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2014年9月9日 第4回ストレスチェック項目等に関する専門検討会 議事録

労働基準局安全衛生部労働衛生課産業保健支援室

○日時

9月9日(火)10:00〜12:00


○場所

厚生労働省共用第8会議室


○出席者

検討会参集者(50音順、敬称略)

相澤 好治 岩崎 明夫 小田切 優子
川上 憲人 黒木 宣夫 下光 輝一
中村 純 諸岡 信裕 渡辺 洋一郎

厚生労働省

土屋 喜久 (安全衛生部長) 泉 陽子 ( 労働衛生課長)
井上 仁 (産業保健支援室長) 中村 宇一 ( 産業保健支援室長補佐)
寺島 友子 ( 中央労働衛生専門官)

○議題

(1)中間とりまとめ(案)について
(2)その他

○議事

○産業保健支援室長補佐 本日は大変お忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。定刻になりましたので、ただいまより第4回「ストレスチェック項目等に関する専門検討会」を始めたいと思います。

 一番初めに、資料の確認だけさせていただきたいと思います。

 本日の議事次第がありまして、資料1に前回の第3回の主な意見をつけさせていただいております。

 それから、資料2のほうに、今日おまとめいただく予定の中間とりまとめ(案)をつけております。 ちょっと後ろになりまして、参考資料1、2はこれまでもつけさせていただいている開催要綱、それから制度の概要でして、一番最後に小田切先生から本日御説明をいただきます「ストレスチェック項目に関する専門検討会」の中で議論になりました点数の分布などに関する参考資料をいただいております。

 以上、5点になりますけれども、資料の漏れ等はございませんでしょうか。

 大丈夫なようでしたら、相澤先生、議事進行をよろしくお願いします。

○相澤座長 皆さん、おはようございます。お忙しいところお集まりいただきまして、どうもありがとうございます。

 前回、第3回から1カ月程度たちますけれども、夏休みを挟みまして、小田切先生にはデータをまとめていただいてどうもありがとうございます。

 本日は中間とりまとめをするということになりますので、よろしくお願い申し上げます。

 早速、本日の議題に入らせていただきますが、資料1をごらんいただきますと、第3回での御議論いただきました際の主な意見等を事務局でとりまとめておりますので、御説明をお願いいたします。

○産業保健支援室長 それでは、私のほうから簡単に説明をさせていただきたいと思います。

 資料1でございます。前回中間とりまとめ(案)につきまして御議論がされたということでございます。

 まず1つ目、「実施者の役割」というところでございます。実施者に関しまして、産業医のかかわりであるとか、あと、事業者への人数の報告であるとか、それから結果の保管に関するセキュリティー、こういった意見がなされまして、議論がされております。

 2つ目でございますが、「ストレスチェック項目について」というところでございます。

 この項目につきましては、実績なども踏まえますと、57項目の職業性ストレス簡易調査票を国が推奨版として示すことがいいのではないかという御意見。

 それから、やはり57項目では項目が多いので、簡略化したような調査票を示すことがいいのではないかという御意見。

 そういった簡略化するにしても、23項目の妥当性、信頼性については確保する必要があるという御意見。

 それから、23項目というのをベースに考えるのがよいのではないかという御意見。

 そういった御意見がございまして、御議論がなされたというところでございます。

 3つ目の「ストレスチェック結果の評価基準について」ということでございます。

 ここにつきましては、ストレス反応によって面接者を選定するということがいいのではないかという御意見。

 それから、ストレス反応の点が余り高くなくても、ストレス要因とか、周囲のサポート、こういった点が非常に悪い方は、面接者ということで選定したほうがいいのではないかという御意見。

 面接の体制、実行から考えますと、労働者の10%程度までが上限ではないかという御意見。

 そういった御意見がございまして、このあたり具体的な分布がないと議論がしにくいのではないかという議論になりまして、次回までにそのような分布図なりをつくっていただきまして、検討しようというような御議論でございました。

 4番目の「ストレスチェックに含めることが不適当な項目について」というところでございます。健康管理でないものであるとか、労務管理につながるもの、例えば会社への忠誠心といったものを一緒くたで聞くのは不適当ではないかという御意見がなされております。

 「定期健診項目との整理について」ということですけれども、ストレスチェックは数値で評価するというものですけれども、こういった定期健康診断項目の自他覚症状のうち数値で把握するものを切り離すというものは難しいのではないか。もう少し議論が必要ではないかという御意見がなされております。

 6番目の「職場環境改善などについて」でございますけれども、ストレスチェックから職場環境の評価改善の流れをつくって、教育などの対象につなげればよい。

 それから、集団で見ることが重要であるので、個人へのアプローチ、それから集団へのアプローチ、こういった柱を示していくのがいいのではないかというような議論がなされております。

 簡単ではございますが、以上でございます。

○相澤座長 ありがとうございました。前回の主な議論をまとめていただいたわけでございますが、内容について、何か御指摘がございますか。よろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○相澤座長 それでは、今ございましたように、前回の議論を踏まえまして、ストレスチェックの結果の評価について、小田切先生に夏休みに分析をしていただきましたので、御説明をお願いいたします。

○小田切委員 よろしくお願いします。最後に添付になっております参考資料というものをつくってまいりましたので、お話をさせていただこうと思います。

 まず最初ですけれども、職業性ストレス簡易調査票の点数の分布がどうなっているのか、いま一度見ておく必要があるというお話がございましたので、最初の1〜4ページ目までになりますが、ほぼ全体の尺度の分布をごくごく簡単に示させていただいております。

 これまでの議論の中で、57項目のフルのセットを使った場合と、それから短縮版として議題に挙がっております23項目というものがございましたので、57項目と23項目のそれぞれについて、分布がどうなっているのかを示してございます。

 最初の1ページ目ですが、ストレス反応の部分についてですけれども、57項目の場合は、29項目が該当いたします。それについての点数の分布を示してございますが、職業性ストレス簡易調査票では、ストレス反応に活気というポジティブな側面が入ってございますので、今後の扱いにつきましては、高得点の場合にストレス反応が高い、悪く出ている、それから、ストレスの要因がさまざまたくさんある高ストレス要因、それから、低支援となるように、場合によっては逆転の項目については逆転をさせて、全て算出をしております。

57項目の分布が、その上の部分にございまして、ストレス反応の部分につきましては、29項目ですので、29116点の分布がございます。その場合の標準偏差、それから平均値について、右肩の上のほうに書いてございます。

 同様に、下の23項の場合は、ストレス反応の項目として、疲労+不安+抑うつ、それぞれ3項目と、食欲+睡眠という項目が挙がっておりましたので、これらについて、とり得る範囲、1144点ですけれども、それの分布についてお示ししてございます。

 おめくりいただきまして、2ページ目が、ストレス要因の部分の点数の分布です。57項目の場合は17項目ございますので、1768点がとり得る範囲ですけれども、そこに示しましたように、きれいな正規分布を描いているというところです。

23項目の場合には、ストレス要因として、量的負担と裁量度の点数を採用して、合計点が6〜24点までとり得ることになりますけれども、そちらの分布についても示してあります。

 3ページに当たりますが、支援の部分について別途お示ししてございます。上の部分が57項目として使用した場合の支援9項目について、それから下の部分が支援6項目についての分布を同様に示してあります。

 4ページ目になりますが、評価をする場合に、枠組みとしてストレス要因と支援を一緒に取り扱うという考え方がございましたので、それについて、57項目の場合と23項目の場合と点数を算出いたしまして、分布をお示ししているというところでございます。

 前回までの議論の中で今後評価をどのように行っていくのかということで、何点以上の場合には何%ぐらいの人たちが該当するのかということで、さまざまな資料をつくることを考えたのですけれども、前回の議論の中で、やはり簡便に評価ができるほうがよいというお話がございましたので、例えば、疲労が何点以上、抑うつが何点以上、不安が何点以上といった各尺度ごとに点数がもし変わることがあれば、それですと少し煩雑になりますので、なるべく合計の点数を用いて評価をしていくということを考えまして、次の5ページ目からの分布について検討いたしました。

 まず、5ページ目からは、57項目を用いたときの点数の分布というのを示してございます。議論の中で、ストレスチェックによって抽出される集団が、大体事業所では約10%がさまざまな点で適当ではないかというお話が出ておりましたので、それについて考えていくということで、まず、上の部分ですけれども、57項目に含まれる「ストレス反応29項目」について、点数の分布がどのようになっているのかというのをお示ししてございます。

