ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 労働政策審議会(安全衛生分科会) > 第87回労働政策審議会安全衛生分科会(2015年2月16日)




2015年2月16日 第87回労働政策審議会安全衛生分科会

労働基準局安全衛生部計画課

○日時

平成27年2月16日(月)15:00〜


○場所

厚生労働省 省議室(中央合同庁舎第5号館9階)


○出席者

委員:五十音順、敬称略

明石祐二、犬飼米男、岡本浩志、小畑明、勝野圭司、栗林正巳、城内博、新谷信幸、鈴木睦、角田透、土橋律、中澤喜美、中村聡子、縄野徳弘、半沢美幸、水島郁子、山口直人

事務局:

土屋 喜久 (安全衛生部長)
美濃 芳郎 (計画課長)
田中 敏章 (安全課長)
泉 陽子 (労働衛生課長)
森戸 和美 (化学物質対策課長)
村山 誠 (労働条件政策課長)
井上 仁 (産業保健支援室長)
安達 栄 (調査官)

○議題

(1)労働安全衛生法の一部を改正する法律の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備に関する省令案要綱について(諮問)
(2)安全衛生に関する優良企業を評価・公表する仕組みについて
(3)今後の労働時間法制等の在り方について
(4)その他

○議事

○土橋分科会長 ただいまから、「第 87 回労働政策審議会安全衛生分科会」を開催いたします。本日の出欠状況ですが、公益代表では桑野委員、三柴委員、労働者代表では辻委員、使用者代表委員では中村節雄委員が欠席されています。それでは議事に移ります。本日の議題は、諮問が 1 件と報告が 2 件です。

 それでは、 1 つ目の議題「労働安全衛生法の一部を改正する法律の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備に関する省令案要綱」の諮問について、事務局から説明をお願いします。

○美濃計画課長 ただいま分科会長からお話のありました要綱につきましては、資料 1-1 としてお配りしています。資料 1-2 に基づいて御説明申し上げたいと思います。この省令ですが、昨年 6 月に公布されました労働安全衛生法の一部を改正する法律の施行に向けて、関係省令の整備を行うものです。

 資料 1-2 1 ページです。 7 項目の改正項目が記載されています。今回、御審議いただく省令は、このうち平成 27 12 1 日に施行される予定の「 2. ストレスチェック及び面接指導の実施」、平成 27 6 1 日に施行される予定の「 4. 重大な労働災害を繰り返す企業への対応」、「 7. 外国に立地する検査機関の登録」につきまして、厚生労働省令において所要の具体的な措置を定めるものとなります。

2 ページを御覧ください。改正の施行スケジュールをお示ししています。今回は、中央の列にありますとおり、関係省令案を本分科会で御審議いただくこととなります。

3 ページを御覧ください。ストレスチェック制度に関する省令案についてです。改正法におきましては、常時使用する労働者に対して、医師等によるストレスチェックの実施を義務付けるものです。その具体的な実施内容、手続等につきまして、労働安全衛生規則を改正して定めるものとなっています。

 産業医の職務としまして、ストレスチェックの実施、ストレスチェックの結果に基づく面接指導の実施、及び面接指導の結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関することを追加します。

(2) 検査の実施等に係る規定です。 1 年以内ごとに 1 回、職場におけるストレスの原因に関する項目等の 3 つの事項について、定期に検査を行うこと。 2 点目としまして、検査の実施者として、医師又は保健師のほか、厚生労働大臣が定める一定の研修を修了した看護師又は精神保健福祉士とすること。ただし、検査を受ける労働者について、解雇等の直接的な人事権を持つ監督的地位にある人については、検査の実施の事務に従事してはならないこと。 3 点目としまして、事業者は、検査を受けた労働者の同意を得て、実施者から提供を受けたストレスチェックの結果を作成し、 5 年間保存すること。 4 点目ですが、検査結果は、実施者から労働者に遅滞なく通知されるようにすること。 5 点目としまして、検査結果を事業者に提供する場合の同意は、書面又は電磁的記録によることです。

