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2014年12月17日 第86回労働政策審議会安全衛生分科会

労働基準局安全衛生部計画課

○日時

平成26年12月17日(水)15:00〜


○場所

厚生労働省 専用第12会議室(中央合同庁舎第5号館12階)


○出席者

委員:五十音順、敬称略

明石祐二、犬飼米男、岡本浩志、小畑明、勝野圭司、栗林正巳、桑野玲子、城内博、新谷信幸、鈴木睦、角田透、土橋律、中澤喜美、中村聡子、縄野徳弘、半沢美幸、三柴丈典、水島郁子

事務局:

土屋 喜久 (安全衛生部長)
美濃 芳郎 (計画課長)
田中 敏章 (安全課長)
泉 陽子 (労働衛生課長)
森戸 和美 (化学物質対策課長)
野澤 英児 (建設安全対策室長)
井上 仁 (産業保健支援室長)
角田 伸二 (化学物質評価室長)
安達 栄 (調査官)

○議題

(1)労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問)
(2)新規化学物質の有害性の調査結果について
(3)第12次労働災害防止計画の実施状況について(追加報告)
(4)ストレスチェック制度に関する検討結果について
(5)じん肺部会の委員数変更について
(6)その他

○議事

○土橋分科会長 定刻となりましたので、ただいまから第 86 回労働政策審議会安全衛生分科会を開会いたします。

 本日の出欠状況ですが、公益代表では山口委員、労働者代表では辻委員、使用者代表委員では中村節雄委員が欠席されております。なお、三柴委員も多少遅れるという連絡が入っております。

 それでは、議事に移ります。本日の議題は、諮問が 1 件と報告等が 4 件です。それでは、議題 (1) の「労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱」の諮問について、事務局から説明をお願いします。

○野澤建設安全対策室長 それでは、議題 1 「労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱」について説明させていただきます。資料 1-1 が諮問の文でございますが、資料 1-2 を基に説明させていただきます。この改正は、足場からの墜落防止対策の強化の関係の改正です。趣旨としては、足場からの墜落・転落災害の防止は、平成 21 6 月に労働安全衛生規則を改正しまして、墜落防止措置等の強化を図ってまいりました。その改正の際に、施行後3年を目途に措置の効果を把握し、その結果に基づき所要の措置を講ずるとされておりましたので、昨年の 9 月から「足場からの墜落防止措置の効果検証・評価検討会」で検討し、その検討結果が今年の 11 月に出ましたので、それを踏まえて、必要な規則の改正を行うというものです。

 背景については、足場からの墜落災害発生状況ですが、下の表を御覧いただければ分かるように、足場からの墜落災害というのは下から 2 つ目の欄ですが、平成 16 年当時から見ますと、長期的なトレンドとしては、減少傾向にあるということは言えるかもしれませんが、平成 22 年、 713 件を一番低い数字として、平成 25 年にかけては増加している。その墜落災害に占める割合ですが、その下の欄です。やはり平成 22 年の 13.2 %から、平成 25 年の 16 %ということで、これも増加傾向だということです。

 一方、 3 年間の評価についてですが、 (2) にありますように、墜落災害が起きたものを分析しますと、その 9 割が現行の安衛則に基づく墜落防止措置が実施されていない、そういったところで起きているということが明らかとなりました。そこで、後ほど御説明しますが、そういったことが守られていない作業について、規制を強化したいというものが今回の改正の考え方です。

 もう 1 点、この関係で御説明しておきたい点があります。下の図を御覧いただきますと、先ほどの 9 割というのを太い枠で囲っていますが、その下に不安全行動があって災害がある場合ということについて、例えば安衛則に基づく措置がない場合には、 3 割ぐらいは不安全行動もある。安衛則に基づく措置は取られていたのに災害が起きた場合が 99 件中 84 件で、ほとんどがそういったことも関連して災害が起きているような状況がありまして、不安全行動への対応についても、今回の規則改正の中では盛り込んでおります。

2 ページ目はその内容です。 3. 改正の概要です。 (1) については、足場の組立て等の作業に係る業務に就く労働者に対して、特別教育を義務づけたいということです。従来はそういった教育の義務はありませんでしたが、特別教育の対象とするというものです。これにつきましては、先ほど申し上げたとおり、不安全行動を防止するためには、労働者に対する教育が効果があるだろうということで、ここにそういった改正を入れるものです。

(2) は、足場の作業床に係る墜落防止措置の充実ということで、次のページの (3) が組立て等の作業に係る墜落防止措置の充実ということに対し、 (2) のほうは通常の作業をするときの墜落防止措置についてです。現行は足場についての作業床の要件というのは、幅が 40 センチメートル以上、床材を組み合わせた場合、その隙間が 3 センチメートル以下とされておりますが、この図の例でいきますと、例えば、足場の作業床の左右の下の位置の空間がかなり空いています。そういったことから、そこが埋まるような場合には埋めて貰おうということで、埋まらないものの長さとして両方の隙間が 12 センチメートル未満とするように求めるということです。この 12 センチメートル未満の根拠は、一般的な床材として使用されているものの幅は 24 センチメートルということになっておりますので、両側に 12 センチメートル以上あれば、もう 1 24 センチメートルの床材を敷くことができるだろうということで、そのような基準を設けるものです。

 2ですが、現行では足場というのは手すり等の墜落防止設備が付いているのですが、作業の性質上、これらの設備を設けることが困難な場合、あるいは必要上臨時にこれを外す場合に、一定の要件を満たしたときに、設備を設けない、あるいは取り外すことができるということになっております。

 一定の要件というのは、一般的には安全帯を利用するということですが、その要件に加えて、右側の改正後の2関係労働者以外の立入りを禁止するということを追加したいと思います。これは普通に考えますと、ある意味では当然と言えば当然と言えることかもしれませんが、どちらかというと、眼目にあるのは、3でございまして、取り外して作業が終わった後に、速やかに直ちに現状復帰をしなければならない。これは例えば翌日も作業があるからとか、そういった状態で放置していて、そこから墜落するということもたくさんありますので、そういったことを防止したいということです。

 それから、2、3のようなものにつきましては、架設通路とか作業構台という規定についても、同様の可能性がありますので、同様の措置を追加したいと考えています。

3 ページ目です。足場の組立て等の作業についてですが、従来高さ 5 m以上の構造の足場について、イ〜ホのような措置を義務づけていたところですが、それを1にあるように高さ 2 m以上の構造の足場まで拡大したいということです。

 それから、改正後の2ですが、現行で言いますと、ニ、足場材の緊結等の作業に当たって、幅 20 センチメートル以上の足場を設け、労働者に安全帯を使用させるとなっていたものにつきまして、幅を 40 センチメートル以上、先ほどの通常の足場の幅と同じ要件にするということと、ロの安全帯取付け設備が設置された状態でなければ作業してはならないということで、右の絵にありますような手すり枠とか、親綱支柱、親綱について、事前に設置するということを義務付けたいというものです。

 最後のページですが、 (4) につきましては、鋼管足場を作るときに、従来の規定では建地という縦の鋼管を一番高い所から測って 31 mを超えた部分について、その下側を 2 本組にしなければならないという規定がありましたが、これにつきましては、建地の下端に作用する設計荷重が、これは計算上出る荷重であり、最大使用荷重、これは実際に試験で求められるような荷重ですが、それを超えないときは、鋼管を 2 本組とすることは要しないとしたいというものです。規制を合理化したいと考えております。

 それから、 (5) ですが、足場を組み立てたときの点検につきまして、従来は、特定事業の仕事を自ら行う注文者、特定事業というのは建設業及び造船業で、それを自ら行う注文者ですから、一般的には元請事業者になるわけですが、そういった方が従来、強風等の悪天候、中震以上の地震の後に点検をしなければならないとされていたことにつきまして、足場の組立て、解体、変更の後においてもそれが必要だということにしたいということです。

 これらにつきましては、平成 27 7 1 日の施行を予定しています。特別教育につきましては、施行の際現に足場の組立作業をする方は、相当数おりますので、その方に対する必要な経過措置として、現段階では 2 年ぐらいの経過措置を規定したいと考えています。以上で、説明を終わります。よろしくお願いします。

○土橋分科会長 ただいまの説明につきまして審議をお願いします。質問、御意見等ございますでしょうか。

○勝野委員  1 点、要望を申し上げたいと思います。今回の変更について、特別教育の対象が何人いるのかというところが数字が出ていないので、それを教えていただきたいということと、特別教育自身は事業主が労働者に対して受講させるということになっていると思いますが、建設現場で言いますと、昨今増えている一人親方等への作業主任者の方も非常に多いですので、そうした安全教育という観点からして、特別教育の対象者だけでなくて、もう少し現場で従事をする作業者全体を見据えた安全教育を是非徹底をさせていただきたいと思っております。そうなりますと、厚労省だけではなくて、国土交通省との関係も出てくると思いますので、是非その辺はしっかりとした連携を取りながら、現場での安全教育を徹底していただきたいという要望であります。よろしくお願いをいたします。

○野澤建設安全対策室長 最初の何人特別教育対象者がいるかということですが、これはあくまで推計ですが、労働者の範囲で恐縮なんですが、建設労働者が 340 万人ぐらいと計算しておりまして、足場の組立てに従事する労働者は 4 割ぐらい。これはあるアンケートを検討会の中で取ったのですが、そのときの数字を使い、 4 割と計算し、 140 万人ぐらいが足場の組立作業をする。そのうち先ほど言葉も出ましたが、足場の組立作業主任者は技能講習でございまして、これは、いわゆる上位の資格になりますので、そういった方には教育が不要であるとしたいと考えております。その方が 80 万人ぐらいで、差引き 60 万人ぐらいの方に対する教育が必要だと考えております。そうしたことで、先ほど言った経過措置の考え方も導入させていただきたいと考えております。

