7項の規定に基づき、希少疾病用医薬品や、その他医療上、特に必要性が高いと認められる品目を指定し、他の品目に優先して審査を行うものです。その視点に当たっては、適応疾患の重篤性、医療上の有用性を総合的に評価して判断いたします。

 資料の1ページ目にお戻りください。対象品目は販売名ザイティガ錠250mg、一般名アビラテロン酢酸エステル、申請者はヤンセンファーマ株式会社です。前立腺癌に係る効能・効果で承認申請がなされております。事前に取りまとめられた機構の報告書に基づき、当該薬剤の優先審査の該当性を御説明いたします。

 5ページを御覧ください。()適応疾患の重篤性については、当該疾患は生命に重大な影響のある疾患、致死的な疾患に該当すると判断されています。次に()医療上の有用性につきまして、現時点において内分泌療法による治療歴のない遠隔転移を有する前立腺患者に対しては、黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニスト、又はアンタゴニスト等によるアンドロゲン除去療法、又はアンドロゲン除去療法に抗アンドロゲン剤を加えた治療が行われており、適応疾患に対して既存の治療法は存在すると判断されています。

 本剤につきましては、ハイリスクの予後因子を有し、内分泌療法による治療歴のない遠隔転移を有する前立腺患者を対象に、アンドロゲン除去療法施行下で、本薬とプレドニゾロンの併用と、プラセボとの有効性・安全性を比較することを目的とした、二重盲検無作為化国際共同第III相試験が実施された結果、主要評価項目として、全生存期間(OS)の中央値が、本薬群は未達成、プラセボ群は34.37か月であり、本薬群で有意に延長いたしました。

 また安全性については、現時点で得られている情報を踏まえると、忍容可能と考えられることから、本剤は有効性・安全性、肉体的・精神的な患者負担の観点から、医療上の有用性が既存の治療法、予防法、若しくは診断法より優れていることに該当すると判断されています。

 以上を踏まえ当該薬剤は、優先審査の品目に該当すると判断いたしました。なお、当該薬剤の承認の可否につきましては、今後、機構での審査を経た後に、改めてこちらの部会で御議論いただく予定としております。

○事務局 続いて、報告事項、議題5、医療用医薬品の再審査結果について御報告いたします。資料番号は11-1から11-5で、これらは各製剤の医薬品再審査確認等結果通知書となっておりますので、まとめて御報告をいたします。資料11-1は、一般的名称は「インフリキシマブ(遺伝子組換え)」、販売名は「レミケード点滴静注100」のもの。資料12-2は、一般的名称は「ホルモテロールフマル酸塩水和物」、販売名は「オーキシス9μgタービュヘイラー28吸入及び同タービュヘイラー60吸入」のもの。資料11-3は、一般的名称は「ドリペネム水和物」、販売名は「フィニバックス点滴静注用0.25g、同点滴静注用0.5g及び同キット点滴静注用0.25gのもの。資料11-4は、一般的名称は「ファムシクロビル」、販売名は「ファムビル錠250mg」のもの。資料11-5は、一般的名称は「スニチニブリンゴ酸塩」、販売名は「スーテントカプセル12.5mg」のものとなっております。

 これらの品目につきまして、製造販売後の特定使用成績調査、使用成績調査、製造販売後臨床試験等に基づいて再審査申請が行われ、審査の結果、医薬品医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第14条第2項第3号に掲げられております承認拒否事由のいずれにも該当しないこと、すなわち効能・効果、用法・用量等の承認事項について変更の必要はない、カテゴリー1と判定したものです。事務局からの報告事項に関する御説明は以上です。

○奥田部会長代理 委員の先生方から、御質問等はありますでしょうか。それでは、報告事項の議題4及び5については、御確認いただいたものといたします。本日の議題は以上ですが、事務局から何か報告はありますでしょうか。

○事務局 この場をお借りしまして、新たに開始することとなりました、条件付き早期承認制度につきまして、事務局より御紹介をさせていただきます。平成29年1月30日、革新的医療へのアクセス向上への取組として、薬事に関するハイレベル(局長級)官民政策対話の場において、医薬品の条件付き早期承認制度を策定する旨、厚生労働省と製薬業界とで、意見を共有いたしました。

