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2015年10月14日 第105回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会議事録

職業安定局雇用保険課

○日時

平成27年10月14日(水)13:00〜15:00


○場所

厚生労働省職業安定局第1・2会議室


○議題

・雇用保険制度について
・その他

○議事

○岩村部会長 ただいまから、第 105 回雇用保険部会を開催いたします。皆様、お忙しい中をお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

 議事に入ります前に、 10 13 日付けで委員の交代がありました。そこで、交代された委員について御紹介をさせていただきます。労働者代表委員として、日本労働組合総連合会の新谷伸幸氏に代わり、日本労働組合総連合会総合労働局長の村上委員に御就任いただいております。どうぞ、よろしくお願いいたします。委員の紹介は以上です。

 次に、本日の出欠状況です。阿部委員、野川委員、浅見委員、深澤委員、秋元委員、山本委員が欠席と承っております。また、青山委員は 30 分ほど遅れて出席です。それから、職業安定局長は別の公務のために遅れての出席と承っております。

 議事に移る前に、事務局に異動がありましたので御紹介いたします。職業安定局長に苧谷秀信さんが就任されております。よろしくお願いいたします。

 それでは、議事に入ります。お手元の議事次第にありますように、本日の議題は「雇用保険制度について」です。事務局から資料 1 を用意していただいておりますので、それについて説明を頂き、その後、質疑などに入っていきたいと思います。それでは、よろしくお願いいたします。

○長良雇用保険課調査官 お手元に配布しております資料は 2 点あります。資料 1 「高齢者関係資料」、それから参考資料として「高年齢者雇用の現状について」の 2 種類があります。そのうち、参考資料については前回 9 25 日の 104 回雇用保険部会でお配りした資料と同じ資料です。本日、説明は省かせていただきますが、適宜御参照いただければと存じます。

 それでは、資料 1 の説明に入ります。高齢者の関係です。 1 ページは「雇用保険における高齢者の取扱いについて」で、現行制度を簡単にまとめたものです。「現行の適用について」は、 65 歳に達した日以後に雇用される者については、法の適用除外とされております。それから、同一の事業主の適用事業に 65 歳に達した日の前日から引き続いて 65 歳に達した日以後の日において雇用されている方。いわゆる、 65 歳をまたいで 65 歳以降も雇用される方々は、高年齢継続被保険者というカテゴリーになります。 64 歳以上の労働者については、保険料の納付及び負担を免除すると。これは、労働保険徴収法になりますが、このような制度になっております。

 給付体系ですが、まず 60 歳以上 65 歳未満の方々は基本手当が出ますが、基本手当の給付日数については、 90 日から特定受給資格者の方で最大 240 日という体系になっております。それから、 65 歳以降の高年齢継続被保険者については、高年齢求職者給付金が支給されることとなっており、受給資格は被保険者期間が通算 6 か月以上、給付額については被保険者期間が 1 年以上の場合は 50 日分、 1 年未満の場合は 30 日分の一時金という形で支給されます。それから、 60 歳時点に比べて賃金額が 25 %を超えて低下した状態で雇用継続をする高齢者に関しては、 65 歳までの間、高年齢雇用継続給付の支給対象となります。この給付額は、 60 歳以後の賃金の 15 %相当分となっております。

2 ページは、先ほど 65 歳に達した日以後に雇用される方について、法律の適用除外という説明をいたしましたが、昭和 59 年の改正によって今の制度になっており、それ以前については、高齢者による別段の取扱いはなく、一律に被保険者としての取扱いがされていたということです。

 この昭和 59 年の改正で、法律の適用除外、それから高年齢求職者給付金の創設が行われたわけですが、その背景はそこにありますように、 65 歳以上の高齢者については、労働生活から引退する者が大半であり、就業を希望する場合でも短時間就労、あるいは任意就業などの形態の就業を希望する者が半数以上を占めると。特に、 65 歳以降新たにフルタイムの普通勤務に就き、その後、離職して再びフルタイムの雇用に就くための求職活動を行う例は極めて少ないという実態に即した制度設計をするという形で、制度が整理されているところです。

3 ページは「昭和 59 年改正当時の雇用保険部会報告書」で、昭和 58 12 27 日に取りまとめられたものです。三の「現行雇用保険制度の問題点」ですが、今し方の説明と若干重複するところがありますが、高年齢者の離職後の雇用ニーズは必ずしもフルタイム雇用だけではなく、短時間の就労等多様化しており、また労働生活から引退する者もある。しかしながら、現行の給付体系はフルタイム雇用を前提としており、これらの者の引退志向や多様な就業ニーズに対応できない結果となっているという問題意識の下で、対処の方向として、高年齢被保険者の保険料免除の見直し、それから 65 歳以上の者に関する被保険者資格及び給付の仕組みについての見直し、という形での方向性の取りまとめが行われたところです。

 なお、この雇用保険部会報告書に関しては、意見書という形で労働側の委員から出ており、その一部を抜粋したものが下にあります。➆労働者の引退年齢には個人差が大きく、 65 歳を引退年齢と決めることはできないこと、といった意見が添付されております。

4 ページは、「昭和 59 年雇用保険法の一部改正案に関する中央職業安定審議会答申」の抜粋です。諮問された改正案は、今後の雇用失業構造の変化に対応しつつ、現行雇用保険制度を効果的に機能させることを意図したものとして了解できる。ただし、労働側委員からは、 65 歳以降に再就職した者を被保険者から除外する点については賛成できない。また、高年齢者の保険料免除を廃止した上で、高年齢者給付金と基本手当とは本人の選択に任せるべきであるという意見が表明されました。今回の改正案は、やむを得ないという形で答申がされております。

5 ページは、「昭和 59 年改正の国会での質疑」の抜粋です。昭和 59 4 17 ( ) 社会労働委員会、日本社会党の委員の部分を抜粋しております。この委員の発言の中身についてですが、今度は 65 歳以降新たに就職した者に対しては雇用保険は適用しない。これは、年齢差別ではないですか。高齢者切り捨てではないですか。という趣旨の質問がありました。

 このときの職業安定局長の答弁ですが、若干長いですが全文引用させていただいております。 65 歳以上になりますと、その辺は一般的には引退過程にある。フルタイムの就業というものを対象とする雇用保険制度において、これはなかなか十分に対応できない。先ほど申し上げた点と、国会答弁は大体同じことを申し上げていると思います。フルタイムの職業に就く、そしてそこで 1 年以上勤務して、また再び離職をされてフルタイムの就業を希望されるケースが、一般的には非常に少なくなってきていると。このような実態を踏まえ雇用保険制度の対象からは除外している、というような形での答弁をしております。

6 ページは、同じ日の社会労働委員会、同じ池端委員の質問の中です。 65 歳以上の高齢者は雇用からの引退過程にあるものだと決めつけることはおかしい。引退志向を促すがごときやり方というのは、私は憲法第 27 条にいう、いわゆる勤労権の否定だと思います。高齢者対策を充実強化するということと、現に行おうとしていることに矛盾を感じないのかどうかというような質問です。

 このときの労働大臣の答弁ですが、この雇用保険制度はフルタイムを一応前提にしているものですから、その中で 10 %ということになると率が非常に低い。政策の重点を置くにしても、少しウエイトが低いのではないかというような答弁をしているところです。

7 ページは、雇用保険の適用範囲の変遷をまとめたものです。雇用保険は、昭和 50 年にできましたが、このときの適用要件は、所定労働時間が通常の労働者のおおむね 4 分の 3 以上、かつ 22 時間以上。昭和 59 年当時ですと、法定労働時間が週 48 時間の時代でしたので、その 4 分の 3 ということになりますと 36 時間となります。それから、年収は 52 万円以上。雇用期間は、反復継続して就労する者であるというような要件でした。

 以後、平成元年に、いわゆるパート労働者に対する適用の拡大が行われ、週所定労働時間 22 時間以上、年収 90 万円以上、雇用期間 1 年以上の見込みとなり、このときに適用拡大と併せて給付制度に関して、短時間労働被保険者という形での区分を創設したところです。

