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2017年4月28日 平成29年度第1回トンネル建設工事の切羽付近における作業環境等の改善のための技術的事項に関する検討会

厚生労働省労働基準局安全衛生部化学物質対策課環境改善室

○日時

平成29年4月28日(金)10:00〜12:00


○場所

経済産業省別館 108各省庁共用会議室


○議題

(1)切羽付近の粉じん濃度の測定方法等について
(2)その他

○議事

○寺島環境改善室長補佐 本日は大変お忙しい中御参集いただきまして、誠にありがとうございます。定刻になりましたので、ただいまから、「平成 29 年度第 1 回トンネル建設工事の切羽付近における作業環境等の改善のための技術的事項に関する検討会」を開催いたします。本日の検討会ですが、オブザーバーの国交省様が少し遅れているようですが、全ての委員の皆様に御出席を頂いております。また、事務局のうち、田中安全衛生部長、宮本計画課長が欠席です。

 続いて、資料の確認をいたします。座席表、議事次第があり、以下通し番号のページで、 3 ページ、資料 3-1 「平成 28 年度第 2 回検討会における議事概要」、 7 ページ、資料 3-2 「平成 20 年度トンネル建設工事における粉じん測定に関する検討会報告書の概要」、 11 ページ、資料 3-3 「平成 21 年度トンネル建設工事における個人ばく露濃度測定等推進事業検討委員会報告書の概要」、 17 ページ、資料 3-4 「屋外作業場等における作業環境管理に関するガイドラインの概要」、 21 ページ、資料 3-5 「トンネル建設工事の切羽付近における粉じん濃度測定の方法について ( 事務局試案 ) 」、 23 ページ、資料 3-6 熊谷委員提出の「トンネル建設現場における粉じん濃度測定について」、 25 ページ、資料 3-7 、明星委員提出の「トンネル建設工事の切羽付近における粉じん濃度測定の方法について」、参考資料 3-1 、本委員会の開催要綱と参集者名簿、参考資料 3-2 「トンネル機械作業中の写真」で、御提供いただいたものを付けております。参考資料 3-3 「トンネル建設工事の工法等について」ということで幾つか資料をお付けしています。参考資料 3-3 については、昨年度の 1 回目、 2 回目の検討会でお出しした資料を再掲したものとなっています。

 その他、委員の皆様には別冊資料として、資料 3-2-1 の検討報告書と資料 3-3-1 の検討報告書、全文について別冊でお配りしております。それから、昨年度の第 1 回の検討会にお配りしました別冊資料についても机上に配布しております。もし資料の不足、落丁などがありましたら事務局までお申し付けください。よろしいでしょうか。なお、資料 3-2-1 、資料 3-3-1 の別冊資料については、傍聴者の皆様への配布は割愛させていただいておりますが、本検討会終了後に厚労省のホームページに掲載しますので、御了承いただければと思います。

 それではここで、傍聴されている方々にお伝えします。カメラ撮りはここまでとさせていただきますので、よろしくお願いします。

 それでは早速、議事に入らせていただきます。以降の議事進行につきましては、小山座長にお願いします。

○小山座長 おはようございます。それでは議事を進行したいと思います。よろしくお願いします。今日は、前回までの御意見を踏まえて、トンネル建設工事の切羽付近でどういう測定をすればいいのかを具体的に議論していただくことが主たる議題となっております。最初に、どういうスケジュールで今後進めるのかについて、事務局からお話を頂きたいと思います。

○木口環境改善室長 本日の検討会においては、トンネルの現場測定における測定方法を決めていただいた後に、労働安全衛生総合研究所で準備を進めて、 5 現場ほどで実際に測定を行いたいと考えております。測定の結果を受けて、年度後半から、実際の現場への適用の方法について検討を進めるというスケジュールで進んでいきたいと思います。そのため、本日の検討会において、測定方法の技術的な検討に論点を絞って御議論を頂いて合意形成を図っていきたいと思っておりますので、どうぞ活発な御議論をお願いします。

○小山座長 それでは早速、資料について御説明をお願いします。

○木口環境改善室長 それではまず、資料 3-1 から御説明します。前回、 3 2 日の検討会における議事概要です。 4 ページ、主な論点ということで整理しております。

1 番が、「切羽付近」の定義についてです。いわゆる肌落ちの危険回避を考慮する必要性があるので、切羽の前面が倒れてくる可能性を考えて、 7 8 m以上、端的に言いますと、切羽の高さ以上の距離は離れる必要があることが指摘されております。それから、切羽付近に含まれる一番遠い点については、本日の資料の 41 42 ページに人の配置をお示しした図、前回もお示ししていますが、この辺りを考慮して、建災防指針で言うところの一番遠い点である「 25 m地点」でおおむね良いのではないかというお話だったかと思います。

2 番、測定すべき粉じんの種類です。測定対象については、じん肺の予防という観点から、吸入性粉じんを測定することになったかと思います。過去の測定では、必ずしも吸入性粉じんに絞って測定しているわけではないようですが、近年、機器の改良によって、吸入性粉じんの測定が、ろ過捕集方法だけではなくてデジタル粉じん計などでも可能になっています。これらの機器を坑内で使う場合の技術的な制約などを踏まえて測定方法を決めていくことが必要と思います。測定機器については、鷹屋委員に現物を御持参いただいておりますので、後ほど御説明を頂ければと考えております。それから、デジタル粉じん計で吸入性粉じんだけを測定することが可能であれば、前回、 K 値のばらつきが結構大きいというお話がありましたが、このばらつきを小さくすることができるのではないかという御意見がありました。あと、デジタル粉じん計を使う場合に、作業環境測定等の専門家の関与が必要かどうかという御意見もありました。

3 番が測定の方法です。トンネル建設工事の 1 サイクルでいろいろな作業が行われることもありますので、 1 サイクルを通して、作業者の平均的なばく露を把握するのが理想的ですが、その測定を簡略化するという観点で、場の測定を行う場合に、山岳工法の 1 サイクルの中で、粉じん発生量の高い代表的な作業はどこか、どの作業を対象にすべきかという問題がありました。また、切羽に最も接近する作業において、作業者の方が運転席など、周辺環境が空間的に隔離される場所にいらっしゃるのか、あるいは、粉じんに直接さらされる場所にいらっしゃるのか、そういうことも踏まえて、当該粉じん濃度を把握するための測定器の設置場所として、例えば運転席の中とか、重機の外側にくっつけるとか、あるいは作業員さんが直接身に付けるとか、そういう方法なども考えられるのではないかというお話がありました。

5 ページ、 K 値の設定方法です。 K 値がばらつくので、一定の K 値を採用し難いという過去の調査結果などを御紹介しましたところ、 K 値がばらつくのであれば、安全側の厳しい側の K 値を設定して、坑内での測定をデジタル粉じん計のみで行うのはどうかと。その場合に、その K 値を決めるためにどのようにデータ収集を行うべきかというお話がありました。

2 番として、測定の都度併行測定して K 値を求めることのデメリットと、それとその対象として、安全側の厳しい側の一定の K 値を利用するという考え方を採用することが可能かという議論がありました。

5 点目は、 2 交代の場合の 1 直あたりの坑内の滞在時間はどうなるかというお話がありました。この点については、測定結果の評価に関しての論点になりますので、今回は測定の方法に絞っての議論にしていただきたいと考えております。資料 3-1 については以上です。

○小山座長 どうもありがとうございました。前回の議論を踏まえたまとめをしていただきました。この説明を踏まえて、現場の作業サイクルとか建設機械への装着ということで、現場の立場から、野崎(崎は大が立、以下同じ。)委員から何か御発言を頂けるかと思います。

野崎委員 私は、日本トンネル専門工事業協会の野崎と申します。よろしくお願いします。我々協会は、直接施工している協会です。トンネルの掘削と覆工を直接やっている業者の集まった協会です。ですから、実際に粉じん作業をやっている業者の集まりだと御理解いただきたいと思います。

 それで、前回から出席させていただいたのですが、やはり粉じんの測定なのですが、作業も以前に比べたらかなり換気がよくなって、粉じん濃度も大分クリアできてきているのです。換気方法も、 30 年、 40 年前に比べて格段の技術力がアップしてきていますが、現在、引き続き研究開発中です。あと、吹付けの機械も大分改善されてきていまして、粉じんの吹付けが少なくなるような機械、また材料なども開発しているところです。これから現状を把握して、それから更に、環境の良いトンネル現場を作っていただきたいと思っております。

 現場で一番粉じんが多いのが、やはり吹付け作業です。 1 サイクルあたり 1 時間から 1 時間半ぐらいのサイクルです。それと、あとずり出しは、湧水のある現場と、また硬岩のトンネルによって粉じんが大分違うのですが、これがやはり大体 1 時間から 1 時間半ぐらいのサイクルで施工しています。最近ここ 10 年ぐらい、トラック工法が大分少なくなってきて、ベルコン工法という工法になっていて、粉じんが大分、坑内の換気も、環境も良くなってきています。ずり出しのときはほとんどオペレーターです、測定していただきたい所は。できたら、オペレーター室に計測器があれば一番ベストではないかと思います。

 また、ダンプの運転手の所もそうです、一応、坑内にいますので。ホイルローダのオペレーターとバックホウブレーカーのオペレーターの所です。あとは、ずり出しのときは作業員は路盤の上にはいませんので、ずっと 50 m以上、 100 m以上後方で準備作業、又は、坑外で準備しています。大体、ダンプの運転手、ホイルローダの運転手です。それと、吹付けのときは、ノズルマンと言いまして、吹付けのオペレーター、この人が一番長くいます。切羽監視員も、当然その近くに、切羽から 8 mぐらい手前で、トンネルの高さの離れた位置で切羽監視員として状況、切羽の監視をしております。それであと、トラックミキサーとポンプ車というのがあるのです。吹付け機のオペレーターです。この 2 人がノズルマン、吹付けのオペレーターの後方で作業をしています。