 それから、一人親方に対する特別教育ということですが、これにつきましては、労働者に限らず、安全な作業のための知識や技能というのは、その作業に携わる方であれば、誰にでも必要だと考えております。そのため、事業者や一人親方という労働者でない方につきましては、自ら知識や技能を学習・修得することになりますが、この場合、経費や機械を元請事業者等から与えられるかどうか問題になるかと思っております。それについては、今回の検討の中で厚生労働省としましては、元請事業者から関係請負人に対して、安全衛生確保のための経費がしっかり渡るような周知・啓発を国交省と連携して行うとしておりますので、そういったことについて、しっかり周知・啓発を図ってまいりたいと考えております。

○土橋分科会長 よろしいでしょうか。ほかにいかがでしょうか。

○角田委員 建設現場での墜落・落下というのは、死亡にすぐつながる事故ということになりますので、このように強化されることは大変よろしいことだと思います。もともと施行 3 年後を目途に措置の効果を把握というご説明ですが、資料 1-2 1 ページ目の右下の図、安衛則に基づく墜落防止措置の実施状況についての図ですが、分析対象 1,204 件とあるうち、組立解体時の最上層からの墜落は 308 件、これは解体時が多いかもしれませんが、組立解体、或いは変更もあると思いますが、一方通常作業時というのが896件あります。 2 m以上はすべて足場を組んで実際に通常の建築の作業もなさるわけですが、この 896 件についてどういう作業であったのか、こちらは特別教育の対象にはならないのですが、分けた解析もおやりになったのではないかなと思いますが、それらはいかがだったでしょうか。

○野澤建設安全対策室長 分けた解析もしております。この場で細かい数字は御説明できない点がありますが、今の御質問が、もしかしたらこういう理解でよいか分からないのですが、通常作業時の方にも特別教育などが必要なのではないか。そのようなことだとすれば、問題意識としてはないわけではないのですが、いかんせん通常作業時というのは、足場を利用して建設中の所に作業に行く人全てになりまして、いろいろな作業もありますので、なかなかそういった方に関して一定のカリキュラムの特別教育ということにはなじまないであろうということで、実は検討会の場では、そういった方に対しては、足場から身を乗り出すとか、そういった方もいるわけですが、そういった危険なことをしないようにしようとか、一般的な周知・啓発用の資料で啓発をしていこうではないかということで、検討会では検討されたという経緯があります。少し御質問の趣旨をこちらが勝手に汲み取ったかもしれませんが、そのようなことで御説明させていただきたいと思います。

○土橋分科会長 ほかにいかがでしょうか。

○明石委員 ちょっと質問ですが、 1 ページ目の右下の図の安衛則に基づく措置が「無」、 91.8 %。無しというのは、全く措置がなかったのか、手すりは上がっていたけれども、幅木がなかったとか、そういうのはなかったのでしょうか。

○野澤建設安全対策室長 実は 21 年改正前という段階と、 21 年改正後という段階がございまして、 21 年改正後の規則が守られていないものですが、実は 21 年改正前の規則は守られているというものは、この中に入っております。しかしながら、 21 年以降の規則としては守られていない。具体的な例で言いますと、 21 年以前というのは、枠組足場というのは、交さ筋かいというものだけでよかったのですが、その後の 21 年改正で下さん又は幅木というものを付けるということになりまして、その下さんと又は幅木は付いていないけれども、交さ筋かいはあるというようなものはこの中に入っているということです。

○土橋分科会長 ほかにいかがでしょうか。

○新谷委員 諮問案件ですので、労働側からの意見を申し上げたいと思います。建設業での労働災害、特に足場からの墜落が非常に増えてきているということは、本当に遺憾な出来事だと思っております。また、資料 1-2 の右下にある安衛則に基づく措置が 9 割で実施されていないという現状にあるわけで、今回の改正については、是非この方向で取組の強化をお願いしたいと思います。特に建設業については、 2020 年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、今、本当に建設需要が伸び、未熟練の労働者も建設業界に入ってきているという現状にありますので、この足場の対策ともども、建設労働者の安全対策の強化についても、こちらは不可欠だと思いますので、引き続き取組をお願いしたいと思います。以上、要望を申し上げまして、労働側として本諮問案件を了承したいと思います。以上です。

○土橋分科会長 ほかにございますでしょうか。

○鈴木委員 1点確認と要望なのですが、注文者の点検義務の充実というところで、悪天候、地震が抜けて、作業開始前ということでよろしいのですか。

○野澤建設安全対策室長 おそれいります。資料の作り方で誤解を与えたかもしれませんが、予定されているところは強風等の悪天候、中震以上の地震の後にというものに、足場又は作業構台の組立て、一部解体又は変更の後においてもですので、追加ということで御理解をいただきたいと思います。

○鈴木委員 要望ですが、先ほど国土交通省と連携していくという話の中で、いろいろこれに伴う経費も増加すると思いますので、その辺も国土交通省のほうに強力に要望していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○土橋分科会長 ほかにございますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱について、当分科会として妥当と認めることとしてよろしいでしょうか。

                              ( 異議なし )

○土橋分科会長 ありがとうございます。それでは、事務局で手続きをお願いいたします。

 次の議題に移ります。議題 (2) 「新規化学物質の有害性の調査結果」の報告について、事務局から説明をお願いいたします。

○角田化学物質評価室長 毎年御報告している、新規化学物質の有害性の調査結果について御説明いたします。資料 2 1 ページを御覧ください。まず上半分の枠の中で、新規化学物質の有害性調査の仕組みをまとめております。これは安衛法第 57 条の 3 に基づくものです。以下は条文からの整理です。

1 つ目のポツです。「化学物質による労働者の健康障害を防止するため、新規化学物質を製造等する事業者は、労働者の健康に与える影響についての調査 ( 有害性調査 ) を実施し、厚生労働大臣に届け出なければならない」とされております。 2 つ目のポツです。「厚生労働大臣は、新規届出があった物質について、名称等を公表するとともに有害性調査結果について、学識経験者の意見を聴き、必要に応じ、1届出事業者への健康障害防止措置の勧告、2微生物を用いた試験において突然変異を引き起こす性質 ( 変異原性 ) があると認められた物質について、届出事業者に健康障害防止措置を指示」ということになっております。 3 つ目のポツです。「厚生労働大臣は、学識経験者の意見を聴いたときは、その内容を官報公表後 1 年以内に本審議会に報告するものとする」とされておりますので、毎年この分科会に御報告しております。以上が仕組みです。

 下半分の四角の中が、学識経験者の意見の概要です。まず報告対象です。今回御報告するのは平成 25 12 27 日から平成 26 9 26 日までに、官報に名称が公表された新規化学物質です。公表は 3 か月ごとに実施しておりますので、その 1 年分ということです。 928 物質について学識経験者に意見を求めたところ、次のとおりでした。

 1の健康障害防止措置の勧告については該当なしです。2の変異原性が認められると判定されたものが 49 物質ありました。3ですが、2に該当した物質については、指針に基づく措置を実施することが妥当とされましたので、届出事業者に労働基準局長名で指針に基づく措置を講ずるよう、通知を発出いたしております。併せて、関係する事業者団体にも周知を行っているところです。指針の正式名は下の注書きにありますように、「変異原性が認められた化学物質による健康障害を防止するための指針」で、その物質を製造又は取り扱う作業について、作業環境管理・作業管理、作業環境測定、労働衛生教育、危険有害性の表示等を講ずることを規定しています。以上が御報告の概要です。

 次のページを御覧ください。以下のページは参考です。参考 1 に図があります。これは化学物質管理の体系図です。三角形の中の上のほうが規制が厳しい物質で、その規制の程度を右側に示しております。上から製造禁止物質、その下が特別規則で規制している物質、その下が一定の危険・有害性のある物質で、ここがリスク評価の対象となるものです。リスク評価の結果、リスクが高ければ 1 つ上の段に行くわけです。一番下の段は、危険性・有害性が確認されていない物質ですが、ただいま御説明したとおり、新規化学物質の届出等を受け、変異原性の確認により必要なものは指針による指導をしているということです。

 参考 2 ですが、変異原性が認められた 49 物質のリストが、 3 ページと 4 ページに書かれております。 5 ページの参考 3 が、先ほど申し上げた指針そのものです。 7 ページに参考 4 として、「変異原性試験等結果検討委員候補者名簿」となっております。これが学識経験者の先生方の名簿です。御報告は以上です。

○土橋分科会長 ただいまの説明について、質問等はありますか。

○半沢委員 今回の御報告では、検討委員会に意見を求めた 928 物質のうち、変異原性が認められたものが 49 物質でした。この調査結果は、現時点で入手された資料や把握されているデータ、更には治験に基づいて行われたものであると思っておりますので、特に異論はありません。今後についてですが、この調査結果を踏まえ、各事業場において速やかに対策が講じられるように御指導いただくとともに、現場で働く労働者にも確実に周知されるように、徹底をよろしくお願いしたいと思います。

○土橋分科会長 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは新規化学物質の有害性の調査結果については御報告を受けたということで、議題 2 は終了いたします。

 次に議題 (3) 、「第 12 次労働災害防止計画の実施状況について」です。前々回に行った 7 月の分科会において御報告いただいた内容に加え、追加報告があるとのことですので、事務局から説明をお願いします。

○美濃計画課長 議題 (3) について、資料 3-1 及び資料 3-2 により御説明申し上げます。今年 7 月の安全衛生分科会において、平成 25 年度中の第 12 次労働災害防止計画の取組について、御報告申し上げた次第です。その際、第 12 次防の数値目標であるメンタルヘルス対策の取組状況と、受動喫煙を受けている労働者の割合が調査中である旨、御報告したところです。資料 3-2 にありますように、政府統計の平成 25 年「労働安全衛生調査」において、関連の数値も調査しております。それらの調査結果については、本年 9 月末に公表されました。第 12 次労働災害防止計画の追加報告としては、今回の政府統計で把握された内容について御報告申し上げます。

