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2017年7月24日 第106回労働政策審議会安全衛生分科会

労働基準局安全衛生部計画課

○日時

平成29年7月24日(月)14:00〜


○場所

経済産業省別館11階 各省庁共用1111会議室
(東京都千代田区霞が関1−3−1)


○出席者

委員(五十音順、敬称略)

明石 祐二、勝野 圭司、栗林 正巳、熊崎 美枝子、袈裟丸 暢子、佐保 昌一、城内 博、高田 礼子、
土橋 律、中澤 善美、中村 節雄、増田 将史、三柴 丈典、水田 勇司、最川 隆由

事務局:

田中 誠二 (安全衛生部長)
久知良 俊二 (計画課長)
西村 斗利 (機構・団体管理室長)
小沼 宏治 (調査官)
井上 仁 (安全課長)
縄田 英樹 (建設安全対策室長)
高橋 洋 (主任中央産業安全専門官)
神ノ田 昌博 (労働衛生課長)
毛利 正 (産業保健支援室長)
山本 要 (電離放射線労働者健康対策室長)
丹羽 啓達 (主任中央労働衛生専門官)
奥村 伸人 (化学物質対策課長)
穴井 達也 (化学物質評価室長)
木口 昌子 (環境改善室長)

○議題

(1)労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令案要綱及び労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問)
(2)陸上貨物運送事業労働災害防止規程変更案要綱及び林業・木材製造業労働災害防止規程変更案要綱について(諮問)
(3)労働安全衛生規則等の一部を改正する省令案要綱について(諮問)
(4)第12次労働災害防止計画の評価について(報告)
(5)「建設工事従事者の安全及び健康の確保に関する基本的な計画」(閣議決定)について(報告)

○議事

○土橋分科会長 少し早目ですが、皆様おそろいですので、ただいまから第106回労働政策審議会安全衛生分科会を開催いたします。本日の出欠状況ですが、公益代表委員は水島委員、山口委員、労働者代表委員は青木委員、縄野委員、村上委員、使用者代表委員は矢内委員が欠席されております。また、村上委員の代理として日本労働組合総連合会の吉住様が出席しております。なお、安全衛生部長は国会等対応のため途中退席するとのことです。また本日、4月27日付けの改選で新たに公益代表委員に就任された熊崎委員が御出席ですので、御挨拶をお願いいたします。

○熊崎委員 横浜国立大学の熊崎と申します。よろしくお願いいたします。

○土橋分科会長 また、事務局に異動があったということですので、御挨拶をお願いいたします。

○久知良計画課長 7月10日付けで計画課長に着任しました久知良と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

○井上安全課長 同じく7月10日付けで安全課長を拝命しました井上です。よろしくお願いいたします。

○神ノ田労働衛生課長 労働衛生課長の神ノ田です。どうぞよろしくお願いします。

○毛利産業保健支援室長 毛利です。これまで電離放射線労働者健康対策室長でしたが、産業保健支援室長に異動しました。よろしくお願いいたします。

○山本電離放射線労働者健康対策室長 電離放射線労働者健康対策室長を拝命しました山本です。どうぞよろしくお願いいたします。

○土橋分科会長 それでは傍聴の方へのお願いですが、カメラ撮影等はここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。

 1つ目の議題に入ります。議題1の、労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令案要綱及び労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱(諮問案件)について、事務局から説明をお願いします。

○奥村化学物質対策課長 化学物質対策課長の奥村と申します。私から説明させていただきます。説明に用いる資料は、資料1−2と委員の方だけに机上配布している「ラベルでアクション」という厚生労働省のパンフレット、この2つで御説明します。

 まず、資料1−2の1ページを御覧ください。これは、労働安全衛生法における化学物質規制の概要の図です。職場で使用されている化学物質は約7万種類あるとされ、さらに、毎年およそ1,000物質が新たに開発・輸入され、職場に導入されています。労働安全衛生法令では、石綿等8物質を製造禁止にし、ベンゼン、水銀、有機溶剤、鉛など121物質を特化側、有機則、鉛則等のそれぞれの特別則の対象とすることにより、局所排気装置などの発散抑制措置、作業環境の測定、特殊健康診断等の実施を義務付けているところです。さらに、一定の危険性・有害性が明らかになっている物質について、労働安全衛生法施行令別表第9に掲げ、これらの化学物質を譲渡又は提供する際の容器等へのラベル表示、安全データシート(SDS)の提供を行うことを求めております。

 先ほどの「ラベルでアクション」をめくっていただきますと、左のページがラベル表示のサンプルです。一番上の○、○、○という所が化学物質の名称です。化学物質の名称は、学術的な正式名だけではなく商品名を記載してもよいとなっております。

 人体に及ぼす作用につきましては、国連勧告、化学品の分類及び表示に関する世界調和システム、いわゆるGHS勧告に基づき、危険性・有害性を記載することが求められます。ドクロマークは強い急性毒性があることを、その下のマークにつきましては発がん性や生殖毒性を有することを示しています。

 化学物質を取り扱う事業者・労働者は、容器に記載されたラベルを見て、これは危険な有害なものだと認識することによって、ガス等を吸引したり、素手で触ったりすることをせずに、安全に取り扱うことができることになります。ラベル表示とは別に、労働安全衛生法の規定により、譲渡提供の際に安全データシートSDSを交付することが求められます。更に詳しい情報を、相手方のユーザー事業場に通知することができます。SDSには化学物質の名称、メーカー等の連絡先、危険・有害性の情報、組成や成分の情報、吸引したり皮膚に付着したりした場合の応急措置の内容。火災時の消火方法、水を使っていいのか、どのような消火器を使えばいいのかという情報。さらに、空気中に発散する場合の基準となる管理濃度や許容濃度の情報、物質的な沸点、蒸気圧などの物質的な情報。安衛法の適用の問題や他省庁の法令の適用について、16の項目を記載することになっております。

