ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 労働基準局が実施する検討会等 > 除染廃棄物等の処分に従事する労働者の放射線障害防止に関する専門家検討会 > 第2回 除染廃棄物等の処分に従事する労働者の放射線障害防止に関する専門家検討会 議事録




2012年12月25日 第2回 除染廃棄物等の処分に従事する労働者の放射線障害防止に関する専門家検討会 議事録

労働基準局安全衛生部労働衛生課電離放射線労働者健康対策室

○日時

平成24年12月25日(火)10:00〜


○場所

厚生労働省 専用第23会議室


○議事

○得津室長(電離放射線労働者健康対策室) それでは、定刻より若干早いですが、ただいまから「第2回除染廃棄物等の処分に従事する労働者の放射線障害防止に関する専門家検討会」を開催いたします。本日はお忙しい中、御参集いただきまして誠にありがとうございます。
 次に、出席状況を御紹介いたしますが、今日は大迫委員が御欠席という連絡が急きょございまして、それ以外の委員の先生方は6名になりますが、御参集いただいております。また、本日も環境省からオブザーバーとして3名の方に御出席いただいております。廃棄物・リサイクル対策部指定廃棄物対策チームから東補佐でございます。同じく、廃棄物・リサイクル対策部指定廃棄物対策チームから南補佐でございます。最後に除染チームから高橋補佐に御出席いただいております。
○高橋室長補佐(環境省廃棄物・リサイクル対策部リサイクル推進室) 中間貯蔵施設を担当しております高橋と申します。よろしくお願いします。
○得津室長 ありがとうございました。カメラの撮影はここまでとさせていただきますので、報道関係の方、よろしくお願いいたします。それでは、本日も議事進行は森座長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○森座長 皆さんお早うございます。今日も大変盛りだくさんの内容になっておりますので、是非円滑な議論をよろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入ります前に事務局から資料の確認をお願いいたします。
○安井室長補佐(電離放射線労働者健康対策室) では、資料の確認をさせていただきます。まず、1枚目は「次第」で、2枚目は資料1として「開催要綱」がございます。3枚目は前回の議事録になります。
 それから27ページですが、資料3「質問・意見とそれに対する回答」です。29ページは、資料4-1として「中間処理における廃棄物の前処理について」、31ページ、資料4-2として「最終処分場における特定廃棄物の埋立作業の流れ」、33ページ、資料5として「中間処理施設における作業内容」です。43ページ、資料6として「焼却施設の粉じん状況」です。45ページは、資料7で「廃棄物焼却施設における粉じんの発生状況」です。49ページは、資料8として「文部科学省による第5次航空機モニタリングの結果」です。51ページは、資料9として「除染廃棄物等の処分に従事する労働者のための呼吸用保護具の選択基準」です。53ページが資料10ということで「対策の検討に当たっての論点」です。それから、メインテーブルの方に資料番号を付けておりませんが、「ダイオキシンの防止対策要綱」を参考までにお配りしております。資料は以上でございます。
○森座長 ありがとうございます。資料の過不足はございませんでしょうか。
 よろしければ、早速最初の議題に入りたいと思います。前回の検討会後、各委員からさまざまな質問やコメントを出していただいて、その質問に対して答えていただくという形で作業を進めておりました。最初の議題は、前回の検討会以後の質問事項やその回答についての議論ということで、進めていきたいと思います。それでは、事務局から説明をお願いいたします。
○安井室長補佐 それでは、資料3につきまして御説明いたします。27ページでございます。質問項目が全部で6つございますが、1番、これは森座長から焼却、破砕、中間処理といった作業で、労働者はどこに立ち入って、どのような作業をするのかという御質問がありました。門馬委員から日常点検としては、作業前点検、運転中の巡視点検、作業後点検として、施設内の焼却設備系統全体の目視等による点検をすること。それから、廃棄物の投入作業、灰の取出し作業、これは、灰取り出しボックスの中に灰を収納するドラム缶をセットして、蓋をして灰を収納し、ドラム缶を取り出す作業。そういったものがあることを主に門馬委員からいただいております。
 それから、環境省からのちほど御説明いただきますが、資料4-1、資料4-2で、資料をいただいております。それから、資料5で、もう少し詳しい作業内容がございます。資料6で、鈴木委員からまた別の資料をいただいております。
 質問2ですが、粉じんの濃度といったものはどういったデータがあるのかということで、これにつきましては、データは取っていないということを大迫委員と門馬委員からいただいておりまして、資料7で、松村委員から既存の粉じんの状況をいただいておりますので、後ほど御説明いただきます。
 質問3でございますが、放射能濃度はどれぐらいなのかという御質問がありまして、環境省に前回御説明いただいたときには100万Bq/kgレベルのものがございますということです。大迫委員からは数100万Bq/kgのものもあるということです。また、今回門馬委員から除染モデル事業における焼却試験データをいただいておりまして、まず、飯舘村での焼却試験で、焼却前の放射能濃度としては2万4,000Bq〜9万1,000Bq/kg。焼却後でございますが、主灰が50万〜200万Bq/kg。飛灰が55万〜200万Bq/kg。それから、大熊町の試験では、焼却前が4万5,000〜72万3,000Bq/kg。焼却後の主灰が44万〜205万Bq/kg。飛灰が27万〜169万Bq/kgといったデータをいただいております。
 質問事項の4ですが、地域の空間線量ということで、門馬委員から主灰、飛灰の取出し作業時に空気中の放射性物質濃度を測定しましたが、ともに検出限界未満だったということです。あと、資料8に空間線量率の最新のモニタリングのデータを付けております。
 それから、質問5ですが、これはダイオキシンのばく露防止対策要綱において、屋外作業で管理区域という言葉がありますので、これについて屋外で扱うのかという御質問ですが、ダイオキシンに関係してはですが、屋外においてばいじんを非密封の状態で扱うということは想定しております。
 それから、用語の定義ということですが、施設内作業は、屋外と建屋内(屋内)作業があるということです。これにつきましては、施設内作業の定義はこれから御議論いただくということになりますが、のちほど御説明いたしますが、屋外作業というのは、廃棄物処分の現状では行われているということでございます。それを許容するのかどうなのかということをこれから議論いただくことになります。私からは以上です。
○森座長 ありがとうございました。続いて、ただいまの説明にありました回答部分に関して、環境省及び各委員からいくつか資料を出していただいております。資料4-1から資料7までありますが、それぞれについて説明をお願いします。大変資料が多いので、一人5分以内でよろしくお願いいたします。環境省から資料4-1と資料4-2について、まず資料4-1について南補佐からお願いいたします。
○南課長補佐(環境省廃棄物・リサイクル対策部指定廃棄物対策チーム) 29ページ、30ページを御覧ください。資料4-1「中間処理における廃棄物の前処理について(例)」を説明させていただきます。我々は、特定廃棄物を今後処理していくことで、まず焼却炉に入れる前に、破砕処理の必要なものの例と破砕処理の不要なものの例ということで分類して整理してみました。
 特に災害がれき、粗大ごみ系、草木、木質系といったものが今仮置きされています。こういうものが焼却施設に車両で運ばれてきます。その中でも、災害がれき、粗大ごみ系に関しては、仮置場で粗々選別し、可燃物と不燃物に分けます。そのうち、可燃物を焼却炉施設に搬入し、焼却炉施設に併設される破砕処理の工程を設けようと思っているのですが、そちらで破砕して焼却炉へ入れていく。また、草木、木質系に関しても、稲わら、牧草等はロールに巻かれて搬入されてきますので、ロールを人力で開封して、裁断機若しくはチッパーで破砕する。また、フレキシブルコンテナバッグに入って搬入される草木系もありますので、この辺も開封して破砕機にて、それ相当の細かいものにしてこれを焼却炉へ投入するといったものが想定されております。
 一方、破砕処理が不要なものの例として、生活ごみ系、この辺は破砕なしで焼却炉に入れられるだろうということで不要と考えています。また、牛糞堆肥や下水汚泥のような汚泥系、この辺も特に前処理で破砕が不要ということでそのまま焼却炉へ入れようと考えております。
 このような種々いろいろなものが焼却炉横の受入れエリアに搬入されてきます。特定廃棄物の焼却炉として24時間連続運転を考えております。焼却等の連続運転を安定的に行うため、このような熱量の違ういろいろなものが入ってきますので、熱量をできるだけ均一にするための混合等の調整により受入れエリアでミキシングするプロセスを設けようと考えております。
