ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 情報政策担当参事官室が実施する検討会等 > 医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会 > 第6回医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会議事録(2014年11月21日)




2014年11月21日 第6回医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会議事録

政策統括官付情報政策担当参事官室

○日時

平成26年11月21日(金)15:00〜17:00


○場所

厚生労働省専用第12会議室


○出席者

構成員

飯山幸雄構成員 石川広己構成員 伊奈川秀和構成員
大道道大構成員 大山永昭構成員 金子郁容座長
佐藤慶浩構成員 霜鳥一彦構成員 新保史生構成員
田尻泰典構成員 冨山雅史構成員 馬袋秀男構成員
樋口範雄構成員 南砂構成員 森田朗構成員
山口育子構成員 山本隆一構成員

事務局

今別府敏雄 (政策統括官)
安藤英作 (情報政策・政策評価審議官)
鯨井佳則 (政策統括官付情報政策担当参事官)
高木有生 (政策統括官付情報政策担当参事官室政策企画官)
金崎健太郎 (参事官(内閣官房社会保障改革担当室))

○議題

(1)中間まとめ(案)について
(2)意見交換

○配布資料

議事次第 医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会(第6回)
資料1 医療等分野での番号の活用に関する議論の全体像(中間まとめ(案))
資料2 医療等分野における番号の活用に関する研究会 中間まとめ(案)
資料3 医療等分野における番号の活用に関する研究会(中間まとめ(案):参考資料)
医療等IDに係る法制度整備等に関する三師会声明(石川構成員提出資料)
医療等IDに係る法制度整備等に関する三師会声明(参考資料)(石川構成員提出資料)
がん対策における番号制度の活用に関する意見書(がん対策推進協議会)

○議事

○金子座長 それでは、定刻になりましたので、第6回「医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会」を開催したいと思います。

 この研究会も残り少なくなってきましたので、きょうは十分議論をしていただきたいと思います。

 本日は、大山構成員は途中から御出席との御連絡をいただいております。なお、樋口構成員、山口構成員は都合により途中退席されますので、あらかじめ御承知おきください。

 それでは、事務局より配付資料についての説明をお願いいたします。

○高木企画官 事務局です。お手元の資料の確認をお願いいたします。

 まず、資料1といたしまして「医療等分野での番号の活用に関する議論の全体像(中間まとめ(案))」です。資料2といたしまして「医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会 中間まとめ(案)」です。資料3といたしまして「医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会(中間まとめ(案):参考資料)」です。それと、石川委員御提出の「医療等IDに係る法制度整備等に関する三師会声明」と「医療等IDに係る法制度整備等に関する三師会声明(参考資料)」です。

 最後に、がん対策推進協議会から「がん対策における番号制度の活用に関する意見書」が提出されておりますので、お配りしております。

 万が一、資料に不足等がございましたら、事務局までお申しつけください。

 よろしくお願いいたします。

○金子座長 ありがとうございました。

 報道陣の皆様、いらっしゃいましたら、頭撮りはここまでとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

(報道関係者退室)

○金子座長 ちょっと余計なことですけれども、中間まとめというのは、多くの場合、最終まとめよりもよく読まれる可能性があると思いますので、きょうと、あと1回予定されているように聞いておりますが、十分御議論いただければと思います。

 それでは、本日の議事に入りたいと思います。

 本日は、前回の論点整理を踏まえまして、あくまでもたたき台でございますが、事務局にて本研究会の中間まとめを作成しておりますので、これについて議論を行いたいと思っております。

 構成員の皆様には事前に御確認いただいていると思いますが、改めて事務局から簡潔にその要旨を説明していただきたいと思いますので、事務局、よろしくお願いします。

○高木企画官 それでは、資料を御説明させていただきます。お手元に資料1としまして、概要のカラーの資料がございますけれども、もう一つ、資料2として本体の資料がございます。事前に資料をお届けしておりましたが、直前になってまた変わっている部分もございますので、その部分を中心的に御説明させていただきたいと思います。資料2に沿って御説明させていただきます。

 まず、資料2の1ページ目です。「はじめに」とありますが、ここはこれまでの議論につきまして書いているところです。平成24年9月に「社会保障分野サブワーキンググループ及び医療機関等における個人情報保護のあり方に関する検討会合同会議報告書」が取りまとめられました。

 2ページ目です。本研究会ですが、その合同会議報告書の成果を引き継ぎつつ、同報告書取りまとめ後に成立した番号法の制度設計等を踏まえ、マイナンバーに限定せず、医療等分野の情報連携に用いる番号のあり方、情報連携が想定される具体的な利用場面、番号制度のインフラの活用の考え方等について整理し、これらの検討結果について中間的に取りまとめたとしております。

 第2章につきましては、医療等分野での番号による情報連携のあり方について最初にまとめております。

 まず、合同会議報告書では、医療等分野の個人情報の特性を踏まえ、マイナンバーとは異なる番号が必要であるとしつつ、番号制度のインフラと共有できる部分は共有することを検討すべきとしておりますので、まず、医療等分野の個人情報の特性とその番号のあり方について整理しております。

 「(1)医療等分野の個人情報の特性」です。中段ですが、医療等分野の個人情報というのは、病歴や服薬の履歴、健診の結果など、本人にとって機微性の高い情報である。特に保護の必要性が高く、本人の同意を前提としているとしております。

 他方で、医療の現場では、例えば救急医療の場面とか日常の診療でもそうした情報の共有が期待されているとか、あとは「また」以降のところでございますけれども、災害時にみずからの診療・服薬情報を医療従事者と共有する手段を含めて、国民一人ひとりがみずからの医療の履歴を把握するニーズは大きい。また、そのデータの蓄積については、医学研究だけではなく、効率的な医療提供体制の整備など行政分野での活用が求められるとしております。

 3ページ目ですが、このように、医療等分野の個人情報は、高い機微性に配慮した情報の保護が求められる一方で、適切に活用することを通じて、その個人にとってより質の高い医療の提供や健康管理に役立つだけでなく、医学研究の発展や医療の高度化など、社会全体の利益につながるものと整理しております。

 (2)ですが、そうした場合の情報連携の必要性について書いております。前段のところは、これまでの合同会議報告書の内容についてもう一度書いているものです。3ページ目の中段でございますが、個人情報が複数の機関のデータベースや時間をまたがって管理されている場合には、何らかの番号や電磁的な符号によってひもづけることが効率的である。医療等分野でも、時間や空間をまたいで確実かつ効率的に情報をひもづけするためには、何らかの番号や電磁的な符号を活用した仕組みが必要であるとしております。

 (3)からが医療等分野での情報連携のあり方でございます。

 まず、医療従事者は、患者の期待に応えるため、治療に最善を尽くすという患者と専門職間の信頼関係に基づき、患者の個人情報を共有し、協働して医療サービスを提供している。また、高齢者等、地域包括ケアの実現に当たっては、患者の生活にかかわる幅広い個人情報を継続的に共有し、協働することが必要になる。

 こうした患者と医療従事者とが信頼関係に基づき共有する医療情報の中には第三者に知られたくない情報もある。また、研究分野で活用する場合には、患者自身への必要な医療の提供に用いるものではないので、患者個人の特定や目的外に使用されることのないように必要な個人情報の保護の措置を講じる必要があるとしております。

 こうしたことから、医療等分野での情報連携のあり方については、本人同意のあり方とあわせて、以下のような意見があったとしております。

 1つは、患者の病歴等の医療情報を何らかの番号や電磁的な符号にひもづけて情報連携に用いる場合、本人の同意のもとで希望する患者が番号を持つ仕組みとするとともに、共有する病歴の範囲について、患者の選択を認め、患者が共有してほしくない病歴は共有化させないという患者によるオプトアウトの権利を認める仕組みを検討する必要があるとしております。

 2点目ですが、患者に必要な医療・介護サービスを提供するための情報につきましては、医療従事者間で共有する場合の同意のあり方など、医療等分野の個人情報の特性に配慮した本人同意やプライバシールールのあり方について検討する必要があるとしております。

 3点目ですが、医師が患者の診療情報をいつでも全部見られるということは、国民感覚からはなじまない場合がある一方で、厳しい保険財政を考慮すると、診療情報を共有して効率性と利便性を確保するなど、番号を活用した医療提供体制の効率化を目指すべきであるといった意見について整理させていただいております。

 3章目以降が番号制度のインフラとの関係について整理したものです。合同会議報告書でも、番号法の制度設計を踏まえ、番号制度のインフラについても可能な部分については共有するとしておりますので、それについて整理したものがこの第3章です。

 「(1)現行の番号法の枠組みとの関係」でございます。5ページ目の「このため」以降でございますけれども、医療等分野の利用場面のうちマイナンバーを用いる範囲は、現行の番号法の枠組みにおいて行政機関や医療保険者に限定されており、医療機関等が用いることは想定されていない。また、番号制度では、行政機関ではマイナンバーとひもづけて住所情報を管理し、医療保険者ではマイナンバーとひもづけて資格情報を管理するので、情報連携が想定される利用場面の一部において、住所情報や資格情報のひもづけが必要な場合に、行政機関や医療保険者がマイナンバーや番号制度のインフラを活用することが必要になるとしております。

 「(2)医療等分野で用いる番号とマイナンバーとの関係」でございます。医療等分野で用いる番号につきましては、本人同意のもとで希望する国民が番号を持つ仕組みとした場合でも、同じ番号を複数の者が持つことのないようにする必要がある。こうした一意性と悉皆性を確保するためには、住民票コードまたはマイナンバーから変換して番号を生成する必要がある。ただし、希望しない者には番号を交付しない、または使用しない仕組みとすることを検討する必要があるとしております。

 また、番号制度では、医療保険者が国民の資格情報をマイナンバーとひもづけて管理しますので、安全で効率的な情報連携の仕組みを運営するためには、番号制度のインフラも一部活用することが必要になる。また、大規模な災害時には、被災者の個人情報の把握にマイナンバーを活用する場面も想定されますので、何らかの形でマイナンバーとのひもづけが可能な仕組みも検討する必要があるとしております。

 「(3)見える番号と見えない番号の論点の整理」でございます。マイナンバーとは別に新たに「見える番号」を発行し、国民に重複がないよう交付する場合には、コストを含め、国民の理解が得られるのか等の課題があります。また、複数の機関のデータベースや時間をまたがって管理された個人情報を確実かつ効率的にひもづけるためには、6ページの1行目ですが、紙ではなく電子的にひもづけることが前提になります。したがいまして、中段でございますけれども、必ずしも「見える番号」である必要はなく「電磁的な符号」でも必要な目的が達成できると考えられると整理しております。

 「(4)番号制度の情報提供ネットワークシステムの利用の課題」について整理しております。

 まず、現行の番号制度の情報提供ネットワークシステムは、情報連携に用いる情報の範囲を一律に定め、基本的に本人同意なしに第三者提供ができるよう法律上の必要な手当てをしております。他方、医療等分野の情報は、本人同意を前提としておりますので、情報連携の対象範囲が個人ごとに異ならざるを得ないという問題がございますので、一律に情報照会と回答を行うような仕組みの設計が難しく、情報提供ネットワークシステムを用いることが難しいという課題がございます。

