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2011年10月26日 第79回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会議事録

職業安定局雇用保険課

○日時

平成23年10月26日(水) 10:00〜12:00


○場所

中央合同庁舎第5号館(厚生労働省)12階 職業安定局第1会議室


○議題

・雇用保険制度について

○議事

○清家部会長 定刻になりましたので、ただいまから第79回「労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会」を開会いたします。本日は野川委員、塩野委員がご欠席です。議事に移ります。本日の議題は「雇用保険制度について」です。事務局から資料No.1と資料No.2について説明をお願いいたします。
○吉村雇用保険課長補佐 資料No.1と資料No.2についてご説明させていただきます。資料No.1の1頁の「平成23年度末までの暫定措置について」をご説明させていただきます。平成23年度末の暫定措置については4つあります。[1]と[2]が法律に書かれている事項、[3]と[4]が省令に落ちている事項です。個別の事項については、追って1つずつ詳しくご説明させていただきます。[1]は個別延長給付、[2]は特定理由離職者について給付日数を拡充しているもの、[3]は受講手当の支給額を引き上げているもの、[4]は常用就職支度手当について、40歳未満の方にも暫定的に支給しているものです。
 2頁では「平成23年度末までの暫定措置についての論点」について簡単に整理しております。[1]は、暫定措置の効果をどのように考えるのか。[2]は景気の動向、雇用失業情勢について、一部に持ち直しの動きが見られますけれども、依然として厳しい雇用失業情勢の中で、今後の暫定措置の取扱いについてどう考えるのか。この2つを論点として挙げさせていただきました。
 3頁以降で、「個別延長給付」についてご説明させていただきます。4頁では「個別延長給付の概要」です。有期労働契約が更新されなかったために離職したような方、あるいは特定受給資格者、これは解雇・倒産等によって離職された方ですが、こういう方について年齢や地域等を踏まえ、ハローワークの所長が就職は困難であると認めた方については、給付日数を暫定的に60日間延長しているものです。具体的な要件は2のところに掲げておりますが、(1)(2)(3)のいずれかに該当し、ハローワークの所長が就職は困難であると認めた方が、個別延長給付の対象となっております。(1)の類型が45歳未満の方、(2)の類型は、雇用失業情勢の悪い地域にお住まいの方、(3)の類型は、ハローワークの所長が受給資格者の知識、技能、経験等を見て、再就職のための支援を計画的に行っていく必要があると認めた方、について個別延長給付の対象になっています。
 5頁は、具体的な受給者数です。平成22年度においては36万1,679人が初回受給者となっております。直近の平成23年8月においては3万3,641人が初回受給者となっています。
 6頁は、「個別延長給付の支給状況[1]」です。右から2つ目の欄の「延長給付率」のところですが、これは個別延長給付の対象となる方で、基本手当が支給終了となる方の数で、実際個別延長給付の対象となった方の数を割ったもので、概ね7割程度で推移しております。いちばん右の欄の「支給終了率」のところは、個別延長給付が終了した方の数を、個別延長給付の初回受給者の数で割ったもので、8〜9割といった高い率で推移しております。一部100%を超えているところもありますが、これは個別延長給付の初回受給者の数というのは、およそ2カ月後に個別延長給付の支給終了者という形で出てきておりますので、同じ人を割ったものではないということで、若干100%を超えているところが出てきています。
 7頁は、支給要件別で個別延長給付を受けている方の状況です。45歳未満、地域指定、計画的な支援という3つの要件があるとご説明いたしましたけれども、45歳未満の方が約5割、指定地域の方が約2割、所長が計画的に支援を行う必要があると認めた方が約3割という状況です。ただし、要件を複数満たす場合もありますので、この場合は年齢・地域の順番で優先的にこの表ではカウントしております。
 8頁以下では、特定理由離職者について給付日数を暫定的に増やしている部分についてご説明させていただきます。9頁では、そもそも「特定理由離職者」というのはどういう人かについて説明しております。大きく2つの類型があり、[1]は労働契約期間の満了によって離職された方、[2]は正当な理由のある自己都合離職者の2つが、特定理由離職者になります。