 以後、平成 6 年、週 40 時間労働制の施行に伴い、適用範囲 20 時間以上。平成 13 年には、年収要件を廃止。平成 19 年改正では、短時間労働被保険者区分を廃止して、パートと一般の方で給付制度が完全に統一されたということです。以後、平成 21 年、 22 年で、期間雇用者に関する雇用保険の適用拡大を行い、平成 22 年以降は雇用期間 31 日以上の見込みという要件の変遷があります。

8 ページは、「高年齢継続被保険者数の推移」です。被保険者数を左側にまとめておりますが、 10 年間、平成 17 年度 68 万人と比較して、平成 26 年度は 143 万人と、この 10 年間でほぼ倍増というような状況になっております。

9 ページは、「高年齢求職者給付金の概要」です。先ほどの説明と若干重複いたしますが、まず 65 歳以上の適用です。繰り返しになりますが、 65 歳に達した日以後に雇用される方は適用除外。同一の事業主の適用事業に 65 歳に達した日前から引き続いて雇用されている被保険者を、高年齢継続被保険者と呼んでおり、この高年齢継続被保険者が失業した場合に、被保険者期間 6 月以上ある場合には、基本手当日額の一定日数分の一時金が支給されるという制度になっております。給付金の額については、被保険者期間 1 年未満の方は 30 日分、 1 年以上の方は 50 日分の一時金となっております。

10 ページは、「高年齢求職者給付金の支給状況」です。受給者数と支給金額を左側のグラフにまとめておりますが、こちらについても平成 17 年と平成 26 年を比較しますと、この 10 年間でほぼ倍増となっております。受給者数は、平成 26 年度では 22 万人、支給金額は 481 億円余りとなっております。

11 ページは、「高年齢雇用継続給付の概要」をまとめたものです。高年齢雇用継続給付は 2 種類あり、➀高年齢雇用継続基本給付金は、被保険者期間 5 年以上ある 60 歳以上 65 歳未満の労働者であり、 60 歳以後の各月に支払われる賃金が 60 歳時点の賃金額の 75 %未満となった状態で、雇用を継続する高年齢者に対する給付です。もう 1 つは、高年齢再就職給付金です。こちらは、基本手当を受給した後、 60 歳後に再就職して、再就職後の各月に支払われる賃金額が、同じく 75 %未満となった方に対する給付の 2 種類があります。

 給付額に関しては、それぞれ 60 歳以後の各月の賃金の 15 %となっており、賃金が上昇するに連れ、給付額が低減していく形になっております。支給期間は、最大 5 年、 65 歳に達するまでの期間となっております。この制度に関しては、平成 15 年の改正で給付率の見直しが行われたところで、現在は賃金の 15 %という形になっております。

12 ページは、「高年齢雇用継続給付の支給状況」です。こちらの初回受給者数は過去 10 年間取っておりますが、平成 21 年度がピークとなり 22 2,000 人余り。そこから若干近年は減少傾向となっており、平成 26 年度に関しては 17 8,000 人余り、支給金額は 1,737 億円余りとなっております。

13 ページは、「近年の雇用保険部会報告書」のうち、高年齢者の関係を抜粋したものです。まず、平成 24 1 月の雇用保険部会報告ですが、 65 歳以上への対処等に関しては、今後の雇用失業情勢や社会経済情勢等を勘案しつつ、今後は中長期的な観点から議論していくべきであるというまとめがされております。もう 1 つの高年齢雇用継続給付については、一番下の 4 つ目の○ですが、雇用と年金の接続に資する観点も考慮し、高年齢雇用継続給付は当面の間は存置することとし、今後の高齢者雇用の動向を注視しつつ、その在り方について改めて再検証すべきであるというまとめがされております。

 続いて、平成 25 年末の雇用保険部会報告書は、基本的にはこの方向性を踏襲しており、高年齢雇用継続給付及び 65 歳以上への対処については、今後の高齢者雇用の動向や社会経済情勢等を勘案しつつ、引き続き中長期的な観点から議論していくべきであるとまとめられております。

14 ページ以降は、データの関係をまとめた資料となっております。まず 14 ページは、労働力調査から取った「 65 歳以上の雇用者数の推移」です。長期の時系列で取っておりますが、平成 26 年で 320 万人、昭和 63 年が 71 万人ですので、 4 倍以上の水準になってきております。

15 ページは、「年齢階級別完全失業者数の推移」です。完全失業者数は雇用情勢と連動して増減の傾向が見られるところですが、 65 歳以上の完全失業者に関していいますと、減少傾向にはなく、平成 26 年の 65 歳以上の失業者数は 15 万人となっております。

 続いて、「高齢者の就労希望年齢について」、平成 25 年度と平成 19 年度です。厳密に言うと、これは違う調査なのですが、似たような設問があります。平成 19 年度の調査に関しては、「一般論として何歳くらいまで収入のある仕事をするのがよいと思うか」という質問です。平成 19 年度の回答では、 70 歳ぐらいまでが 18.5 %。年齢にこだわらず元気ならいつまでもという回答が 22.6 %ということで、 65 歳を超える就労を希望されている方は 4 割強という水準になっております。平成 25 年度の設問は「現在仕事をしているかどうかにかかわらず、 60 歳以降に収入を伴う仕事をしたいか」と尋ねたもので、こちらに関しては 70 歳ぐらいまでが 24.0 %、 75 76 歳以上が若干いらっしゃって、働けるうちはいつまでもが 17 %です。同様な形で整理すると、 65 歳を超える就労を希望される方が 45 %程度いらっしゃるというような状況です。

17 ページは、「高齢者の求職・就職状況」です。左側の新規求職者数、就職件数は、ハローワークの業務統計です。 65 歳以上については、平成 2 年新規求職者数 8 2,000 人余り、就職件数 8,560 人ですが、平成 26 年の数値では、新規求職者数は 41 8,915 人、就職件数は 7 977 人。新規求職者数で言いますと、この 25 年間でほぼ 5 倍程度、就職件数では 8 倍程度の水準となっております。なお、この新規求職者数に占める就職件数を就職率として真ん中の段にまとめておりますが、こちらについても上昇傾向となっており、平成 26 年は 16.9 %となっております。右から 2 番目の高年齢求職者給付金についても、この 25 年の数字で申し上げますと、ほぼ 4 倍の水準になっております。一番右側の離職者数は、雇用動向調査のデータですが、こちらに関しては 5 倍程度の水準となっております。

 参考までに、下の段に 60 歳以上 65 歳未満の同様の指標をまとめたものです。この層に関しては、新規求職者数が平成 2 年の 26 8,629 人から、 46 8,315 人と、 25 年で倍近くになっておりますが、平成 22 年がピークとなっており、この数年で減少している傾向です。就職件数で言いますと、長期で取りますと平成 2 年が 4 9,394 人から、平成 26 年は 13 7,381 人と 3 倍近い水準になっておりますが、就職件数については平成 22 年とほぼ横ばいの傾向となっております。就職率に関しては、 20 %台前半で近年推移していたのですが、平成 26 年には 29.3 %と、ここについては大幅な上昇となっております。

18 ページ以降は、「高年齢求職者給付金の受給者について」のアンケート調査を当課で行いましたので、その結果の報告となります。調査については、平成 25 年度に高年齢求職者給付金を受給した 65 歳以上の方 6,000 人を対象として、平成 27 7 月に調査を実施しております。回収率は 42.7 %で、回答者は 2,560 名を母集団としているところです。

 まず年齢ですが、 60 代、 67 歳が 38.1 %と一番多いですが、 70 歳以上の方も 15.9 %と一定数いらっしゃいます。 65 歳到達時に雇用されていた事業所における勤続期間ですが、 5 10 年、 10 20 年、 30 年以上の辺りが、それぞれ 20 %程度と割合的には多くなっております。 65 歳到達時に雇用されていた事業所規模ですが、 99 人以下が 3 割強、 1,000 人以上は 25.0 %という水準になっております。