 そちらにございますグラフのように、合計点が74点以上の場合が10.5%の方が該当するという分布が示されました。もちろん74点から点数をどんどん下げていくと該当する方たちのパーセンテージがふえていくということで、例えば67点以上にした場合には19.5%ぐらいの方が該当するといったような結果になりました。

 前回の議論の中で、ストレス反応だけで何%かの方を該当すると決めるのではなくて、ストレス反応がそんなには強くまだ出ていないのだけれども、ストレス要因や支援がある程度ある方についてもカバーしていくようなことを考えるべきではないかというお話もございましたので、ストレス要因と支援の点数について分布というのをまた別個に検討してあるのが下の部分でございます。

57項目版を使用した場合には、ストレス要因については17項目、支援が9項目ございますけれども、それについて点数の分布を確認いたしました。そうしましたところ、ストス要因と支援につきまして、73点以上の場合に10%の方が該当するというような状況でございまして、点数を69点以上まで下げてまいりますと、大体19%ぐらいの方が該当するというような状況でございました。

 このようなことがわかりましたので、これらの組み合わせについて検討してまいりましたのが6ページ目以降ということになります。

 6ページに文章で書かせていただいておりますが、ストレス反応とストレス要因・支援ということについて、それぞれ基準点を仮に10%程度の集団を拾い出す点数とした場合には、それぞれの組み合わせをいたしますと、大体約半分ぐらいになります。ですので、ストレス反応の点数を1点ずつ下げていった場合、それからストレス要因と支援の点数を1点ずつ下げていったような場合に大体何%ぐらいの方たちが入ってくるのかということを検討していきました。それが7ページ目以降になります。

 7ページにお示ししておりますのは、ストレス反応の項目29項目で、点数とすると29116点とり得る範囲があるのですけれども、例えば、先ほどの5ページ目のグラフにもお示ししました74点以上ですと、10.5%の方がまず該当するということになります。それが7ページの一番左上のところに該当いたしますが、反応が74点以上、そして要因支援が73点以上の場合ということになりますと、この+と+が掛け合わさった部分になりまして、色のシェードのかかったところになりますけれども、4.5%ぐらいの方がこの2つの点数の組み合わせは該当するということになりました。

 それぞれ点数を1点ずつずらしていって変えていった予想が10ページまで記載をされているということになります。ちょっとわかりにくくなっておりまして大変恐縮ですけれども、7ページに関しましては、一番左側の列が、まず反応74点以上の場合について全部お示しをしてございまして、一番上の段が要因支援の点数が73点の場合、その下の段が要因支援の点数を1点下げた場合になっておりまして、ごらんいただいておわかりいただけるかと思いますが、要因支援の点数を1点ずつ下げていけば、該当する色のついている部分のパーセンテージがふえていくということになります。ですので、一番下の段では、反応74点以上、要因支援を68点以上とした場合には、6.9%の方が両方に該当するということになります。

 7ページの右のブロックは、同様に今度、反応の点数を今度73点以上とフィックスしまして、要因支援の点数が7368点以上までの場合、組み合わせていったらどうなるかということを示しています。

 同様に、8ページ、9ページ、10ページと進んでまいるわけですけれども、10ページの一番右のところを御案内させていただきますと、例えばこれは反応の点数を67点以上とした場合に要因支援73点、72点、そこからずっと下がってまいりまして、要因支援の点数を68点以上とした場合には、そちらの++の部分が10.8%の方たちが該当するという分布であったということの結果でございます。

 このような組み合わせについて、もう少し幅広く検討したものが11ページになります。横軸にストレス反応29項目の合計点、これは大変広い範囲をとり得るものになっておりますので、全部のマトリックスを作成するとかなり大変なことになってしまうということから、6779点までについて書かせていただいております。そして、縦の軸は要因が17項目、支援が9項目ということで、そのマトリックスをお示ししているという状況です。色のついているところは、それぞれストレス反応29項目の合計点数だけで該当する人たちが何%かというような示し方になっておりまして、%という文字が書いてございませんけれども、その真ん中の部分、クロスのところに入っているところがそれぞれの点数以上というふうに掛け合わせてとった場合に、何%の方たちが該当するかという表になっております。

12ページ以降になりますが、同様に、23項目版を用いた場合にどのようになるのかということにつきましても、あわせて検討させていただいております。23項目を用いる場合は、ストレス反応にかかわる項目が疲労・不安・抑うつと、それから睡眠・食欲ということになっておりましたので、反応が11項目についてそれぞれの分布をお示ししますと、30点以上の場合10.6%の方が該当するということになりました。これに、ストレス要因・支援の12項目についての検討を加えますと、この場合は、37点以上の場合に10.3%が該当するということになりました。

 同様に、ストレス反応11項目、それから要因支援あわせて12項目の組み合わせについて、おつくりをしたものが13ページ以降ということになります。

 同様のつくり方をしておりますので、後でごらんいただければと思いますけれども、15ページに移らせていただきまして、例えば、上から4つ目の表になりますと、ストレス反応26点以上要因支援34点以上とした場合には、それぞれにプラスで拾い上げられる方たちが大体11%ぐらいという状況になりました。それらを一つにまとめたものが、同様に15ページの下の表ということになっております。

 それから、16ページに御移動いただければと思いますが、厚生労働省と御相談をさせていただいておりましたときに、短縮版を用いた場合、23項目を用いた場合と、57項目を用いたときに、判定の違いが大きくもし出てきてしまうようなことがあると、やはりそれは好ましくないのではないかということが懸案として出てまいりまして、それを少し検討すべきではないかというお話がございましたので、ストレス要因と支援について、それから17ページになりますと、ストレス反応についてですけれども、57項目版を用いた場合と、23項目版を用いた場合とでどのような関係があるのかということを見てみたものがそちらになります。いずれも非常に高い正の相関を示しているという状況でございまして、もちろん個々人で見てみれば、該当する・しないの違いというのは57項目の場合と、短縮版の場合と出てくるとは思うのですけれども、ほぼ問題はないのではないかと考えております。

 それから、補足になりますが、17ページのストレス反応につきましては、短縮版のストレス反応を11項目での扱いと異なって、57項目の場合に、非常に身体愁訴の項目が多かったりするというようなことがございましたので、少し項目数の調整を、例えば身体愁訴ですと11項目あるのですが、これを仮に11分の3として重みを少し調整した場合にどうなるかということもあわせて検討してございます。相関係数が0.941という値で出ておりました。ですので、大きくは変わらないのではないかと考えておるところでございます。

 以上です。ありがとうございました。

○相澤座長 どうもありがとうございました。大変膨大なデータを精細に検討していただきまして、大変ありがとうございます。

 ただいまのストレスチェックの項目に関するものの解析について、何か御意見、あるいは御質問があったらお願いします。

 川上先生、お願いします。

○川上委員 済みません、非常に細かい解析をいただいて感謝しています。

 恐らく事業所でどんなふうに判定基準を決めるかということについて、産業医や産業保健スタッフが考えるには大変参考になるデータだと思います。

 ちょっと間違っているといけないので確認だけですが、2点です。

 1点は、前回の議論からの流れでいきますと、ストレス反応が高い方と、さらに、もう少しストレス反応が弱くても、要因といいますか、職場環境とか、あるいは人間関係の問題とかがあるような方も入れたらどうかという御意見でこの分析をしていると思うのですが、そうしますと、例えば7ページの左上のものを例にとってみたいと思いますが、反応74点以上要因支援73点以上の2×2表を見ますと、10.5%は一応高ストレスとし、さらにストレス反応が−のところで要因支援+の5.5%を高ストレスとしということで、合計すると16%ぐらいの方がこの図で高ストレスになるという見方をしてよろしいですか。

○小田切委員 要因支援が73点以上だということは重要だと思うのですけれども、反応の点数が若干低めの方という考慮はここはできておりませんので、そこは非常に難しいところかなと思います。

○川上委員 では、5.5%がもう少し少ないかもしれないということですね。

○小田切委員 そうですね。ですので、この5.5%が、例えばちょっと補足的に反応が73点、72点、71点ぐらいの方ということが何%ぐらいなのかということを見てみれば、もうちょっと減るかなと思います。

○川上委員 そうすると大変見やすくなると思います。ありがとうございました。

 もう一点ですが、これはシンプルな確認だけですけれども、先生のこの分析ですと、ストレス反応のあり・なし、要因支援のあり・なしのこの4つのグループのどのグループが最も病気になりやすいとか、あるいはストレス対策をしたときに効果がありやすいかというデータはなくて、厳密に言うと、どこが大事かというのがよくわからないわけですね。ストレス反応のほうも9項目と2項目を合計して11項目にして計算を今回はされていますが、一応それはそういうふうにしてみたというだけで、その11項目が全部一つの尺度上に乗っているかどうかについては、必ずしも検討はされていないですね。