4 ページを御覧ください。 (3) ですが、事業者はストレスチェックの結果を集団ごとに集計・分析し、その結果を勘案し、必要に応じて適切な措置を講ずるよう努めることとするものです。 (4) は、検査結果に基づく面接指導の実施等に係る規定です。 1 点目として、検査の結果、ストレスの程度が高い者であって、検査を行った実施者は面接指導の実施が必要と認めたものを面接指導の対象とすること。 2 点目として、事業者は申出があったときは、遅滞なく面接指導を実施しなければならないこと。また、実施者は面接指導の申出を行うよう勧奨することができること。 3 点目ですが、医師は、面接指導の際、労働者の心理的な負担の状況等を確認すること。 4 点目としまして、事業者は面接指導の結果の記録を作成し、 5 年間保存しなければならないこととすること。 5 点目としましては、面接指導の結果に基づく医師からの意見聴取は、面接指導が行われた後、遅滞なく行われなければならないことです。そのほかに、 (5) として、 1 年以内ごとに 1 回、ストレスチェックの検査及び面接指導の実施状況等について、所轄労働基準監督署長に定期に報告しなければならないこととします。以上がストレスチェック制度に関係する改正の内容です。

5 ページを御覧ください。特別安全衛生改善計画制度に関する労働安全衛生規則の改正についてです。改正法におきましては、重大な労働災害を繰り返す企業に対して、その再発を防止する必要がある場合には、厚生労働大臣が「特別安全衛生改善計画」の作成を指示することができるものとされています。その具体的な内容、手続等について定めるものです。

(1) ですが、「重大な労働災害」の定義として次のものを定めます。 1 つが死亡災害、 2 つ目が負傷又は疾病により障害等級第 1 7 級までの障害に該当するものが生じたもの又は生じるおそれのあるものです。

 厚生労働大臣が計画の作成指示を行う場合、「再発防止をするため必要がある場合」の要件として、同一企業において、労働者の安全と健康に係る法令の違反により、同様の「重大な労働災害」を 3 年以内に複数の事業場で発生させた場合とすることです。この労働者の安全と健康に係る法令は、 7 ページの別添も御覧いただければと存じますが、労働安全衛生法をはじめとして、 (2) に記載のある法令といたします。そのほか、特別安全衛生改善計画の記載事項、計画の指示、計画の変更指示に係る所定の様式を定めるものです。以上が特別安全衛生改善計画に関する改正の内容です。

6 ページを御覧ください。こちらは外国検査・検定機関制度に係る省令の改正についてです。改正法におきましては、ボイラーなど、特に危険な機械等の検査・検定を行う機関について、日本国内に事務所のない機関 ( 「外国検査・検定機関」という ) も登録を受けることを可能とするものです。その具体的な申請手続について省令で定めるものです。外国検査・検定機関制度に係る省令の定めにつきましては、「労働安全衛生法及びこれに基づく命令に係る登録及び指定に関する省令」を改正し、国内の検査・検定機関の登録と同様の手続ができるよう、必要な申請の添付書類を定めるものです。併せて、外国検査・検定機関への立入検査に必要な旅費の額等の所要の整備を行うものです。

 以上が今回の改正の内容となります。各関係省令におきまして、具体的な規定を設け、適切な施行を図ることとしています。御審議のほど何とぞよろしくお願い申し上げます。

○土橋分科会長 ただいま御説明いただいた省令案の審議に移りたいと思いますが、全部で 3 項目ありますので、項目ごとに進めていきたいと思います。初めに、「ストレスチェック制度」について、質問、発言等はありますか。