 また、利用事務実施者ごとに住基ネットに接続し、それぞれ異なる機関別符号を取得しないといけませんが、各医療機関等がそれぞれ異なる機関別符号を住基ネットに接続して取得し、情報提供ネットワークシステムを介して情報連携をするというのは、医療機関等の安全管理やコストの負担だけでなく、制度全体の運営コストが膨大になるので、事実上困難であるとしております。

 6ページの4章以降がそれぞれの利用場面での番号制度のインフラの活用の考え方を整理しております。

 7ページ目の柱書きの「なお」でございますが、いずれの利用場面でも、医療機関等でマイナンバーを用いる仕組みは想定していないとしております。

 7ページの(1)でございますが、医療等分野での番号による情報連携について利用場面を整理したものです。ここの部分につきましては、前回の論点整理で掲げているものと同じでございます。1から6まで掲げております。

 具体的に7ページの(2)以降でございますけれども、それぞれ書いております。

 まず「(2)医療保険のオンライン資格確認の手続き」でございますが、最初のところは、オンライン資格確認の趣旨について書いております。

 8ページ目に、保険医療機関等において、マイナンバーや番号制度の情報提供ネットワークシステムを用いて医療保険者とオンラインで情報連携することは、先ほど申し上げましたように、現行法の枠組みから困難であり、実務上もコストが膨大になるなど現実的な方法ではない。他方、医療保険者はマイナンバーを用いて資格情報を管理することになりますので、保険者の委託を受けて専門的に資格確認サービスを提供する機関も含んだ形ですが、保険者において番号制度のインフラを活用することは、安全で効率的な情報連携を確保する観点から必要であり、番号法の枠組みでも対応が可能と考えられるとしております。

 中段でございますけれども、レセプトの請求は、現在、件数ベースで95%が電子化され、71%がオンラインで請求されておりますので、医療保険の運営基盤はほぼ電子化されておりますので、こうした既存のインフラも活用しつつ、番号制度のインフラも活用して、できるだけコストがかからない安全で効率的な仕組みとする必要があり、コストも検証しつつ、保険者・保険医療機関等の関係者との協議を通じて検討する必要があるとしております。

 また、オンライン資格確認の仕組みは、保険医療機関等でマイナンバーを用いる仕組みを想定したものではないので、例えば個人番号カードを用いる場合、ICチップをカードリーダーで読み取り個人番号カードを預からない安全な仕組みや表面のみが見えるカードケースの利用など、マイナンバーが視認されて不正に利用されることを防止する仕組みを検討する必要があるとしております。

 続きまして、9ページ目「保険者間の資格異動時の特定健診など健診データの連携」でございます。保険者が被保険者の資格異動時に特定健診などの健診情報の管理や保険者間の連携にマイナンバーを活用することについては、現行の番号法の枠組みの中で対応が可能と考えられるとしております。ただし、本人同意が得られた情報だけを照会・提供する仕組みとする必要があるとしております。

 理由でございますが、健康増進のための保健事業というのは保険者が担う基本的な事務の1つであるとか、保健事業の情報を保険者間で円滑に引き継ぐことができれば効果的な保健事業の実施が可能になる。また、予防事業のアプローチや分析など効果的な保健事業の推進ができるとしております。

 9ページ目の下のほうでございます。特定個人情報の取り扱いでございますが、不正に特定個人情報ファイルを提供した場合は、番号法で罰則が規定されております。保険者の委託を受けて個人情報を利用する者に対してもこの罰則は適用されます。

 続きまして、10ページ目でございます。「(4)地域ごとの医療介護ネットワークの連携の推進」につきましては、「例えば」と書いてございますけれども、ネットワーク同士が共同で利用できる何らかの悉皆性と一意性がある番号があれば、地域ごとのネットワークを超えた医療機関、介護施設の連携の推進に大きな役割が期待できる。こうした地域間の連携の取り組みを推進するため、利用を希望する地域のネットワークに対して何らかの共通の番号を発行し、利用できるような仕組みも検討すべきであるとしております。

 「(5)健康・医療の研究分野」についてでございます。「また」でございますけれども、臨床現場と医学研究は密接に関係しているので、個人ごとに重複しない悉皆性がある番号を共通に用いて、研究活用への患者の同意のもとで医療情報にひもづけることによって大規模なデータの分析などが可能になるとしております。

11ページ目も「また」の下でございますけれども、レセプトデータベースにつきまして、特定健診等の複数のデータとの効率的なひもづけ・分析など、行政施策や研究分野での一層の活用を推進するための番号のあり方も検討する必要があるとしております。

 「(6)本人への医療等情報の提供・活用(ポータルサービス)」についてでございます。下段で、「例えば」としておりますけれども、マイナンバーを付さない情報であっても、これは特定個人情報に該当しないものであっても、希望する個人が医療機関等と連携して、みずからの健康や医療の情報を把握し、健康管理や予防に活用できるような仕組みを検討すべきとしております。

 (7)は予防接種の関係でございます。ここは「行政事務」と書いてございますが、11ページの下のところで、自治体間で予防接種歴のやりとりにマイナンバーを用いることにつきましては、現行の番号法の枠組みの中で対応が可能と考えられるとしております。前回の論点整理と重なりますが、予防接種につきましては自治体の行政事務であることとか、12ページの上段にございますけれども、予防接種の適切な実施に当たっては、転居前の予防接種を含めてその履歴を把握する必要がある、健康被害の救済にも必要な情報であるといったことで、予防接種歴の情報管理・検索が確実・効率的にできるようになるといった理由によるものでございます。

12ページはがん登録の関係でございます。全国がん登録の仕組みにつきましては、がんの罹患情報と死亡情報の突合等の事務がございますけれども、これは国及び都道府県が行う行政事務であり、この行政事務をマイナンバーに用いることによって、以下のような利点があるとしております。

 1つは、がんの医療の質の向上とか、2点目に、がん罹患情報と死亡情報の突合が効率的にできるようになる。ただ、「しかし」のところでございますが、この行政事務にマイナンバーを用いることについては、現時点においては以下のような難しい課題があるとして、1つは、医療機関でマイナンバーを付すことは難しい。がんの患者への告知が必要という機微な問題があるので、こうした難しい問題がある。2点目は、都道府県と市区町村でマイナンバーを付すとなると、これは4情報で検索する等の事務がありますので、13ページですが、事務量が膨大となり実務的な課題があるということで、がん登録につきましては、どういった形でやるかということについては引き続き検討という形で、決め打ちしない形の書き方になっています。

 最後のところ、13ページ目の「5 番号のあり方についての今後の検討」でございます。医療等分野の情報化の一層の推進が求められる。このため、医療等分野における番号を活用した安全かつ効率的な情報連携の基盤の整備は喫緊の課題である。その下の段でございますけれども、医療等分野での情報連携のあり方については、医療等分野の個人情報の特性を踏まえるととともに、厳しい財政状況と国民負担を考慮し、番号制度のインフラと共有できる部分は共有するなど、国民の納得が得られるような合理的な仕組みとする必要がある。また、医療保険制度の運営基盤とうまく連携させることによって、できるだけコストがかからない安全で効率的な仕組みを構築することも可能であるとしております。

 「このため」以降でございますが、医療等分野の情報化を推進する観点から、まずは、医療保険のオンライン資格確認のできるだけ早期の導入を目指し、国民の理解を得つつ、保険者・保険医療機関等の関係者との協議を通じて検討を進める必要がある。また、医療等分野の情報連携に用いる番号のあり方については、この中間まとめで整理した論点や意見も考慮しながら、オンライン資格確認で実現されるインフラの活用も含め、個人情報保護を含めた安全性と効率性・利便性の両面が確保された情報連携の仕組みを提供する必要があるとしております。

 以上で資料の説明は終わらせていただきます。

○金子座長 ありがとうございました。

 引き続きまして、本日は石川構成員から資料の提供がございます。今の事務局に関連したものでございますので、石川構成員から御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○石川構成員 お時間をいただきましてどうもありがとうございます。

 それでは、私どもの三師会のほうで出されております声明と、参考資料がありますので、両方とも御用意をお願いしたいと思います。

 この1119日に三師会声明を行いました。このことについて、今までの経過がこの1ページ目に若干書かれております。先ほどの事務局の御説明と重複いたしますけれども、まずは、平成15年5月の個人情報保護法制定時、個別法を早急に検討することというような衆参両院の附帯決議は私どもは大変重要と考えております。その後10年が経過しても、医療分野における個人情報保護の個別法は策定されておりません。そして、医師・看護師が医療情報を含む患者の秘密情報を漏示した場合には、刑法、保助看法といったもので罰することは可能ですけれども、私ども、医療の連携、IT化を推進する立場でおりまして、ICT業者と一緒にやっているわけでございますけれども、例えば、その事業者に勤務する者が故意に患者の病歴やカルテ・レセプトなどを漏示しても、秘密を漏示したこと自体では罰せられないという状況が続いております。このような状況の中で本研究会が取りまとめへ向けて動き出したというのは、私たちにとって大変幸いなことであると考えております。

 また、内閣府におきましては、平成2710月の社会保障・税番号制度の開始に備え、次期通常国会においてこの個人情報保護法(全体法)の改正を行うとされております。したがいまして、この時期は私どもの医療にとってこの個人情報保護は重要な峰となっていると考えています。

 以上の動きを考えまして、国民の医療、尊厳を守る立場から、現在検討されている医療等分野で必要とされる番号に関連した法制度、その他関係制度のあり方等について意見統一を三師会で行いましたので、それを報告したいと思います。

 まず最初に「1.マイナンバーとは異なる医療等IDの必要性」を考えております。医療情報は公益上の理由から集積し活用される必要もあります。また、個人を識別する番号がその際に必要になります。また、複数の施設、多職種の人員がかかわる地域医療・介護連携などでも、共通の患者番号があれば、より効率的になることは間違いありません。こうしたことから、機微性の高い医療情報を扱う番号には、ほかの分野とリンクしない医療等分野専用の番号、「医療等ID」と呼びたいと思いますけれども、必要と考えております。

 次をおめくりいただきたいと思います。機微な医療情報を管理する番号がマイナンバー制度の個人番号のように悉皆性を持ち唯一無二であると、過去から現在治療中の病気、死後に至るまでひもづけできることになります。場合によっては、一貫した記録として取り出せることになりまして、デジタルデータとして漏えいしてしまった場合、取り返しのつかないことになることが容易に予測できます。一生涯の病歴の中には、誰かが見ることのできる可能性がわずかでもある限り、記録に残したくないと考えるものもあります。これまでは、医療機関の内部や異動先の保険者に病歴が分散して一定期間保持されるだけでありました。悉皆性、唯一無二性の番号により、特に信頼する医師以外には教えたくない自分の全病歴が漏れなく名寄せさせてしまう可能性について、拒否の意を示す世論が今後沸き起こることは想像にかたくないと思います。

 そのため、医療等IDには悉皆性、唯一無二性を原則としないで、国民が必要とした場合に「忘れられる権利」「病歴の消去」「管理番号の変更」「複数管理番号の使い分け」等が担保されるよう議論が必要であると考えます。

 今年の6月の「パーソナルデータの利活用に関する制度改正大綱」では、機微情報について、社会的差別の原因となるおそれがある人種、信条、社会的身分及び前科・前歴等に関する情報と定めております。医療はこの中に入っていませんで、さらに医療等分野では差別のみが問題ではない、単に誰にも知られたくない思い出したくない情報があることを勘案し、その定義を広げるべきであると考えます。