 吹付けのときには 4 人ぐらいですか、大体そのような状況です。あとは、削孔のときは、大昔は空操りというのがあったのですが、今は、水を出しながら削孔をしますので、ほとんどの粉じんが改善されています。削孔中は、作業している人はジャンボと言う機械のオペレーター、これがブームによって、機械によって違うのですが、 2 ブームの場合は 2 人、 3 ブームの場合は 3 人です。それと、切羽監視員はそのときはずっと後方にいますので、大体削孔中は 2 人か 3 人です。ブームが 4 つあれば 4 人になります。それと、装薬中は余り切羽に行ってもらいたくないです。特に、電気雷管も使いますので、電気系統は外して切羽の装薬作業を行います。ですから、電気類の計器を装薬中に接近させてほしくないです。万が一ということがありますので。それで、装薬と削孔を終わったときの坑内環境の状況は同じですから、削孔を終わった時点で計測してもらえればデータは取れると思います。あと、ロックボルトも、これはやはり削孔作業になります、切羽の削孔と同じような条件で。ロックボルト、注入する作業がありますので、それは、マンケージと言って足場の高所作業車に乗ってやりますので、計測はしづらいところがあるのです。別の場所でもう 1 台別のケージに乗って計測するか、また、マンケージに設置すると壊れるか、ぶつけたりするかもしれませんので、別の位置でやったほうがいいのではないかと思います。大体、 1 サイクルは、トンネルの通常のサイクルはそういうところなのです。あと、支保工の建込みが 1 つあります。それもほとんど粉じん作業ではありませんので、余り粉じん作業としての影響はないのではないかと思います。大体、このようなものでよろしいですか。

○小山座長 ありがとうございます。何か、ここで他に確認しておいたほうがいいことがありましたらお願いします。

○井上委員 今の御説明で大体の概略は分かったのですが、ブレーカー等を使ってこそく作業もやりますね、発破の後。

○野崎委員 はい。

○井上委員 あと、インバートなどの掘削でも機械を使ってやる場合が結構あると思うのです。そういったときの粉じんもかなり出るのではないかと思うのですが、その点はいかがなのでしょうか。

○野崎委員 ブレーカーですね。やはりそれは岩質によっても大分違いますので、軟岩と硬岩とでは違いますので、そのときは、粉じんは当たり取りという作業になるのです。そのときは多少出ます。現場の地質によって違います。当然、インバートも岩質によって違いますので。インバートというのは、大体、岩質の柔らかいトンネルの地質の悪い所をインバートでやりますので、そのように硬い所はインバートは必要ないのです。時々は硬い所もインバート施工をするケースもありますが、地質が一定していない所で部分的に硬い所が出るケースはありますが、基本的には柔らかい所です。全部が全部ということではありません。よろしいですか。

○井上委員 それと今、発破工法を中心にお話されたと思うのですが、機械掘削も最近増えていると思うのです。その場合、機械による掘削のときはかなり粉じんが出ると思うのですが、その点はどうでしょうか。

○野崎委員 そうですね、ロードヘッダ、ブームヘッダという機械掘りで、最近余りないのですが、これも、発破を必要としていない岩質というか地質、土質です。そういうところで基本的に使いますので、粉じんの出る地質は少ないのです。非常に、年に何箇所かぐらいです。今現在やっているところはあるかどうか分かりませんが、それほど数はないです。余り硬かったら機械で掘れませんし、柔らかかったらもっと違う機械でも掘れますし、あの機械は土と岩の中間ぐらいのところで、また発破を使えない所です、民家が多かったり、住民対策として、発破の震動とか発破の音が聞こえない所で機械掘りを、掘削をやむを得ずやるケースがあるのですが、そういう所しか粉じんは出ないです。

 それと今、排気の集じん機、そういうのが大分開発されていますので、切羽のかなり近くまで持って行けばかなりの粉じんを除去できるような工夫を、今やっているところです。これからこれも開発していかなくてはいけない課題なのです。これから機械掘りも、発破が打てない環境というか、地域でやる場合はそういうケースが出てくると思います。これも、今後の、我々も対策を取ってやらなくてはいけないという 1 つのテーマにもしています。ただ、数は余りないですから余り話題にならないのです。そういうところです。

○井上委員 数が少ないとおっしゃいますが、やはり市街地でのトンネル掘削となると、今おっしゃったように、発破が使えないということで機械掘りは結構対応されていると思うのです。前回のビデオで見ていただいたように、機械掘りのときはかなりロードヘッダ等を使えば粉じんが出るというのは、目で見ても分かるところですし、かなりの対策が機械掘りの場合は今後重要になってくると思いますので、測定をする現場の選択にもなると思うのです。発破工法のトンネルばかりでなく、機械掘削の現場も入れていただいて、やはり機械掘りと発破工法両方の測定を是非やっていただきたいと思います。

○小山座長 ありがとうございました。他に何かございますか。

○橋本委員 今、この作業の種類、あと、作業員の場所とか、役割のお話を頂いたのですが、後で、個人の測定のところに関係してくると思うのですが、例えばこの役割です。その役割というのは、ローテーションをしていると考えて一般的にはいいのでしょうか。

○野崎委員 そうです。

○橋本委員 例えば、 1 か月とか 3 か月少し長いスパンを考えると、何人かの全体でいるのだけれども、いろいろな役割を交替してやっているから、平均すると大体必ずしも同じとは言わないですが、ほぼ同じぐらいのいろいろな作業を順操りにやっている。あるいは、例えばコンクリート吹付けの一番先端にいる人は、恐らく粉じんを浴びるのが多いと思うのですが、こういう人も、ですから固定していないでいろいろな人が交替してやっている、このように考えてよろしいのですか。

○野崎委員 そうですね、やはり我々は技術屋を育てなければいけないので、これは同じ人間ばかりやっていたら育ちませんので、それはケースバイケースによるのですが、やはり交替させてやります。 1 日、 1 サイクルで 2 回吹付けをやるときは、交替してやるケースもありますし、また一人でやるケースもありますし、状況によっていろいろ変わるときもあります。

○橋本委員 分かりました。

○小西委員 先ほど、最近、タイヤ方式ではなくてベルトコンベアーが多くなってきているというお話をされたと思うのですが、ベルトコンベアーの一番切羽に近い所は切羽から何mぐらいに設置されるのが普通なのですか。

○野崎委員 ベストは 50 mぐらいがいいのですが、 50 mから 100 mぐらい。

○小西委員 切羽からの距離ですか。

○野崎委員 そうです。

○小西委員 はい。

○野崎委員 ただ余り近づきすぎると発破で破損されますので、地質にもよってその距離はあるのですが、発破の飛び石の距離にもよるのですが、一番近い所でしたら 50 mぐらいが。

○小西委員 そうですか。

○野崎委員 また、大体 100 mから 150 m、 150 mではちょっと長いですが。

○小西委員 そのベルトコンベアーのいわゆる投入の一番先端の所、入れる所の前、あれはクラッシャーを必ず付けますね。

○野崎委員 はい、クラッシャーを付けます。

○小西委員 そうすると、クラッシャーの位置はもう少し前、同じぐらいの位置ですか。

○野崎委員 そうですね、クラッシャーの位置が 50 mです。

○小西委員 そうですか、分かりました、ありがとうございました。

○野崎委員 一番近くてです。

○小西委員 分かりました。

○熊谷委員 非常に分かりやすい話をしていただいて、野崎委員の話は分かりやすかったです。ただメモが追い着かないので、事務局でまとめていただけたら有り難いと思います。

○木口環境改善室長 分かりました。

○奥村化学物質対策課長 すみません、機械掘りの場合は、ベルトコンベアはどのぐらいまで近づけるのですか。

○野崎委員 いや、全部同じです。一番近い所でベストな所はそこなのですが。

○小山座長 ほかにいかがですか、よろしいでしょうか。先に進んでよろしいですか。それでは、資料の説明をお願いします。

○木口環境改善室長 続きまして、資料 3-2 7 ページ以降の説明をいたします。前回までは、いわゆる場の測定に準じた測定方法に関する過去の研究結果などについて報告しましたが、今回はトンネル建設工事において、個人サンプラーを使った先行研究がありますので、この紹介をいたします。 8 ページは平成 20 年に日本作業環境測定協会への委託事業で実施したものですが、個人にサンプラーを装着して、粉じん濃度を測定した場合の以下のマル1、マル2の事項について、現場調査を実施して、個人サンプラーを使用した測定方法を検討するための基礎的なデータを収集するものです。 1 つは切羽から 50 m地点で行う、いわゆるずい道建設工事現場におけるガイドラインの方式における粉じん濃度と個人サンプラーとの差異の検証、もう 1 つは作業工程別で粉じん濃度がどのぐらい違うのかということの確認です。

 個人サンプラーによる測定の実施方法ですが、ろ過捕集方法による個人サンプラーは吸入性粉じんの定義である 4 μ m50 %カット特性の分粒装置を装着しています。一部の作業者については、これとは別にデータを一定時間ごとに記憶させるロガーの付いた相対濃度計に分粒装置を装着して、流量確保のために外部ポンプを別に接続したものを装着していただいて測定しております。サンプラーは可能な限り切羽作業者全員に装着するが、全員が困難の場合には吹付けオペレーターを優先して装着します。測定時間は、切羽作業工程の 1 サイクル通しで測ります。個人サンプラーは作業者の呼吸器付近に装着します。

 その他の測定として、 1 つは相対濃度計を使用したガイドラインに基づく 50 m地点での測定、もう 1 つは同じ 50 m地点で、分粒装置と相対濃度計を組み合わせた機器により 1 サイクルの連続測定をしています。さらに、切羽から 50 m地点における粉じんの粒度分布測定ということで、レスピコンパーティクルサンプラーを使って、吸引性粉じん、咽頭通過性粉じん、吸入性粉じんの 3 種類に区分して、粒度分布を測定しております。この調査は 2 つの現場で実施しております。