 10頁では、特定理由離職者が給付日数が増えて、特定受給資格者と同じような給付日数になるのが暫定措置ですけれども、「特定受給資格者」というのはどういう方かというところを整理しております。大きく2つの類型があり、[1]は倒産あるいは事業所の閉鎖によって離職した方、[2]の類型は解雇あるいは賃金が大幅に低下したことにより離職した方、この2つの類型の方が特定受給資格者になります。
 11頁では、いろいろな類型がありますけれども、そういう方の基本手当の受給資格要件や給付日数はどうなっているかを整理したものです。直近にご説明いたしました特定受給資格者については、被保険者期間が離職前の1年間に6か月以上あれば、給付日数が90日〜330日支給される。一方で特定理由離職者、これがいま暫定措置の対象になっている方ですが、被保険者期間については同じく6か月以上となります。給付日数は本来ならば90日〜150日となっておりますが、暫定措置を適用されることにより、給付日数が90日〜330日という形で、特定受給資格者と同じような給付日数になっております。それ以外の自己都合の方については、被保険者期間が12か月必要というように長くなっておりますし、給付日数については90日〜150日と短くなっています。
 12頁では、特定理由離職者がどれぐらいいるかという数の整理です。平成22年度においては、特定理由離職者で初回受給を受けている方は約10万5,000人で、支給額は538億円です。内訳としては雇止めによる離職者がかなり多く、逆に言うと正当理由による自己都合離職者はそれほど多くないということです。
 13頁は、特定理由離職者の多くを占める雇止めがどれぐらい起こっているかを、労働局・ハローワークを通じて集計したものです。平成21年度においては、例えば4月は1万5,000人ほどの雇止めが見られましたが、平成23年9月には2,333名ということで、徐々に低下の傾向が見られます。
 14頁以降は、暫定措置の3つ目の「受講手当」についてご説明させていただきます。15頁では、受講手当とはどういうものかを整理しております。受講手当については、訓練の受講によって費用が増加するものを補助するものとして、訓練を受講されている日に対して支給されるものです。暫定措置として、本来1日当たり500円のところを、1日当たり700円に引き上げられているものです。
 16頁では、受講手当の額が過去どういう推移を辿ってきているかです。昭和50年に雇用保険法ができたときには1日当たり350円でしたが、以降徐々に引き上げられてきて、平成11年には600円でしたが、平成15年には若干下がって500円になり、平成21年の暫定措置の導入に伴い、暫定的に700円に引き上げられています。
 17頁では、受講手当がどのぐらい支給されているかということです。直近の平成22年度においては4万1,215名に支給されていて、支給額は約65億3,000万円ほどです。基本手当を受けている方に対して、どれぐらいの方が受講手当を受けているかというと、右から2つ目の欄にあるように6.3%の方が受講手当を受けています。
 18頁では、暫定措置の4つ目の「常用就職支度手当」についてご説明させていただきます。19頁では常用就職支度手当とはどういうものかを簡単にご説明させていただきます。常用就職支度手当というのは、身体障害者や、特に就職が困難な方が安定的な職業に就いた際に支給されるものです。暫定措置としては、常用就職支度手当の対象者に、40歳未満の方というのを暫定的に追加しています。支給額としては(3)の支給額にあるように、基本的には支給の残っている日数の40%を支給するものです。
 20頁は「常用就職支度手当の支給状況」です。直近の平成22年度においては、受給者数が1万1,225名、そのうち暫定的に支給の対象となっている40歳未満の方が多くて7,304名が常用就職支度手当を受けています。
 21頁以降は、こうした暫定措置を検討するに当たって参考になるような「景気動向・雇用失業情勢」についてご説明させていただきます。22頁は「完全失業率と有効求人倍率」です。平成23年8月の完全失業率の状況は4.3%、求人倍率は0.66倍ということで、どちらも改善の動きは見られますが、依然として厳しい状況にあると認識しております。
 23頁は「実質国内総生産の推移」です。直近の3四半期については、マイナスが続いていて、2011年4-6月期はマイナス0.5%の成長です。
 24頁は、景気に大きな影響を与える円高の状況です。本年4月7日の1ドル85円47銭から、9月21日の1ドル76円26銭ということで、およそ10円近い円高が急激に進んでおります。これは、企業にアンケートを取っている想定為替レートを大きく超えるようなレートで、景気への影響が心配されるところです。