 2ポツでございます。医療情報そのものを保護対象とした法整備が必要であると考えておりまして、医療従事者には、先ほども述べました守秘義務が課せられ、その違反者に対しては懲役や罰金という厳しい罰則が適用されます。これは、現在の個人情報保護法で定める事業者に対する行政処分による罰則とは大きく異なります。一方、ICT化の進展でこのような厳しい罰則の適用のない人間が医療従事者と同じ医療情報を取り扱うことが可能になっておりまして、このことは大いなる矛盾であると考えております。医療情報そのものを保護対象としまして、同じ医療情報を取り扱う限り、それに触れるもの全般に対して有効な罰則を含めた法整備が必要であると考えます。

 次のページをおめくりいただきたいと思います。

 対象とする医療情報の定めに関しては、政令や省令で動的に指定できるようにしておき、医療情報の取り扱い範囲の広がりや時代情勢に合わせた対応が可能な体系としておく必要があります。さらに、その違反者への罰則は、医療従事者に科せられる守秘義務違反と同等以上の厳しい罰則である必要もあるということを新しい法律案改正のところでは要求しております。一旦漏えいした個人の機微情報は大抵が回収不可能であります。このため、前述の「番号の変更等」も国民の被害救済のために担保しておく必要があると考えております。

 3番目でございます。医療情報の二次利用・突合は厳しく制限するべきでありまして、医療情報は、体の特徴をよくあらわすことがありまして、ほかの情報と照合することで個人が特定されます。そういう可能性は否定できません。したがって、医療等の機微情報が消費行動の履歴やポイント等のプライバシーと同じ法的な枠組みの取り扱いで済むとは考えられません。二次利用は厳しく制限し、突合は原則禁止とすべきであると考えます。さらに、医療情報連携で情報をやりとりする場合も含めて、二次利用の際の個人への説明と承諾は可能な限り行わなければなりません。

 「4.個人番号を医療の現場で利用するべきではない」、この個人番号というのはマイナンバーでございます。現在、マイナンバー制度における個人番号カードの券面には個人番号を記載すると定められております。法で個人番号の安易な利用は禁止されておりますが、目に見える番号がそこにある限り、内部管理等での利用を確実に阻止することは難しいと考えます。現状においても、健康保険証や自動車免許証の番号等が携帯電話販売店やレンタルビデオ店で記録されております。実際にこのようなことをやっているわけです。さらに個人番号を社員の人事管理に利用したい等の要望も散見されます。個人番号を民間利用しようと法改正を望む向きもあります。民間利用が可能となれば、マイナンバー制度のシステム外の各所で名寄せを行いやすいデータベースが構築されることが考えられまして、ますます医療のところでは使ってもらいたくないと考えています。

 医療の現場で個人番号カードを利用する環境を安易に構築することは、医療等の情報と個人番号が結びつく危険性が高くなると言わざるを得ません。個人の医療情報は、多くの企業にとってマーケティング価値の高い情報でありまして、単に受診した診療科が明らかになるだけでも十分に価値がある情報であります。何より社会的地位も脅かしかねない情報でもあります。このため、医療等の分野では、医療等の情報と個人番号が結びつく危険性をできるだけ小さくする必要があります。前述の医療等IDを用意する必要があるということになります。

 5番目は、10月1日に日本医師会としまして記者会見をいたしました内容でございますが、その後、三師会のほうでも賛同いただいております。個人番号カードへの健康保険証機能の取り込みには反対します。三師会は、個人番号カードを被保険者証として利用する案を容認できません。特に個人番号カードの券面に被保険者証の記号、番号等、何らかの形であっても記載することは容認できません。

 4でも述べたとおり、券面に個人番号が記載されているカードを医療の現場で使うことは、患者の病歴という極めてプライバシー性の高い情報が個人番号とひもづく危険性が高くなるためであります。他人には知られたくない病歴や差別されかねない病歴が個人番号とひもづけられる可能性が高くなり、極めて危険であります。

 そこで、参考資料をごらんになっていただきたいと思います。2枚おめくりいただきまして、9のスライドでございます。

 これは、御存じのように、いろいろなところにあります通知カード、個人番号カードのスライドでございますけれども、特に10のスライドでは、個人番号カード、券面の裏表になりまして、裏に12桁の個人番号があります。これをシールで隠したりしてはいけないということになっております。表面に顔写真がありまして、ここの券面に、あるいはICチップの中に保険証番号を記載してもらいたいというような要望でございました。しかし、裏にこういう番号があるということは、容易に接し、のぞき見することもできますでしょうし、結局、12桁というのは非常に簡易な数字でございますので、それが医療現場の中でいろいろと歩き出す可能性があるということであります。

 次のページの11番目のスライドをごらんになってください。これは2611月のマイナンバーの社会保障、内閣官房から出された個人番号の利用例についてです。このポンチ絵の中に、医療機関への提示はない、医療情報と個人番号が結びつく危険は少ないとされております。しかし、先ほど言いましたように、極めて明確な12桁の番号でありまして、窃視することも可能だということで、私どもは個人番号カードに被保険者機能を付加することは、患者のプライバシー保護や安心の観点またカードの保全などの観点から反対である。

 4ページに戻っていただきたいと思います。「6.死者や遺族の尊厳について」と「7.遺伝子情報の集積・利用について」でございます。現在の個人情報保護法では、死者に関する情報を対象としておりません。私どもは、死者の医療に関する個人情報の中で、生きている方たち、家族の方たちにつながるもの、あるいは死者の尊厳にかかわるもの、そういったものがあると思っておりまして、今般の個人情報保護法改正で、死者、遺族についての個人情報保護を考慮していただきたいということでございます。

 同様に、遺伝子情報につきましては、今後、これによってさまざまな新規ビジネス等への取り組みが始められておりますが、前述の死者や遺族の尊厳と同じく、遺伝子情報についても集積や二次医療についての制限を加える形で改正を要請したいと思います。人権の問題にも大変かかわると考えています。

 「8.救命活動等について」は、この医療情報の取り扱いを厳格化しても、医療等の現場では患者が意思表示を明確にできない、困難であることも多い。そのため、人の体、身体、生命の保護のための善意に基づいて行われた行動に対しては免責等も考慮すべきであって、例えば、救命活動の際、本人の同意がなくとも、医療等ID等を用いて的確な情報を関係機関を通じて迅速に得られることが望ましいということでございます。この際には、きちんと電磁的な資格確認、HPKI等を用いてやるべきだと考えております。

 「9.医療分野には『個人情報を守る立場』の監視機関が必要」であります。前述の「パーソナルデータの利活用に関する制度改正大綱」では、消費者等も参画した民間団体が各業界による運用ルールを定め、利活用を進める立場の第三者機関をつくる、確保されると書いてあります。私どもは、この医療情報の機微性の中、医療分野等の情報の取り扱いにおいては、個人情報を守るという立場でのプライバシーコミッショナーの役割を担う特別な機関が必要だと。フランスのCNILのような立場の第三者機関が必要だと考えております。

 「10.医療従事者や保険医療機関等のプライバシーについて」も、私どものレセプトの中にはそういうものも入っていまして、これは突合しますと、患者の個人情報にもつながります。また、この保険医療機関や医療従事者のプライバシー、要するにいろいろな行動だとかそういったものが入っておりますので、そういうものから二次利用すると大変利益が得られるということもあります。そういうところから、医師、歯科医師、薬剤師並びに保険医療機関等のプライバシーについても考慮していただきたいということです。

 以上、医療等IDに関する法制度整備に当たっての、国民の「安心」や「人権を守る」を第一義と考えた意見を述べました。医療を含めた番号制度については、国民世論によって一度頓挫し、制度をつくり直した先進国が散見されます。番号制度としては、先進国の中ではおくれている状態でありますが、その分、各国での事例を参考にすぐれた制度となるように進めるべきと考えます。

 最後に、参考資料の15番目、16番目のスライドを見ていただきたいと思います。今述べてきた参考のスライドでございますけれども、「マイナンバーとは異なる医療等IDの必要性」というところで、16ページのところでは「符号」ということを提案しております。これは今後の議論となります。

 さらに、後ろのほうの「参考資料(今後の検討課題)」では、医療等ID発行のイメージ等々、今、我々の中で議論している内容を提示しております。ぜひ参考にしていただきたいと思います。

 以上でございます。どうもありがとうございました。

○金子座長 ありがとうございました。

 質問や御議論に移りたいと思いますが、今、石川構成員から御説明いただいたものと、その前に事務局から発表のあった中間まとめ(案)、どちらでも御質問ないし御意見をいただきたいと思います。中間まとめのほうはちょっと多いので、前半と後半に分けて、どうしても最初に言いたいということがいらっしゃったら構いませんが、目安として1、2、3、あと5、6、7にしていきたいと思います。

 何かございますか。

○石川構成員 ちょっとよろしいですか。大きく幾つかに分かれるところ、文言の問題なのでちょっとお聞きしたいところがあります。

 今回の中間まとめは、私ども、大変よくまとまっていると思っております。教えていただきたいのですけれども、5ページの(2)の3行目「一意性(重複がない)と悉皆性を確保する」というところで「悉皆性」が出ております。この「悉皆性」というのはその後も出てくるのですけれども、考え方がちょっとよくわかりません。10ページの(4)の第3フレーズの1行目に「悉皆性と一意性がある番号」と書いてあります。それから、10ページの下から2番目のフレーズのところに「悉皆性があるが本人が同意しなければ用いない」。特にこの5ページ目の「悉皆性」について使い方がおかしいのではないかと思うのですけれども、いかがですか。説明をお願いしたいと思います。

○金子座長 では、事務局からお願いします。

○高木企画官 「悉皆性」につきましてはそれぞれ同じ趣旨で書いてございますが、基本的には本人が同意しなければ用いない。ただし、番号自体は重複がないように、また、一応国民全ての方についてシステム上用意する必要があるのではないかという観点からそのように書いてあります。ただし、当然、同意しなければそれは用いない。ないしは、交付したけれども使用しない。両方のやり方があるかと思いますので、その部分についてただし書きで、希望しない者には番号を交付しない、または使用しない仕組みとする必要があると。これは、システム上、そうしたものを国民全てにおいて一応用意だけはしておく必要があるのではないかという趣旨で書いております。

○金子座長 どうぞ。

○石川構成員 私ども、この「悉皆性」という言葉を使っていますけれども、「悉皆性」というのは、字に書いてありますように、「悉く皆」ということでございますので、同意の云々かんぬんではなく、そこの集団全部に振られている番号について悉皆、あるいは悉皆性と考えています。どうでしょうか。もし樋口先生あたり、その辺の。これは法律の解釈かどうかわからないのですけれども、教えていただいたらと思うのです。

○金子座長 樋口構成員、御指名でございますけれども、いかがですか。

○樋口構成員 いやいや。きっと今の質問には悉く皆の人が答えられるような気がします。

 つまり、国民全員に番号を振るということで、今、事務局の方も、そういうことではあるけれども、同意原則のもとに、実際にカードを取得するかどうかはまた別の問題だということでしたね。しかし、システム上は全員に振るという理解でよろしいですね。