9 ページをご覧下さい。個人サンプラー方式と 50 m地点での方式の結果の比較です。マル1として、これは一般論としてですが、個人サンプラーによる連続 A 測定をした場合には、ほかの工程で粉じんの発じんが少なければ、粉じん濃度は時間加重平均で平均化されるので、低い値となるということです。この個人サンプラーの値と 50 m地点の値の両方を比べて、どちらが高いか低いかということの結果がマル2です。 2 か所のうち、 1 つの現場では個人サンプラーのほうが 50 m地点より高く、もう 1 つは個人サンプラーのほうが低いという結果でした。個人サンプラーのほうが低い現場においては送気方式、空気を切羽にぶつけて、それから排出するという換気方式を取っており、個人サンプラーのほうが高い現場においては排気方式、切羽のほうで空気を吸い込んで、クリーンなエアを坑口から供給する方式が取られておりました。排気方式による場合には、クリーンなエアが坑口から切羽に向かって流れますので、 50 m地点のほうが低いという結果が得られたということです。

 作業工程別について、別冊の資料 3-2-1 、平成 20 年度の報告書の 22 ページ目、図 2 が吹付けオペレーター作業がある作業者の個人サンプラーによる粉じん濃度、図 3 50 m地点における連続データです。図 2 でいくと、上に矢印で書いてあるのがこの現場で行われている作業で、下の矢印が個人サンプラーを装着した方の作業ですが、部分的に粉じん濃度がバッと上がっているところがあるものの、 1 サイクル中の平均の質量濃度が 0.58mg/ m3 という結果でした。こういう形で、どのような作業で粉じん濃度が高くなるかという結果が得られています。

 個人ばく露のレベルについても、複数名でやった場合に作業によってもかなり異なっているので、個人ばく露測定をやる場合の測定時期とか期間は慎重に検討する必要があると言われております。

 横長の資料に戻って、粉じんの粒度分布の測定の結果です。現場 A 、現場 B 、それぞれ切羽から 50 m。現場 B 50 m地点に重機があったため、 85 mまで離れておりますが、総粉じんに占める吸入性粉じんの割合が大体 10 %内外で、それ以上に大きな粉じんも、それなりの割合で飛んでいました。

10 ページです。この研究におけるまとめとしては、個人サンプラーを使用した粉じん測定は、定点で実施する場合、測定器を置く場所に制限が加えられるなどといった問題点はなく、各個人の粉じんのばく露量を把握することが可能としております。ただ、サンプリング等の分析に関しては、作業環境測定士等の専門知識、資格がある方が実施しないと、精度を保つことができないとしております。特に質量濃度分析に関しては、サンプルを分析機関に持ち帰って分析しなければいけないので、どうしてもタイムラグが生じてしまうことを問題としております。今後の検討課題としては、切羽付近を単位作業場所として作業環境測定のような形で、例えば、作業者を移動する A 測定点と考えて、結果を統計処理して評価する方法、あるいは作業者を B 測定点として考えて、評価指標と比較して評価する方法。こういった考え方などを精査して、測定の対象者、サンプリング時間、評価指標、評価手法などを検討してはどうかということで、条件の異なる現場調査でデータ収集し、検証する必要があるという結論になっております。

 資料 3-3 です。これは翌年、平成 21 年度にトンネル建設工事において個人ばく露濃度測定を実施した本件報告書の概要です。次ページの調査の目的は、平成 20 年度の調査とほぼ同様です。

13 ページの調査の方法の概要も、平成 20 年度のやり方とほぼ同様なのですが、 2 のマル1で現場数は 4 現場実施しております。 2 のマル3ですが、この調査においては、作業開始時刻から 8 時間 ( 休憩時間も含む ) で計測しております。ただし、先ほど野崎委員からお話もありましたが、装薬・発破時は安全性確保のために計測器は外していただいて、発破点火場所に測定器を置いております。 50 m地点での測定は、平成 20 年度の調査と同様です。

14 ページです。ろ過捕集による個人ばく露濃度測定における粉じんの質量濃度は、作業者ごとにばらつきが認められております。粉じんの遊離けい酸含有率についてもばらつきが認められております。この原因としては、各作業者の作業の内容、時間、位置等が大きく異なっていたことが要因と考えられております。相対濃度計による個人ばく露濃度測定については、ろ過捕集装置では分からない粉じんばく露濃度の変動データを確認できました。これについても別冊の資料に変動データがそれぞれ載っており、例えば資料 3-3-1 26 ページ、現場 B で、作業者 6 人の質量濃度連続データ、 50 m地点の連続データなどで、人によってかなり状況が変わっております。

 この調査における問題点として指摘されている 1 つ目は、測定器を身に付けると、突起物が引っ掛からないか等作業者に気遣いをさせて、通常と違った動きで制限が出た可能性と、計測器の重量が負担になったのではないかということです。 2 つ目は、詳しい人材の確保が必要ということと、結果が出るまでのタイムラグがあるということで、平成 20 年の調査と同じです。工場内と異なって、日内、日間でもばく露状況が異なりますので、ある日の測定結果がその後の作業管理に必ずしも有効とは言えないのではないか。相対濃度計の K 値を精度確保した上で定めることができれば、ろ過捕集方法による個人ばく露濃度と同等以上の精度を持った測定として採用できる可能性があるが、各個人ごとに K 値にばらつきがあったので、この現場はこの K 値でというのは難しいという結論でした。

15 ページです。ガイドラインによる切羽から 50 m地点での測定との比較検討です。まず、個人ばく露測定については、先ほどと重複しますが、相対濃度計の K 値にはかなりのばらつきが見られたので、個人ばく露測定で使う相対濃度計に一定の K 値を与えるのは適切とは言えないということでした。切羽から 50 m地点における粉じんの質量濃度をもって、作業者が実際にばく露したと考えられる粉じん質量濃度の管理に結び付けるのは難しいというのが結論です。

2. は、「地下工事における粉じん測定の指針」、いわゆる建災防指針による場の測定方式の有効性の検討です。この調査で実施した 4 つの現場では、全てが切羽から 50 m地点のガイドラインに規定された測定方法で、粉じん濃度を管理しておりました。指針に基づく場の測定方式で実施する場合は、切羽付近は立入禁止区域に該当するので、計測器を設置する場所が制限される可能性が高いことと、こういった地点で個人ばく露測定を実施する場合には、測定者が切羽付近に常駐して、計測状況を観察する必要があるので、測定者が全く関知しないでは済まされないので、切羽付近での計測は難しいのではないかというのがこの研究での結論でした。

 最後のまとめです。個人ばく露測定方法については、相対濃度計と質量濃度計を組み合わせた、リアルタイムの粉じん濃度変動状況把握手法は、現場の状況をリアルタイムに把握できる、優れた方法であるということですが、測定結果をどのように対策に結び付けていくかという問題、測定しない日の個人ばく露濃度が基準値を超える危険性を評価できないという問題、作業者ごとに測定結果が変動するという問題がありますので、単純に個人ばく露測定結果を基準として比較するのではなく、測定結果を統計処理して、測定していない時間帯も含めて評価する必要があるということです。また、この分析には高度な専門的な技術を持った方が必要であるということがこの研究の結論でした。

 資料 3-4 17 ページは、屋外作業場等における作業環境管理に関するガイドラインで、厚生労働省で平成 17 年に出したものです。 18 ページ、このガイドラインの趣旨ですが、屋外作業場においては、屋内作業場で行われているような定点測定を前提とした作業環境測定は用いることができない。つまり、自然環境の影響を受けやすいため、作業環境は時々刻々変化するということと、作業に移動を伴う、あるいは作業が比較的短時間である場合も多いということで、いわゆる A 測定方式は採用するのが難しいので、屋外作業場については個人サンプラーを用いて、取り扱う有害物質の濃度が最も高くなる時間帯で高濃度と考える作業環境下で作業に従事する方に、個人サンプラーを装着するという方法でやることとしております。測定の時間は、測定方法のマル2にあるように、気中濃度が最大となる時間帯を含む 10 分間以上の継続した時間ということで、短時間の測定でやることを示しております。個人サンプラーによる測定に関して、以上のような先例がありますので、こういったものも含めて、坑内による測定方法について御議論いただければと思います。以上です。

○小山座長 何か御質問があればいただきたいと思います。

○井上委員 井上です。一番最後に御説明があった平成 17 年の屋外作業場におけるガイドラインですが、これが定められてからもう既に 10 年以上が経過しているわけです。これは厚生労働省にお聞きしたいのですが、データを収集されているのか、収集したデータを分析し、このガイドラインのメリット・デメリット、問題点、改善点などを検討されているのかどうか、その辺をお聞かせ願いたいと思います。

○木口環境改善室長 このガイドラインに基づく測定結果の収集は行っておりません。ですから、分析なども、今のところはやっておりません。

○鷹屋委員 鷹屋です。資料 3-3 で、個人ばく露の結果の概要の所で、作業者ごとに作業内容、作業位置などが異なり、 K 値にはかなりのばらつきがあるということがあって、私はこういった大きな土木の建設現場で測った経験はないのですが、工場レベルですと、結局、発生源などのサイズが違うので、その人の正に作業位置とか作業のやり方で、属人的に濃度が桁で、例えば 1 直の人と 2 直の人を同じ作業で測っていても、数倍違うということを経験しているのですが、私がこの委員会に参加する前までは、トンネルというのはもっと大きいものだから、そういった属人的な要素はあまりない。つまり、全体として平均化されるとか、高濃度の場所が、例えば工場などに比べれば空間が広いとかあって、ばらつきがあまりないのではないかと勝手に思っていたのですが、この作業内容、作業位置等が異なるためというのは、そもそもやっている作業がいろいろ違って、ばらついているのか、同じ作業をやっている人で測っても、属人的、あるいは同じ人で 1 回、 2 回測ったときに、ばらつきが非常に大きかったと、どちらを意味するのか、ちょっと確認させてください。

○木口環境改善室長 個人サンプラーはそれぞれの個々人にお付けしておりますので、全く同じ作業での比較ではないと認識をしております。

○鷹屋委員 やはり粉じんが高い作業に携わっている時間が人によって違うからということが、主なばらつきの原因だと考えるのですか。

○木口環境改善室長 報告書にチャートも出ているのですが、人によってかなり粉じんのチャートの形も違っておりますので、そういう影響を受けているのではないかと思っております。