 25頁は、企業の方々がどのようにこういう円高を受け止めているかということです。(1)で「悪影響」と捉えている企業が3分の1以上です。それでは、その円高対策としてどういうことを考えているかというと、海外調達とか輸入の拡大もありますが、海外への生産移転を検討している企業もあるということで、雇用への影響も懸念されるところです。
 26頁は、企業の倒産件数は近年どういう状況にあるかを整理したものです。リーマンショック後については、月当たり1,000件を超える倒産が起こっておりましたが、直近においては1,000件を超える件数が連続する状況にはありません。ただし直近の8月を見ますと、負債総額が7,900億円ということでかなり大きな額が出ておりますので、まだまだ安心できる状況にはないと思っております。
 資料No.2で「継続検討とされている論点」について、引き続きご説明させていただきます。1頁で「継続検討とされている論点について」、それぞれどういう論点があるのかを事務局で整理させていただいたものです。[1]基本手当の水準については、平成23年度直近の雇用保険法の改正において、賃金日額の下限等を引き上げた効果をどのように評価するのか。[2]マルチジョブホルダーについては、過去の法改正等により、雇用保険の適用範囲が徐々に拡大してきていることをどのように評価するのか。[3]高年齢雇用継続給付については、平成19年の雇用保険部会の報告において、「原則として平成24年度までの措置とし、激変を避ける観点から、その後段階的に廃止すべき」と報告書に書かれておりますが、この点についてどのように考えるか。あるいは60歳代前半の雇用の状況をどのように評価するかということがあるのかと思っております。[4]65歳以上の対処については、65歳以降の方の企業における働き方、あるいは「社会保障と税の一体改革」がいま議論されておりますので、そういうものの状況をどのように考えるのか。[5]教育訓練給付については、教育訓練給付について効果的な実施が図られているのかどうか。こういうものを、考えられる論点として掲げさせていただいております。
 2頁で、「基本手当の水準について」ご説明させていただきます。3頁で、基本手当とはどういうものかをご説明しております。先ほど、特定理由離職者とか特定受給資格者のところでも若干ご説明させていただきましたけれども、原則としては失業給付を受けるためには、離職前2年間に12か月以上の被保険者期間が必要です。ただし、解雇や有期労働契約が更新されなかった場合については6か月という形で、この被保険者期間が短くても受給できます。
 2つ目の○は、支給日数、あるいは日額というのは、離職前の賃金、年齢、被保険者期間によって定められております。特定受給資格者については90日〜330日、特定理由離職者(有期労働契約が更新されなかった方)は暫定措置として90日〜330日、それ以外の自己都合の方については90日〜150日と短くなっています。
 4頁は先ほどご説明いたしましたけれども、離職理由、年齢、被保険者期間で給付日数がそれぞれ分かれているものを、表にして整理したものです。
 5頁は「受給資格決定件数の推移」です。平成22年度においては190万人が受給資格決定を受けています。離職理由別で見ると、特定受給資格者が55万4,000人、特定理由離職者が10万7,000人、一般離職者が123万人受給資格決定を受けています。
 6頁は、実際にその月毎に受給を受けている方がどのぐらいいるかという平均を取ったものです。平成22年度においては65万人が受給しています。前年度比で見ると2割ほど減っています。
 7頁で「基本手当日額」については、平成23年の雇用保険法改正により一部引き上げられていますが、年齢によって賃金日額の上限が定められていて、それを超える部分については基本手当の日額に反映されないということです。例えば、30歳未満の方においては、賃金日額上限額が1万2,910円ということで、基本手当日額で実際に受け取れる額としては1日当たり6,455円が上限となります。これを賃金に対して基本手当日額がどれぐらい受け取れるのかという給付率で見た場合、これは[2]で例えば60歳未満のところでは、賃金の低い方については給付率が高くて80%、賃金の高い方については給付率が低くて50%ということで、賃金の額に応じて給付率は若干上下することになっております。
 8頁です。いままでご説明させていただきましたのは一般の被保険者、普通に正規の働き方をしておられる方ですが、日雇いの方についても給付があります。「日雇労働求職者給付金」といいますが、日雇いの方については、失業する前の2か月間において26日以上働いたという形で、保険料の印紙を買っていただきますと、失業した場合に給付を受けられるというものです。1日毎に給付を受けられます。給付金の日額については、賃金日額がどれぐらいだったかということによって分かれていて、1日当たり4,100円〜7,500円ほど受け取れます。