19 ページは、離職直前の賃金月額を調査しております。 10 万〜 15 万、 15 万〜 20 万、 20 万〜 30 万辺りが多くなっており、それぞれ 2 割程度の水準です。離職前の雇用形態は、正社員が 26.6 %、嘱託が 25.3 %、パートが 22.7 %となっております。離職理由については、マルチアンサーですが、定年又は再雇用期間の満了が 6 割と圧倒的に多い水準になっております。

20 ページは、高年齢求職者給付金を知った切っ掛けです。会社から説明されたが 43.0 %、ハローワークに行って知ったが 21.8 %などとなっております。給付金が求職期間中の生活の助けになったかですが、おおいになった、まあまあなった、合わせて 6 割程度の水準となっております。仕事に就くことへの考え方は、できるだけ早く就職したいが 17.1 %、仕事はしたいが急がないが 26.7 %、条件のよいところがあれば就職したいが 29.6 %となっております。

21 ページは、求職期間中に利用した機関・媒体、複数回答可です。多いのはハローワークで 26.2 %、次いで親戚や知人が 21.6 %となっております。給付金受給後の求職期間に関しては、 2 3 か月が 30 %、 1 か月ぐらいが 22.9 %、 4 6 か月ぐらいが 20.7 %といった分布になっております。応募した会社数で言いますと、 1 社が 27.5 %、 2 3 社が 23.5 %などとなっております。

22 ページは、希望する雇用形態ですが、パートが一番多く 35.4 %。アルバイトが 14.9 %です。なお、正社員に関しては 6.7 %となっております。希望する 1 週間の所定労働時間で言いますと、一番多いのが 20 30 時間未満が 28.7 %、 20 時間未満が 19.4 %、 30 40 時間が 18.2 %、 40 時間が 14.2 %、 40 時間超が 2.8 %となっております。

23 ページは、求職活動のために要した費用、交通費などの実費は幾らぐらいかです。多いのは、 1 万円〜 1 4,000 円で 14.6 %、 1,000 円〜 3,000 円が 13.1 %、一部 0 円が 12.4 %などとなっております。給付金を受給したことにより、求職期間がどうなったかは、どちらともいえない・分からないが 71.7 %と圧倒的に多くなっております。

24 ページは、再就職の状況です。自営でない仕事に就いた ( シルバー人材センターを除く ) 、ここに雇用者が入ってくるものと思われますが、こちらが 38.1 %、シルバー人材センターの会員になったが 4.6 %、自営の仕事に就いたが 3.0 %、再就職していないが 54.3 %となっております。再就職するまでの期間は、 1 か月未満が 10.6 %、 1 か月が 12.5 %、 2 3 か月が 14.9 %、 4 6 か月が 8.8 %、 7 か月〜 1 年が 10.2 %、 1 年超が 4.9 %となっております。なお、これは調査時点が今年の 7 月で、受給に関しては平成 25 年度に給付金を受給したことが前提になりますので、その意味では 1 年超という方の割合がデータ上少し低くなっております。再就職の就職経路で言いますと、親戚や知人が一番多くなっており 30.1 %、次いでハローワークが 16.8 %、シルバー人材センター等がそれに続いております。

25 ページは、再就職先での雇用形態です。これは、先ほどの希望とほぼ同様の傾向を示しており、パートが 34.7 %、アルバイトが 16.7 %等となっております。再就職先での 1 週間の所定労働時間は、 20 30 時間未満が一番多くなっており 27.2 %、次いで 20 時間未満が 21.3 %、 30 40 時間未満が 16.8 %、 40 時間以上が 17.9 %となっております。再就職先での賃金月額は、 5 万〜 10 万円が 35.5 %、次いで 10 万〜 15 万円未満が 22.0 %となっております。

26 ページは、自営の仕事に就いた方以外ですが、今後の就労希望について設問しております。無理のない範囲で仕事をしたいが一番多く 45.1 %。その他、条件のよいところがあれば就職したいが 8.8 %、特に決めていないが 12.6 %、既に仕事からは引退しているが 23.7 %となっております。既に引退された方に聞いているのが、次の設問です。給付金を受けたことで引退時期に変化があったかに関しては、特に影響がなかったが 68.6 %と圧倒的に多くなっております。就職活動の費用から見て、給付金の給付金額についてどう思うかという設問です。何とも言えない・分からないが一番多く 46.8 %、次いで、少なすぎるが 25.2 %、見合った金額が 17.3 %等となっております。

 以上がこのアンケート調査をまとめたものですが、 27 ページはこのアンケート調査と雇用動向調査を参考までに比較した資料です。高年齢求職者給付の受給者の再就職の率は、先ほどの 24 ページの資料をそのまま数字として載せておりますが 42.7 %です。うち、シルバー及び自営の仕事以外が 38.1 %となっております。 65 歳以上の常用労働者の再就職率は、雇用動向調査でカウントしており、平成 25 年の 65 歳以上の離職者数と、平成 26 年の 65 歳以上の転職入職者を比較してみますと、大体 31.7 %というような数字になるところです。

28 ページは、同様にこのアンケート調査で見た給付金の受給者と、基本手当の受給者 65 歳未満との比較をしてみたものです。高年齢求職者給付金の受給者の再就職率、先ほどの数字を再掲しておりますが、そのうち所定労働時間が 20 時間以上の職に就いた率が 27.3 %となっております。基本手当の受給者の再就職の率ですが、年齢計では 62.6 %となっております。大体、 6 割から 7 割の水準となっておりますが、 60 歳以上 65 歳未満で見ますと 29.0 %です。ちなみに、この 29.0 %は、 65 歳以上の方で再就職をした方については、こちらのほうでデータを把握することができませんので、その数字が除かれております。実際には、もう少しこの層の就職率は高く出ているものが考えられますが、こちらについては参考となります。

 資料は以上で、最後 29 ページは論点です。昭和 59 年に、 65 歳以上の高齢者については、労働生活から引退する者が大半であり、就業を希望する場合でも、短時間就労や任意就業等の形態の就業を希望する者が半数以上を占め、特に 65 歳以降新たにフルタイムの普通勤務に就き、その後離職して、再びフルタイムの雇用に就くための求職活動を行う例は極めて少ないという実態に即し適用除外とされたが、これまでの雇用保険制度の改正。これは、先ほど適用範囲の見直し等について説明いたしましたが、そういった見直しの状況、もう 1 つは高年齢者雇用の状況の変化に伴って、この取扱いをどう考えるかという形で論点をまとめさせていただいております。資料の説明は以上です。

○岩村部会長 それでは、ただいま説明を頂きました資料 1 について、あるいは参考資料についてでも結構ですが、御意見、御質問がありましたら、どなたからでも結構ですのでお願いしたいと思います。

○遠藤委員 幾つかお尋ねいたします。今回の資料の位置付けですが、高齢者の雇用が大分進んできている、状況変化が見られる中で、それを踏まえれば、雇用保険上の取扱いを変えていく必要があるのかどうか、どれだけ納得できる資料提供になっているのかが出発点ではないかと思っています。

65 歳未満の求職活動と異なり、 65 歳以上の求職状況を見たときに、今回のアンケートでは、無理のない範囲で仕事がしたい、応募した会社の数が 1 3 社ということで 5 割を超えている状況があり、こういう求職の実態は理解できるところです。こういった方々の求職状況は、他の年齢層と比較したときに、どのようにお考えになっているのかを、まずお尋ねしたいと思います。

○岩本部会長 では、雇用保険課長お願いいたします。

○奈尾雇用保険課長 資料についてお尋ねがありました。私どもで本日用意した資料としては、現状の高齢者の取扱いから始まり、現行の制度の考え方・経緯、就業実態、アンケート調査を御紹介しており、今日の資料の 2 ページで昭和 59 年改正の考え方を書いています。昭和 59 年当時の理由付けが現在に妥当しているかどうかという辺りを、御議論いただければという気持ちで出したものです。この資料で今後追加すべき資料とか、今後明らかになるものであれば、もちろん次回以降、更に提出するという考え方です。