○高木企画官 はい。石川先生から御提出いただいております参考資料の27ページに「医療等ID発行のイメージ」がございます。こちらのところの、住基ネットと接続して医療等IDを確認するというのは、恐らく住民票コードとひもづいた形のものを想定されているのかと思います。私どもも、その悉皆性と一意性がある番号を何らかのものをつくろうとしましたら、住民票コードとひもづいたものでないと、恐らくシステム上はなかなか難しいと考えております。そういう意味での、あらかじめ考えるシステム上の考え方としての悉皆性という形で、この文章には書かせていただいているものでございます。

○金子座長 そのあたり、山本先生から何か解説がございますか。考え方として。

○山本構成員 私が考えたことではないので解説はないのですけれども、本当に一意性を保った上で希望する人に全員出そうとすると、あらかじめ番号は全員分を用意するしかないと思うのです。そういう意味では、番号を振ること自体は悉皆でやるけれども、使うか使わないかは本人の同意のもとにという考えだと理解しています。したがって、御本人が希望しないのにその番号がひとり歩きすることはあり得ないというのは担保されているのではないかと思っています。

 私個人的にはもう一つ思うところがあって、番号自体は存在して、番号とひもづく情報も存在しても、なおかつ、御本人が同意しなければ絶対使われないという状況もあってもいいのではないかと思うのです。

 健康なうちには病気のことは考えないが、本当に調子が悪くなってからやっと考えるのですけれども、その時には過去の情報が何もないという状況はあり得ると思います。そうではなくて、本人の許可がなければ絶対誰も使えないのだけれども、いざというときにはその情報が手に入るというほうが役に立つのではと考えています。

 いずれにしても、御本人の同意あるいは御本人の意図というのは非常に重要ですから、それは確実に担保されるということは大事だと思います。

 よろしいでしょうか。

○金子座長 という留保つきで解説がありました。

 石川先生、いかがですか。そういうお考え。最初、要らないと思っても要るというときに、番号がないと困るということでよろしいですか。素人的考え方で済みません。

○石川構成員 はい。

○金子座長 ほかはございますでしょうか。

 できれば、今は主に「中間まとめ」の前半部分の質問、あと、石川構成員のご発言に対する御質問ということでお願いします。

○山口構成員 中座しますので、先に発言させていただきます。

 幾つか気になっていたところが何回か修正されたことで、私は、非常に整理していただけたのではないかと思っています。

 気になったこととして、後半なのですけれども、12ページのがん登録のところに、がん告知の必要という機微な問題があり、医療機関で登録しにくいと書いてあるのですが、今、がんと伝えないことのほうが少なくなってきているのではないかということを考えますと、やはり診断をしたときに登録するほうが、がん登録がしっかり進んでいくのではないかという気がしましたので、そこはちょっと考え直す必要があるのではないかということが1つ目の意見です。

 それから、石川委員に質問をさせていただきたいのですけれども、この「声明」の4ページの5.のところです。私も医療の個別のIDが必要ではないかと思っている立場ですけれども、それを踏まえた上で、この個人番号に保険証の機能取り込みには反対という中で、たとえ12桁の番号がわかったとしても、アクセスする方法が医療機関になければ漏れないのではないかと思いました。どういうときに漏れるということが具体的な想定として語られているのか具体的にわからなかったので、そこのイメージを教えていただければと思います。

○石川構成員 具体的にどのように漏れるかどうかというのは、私達ではまだ想像はつきません。しかし、例えば私の番号があって、私の名前と個人番号があって、あそこの医療機関でかかったというようなことだけでも、情報が漏れるのはこれはちょっと気持ち悪いのではないでしょうか。マイナンバーを進めている方はいろいろな利用のことを考えています。例えば、私はビデオ屋のレンタルとかそういったものも全部これだとします。確かに、照合しなければ難しいわけですけれども、私という名前とマイナンバーを突合するというところで、医療機関もそこでも受診したとか、いろいろ組み合わせると大変なことがあるのではないかと思うわけです。特に医療機関はそういうことがあるのではないか。どのように漏れるかという技術的なことはわかりませんけれども、必ずそのような可能性が出てくるのではないかと思っております。

○山口構成員 ということは、今現在としてこういうおそれがあるということは具体的にはないけれども、この先どういうことが起こるかわからない中にあるやもしれないぐらいのイメージでしょうか。

○石川構成員 あると思うのです。必ず起こるのではないかと思うのです。というのは、その人がどういう病気をされているかとか、どういう治療をされているかというのは、これは周辺の人も含めてかなりの人が情報として知りたい情報なのではないかと思うのです。本人が知らせてもいいとか悪いとかいうことは別にして、重要な情報だと思うので、必ずのぞき見される危険性はあると考えております。

○金子座長 では、新保構成員お願いします。

○新保構成員 全般に関する意見ですので、少々長くなりますが、よろしいでしょうか。

○金子座長 どうぞ。きょうはたっぷり時間がございます。

○新保構成員 では、中間とりまとめにつきまして、今後、マイナンバーの運用開始、それから、個人情報保護法改正に向けての議論という観点から、3つの側面から意見を述べさせていただきたいと思います。

 はじめに、3つの観点の項目から先に申し上げたいと思います。

 1つ目は、医療等分野における番号制度における番号の利用と民間部門における規律の問題。2つ目は、マイナンバーだけでなく医療等分野における番号制度も含めた番号制度全般における第三者機関による法執行の問題。3つ目は、個人情報の適正な取り扱いとプライバシー保護への対応。とりわけ、プライバシー影響評価、特定個人情報保護評価の必要性。以上、3つの観点から意見を述べさせていただきたいと思います。

 1点目の医療等分野における番号制度の問題について、民間部門における規律の問題が必要になるという部分については、医療番号はマイナンバーとは別番号を導入すべきという先ほどの石川先生の御意見に私も賛同します。現行のマイナンバー法は行政手続に限定した利用になっているために、マイナンバー制度のインフラを活用する、情報連携基盤、情報提供ネットワークシステムを利用することができる。つまり、そこに医療番号を加えればいいだけということです。つまり、情報提供ネットワークシステムを活用するにあたって、それがたった1つのマイナンバーで活用するということは、逆にコスト面から考えても意味がないと思っております。あくまで、マイナンバーに加えて別番号を付番するということで対応が可能であると考えられます。

 ところが、今回、中間とりまとめで整理をいただいた医療等分野の番号による情報連携が、マイナンバーで実現可能な部分、反面、マイナンバーではできない部分、今回の資料では、マイナンバーで可能な部分がある程度明らかになったわけです。その一方で、マイナンバーでは可能ではない部分が非常に多いわけでありまして、今回の資料に基づく説明により、マイナンバーである程度のことが実現できるではないかという誤解を生ずると、今後の検討では逆に問題があるのではないかと思います。ですから、番号制度全体の枠組みと医療等番号の検討に当たっての法整備のあり方についても検討が必要ではないかと思っています。

 その際に、法整備の検討に当たって必要な部分は何かというと、番号法、つまりマイナンバー法は民間部門における番号の利用は法定の手続以外認めていないわけです。とりわけ行政と民間との関係においては、法定の手続が定められている場合にはマイナンバーを利用できる。民間から行政に対する申請手続などが定められている場合も利用ができる。ですから、民間の医療機関であっても、民間から行政に対する手続においてはマイナンバーを利用することができます。しかし、医療等分野の番号利用は、それらの利用にとどまらず、番号法の規律範囲を超えています。そのため、別途法整備を行うのか、または番号法そのものの改正が必要になると考えられるわけです。そうすると、行政と民間における情報の取り扱いにおける規制・規律の関係、行政と民間の医療機関との関係、民間の医療機関相互の利用における問題、これについて検討が必要であるというのが1点目の意見です。

 2点目の番号制度についての意見は、ここにいう番号制度とは、医療等分野における番号制度だけでなく、文字どおりの番号全ての制度における第三者機関の法執行のあり方という趣旨です。第三者機関については、特定個人情報保護委員会が既に設置され運用を開始しています。特定個人情報保護委員会は、あくまで番号、つまりマイナンバーの取扱いについて法執行を行うということを念頭に置いていります。しかし、今後予定されている個人情報保護法の改正では、6月24日に取りまとめられた大綱において、個人情報保護委員会の設置については決定しているものの、その法執行の範囲についてはいまだ結論を得ておりません。

 これによって今後どのような問題が生ずる可能性があるかといいますと、医療等分野における番号制度は、行政と民間双方における番号利用を前提としています。したがって、官民双方を対象とした法執行が最低限度の前提条件となります。しかし、現在、この個人情報保護委員会の法執行の範囲については、行政、民間、双方について、民間部門は全てカバーするということが決まっている一方で、行政についてはどのような法執行のあり方が必要なのかということが、主務大臣との法執行の関係でまだ検討が行われている状況です。

 この問題について、医療等分野における番号制度の活用を行うためには、現行の特定個人情報保護委員会の執行範囲の縮小はあり得ないと考えております。どういうことかといいますと、現行の特定個人情報保護委員会は、官民双方を対象に番号を取り扱う場合には全分野を執行対象としています。どういうことかといいますと、個人情報取扱事業者に該当しない民間の事業者も含めて、全ての番号の取扱者を前提とした執行を念頭に置いております。

 ところが、個人情報保護委員会の設置については、官民双方の執行は難しいという意見が出ている状況で、医療等分野における番号制度の活用を検討するに当たっては、特定個人情報保護委員会の執行範囲の縮小はあり得ないということを明確にしておかなければ、医療等分野における番号の活用もあり得ないと考えています。これが2点目の意見です。

 3点目の意見は、個人情報の適正な取扱いとプライバシー保護への対応です。こちらは、番号制度の議論において最終的に何が必要かということについては、個人情報の適正な取扱いだけでなく、個人のプライバシー保護の観点からの取り組み。その観点から、特定個人情報保護評価、これはプライバシー影響評価と言いますけれども、これを法定の義務としたわけです。

 今回のこの中間まとめにおきましては、このような特定個人情報保護評価の必要性またはプライバシー影響評価の必要性については特に言及がないわけですが、この点につきまして、本人同意のあり方について今後検討を行うに当たっては、特定個人情報保護評価の実施が不可欠です。具体的には、例えば医療情報というとイコール機微情報と考えて、本人同意に基づいて取り扱われるべきものであるということが前提となっております。

 ところが、例えばこちらの中間まとめにも書かれているとおり、がんの罹患情報登録に当たっては、本人同意は本人への告知を伴うものであって、告知することができない場合は本人同意を取得できないということを意味します。そうしますと、第三者に知られたくない情報であって、医療等分野において利用が必要な情報については、個人のプライバシーには該当するけれども、機微情報に当たらないものも含まれるということが考えられる。

 この点は、本日は資料がないので頭の中のイメージとして思い浮かべていただきたいのですが、私はいつもこれを、青・黄色・赤の3つの情報の種別で説明をしています。青というのは公開情報です。黄色というのは、公的な手続など一定の範囲で取り扱われる情報であるけれども、個人のプライバシーに属する情報として慎重な取り扱いが求められる情報です。赤というのはいわゆる機微情報でありまして、原則取り扱いが制限される情報です。