○半沢委員 ストレスチェック及び面接指導の実施に関してです。労働安全衛生法の改正におきまして、ストレスチェックの実施が義務付けされる一方で、従業員 50 人未満の事業場は、当分の間は努力義務となりました。しかし、審議を取りまとめるに至った労働政策審議会での総意は、 50 人未満の事業所を含めた全ての事業場において、ストレスチェックを実施するということでした。こういった考え方が通底していることを、改めて確認しておきたいと思っています。これを基本としながら、 1 点質問です。労働安全衛生法第 66 条の 10 1 項には、ストレスチェックの実施主体になれる者として、医師、保健師、その他厚生労働省令で定める者とされています。今回の内容では、検査を行うために必要な知識についての研修であって、厚生労働大臣の定めるものを修了した看護師若しくは精神保健福祉士とすることとなっています。こうした医師や保健師以外の実施者に関する研修について、事務局は、 1 つ目に労働者の健康管理 2 時間以上、 2 つ目に事業場におけるメンタルヘルス 1.5 時間以上、 3 つ目に事業場における労働者及びその集団への健康保持・上昇を図るための支援の方法 1.5 時間以上、こういった内容の研修を想定しているわけで、トータルとしては最短で 5 時間程度の研修になっています。 5 時間程度の研修を受講することによって、医師、保健師と同等の質といいますか、専門的な知識、スキル、こういったものの確保が図られるのかについて、事務局のお考えを伺いたいと思っています。

○井上産業保健支援室長 今、委員がおっしゃいましたように、看護師、精神保健福祉士の方には、 5 時間の研修を受けていただくことになっています。これによりまして、実施者としての要件を満たすということで考えていますが、これ以外にストレスチェック制度につきましては、詳しい研修を受けていただいて、実施者としての役割を果たしていただきたいと考えています。

○半沢委員 確認ですが、 5 時間の研修のほかに、ストレスチェックに関する詳しい研修を受けていただくということでしょうか。

○井上産業保健支援室長 ストレスチェック方法等の研修につきましては、来年度、医師、保健師の方も含めまして、質の向上を図っていただく研修を全国的に実施したいと考えておりまして、実施の際にはそれを受けていただくことをお願いしたいと思っています。

○新谷委員 今の点は、冒頭に半沢委員が発言したように、対象となる事業場の要件の変更とともに、実施主体について、建議の段階では医師、保健師だったのが、与党の法案審査の中で追加をされたという経緯があるわけです。これは労政審での法律案要綱の確認以降で入ってきた内容ですし、今、説明がありましたように、 5 時間の研修を受けるということですが、僅か 5 時間ですから、本当にストレスチェックの実施者として必要な専門知識を持っているかどうか。したがって、ここは徹底したフォローといいますか、研修の質の向上を含めて、厚労省としての取組を強化していただきたいと思います。

○土橋分科会長 事務局側、よろしいですか。

○明石委員 記録の保存についてお聞きしますが、結果として残さないといけないという範囲は、どこでしょうか。

○井上産業保健支援室長 結果の記録につきましては、保存すべきものとしまして、労働者に渡す結果、それが基本となると考えています。

○明石委員 その場合、例えばウェブの場合は、ウェブで残せばいい話ですか。

○井上産業保健支援室長 はい、ウェブなどで実施される企業については、ウェブでやった結果について、サーバーの中に保存していただくということになります。セキュリティーの確保は、もちろんしっかりしていただくということを前提として、そういったサーバーの中に保存していただくことになると思います。

○角田委員 今の明石委員の質問に関連して確認させていただきたいと思うのですが、 5 年間の保存に関しては、ストレスチェックの点数の相当程度高い人を対象として、面接をした場合、その記録についても 5 年間保存ということが明記されていますが、それ以外の方についても、 5 年間保存と理解してよろしいわけですか。

○井上産業保健支援室長 ストレスチェックの結果、面接指導の結果につきましては、実施をした方全員の結果を保存するということになります。

○土橋分科会長 ほかにいかがですか。よろしいですか。

 続きまして、「特別安全衛生改善計画」について、質問、御発言はありますか。

○犬飼委員 特別安全衛生改善計画制度について、意見を申し上げたいと思います。この制度にのっとって、労働安全衛生関連法令に違反して、一定期間内に同様の重大な労働災害を繰り返す企業に対しては、改善計画作成等の指示、勧告、企業名の公表等の対応を厳格に適用していくことを強く求めたいのが 1 点です。

