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2012年12月21日 第68回労働政策審議会安全衛生分科会

労働基準局安全衛生部計画課

○日時

平成24年12月21日(金)10:00〜12:00


○場所

厚生労働省 省議室(中央合同庁舎第5号館9階)


○出席者

委員:五十音順、敬称略

相澤好治、明石祐二、犬飼米男、大山忠一、小野真理子、小畑明、勝野圭司、新谷信幸、瀬戸実、角田透、土橋律、中村聡子、半沢美幸、三浦武男、三柴丈典、山口氏(春山委員代理)

宮野甚一 (安全衛生部長)
井内雅明 (計画課長)
半田有通 (安全課長)
椎葉茂樹 (労働衛生課長)
奈良篤 (化学物質対策課長)
松井孝之 (化学物質評価室長)
天野敬 (職業病認定対策室長)
木口昌子 (調査官)

○議題

(1)労働災害防止団体法施行規則等の一部を改正する省令案要綱について(諮問)
(2)第12次労働災害防止計画の本文案について
(3)新規化学物質の有害性の調査結果について(報告)
(4)印刷事業場における胆管がんに係る対応について
(5)その他

○議事

○分科会長 おはようございます。定刻になりましたので、ただいまから、第68回「労働政策審議会安全衛生分科会」を開催いたします。
 年末の大変お忙しい中、また寒い中、御参集いただきましてありがとうございます。
 本日は、公益代表委員では浅井委員、日下部委員、労働者代表委員では辻委員、縄野委員、使用者代表委員では高橋委員と春山委員が欠席されておりまして、春山委員の代理としまして、日本化学工業協会の環境安全部長でございます、山口様が出席されております。
 また、公益代表委員の三柴委員は、少し遅れるという連絡が入っております。
 本日初めて御出席いただきました全国建設労働組合総連合の勝野圭司委員が御出席でございますので、簡単に御挨拶をお願いします。
○勝野委員 おはようございます。役員の変更に伴いまして11月から交代させていただいておりますが、初めての参加になります、全建総連の勝野と言います。よろしくお願いいたします。
○分科会長 よろしくお願いします。
 それでは、議事に移ります。本日の議題は「労働災害防止団体法施行規則等の一部を改正する省令案要綱について(諮問)」と「第12次労働災害防止計画の本文案について」と「新規化学物質の有害性の調査結果について(報告)」「印刷事業所場における胆管がんに係る対応について」の4件でございます。
 審議の順番につきまして、議題2が災防計画でございますので、これを最後にしたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○分科会長 ありがとうございます。
 それでは、まず1つ目の議題について事務局から説明をお願いいたします。
○井内計画課長 それでは、議題の1でございますけれども、省令案要綱についての諮問でございます。
 資料1をご覧いただきたいと存じます。
 12月19日付で厚生労働大臣から労働政策審議会の会長に意見を求めるということでありまして、厚生労働省設置法第9条第1項第1号の規定に基づき、別紙、労働災害防止団体法施行規則等の一部を改正する省令案要綱について、貴会の意見を求めるというものでございます。
 1枚おめくりいただきまして、3ページをご覧いただきたいと思います。
 これが省令案要綱でございまして、第一のところにございますけれども「労働災害防止団体法施行規則、労働安全衛生規則、ボイラー及び圧力容器安全規則、労働安全衛生法及びこれに基づく命令に係る登録及び指定に関する省令、機械等検定規則及び作業環境測定法施行規則の一部改正」ということで、6つの省令を改正するものであります。
 大きな内容としては、実質的に2つございますが、1つ目として「資格要件等の拡大」がございます。
 こちらについては、別添 参考資料1の横になっている資料をご覧いただきたいと思います。
 これは、安衛法関係の省令の中で、資格がいろいろあるわけでございますけれども、その資格の学歴要件で、同等の課程を修了したものを同等に扱って追加するというものであります。
 まず、大学卒と高校卒があるわけですが、上のほうの大学卒業が要件の資格ということで、例としまして安全管理者の資格というのが出ております。
 御案内のとおりでありますけれども、建設業や製造業などで事業者が安全に関わる技術的事項を管理させる者として選任する、そういう資格でありますけれども、下の左のほうに、現行でありますが、学歴要件としては、学校教育法による大学または高等専門学校において理科系統の正規の課程を卒業した者となっております。これを改正後、右のほうでありますけれども、今、申したものに加えまして、新設として「独立行政法人学校評価・学位授与機構により学士の学位を授与された者(理科系統の正規の課程を修めた者に限る)等」というような形で追加をする。
 授与機構というのは、平成3年からこういう学位の授与をしておりますけれども、そこで正規に認められたものについても追加するということであります。
 その下にあります、実務要件については変更ございません。「2年以上の産業安全の実務に従事した経験を有する者」というものであります。
 その下のほうでありますが、これは高校の関係であります。「高等学校卒業が要件の資格」ということで、これは例として「店社安全衛生管理者の資格」というものを出しておりますけれども、請負事業者が入っているような小規模建設現場の安全衛生を一段上の事業場レベルで管理する、そういうものであります。
 その資格として、左のほうですけれども、現行では「学校教育法による高等学校又は中等教育学校を卒業した者」。改正として、これに加えまして、下の新設でありますが「高等学校卒業程度認定試験に合格した者」「外国において学校教育における12年の課程を修了した者」。それで、文部科学大臣が指定する者というものであります。こういった学歴要件を同等に扱って追加するということでありまして、実務要件について変更がないのは同じでありまして、「5年以上建設工事の施工における安全衛生の実務に従事した経験を有する者」ということでございます。
 これは、例を大学、高校と挙げて一つずつ挙げておりますが、真ん中のほうにありますけれども、改正予定の資格数、大学卒業については47ございます。下の高校の関係では、資格数7ということでございます。
 これが1つ目の内容でございまして、先ほどの3ページに戻っていただきまして、今、説明したのが、1の「資格要件等の拡大」です。
 併せて2としまして「都道府県労働局長による免許の取消事由の追加」ということでございます。
 これは、現行でも法令に違反した場合などに免許を取り消すという規定はあるのでございますけれども、本人が申請した場合の取消しの規定がないということで「免許を受けた者から免許の取消しの申請があった場合についても、都道府県労働局長が免許を取り消すこと等ができることとするとともに、当該申請の手続きを規定すること」ということで、労働安全衛生法施行規則の第66条に追加するというものでございます。
 この2番については、本年夏、年齢ですとか、健康上の問題で自分が持っている免許の一部を返上したいというような申請がありまして、この規定がなかったものですから、そのときは行政手続法に基づいて取り消しをしたわけでありますけれども、こういう方が出てきた場合の規定をあわせて整備しようというものでございます。
 それから、少し戻りますけれども、資格要件の拡大につきましては、国会の質問主意書などで検討すべきだと指摘されたということもございますし、また、免許取得の要件で不服申立などがありまして、そういったことを契機に規定を整備するものでございます。
 内容としては、今の1と2でございまして、3の「その他」ということで裏面の4ページでありますけれども「所要の規定の整備を行うこと」、第2として「施行期日等」でありますが「この省令は、平成25年4月1日から施行すること」、2として「この省令の施行に関し必要な経過措置を設けること」ということでございます。
 簡単ですけれども、説明は以上でございます。
○分科会長 ありがとうございます。ただいまの御説明について御審議いただきたいと思いますけれども、質問、御意見がございましたら、お願いいたします。
 瀬戸委員、どうぞ。
○瀬戸委員 確認なのですけれども、この学歴要件で新設とあるところで、「等」と記載されていますが、この「等」というのは何を指すのかを教えていただきたい。
○井内計画課長 今回追加しますのは、資格要件はいろいろとあるわけでございますけれども、その中で、例えば選任要件になっているものもあります。さっきの安全管理者に関するような要件は、その選任をする際の要件として、学歴要件が入っています。
 また、技能講習を受講するための資格というようなところで、その学歴が必要になっているようなものもございます。
 また、学歴を有していれば、ある免許試験の受験資格の試験科目が免除されるような場合もございます。
 また、ものによっては講習の講師を備えておかなければいけないと、その登録の基準に当たるようなところに学歴の要件がありまして、そういったもので大学卒業あるいは高校卒業となっております。そういった諸々のものを全部あわせまして、資格要件の拡大と言っているものでございます。
○分科会長 よろしいですか。
○瀬戸委員 それは、どこかに明示をされるということでございましょうか。「等」の中に何が入っているのか、見たときにわからないかと思うのですけれども、「等」というのは、こういうものだという明示されたものは、どこかに公表されるのでしょうか。
○井内計画課長 今回全て出しているわけではございません。例示で出させていただいておりますけれども、ここで諮問の答申をいただければ、必要な手続に進みまして、官報に掲載をさせていただく予定にしております。
○分科会長 よろしいですか。どうもありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ、新谷委員。
○新谷委員 2点意見を申し上げたいと思います。1つは、安全衛生に関する資格取得要件の拡大についてです。今回の改正案により、受験資格を新たに得る方が増えることになります。
 こうした要件の拡大が資格取得の促進と有資格者の増加によって、安全衛生体制の強化につながるよう、本改正内容を周知していただくことをお願いしたいというのが、まず意見の1点目です。
 もう一点は、免許の取消事由の追加についてです。
 これは、都道府県労働局長による免許の取消事由に、本人からの申請によるものを追加するということですが、本人からの申請であっても、事例として多くはないかもしれませんが、申請者本人の意思表示に瑕疵がある場合などが想定されます。
 要するに、免許の取消しは、労働者本人にとって一般的には不利益な内容ですので、労働者本人から免許取消しの申請がなされた際には、慎重かつ適切な運用をされるように都道府県労働局に徹底をお願いしたいと思います。以上の2点を申し上げまして、労働側としては、示された省令案要綱について了承申し上げたいと思います。
 以上です。
○分科会長 ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、御質問、御意見がないようでございますので、労働災害防止団体施行規則等の一部を改正する省令案について、当分科会として妥当と認めることとしてよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○分科会長 ありがとうございます。
 それでは、次の議題に移らせていただきます。議題3と4は報告案件でございますので、事務局から続けて説明していただいて、質疑応答はまとめてお受けするということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○分科会長 ありがとうございます。では、お願いします。
○松井化学物質評価室長 それでは、議題3の新規化学物質の有害性の調査結果についての報告でございます。
 お手元の資料3に同じタイトルの横長の資料がございますので、こちらをご覧ください。
 最初のページに四角囲みが2つございますが、上のほうの四角囲みをご覧いただきたいと思います。
 労働安全衛生法において、新しい化学物質を製造輸入する事業者は、製造輸入にあたって、あらかじめ一定の有害性試験の調査を行いまして届け出るということになってございます。