 この機微情報は本人同意に基づいて取り扱わなければならない情報であるということは言うまでもない。そうすると、この医療情報が機微情報に当たるかということについては、実は医療情報は今回の大綱では機微情報には含まれておりません。その理由については、先ほど石川先生からのご報告への意見として、後ほど述べさせていただきたいと思います。非公知、つまり公になっていない情報であって、個人のプライバシーに当たる情報は、場合によっては本人同意がなくても利用が必要な場合があるということがあります。

 つまり、機微情報と個人のプライバシーに該当する情報を今後は分けて検討をしなければならないと考えています。、機微情報は、今後の個人情報保護法改正におきまして、原則、取り扱いが制限されます。医療情報がこの大綱においても機微情報とされていない理由は、ひとえに、取り扱い制限を課す対象とする情報にはしないということが理由です。

 したがって、3つの目の意見としては、個人情報の適正な取り扱いとプライバシー保護への対応に当たって、機微情報と個人のプライバシーに該当する情報の区分けを明確にしつつ、プライバシー、それから機微情報の取り扱いに当たっては、今後、プライバシー影響評価、つまり本人同意を取得することができるのかできないのかということも含めて、特定個人情報保護評価を実施した上で取り扱うという手続も定めるべきではないかと思います。

 以上、3点、私からの意見です。

○金子座長 ありがとうございました。

 では、樋口構成員お願いします。

○樋口構成員 私も中座せざるを得ないので、おくれて来た上に中座するという大胆な行動に出ますが、今の新保さんのお話を受けてです。

 まず、中間まとめ(案)は、ほかの皆様もおっしゃっておられるように、非常によく整理されているのではないかというのが全般的な見解というか、印象です。その上で、まだいろいろな問題があるということの中で、新保さんが指摘してくださったのも、その前の石川さんが三師会声明という形で丁寧に説明してくださったのも、結局、情報漏えいというのですか、情報の安全管理がどこまでできるのかという問題で、情報管理の評価、PIAとか第三者機関というのができて、どこまでのことが今度やれるだろうか。多分できるのでしょうから、番号だけではない、その情報についての安全管理が重要だということです。そのような役割がどこまでできるのかとの関係もあるという御指摘だと理解しました。

 その三師会説明も、一番初めに医療等IDの必要性を唱えるところで、医療情報について、公益上の理由から、集積し、活用される必要もあり、現在、いろいろな地域で行われつつある地域包括ケアであれ、何であれ、地域医療、介護連携というのでも、やはり何らかの番号があったほうが、かえって、プライバシーに配慮しつつ、効率的な介護あるいは医療との連携ができる可能性があるというようなことで、非常にプラスで評価しておられて、しかし、こういうのは別に医療情報に限らないですけれども、この情報化時代の中で情報が漏えいするというのが非常に大きな問題があるということで、それに対してどういう形で対処が我々どこまでできるでしょうかという話で理解しているときに、医療情報の公益上の理由からの利用というのが、先ほど山口さんとの話し合いで、どういう形で漏えいするかが予測しがたい面もある。逆に、利用のほうも、どういう形で新しいというか、社会的に見てこのような利用ができたらいいねという話が、現在考えられているものと違ったものができる可能性もある。あるいは、やらなくてはならないという状況に日本社会が陥ることだって今後あり得るわけです。

 それから、緊急事態については、わざわざ1項を三師会説明でも出してくださって、これはもうそんなことを言っていられないから、免責をあらかじめ明らかにして、どんどん利用せざるを得ない場面があるのだよということを書いてくださっている。そこまで行かなくても、似たような状況があるかもしれない。そうすると、この研究会自体が、医療等番号の活用を考えるためのものであり、ただし医療等IDという形でマイナンバーをそのまま使うという話は、多分、多くの人にとってはもうないという話で共通理解があり、医療IDというものを何らかの形でつくったときに、2つあって、今、新保さんがおっしゃったように、マイナンバーでもできるのだけれども、マイナンバーではなくてこちらでやるほうが安全なのですよという仕組みをつくっておく必要が1つあると思うのです。この中間まとめというのを見ても、その方向に来ていると思うのです。

 今度は逆に、マイナンバーではできない、やはり医療等IDをつくらないとできないというようなものがあるとすれば、一体それは何かということを明らかにし、かつ、どちらについてもですけれども、番号と、番号にひもづけられた情報利用というところで、これだけの壁をつくってあるといっても、何らかの形で引っ張り出されるという危険がどれだけあるのか。つまり、国民の不安というのは、一番大きいのは、結局一般的な不安というか、抽象的かもしれないけれども、そういうものなのですね。だから、一番対処がしにくいのです。私を含めて。こんなの大丈夫だろうかと。その大丈夫ですよという説得力あるシステムをどこまでつくれるかというのが勝負なのかなと思っているわけです。

 それが中間まとめ(案)のところでは、これの中にPIAとか、別の、第三者機関がもう少しこういう役割も果たすのだというようなことも入れて、ほかにもあると思うのですけれども、こういう形で対処します。こういうシステムをつくるのはこういうためですよともっと明確に宣言する。大きく言えば社会保障制度維持のためだと私は思っていますが、それをもう少しかみ砕いて、いろいろな利用の仕方というのが出ているのだけれども、これだけに限られないわけですね。だから、メリットの話と、そこに伴うところの不安要素を現段階でどこまで消せるかという話をする必要があり、中間まとめではこれでもまだ不足だという御指摘もありますけれども、一歩も二歩も前進しているのではないかと感じました。

 コメントだけです。

○金子座長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 今のお話は、すごくよくわかります。マイナンバーより制限するのだから、その分で一般的な安心というのをどのくらい。担保はできないにしても、なるほどこれならばいいのではないかということがこの取りまとめに出ているかというと、もう少しかなという気もします。そこで、コミッショナー制度とか、先ほどのPIAとかいうのは私はよくわからないのですが、そういうのがあるのかもしれないし、その辺が今の樋口先生のお話と新保さんのお話でよくわかりました。

 それでは、山本構成員。

○山本構成員 新保先生の御説明の中で、今回の大綱、あるいは今の改定作業の中で、保健医療情報が機微情報に入っていないというのはそのとおりですが、少し補足をしておきたいのです。それは、保健医療情報が機微でないと言っているわけではなく、それ以外の、例えば宗教に関する情報であるとか、原則収集してはいけないとされるようなヨーロッパ流の機微情報と同等に扱うことはできないということで入っていないと私は理解しているのです。

PIAがここに書かれていないのは、システムそのものが何も書かれていないのでやむを得ないかなという気はするのです。Pマーク制度というのはJIS Q 15001という規格に沿ってプライバシー保護にどれだけ努力をしているかというのを認定する制度ですが、私はその保険医療機関向けの認定指針をつくるお手伝いをしたのですけれども、JIS Q 15001には機微情報として保健医療情報が入っていて、原則収集してはいけないと書いてあるのです。これでどうやって医療機関や検査センターにPマークを上げるのか、もう既に存在自体がPマークの対象外ではないかということになるわけです。しかし、さすがにそうではなくて、それは機微であるということを前提として、情報を扱う事業者の認定指針をつくらないといけないので、保健医療福祉分野の認定指針は他の分野の認定指針と違ってセキュリティーがものすごく厳しいが、それでも認定指針をつくっていく。こんな感じで新しい個人情報保護法も進むのではないかと思っています。だから、決してほかの情報と全く同じでいいというような考えで進んでいるのではないと理解していて、新保先生、それでいいでしょうか。

○新保構成員 個人情報保護法の制定段階における議論も踏まえて、この部分について2つの観点から私の意見を述べさせていただきました。1つは、いわゆる重要3分野における個人情報の取扱いについて、一般の情報よりも手厚く保護をする。つまり、適正な取扱いについて、より厳格な取り扱いを求める。医療、金融・信用、情報通信の3つの分野について、いわゆる個別法制定を予定していた分野についての厳格な適正な取り扱いを求めるという案が1つ。

 もう一つが、人種差別、いわゆる人権保障の観点から、差別の要因となる情報の取り扱いを原則制限をするという考え。今回の大綱はこの後者を選択したと考えております。したがって、医療等分野における情報は、その情報の内容からは機微性があるということは言うまでもないわけですが、大綱において、今後法規制において定義の新設によって取扱いを制限する人権侵害に当たるような情報としての情報ではないということが明確に示されることになるかと思います。前者の重要3分野について、個別法の制定ということについて先ほど三師会からの意見もございましたけれども、これは国会において検討を行ってこなかった怠慢でもありますので、重要3分野について格別の措置を講ずると附帯決議で個別法を制定すると言っておきながら守らなかった、守ってこなかったことについての責任は重いと思います。したがって、手厚く、厳格な取り扱い、適正な取り扱いを求めるというその対象に医療情報が当然含まれるということは、附帯決議以降、明確であると私も考えています。

○金子座長 では、田尻さんお願いします。

○田尻構成員 前任からかわりまして、きょうは、こちらに参加させていただいて3回目、ようやく周りの様子が見えてきたので、初めて発言させていただきます。

 実は、こちらの思いも事前に伝えさせていただいたこともあり、この中間まとめ自体が、今思えば、前回、前々回の案に比べたら、私らからすれば非常に読みやすい、理解しやすい内容になっているのですが、私、ちょっとわからないのですけれども、この研究会の中間まとめの中で、いわゆる想定できないような不正の部分というのが予想しづらい。それなのであれば、この中間まとめの中に個人情報保護法の改正をきちっとやってくださいというような文言は入れられないのですか。そのことで、ある程度、不安が払拭できる部分もあるのではないかとちょっと想像したものですから発言させていただきましたけれども、どんなものなのでしょうか。

○金子座長 これは誰が答えればいいかちょっとわかりませんが、鯨井参事官、お願いします。

○鯨井参事官 御意見ありがとうございます。

 これは、この研究会をつくったときに、最初にお願いしていた範囲の、出だしの問題でもあるのですけれども、ここでは医療等分野における番号制度の必要性、活用のあり方、利用場面について御検討いただきたい。個人情報保護の問題は大変重要な問題だと思うのですけれども、一方で、パーソナルデータ検討会、内閣官房で検討が進んでいて、その中で個人情報保護法についての改正の議論が進んでいるという状況を踏まえて、そちらの状況、動向も見ながら検討していこうということですので、ここで御意見をいただくことも可能ではありますけれども、一応、検討の対象としては番号制度の活用のあり方というところでお願いをしております。

○金子座長 では、馬袋さん、お願いします。

○馬袋構成員 1点、この中間まとめ(案)の10ページの「(4)地域ごとの医療介護ネットワークの連携の推進」ということで、「医療等」の中に医療分野に介護という内容が明確に記載されありがとうございます。これらも利用者の増加に対応しなければいけない介護のサービスにおいて、特に地域包括ケアの基盤であり地域の中で医療との連携というのは必須です。

 その中で、今、議論されている、三師会のほうからも提案されました医療等IDの番号の取り扱いと、地域・在宅におけるネットワークのIDの取り扱いというのは、今議論されている医療分野の内容は、地域の介護連携・医療連携を含む医療等のIDという認識で進んでいるという認識でいいのか。いや、また違うのかと。また最後に「他方」と書いてあるところで「ネットワークに対して何らかの共通の番号を発行し」と書いてあるものは、同一なのか、それとマイナンバーの整理というところが、今議論されている内容はどの位置づけになっているのかを教えていただきたいと思います。