 1枚めくっていただき30ページです。各地から運ばれてくる廃棄物をまず受入れエリアで受け入れます。二重の矢印が廃棄物の流れになっております。トラック等で搬入されてきて、フルキシブルコンテナバッグで運ばれたものは破袋機でコンテナバッグを破き、破砕機へ、その他、建設機械による破砕が必要なものがありますので、そういうもので破砕して、焼却炉の定量切出機に入れて焼却設備へ搬送して焼却炉で焼却する。一重の矢印が排ガスの流れになっております。ガス冷却塔で冷却され、ばいじんが含まれているのですが、バグフィルターという集じん装置で焼却飛灰が捕集されます。焼却飛灰が貯留槽にたまり、その下のセメント固形化等によって、特措法に従って固形化し、最終処分場へ持っていくという流れになっております。バグフィルターから出てくる排ガスに関しては、非常にクリーンなものが出てくるように我々はしたいと思っておりますので、煙突からは特に放射性セシウムはほとんどない状態で出すと考えております。また、焼却炉から主灰も貯留槽で一度ため、フレキシブルバッグ等で梱包して最終処分場へ持っていくということを考えております。
 この図の中で、青のラインの四角で囲ってあるのは、非密封線源取扱エリアを想定しております。また、黄色で色を塗り潰しているゾーンが高濃度の廃棄物を扱う可能性が比較的高いエリアを想定して、我々は安全管理をしていきたいと考えています。以上です。
○森座長 ありがとうございました。続いて、資料4-2について東補佐、お願いいたします。
○東室長補佐(環境省廃棄物・リサイクル対策部指定廃棄物対策チーム) 資料4-2は1枚だけですが、説明させていただきます。前回も説明したのですが、最終処分は2通りあります。福島県内と県外に分かれております。福島県内については、8,000Bq/kgから10万Bq/kgまでの廃棄物を既存の管理型の処分場に最終処分する。もう一つは、今日ペーパーを用意しておらず、前回用意させていただいていますが、福島県以外の各県で、国が新設する処分場については、こちらのコンクリートで作った遮断型の処分場で最終処分する。屋根付きの処分場を作るということです。今日は、まず喫緊に処分したいと考えております福島県内の管理型の処分場ということで31ページに絵をつけさせていただいておりますので、説明させていただきます。
 いわゆる一般の管理型処分場ということで、オープンになっております。当然、雨水も入ってくる。最終的には、そういった雨水も集配設備に集めて処理したあと、排水するというものです。
 廃棄物はどういう形で受け入れるかというと、ダンプカー等々で、いわゆる特定廃棄物、8,000Bq/kgから10万Bq/kgまでの廃棄物を搬入して、一般のごみだとオープンダンピングといい、そのままザッとダンプの荷台を傾けて搬入するのですが、今回はそうもいかないということで、廃棄物は基本的にフレコンバッグに入ったもの、一部ドラム缶に入ったものをクレーンで丁寧に一つ一つ積み重ねていく。積み重ねたあと、その絵にあるように土を大体50cmぐらいにする予定ですが、覆土を丁寧にやっていく作業を遠々と続けていきます。下に書いていますが、1日の作業が終わったら廃棄物が飛散しないように毎日確実に覆土して作業をやる予定です。
 作業者の絵も書いていますが、基本的にオープンで屋根もありません。こういう状態でやる。ただ、フレコンパックは密閉した状態で作業させていただく予定にしています。
 絵にはないのですが、最初に申し上げた各県で作る遮断型処分場についても基本的にこういう形です。どこが違うかというと、屋根をつけて、もう少しスペース自体もコンパクトになっております。屋根つきのところで作業していくところが大きな違いと、コンクリートボックスの中に順々に入れていって、土壌層を入れて作業をやっていくことを考えております。簡単ですが以上です。
○森座長 ありがとうございました。質問は資料7までの説明が終わった段階で合わせてお受けしたいと思います。資料5について事務局から説明をお願いいたします。
○安井室長補佐 33ページから資料5について説明させていただきます。事務局で東京都内の中間処理施設に訪問させていただいて、いろいろ調べたものです。
 中間処理施設は取扱品目としては非常に幅広いものです。産業廃棄物として、いわゆるがれき類も含め、繊維くず、紙くず、金属くず、コンクリートまで全部入っているものです。一般廃棄物としても木くず、弁当がら、転居廃棄物等が入っておりますので、最も本格的かつ高度な処理能力を有している処理施設と言っていいと思います。
 主要な施設ですが、いくつかあります。まず受入・供給設備があります。ダンピングヤードで仕分けして、そのあとに専用処理ラインに入れる。そのあとに手選別ラインがあり、手作業で危険物や破砕不適物の除去及び再資源物の回収を行います。以下、機械です。破砕設備というのは、破砕の品目にあわせて専用の高精度破砕機で破砕します。機械選別があり、そのあと選別対象物にあわせて専用の選別機で選別をする。最終的には、再生設備ということで、出荷物を作るために、各専用ラインにあわせた圧縮施設、貯蔵用の製品タンクを設けています。
 各設備については、環境集じん設備という形で、いわゆる集じん設備を設けて、バグフィルターで粉じんを回収しています。回収された粉じんは練って、加湿してセメントと混合させて粉じんの粒径を大きくした形で保管しています。そのあと、ストックスペースで処理前、あるいは処理後の成果物を一時保管します。
 その他事項ですが、粉じん測定の結果も見させていただきました。いわゆるA測定といって、一般的な、平均的な空間の作業環境濃度が0.5mg/m3ぐらい。B測定はもっと濃度が高いところになりますが、1.3mg/m3。ダンピングヤードでは、A測定で0.2mg/m3、B測定で0.4mg/m3ぐらいです。このプラントはかなり新しいプラントですが、古いプラントになると作業場所が見通せないほどもうもうたる粉じんが出るところがあるということで、10mg/m3とか、それぐらいの濃度があるようなものもあります。ここは原則として、屋内で作業を行っているプラントです。屋外で処理を行っているプラントもあります。
 以下、写真です。34ページは、ダンピングヤードでここにトラックで荷を下ろして、車両系の建設機械あるいは手作業で分別をしております。一応屋内になっておりますが、見ていただくと分かるように、実際はシャッターを開けっぱなしで作業しているということです。上からミストも撒いております。それで粉じんを抑えている感じになっております。35ページにも実際に作業している作業員が見えると思います。36ページもそうですが、実際、人間が手作業で作業しているという実態があります。
 38ページは、ダンピングヤードの上からミストという形で水を噴霧してます。ダンピングヤードには集じん機をつけてあります。単なる集じんではなく、送風・吸引というプッシュプルでやっています。39ページは手選別ラインです。ベルトコンベアに載っている廃棄物を手で仕分けをするということです。有価物等の回収や破砕機に入ると壊れてしまうようなものをここで除いております。次のページにあるのが仕分け品目一覧になっております。入れると望ましくないものを手で除いております。これについては、手選別ラインは密閉された空間になっており、出入口にはエアシャワー室がついています。
 41ページは破砕の設備です。いろいろな種類の設備がありますが、全部オートマティックで動くもので、集じん機がついているものです。42ページは一つの製品の例です。このような形で圧縮されて、コンパクトな形で出てきます。下のストックヤードにありますが、それ以外の、例えば砂利とか砂とか、そういった再生できるものについては、ストックヤードで露天で保管されています。そのあとはトラックへ出荷されます。説明は以上です。
○森座長 ありがとうございました。資料6について鈴木委員、5分以内でよろしくお願いします。
○鈴木委員 焼却施設の粉じん状況について、処理工程ごとに発生可能性の状況を整理したものです。まず、受入・供給設備です。搬入車でごみが搬送されてきて、ピット又はホッパーにダンプしますので、ダンプの際に粉じんが発生する可能性があります。しかし、大体ピットにはシャッターがついていますし、吸じん装置もついていますので、ピット室内では粉じんが舞うことがありますが、外部に粉じんが漏れる可能性は少ないかなと思っております。通常操作・運転時はクレーン操作室より遠隔操作しますので、作業においては粉じんに直接触れることはない。点検時についても操作室からの点検ですので、これも触れることはないのではないか。しかし、維持管理時には粉じん内での作業はないのですが、クレーンの交換の際にクレーンについた粉じんを除去する際に、多少粉じんが発生することもあると思います。
 焼却、排気、灰処理については別紙にダイオキシン類ばく露防止対策要綱がありますが、通常の焼却炉の施設には、ダイオキシン防止対策がきちんとされております。粉じんにダイオキシンが伴いますので、ダイオキシンを防止するイコール粉じん防止ということで、大概の焼却炉は粉じん対策をきちんとやっております。よって、通常操作時、点検時においては直接粉じんに触れることは一般的な焼却炉ではないと考えております。
 ただし、点検時においては、焼却炉内の耐火物の交換や排気処理においてはバグフィルターの交換、電気集じん機については電極のチェックや、灰処理についても機器内の部品交換をする際にはどうしても粉じんがついた交換部品に触れる可能性が強いので、防護服、防じんマスクの着用が必要になってきます。焼却、排気、灰処理の維持管理は大体年2回ぐらい、部品交換については年1回ぐらいの割合で、このような作業が発生します。