 9頁は「日雇労働求職者給付金の支給状況」です。平成22年度においては、受給者の実人員が約1万1,000人で、支給金額は92億円ほどです。
 10頁は、「短期雇用特例求職者給付金の支給状況」です。これは、季節的に雇用されている方が失業した場合について、被保険者期間が6か月以上ある方については、一時金として40日分の特例一時金が支給されるものです。支給状況として、平成22年度においては15万人ほどの方が受給しており、支給額は298億円ほどです。
 以下、「マルチジョブホルダー」について簡単にご説明させていただきます。12頁ですが、マルチジョブホルダーというのは、2つ以上の仕事を並行してされている方に対する雇用保険の適用の現行上の取扱いです。同時に2つ以上の雇用関係のある労働者については、生計を維持するのに必要な主たる賃金を受ける1つの雇用関係についてのみ、被保険者となるという整理です。ただし、その主となる雇用関係が解除されても、他の雇用関係のほうで被保険者となり得る形で雇用関係が維持されている場合については、失業状態には当たらないと判断されて給付が行われない場合もあります。
 下のほうの2で、マルチジョブホルダーと言われる方がどれぐらいいるかということです。本業、副業それぞれ両方とも雇用者である労働者の数を見ますと、2007年には102万人ほどおられて、これは雇用者に占める割合で見ますと1.8%です。それでは、本業も副業も雇用者である労働者というのはどういう方かということです。本業で見た場合には正規の職員がいちばん多くて、その次にパート、その次に会社などの役員が多いということです。
 13頁では、非正規労働者については適用の範囲がどのように拡大してきたかについて、ご説明させていただきます。平成21年については、業務取扱要領を改正し、被保険者期間の雇用見込みが、従前の1年以上から6か月以上に拡大いたしました。平成22年の雇用保険法改正において、さらに「31日以上の雇用見込み」の方に被保険者の適用を拡大しています。
 14頁では、マルチジョブホルダーに関係する雇用保険部会における主な意見を記載しております。平成22年の雇用保険部会における主な意見としては、マルチジョブホルダーの対応は技術的に難しいのではないか。平成21年の雇用保険部会の報告書では、マルチジョブホルダーという方はどれぐらい主たる生計者なのか、実態把握が十分できていないのではないか、保険料の設定・徴収についての実務上の課題があるのではないか、といったご指摘がされています。
 以下、「高齢者関係」についてご説明させていただきます。16頁は「雇用保険における高齢者の取扱いについて」です。真ん中の四角ですが、65歳以上の方は法の適用除外とされております。ただし、同じ事業主に継続して65歳以上も雇用されている場合については、「高年齢継続被保険者」という形で雇用保険に入っていただいておりますが、ただし保険料は納めなくていいということです。高年齢継続被保険者が離職した場合については、下の欄の2つ目の○ですが、「高年齢求職者給付金」が30日または50日支給されます。
 17頁は「高年齢求職者給付金の支給状況」です。平成22年度においては14万7,000人が受給していて、支給金額は約309億円です。
 18頁は高年齢雇用継続給付で、これは60歳に達した時点で賃金が下がった場合について、一部賃金を埋め合わせるような形で、支給されているものですが、平成22年度に支給した月を積み上げていくと、高年齢雇用継続給付については初回受給者が19万人で、支給金額は1,547億円です。
 19頁は、高年齢雇用継続給付の支給状況をもう少し詳しく整理しております。平成22年度においては、先ほど1,547億円と申しましたが、実際どれぐらいの方が受けているか。これは支給した月を積み上げたものですので、1か月当たりで見ますと12か月で割った632万月分支給していて、1か月当たりの平均給付額は2万4,000円ほどです。
 20頁は、高年齢雇用継続給付について、先ほどは平均で2万4,000円ほどと申しましたが、もう少し詳しい支給の分布を見た場合に、1か月当たり2万5,000円〜3万5,000円受けている方が最も多いという状況です。
 21頁は、高年齢者の関係に影響を与える年金の支給開始年齢の引上げの状況です。一階部分については、2001年度から3年毎に1歳ずつ引き上がっていて、二階部分については2013年度から3年毎に1歳ずつ引き上がっていきます。
 22頁は、高年齢者が何歳ぐらいまで働きたいかというアンケートを取ったものです。「働けるうちはいつまでも」がいちばん多くて、次に「70歳ぐらいまで」という方が2割おられます。
 23頁は「就業率の国際比較」を取ったものです。よく言われているように、日本の場合は高年齢者が就業している割合がほかの国に比べると高いということです。