 その上で、具体的な質問が 1 つありましたが、アンケート調査等において、 65 歳以上の方の就労の動機、例えば無理のない範囲で仕事をしたい、あるいは応募した会社数があります。こういった数字の見方、評価はいろいろあろうと思いますが、高年齢求職者給付金を受給した方について、実際にどの程度就職したかとか、求職期間といったものをトータルで評価を頂き、昭和 59 年当時の状況と比較して現在はどうかといった辺りを御議論いただければ有り難いと思っております。

○遠藤委員 私ども使用者側といたしましては、高齢者の活用は、 2008 年以降、労働力人口が減っていく、あるいは生産年齢人口が減少傾向にある中で、今後ますます促進していきたいという立場です。しかし、今般、論点として雇用保険の適用対象にしていくのかどうかは、慎重な立場をとらせていただければと思っています。

 端的に申し上げれば、雇用保険の適用対象にすることによって、雇用促進につながるようなインセンティブが付与できるとは考えていないということです。

 お尋ねいたします。今回、この論点を議論していくに当たりましては、 65 歳という年齢をどう考えていくのかということがあります。 65 歳というのは公的年金の受給開始年齢に該当するわけで、年金受給者に対してどう対応していくのかについては、年金を受給していない年齢層の方々とは、おのずと線を引くことについては理解が得られるのではないかと考えています。

○岩村部会長 今のは御意見だと思いますが。

○奈尾雇用保険課長 コメントだけさせていただきます。高年齢求職者給付金の支給がインセンティブに当たるかという観点で仮に考えるとしますと、その辺りは今日の資料のアンケート調査でも付けていますが、資料の 20 ページに、給付金が求職期間中の生活の助けになったかということでは、 6 割が大いになった、まあまあなった、ということです。雇用保険法の目的として、生活の安定と再就職促進がありますので、その 2 つから見ると、 1 つ目の生活の安定の助けになっていると理解しています。

 給付については、当然、就職の促進という目的で給付しているわけですので、その意味では就職の促進に資するというのはあろうかと思います。ただし、適用するといったことを捕まえて、適用すること自体が直ちに雇用の拡大になるかどうかとなりますと、直接の結び付きはないだろうと考えています。

 それから年金との関係ですと、高年齢求職者給付金の支給額については 50 日分又は 30 日分です。一般の基本手当が原則 90 日以上ですので、それの半分程度、あるいはそれ以下ですが、これは年金との併給調整をしないということで、大体半分程度の水準ということで整理したものです。したがって、年金との併給調整がされていない中では、年金と高年齢求職者給付金の適用については関連はないだろうと思っています。コメントを付け加えておきます。

○遠藤委員 ただ今の説明は、高年齢求職者給付金を受け取るという枠組みの中で、一定程度整理された考え方だと思います。今回は、そういった枠を越えるような形で適用拡大のあり方について議論していくことだと理解していますので、そうなった場合には保険原理に則って、当然のことながら、保険料を払っていくことを前提に考えたときには、現状からするとそぐわないのではないだろうかと申し上げた次第です。

○奈尾雇用保険課長 保険料徴収の話はもう少し後かと思っていたのですが、付け加えておきますと、保険制度ですので、原則は適用されると保険料徴収はセットかと思っています。現在は御案内のとおり、 64 歳以上については徴収免除という扱いですが、その動機としては、 64 歳以上の高齢者の雇用を促進するということが 1 つです。それから、昭和 59 年当時の国会議事録等を見ますと、 64 歳以上の方は大体長年保険料を納付していた。そういった方について、離職してもその後の就職は非常に難しいという中で徴収するのは妥当かという議論もあったようで、この 2 つです。

 その辺りの扱いについては現在はどうかという検証が別途必要かと思いますが、いずれにしても保険料の徴収と適用は原則はセットですが、必ずセットでなければいけないということもありませんし、現在でもそうなっていません。ただし、原則はセットである。そういう中で保険料の徴収免除がどういう効果があるかというのは、別途考えていくべきだろうと考えています。

○遠藤委員 保険料の徴収については別途議論をするということですが、高齢者について雇用の促進を阻害するからという理由で免除している枠組みは、現行の枠組みの中では理解できるのですが、今後、拡大していくならば、高齢者であることを理由に保険料を免除していくというのは、理屈が合わないのではないだろうか。そういったことをもし考えていくのであれば、例えば母子家庭の場合はどうするのか、本人が病弱で十分な働きができない場合はどうなのか、障害者の方々はどうなのかということで、次々と保険料の徴収を行わない層について、議論をしていくことになりかねないと思っています。今回は保険料を負担していただくという枠組みの中で、どこまでが納得性が得られるのかという形で議論できればと思っています。

○奈尾雇用保険課長 徴収免除の考え方は先ほど申し上げましたが、確かに遠藤委員が御指摘のとおりで、就職困難な層とか、政策的に雇用を促進すべき層はほかにもあるわけです。そういった中で、徴収免除という方法が果たして良いのか、あるいはほかの雇用対策全般の中で見たときにどういう考え方を採るべきか、といった観点で議論すべきかというのは 1 つあります。

 もう 1 つは、現在の徴収免除の効果検証ができればというのがあります。申し訳ないのですが、今日の段階ではそういう指標が出なかったものですから、資料を付けておりません。この辺りについては、資料を取りまとめましたら追加して提出して御説明したいと思っています。

○岩村部会長 ほかにはいかがですか。

○村上委員 私ども労働側としても前回新谷委員から申し上げたかと思いますが、高年齢者の活躍促進は重要だと思っていますが、雇用保険の加入対象とするかどうかについては、まだ慎重な議論が必要ではないかと考えております。本日も御説明いただいたように、 65 歳以上の者を適用除外とした昭和 59 年改正時には大分議論があったと考えております。制定当時、資料にもありましたが、勤労権保障との関係とか、様々な議論があって、現在の取扱いに落ち着いているということです。

 先ほど遠藤委員からお話がありましたが、現行、適用除外になっているものをどうするのかという議論よりも、むしろ雇用保険はすべての雇用労働者のセーフティーネットとするべきであるが、どういう人たちを適用除外にしていくのかという、そもそも論で議論をしていくべきではないか。そうしていかないと、その後の改正でも、どんな理屈で適用除外を設定していくのかということを、きっちり考えないといけないのではないかと思っています。基本的にはセーフティーネットとか労働者の権利というのは、年齢や性などは関係なく全ての人に、労働者に保障されるものですが、現実にはほかの制度でも高齢者は適用除外とされている部分もありますので、どんな考え方で適用除外としているのかを、もう一度整理することが必要ではないかと思っています。

 本日いろいろな資料を頂いているのですが、 14 ページ以降、高齢者の雇用の動向なども示されています。確かに就業する高齢者の方々の数は増えていますが、高齢者全体も増えていますので、フルタイムで就労する方の割合が大きく高まっているとまではまだ言えないのではないかと思っています。

 それから、先ほどもありましたが、正規の職員・社員として働きたいと回答している方は、まだまだ少ないということもありますし、参考資料の 20 ページにあるとおり、 65 歳以上の方の所得の大部分は公的年金で賄われているということもあり、また、高年齢者の継続被保険者制度もあるということで、留意して考える必要があるのではないかということで、結論としては、もう少し慎重に議論していく必要があるのではないかと考えております。以上です。

○岩村部会長 雇用保険課長お願いします。

○奈尾雇用保険課長 少し御説明を補足しておきますと、まずフルタイムの雇用、被保険者数の増加というのが今日の資料の 8 ページに付けてあります。高齢者全体の数が増えている中で、これをどう評価するのかという御指摘があったかと思います。

