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2014年7月25日 第84回労働政策審議会安全衛生分科会

労働基準局安全衛生部計画課

○日時

平成26年7月25日(金)15:00〜


○場所

厚生労働省 省議室(中央合同庁舎第5号館9階)


○出席者

委員:五十音順、敬称略

明石祐二、犬飼米男、岡本浩志、小畑明、勝野圭司、栗林正巳、新谷信幸、鈴木睦、辻英人、角田透、土橋律、中澤喜美、中村聡子、縄野徳弘、半沢美幸、三柴丈典、水島郁子

事務局:

土屋喜久 (安全衛生部長)
美濃芳郎 (計画課長)
田中敏章 (安全課長)
泉洋子 (労働衛生課長)
森戸和美 (化学物質対策課長)
角田伸二 (化学物質評価室長)
井上仁 (産業保健支援室長)
安達栄 (調査官)

○議題

(1)労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令案要綱及び労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問)
(2)労働安全衛生法の一部を改正する法律案について(報告)
(3)第12次労働災害防止計画の実施状況について
(4)安全衛生行政の2013年度目標の中間評価について
(5)その他

○議事

○土橋分科会長 定刻となりましたので、ただいまから第 84 回「労働政策審議会安全衛生分科会」を開催いたします。本日の出欠状況ですが、公益代表の桑野委員、城内委員、山口委員、使用者代表の中村節雄委員が欠席です。使用者代表の鈴木委員は若干遅れるとのことです。

 議事に入る前に、事務局の安全衛生部でこの 7 月に人事異動がありましたので、事務局から一言ずつ挨拶をお願いします。

○土屋安全衛生部長 安全衛生部長になりました土屋です。どうぞよろしくお願いいたします。

○美濃計画課長 計画課長を拝命いたしました美濃です。どうぞよろしくお願いいたします。

○田中安全課長 安全課長を拝命いたしました田中です。どうぞよろしくお願いいたします。

○井上産業保健支援室長 産業保健支援室長を拝命いたしました井上です。どうぞよろしくお願いいたします。

○安達調査官 計画課調査官を拝命いたしました安達です。どうぞよろしくお願いいたします。

○土橋分科会長 議事に移ります。本日の議題は、諮問が 1 件と報告が 3 件です。議題 1 「労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令案要綱及び労働安全衛生規則等の一部を改正する省令案要綱」の諮問について事務局から説明をお願いします。

○角田化学物質評価室長 資料 1-1 は、政令案要綱と諮問、資料 1-2 が省令案の要綱と諮問です。その中身については資料 1-3 を中心に御説明いたします。内容的には 2 つあります。 1 つは、発がんのおそれのある DDVP という化学物質を、特化則で規制し、健康障害防止措置を導入するものです。もう 1 つは、発がんのおそれのある有機溶剤、これはジクロロメタンなど 10 種類あります。既に有機溶剤中毒予防規則で規制されている物質ですが、これらの 10 物質について有機則から特化則に移し、発がん性を踏まえた必要な措置を追加するものです。

 資料 1-3 1 ページは、化学物質管理の体系図です。左で物質の分類、右で規制の程度を示しております。真ん中の△の部分の一番上の段は、石綿等で製造禁止とされているものです。 2 段目は、健康障害が多発し、特にリスクが高い業務がある物質で、この部分の物質には局所排気装置等の対策や保護具の使用、健康診断や作業環境測定の義務など、こうした特別規則による個別規制がかかっているものです。その下の段は、特別規則で規制されてはおりませんが、一定の危険、有害な物質です。具体的には日本産業衛生学会や、米国産業衛生専門家会議 (ACGIH) で許容濃度の勧告があるものなどです。この部分は、危険、有害性情報を記載した文書 (SDS) を提供する必要があります。一番下の段は、危険性・有害性が確認されていない化学物質です。

 以上が区分ですが、このうち下から 2 段目のものを中心に、その有害性を踏まえて順次国においてリスク評価を行っています。その手順ですが、「有害物ばく露作業報告」と書かれておりますけれども、まずリスク評価の対象物質に選定すると、その物質について製造取扱い事業者の方々から、作業内容、消費量等の報告を提出していただきます。その結果を踏まえて、矢印が左上に向かっておりますが、ばく露が高いと思われる事業場を選定し、ばく露実態を測定いたします。このばく露評価と、その物質自体の発がん性等の有害性の評価を併せてリスク評価を行っているものです。通常、初期評価と詳細評価と段階を踏んで評価し、リスクが高いと判定されれば必要な措置を検討し、 1 つ上の段の特別規則による規制を導入するという仕組みです。

DDVP については、左下に吹き出しで、現在ここに含まれていることを表示しておりますが、このような手順でリスク評価を行い、 1 つ上の段に持っていって特化則で規制しようというものです。また、発がんのおそれのある 10 の有機溶剤については、既に有機則で規制されていて、この図では上から 2 段目に入っています。同じ段の中で特化則に移し、発がん予防の観点からの規制を追加するものです。

2 ページは、「 DDVP のリスク評価結果」です。上の点線の枠の中に結果の概要があります。発がん性等の有害性を有するジメチル -2,2- ジクロロビニルホスフェイト、 DDVP を含む製剤等の成形、加工又は包装業務については、労働者の健康障害のリスクは高いとの評価です。これを受けて、ばく露リスク低減のための健康障害防止措置の検討が必要となりました。この物質の用途は、その下の表にあるとおり、家庭用の殺虫剤として使用されております。国際がん研究機関 (IARC) における発がん性分類は 2B 、すなわちヒトに対する発がんの可能性があるとされております。ばく露作業報告は 13 事業場から 39 作業について報告されております。例えば、この物質を樹脂などと混合し、板状に成形して包装し、殺虫剤を製造するという業務が行われております。製品は、屋内に天井から吊り下げるなどし、成分を空気中に拡散させて衛生害虫を駆除するものです。そのような製剤の取扱い事業場でばく露実態を調べました。

 その下の「リスク評価結果」の所ですが、注 3 で、 ACGIH がばく露限界値を勧告しております。労働者が毎日ばく露した場合でも健康に悪影響はないだろうと推測される濃度のことですが、 0.1mg/m3 が勧告されております。これと実際の測定値を比較したところ、個人ばく露の最大値が 0.627mg/m3 と、評価値を超える値となりました。成形、加工又は包装の業務において高いばく露が確認されましたので、当該業務について、ばく露リスク低減のための健康障害防止措置の検討を行うべきとされたものです。

 次のページは、「発がんのおそれのある有機溶剤」についてのリスク評価結果です。その概要は、ジクロロメタンほか 9 物質を含む製剤等に係る有機溶剤業務については、現在も有機溶剤中毒予防規則によるばく露防止措置が義務付けられているが、これらの物質については発がん性のおそれも明らかになっている。これを受けて、発がん性に着目した措置 ( 記録の保存期間の延長等の検討 ) が必要とされております。以下、対象物質となる 10 物質を表に整理しております。

 ポイントは、一番右の欄にある「発がん性」ということでまとめております。いずれも IARC の発がん性分類で 2B 以上となっている物質です。例えば、上から 5 番目にジクロロメタンがありますが、これは胆管がん事案の原因物質と考えられるものです。労災の認定でも、長期間における高濃度のばく露で業務上とされた事案があります。発がん性分類は、この表では 2B としておりますが、先月の IARC の専門家会合で、 1 つ上のランクの 2A とする結論が出ておりますので、いずれ正式に 2A ということが公表されることになります。