 24頁は、年金についていまどういう議論がされているのかを整理したものです。1つ目の○のように、年金分野の改革項目として、年金の支給開始年齢の引上げ等が現在議論されています。25頁は、いまこういうスケジュールで議論をしているというものを整理いたしました。
 「教育訓練給付関係」について、ご説明させていただきます。27頁は、「教育訓練給付」というのはどういうものかということですが、労働者が主体的に能力開発に取り組むことを支援するものです。その結果、教育訓練に費用がかかった場合に、費用の一部を負担するものです。被保険者期間が3年以上あった場合に、費用の20%相当額、上限は10万円ですが、これを教育訓練給付という形で支援させていただいております。
 28頁は、教育訓練給付がどれぐらい支給されているかという状況です。平成22年度においては12万4,000人が受給していて、支給金額は45億円ほどです。
 29頁は、教育訓練給付をやっている講座ですが、ここで講座を受けて修了した方にアンケートを取っております。その結果について、以降でご説明させていただきます。具体的な結果は30頁です。受講を開始した段階で働いていたか、働いていなかったかというアンケートを取ると、約5割の方が「働いていた」ということです。[3]の「受講の効果」としては、就業していたと回答された方においては、「円滑な転職に役立つ」と答えた方が26%でいちばん多いです。働いていなかった方の場合は、「希望の職種・業界で就職できる」という方が45%でいちばん多いです。
 31頁は、受講した後で就職されましたかということを、働いていなくて講座を受けた方に聞いたところ、約5割の方が修了後6か月以内に就職していました。講座の教材、カリキュラム、内容について、満足されましたかとお聞きしたところ、約8割の方が「大変満足」「おおむね満足」という回答をしています。
 駆け足でしたが、資料の説明は以上です。
○清家部会長 ただいま説明のありました内容についてご意見、ご質問がありましたらお願いいたします。
○古川委員 暫定措置についてですが、資料No.1の22頁でも完全失業率と有効求人倍率を出していただきました。暫定措置を作ったときと今を比べると改善はしているものの、やはり完全失業率も4%台半ばで高止まりをしておりますし、有効求人倍率も全国的に1倍を切っている状態です。この暫定措置は、再就職までの切れ目のない生活保障にとても役立っていると評価しており、まだ雇用情勢は厳しいと思いますので、回復するまでしばらく継続すべきではないかと思います。
○清家部会長 それは、ご意見ということでよろしいですか。
○古川委員 はい。
○坪田委員 質問です。1つは延長措置の対象になった人の再就職の状況がどうなっているか。もう1つは、資料No.1の7頁の「個別延長給付の支給状況[2](支給要件別)」とありますが、個別支援を見ると0のところと1万人以上いる所があります。ハローワークの所長が判断するということなのですが、全国的な統一的な基準みたいなものをもって判断しているのかどうかを教えてください。
○吉村雇用保険課長補佐 1点目の再就職の状況については、そのものずばりのものがあるかどうか分かりませんけれども、個別延長給付をどのように評価するか、という資料をいま整理しておりますので、次回以降の部会において何らかの形でお示しさせていただければと思います。
 2点目の、ハローワークの所長が個別に支援が必要と判断をする場合に、何か統一的な基準はあるのかというご質問です。個別延長給付についてはどういう形で取り扱うかという業務取扱要領を、厚生労働省から各労働局に通知しております。その中で、これまで一生懸命求職活動をしている方であるとか、計画を作って今後支援をしていかなければいけないような方という形で、統一的な基準をハローワークのほうに、厚生労働省から指示という形で示しています。
○坪田委員 それは、定性的なものを示しているわけですよね。
○吉村雇用保険課長補佐 はい。
○坪田委員 数量的にこうだとか、数字的な目安みたいなものは何か作られていますか。あくまでも所長の個人的な判断になってしまうのですか。
○吉村雇用保険課長補佐 坪田委員がおっしゃられるような、定量的なものはありません。ただ、どんな方でもいいのかということではなくて、個別延長給付をすることによって、計画を作って支援していくことにしておりますので、そういう計画に沿って支援していくことによって就職につながる方、ということで基準としてはお示ししております。
○坪田委員 そうすると、0が多いというのは何か理由があるのですか。