 今回の制度の最大のポイントは、労働災害発生状況を把握する単位の考え方を、従来の事業場ごとの単位から事業者単位にシフトしたことにあると思います。新たな考え方に基づいた本制度の厳格な運用を着実に行うに当たっては、重大な労働災害を発生させた企業について、あらかじめフラグを立てておいて、その情報が全国の現場最前線で任務につく監督官に行き渡るようにすべきであると考えます。したがって、全国規模での情報の共有化、これが図られるような体制の整備に万全を期していただきたいという要望が 1 点です。

 もう 1 点は、今回の諮問内容は法改正の内容を踏まえた妥当なものと受け止めていますが、制度の対象となる労働災害は、あくまでも労働安全衛生関連法令違反で発生したものに限定されています。しかし、労働安全衛生の施策は、あくまでも労働災害の発生を抑止し、労働者の健康と安全を守ることが目的であると考えています。労働災害は、労働安全衛生関連法令の違反以外のケースでも発生しており、特に長時間労働に起因した過重労働による過労死が労災として認定されている今日的な実態からすると、労働災害発生に対する抑止効果を発揮するためには、過労死に関わる違反についても本制度の対象とするべきであると考えます。是非、次回の法改正に向け、本分科会において労働災害抑止の観点から制度拡充の議論を行うべきであると考えていますので、そのことを要請申し上げたいと思います。

○土橋分科会長 御意見ということですが、よろしいですか。ほかにいかがですか。よろしければ、 3 つ目の「外国検査・検定機関制度」について、質問、発言等はありますか。よろしいですか。それでは、本省令案につきましては、本日の議論も踏まえまして、次回の分科会で引き続き議論していきたいと思います。

 議題 2 の報告事項、「安全衛生に関する優良企業を評価・公表する仕組み」につきまして、事務局から説明をお願いします。

○美濃計画課長 資料 2 を御覧ください。安全衛生優良企業公表制度の報告書について、御報告させていただきます。こちらにつきましては、平成 25 12 月にまとめていただきました建議「今後の労働安全衛生対策について」の中におきまして、安全衛生水準の高い企業を評価・公表する仕組みを導入することとされていまして、昨年夏より専門家に御参集いただき、検討してきました。昨年 12 月に報告書を公表いたしましたので、その概要を担当より報告させていただきます。

○安達調査官 御説明申し上げます。資料 2 につきましては、平成 26 12 月に報告書がまとまりましたものをプレスリリースしたものです。 1 ページの下のほうに安全衛生優良企業のシンボルマークがあります。今後、安全衛生優良企業を認定して公表していくときに、こういったシンボルマークも付して PR していこうということで一般の方から公募して選定したものです。顔の部分が W になっているのは、ワークをイメージして、あと、優良な企業をイメージしたものになっています。

2 ページ、「報告書のポイント」です。安全衛生優良企業とはどういう水準の企業かという所で、 1 として「安全衛生優良企業の評価項目」があります。 1 つは、必要項目1「過去 3 年間の企業の状況」ということで、安全衛生優良企業としてふさわしくない状況がないかということで、例えば「重大な法違反がない」とか、こういった 11 項目について、まず確認をします。必要項目2「現在の企業の取組」として、安全衛生に取り組む組織体制の整備とか、企業における安全衛生の基本的な体制があるかどうかなど 10 項目の確認をいたします。1と2につきましては、全てクリアしなければいけないということになります。

 3評価項目があります。こちらは企業の積極的な取組を評価する項目です。安全衛生活動の推進のための取組をはじめ、健康保持増進、メンタルヘルス、過重労働防止対策、受動喫煙、また安全対策などの 30 項目、安全対策がある企業につきましては、更に 15 項目をプラスし、大体 50 60 項目について評価して頂くこととしています。評価項目につきましては 8 割をクリアすることを基準としています。こういった要件を満たした企業につきまして、安全衛生優良企業と認定することができるとしています。認定の有効期間は 3 年間としています。認定された企業については、積極的に公表していくことを考えています。