○野崎委員 やはり作業する位置があるから、それによって違うのですよ。この人はこの作業をやっている、こっちはこっちの作業で、場所によって違いますからね。それで、ばらつきがあると思いますよ。 1 人の人をずっとやるのだったらいいのですが、 5 人、 6 人を測るわけでしょう。だから、作業内容がみんな異なっていますから、全部が同じ仕事をしているわけではないから、だから違うと思いますよ。

○小西委員 それに加えて、実際の作業そのものの位置と、もう 1 つ大事なのは、重機との位置関係なのですよ。ずい道の工事をやられるときに、例えばコンクリートの吹付けにしても、削孔のマシンが入ったり、では、空間が全部空いているかといったら、決してそうではないわけですよね。大型の重機が入っていますから、そこで空気が遮断されたりと、いろいろな要素があるわけです。例えば送気のダクトが切羽に向かってどっちにあるのかによって変わりますし、そういういろいろな要素が加わってくるので、風の流れも、重機そのものの形によっても、重機を入れ替えて違う重機が入ってくれば、また変わってしまうわけですね。ですから、そういうことのばらつきはすごく大きいのだと思います。

○橋本委員 今の話で、資料 3-2-1 20 ページを見ますと、表 8 、個人サンプラーを付けた 3 人の結果が出ています。 0.27mg から 0.84mg まで 3 人いますが、例えばこんなばらつきがあると。個人ばく露測定というのは、同じ仕事をしている 1 つのグループで測っても、人によって何倍も違うということは確かにあるのです。ですから、ここのデータはこの表 8 だけ見ると、作業は実際違うのですが、これは比較的均一だと、このように読めるのかなと。私は客観的にこのデータを見て言っているのですけれども。あとは 21 ページの表 10 50 m地点の粉じん濃度があって、 0.91 なのです。これは個人ばく露の数字よりも大きいです。これはどういうことかと推定すると、個人ばく露測定は濃度が高い瞬間もあるのですが、粉じん濃度が低い時間帯もかなりあると。そうすると、平均されるとそれなりに低くなる。ただ、 50 mの所では、このトンネルは 17 ページの図 1 、送気式ということで、切羽に空気を吹き付けて、切羽付近の汚い粉じんを含んだエアが、トンネル内をずっとたどって外へ出ていくと。だから、 50 m地点というのは、比較的、粉じん濃度の高いものが連続的にずっと出ていっているという感じだろうと思うのです。だから、個人ばく露測定の結果より高いのではないか、このように考えられると思います。

 もう 1 つのトンネルのデータは 26 ページ、表 18 、これも 3 人なのですが、この場合は 0.14 から 1.21 まで、 1 桁近く差があると。同じ作業をしていても、こういうことも時にはあります。これはもちろん作業の内容が違うということだと思います。 27 ページの表 20 では、 85 m地点ということで環境測定しているのですが、これは 0.11 と、かなり低い値になっています。 24 ページに図があるのですが、 B トンネルはトンネルの入口から空気を吸って、切羽の所で排気をしている方式なのです。そうすると、 85 m地点などは、トンネルの外の空気が来ているわけで、かなりきれいな空気であると、このような解釈かなと思いました。個人ばく露測定したときのばらつきなどといった状況についてはこのように思いますので、ちょっと申し上げました。

○熊谷委員 資料 3-2 10 ページですが、 3. の所で「今後の検討項目としては」といってずっと書いてあるのですが、これは事務局のほうでこういったものがいいということで、今後これの検討をしたいという意向なのですか。というのは、その前に個人ばく露は難しいみたいなものが書いてあって、個人ばく露は難しいから作業環境と個人ばく露を混ぜたみたいな感じの印象なのですが、そこはどうなのですか。

○木口環境改善室長 ここの記述は、資料 3-2-1 32 ページに「まとめ」として書いてあるものを抜粋して書いたものですので、私どもの判断は加えておりません。

○熊谷委員 分かりました。

○明星委員 単純な質問で、これも 20 年ぐらいですから、約 10 年前になるのですが、現在は作業的には大体同じと理解してよろしいですか。約 10 年前と今と、作業としては大きくは変わっていないと理解してもいいですか。それとも大分。

○野崎委員 今、集じん機というのが非常に性能が良くなってきていますね。換気設備が大分、進歩しています。

○明星委員 集じん機が置かれている辺りが、現代とこの 10 年ぐらい前とは違うとおっしゃるのですか。

○野崎委員 能力も大分良くなっています。さらに良くしてほしいですね。

○明星委員 それだけです。ありがとうございます。

○吉川委員 先ほどの熊谷先生の発言に対して、少し私も気になっているというか、心配している点があって、個人サンプラーについてなのですが、個人サンプラーの測定方法を考えたときに、作業員が着用するのか、運転席内に設置するのか、重機の外側に設置するのか、といった問題があると思います。今回の資料 3-1 4 ページ目の 3 の測定の方法のマル3の議論に当たると思うのですが、そのうち個人サンプラーを作業員に着用してもらうというのは少し心配なことがあります。それは 3 つあるのですが、 1 つ目が、既に現状でも作業員は電動ファン付きマスクも付けて、ゴーグルもして、耳栓もして、ヘルメットもして、そういったいろいろな用具とか装備を付けている状況です。そこにまたさらに、個人サンプラーを装着するというのは、作業員の負担が少し大きいという懸念があります。

2 つ目は、個人サンプラーというのは、濃度を計測する機器ですので、物理的に作業員を粉じんから守ってくれるものではないと思います。  3 つ目としては、別冊の資料 3-2-1 の報告書の中に写真等々載っているのですが、例えば 25 ページの写真 13 とか、個人用サンプラーの写真が載っているかと思うのですが、測定箇所から測定器までチューブが伸びているわけです。例えば先ほど少し話も出ましたが、そういったチューブがほかの作業の邪魔にならないか、邪魔になったことによって、切羽にいる時間が長くなったりとか、工程が長くなったりして、結果的に作業上のリスクを増加させてしまうのではないかという懸念が 3 つ目としてあります。

 それらを踏まえて、個人サンプラーを作業員に装着してもらうというのがいいのかどうかという議論をしていただきたいと思います。これは私の考えなのですが、個人サンプラーを建設機械の運転席に置いて測定が可能なのか、また、デジタル粉じん計を運転席に置いて測定が可能なのかということを検討する必要があるのではないかと。それらができないようであれば、個人サンプラーを作業員に装着してもらうのですが、その時間をできるだけ短くしていただく配慮はしたほうがいいのかなと思いまして。例えば 1 つのトンネル、 1 つの工区に対して、個人サンプラーの装着を 1 サイクルに留めるとか。もっと言うと、 1 サイクルの中でも粉じんが発生する掘削、ずり出し、こそく、吹付けの作業のみに限るといった配慮は必要なのかなと思うのですが、いかがでしょうか。

○熊谷委員 負担とか安全配慮というのは非常に重要だとは思います。それはまた後ほど議論したらいいかなと思うのですが、 2 番目におっしゃった個人ばく露から守るものではないという点は、そのとおりなのですが、測定というのはそうですよね。守るものではないですよね。測定で現状を知って、改善していくことなので。

○吉川委員 そうです。濃度を測定することには反対ではなくて、濃度測定はしていかないといけないと思っています。ただ、濃度測定器を作業員に装着することについては少し負担が大きいのではないかという印象です。だから、作業員に負担をかけずに測定する方法を考えたほうがいいのではないかという意見です。

○野崎委員 サンプラーをやるのは、我々協会の会員の会社の人たちがやるようになると思うのですが、できるだけの協力はしたいと思いますが、どういうものか余りはっきり分からないので、ものを見て現場と協議する必要もあるかと思います。ただ、測定するには別の人間が近くにいて、測定器で一緒になって測定する方法もありますし、機械に設置できるのが一番ベストなのです。ホイールローダーとか、できないものは吹付けのノズルマンは地面の上でやっていますので、今のところ機械の上でやるのは余りないので、そのようにしてもらいたいですね。

○小山座長 ちょっと後の議題に関する議論に入りかかっているので、 3-4 の資料までの話はここで一旦切らせていただいて、次の資料を説明した上で、議論を再開したいと思います。

○木口環境改善室長 それでは、資料 21 ページ目、資料 3-5 について御説明いたします。過去 2 回の議論、それから個人サンプラーに関する先行研究の結果など踏まえ、事務局として、現地調査における測定方法のたたき台として御提示いたしました。これは既存の指針やガイドラインの内容を踏まえつつ、現場での実現可能性を考慮して、関連の測定機器も利用可能なものとするということで考えております。

 まず 1 番につきましては、測定対象物については吸入性粉じんを測定・評価対象とする。このため、ろ過捕集方法による質量分析を行う場合も、相対濃度計を使用する場合も、粒径の小さい吸入性粉じんだけを捕集するための分粒装置が原則として必要となるということです。ただ、デジタル粉じん計は、原理的に粒径の小さい粉じんに感度が高いものですので、分粒なしと分粒ありで、どの程度の差が出るのかは、現地調査で確認いただければと思っております。

 遊離けい酸につきましては、現場ごとに測定すると、分析機関に持って行ってとかで時間も掛かるので、例えばこういう岩質であればこれぐらいの遊離けい酸含有率だというものが、もしあるのであれば、そういったものを利用して評価することも考え得るのではないかと思っております。

2 番が測定の対象作業です。これにつきましては測定機器の配置、脱着、あるいは作業性などを考慮して、 2 つの方法の有効性を検証する必要があると思っております。 1 つは作業工程の 1 サイクルの連続測定で、粉じん量の変動は粉じん計のログ機能で把握できるという前提です。 2 番は作業工程のうち、粉じん発生量が多い作業を対象とした短時間測定です。これは測定者の安全性も考慮する必要がありますが、粉じん発生量が多い作業として、機械掘削、ずり出し、吹付けなどが考えられると思っております。

3 番の測定方法です。 1 つは建災防指針方式による A 測定方式で、測定点が切羽から 5 m、 15 m、 25 mの両側、計 6 点を基本としますが、肌落ちガイドラインを踏まえ、切羽の高さ以上の距離を離れた地点に測定点を設定するということです。重機と重なって測定位置を確保できない場合は省略します。その前提で測定点数が最低何点必要かという検討になろうかと思います。