 具体的には資料 3-1 2 ページを御覧ください。まず、メンタルヘルス対策についてです。平成 24 年から 25 年にかけて実施率は 12 ポイント改善され、取組は進んだものと受けとめております。また、平成 27 12 月からは、改正労働安全衛生法、ストレスチェックの創設に係る部分が施行されることとなっております。受動喫煙を受けている労働者の割合については、 4 ポイントの改善となっております。こちらは引き続き助成金の活用の呼び掛けはもとより、受動喫煙防止に係る改正労働安全衛生法の施行に合わせて、周知・啓発を図っていく次第です。

 また、この調査において、第 12 次防で状況把握すること等とされております非正規労働者の安全衛生に関する取組状況も、幾つか把握できたものがあります。後ほど担当より、詳しく御報告申し上げます。併せて、今年 8 月に労働災害の増加を受けた緊急要請を行ったことについては、前回、この分科会において御報告申し上げたところです。その後の状況についても、担当より御報告させていただきます。

○安達調査官 それでは資料 3-1 3 ページを御覧ください。非正規労働者対策ということで、 12 次防の抜粋が記載してあります。「非正規労働者に関する安全衛生活動や労働災害の実態把握と対策の検討」とあり、先ほどの労働安全衛生調査の中で一定の調査をしております。下に調査項目と結果の抜粋があります。資料 3-2 を御覧ください。該当部分を簡単に御説明申し上げます。

 まず、資料 3-2 3 ページを御覧ください。結果の概要があります。表の第 1 表です。こちらは正社員のほか、契約社員、パートタイム労働者、臨時・日雇労働者、派遣労働者という 4 つの形態を非正規労働者として調査しております。この 1 表目です。例えば正社員がいる事業所において、正社員が被災した事業所の割合が 1 表の中の 13.5 %という見方をしております。同様に契約社員においては 5.6 %、パートタイム労働者が 6.9 %、臨時日雇労働者が 11.3 %、派遣労働者が 3.9 %といった状況が見られました。

13 ページが非正規労働者対策に関する調査です。 13 ページ下段の第 19 表が、非正規労働者に対する安全衛生教育の実施状況です。非正規労働者に対して「安全衛生教育を実施している」と回答した事業所は、 52.9 %となっております。こちらの表について少し補足します。右の欄に「対象者がいない」という事業所が 11.5 %あります。ですから、この事業所を抜いて割り戻すと、非正規労働者に対する安全衛生教育を実施している事業所が約 6 割となります。業種ごとに細かく見るといろいろな取組があります。例えば、建設業においては実施している中の内訳として、熱中症対策が 74.3 %、製造業においては機械災害防止の教育、金融・保険業においてはメンタルヘルス対策が 65.6 %、医療・福祉においては腰痛教育というように、業種に応じた教育も一定程度進んでいるところも見られます。

  次に 14 ページの下段です。第 21 表は非正規労働者に対する安全衛生教育を実施していない理由も聞いております。一番多いのが「非正規労働者は危険な作業に従事していない」というもので 40.9 %です。ほかには「非正規労働者は勤務時間帯、曜日がバラバラのため」というのが 7.9 %、「非正規労働者は勤務中に作業以外の教育を行わせる余裕がないため」というのが 5.2 %という状況です。

15 ページは非正規労働者を安全衛生活動に参加させているかという調査です。第 22 表です。「活動に参加させている」というのが 51.9 %です。これも先ほどと同様で、非正規労働者のいない事業所を抜いて割り戻しますと、こちらも約 6 割弱になります。内訳を見ますと、例えば 4S 活動やヒヤリハット事例の報告といった活動に比較的参加させているという状況が見られます。下の第 23 表では、非正規労働者を安全衛生活動に参加させていない理由も聞いております。こちらも同様で、「危険な作業に従事していないため」というのが 22.8 %、「安全衛生活動は事業所としては特に実施していない」というのが 12 %、そのほかに「勤務時間帯、曜日がバラバラのため」というのが 8.7 %、「非正規労働者は短期間で辞める者も多く、入れ替わりが激しいため」というのが 5.3 %という状況が把握されました。

 資料 3-1 に戻って、 3 ページの下段を御覧ください。そういったことから、 12 次防期間中の取組あるいは今後の取組として、調査結果にもありましたように、まずは雇入時教育の徹底の指導を行っていきます。あと、経験年数の少ない労働者、いわゆる未熟練労働者の災害発生率も高いことから、こういった方への教育内容の充実を図る取組を、来年度に予算要求をしており、 12 次防期間中の取組を進めていきたいと考えております。

 次に 4 ページを御覧ください。労働災害のない職場づくりに向けた緊急対策の状況の報告です。前々回の 7 月に 12 次防の平成 25 年度、初年度の状況を御報告したときに、労働災害全体としては平成 22 24 年が増加傾向にあったところ、平成 25 年は一定の減少傾向が見られました。しかし平成 26 年上半期については逆に災害が増えたということで、 8 月に緊急対策を実施し、前回の分科会で御報告申し上げました。その直近の状況について御報告申し上げます。

 こちらの表に「上半期」と書いてあるのが、 1 6 月末までの状況です。昨日 11 月末日のデータが出ましたので、その状況を御報告します。括弧内の増減は対前年、平成 25 年との対比です。全産業の死亡災害については、上半期 19.4 %増が 11 月末で 0.5 %増、死傷災害については 3.6 %増から 0.6 %増というように、一定の改善をしております。以下、 12 次防の目標設定業種を順に見ますと、製造業の死亡については 12.3 %増が 15.3 %減、建設業の死亡については 28.2 %増から 8.1 %増、陸上荷物運送事業の死傷については 5.1 %増から 0.5 %減に転じております。第三次産業は上半期に比べ、いずれも一定の減少傾向が見られております。

 以上、全体としては上半期の大幅増には歯止めが掛かったものと考えております。これらについては労使の取組も含め、関係団体、労働災害防止団体をはじめ、緊急対策の一定の効果が出てきているものと考えております。ただ、業種によっては十分な減少が得られていない所もありますので、引き続き重点的な対象については取組を進めていきたいと考えております。

○土橋分科会長 ただいまの説明について、質問等はありますか。

○犬飼委員 今、平成 26 年の労働災害の発生状況の追加報告ということでお聞きしました。今年上半期に非常に増加した労働災害発生状況を踏まえ、厚生労働省は 8 月に「労働災害のない職場づくりに向けた緊急要請」を行われたわけです。資料 3-1 4 ページにあるとおり、 11 月末日時点では労働災害の発生状況は若干改善しています。しかし依然としてほとんどの業種において、前年同期比を上回っていることに変わりがないところです。厚生労働省としては引き続き注意深く動向を踏まえ、対策を講ずるべきであると考えています。

 今回の緊急要請では業界団体などに対する緊急要請と、都道府県労働局・労働基準監督署による指導という 2 つの柱が掲げられました。緊急要請に関する報告があった 9 16 日の当分科会でも申し上げましたけれども、要請すること自体が目的ではありませんので、要請に沿った取組が職場で確実に実行されるように、 PDCA を適切に回すことが大事だということを申し上げました。

 この点について 9 月の当分科会では事務局から、「状況改善が見られない場合は、関係団体に災害増加の背景要因や対策を聞いて、改めて災害防止対策の徹底を求める」、また「各都道府県労働局の状況を随時把握し、分科会にも相談しながら、効果的な対策につなげていきたい」という御説明があったところです。そこで、各関係団体や都道府県労働局の取組状況について、現時点でどのような見解を持っておられるのかを伺いたいと思います。

○田中安全課長 平成 26 年上半期までの死亡災害、休業 4 日以上の死傷災害の大幅な増加を受けて、 8 5 日に緊急対策を講じたわけです。具体的には産業界全体に対する企業の安全衛生活動の総点検の要請、 2 番目としては、労働災害が増加傾向にある業種に対する具体的な取組の要請、 3 番目としては、行政による労働災害防止団体等と連携しての安全パトロールの実施等を実施したところです。これを受けて労働災害防止団体を始め、安全衛生関係の 21 団体においては、 9 19 日に共同アピールを実施していただき、労働災害防止に向けて会員等の事業所に対し、積極的に働きかけをいただいたところです。

 また、建設業では「 STOP 労働災害」をスローガンに掲げ、各団体において「墜落・転落」「はさまれ・巻き込まれ」災害の防止に着目した対策に、精力的に取り組んでいただいたほか、製造業における食品加工用機械と、陸上貨物運送事業における荷役作業の安全対策の取組状況について自主点検を実施していただくなど、それぞれの事業所において安全衛生の取組の現状を再確認し、意識の向上が図られたのではないかと考えております。

 これらの結果、 11 月末現在では増加ではあるものの、かなりペースは抑えられたものと考えております。具体的に申し上げますと、建設業で重点的に取り組んだ「墜落・転落」については、 11 月末時点の死亡災害ベースで 134 人と、前年同期と同じ数字になりましたし、製造業においても「はさまれ・巻き込まれ」災害が 53 人と、やはりこれも前年同期と同じ数字になっております。こういった状況になっている中、引き続き労働災害防止を図っていきたいと考えております。

○小畑委員 資料 3-1 の関係です。第 12 次労働災害防止計画の実施状況 ( 追加報告 ) について 2 点ほど御質問させていただきたいと思っています。 2 ページにメンタルヘルス対策に取り組む事業所の割合についての記載があります。確か平成 23 年度は 43.6 %だったと思っております。平成 24 年度が 47.2 %、 25 年度が 60.7 %というように着実に増加しておりますが、目標値である 80 %以上にはまだまだ遠い数字となっています。