 ラベル表示とSDSには、日本工業規格(JIS)が定められており、JISに従ってラベルとSDSを作成すれば、いろいろな関係法令の規定を満たすことになっております。

 なお、主として、一般消費者の生活の用に供される製品、例えば、医薬品や一般向けの食品につきましては、ラベル表示とSDSの交付の対象にはなっていません。資料1−2の1ページの表の中ですが、ラベルとSDSの対象物質は、現在663物質あります。

 化学物質の危険性・有害性につきましては、世界各国でいろいろな研究機関が研究を行った結果、毎年発がん性など人体に及ぼす影響に関する新たな知見が得られております。厚生労働省では平成12年、2000年以降、3回にわたって新たな知見に基づいて別表第9を改正し、物質を追加してきたところです。

 2ページを御覧ください。今回お諮りする政省令の改正案の概要を1枚に整理したものです。3ページは平成29年2月の、平成28年度化学物質のリスク評価に係る検討会での内容について整理しました。このときは、国際的に一定以上の有害性があると評価が確立している14の物質について検討し、そのうちの10物質を令別表第9に追加することが妥当と判断されました。なお、このうちのシリカにつきましては、結晶質シリカ、つまり石英、クリスタルですが、これと非晶質シリカ、非晶質とはガラスや防湿剤に含まれているシリカゲルなどをイメージしてもらえばいいのですが、この2つに大きく分けることができます。

 日本産業衛生学会は、吸入性の結晶質シリカのみ許容濃度の対象とし、また、アメリカの産業衛生専門家会議(ACGIH)につきましても、2006年にデータが不十分として非晶質シリカのばく露限界値(TLV)を取り下げました。これらの評価を踏まえ、非晶質のものを令別表第9から除外し、結晶質シリカのみを別表第9に記載する改正案としました。

 なお、非晶質シリカにつきましては、結晶質シリカより相当有害性が低いとされていますが、その取扱いの際は引き続き粉じん則の適用を受け、粉じんの発散抑制措置、労働者のばく露防止措置が事業主の義務となっているところです。

 4ページに11物質を列挙しております。このページの欄外にあるように、別表9の同一の物質での物質の統合がありますので、追加が10物質ですが、663物質が672物質となることになります。物質のそれぞれの説明は省略します。

 5ページにつきましては、物質の裾切値を記載しています。重量比による含有率がこの値未満の製品にはラベル表示、SDS等の交付の適応はありません。化学物質には様々な有害性がありますが、発がん性がある結晶質シリカの裾切値は重量比0.1、ほう酸につきましては生殖毒性がありますので0.3%、その他の化学物質については1%が裾切値となっているところです。

 最後に、2ページに戻ります。施行期日としましては、容器や包装等へのラベル表示の作成に準備期間が必要なことから、平成30年7月1日を予定しております。ただし、表示等の義務がなくなる結晶質シリカにつきましては、公布日をもって適用とし、新たにこれから製造する方への表示の義務は課さないことといたします。さらに、既に製品として容器に入れられ包装されている物質製品、在庫品につきましては、平成301231日まで適用しない経過措置を講ずることとしております。私からの説明は以上です。

○土橋分科会長 ただいま説明いただいた要綱案の審議に移りたいと思います。質問等、発言のある方は挙手をお願いいたします。

○袈裟丸委員 今回の諮問内容のうち、一定の有害性が明らかになりました10の化学物質を、労働安全法施行令別表第9に追加することについては、専門家による検討が重ねられてきた結果に基づくものであることを踏まえ、妥当なものだと受け止めております。なお、同様の案件に際しまして労働側から毎回要請しておりますが、今回追加される10の化学物質につきましても、それを取り扱っている事業者、事業場、労働者に正確な情報が伝えられ、適切な取扱いがなされるよう、改正内容についての周知、広報に引き続き務めていただければと考えておりますので、よろしくお願いいたします。以上です。

○土橋分科会長 事務局側、よろしいですか。

○奥村化学物質対策課長 施行後、施行通知を関係団体に発信することとしております。これまでもヒアリング等を行って、関係団体とは、この改正につきまして協議を行っていたところですので、引き続き周知、徹底を務めて図っていきたいと思います。また、厚労省のホームページにも掲げますので、活用していただきたいと考えているところです。

○土橋分科会長 ほかに、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、当分科会としましては、労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令案要綱及び労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱につきまして、妥当と認めることとしてよろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、事務局で手続をお願いいたします。

 次の議題に移ります。議題2、陸上貨物運送事業労働災害防止規程変更案要綱及び林業・木材製造業労働災害防止規程変更案要綱(諮問案件)について、事務局から説明をお願いします。

○西村機構・団体管理室長 計画課機構・団体管理室長の西村でございます。私から災防規程の変更について説明を申し上げます。資料は2−1、2−2です。2−1が諮問文です。また、これに変更案要綱を添付しています。変更の内容につきましては、資料2−2で説明申し上げたいと思います。