 資料の最後のページを御覧ください。制度のイメージ図を書いています。こちらの制度につきましては、今年 6 月をめどに、制度を開始したいと考えています。認定企業におけるメリットとしましては、先ほどもありましたが、健康、安全、働きやすい優良企業であることを PR することとしており、厚生労働省のホームページでも広く企業名を公表することとしています。また、求人情報に記載して PR するとか、あと、優良マークを企業の広報、商品に使用するとか、いろいろな形で活用いただければと考えています。

 制度の運用のイメージですが、先ほど申しました 50 60 項目につきましては、今年度中に厚生労働省のウェブ上でチェックできる制度を作ることとしています。まずは企業で、ウェブ上で自己診断をしていただいて、先ほどの基準をクリアした企業につきましては、この制度に申請したいということとなると、本社を所轄する労働局に関係書類を添えて申請いただく形になります。項目が満たされていれば認定をする形になりまして、先ほど申しましたが、 3 年の有効期間を付して、厚生労働省としましてもホームページ等で企業名を公表して PR していく形になっています。

 以上のとおり、この制度が 6 月に開始するということで、今後、都道府県労働局も含め積極的に PR を行っていきまして、この制度が有効に活用されるように進めていきたいと考えています。簡単ですが、以上です。

○土橋分科会長 ただいまの説明につきまして、質問、発言等はありますか。

○小畑委員  12 次防の目標を達成するには、全ての職場で労働安全衛生の取組の水準を高めていくことが必要で、そのためには労使での取組が必要・不可欠だと思っています。国は、労使による環境整備の取組がより一層進むよう、施策において創意工夫を重ねていくべきですし、その中には企業に対するインセンティブも当然必要になってくるだろうと思っています。

 この制度の検討に当たっては、労働側委員も参加をしましたし、職場の最前線において安全衛生活動に取り組んでいる労働者の意見、これも反映されていると思っています。したがって、この制度は労働安全衛生法を推進するための重要な手段だと認識しています。多くの企業にとって、この制度自体がインセンティブとなって優良企業の認定を受けることを目標に労使が取組を進め、労働安全衛生の推進の加速化につながっていくように期待をしています。厚生労働省においては、ほかの諸施策と相まって政策効果を高めていくよう、引き続きの取組をお願いしたいと思っています。これが 1 点目です。

2 点目ですが、資料の 7 ページ、 6. 「その他」がありまして、ここに「本制度は、制度運用から 3 年をめどに行政施策の重点事項や本制度の申請状況を踏まえ、必要に応じ見直しを検討することが適当である」とあります。制度運用開始以降の状況について、しっかり把握をしていただくとともに、必要に応じて適宜議論を行うことを要請したいと思っています。

○土橋分科会長 御要望ということです。

○鈴木委員 今年の 6 月をめどに実施予定ということですが、これは厚労省のホームページで自己診断できるのが 6 月ぐらいからという考えでよろしいのですか。

○安達調査官 制度を 6 月に始めるというのは、都道府県労働局で申請を受け付けるのが 6 月というふうに予定していまして、先ほど申しました自己診断につきましては、できるだけ早い段階でお示ししたいと考えていまして、できれば年度中にはウェブ上で公表できるように準備を進めている状況です。よろしくお願いいたします。

○鈴木委員 あと、インセンティブですが、例えば国交省なり、農水省とも連携することもお考えでしょうか。

○安達調査官 検討会の中でも、例えば調達とか、発注条件の中で活用していただきたいというお話もありますので、例えば国土交通省とも、今、お話もさせていただいていますし、いろいろな形でメリットといいますか、インセンティブにつながるように取り組んでいきたいとは考えています。

○中澤委員 内容の話ではないのですが、先ほど御説明いただきました最後の制度のイメージがポンチ絵で出ているのですが、真ん中の所に、「労働局へ申請」と書いてありますが、いわゆる書類的なものの申請であって、電子申請とか、そういったものをお認めになるお気持ちはあるのでしょうか。

○安達調査官 今のところ書面審査を考えていまして、おそらく先ほど申しましたが、評価項目が 50 60 項目ということで、場合によっては少し資料が分厚くなる場合もあるかもしれませんので、制度の運用状況を見てそういう電子申請が馴染むものであれば、また別途、考えていきたいと考えています。