○金子座長 いいポイントだと思いますけれども、事務局はどのような想定をしているのでしょうか。

○高木企画官 もともとそこは一緒、介護についても当然同じように使えるということを念頭に、この研究会もそうした念頭で議論されていると私どもは理解しております。

○馬袋構成員 了解いたしました。

 その意味で、石川先生から御提案がありました医療等IDの場合に、やはり機微性、さまざまな個人情報、特に病気のこともそうなのですが、介護にかかわる情報というのは、世帯も含めて、それを支える方々の情報も理容師ながらケアをおこなっております。そういう面では、そういった内容の取り扱いも非常に関心の高いところです。それから、先ほどネットワークにより財政の効率化というものも示さなければいけないと思います。

 こういったところを踏まえて、この「推進」の中には、十分協議をしながら介護事業者がこの番号を利用しながら、サービスや医療等連携の中で活用するに当たり、倫理から始まり、さまざまな取扱いに係る制約、それに対する教育をことで担保されていることが、「医療等」の中に入っている責任だという認識を記載していただきたいと思います。「医療等」ということで、介護は別ではなくて、介護も入っている。サービスを提供する事業者もその意識が必ず必要であるということも含めて強くそういった認識ができるようにお願いしたいと思います。

 以上です。

○金子座長 これは私の個人的意見ですけれども、それは当然のことであると思います。例えば都会においては在宅医が多くの患者さんを診ていて、介護事業者が複数ついていて、介護事業者同士の連携は、普通は別組織なのであまりないわけです。もちろん、患者情報をすべて明らかにするというのではないですが、必要なときに共有することが必要。あとは、認知症の方とか、さまざまな状況がありますね。「機微」が何を含むかという定義の問題は別にして、十分な機微性が含まれます。住所が移るとかもありますから、何らかの共通番号はちゃんと用意をしておかないとうまく連携できない。その辺のことをここで表現されたのではないかと私は思っております。

○馬袋構成員 私もそのように認識をしております。ここの議論が、今後、地域包括ケアの中にも、この情報の連携が進んでいくにあたり医療等の情報のIDの件も含めて関係しているのだということを意識する。そういったことを介護分野には活動の中に位置づけられていることを認識するように地域包括ケアの中でも位置づけていただきたいと思います。

○金子座長 そのとおりだと思います。今までの私の印象だと、大きな病院とその周りの診療所などはかなり医療連携をしているところはありますが、それだけでは足りなくて、医療のほうも、介護事業者まで、必要なときに連携をしないと、これからの時代は効率化は難しいのではないかと私は個人的に思っています。そういうことを含めて考えてよろしいということですね。

 何かございますでしょうか。

 冨山さん、お願いします。

○冨山構成員 後半の部分の意見も入ったので少し話させていただきます。

○金子座長 結構です。忘れていました。どうぞ。

○冨山構成員 中間とりまとめ(案)の8ページと、中間まとめ(案)の参考資料の4ページ、6ページのオンライン資格確認について少し懸念がありますので、話させていただきます。

 参考資料の4ページでは、個人番号カードの機能として、ICチップに公的個人認証また住基カードでの活用例を使うカードアプリケーションという事例が出ています。5、6ページの「医療保険のオンライン資格確認の仕組み」には「保険資格符号」を入れた個人番号カードを持っていくという案が出ています。しかし、今回の中間まとめの中にも、いずれの利用場面も医療機関ではマイナンバーを用いないということが文章として出ており、本事例で医療機関でマイナンバーを用いないと言いながらマイナンバーカードを持っていくというのが疑問点です。

 中間まとめの8ページからですが、また、オンライン資格確認の仕組みで事例として1つだけ挙がっています。「個人番号カードを用いる場合、ICチップをカードリーダーで読み取り個人番号カードを預からない安全な仕組みや、表面のみが見えるカードケースの活用など、マイナンバーが視認されて不正に利用されることを防止する仕組みを検討する必要がある」という文章があります。これは、個人番号カードを持っていかなければこんなことを心配する必要はなくて、事例としてこの一例だけでいいのか。医療情報の保護のことを考えたら、この案のみというのは非常に危険だと思っております。

 また、中間まとめの最後の13ページの下から6行目から「医療等分野の情報化を推進する観点から、まずは、医療保険のオンライン資格確認のできるだけ早期の導入」を一番最初に考えるということが書いてあります。確かに、二重投資をしない今の番号制度のインフラを使うというのは、お金をかけないという部分ではいいのかもしれませんけれども、医療情報の機微性を考えたら、ある程度費用をかけてもきちっと守るべきなのが我々の仕事ではないかと思っております。個人番号カードを用いない部分の事例も挙げていただくことの、検討をよろしくお願いいたします。

○金子座長 それでは、何かございますでしょうか。これは1つの例ということで書いて、ありその例が1つだけではないか、そういうことに少し御懸念があるということですね。

 どうぞ。

○冨山構成員 三師会の意見にも出しましたけれども、参考資料のパワーポイントのほうの16ページに医療等IDのカードの事例が出ています。この事例の右下のところに小さく「医療等IDの例」として、健康保険証にICチップを埋めるとか、診察券に張ることのできる安価なNFCチップに見えない番号を埋め込むなど、いろいろな考え方、やり方があると思いますので、もう少し幅広く検討していただければありがたいと思います。

○金子座長 そのような可能性も含めて検討することはいいのではないかと思いますが、ほかに御意見ございますか。

 山本構成員、お願いします。

○山本構成員 共通のインフラはできるだけ用いるという観点からいうと、恐らく、この個人番号カードを用いるか用いないかが、どこまで共通のインフラにするか非常に大きな部分を占めて、ここが一番お金と手間のかかるところだと思うのです。カードを発行するには発行する人件費がかかりますので、ここをもし共通にできるなら、共通のインフラを使うという前回の合同会議の方針の非常に重要な部分だと思うのです。しかし、冨山先生が言われるように、これを共通で使うためには、マイナンバーと医療情報が安易に結びつくというリスクをゼロにしないといけない。そのリスクを残したままでやってしまうのは非常に問題があると思うのです。

 どうすればリスクがゼロになるかは、一例で、裏側を隠してしまうとか書いていますけれども、そもそもカードの設計も含めて十分検討する価値のあることだと思うのです。

 というのは、先進国で国民に非常に網羅的にカードを配っている国というのは幾つかあるのですけれども、大部分はもう保険証なのです。保険証以外で国民にICカードをきちっと配られている国は小さな国しかなく、ドイツとかフランスぐらいの規模の国になると、保険証機能がないのに配られているところはないです。そもそも私は、最初に保険証機能があるべきだと思うのです。その上で、安全に運用できるということが確立されるのであれば、カードというのは、個人が個人の権利を主張する非常に重要な道具だと思っています。したがって、何かを管理するとかではなくて、御本人が自分の情報が一体どう扱われているのかを確実にアクセスできるツールなので、これからのIT社会に必要なのです。必要なものをどうやって持っていただくかを考えると、保険証化というのは避けられないのかなと思います。

 しかし、その一方で、収入や税などの情報と医療情報が簡単に結びつくというのは絶対にあってはならない。したがって多分、ここは、12月に出す中間まとめのかなり大きなポイントはここではないかと思うのです。個人番号カードを使うか使わないかというのはかなり大きなポイントなので、そこははっきりと意見を書いたほうがいいと思うのです。したがって、裏が黒いとかではなくて、記載される個人番号に結びつく情報と保険情報が安易に照合されないことが保証されなければ用いられないというような書き方が明確でいいと思うのです。

 一方で、それが確立されるならば、用いたほうが、インフラを共有するという概念の実現にはいいと思います。ただし、リスクがある状態ではできないということを明確にしたほうがいいのではないかと思います。

○金子座長 では、石川構成員お願いします。

○石川構成員 私も2点ばかり言いたいことがあります。細かいことはいっぱいあるのですけれども、今、山本先生がおっしゃいました、医療の中にマイナンバーを入れ込ませないというのは、基本的には、私たちは遵法的にいろいろやりたいので、今のマイナンバー法という法律が通った以上はそこはきちっと守ってもらいたい。いずれ利用範囲を拡大することはできるということが書かれてはおりますけれども、今、マイナンバーの利用ということについていろいろな方が空想みたいなことをどんどん言っているのです。私たちは、12月にこれを出すことによって、医療の中にはマイナンバーは入らないのだということを遵法的に言いたいということなのです。それがまず第1です。

 例えば一番使われるのは、保険のオンライン化のところでもそうですけれども、私たち、医療等IDがあったほうがいいということなのですが、医療等IDが何から発生するのかというところについても大変注意を持ってやってもらいたいと思います。それが1つです。

 それから、この医療等IDだとか、マイナンバーだとかと言っている背景は、医療における個人情報保護ということを国としてきちんとやってもらいたいという強い要求があるからです。なぜかといいますと、私たち医療従事者の中では、遺伝子診断、出生前診断、妊娠前診断とか、いろいろ診断法が確立してきた中で、優生医療、要するにすぐれた個体だけを生き残らせるというようなことだとかも既に。先ほど新保先生が差別の話を言いましたけれども、こういう人権侵害みたいなものが本当に目の前に来ているのです。だから、私たちは、医療における個人情報保護によって、そういう優生医療だとか、いろいろな精神疾患も含めた遺伝的な疾患等について人権を守りたい。これは早急にやらなければいけないということを強調するためにも、この12月の中間とりまとめは国に対してもきちんと物を言いたいということでございます。

○金子座長 ほかの方。

 では、佐藤構成員お願いします。

○佐藤構成員 私からは3点です。プライバシーとセキュリティーの違いを念のためというところと、情報連携基盤のところの話をもう一回するのと、あと、公益性の判断というところでの意見ということで、3点申し上げたいと思います。

 プライバシーとセキュリティーの点で言えば、今回問題にしているのは、当然、プライバシーの保護なわけですけれども、プライバシーの保護というのは、実際には御本人の情報を御本人がどのように利用されたいかという御希望を聞くための管理がプライバシーだと。ですから、「保護」という言葉も余り正確ではないような気もするのですが、プライバシーの保護だと思っています。例えば、弊社でしたら、パソコンなどを売っていますけれども、パソコンのユーザー登録をしていただくと、そのときに住所を登録していただいたら、仮に製品にリコールがあったときには御本人もそれは知らせてほしいと思うわけで、ただ、日々のダイレクトメールは嫌だ、郵送してくれるなというようなご希望があるわけです。送ってほしいという人には送るし、送らないでくれという人には送らないということ。これを管理するのがプライバシー保護の1つの部分になってくると思います。

 その中で、情報セキュリティーがよく出てくるのは、情報が流出してしまうと、流出した先のところで好き勝手に使われてしまって、結果的に御本人の希望した使われ方ではない使われ方をするということなので、情報セキュリティーはあくまで二次的なものであって、それはプライバシー保護の中では、プライバシー保護をするための手段としてセキュリティー保護もしなければいけないという関係だと思っています。