 44ページは焼却炉に入る前に前処理が必要になってきます。というのは、一般廃棄物と違って、除染廃棄物の場合は雑多のものが非常に多く含まれますので、破砕設備と選別設備が必要になってきます。両方とも廃棄物を破砕したり、選別する際に粉じんが発生します。局所吸じん装置がついていますので、機械式の場合は通常操作時、点検時に粉じん作業が発生することはないと思いますが、手選別の場合は粉じんがついた廃棄物に直接触れますので、防護服と防じんマスクの必要性が出てきております。
 維持管理については、破砕設備の場合は破砕機の刃の交換、選別装置の場合は、ドラム内の点検や機内の点検がありますので、この際には焼却施設と一緒に交換しなければならないもののところについている粉じんがありますので、やはり防護服と防じんマスクの必要性が出てきております。頻度については、破砕設備で大体1か月に1回か、2か月に1回ぐらいの破砕機の刃の交換がありますので、そのときの作業がある。選別装置の場合は、焼却炉と同じで、大体年2回ぐらいの部品交換や機内点検がありますので、そのような頻度で作業が発生します。以上です。
○森座長 ありがとうございました。最後の資料になります。資料7について松村委員、お願いいたします。
○松村委員 焼却施設の中の粉じんの発じん量の実測データがないかと思って捜したところ、平成11年から平成13年にわたって、ちょうどダイオキシンが問題になっていたときに、ダイオキシン濃度を測る目的の調査ですが、中央労働災害防止協会で行われた報告書がありましたので、そこから発じん量についてだけ引用しました。
 焼却施設としては、産業廃棄物用又は一般ごみ用で、全部で20か所が対象になっております。施設No.a、b、cで違うということだけを示しております。炉の形式としては、連続方式、準連続方式のストーカ炉又は連続方式、準連続方式の流動床炉、機械式バッチ炉、焼却熱分解方式のウェルツキルンやロータリーキルンなどが数箇所含まれております。
 これらの中で集じん機の形としては、バグフィルターと電気集じん機が使われております。焼却の対象物は一般廃棄物用と産業廃棄物用が含まれております。調査は3年にわたって行われておりますので、同じ焼却施設でもそのときそのときで多少違ったデータになっておりますが、大きな意味の差はないと思います。
 表1について見ていただくと、ダイオキシンは加熱によって発生しますので、調査の対象になった設備は焼却炉のある建屋の内部です。いわゆる前処理、破砕は含まれておりません。これで見ますと、作業環境測定として行われておりますので、一つの作業場所で5点以上測った幾何平均値と幾何標準偏差、その5点以上の中の最大値と最小値で示しております。今、最大値の濃度に関心がありますが、表1で見ますと、全部一般廃棄物のみを対象にしている焼却炉です。一番下行の2.31mg/m3が最大値になっております。その程度のところで収まっていることが分かります。
 表2です。ダイオキシンは粉じんについている部分と、温度が高いところでは蒸気になっている部分がありますので、温度が高いところでは蒸気のダイオキシンも取るために、ポリウレタンのフィルターと粉じん用のヘパフィルターを二重にしたものをハイボリュウムエアサンプラーにつけて捕集しなければいけません。その差を見たものです。表2の一番右側の2列のHVはハイボリュームエアサンプラー、PU-HVはポリウレタンフォームとヘパフィルターをつけたハイボリュームエアサンプラーです。捕集の速度が違います。その条件は表の下に書いてあります。HVの欄は粉じんだけを測定した場合です。当然PU-HVのPUには粉じんではなく、蒸気だけのダイオキシンがついているので、HVの粉じん捕集量のみに着目しております。これで見ると、Bの機械式バッチ炉だけが特異的に高い濃度を検出しております。しかし、それ以外では一番下のlで2.07mg/m3がHVの捕集で観測されております。一つ一つのデータは二つの捕集方法でだいぶ差があるのですが、29個の測定値の平均を取るとほとんど同じになってしまっています。これが偶然同等になったのか、意味があるのかは分からないのですが、捕集方法をどちらを使うか目的によって、もしダイオキシンも同時に測ることになれば、PU-HVの方法で測る必要があると思います。
 図1はヘパフィルターの上に捕集された粒子を水の中に浸して、超音波洗浄器で分散して、フィルターから粒子を剥がして、水の中に分散したものをレーザー回析・散乱式粒度分布測定をした結果です。これで見ると、ピークが二つに分かれております。ピークの位置が大体5μmぐらいのところにあるもの、20μm以上のところにあるものの二つの山に分かれていることが分かります。ハイボリュームエアサンプラーで捕集すると、両方一緒に捕集されてしまうわけですが、空気中にある状態としては、大きいものはレスピラブルではないので、小さいほうのピークだけが対象になってくる。もしハイボリュームエアサンプラーで捕集すれば大きい粒子も当然取れるわけですから、粉じん量をmgで計測しておけば、吸入量としては安全側であるということが言えると思います。
 表3は、作業者にサンプラーをつけて、個人ばく露として測ったデータです。一番高い濃度はiという準連続方式の流動床炉で、作業の内容を見ると、定常状態での炉の操作ではなく、煤じんの処理や点検、不燃物の搬出やバーナーの調整、粗大ごみの搬出ということで、かなり人手が発生源の近くにあった状態のときではないかと思います。
 以上がデータです。これで見ると、実際に除染廃棄物の処理をする焼却炉の形は、そんなにバリエーションがあるわけではなく、特定の形になると思うので、特にこのデータで濃度の高かった機械式バッチ炉は対象から外してもいいのかなという気がいたします。昨年の除染作業のときに、空気中の粉じん濃度の上限を10mg/m3としたのですが、大体この結果を見るとその範囲には入っているのかなという感じを受けました。以上です。
○森座長 ここまで説明いただいた資料ここで御質問や確認したいことも含めてお願いいたします。どなたからでも結構ですが、いかがでしょうか。
 では、私から鈴木委員に少し質問させていただきます。維持管理がそれぞれの施設にあり、その頻度についてお話いただきましたが、大体その1回の作業の作業時間はどのぐらいと考えればよいのでしょうか。
○鈴木委員 施設全体で、通常の焼却炉の場合は3週間から1か月間。
○森座長 1か月間。
○鈴木委員 はい。維持管理期間として取ります。1日の作業は昼間の8時間程度だと思います。
○森座長 ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。
○杉浦委員 34ページぐらいから37ページぐらいまで、現場の写真が出ています。質問というより最後の議論になるかもしれませんが、これを見ると、屋内外と言いますか、開口していて、管理区域をきちんと区切るというのはどんなものなのか。この辺で委員の皆さんの頭に入れていただいた上で議論が必要ではないかと思います。感想に過ぎませんが。
○森座長 ダンピングヤードは外から重機やダンプが入るという、こういう環境であることを理解したかということですね。ほかに、いかがでしょうか。
○名古屋委員 資料の30ページです。粉砕される粉砕物の粒径はどの程度なのか、大体決められているのですか。これは範囲があるのですか。
○南課長補佐 今後、焼却炉のスペックを決める上で、焼却炉の仕様に適合する大きさに裁断しなければいけない。我々も若干ヒアリングしていますが、数センチぐらいではないかと考えていますがまだその辺は詳細は決まっていません。
○鈴木委員 破砕後の大きさは、30ページにも書いてあるように、コンベアなど定量供給装置に入るぐらいの大きさというのが、焼却施設の破砕。確かに、10cmぐらいにすれば焼却炉の性能はよいのですが、そこまでするとなると破砕機の刃のメンテナンスに非常に金がかかるので、20〜30cmぐらいでやっているのが多いと思います。
○名古屋委員 あともう1点、松村先生のところだと思います。資料7のデータの気中濃度のところは、これは普通の作業環境測定で併行測定をして、デジタル粉じん計で測定したものと考えてよろしいのですか。
○松村委員 いえ、これはみなヘパフィルターで取っています。
○名古屋委員 ということは、各測定点を質量濃度測定をしているということでよろしいのですか。この測定方法についてです。
○松村委員 表1については、その点が特に書いていないのです。ただ、表2と表3については測定法が書いてありまして、ヘパフィルターで取っているということは分かります。ただ、これは絶対にフィルターで取っています。というのは、ダイオキシンの濃度を同時に測っていますから。ここではダイオキシンのデータを外して粉じんの濃度だけを持ってきています。ですから、ヘパフィルターで取って、重量のほかに、その中からダイオキシンを抽出して測っていますので。
○名古屋委員 表2のところは、オープンで取っているものと、前にウレタンフォームがあって取っているもの、要するに、ウレタンフォームが分粒装置的な要素があるにもかかわらず、それほど濃度が違わないということは、ウレタンフォームから粉じんが全部抜けてきているということなのですね、これは。
○松村委員 ウレタンフォームというのは、ダイオキシンの蒸気の部分を取ることが目的なのです。発泡ウレタンです。だから、粉じんはむしろそこで取れないほうがよいと思うのです。