 次のページの真ん中に、「リスク評価結果」とありますが、これらの 10 物質についてのリスク評価結果を取りまとめてあります。1から3まで 3 点ありますが、1沸点が低いため、高濃度のばく露のおそれのあるものが含まれます。2は、作業環境測定で、測定の評価結果が第 2 管理区分又は第 3 管理区分に区分される作業場が認められています。3で、有機溶剤等健康診断では、生物学的モニタリングに関する検査で、分布 2 又は分布 3 に区分される結果が認められるなど、職業がん予防の観点からは、発がんのおそれのある有機溶剤の労働者へのばく露が懸念されるという評価です。これを受けて、現在もこれらの物質については有機溶剤中毒予防規則により、一連のばく露低減措置が義務付けられておりますが、職業がんの原因となる可能性があることを踏まえ、これらの物質を製造又は使用して行う有機溶剤業務を対象として、記録の保存期間の延長等の措置を講じる必要があるとされたところです。

 次のページで、まず DDVP に関しての改正の内容です。物質名があり、その下に政令事項を整理しております。特定化学物質、これは第 2 類物質ですが、これに追加いたします。これによって、作業主任者の選任、作業環境測定の実施及び特殊健康診断の実施が義務付けられます。それから、名称等を表示すべき有害物として追加いたします。これによって、譲渡する際に、容器・包装に所定の事項を表示することになります。また、配置転換後の特殊健康診断を行うべき有害な業務に追加する。以上が政令事項です。

 その下が特化則で規定する事項です。物質の類型として、第 2 類物質のうち、特定第 2 類物質に追加いたします。そして、特化則の適用業務を成形、加工、包装の業務といたします。これにより、局所排気装置の設置、容器の使用、貯蔵場所への関係者以外の立入り禁止、漏えいの防止、洗浄設備の設置などが義務付けられます。

 作業主任者は、特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習の修了者から選定いたします。特殊健康診断 ( 配置転換後のものも含む ) の項目を設定いたします。作業環境測定結果、健康診断結果、作業記録等の 30 年保存等の義務付けがなされます。これは、特別管理物質ということで、がんなどの遅発性の健康障害を生ずるおそれがあるものを特別管理物質として、こうした保存の期限を 30 年としておりますので、ここに位置付けるものです。施行期日は、 8 月中旬公布、 11 1 日施行を予定しておりますが、一部の規定については必要な経過措置を定めるとしております。

 次のページは、「発がんのおそれのある有機溶剤についての改正の内容」です。政令事項としては、特定化学物質の第 2 類物質に追加いたします。そして、有機溶剤からは削除します。これによって、作業主任者の選任、作業環境測定の実施、特殊健康診断の実施が義務化されます。ジクロロメタンについては、配置転換後の特殊健康診断を行うべき有害な業務に追加いたします。なお、これら 10 物質については、既に名称等の表示対象物質となっておりますので、表示に関する政令改正はありません。

 その下は特化則の改正です。第 2 類物質のうち、特別有機溶剤のグループに 10 物質を位置付けます。そして、特化則の適用される業務を有機溶剤業務に限定します。これによって容器の使用なり、有機則に準じた措置等が義務付けられます。作業主任者を、有機溶剤作業主任者技能講習修了者から選定します。特殊健康診断 ( ジクロロメタンについては配置転換後の者を含む ) についてはその項目を設定します。作業環境測定結果、健康診断結果、作業記録等の 30 年保存等の義務付けを特別管理物質に追加することによって行うという内容です。

 ジクロロメタンについては、配置転換後の特殊健康診断も含め、発がんに着目した健康診断項目を設定し、その他の 9 物質については、現行の有機則とおおむね同様の項目について、常時従事する労働者に対する健康診断の項目を設定いたします。施行期日は、先ほどの DDVP と同じです。 8 月中旬公布、 11 1 日施行、ただし一部の規定については必要な経過措置を定めるものです。以上が改正の内容です。

 最後のページに参考として、リスク評価物質の選定からばく露作業報告の提出、それから国のリスク評価、健康障害防止措置の決定までの流れを、簡単なフローで示しておりますので参考にしていただければと思います。以上が、政令及び省令改正案の中身ですが、この政令及び省令改正案を要綱の形でまとめたものが、それぞれ資料 1-1 と資料 1-2 の諮問という形になっております。説明は以上です。

○土橋分科会長 ただいまの説明について審議をお願いいたします。質問等はありますか。

○辻委員 私から大きく 4 点確認させていただきます。今回、政令で特定化学物質に追加することが提案されております DDVP 及び 10 種類の有機溶剤について、「平成 25 年度化学物質による労働者の健康障害防止措置に係る検討会報告書」には、作業記録の作成、記録の 30 年間の保存など 5 項目にわたる措置の必要性が指摘されています。そのうち作業記録の作成については資料に記載がありません。今回の政令及び特化則の見直しにおいては、作業記録の作成も含め、今申し上げた検討会報告書が求める措置が全て講じられるという理解で良いのか、この点についてまず確認させていただきます。

2 点目は、 DDVP とジクロロメタンは、配置転換後の特殊健康診断の対象とするとされておりますが、この配置転換後の特殊健康診断とは、 DDVP やジクロロメタンを扱っていた労働者が、配置転換によって当該物質を扱わなくなっても、その会社にいる間だけはこの健康診断を行う義務が事業者に課されるという理解で良いのか。もしそうであるならば、アスベストによる中皮腫や肺がんなどのように晩発性の疾病もあるのだから、退職後の健康診断についても何らかの対策を講ずる必要があるのではないかと考えております。

3 点目は、 10 種類の有機溶剤のリスク評価結果を見ると、ジクロロメタン以外の 9 物質についても、ヒトに対する発がん性の可能性が認められているということです。これら 9 物質を配置転換後の特殊健康診断の対象としない理由について確認いたします。

4 点目は、 DDVP と発がんのおそれのある 10 物質のいずれについても、一部の規定については必要な経過措置を定めることとされておりますが、具体的にどのような経過措置を設ける予定か、この点について確認いたします。以上 4 点お願いします。

○土橋分科会長 それでは、事務局からお願いします。

○角田化学物質評価室長 私から、 1 点目の作業記録の作成についてお答えいたします。作業記録については、 DDVP についても、 10 の有機溶剤についても、今般作業記録の作成が義務付けられることになります。要綱のほうでは、明確にそこの部分は書かれておりませんけれども、省令の要綱案のところで、作業環境測定の結果、健診結果の記録の 30 年保存ということが、特別管理物質について書かれております。そこの特別管理物質のところで、そのような規制がかかってきます。特化則の第 38 条の 4 に特別管理物質について作業記録をするということが規定されておりますので、この条文自体は変わりませんけれども、 DDVP が特化則第 38 条の 3 の改正によって、他の有機溶剤も含めて特別管理物質になるということにより、作業記録の条文がこれらの物質に適用されることになります。

○井上産業保健支援室長  2 点目は私から御説明いたします。 DDVP とジクロロメタンについては、配置転換後についても健診が義務付けられます。退職後はどうなるかということですけれども、健康管理手帳交付の要件については、平成 7 12 月に厚生労働省の検討会でとりまとめられておりまして、健康管理手帳交付対象業務等検討結果報告において 3 点の要件があります。 1 点目は、当該物質等について、重度の健康障害を引き起こすおそれがあるとして、安全衛生の立場から法令上の規制が加えられていること。 2 点目は、当該物質等の取り扱い等による疾病、がんその他の重度の健康障害、そういう疾病が業務に起因する疾病として認められていること。 3 点目は、当該物質の取り扱い等による疾病の発症リスクが高く、今後も当該障害の発生が予測されていること。この 3 点が要件とされております。

 ジクロロメタンについては、平成 25 8 月に開催された「労働安全衛生法における特殊健康診断等に関する検討会」において検討がなされました。その当時、ジクロロメタンの労災認定は 1 件でした。この 1 件ということで、先ほど申しました 3 点目の、今後も疾病の発生リスクが高く、今後も当該疾病の発生が予測されることには該当しないということになりました。今後、労災認定件数の経過であるとか、ばく露実態の検証を参考にしながら、健康管理手帳の交付については検討してまいりたいと考えております。