 2つ目のポツでございますけれども、こういった新規届出物質については、?にありますように、健康障害防止措置の勧告あるいは?の強い変異原性があると認められた化学物質について、これは通達で行政指導を行うことになっています。これは必要に応じて、このような措置をとっているわけですけれども、こういった措置をとるに当たっては、学識経験者の意見を聞くことになっております。
 3つ目のポツでございますけれども、学識経験者の意見を聞いたときは、その内容を本審議会に報告するということで、定期的に毎年でございますけれども、この分科会に報告をさせていただいております。
 下の四角囲みでございますけれども、今回報告させていただきますのは、昨年の12月27日から今年の9月27日までに官報に名称が公表された物質でございまして、3カ月に1回のペースで公表をしているところでございますので、1年分ということでございます。
 学識経験者に意見を求めた新規化学物質、有害性の調査が付けられて、届出があったのは、1,181物質ということでございます。
 学識経験者の意見については、?〜?にございますとおりで、健康障害防止措置の勧告については該当なし。それから強い変異原性が認められましたので、健康障害防止措置について通達により、指針によって適切な対策を講じていただくということで指導いたしましたのが36物質でございます。
 このページの裏側でございますが、化学物質管理の全体像ということで、6万物質ほど職場で使われている化学物質の中で、有害性ですとか、労働者へのリスクに応じて対策を講じてきているところでございますけれども、この新規化学物質の届出にあたる部分は、この入り口にあたる一番下の部分に当たる、これから使われる物質ということでございます。
 次の参考2というのをご覧いただきますと、先ほど申し上げました36物質は強い変異原性が認められるので、指針による健康障害防止措置を指導させていただいた物質の一覧でございます。
 参考3が、その指針そのものをつけているところでございます。
 こういったことで、新規化学物質の調査結果について報告させていただきます。
 議題の3についての報告は、以上でございます。
○奈良化学物質対策課長 続きまして議題の4の関係でございます。印刷事業場における胆管がんに係る対応につきまして、御説明を申し上げたいと思います。
 まず、資料4−1の関係でございます。
 労働基準監督署のほうに最初に労災請求がございましたのが、本年の3月30日でございまして、これにより行政として情報を初めて把握しまして、化学物質による職業がんの可能性として直ちに調査を開始したものでございます。
 印刷の業務では、多種類の化学物質が使われておりますので、化学物質への暴露は最も重要な調査項目の1つでございますが、調査開始時点では、それ以外の職業上の有害要因、例えば特殊なカビでありますとか食物、あるいは職業以外の要因、肝吸虫でありますとか、ウイルスというようなものも排除せずに慎重に調査を行ってまいりました。
 一方、5月21日に印刷業界に対する情報提供を速やかに行って注意喚起をしますとともに、6月には同種の洗浄作業が想定される全国の561の印刷事業場に対する労働基準監督署による立入調査を行い、法令の遵守の徹底を図ったところでございます。
 続きまして資料の裏側をご覧いただきたいと思います。2に「大阪の印刷事業場の状況」というものがございます。
 事業場に対します聞き取り調査に加えまして、労働安全衛生総合研究所の協力を得まして、化学物質の使用状況に関する現場調査を5月から7月にかけて3回行いました。
 その結果、この事業場では、労働者の化学物質ばく露が極めて大きいことが判明いたしました。すなわち地下にあり通風が不十分な作業場において、多量の揮発性化学物質を使用しており、しかも換気設備も有害物質を取り扱うための構造、すなわち溶剤の濃度を低減するような構造がとられていなかったものでございます。
 5月以降、本件に関しましては繰り返し報道がなされ、社会的関心も高いということで、7月の3回目の調査も直ちに中間的にまとめまして、7月10日にはその詳細を報告いたしたところでございます。
 この事業場で特に暴露が大きいと考えられますのは、印刷機の洗浄剤として6年前まで使用されておりました脂肪族塩素化合物、これは炭化水素の一部が塩素化された洗浄力の高い物質でございます。
 この事業場で行われていました作業は通常の印刷工程ではなくて、10枚程度の、いわゆる校正見本の印刷を主体とする工程のため、頻繁に印刷機の洗浄が行われていたものでございます。
 表に戻らせていただきます。
 印刷工程における洗浄作業というのは頻度の違いはございますが、多くの印刷事業場で行われていること、また、使用状況は異なるものの洗浄作業は印刷業以外でも広く行われているということから、7月23日に通風が不十分な屋内作業場で、この脂肪族塩素化合物を含む有機塩素系洗浄剤を用いた洗浄作業について有機溶剤中毒予防規則の適用の有無を問わず、ばく露防止措置を講ずるよう安全衛生部長名で注意喚起を行ったところでございます。
 さらに7月から全国の1万8,000の印刷事業場に対する通信調査と、それに続きます法令遵守徹底のための集団指導を行い、現在は集団指導に欠席した事業場に対する監督・指導を継続しているところでございます。
 同じく7月から胆管がんに関する電話相談窓口を設置しておりまして、11月末までに791件の相談が寄せられております。
 また、8月には医学的な観点から胆管がん発症の原因を調査するため、外部専門家グループによる疫学調査に着手したところでございます。
 私のほうからの報告は、以上でございます。
○天野職業病認定対策室長 続きまして、印刷事業場で発生した胆管がんの業務上外に関する検討会について説明を申し上げます。
 資料4−2をご覧いただきたいと思います。
 検討会の設置要綱は裏面にございますが、胆管がんにつきましては、過去に労災認定の事例はございません。また、職業病リストにも掲げられていないということがございます。
 このため、地方局ではこの労災請求に対しまして、結論を出すことは困難であろうと判断しまして、本省において一括して処理することとしました。
 そこで、労災請求のあった地方局に対しまして、調査事項や収集資料などについて指示をするとともに、本省では7月頃から検討会の設置に向けて準備を始めました。
 所轄の監督署では、請求人や会社関係者からの聞き取り、さらには主治医からの意見聴取を行うとともに、関連性が指摘されております化学物質の使用量を確認するなどの調査を行いまして、本省宛てにりん伺がなされました。
 本省では、それを受けまして9月6日に第1回の検討会を開催いたしました。
 検討会のメンバーは、資料4−2を1枚めくっていただきますと、参集者名簿がございます。メンバーはこの資料のとおりですが、公衆衛生、内科、病理の医学専門家のほか、今回は校正印刷作業場における作業環境が問題とされておりますから、化学と労働衛生工学の専門家にも加わっていただきました。
 検討会での検討事項といたしましては、資料4−2の頭に戻っていただきますと、3として「主な検討事項」というのが書いてございます。
 失礼しました。最後のページの別紙2をご覧いただいたほうがよろしいかと思います。
 検討会での主な検討事項としましては5点。
 1点目に「胆管がんの発症メカニズム」。
 それから「事業場で使用された化学物質の発がん性」。特にジクロロメタンと1,2−ジクロロプロパンの関連性が指摘されておりますから、これらの化学物質の発がん性について検討をいただくということになります。
 3点目に「事業場で使用された化学物質のばく露量・ばく露濃度の評価」。
 4点目に「事業場で使用された化学物質と胆管がん発症との因果関係」。
 最後5点目ですが「個別労災請求事案の業務起因性」の判断ということになります。
 検討会は、本日までに3回開催いたしましたが、これまでの検討会におきましては、胆管がんを発症した労働者の病理所見の検討。
 それから、事業場における作業環境の評価を行うとともに、ジクロロメタンと1,2−ジクロロプロパンの発がん性に関する文献調査を行ってまいりました。
 検討会は、年度末を目途に計5回開催いたしまして、一定の考え方を報告書に取りまとめるということとしております。
 なお、胆管がんに関する労災請求は、11月末現在で56件でして、そのうち今のところ本省にりん伺が上がっているものが大阪の11件ですが、地方局での調査が終了次第、本省にりん伺をさせまして、順次検討会で検討する予定にしております。
 以上でございます。
○分科会長 ありがとうございました。新規化学物質の有害性の調査結果と印刷事業場における胆管がんに係る対応について御報告をいただきましたけれども、何か御質問はございますでしょうか。よろしいですか。
 犬飼委員、どうぞ。
○犬飼委員 胆管がんについて伺いたいと思います。平成24年7月に「印刷業等の洗浄作業における有機塩素系洗浄剤のばく露低減化のための予防的取組みについて」という通達を発出した後、厚生労働省としては、胆管がんの原因はわからないが、今後新たな発生はないだろう、という御認識にあるかということを教えていただきたいと思います。また、胆管がんに関する電話相談窓口で791件の相談があるとのことですが、この相談は事業者からの相談が多いのか、労働者からの相談が多いのか、もし把握していれば教えていただきたいと思います。以上2点です。
○奈良化学物質対策課長 先ほども御説明申し上げましたが、有機溶剤あるいは塩素系の溶剤についての取り扱いについては、複数回にわたりまして通達を出し、なおかつ先ほども申し上げましたように、1万8,000を対象とする通信調査をやって、なおかつそれに出てこないというようなところについては、個別の監督・指導ということで、現在、徹底してその対策を進めております。
 そういう意味で、今後こういうような事態と言いますか、このような事案が発生してこないような努力を、現在我々として一生懸命やっているところでございます。
 相談の件でございますけれども、今ちょっと手元に資料を持ってございませんが、労働者の方々からの御相談が多かったと記憶いたしております。
○分科会長 ほかには、よろしいですか。
 それでは、最後になりましたけれども、議題2の第12次労働災害防止計画の本文案に移ります。
 事務局から説明をお願いします。
○木口調査官 資料2−1をご覧ください。
 これまで計画の骨子案ということで御議論をいただいておりましたが、今回この骨子案の御議論をいただきましたことを踏まえまして、計画の(案)という形で提示をしております。
 1枚めくっていただきまして目次がございます。この中で、これまで骨子案として御議論いただいておりました部分は3番の「重点施策」、それから4番の「重点施策ごとの具体的取組」というところに組み込んでございます。
 4番の具体的取り組みにつきましては、必要なバックデータなども本文の中に取り込む形で整理をいたしております。
 1番の「計画のねらい」、2番の「社会の変化と安全衛生施策の方向性」、こちらは今回初めてお示しする部分でございますので、概要について説明いたしたいと思います。
 まず、1ページ目でございます。
 「はじめに」の部分では、かつて高度経済成長期にあった時代に、年間6,000人を超える人が労働災害で亡くなっておりましたところですが、これまで11次にわたって労働災害防止計画を策定し、昭和47年には労働安全衛生法を制定して対策に取り組んできた結果、労働災害が大幅に減少してきたと、これまでの経緯について書いております。
 あと、現在に至っても、なお労働災害で亡くなる方は1,000人を超えておりますし、4日以上休業される方も年間11万人に達しているという中で、労働災害を少しでも減らして、誰もが安心して健康に働くことができる社会を実現するために、平成25年度を初年度として5年間にわたって国が重点的に取り組む事項を定めた新たな労働災害防止計画を策定するということを書いております。
 まず「1 計画のねらい」でございます。
 「(1)計画が目指す社会」といたしましては、国や労働災害防止団体だけではなく、全ての関係者が働くことによって生命が脅かされたり、健康が損なわれたりするようなことがあってはならないという意識を共有して、そのためにかける必要があるコストについて正しく理解し、それぞれが責任ある行動をとるような社会にしなければならないということを書いております。
 「(2)計画の目標」につきましては、これは、これまで御議論いただいていた内容でございますけれども、1つ目の目標として、死亡災害の撲滅を目指して、平成24年と比較して、平成29年までに労働災害による死亡者数の数を15%以上減少させること。