○土橋分科会長 ほかにいかがですか。よろしいですか。それでは、安全衛生に関する優良企業を評価・公表する仕組みについて報告を受けたということで、議題 2 は終了いたします。

 議題 3 「今後の労働時間法制等の在り方」について、事務局から説明をお願いします。

○美濃計画課長 それでは、資料 3 の「今後の労働時間法制等の在り方」についての報告をします。まず、本報告書の背景を若干お話しますと、昨年 6 月に「日本再興戦略」改訂 2014 が閣議決定されました。この中において、働き過ぎ防止のための取組強化、裁量労働制の新たな枠組みの構築、フレックスタイム制の見直し、新たな労働時間制度について、労働政策審議会で検討し、結論を得た上で次期通常国会を目途に、主要な法的措置を講ずるとされています。

 これを踏まえて、昨年 7 月、労働政策審議会労働条件分科会にその旨の報告がありました。昨年 9 月から本格的な議論がなされてきたところです。そうした議論により、本年 2 13 日、先週の金曜日ですが、労働条件分科会において、本日の報告書が取りまとめられたところです。報告書については、労働時間法制の見直しに当たり、労働者の健康確保を図る観点から、一部、労働安全衛生関係法令の見直しに関する部分もあります。

 本日は、その部分について、報告をさせていただきます。まず、報告書の構成を御覧ください。全体で 6 項目に分かれています。 1 ページ目、「働き過ぎ防止のための法制度の整備等」、 5 ページから「フレックスタイム制の見直し」、さらに、 6 ページから「裁量労働制の見直し」、 8 ページから「高度プロフェッショナル制度の創設」、 11 ページに「その他」、 12 ページが「制度改正以外の事項」となっています。このうち、労働安全衛生法令の見直しの関係部分については、 2 箇所あります。

 まず 1 点目、 3 ページです。働き過ぎ防止のための法制度の整備等の中の (3) ということで、労働時間の客観的な把握についてです。若干、戻っていただき恐縮ですが、 1 ページの下から 3 行目のところを御覧いただきますと、労働者の健康確保を図る観点から 5 ページに至るまで、法制度の整備を行うことが適当とされているところです。

 安全衛生分科会に関連するものとして、先ほど申し上げた 3 ページの (3) 労働時間の客観的な把握についてということで、労働安全衛生法に基づく長時間労働の面接指導について、より充実させるというものです。内容について読み上げますと、「過重労働による脳・心臓疾患等の発症を防止するため労働安全衛生法に規定されている医師による面接指導制度に関し、管理監督者を含む、すべての労働者を対象として、労働時間の把握について、客観的な方法その他適切な方法によらなければならない旨を省令で規定することが適当である。」「併せて、面接指導制度の運用に当たり、管理監督者について、自らが要件に該当すると判断し申し出た場合に面接指導を実施することとしている現行の取扱いを、客観的な方法その他適切な方法によって把握した在社時間等に基づいて要件の該当の有無を判断し、面接指導を行うものとすることを通達に記載することが適当である。」とされています。

 続いて 2 点目です。 8 ページから記載のある 4 の高度プロフェッショナル制度の創設についてです。この制度については、職務の範囲が明確で、一定の年収を有する労働者の方について健康確保のための措置を講ずること、労使委員会の議決等を要件として、労働基準法における労働時間、休憩・休日・深夜の割増賃金等の規定の適用を除外するものです。こちらについては、使用者代表委員並びに労働者代表委員において、御意見も付されています。

 報告書の内容について若干の説明をしますと、具体的には本制度の対象となる業務については、 (1) に記載されています。高度の専門的知識を要し、業務に従事した時間と成果との関連性が強くない業務として、省令で規定することとなっています。具体的には 9 ページのところになりますが、金融商品の開発業務等が例示されています。