3 点目の、発がん性のある 10 物質のうち 9 物質について、配置転換後の健診を不要としているのはなぜかということです。ジクロロメタンについては、胆管がんの事案の発生などもあり、ヒトへの有害性に関する知見が蓄積されておりました。そのために、特殊健診の項目について、がんに着目した健診項目を設定し、配置転換後の特殊健診を義務付けたということです。

 他方で、それ以外の 9 物質については、現時点においてはがんに着目した健診項目の設定をするための十分な知見が蓄積されていないことから、配置転換後の健診の対象とはしていないことになります。今後、調査結果等を踏まえ、御指摘の点については検討してまいりたいと考えております。

○角田化学物質評価室長  4 点目は、具体的な経過措置の例ということで御質問がありました。従来の改正でも同様ですが、基本的にいろいろ準備等が必要になってくるものについては、従来も経過措置を設けています。具体的には作業主任者の選定を行う場合、所定の講習を受けた資格のある方を確保しなければならないこともありますので、その場合は一定の猶予期間を設ける形にしております。実際に設備などを導入しなければならないこともありますので、そういう部分については猶予期間を設けるという形での検討をしています。

 実際に有機溶剤への対応については、既に有機則で規定されていて、健康障害防止措置について、既に局所排気装置の設置等が義務付けられていることもあります。ただ、今回、特化則に移すことにより、足切り部分が若干出てまいります。有機則での規制は、 5 %超の混合物についてかかってまいりますが、特化則に移すと 1 %超のものについてかかってきます。こういう裾切りの部分の差が出てまいりますので、有機溶剤の場合でも、この裾切りの部分に差が出てくるものについては、新たに設備等を導入しなければならないものも出てまいりますので、こういうことで対応する必要が出てくるものについては、ここに書いてある猶予期間を設定することも検討しています。

○辻委員 最後の経過措置については、今の説明のとおり一定程度の期間を要することは理解しております。やはり化学物質の規制というのは、正に労働者の生命・健康に深く関わる問題ですので、必要な対策がなるべく速やかに講じられるよう、行政としても特段の配慮をお願いいたします。

○土橋分科会長 他にはいかがでしょうか。

○新谷委員 諮問案件ですので、労働側の見解を申し上げておきます。今回諮問された内容については、化学物質のリスク評価検討会報告書並びに化学物質による労働者の健康障害防止措置に係る検討会報告書を踏まえたものでありますので、妥当な内容であると我々としては受け止めたいと思います。ただ、今程も論議をさせていただきましたけれども、今回規制の対象となった物質と類似の組成式を持った物質もある。しかも、それらの中には規制の対象となっていない物質もひょっとしたらあるのではないかという懸念が残ります。この検討会でも指摘されておりますように、リスクの評価は、現時点で入手された資料なり、把握されているデータ、治験に基づいて行われたものですので、将来にわたって当然不変のものではないということです。引き続き情報の収集を行っていただいて、適宜速やかに所要の対策を講じていく必要があると考えております。行政としても、そうした対応を一層強化していただくこととともに、今回の改正の内容が、現場で働く労働者にも確実に周知されるように徹底をお願いしたいと申し上げ、労働側としてこの諮問案件について了承したいことを申し上げます。

○土橋分科会長 他にはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令案要綱及び労働安全衛生法規則等の一部を改正する省令案要綱について、当分科会として妥当と認めることとしてよろしいでしょうか。

                                   ( 異議なし )

○土橋分科会長 ありがとうございます。それでは、当分科会として妥当と答申いたします。事務局においては手続をお願いします。議題 2 の、労働安全衛生法の一部を改正する法律についての報告を事務局から説明をお願いします。

○美濃計画課長 昨年より本分科会において御審議いただいた労働安全衛生法の一部を改正する法律案についてです。先の通常国会で、平成 26 6 19 日に成立し、 6 25 日に公布されました。改めて委員の皆様には厚く御礼申し上げます。

 資料 2-1 として改正法のパンフレットをお配りしております。今後、本省のみならず、都道府県労働局並びに労働基準監督署においても、関係の事業者の方々にしっかり周知を図っていきたいと考えております。

 資料 2-2 をご覧ください。国会での審議におきまして、改正法の施行について附帯決議がなされておりますので御報告します。附帯決議の内容について、ここでは逐一の御説明は割愛させていただきます。これらの決議を踏まえて、しっかりと施行に取り組んでいく所存です。なお、 1 ページの七 労働者の口腔の健康を保持することの重要性に鑑み、業務と歯科疾患の関連について、知見の収集に努め、収集した知見をもとに労使関係者の理解を得つつ、職域における歯科保健対策について具体的に検討を行うこと、という決議がなされております。当面については、知見の収集に努めることとしておりますが、今後、この審議会においてもこの点について御議論をいただく機会があり得ると考えておりますので、御報告申し上げます。

 今回の改正法については、政省令に委任している部分があります。資料 2-3 をご覧ください。そうした点については、この分科会において御審議を頂くことになりますので、引き続きよろしくお願いいたします。以上です。

○土橋分科会長 ただいまの説明について質問等はありますか。

○明石委員 お願いと質問です。資料 2-3 に基づいて、今後、政令省令等が審議されるということですが、いつも申し上げているとおり、これについては事業場の状況を十分理解していただいて政令省令の改正に当たっていただきたいと。これはお願い事です。

 もう 1 点は、施行に当たって、事業場は準備が必要となってくるわけですが、どれぐらい前に施行日は決められる予定ですか。

○美濃計画課長 まず、 1 点目については、関係する皆様方の御意見を伺いつつ検討していきたいと思っております。 2 点目の施行の時期については 4 つに分かれております。この場で早期に御議論を頂いた上で、施行に向けて準備期間が十分取れる形でできればと考えております。以上です。

○土橋分科会長 ほかにありますか。よろしいですか。それでは労働安全衛生法の一部を改正する法律について御報告を受けたということで議題 2 は終了いたします。

 次に議題 3 、「第 12 次労働災害防止計画の実施状況について」及び議題 4 「安全衛生行政の 2013 年度目標の中間評価について」、 2 つの議題について事務局から一括して説明をお願いします。

○美濃計画課長 「第 12 次労働災害防止計画の実施状況について」御報告します。この第 12 次労働災害防止計画におきましては、計画に基づく取り組みが着実に実施されるよう、毎年、計画の実施状況の確認・評価を行い、労働政策審議会安全衛生分科会に報告、公表するとされております。

 これに基づいて、同計画の初年度である平成 25 年度の実施状況について、資料 3 により御報告します。 2 ページをご覧ください。計画の全体の目標として、全業種の死傷者数についての数値目標に関してです。休業 4 日以上の死傷者数については、平成 21 年以降増加が続いておりましたが、平成 25 年は 4 年ぶりに減少となっております。ただ減少幅については 1.2 %となっております。死亡災害については 5.8 %減ということで、こちらは平成 29 年の数値目標の達成に向けて順調に減少したと受け止めております。

 個別の取組状況については、担当調査官から説明しますが、計画に定められた事項については、ほぼ全て着手はしております。ただ、一部の業種については災害件数が増加しているものもあり、初年度の実施状況を踏まえて、計画期間中に目標が達成できるよう、引き続きしっかりと計画実施事項に取り組んでいく所存です。

○安達調査官  3 ページから順次個別に御説明いたします。項目が多岐にわたりますので、

主要な項目をピックアップして御説明します。

3 ページ以降の表については、左側に第 12 次防の記載内容を記載しております。右にその項目について平成 25 年度に取り組んだ内容を記載しております。その右側に○△などの記号がありますが、○印は平成 25 年度中に着手したものです。△印は実施途上のものです。あとで横棒(「−」)が出てきますが、平成 25 年度未実施のもので、これは今後計画期間中に実施する予定のものです。