 2つ目の目標として、平成24年と比較して、平成29年までに休業4日以上の労働災害による死傷者の数を15%以上減少させることということを挙げております。
 2ページ目に参ります。
 「(3)計画の評価と見直し」でございます。これは、骨子案の御議論のとき、最後の項目に挙げていたものでございますけれども、計画の着実な実施を目指しまして、計画の実施状況の確認評価を毎年行いまして、それで安全衛生分科会に報告を公表するということが書いてございます。
 また、計画の評価に当たっては、単に死傷者の数とか目標に掲げた指標の増減のみで評価するのではなく、その背景要因も含めて分析を行うということを書いてございます。
 次に「2 社会の変化と安全衛生施策の方向性」でございます。こちらは7つの論点に分けて現状の分析について書いてございます。
 まず「(1)第三次産業の労働者数の増大と労働災害の変化」ということでございまして、高度経済成長期には、製造業や建設業の雇用者数が、全体に占める割合が4割を超えて、労働災害の多くが、これらの業種で発生しておりました。
 これらの災害を防止するために、昭和47年の労働安全衛生法の制定等によりまして、安全衛生に関する取り組みの充実を図りまして、その結果、職場における安全衛生水準は大幅に向上して、労働災害の年千人率も大幅に減少しております。
 一方で、サービス産業の拡大などによりまして、産業構造が変化いたしまして、製造業、建設業の雇用者数の割合がかなり小さくなってきております。
 この反面、第三次産業の雇用者数がふえてきたということもありまして、卸売・小売業、飲食店、保健衛生業など第三次産業が労働災害に占める割合が増加を続けております。
 3ページ目に移っていただきます。
 かつて災害防止の重点としておりました、製造業、建設業では主に機械や設備の改善や特定作業、場所に着目した対策によってリスクを低減させて効果を上げてまいりましたが、第三次産業の場合には、転倒災害とか腰痛災害などが多くを占めておりまして、これらの防止のためには、労働者個人の行動に着目する必要があるということで、ちょっと視点が違うということをうたっております。
 ただ、健康対策につきましては、これまでじん肺とか化学物質による健康障害防止ということに主眼が置かれておりましたが、近年ではこれらに加えまして、メンタルヘルス不調や過重労働による健康障害、事務所における受動喫煙、介護作業における腰痛といった問題が重要性を増しております。
 また、重篤な災害に着目しますと、製造業や建設業の合計で死亡災害の過半数を占めているという状況がございますので、これらの重篤な災害を防止するためには、今後も製造業、建設業に対して重点を絞った取り組みが必要な状況にあるということを書いてございます。
 2番目の論点といたしまして「(2)リーマンショックと東日本大震災の影響」ということを書いてございます。
 4ページ目にございますけれども、平成20年9月のリーマンショックの後、経済活動がかなり低迷したということもございまして、平成21年の労働災害の発生件数は、製造業を中心に大幅に減少しております。
 その後、平成22年以降、第三次産業の労働災害が増加ということもございまして、労働災害が増加しているという傾向がございます。21年以降、3年連続で増加しているという状況でございます。
 1つは、三次産業における労働災害の増加でございまして、もう一つは建設業の労働災害、これは23年以降増加に転じております。
 この増加の背景といたしまして、平成23年3月の東日本大震災の復旧・復興に向けた各種工事が本格化したことが原因と考えられております。
 建設復興需要が急増したというところで、全国的な人材不足が生じて、その結果、人材の質の維持あるいは現場管理に支障を来すなどで労働災害が増加する懸念が高まっていると分析しております。
 東日本大震災の影響で事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所内の原子炉廃炉に向けた作業あるいは広範囲に及ぶ除染作業という新たな作業が発生しているということも挙げております。
 5ページ目でございます。製造業につきましては、大幅に災害は減少しているのですが、安全衛生管理のノウハウを有する昭和20年生まれを中心とする世代の退職などによりまして、生産現場の安全衛生活動に影響を及ぼすことが懸念されるとしております。
 3つ目の論点といたしまして「(3)非正規労働者の増加と外部委託の広がり」ということを挙げております。
 非正規労働者の割合も近年かなり増加しておりまして、平成22年時点で雇用者数の3分の1を超えるような状況でございます。
 非正規労働者の7割を女性が占め、そのうちの8割以上が第三次産業に集中しているということでございまして、本来、労働者の安全衛生は労働者の属性に関わりなく等しく確保されるべきものということで、安全衛生法では就業状況などに応じて規制を変えるという形にはしておりませんけれども、非正規労働者の多い第三次産業の労働災害に占める割合が増大しているという現状にあって、現行の法令化が現場の実態に合ったものとなっているかどうかを改めて点検する必要があると書いております。
 次に、障害者の雇用につきまして、こちらの雇用も進んでおりますが、こちらにつきましても、障害の種類とか程度に応じて適切な安全衛生対策が講じられるよう留意が必要であるということを問題意識として書いております。
 次に外部委託の問題でございます。6ページ目に参ります。
 外部委託につきましては、従前より建設業、造船業のような重層的な請負構造が一般的である業主では、元請け事業者も一定の役割を担うという制度が労働安全衛生法令上導入されておりますが、外部委託がそれ以外の業種にも広がっているという中で、発注者が担うべき責任のあり方ということについて実態を調査して、改めて検討する必要があるという問題意識を挙げております。
 機械設備や化学物質につきましては、製造段階でリスクアセスメントを行いまして、残ったリスクの情報をユーザーに提供するという取り組みを進めておりますけれども、これもさらなる取り組みが必要であるということを挙げております。
 4つ目の論点としては「(4)少子高齢化の影響」でございます。主に高齢化の問題でございますが、65歳以上の高齢者人口が過去20年でほぼ倍増して、高齢者雇用の促進も相まって、高年齢労働者の数が増えているということもあって、労働災害に被災する高齢者が増えております。
 高齢労働者の労働災害発生率が、他の年齢に比べて高い、基礎疾患を有する割合が高いということで、勤務中の急な体調不良などが労働災害につながることも懸念されると書いております。
 こういうことで、今後高齢化によるリスクの増大も念頭において対策を講ずる必要があると書いております。
 これにつきましては、7ページ目に災害発生率と基礎疾患の状況についてのバックデータをつけてございます。
 5つ目としては「(5)技術革新に対応した規制のあり方」ということでございます。
 これまでの安全衛生法令では、過去に発生した労働災害の原因調査などによって、職場の危険有害要因を特定して、これを規制するということで、類似災害の発生を防止してまいりましたが、技術革新が進む中で危険有害要因が多様化し、今までのような規制の方法ですと、やはり規制が膨大なものとならざるを得ないということでございますので、今後、長期的な課題としてでございますが、達成すべき労働現場の安全衛生水準を明確にした上で、具体的な手法は一定程度事業者に委ねるという考え方も含めて長期的な視点で検討していく必要があるとしております。
 また、このような規制をするに当たりましては、こういった事業者を技術面で支援できる高い専門性を備えた人材の育成やその活用を後押しする制度についても長期的に検討していく必要があるとしております。
 それから、リスクが科学的に完全に解明されていない段階でも予防的な対策を講じていくべきかどうかと、この点につきましても長期的な課題として挙げております。
 6つ目の論点として「(6)行政を取り巻く環境の変化」。これは、行政のさらなる減量・効率化が求められる中で、どうしていくべきかという論点でございます。
 これは8ページ目にございますが、これまで以上に業界団体や労働災害防止団体などとも連携を進めて、業界の自主的な取り組みによる労働災害防止活動を支援、促進していく必要があるということを書いております。
 最後に7点目の論点で「(7)社会に開かれた安全衛生対策」でございます。
 安全衛生対策につきましては、一部の危険な作業に従事している労働者だけではなく、誰もが遭遇し得る身近なリスクであるという認識を持つことは重要でございまして、その意識の向上を図るという意味でも、安全衛生を巡る問題を可視化して、その必要性に関する認識を共有できるような状態にすることが必要であるということを挙げております。
 これらを受けた形で「3 重点施策」として、6点の柱を挙げたということでございます。
 次に9ページ目以降は、骨子案をベースに案を書いたものでございますけれども、これまでの御議論を踏まえまして、文言の整理も含めていろいろと整理し直しております。
 修正の内容につきましては、資料の2−2といたしまして、横長の表がございます。
 この他に単純な「てにをは」の修正などもございますけれども、主な修正点としては、資料2−2に挙げたものでございますので、これも概要について御説明をいたしたいと思います。
 9ページ目の14行目の部分は、本文中に労働災害の表を入れたことに伴う単純な修正でございます。
 10ページ目の11行目、これは目標値のことでございますけれども、これにつきましては、恐縮ですが、資料2−3をご覧いただきたいと思います。
 目標値の考え方におきまして、いわゆる第三次産業におきましては、雇用者数が増えているということもあって、それを加味した形で目標値を設定するべきではないかということで、前回目標値の案をお示ししたのですけれども、特に陸上貨物運送事業につきまして、運輸業・郵便業というくくりで試算をいたしましたところ、そこまで雇用者数が増えていないのではないかという御指摘がございました。
 それを踏まえまして、この労働力調査で業種の小分類で改めて数値を拾い直したのが、こちらの業種別の雇用者の推移でございます。
 小売業と飲食店は10年分のデータがとれましたが、道路貨物運送業は8年分のデータまでしかとれなかったのですけれども、このデータを使いまして再度計算をし直しました結果が、下の囲みの中でございます。
 小売業と飲食店は、前回と変更なしで20%の減少という計算結果でございましたが、陸運業につきましては10%の減少ということで、前回お示しいたしました7%から少し引き上げたという形になっております。
 次に社会福祉施設の目標でございますが、社会福祉施設の介護職員につきまして、かなり大幅な増加を示しているということで、単純に推計で延長するのではなくて、もうちょっとちゃんとしたデータが使えないのかという御指摘がございまして、調べましたところ、内閣官房で社会保障と税の一体改革の検討の中で出されました、医療・介護に係る長期推計というデータがございましたので、このデータから平成32年の雇用者数の推計値というのを計算して、それで改めて計算をいたしましたところ、減少の目標が10%ということで、前回お示しいたしました7%から少し上乗せの数字ということになりました。
 また、社会福祉施設につきましては、10%というのは雇用者数が大幅に増えるという前提での数字でございますけれども、個別の事業場で雇用者数が変わらない場合に10%でいいのだということで、その数字が一人歩きするのはまずいのではないかという御指摘がございましたので、これとあわせまして、介護職員数が変わらないとした場合に、どのような目標値になるかということ。これも計算をいたしましたところ、25%以上の減少に相当するという計算結果でございましたので、社会福祉施設の目標値につきましては、なお書きとして、この目標は、介護職員数の大幅な増加を見込んだ数字であり、雇用者数の増減がないと仮定した場合には、25%以上減少することに相当する水準であるということを併記したいと思っております。
 それでは、資料2−2に戻らせていただきます。
 10ページ目の29行目に、第三次産業に関するリード文を復活させたところでございます。
 11ページ目の18行目と言いますのは、bの3つ目のパラグラフでございまして、第三次産業のバックヤードで、保護具や安全装置の促進、普及ということで、業界団体からのヒアリングの結果、保護具などによる対策というのが、費用対効果的にいかがなものかという御指摘があって一旦外したのですけれども、こういった保護具などの開発について、25年度の予算で、開発費を計上しているということもございまして、今回復活をさせていただいております。