 また、資料 3-2 8 ページの第 10 表、メンタルヘルス対策に取り組む事業所割合を見ますと、従業員 300 人以上の事業所では実施割合が 9 割を超えていますけれども、小規模事業所では 6 割程度にとどまっています。中小事業所でメンタルヘルス対策が進まない理由としては、経営基盤の脆弱性とか、安全衛生に関する人材確保が難しいということなのでしょうけれども、労働者がメンタル不調を起こして休職する場合を考えたときに、労働者一人ひとりの役割が大きく、交代要員も少ない中小事業所こそ影響が大きいというのが実態だろうと思っております。

 したがって事業面から見ても、中小事業所でこそしっかりとメンタルヘルス対策が実施されることが重要ですし、働く側からすれば、事業所の規模によってメンタルヘルス対策に差があること自体が、不合理だと言わざるを得ないと思っています。そこで、資料 3-1 にこれまでの取組が記載されておりますけれども、メンタルヘルス対策の目標値である 80 %以上を達成するために、厚生労働省としてはどのような方策を講じていかれるのか、お考えをお伺いしたいと思っております。これが 1 点目です。

2 点目です。資料 3-2 10 ページの第 15 表、「メンタルヘルス対策に取り組んでいない理由」を見ますと、「該当する労働者がいない」と回答した事業所が 39 %あります。これがなぜ複数回答の中の選択肢にあるのかは別としても、 39 %を除く事業所、つまりメンタルヘルス対策を行うべき労働者がいるにもかかわらず、メンタルヘルス対策に取り組んでいない事業所が、複数回答なので単純な割戻しはできないのですが、記載の 21.8 %よりは、間違いなく多い事業所数であることが推定されます。該当者がいるにもかかわらず、メンタルヘルス対策に取り組む必要性を感じないとするのは、使用者としての安全配慮義務は一体どうなっているのか、甚だ疑問だと思っております。この結果について、事務局の分析なり受止めをお伺いしたいと思います。

○井上産業保健支援室長 メンタルヘルス対策については、 50 人未満の非常に小規模のところでは、対策がなかなか進まないということが事実としてあります。私どもとしては産業保健スタッフもなかなか充実していないところに対する支援として、これまでも産業保健総合支援センター及びその地域窓口でやっておりますけれども、これからも支援をしていきたいと考えているところです。

 また、メンタルヘルス対策の必要があるにもかかわらず、やっていない所もあるではないかという御意見でしたが、今回、ストレスチェック制度の創設もありますので、こういったことも契機にメンタルヘルス対策を進めていただけますよう、周知・啓発なり支援なりを進めていきたいと考えているところです。

○縄野委員 受動喫煙防止対策についてです。資料 3-1 にありますように、職場で受動喫煙を受けている労働者の割合を、目標年である平成 29 年までに 15 %以下にするという目標が設定されておりますが、平成 25 年時点では 47.7 %ということで、前年の平成 24 年と比較しますと、 4.1 %しか改善されていないわけです。このままのペースでいきますと、平成 29 年の目標達成というのは、非常に困難と言わざるを得ないと思っております。これまでの取組では助成金、電話相談窓口、説明会、そして測定機器の貸与等の取組をされておりますが、平成 29 年の目標達成に向けて、今後、具体的にどのような対策を考えておられるのかお聞きしたいと思います。

 また、 6 月に成立した改正労働安全衛生法においては、受動喫煙防止対策が努力義務とされたわけですが、私ども労働側としては、あくまでも義務化すべきであるということを改めて御意見として申し上げたいと思います。

○泉労働衛生課長 受動喫煙防止対策については資料 3-1 にもありますように、来年 6 月から改正労働安全衛生法が施行され、受動喫煙防止対策の努力義務化ということになります。これについて現在周知を図っており、関係者の関心も非常に高くなっています。助成金についても引き合いが増えていると言いますか、取り組むところが増えているという状況です。今後ともこの啓発活動に取り組み、目標達成に向けて努力していきたいと考えております。

○半沢委員 私からは非正規労働者対策について、幾つか質問と御意見を申し上げたいと思います。職場における安全衛生活動は本来、正規や非正規などの雇用形態に関係なく、全ての労働者に実施されるべきであると思っております。資料のほうで実態を拝見しますと、資料 3-1 3 ページにあるとおり、非正規労働者を安全衛生活動に参加させている事業場の割合は 51.9 %です。対象がいない所を除けば 6 割というお話もありましたが、逆に言えば、 4 割は参加させていないという状況だと思っております。一方、資料 3-2 15 ページの第 23 表を拝見しますと、その理由として「その他」という事業場が 59.5 %で最も多く、次いで「危険な作業には従事していないため」となっております。そこで 1 つ質問です。この「その他」が最多となっている内容について、厚生労働省はどのように分析されているのかを教えていただきたいと思っております。

 もう 1 つは、資料 3-1 3 ページ、非正規労働者に対する取組ということで、下のほうに経験年数の少ない労働者 ( 未熟練労働者 ) に対する教育内容の充実を図る取組 ( 平成 27 年度予算要求 ) となっております。こちらは先ほど事故率が高いとおっしゃっていたのですけれども、どれぐらい高いのかというのが 1 つの質問です。この事業を見てみますと、概算要求額は約 660 万円、未熟練労働者への安全衛生教育の実態等をヒアリングし、実態に係る事業者向けマニュアルを策定するということがその概要となっているわけです。このマニュアルを策定すること自体に異論はないわけですけれども、それだけでこの非正規労働者に対する対策は、なかなか進んでいかないのではないかと思います。また、この先も含めて、それ以外にも対策が講じられるべきではないかと思っています。これについてもお考えがありましたら教えていただきたいと思います。

○田中安全課長 まず、安全衛生活動に参加している者が少ないという問題と、その中で「その他」が非常に多いという部分が、最初にお聞きになられていたことだと思っております。はっきり申し上げて「その他」という分類については、回答を並べている中に「その他」という項目があり、それを選んだ方が一番多かったということで、質問票がうまくいっていなかったのかなという部分で、この分析は私どもとしても非常に苦慮している部分です。

 御指摘のように、非正規労働者の参加割合が低いというのは確かです。「非正規労働者は危険な作業に従事していないため」というのが、「その他」を除くと一番多い結果になっておりますので、非正規労働者本人が危険な作業を行っていないとしても、その周辺で関連する方は、何らかの危険業務をやられている可能性もあります。実際に危険な作業をされていない非正規労働者であっても周辺で行われている危険作業は、やはり認識しておかないと災害につながる危険性もあります。そういった部分で事業者の理解を得て、参加を進めていただけるよう、理解を深めていきたいと考えております。

 それから、事故率についても整理はしているのですけれども、本日、ここに持ち合わせていないので、後ほど御説明させていただくということでよろしいでしょうか。

 それから未熟練労働者対策としては、雇入れ時の教育が一番重要です。やはり入ったときに働く場にどのような危険性があるのか、働く場の問題もありますし、自分の行う作業の危険性もあります。そういう問題をしっかり認識していただく、教育していただくというのが、一番大切なことだろうと考えております。そのために、未熟練労働者向けの教育テキストのマニュアルを作りたいと考えております。そういうものを利用していただいて、適切な雇入時教育が実施されるように働きかけていきたい。それをツールとして、実際に周知を行うのは私どもの監督署であり、関係団体、いろいろな業界団体にも御協力をお願いしたいと思っております。そういったチャンネルを使って広めていく中で、未熟練労働者に対する教育を通じて、事故に遭わないための教育を進めていきたいと考えております。

○半沢委員 資料 3-2 にある、非正規労働者を安全衛生活動に参加させていない理由について「危険作業に従事していないため」というのが一番多かったり、安全衛生教育を実施していない理由として、「勤務時間帯、曜日がばらばらのため」ということですが、そういった理由によらず、やはり徹底されるべきだと思っておりますので、是非その点の徹底をよろしくお願いしたいと思います。

○土橋分科会長 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

○新谷委員  12 次防の実施状況について、資料 3-2 の安全衛生調査の結果を踏まえて分析をしてもらっているのですが、何点か教えてほしいのです。資料 3-1 3 ページに非正規労働者対策が書いてあって、 12 次防で我々もここはかなり課題があるということで、職場の雇用形態別の構成を見たときに、非正規労働者が非常に増えているので対策が重要ではないかという指摘をさせていただいています。しかし実態がまだよく分からないから、取りあえず調査をして、というのが 12 次防の大きな流れだったと思います。それを受けて、「労働安全衛生調査」をやっていただいたと思うのですが、今日いただいている資料 3-2 の表の最初に、「労働災害に関する事項」というのがあって、結果が書いてあります。それは資料 3-2 3 ページ第 1 表に、「就業形態別労働災害の延べ被災労働者数階級別事業所割合」と書いてありますね。これをどう読めばいいのかという分析の仕方を教えてほしいのです。

 第 1 表の左端から正社員があって、正社員がいる事業所で被災労働者がいた割合が 13.5 %、同じく契約社員がいる事業所で 5.6 %、パートタイム労働者がいる事業所で 6.9 %、日雇、派遣とそれぞれ出ています。これをどう分析するのかということです。要するに、事業所の中にいる構成割合がそれぞれ違うはずですよね。契約社員が一体何パーセントいるのか分かりませんし、パートタイムも一体何パーセントいるのか分かりません。それで発生した率が千人率ではないのですが、在籍労働者の数の割合でいくと多いのか少ないのか、そこが分からないのではないかと思うのです。