○名古屋委員 でも、フランスではウレタンを分粒装置で使っていますから、かなり大きな粒子は全部取ってしまうのです。ですから、多分ここのデータは、実際は分かりませんけれども、それほど適切ではないと思います。
○松村委員 それほど違わないですね、粉じん濃度は。
○名古屋委員 ありがとうございます。
○門馬委員 資料の30ページの一番下のほうに、高濃度の廃棄物を扱う可能性が比較的高いエリアとして、バグフィルターからいわゆる飛灰を扱う所がハッチングされています。私どものモデル事業の結果では、主灰と飛灰は、放射能濃度という観点ではほぼ同等の濃度がありました。その辺りでも少し考慮する必要があろうと思います。
○森座長 ほかにいかがでしょうか。では私からです。先ほど松村委員が、一番高かった機械式バッチ炉については対象から外してもよいのではないかというコメントをされました。この作業は値が一番高かったと思います。
○松村委員 はい、高いですね。
○森座長 その意図について少し説明を加えていただきたいと思います。
○松村委員 汚染廃棄物の処理に、どのような炉が今後建設されるのか、既存のものかは分かりませんが、それが決まれば炉の形や条件が決まります。ここでは20か所ぐらいの焼却炉を見ていますが、その中で該当しないタイプのものは外してもよいのではないかと思いました。
○森座長 このようなものが使われなければ外してもよいだろうと、特に高いものは。
○松村委員 はい。
○森座長 それから、環境省のどなたかに質問です。資料8の空間線量率のマップがありますが、中間処理施設が置かれる場所というのは、これで言うと、大体どういうエリアになるのでしょうか。
○高橋室長補佐 中間貯蔵ですか。
○森座長 すみません、中間貯蔵施設です。
○高橋室長補佐 資料8で言いますと、あくまでも今の国の考えとしてですが、国としては、双葉町、大熊町、楢葉町の三つの町に設置するという国の考え方をお示ししています。
○森座長 それなりの空間線量率が高いエリアということですか。
○高橋室長補佐 双葉町、大熊町で示しているような調査候補地は、非常に線量の高い所ということになります。ちなみに、中間貯蔵施設で扱うものは、廃棄物、基本的には灰になると思いますが、そのほかにも、除染に伴って生じた土がほとんどを占めると思います。土と廃棄物という意味では、例えば溶出のしやすさや濃度などの面でかなり違うと思っています。今、技術的な検討は進めているところですが、この二つは違った検討を進める必要があると思っています。
○森座長 ほかにはいかがでしょうか。
○南課長補佐 松村委員からは貴重なデータをいただきましてありがとうございます。先ほどの質問とも少し関連します。機械式バッチ炉を外せばよいということですが、我々も今後、特定廃棄物の焼却炉の炉のタイプや仕様を決めたいのですが、何故に機械式バッチ炉で気中の粉じんが多くなるのか、その技術的な根本的なところについて、もし情報があれば教えていただきたいのです。技術的な根本的な情報をいただければ、例えばストーカ炉を選ぶにしろ、流動床を選ぶにしろ、全て技術仕様を検討する上で考慮したいのです。何かございますか。
○松村委員 報告書の中には、各施設の上から見た間取りだけがあって、細かい装置の仕様までは分からないのです。もう一度、確認してみますが、そこまでは取れていません。
○南課長補佐 分かりました。ありがとうございます。
○森座長 大変重要なポイントだと思います。また、情報を集めていかなければいけない内容だと思います。
○安井室長補佐 機械式バッチ炉は、そもそもどのような特徴があって。
○鈴木委員 バッチ炉というのは、全連が24時間連続運転で、バッチ炉はそれ以下の16時間とか8時間の運転を行うということです。ストーカ炉も機械式です。ですから、機械式というのは、ストーカ炉とか、ロータリーキルンも機械式ということです。準連続のバッチの機械式に粉じんが多いのは、どうしてもそういう施設は小さな施設で、金額的にも安い施設になりますので、そのような対策が少し失われている所のデータではないかという気がします。装置自身の問題ではないということです。
○森座長 コメントありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。今回、資料を出していただきまして、作業の様子や、どのような作業が通常の放射性物質取扱作業と大きく違うのかなどが見えてきました。このような情報を基に今後の論点の議論をしていただきます。ほかに、資料についての確認事項がなければ、最初の議題については一旦終わりにします。追加の質問がありましたら後ほど出していただくことにしたいと思います。
 次に、「対策の検討にあたっての論点について」に入ります。本日のメインのテーマです。項目数が多いのでいくつかの項目に分けて議論したいと思います。まず、項目1〜3について、事務局から説明してください。
○安井室長補佐 資料10の53ページからを御覧ください。1点目は、「新たな対策の適用対象」についてです。54ページにあるように、前回検討会で森座長から、安全と健康を確保するとともに処分が円滑に進むような、現実に即したものでなければならないこと、大迫委員から、ダイオキシンの対策要綱が参考になるのではないかという御指摘がありました。これについては、ダイオキシンのばく露リスクと外部被ばくの点が違うので、その点も検討が必要だという御意見がありました。また、大迫委員から、おそらく仮設のものが多くなると思われるが、解体についてどう考えるのかという御指摘もありました。
 まず、検討のポイントのアは、放射性元素の種類です。電離則は本来、全ての廃棄物(核種)について適用するということですが、これを限定する必要があるかどうかです。現時点では特に限定する必要はないのではないかと考えていますが、そのような議論があります。それから、新たな規制対象となる廃棄物の放射能濃度の下限値をどのように考えるかです。これについては、従来、電離則では1万Bq/kg、指定廃棄物の基準は8,000Bq/kgです。除染電離則の適用となる廃棄物の収集、運搬、保管の業務と、廃棄物の処分の切り分けをどのように考えるかについては、技術的な問題ですが、敷地境界で切るのか、建屋で切るのか、作業内容で切るのかといった議論があります。
 55ページは、「被ばく線量管理の方法」です。先ほど杉浦委員から御指摘がありましたが、従来は「管理区域」という考え方をしているので、それをどのように当てはめるのかという議論です。アにあるように、従来は、実効線量、外部線量と表面汚染密度の限度を超えるものについて管理区域とする概念です。管理区域に立ち入る場合は線量測定をすることになっています。外部線量は個人線量計で日々測定する。内部被ばくは放射性物質を吸入摂取し、又は経口摂取するおそれのある場所に立ち入る労働者を対象に、3月に1回測定する。
 除染電離則では、御案内のとおり、内部被ばくについては、扱うものの濃度と空気中の粉じん濃度によってレベル分けをしています。ウは、被ばく限度です。ICRPの職業被ばく限度の、5年100mSv、1年50mSvがあり、これはなかなか変え難いと考えています。
 3は「被ばく低減のための措置」としての作業環境管理です。前回の検討会のコメントとしては、メンテナンスで焼却炉の中に入るなどの場合があり、こういうところでは防護服やマスクが必要不可欠である一方、防護服などには限界があるという御指摘もありました。やはり、作業環境管理が第一で、やむを得ない場合に防護服という考え方がよいのではないかという御意見がありました。また、一律の規制にならないほうがよい、いろいろな濃度があるのでレベル分けを考えるべきではないかという御指摘がありました。それから、放射線取扱作業室という規定が今回の実態に合わないのであれば、新たな作業室のカテゴリーを設けて検討すべきではないかという御意見も出ています。
 今回、いろいろなデータをいただきましたが、廃棄物焼却施設等での粉じん濃度あるいは焼却灰の放射能濃度については、中間処理施設、焼却施設における粉じん濃度は、極めて高いものでは14mg/m3とか15mg/m3、大体それぐらいのオーダーでした。焼却前の廃棄物の放射能濃度は最大で10万Bq/kgぐらいで、焼却後では200万Bq/kgぐらいのオーダーです。単純に、最も高い粉じん濃度に最も高い放射能濃度を乗じた場合、30Bq/m3ぐらいです。これは、電離則の別表第1で定めるCs-134の空気中の放射能濃度限度が2×103Bq/m3なので、2桁ぐらいの余裕があります。表面汚染限度については、40Bq/cm2(40万Bq/m2)になります。200万Bq/kgの放射性物質は、1m2当たり大体200g付着しているとこれを超えてしまう。そのようなレベルの濃度のものを扱うということです。
 検討のポイントについて、まず、作業室の扱いをどう考えるのかです。従来の放射性物質取扱作業室のカテゴリーで考える。先ほど見ていただいたように、トラックや建設機械ががんがん入ってくるような所に「室」というのは馴染まないので、新たなカテゴリーを設けた上で、もう一度、管理区域の考え方について考える。
 イは、線量の限度についてです。先ほど申し上げたように、少なくとも空気中濃度については十分に余裕がある状況です。あとは、外部被ばくは遮蔽等でカバーできるので、現時点では、週当たり1mSvの限度を変えなければいけないような状況ではないのではないかと考えています。