 資料2−2の1ページです。まず、労働災害防止規程について資料を用意しました。労働災害防止規程とは何かということですが、資料1ページの中段です。労働災害防止に関し、設備や作業の実施方法について講ずべき具体的措置などを設定するものです。その下にポツが3つありますけれども、労働災害防止団体法において、業種別労働災害防止協会は労働災害防止規程を設定しなければならないことと定められております。2つ目として、その会員は、この規程を遵守する義務があるということです。3点目として、規程を変更する場合は、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。また、変更に当たっては、労働政策審議会の意見を聞かなければならないということになっております。このため、今回諮問をさせていただいたということです。

 なお、資料には記載しておりませんが、今回の諮問に当たっては、関係者の意見を聴取すること、具体的には労働組合あるいは学識経験者の意見を聴取することと、また、災防団体の総会で承認を得ること、言い換えると、会員、事業主の了解を得ることも定められております。今回の諮問に当たりましては、こういう手続も経て諮問をしています。内容につきまして説明申し上げます。

 2ページ目です。陸上貨物運送事業労働災害防止規程の変更の内容です。今回の変更内容は大きく3点です。1点目は、平成25年3月に策定されました荷役ガイドラインに関する内容を盛り込んだ点です。具体的には荷役災害防止担当者の教育、及び荷役作業従事者の教育の実施、安全作業連絡書による荷役作業の確認の実施、貨物自動車等の積卸し作業に係る墜落、転落、及び転倒防止措置を追加したところです。2点目は、労働安全衛生法の改正に関するものです。具体的には平成2712月に施行されたストレスチェックの実施及びその結果に基づく措置、受動喫煙に関する防止措置について追加しています。3点目は、労働安全衛生関係法令の規定を超えた陸災防独自の上乗せ規定などに関する内容です。具体的には、50人未満の事業場に、安全衛生委員会に準じた場の設定を追加したことです。また、保護帽について、単なる保護帽ではなく、墜落時保護用及び飛来落下物用と明記したことです。それから、5トン未満の貨物自動車であっても、荷台への昇降のための設備を使用させることを追加。ロールボックスパレットの使用時における整理整頓などの措置を追加。熱中症の予防措置についても追加しています。以上が、陸上貨物運送事業労働災害防止規程の変更です。

 3ページです。林業・木材製造業労働災害防止規程の変更です。この規程につきましては、安全衛生法の改正、チェーンソーガイドラインの策定によるもの、木材製造業の業種の多様化や機械設備等の技術革新等を踏まえ変更を行うものです。変更の内容は右側に記しておりますが、大きく2点に分けることができます。1点目、労働安全衛生法等の改正を踏まえた変更です。具体的には、労働災害防止のための基本方針の作成による安全衛生管理の充実、ストレスチェックの実施、受動喫煙の防止措置、化学物質のリスクアセスメントの実施、チェーンソー作業に係る安全衛生教育の追加、安全管理者等への能力向上教育の実施、さらに、チェーンソー作業における安全措置などを追加したことです。2点目は、木材製造業における木材加工用機械作業による危険防止措置の充実等に関する規程の変更です。具体的には、木材剥皮機械作業に係る安全措置、また、近年の業種の変化と製造機械に着目し、集成材製造作業などの作業時における安全措置、フォークリフト作業における作業計画の策定、非定常作業に係る安全衛生教育等の実施を追加したことです。変更の内容は以上です。

 また、参考資料として、4、5ページに陸上貨物運送事業労働災害防止協会の概要と、林業・木材製造業労働災害防止協会の概要を添付しております。説明は以上です。よろしくお願いします。

○土橋分科会長 ただいま説明いただいた要綱案の審議に移りたいと思います。質問等、発言のある方は挙手をお願いいたします。

○水田委員 今回、2つの労働災害防止規程の変更が諮問されているわけです。労働災害防止団体の自主的な取組を進めることについて異論はありませんが、労働災害防止規程というのはいわゆる上乗せ規制です。従って、今回の改正に伴ってその効果が直接波及するのは、規程の遵守義務が課せられている両協会の会員のみということになるわけです。その上で何点かお聞きしたいのですが、現在、規程の遵守義務がある会員が、両産業ではどれぐらいの比率を占めているのかを示してもらいたいということです。それと、規程の遵守義務がある会員は規程遵守に伴って経費増加となる一方で、遵守義務がない非会員については相対的に少ない経費で済むといった点については、会員であるか否かにかかわらず、当該産業に係る全ての労働者に対して労働安全衛生の向上が図られるべきと考えるわけです。私は森林労連ということで、林業・木材関連産業に関わっております。木材産業、林業に関しては、労働災害の発生率が千人率でいっても全産業と比べて非常に高いという状況でありまして、特に林業の関係でいえば全産業平均の12倍と言われています。そうした点で言いますと、会員に限らず全ての労働者について、こうした対策が図られないと、なかなか労働災害が減っていかないのではないかということがありますので、全ての労働者について労働災害防止対策の向上が図られるべきということについて、厚生労働省の見解を伺いたいということです。

 それと、これは林業・木材製造業労働災害防止協会にも申し上げたのですけれども、個別の条項うんぬんということではなく、規程の内容が加入している事業体において、どの程度定着しているのか把握する必要があるのではないか。また、各事業体での規程の定着に向けて、事業体の規程をベースとしたマニュアル的なものを作成させ、特に末端まで周知徹底を図らせるような取組を進めるべきではないか。そうした取組を積み重ねながら、努力義務となっている厚生労働省のガイドラインの法定化を目指していくべきではないかという点についても、協会にも意見を申し上げました。是非、厚生労働省においても、協会とも連携を取りながら、こうした点についてもお願いしたいということです。この点についても、厚生労働省の見解を伺いたいと思います。