 それから、いわゆる単位作業場所の中での K 値のばらつきを把握するため、併行測定を複数点で実施することを提案しております。 B は作業に応じた測定で、測定対象作業に従事する方に個人サンプラーを装着して、 1 シフトの連続測定をやるという提案です。

 次の 22 ページですが、 K 値を求めるために、質量分析とデジタル粉じん計の両方を装着していただくということです。これも先ほど出ましたが、労働者の負担に配慮する必要があります。あとは切羽に近い場所に作業者がいる場合には、重機の運転席などに同様の装置を装着して、作業時間中に計測を実施するというオプションも考えられるかと思います。全くのたたき台ではありますが、以上です。

○小山座長 その次の資料は熊谷先生から提出していただいていますので、これは熊谷先生から御説明いただきたいと思います。

○熊谷委員  23 ページを見てください。粉じん測定の全体的な在り方みたいなものを、ちょっと一遍議論したほうがいいのかなと思って、出させてもらいました。前回、作業環境の話をしていると、個人ばく露の話とかが出てきて、ちょっと議論が噛み合わなかったような所もありました。

 それで、これは完全に私の私案ですけれども、 1 つは、まず定期測定で、半年に 1 回行うということで、下の「作業環境測定」、「個人ばく露測定」、それから「改善のための測定」のいずれかを実施することを考えたらどうかということです。作業環境測定、個人ばく露測定、それぞれメリット、デメリットがあると思うのです。どちらのほうがいいかというのは、本当に目的によって違うわけで、それを片方だけを決めるという必要は全くなくて、その目的に合わせて選ぶのがいいのではないかと思います。

 測定そのものは、測定が目的ではなくて、改善して良い環境を作ることが目的ですから、例えば、ある時に、個人ばく露測定をして、その次の半年後には改善のための測定をするというようなことでもいいのではないかと考えています。作業環境測定については、目的は切羽付近の作業場における粉じん濃度の分布を把握するということが、本来の目的かなと思います。

 切羽付近の単位作業場所としては、これは既に出ていますが、作業時の労働者の行動範囲として、肌落ち事故の影響を受けないということで、切羽から 7 8 m離れた所から 25 mぐらい見たらということが出ていたと思います。下記の作業ごとに単位作業場所を設定するということで、それぞれずっと書きました。これは建災防の指針がこのようにそれぞれやるというようなことで、これを全部見ていると、 6 か所ぐらい単位作業場所が要るということになるのですが、ただ、これは実際問題、これを全部やるということは、なかなか難しいかなと思います。

 それで、高濃度になる作業が予測できれば、その作業に絞って測定してもいいことにすればどうか。例えば、機械掘りとか、吹付けとかずり出しなどが多いのであれば、その中から 2 つの作業を選んで測定するというようなことです。

 測定項目としては吸入性粉じん、遊離珪酸、それからサンプリングは併行測定ということで、測定点は 5 点以上ということです。これは重機などに固定しても、作業場に置いておくと危ないのであれば、重機などに固定してもいいのではないかと。サンプリング時間は 10 分以上、これは A 測定にそろえているだけです。

 それから評価も管理濃度を使って A 測定と同様にしたらどうかと考えています。個人ばく露のほうは、切羽付近が作業者の粉じんばく露濃度を把握するということで、作業者グループの中から、多分 1 つに 6 7 人というお話だったので、その中からずり出しとか吹付けなどを行う作業者を中心に 5 人程度選ぶ。これも程度ということで、 5 人以上が絶対要るとする必要もないのかなと思います。

 それからサンプリングは 1 シフトということで、そこに挙げましたように、ずっと 1 シフトで、発破はちょっとまずいということだったので、発破の終わった後に付けて、次の発破までみたいなことにすれば、発破のところは抜けることができるのかなと思います。

 裏を見ていただくと、吸入性粉じんで「結晶質シリカ」と書いていますが、これは遊離珪酸のことです。それから基準は日本産業衛生学会の許容濃度を使います。評価については日本産業衛生学会の産業衛生技術部会のガイドラインです。そこにのっとって、こちらのほうは第 1 管理区分で、第 2 管理区分が A B に分かれていて、第 3 管理区分、実際には第 1 管理区分は A B C と更に分かれています。ちょっと複雑ですけれども。第 3 管理区分、第 2 管理区分の場合は、改善対策を実施すると、このようなことになっています。

 それから、 3 つ目の改善のための測定の目的は、改善対策のヒントを得るための測定ということで、改善対策をどのようにするかにあたり、どのようにすれば効果的かなどの検討をするための測定、例えば個人ばく露測定というものは、ずっと 1 シフトやると、平均的な値が出るので、どこが高いかということは分からない。

 それを個人ばく露測定するとき同時にできればいいですけれども、それはそれでまた大変なので、次の半年が経ったときに、例えばデジタル粉じん計を付けて、ずっと見ていくようなことでどうかなと思います。測定方法は、具体的な目標により異なるために、一律には決められないだろうと。だから、測定方法までガチガチに決めるのではなくて、それを決定した理由をちゃんと報告書に記載するということが必要かなと思いました。

 それからもう 1 つ、簡易測定ということで、半月に 1 回、これは建災防の指針にも載っているものです。これはトンネル建設では作業場自体が変わっていくために、作業環境を把握するということで、現行では法的に、換気効果の確認のために、切羽から坑口に向かって 50 m離れた地点で半月に 1 回、粉じん測定を行っているので、そのときに同時に行えばどうか。

 それで上記目的に加えて、防塵マスクにより適切に防護できるかという確認も行うということで、測定は簡易測定器でどうでしょうかと。遊離珪酸とか K 値は、直近の定期測定の値を使う。あるいは定期測定で個人ばく露測定をすると K 値が不明なので、トンネル建設で経験的に得られている K 値を安全のために大きい値を使う。最も高濃度になると予想される作業時に、作業者付近 3 箇所で各 10 分ほど測定すると。評価は B 測定的な評価というような感じで、各測定値を管理濃度あるいは管理濃度の 1.5 倍と比較するというような形でやるのはどうでしょうか。

 このように全体像をある程度考えた上で、ではこういうものを実現するためには、どこをちゃんと調査しないといけないのかということを出した上で、考えたほうがいいのかなと思って、こんなものを出させていただきました。以上です。

○小山座長 ありがとうございました。それでは続いて、明星先生にお願いします。

○明星委員 では、資料 3-7 に出させていただきましたので、説明したいと思います。私の論点は場の測定か個人ばく露かということではなくて、ここの検討会が次に何をするべきかということを少し考えましょうということです。

 最初がこれまでの検討状況、今の建災防の委託調査というものが、記憶では平成 9 年から 12 年まであって、別添資料は平成 10 年の分なのですが、終わりは平成 12 年、それから厚労省の換気のガイドラインが出て、それから今の別添の 3-2 3-3 であるような調査が行われました。私の見るところ、測定の手法としましては、 A 測定に準じる建災防指針の実施はしている。それから個人ばく露の測定は、平成 10 年も平成 21 年もやっている。それから 50 m点等の測定はやっているということで、次の本検討会の欄が空白になっているのはどうしましょうかという意味です。

 加えてですが、 5 mから 25 m点での連続の測定というものをやっているのかといいますと、実は 15 m点では測定しています。もう 1 つは話にもありましたが、例えばオペレーター席辺りでの連続測定もまだしていないということで、欄の(−)はやっていませんということです。この辺を本検討会では注力したほうがいいのではないかというのが、私個人の考えです。要するに粉じん計を複数持ち込み、そこに置いておけばいいので、 1 台の粉じん計を持ってぐるぐる測定者が回る必要は、今の測定器ではないということです。

 次のページです。粉じん計の下にあるのは作業環境測定のガイドブックの「鉱物性粉じん・石綿」に出ているリストです。横にアルファベットがあるのは、ある会社で、 3 と書いてあるものは別の会社の製品です。大体古い順に上からあって、現在あるものは一番下の LD-5 LD-6 、この辺りが現在手に入れるものということになります。

 ここで言いたいのは、一番右側の備考に「データロガー」というものがあります。ちょうど 2000 年ぐらい、平成 12 年までの委託の調査でやった頃には、まだ十分でなかったのですが、データロガーはただそこに置いておけば、毎分ごとに、ひたすらにそこの粉じんを測り続けるという機能があります。そういう機能もありますので、別に測定者がそこに行かなければ測定できないというものでもないという事態が、 2000 年以降にあります。ですから、建災防指針等の測定の概念は生かしつつ、測定することも可能ではないかなと思っているところです。

 隣のページにカラー印刷していただき、後で鷹屋先生が見せてくれると思うのですが、こういう粉じん計です。ちょっと心配しているのは、入口が割とざっくりとした作りで議論になっている吸入性粉じんかと言われると、もうちょっと心許ない。上のほうに示す入口に付いているアルミのキャップみたいなものは PM2.5 用ですから、これは吸入性粉じんよりも小さい粒子までを取ってしまうということになります。

 ただ、こういったものを着ければ、吸入性粉じんは測れないことはない。これは両方とも既製品です。下の写真が個人ばく露用の粉じん計で、これは胸のところに着いていますが、若干取付けが難しいのですが、その右側の拡大の所の一番上の辺り、中央の上辺りが取込み口です。これもその辺にあるものを全部吸引してしまうので、多分、ノズルマンがこれを着けると詰まってしまうと思うので、吸入性粉じんを測っていることになるかどうかということが、ちょっと疑問なところがあります。その辺は少し検討すべきところかなと思っております。

 追加の資料が、その次に 2 枚ほどありまして、これは平成 10 年より後に出た結果の中間報告です。詳細は平成 12 年報告にあるのですが、見ていただきたいのは右側の図です。これは A トンネルを連続で測ったものと、 B トンネルを連続で測った結果で、上から A トンネルの場合は 15 m点、 29 m点、 51 m点で、粉じん計を置き放しにして測ったということです。それから B トンネルの場合は、 19 m点、 45 m点、 75 m点で測ったということです。これは後で色を変えて重ね書きした図もあったと思うのですが、ちょっと見つからなかったので、このように出しました。この中の A トンネルの一番濃度が高い所、これはコンクリート吹付けの状態です。上のほうに作業が記入してあります。それから B トンネルも、右と左の濃度が高い部分がコンクリート吹付けで、真ん中辺りの角が 2 本出ている辺りがずり出しだと思います。このように連続して測れば測れますということと、距離によって相似形で出てきますので、例えば 5 m点、 15 m点、 25 m点に左右 6 台置いて、遠くからカメラで撮っていればいいのかなということが 1 つ考えられます。