○吉村雇用保険課長補佐 資料の説明のときにも若干触れさせていただいたのですが、1人の方でいくつもの要件を満たしている場合があります。例えば45歳未満、かつ指定されている地域に住んでいる方の場合については、どの理由で個別延長給付をしたかということが正確には取れないものですから、このデータを集計するに当たっては、まず45歳未満というのが該当した場合については、たとえ指定地域に住んでいても、45歳未満のところで集計させていただいています。逆に言うと、指定地域に住んでいる方については、ハローワークの所長が個別支援するというところには計上されてこない形になっておりますので、この集計表では個別支援のところが0ということでカウントされています。
○坪田委員 東京、神奈川、新潟は指定地域が0で、個別支援がこれだけあるということは、45歳以上の人たちが多いということですか。
○吉村雇用保険課長補佐 東京、神奈川は指定地域ではありません。ここは雇用失業情勢がそんなに悪くないということで指定されていません。神奈川ですと、45歳以上の方で、ハローワークの所長が計画的に支援すべきと判断して、個別延長の対象となった方が1万5,000人ほどいるということです。
○坪田委員 一応、説明はわかりました。
○清家部会長 次回以降、必要な資料を提出してください。
○岩村委員 資料No.1の17頁の「受講手当の現状」のところのいちばん上の欄が空白になってしまっていて、各行が何を指しているのかがわかりにくいのです。年はわかるのですが、各行が何を指しているのかがわからないので、資料を出す際に補完していただければと思います。
○吉村雇用保険課長補佐 コピーの状況が悪くて申し訳ありません。口頭で補足させていただきますと、いちばん左の欄は、年度です。左から2番目は、受講手当を受給されている実人員です。3つ目の欄は、基本手当受給者の実人員で、雇用保険を受けている方の数です。実際に雇用保険を受けている方のうち、どれぐらいの方が受講手当を受けているのかが右から2番目の欄です。いちばん右の欄が、実際に受講手当としていくら支給されているかを記載したものです。
○岩村委員 ありがとうございました。
○遠藤委員 先ほど坪田委員がお尋ねになったこととかかわりがあるかと思うのですが、計画的に支援を行う必要があると認めた者について、所定給付を受給している間のハローワークのかかわり方が、個別延長給付になったときにどう変わってくるのか、もう少し見える形で資料の提供をいただきたい。それが1点目です。
 2点目は素朴な質問です。先に広域延長給付で90日間という数字が出てきたのですが、個別延長給付における60日間、この60日の根拠みたいなものがもしあるのならば教えてください。
 3点目です。ある労働者が所定給付を受けた後、個別延長給付を受けました。そして再就職することができました。一定期間働きましたが、ただ事情があって退職することになり、所定給付を受けました。その次に個別延長給付という組合せがあり得ると思うのですが、その場合に例えばインターバルのような、何か制約的にかかる仕組みがあるのかどうか、ということです。
○吉村雇用保険課長補佐 1点目の個別延長給付に変わるとどうなるかというのは、資料のほうを整理させていただければと思います。2点目の個別延長給付はなぜ60日かということですが、これについては以前この制度について議論した際に、基本手当が支給終了になってから再就職される方を調査したときに、大体2か月以内に就職される方が5割ほどおられたというデータがあり、それを基に60日ぐらい延長すればかなりの方が、再就職までの間の生活の保障が受けられるのではないかという考え方に基づき、60日延長させていただきましたという経緯があります。
○鶴谷雇用保険課長補佐 インターバルは特にありません。要件を満たせば個別延長はもう一度できることになります。
○遠藤委員 これからの議論として、特に3点目です。もちろんセーフティネットの拡充に向けた取組みの中での議論ということなのですが、インターバルを置く必要があるのかないのか、その辺のところも、延長するかしないかの議論と合わせてできればと考えています。
○吉村雇用保険課長補佐 わかりました。
○遠藤委員 暫定措置にかかわることで2点教えてください。1点目は受講手当の200円引き上げていることについて、これもおそらく当時議論があったかと思うのですが、その200円を引き上げた背景がありましたら教えてください。
 2点目は、常用就職支度手当で、40歳未満の方々を対象にしたことです。現行では、40歳未満の方々を対象とした雇用政策がいくつも走っていると思います。そういう中で、全体からみて支度手当の対象に追加したことによる効果について、何か見せていただけるようなものがありましたら、次回以降お示しください。
○吉村雇用保険課長補佐 受講手当を引き上げた背景については、訓練をしていただいて、しっかりした仕事に就いていただくことのインセンティブを上げたいということで、受講手当を暫定的に引き上げさせていただきました。