 次の12ページ目は、?の「c 荷主による取組の強化」でございまして、これは、発荷主と着荷主を書き分けたということで、着荷主はトラック事業者と運送契約を締結する関係にないということで断言をしていたのですけれども、締結する関係にあるケースもあるという御指摘がありましたので、こちらは丁寧に書き直したということでございます。
 次が、12ページ目の最後パラグラフになりますが、建設業につきまして、最後の行でございますけれども、全国的に人材の質の低下、現場管理の劣化が懸念されるという表現にしておりましたが、この表現についてあまり適切ではないという御指摘がございましたので、人材の質の維持や現場管理に支障を来すことが懸念されるとしております。
 この表現は、この後も何カ所か出てまいりますが、同様の修正をかけております。
 2つ飛ばしまして、次の3ページ目に参ります。13ページ目の22行目、墜落・転落災害につきましては、当初、足場以外の場所から、としておりましたが、足場からの墜落・転落災害防止対策も推進いたしますので、さまざまな場所からのということで書いております。
 1つ飛ばしまして、アスベストの関係でございます。13ページ目の?のbの(a)の第2パラグラフでございますけれども、アスベストの関係につきまして、当初飛散防止ということで書いておりましたが、労働災害防止計画である以上、ばく露防止に着目すべきではないかという御指摘がございましたので、13ページの37行目は「ばく露や」ということを追加いたしました。
 その次の14ページ目の部分につきましては「飛散やばく露」となっておりましたが、ばく露を先に持ってきたという修正でございます。
 次の14ページ目の30行目、これは文言の修正でございます。
 15ページ目も文言を整理したということでございます。
 16ページ目のメンタルヘルスの問題でございます。メンタルヘルスの目標につきまして、また、資料2−3の裏面をご覧いただきたいと思います。
 当初、骨子案のときには、教育研修や情報提供を行っている事業者の割合をということで書いておりまして、これは労働安全衛生法の改正案で、2次予防の義務づけを考えていたということがございまして、新成長戦略の目標、メンタルヘルスに関する措置を受けられる職場の割合100%は、法改正によっても達成されるという前提で別の目標で掲げておりましたが、今回法案が廃案になったということもございますので、2次予防も含めた形で目標の設定に変更いたしました。
 具体的には、平成29年までにメンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を80%以上にするということで、これは1次予防から3次まで全てを含めた形での数字としております。
 具体的な中身でございますけれども、aの1つ目のパラグラフにつきましては、これは、当初管理監督者におけるケアが先に来て、セルフケアが後に入っておりましたが、このセルフケアを先に持ってきたという順番の入れ替えでございます。
 bにつきましては、ストレスチェック制度の活用促進。これも制度化が見送りになりましたので、ストレスへの気づきの対応といたしまして、ストレスチェック等の取り組みの促進と、事業場内での相談体制の整備の推進ということを挙げております。
 cの「取組方策の分からない事業場への支援」でございますが、これは取り組み方がわからないとしている事業場の割合について統計数字が更新されました。
 骨子案の段階で42.2%でしたが、新しい統計で20.1%という数字が出ましたので、その高い割合の事業場もあるという表現に直した上で数字を修正しております。
 次は、17ページ目の過重労働対策の部分でございます。
 前回の骨子の段階で、労働基準法第36条の限度基準の遵守徹底ということを挙げておりましたが、前のパラグラフも同じく時間外労働の削減に関する事項でしたということで、これを1つにまとめたという整理でございます。
 次の18ページ目の腰痛の目標につきましては、社会福祉施設の目標と連動して数字を改めております。
 19ページの19行目の重量規制のことに関しましては、諸外国の状況を踏まえて、まず、現状を調べるということをつけ加えております。
 次が受動喫煙の問題でございますけれども、受動喫煙について、骨子案では禁煙と空間分煙に限定した書き方としておりましたが、一昨年の12月にいただきました建議の中でも飲食店、ホテル・旅館等のうち対応が困難な事業場について、換気等による有害物質濃度の低減の措置というのも含んでおりましたので、こちらを含めた形に書き直しをしております。
 22ページ、高年齢労働者のところでございますけれども「b 基礎疾患に関連する労働災害防止」で「定期健康診断結果に基づく」という頭書き、把握手段がこれに限られたものではないということで外しております。
 23ページ目の就業形態の多様化のところでございます。骨子案で「雇用形態の多様化を踏まえた明確化」と書いてございましたが、建設業における一人親方や、業務請負など、雇用関係にない方に着目した論点ということでございますので、就業形態の多様化ということで直しております。
 次が25ページ目の産業保健機関、産業保健専門職の質の向上のところでございまして、産業医や産業保健機関によるサービス提供に対してというところ、これは概括的な表現に直したということでございます。
 次が26ページ目の意識改革のところでございますけれども「現状と課題」の中で「安全衛生対策は、企業の中でも広く共有されておらず」ということで、これは限定的な書き方過ぎるのではないかという御指摘がございましたので「十分に共有されていない場合もあり」という表現に直しております。
 それから、企業トップの意識づけに関しましても、意識のある経営トップの方もいらっしゃるのに、そうではないように読めるという御指摘がございましたので、対策を進めるためには、経営トップの強い意識が重要であるという書き方にしております。
 「講ずべき対策」の?番の部分で、これも経営トップに対してあまねく意識づけをするという表現になっておりましたけれども、これを労働災害防止に向けた取組が低調な企業の経営トップに対することで表現を改めております。
 次が?番の部分でございます。こちらにつきましては、着実に労働環境の改善を図らせるという目的を前にもってきて、流れを整理したという修正でございます。
 次の2つは文言の整理でございます。
 29ページ目の22行目、これは発注者、施設等の管理者による取り組み強化でございまして、?のaの、まずタイトルのところを発注者等といたしましたのは、2つ目のポツの施設等の管理者の話が読めないということで「等」を追加しております。
 それから、施設等管理者のパラグラフにつきましては、文章の流れが不明確になっておりましたので、改めて表現を直したということでございます。
 次のアスベストと建設のところは、前に修正した部分と同じ修正でございます。
 最後に福島第一原発の関係でございますけれども「a 原発事故対応の体制整備」につきまして、準備状況の確認の準備状況とは何かということで御指摘がございましたので、被ばく線量管理体制の強化、線量計の確保等の準備状況ということで具体的に書いております。
 次の部分につきましては、安全衛生管理の実施の徹底を図るべきではないかという御指摘。それから、緊急作業に従事した労働者に対するメンタルヘルスケアも含めた健康相談等ということも書くべきではないかという御指摘を踏まえまして、追加をしたということでございます。
 修正事項については、以上でございます。
○分科会長 ありがとうございました。前回までの委員からの御意見等を踏まえて修正していただいたものと、新たに加わったものがございますので、最初に目次の「1 計画のねらい」「2 社会の変化と安全衛生施策の方向性」という新たに加わったところについて委員の皆様方からお気づきの点がありましたら、御指摘をお願いしたいと思いますけれども、小畑委員、どうぞ。
○小畑委員 1ページの「1 計画のねらい」の「(1)計画が目指す社会」の文章の下から2行目に、「安全や健康のためにかける必要のあるコストについて正しく理解し」とありますが、この文章に違和感を覚えます。
 そもそも労働者の安全や健康のためのコストは、企業経営上の前提条件であり、当然にその費用を織り込んで経営していくものだということに対して異論をとなえる経営者の方はいらっしゃらないと思います。
 また、いろいろな事業場に行きますと、「安全第一」というスローガンが表示してあることがあります。このスローガンも、かけ声だけかけていれば足りると思っている経営者も、まずいらっしゃらないと思います。
 こうした視点から、計画案の文章を改めて見てみると、「必要のあるコスト」という表現は、裏を返せば、必要のないコストがあるとも読み取れます。そうすると、安全や健康のためのコストは最低限のコストさえかけてあればよい、というような誤ったメッセージを発信することになるのではないかと懸念されます。
 したがって、「安全や健康のためのコストは必要不可欠であることを正しく理解し」といった文章に修正していただきたいと思います。
 以上です。
○分科会長 ありがとうございます。いかがでしょうか。少し文言訂正の御意見が出ましたけれども、これについて御意見がございましたら、どうぞ。
 いかがですか、事業者側の方の明石委員、どうぞ。
○明石委員 今の「(1)計画が目指す社会」のところで、製品やサービスを利用する消費者までを含めるのか、消費者にまでそういう安全衛生面のコストの意識を求めるのか。そこに疑問があるのですが。
○分科会長 先ほどの小畑委員の提案については、これでよろしいですか。安全や健康のためのコストが必要不可欠であることを正しく理解しということで、よろしいですか。
 ありがとうございます。
 同じ場所なので、消費者については書き過ぎかということですか。
○明石委員 書き過ぎかどうかはわかりませんけれども、そこまで書く必要があるのか、これを読んでいると疑問を覚えます。
○分科会長 いかがでしょうか、これについて御意見ございますか。
 発注者についてもある程度責任があるということもありましたので、その流れを受けてだと思いますが、いかがでしょうか。
 三柴委員、どうぞ。
○三柴委員 結論的には、このままでよろしいのではないかと思います。計画案の中では、別に、経営者の方の安全意識の重要性ということをうたっている箇所もあり、経営者の方を突き動かすという意味では、当然マーケットが重要なわけで、そのマーケットの一主体である消費者の方にも、今まで以上に生産者側、サービス提供者側で働く方の安全について意識していただくということはあっていいのではないか。計画案の冒頭であって、理念的なことを述べている部分でもありますし、本質的な安全衛生対策のためにはあっていいのではないかと思料します。
○分科会長 意識を共有しということですね。ですから、いかがですかね、よろしいですか。
○明石委員 とくにこだわりませんが、私は労働者として、そして消費者という一面もあるので、そういうことを考えると、そこまでは多分考えられないだろうなと思います。
○分科会長 いかがでしょうか、これについて御意見はございますか。
 どうぞ、新谷委員。
○新谷委員 今、明石委員から問題提起がございましたが、それを伺って思ったことを申し上げます。ある2つの外食チェーン店で、似たような形態で事業をしているところがあり、深夜営業中の従業員の体制は、一つは一人営業店舗、もう一つは二人営業店舗となっていて、強盗に入られるのは一人営業店舗が非常に多いという例がございます。一つの店舗に二人の人員を置くよりも一人の人員を配置するほうがコストの観点からはいいのかもしれません。ただ、従業員の安全確保という観点からは、これをコストとしてどう見るかということだと思います。それは、消費者がどのように認識するかという視点も重要だと思います。先ほど御提起がありましたけれども、ここはやはり、安全というものも、やはりコストの中に含まれているということを、消費者も認識をすることのきっかけになるのではないかということで、私はこのままでいいのではないかと思います。
 以上です。
○分科会長 ありがとうございます。明石委員、よろしいですか。
○明石委員 はい。
○分科会長 ありがとうございます。勝野委員は、別のところですね。
○明石委員 済みません、申しわけないのですが「はじめに」のところに入る前に、前回、我々は目標数値について保留をしましたので、これについて申し上げたいのですが。
○分科会長 目標設定ですか。
○明石委員 はい。