 資料 3-1 3 ページの表の最初の「調査項目」に対する「結果」と書いてある内容は、資料 3-2 から全くそのとおり抜いてきているのですけれども、では、これをどう見るのかが全くないのです。非正規労働者の労働災害が正社員に比べて多いのか少ないのか、それは正社員以外の非正規の中でどこが問題なのかという分析が、全くできていないのではないかと私は思うのです。もし、いや、そうではないというお考えがあれば教えていただきたいというのが 1 点です。

 もう 1 つは同じ課題意識で、資料 3-2 6 ページです。これも 12 次防の中に書かれていた、非正規労働者に対する雇入れ時の教育です。この内容を見ると第 6 表に、新規の雇入れ時の教育に対して「実施している」「実施していない」というのがあって、新規の雇入れ時に対し、雇用形態によって派遣労働者に対する教育が 10.4 %と書いてあるのです。これも一体どう見るのか。要するに、回答事業所の中に派遣労働者がいない事業所も回答群に入っているのかどうか。いなければこういう数字になるのかもしれませんけれども、そこの分析が全くないので、それをどう読むのかということです。

 派遣労働者がいるのに、たった 10.4 %しか新規の受入れ時の教育をしていないのかどうか。その分析は多分、クロス集計を掛けなければ分からないと思いますので、これだけでは何とも言えない。要するに、評価のしようがないと思うのです。この分析こそが 12 次防で重要なポイントになっていたと思いますので、もう少し我々が 12 次防で申し上げた課題に対応する、精緻な分析をお願いしたい。それがないと全く前に進まないと思います。今、分からなければ後日でもいいのですけれども、 3-2 の資料では分析が不足していると私は思います。

○安達調査官 まず、 2 点目を若干補足させていただきます。第 6 表は、全ての事業所に対して調査をしていますので、派遣労働者がいる事業所に対しての数字ではありません。ですから確かにこの表では、全体の傾向としての数字を見ています。資料 3-2 21 ページを御覧ください。この調査は事業所調査、いわゆる企業の人事労務担当者に調査するものと、そこの事業所で雇用形態に応じ、各労働者に対して調査した労働者調査の 2 つがあります。ですから労働者調査は、ある程度抽出調査という形になります。

 第 34 表を見ていただくと、今度は「安全衛生教育を受講されましたか」という労働者に対する調査結果があります。「安全衛生教育を受けた」というところで、下のほうの就業形態ということで正社員、契約社員、パートタイム労働者、派遣労働者 54.8 %となっています。これも何年働いた方が、どういうタイミングで受けたかということもありますけれども、今後もこういう労働者調査と、先ほど御指摘いただいた事業者調査それぞれを組み合わせながら、調査をしていかなければいけないと考えております。

 あと、 1 点目に御指摘のあった 3 ページの事業所調査についてです。これは新谷委員の御指摘のとおり、 1 つの傾向として見るのですけれども、これは定量的な評価がなかなか難しいところです。この調査表を作るときに私が聞いているのは、以前も同様の調査がありましたので、それとの傾向を少し比較するとか、おそらくそういうことで 1 つの傾向を見ようという形で作られたものと考えています。今後も 12 次防期間中に、より定量的な調査も必要と考えておりますので、今の御指摘も含めて考えていきたいと思っております。

○新谷委員 この調査は政府統計ではありますけれども、総務省の統計局の調査ではなく、厚生労働省の統計情報部がやられている調査なので、個票も全部お持ちだと思います。担当課としては、もうやられているのかもしれないけれども、やはりクロス集計をやって、一体どこに問題があるかというのを深掘りしないと、本資料を見ても問題がどこにあるのか、何も分からないわけです。分析はやられていると思いますけれども、その結果についても是非開陳していただきたいと思っています。

○土橋分科会長 ほかにいかがでしょうか。それでは 12 次防の平成 25 年度の実施状況についての追加報告を受けたということで、議題 (3) は終了いたします。

 次に議題 (4) 、「ストレスチェック制度に関する検討結果について」ということで、まず事務局から説明をお願いします。

○井上産業保健支援室長 私のほうからは、ストレスチェック制度に関する検討会の報告書について御説明したいと思います。資料 4 です。これにつきましては、 6 月に改正された労働安全衛生法に基づきますストレスチェック制度の運用につきまして、 7 月から検討会を開催し検討を進めてまいりました。今般、報告書の取りまとめを行いましたので、それを御報告したいと思います。

 まず、制度の概要とこれまでの検討の方法につきまして、御説明を少ししたいと思います。資料をお開きいただいて報告書の 1 ページ、 1 の「はじめに」です。 7 25 日の当分科会でも御報告しましたけれども、 6 25 日に改正労働安全衛生法が公布されています。その中でストレスチェック制度が新たに制度として導入されたということです。

 若干、御説明しますと、事業者は、労働者に対し、医師等による心理的な負担の程度を把握するための検査 ( ストレスチェック ) を行わなければならない、となりました。検査の結果については、検査を実施した医師等から直接本人に通知され、あらかじめ本人の同意を得ないで、事業者のほうに提供してはならない。事業者のほうでは、検査結果の通知を受けた労働者のうち、高ストレスであるという方について申出があったときには、医師による面接指導を行わなければならない。事業者としては、申出を理由として、不利益な取扱いをしてはならない。面接指導の結果に基づき、医師の意見を聴き、その意見を勘案し、必要があると認めるときは、就業上の措置を講じなければならないこと。厚生労働大臣は、必要な指針を公表すること。こういったことが法律上、定められたところです。

 施行につきましては、前回、 9 16 日の本分科会でも諮問答申いただきましたが、政令の中で平成 27 12 1 日となっています。

 私どもとしましては、運用をどう具体的に行っていくかというところで、 7 月から 3 つの検討会を開催いたしました。 2 ページをお開きください。検討会として 7 月から 9 月にかけて、一番上にある「ストレスチェック項目等に関する専門検討会」を開いています。 9 名の専門家の方に集まっていただき、ストレスチェックの項目等について検討していただきました。その中間取りまとめを踏まえ、その下の 2 つ、「ストレスチェックと面接指導の実施方法等に関する検討会」、一番下の「ストレスチェック制度に関わる情報管理及び不利益取扱い等に関する検討会」、この 2 つの検討会を 10 月から開催し、先日、 12 15 ( ) に、この下の 2 つの合同検討会で最終回とさせていただき、報告書を取りまとめていただいたということです。

 内容につきまして、資料 4 の最初の 2 枚、「報告書の概要」というペーパーで御説明したいと思います。

1 は、ストレスチェックの実施についてです。実施に当たり、前もってストレスチェックの実施方法、実施体制といったことについて、衛生委員会のほうで審議・確認し、労働者に通知することが適当であろうと取りまとめられています。

 ストレスチェックの実施方法については、 1 年以内ごとに 1 回以上実施 ( 一般健康診断と同時実施も可能 ) で、調査票によることを基本とする、となっています。ストレスチェックの実施者となれる者として、医師、保健師のほか、一定の研修を受けた看護師、精神保健福祉士が適当だろうとなっています。この実施者となる方については、事業場での業務内容や勤務状況といった状況について、日頃から把握している産業医等の方がなることが望ましいだろうということです。今回のストレスチェックの結果が、本人の同意がない限り、事業者のほうに提供されないという趣旨を踏まえると、労働者に対する人事権を有する者については、この実施者にはなれない。例えば医師がトップにいるとしても、その方は実施者になれないということが適当であろうとなっています。

 ストレスチェックの項目ですが、このストレスチェックの目的がメンタルヘルス不調の未然防止で、そういった趣旨を踏まえると、ここにあります 3 つの領域、仕事が多いといった「仕事のストレス要因」、疲れているというような「心身のストレス反応」、上司や同僚と話ができるといった「周囲のサポート」、この 3 領域を含めることを必須とするのが適当であろうとなっています。標準的な項目としては、旧労働省委託研究により開発された、職業性ストレス簡易調査票 (57 項目 ) が適当であろうと。ただ、中小規模事業場では 57 項目はちょっと多いのではないかという御意見もありましたので、より簡易な項目についても国として示すのが適当であろうとなっています。

 同意の取得ですが、ストレスチェック結果について本人の同意があれば事業者に提供することになりますが、事業者に提供する際の労働者の同意の取得については、提供する内容を本人が承知しておく必要があるという議論があり、次の方法が適当ではないかとして、事前同意やストレスチェック実施時の同意は不適当であろうとなっています。 1 つ目の方法として、結果の本人への通知後に、個々人ごとに同意の有無を確認する。 2 つ目の方法として、通知した後、本人から面接指導の申出があった場合に、同意があったものとみなす。こういった方法が適当ではないかとなっています。

 ストレスチェック実施後の対応ですが、個人のストレスチェック結果の保存については、事業者が、実施者に行わせる。実施者の産業医の先生が退職されて保存することが困難な場合は、実施事務従事者 ( 実施者を除く ) 以外にも携わっている方がいますので、そういった方に保存させることも可能ではないかとなっています。高ストレスと評価された者のうち、面接指導の申出を行わない労働者に対して、実施者が面接指導の申出勧奨を行うことがいいのではないかということも、取りまとめの中に書いています。こういったストレスチェックを実施した後、相談窓口を広げることが必要だろうと。相談しやすい環境を作って対応を行うために、保健師、看護師等による相談対応も望ましいだろうとなっています。制度として面接指導を経て就業上の措置を講じるとなっていますので、こういった医師による面接指導の手続を踏まずに、就業上の措置を講じることは不適当だろうとなっています。事業者が入手した、本人の同意で提供された個人のストレスチェック結果を、就業上の措置に必要な範囲に限定せず、そのまま上司、同僚等に提供し共有することは不適当だろうとなっています。