 その後、検討を進め、先月の1020日、その施行に関する通知を発出いたしましたので、御報告いたします。発出した通知の本文は資料16-2として配布しておりますが、本日は資料16-1のスライドを用いて御説明したいと思います。資料16-1の1枚目のスライドを御覧ください。一般的に医薬品の承認申請に当たっては、探索的臨床試験の後に、検証的臨床試験を行った上で、そのデータに基づいて製薬企業は承認申請を行い、承認後には、製造販売後調査や、副作用報告を行っているところです。

 その一方で、患者数が少ない等の理由で、検証的臨床試験を含む治験の実施が困難な医薬品や、長期間を要する薬品も存在します。この制度では、そのような医薬品の承認申請において、申請時には検証的臨床試験以外の臨床試験等で、一定程度の有効性及び安全性を確認した上で、製造販売後に必要な調査等を実施すること等を、承認条件として付与する取扱いを整理、明確化するものです。この制度の対象医薬品については、優先審査と審査期間を短縮して審議を行うこととしており、この制度を通じて重篤な疾患に対する医療上の有用性が高い医薬品を、早期に実用化できることを想定しております。

 2枚目のスライドを御覧ください。制度の対象となる医薬品については、スライドの1.から4.の条件を、いずも満たすものを想定しております。そのうち、1.及び2.につきましては、既存の優先的な審査を行う医薬品の条件を示す通知、「優先審査等の取扱いについて」で既に記述されている要件であり、条件付き早期承認制度の対象医薬品を優先審査品目として、期間を短縮して審査を行うこととする根拠となっております。

 さらに今回は、条件付き早期承認制度におきましては、3.及び4.を追加しており、1枚目のスライドで申し上げた検証的臨床試験の実施が困難であるもの。検証的臨床試験以外の臨床試験等の成績により、一定の有効性・安全性が示されると判断されるものが対象となる旨を示しております。

 裏側に移り、3枚目のスライドを御覧ください。条件付き早期承認制度でいう条件のイメージにつきまして、御説明いたします。1枚目のスライドで、当該制度の対象医薬品については、製造販売後に必要な調査の実施等を承認条件として付与すると申し上げましたが、この調査につきましては、従来から行っておりました使用成績調査や、製造販売後臨床試験のほかにも、MID-NETを含む医療情報データベースや、レジストリの活用といったリアルワールドデータの利活用についても、検討することとしております。

 また、調査以外の承認条件としては、対象の疾患や医薬品の特徴に基づき、使用する施設等の要件を定め、適正使用を推進することも考えております。このような承認条件については、個別の医薬品ごとに、条件付き早期承認制度の該当性を整理する際に、併せて検討するよう考えております。

 最後の4枚目のスライドを御覧ください。制度への該当性に関する判断の流れです。厚生労働省では、医薬品及び対象疾患を踏まえた本制度への該当性、承認申請時までに確認を行う有効性及び安全性と、更に製造販売後に再確認すべき有効性及び安全性については、併せて検討する必要があると考えております。そのため、条件付き早期承認制度の適用を希望する製薬企業には、これらの情報を、事前に機構の相談業務を活用して、当局と合意していただくこととしております。

 医薬品の承認申請に際しては、製薬企業には、その合意を反映した機構の評価報告書を承認申請仕様に付していただくことにしております。そのような承認申請があった際には、直近の本医薬品部会に報告し、本制度への該当性の判断について、御了承いただいた上で、条件付き早期承認制度に該当する医薬品として、その後、審査を実施することとしております。長くなりましたが、条件付き早期承認制度に関する御説明、御紹介は以上です。

○奥田部会長代理 ただいまの御説明について、御意見等ありますでしょうか。ありませんか。それでは、よろしければ本件については、御確認いただいたものとさせていただきます。事務局から、ほかに何か報告はありますでしょうか。

○事務局 次回の部会は、1124日金曜日午後5時から開催させていただく予定ですので、よろしくお願いいたします。

○奥田部会長代理 それでは本日は、これで終了とさせていただきます。どうもありがとうございました。

 


(了)

備  考
本部会は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。

連絡先:医薬・生活衛生局 医薬品審査管理課 課長補佐 荒木(内線2746)

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