○土橋分科会長 事務局側からお願いします。

○西村機構・団体管理室長 まず会員の占めるシェアのことです。林業・木材製造業の団体にどの程度加入されているのかということですが、事業所の割合でいいますと49.2%です。ただ、対象労働者の割合にしますと83.3%と承知しています。非会員に対するということですが、委員の御指摘はごもっともでして、まず、災害防止については、会員非会員ともに取り組んでいくことだろうと思っております。もちろん厚生労働省としては、全てを対象として取り組まなければならないと思っております。その上で、会員だけが競争上不利になるようなことがあってはならないと思っておりますので、災害防止協会への加入をきっちり進めていくことが、まず肝要ではないかと思っております。その上で、災防活動につきましては、協会だけではなく、我々厚生労働省、労働局、労働基準監督署も進めていく必要がありますので、いろいろな我々の機関、あるいは自主的な災防を進める団体が一体となって進めていく必要があるのではないかと思っております。

○土橋分科会長 よろしいでしょうか。ほかに、いかがでしょうか。

○縄田建設安全対策室長 林業安全を担当しております建設安全対策室長の縄田でございます。林業全般について千人率が高いということは委員がおっしゃったとおりで、私ども、林業については、死亡災害がここ数年40人前後で減っていないということ、それから、特に伐木作業での死亡災害が非常に大きな割合を占めているといった問題意識をもっています。また、林業については、残念ながらと言いますか、言葉が見つからないのですが、12次災防計画で重点業種から落ちていまして、13次防に向けてどうするかということを、林野庁と御相談しております。1つは、13次防の中で林業についても対象業種として盛り込む方向で考えていますし、委員がおっしゃったような法令の充実強化といったことも視野に、今後進めていきたいと考えているところです。

○土橋分科会長 ほかに、いかがでしょうか。

○増田委員 受動喫煙の防止を追加というのが両方に含まれているのですが、片一方には作業環境管理及び作業管理として、もう片方には健康の保持、増進として記載があるのですが、何か違いはありますでしょうか。

○西村機構・団体管理室長 具体的な違いはございません。ここに書いてある見出しは、それぞれの災防規程の章や節という組立があるのですけれども、そこの項目を書いているというところです。

○増田委員 分かりました。ありがとうございました。

○土橋分科会長 ほかに、いかがでしょうか。

○水田委員 今回の諮問内容については、両産業に従事する労働者の労働安全衛生を向上させるという観点からすれば、妥当だという受け止めをしています。併せて申し上げたいのは、お答えもされておりますけれども、両産業に関わる全ての労働者の労働安全衛生が確保されるように、事業者への周知、指導の徹底をお願いしたいと思います。そうしたことで、労働側としては、この諮問内容については了承することにしたいと思っています。

○土橋分科会長 御要望ということです。ほかに、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、当分科会としましては、ただいまの陸上貨物運送事業労働災害防止規程変更案要綱及び林業・木材製造業労働災害防止規程変更案要綱につきまして、妥当と認めることとしてよろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、事務局で手続をお願いします。

 次の議題に移ります。議題3、労働安全衛生規則等の一部を改正する省令案要綱、諮問案件について、事務局から説明をお願いします。

○小沼調査官 計画課調査官の小沼です。説明させていただきます。資料3−1、3−2を使います。3−1は諮問文と要綱ですので、3−2の概要を使って説明します。まず、1枚めくりますと、いろいろと文字で書いてありますが、一番わかりやすいのは最後のページのポンチ絵になります。こちらを使って説明させていただければと思います。

 本件は、社会保険労務士による電子申請の代行における申請者の電子署名の省略というものになります。安全衛生関係の電子申請手続の簡略を図るというものです。現状ですが、現在のところ健康診断結果の報告、労働者死傷病報告につきましては、事業者の皆様方から労働基準監督署への届出に当たりまして、紙で提出いただく方法と電子申請で提出いただく方法の2通りがあります。電子申請で提出いただく場合には、紙で提出いただく場合に必要な事業者などの記名、押印の代わりに、真正担保のために電子署名をして電子証明書を添付する必要があります。電子署名とは、簡単に申し上げますと、提出書類に作成者固有の記号を付けるというもので、紙の場合の印鑑に相当するものです。電子証明書は、現在のところ、それが本人のものであることを証明する電子媒体で、印鑑証明書に相当するものです。現行にも記載しておりますけれども、社会保険労務士が届出等を代行して電子申請を行う場合につきましては、事業者などの電子署名、電子証明書に加えて、その社会保険労務士自身の電子署名、電子証明書が必要となっております。要するに事業者と社会保険労務士、両方の電子署名、電子証明書が必要ということになっておりますが、こういった複雑さ、煩雑さの負担もありまして、電子申請の実施率が非常に低い状況にあるということです。

 そこで、改正内容のとおりですけれども、手続を簡素化して申請者の負担を軽減するということです。このように、社会保険労務士が申請者に代わって電子申請を行う場合には、委任状など、社会保険労務士が手続を代行する契約を結んでいることを証明する書面、契約書を、PDFのような形で添付することによって申請者本人の電子署名、電子証明書を省略できることになります。要するに、事業者の電子署名と電子証明書を省略できるという省令の改正を行うというものです。

 スケジュールとしましては、できれば9月1日に公布、12月1日に施行できればと考えています。それから、この関係ですが、安全衛生関係だけでなく労働基準関係の手続につきましても同様の改正を予定しておりまして、労働基準法施行規則の改正案要綱につきまして、今月12日に行われた労働条件分科会でも妥当という答申を頂いているところです。説明は以上です。