 資料 8 ページで申しますと、年度別被保険者数は、 10 年前に比べて現在は大体倍増しています。例えば 65 74 歳の全人口を取った場合にどうなるかと言いますと、手元にあるのは平成 25 年度が直近で恐縮ですが、平成 25 年度の 65 74 歳の人口は 1,630 万人ぐらいです。 10 年前の平成 17 年度のそれに対応する 65 74 歳人口は 1,407 万人ですので、仮に 65 74 歳の人口を分母に取って、高年齢継続被保険者を分子に取った場合には、平成 17 年度は私の粗い計算ですと 4.8 %、平成 25 年度は 7.7 %というように、被保険者別で見ると増えていると言えるかと思います。被保険者ですので、当然 65 歳より前から継続して雇用されている人だけが対象になっていますので、 65 歳以降の雇用者はそこに含んでいないというのは注意が必要かと思います。それが 1 点です。

 もう 1 つ、あえて補足しておきますと、今日の資料の 25 ページに「再就職先での 1 週間の所定労働時間について」というアンケート調査の結果が付いています。真ん中のグラフでは、 20 時間未満が 21 %、 20 時間以上、 40 時間以上までを含めると、かなり高い割合になっていて、間違いなく半分以上は 20 時間以上が実際に再就職した労働時間であると思っています。

 今日の資料の最初に、昭和 59 年改正のときの考え方が書いてあり、資料の 2 ページで申しますと「フルタイムの普通勤務」とか「フルタイムの雇用」という言葉が出ています。当時の考え方として、 65 歳以上の方で離職して、特に一旦離職してフルタイムの雇用に就く方は非常に少ないといった記載がありますが、昭和 59 年改正のときに言っているフルタイムというのは、週所定労働時間の 4 分の 3 以上という考え方で、当時の所定労働時間は 48 時間だったと記憶していますので、 36 時間以上の方を念頭に置いているということかと思います。今日の資料の 7 ページに「適用範囲の変遷比較」を付けていますが、現在ですと平成 22 年以後の適用基準が直近の基準ですので、これで申しますと、週 20 時間以上の方が現在の雇用保険制度でフルタイムだということで、フルタイムの考え方が変わっているのではないかと言えます。

 そういうことで資料の 29 ページの「論点」の下から 3 行目辺りからですが、「これまでの雇用保険制度の改正や」という文言が入っているのは、そういう趣旨も含んでいるということはコメントしておきたいと思います。

○岩村部会長 追加ですが、昭和 59 年という時代だと、多分まだ定年年齢が 60 歳には到達してない時代であるということと、老齢厚生年金の支給開始年齢がまだ 60 歳の時代だということで、高齢者の雇用を巡る社会条件が今とは随分違うということも考えておく必要があるかなと思います。

 つまり、当時の状況からすると、定年年齢は 60 歳にまだそんなに達していない。年金の支給開始年齢は 60 歳である。そうしますと、 65 歳というのは、ある意味では雇用の世界から非常に遠い状況であったというのが、昭和 59 (1980 ) の状況だったのかなと思います。それと比較したときに、今はどうかというのは 1 つの大きなポイントなのかなという気がします。

 もう 1 点は、先ほど遠藤委員もおっしゃったように、年金の支給開始年齢、老齢厚生年金も今は基本的に 65 歳になっているということですが、他方でもう 1 つ考えなければいけないのは、この後マクロスライドが発動されていくと、年金の水準が徐々に下がっていく。したがって、 65 歳以上の高齢者のところを考えたときには、収入の多様化を少し考えていかないと、その年齢層の人たちの所得が十分には獲得できないことになるのかもしれません。その場合、当然、雇用労働だけが収入の道ではなく、その他、個人年金あるいは企業年金があるのですが、いずれにしろ、何らかの形で収入の多様化を図っていく必要が今後高まっていくだろう。そういった今後のことも考えたときに、この問題をどう考えるかということはあるのかなと私自身は思っております。ほかにはいかがですか。

○亀崎委員 高年齢求職者給付金受給者の再就職状況のことについてお尋ねします。前回も労働側委員より意見を申し上げましたが、議論に当たって雇用保険の適用の在り方というのは重要な問題で、すなわち離職・失職求職活動の所得保障と高年齢者との関係をどう捉えるのかというのがあるかと思っています。

 そこで昭和 59 年改正の話もあったわけですが、本日の資料 1 の新たな高年齢求職者給付金に関するアンケート調査、 24 ページの再就職の状況では、「再就職していない」と回答された方が 54.3 %となっています。また 25 ページの、「再就職先での雇用形態」では、パートとアルバイトを合わせると 5 割を超えているという状況があります。こうしたデータから、昭和 59 年の改正事由が今日的にも成立しているようにも見えます。そして、本日の資料からは、何が大きく変化をして、何が問題で、したがって雇用保険制度において何らかの打ち手が必要だという検討課題がなかなか見えていないという印象を持つわけですが、この点について、厚生労働省としての見解をお聞きしたいと思っております。

○奈尾雇用保険課長 今日の資料においても、アンケート調査とか、 65 歳以上の方の就職状況等を他の年齢階層と比較した資料を若干付けています。考えなければいけないのは、昭和 59 年改正当時の前提条件が今でも妥当するのかというのが一番の問題意識です。

 今日の資料で申しますと、アンケート調査の前の辺りですが、 17 ページにおいても、 65 歳以上の求職者の数や就職件数の辺りのデータを付けています。例えば就職件数で見ても、平成 2 年当時から 10 倍近くまで伸びています。それから、求職者についても高年齢求職者給付金受給者数のほかに 20 万人ほどおられます。離職者が直近で 50 万人余りですが、そのうちの就職件数を見ても、 60 65 歳よりは確かに低いのですが、昭和 59 年当時にありましたように、他の年齢と比べて圧倒的に低いかというと、そこまでは言えないのではないかという問題意識です。

 例えば、昭和 58 年当時の有効求人倍率を見ると、 65 歳以上の方は 0.1 にも行っていないという状態がありまして、最近の有効求人倍率を見ると、 65 歳以上の方の有効求人倍率と全年齢計は余り差がない。大体 10 9 ぐらいで、差が少ないという状態になっています。

 今日の資料のアンケート調査にもありますが、 5 割以上が再就職していないというのは、今日の資料の 24 ページの一番上の表に確かにあります。これは平成 25 年度に受給した人が、今年の 7 月時点でどうかという調査でもありますので、その辺りは例えば他の年齢階層で見ても、就職していない方の数が一定おられるというのがまず 1 つです。

 それから、就職した場合でも、 1 年を超えてその後就職した方はある程度いらっしゃるのではないかと思っています。例えば今までに提出した資料で見ますと、私の手元にある資料で申しますと、今年の 9 8 日の資料を見ているのですが、特定と特定以外を含めて基本手当受給者の再就職状況を毎回帯グラフで提出していますが、これは雇用情勢等によってかなり差がありますが、 1 年を超えて再就職できた方は大体 2 割程度はいらっしゃいます。最近はタイムラグがあってそこまで行かないのですが、大体そんな感じで長期失業した後で再就職した方がいらっしゃいますので、それを考え合わせても 5 割以上の方は再就職していません。その方についても、今後再就職の余地は十分あろうと思っています。

 そういう中で、基本的に雇用保険適用というのは、勤労権の保障という観点がありますので、原則はやはり適用していくべきだというのがあって、そういう中で昭和 59 年のように除外した理屈なり実態が今はあるのかどうかという観点で、もう一度御議論いただきたいと私どもとしては思っています。

○岩村部会長 遠藤委員、どうぞ。

○遠藤委員 多分、適用させていこうという側に立っている事務局の御意見と、それについて慎重に立っている委員との間には、やはり意見が十分に噛み合っていないところがあって、説明を聞いてもなかなか先に行けないというのが正直なところです。

 そういう中でお尋ねしたいことがあります。今日の資料にあったと思うのですが、参考資料の 23 ページです。これは今年の 6 30 日に閣議決定されたもので、最後に、「高年齢者の雇用が一層推進されるよう」、 65 歳以上の方についてですが、そういう前提に立って雇用保険の適用の在り方等について必要な検討を進めていくということです。保険料を取る取らないということは後ほどということですが、セットで議論していかなければ、意味合いが違ってくるので、先程、保険料の徴収は原則セットであるということで意見を申し上げました。