 手法としてはもう 1 つ、同じ考えで連続測定するということでいいますと、「未着手」と資料 3-7 1 ページ目に書きましたが、重機運転席に固定することで、同じように測り続けることが可能かなと思います。粉じん計の底にはカメラのアングルと同じ穴が開いております。それを使って重機の何か金属部分にギュッと締めるように置いておけば、それは固定することはできるのですが、重機というものは切羽へ行ったり後ろに下がったりします。

 ですからそのとき重機がどこにいたかという情報がないと全てを測ることはできないのです。例えばジャンボが出ているときはジャンボでの粉じん濃度の値ということになるので、その時間に何が前で何か後ろだったかという情報を、例えばビデオ撮影等しておけば、その所の濃度が出る。オペレーターはその近くに、その作業のときはいるという前提でいけばできるのではないかなということです。

 私の提案としては、連続にある程度測ることができるもので、連続に測ることはいかがでしょうか。要するに本検討会で何か追加するとすれば、個人ばく露測定は前の平成 21 年の調査の測定で非常に苦労されてよくやっておられる。もし今回頑張ったとしても作業が変わらないのであれば、特に新しいデータが出てくるとは思えないので、個人ばく露測定の良し悪しではなくて、ここで議論すべき方法として、これ以上のものが出るかなと思います。新しい部分は、連続測定というところで測られてはいかがでしょうかという、そういう意味の趣旨の文章です。以上です。

○小山座長 どうもありがとうございました。次に、使う測定器のことについて、鷹屋委員のほうから御説明をお願いします。

○鷹屋委員 よろしくお願いいたします。本日一通り、議論も出ていますけれども、定点で測る機械と、個人ばく露で測る機械、両方について、よく御存じの先生方がたくさんいらっしゃると思いますが、御存じない先生方もいらっしゃると思いますので、ちょっと持って来ました。

 まず、定点で測る装置の粉じん計ですが、大体、今、普及しているものがこういった形です。柴田科学の LD5 というもので、一番新しいものが少し小さくなりました。これよりもうちょっと前のものは、これと同じ大きさだったのですが、少し精度を上げるために一旦大きくなって、また技術が進んで、今はこれぐらいの大きさです。

 今、明星先生がおっしゃられたように、ここに(三脚を)留める穴があるので、重機に固定することは可能だとは思います。ただ、私の経験上、重機のオペレーターの運転席は結構狭くて、オペレーターの人に「ここに置いていいですか」と、 2 人上がって作業するのが意外に難しい経験もあります。

 併行測定をやることになると思うのですけれども、併行測定をやるときに、今日はポンプを持って来なくて、(ロウボリウム用の)サンプラーだけ持って来ましたけれども、いわゆる吸入性分粒を取るための分級器というものは、普通はこれぐらいの大きさのものです。やはりこれは三脚に立てて、ポンプはかなり大きなものになります。

 ただ、これに関しましては定点であっても、個人ばく露用の分級器を使えばいいと考えていますので、先ほど本省の事務局の御提案にあった、例えば複数点で併行測定を測るというようなことも、これもやはり、もともと個人ばく露用の吸入性粉じんの分級器ですから、こういったものを使えばいいと思います。

 もう 1 つ、個人ばく露のほうでいいますと、これが分級器を使ったサンプラーとポンプのセットでこのぐらいの大きさのものです。これは形状からいうと、分級器としてサイクロンが付いていて、標準的には多分アメリカの人が考えたものは、こう付けてここにポンプを付けるという前提で作ってあります。

 ただ、実はすこぶる作業性に影響があります。前のほうにチューブがあるとか、そもそもお腹にポンプを抱えると座れないということがあります。

 資料で、個人ばく露を測られたときの A では、後ろのところでチューブをぐるっと回されて、やっているという図があったと思うのですけれども、結局、後ろを回しますと人の作業性で、伸び縮みすることを確保しなくてはいけないので、結局ああいった形を取らざるを得ません。

 それで吉川先生が心配されていたように、いろいろな意味での負担感とか引っ掛けるのではないかというのは、私たちも重機の建設現場ではないのですが、例えば高温の炉前とかで個人ばく露を測るというときには、本当に気を遣います。私たちも気を遣いますし、やはり作業者の方も気を遣われると思います。

 もう 1 つ、粉じん計はどうするかということです。本来、これは明星先生の資料のほうにも載っていましたが、以前個人ばく露を測ったときの粉じん計が LD2 という機械なのですが、その機械はもう作られなくなって久しくて、形が変わっています。センサー部分とロガーの部分が分かれた形で、やはり電線でつながるようになっています。オリジナルのセンサー部分はこういった形なのですが、これも分級器を付けまして、これが結局、吸入性粉じんの分級器です。実はここにフィルターが入れられるようになっています。分級器が付いた状態で、粉じん計による測定をして、かつ最終的にはこのフィルターを取って、後で重さを測って、 K 値も測れるといった形ができています。

 (この装置の問題は) 1 つは、まずこの、例えば胸とか肩とかに付ける部分が、どうしてもこのように大きいということと、チューブと電線が 2 つどうしても伸ばさざるを得なくなっています。後は付ける所もポンプと本体と、結局いつも 3 つ作業者の方に着けなくてはいけなくて、私は個人的には無理にこの形にしなくても、普通の個人サンプラーと粉じん計を分けて着けたほうが、むしろいいかなと考えています。

 これはテクニカル的なことなのですが。もう 1 つだけ最後に追加しますと、先ほど、お腹の所にポンプを着けると、座れないから腰に回すなどと言いますが、ただやはり、重機で座り作業をするときに、私はちょっと重機は分からないのですが、例えばフォークリフトなどで、前に着けようが後ろに着けようが、「シートベルトを掛けられないから外せ」と、よく言われることがありまして、重機のオペレーターの方に着けっぱなしというのは、意外に難しいのかなと。

 そうなると、作業によっては一旦外していれば重機の運転席に置いて、またそうではないときに着けてとか、そういった手間が、もしかしたら掛かるのかなということで、個人ばく露について言えば、ふだんの測定ですと、結局、最終的には対象となる測定される方が、着脱ぐらいは自分でできるようになっていただくことが前提になると思います。

 現実に私たちが、今、例えば何か調査に行くときには、個人ばく露装置を見るのも初めてというような方ですと、どうしても私たちが装着して、それから作業内容も記録するということになりますので、私たちの測定の場合は実際には、非作業者と観測者の数が、最低でも 1 1 です。場合によっては、測定する作業者に観測する側の人間が 2 人付かないと、正しく取れないというようなことがあります。今、明星先生がおっしゃられたように、多分、個人ばく露を測られたときは、大変御苦労されたのではないかなということは、私も実感として分かります。以上です。

○小山座長 どうもありがとうございました。それでは、議論を再開したいと思います。資料 3-5 が事務局からの提案ですが、これに従って議論を進めさせていただきたいと思います。御意見を頂きたいと思います。

○外山委員 資料 3-5 ということではないのですけれども、平成 20 年と平成 21 年に作業環境測定協会が非常に貴重な測定をされています。資料 3-2-1 20 ページの表 9 を評価方法で見ると、実際の遊離けい酸含有率を考慮した管理濃度と質量を比較すると、トンネル A では質量濃度が管理濃度を超えているわけですが、ガイドラインの評価でいくと 3mg/ 3 未満になっているということです。 27 ページでトンネル B は、遊離けい酸含有率は 0 %なので、質量濃度は管理濃度を超えないことになります。

 平成 21 年度の結果を見ると、これはガイドラインの評価によると全部問題なしというか、 3mg/ 3 以下になります。 47 ページと 48 ページで A1 から D6 までの管理濃度と、次のページの粉じん質量濃度を比較すると、ほとんどの数値が管理濃度を超えています。やはり、ガイドラインの評価ではきちんと評価できていないということが言えます。明らかにトンネルの作業は危険な、リスクが高いと評価すべきだと思います。 1 つは、遊離けい酸含有率を測ることは重要ではないのかと思っています。これによってリスクが大分変わってくることがあります。

K 値のほうも、個々の作業によって変わってくる。当然遊離けい酸含有率も作業によって大きく変わってくると思います。この委員会の中の測定としては、個々の作業に関して、遊離けい酸含有率がこのぐらいになるということと、 K 値がこのぐらいになるということを、個別に一個一個丁寧に測っていく必要がある。その上で、どういう測定が実際に可能なのかということを考慮すべきであって、現状のリスクをきちんとこの委員会の中で把握をして、その上でどういう測定をするのかを考えたらいいのかと思います。 9 年前ですから大分改善されている部分もあるかと思います。現状のリスクをきちんと評価するという意味で、丁寧なそういう測定をやる必要があるのかと思います。

○橋本委員 ここで言う測定が、今後トンネルの中でルーチン的に行っていただく測定と、その準備としてこれからこの検討会で行う測定と両方あるので分けて考えなければいけないと思います。そのルーチン的な測定なのですけれども、先ほどから個人ばく露測定にはいろいろ問題点があると。例えば、その機械を付けた作業者にとっても危険が増すとか、専門の測定者がトンネルに入って付いていないとなかなか難しい。その人の安全の問題もあるといったことがあります。

 私個人的には、個人ばく露測定というのは一番望ましい測定です。それは、 1 シフトの間にどれだけ呼吸器でその人の肺に入った可能性があるのか。まずその基本です。マスクはしているのだけれども、その外側という意味では、環境の基本値ですから。ただ、個人ばく露測定はなかなか難しいと思うので、この検討会としての測定としては、個人ばく露測定もやるのだけれども、それ以外に先ほどの建災防方式に準じた計 6 点の測定で、運転席に置くというのはいいと思うのです。そういう所でも測定して、要するに場の測定と言いますか、個人ではない場の測定、あるいは運転席に置いた測定というのが、どれだけその個人のばく露の測定に近い値を出せるのか。