○土橋分科会長 ただいま御説明いただいた要綱案の審議に移りたいと思います。質問等、発言のある方は挙手をお願いします。ございませんか。よろしいでしょうか。それでは、当分科会としましては、労働安全衛生規則等の一部を改正する省令案要綱につきまして、妥当と認めるとしてよろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、事務局で手続をお願いいたします。

 次の議題に移ります。議題4、第12次労働災害防止計画の評価について、報告案件ですが、事務局から説明をお願いします。

○小沼調査官 引き続き、私のほうから説明させていただきます。議題4にある第12次労働災害防止計画の評価の報告になります。第12次労働災害防止計画につきましては、平成25年度から平成29年度までを計画期間として対策に取り組んでおりますので、計画の開始から4年間の目標達成状況について、本日御報告させていただくこととしております。一方で、第12次労働災害防止計画につきましては、平成29年度が計画の最終年度でもありますので、平成30年度を開始年度とする第13次労働災害防止計画について、今年度中に分科会で御審議いただいて、取りまとめていく必要があります。

 第12次労働災害防止計画の報告からは少し逸れてしまうのですが、最初に今後の進め方について、現段階の考え方を少し説明させていただきます。次回、又は次々回の分科会において、本日報告させていただいたものの審議結果も踏まえ、更なる分析や指標などをお示ししつつ、次の第13次労働災害防止計画の論点を御審議いただくこととしております。その後、第13次労働災害防止計画の骨子案ですとか、本文案について、順を追って御審議いただいて、できれば年明けの早い段階で御了解いただければと考えております。

 検討スケジュールは、前回、第12次の労働災害防止計画を策定したときと大きな差はありませんが、秋以降に検討の頻度が増してきますので、御了承のほどよろしくお願いしたいと思います。

 それでは、第12次労働災害防止計画の目標達成状況について、資料4を使って説明させていただきます。1ページは、第12次労働災害防止計画の概要です。もう既に皆様、御承知のことかと思いますが、ポイントは下の半分程の所に3点ありますが、重点対策ごとに数値目標を設定すること、3次産業対策に重点的に取り組むこと、死亡災害については業種とか事故の型別といったことに絞って取り組んでいくことが示されております。こうしたポイントを踏まえながら、2ページ目以降で達成状況を説明させていただきます。

 2ページは死亡災害、死傷災害の全体、要するに全産業の合計に対する達成状況です。死亡災害、死傷災害ともに、平成24年と比較して、平成29年までに15%の削減を図ることを目標として掲げております。このうち、死亡災害につきましては、1年残したまま、平成28年時点で目標を達成しております。重点として取り組んだ建設業、製造業はもとより、陸上貨物運送事業でも大幅な減少となっているものです。一方で、死傷災害につきましては、平成28年時点で1.4%の減少にとどまっており、目標達成は困難な状況にあります。重点業種である3次産業につきましては、軒並み増加となっておりますが、建設業や製造業といった従来型の災害多発業種では減少している状況です。補足ですが、建設業や製造業につきましては、災害件数ベースで、それぞれ11.8%、6.5%の減となっておりますが、3次産業同様に、就業人口の増減も考慮したらどうなるのかということで少し調べたところ、千人率で比較すると、建設業が4.91から4.51へ、製造業も2.98から2.72へと、就業人口の増減を考慮しても改善しているという状況です。

 3ページの上半分は、重点とした3次産業における死傷災害の状況です。最初に小売業についてですが、平成28年時点で2.6%の増加となっており、20%以上減少させるという目標の達成は困難な状況にあります。計画開始後の4年間に雇用者数が5.8%増加しておりますので、千人率では2.24から2.17へと、若干の改善となっているという状況です。続きまして社会福祉施設ですが、平成28年時点で27.8%の増加となっており、これも同じく10%以上減少させるという目標の達成は困難な状況にあります。計画開始後の4年間に雇用者数は20%増加しておりますが、これを上回る増加ですので、千人率で見ても1.99から2.11へと悪化しております。最後の飲食店につきましては、平成28年時点で9.5%の増加となっており、20%以上減少させるという目標の達成は困難な状況にあります。計画開始後の4年間に雇用者数は8.1%増加しておりまして、社会福祉施設と同様ですが、これを上回る増加で、千人率で見ても1.76から1.79へと、やや悪化しております。

 以上、3業種につきまして、もう少し詳しく分析したところ、社会福祉施設で顕著ですが60歳代以上の被災者の増加がかなり顕著になっています。一方で、飲食店につきましては、30歳未満の若年層の被災者の割合が高くなっています。事故の型ということで見ますと、転倒災害は共通して多くなっているのですが、次に多いのは、例えば小売業や社会福祉施設では腰痛が多いものの、飲食店では切れ、こすれ、火傷といった形で、業種ごとの特徴が認められるという状況です。

 陸上貨物運送事業です。死亡災害を15%以上減少させることと、死傷災害を10%以上減少させること、2つの目標がありますが、死亡は先ほど申し上げたとおり、27%の減少となっており、目標を達成しております。死傷災害は、平成28年時点で1%の増加となっており、目標の達成は困難な状況にあります。計画開始後の4年間に雇用者数が4.3%増加しておりますので、千人率では8.44から8.17へと若干の改善となっております。