 一時金であっても、もらう側からすれば何らかのプラス効果があったと答えるのは当然であって、それをもって効果があると論ずる気持ちは毛頭ありません。現行の枠組みの中で、 65 歳以上の高齢者の方々の雇用が一層促進されるやり方は何なのか、雇用保険の適用だけを議論すればいいのか、大いに疑問を持っているところです。

 現状、機能している政策としては、雇い入れる側に助成する仕組みが 60 歳前半層の部分にありますし後半層の部分もあります。こういうところを拡充していくという足下の議論だけでも十分、閣議決定された日本再興戦略改訂版に対するお答えになるのではないかと思います。

○奈尾雇用保険課長  65 歳以上の方を雇用促進するという立場に立ちますと、そのための政策手法はいろいろあるというのは御指摘のとおりです。雇用保険の関係を抜きにしても 2 事業助成金等、公共職業安定所等における紹介の充実という辺りが、すぐにメニューとして浮びますが、それはそれとして当然力を入れてやっていくべきだと思っております。私どもは雇用保険課でありますし、ここは雇用保険部会ですので、雇用保険制度として何かできることがあるのかという観点で御議論いただくのは自然なことと思っております。

 そのときに今、徴収免除が雇用の促進という観点からされているとすると、仮に徴収免除をしないとなるとどうなるのかという辺りは、また今後、検討かと思います。一番参考になりますのが、雇用保険制度ができた昭和 49 年当時は 60 歳以上が徴収免除でした。これが、昭和 59 年の改正で免除年齢が 64 歳以上に引き上げられました。そうすると、例えば、 60 64 歳の免除にならなくなった層が、昭和 59 年改正以後、数年間でどのように推移したのかを見るのが 1 つの参考になると思っています。

 例えば被保険者数で申しますと、昭和 59 年の 60 64 歳の被保険者は、大体 60 6,000 人ぐらいです。これは、 5 年間でどうなったかを見てみますと、平成元年では 95 4,000 人ぐらい、大体 5 年間で 37 %伸びております。全年齢合計の被保険者数は、昭和 59 年で大体 2,714 万人です。これが平成元年で 3,054 万人で、全年齢の被保険者は 12.5 %の増ですので、それと比較してもかなり大幅の増をみているということです。こういう点も含めて、徴収免除の効果検証をやっていく必要があると今考えております。

○遠藤委員 効果を見ていくということであれば、またデータを出していただきたいと思います。

 先の高齢法の 2 度にわたる改正のときもそうであったのですが、どうも議論の進め方といいますか、それが高齢者という形になると他の年齢層と別枠にするような議論の立て付けが強いのではないかと思っています。若者雇用促進法がお陰様で通りました。でも、これで若者の雇用が進むのかということを考えれば、今日も資料がありましたけれども、他の年齢層に比べれば 15 24 歳の層では高い失業水準にあります。雇用保険の中で何ができるのかといったときに、高齢者の部分を雇用保険で対応するということ以上に、若者に対して何かできないのかという議論をするのも選択肢だと思っています。今回は多くの論点の中で順番に議論しているということですので、この議論は今後するつもりはありません。高齢者の雇用については、繰り返しですが、私どもとしては慎重な立場で議論を進めてまいりたいと思っています。以上です。

○奈尾雇用保険課長 今日のトピックは、基本手当から始まって、その中で全体がどうあるべきかという一巡する中の議論と把握していただければと思います。適用は雇用保険制度の入口ですので、基本は保険制度なので適用対象になる方をなるべく広く取って、その中で必要な給付をしていくことが原則です。そういう中で、年齢という軸から外れていることが今の制度から見て妥当なのかという辺りは無視できないと思い、今回、資料を用意して御議論いただいております。いずれ、また更に足りない資料や今日の後明らかになった資料がありましたら、また次回以後、御議論のために提出したいと思っております。

○遠藤委員 年齢を問わないということになると、言い換えれば 90 歳の方であったとしても対象にしていくという延長線上の議論も当然出てくると思います。あるいは、年齢だけは差を付けないのだけれども働き方については差を設けている考え方についても、どのように整理していくのかということもあります。

 雇用保険の枠組みについて、幾つかの国で結構ですので、その取扱いがどのようになっているのかということについて資料提供をお願いできればと思っています。

○奈尾雇用保険課長 外国の扱いは、また追って次回辺りにも提出したいと思います。今、手元で分かっている範囲で申しますと、イギリス、ドイツ、フランスについては年金とかなり密接に関連する制度です。例えば、恐らくイギリスについては保険料も年金と一括して徴収していたと記憶しております。ドイツ、フランスについては、失業給付も失業扶助も含めて年金支給開始年齢以上の方については対象になっていない制度だと把握しております。逆にアメリカについては、年齢による差が一切ないということで、アメリカは公的年金との併給調整をやっていないからだと聞いておりますが、そういう扱いの差があると思っております。

○遠藤委員 ただ今、概要をお話しいただけましたので、ヨーロッパの事例を見れば年金受給世代を対象にしないのが一般的ではないかと思います。アメリカの例は、自己都合については失業手当が払われないという大きな差異もありますので、そう考えるとヨーロッパの主な国の事例を参考にしていくことは、今後の議論の中で必要ではないかと思っています。

○岩村部会長 ありがとうございます。

○奈尾雇用保険課長 ヨーロッパの国の例は確かに 1 つの参考かと思いますが、ただ、 1 点留意すべきは、ヨーロッパの国々は年金と失業給付に当たるものが同時には出ません。日本の求職者給付は併給しますので、私どもとしては、そこは少し留意が必要かと思っております。

○岩村部会長 あと 1 点補足しますと、例えば、フランスの場合は年金をもらい始めたら、そもそも働くということは全然考えないということですので、そこが根本的に行動の様式が違うというか、ものの考え方が違うと思います。 65 歳まで働いたので、これ以上働くなんて冗談ではないという国だと御理解いただければいいと思います。

○三島委員 本日示された資料の内容をもう少し確認したいと思います。アンケート調査結果の 22 ページの求職活動について➁には、「希望する雇用形態」と「希望する 1 週間の所定労働時間」が載っていて、 25 ページの再就職状況について➁には、「再就職先での雇用形態」と「再就職先での 1 週間の所定労働時間について」が記載されています。この両者を比較すると、現状では高齢者の求職活動についての希望と現実の差はさほどないと感じております。

 この点についての見解も確認したいと思いますが、ただ 1 点、 1 週間の所定労働時間については、 22 ページにある 40 時間超えを希望しているが 2.8 %に対して、 25 ページにある再就職先での 40 時間以上については 17.9 %になっています。こちらはギャップがあると感じておりますので、この点に対する見解についても併せて確認したいと思います。以上です。

○奈尾雇用保険課長 資料の 22 25 ページについてのお尋ねです。雇用形態と所定労働時間について、 22 25 ページを比較していただきますと、まず、いずれも雇用形態はパートが約 35 %、嘱託社員、契約社員、アルバイトが多くて、大きな趨勢は差がないと思っております。雇用形態については、一般の方への調査ですので厳密な定義は付けておりませんで、いわゆるパートという形で回答してきたというぐらいと理解しております。

 重要なのは所定労働時間で、 20 時間ですと今の雇用保険制度ではフルタイムと私どもは評価しております。これが 20 時間以上の方について見ると、まず、 22 ページでは 20 時間未満の方が 2 割弱、 25 ページは 20 時間未満の方が大体 21.3 %で、 2 %程度の違いであると思っていますので、希望する雇用形態であっても、再就職先の実際の所定労働時間であっても 20 時間以上の方のほうが多いというのは事実かと思います。

40 時間超えか 40 時間かということで、まず、 22 ページでは 40 時間超えの方が 2.8 %いらっしゃるわけですが、これは恐縮ですが、アンケート調査のときに 40 時間以上ということで 25 ページは選択肢をまとめてしまったものですから、ぎりぎりの方は 40 時間以上に入るということで、この 17.9 %と 22 ページの 14.2 %と 2.8 %を大体足して御覧いただいたらいいと理解しております。