○小田切委員 そうですね。

○川上委員 それは結構です。ありがとうございます。

○相澤座長 ほかにはいかがでしょうか。

 よろしいですか。特にございませんでしたらば、中間とりまとめに入りたいと思います。

 それでは、また後ほどこの問題に戻っても結構でございますので、中間とりまとめの内容について、多少修正してございますので、事務局からよろしくお願いします。

○産業保健支援室長 それでは、私のほうから確認の意味もございますので、逐次読み上げさせていただきまして、御確認いただければと思っております。それでは、読み上げさせていただきます。

 

中間とりまとめ(案)

 

1 ストレスチェックの実施方法について

(1)実施者

・ストレスチェックの実施者(以下単に「実施者」という。)としては、医師、保健師のほかに、厚生労働省令で定める者として、現時点では、看護師、精神保健福祉士が想定されているが、現在国会で継続審議となっている公認心理師法案の状況等を踏まえる必要がある。

(2)実施方法

・1年以内ごとに1回以上、実施することが適当である。

・調査票によることを基本とし、面談による方法を必須とはしないことが適当である。

・一般定期健康診断と同時に実施することも可能とすることが適当である。この場合、ストレスチェックについては、労働者には検査を受ける義務がないこと、検査結果は本人に通知し、本人の同意なく事業者に通知できないことに留意する必要がある。

・実施に当たっては、産業医が関与することが望ましい。

・労働者に対し、ストレスチェック制度の目的や情報の取扱について事前に十分説明し、理解を得ることが重要である。

(3)実施者の役割

・実施者は、事業者からの依頼に基づき、最低限、当該事業所におけるストレスチェックの企画及び結果の評価に関与する必要がある。

・ストレスチェックの企画に係る実施者の役割には、項目の選定を事業者と連携して行うことを含み、結果の評価に係る実施者の役割には、評価基準の設定(または選定)を事業者と連携して行う事及び個人の結果の評価(ストレスチェック結果の点検、確認、面接指導対象者の選定等)を含む必要がある。

(4)ICTを活用したストレスチェックの実施

・インターネットまたは企業内のネットワーク(イントラネット)等ICTを活用したストレスチェックの実施については、実施に当たって、以下の3点について担保されている場合は、実施可能とすべき。

1事業者及び実施者において、個人情報の保護や改ざんの防止(セキュリティの確保)のための仕組みが整っており、その仕組みに基づいて実施者において個人の検査結果の保存が適切になされていること。

2労働者以外にストレスチェックの結果を閲覧することのできる者の制限がなされている(実施者以外は閲覧できないようにされていること)こと。

3(3)の実施者の役割が果たされること。

(5)事業場の総合的なメンタルヘルス対策との連携

・事業者は、ストレスチェックを、当該事業者における総合的なメンタルヘルス対策の一環として位置づけることが適当である。

・具体的には、労働者に対するセルフケアに関する情報提供や保健指導、ストレスチェック結果の集団的分析に基づく職場改善の取組、職場改善に関する管理監督者向け研修等を含めた総合的な対応を行うことが望ましい。

・これらの取組について、衛生委員会で調査審議することが適当である。

・ストレスチェックの実施率や実施方法、効果について、事業場内でPDCAサイクルで評価・改善を行うことが望ましい。

2 ストレスチェックの項目について

(1)基本的な考え方

・ストレスチェックの目的は、主に一次予防(本人のストレスへの気づきと職場環境の改善)であり、副次的に二次予防(メンタルヘルス不調の早期発見)になり得るものと整理することが適当である。

・この目的に照らせば、ストレスチェックには、「仕事のストレス要因」、「心身のストレス反応」及び「周囲のサポート」の3領域に関する内容を含めることが必要である。

・先行して実施している実施者の取組を考慮するとともに、専属産業医のいない中小規模事業場や、メンタルヘルスを専門としない医師等でも適切にストレスチェックが実施できるようにする必要がある。

(2)具体的なストレスチェック項目

・法に基づくストレスチェックの最低限必要な要件として、「仕事のストレス要因」、「心身のストレス反応」及び「周囲のサポート」の3領域に関する項目を全て含まなければならないものとすることが適当である。

・具体的なストレスチェックの項目は、法令に基づく基準として定めることは適当ではなく、標準的な項目を指針等で示すことが適当である。

・各企業においては、国が示す標準的な項目を参考としつつ各々の判断で項目を選定することができるようにすべきである。ただし、独自の項目を選定する場合には、3領域に関する項目を全て含むものであって、その項目に一定の科学的な根拠が求められることを示すべきである。

・国が標準的な項目は、これまでの研究の蓄積及び使用実績があり、現時点では最も望ましいものであると考えられる「職業性ストレス簡易調査票」(57項目の調査票)とすることが適当である。

・なお、中小規模事業場における実施可能性も考慮すると、標準的な項目をさらに簡略化した調査票へのニーズも想定される。簡略化した調査票については、標準的な57項目のうち、「仕事のストレス要因」に関する6項目、「心身のストレス反応」のうち、疲労感、不安感、抑うつ感に関する9項目、「周囲のサポート」に関する6項目に加え、臨床的な観点からは、「心身のストレス反応」のうち、「食欲がない」、「よく眠れない」の2項目が重要との議論なされた。これらの議論を踏まえて、今後、簡略化した調査票の例をマニュアル等で示すことが考えられる。

3 ストレスチェックの結果の評価について

・ストレスチェックの主目的である一次予防(本人のストレスへの気づきと職場環境の改善)に活用するためには、「心身のストレス反応」に関する項目だけではなく、「仕事のストレス要因」及び「周囲のサポート」に関する項目についても併せて評価することが重要である。

(1)個人に対する評価の方法と基準

1本人の気づきを促すための方法

・本人のストレスへの気づきを促すため、ストレスチェックの結果を本人に通知する際に用いる評価方法としては、個人のストレスプロフィールをレーダーチャートで出力して示すなど、わかりやすい方法が適当と考えられる。

・国が標準的な項目として示す「職業性ストレス簡易調査票」を用いる場合には、「職業性ストレス簡易調査票を用いたストレスの現状把握のためのマニュアル」に示されている標準化得点を用いた方法によることが適当である。

2面接指導の対象となる高ストレス者を選定するための方法

・高ストレス者を選定するための方法としては、最もリスクの高い者として「心身のストレス反応」に関する項目の評価点の合計が高い者を選定することが適当である。これに加えて、「心身のストレス反応」に関する項目の評価点の合計が一定以上であり、かつ「仕事のストレス要因」及び「周囲のサポート」に関する項目の評価点の合計が著しく高い者についても選定することが適当である。

・国が標準的な項目として示す「職業性ストレス簡易調査票」を使用する場合の選定基準とすべき具体的な数値については、今後国において検討し、示すことが適当である。また、独自の項目を用いる場合には、国の示す基準を参考としつつ、各企業において科学的な根拠に基づいて定める必要がある。

(2)集団に対する分析の方法

・ストレスチェックの結果を職場環境の改善に活かすためには、集団的な分析を行うことが適当である。

・具体的な分析方法は、国が標準的な項目として示す「職業性ストレス簡易調査票」を使用する場合は、「職業性ストレス簡易調査票」に関して公開されている「仕事のストレス判定図」によることが適当である。また、独自の項目を用いる場合には、「仕事のストレス判定図」を参考としつつ、各企業において定める必要がある。

・なお、分析の対象が少人数だと個人が特定されるリスクがあること等から、これまでのストレスチェックの運用実績等も勘案しつつ、分析対象人数については、国が一定の基準を示すことが適当である。

4 ストレスチェックに含めることが不適当な項目

(1)法定のストレスチェックに含めることが不適切な項目

・ストレスチェックは「性格検査」や「適性検査」を目的とするものではないことから、そうした目的で実施する項目を含めるべきではない。

・「希死念慮」や「自傷行為」に関する項目は、背景事情なども含めて評価が必要であり、かつ事後対応が必要不可欠であることから、企業における実施体制や実施後のフォローアップ体制が不十分な場合には検査項目として含めるべきではない。

・事業者独自の項目を設定する場合には、上記のほか、ストレスチェックの目的はうつ病等の精神疾患のスクリーニングではないに留意して項目を選定する必要がある。

(2)法定のストレスチェックに併せて他の項目を労働者の同意を得た上で実施することについて

・法定外としてうつ病等の精神疾患のスクリーニングを行う場合、労働者の同意を得た上で行うのであれば、ある程度事業者の裁量に任せることが適当である。

・ただし、ストレスチェックと同時に行う場合には、ストレスチェックの主な目的が一次予防であることの理解が得られにくくなるおそれがあること、また、その結果について、合理的な理由なく労働者の不利益な取扱いに用いられないようにする必要があることに留意が必要である。