 陸上貨物運送事業について、もう少し詳しく分析すると、上記3業種と同様の傾向があり、50歳代、60歳代の被災者の増加が顕著になっております。第12次労働災害防止計画で重点的に取り組むこととされた荷役災害は、現在、労働安全衛生総合研究所で、3年に1度ですが、全部の件数を分析しており、その結果待ちという状況です。過去の3年ごとの流れを見ると、一定の改善は図られてきているのではないかと予想しておりますが、結果が出るまでにはもう少し時間がかかるという状況です。

 下半分の重篤度の高い労働災害です。建設業、製造業ともに、死亡災害については目標達成できる見込みです。建設業、製造業については、死亡災害の件数ベースで19.9%減、11.1%減となっておりますが、就業人口の増減も考慮したらどうなるのかということで分析しており、死亡の場合の千人率ということですが、建設業が0.108から0.088へ、製造業も0.021から0.018へということで改善しております。10万人当たりにしますと、建設業で10.8人から8.8人へ減ったということです。

 4ページ目は健康確保ですとか、職業性疾病対策の達成状況になります。最初に、メンタルヘルス対策ですが、80%以上の事業場で取組をしてもらうという目標を掲げております。少し古いのですが、平成27年時点で59.7%となっており、この時点では目標は達成しておりません。その後、平成2712月にストレスチェック制度の実施について、50人以上の事業場に義務付けがなされたということもありますので、これにある程度の上積みが見込めるものと思われます。今秋には、調査結果が取りまとめられるということですので、第13次の労働災害防止計画を御審議いただく中で、この辺の数字も報告させていただきたいと考えております。

 週労働時間60時間以上の労働者の割合を30%以上削減するという目標ですが、17.0%の削減ということで、一定の改善は見られておりますが、目標の達成には至っていないという状況です。

 全ての化学物質に対する安全データシートの製造者からの交付です。80%以上にするとの目標ですが、平成26年時点では48%となっております。現在、平成28年、昨年度どういう状況なのかということを調査しており、その取りまとめは、今行っているところです。こちらも同じですが、今年の秋、取りまとめて公表される予定ですので、第13次の労働災害防止計画を御審議いただく際に報告させていただきたいと思っております。

 社会福祉施設の腰痛ですが、10%以上削減するとの目標に対して、13.3%の増加ということで、目標達成は困難な状況です。先ほど申しましたとおり、計画開始後の4年間に雇用者数20%増加しておりますので、千人率で見ると0.29から0.27へと改善はしております。

 熱中症につきましては、5年間の合計で20%以上削減するとの目標ですが、現状では目標の達成は困難な状況です。平成25年の夏が猛暑となり、他の年に比べて20%強、人数にすると100人程度の大幅な増加となったということもあり、こういったことが少し影響しているのかなということです。

 受動喫煙につきましては、受動喫煙を受ける労働者の割合を15%以下にするとの目標ですが、平成27年時点で32.8%となっております。こちらも平成28年の状況を調査中でして、今年の秋に取りまとめ予定ですので、第13次労働災害防止計画の御審議の中で報告させていただきたいと考えております。以上、具体的な目標設定をなされているものについて説明させていただきました。

 5ページ目以降は、御参考までに、具体的な目標設定はないのですが、いろいろな対策に取り組むとされているものです。実施事項などが一通り、この4年間どういうことをやってきたのかということが書いてありますので、時間のあるときにご覧いただければと思っております。説明は省略いたします。以上で第12次労働災害防止計画の評価に関する説明は終わります。

○土橋分科会長 ただいまの報告について、質問等、発言のある方は挙手をお願いします。

○佐保委員 2年連続で死亡災害が減少し、過去最低を記録したことについては、関係者の努力によるものとして、まずは評価したいと考えております。しかし、その一方で休業4日以上の死傷災害は減少どころか増加に転じたこと、第3次産業、特に小売業、社会福祉施設、飲食店では、重点業種として取り組んだにもかかわらず増加したことについては、重大な問題だと受け止めております。中でも社会福祉施設での増加については、雇用者数が増えていることを差し引いても見過ごせないと考えます。介護離職ゼロを考えるとき、その受け皿となる介護職場の離職者を少なくしていくことが重要ではないかと考えます。

 有効求人倍率も全産業平均と比較して介護・福祉系が依然として高い中、今後の高齢社会を考えたとき、労働者が安全に働くことのできない社会福祉施設は問題であり、この分野については、より一層力を入れていく必要があると考えております。今後議論される第13次労働災害防止計画の策定に際しては、注視していく必要があると感じております。また、労働災害が増加傾向にある社会福祉施設や飲食業では、従業員50人未満の事業場も多く、安全衛生委員会などの設置義務もありません。このような業種については、事業場の捉え方を再考することも検討してはいかがかと思います。以上です。

○土橋分科会長 ただいまの点、事務局側から何か分析等ありますか。

○小沼調査官 頂いた御意見は、ごもっともな点が多々ありまして、3次産業系、特に社会福祉施設などについては、引き続き対策が必要であると思っております。各委員の皆様方の御意見を頂戴しながら、検討させていただきたいと思っております。

 同じように、3次産業の事業場の安全衛生委員会、安全衛生管理体制の在り方につきましても、前回、第12次労働災害防止計画の議論のときにいろいろと御議論がありましたので、今回も御議論いただいて、対策を考えていきたいと思っております。

○袈裟丸委員 資料4の4ページ、一番上に記載されているメンタルヘルス対策について、ちょっとお伺いしたいのですが、分析の所にもあるとおり、201512月から法改正されてストレスチェック制度が導入されました。それから1年半以上が経過しましたが、本当にストレスチェックが実施されてきたのか、実施された上で、その結果が十分に活用されているのかということについて、厚生労働省として把握されている状況がありましたら、その点について、また、そこから得られる所感等がありましたら、御披露いただければと思います。