 また、 (2) にあるように、対象労働者については、職務の範囲が明確に定められており、年収について「 1 年間に支払われることが確実に見込まれる賃金の額が、平均給与額の 3 倍を相当程度上回る」ということを法定した上で、 1,075 万円を参考として改めて審議会で検討の上、省令で規定されることになっています。

 次に (3) ですが、健康確保のための措置に関する部分です。まず最初の健康管理時間です。賃金支払いの基礎としての労働時間ではなく、健康確保の観点から在社時間等の時間を把握するものです。この健康管理時間に基づく健康・福祉確保措置との記載があります。ここでは、事業場で実施する健康・福祉確保措置を労使で議決することとされています。ここまでの説明に関しては、労働基準法において定めることとしています。

 続く 10 ページ、中段にある「面接指導の強化」が安全衛生分科会 ( 本分科会 ) に関する部分です。先ほど説明した労使の議決による健康・福祉確保措置を行うほか、健康管理時間において、 1 週間当たり 40 時間を超えた場合、その超えた時間が 1 か月当たり 100 時間を超えた労働者については、現行の労働安全衛生法の面接指導をより強化したものを適用するとされています。

 内容について読み上げると、面接指導の強化のところですが、「本制度の適用労働者であって、その健康管理時間が当該労働者の健康の保持を考慮して厚生労働省令で定める時間を超えるものに対し、医師による面接指導の実施を法律上義務付けることが適当である。」「具体的には、労働安全衛生法に上記の趣旨を規定した上で、労働安全衛生規則において、健康管理時間について、 1 週間当たり 40 時間を超えた場合のその超えた時間が 1 か月当たり 100 時間を超えた労働者について、一律に面接指導の対象とする旨を規定することが適当である。」「なお、本制度の適用労働者に対する面接指導の確実な履行を確保する観点から、上記の義務違反に対しては、罰則を付すことが適当である。」「また、本制度の適用労働者に対し、面接指導の結果を踏まえた健康を保持するために必要な事後措置の実施を法律上義務付けることや、上記の時間が 1 か月当たり 100 時間以下の労働者であっても、その申出があれば面接指導を実施するよう努めなければならないものとすることが適当である。」報告は以上です。

なお、今般の報告書を受けて、今後、労働政策審議会において、関連の改正法律案の要綱を示させていただく予定です。そのうち、労働安全衛生法の関係部分について、本分科会においても御議論いただく予定ですので、その際は、よろしくお願いします。

○土橋分科会長 ただいまの説明について、質問、発言等ございますか。

○新谷委員 ただいまの御報告いただいた件ですが、本分科会は安全衛生分科会でありますが、一言申し上げておきたいと思います。労働側が報告に対し反対意見を付したことも報告いただきましたが、 1 年半にわたって労働条件分科会でこの論議をしてきて、端的に申し上げると 1. の働き過ぎ防止策については、私どもとしてはやはり、法整備が不十分であるということ、 2. 以下の閣議決定をされた労働時間の規制を緩めることについては、長時間労働のおそれがあり、入れるべきではないと申し上げたところです。

 その点をまず申し上げておいて、質問をさせていただきます。先ほど 3 ページと、 10 ページに労働安全衛生法に関わる法改正ということが書かれてあり、これも確認ですが、 10 ページの「面接指導の強化」のところの「具体的には」という部分の 2 つ目のポツのところですが、労働安全衛生法に義務付けのための規定を設けるということと、その違反に対しては、罰則を付すことが適当であると記載されています。

 現在の安衛法には、確か第 66 条の 8 で、医師の面接指導が規定されていると思いますが、これに罰則は付いていない現状です。新たに設ける、ここの対象者の医師の面接指導違反に対しては罰則を設けるとしていますが、その罰則というのはどの程度のものか。今、比較になるものがないですから、懲役なのか罰金なのかを含めて、罰則の程度を確認させていただきたいと思います。以上です。

○美濃計画課長 今後、実際に法令として規定していく際には、改めて本分科会において御議論いただくこととなるわけです。ただ、御質問があった点ですが、現行の労働安全衛生法の中で規定されている罰則付きの措置とのバランスを見ながら検討いただく形となります。