 第三次産業については、全体としては減少傾向にありますが、第 12 次防で議論した主要 3 業種を見ると、小売業は平成 25 年度はやや減少、社会福祉施設については 5.4 %の増、飲食店については 0.9 %の増という結果です。一番上の「安全衛生管理体制の強化」については、分科会でも御議論がありましたが、 3 業種をはじめとした一定の業種については、法での安全管理体制が義務付けられていないものもありますので、そういった業種への取組を進めることとしています。平成 25 年度末に安全推進者の配置等に関するガイドラインを策定し、その普及を図っております。

 その次の下の段に、非正規労働者の実態を把握すべきということもありました。こちらは平成 25 11 月に労働安全衛生調査を実施しており、今年の秋ごろに結果が取りまとまる形になっております。

3 ページの下のほうに、社会福祉施設に関する取組の記載があります。実施状況を見ていただくと 5.4 %増となっており、全国の局署における取組や、腰痛予防対策指針を改定し、その普及、そういったものの取組を平成 25 年度は実施しております。

5 ページ、陸上貨物運送事業について、こちらは平成 25 年度は 2.6 %増となっております。取組については、こちらの事業については、 7 割が荷役作業における災害です。一番上に、陸上貨物運送事業における荷役作業の安全対策ガイドラインの普及、周知を図るとともに、一番下に、荷主対策ということで、平成 25 12 月に国交省が作成した「モデル運送契約書」もありますので、こういったものとも連携しながら取組を進めております。

6 ページ、建設業対策について、こちらは死亡者数が 6.8 %減と一定の成果が得られております。取組の 3 段目、分科会でも御議論を頂いた施工時の安全衛生を確保するために必要な経費の積算については年度を跨りましたが、従来、発注者対策をやっておりますが、発注者、施工者、行政関係者の 3 者による建設工事関係者連絡会議を各都道府県単位で実施して、こういう取組を進めております。

8 ページ、製造業対策についても、死亡者数を目標値として 1.1 %増となっております。下の段、労働災害防止団体と連携した取組ということで、行政機関だけではなく、こういった団体とも連携した取組ということで、平成 25 年度は中央労働災害防止協会の補助事業である安全衛生サポート事業にて、 1,000 件弱の個別支援も含めた取組を進めたところもあります。

9 ページ、メンタルヘルス対策について、こちらの目標はメンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合です。こちらは平成 25 年度、先ほど申し上げた労働安全衛生調査が秋に取りまとまりますので、今集計中です。こちらは改正法の関係事項ですし、また、メンタルヘルス対策支援センターにおける支援事業といった形でメンタルヘルス対策を平成 25 年度も進めております。

11 ページ、過重労働対策について、こちらは週労働時間 60 時間以上の雇用者の割合を目標値として掲げており、平成 25 年度は減少しております。こちらは下のほうに書いておりますが、平成 25 9 月に過重労働重点監督月間として、集中的に取り組んだ形で、行政としても取り組んでおります。

12 ページ、化学物質対策について、こちらは目標値として危険有害性の表示と SDS 、安全データシートの交付を行っている化学物質製造者の割合を掲げております。化学物質の危険有害性情報の伝達に着目した目標です。こちらは平成 26 年度に調査を実施することとしております。こちらの取組状況については、中段に、発がん性があると評価された化学物質の対策ということで、議題 1 で、今年度の発がん性のある物質に関する取組を御審議いただきましたが、平成 25 年度は胆管がん事案としても問題となった 1,2- ジクロロプロパンについてのリスク評価、並びに規制を行っております。

13 ページに化学物質のリスクアセスメントの項目があります。こちらも改正労働安全衛生法の項目で、そういった法律での規定を行っております。

14 ページ、腰痛予防対策について、社会福祉施設における死傷者数を目標値として設定しており、先ほどの第三次産業での再掲となりますが、 5.4 %の増となっております。

 熱中症対策について、こちらは 5 か年の合計値を累計値として規定しております。昨年度、平成 21 年度から平成 25 年度の 5 か年で見ますと、その対前 5 年間に比べて 12.8 %増となっております。熱中症については、非常に関心の高まりもあり、注意喚起等も行っておりますが、こういった状況です。

15 ページ、受動喫煙防止対策について、こちらの目標値は受動喫煙を受けている労働者の割合ということで、こちらも先ほどと同様の統計調査の中で調査をしておりますので、秋口に調査がまとまる予定です。こちらも改正労働安全衛生法の改正事項で、中段にありますが、平成 25 年度も中小事業者を対象とした助成金制度の支給要件を緩和するなど、より使いやすい形で制度を運用しております。

16 ページ以降は、目標値はありませんが、個別の事項について実施内容を書いております。説明は若干割愛させていただきますが、 18 ページに、「非正規労働者対策」の項目が立っております。こちらは上段の実態調査については、先ほど第三次産業で御説明したとおり調査を実施して、今年度まとまる予定です。

21 ページ、 2 段目、「労働環境水準の高い業界、企業の積極的公表」については、昨年度、当審議会の建議にも掲げられた項目で、こちらは法令改正ではなく、予算事業として実施する形になっております。今年度、専門家の先生方にお集まりいただきまして、こういうふうな優良企業を評価・公表する制度設計について具体的な委員会を設けており、今年度中にとりまとめる形で考えております。

 その下の段、重大な労働災害を発生させ、改善が見られない企業への対応については、改正労働安全衛生法の項目です。先ほどスケジュールにもありましたが、今年度中に制度の詳細については御相談させていただきたいと考えております。資料 3 については以上です。 5 か年計画の 1 年目の取組という形で簡単に御説明いたしました。

 もう 1 つ、資料 4 2013 年度安全衛生分科会における年度目標の中間評価について」という資料があります。こちらについては、資料 3 でかなり詳細に個別の進捗状況を御説明しましたので、ここでの説明は割愛させていただきます。以上です。

○土橋分科会長 ただいまの説明について、審議をお願いします。質問等ありますか。

○犬飼委員 資料 3 2 ページにあるように、休業 4 日以上の死傷者数と死亡者数について、全体目標では前年度と比べて減少している点は一定の評価ができると思っております。しかし、重点業種である第三次産業の休業 4 日以上の死傷者数は、社会福祉施設と飲食店では依然として増加していますし、小売業も 2.2 %の減少にとどまっていますので、 2017 年までに 20 %減という目標を見据えると、改善は小幅であるということから、更なる取組の強化が必要であると思うところです。

 特に社会福祉施設で休業 4 日以上の死傷者数が増加した原因について伺いたいと思います。第 12 次防では、小売業と飲食店について 5 か年で休業 4 日以上の死傷者数は 20 %減少させるという目標が設定されています。一方、社会福祉施設については 10 %減少させるという目標が設定されていますが、これについて事務局からは、この目標は介護職員数の大幅な増加を見込んだ数値であるので、雇用者数に増減がないと仮定した場合には、 25 %以上減少させることに相当する水準であるとの説明を以前に聞いております。小売業と飲食店の目標より低い目標が設定されたと理解しています。

2013 年度の取組の結果として、社会福祉施設における休業 4 日以上の死傷者数は 5.4 %増となってしまいましたが、事務局としてこの要因をどのように分析されているのか伺いたいと思います。

○田中安全課長 平成 25 年度の社会福祉施設の労働災害については、お話のように、休業 4 日以上の死傷者数が 6,831 人と前年と比較して 351 人、 5.4 %の増加となっております。これに対して、雇用者数は 354 万人と、前年と比較して 21 万人、 6.3 %ほど増加しており、休業災害が増加した大きな要因の 1 つであると考えております。