 ウは、非密封のものを扱う表面汚染限度です。従来の40Bq/cm2を維持する。これは、機械式作業の場合は機械の表面も含めて全部定期的に掃除をしなければならないことにはなると思います。ただし、表面汚染限度以下を原則としても、焼却炉内は当然それ以下とするのは極めて困難な状況のため、一定の適用除外措置を設けた上で、そのような中に入る作業においては防護措置を別途考える必要があると考えています。
 エは、非密封のものを扱わない場合の空気中の放射性物質の濃度限度です。従来から空気中濃度限度の10分の1で扱っていますが、これを変える必要はないのではないかと考えています。同じく、取扱作業室以外での表面汚染限度についても、従来の、表面汚染限度の10分の1を維持すべきではないかと考えています。
 作業環境測定については、義務付けられる空気中の濃度あるいは外部線量の規定を設けるのであれば、それを担保するための作業環境測定は当然必要になろうと思っています。あとは、測定頻度をどうするかといった技術的な問題があります。説明は以上です。
○森座長 ただ今の論点の1〜3について、御意見、御質問がありましたらお願いします。
○杉浦委員 57ページのイの1で、週1mSvを超える可能性はほぼないであろうという説明でしたが、本日の質問の回答の、100万Bq/kgを超えるようなものも発生する所などでの外部線量は大丈夫なのでしょうか。
○安井室長補佐 外部線量につきましては、評価してみないと分からないところがあり、遮蔽にかなり依存しますので何とも言えません。正直なところ、濃度というよりは量に依存すると思います。そこは、トータルなマスとして、どのぐらいのBq数になるかにかなり依存すると思います。現時点では試算等はしていません。
○森座長 よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。
○門馬委員 54ページの、検討のポイントの一番最後のウに関連することです。先ほどの私の質問の5、6にも関連します。言葉の定義として、施設の敷地境界とか、施設の建屋で区分するとあります。イメージとして、例えば焼却施設には、トラックがどんどん入ってくるような、半分オープンな、建屋の一部だけれども外と通々になっているような部分があると思います。そのようなものは、ここで言う「施設」、「施設の建屋」と言い替えていますが、どのように言葉を使われているのでしょうか。簡単なイメージがつけばよいだけなのですが、今後、管理の区分を考える上で、言葉の定義をしっかりと整理したいという観点で質問します。
○安井室長補佐 整理はまだきちんとできていません。環境省もイメージされていると思いますが、大体のイメージとしては、中間処理施設という一つの事業所のようなものがあって、原子炉施設のようなものですが、そこには当然、敷地境界がある。その敷地境界の中に炉があったり建物があったりという状況をイメージしています。
○門馬委員 施設というのがよく分からないのです。当然、敷地境界は分かります。その中に、例えば焼却施設というものがあると、その作業の一部を屋外でやっているような、その屋外の部分は、ここでいう「施設」に入るのですか。
○安井室長補佐 そうです。原子炉の場合は、大きな敷地の中に施設がたくさんあったりしますので、その言葉遣いと混乱があって大変恐縮です。中間処理施設というと一つの事業所を言っている場合が多いのですが、我々の今のイメージは、敷地全体が施設で、その中に建物があったり炉があったりするというものです。
○門馬委員 それで、敷地境界と言っているのですか。
○安井室長補佐 そうなのです。おっしゃるように、現状の炉と言葉の使い方が違います。
○門馬委員 私のイメージだと、敷地があって、その敷地の中に作業をする施設の境界があって、その施設の中に建屋があり、建屋以外で屋外作業を行う部分もあるのではないかと、これを見てそのように理解したのです。そうではないということですね。
○安井室長補佐 前回の資料でいただいたものでは、例えば環境省の図では、まず、最終処分場が大きくあって、その横に付置されるような形で中間処理施設なり焼却炉が付置されている形になっています。敷地で囲われているイメージはあります。
○森座長 ほかにいかがでしょうか。54ページの1の、検討のポイントを御覧いただきますと、基本的には現在の電離則と同じように、アでは、全ての廃棄物各種について適用する。イは、従来どおりで、これも基本的にはよいのではないか。ウは、議論がありましたが、敷地境界で線引きするのか建物でやるのか定義をした上で検討する必要がある。ただ、これは管理区域の話ではなく、あくまでも規制の対象をどこで切るのかなので、どこかで決める話だろうと思います。
 57ページの3の、検討のポイントです。非密封の除染等の廃棄物を取り扱う作業室については、通常の作業室というだけでは管理が難しい場所もあるので、それについては検討が必要であろうということ。それ以外の、線量等の限度については、先ほど外部線量の話がありましたが、粉じん・内部被ばくを防止するその他については、今までのデータを合わせると、これまでの限度が適用できるのではないか。ただ、メンテナンスについては、取扱室ではマスク・保護具の着用をきちんと管理しながら線量管理をするという方法があるのではないかという話でした。55ページを飛ばしましたが、55ページも、従来どおりの規制の対応でいけるのではないか。以上が事務局の説明であった大体のポイントです。これについて、そのような方向で更に細かく検討していくということでよろしいでしょうか。
○安井室長補佐 1点だけ確認です。55ページの内部被ばくの測定については、従来、電離則は、吸入摂取し、又は経口摂取するおそれのある場所に立ち入る者というのは、すべからくホールボディカウンターなり何なりで内部被ばく測定を3月に1回にすることとなっています。一方、除染電離則の場合はレベル分けになっています。我々としては、200万Bqのようなレベルの除染とは桁が二つぐらい違うようなものを扱うことと、多分日々扱う濃度が異なるので、除染電離則のようなレベル分けを設けることなく、従来の電離則のようにすべからく内部被ばくを測定こととするよう考えています。そういったことでよろしいでしょうか。
○森座長 いかがでしょうか。
○南課長補佐 安井さんに確認させてください。57ページの、非密封の除染等廃棄物で使う作業室に関してです。これは、先ほど私からも説明し、安井さんの説明にもありましたが、受入れゾーンは非密封線源の取扱いのゾーンでもあります。現電離則の放射性物質取扱作業室の施設の構造をなかなか当てはめにくいゾーンだと思います。今後、実際の作業でどのような機械を使うのかなど、現実に即した新しい作業室のカテゴリーを設けて、作業者の安全を担保する。この辺は詳細に検討していただけるという理解でよろしいでしょうか。
○安井室長補佐 私が説明した資料にもありますが、実際、ダンピングヤードというものが現在ある中で、どのようにやっていくのかということです。ただ、一方、汚染を広げないという観点もありますので、今のようにシャッターを全開した状態でダンピングできるかというと、それは少し難しいのかもしれないところがあります。それは濃度限度とも関係しますが、粉じんなりがどんどん外に出ていってしまうと、当然、管理すべきエリアがどんどん広がっていく形になります。それは、後で議論が出てきますが、一定の密封措置、粉じん等が出ていかない何らかの措置が必要ではないかと思います。
○南課長補佐 我々が心配しているのは、今の電離則の、放射性物質取扱作業室の構造の規定が、拭き取りやすい構造等としての床の材質や壁面など、重機等が入ってきたときに、そういう床面はなかなか構造上難しい面もあります。汚染を拡大しないことは当然ですが、今回の受入れヤードの作業の内容によっては、施設の構造に関して再考していただける余地があるのではないかと考えているのです。
○安井室長補佐 これも後で、施設条件のところで議論があると思います。表面汚染限度を維持しようと考えて、従来の基準を維持しようという前提で今、議論させていただいています。除染がしにくい材質ですと汚染が染み込んで、ある一定の時点で汚染限度を超えてしまってその設備が使えなくなってしまうという状況もあり得ます。そことの兼ね合いだと思いますので、また後ろで議論させていただきますし、内容について協議させていただきますが、作業性を損なうことなく除染しやすいものが必要ではないかと考えています。
○松村委員 36ページにあるような非常に広い開口面がある作業場が屋外か屋内かということについてです。作業環境測定では、1面や2面が開放している程度では、まだ「屋内」としています。3面開いていれば屋外としていると思います。ちょうどガソリンスタンドで境界領域の構造があるということですが、一応、条件を決めてやっています。
○森座長 新たな作業室の辺りはまだ今後の論点で、どのような定義をするかなどいろいろあります。
○高橋室長補佐 中間貯蔵施設の関係では、前回の委員会でも説明しましたように、主に土壌が、1,500〜2,800万m3という、非常に大量のものを扱う、それも、除染の進捗もあるので、短期間で搬入しなければいけない。それはかなり広大なエリア、貯蔵施設としては現段階の想定では3〜5km2の所で扱うことになります。このようなことを考えると、実態上は、密閉された部屋というより、オープンエアで扱う作業が多く出ざるを得ないのではないかと思っています。そのような実態についても踏まえて御議論いただきたいと思います。