○岩村部会長 三島委員、よろしいでしょうか。

○三島委員 はい。

○岩村部会長 ほかにはいかがでしょうか。

○青山委員 教えていただきたいのですが、資料の 17 ページで「高齢者の求職・就職状況」ということで、 65 歳以上と 60 歳以上 65 歳未満と出ています。これは実際に求職活動をされている数ということになると思うのですが、実態として企業でこれ以外に継続的に雇用しているという実態がよく分からないのです。例えば、 65 歳を過ぎても実は継続されている企業、特に中小企業はものづくり系で結構多いと言われています。では、大手の企業ではどのようになっているのか。それから、そういう状況にある中で、例えば、事業者側はどのように考えているのか、働く側はどのように考えているのかという実態がよく分からないのです。その辺のデータや考え方は出てくるものですか。

○奈尾雇用保険課長 企業規模別に取れるかどうかは、また関係資料を精査してみたいと思います。今日の資料の 17 ページについては、職業安定業務統計ですので、私どものハローワークで集計した資料ですが、もう少し全体的な調査には就業構造基本統計調査があります。これは、直近の調査結果が平成 24 年です。平成 24 年の就業構造基本統計調査で見ますと、継続して就業している期間が何年かということで 8 段階に分けて何パーセントかということを年齢階層別に取った調査が 1 個あります。

 例えば、 1 年未満が何パーセントとか、 5 9 年が何パーセントというように 8 段階に継続期間を分けているのですが、 65 歳以上の方についてざっと見ますと、合計すると 10 年以上の方が 58.8 %になりますので、かなりの方が 10 年以上勤続していらっしゃいます。これが、 5 年以上になると 75.5 %ということで、 4 分の 3 の方が 5 年以上勤続していらっしゃるという数字が出ています。この統計調査上で企業別に出るか精査したいと思います。

○岩村部会長 青山委員、よろしいでしょうか。

○青山委員 はい、よろしくお願いします。

○岩村部会長 ほかはいかがでしょうか。

○村上委員 先ほど遠藤委員が御指摘された参考資料の 23 ページの日本再興戦略改訂 2015 について、遠藤委員がおっしゃった 65 歳以上の高齢者の雇用が一層推進されるよう、企業側にインセンティブの検討ということであればすごく理解がしやすいですが、雇用保険適用の在り方で 65 歳以上の高齢者の雇用が一層推進されるというのは、なかなか理解をし難い部分があります。先ほど保険料の徴収免除のお話がありましたが、それだけで 65 歳以上の高齢者の雇用の一層の促進が進んでいくのだろうかという疑問を持っています。また、 65 歳以上も大事なのですが、 60 65 歳は高年齢者雇用確保措置が義務化されたものの、まだ希望者全員が 65 歳まで働くことができる状況に至っていない部分もありますので、そこをまずやっていくことが先決ではないかと考えております。

 それから、然はさりながら、今後、引き続き検討していくに当たりましては、先ほど遠藤委員から諸外国の制度についての資料の御要望がありましたが、私からは、日本のほかの制度で 60 歳なり 65 歳なりの年齢で適用を変えている制度があると思いますので、それはどのような考え方で高年齢者に適用をしていないのかという資料も次回頂ければと思っております。以上です。

○奈尾雇用保険課長 あとほどの資料は何があるか精査したいと思います。前半ですが、今日の参考資料の 23 ページです。「 65 歳以上の高年齢者の雇用が一層推進されるよう」、少し置きまして「雇用保険の適用の在り方等について」と書いています。現在の給付金の支給については、当然、雇用の促進という面がありますので、その限りでは雇用の促進効果の否定はできないと思っております。どちらかというと、雇用保険制度としてあるべきセーフティーネットはどういうものかという観点で議論するのがいいと思っています。適用すれば直ちに雇用拡大というよりは、あるべきセーフティーネット論で議論していくほうが私どもとしてはいいと、まず考えております。

 企業側のインセンティブと他の施策です。これは御指摘のとおりの面がありますが、当然、他の施策は他の施策で高齢者の雇用促進のためにやっていかなければならない、これは当然のことです。私どもとしては、例えば、安定所の窓口で 65 歳以上の求職者の方が来られた場合の支援を強化することは当然進めていくわけですが、併せて雇用保険制度としてどういうことをやるのかという観点で御議論をお願いしております。

○岩村部会長 いかがでしょうか。よろしいですか。ほかはいかがでしょうか。若干コメントですが、先ほど三島委員が御質問された資料の 22 25 ページの働き方の希望と現実の就職のところですが、希望する雇用形態としてパートが多いというのは、ある程度意味が分かっていて、特に 65 歳を超えていると個人差が大きいので柔軟な働き方のほうがいいですということは当然あるでしょう。あと、もう 1 つは、先ほども議論があったように年金をもらっていることがほとんどでしょうから、そういう意味では家計補助的な収入があればいいということで、多分パートが選択される可能性が高くなっている。

 ただ、後者は実は今の 65 歳以上のパートの人ではなくても同じことが多くの場合言えて、もちろんパートでしか収入がないという方もいらっしゃるけれども、家計補助的な収入としてパートで収入を獲得するというケースもあるのですが、それも実は今は雇用保険の適用対象になっているということがあります。必ずしもそこのところは決定的ではないというように思います。

 あと、もう 1 つは、希望する 1 週間の所定労働時間が 20 30 より下のところにある程度集中しているのは、社会保険適用の関係が当然あると思います。医療保険は国民健康保険に加入するのですが、ひょっとすると年金をもらっていると公的年金控除があるので、保険料がそんなに高くないかもしれない。他方で、厚生年金は 70 歳まで適用ですので、そうすると今だとパートで 30 時間よりも下に抑えておけば厚生年金保険の保険料の負担は発生しない。逆に言うと、フルタイムにしてしまうと厚生年金の保険料負担も高齢者側、事業主側双方に発生するということが、多分、影響している可能性はあるかと思います。それが、多分この辺の就労行動に影響している可能性は否定できないと思います。それをどう考えるかということでもあります。

○青山委員 今、部会長がおっしゃられたことは非常に重要な点だと認識しております。実は私どもでも要望として……ベースでいろいろ上がってきた要望を見ますと、実際、 130 万円の壁に対する要望はすごく強くて、結局、おっしゃられたように時間調整に入るというのです。こういう実態のデータをもう少し集めて分析するということも、非常に重要ではないかと。要は 65 歳を過ぎると働き方は個人によって大分変わってくるのではないかと、そこを一律的に律するというのはいかがなものかと。もう少し議論を深めていくべきだと思いますし、そういうデータが必要かと思いますのでよろしくお願いしたいと思います。

○岩村部会長 どうでしょうか。

○奈尾雇用保険課長 データとして何が取れるか、また検討したいと思います。一般論だけで申しますと、適用する場合も、これは今後の議論でもあるのですが、 20 時間未満の労働の方について適用しないというのは、 65 歳以上の方も自然な考え方かと思っております。そうすると、現に 65 歳以上の方でも週 20 時間以上働いている方については、労働者性ありとして適用するわけですので、その後の受給行動、その後の就職活動を見ると、労働者性ありの就職活動をする可能性が高いのではないかと、 1 つ可能性の問題としてはあり得るかと思っています。

○遠藤委員 可能性の議論を余りしたくはないのですが、先ほど年金との併給調整はされていないという説明は、一時金という前提で多分お答えいただいているのだと思います。一時金でいいのかどうかということも含めて、基本手当という考え方もあるでしょうし、基本手当に移ったときに年金との併給調整がないとまでは言い切れないと思うのですが、その辺、何か情報をお持ちですか。

○奈尾雇用保険課長 現在のところ一時金から基本手当など、そういう方向性があるわけではありませんので、そういうものは今のところないです。ただ、考え方としては、年金との併給調整はしないということで今ずっと来ていますし、事務局としては、それ自体を変えるという考え方は今のところないです。