○分科会長 訂正のところですか、最初に1、2章をやってしまおうかと思ったのですけれども。
○明石委員 先にそっちをやりますか、では、のちほどで結構です。
○分科会長 いかがでしょうか、勝野委員はどちらですか、最初の。
○勝野委員 いや、私はずっと後です。
○分科会長 そうしましたら、明石委員、どうぞ。
○明石委員 最初の1ページから8ページまでについては、若干語句が違った用いられ方をされているところもありますし、ここで記載されていることと後々の計画案と異なる部分もあるので、その辺りは、少し指摘をさせていただきます。
 まず、最初の「はじめに」の部分で、真ん中あたりに死亡者については「仕事中の怪我」となっていますけれども、ここはけがではなくて多分事故だと思います。
 それから、2行下に「仕事が原因で自殺した」と書かれていますが、これはかなり間違っているのではないか。業務上起因性があって、精神障害になったことを労災認定されたはずなので、自殺したかどうかは、また別の問題だと思います。その上の「死亡したり」という部分も違うのではないかと思います。
 それから「休まざるを得なかった」というのもちょっと表現としては、あまりふさわしくないと思います。
 それから、4ページにリーマンショックのことが書いてあるのですが、リーマンショック時に確かに操業も下がりましたし、労働災害が下がったのは数字に出ていますけれども、環境がそうあったのと、やはりこれは事業者だけではなくて労使の努力ということも当然あると思いますので、そこら辺りはしっかり把握していただきたいと思います。
 リーマンショックの後は、景気は減速をしていません。事実と異なりますので、注意して書いていただきたいと思います。
 4ページの最後にも「製造業においては、景気の減速の影響もあって」と書いていますけれども、やはりそこも労使の努力なり、事業者の努力なりを書いていただきたいと思います。
 障害者雇用が5ページの下のほうに、障害者について「安全衛生対策が講じられるよう留意が必要である」と書かれています。これについては理解しますが、その上に適正な配置を行えというのは、少し書き過ぎではないでしょうか。こういう議論はしていません。
 最後の「(7)社会に開かれた安全衛生対策」で、2段落目の企業による自主的活動を活性化していただくのは結構ですが、その後から書かれている可視化と、本文で書かれている可視化の内容が全く違う内容になっています。ここら辺りについては、また御修正をお願いします。
 以上でございます。
○分科会長 わかりました。それでは、その文言訂正については、事務局とまた御相談いたします。
 そうしますと、1章、2章の8ページまでのところについては、ほかに御意見はございませんか。よろしいでしょうか。
 大山委員、どうぞ。
○大山委員 5ページの下のほうに民間企業に雇用されている障害者の数が記載されており、平成23年に36万6,000人となっておりますが、24年の障害者雇用状況報告の集計結果がすでに発表されており、6月1日時点で38万2,000人になっていると思いますので、新しい時点に直されてはいかがでしょうか。
○分科会長 ありがとうございました。それでは、チェックをして訂正させていただきます。
 ほかには、いかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、前回まで御議論いただいた資料2−2を中心に御意見をいただければと思いますが、勝野委員、先ほど御指摘の。
○勝野委員 いや、次の項目です。
○分科会長 そうしますと、明石委員は、目標設定ですね。よろしくお願いします。
○明石委員 前回保留をさせていただきました数値目標の設定について意見を申し上げます。
 検討後に、また新しい資料2−3に基づくものが出たので少し困っております。目標については、我々は当初から主張しておりましたので、それに沿ってかなりの部分で修正が行われたと考えています。この計画案の中には前提条件も書かれていますし、今後きちんと分析をして見直しも行うということが書かれましたので、行政を信頼しておりますが、個別に4点ほど申し上げます。
 まず1点目はメンタルヘルスですが、前回に比べまして、目標が突然変わったこともありますが、目標数値が異常に高くなったと理解しています。
 というのは、参考の一番下に同じ調査で過去の推移が10年間分書かれています。過去10年で20ポイント上がっています。今回は、これを今後5年間で40ポイント上げるという目標です。これはいかがなものでしょうか、やはりこの数字だけ見ると、全く納得ができません。
 同時に、受動喫煙防止対策については当初から何度も申し上げましたけれども、ここに書かれている平成29年までに職場で受動喫煙を受けている労働者の割合を15%以下とするという数字もかなり高い数字です。今年の目標が40%だったと思います。新成長戦略をリライトした日本再生戦略では3年後、2015年の目標は32.5%です。その2年先に15%以下ということは、その2年間で17.5ポイント下げるということになります。これは義務づけがない中で相当に難しいのではないかと思います。
 それと、受動喫煙防止対策のところで、以前からもう一つ申し上げてきました。最終的な目標は受動喫煙のない職場の実現と、事業者に対して聞いているのに、これはなぜか受動喫煙を受けている労働者の割合を聞かれている。これは、この目標と大きな新成長戦略の目標に、かなり齟齬があるのではないかと思います。
 労働者健康状況調査では、労働者と同時に事業場の調査も行っているので、事業場の質問の中に、この1項目を入れていただければいつでも数字をとれるのではないかと思います。それを御提案させていただきます。
 あと2点、18ページ、19ページ、熱中症のことが書いてあります。
 19ページのところで、夏季の一定期間の屋外作業について、環境測定をして評価をして、必要な措置を義務付けると書かれています。
 熱中症について調べてみますと、屋外が起こるのが3分の2で、屋内が3分の1ですし、9月4日に衛生課長名で出された、熱中症対策の徹底についてというものの中身を見ると、地域的に北海道から沖縄まであり、時間が朝の9時から21時までです。かなり大きな網をかけないと、この対策は行えないのではないかと思います。
 効果はあるのでしょうが、一律であまりに大きな網をかけられると、事業者としては常にハイピークな対策を求められるので、それではやはり難しい面があります。
 もう一つ、概要のところであまり触れられていないのですが、災害にあった方に基礎疾患があったのかとか、そういうところも丁寧に分析をして、やはりもっと効果的な対策を実施していただきたいと思っています。この熱中症対策については、努力目標くらいが妥当ではないかと思っています。
 それから過重労働対策ですが、これは労働側の委員からも必要だということで、過重労働、長時間対策には必要なのだと思います。それは理解をしますが、一方では、この目標は、労働条件分科会のほうで担保されていると思いますので、ここでは努力目標くらいにしていただいたほうがよいと思います。
 内容については、まだ少し議論が足りない部分があると思います。
 数値目標について、個別に4点申し上げました。
 後の2つは御提案なので、また御検討していただければと思いますが、メンタルヘルスと受動喫煙については少し意見、コメント等をお願いします。
○分科会長 ありがとうございます。4点御議論いただきたいと思いますが、まず、メンタルヘルス対策で、80%以上という数字が出ておりますが、これが高過ぎるのではないかという御指摘でございます。これについては御意見いかがでしょうか。
 新谷委員、どうぞ。
○新谷委員 今、明石委員から御意見がございましたが、確認したいのは、残念ながら廃案となった労働安全衛生法改正法案のもとになった建議についてです。この建議で、メンタルヘルスについて、この分科会での取りまとめがどのようなものだったのかということを改めて確認をさせていただきたいと思います。
○分科会長 これは、事務局ですね。
○椎葉労働衛生課長 それでは、建議につきまして説明させていただきます。
 職場におけるメンタルヘルス対策の推進ということで、かなり長いのですけれども、かいつまんで説明させていただきます。
 まず、メンタルヘルス不調に影響を与える要因につきましては、職場以外のこともあること等から、労働者がストレスに気付き、これに対処するセルフケアが必要であるとともに、事業者が労働者のプライバシーに配慮しつつ適切な健康管理を行い、職場環境の改善につなげていくことが重要である。そこで、事業者の取り組みの第一として、医師が労働者のストレスに関連する症状・不調を確認し、この結果を受けた労働者が事業者に対し医師による面接の申し出を行った場合には、現行の長時間労働者に対する医師による面接指導制度と同様に、事業者が医師による面接指導及び医師からの意見聴取等を行うことを事業者の義務とする「新たな枠組み」を導入することが適当である。
 この「新たな枠組み」につきましては、既に多くの企業で取り組まれているメンタルヘルス対策の事例に十分に配慮した上で、制度設計がなされるべきである。
 2番目でございますが、「新たな枠組み」におきましては、個人情報の保護の観点から労働者のストレスに関連する症状・不調の状況及び面接の要否等の結果について、労働者に直接通知することとする。
 それから、労働者が面接の申し出を行ったことや、面接指導の結果を理由として、労働者に不利益な取り扱いをしてはならないこととする。なお、不利益取り扱いの具体的範囲について、今後「新たな枠組み」を実施するまでに、労働及び労務管理の実態を踏まえた上で整理することとする。
 4番目でございますが、この枠組みに対する産業医の体制は必ずしも十分でないことから、産業医有資格者、メンタルヘルスに知見を有する医師等で構成された外部専門機関を一定の要件のもとに登録機関として、嘱託産業医と同様の役割を担うことができるようにする。
 5点目でございますが、医師が労働者のストレスに関連する症状・不調を確認する項目については、労働者の疲労、不安、抑うつについて、簡易に確認することができる標準的な例を示すこととする。
 6点目、国は、50人未満の小規模事業場においても「新たな枠組み」における面接指導を効率的・効果的に実施するために、これら小規模事業場の労働者の健康管理を担っている地域産業保健センターにおいて、メンタルヘルスに対応可能な医師・保健師を確保する等、機能を強化すべきである。
 7つ目、国は、上記の「新たな枠組み」の導入とあわせ、労働者がメンタルヘルス不調にならないための予防的な観点からも長時間労働の抑制等の働き方の見直しに向けた取り組みを進めるとともに、メンタルヘルス不調者への適切な対応、休業した労働者の職場復帰等、職場のメンタルヘルス対策を総合的に推進する観点から下記の施策を講じるべきである。
 「(?)管理職に対する教育」「(?)職場のメンタルヘルス対策に関する情報提供の充実」「(?)メンタルヘルス不調者に適切に対応できる産業保健スタッフの養成及び活用」「(?)配置転換後等のストレスが高まるおそれがある時期における取組の強化」「(?)うつ病等による休業者の職場復帰のための支援の実施」。
 以上でございます。
○新谷委員 ありがとうございます。何を確認させていただいたかと言うと、やはり改正法案のベースになった建議は、二次予防については、少なくとも100%の対策をするということが、この分科会の中で確認した内容ではないかということです。
 明石委員からは、現状からすると非常に高いハードルだという御指摘をいただきましたが、労働安全衛生法改正に向けての建議では、二次予防については100%対策を実施するということを確認していたわけであります。そうすると、私ども労働側からすると、80%という数値は、逆に後退ではないかと見えるところです。もちろん、建議では、100%対策を実施するために、法律の規制のもと、さまざまなインフラの整備を行うという前提ではありますので、明石委員の指摘も、おそらくこうした点を御指摘しているのではないかと思います。
 ただ、80%という数値が目標として高いのではないかという御指摘は、この建議の経過から言うと、決してそうではないと私どもは思っております。
 以上です。
○分科会長 ありがとうございます。公益委員の方々からいかがでしょうか。
 どうぞ。