○東室長補佐 55ページの、管理区域の考え方についてです。最終処分場を予定している富岡町や中間貯蔵施設の双葉町とか大熊町は周辺の放射線濃度が高く、今ざっと計算してこの数字が正確かどうか分かりませんが、大体、1か月で2mSvぐらいではないかと思っています。自然放射線だけで管理区域対象となってしまいますので、その辺を少し御考慮いただきたいのです。というのは、例えば処分場に事務室を設けていますが、そこに入る、例えば郵便屋さんなど、そのような、作業に関係のない方の出入りについても、これを管理区域と見なすのは現実的ではないのではないか。その辺について御考慮いただきたいと思います。
○安井室長補佐 除染電離則の場合は、もともと、2.5μSv/hを超えると汚染物を扱わなくても線量管理等の様々な規制がかかってくる形にはなりますので、2.5μSv/hを超えると何らかの規制はかかってくると思います。ただ、事務室の場合、それを今回の電離則の中で見るのか、除染電離則の中で見るのかということはあると思います。まさに切り分けの、どこで切るのかという議論になると思います。
○森座長 今の話の54ページのウの議論というのは、結局、そのようなエリアに作ったら両方の適用が出てくる可能性があるということですね。作業しているので。
○安井室長補佐 ですから、そこは切らないといけない。法令的にはどこかで切りますので。
○森座長 はい。ありがとうございました。それでは、時間もありますので、1〜3についても、いつもどおり、終わった後に質問や御意見をメールでいただく機会を取りたいと思います。
 続いて、項目4、5に進みます。事務局から説明をお願いします。
○安井室長補佐 それでは、先取りで議論が行われていますが、設備の構造要件です。検討のポイントとしては、まず容器の使用についてどう考えるのかということがあります。電離則上は、原則として保管、貯蔵、保管廃棄、一時保管の場合には容器を使うことになっております。一部やむを得ず入らないようなもの、非常に大きな重機等についてはビニールシートで覆うなどするというのが基本で、非密封状態で貯蔵施設にそのまま積み上げているということはもともと想定されておりません。これをどうするかということで、原則として容器が基本と考えておりますが、やむを得ず非密封状態で貯蔵施設・保管施設で保管等をする必要がある場合は、漏れるおそれのない構造、あるいは耐腐食性の材料といった要件を付け加える必要があるのではないかと考えております。
 イ、先ほど議論がありましたが、放射性物質を取り扱う作業室の壁、床等の要件については、除染のしやすいものとなっております。先ほども申し上げましたように、これができないと、結果的にいずれ使えない設備になってしまいますので、表面汚染限度を守れる範囲でオペレーションできるようなものを考える必要があるということ、また、現在は室という形で4面を押さえることになっていますが、粉じん等が外に出ていくと汚染がどんどん広がっていくことになるので、一定の密閉性の担保をするような考え方も必要ではないかということを考えております。
 飛沫・粉末の飛来防止については、幕、板等を設けるということで、これは可能な限りやっていただきますが、無理な場合、先ほどありましたようにダンピングヤードにどうやってそれを設けるかということもありますので、そういった場合は個人的な防護措置でカバーするような例外規定が必要ではないかと考えております。
 取扱室からの排気・廃液、いわゆる集じん機といった設備については、従来どおり排気・廃液が漏れるおそれのない構造が必要ではないかと考えております。
 オ、これは従来の電離則には全く規定がない破砕や選別、圧縮、濃縮をする施設、施設と書いておりますが、実際には機械になると思います。基本的には人間が中に入らないものを想定している自動機械です。これについても液体を使わないのであれば気体や破砕物等が漏れるおそれがない構造、液体を使うものについては液体が漏れるおそれのない構造で、腐食・浸透しにくい材料といった要件が必要と考えております。
 カ、焼却施設です。これは従来から規定があって、気体が漏れるおそれがなく、灰が飛散するおそれがない構造となっているので、これはそのまま必要ではないかと考えております。
 キ〜ケは保管、廃棄、貯蔵、新しく新設せざるを得ない最終処分、コは中間処理です。これについては、従来は外部との区画がされていればいいということで、前提として容器にきちんと入っている状態を想定して条文が作られていましたが、もし容器に入れることが困難なものがあるのであれば、漏れるおそれのない構造を設備で担保する必要が出てきます。ここは容器を完全に使うことができるのかできないのかというところに議論が集約すると思いますが、容器を使えない場合については設備面を漏れるおそれのない構造として担保する必要があると考えております。
 5番は作業管理の措置です。62ページです。前回のコメントでは、マスクは防護係数が大きく違うということと、エアラインマスクなどを使おうと思うと設備面が対応していなければいけないということです。マスクについては、当然放射性セシウムも考えますが、ダイオキシンといったものについても有効なマスクでなければならないということで、防護係数がどこまで実現できるかについては、後ほど資料9で松村委員から御説明いただきたいと考えております。
 検討のポイントですが、ア、汚染検査の考え方です。これは、従来は作業室の出口でやることになっておりますが、いわゆるダンピングヤードのような所では、どこで車両等の汚染検査をするのかということは、非常に難しい問題です。また、従来は作業室のみを閉じておりましたが、いろいろな機械設備等から漏れ出てくる可能性があり、完全に密封された機械ではないので、汚染のおそれのある場所についての規定も入れざるを得ないと思います。汚染検査は、ほぼすべからくしなければいけない状況になるのではないかと考えております。
 除染等廃棄物を取り扱う用具については、従来はピンセットのようなものを書いておりましたが、ここに建設機械や工具が入ってくるので、それをどのように管理するのかという議論があります。容器の使用については、運搬の容器の使用は従来どおりです。
 呼吸用保護具の使用については、従来は空気中濃度の規制を行っていて、超えなければマスクは要らないということでしたが、メンテナンス等で炉の中に入る作業もあるので、空気中の限度を保持することが困難な場合もありますので、呼吸用保護具の使用の規定が必要ではないかと考えております。ただ、呼吸用保護具の規定を置く場合にも、空気中濃度に応じたレベル分けは考えるべきだと考えております。
 オ、保護衣の関係については、従来どおり、表面汚染限度を超えるおそれのある場所では保護衣等の着用ということになっています。これについては大きく変える必要はないのではないかと思いますが、保護衣のレベル分けということはあろうかと思います。放射性物質を取り扱う場合の喫煙等の禁止ですが、これは当然引き続き禁止ということになろうかと考えております。以上です。
○森座長 続きまして、資料9について松村委員から御説明をお願いします。
○松村委員 資料9は、JIS T8150で呼吸用保護具の選択、使用及び保守管理について決めております。その中に、保護具の種類によって外気にある有害物を何分の1に減らせるかという「防護係数」を与えております。防護係数というのは、非常に訓練された装着方法できちんと装着すれば、99.5%ぐらいの人に対して保証できるという数値で、合ったマスクをきちんとすれば、もっと良い防護も得られるという最大公約数的な数値です。したがって、マスクを選ぶ場合には外気の有害物の濃度を何分の1に減らせばいいかということで、防護係数の1,000というのは、1,000分の1まで減らせるという逆数で示しています。
 もう一つ肝心なことは、マスクのいろいろな形態、エアラインマスクはホースで清浄な空気を高圧配管から取って使うので、ホースでつながっているので、行動範囲が制限されます。でも、呼吸は楽です。空気呼吸器は背中にボンベを背負うので、移動範囲は自由ですが、重さが掛かるので労働が大きいです。電動ファン付き防じんマスクは、ろ過式なのですが、ろ紙を通して電動ファンで強制的に呼吸量よりも多い空気をろ過して、それを面体の中に送るので、面の中が常にほぼ陽圧です。ほぼ陽圧というのは、非常に呼吸量が多かったり、動作によっては少し外気が漏れる可能性があるということで、エアラインマスクよりは低くなっておりますが、普通の防じんマスク、いわゆる肺で呼吸するマスクは、吸っているときには面の中が陰圧になるので、緩みがあるとそこから漏れやすいのですが、そういう可能性が少なくなるので、防護が高くなります。
 ただし、電動ファン付き防じんマスクの中でもクラスに分かれているのはなぜかというと、使うフィルターが99.9%漏れないフィルターを使えば、漏れるのはほとんど面の合わせ目からの漏れだけなのですが、95%のフィルターを使うと、面体はしっかり付いていても、フィルターから5%漏れる可能性があるわけです。それと面からの漏れがあり得るということで、それを加味して計算をするために、フィルターを考慮するとこのようになってきます。中でも全面形が一番漏れが少なく、半面形はその次、フード形はルーズフィットで首のところが緩いので、そこから空気がオーバーフローするのですが、場合によっては少し漏れやすい。そういうことで、防護係数に段階がついています。