 今回の件では、マイナンバーが流出する、盗み見られるとかという話は、本来、セキュリティーの話であって、そのセキュリティーはちゃんとやらなければいけません。

 それに対して、マイナンバーを含めて、医療等番号のプライバシーのほうは、まさに番号にひもづいた情報が御本人の希望どおりの利用がされるのかというところの管理をしないといけないわけで、現状のマイナンバーの情報連携基盤にはその仕組みは少なくとも現時点ではありません。情報連携基盤は、基本的に、問い合わせられたら問い合わせられたデータを返すという考え方の橋渡しをするだけです。それについては、前回も申し上げたとおり、それを止めるとしたら、現実的には、情報を持っているところが止める仕組みをつくるしかありません。診療情報であれば、診療情報の本体を持っているところが御本人からこの情報は外に出していいか悪いかということを聞いて、それを管理するしかなくて、これを集約するということは、やろうと思えばできますけれども、医療情報を集約しないといけなくなってしまうので、現実的にはちょっと難しいかなと思っています。

 もちろん、御希望のオンオフだけを集約するというやり方はつくれなくはないですけれども、どちらかというと、情報を持っているところに整理をしてもらうしかないのではないかと思っています。そのときに、これも前回申し上げたとおりですけれども、そこの話も単純ではなくて、単に情報を出したい、出したくないの、オン、オフだけの御希望を聞くというレベルにとどめるのか、例えば、内科健診の結果は出してもいいけれども、外科の手術の内容は出してもらっては困るとか、Aという病院には出してもらってもいいけれども、Bという病院には出してもらっては困るとか、さらには、細かな1項目1項目に関して出していい悪いということの選択肢を御本人に与えるのかというところは、何かレベルをつくらないといけない。病院によっては、細かく対応してくれるところと大ざっぱにしかやってくれないところというむらが出てはいけないところをどのように連携させるのかというのが、実際には、この情報連携に関しての今回の医療等に関する番号制度でのオプトイン、オプトアウトの管理のところにかかるのだと思います。

 3点目ですけれども、そのときに、公益性というのが今回の中間まとめの3ページの(2)の3ポツのところに、個人の利益の個益と公の利益の公益というところで並べて出てくるわけです。この公益を果たして誰が判断するのかというところで、この部分が実際に本当に第三者機関なのかというところで、最近の海外での動向を考えますと、公益というのは英語に直訳すると「パブリックインタレスト(public interest)」になると思いますけれども、今年、年内に出てきたEU29条委員会なども、パブリックインタレストに加えて、レジティメイトインタレスト(legitimate interest)表現が出始めています。

 このレジティメイトインタレストを「正当な」と訳すのか「公正な」と訳すのかも悩ましいところですが、いずれにしても、海外は、この部分はあらかじめ法制化して、提供が義務づけられたものに対して出すという考え方であって、個々の事象に対して、これが公益なのか公益ではないのかというのを判断するのではなくて、それに関しては、この情報は出さなければいけない、簡単に言うと、個人のオプトアウトは制約されるというように法制化するというので、パブリックインタレストではなくてレジティメイトインタレストという言葉になっているということを考えると、ここはちょっと議論が必要なのですが、海外と合わせるのであれば、日本もこの公益性の判断に関しては、もしかすると第三者機関ではなくて法制化するという選択肢もあるのではないかと思います。

 逆に、日本もそれがおかしなことかというと、がん登録制度はまさにそうだと思うのです。がん登録というのが法制化されて、その情報を提供することは本人にオプトアウトの権利が制約されていると考えますと、いわゆる司法が判断するところになろうかと思いますけれども、そこのところと組み合わせるというのもあるのかなと思っています。ただ、ここの部分のオプトアウトをどのように管理するのか、御本人にどの程度まで細かく選べるようにするのかというところと、とはいえ、御本人が選べない領域は何をもってして定めるのかというところの2点を整理していくと、実際には番号がどのようにひもづくかというところとはとてもシンプルになるのかなと思います。

 そういう意味だと、オプトアウトが制約されたものは、マイナンバーの情報連携基盤でもできなくはないのです。ただ、オプトアウトができるようにするものは少なくとも何かあるので、そうすると、そのための連携基盤のほうに、例えばがん登録もそうですが、オプトアウトが制約されているほうも載せてしまうほうが、どちらかというと、システムとしては相性がいいような気もしております。

 一応、以上3点申し上げました。

○金子座長 ありがとうございます。

 では、森田構成員お願いします。

○森田構成員 

 今回の中間報告は、私もいろいろと意見を申し上げたところもありますけれども、よく反映されていて、なおかつ、整理をされていると思います。あえて言いますと、いろいろな角度からの読み方ができるという気もしないでもありませんが、これはこの類いの文章の場合やむを得ないと思っております。

 基本的な前提として、新保先生もおっしゃったことですが、参事官のお話にありましたように、この番号制度をどのように設計するのがいいのかというのがここでの議論だと思います。現行法の枠の中でどこまでできるかとか、それについてどういう形で法制度的な対応がありうるかということに限らず、法改正とか新法の立法も含めてここで検討の対象であると思っております。

 具体的な論点について新保先生から3点、さらに細かく御指摘がありました。それはそうだと思いますけれども、基本的にこの番号制度がどういうもので、どういうメリットとデメリットを持っているのかということをきちんと議論しておくのがこの場ですべきことではないかと思っております。

 そういう観点から見たとき、私自身は、正直申し上げまして、医療分野でのIT化ですと、一番進んでいるのは北欧諸国です。私自身、見てまいりましたけれども、これらの国では、番号を付したカードでどこでも医療が受けられて、しかも、そこで蓄積された情報が疫学的に貴重な研究情報を提供しているということです。さらに、医療資源の配分に対してもそれをコントロールするための仕組みとして生かされている。そういう仕組みがうまく動いているのを見てきますと、日本もそのようにしたほうが今抱えている医療のいろいろな課題に応えることができるのではないかと思います。

 かの国においては、プライバシーとか個人情報の問題はどうなのかといいますと、もちろん随分議論をしておりますし、それに対する制度はつくられております。もちろん、番号についての国民の意識が違うと言ってしまえばそれ以上議論ができなくなりますけれども、そのプライバシーの問題も十分対応しながらそうした制度を導入してきているということを考えた場合に、我が国も、先ほどの樋口先生のお話ではありませんけれども、メリット、デメリットを合わせた形で評価をすべきではないかと思います。何となく、情報漏えいの可能性、いろいろなリスクがあるというのはそのとおりだと思いますけれども、私の印象だと、正直申し上げまして、ぶつかったら死ぬ人がいるから自動車は全面的に禁止すべきだというような議論にも聞こえないわけではないわけです。その辺は、どの程度事故を減らすことができるのか、本当に危険なところは自動車の進入を禁止することは必要なのかもしれませんけれども、他方で、そのメリットは最大限活用する必要があるのではないかと思っております。

 メリットについては、ここでも書かれておりますけれども、その辺のことがもっと強調されてもいいのではないかという点を具体的に2つお話ししたいと思います。1つは研究面です。現在、私自身も中医協でいろいろなお薬の保険収載の決定をしたり、医療の新しい技術について触れることがあるわけです。専門ではありませんので、それがどれぐらいの意味を持つかわかりませんけれども、例えば何十万人に1人しかいないような病気というのもかなりあります。今まで難病という形で十分な保護、ケアがされてこなかった。最近、そのためのケアというものが十分進められるようになってきましたけれども、例えば、ある特定の遺伝子と何かが結びついたときに発病してくる。しかも、それが歳をとってから発病してくる。早い段階で有効なお薬を飲んでいると、そういう人たちはその発症をかなりおくらせるなり抑えることができる。そういう病気を発見するためには、やはり相当数の患者さんについての健康情報のデータを蓄積して初めてそれが可能になるわけでして、そうしたことのメリットをどのように評価するのか。ある意味、これは悉皆の健康情報を蓄積することができて初めてそういうことが可能になるのだと思います。

 さらに言いますと、予防接種の記録をするというお話がありました。私自身は、正直申し上げまして、ここにありますように、必ずしもマイナンバーを使うべきではないとは思っていなくて、使えれば使ってもいいのではないかと思いますけれども、予防接種のような場合、マイナンバーと医療ナンバーとは切り離せないのではないかと思っております。仮に予防接種を医療ナンバーで記録したとしても、その人が移動したときに、予防接種は自治体の事務ですから、マイナンバーとセットで移していかない限り、その記録というのは確認できないと思うのです。そこのところを、医療番号だけ別に扱うということが可能なのかどうか。同じ情報を二度入力してトレースしていかなければならないのではないかという気がします。少なくとも、赤ちゃんの場合、御本人が認識できないわけですから、どういう免疫を持っているか、どの予防接種をしたかしないのか、あるいはなぜしなかったのか、そういう情報を大人になってからも使えるような形で記録しておくというのは、ある意味、国とか社会の責任ではないかと思っております。

 ちょっと長くなって恐縮ですけれども、もう一点。これはまさに保険財政の話になります。政策統括官がいらっしゃるので、もしかして違っていたら訂正していただきたいのですが、正直申し上げまして、私はどう計算しても、この医療保険財政が、今のまま医療費が伸びていく、あるいは拡大していった場合に、そんなに長くもつのだろうかという気がいたしております。もちろん、保険料を上げる、あるいはもっと消費税を上げるということが可能ならば手当てがつくかもしれませんけれども、今議論されているような消費税率の引き上げ程度ではとてもカバーできないぐらいの財源不足が生じてくるのではないか。そのときにどうするかというより、そうならないようにするためには、今ある医療資源をできるだけ効率的に使わなければいけない。

 他方では、今申し上げましたように、新しい病気に対して新薬の開発であるとか、技術の導入であるとか、それにも力を注がなければいけないとしますと、今行われている医療について、どのような形で資源が配分されているか。もっとストレートに言いますと、その効率性についてきちんと評価をして、本当に必要なところにその資源を配分していかなければいけない。そういうことを考えていかなければいけないと思っておりまして、そのためのツールといいますと、やはりこうした悉皆の番号制度という仕組みを入れざるを得ないのではないか。

 さらに申し上げますと、先ほど金融の資産情報と医療情報とリンクさせるのはとんでもないという御意見もありましたが、正直申し上げまして、医療財政が厳しくなったときに、今度の患者申出療養制度の仕組みがどうなるかわかりませんが、やはりある程度の収入、資産をお持ちの方にたくさん払っていただくという仕組みをつくっていかない限り、多分皆保険制度はもたなくなってくると思います。そのように払っていただくためには、当然のことですけれども、収入、資産といった支払い能力の記録と、どういう診療をしたかということを結びつけて調整をしていかなければ、国民全体としての健康といいますか、医療制度、保険制度が維持できなくなると思います。そういう観点からも、私自身はちょっと挑発的に言わせていただきますと、できるだけこういう番号制度を入れるという視点も検討の中に加えていただきたいと思っております。

 ヨーロッパの場合、明らかにこういう大きな番号制度導入とかIT化の根拠というのには、やはり医療費の効率的な使用というのが入っているものですから、これまでの議論ではその点がほとんど触れられていなかったと思いますので、長くなりましたけれども、指摘させていただきました。

○金子座長 石川構成員、お願いします。

○石川構成員 大変挑発的な御意見だと思っています。

 私もさんざん言ったように、マイナンバー法に遵法的にやりたいということでこの議論をしております。そのマイナンバー法の中には、医療の中ではマイナンバーは使わないということが明記されているわけですから、その医療の中に入り込まないということで我々は今議論していると認識しております。