○毛利産業保健支援室長 産業保健支援室からお答えします。ストレスチェックは、今ありましたとおり、施行から1年半経過をしているということで、私どものほうでは監督署に届出を頂いているものの集計、取りまとめをしているところですので、近いうちに公表することを考えております。実施している事業場での結果の活用については、これまでも少しずつ出ておりますが、各社、比較的よくやっていただいている所はそれなりの成果があるということになっております。また、詳細は公表させていただきます。

○袈裟丸委員 ありがとうございます。集計中ということですので、御紹介までなのですが、連合も今年、加盟組合を対象に労働安全衛生に関する調査を行いました。結果の概要が出てまいりまして、それによるとストレスチェックは90.7%の事業場で実施されております。実施されていないという回答は3.4%のみであったということになっております。また、ストレスチェックを組合員のほぼ全員が受けた、過半数が受けたを合わせると、91%という高水準で実施されていると理解しております。ただ、一方、ストレスチェック結果を集団分析したのは40.7%、うち集団分析の結果を事後措置などに活用したのは27.8%。ストレスチェックを実施した事業場の11.3%ということで、大変低位にとどまっているのかなと受け止めております。これはストレスチェックをするだけではなくて、その後どう対策を打っていくかということで、職場環境の改善につながると考えておりますので、こういう数字であったことを御紹介しておきたいということです。

 また、併せてこの調査で、昨年、厚生労働省がガイドラインを公表された治療と職業生活の両立支援に関して、労働協約、就業規則、そのほか慣行によるものを含めると、9割を超える事業場で病気休職制度が導入されております。その年間休職可能日数も365日という所がほぼ半数を占めておりますことも、併せて御報告し、次の第13次労働災害防止計画の策定に当たっては、現行の第12次の計画の状況、今申し上げたストレスチェックとか治療と職業生活の両立支援など、新しい課題も含めて検討を進めていただければと思います。これは要望ということで、お願いいたします。

○土橋分科会長 御要望を頂きました。

○明石委員 この第12次防の評価とちょっと違ったところで、ひとつだけ分かれば教えてください。2014年の安衛法改正で、88条の1項について廃止という建議が出ました。この改正案が国会にかかったときに附帯決議が付いて前後3年調べてからということになっています。確か今年が調査の最終年だと思います。まだ最終的な結果は出ていないと思いますが、現状で何か分かることがあれば教えてください。

○井上安全課長 明石委員がおっしゃったように、平成26年の安全衛生法改正においては、安衛法第88条第1項の計画届について廃止されております。その影響を把握して、労働者の安全衛生を担保できないと判断できる場合は廃止の見直しを含め、適切に対応することということで、附帯決議がなされております。改正安衛法の施行日前後の平成26年から平成28年の度数率、強度率について、300人以上の大規模の製造業の数字を比較したところ、事業所規模により度数率、強度率ともに小幅で増減を繰り返しているという状況で顕著な特徴は見られておりません。このデータから、現時点で廃止の影響によって労働者の安全衛生を担保できないような状態になっているとは判断できないものです。また、100人以上の製造業全体の度数率は、若干、増加しているということもあります。引き続き災害の動向を注視するとともに、適切な対応を推進してまいりたいと考えております。以上です。

○土橋分科会長 ほかにいかがでしょうか。先ほど事務局からもありましたように、次回以降、第13次労働災害防止計画の策定に向けて、更に議論を進めていきたいと思います。

 最後の議題に移ります。議題の5番、建設工事従事者の安全及び健康の確保に関する基本的な計画(閣議決定)について、これは報告案件です。まずは事務局から説明をお願いします。

○縄田建設安全対策室長 建設安全対策室です。建設工事従事者の安全及び健康の確保に関する基本的な計画について説明いたします。この計画は、昨年末に成立した建設工事従事者の安全及び健康の確保に関する法律、いわゆる建設職人基本法と言われる法律に基づいて、施策の総合的かつ計画的な推進を図るために、政府が策定するものです。去る3月16日の法律施行後に、有識者や建設業の業界団体、更には日建協、全建総連といった労働者の団体からなる専門家会議を開催して、そこで頂いた御意見等も踏まえつつ、主として厚生労働省、国土交通省において案を作成し、去る6月9日に閣議決定されたものです。この計画は、資料5左上に「はじめに」とあるように、依然として多くの建設工事従事者が現場で被災されていること。建設工事従事者の高齢化が進行している中、中長期的な担い手の確保を進めていくことが急務であることといった、建設業を取り巻く現状や課題を踏まえて作成しているものです。

 具体的な施策について主要なものを申し上げます。中ほどにある第2が法律に基づくコアとなる施策ですが、この中では1の(1)(2)として、安全衛生経費については、現場での実態を把握した上で、適切な安全衛生経費が下請にまで確実に支払われるような施策を実行していくこと。また、適切な工期の設定がなされるような環境整備に取り組んでいくといったことを記載しております。3の(2)(3)として、一人親方等への安全衛生教育への支援等を通じて、災害防止に努めるとともに、労災保険の特別加入制度については、加入していない方の実態を把握した上で、加入促進について積極的に促進していくことにしております。

 一番下の第3は、法律の附帯決議に基づく施策を中心に取りまとめたものですが、この中では1の(1)(3)として、建設工事従事者の処遇の改善及び地位の向上を図るため、社会保険等の加入を徹底するとともに、週休2日の推進など、働き方改革を推進することとしております。また、右上、2の(1)(2)として、墜落・転落災害の更なる減少を図るため、労働安全衛生法令の遵守徹底を図るとともに、法令の充実強化についても検討を進めていくこととしております。