5 ストレスチェックと一般健康診断の自他覚症状の有無の検査との関係

(1)基本的な考え方

・一般健康診断の自他覚症状の有無の検査(いわゆる医師による「問診」)は、労働者の身体症状のみならず、精神面の症状も同時に診ることにより、総合的に心身の健康の状況を判断するものであり、原則として問診に含める項目について制限すべきではない。

・一方、ストレスチェックを受ける労働者のプライバシーを守るため、本人の同意がない場合はストレスチェックの結果を事業者に提供してはならないこととされたことに留意が必要である。

(2)具体的な関係の整理

・ストレスチェックは、調査票により、「心身のストレス反応」、「心身のストレス反応」及び「周囲のサポート」の3領域にまたがる項目により、ストレスの状況を点数化し、数値評価するものであるため、問診において、例えば「イライラ感」、「不安感」、「疲労感」、「抑うつ感」、「睡眠不足」、「食欲不振」など、心身の状況に関する項目であっても、4段階で程度を記入してもらうのではなく、「はい・いいえ」といった回答項目を設けるなどの方法で把握する場合には、ストレスチェックには該当しないものとして整理することが可能である。

・ただし、この場合も、問診結果を事業者に提供する場合は、労働者のプライバシーに配慮しつつ、生データ(問診票や医師が作成した問診の記録など)は産業医等の産業保健スタッフに扱わせることが望ましい。

以上でございます。

○相澤座長 ありがとうございました。

 今までの御議論をまとめて、中間とりまとめということでございますけれども、説明いただきました。

 それでは順番に、最初「ストレスチェックの実施方法について」というのが1ページから2ページの上までございますので、この内容について何か御意見ございましたらお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 渡辺委員、どうぞ。

○渡辺委員 「(3)実施者の役割」のところで少しお願いと言いましょうか、意見があるのですが、前にもお話しさせていただきましたが、参考資料でちょうどつけていただいています図でごらんいただくとわかりやすいと思うのですが、とにかくこのストレスチェック制度というのは、全体を通してやって初めてストレスチェック制度だと思うのですね。質問票を配っただけでストレスチェックをしたことではないということですから、したがって、一番大事なのは、高得点で手を挙げた労働者が、医師の面接を受ける、あるいは高得点であったにもかかわらず手を挙げなかった人が、その左下のほうにある産業医や保健師などの相談指導を受けることができるとか、あるいは相談、情報提供機関が医療機関に相談することができるとか、これ全部をきちんと企画して初めてこのストレスチェック制度を実施するということになると思うのですね。

 そういった意味で言いますと、この実施の中で一番大事なのは、面接する医師を確保しているとか、あるいは高得点者で手を挙げなかった人たちが相談できる医療機関が確保してある、そういったことがとても大事になってくると思うのです。特に、中小企業ですと、こういった自分で面接する医師を探せと言われても、事業主がなかなか探すことができないと思います。そういったことを考えますと、この企画の段階で、実施者は、面接する医師、あるいは相談する医療機関についてもきちんと確保するような、何かそういった一文を入れておいていただく必要があるのではないかなと思います。そうでないと、質問票だけ配って、面接高得点者がこれだけでした、手を挙げた人がこれだけいましたで終わってしまって、後で企業が困ってしまうと思うのですね。そういった意味で、企画する段階で、必ず面接する医師の確保、相談機関の確保というのがやはり要るのではないかと思います。

○相澤座長 大変貴重な、また大事な御指摘をいただきまして、ありがとうございました。これについては、行政。どうぞ。

○労働衛生課長 御意見ありがとうございます。今回の検討会は、今、ストレスチェックの実施というところを中心に御検討いただいております。今、渡辺先生がおっしゃったように、ストレスチェック全体としては、面接指導まで含むもので、これは全体としては事業者がその仕組みを動かしていくことになります。ですので、その面接のやり方のところまで今回の検討会では議論していただいていないわけでございますが、今後この検討会の後にさらにまた全体について検討してまいりますので、そういったところで面接のクオリティーの確保ですとか、事業者のほうでこの仕組み全体をうまく動かしていくためにどんなふうにしていくのか、こういったことも含めて議論していただくことになるかと思います。ストレスチェックを外注でやるのか、中でやるのか、さまざまな場合によって、実施者にまで、そこを負わせることができるかというのは、さまざまだと思いますので、次の論点として受けとめさせていただきたいと思います。

○相澤座長 ありがとうございました。渡辺先生、よろしいですか。ほかにはいかがでしょうか。岩崎委員、どうぞ。

○岩崎委員 1ページ目の「(4)ICTを活用したストレスチェックの実施」の部分でございまして、1でセキュリティーの確保等々について記載がございます。もちろん、これは個人情報の保護、改ざんというのは非常に重要な話ですので、これが文言として入るということは非常に重要だと考えておりますけれども、一方で、例えば健康診断とかでございますと、書面での記録等々が必要で、e-文書法等により、条件を満たせば電子での保管も可能かなと思いますけれども、これももしかしたら次の行政委員会での課題になるのかもしれませんが、ストレスチェック自体は、ICTを活用するのに非常にマッチしたものだと思っておりますけれども、その保存に関しまして、保護や改ざんというのが非常に重要ではあるものの、実態と合うというか、どういう点が適切かということについて、もう少し今後詰めていただきたいと思っているところでございます。

○相澤座長 どうぞ。

○労働衛生課長 ありがとうございます。この点につきましても、この後の検討会のほうで情報の管理といった課題も出てまいりますので、そちらのほうにまた論点を引き渡したいと思います。ありがとうございます。

○相澤座長 よろしいですか。ありがとうございます。

 それでは、ほかにはいかがでしょうか。よろしいですか。

 それでは、2ページの「2 ストレスチェックの項目について」というところから、3ページの上のところまででございますが、何か御意見ありましたら、どうぞ。

○下光委員 2ページの「(1)基本的な考え方」のところなのですけれども、「ストレスチェックの目的は、主に一次予防(本人のストレスへの気づきと職場環境の改善)」となっているのですけれども、これはちょっと説明が不足かなという気がするのです。現在の国のメンタルヘルス指針も4つのケアということで、最初はセルフケア、本人の気づきと対処、それから2番目がラインによるケアで、管理監督者による職場環境の改善と、部下の労働者からの相談対応、その中で積極的な傾聴とか、その辺のところがあるかと思うのです。

 ということで、ストレスに気づいた後どうするのかということが入っていないといけないのでは思いました。いわゆる「ストレスマネジメント」という言葉でいいのかどうかわからないのですが、職場環境の改善の前に、個人へのアプローチとして、先ほど言った傾聴とかライフスタイルの改善とか、心理行動科学的なアプローチと言うのでしょうか、職場でのアプローチがこの中に入ってこないと、何か抜け落ちているような気もするのですけれども、いかがでしょうか。これは非常に大事なところなのです。

○相澤座長 いかがでしょうか。それは、いわゆる職場環境の改善とマネジメントというのはちょっと微妙に違いますよね。

○下光委員 そうですよね。

○相澤座長 どうですか。具体的に言いますと、ストレスマネジメントとかでいかがですか。

○下光委員 何かいい文言があればいいと思うのですけれども。

 川上先生、何かないですか。

○川上委員 むしろ先生から御提案いただいて、代替文言を検討したほうがいいと思います。どういう言葉を入れるか先生から御発言いただいて、議論するといいかなと思うのですが、いかがでしょうか。

○下光委員 ちょっと適切な言葉が思いつかないのですけれども、どなたかいい考えがないかなと思って。マネジメントという表現でよいかわかりませんが、ストレスへの気づきと職場環境の改善だと、その真ん中が何か抜け落ちていて、やはり事業者がやるべきことが目的の中に入っていないとまずいかなと思ったので。

○相澤座長 課長、お願いします。

○労働衛生課長 これまでもストレスチェックをやりっ放しではいけないという御議論をずっといただいていましたので、その結果をもとに適切な情報提供するとか、保健師をどうするとかに流れがあることは多分皆さん合意だと思いますので、ただ、ここで書いているのは、あくまで最初のストレスチェックの目的というところなので、どんな書き方がいいのか引き取らせていただいて、また後ほど座長と御相談したいと思います。