○岩村部会長 よろしいでしょうか。

○遠藤委員 また議論させていただきたいと思います。

○岩村部会長 そのほか、この点についてはいかがでしょうか。

○小林委員 今までお話を聞いていて、高齢者の雇用という部分でいくと、雇用保険の適用が高齢者は免除されている部分があります。それを解除したからといって雇用保険の適用が高齢者の雇用促進になるかどうかというのは別問題だと考えます。それから、以前の高齢者の検討のときも社会保障の制度との関連はうたっていたわけです。年金の支給との関連は非常に強い部分があり、今、年金制度については 65 歳で基礎年金から支給されている状況があるということも含めて、社会保障制度と雇用保険制度を一体でというわけではありませんが、影響が大きいのでその部分を検討しながら考えることが、 1 つ大きなキーワードになっていると感じております。

 保険の原理などがいろいろあるわけですから、負担者が保険料を払っている意味での納得性の問題や、今現在の雇用保険の財政は非常に積立金があるという状況も十分考えながら、もう少し考えていく必要があると感じました。

○岩村部会長 ありがとうございます。

○奈尾雇用保険課長 社会保障制度と雇用保険制度なのですが、私としては社会保障といっても基本は年金と理解しています。そうすると、年金と雇用保険制度の関連があるのかどうか、併給の問題が一番典型ですが、そういう観点から考えていくべきということがまず 1 つです。そのほかは、資料として何をお出しできるかということは、また追って考えます。いずれにしても、昭和 59 年のときの議論が妥当なのかどうかということは、やはり検証が必要かと思っておりますので、今日もそういう観点から資料を提出しております。

○小林委員 その点でいくのであれば、今現在も高齢者の方々の働き方を見ると、やはり半分の方が辞めていたりという部分での意欲の問題や、一番の問題は安全衛生の問題でもよく議論されますが、高齢者の方々の体力の問題はそんなに違いはない。寿命は伸びていますが就労する上での体力上の問題が非常にあり、それは雇用する部分で見ても安全などの部分でも配慮しなくてはならない部分があります。雇用するというだけではなくて、働く側からいっても短時間を選ぶというのは、正に体力的な問題ということも考えながら働いているのだと思います。

 いろいろな年金の支給について、また厚生年金を払うのは 70 歳までと先生はおっしゃっていましたが、そういうこともあるのかもしれないですが、短時間にする理由は、やはり体力の問題が結構あると感じています。ですから 1 週間、例えば、 7 日間のうち 4 日なり 3 日しか働かないという選択もあるという状況を選んでいる労働者の方は、結構多いということが実情だと思います。

 先ほどから雇用保険課長が言っている 20 時間以上が雇用保険上のフルタイムと言いますが、フルタイムと言うとやはり 40 時間がフルタイムという感覚を私は持っています。雇用保険上のフルタイムというのは、適用のフルタイムという考え方ですよね。昭和 59 年のときのフルタイムの考え方と、今の雇用保険を考える上でのフルタイムは 20 時間以上がフルタイムと先ほどおっしゃっていましたが、やはり、そういう意味で言うと 20 時間は短時間労働者でしょう。

○奈尾雇用保険課長 一概に 20 時間以上の中で、なかなか線が引きにくいものですから。

○岩村部会長 現行法制上は前と違って短時間労働被保険者がなくなってしまっているので、そうすると、結局、 20 時間か 40 時間かということは問題ではないという意味で、多分、雇用保険課長は言っている。

○小林委員 働き方とするのであれば、短い時間を選択されている方々が多いですが、それほど変わりはないと感じています。

○奈尾雇用保険課長 例えば、仕事に就いた方以外の今後の就労希望は、今日の資料の 26 ページに付けておりますが、一番多いのは無理のない範囲で仕事をしたいという方が多いということです。これ以上の調査はしておりませんので、それ以上は突っ込んで聞いていないのですが、そこは諸点で労働時間の面、家の近くでやりたいという就業場所の問題、仕事の内容で体力の負担が少ない仕事に就きたいという内容など、いろいろあろうかと思います。ただ、どのような内容かということで制度上評価できませんので、時間で見るのが一番現実的かつ確実な手段ということで、 20 時間以上と先ほどから強調しております。

20 時間以上であれば、雇用保険制度上は 20 時間でも 40 時間でも差がないということで 20 時間以上と言っております。この辺りは昭和 59 年から考え方が全く変わっており、昭和 59 年当時は法定労働時間は 48 時間ですので、その 4 分の 3 36 時間未満だとフルタイムではないという評価でしたが、それが現在いいのかどうかという辺りかと思っております。

○岩村部会長 ほかにいかがでしょうか。この議題については、今日はこの辺りでよろしいでしょうか。

○遠藤委員 そもそも論として、資料の中で展開するのは難しいと思うのですが、 65 歳以上の方々の求職活動と、それ以外の年齢層の方々の求職活動は、やはり差があると思っています。仕事の見付け方もそうですし、意識の持ち方もそうですし、そういう方々を年齢に差を設けることなく雇用保険というセーフティーネットの枠の中でカバーしていくということは、私は現実的ではないと思います。積極的に対象とすべきであるというお立場に立っていることは十分説明の中で分かりましたので、頂いた資料については十分吟味して、次回にいろいろ意見を申し上げたく思います。

○岩村部会長 ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。この議題以外でほかに何か御意見などございますか。

○田島委員 本日の議論からは外れますが、事務局に 1 つお尋ねしたいと思います。ただいま雇用均等分科会では、育児・介護休業制度の見直し、例えば、介護休業の分割取得などについて議論を進めております。そのことは介護休業給付制度の在り方にも関連することと思いますが、当部会でも介護休業給付等についての御議論の予定はありますか。

○奈尾雇用保険課長 今お話がありましたように、育児・介護休業の制度の在り方について均等分科会で議論されていることは承知しております。これは今年の 8 月に研究会報告書という形で一旦まとまりましたが、今後とも議論の進捗が見込まれると聞いております。介護休業給付の在り方については、本来、均等分科会においての議論の進捗も踏まえてやっていく必要があるわけですが、均等分科会の取りまとめ時期や予算要求との関連もありますので、できれば並行して当部会においても介護休業給付の在り方について御議論いただければ有り難いと思っております。

○岩村部会長 田島委員、よろしいでしょうか。

○田島委員 はい、よろしくお願いいたします。

○岩村部会長 ほかにはいかがでしょうか。

○村上委員 今の意見についてなのですが、雇用均等分科会には労働側委員が参加しており、育児・介護休業法の充実を求めております。給付金について言えば、育児休業給付金については少子化対策の流れもあり、この間は給付率を引き上げてきました。介護休業給付金については、支給額は休業開始時賃金日額の 40 %相当額を支給のままということですので、給付金の議論をするに当たっては給付率の問題も是非、議論させていただきたいと思います。また、育児休業について言えば、有期契約労働者の育児休業の要件が大変厳しいということで、そちらについては雇用均等分科会でも議論しておりますが、給付にも関わることですので、育児休業給付の要件についても是非、議論させていただきたいと思っております。以上です。

○奈尾雇用保険課長 介護休業給付については、均等分科会の介護休業制度の見直しの議論も踏まえる必要が本来あるわけですが、御意見のあった給付率の問題等について、次回の雇用保険部会において可能なものは御議論いただければと思っております。

○岩村部会長 よろしいでしょうか。ありがとうございます。そのほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、今日の議論はここまでということにさせていただきたいと思います。最後に本日の署名委員のお願いです。使用者代表については小林委員、労働者代表については三島委員にそれぞれお願いいたします。

 次回の日程は、 11 2 ( ) ということになっております。次回は、今日も議論の中で事務局からお話がありましたけれども、引き続き高齢者の取扱いについて御議論いただくということと、先ほどやり取りがありましたように、介護休業給付についての御議論も頂戴したいという予定です。場所などの詳細については、事務局から改めて各委員の皆様に連絡をお願いします。それでは、第 105 回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会を終了いたします。委員の皆様方、どうもお忙しい中、活発な御議論をありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省職業安定局雇用保険課企画係
(TEL)03-5253-1111(内線:5763)

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