 また、被災者の年齢構成について調べてみますと、 50 歳以上が約半数、 60 歳以上が 21.5 %を占めており、いずれも平成 24 年の数値の 50 歳以上が 48.1 %、 60 歳以上が 20.3 %あったという実績に比べて、かなり高齢化が進んでいる現状にあります。

 社会福祉施設の 60 歳以上の雇用者数は、平成 24 年に比べて 52 万人程度だったものが、 56 万人と 4 万増加しており、 7.7 %ほど増加しております。全産業の場合は 2.7 %ほどの増加でしたが、それに比べて約 3 倍ほど高齢化が進んでいる現状です。

 こういったことから、加齢に伴う心身機能の低下等により、労働災害が増加していることも考えられると思っております。そういった状況にありますので、 1 つは従事労働者数の増加、また、その増加の中で高齢者が非常に増えている両方の面があって、増加してしまっているという分析をしており、そういったことに対してこれらの状況を踏まえて、腰痛対策、 KY 活動の普及といった基本的な対策を進めるとともに、高年齢者労働者にも配慮して、滑りやすい通路をなくす、段差のある場所に表示を設ける、そういった作業場及び通路に適切な照明を設けるなどの職場改善や、身体機能の低下を防ぐための運動促進などにも取り組む必要があると思っております。そういった問題について、今後対策を進めていきたいと考えております。

○犬飼委員 今、要因の分析を伺ったのですが、介護労働者が想定以上に増加したことや、高齢化したことが死傷者数の増加の一因であるとの説明であったわけですが、第 12 次防は、 5 年間にわたる計画でありますし、取組状況や達成度を定期的に点検・評価し、必要に応じて取組のあり方を見直していくことが必要になってくると思います。特に社会福祉施設については、初年度から当初の見込みとは異なる状況になっているということで、この分野の人材確保にも大きな影響を及ぼす問題でもありますので、今後、取組を実効性あるものとして目標達成できるよう十分な対策を講じてほしいというのが 1 つです。

 それから、表の中で気になったのですが、例えば、 3 ページの小売業に対する集中的な取組の上から 3 番目の○の所、厚生労働省ホームページで公表したとあり、また、右のページの飲食店に対する集中的取組でも、厚労省のホームページに公表したとあります。私も実際にホームページを見てみまして、すぐに該当ページに入れるのかなと思ったのですが、なかなかたどり着かない。どこから入っていくことができるのか分からず、この文言で入っていきました。小売業における労働災害防止のポイントについては、平成 24 3 月の内容が公表されており、左にあるような「経営や業務管理に安全管理を組み込んだモデルを作成し」という内容までは掲載していない。第 12 次防ができる前に作ったものがホームページにアップされているわけですから、これでは全く不十分であると思いますし、充実していただきたい。

 また、飲食店に対する集中的取組の中の「飲食店を経営する皆様へ」については、第 12 次防を踏まえての新たな取組として掲載されておりますので、役に立つと思うのですが、先ほど言いましたように、どうやってホームページにアクセスしていくのか、少し周知方法を考えていただかないと、せっかく良いものを出していただいてもたどり着かない、利用されないということですから、工夫をよろしくお願いします。

○土橋分科会長 よろしいですか。ほかにいかがですか。

○半沢委員 今の点に関係して、資料 3 14 ページには腰痛予防対策の表が載っておりますが、休業 4 日以上の死傷者数が 5.4 %増加したというのは、先ほど話題になったところであり、高齢化が進んだことに対し、 KY であるとか、健康管理について周知していくという話がありました。 14 ページを見ますと、腰痛の大きな原因となると考えられる重量物の取扱い業務に関する規制の導入という項目もあるわけですが、こちらに対する進捗を見ますと、諸外国における重量規制の実態把握に向けて情報収集を行っているということで○と記載されているわけです。このいずれかの取組の情報収集は、現在お分かりになっているところでどのような結果、内容がおありだったのか、教えていただきたいと思います。

 また、パンフレットで周知や講習会の説明といったことも大変重要だと思っておりますが、目標の休業 4 日以上の死傷者数 10 %減を達成しようとしているとは思えず、今の状況を鑑みれば、より有効な腰痛の対策が急務になるのではないかと思います。

 もう 1 点は 14 ページに「熱中症対策」があるわけですが、これについても 12.8 %増、 20 %減目標の年については幅がありますが、増加の幅としては非常に大きい。また、今日も非常に暑いですが、労働者の関心は高く、多くの方が熱中症のリスクを抱えています。熱中症対策製品の客観的評価に向けて、調査・研究中とのことですが、こちらについても早急、また、より効果的な対策が必要ではないかと感じております。

 この両方について、今後の取組をどのように評価していくのか、もしお考えがありましたら是非聞かせていただきたいと思います。

○泉労働衛生課長 労働衛生課です。まず、腰痛対策の重量規制の実態把握については、

これは安衛研で情報収集をしているところで、まだ途中という状況です。

 腰痛対策に関しては、先ほど安全課長から説明がありましたが、平成 25 9 月に職場における腰痛予防対策指針の改定をしており、このときに適用対象を医療福祉分野における介護・看護作業全般に広げるとともに、移乗介助作業等では、原則として人の力で人を抱え上げないという原則を打ち出したところです。これは介護・看護現場に対して非常に大きなメッセージとなるものと思っております。この指針を普及・定着させていくことは大変重要ですので、昨年度は社会福祉施設を対象に、また今年度は社会福祉施設と医療保健業、すなわち病院なども対象として、講習会などの啓発をしていきたいと思っております。このような取組でこうした指針の内容を現場に周知していくことをしっかりやっていきたいと考えております。

 熱中症対策については、ちょうど昨月末に公表した平成 25 年の熱中症発症の状況で、死亡者の数が過去 2 番目に多いという数字になったこともあり、このような増加を見ております。

 今年度については、建設業、製造業を重点業種として、啓発活動をしており、取組の強化を引き続き図っていきたいと考えております。

○土橋分科会長 よろしいですか。ほかに質問等はありますか。

○勝野委員 建設業のことで発言させていただきます。 6 ページから建設業対策ということで記述がありますが、平成 25 年度の死亡者数が 6.8 %減ということで、一定の成果を得ているという評価がありました。良いことだと思います。ただ、全体の 3 割を建設業が占めているという事実もあるわけですから、引き続き、重大死亡災害に対する対策は必要になってくるので取組をお願いしたいと思います。

 その上で、中段にある「建設業の総合的労働災害防止対策」の中で、今年の 4 月の通達で、建設工事関係者連絡会議の設置の通達を出したという記述があります。ここでは発注者、施工者、行政関係者の三者が連携をして、と書かれておりますが、現場の安全パトロール等を含めて、安全対策を進めていくという意味からしますと、やはり現場の技能労働者も含めた機関が必要であろうと思います。そうした点で、厚労省として、各自治体を含めて、現場の技能労働者を組織する団体に対しても、構成員に入るように是非指導をしていただきたいというのが 1 点目です。

2 点目は、解体工事についてです。アスベストのばく露対策が非常に重要になってきている中で、昨年度は 2,279 件の現場指導を行ったと書かれておりますが、現場指導の個別指導の集約といいますか、内訳等を含めた集約はどのようにされているのか少しお聞きしたいと思います。この中で、不適切な事案等々が実際に発生しているのか。発生していたら、どういった指導がされているのかということについて、もし分かればお答えを願いたいと思います。

3 点目は、 18 ページに非正規対策がありますが、建設業の中でもとりわけ業態の多様化という形で、一人親方の問題が指摘されておりますが、建設業における一人親方化、一人親方の問題というのは、多様化、複雑化と同時に、増加をしていることが根底にあることを申し上げておきたいと思います。労働安全対策を進めていく上で、死亡者数が減少しているということですが、もう一方で一人親方の問題について、災害発生も含めた実態を正確に把握していただきたいと思います。それを踏まえた対策を立てていかなければ、とりわけ建設業の中では安全対策は進んでいかないだろうと思います。