 防じん機能付き防毒マスクですが、ダイオキシンと粉じんが両方あるときにはこちらになります。その場合にも、全面形と半面形では防護率が違います。さらに、フィルターのクラスによって差が付いてきます。ただの防じんマスクも、防じん機能付き防毒マスクとほぼ同じです。ただ、半面形でも、フィルターが一番低いクラスでは80%保証しています。20%漏れるということですから、それだけでも5分の1は漏れるので、更に半面形だと10%漏れる。全体で30%漏れる可能性があるということで、3.3になってしまいます。何を使うかは、作業対応と周辺環境の汚染度によって、この中から選んでいくことになります。以上です。
○森座長 それでは、先ほどの論点の資料の59〜63ページまでについて、御質問、御意見がありましたらお願いします。
○松村委員 保護衣についてですが、保護衣で完全に密閉というのは非常に大変なものです。それこそサリン対策で使うようなものなので、それはとても無理なのですが、普通の作業着でも、作業後のクリーニングや除染を含めた制度を作っていただきたいと思っています。
○杉浦委員 先ほども環境省からありました60ページのイの壁、あるいは床の材質の件ですが、現状どんなものでできているのか。今の電離則が適用されるような施設ですと、ロンリウムみたいな本当につるつるのものしか認められていない部分があって、場合によっては、今は平打のコンクリートみたいなものであれば、除染ということであれば、ある程度汚染が認められたら補修し直すという考え方もあります。大事なのは汚染の拡大ですから、染み込んでしまえば固着性の汚染であれば外部線量には効いてきますが、汚染の広がりはないということですので、現状がどういうものでできていて、どこまでのものを要求するのかは、かなり重機類が入ってくるというところで考えなければいけないと。
 一方、汚染の程度を測定することも義務付けるわけなので、そういうザラザラしたものですとスミア法は使えないので、直接測定になるかと思うので、複雑な関数を取っておかなければいけないということがあると思いますが、余りここを除染がしやすいということで、除染の方法は我慢し難い汚染があれば取ってしまえばいいということで、そういう方法もあるのではないかと思います。
 もう一つは、もう論点は出ているかと思いますが、63ページの管理区域をある程度きちんと決めようということは正しいと思いますが、作業者の出入り管理のところで、出入口付近でどうのこうのということで、電離則では今ここから入るということを管理して、境が非常に厳しかったわけです。この辺りで作業を整えて、その上で入っていくということで、測る場所なり管理区域から出る、出ないといった部分が、こういう施設の場合はもう少し緩やかな出入り管理ができてもいいのではないかというのが、放射線管理をやってきた者としての考えです。その辺りを余りかっちりやると、作業自体が非常に煩雑になるのではないかと思います。
○安井室長補佐 環境省からお答えいただいたほうがいいのかもしれませんが、現状ダンピングヤードなども完全にコンクリート打ちっ放し、若しくは普通のアスファルトなので、電離則の従来の基準には合致しないものがほとんどだと思います。ただ、東京電力の福島第一原発の車両用の除染場などもあって、あそこは管理区域的な扱いをしようとしていて、車両が入っても耐えられ、かつ除染しやすい材料もあるにはあるようです。少し単価は高いと聞いていますが、ある程度不可能ではないと考えております。
○森座長 技術的な検討ということですね。ほかにいかがですか。
○高橋室長補佐 中間貯蔵施設の関係でお願いがあります。先ほど申し上げたとおり、今回は使うもののほとんどが土ということです。扱う施設についてもまだ技術的な検討をしておりますが、今、地元と話をしている中では、例えば谷地形を活用して貯蔵するということを想定しているとお話させていただいております。谷地形というのは、幅が数百メートルにもわたる所とのイメージなので、かなり大規模なものになります。そういったことを考えると、容器に入れて埋め立てることが果たして可能なのか、考えなければいけないと思っております。それは構造上かなり厳しいのではないかという議論も出ております。
 一方で、土壌については溶出がしにくいのではないかということもあるので、そういったことも考えながら、安全性を担保するにはどういった施設にすべきかを考えなければいけないと思っております。こういった状況にあるということを御配慮いただければと思っております。
○森座長 今のは60ページのキ〜コの辺りの議論だと思いますが、容器に入れられないものもあるだろうと。
○高橋室長補佐 想定もしなければいけないかと思っています。
○森座長 その場合どうするかという話については、技術的に検討していくという理解でよろしいですね。ほかにいかがでしょうか。
○安井室長補佐 事務局からお伺いしたいのですが、写真で御覧になったような、いわゆるダンピングヤードみたいに車が出入りするような所で、効果的な汚染管理をどうすればいいのか非常に困っております。従来の除染電離則だと、作業場から出ていくときには除染をして、表面汚染を測って出てきなさいということにしていますが、作業場は区画できちんと分かれていないので、近傍に設けるというざっくりした書きぶりになっていますが、少なくとも設備の場合は、設備の敷地の外に汚れたまま出ていくことはあり得ないのかなと考えております。最悪の場合は敷地全体を汚染された区域と考えるとか、その辺りについて御意見等はありませんか。
○杉浦委員 従来、電離則が適用されているようないわゆる汚染施設、原子力施設で、汚染源が非常にコンパクトで、施設あるいは取り扱う場をきれいに管理すべきだというものと、莫大な量の汚染された物を扱うものと、同じ考え方を適用するのは無理があって、安井さんがおっしゃったように、とんでもない汚染が外に出ていくことに気をつけるのが一番大切で、ものすごく高い汚染があって、そこに作業者が近付くと、吸引したり被ばくをしたりということも抑えなければいけませんが、何となくその中は汚染しているのだというのが現実的なのではないでしょうか。従来の原子力施設で、例えばどこかから何リットルの汚染された水が漏れましたという、ニュースになるような管理の仕方は無理なのではないでしょうか。
○名古屋委員 受入れ施設というのは、多分仕分けされたものを持ってくるので、一律ではないと思うのです。33ページに書かれている、ごく一般的な家庭ごみから始まって全部出てくるというような形のものと、土壌で持ってくるものは当然違うので、そこを仕分けすることによって行程が全部違ってきます。例えば、土壌汚染だったら別段粉砕することはありませんが、ちゃんと漏れない容器に入れればいいので、受入れ施設の仕分けをすることによって規制の振り方は違ってくるのではないかと思います。その辺りはちゃんとしてほしいと思います。
○森座長 先ほどの事務局の確認についてはいかがですか。
○安井室長補佐 名古屋先生がおっしゃるように、容器に入れてそのまま埋めるとか、そういった設備についてはかなり汚染がないでしょうし、土壌の場合もそうだと思います。ただ、災害がれきのように明らかに仕分けをせざるを得ないものについてはまた違うと思いますので、そういった状況に分けた考え方は検討させていただきます。
○名古屋委員 例えば、普通のものとほかのものとで粉砕の仕方も違いますし、物によっても違うかなと思います。
○安井室長補佐 汚染というか、作業性ということから考えると、人間が仕分けなければいけないかどうかというところだろうとは思います。
○森座長 先ほど松村委員から呼吸用保護具の細かい分類分けの御説明がありましたが、これは63ページのエに当たると思いますが、実際にどういう保護具を使うのかということでレベル分けをしようとすると、どのように規定をするのかということになるわけです。この点についてはどのようなお考えなのでしょうか。
○松村委員 ダイオキシンについては、作業ごとに使う保護マスクと保護衣の種類をかなり割り付けております。炉のそばで温度が高い所が一番危険なのですが、エアラインマスクが焼却炉のそばでは使えるような状況になっていると思うのです。また、炉から離れた所で、温度が低い所では蒸気になっているダイオキシンは考えなくていいので、その場合にはダイオキシンがあっても粉じんに付いていると考えていますから、防じんマスクでいいと。電動ファン式は、10年前は今ほど使われていなかったのですが、今は電動ファンが商品としても非常によくなって、新製品もたくさん出てきていますので、是非入れていただきたいと思います。そういうものを使えば苦しさも少ないので、かなり長時間連続で使えます。
○森座長 現状のものをどう実際の作業に割り付けているかが、今回も大事だということですね。
○松村委員 そうです。
○森座長 これも引き続き検討ということで、ほかにいかがでしょうか。事務局からも、ここは従来の規制だけではというところについてはほぼ意見が出ていますので、4と5についても追加の御意見や質問は終了後にいただく形にします。
 続きまして、6〜10をまとめて議論したいと思います。事務局から御説明をお願いします。