○新谷委員 もちろん並びの問題がありますが、 3 ページの医師の面接指導では労働時間の把握について、省令で定めるとなっていますけれども、この面接指導は申し出た労働者に対して行うもので、ここについて罰則はないわけですね。

 新たに設けるこの 10 ページの面接指導については罰則を設けると。もちろん、それは労働安全衛生法の中の並びで、これから審議をするということでありますが、それが一体、懲役を科すものなのか。罰金程度のものなのか。その量刑の程度について、例えば今、こういう違反に対しては罰金 50 万円であるなど、当然厚労省として検討をされて、刑事罰を所管する他の省庁との関係も含めて、既に対処されていると思うのですが、大体のイメージを、もしお分かりになれば教えてください。

○美濃計画課長 例えばですが、健康管理として、労働安全衛生法第 66 条第 1 項の定期健康診断があります。その罰則については、第 120 条に規定されていて、 50 万円以下の罰金とされています。その辺りも参考にしながら検討していきたいと思います。

○土橋分科会長 よろしいですか。それでは今後の労働時間法制等の在り方について報告を受けたので、この点については事務局から説明があったとおり、法律案要綱が諮問された際には、労働安全衛生法の改正部分について御審議いただきたいので、よろしくお願いします。

 では最後に、議題 4 のその他ですが、事務局からは特段の議題はないとのことですが、その他に何かありますか。

○縄野委員 今日、資料として机上配布されている、 STOP 転倒災害プロジェクト 2015 の内容についてですが、平成 26 年度、上半期での労働災害発生の増加を踏まえて、昨年 8 月には政府の緊急要請が発出され、その結果、改善傾向が見られたことについては評価をしています。

 しかし、全産業における死亡災害、平成 25 年の 1 12 月が 955 件に対して、平成 26 年の 1 12 月が 969 件と、対前年比で 1.5 %増加をしています。更に全産業における休業 4 日以上の死傷災害についても、平成 25 1 12 月が 105,747 件、平成 26 年が 1 12 月が 106,674 件、対前年比で 0,9 %増加をしており、 12 次防の達成に向けては、不断の取組が求められるということは言うまでもないところです。

 こうした状況の中で、今回のプロジェクト、転倒災害について重点化をし、取組を進めるものであるということで、連合としても厚生労働省からの要請を受け、構成組織や地方連合会に対しても協力要請を行ったところです。本日の資料によりますと、転倒災害については、平成 17 年以降、更に、 12 次防計画がスタートしました平成 25 年においても、高水準で推移しています。プロジェクト実施要綱の中には主唱者、それから実施者が行うべき実施要綱が記載されています。過年度からの多発状況に鑑みれば、まずは本取組を進め、効果等をしっかりと検証し、本分科会に報告いただくとともに、必要に応じて通年で指導を強化するなどの対応強化についても議論をすべきと考えています。

 事務局におかれては、こうした視座に立って本プロジェクトに取り組んでいただくよう、要請をしたいと思います。以上です。

○土橋分科会長 はい、御意見ということで、よろしいですか。ほかにございますか。それではこれで全ての議題を終了しました。本日も熱心な御議論をありがとうございました。最後に事務局から連絡事項をお願いします。

○美濃計画課長 本日も熱心に御議論をいただき、感謝申し上げる次第です。本日、諮問しました省令案要綱については、次回も引き続き御審議いただきたいと思っております。

 また、今後の労働時間法制等の見直しについても、今後、法律案要綱の関係部分を御審議いただきたく、よろしくお願い申し上げます。次回の分科会については、 2 26 日の開催を予定しております。この点につきましても、よろしくお願いします。以上です。

○土橋分科会長 それでは本日の分科会はこれで終了いたします。なお、議事録の署名については、労働者代表委員は新谷委員、使用者代表委員は岡本委員にお願いしたいと思いますのでよろしくお願いします。本日はお忙しい中、ありがとうございました。


(了)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 労働政策審議会(安全衛生分科会) > 第87回労働政策審議会安全衛生分科会(2015年2月16日)

ページの先頭へ戻る