 以上が主な施策の内容ですが、本計画については、計画策定から2、3年後に調査等を行った上で、計画に検討を加え、必要があると認めるときは速やかにこれを変更することとしているものです。説明は以上です。

○土橋分科会長 ただいまの報告について、質問等、発言のある方は挙手をお願いいたします。

○勝野委員 今回、法律の施行以降、非常に短期間と言いましょうか、素早く基本計画の策定をしていただいたことについては、歓迎をしたいと思っております。その上で、今後、法律の具体化なり、この基本計画の具体化に関して、国として何か考えがあるのかどうかをお聞きしたいというのが1点です。もう1つは、先週、新国立競技場の建設現場で働く若い労働者が自死をしたといったことに基づいて、労災申請をしたという報道がされております。建設業に働く者として、この報道にショックを受け、また非常に残念な事だと考えております。こうした事案に対して、厚生労働省として何か対応の考えがあるのかどうかという点をお聞きしたいということです。私どもは、こうしたことが現場に入場しているすべての下請事業所に働く労働者が、実際にどういう状態になっているのかという実態を、しっかりと把握する必要があるのではないかと思っております。そうしたことについて、しっかりと厚生労働省として実態把握のための働き掛け、取組を行っていただきたいと思っているところです。以上、2点よろしくお願いいたします。

○土橋分科会長 はい、お願いします。

○縄田建設安全対策室長 御質問ありがとうございます。計画に基づく施策を今後どのように進めていくのかという御質問だろうと思いますが、建設職人基本法においては、都道府県は国の基本計画を参考に都道府県の計画を策定するよう務めるとされており、私ども厚生労働省としては、この都道府県の計画の策定を促進していく必要があると考えております。このため、現在、国土交通省とも相談しているところですが、全国を整備局単位のブロックに分けて、都道府県の担当部局、あるいは関係団体を構成員とする会議体を設けて、都道府県に対し計画策定に関する情報提供や助言等を行っていきたいと考えております。

 また、厚生労働省として取り組むべき個別の施策について、予算を必要とするものについては、現在、平成30年度概算予算要求に盛り込む作業を行っているところで、通達の発出、あるいは改正といったことで対応すべきものについては、実態調査の実施準備を含めて、その検討に着手しているところです。これらの施策については、これまでの取組と違った切り口で対応すべき課題も多いと考えておりますので、現場の実態をきちんと把握した上で、また、関係者の皆様のお知恵を頂きながら、着実に進めてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。

○毛利産業保健支援室長 2点目、過重労働の防止についてですが、委員から御指摘のありましたとおり、非常に残念な事案も発生しておりますのと、また年間を通して見ると、精神障害のうちの自殺の労災認定数に高止まりが認められる状況です。この対策としては、働き方改革として労働基準法、労働安全衛生法を見直すための建議について、この分科会でも議論いただいたことですので、働き過ぎの防止、それから健康管理を的確に行うことについて、しっかりと対応していきたいと考えております。以上です。

○勝野委員 特に今回の事案で言いますと、やはり新国立競技場の建設現場という、オリンピック・パラリンピック関連施設での工事に関わってというところが、非常に重要なことではないかと思っております。全体からすると、やはり工期の遅れということがあるのと、これは国家的事業だという受止めの中で工事が進んでいるということがあろうかと思います。そうした点からすると、工期の遅れを現場の労働者なり現場に全てしわ寄せがいくような形での工事にならないように、是非、管理・監視等々含めてお願いしたいと思っております。以上です。

○縄田建設安全対策室長 オリンピック・パラリンピックの施設工事については、厚生労働省をはじめとする政府部門、それから発注機関である東京都、JSC、それから建設業団体、労働組合の皆様を構成員とするオリンピック・パラリンピックの安全衛生対策協議会というものを設置しております。明日、その会合があります。明日の会合の中でも、今回、新聞等で報道されたことについて、関係者で意見を交換して、勝野委員がおっしゃったような、無理な工期がないように、あるいはそういったことに対して、元請・下請がきちんと連携して、しっかりと対応するようにといったことで意見交換し、そういった対策を徹底することを今、予定しております。以上です。

○土橋分科会長 ほかにいかがでしょうか。私のほうから1つ、第2の4の(2)で、「i-Constructionを推進する」とありますが、具体的にはどのようなことをお考えでしょうか。

○縄田建設安全対策室長 ここのi-Constructionの部分は、主として国土交通省が記載されているところで、私も詳細はよく知らないところもあるのですが、要はIoTとかAIとか最近言われているものを、建設機械あるいは建設の工法等に応用して、生産性を上げることと安全性を向上させることに国交省として取り組むというように聞いております。

○土橋分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。それでは、本件については報告として承ったということとさせていただきます。そのほか、全体を通して何かありますか。これで全ての議題を終了しました。本日も長時間にわたり熱心な議論をありがとうございました。最後に、事務局から連絡事項をお願いします。

○久知良計画課長 本日も多数の議題にわたり、熱心に御議論いただきましてありがとうございました。本日、御了解いただきました諮問案件については、早急に所要の手続を進めさせていただきます。また、今後の分科会については、改めて御連絡いたします。以上です。

○土橋分科会長 それでは、本日の分科会はこれで終了いたします。なお、議事録の署名については、労働者代表委員は佐保委員、使用者代表委員は最川委員にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。本日はお忙しい中ありがとうございました。


(了)

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