 そういう意味で測定の場所とかタイミングとか長さというのを選ぶ。可能であれば、それの結果を基にして、そういう場の測定でルーチン測定をするのが最も好ましいのではないかと思うのです。そのように検討会の測定は考えたらいいのではないかと思います。

 もう 1 つは結果の判断です。どんな測定にしろ、結果が出たときにそれをどう使うかということです。電動ファン付き呼吸保護具をしているのは当たり前というように伺っています。その防護係数というのがあります。先日も言いましたが、例えば 50 という防護係数があります。 50 ということは、外側の濃度が 50mg だったら、平均してマスクの中の濃度は 1mg であるということなのです。それを考えたほうがいいと思います。それは実際に肺に入る空気がどうなのかという考え方です。

 実際に一般の産業界の、いわゆる作業環境測定という法定の測定でも、例えば溶接作業というのが代表的なのですけれども、溶接作業で B 測定という呼吸器の近くで短時間の測定があります。これだったら基準値は大抵オーバーします。でも、呼吸用保護具を必ずしているからそれでよしとしているわけです。あるいは、呼吸用保護具の防護係数が 10 とか何十とかあって、それに比較して外の濃度は十分低いですというように判断するわけです。

 それから鋳物工場です。これもよく言われるのですけれども、鋳物工場というのは、ばらし作業のときにものすごい粉じんが出ますが、これはある意味どうしようもないのです。環境としては悪いのだけれども、全員きっちりとマスクをしています。そういう考え方は実際にあるので、トンネルの中でもそういう判断をしていくのがいいのではないかと思います。

○小西委員 橋本さんのほうから今、お話があったとおりです。坑口から入るときには、みんな電動ファンのマスクをしなければいけないことになっています。ただ、装薬のときだけは電動ファンが使えないので、別の防じんマスクに付け換えることが必要になると思います。熊谷さんからもお話があったように、測定をしたら結果が出ます。遊離けい酸を使うか使わないかは別にしても、粉じんの濃度を評価した後に、結局作業環境測定と考えれば対策を立てなければいけないことになります。

 実際対策のために今どんな現状かということで、作業環境測定というのは測定をするわけです。その対策ということで考えると、今ある重機などについて、普通の作業環境の製造工場みたいに対策が簡単にできるのかということなのです。それがあるので、電動ファンのマスクを付けることになっています。電動ファンのマスクの漏れの問題というのは確かにあると思います。そういう形で評価した後の数値を後で何に使うのか、ということもきちんと考えた上でやっておかなければいけないのではないか。マスクを漏れなくやっているか、ということのチェックも必要になってくると思います。

 そういうことで考えると、ここで測定をしたことが、実際の現場の人たちに測定をしてもらう、あるいは測定機関の人が測定に行くのかそれは分かりません。内容によってだと思いますけれども、ここでやるのは先ほど来出ていますように、それぞれ思いがあるわけです。個人サンプラーがいい、あるいは個人ばく露がいい、定点の測定がいいと。結局決めるためには全部やってみなければいけないということです。この委員会としての測定自体は、どれかだけを選んでできないわけです。定点で測定するのであれば、例えば明星先生から 15 m、 25 mとか 6 点というようなお話がありました。それはそれで良い方法だと思うのです。そういうことでどれか 1 つ、個人サンプラーを使うのだったらどんな方法があるのか。それは個人サンプラーとしての測定なのか、個人ばく露濃度測定という位置付けにするのかで違うと思うのです。

 なぜかというと、熊谷さんのほうでも出ていたように、吹付けのときだけ個人サンプラーを使って測定しましょうという方法もあります。あるいはずり出しのときに、そのときだけ個人サンプラーを使ってやりましょうと。確かにそれは頭の中では考えられるのですが、実際に現場で、その人のサンプラーを取り外したりということが可能かどうかということも考えなければいけないわけです。

 そういうことがあるので、先ほどの測定協会でやっている報告書で、そういうことを手際よくやって、作業者に負担をかけないために、トラチョッキになっている専用のベストを着てもらっているわけですが、あらかじめサンプラーは全部そこにセットされています。それで必要なときにはパッと着て、その作業者はそれを脱ぐだけで済むのです。そういう形の利便性と言いますか、作業者に対しても負担をかけない、ポンプの位置も先ほどありましたように、人によっては前のほうがいいという方もいます。だから、どこにでも付けられるようなセットにしています。

 後ろ側に回しているのは、先ほど説明があったとおりで、かがんだり何かするときにチューブがちゃんと伸び縮みできるように、それでいて体から離れないようにという形で、しかし、危険の問題があって、そういうことも防止するために、体に密着するような形にしています。以前の測定よりは大分苦労して、作業者に負担をかけないようにしてやってきています。

 そういう面で、今までせっかくやられてきたデータもあるので、その中からこれとこれとこれを適用して、今度の委員会としての測定をして、その結果で最終的にどうするか。委員会としてはどのような方法でも協力していただければできると思うのです。実際の現場でやるときは、これを現場の人ができるのかできないのかという問題があります。建災防の換気指針で測定を今やっているわけです。今やっている大半のずい道建設現場で使っている粉じん計では、分粒装置が付かないわけです。ファンモーター式がほとんどです。吸引ポンプ内蔵のものが使われていないので、そういう意味では結局その計測をやるためには、会社でやるとしても、吸入性粉じんの測定をするのだったら、新しい粉じん計を購入してもらわなければいけなくなるという問題も、恐らく後で出てくると思います。これが良いからこれだけにしましょうではなくて、この委員会の測定は幅広い方法を適用してみた結果で議論しないと、何か偏ったものになってしまうのではないかという気がするのです。

○井上委員 マスクの問題について一言発言します。素人なので間違えたことを言うかもしれません。確かに今は電動ファン付きマスクが義務付けられるようになって、性能も非常に良くなって、そういう意味ではじん肺防止対策に寄与する面が非常に大きいと思うのです。マスクをして、それで対策が取れているのだからいいのだと言ってしまうと、もう粉じん測定をやる意味がなくなってしまいます。あくまでもマスクというのは補助的な手段ですし、まずは労働安全対策を立てる最初の基礎が、客観的にどれだけの粉じんが発生しているかを把握することに意味があるので、やはりこの測定の重要性というのは、対策が進んでいるからといって、その重要性は否定されないというところをちゃんと押さえる必要があるのではないかと思います。

 個人ばく露測定についていろいろな問題点が出てきました。私は、小西先生がおっしゃったように、この委員会では幅広くいろいろな測定について検討をして、実際に実施してみて、その中でどういう測定が将来最もふさわしいのかというのを検討していく必要があるのだろうと。ここで、この方式だけという方向を決めてしまう、この段階で方向性を決めてしまうべきではないと思います。個人ばく露測定と定点測定の目的がそもそも違うし、それぞれのメリット、デメリットがあるので、広く個人ばく露測定、それから作業環境、現場の場の測定の両方の測定方式を実際にやってみて、最終的な結論を出せばいいのではないかと思います。

○熊谷委員 ルーチンのほうで、作業環境のほうが良いと、個人ばく露は危ないという話がありました。私が提案したのは、ルーチンをどちらかと決めるのではなくて、どれでもいいよというようにしておけば、その辺の問題はクリアできるのではないかと思います。これからこの委員会でやるのも、どの方法がいいかということを決めるのではなくて、それぞれ作業環境だったら作業環境でどんなやり方ができるか、個人ばく露だったらどんなやり方かできるかということを追求したらいいのではないか。その上で、それぞれの方法で、これならできるというものが見付かれば、そのどれを使ってもいいというやり方をすることで、これが良いと決める必要はないのではないか。

 今までの有害物の作業環境測定というのは、場の測定というように決めてしまっていたので、個人ばく露測定をしようと思っても、結局必ず場の測定もしないといけないのです。それがネックになって、個人ばく露測定が普及しなかったと思うのです。そういう意味で、どちらでもいいとしておけば、個人ばく露が危ないのであれば、作業環境測定をやればいいことで、そこで議論する必要はないのではないかと考えています。私が提案した、改善のための測定というのも非常に意義があるかと考えています。

○明星委員 もともとマスクに関わっておりました。マスクをすれば絶対に安全ということはなくて、防護係数がどの程度ということはありますけれども、環境の濃度によって使うべきマスクは違ってくる。そういう選択のために環境の濃度は概略必要だということで、測ることに同じように意味があると思います。

 そういう意味で言うと、吸入性粉じんということをずっと言っているのですが、一番恐れるのは、見えると思って、吹いているときにマスクをしない作業者はいないと思うのです。それでは、 50 m地点に来たらもう大丈夫だろうと思って、特に電動ファンがない頃は外していると思うのです。それが困るので、基本的にはある程度離れた所でも、十分粉じんはあるのだという認識をしていただくということでも、測定は必要ではないかと思います。

○熊谷委員 先ほどの事務局の案で、遊離けい酸について現場ごとに測定するのではなくて、標準的な含有率ということがありました。実際には今までのデータを見ていると、 1 %から 20 %ぐらいのばらつきがあります。そうすると、多分その許容濃度は 10 倍ぐらい違うと思うのです。例えば、有害物でトルエンを使っているとすると、その現場で何パーセントのトルエンを使っています、というのは非常に重要なデータだと思うのです。そういう意味で、各現場で遊離けい酸がどれぐらいかというのは押さえておくのは非常に重要だと思います。

 もちろんすぐには測定できないので、後からデータは上がってくるのでしょうけれども、それはそれでリスクを把握するという意味では重要なことだと考えます。例えば 1 20 %であれば、取りあえず 20 %として評価する。遊離けい酸を測定しないのだったら 20 %として評価するというようなやり方はあるのかもしれませんけれども、それぞれの現場で、今それは遊離けい酸の含有率はどれぐらいかというのは、基本的なデータではないかと考えます。