○角田委員 ただいまメンタルヘルスケアに取り組んでいる事業場の比率に関して、明石委員から御指摘がありました。平成14年から23年で20%くらいしか上がっていない、ここから先5年間で40%はきついのではないか、という御指摘だったかと思います。皆様の手元には、ピンク色の用紙の冊子になっています第12次労働災害防止計画関係資料があると思います。これは事務局より御準備いただいているものですが、その35ページ、本日の資料2-3よりももう少し細かに示された平成9年から19年までの資料であります。年度間で少し違うというような議論は確かにそうですが、実際に現場で実務に携わっている方の話とか、自分自身の実感なども含めてですが平成9年から平成19年の10年間で7%くらいしか上昇していないことになりますが、このパーセントはもう少し高いのではないかなという感じもいたします。現に大きな企業ですと、産業衛生関係の学会などに参加、発表なさる産業医の先生方は、皆さん大変しっかりやっていらっしゃいます。
 この35ページの表を見て頂くと明らかですが、メンタルヘルス対策の数値目標である「80%以上」は、既に平成19年度の時点で、300人を超える規模の事業場ですと達成できています。中小に過大な負担をかけるということは大変厳しいことでありますけれども、地域産業保健センターのような仕組みも御存じのとおり現在稼働中であり、中小零細規模の企業を対象に力を入れていくという意味ではよろしいことですし、数値目標として、ただ今、労働側から80%以上では低いのではないかという御指摘もあったわけですが、少なくともこのくらいはいいのではないかと、そのような印象なのですが、いかがでしょうか。
○分科会長 明石委員、どうぞ。
○明石委員 最新の23年の調査で、100人以上の規模は、もうかなり達成していることは、私も存じています。ただ、それ以下の規模の企業で進んでいないので、これは当然のごとく中小企業に、これを達成しようと思うとかなり負荷がかかると思います。対策としてどんなものを考えていらっしゃるのか、それをお聞きしたいと思います。これを40%上げるための具体的な方策が何か、義務化がない中で考えられていることをお教えください。
○分科会長 お願いします。
○椎葉労働衛生課長 メンタルヘルス対策でございますけれども、今、国の支援でメンタルヘルス対策支援センター、それから50人未満の事業場を援助しております地域産業保健センター、それから働く人のメンタルヘルスポータルサイト「こころの耳」というのがございますが、こういったところにつきましてかなり力を入れまして、小規模事業場の取り組みが促進されるように、これらの事業の活用促進に努めてまいりたいということでございます。
○分科会長 どうぞ。
○明石委員 それで8割は確保できると思われますか。
○分科会長 どうぞ。
○椎葉労働衛生課長 今回の目標でございますけれども、メンタルヘルス対策に関しまして、何らかの取り組みを行っていれば、対策に取り組んでいるとみなすということを考えておりまして、その取り組みでございますが、例えばメンタルヘルス対策についての衛生委員会の調査・審議でありますとか、それから、計画を策定しているかどうかとか、それからメンタルヘルス対策を実施する担当者を選任しているかどうか。
 それから、労働者に対する教育、研修や情報提供をしているかどうか、管理監督者への教育、研修、情報提供をしているかどうか。
 それからスタッフへの教育、情報提供をしているか、それから職場環境等の評価や改善などをしているか、それから健康診断後の保健指導においてメンタルヘルスケアを実施しているかどうか。
 それで、社内にそういうメンタルヘルスケアの窓口を設置しているかどうかもしくは社外にそういった窓口を設置しているか。
 それから、労働者のストレスの状況などにつきまして、調査票を用いて調査しているか、ストレスチェックです。それから、職場復帰支援、そういうプログラムを策定しているか、地産保によるそういうメンタルヘルスケアの実施をしているかや、都道府県の産業保健推進センターを活用したメンタルヘルスケアを実施しているか。
 それから、医療機関を活用したメンタルヘルスケア、他の外部機関を活用したメンタルヘルスケア、その他、こういったことをやっているかというのを聞くわけでありまして、恐らく、このうちどれかには該当するのではないかと。要するに、これまで全くやらなかったところでも、ポータルサイトでありますとか、地産保を使いまして、いろんな啓発普及をやっていきますし、それは実現可能だと考えております。
○分科会長 どうぞ。
○明石委員 労働者健康状況調査の調査項目を見直されるということで理解をしていいですか。
○椎葉労働衛生課長 19年に行いました労働者の健康状況調査でございますが、24年にも現在やっているところでございますが、こういった調査票でやるということでございます。
○明石委員 項目を変えられるということですか。
○椎葉労働衛生課長 これまでの項目は、最初に取り組んでいるか、取り組んでいないかを聞いて、取り組んでいる場合は、どういったことと聞いていたのですが、これからは、まずメンタルヘルスに取り組んでいますかと、次にどういうことを取り組んでいますかとずっと並べまして、最後に取り組んでいないとなりますので、これは何らかの形で取り組んでいるということで、取り組んでいる企業はそこに○がつけられるということでございます。
○明石委員 調査項目をふやして、最大のところをとるということで8割を達成したいと。
○椎葉労働衛生課長 何らかの対策をとっているということがあれば、この対策を行っているということをみなすということで考えております。
○明石委員 それであれば、目標値に何とか達成できるような方向にはなると思いますが、ここになお書きかアスタリスクか何か書いていただかないと。この目標で言われると、結局前回と同じことです。事業主が判断すると、何でこんなに高い目標なのだということになりかねないと思います。
○椎葉労働衛生課長 先ほどの説明でございますが、前回19年の調査項目と今回の調査項目自体は変わっておりませんが、調査の仕方が、最初に取り組んでいるか、取り組んでいないかということを聞いて、取り組んでいる場合はいろんなことを聞くことにしておりましたが、今回の調査法は、まず取り組んでいますかということでずらっと並べて、最後に取り組んでいないのが出てくるということで、項目自体を変更したということではございません。並べ方を変えたということでございます。
 それから、こういうことでやりますので、アスタリスクでここに書くというのは、どうかということでございます。
○分科会長 どうぞ。
○新谷委員 今、調査項目とかアスタリスクとか、細かな話になっておりますが、先ほども申し上げたように、建議をまとめたのが2010年12月、この分科会の中で、使用者側の委員も100%取り組むということで合意して建議をまとめたわけです。しかもメンタルヘルスは、今日の労働災害において件数も増加しており、非常に重要なテーマであるということを認識されて、当時の使用者側の委員は賛成をされたものと思います。労働安全衛生法改正法案が成立していれば、取り組み目標は100%となっていたはずです。それが、たまたま労働安全衛生法改正法案が廃案になったため、取り組み目標について、100%ではなく80%と示されている数値をなぜ高いとおっしゃるのでしょうか。信義則に反するような、かつての分科会でまとめた内容をさらに後退させることをなぜおっしゃるのか。メンタルヘルスに対して経営側はどういうふうな方針、スタンスで臨んでおられるのかというのを一度聞かせていただきたいと思います。
○明石委員 ここでスタンスまでは述べられませんが、要はこのメンタルヘルス対策、ここで前回の目標とは変えられているわけです。前回ここで出された目標とは内容も変わっていますし、数値も変わっています。前回のものだと、我々は何とかできるのではないかと思いましたけれども、今回この数値が変わったことに対して、我々は実効性を考えているので、数値が高いのではないかと申し上げたのです。
○分科会長 どうぞ。
○新谷委員 前回とおっしゃっているのは、11次防のことですか。
○明石委員 11次防ではないです。前回の分科会に出されたものです。
○新谷委員 メンタルヘルスのところと受動喫煙のところは、事務局からも説明があったと思いますけれども、労働安全衛生法改正法案の動向によって書きぶりを変えるという前提で論議をしてきたはずです。労働安全衛生法改正法案が成立していれば、また違う書きぶりになったはずです。成立していれば当然100%の取り組みを目標にするわけでありますが、残念ながら廃案になりましたので、今回はこの80%という提起が出てきているわけです。前回と書きぶりが違うというのは、当然環境が違うわけでありますから、当然のことだと私は思います。
○分科会長 いかがでしょうか。メンタルヘルスは、今、労働の中で一番大きな問題になっておりますし、これを80%実現可能かどうかということもありますけれども、やはり大きな目標として挙げて取り組むと、特に中小企業におきましては、メンタルヘルスとか支援センターあるいは地産保、そういったところも少し変えていかなければいけないという点もありますので、何とかこれを実現するようにやっていくということでいかがでしょうかね、明石委員。
○明石委員 努力はしたいと思いますが、実効性を担保するという意味では、この数字はなかなか難しいのではないかということは申し上げておきます。
○分科会長 わかりました。調査のやり方も実態に即したやり方で今やっているということでございますので、御納得いただければ80%でいきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
○明石委員 はい。
○分科会長 ありがとうございます。
 2番目ですが、受動喫煙につきましては、職場での実現が15%ということで、労働者の割合ではないのではないかという御指摘でございますが、これについては御意見ございますでしょうか。どうぞ。
○椎葉労働衛生課長 受動喫煙対策の目標でございますけれども、受動喫煙のない職場の実現という目標を踏まえまして、職場で受動喫煙を受けている労働者の割合を指標といたしまして、直近の調査結果であります、平成19年の労働者健康状況調査で65%でございますが、これを直線的に昭和32年の0%まで減少させたとすれば、平成29年の目標は15%となるわけでございます。
 なお、受動喫煙なり職場の実現の目標に対する指標として、以前は全面禁煙、禁煙室を設け、それ以外禁煙の措置を講じている事業者の割合を用いておりましたが、この施策が労働者の健康の保持を目的としておりまして、受動喫煙のない職場を直接表現するには、労働者のたばこの煙への暴露を示す指標を用いることが適当であると考えておりまして、今年の夏以降の、例えば日本再生戦略の策定でありますとか、労政審の点検評価部会におきましても、この労働者割合を用いているところでございまして、こういった表現になったところでございます。
○分科会長 明石委員、どうぞ。
○明石委員 具体策で、もう少しどのようなことをするか。そこまで落とすということをどんな対策をもって行うのか。助成金が入っていることは存じておりますが、2割くらいしか使われていません。そのほかに何かあるのかとか教えてください。
○椎葉労働衛生課長 まず、受動喫煙防止対策助成金につきましては、これまでは4分の1でございましたけれども、これは2分の1に引き上げることを検討しているところでございます。
 それから、受動喫煙による健康影響、それから対策の必要について理解を深めるために説明会等の実施による周知啓発も実施したいと考えております。
 それから、受動喫煙防止対策の技術的側面につきまして電話相談、実地指導によります、各事業場における効果的な取り組みのための支援を引き続き実施したいということで、こういったことによりまして、対策の遅れている業種でありますとか、中小規模の事業主における取り組みの推進に力点を置いて目標の達成を目指したいということでございます。
○分科会長 どうぞ。
○明石委員 そういうことをやられますと、この数字になると思われるのかもしれませんけれども、メンタルヘルスと同じで、我々は実効性を考えていますので、この数字についてはかなり大き過ぎると考えています。そういう対策だけでは多分不十分ではないかと思います。
○分科会長 どなたかほかの委員の方で御意見はございますか。
 どうぞ。
○角田委員 たばこの問題というのは、医学の立場から大変一方的かもしれませんけれども、生体影響の発現に関しては濃度や暴露時間の長短にもよりますが、発がん性のある物質がばらまかれているということを、はっきりと私たち自身が認識すべきではないかと思います。
 学術関係団体のネットワークには、禁煙推進を標榜するネットも設立されており、私たちが所属する産業衛生学会もそのような趣旨に賛成しているという事情もございます。