○相澤座長 ありがとうございます。

 ほかにはいかがでしょうか。

 岩崎委員、どうぞ。

○岩崎委員 根本的なところかもございませんけれども、「基本的な考え方」の2つ目の「この目的に照らせば、ストレスチェックには『仕事のストレス要因』、『心身のストレス反応』及び『周囲のサポート』の3領域に関することを含めることが必要である」という、ストレスチェックとは何かという定義がここに入ってございますけれども、委員会の趣旨のところでもございますように、先行企業のこれまでの取り組みを阻害しないという点から申し上げますと、このストレスチェックの「仕事のストレス要因」、「心身のストレス反応」、「周囲のサポート」というのは非常にわかりやすいストレスモデルではありますけれども、あくまでNIOSHのストレスモデルの考えを基本にしたものであると。

 実証データも、科学的データも一番多いということでございますので、我々の中で議論してきたということは非常に重要なことだとは思いますけれども、ストレスチェック自体をこれであるというのは、結局57項目やらないといけないということしか示されないということになりますので、ここはもう少し文言の工夫が必要なのではないかと。ストレスモデルを考えますと、ほかのモデルも当然ございます。それに基づいた取り組みをしているという点もございますので、一定の科学的根拠は求められるべきものというのは必要でございますし、これから取り組むところなどを含めますと、標準項目を示すという意味で、57項目を基本にして考えていくというのは、方針としては非常に重要な流れかと思いますけれども、ストレスチェックの定義自体をここにしてしまうのはいかがなものかという感じもいたしますので、御意見がございましたら、いただければと思っています。

○相澤座長 具体的には「これが原則である」とか、そういう書き方でいいのですか。それとも。

○岩崎委員 「望ましい」とか、そういうところかもしれないですね。

○相澤座長 どうぞ。

○労働衛生課長 ここは最低要件として何を定めるかというところを御議論いただいたところですので、できればかっちり決めていただきたいと思っています。

○黒木委員 岩崎先生に聞きたいのですけれども、その先行的な取り組みというのは、具体的にやっているところはあるのでしょうか。例えば、内容的にどういうコンセプトに基づいてやっているかという、ここをちょっと変えるとか、具体的にはいかかでしょうか。

○岩崎委員 例えば、今回はストレスチェックというのは、当初二次予防的なところから気づきという一次予防的にシフトしてきた、それは個人のストレス状況のチェックをするというストレスチェックだったわけですね。国会の議論の中で、環境というか、集団というか、職場というもっと集団を見た要素も必要だろうという議論があったかと思います。そういう意味では、今までは例えばGHQであったり、CES-Dであったり、いろいろな取り組みはあるかと思うのですが、この3領域を全て網羅しているかというと、実態としてはなかなか難しいと考えておりまして、そういう意味では、ここの記載としては、これが望ましいことは否定しておりませんので、「望ましい」という表現にしていただいて、追加で「個人のストレスチェック及び集団としての職場のストレス環境のチェック」というような文言も併記するということがよろしいのではないかと考えています。

○黒木委員 例えばCES-Dとか、GHQとか、個人に対してのアプローチですよね。それプラス、例えば環境要因の入った別のものでもいいと記載したほうが望ましいということですね。

○岩崎委員 そのほうが先々の発展があるだろうとは思っておりますけれども。

○相澤座長 これは重要な問題ですけれども、御議論、御意見いかがでしょうか。

 渡辺委員、どうぞ。

○渡辺委員 おっしゃることはわかるのですけれども、本制度におけるということにおいては、やはりこの3つの要素を入れるということをはっきりしておいたほうがいいと思うのです。したがって、この「ストレスチェックには」という前に、「本制度におけるストレスチェックには」と入れればはっきりするのではないでしょうか。少なくとも、本制度においてはやはりこの3つの要素が要るということははっきり明確にしておいたほうがこれはいいと思うのですが、いかがでしょうか。

○黒木委員 先生がおっしゃたように、ちょっとばらばらになってしまう可能性があるのではないでしょうか。

○相澤座長 川上委員、どうぞ。

○川上委員 岩崎先生が言われたのは、今3領域にしていますが、例えばこれを2領域にくくるとかいうようなことですか。「心身のストレス反応」及び「仕事のストレス要因」(周囲のサポートを含む)みたいな、そういうとりまとめにしてしまうという意味ではないのですか。

○岩崎委員 それでもいいいかと思います。

○川上委員 それは一案かとは思いますが、それも議論が必要ということですね。

○相澤座長 そうですね。いかがでしょうか。

 先行研究は、恐らく「心身のストレス反応」の研究が多分多いと思うのですけれども、先生がおっしゃっているのは、そういう意味ですか。

○川上委員 私のイメージとしては、法的な意味でのミニマムな項目は、やはりストレス反応のところになるのだろうと。それに基づいてやっているところが一番多いだろうということだと思います。

○中村委員 しかし、今回一次予防が強調されたわけですので、職場環境の問題とか、対人関係も含めるということになると、私はこのままでもいいと思いますけれども。

○岩崎委員 項目として理想的というか、より推奨的であるということは別に否定はしておりませんので、先行企業の取り組みを少し勘案するというような文言を、そういう意味では加えるといいかなという程度かと思っております。全体としては、この制度が動き出せば、やはりそういう方向に動いていくのだろうとは思っております。

○黒木委員 基本としてはこれでいいわけですね。

○相澤座長 よろしいですか。何となく皆さんの意見はこのままという感じですけれども、後でまたプラスアルファという点ではありますよね。では、そのままということでいいですかね。

 どうぞ。

○渡辺委員 今の確認ですけれども、ミニマムとしてはこの3つが要るということですよね。ミニマムとしてストレス反応だけでいいとは、今回は言えないということだと思うので。

○岩崎委員 それは委員会としての合意でございましたら、それはそれでいいと思います。

○渡辺委員 そうですよね。一応今回の制度おいては、ミニマムとしてはやはりこの3つの要素が要るということは確認しておいたほうがいいかなと思います。

○相澤座長 よろしいでしょうか。岩崎先生。

○岩崎委員 はい。

○相澤座長 ありがとうございます。それでは、このままということでさせていただきます。

 ほかにはいかがでしょうか。2の項目について御意見。

○中村委員 先生、確認ですけれども、それこそ先進的な職場ではいろいろなことが既になされていると思いますけれども、今回の制度ができると、その項目自体は今の健診の中から抜かれることになりますか。抜くべきですね。それで、健診の中で既にされている項目が入っている企業もあるのではないかと思いますけれども、それはどう対応すればよろしいのですかね。

○相澤座長 抑うつ尺度とか、そういったものを使っているところは。

○中村委員 例えば、一時ひどく疲れたとか、あるいは不安だぐらいのことは健診の中で聞いている企業もたくさんあるのではないかと思うのです。

○相澤座長 それは最後の6でやるので、一番最後に。

○川上委員 中村先生の御指摘はとても大事だと思います。私自身も、まだ最後のほうの4のところも、ストレスチェックと一般健康診断の検査の関係のところについては議論が十分でないので、少しいろいろ意見を交換したほうがいいのではないかと思っているので、そのときにぜひお願いしたいと思います。

○相澤座長 それでは、ほかにはいかがですか。2についてはよろしいですか。

 それでは、3ページの「3 ストレスチェックの結果の評価について」、これも御議論あるかと思いますが、いかがでしょうか。

 岩崎先生、どうぞ。

○岩崎委員 個人に対する評価の方法、基準というところでございますけれども、「2面接指導の対象となる高ストレス者を選定するための方法」というところですが、本日、参考資料で御説明いただいた議論、これからまたやるのかもしれませんけれども、「評価点の合計が一定以上であり」という表現になっておりますけれども、もう少し具体的な記述は、きょうの委員会を踏まえて追加されるというか、議論の中では「10%水準で」ということが何回か出てきたかと思いますけれども、そういう理解でよろしいでしょうか。

○相澤座長 きょうはデータがまだあれですけれども、2つのスタンダードが必要だということですよね。

 労働衛生課長、どうぞ。

○労働衛生課長 具体的に何点以上にするとか、組み合わせのときにそれぞれ何点ずつにしてというところについて、きょうはそこまで御議論いただくのは難しいかなと思っています。この3ページの最後の文章で「今後国において検討し」としていますので、きょういただいたデータのような形でさらに検討する必要があると思います。ただ、もし全体として何%ぐらいが適当だというようなことの御意見があれば今回出していただいて、議事録にとどめていただくことでいいと思います。