○小山座長 事務局提案で、今いろいろ御議論いただいて、とにかくちゃんと測らなければいけない。その中から適切なルーチンの測定法を見付けましょうということは皆さん同じ考え方だと思います。資料 3-5 の事務局試案で、何が足りなくてということを議論していただくほうがいいような気がするのです。何が足りないでしょうか。

○明星委員 そういう趣旨で次の紙を書きました。私からは話としてあって実態がないのは重機です。重機に付けて測るとどうなるのかというのは、なりそうな気もするけれども、測れるのかどうかはどこにもないので、それは何かやっていただく必要があるかと思います。そのために、先ほどの 6 点分ぐらいの粉じん計がないと、重機は行ったり来たりしていて、下がるときには 100 mぐらい下がります。バックしていきますので、そこのところは何の関係もないみたいになります。そのときに動いていた重機というのは、ビデオでも撮れば多分分かるのではないかと思うのです。そういうことで、先ほどのオペレーター席での粉じんという意味では、それが一番必要ではないかと思うのです。

○木口環境改善室長  6 点方式については、連続測定でログを取って、後からどここが高かったかを見ればということですか。

○明星委員 はい。小西委員もおっしゃっていましたけれども、どこが高くて、どこが低いかなどというのは後からでないと分からない。先読みはできませんので、一番簡単なのは取りっぱなしにして、どの時間からどの時間をそれとして、それを切り出してくるということよりも合理的な方法は余り思い浮かばないです。

○木口環境改善室長  K 値に関して、作業の種類ごとに取るということになると、その度にろ過捕集のサンプラーを付け換えて、細切れにやらなければいけないと思うのです。そういう測定は実際に可能でしょうか。

○明星委員 鷹屋先生でも小西先生でもいいのですけれども、現場の濃度は高いので、そんなにたくさん流量を引かなくてもできるけれども、逆に先ほど鷹屋先生のサンプルにありましたインパクター方式だと、遠からず詰まってしまうということです。逆に高い濃度だから測るというところがあります。現場で物を入れ換えるというのはそれなりに難しいと思います。ある程度離れた所とか、先ほどの重機の上にみんな乗せてしまえということになれば、絶対とは言いませんが不可能ではないと思うのです。

 ただ、これは時間を狙わないとできないので、そういう意味では例えば吹付時の K 値ということになると、そのときにスイッチを押して、切るというのを、先読みではできないとなると、現場で誰かがやらなければいけないということでは少し難しいかと思います。小西先生からコメントがありましたらお願いします。

○小西委員 おっしゃるとおりで、その作業を区切ってやるというのはなかなか難しいです。その作業の内容によって、粉じんの濃度が違います。逆に昔使っていた多段型の分離装置で、大きいほうのものでやると、意外とあれは詰まらなくて良かったです。ただ、サイクロンにしても、いわゆる慣性衝突にしても再飛散の問題、サイクロンの場合は詰まってしまう。特に吹付けのコンクリートのときは、水と一緒に飛んできたものが詰まってしまうと、もう引けなくなってしまいます。

 そこのところで遊離けい酸を各工程で取るというのは難しいのではないかという気がします。今までのデータから言って、濃度が高いことが分かっている所、例えばずり出し、あるいは吹付けだとか、粉じん濃度の高い所は時間がある程度取れるので、逆に言うともっとコンパクトなポンプで引っ張ることもできると思うのです。フィルターを入れたホルダーだけポンと付け換えるというのは、 25mm ぐらいのフィルターを使えば、そのまま X 線で遊離けい酸の分析もできると思うのです。そのほうが効率は良いと思います。もし遊離けい酸をするのであれば、そういう形もあると思います。

 もう 1 つは先ほどお話があった、重機に付けるというのは、よほど慎重にしないと、振動が機械にどれだけ影響を与えるかというのは、そこのところは 1 回やって、振動をできるだけ吸収できるような形のものでセッティングするということを考えなければいけないのではないかと思います。

 あとは一番最初に説明があったように、例えばドリルジャンボでやっていると、そこの所を測りましょうとなったときに、上の作業者の所にサンプラーを置くのは危なくて不可能です。

○野崎委員 ジャンボは、比較的大丈夫です。

○小西委員 それは固定して測らなければならない。

○野崎委員 固定しても余り振動もない。振動のあるのは、ホイールローダー、それとバックホウブレーカーです。あとはダンプトラックです。振動に強いのか弱いのかお聞きしたかったのです。

○小西委員 だんだん電子メカになってきているので、そういうところは昔のハードメカではなくなってきているので、それが怖いと思います。

○野崎委員 私も実際にそれと同じようなもので、オペレータの運転席に乗せてやったのですけれども、振動がどういう影響を与えるかというのがちょっと分からなかったのです。ジャンボは余り関係ないですよ、大丈夫です。

○小西委員 落ちないようにきちんと固定してサンプラーを付けるということですね。

○野崎委員 昔のそば屋のあんなふうに乗せるわけにはいかないですかね。

○木口環境改善室長 本日の配布資料の 36 ページから 38 ページに粉じんの発生が多いと思われる作業で、人はどういう所にいるかという写真があります。これは阿部委員の御協力で提供いただきました。これもイメージを作る上で御参考にしていただければと思います。

○熊谷委員 小西委員は、水分が多くてサイクロンが詰まるとおっしゃったのですか。

○小西委員 セメントの混じった水気のもの、いわゆる吹付けのときに飛沫が飛んでくるのです。昔は多段分粒装置というのがあったのですけれども、分粒板の中に飛び込んで、それが固まってしまうのです。そういうことを、分粒機構を使うときには注意しないと、慣性衝突でも同じだと思います。

○熊谷委員 慣性衝突でも一緒ですか。

○小西委員 同じです。それが飛んできたら、衝突板の所に付いてしまう可能性があります。

○熊谷委員 どれが一番影響が少いのですか。

○小西委員 そうですねえ。

○明星委員 多段分粒装置でしょう。

○小西委員 一番安心して使えるのは多段分粒装置ではないかと思います。口も大きいですしね。

○熊谷委員 個人ばく露にはちょっと使えないですね。

○小西委員 はい。

○小山座長 事務局案に追加するのは、遊離けい酸はちゃんと測定しましょうということ、あと重機を使った連続測定をやりましょうということですね。

○木口環境改善室長 重機の運転席でも測定をやる。

○小山座長 はい。そういう 2 つが事務局試案と違う話として出ていたと思うのです。他は事務局提案のやり方でよろしいのでしょうか。

○小西委員  21 ページの 3 の測定方法の A のマル1の所で、 5 m、 15 m、 25 mと書いてありますけれども、入口の 5 mというのは肌落ちのこともあるので、これは 5 mとは言えないわけですね。

○木口環境改善室長 そうですね。

○小西委員 例えば 15 m、 25 m、 35 mにするというのも 1 つの方法かという気がします。適宜それは現場で一番可能な所で取ってもらうしかないのかもしれません。実際に現場へ行ったときにです。

○木口環境改善室長 前回の議論では、一番遠い所は 25 mでいいのではというお話だったかと思います。 5 mの近い所を遠ざけて、そこから 25 mまでの範囲で取るのかなと思っています。

○小山座長 いろいろ御意見を頂きましたが、重要な 2 点の変更と、あとは測定上いろいろ御注意を頂いているので、その辺もちゃんと確認の上で計測していただくということでお願いします。

○橋本委員  1 つ申し上げます。先ほどから呼吸用保護具の電動ファン付きマスクの話がいろいろ出てきています。防護係数というのは 50 とか 100 とか一応決まっています。実際に粉じん作業で、マスクの外側と中側で測定して、そういう濃度の差がどうだったとか、こういうデータを全員で確認して、確かにこうですね、ということは大事ではないかと思うのです。私もデータを見たことがあるのですけれども、粉じん作業ではどうなのかとか、そういう代表的なものは共有したほうがいいと思うのです。例えばメーカーとか、研究機関とか何かそういう資料があれば、次回用意していただければと思うのですけれども、いかがでしょうか。

○木口環境改善室長 今回の現場で測るというよりも、既存の調査結果などで御用意するということでよろしいですか。

○橋本委員 はい。そのマスクの性能を評価という意味でです。

○木口環境改善室長 分かりました。それは関係者に問い合わせて、そろえるようにしたいと思います。

○小西委員 私の所にも、過去にやったのがあります。いわゆるトンネルの所でやっているデータで、マスクの中と外をリアルタイムで測ったデータがあります。もしあれだったら、探してお送りします。

○木口環境改善室長 ありがとうございます。

○熊谷委員 ルーチンの測定に関してですけれども、個人ばく露が難しいという話がすごくありました。鷹屋さんのほうからいろいろ見てもらったら、いろいろ付けるのがいっぱいあるなみたいな印象を多分持ったと思います。ルーチンでやるときは、そんなにたくさん付けるのではなくて、ポンプ 1 個と分粒装置を付けるというパターンでやる。先ほど小西さんのほうから、ジャケットみたいなことをおっしゃったのですが、そういうものを付けるというパターンで、すごく大変だなという印象を持たれていたらどうかなと思いましたので、取りあえずそこを強調しておきたいと思いました。

○小山座長 よろしいでしょうか。よろしいようでしたら、今御議論を頂いた方向で、現場の測定を進めていただきたい。具体的なところはこれから事務局のほうで詰めるわけですね。

○木口環境改善室長 本日おまとめを頂きました大きな方針に従い、これから実際に現場調査をやっていただきます労働安全衛生総合研究所と御相談をしながら、進めてまいりたいと思います。測定現場の選定についても、業界団体様とこれから御相談いたしますけれども、例えば発破方式と機械掘削方式、あるいは大口径と中ぐらいのものとか、できるだけいろいろなタイプの現場で測定ができるように、御相談をしながら進めてまいりたいと思います。

 今後の予定ですけれども、次回は検討結果が出そろいましてからということになると、年度後半になろうかと思います。調査の進捗状況を見ながら、追って日程調整の御相談をさせていただきます。委員の皆様におかれましては、お忙しいところ誠に恐縮ですけれども、どうぞよろしくお願いいたします。

○小山座長 本日の検討会はこれで終了させていただきます。どうもありがとうございました。


(了)

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