 40歳未満の方について、常用就職支度手当の対象としていたことによる効果は何かあるかということですが、資料No.1の20頁に、例えば「常用就職支度手当の支給状況」を整理しております。常用就職支度手当については、1年以上の安定的な雇用になった場合についてのみ支給されるもので、今回暫定的に対象としております40歳未満の方について、例えば平成22年度においては7,300人が支度手当を受給しております。こういう方たちが受給されているということは、それなりに安定的な職業に就いているということで、こういう人数の方が安定的な雇用につながっているということで、一定程度の効果はあったのではないかと理解しております。
○遠藤委員 1点目ですが、受講手当そのものがインセンティブを高めるためというのが、本来、制度上目的とされた中身なのかを教えてください。私は、単純に教材費相当を賄ってもらうための目的で設置されたと理解していたものですから、それを教えてください。
 40歳未満の方々については、常用就職支度手当を受給しているという数字なのですが、これが対象になったからということで効果があったのか、それとも他の施策との兼ね合いの中で効果が上がってきたのかを教えてください、ということで先ほど質問させていただきました。
○吉村雇用保険課長補佐 受講手当についてですが、おっしゃるとおり受講する際にかかってくる費用もあります。こういうものを負担するというのが第1の目的です。もう1つの面としては、先ほどお話しましたとおり、こういうものを支給することによって訓練を受けていただき、安定的な職につなげていただくということが2点目です。費用弁償の面、あるいはインセンティブの両面があるのかと思っております。
 常用就職支度手当の受給と他の施策との関係というところですが、おっしゃるとおり現行で40歳未満の方についてはいろいろな施策がとられております。ただ、常用就職支度手当を受けておられる7,000名の方が、常用就職支度手当の結果なのか、あるいはほかの施策の支援によって、こういう方が出てきているのかというのを、直接的に効果として切り分けるというのは、現状では難しいと思っておりますので、いま直ちにお答えすることはできない状況です。申し訳ありません。
○遠藤委員 意見を1つ言わせていただきます。これから議論を深めていくということなのですが、受講手当については、仮に500円に戻したとして、500円で教材費を賄いきれないという現状があるのであれば、暫定措置をこのまま引き続き講じていく必要があると思うのです。そうでない限りにおいて、これを続けていくという状況にはないのかと考えているところです。
○清家部会長 遠藤委員のご意見は、先ほどのインターバルの件と、受講手当の件は、この場で議論をしてはどうかというご意見ですか。
○遠藤委員 はい、そうです。
○清家部会長 いかがでしょう、労働側は何かありますか。
○新谷委員 暫定措置については、先ほど古川委員が申し上げたように、私どもとしては雇用情勢が厳しい中にあって、これは当面継続するべきではないかというのは冒頭に申し上げたとおりです。資料No.2について発言してもいいですか。あるいは暫定措置がまだあるのだったら議論をしたほうがいいですか。
○清家部会長 遠藤委員が指摘された点は、また引き続き議論するということでよろしいのですか、それとも本日この場で少し議論しますか。インターバルの件と、受講手当の件についてですが。
○遠藤委員 もう少し関係資料をいただいてからのほうがよろしいかと思います。
○清家部会長 それでは、そのような形で事務局のほうで準備をお願いいたします。
○新谷委員 資料No.2で、継続検討とされている論点がいくつかありますけれども、最初の基本手当の水準について申し上げます。この基本手当の水準はご承知のとおり、平成15年の改正で引き下げられて今日に至っております。当時の状況というのは、かなり厳しい雇用情勢で、失業給付がどんどん出ていく。積立金の残高が4,000億円程度まで減少した中で、保険料の引上げとともに給付水準の引下げを苦渋の決断で決めたわけです。
 しかし、今日の積立金の残高が5兆5,000億円まで回復してきておりますし、その一方で保険料率のあり方についても、今年の雇用保険法の改正で、法定保険料率の引下げを決めています。私どもとしては、今日の雇用保険の特会の状況から見ても、かつ今の厳しい雇用情勢から見ても、長期失業者が非常に多いといった状況から見ても、セーフティネットの強化という視点で、給付水準についても見直しをする時期にあるのではないかと思っています。