 私どもの関東のある県で、 19 歳以下が 459 人いる組合で、その 459 人のうち、一人親方の労災の特別加入者が 61 人いるといった統計が実は出ております。 10 代の加入数は 13 %、とりわけ 16 歳の数字で見ますと、 26 人中 11 人が一人親方の特別加入をしているという実態があるわけです。 16 歳といえば、多分、入職して 1 年もたっていない人だと思います。そういう人たちがいわゆる特別加入をしなければいけない実態が片方であることも踏まえて、統計も含めた公表を是非今後検討していただきたいと思います。以上です。

○土橋分科会長 事務局側からいかがですか。

○田中安全課長 まず第 1 点の、発注機関、建設業者、行政の三者からなる建設工事関係者連絡会議の開催の中身のお話ですが、確かにパトロール等については、かなり組合の方々にも御協力いただきながら実施してきている。そういった流れの中でこういったものへの参加も 1 つあるのだと思いますが、現時点としては、なかなか難しい部分もあると認識しております。現時点としては、いろいろな機会で組合の方々から御意見を聞きながら、そういったものを連絡会議の中にいかしていきたいと考えております。

○森戸化学物質対策課長 第 2 点目で、個別指導の 2,279 件に対する直接の統計はないのですが、毎年、監督に対してどんな違反があるのかということについては、監督課で集計をしております。これは 1 年前の数字で、そのときの個別指導というのは 2,548 件ですが、これと必ずしもリンクするわけではなく、 13 4,000 件余を定監等やっているのですが、その中での違反状況ということになります。

 石綿関係で言いますと、健康診断の違反が 16 件、衛生基準については、その他のいろいろな石綿則関係の違反となりますが、これが 209 件という状況です。一般的な定監の違反率が 7 割近いので、違反率は低いものとは考えますが、ただ、アスベストは非常に重篤な疾病につながるということですので、私どもとしてはしっかりとした指導を今後ともやっていきたいと考えております。

○田中安全課長 次に、一人親方の問題については、かなり難しい現状にあると認識しております。私どもとしても、一人親方の災害の発生状況については確実にフォローしていきたいと考えております。

○土橋分科会長 よろしいですか。

○勝野委員 一人親方の災害状況について、昨年の厚労省の足場の検討会で、半年間の数字が公表されたと承知していますが、今年については年間の数字を公表していただけると理解してよろしいのですか。

○田中安全課長 はい、今それをそういった意味で注意深くフォローしている状況です。

○縄野委員 第三次産業の安全衛生管理体制の強化に関して、資料 3 3 ページの記載のとおりですが、昨年 12 月の建議を踏まえ、安全衛生推進者の配置等に係るガイドラインが示されております。ガイドラインでは、労働安全衛生法で安全管理者、安全衛生推進者の専任が義務付けられていない、いわゆる第 3 号業種のうち常時 10 人以上の労働者を使用する事業場において、原則として安全衛生推進者を 1 名以上配置するということが示されたわけです。

このガイドラインの通知については、 1 歩前進であると思っております。ただそれだけでは実効性を十分確保できているとは言い難いと思います。

 建議の中には「安全管理者又は安全衛生推進者の選任が労働安全衛生法で義務付けられていない業種における安全管理体制のあり方について、改めて検討することが適当である」という文言が盛り込まれております。第 3 号業種における安全管理体制の強化について速やかに検討を行い、所要の措置を講ずるべきと思っております。

 さらには、本来、安全衛生管理体制の強化は、業種や規模を問わない共通の課題です。ガイドラインで安全担当者の配置の促進に取り組んでいる第 3 号業種はもちろんのことですが、あらゆる業種・規模の全事業場において、安全管理者と安全衛生推進者を選任し、安全衛生委員会を設置していく必要があることも併せて強調させていただきたいと思います。以上です。

○土橋分科会長 御要望ということですが、何か事務局からありますか。よろしいですか。ほかに御質問等ありますか。

○新谷委員 資料 3 18 ページの非正規労働者対策について大きく 2 点確認をさせていただきます。第 12 次防は、この分科会でもかなり時間を取って議論しまとめてきた内容ですので、我々も着実な実施については非常に関心を持っているところです。特に雇用形態の多様化に伴って、非正規労働者の割合が今、非常に増えていることから、 18 ページ記載の、非正規労働者対策についても関心を持って見ております。

 非正規労働者対策については現状では実態がよく分からないので、取りあえず調査をして、分析の足掛かりにしたいというのが第 12 次防の内容であったわけです。平成 25 年度の取組として、全国統計調査において非正規労働者の安全衛生に関する調査を実施したという報告がされております。具体的にどのような調査をされたのかお聞きしたいと思います。第 12 次防には、雇入時の教育や健康診断の実施等、安全衛生活動の実態とともに、労働災害の発生状況の把握もするということが書かれているわけです。

 お聞したい関心領域の 1 点目は、特に労働災害の発生状況の把握という問題です。これは厚生労働省の委託事業として一度調査をされたことがあると思いますが、平成 23 3 月の調査結果では、休業災害の千人率で見ても、正社員が 0.36 に対して、期間従業員、契約社員が 0.59 、パートが 1.14 と明らかに労働災害の発生率が高く、また、我々としても、非正規労働者に関わる労働災害の発生状況は、我々自身でやった安全衛生の調査においても、労働災害が発生した事業所において、やはり安全衛生教育の取組が非正規労働者に対しては不十分ではないかという指摘も来ているわけです。

 ですから、とりあえず第 12 次防については、実態調査を進めるというのがその内容になっており、この取組状況、特に平成 25 年度に調査をされたと書いてありますので、第 12 次防の内容を踏まえた調査になっているとは思いますが、どのような調査をされているか確認させていただきたいのが 1 点です。

2 点目は、ここに記載はありませんが、第 12 次防策定以降の大きな変化として、先般取りまとめられた政府の「日本再興戦略改訂 2014 」の中で、外国人技能実習生の活用の拡大というのが、政府の方針として大きく掲げられております。外国人技能実習生については、今、国際研修協力機構、いわゆる JITCO で調査をされた数字が出ております。 1992 年〜 2012 年の間に外国人技能実習生が 304 人死亡されていると。その原因がそれぞれ JITCO でも分析しているわけです。 304 人亡くなっている中には、自転車をこいでいて交通事故に巻き込まれたという方もおられるのですが、この 304 人のうち 87 人が脳・心臓疾患による死亡であるということも出ております。また、自殺が 29 人と出ているわけです。

 非常に気になっているのは、外国人技能実習生という方々は非常に若くて、 20 代から 30 代の前半ぐらいの方が中心となっていますので、通常の生活の中で脳・心臓疾患で亡くなるということは考えられない。健康で元気な方が日本に来られておりますので、脳・心臓疾患の発症の割合が非常に高いということです。

JITCO は業務の関連性での死亡の分析はされていないと思いますが、政府の方針として外国人技能実習生の活用拡大を掲げておりますので、厚生労働省として、外国人技能実習生の労災についての分析を今どのようにされているのか。 JITCO が発表している脳・心臓疾患の死亡率の異常な高さをどのように見るべきか。そういったところを教えていただきたいと思います。もちろん細かなデータですので、今日はお答えいただけるかどうか分かりませんが、ただこれは先日の労災保険部会でも同じような質問をして、今後、回答するということでしたので、我々は回答を待っているところですが、この分科会においても問題を指摘して、お分かりになる範囲でお答えいただければと思います。以上です。