 そのようなことでありますので、たばこの煙に人がばく露するということ自体好ましくないという大前提が背景にはあることを認識して議論があるべきと思います。
 ただ、ここにもありますように、飲食店やホテルのような所では、業務の都合上、お客様がいらして、そのお客様がたばこを吸うということに対してなかなか禁止できないような事情もあるという趣旨のことが書かれています。私自身はそれ自体ちょっと気に懸かることではありますが、それはさておき、この15%が確かに達成できるかどうかということは大いに気になることであります。しかし、このくらいの数字は、むしろ私は控え目かなと、そんな感じがいたします。
 たばこというものが、どんなに悪いかということについては、過激な御意見を言う方が目立つので、反発を感じる方がいらっしゃるかもしれませんが、多くのデータから有害性は明らかなことですので、これはこのくらいの数字でよろしいのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○明石委員 先生に反論する気はありませんけれども、たばこは禁制ではありません。普通に自由に吸える権利がある話なので、発がん性があったとしても私は吸いたいという人は吸える話です。
○角田委員 それはおっしゃるとおりと思います。ではありますが、吸いたくない人もいるわけで、吸いたくない人が無理やり吸わされるというのが受動喫煙です。受動喫煙というのをゼロにしたいと言ったら言い過ぎかもしれませんが、ゼロであるべきではないか、というのは私の思うところであります。
○明石委員 職場における受動喫煙はなくさないといけないということは重々承知しています。
 ただ、これも先ほどのメンタルヘルスに関わりますけれども、やはり中小企業は、なかなかここら辺りは難しい問題があると思います。メンタルヘルスと受動喫煙で中小企業がぎゅうぎゅうやられると、やはりなかなか厳しいのではないかと思っておりますけれども、そういうところもあって、ちょっとこの数字は行き過ぎなのではないか考えたところです。
○分科会長 新谷委員、どうぞ。
○新谷委員 これも労働安全衛生法改正法案が成立していれば、また違った目標設定になっていたと思います。ただ、確かに明石委員のおっしゃる部分もよくわかります。中小企業が分煙対策を進めるに当たっては経済的なコストもかかりますので、それを政策的にどうサポートするかというのは、やはり予算の執行で支えるということになると思います。
 そういったときに、社会復帰促進等の費用などを活用して、おそらく現在、政府でいろいろな対策を考えていると思いますので、中小企業の分煙対策への政策誘導と言いますか、財政措置を今どのようにお考えになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○分科会長 労働衛生課長、どうぞ。
○椎葉労働衛生課長 先ほどのたばこの助成金でございますけれども、中小の事業場をメインに据えた対策で、ちょっと手元に資料がございませんが、来年度は10億の要求を計上しているところでございます。倍増くらいです。
○分科会長 大山委員、どうぞ。
○大山委員 昨日の日本経済新聞に、メンタルヘルス不調者の職場復帰支援に関する記事が掲載されておりましたが、この内容について教えていただければと思います。
○分科会長 どうぞ。
○椎葉労働衛生課長 昨日の日経の記事でございますが、それは労働衛生課のほうで取材を受けておりますが、ちょうど資料2−1の16ページのところでございます。
 16ページにメンタルヘルス対策というのがございますが、目標がかなり注目されておりますけれども、実は講ずべき施策の中でございまして、まずaのところで「メンタルヘルス不調予防のための職場改善の取組」がございます。
 bのところが「ストレスへの気づきと対応の促進」でございます。
 cが「取組方策が分からない事業場への支援」。
 dのところが「職場復帰対策の促進」でございまして、取材はこちらのほうでございます。
 まずメンタルヘルス対策に問題を抱える労働者が、職場復帰支援に容易に取り組むことができるようにメンタルヘルス対策支援事業等を通じまして、この職場復帰支援の事例を収集いたしまして、事例集として取りまとめたいと。それから、そういう分析を行いまして、事業場の規模等に対応した職場復帰支援に係るプログラムを作成し、これを先ほど言いましたポータルサイト「こころの耳」などを通じまして広く提供したいと考えております。
 それから、事業者がメンタルヘルス不調者の職場復帰支援に積極的に取り組むように、事業者に対する支援措置を検討し、その充実を図ると、こちらの目標をもとに取材があったものでございます。
 以上でございます。
○分科会長 ありがとうございます。よろしいですかね。
 瀬戸委員、お願いします。
○瀬戸委員 先ほどの受動喫煙のところに戻るのですけれども、中小事業者への支援ということで、補助率を4分の1から2分の1に上げていただく、大変ありがたいことでございます。
 しかしながら、支援対象が飲食とかホテル、旅館というようなところに限られておりますので、できれば、その他の業種の中小、小規模事業者への配慮ということもぜひお願いしたいと思っておりますので、要望しておきたいと思います。
○分科会長 ありがとうございます。それでは、15%という目標はよろしいですか、経営側からも、むしろ進めるべきだというあれもありましたが、明石委員、よろしいですかね。
○明石委員 よろしいとは言いがたいですけれども、三者構成で合議ですから、それはしようがないと思います。我々も実効性は乏しいと思って申し上げた話なので、中小企業の努力を後押しするような施策を厚労省にはお願いしたいと思います。
○分科会長 ありがとうございます。それでは、この目標に向かって行政としても十分配慮をしていただきたいということでございます。
 それから、熱中症対策が19ページでございますが、これについては、屋外作業で義務付けるということを検討するということでしたが、これを努力目標にしてほしいということだったと思いますが、これについてはいかがでしょうか、御意見がございましたら、どうぞ。
 三浦委員、どうぞ。
○三浦委員 これは、我々建設業界で言わせてもらいますと、屋外作業と言うと、今、東北でやっている田んぼの除塩とか、そうなると何十ヘクタールという中での作業になっている。そういう形でいくと、その作業箇所によっては数値が幅の広いものになってしまうという問題があると思います。今、普通の作業所でも屋外と言うと、作業をやっている箇所によって数値の差が大きいという問題が出ていますので、これを義務化されると非常に問題がある。我々としてもできれば、これは努力義務という形にしていただきたいと思っています。
○分科会長 御意見はございますか。
 新谷委員、どうぞ。
○新谷委員 これも事務局に確認したいのですが、熱中症でお亡くなりになる方の労働災害の認定件数は何件くらいですか。年によって変動があると思いますけれども、教えていただきたいと思います。
○椎葉労働衛生課長 恐縮です。労働衛生課長でございます。
 ちょっと手元に数字がないのですが、直近のトレンドを申し上げますと、大体例年20人ほどお亡くなりになります。ただ、2010年は47人という人がお亡くなりになりました。そういったことで、20名とか47名とかございますけれども、こういった数につきましては防げる数字でございますので、きちんとした対応をすれば、こういった悲劇は回避できるということで、こういったことを検討させていただいて、何らかの対策をとらせていただきたいというのが今回の趣旨でございます。
 以上でございます。
○分科会長 どうぞ。
○新谷委員 熱中症は、今御説明にあったように防げる労働災害だということです。暑いときには47人が熱中症で亡くなるということですが、対策を行えば、熱中症による労働災害は防げるのです。
 私ども連合本部の職員も、ふだんはパソコンを使って仕事をしておりますが、東日本大震災のあと、ボランティアで東北3県へ行きました。ちょうど夏の暑い時期に瓦れきの撤去など、一日中屋外で作業をしておりました。熱中症で事故を起こしてはならないということもあり、近くにテントを張って日陰を作ったり、休憩時間を確認する管理者を決めて、休憩時間をしっかりとる、水分を必ず補給するなどの対策を行いながら、夏の暑い時期に屋外でずっとボランティアをさせていただいた経験もございます。
 今、課長からも御説明があったように、これは防ごうと思えば防げる災害でございますので、努力義務まで後退させるというのは、私としては少し理解ができないということを申し上げたいと思います。
 以上です。
○分科会長 これについては、公益委員のほうで、小野委員、どうぞ。
○小野委員 先ほど除染のお話とかも出ましたけれども。
○三浦委員 除塩です。田んぼの塩を。
○小野委員 そういう形ですと、普通の作業着になると思うのですけれども、ただ、がれきの場合とか、除染の場合とか、装備が厳しくなることもございますし、ですから、そういう場合には、特に熱中症に対しては注意が必要になる状況だと思います。今後数年間、それが続くと思います。
 そういうときには、明らかに熱中症に対しての発症の負担が大きくなってまいりますので、それに最も有効なのが作業環境の測定で、それに対応した適切な休憩とかをとるということが重要ということは明らかに数値が出されておりますし、厚生労働省さんからも一般的なところですけれども、既に通達が出されている状態だと思います。
 ですから、確かに普通の温度計で済む話ではなくて、WBGTというより高価な温度計なりを使用しなければいけないということで、財政的なサポート等が必要になる可能性はあると思いますけれども、全部を同じくくりでと言うか、そういうことになるのが適切かどうか、作業性の問題もございますので、その辺を踏まえた形で義務化をしていくと。全部一様にということではなくて、ケースを考えつつ義務化していくというのが適当ではないかと考えます。
○分科会長 ありがとうございます。ということでございますが、義務化を検討するということでございますけれども、よろしいですかね。どうぞ。
○明石委員 私は義務化を検討することに反対しているのではなくて、あまり分析が十分できていないのに、この目標値を掲げるのは大き過ぎるのではないかと。これは、平成20年以降になっていますので、もっと今後、先ほど申し上げたような基礎疾患がどうであったとか、場所がどうであったとか、日本は広いですから地域性の問題もあると思います。今、三浦委員がおっしゃられた除塩とかそういう作業、また特別な作業もあります。
 確か福島第一原発では、熱中症対策で午後は休ませるとか、そういうことをしたと記憶しています。福島第一原発は見せていただいたのでよくわかるのですが、一律にどこでもこういう数値を求めるということに対して、今回はまだ分析が不十分なので努力義務にするべきではないかと申し上げています。
○分科会長 角田委員、どうぞ。
○角田委員 明石委員の御指摘のことについてですけれども、私は中堅どころの建設会社の安全衛生委員会の資料を継続的に拝見する機会があります。夏の時期になりますと、いわゆる労災の事例検討という中に半分くらい熱中症が出てきます。内容的には、そんなに重いものではないことは確かです。早目に対応するのがだんだん普及してきたようで、先ほど労働衛生課長のほうからも御説明がありましたけれども、全体での死亡の数もそんなに大きな数ではないのだと思います。
 ただ、労働者の全体の構成も高齢のほうに偏ってきているという背景などを考えますと、大事なことだと思います。重症例は割と高齢の方に多いことも確かです。
 それから、作業環境という面では、碁盤の目のように測定点を設定して測定しなければ作業環境の実態はわからないではないかということがあるかもしれませんし、WBGTを使うことに関して、正確さや精密さに関して議論があるかもしれませんが、運動場などを想定して、学校等では、屋外で体育をやらせることについて相応の基準が示されていると聞いております。
 ですから、何らかの基準でもってコントロールするということはあったほうがいいのではないかと思います。確かに発生数は少ないかもしれませんけれども、特に夏の炎天下、重症の熱中症を防ぐには、熱中症には大きく3つのメカニズムがあるわけですが、高熱で温度調節中枢がダメージを受けるような重篤な熱中症を防ぐには、やはりなんらかのルールにより規制することが有効ではないかと思います。熱中症には、一部重症もありますので、防げるものは防げるような方策を検討していただくというのは大変よいのではないかという感じがいたします。
 以上です。
○分科会長 ほかの委員、いかがでしょうか。
 明石委員、そういう背景で。