 ここまでは個人対応のことでしたが、ストレスチェック結果を職場環境の改善につなげるために集団的な分析、その分析結果に基づいて職場環境の改善を行うことが非常に重要だろうということで、いろいろと御議論が検討会の中でありましたけれども、事業者の努力義務とすることが適当であろうとなっています。ただ、この集団的な分析結果は本人の同意なく事業者は把握可能ですが、少人数だと個人が特定される恐れがある。誰々ということが分かってしまうこともあり、 10 人未満の集団では分析対象となる労働者全員の同意がない限り不適当だろうとなっています。

2 は、面接指導についてです。医師による面接指導については、労働者から申出があった後遅滞なく行うことが適当であり、当該事業場の産業医等、状況をよく知っている者が実施することが望ましいということです。

3 は、派遣労働者の取扱いについてです。派遣労働者個人に対するストレスチェックの実施、本人通知、面接指導については、法令上、派遣元が自分の労働者に対する健康管理ということで実施義務を負うことが適当だろうと。ただ、集団的な分析については、職場環境を把握して改善するということですから、実際に働いている職場での実施が適当だろうとして、派遣先のほうで実施する努力義務とすることが適当ではないかとなっています。

4 は、労働者に対する不利益取扱いの防止についてです。面接指導の申出に対する不利益取扱いは、労働安全衛生法上、禁止されています。その後、以下の行為は禁止されるべきとして 5 つ挙げていますが、こういったものは禁止されるべきであろうとなっています。

1はストレスチェックを受けないことを理由とした不利益取扱い。2はストレスチェック結果の提供に同意しないことを理由とした不利益取扱い。3は高ストレスと評価された労働者が、面接指導の申出を行わないことを理由とした不利益取扱い。4は面接指導の結果を理由とした以下の行為として、解雇、雇用契約の不更新、退職勧奨、不当な動機・目的によると判断される配置転換・職位(役職)変更、労働契約法等の労働関係法令の定めに反する措置を講じること。5は面接指導を行った医師の意見と著しく内容・程度の異なる措置 ( 労働者の不利益となるもの ) を講じること。こういったものは禁止されるべきであろうとなっています。

5 は、その他です。今回のストレスチェックの制度は外部機関への委託も想定されるわけですが、事業者のほうでストレスチェックを外部機関に委託する場合は、あらかじめ、その外部の委託実施体制や情報管理の適切さなどを、十分に確認することが望ましいとなっています。確認事項については国のほうで示すことが適当だろうということです。このストレスチェック制度の行政への報告については、ストレスチェックや面接指導の実施状況を労働基準監督署に報告させることが適当ではないかとなっています。

 今回の検討会の報告を基に、今後、省令、指針といったものの策定作業を進めてまいりたいと考えているところです。以上です。

○土橋分科会長 ただいまの説明につきまして、質問等ございますか。

○新谷委員 ありがとうございます。この検討会については労使の関係者も参画させていただきましたので、その際にも意見を申し上げてきたところですし、その申し上げた意見についても反映していただいたと考えています。確認したいところがありまして、先ほど最後におっしゃった点で、この検討会報告を受けて必要な省令がまた審議されていくと思いますが、この分科会での審議の対応と、いつ頃、省令が発出されるのかというタイミングをお聞きしたいと思っています。

 それと、その省令との関係もあるのですが、検討会報告書の 17 ページに、法律上明示的に禁止されている不利益取扱いが書かれていて、1、2とあります。これらの不利益取扱いの内容について、例えば 18 ページの所に不利益取扱いの内容が (a)(b)(c) と書かれていますけれども、これは省令の段階で出てくるのだと思います。その不利益取扱いの具体的内容というのは、この検討会報告に基づいてやられるのかどうか。特に 17 ページには具体的な内容は書いていなくて、 18 ページの所にだけ書いてあるのですが、この辺の扱いはどういうふうにされるのか。その段階でまた意見を申し上げるつもりではいますが、それがどのようになっているかと、これは法律のほうに書かれているのかもしれませんが、この禁止事項に対する違反はどのような対応があるのか。これは罰則に基づく何かの対応があるのか。行政罰に当たるのかもしれませんが、その辺の禁止されているものに対して、事業者なり実施者が違反をしたときの取扱いがどのようになっているか、教えていただきたいと思います。以上です。

○土橋分科会長 事務局からお願いします。

○井上産業保健支援室長 省令につきましては、年度内にはお示しをしたいと思っていますので、その前にこの分科会で御審議いただくことになろうかと思っています。それから不利益取扱いのところですが、法律で禁止されているところについては、罰則はありません。法律上の禁止ということで罰則はないということになっています。こういった禁止されるべき不利益取扱いにつきましては、今のところ指針のレベルでお示しすることを考えているところです。

○新谷委員 法律によって 50 人以上の事業場に対し、ストレスチェックの実施を義務付けすること、これは非常に大きな一歩だと思いますけれども、受検しない労働者も中にはいるかもしれません。基本的に一次予防としてストレスチェックをやって、早く発見して、ということは大事なことだと思います。ただ、これをやったがために個人情報の管理がうまくいかなくて、事業者側がこの結果に基づいて不利益な取扱いをする。例えば配置転換とまではいかなくても、人事考課上、評価を下げてしまうということも想定されるわけです。それは、どのように不利益取扱いの禁止として保護されるのか。かつ、それが実効性あるものとしてどう保護されるかは大事なことなのです。

 省令の中でどのように書くかですが、その対策がうまくできなければ本当に司法判断で、労働審判なり裁判に持っていくしかないとなると、これは行政も含めていろいろな司法上のコストもかかりますので、できるだけこの法律に則った適切な運用がされるように、この検討会報告書にも書かれてあるのかもしれませんが、対応をお願いしたいと思っています。

 それと、検討会報告書の冒頭に書かれていますけれども、もともとこのストレスチェックの実施は、この分科会報告の中では 50 人以上という要件を付けていなくて、法案審査の段階で与党の中で修正がかけられて、それが閣法で出て行ったという経緯があるわけです。検討会報告書の冒頭に書かれていますように、 50 人未満の事業場については、確かに今回の法律の中では措置義務として、実施の義務でなく努力義務とされたわけですが、全ての労働者に対してストレスチェックを行うべきということから言えば、法律上の義務ではないというものの、かなり強いトーンでの措置をお願いしたい。それがこの分科会報告をまとめた時の本分科会の意思だったと思いますので、お願いしたいと思います。

 もう 1 つ、最後に、初めてストレスチェック制度を取り込みますので、厚生労働省には実施状況の把握方法を今のうちから考えておいていただきたい。先ほど労働安全衛生の調査などもありましたけれども、このストレスチェックが我が国の職場の実態に対してどういう影響を与えて、それがメンタルヘルス対策に非常に有益なものとなるかどうか。それは、設問項目や運用の仕組みについてもチェックをしていかないといけませんし、チェック体制についても省令との関係が出てくると思いますので、あらかじめ想定した上でシステムを作っていただきたいと思います。以上です。

○土橋分科会長 御要望ということで、事務局側、よろしいですか。ほかにございますか。

○明石委員 この検討会、私は何度か傍聴させていただきました。委員の皆様方は真摯に議論していただいたと思っています。報告書は報告書ですが、事業者として十分に盛り込まれたかということに関しては、若干疑義がありまして、本当にこれがやれるかなという疑問はあります。

3 点だけ、指針、マニュアル等のときに御勘案いただきたい点を申し上げます。 1 つ目は集団分析です。集団分析は、事業者として、すぐに中小企業が個人と並んでできるかとなると、なかなか難しいのではないかと思います。これは附帯決議にも書かれていますけれども、「やれ」と書かれているわけではないのでもう少し検討を深める。それから、どんな事例があるのか、どういうシステムができるのかみたいなことを、もう少し検討していただきたかったなというところがあります。

2 つ目は勧奨です。勧奨ポイントが 3 つあって、受検のところ、同意をとるところ、面接指導をやるところと 3 か所あります。最初、受検のところで受検義務が労働者にはありませんので、やらないと言った人に我々が言うと、すぐにパワハラと言われるのではないかというところがちょっと懸念材料です。面接指導のところの勧奨も、この報告書ではかなり色濃くというか、 3 つ続けて書かれています。これも、要は高ストレス者イコール病人ではありませんので、あまり勧奨しすぎるというのはちょっと問題ではないかと思っています。そこら辺の塩梅については事業者に任せますと言われるのは、またちょっと辛い話なので、そこら辺は整理をしていただきたい。

 最後、 3 つ目は結果の保存です。同意して戻って来るものについては事業者は十分保存ができると思いますが、同意をしない者について、実施者又はその実施者がいなくなったときに事業者の実施事務従事者ですか、ここら辺は企業の人も携わる可能性があるので、企業が保存するのは危険度が高いというか、すぐにハラスメントにつながると言われかねないので、そこら辺はもう少し整理をしていただきたいと思っています。

2 つ、お願い事ですが、この報告書、ここに「相談窓口を広げ」といきなり書かれていて、少しスペックが高いと思います。従業員 50 人の企業、一番低いところの企業がどうやってできるのか。本当にスムーズにやれるのかということを、もう一度お考えを頂きたいと思います。もう 1 つ、これは産業医さんがかなり重い職分になっていますが、今でも産業医さんはちょっと少ないと言われていますので、そこら辺、持っていて世の中に出ていない方が結構いらっしゃると思います。そこら辺の方をうまく配置していただくような方策も、併せてお考えいただきたいと思っています。以上です。

○土橋分科会長 事務局側からお願いします。

○泉労働衛生課長 今、 3 点の御質問と御要望をいただきました。 1 つ目の集団分析の件につきまして、改正労働安全衛生法の附帯決議において、労働者個人が特定されずに職場ごとのストレスの状況を事業者が把握し、職場環境の改善を図る仕組みを検討することが決議されていましたので、それを踏まえ検討会においてその必要性等について議論を行ったものです。検討会の議論においては労働者に対する個人のアプローチ、セルフケアとともに、職場環境の改善がこの仕組みとしては非常に重要だという議論が行われ、努力義務ではなくて義務化すべきではないかといった議論も含めて、いろいろな意見が交わされたところです。現時点では集団的な分析が広く普及している状況にはないといったことから、まずは集団的な分析を行うこと、そしてその結果に基づいて、職場環境の改善を行うことを事業者の努力義務とするところにとどめ、その普及を図ることが適当とされたところです。