○岩崎委員 可能でしたら、解析いただいたデータもその水準をもとに議論しているかと思いますので、その痕跡が残るような記載をお願いしたいと思っています。

○相澤座長 川上委員、どうぞ。

○川上委員 岩崎先生の御意見と多分同じだと思うのですけれども、産業医の立場としては、やはり従業員の10%以上の方を高ストレスにして対応するのは困難だという御報告をしてきましたので、議事録に、「従業員の10%程度が適切ではないか」という意見があったということを記していただいて、あと行政のほうで最終的な判定基準を生かすのに参考にしていただければと思います。

○相澤座長 そうですね。これはかなり意見が出ていましたから、文章に少し入れるような形で検討していただけますか。

 どうぞ。

○労働衛生課長 今、川上先生がおっしゃった御趣旨の確認なのですが、「10%程度を産業医が対応」とおっしゃるのは、全員を産業医が診るという前提でそれぐらいが適当だということなのか、それとも産業医がスーパーバイズする中で、ほかの産業保健スタッフの面接とかも含めて、それで全体として10%という意味なのか、どちらなのでしょうか。

○川上委員 私はその御質問に答えられませんが、私自身は、各事業所で自分たちのマンパワーとか体制に合わせて面接する方を、最も効率的になるように選ぶのが産業保健専門職の仕事だと思っていますので、そういう形で運用させていただくとよろしいと思いますし、今の中間報告はそういう書き方になっていると私自身は理解しているので、これは、私自身は賛成なのですが、行政のほうで出た指針から、例えば非常に多い数字になると、私どもはちょっと懸念をするので、その点だけお願いをという形でさせていただきたいと思っています。

○黒木委員 先生がおっしゃっているのは、ある程度事業所の裁量でということですか。

○川上委員 そうですね。やはり事業所ごとにマンパワーの事情ということがありますので。

○黒木委員 そうすると、例えば事業所、事業者、あるいは企業で差異が出てくるということになりませんか。

○川上委員 それはなると思います。

○黒木委員 それでいいのでしょうか。

○川上委員 なると思いますので、恐らく事業所ごとでやはり事情なりが違いますので裁量権は残していただきたいと思うのですが、かえって混乱するケースもあるかもしれません。自分たちで判定が選べなくて困っているケース、そのために多分国が今後検討されて、判定基準をお示しになると思うので、その判定指針のところに、産業保健スタッフが対応できる範囲の対象者が選べるような形の判断基準にしていただきたいというのがお願いです。

○相澤座長 そうすると、10%というあれを入れるよりも、むしろ基準値をつくったときに10%ぐらいの人が面接に回るような基準値をつくってほしいということですね。では、これは文書に書かないほうがいいですね。

○川上委員 この中間報告に入れる必要は、厳密にはないかなと思います。

○相澤座長 ということでよろしいですか。

 岩崎先生、どうぞ。

○岩崎委員 一応確認でございますけれども、10%でも、何点でもいいのですが、そういうストレスチェックをやって、高ストレス群となる方がいらっしゃって、そこに結果を通知する中でそれが御本人にわかると。ただ、それが全部面談イコールかというと、制度の流れから言うと、面接の申し出が本人からあって、本人からのアクションを1回入れなければいけないということですよね。そこは御本人のいろいろな状況も考慮しなければいけないという仕組みの中でというお話ですね。

○相澤座長 そうです。

○岩崎委員 わかりました。

○相澤座長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。

 それでは、4ページの「4 ストレスチェックに含めることが不適当な項目」ということであります。性格検査等々がございますが、これはいかがでしょうか。何か御意見ございますでしょうか。よろしいですか。

 それでは、最後の5ページ目の「5 ストレスチェックと一般健康診断の自他覚症状の有無の検査との関係」というところ、川上先生。

○川上委員 私からでよろしいですか。この点については、これまでの委員会で余り議論ができていませんので、少し先生方の御意見も意見交換しておいたほうがいいと思いましたので口火を切りますけれども、ストレスチェックと一般健康診断の切り分けについては、以前から産業保健スタッフの間でかなり関心が高いところでありまして、どのような判断が出されるかというのがとても気になっているところかと思います。

 5ページ目の(1)に書いてある「基本的な考え方」は、その点かなり事業所の裁量を認めていただいて、「原則として問診に含める項目について制限すべきではない」ということが記載されていますので、事業所ごとに随分裁量をいただいたという印象があって、これ自体は特に反対ではございませんが、もう一つの考え方として、何人かの産業保健スタッフに意見を聞いていますと、自分たちがもしストレスチェックと健康診断をするのであれば、それは法の方針に従って明確に目的を分けて労働者に示して書いていただくので、当然、その目的が異なることを明確にすることが一番大事だと思っています。

 その流れでいきますと、ストレスチェックに入っている項目を、健康診断でも同じものを同時に聞くということは余りあり得ないケースではないかという意見が出ていまして、ストレスチェックで使用した項目は、健康診断の問診では使用しないとしても構わないのではないかというのが私の提案でありますので、この点について先生方の御議論をいただければと思っていますがいかがでしょうか。

○相澤座長 中村先生、どうぞ。

○中村委員 例えば、身体症状と精神症状を分けられない、この前から精神科医のほうは、例えば不眠の項目とか、食欲の項目を入れたほうがいいということを言っていましたよね。そういう問題について、例えば健診のほうにそれが入れば、健診はしかし制度上項目をきちっとは決めないけれども、それが入れば例えばメンタルヘルスチェックのほうは抜かれるみたいなことが、逆のことが起こり得るのではないか。だから、逆に、不眠とか食欲低下をストレスチェックの中に入れれば、もうこちらは外すということではないかと思いますけれども、それを先進的にやられている企業は逆に後退ととられるのではないかという危惧を持ったわけです。

○相澤座長 どうぞ。

○渡辺委員 済みません、私の提案に一つ説明不足でしたので追加します。先生の今の提案は、御懸念はとてもよくわかるところで、そのとおりだと思います。

 質問文が違えば、ストレスチェックと問診に、例えば睡眠の項目を入れても構わないのではないかと思います。例えば、ストレスチェックに使われている質問項目が「よく眠れない」とやって、一般健康診断の問診は「不眠」、「はい・いいえ」であれば、これは特に問題がないと思いますが、全く同じ項目が、「よく眠れない」「とても・やや」という項目がストレスチェックにも健康診断にもあるというのは、実際運用上は不自然な感じがいたしますね。そういう切り分けはいかがかという提案です。

○中村委員 そうですね。何かダブるというのは、だから移行期間みたいなところが一時起こる可能性がありますよね。既に大企業ではやっている項目がかなり入っているのではないかと。

○川上委員 ただ、済みません、これは労働衛生課がお答えになるかもしませんが、法が施行されますと、それはすぐに別のものにしなくてはいけないので、多分移行期間はないのではないかと思うので、その辺の移行についても考えなければいけないと思います。

○相澤座長 渡辺委員、どうぞ。

○渡辺委員 この議論は前にも先生とさせていただいて、中村先生はお休みだった日なのですけれども、結局今回のこの制度を本当に原理主義的に一次予防だけというふうに区切れば、メンタルなことも含めて全部健康診断でやるべきことですから、メンタルな質問は全部健康診断にも入れて、心も体も健康診断で見ますよと。職場環境の一次予防のところだけをこちらの制度でやりますよということができればそれをきちっと分けることができると思うのですけれども、でもそうではなくて、やはりここのストレスチェックの中にも二次予防を少し含めましょうという話になって、それで「心身の反応」という項目を入れることになったわけですよね。となると、どうしても「心身の反応」の項目と、一般健診での項目がダブってくるということは、これは致し方ないことだと思うのです。したがって、ダブることはよしとせざるを得ないと思うのです。あとは、点数のつけ方であるとか、切り分け方をどうするかですけれども、ダブることは致し方ないし、少なくとも一般健康診断でメンタルなことも含めて聞くということは絶対制限すべきことではないというのが原理原則かなと思います。

○川上委員 なるほど。そうすると、渡辺先生の御意見としては、今のこの報告書の(1)に書いてある程度のものが適切であって、これにさらに加えて、例えばストレスチェックの項目を健診では使用しないということを、この時点では入れないほうがいいということですね。私が提案をしたことは、ここには文書に書かないほうがいいと。(1)の現在の文章のままでよいということですね。

○渡辺委員 そうですね。

○川上委員 わかりました。それは一理あると思いますし、産業保健スタッフがそれは考えて、重複を避けるかどうかというのはやっていけばいいので、それは実質的に問題ないかなという気はいたします。