○明石委員 申し上げているように、方策をやっていただくのはいいのですが、ほかの項目と並べて、分析が進んでいないところがあるので申し上げました。
○分科会長 ありがとうございます。
 それから、最後に過重労働対策、17ページのところで、これは目標値がということですか、それとも。
○明石委員 これは、ほかの分科会で目標値が担保されて、そこで確認評価が行われるので、ここであえて項目出しする必要はないのではないかと思って、これも努力目標でいいのではないかという提案です。
○分科会長 検証させるではなくて、させるよう努力すると。
○明石委員 目標のところに努力目標としていただければいいと思います。
○分科会長 少し文言訂正みたいなことですか。
○明石委員 この文言は、あまり詳しく説明を受けていないところもありまして、ここの分科会でやった話ではないので、できれば少し御説明をいただけるのであれば、聞きたいのですけれども。
○分科会長 それでは、どうぞ。
○井内計画課長 今お話があった過重労働対策の目標についてですけれども、これは平成23年と比較して29年までに週労働時間60時間以上の雇用者の割合を30%以上減少というのは、新成長戦略の目標値をそのままここに引用してきているということであります。
○分科会長 明石委員、どうぞ。
○明石委員 この内容はまだ議論不足だと思いますので、ちょっと申し上げたいと思います。長時間労働、過重労働が問題だというのは理解します。それに基づくと、aの部分については、これは書かれて対策としてはいいのではないかと思います。
 ただ、bについては、働き方・休み方、それから36協定の話です。36協定は、基本は企業労使の自治の話なので、ここに盛り込む必要があるのかなと、ちょっとそれは疑問に思います。
 それから、今申し上げたような休み方についても、これはここで議論している話ではありませんし、この文言「休日・休暇の付与・取得を促進する」というのは、疲労回復につながるとは書いていますけれども、これは必要なのかどうか、分科会でどういう話が主に出ているのかも含めて伺いたいと思います。
○分科会長 ほかの分科会ということですか。
○明石委員 労働条件分科会で出された話だと思うのですが。
○井内計画課長 このテーマについては、この分科会でも御議論をいただいてきておりまして、私どももこれまでの分科会の中で目標値としても出させていただいて、そのときにも御説明もさせていただいておりました。そのときに、公労使の委員皆様方で御議論もいただいて、基本的にはこの数値目標についても、この記述についてもこういうものでいいのではないかということで、これまで来ているものですから、今回の案にも出させていただいているわけであります。過去の労働災害防止計画の中を見てみますと、過重労働対策の記述というのは、20年前の第8次の防止計画から累次の計画の中にも入っているわけでありまして、第8次というのは、平成5年から平成9年を計画期間とするものでありまして、その前年、平成4年くらいに議論されて決まったもので、その中にももう含まれている。すなわち本当に20年くらい前からのものでありまして、やはり労働災害防止計画には過重労働だとか、働き方、休み方というものは非常に重要で、それが労働者の健康に極めて重要だということで盛り込まれてきている中で、この分科会でも御議論を何回もいただいて、皆様そういうようなことで理解をされてきたということを、私は認識しておりまして、ですからこういう原案とさせていただいておりますので、もしほかの委員の方の御意見があれば、お聞きしたいと思います。
○分科会長 新谷委員、どうぞ。
○新谷委員 過重労働対策についても、この分科会で論議をさせていただきましたが、まず1週間の労働時間60時間という数字をどう捉えるかということです。これも申し上げたとおり、法定労働時間が40時間ですから、1週間に20時間ずつ時間外労働をするということです。そうすると、1カ月で80時間以上の時間外労働を行っている労働者が対象となります。
 以前の分科会でも申し上げたとおり、6カ月間の平均で80時間の時間外労働は労災認定の基準として用いられているもので、1カ月の時間外労働80時間という数字は、労働安全衛生では非常に意味のある数字です。本当に労災が発生するか、しないかというぎりぎりの労働者がいるのに、その数を3割しか下げないのか、週労働時間60時間以上の雇用者の割合をゼロとする目標でもいいのではないか、とさえ私は思いますので、さらにそれを努力目標まで下げるということについては、私は全く理解できません。
 もう一つ、今、明石委員が36協定の話をされた中で、36協定は労使自治の話、という御発言がありましたが、それも私は少し理解が違っております。確かに労働基準法36条の協定は、労働者の過半数代表者と使用者とが書面により協定を結ぶわけですが、その後、労働基準監督署に届け出なければなりません。届出の際に、届出を受けた労働基準監督署は、時間外時間の限度時間や、さらにそれを超える場合の特別条項について、内容を確認しながら行政指導を実施するわけです。ですから、完全に労使の自治に委ねられたものではございませんので、そこは認識が違うのではないかと、私は思います。
 以上です。
○分科会長 小野委員、どうぞ。
○小野委員 以前の分科会でも、まず、ここに掲げるかどうかというところから始まって、それは、ここに載せるということについては、皆様、御了解ということで前進したと思います。
 今は、この数値目標をどうするかとか、細かい内容についてどう書くかという話に移ってきているわけですけれども、かなり長い時間この内容についてもずっと話をしてまいりましたし、数値目標につきましても、分科会というのは比較的近い将来についての数値設定であると考えます。これは、あくまでも前にも申し上げましたけれども、やはり災防計画であると。どこに向かっていくかという数値であるということを考えますと、やはりこれを努力目標ではなくて、目標として掲げて進んでいくほうが望ましいのではないかという印象を持ちました。
○分科会長 ありがとうございます。ということですが、いかがでしょうか。
○明石委員 私は、目標を掲げていけないと言ったわけではなくて、この目標を確認評価する場合は、ここでやるのか、そっちの分科会でやるのかという問題があると思うのですけれども、そこはいかがですか。
○分科会長 どうぞ。
○宮野安全衛生部長 これも私も同じことを何回か申し上げたと思いますけれども、労働者の健康安全という観点からは、この過重労働対策は非常に重要な問題であるということで、計画課長からも先ほど説明がありましたとおり、これまでもこの災防計画の中にも位置づけられておりました。
 ただ、明石委員がおっしゃるとおり、具体的な中身の施策としては確かにこの分科会のテリトリーと言うよりも、他の分科会のテリトリーになる部分もあると、それをどう評価するかということでありますけれども、これは、この計画案の2ページにも計画の評価と見通しというものがありますとおり、当然この計画の実施状況全体としては、この分科会でお示しをして評価をしていただくことにはなると思います。
 ただ、当然ながら具体的な施策としてどうするのか、その見直しをして、また新たな対応を考えるということについては、当然ながら施策そのものを所掌しているところで、第一義的には御議論をしていただくということになるだろうと考えております。
○分科会長 ありがとうございます。労働時間と健康障害の関係というのは、随分言われていますし、労災補償でも決められているので、ここで取り上げないということはおかしいのだと思いますので、この設定自体もそれほど厳しいものではないと感じますので、よろしいでしょうか。
 内容、施策のほうは比較的推進するとか、こうしなければいけないとか、そういうことはないのですね。これはあくまで目標ですから、これに向かっていこうということですね。
○明石委員 新谷委員がおっしゃられたように、36協定については少し私も考えが違うところがあるのですが、この長時間労働、過重労働の問題については十分理解しているつもりです。
 ただ、所掌の範囲を今、部長がおっしゃられましたけれども、ちょっと逸脱した感じがあるというところを申し上げておきます。
○分科会長 ありがとうございます。先ほど明石委員から提案されました4点につきまして、一応、これで御議論いただいたということにさせていただきたいと思いますが、ほかに何か、勝野委員。
○勝野委員 時間の都合もありますので簡単に、13ページの「? 建設業対策」の中で、bの(a)の発注者に対する要請の中で、安全経費等を積算した上で、関係請負人へその経費がわたるように、というところの記述があるのですけれども、確かに現段階でも発注段階で安全経費等が見積り、積算がされているというようなことはあるかと思うのですが、重層下請けの中で、実態からすると、下位に行けば行くほどカットされて、いつの間にかなくなってしまう、こういったような実態が現状ではあるということです。
 そういう中で、昨今で言いますと、国交省の施策等の中でも、とりわけ公共工事においてという限定はありますが、こうした法定福利費ですとか、または安全経費等を別枠で積算をすると、こういったような労務単価とは別に積算をする、こういったような施策が始まっているところでありますので、私が言いたいのは、関係請負人へ、その経費が渡るようというところをもう少し突っ込んで書いていただいて、例えば安全経費や法定福利費が別枠で確保されるよう、こういったような形にしていただければありがたいなと思います。
○分科会長 どうぞ。
○半田安全課長 ただいまの勝野委員の御指摘のような観点につきましては、既に国交省と意見交換をしておりまして、国交省さんでも、こういったことの必要性について前向きに検討していこうという感覚はお持ちのようでございます。
 ただ、まだ現時点でこういうことを書き込んで、しかも国交省マターでございますので、ここに書き込んでコミットするということは、ちょっと難しいかなと思いますので、ただいまの御指摘の点を踏まえて、私ども国交省と誠実に交渉していくということはお約束申し上げまして、記述はできれば、このままとさせていただきたいと存じます。
○分科会長 勝野委員、よろしいでしょうか。
○勝野委員 そうしましたら、その経費が渡るようのところに、例えば確実になり、別枠で確保という言葉も入りませんか。
○半田安全課長 確実にというような修飾語は入れられるかもしれませんが、別枠でというのは、これはまさにこの考え方の肝でございますので、それを軽々にコミットすることは差し控えたいと考えます。
○分科会長 大分時間が過ぎてしまいましたので、皆さん、御予定があると思いますので、簡単にお願いします。
○新谷委員 もう時間が過ぎていますので、きょうは12次防の計画案について、主に明石委員から御指摘された点について論議をさせていただきましたが、労働側もまだ何点か申し上げたいことがございます。おそらく、30分程度では終わらないと思います。本日延長するというのであれば申し上げますし、もし次回も引き続き議論を行うのであれば、次回意見を申し上げようと思います。その辺の運営をどうされるのか、確認させていただけますか。
○分科会長 いかがいたしましょうか、労働側から幾つかあるようでございますので、もう一回やりますか。
○宮野安全衛生部長 委員の皆さんも御予定もあるだろうと思いますので、年明けになるかもしれませんが、引き続きもう一回御議論いただければと思います。
○分科会長 それでは、もう一度御足労でございますけれども、1月に継続して審議をさせていただきたいと思います。
 大変活発な御議論をいただきまして、どうもありがとうございました。
 それでは、最後に事務局から連絡事項をお願いいたします。
○井内計画課長 本日も予定の時間をオーバーして、熱心に御議論いただきましてまことにありがとうございます。御礼申し上げます。
 また、委員の皆様の御協力で12次防も終盤まで来ているということで、先ほど新谷委員からありましたけれども、年明けになりますけれども、次回に継続の御審議をいただくということでございます。
 次回の分科会につきましては、日程については、今、調整中でございますけれども、来月、1月中に開催するという予定でございますので、引き続きどうぞよろしく御協力をお願いいたします。
 以上です。
○分科会長 それでは、これで終了いたしますけれども、議事録の署名につきましては、労働者代表委員は半沢委員、使用者代表者は大山委員、よろしくお願いいたします。
 それでは、これで終了いたします。どうもありがとうございました。


(了)

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