 厚生労働省としましては、個人に対するストレスチェック及び面接指導による個人のストレスの低減、併せて職場環境の改善によるストレス要因そのものの低減を共に進めていくことが必要だと考えていまして、メンタルヘルス不調の予防に資するものとして、集団分析・職場環境改善を進めていくこととし、またその手法の普及についても、国としても努力をしていきたいと考えています。

2 点目の勧奨のところですが、メンタルヘルス不調を未然に防止するためには、ストレスチェックをなるべく受けていただく。そしてストレスチェックの結果、高ストレスであると評価された方について、なるべく医師の面接指導を受けていただき、必要な措置につなげていただくことが必要だろうと考えています。このため、面接のところについては、検討会においては、高ストレスであると評価された労働者から申出がない場合には、まず、ストレスチェックを行った実施した医師等から申出の勧奨を行うことが適当。このような方向性が示されているところです。具体的にどのような勧奨を行うかについては、各事業場の衛生委員会等において、調査審議をいただいて決めていただくことが適当ではないかと考えています。

3 点目の結果の保存ですが、今回のストレスチェック制度は労働者のメンタルヘルス不調を防止するために、ストレスチェックや面接指導の一連の対応、これは事業者の責任において行うことを求めるというのが制度のつくりですので、結果の保存も事業者の責任において実施することの一環として対応していただくという枠組みになるものと考えています。ただ、保存の実務については事業者の指示を受けて、実施者等が行うということになります。事業者はその結果そのものを見ることができないからと言って、その結果の保存の責任を、実施者個人に帰すということは、これは適当ではないと考えます。包括的に、事業者の責任において行っていただくという仕組みで今回の報告書は記載されています。

○土橋分科会長 ほかにいかがでしょうか。

○城内委員 質問が 2 つあります。 1 つは、資料 4 の下から 2 つ目の○、「事業者が入手した個人のストレスチェック結果については、就業上の措置に必要な範囲に限定せず、そのまま上司、同僚等に共有することは不適当」と、この意味がちょっと私は理解できないので、具体的にどういうことを想定したのかを御説明いただきたい。

 もう 1 つは重い話かもしれませんが、メンタルヘルスといいますか、ストレスチェックが必要かもしれないという場合に、労働者がストレスチェックを受けましょうということと、集団的な分析をしましょうというのは分かったのですが、実際にメンタルヘルスに問題がある場合に、例えばパワハラとかセクハラとか、そういう個人的な問題が起こることが多いと思っています。だけどその解決はどうするかというのが報告書の中では私から見るとあまり書かれていなかったように思うので、それは集団として処理するというか、対策を行っている中に含まれたのか、現状ではそれは非常に難しかったので、あまり議論しなかったのか、少し経緯だけお聞きしたいのですが、よろしくお願いいたします。

○井上産業保健支援室長 まず 1 つ目の、入手した個人のストレスチェックの結果を共有の所ですが、ストレスチェックの結果としてこの資料の参考資料の後ろのほうにあります、想定されているのが「あなたのストレスプロフィール」といったものが事業者のほうに提供されると考えられています。その中で、例えば上司のサポートとか、同僚のサポートが非常にないとか、そういったことがあった場合に、そのまま上司か同僚に共有するのはちょっと適当ではないということです。そのまま共有することが不適当というのはそういうことです。

 それから、セクハラとパワハラ、必要な就業上の措置という所ですが、その辺については、個人的な対応、あるいは集団的な対応の両方とも必要となってくる場合もあると思いますし、それぞれ個別の事案ごとにいろいろと違うところだろうと思いますので、その辺りは面接指導を行った産業医の先生とか、そうした方が事業者に意見を述べるといったところで、個別的に対応していくものだろうと思っています。

○角田委員  2 つほど質問です。最初に、資料 4 ストレスチェック制度に関する検討会報告書の概要の最後ですが、実施状況の行政への報告とあります。具体的には検討会報告書の 19 ページに当たるところですが、イ「行政への報告」ということで、実施時期や対象人数、受検人数、面接指導の実施人数、この辺りが報告されることになっています。実際にストレスチェックが実施された場合、実施者の立場から見て、相応にストレス反応の点数が高い場合が、面接指導を受けるべきというような人数に当たるかと思います。それに対して実際に面接が実施されたという人数がもしあるとすれば、折角実施されたストレスチェックによる元々の目的は、メンタルヘルス不調の発症未然防止ということですから、医師面談が望まれるのにしないという人数なども把握し、それが当該監督機関から指導の対象とされる可能性があってもいいのではないかと思うのですが、如何でしょうか。行政への報告として、このくらいの内容に限ってしまうのは、何か理由があるのでしょうか。これがまず 1 つ目の質問です。

○井上産業保健支援室長 実はその辺りも検討会の中でも議論されたのですが、この立て付けとして、調査票による数値が高いとか低いとか、そうした数値評価をするというようなところがあって、しかも基準について、それぞれの企業でも決めていいですよという立て付けになっていますので、調査票も全然違う、基準も全然違うという場合にそういったものを報告していただいて、どれだけの意味があるのだろうかということもありました。そういったこともあって、高ストレスと評価された者の人数というところまでは行政のほうで把握するようなことは必要ないではないかということでした。あと、面接指導の申出をした人数も報告してはどうかみたいなこともあったのですが、それは申出をしたら面接指導を実施しなくてはいけないということになりますので、それはもう実施人数と同じだろうと。最終的に、この 4 つを報告することが適当とした経緯です。

○角田委員 そうしますと、検討会での議論を経てこの 4 つでよろしいことになったと。

○井上産業保健支援室長 そういうことです。

○角田委員 ただ、私が申し上げたかったのは、折角実施した、チェック手法が違えば結果もいろいろ違うことは確かですから、高ストレスを判断された人に、何の対応もなされない場合がある程度あることは分かっているのですが、それがあまりにも比率として大きい場合は、メンタルヘルス不調未然防止という視点から見ますと、少々もったいないかなという感じがいたします。それが 1 つです。

 もう 1 つ、質問というか、どうしてそうなのかと思うのですが。検討会報告書の中で、 8 ページの「具体的なストレスチェックの項目」のところですが、ストレスチェック項目等に関する専門検討会でこれがいいということになったと思いますが、中段に「 57 項目の調査票」と書いてあります。それ以外にも中小規模の事業場を想定して、適切な、短縮バージョンというものも御検討いただいていています。 8 ページに短縮化、簡略化した調査票、マニュアル等も必要であると書かれています。それはそうだと思います。ただ、 57 項目の調査票については、既に 10 年以上にわたる長い歴史があって、その制作者たちがマニュアル等もホームページで示し、一般にその使い方について充分周知されており、使用されている段階で、報告書の 9 ページの記載に、例えば一番上の○ですが、これは多分担当の検討会の中でも相当に議論されたと思いますけれども、「高ストレス者を選定するための方法としては、最もリスクの高い者として『心身のストレス反応』に関する項目の評価点の合計が高い者を選定することが適当。これに加えて、『心身のストレス反応』に関する項目の評価点の合計が一定以上であり、かつ『仕事のストレス要因』及び『周囲のサポート』に関する項目の評価点の合計が著しく高い者についても選定する方法を国が示すことが適当」と、このように書いてあります。

 また、その次には「国が標準的な項目として示す『職業性ストレス簡易調査票』、これは 57 項目のことですけれども、それを使用する場合の選定基準とすべき具体的な数値については、今後国において検討し、示すことが適当。また、独自の項目を用いる場合には」となっています。これはそうだと思いますけれども、既に選定の基準とかそうしたものに関して、多くの蓄積があるものに、また国のほうで何か決めていくというようなことをやりますと、ダブルスタンダードのようなことになりかねないかな、という危惧が感じられるところです。これについては多分かなり議論があったのではないかと思うのですが、如何だったでしょうか。

○井上産業保健支援室長 ここの部分は、先生のおっしゃるとおり、 7 月からの検討会でかなり議論があったところで、最終的にこういう形になったところです。おっしゃった選定する基準ですが、この辺りについてもいろいろなものがあるということですが、そういったものを、企業のほうで採用していただくことは構わないというようなまとめになっています。ただ、やり方が全く分からないところに対しては、やはりそれなりのマニュアルなりのところで示す必要があろうかということで、こういう取りまとめになっておることを、御理解いただけたらと思っています。

○角田委員 もちろんそれは私も了解しなくてはいけないことだと思いますけれども、先ほどの 8 ページで、簡略化した具体的なストレスチェックの項目の○の 5 つ目、中小規模事業場について、簡略化した調査票の例をマニュアル等で示すことが適当と、最後に書かれています。だから、少し簡略化したものについては、相応のマニュアルが必要だろうと思いますが、 57 項目の調査票そのものについては、既に数十ページ、 40 ページぐらいだったと思いますけれども、マニュアルもでき、それに基づいて多くの経験を積み重ねているところでもありますので、屋上屋を架すことになり兼ねないかというのがちょっと気になるところであります。国としていろいろなことを示すことはとても大事ですので、私は異論はありませんけれども、少し緩やかな基準と言いますか、実施者あるいは実施者から意見を求められるような立場のものにとって、相応に柔軟な対応ができるようなものであればよろしいのではないかと、そういう気がするわけで、ちょっとお尋ねしたわけです。