 そして、今、御提示されたいろいろな研究の方面や医療費の削減等については、私は医療とIDというのを別枠で番号を導入することによってできると信じているわけです。私たちは、次の世代はもっと連携を完備していかなければいけない。医療供給体制の少なさからいったら、それはそのとおりでありまして、2025年に向けて医療従事者みんなが努力しているわけです。連携もしていこうと。そのために医療等IDが必要だと思っております。これがマイナンバーで全て置きかわるなどいうことは日本の中で絶対にあり得ない。それも考えて、ぜひ中間とりまとめをしていただきたいと思います。

○金子座長 ありがとうございました。

 そろそろ時間が迫ってまいりましたが、まだ幾つかあります。では、新保委員、次に飯山さん、お願いします。

○新保構成員 私は長いので、もしよろしければ先に。

○金子座長 そうですか。

 では、飯山構成員お願いします。

○飯山構成員 私のほうは保険者団体ということもありまして、どちらかというと実務的なお願いになるかと思うのですが、9ページの「(3)保険者間の資格異動時の特定健診など健診データの連携」につきましては、御案内のとおり、65歳以上になりますと、1人当たり医療費がぽんとはね上がることになっています。そういった意味で、国保におきましては、特定健診を受けていく、あるいは全体の保健指導を行っていくということが非常に大事なことになってまいりますので、被用者保険から国保に移られたときに、それまでのデータが何もないということですとなかなか指導しにくいものですから、ここの連携がなるべくスムーズにいくようにいろいろ御配慮いただければというのが1点でございます。

 もう一点、オンラインの資格確認のほうです。我々、審査支払い機関といたしましては、レセプトを確定する際には必ず資格確認がつきものになっておりますので、これはぜひお願いをしたいと思うのですけれども、この検討に当たりまして、私たちもその検討の中に入れていただくようにぜひお願いをしておきたいと思います。

 国保といたしましては、前に社会保障番号の絡みのときにネットワークをつくってございます。全国の47の国保連合会と、現状では1,800の市町村国保と国保組合との間でネットワークがもうできておりますので、こういったものを活用することも検討できるのではないかと思っています。我々としても、それはどのように利用可能かというのは内部で検討いたしますけれども、そういったことも含めまして、オンラインの資格確認の検討の際にはぜひ私どもも必ず加えていただきたいということをお願いしておきたいと思います。

 以上です。

○金子座長 当然ではないかと思います。

 それでは、新保構成員お願いします。

○新保構成員 私からの意見は、今後の検討事項として、あくまで参考意見として述べさせていただきたいと思います。

 先ほど石川先生から三師会の声明として御説明をいただいた4ページの「死者や遺族の尊厳について」は、内閣官房のパーソナルデータに関する検討会におきまして故人情報保護の問題として意見を述べさせていただきました。この故人情報というのは故人の個人情報保護であります。ですから、議事録で書くときは「故人情報」。発音は「コジンジョウホウ」で同じですけれども、物故者、故人情報の保護という問題です。これは今回の法改正では特に何も議論がなされず、私の意見だけが残っているという状況ですので、こちらの問題について、今後の検討事項として非常に重要な論点かと思いますので、改めて述べさせていただきたいと思います。

 この故人情報については、亡くなった人の情報であっても、個人のプライバシー、死者の名誉というものがございます。当然のことながら、亡くなった方の情報も適切に取り扱われる必要がある。生存する個人と同様に、故人の尊厳を保障する観点から適切な取り扱いが求められるということは言うまでもないと考えています。

 しかし、パーソナルデータの検討におきましてこの問題は取り扱われなかったものの、私から3つ意見を述べさせていただきました。

 1つは、生存する個人を前提とした手続を死者にも拡大するということについて、亡くなった本人に同意をとるという手続が不可能であるということ。

 2つ目に、非実在高齢者の問題のように、亡くなっているにもかかわらず、生存する個人に関する情報のまま取り扱わざるを得なかった問題があること。このように個人情報保護の名のもとに、本来取り扱われるべき情報の取り扱いが制限される問題が生じている。後ほど具体的な例を1点だけお話をしたいと思います。

 3つ目に、法的に見た場合、プライバシーというものは一身専属的利益、つまり、その人に唯一、生きている間に備わる保護される利益。一身専属的利益であるプライバシーというものがあるわけですけれども、この法的に保護される利益というものは、既存の判例、既存の法令で既にかなり議論がされて固まっているところです。つまり、法的に保護される利益を拡大するということは、故人情報についても保護することを検討するということがどこまでできるのか。現行では、遺族に還元できる情報は生存する個人に関する情報として取り扱うこととなっています。したがって、以上から、遺族に還元できる情報は個人情報として取り扱うという現行の手続を見直すことは難しいのではないかと思っています。

 一方で、故人情報について、生存する個人の生命・身体・財産保護のために利用すべき情報が利用できない問題があるということを指摘させていただきたいと思います。経済産業省の検討会の報告書、「安心と信頼のある『ライフエンディング・ステージ』の創出に向けて〜新たな『絆』と生活に寄り添う『ライフエンディング産業』の構築〜」、平成23年8月10日の報告書においては、具体例として、葬儀を施行する葬祭業者の報告書では、6割を超える遺体が感染症を保持し、約15%は危険な感染症を保持しているという調査結果がある。しかしながら、葬祭業者への感染防止の観点から必要な情報提供がなされていないという問題がある。

 現行の法律においても、個人情報であっても、個人データに該当しなければ本人同意なしに提供ができる。さらに、故人情報は生存する個人に関する情報ではないので、そもそも個人情報に当たらないということで提供が可能という解釈も可能です。

 しかし、医療従事者には守秘義務が課されているため、秘密保持義務によって、逆に必要な情報、亡くなった方の情報が提供できないという現状があるという問題が指摘されているところです。したがって、この故人情報の適正な取り扱いと保護というものについては、生存する個人に関する情報の取り扱いと同様に、その手続を検討するということは当然必要であるとは考えられますけれども、法定の手続を、逆に必要な情報の取り扱いを制約するという形での手続の見直しということはなかなか難しい。ということから、引き続きの検討事項として、いわゆる故人情報の取り扱いについてはいかに適正な取り扱い、利用を求めるということを検討すべきかということについて継続的な検討課題とすべきだろうというのが私の意見です。

○金子座長 では、あとお一方。

 大山構成員、お願いします。

○大山構成員 済みません。時間がなくなってしまうので、簡単なところから。

 これは、金崎さんがいらっしゃるので、後ででも結構ですが、確認をいただけるといいかもしれません。資料2の5ページ(2)の4行目に「住民票コード又はマイナンバーから変換して番号を生成する」と書いてありますが、住民票コードとマイナンバーの関係で言うと、少なくとも住民票コードからマイナンバーを変換してつくるのではないというのがあるので、必ずしも変換して番号を生成するというように決める必要はないのではないかと思うということを申し上げます。

 これに加えてもう一点。三師会の意見も聞かせていただいて、なるほどと思うことが多々あるのですが、こんなことを思うというのを1点だけ申し上げたいと思います。

 現在、健康保険証の記号・番号は、個人を特定できるレベルと考えると、健康保険者、医療機関、両方持っているわけです。ここについて、今、多くの人がさほど不安を持っていないというか、逆に信頼しているという状況であると思うのです。医療情報の集積とかいろいろな話は、同じようなことができるとしても、健康保険証の記号・番号でそれぞれ持っていても安心しています。

 今回のマイナンバーの件の違いというのは何かと考えると、実は医療機関側は持たないということ、身体情報につけないという話が出ているわけなので、先ほど来、石川構成員がおっしゃる遵法という考えから見れば、それが前提になります。法改正が起きるようなことが起これば、当然、それに対する反発あるいは反対意見をまともに述べるべきことになると思います。もちろん、この会も含めて反対意見を言うべきだろうと思います。これらの番号の違いは何かというと、医療機関は持たないけれども、健康保険者が今回マイナンバーを持つ、あるいは保険組合以外の他の組織や機関が持つことになる。だから、別の番号にしたいと今回言っているのではないでしょうか。

 であれば、健康保険組合が持っているマイナンバーと医療機関との間をきれいに切り分けることが重要なのであって、その切り分け方をしっかりと議論しないでおくと、例えば、健康保険の記号・番号を両者が持っているにもかかわらず、みんなが信頼しているのは、やろうと思えばできないわけではないことをやらないだろうと信頼しているからで、健康保険組合がマイナンバーを持っているから、もし医療機関側がマイナンバーを持つと同じことをやると思うでしょうか。今度は、皆、記号・番号と同じように信頼するのか、そうではないのかが問題になります。

 マイナンバーはほかにつながるから、そちらの面があることはわかるのですが、だとしたら、そこに今度は違う番号を入れるという、ここで言っている議論の大もとのところを考えたときに、切り分け方が重要なのではないでしょうか。この切り分けを法律・制度で確保するのか、いわゆる自主規制なのか、あるいは技術的な仕掛けを入れるのかとなります。技術的な仕掛けを入れているのは、現在の情報提供ネットワークで、わざわざリンクコードを使って、マイナンバーを持っている2者の組織間でも使わないというやり方をやっているわけで、そのところをちょっと考えてから、重要なメッセージとして、この会から出さなければいけないものが多々あると思いますので、配慮いただければと思います。

○金子座長 ありがとうございます。今のは非常に貴重な御意見だと思います。

 時間が来ましたが、どうしても一言述べたいという方はいらっしゃいますか。

 では、山本さん、短くお願いします。

○山本構成員 次回にと思いましたが、オンライン保険証確認は急ぐということがこの報告書の中に書かれているのですね。であれば、これを実現するためには、それを要求しているところが、本当に医療機関であると確認する仕組みが絶対必要なのです。この仕組みには、いわゆる組織認証と呼ばれていて、これが進んでいないと思われます。これが出ると、多分、そこが問題になるということをよく御承知の上で中間報告をまとめられることが大事ではないかと思います。情報政策担当参事官室の所掌範囲だと思いますので、よろしくお願いします。

○金子座長 ありがとうございました。

 よろしいでしょうか。

 それでは、時間が来ましたので、本日はこれで終了したいと思います。

 本日いろいろといただきました。正直言って、非常にいい意見をいろいろいただいたなと思っております。それを踏まえて、事務局にさらにすばらしいまとめの案をいただき、それを次の機会に十分議論をしたいと思います。そのように方針でよろしいでしょうか。

(委員首肯)

○金子座長 それでは、事務局から次の開催について何か連絡はございますでしょうか。○高木企画官 ありがとうございました。

 次回、第7回につきましては、12月3日水曜日、10時からの開催を予定しております。詳細は追って御連絡させていただきます。よろしくお願いいたします。

○金子座長 きょうは御苦労さまでした。ありがとうございました。

(委員首肯)

○金子座長 それでは、事務局から次の開催について何か連絡はございますでしょうか。
○高木企画官 ありがとうございました。

 次回、第7回につきましては、12月3日水曜日、10時からの開催を予定しております。詳細は追って御連絡させていただきます。よろしくお願いいたします。

○金子座長 きょうは御苦労さまでした。ありがとうございました。


(了)
<照会先>

政策統括官付情報政策担当参事官室
室長補佐 芝(7671)
      武田(7439)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 情報政策担当参事官室が実施する検討会等 > 医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会 > 第6回医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会議事録(2014年11月21日)

ページの先頭へ戻る