○安井室長補佐 それでは、64ページの「緊急措置」です。これは事故が起きた場合にどうするのかという規定で、検討のポイントとしては、従前どおり事故が発生してそれによる被ばくが15mSvを超えるおそれがある場合は、緊急作業になるということを想定すると考えております。除染と違い、200万Bq/kgを扱う場合は、緊急作業は可能性としてはあると考えておりますし、中間処理施設で仮に化学処理等を行う場合には液体を扱う可能性もあるので、この規定は必要ではないかと考えております。
 被ばく限度超え等が起きた場合の医師の診察についても、従来どおり事故発生区域内にいた方や被ばく限度を超えた方については医師の診察ということは、引き続き必要ではないかと考えております。
 7「労働者教育の内容」です。これについては、定められる規制の内容に応じる形で、対策として規定される内容に教育内容を合わせるということと、実技について求められる対策の実施に必要な範囲ということですが、放射線測定機の扱い等は引き続き必要になろうかと考えております。実施時間についても、内容に応じたアナウンスをするということです。中間処理、最終処分等で作業内容が相当異なるので、共通部分と個別に枝分かれをしたような科目の二重構成にする必要があると考えております。
 8「健康管理のための措置」です。これについては、従来の基準では雇入れ時と定期的に6か月に1回は特殊健診を行うということで、健康診断の項目も決まっているものがあるということです。今回の作業についても議論はさせていただきますが、一定の被ばくはあると思いますので、健康診断の項目について変えるのは難しいのではないかと考えておりますが、従来どおり5mSvを超えないようなものについては省略できるといった規定がありますので、そのような規定を盛り込みつつ、基本的には従来どおりの規定になるのではないかと考えております。
 9「安全衛生管理体制等」です。これについては、ダイオキシンのときもいろいろ議論があったようで、概念的には施設管理者、施設の所有者と言ってもいいかもしれませんが、そういった方と、施設の運転管理の一部又は全部を委託された事業者(運転管理事業者)、施設の保守管理の一部又は全部を委託された事業者(保守管理事業者)という三つのプレイヤーがいます。それぞれに元・下関係で下請が連なってくる可能性もありますので、その三者の責任の分担をどうするのかという議論があります。
 アですが、施設管理者については当然施設を所有しているので、最低限の設備のメンテナンス等については責任を有するということです。それに加えて、施設管理者自らが運転管理をやっているような場合もありますので、そういった場合は当然その方が元請になった上で、使う請負人も含めた安全衛生管理対策を確立することになろうかと思います。
 運転管理事業者、保守管理事業者についてどう考えるかですが、通常運転時は運転管理者が元方に当たる場合がほとんどではないかと考えております。下請が一切いない場合であれば1社で閉じますが、何社か使っている場合には元方になりますし、定期点検や修理の場合は必ず多数の業者が入ってきますので、保守管理事業者が元方事業者に該当して、元方管理を行う必要があると考えております。
 ダイオキシンの場合は、ダイオキシンの対策要項では施設管理者が主催して連絡協議会を開いて、一定の防護措置の方針等を施設管理者がイニシアティブを取って決めることになっておりますので、そういったことも当然に必要ではないかと考えております。論点としては、一元的な被ばく管理をどこまでやらせるかということがあります。元方の場合であれば一元的な管理はやっていただく必要があると思いますが、施設管理者がその施設に一人もいないような場合、そこまで一元管理を求めるのは厳しいのかもしれないと考えております。
 10番は、ほかに盛り込むべき事項はないかということですので、委員の先生方から幅広い御意見をいただければと思います。以上です。
○森座長 それでは、今御説明のあった6〜10について、何か御意見があればお願いします。
○杉浦委員 64ページの医師の診察等で、放射性物質を誤って摂取したときというのは、この条文を見れば全く当たり前のことで、それについてうんぬんするものではないのですが、文科省にあった放射線審議会がなくなって、規制庁でもまだ新しく立ち上がっておりませんが、2007年勧告の取入れの議論のときに、従来どおり電離則はこのような規定なのですが、原子力発電所での運用が、「誤って」というのは口の辺りに付いただけでも健康診断を受けるような御指導をいただいていて、ここについては有意な被ばくがあったみたいな、まさしく事故的に飲んでしまったようなとき、例えば作業をしているときに、少しずれているからと管理区域の中でマスクを付け直したときに、少し付いてしまったぐらいで医師の診察を受けさせるのではなくて、ある程度以上の内部被ばくが想定されるようなときにするのだという議論を放射線審議会でしていたところで、その議論が止まっておりますので、これについてもその精神が含まれている形で、法令になって労基署に下りていったときに、摂取したではないかということにならないようになってほしいということを確認したいと思います。
 もう一つ前に戻りますが、内部被ばくの測定でホールボディをすることになると思いますが、ホールボディを受けられる箇所というか、この法律ができたときにどこに受ける体制があるのかというところも、少し考えておかなければいけないのではないかと思います。
○森座長 今の二つの点について、事務局はいかがでしょうか。
○安井室長補佐 除染電離則のときにも杉浦先生から同様の御指摘をいただいて、誤って吸入・経口摂取した場合については、解釈通達の中で相当な事故でなければ医師の診察をわざわざする必要はないと書いてありますので、そこは踏襲したいと考えております。
 ホールボディカウンターについては、事故発災当初と比べれば大分増えてきていますので、作業者の人数がどれぐらいになるのかというマスの問題はあると思いますが、今回は施行までの期間もある程度取れるということもありますので、何とか確保できるように環境省と連携していきたいと考えております。
○森座長 今、緊急措置について二つ御意見がありましたが、よろしいでしょうか。労働者の教育の内容については、基本的に規定の内容に合わせて、又は作業の内容に合わせて行っていくということなので、ここは余り議論がないと思います。
○南課長補佐 一つ確認ですが、教育について今の条文では主体は事業者となっていますが、教育する側として事業者に求められる要件は何かありますか。
○安井室長補佐 従来から、特別教育は能力のある者であれば行って良いことになっているので、特段の教育のための資格を設ける予定はありません。ただ、実態論としては特別教育相当以上の教育を受けている方に限定することになると思います。
○森座長 よろしいでしょうか。ほかにいかがでしょうか。
 それでは、健康管理のための措置で、健康診断については一定の被ばくが見込まれる部分もありますので、従来の電離則と項目は同じというのが基本的な考え方になっていますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 安全衛生管理体制についてですが、これは施設管理者、運転管理事業者、保守管理事業者という立場があって、施設管理者は施設の管理という位置付けでしょうが、それ以外について実際の運営をする事業者を元方事業者と位置付けて管理していくといった整理の仕方ということですが、いかがでしょうか。
 最後に、何か一つここで議論と言っていた項目があったと思いますが、施設管理者が誰もいない場合に。
○安井室長補佐 施設管理者が地方自治体の場合がかなりありますので、今回の場合は国が直接処分というか、国になる可能性があって、その辺りをどう整理すればいいのか困っているところです。環境省からも何か御意見があれば伺いたいと思います。
○森座長 行政が施設管理者の場合で、誰もそこにいない場合が想定されるという辺りを技術的に検討いただければと思います。
 10「その他」について、特に何かこういった項目を盛り込むべきではないかということがありましたらお願いします。よろしいでしょうか。
 それでは、10まで一通り議論をいただきました。技術的な部分や実態がはっきりしない部分があって、まだ技術的な議論が必要な箇所が残っております。今後はいつものとおり、追加の御意見がある先生方については1月7日(金)の午前中までに御意見をいただきたいと思います。追加の質問については、事務局でいろいろな形で調べていただいたり、振っていただいたり、整理をいただくとともに、残された技術的なことについて整理をいただいて、次の骨子案につなげていただくという作業をお願いする形になります。そういった進め方でよろしいですね。
 それでは、本日の議事は、大量な資料もありましたが、非常に要点を絞った分かりやすい説明をいただいたので、何とか時間内に進めることができました。ありがとうございました。事務局に戻します。
○安井室長補佐 次回の第3回検討会は、来年1月15日(火)午後4時からの開催予定です。場所等については、追って通知します。
○得津室長 それでは、以上で第2回除染廃棄物等の処分に従事する労働者の放射線障害防止に関する専門家検討会を閉会いたします。本日はどうもありがとうございました。


(了)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 労働基準局が実施する検討会等 > 除染廃棄物等の処分に従事する労働者の放射線障害防止に関する専門家検討会 > 第2回 除染廃棄物等の処分に従事する労働者の放射線障害防止に関する専門家検討会 議事録

ページの先頭へ戻る