○泉労働衛生課長 補足させていただきます。今、委員からお話がありましたとおり、職業性ストレス簡易調査票 57 項目は既に使用実績もあり、マニュアル等も作成されているものですが、この 57 項目をマニュアルどおりやるのもなかなかハードルが高い部分がありますので、ストレスチェックを全国の事業所に普及していくためには、やはり簡略化した項目も作り、またその判定方法もやや単純化したものも必要なのではないかと。こうしたことから、当初のものに屋上屋を重ねるということではなく、当初の手法に様々な応用をしていくことが必要かなということで御議論いただいたものです。判定方法についても、これまでの 57 項目の使用方法とやや違った使い方をしていくに当たっての基準をつくらなければいけないのではないかとか、そういった観点からの御議論をいただいてきたものです。今後、その判定基準を作成する根拠のデータはこれまでの積み重ねを活用し、これまでの議論の延長線上の中で、蓄積を尊重しながら、発展させていくことを考えたいと思っています。

○角田委員 簡便な方法として、これは中央労働災害防止協会からこの調査票が売られており、入手は容易であります。 2 枚複写、自分で丸を付けて、足し算をすれば簡便にできるということをに多くの方が経験済みと思います。ですから、そうしたことを今後、尊重していただければということで、私は特に異議があるということではありませんけれども、そのように御了解いただければ有り難いことと思っています。

○新谷委員 今ほどの集団的分析の論議をお聞きしていて、少し気になるところがありますので、確認をさせていただきたいと思います。今日頂いている資料の中の、派遣労働者の取扱いの所です。 17 ページに絵が入っていまして、個人の分析と集団的分析について、派遣労働者には、派遣元からは個人対応のチェックが行われて、派遣先からは集団的なチェックが行われて、二重のチェックがなされると。その調査項目については今の論議ではないですけれども、簡易版でいくのか、 57 項目でいくのか、また別の独自の項目でいくのかは分かりませんけれども、いずれにしても派遣労働者については 2 回やらないといけないことになろうかと思います。

 そのときに、個人対応の分については、産業医への面接の申出ができるけれども、派遣先でやる分については、個人が特定されないということとか、申出ができないとか、要するに派遣労働者は 2 つの制度の仕組みを理解しないといけないわけです。ですから、派遣労働者に対しては、もともと我々としては労働者保護が薄いと思っているのですが、またここに過重な負担がかかってくると思います。しかし、これは重要なことですので、是非これはやってほしいのですが、この仕組みを分かりやすく、派遣労働者に徹底をしていただきたいというお願いです。

 もう 1 つは、集団的分析の結果の活用の問題です。 13 に出ていますけれども、これは多分 10 人以上の事業場で個人が特定されない単位で分析が可能になってくると思いますので、多くの事業場では、例えば課であるとか部であるとかという単位での分析を行って、相対的な比較でどこの部がどういう形になっているか、分析が可能になってくると思うのです。分析結果が実施者か事業者に対して提供されたときに、ここでは衛生委員会での活用等を検討するとか書いてあるのですが、事業者がその情報を秘匿してしまって出さない、あまりに高ストレス状態が続いていて、とても出せないということがあって、衛生委員会で出せというのに、出さないといったような紛争が起こったときに、行政としてはどんな立ち位置でこれを指導されるのかということ。これは今後の省令を書くときの対応項目になってくると思うんですけれども、ここの目的というのは分析結果に基づく必要な環境改善であると思いますので、それはやはり衛生委員会を活用して分析結果について、労使の話合いの中でこれを活用するのが望ましいと思いますけれども、その辺の考えがあれば教えていただきたいと思います。

○泉労働衛生課長 集団分析の活用方法については、今の報告書の 5 ページ、衛生委員会での審議事項の6になります。衛生委員会であらかじめ審議していただく事項として、6の後半の「集団的な分析結果の利用方法」とあり、集団分析結果を共有してどのように使うのかということはあらかじめ衛生委員会で審議していただくということです。例えば衛生委員会に共有しましょうとか、しませんとか、どの範囲で共有しましょうとか、そうしたことをあらかじめ衛生委員会で御相談いただきたいと考えています。

○新谷委員 質問の主旨はそういうことではなくて、事業主、事業者が実施者から提供された情報を秘匿してしまって、出さないといったときの厚生労働省の立ち位置はどうなっているのかということをお聞きしたかったのです。

○泉労働衛生課長 取扱いについては、まず衛生委員会で御議論いただくということですので、そこできちんと御議論いただいて、そのとおりに扱われているかといったところがポイントになってくるかと思います。

○土橋分科会長 よろしいでしょうか。それでは、ストレスチェック制度に関する検討結果の報告を受けたとして、議題 4 は終了いたします。

 次に、議題 (5) の「じん肺部会の委員数変更について」、事務局から説明をお願いします。

○泉労働衛生課長 資料 5 です。我が国における粉じん対策ですが、じん肺法と粉じん障害防止規則に基づき、「粉じん障害防止総合対策」を着実に進めていまして、有所見率も年々低下といった成果を上げています。今後とも一層対策を進めていくために、じん肺部会において引き続き主要団体の労使の委員に参画していただき議論していただくことが重要だと考えています。現在の業種別のじん肺健康管理実施状況を見ますと、対象となる業種のうち、主なものとしては、従来からある業種として、一般的な製造業・鉄鋼業・鉱業・窯業などですが、これらの業種については、既に以前からじん肺部会の労働者の代表委員として御参画いただいています。

 次に課題ですが、近年の傾向は建設業において、じん肺作業に従事する労働者の数が増加してきています。こうしたことから、労働者に対して手厚いじん肺健康管理を行うという観点からは、建設業における粉じん対策が従来にも増して重要となってきています。厚生労働省においても平成 25 29 年度の「第 8 次粉じん障害防止総合対策」において、 4 つの重点事項がありますが、このうちの 2 つは建設業に関連する事項となっています。これらの状況を踏まえ、じん肺部会において、今後の粉じん障害防止対策について適切に御議論いただくために、労働者代表委員として建設業の代表の委員を増やす必要があると考えていまして、同時に使用者側、公益の委員についても 1 名の増加をさせていただきたいと考えています。

 このため、具体的には次のページの、労働政策審議会安全衛生分科会運営規程の中に、じん肺部会の委員数が定められていますので、現在の各代表 5 人とあるところを 6 人とさせていただき、これを平成 27 4 月以降のじん肺部会から適用させていただきたいと考えているところです。御審議よろしくお願いいたします。

○土橋分科会長 最近の状況に合わせて運営規程を変更したいということですが、質問等はありますでしょうか。

○勝野委員 御提案をいただいたとおり、建設業の粉じん障害については、アスベストも含めてその被害は全国に広がっているというように認識をしています。そうした点からも、建設業における粉じん障害防止対策の重要性が増しており、今回御提案されているとおり、じん肺部会の労働者側委員に、建設業を加えることについては賛成の意見を申し上げたいと思います。

○土橋分科会長 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、じん肺部会の委員数変更について、事務局から御説明のとおり、労働政策審議会安全衛生分科会運営規程を変更することとしてよろしいでしょうか。

( 異議なし )

○土橋分科会長 ありがとうございます。

 それでは、最後に議題 (6) の「その他」ですが、事務局からは特段の議題はないとのことです。そのほかに何かありますでしょうか。

○三柴委員  1 項目ずれてしまい恐縮ですけれども、メンタルの課題について遡りまして、少しコメントさせていただきます。まず、メンタルヘルス対策というのは個別性が高かったり、根が深いことがあったりする課題ではあるけれども、実効的な対策の必要性が高いということで、制度化されたと認識しています。そういうスキームですので、まず、性悪説、性善説、受検する労働者についてどちらの立場を取るかという点については、性悪説を前提にしてしまうと成り立たないということが言えます。ですので、例えば情報の管理についても、スムーズでかつ適正な情報提供に向けた努力、必要な情報は合意のうえできちんと労使間でわたるようにするための努力が、実は職場の環境改善を含めた一次予防対策につながるという認識が必要だろうと思います。なお、この課題は科学的に実証が難しいという背景もあり、例えば裁判例でも、蓋然性とか、推認というような専門用語を使って、均衡の衡という、衡平感をベースに判断してきた経過もあります。ですので、例えば集団分析の結果を受けた対応についても、そうした視点から、その職場ではどういう脈絡があって、どういう対策が必要かを着実に実行していく必要があるのではないかと考えています。

 最後に、特に経営者側の委員の方々は御関心が高いかと思われる実施者と事業者の責任関係ですが、一義的には、安衛法上も民事法上も、事業者が責任を負うということになっているわけですけれども、今回の安衛法の設計上、プライバシーの保護の必要が高いということもあって、実施者が情報を管理するという仕組みになっています。そうすると、これまで例えば民事法であれば、使用者責任というのは半自動的に使用者に認められるということがあったわけですけれども、使用者の選任とか管理とかそういったものが及ばないところで個人的に生じてしまった、個人的に実施者が起こしてしまったような問題が生じれば、その限りで安衛法のスキームとの関係で責任が制限される場合もあるだろうというように認識しています。

○土橋分科会長 コメントをありがとうございました。ほかによろしいでしょうか。それでは、これで全ての議題を終了いたしました。本日も熱心な議論をありがとうございました。最後に事務局から連絡事項をお願いします。

○美濃計画課長 本日も熱心に御議論いただきまして感謝申し上げます。御了解いただきました諮問案件につきまして、早急に所要の手続を進めさせていただきます。次回の分科会につきましては、来年の開催を予定しておりますが、日程については追って御連絡をさせていただきます。

○土橋分科会長 本日の分科会をこれで終了いたします。

 なお、議事録の署名については、労働者代表委員は縄野委員、使用者代表委員は明石委員にお願いしたいと思いますのでよろしくお願いします。本日はお忙しい中、ありがとうございました。


(了)

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