○中村委員 それは法律的にはどんなふうになるのですか。確認ですけれども、例えば、11項目は健診の中に入れていいということですか。

○相澤座長 どうぞ。

○労働衛生課長 世の中で使われている問診、あるいはこれから行われるストレスチェックも星の数ほど質問があると思いますので、どれがいい悪いと一概に全部決めるわけにはいきませんけれども、ここに書いていますのは、一般健診の問診の中に、精神面の症状に関する項目は含まれることは当然あり得るだろうと。具体的に言えば、そういった場合に、「はい・いいえ」といった形の回答項目を用いるようなものは、もちろん全く問題がないだろうと。一方で、今回議論していただいたストレスチェック全体としてのものは、そことは混在しないだろう、こんな考え方でおります。

○相澤座長 下光委員、どうぞ。

○下光委員 この今回のストレスチェックと一般健診は、全く枠組みが違うものですよね。一般健診は主に二次予防を中心としたもので、そこでやはりうつの早期発見とか、そういうことも必要だと思いますので、その質問項目がダブってもやむを得ないのかなという気が、私個人的にはしています。それがたくさんダブるのであれば問題ですけれども、数項目ダブるぐらいだったら余り問題ないのかなと思いますし、質問者の後のデータの処理、あるいは管理の仕方も異なっているわけですから、それはそれでこっちがあったら向こうはだめだという形にはならないかもしれないなと思いますが、ただ、11項目全部を入れてやるというのはちょっと変だなという気はいたしますけれども。今の流れでよろしいのではないでしょうかね。

○相澤座長 川上先生、どうぞ。

○川上委員 済みません、続けてもう一点だけですが、今の御意見を踏まえまして、5ページの5の「(2)具体的な関係の整理」の一番最初の黒ポツの部分を読みますと、ストレスチェックと問診を分ける例が記載されておりますが、この例が必要なのかどうかが少し疑問に思っていまして、その点を御議論いただけないかと思うのです。

 ストレスチェックは、調査票により、3領域にまたがる項目により、ストレスの状況を点数化し、数値評価するものであるため、一方、問診においてはこうしたものを、心身に関する問題でも、4段階ではなくて、「はい・いいえ」で回答を設ける方法では把握する場合は、これはストレスチェックではないという形になっていまして、これが実際要るのだろうか、疑問に思うのです。済みません、一度私がおくれたときに読んで、御意見を言っていないので恐縮なのですが、「ストレスチェックは、調査票により」というところから、そもそもストレスチェックを問診でやってはいけないとはこの委員会では規定していないような気がしますが、そのあたりから何か少し整合性がない例になっていて、例であるということであれば例なのだと思いますが、ちょっと整理が必要な気がしますが、これは事務局のほうで多分作成されたと思うので、御説明を伺ってもよろしいでしょうか。

○黒木委員 ストレスチェックは問診ではできないですよね。今、問診でできるとおっしゃったけれども。

○川上委員 問診というか、私が申し上げたのは、(2)の黒ポツの例が読んでも意味がよくわからないということを実は申し上げているのですが。

○相澤座長 いかがですか。

○産業保健支援室長補佐 では、ちょっと私のほうから御説明しますと、今回の法律の条文には、健康診断からストレスチェックは除くということになっていますので、どういうものが除かれるのかというのを、もう少し具体的に書いたほうがいいかなということで書かせていただいています。一番初めの「ストレスチェックは、調査票により」というのは、今回の冒頭にもありますけれども、ストレスチェックは調査票によることを基本とするということになっていますので、それを引きつつ、あと先ほど御御議論のあった最低限の要件として3項目を入れるというのが定義になるかなということで、調査票でこの3領域にまたがる項目を聞くものですよと。

 もう一つは、問診との違いということで、数値基準をどうするかという御議論もありましたけれども、最終的には点数評価して、その人が高ストレスかどうかというのを判定するという仕組みが今回の新しくつくるストレスチェック制度の概要だと思いますので、同じように項目はかぶっているけれども、点数評価だったらストレスチェックになってしまいますけれども、例えば問診で直接質問したり、口頭で聞いたり、該当するかどうかの○×をつけるだけというやり方であれば、今回除く対象にはならないのではないかという、ちょっとここまでの整理なら、今時点ではできるかなと。さらに踏み込むと、ちょっといろいろな議論があると思いますので、今時点で書けるぎりぎりのところを書かせていただいたということで御説明させていただきたいと思います。

○川上委員 あくまで一例ということでお示しになったという御説明ですので、あくまで一例ならこういう例もあるかなと思いますが、多少この検討会の議論とは少しずれているところもあるかなという印象はあります。

○相澤座長 余り詳しく書きすぎているということですか。

○川上委員 そうですね。これだとやはりストレスチェックは数値評価で、健康診断の問診は「はい・いいえ」だという、何かそういう印象を与えやすいなとは思うのですが、すごく細かいことを言いますと、ストレスチェックを行うときにも、例えばMINIのようなものを使いますと、数値評価ではなくてイエスかノーかで高ストレス対象者が選ばれてしまうとか、あるいは、問診のほうも「はい・少し・いいえ」という3段階があったりとか、あるいは蓄積、疲労というチェックリストは使っていてスコアリングをしているとか、いろいろなケースがあって、まとめにくいのは、事務局の御苦労も大変よくわかるところなのですけれども。

○相澤座長 もしあれでしたら、先生からの御意見を少し文章でいただいて、少し訂正していただくと。

○川上委員 私自身も考えてみたのですが、これはかなり難しくて、現段階ではここでコンセンサスを得られているとは思えないので、削るか、あるいは一例としてこのまま残すか、どちらかと思います。

○黒木委員 ストレスチェックの項目につながってはいないのですか。

○川上委員 そのことも特に書いていなくて、この例自体は特にそういうことについて触れていないですね。

○相澤座長 衛生課長、どうぞ。

○労働衛生課長 今の一般健診の問診で疲労とか抑うつとかを全く聞いてはいけないのではないかという誤解が広がる部分もあるので、逆に明らかに大丈夫な例ということで、一例としては書かせていただいたものです。「例えば」とは書いていますが、もう少し事例であることははっきりと書くほうがいいということであれば、少し文言を工夫したいと思います。

○川上委員 もし可能であればそうしていただけると。

○労働衛生課長 例えば「一つの例として」とかというふうに書きかえておきます。

○川上委員 ありがとうございます。

○相澤座長 岩崎委員、どうぞ。

○岩崎委員 そうしますと、ストレスチェックに該当するのでやってはいけないというイメージがあるということですので、それを逆に具体的に書いていただいたほうがいいかなという感じがするのですが、これはだめなのだと。それ以外はいいかどうかあるのです。

○相澤座長 渡辺委員、どうぞ。

○渡辺委員 まず原則は、要するに健康診断の問診を制限してはいけないということが一つ。もう一つは、健康診断の問診というのは事業者が見ることでき厳密には守秘義務が確保し難いものですから、それをもってストレスチェック制度に流用してはいけないということですよね。だから、それをもってストレスチェックに流用してはいけないということだけを明言しておけばいいのではないですか。要するに、結局は、健康診断で使った問診の答えをもってストレスチェック制度に流用してはいけないということではないのですか。

○産業保健支援室長補佐 ここの議論は非常に難しいのですけれども、そもそもそのストレスチェックの結果を事業者に渡さないということの趣旨は、労働者のプライバシー権のところから出てきていますので、いわゆるこの制度を悪用して、ストレスチェックとはちょこっとずらして健康診断の中で全部やってしまって、結果を全部把握しますよというようなブラックなやり方というのをどう避けるかというのが一つの論点かなと思っていますので、それをどううまく表現するかということかなという気はします。

○相澤座長 流用されないように変えてしまうということですね。難しいですね。いろいろ配慮があってこういう文書ができたようです。

○産業保健支援室長補佐 もう一つ言葉を足すとすれば、先生方がおっしゃったように、こういうストレスチェックのような、同じようなやり方を健康診断の中でやってはだめですよという大原則を書いた上で一例として示すとかというのでどうですかね。