○泉労働衛生課長 まず、その数字の評価については、日本人の労働者で該当する年代の脳血管疾患・心臓疾患での死亡がどのぐらいかというデータが手元にありませんので、そうしたデータがあるか承知しておりませんが、現時点では評価についてはお答えができません。

 技能実習生の健康管理については、技能実習生の適正な労働条件の確保を図るために労働基準監督署等において、監督指導等を積極的に実施することとしております。労働基準関係法令の違反が認められた場合には、是正に向けた指導を実施しております。

 また、健康診断の実施、長時間にわたる時間外・休日労働を行った労働者に対する医師による面接指導をはじめとして、労働者の健康管理に関する措置の徹底にも取り組んでおります。また、職業能力開発局が所管している技能実習生の事故・疾病防止対策事業というのがあります。こちらでも巡回指導件数を昨年度より倍増させる予定であると聞いております。今後ともこうした取組により、技能実習生に対して過重労働による健康障害防止対策がなされるように取り組んでいきたいと考えております。

○安達調査官  1 点目の非正規労働者の調査の件ですが、調査票において、事業所調査の中で、パート・アルバイト、あるいは派遣労働者を含む災害の発生状況、事業場における安全衛生教育の実施の状況、仮に教育を実施していない場合はどういうふうなことが原因であるか、あるいは非正規労働者を含めた安全衛生活動の実施の状況、そういったことを項目としております。

○新谷委員 我々の問題意識は、第 11 次防から第 12 次防への変化の中で、やはり、非正規労働者の数が非常に増えてきていることが問題意識の底にありまして、それに伴って労働災害の内容も変化しているのではないか。特に非正規労働者に対しては、我々自身が行った調査でも安全教育が不十分で労災が発生しているデータも出てきておりますので、今、おっしゃった内容、いろいろなクロス集計とかを取られて、有効な対策をこの分科会でも論議する材料として提供していただきたいと思います。

 外国人技能実習生については、今、課長から答弁をいただいたのですが、そういった通り一辺の答弁ではなく、脳・心臓疾患の発生率が異常に高いのです。それは確かに過重労働であるのかどうかはよく分からない。 JITCO は厚生労働省も所管する団体であり、政府としては外国人技能実習生を拡大すると言っている一方、目の前ではこれだけの方が亡くなっているわけですから、どういった対策を政府として打っていくのか、是非検討をいただきたい、ということを重ねて申し上げたいと思います。以上です。

○土橋分科会長   それでは他にいかがでしょうか。

○小畑委員   私のほうから資料 3 9 ページにあるメンタルヘルス対策について何点かお伺いしたいと思います。先の国会で成立した改正労働安全衛生法ではストレスチェック制度の創設が盛り込まれております。ストレスチェックの実施が事業所に義務付けられましたが、残念ながら自民党の厚生労働部会の事前審査によって、従業員 50 人未満の事業場については努力義務になりました。しかし、この建議や改正法の趣旨としては、あくまでも全ての事業場においてストレスチェックを実施することが求められていると思います。

  9 ページ、メンタルヘルス対策の目標値として、メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場割合を 2017 年度までに 80 %以上にすると設定されていますが、改正労働安全衛生法が成立した以上、ストレスチェックに係る規定の施行後、速やかに事業場割合を 100 %にすることを目標として取組を進めるべきだと考えております。事務局のお考えをお伺いしたいと思います。

  なお、事業場におけるメンタルヘルス対策は、ストレスチェックにとどまるものではなく、治療や復帰の支援、職場環境の把握・改善も含めた総合的なメンタルヘルス対策の体制強化・拡充、こういうことに取り組む必要があると強調しておきたいと思います。

  あと 2 点お伺いしたいのですが、この 9 ページの取組の欄のところなのですが、「パワーハラスメント対策取組支援セミナーを実施した」「メンタルヘルス対策支援センターにおいて、個別訪問指導等により、事業場におけるメンタルヘルス対策の取組への支援を実施した」と記載されているのですが、それぞれの回数や参加者数の実績をお伺いしたいと思います。

  もう 1 つが 10 ページの最後の囲みのところですが、「事業者がメンタルヘルス不調者の職場復帰支援に積極的に取り組むよう、事業者に対する支援措置を検討し、その充実をはかる」とありますが、これについては、いつ頃からどのような形で検討を行うのかということを明らかにしていただきたいと思います。以上です。

○井上産業保健支援室長   まず 50 人以上だけではなくて、小規模事業場にもメンタルヘルス対策の取組をするべきという御質問でした。私どもとしても、ストレスチェックだけではなく、総合的にメンタルヘルス対策を進めていただきたいと思っておりまして、これまでもメンタルヘルス指針なりに基づきまして取組の指導をしてきておりますし、ポータルサイトなどでも情報提供しております。そういうことで 50 人未満のところでも支援をこれからも充実させてまいりたいと考えております。

  パワーハラスメントのセミナー、それから個別指導の件数ということですが、今手元にありませんので、また機会を捉えましてお伝えしてまいりたいと考えています。最後の職場復帰支援の件ですが、これについては職場復帰支援の好事例とかそういうものを取りまとめて、それを公表していくことを来年度以降考えています。そういうことで事業者が取り組みやすいように考えていきたいと思います。

○小畑委員   パワハラの問題、メンタル全体がそうなのですけれども、非常に今増えていて、職場の苦情処理委員会にあがってくる件数であるとか、あるいは労働審判にあがってくる件数であるとか、これは本当に多くなっていますので、是非総力をあげて対策を講じていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○半沢委員   資料 3 15 ページの受動喫煙防止対策について申し上げたいと思います。こちらの受動喫煙防止対策についても改正法の施行を見据えた取組が必要だと思っています。この対策については、これまで労働側は一貫して義務化すべきと主張してきましたが、建議においては「一部の事業場での取組が遅れている中で全面禁煙や空間分煙を事業者の義務とした場合、国が実施している現行の支援策がなくなり、その結果かえって取組が進まなくなる恐れがあるとの意見が出されたことにも充分留意する」という文言が盛り込まれて、結果として努力義務に後退したと思っています。

    前回廃案となった改正法案では、この対策が義務規定だったことは御存じのとおりですが、後退したとはいえ、この受動喫煙防止対策への事業主の取組が求められることとなりました。この第 12 次防では職場で受動喫煙を受けている労働者の割合を、 2017 年度までとすれば 15 %にするという目標です。取組にあたっては、受動喫煙を受け、そして健康被害のリスクを持つ、こういう労働者がゼロになることが目指すべきところかと思います。

  先ほど建議の文言に言及をしましたが、この内容は助成金の交付や技術的な指導によって、義務化する以上の効果をあげることができる可能性も示唆したものであると受け取っておりますので、行政としても職場で受動喫煙を受けている労働者ゼロを目指して、支援を一層強化してほしいというお願いです。

○土橋分科会長   はい、御要望ということでよろしいですか。他に質問等ありますでしょうか。

○犬飼委員   資料 3 19 ページに労働災害の防止団体、業界団体等の連携・協働がありますが、取り組む上で行政、労災防止団体業界団体等の連携・協働は必要不可決でありますけれども、特に労働法令の司法警察権限を有する労働基準監督官や労働安全衛生に携わる厚生労働技官、こういう行政分野の人材は特に重要な役割を担っていると思っています。

  2012 年に、この分科会で第 12 次防策定に向けた議論を行った際には、全国に約 600 万の事業所があるのに対して、行政の人的リソースが約 3500 人という資料が示されました。その後も新聞で監督官 1 人に 3000 事業所というような新聞報道がされるなど、慢性的な人手不足が指摘されました。加えて、この間、国家公務員の新規採用抑制が人手不足に追い打ちをかけてきたとの指摘もあります。そこで現在、行政で安全衛生業務を担っている人的リソースがどの程度いらして、現場の点検をどれくらいの頻度で行っているのかについて確認したい。

○美濃計画課長   労働基準監督署においては、まず安全衛生に特化した形で、事業場を指導している専門官が約 500 名程度おります。このほか、今お話もありましたように労働基準監督署において、安全衛生も含めて総合的に事業場を監督指導する監督官は約 3000 名います。監督・指導の状況は、定期的な監督については 14 万件を超える規模で行っておりまして、また、その人員の確保についても厳しい行財政改革の下でありますけれども、できるだけの増員の確保に努めてまいりたいと考えています。

○犬飼委員   今、増員確保の話があったのですが、今の取り巻く情勢からは、非常に難しいと思っています。しかし、 2006 年の ILO 理事会において、「先進工業市場経済圏では労働監督官 1 人当たり最大労働者数 1 万人とすべき」という ILO 事務局の担当部署の考え方が示され、確認されました。是非、第 12 次防に基づく取組を徹底し、実効性を確保することは、労働者の生命と健康を守ることに直結しておりますので、重要な役割を担う行政の人的リソースについて、いっそうの拡充が速やかに図られるべきであることを強調しておきます。私たち労働側としても、いろいろな場面でこの監督官を増員すべきだという要望を、政府や各所に対しても行っていますので、そういうことも含めて今後も努力していただきたいと思っています。

○鈴木委員   1 つの業種の話で大変恐縮なのですが、 1 点だけお願いをさせてください。資料 3 6 ページ、建設業対策のところで、上から 2 番目の項目の 1 個目の小さい●ですが、「施工時の安全衛生を確保するための必要な経費を適切に積算するよう要望していっている」のところで、これは中央官庁はもちろんそうですけれども、地方公共団体ひいては民間の発注者にもその辺を強く要請していただけるとよろしいかなと考えています。それをしていただくことにより、ひいては 23 ページの上に「発注者等による安全衛生の取組強化」とあって、建設業以外についても発注者による取組を強化する。この辺にもつながってくるのかなと考えていますので、そこだけ強くよろしくお願いしたいと思います。以上です。

○土橋分科会長   はい、御要望ということで。では、こちらから。

○勝野委員   すみません、今鈴木委員が言われたことと全く同じ意見です。特に先だっての通常国会で建設業法なり品確法の改正案が全会一致で成立しております。やはりその理念等々について品質確保のためには現場技能者の育成を含めた対策が必要であると明確に謳われる中身になっております。先ほど、鈴木委員がおっしゃったとおり、これは公共工事だけではなく、民間工事も含めた中身にしていく必要があると思っていますので、厚労省としても是非そういうスタンスで取組を進めていただきたいなと思っています。

○辻委員   この第 12 次防の実施状況全体を通じての意見となりますけれども、この資料を拝見しますと、いくつかの項目で何らかの指針ですとか資料を周知したので実施済みの取扱いとされ、○の印が付けられています。例えば、資料 3 13 ページ一番上の欄には「指針に基づく措置を講ずるよう周知した」という記載があります。また研修あるいは指導等の取組については、その回数や全体に占める実施割合などについて、ある程度数値で把握をして検証することがその効果を測定する上での前提と思っておりますが、そうした定量的な記載がない項目も少なくありません。こうした中、削減目標が示されている項目でも対前年で逆に増加しているような項目もあるということは気になるところです。

  この第 12 次防が実際に一定の効果をあげるには、ある程度の時間を要することは理解していますけれども、個々の取組をより実効あるものにしていくためには、その周知、実施の徹底あるいはその度合い、効果まで視野に入れて点検評価を行い、以後の取組につなげていく、こういう姿勢が重要だと思っています。したがって、 2014 年度以降は今申し上げたような観点から点検と評価をより踏み込んだ内容としていただいて、この分科会にも示していただくようにお願いしたいと思います。以上です。

○土橋分科会長   はい、御意見をいただきましたがよろしいですか。それでは他に。

○小畑委員   すみません、資料 4 1 点だけ申し上げたいことがあります。この資料 4 の、ページを振ってないので、多分 5 ページになるかと思うのですが、ここの下段の「 2013 年度の中間評価段階における施策実施状況」を見ますと、製造業における死亡者数の 4.6 %増加、これがかなり目立っているなと思っています。機械設備の安全化については機械の包括的な安全基準に関する指針があります。それから労働安全衛生法の 28 条で、その機械を労働者に使用させる事業者が、リスクアセスメントを行い、保護方策を講じることが努力義務とされています。

  またこの資料の 7 ページに、「施策の達成状況を踏まえた評価及び今後の方針」の欄に記載されているのですが、災害が多発していた食品加工用の機械については、 2013 年に安全衛生規則の改正が行われたと記載されています。それにもかかわらず、製造業における死亡者数が増加している要因について、どのようにお考えになっているのかお聞きしたいと思います。「改正労働安全衛生規則の周知徹底をさらにはかる」とあるのですが、この改正安全衛生規則やこの機械包括安全指針、これの定着状況、今後の周知徹底の方法についてお考えをお示しいただければと思います。

○田中安全課長   まず 1 点としては先ほどの食品機械についてはこれからの話で、調査の時点とのタイムラグの問題で御理解いただきたいと思います。改正されて施行までの期間がありますので、それが昨年度となります。その時期にはまだその効果が出ていない。その効果を出さなければいけないというのは今後のテーマだと御理解いただきたいと思います。今後そういう分野に徹底していき、そのような事故をなくしていきたい。そのことによる減少を今後目指したいと考えております。

  それから製造業、ちょっと最近増えているというのがあって、これはいろいろ理由はあるのですけれども、やはり消費税の問題で生産が一部増加している部分があって、そういうことが直近の増加の 1 つの原因であると分析しています。生産が増えたから増えていいのかという問題が別途あるのですけれども、その辺は出来るだけそういう影響が出ないように努力はしている。それをさらに減らすようにいろいろな分野、リスクアセスメントなどを含めて努力していくと、御説明させていただきます。

○犬飼委員   中間評価なのですが、この分科会で第 12 次防を作りあげたときに、計画の評価と見直しの観点では、「単に死傷者の数や目標に掲げた指標の増減のみで評価するのではなく、その背景となったり、影響を及ぼしたと考えられる社会的指標や社会経済の変化も含めた分析を行う」との確認をしました。この中間評価には、国土強靭化基本法の成立やオリンピックですとか、そういう表記はあるのですけれども、先ほど言われたような介護分野における増加、高齢化などの社会情勢の変化の分析も含めた評価を行い、そしてそれに合ったツールを用意して対策を打っていかないと駄目なのです。ただ、多いから強化します、多いから強化しますではいつまで経っても同じことなので、是非ここで確認したような背景も含めて、分析しながら検討願いたいと思います。

○土橋分科会長   御意見ということでよろしいですか。他に意見等ありますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは 12 次防の平成 25 年度の実施状況について御報告を受けましたので、議題 3 及び議題 4 は終了します。最後の議題 5 その他については事務局からは特段の議題はないとのことですが、その他に皆様から何かありますでしょうか。よろしいでしょうか。それではこれで全ての議題を終了しました。本日も熱心な御議論ありがとうございました。最後に事務局から連絡事項をお願いします。

○美濃計画課長   本日も御熱心に御議論いただきまして、厚く感謝申し上げる次第であります。御了解いただきました諮問案件については、早急に所要の手続を進めさせていただきたいと存じます。次回分科会については 9 月の開催を予定しておりますが、日程については追って御連絡させていただきます。以上です。

○土橋分科会長   本日の分科会はこれで終了いたします。なお、議事録の署名については労働者代表委員は小畑委員、使用者代表委員は鈴木委員にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。本日はお忙しい中ありがとうございました。


(了)

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