○相澤座長 なるほど。そうですね。よろしいですか。

○中村委員 例えばですけれども、ストレスチェックに該当しないものとして、健診とは分けて整理するものであるとか書きますか。健診と区別して整理すると。

○労働衛生課長 該当しない、つまり健診の範疇ですと言っていることになります。

○中村委員 1回数値目標を評価するものであるでとめて、問診において、例えば、健診としてストレスチェックには該当しないものとして整理することはできると。

○相澤座長 どうぞ。

○労働衛生課長 先ほど申し上げたとおりの議論の経過がありますので、一般健診というのはみんな受けなればいけないわけですから、そこに問診が入っていれば労働者全員が受けなければいけないと理解するわけですね。なので、そこにストレスチェックとそっくりの項目が入っていて、それがストレスチェックでないと扱われてしまえば、それは労働者が受けなければいけないし、事業者に情報がいってしまうと。それでは困るからこそストレスチェックを別の制度としたという経緯がございます。そういう考え方からいけば、一般健診の問診を総合的に見るという意味で制限すべきではないという原則はありながら、ただ、そこの中でストレスチェックもどきを入れて、それを問診として運用してというようなことは望ましくない、あってはいけないと。それは、今度の制度を根底から崩すことになってしまいますので、そういうふうな趣旨を入れた上で、ある程度自由にしていいという、そういった考え方を書く、そういうことでいかがでしょうか。

○相澤座長 そうですね。

○渡辺委員 意味はわかるのですね。ただ、今2つの議論がごっちゃになってしまっていて、ストレスチェック制度があろうがなかろうが、問診の中にいろいろな質問を入れてしまって、その答えを事業主が得るということは今まででもあるわけなのですよね。要するに、例えばこのストレスチェック制度というのがなかったとしても、問診の中に類した質問を入れてしまって、その事業主が回答を得るということは、やってしまっていることがあるわけです。だから、それを排除するという意味であれば、そういうことはやってはいけませんというのは別の問題であって、この制度との関係だけではないと思うのですね。要するに、この制度があるからそれがだめだというのではなくて、今おっしゃったようなことは、この制度がなかったとしてもそれはやっちゃいかんわけですよね。

○相澤座長 どうなのですかね。今までやっていますよね。

○川上委員 渡辺先生の御意見に私も賛成でして、それは健康診断の問診をどう考えるかということで、また別のことを整理しなくてはいけなくて、それを今一緒にやろうとしているのは無理があるだろうなとは思います。

○労働衛生課長 申し上げたのは、法律の趣旨でストレスチェックを別建てにつくって、それを一般健診から抜いたというのはそういう発想があったと、そこの意味において申し上げているので、それがわかるようなことをここに少し記述するということでいかがでしょうか。

○相澤座長 はい。という原則論を最初に載せて、この記述をそのままにするという案ですが、よろしいでしょうか。中村先生、よろしいですか。

 川上先生、どうぞ。

○川上委員 最初に口火を切ったのであれなのですけれども、では、(2)の黒ポツについては、これは一例ということで考えるということで確認をさせていただきたいと思います。

 もう一点だけ、これは特に大きな意見ではないのですけれども、その下に「問診結果を事業者に提供する場合は、労働者のプライバシーに配慮しつつ、生データは産業医等の産業保健スタッフに扱わせることが望ましい」というのは、これは健康診断にかかわることでして、ストレスチェックに関することではありませんが、国が行っていらっしゃる健康情報の検討会などでもこういう方針が示されておりますので、私自身は、ここに記載することは問題がないと思いますが、ちょっと問診結果とざくっと書かれると少しわかりにくいので、「健康診断の」とかつけていただくと、産業保健スタッフにも理解しやすいかなと思います。

○相澤座長 「健康診断の問診結果」ということですね。よろしいですか。

 ほかにはいかがでしょうか。5番がかなり議論があれですけれども、よろしいでしょうか。全体にわたっていかがでしょうか。

 下光先生、どうぞ。

○下光委員 先ほど御質問させていただいた2ページ目の「基本的な考え方」の、一次予防の括弧内の文言ですけれども、なかなか思い浮かばないのですが、前半は本人のストレスへの気づきということで、本人のことを言っていますけれども、職場環境の改善というのは本人ではなくて、これは事業者がやることだと思うのですけれども、そうすると、本人のストレスへの気づき、それから事業者が行う職場環境の改善となると思うのですが、職場環境の改善だけですと、先ほどから言っておりますように少し片手落ちになりますので、事業者によるストレスマネジメント並びに職場環境の改善というのがよいか思うのです。しかし、ストレスマネジメントという言葉の定義が環境の改善まで入るならば、ストレスマネジメントだけでいいかもしれませんが、職場環境の改善ということを前面に押し出したいということもありますので、その辺の文言のうまい整理ができればいいなと思うのですが。事業者というのが入ってこないと、やはりこの法律の本来の意味が生きてこないのかなと。ただ単に、セルフケアだけでいいのかなということになってしまったりするので。どうでしょうか。

○相澤座長 事業者による環境改善。

○下光委員 「事業者による職場環境の改善」だけでもいいかもしれませんけれども。そうすると、ただ、いろいろな個人的なアプローチがないので。

○相澤座長 いかがですか。

 川上委員、どうぞ。

○川上委員 下光先生の御指摘もそのとおりだと思うのですけれども、言葉ですが、ストレスマネジメント自体は少しぼんやりと使われていますので、ここはやはり行政の委員会ですので、指針に使われている用語をここで使うのがよろしいかと思いますので、多分、本人のストレスの気づきと対処の支援と、職場環境などの改善だと思いますが、それは実施する主体は基本的には事業者が行う責任なので、それはここに記載しなくてもいいのではないかと思います。つまり、事業者がストレスの気づきと対処の支援をし、そして職場環境などの改善をするので。

○下光委員 そうですね。今の川上先生のまとめ方でよろしいかもしれませんね。

○相澤座長 「本人のストレスへの気づき、対処の支援及び職場環境などの改善」ですか。ということを今、提案されましたので、御配慮いただいてください。ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。全体にわたって。

 諸岡委員、どうぞ。

○諸岡委員 項目としては57項目とすることが適当であると3ページに書いてありますけれども、小田切先生の表のデータを見せてもらいますと、57項目版と23項目版、正規分布もほとんど同じような感じになっていて、それほど大きな差はないと私は思います。差異は、相関係数も0.08の後半から0.9前後ということで、これもそれほど大きな、相関係数がかなり高いということがありますので、前回の議論にも入るかもしれませんけれども、これは先ほど、食欲と睡眠、この2項目がやはり重要ということの議論がされておりますので、「今後、簡略した調査票の例をマニュアル等で示すことが考えられる」というのは、どうも文言が弱いと思うのですね。今後、もう少し簡略化した中小企業のマニュアル等をこれから示すとか、考えるということの簡易版も含めて文言をもうちょっと強くしたほうがいいと私は思うのです。3ページの上ですね。「考えられる」というのはどうも弱い文面で、私も不安に思うのですけれども、そのあたりをもうちょっと強い言い方でまとめてほしいと私は思います。

○岩崎委員 全く同感でございます。これだけ相関係数が高ければ、もう少し踏み込めるように。

○相澤座長 では、皆さん同感でよろしいですか。「適当である」とか、少し強めに。ありがとうございます。強く主張しましょう。

 ありがとうございました。よろしいでしょうか。貴重な御意見をたくさんいただきまして、中間とりまとめにつきましては、今の御意見いただいた内容を訂正いたしまして、先生方にお渡しするということになると思います。

 それでは、最終的な文言のとりまとめにつきましては、事務局と調整いたしますけれども、座長に一任ということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○相澤座長 ありがとうございます。

 それでは、議題2の「その他」ですけれども、事務局から何かございますでしょうか。

○産業保健支援室長補佐 「その他」は特にございませんで、検討会は今回の中間とりまとめをもってひとまず終了とさせていただきたいと思います。

 最後に部長のほうから御挨拶をさせていただきます。

○安全衛生部長 それでは、最後に私のほうから一言御挨拶申し上げたいと思います。

 この検討会、これまで4回、大変短い期間の間に非常に集中的に御議論いただきまして、まことにありがとうございました。きょうもたくさんの御意見をいただきまして、特に議論が熟していなかった最後の項目について大変有意義な御議論もいただきましたので、まだ座長と調整をすべき点はたくさん残した形にはなりましたけれども、このような形で中間的なとりまとめということでおまとめいただいたことにつきまして、まことに感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

 このストレスチェックの関係につきましては、この後、引き続き、労使の関係者にも入っていただいた形で検討を深めていきたいと思っておりますし、何よりも円滑な施行に向けてさまざまな観点からの検討を織り込みながらしっかり制度をつくっていきたいと思っておりますので、そういう意味で、引き続き皆さん方にも御指導いただき、また御意見も賜ることができればと思っております。引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 どうもありがとうございました。

○相澤座長 ありがとうございました。

 それでは、委員の先生方と小田切委員からも大変貴重なデータをいただきまして、活発な御議論いただきまして、どうもありがとうございました。

 それでは、第4回の「ストレスチェックの項目等に関する専門検討会」をこれで終了いたします。どうもありがとうございました。


(了)

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