 もちろん、これは求職へのインセンティブということは当然あるわけですが、失業給付の基本手当というのは、失業中の生活を支えるという視点が重要だと思っております。これは、一方で求職者支援法の10万円という論議との関係でも申し上げたところですが、どのように生活を支えていくのかといった意味では、賃金日額の上限のあり方であるとか、下限のあり方であるとかといったところも含めて、この給付水準の引上げについて検討されるべきではないかと思っております。本日は、具体的にどこをどういうふうにとは申し上げませんけれども、とりあえず入口論議として、給付水準の引上げについては是非検討するべきだということについて申し上げておきます。
○清家部会長 その点についても、これから少し議論をしていくということですね。
○新谷委員 はい。
○遠藤委員 まさにこれから議論ということですから、いろいろな資料を見ながら検討させていただければと思っております。そういう意味で、被保険者の範囲が拡大しているということであり、保険財政への影響を極めて慎重に見ていかなければならないと考えております。積立金が大変積み上がっている時期から、急激に枯渇状況に至るということも過去に経験していますので、この辺は慎重な対応を求めていきたいと思っております。
 併せて、10月1日から新しい求職者支援制度も走っています。新たなセーフティネットの組合せも含めながら、労働市場全体でどのような仕組みになっているのかについても十分踏まえた上で、セーフティネットの拡充に向けて議論を深めてまいりたいと考えております。
○清家部会長 それでは、この点は引き続き議論を深めていくことといたします。
○山本委員 継続検討ということの1つで、マルチジョブホルダーへの対応について意見を述べさせていただきます。考えなければいけないのは、育児だとか介護といった諸事情で会社を退職した場合の再就職は、大体非正規雇用というのがいまの現状です。その多くが仕事のかけ持ちで収入を確保しなければいけない、といったマルチジョブホルダーというのは少なくないという現状だと思います。こういう人たちに対するセーフティネットがまだまだ未整備だと思っておりますので、これを適用させる方向で検討していくことが大切ではないかと考えます。
○遠藤委員 その件で資料をいま一度確認させてください。マルチジョブホルダーについて資料の12頁です。本業も副業も雇用者である労働者の数ですが、これは本業の部分で雇用保険の適用を受けているという前提で集計されているものなのでしょうか。
○吉村雇用保険課長補佐 資料の12頁の「本業も副業も雇用者である労働者の内訳」ですが、これは総務省の「就業構造基本調査」によって調査されたものです。遠藤委員がお話をされましたような、雇用保険に入っているかどうかという基準で質問はしておりません。本業の方が、仮に正規の職員であったとして、通常であれば入っているとは思いますけれども、実際に入っているかどうかということまではわからないデータです。
○遠藤委員 そういうことでは、2つ以上の雇用関係にあるといっても、実際に雇用保険の適用の有無がどうなっているのかわからず、実態が見えてこない中で、議論を進めていくにはちょっと心許無いという気がしております。整理していただいておりますように、過去に何度もこのテーマは議論してまいりましたが、実際に仕組みを考えたときに、どちらから保険料を徴収していくのか、あるいは割合をどう考えていくのかということがあります。また、2つ以上の雇用関係で、どれか1つが欠けたときに、失業状態と見るのかどうなのかなど、いくつも指摘されている法技術的な課題や実務上の問題があります。今回結論を出すということではなくて、少し期間を置いて、あるいは期間をかけて継続的に見ていくテーマではないかと思っております。山本委員がおっしゃるような状況下の中で働いている方がいるということのご指摘は、まさにそのとおりだと思っております。
○井上委員 65歳以上への対処についての意見です。現在、社会保障審議会の年金部会において提案されております年金支給開始年齢の引上げ、それから現行のスケジュールの前倒しについては、希望者全員の65歳までの雇用がいまだにまだ確保されていない中での検討であるということで、私ども労働側は反対している立場です。安易に65歳以降の者も雇用保険の適用対象とすると、65歳以上の高齢者も社会の担い手として活用することによる社会保障費負担の緩和を目的とした、年金支給開始年齢の更なる引上げにつながりかねないと思っておりますので、現行制度は維持すべきであることをここで申し上げておきます。
○新谷委員 いま高齢者の話が出ましたので、併せて高年齢雇用継続給付についても意見を申し上げます。いただいた資料の18頁に、平成22年度に初回の受給者数が約20万人だったという数字が出ております。これをどのように見るかということだと思うのです。厚労省が調査している、今年の「高年齢者の雇用状況」集計結果の中で、定年到達者が43万5,000人いると示されております。そのうち定年後に継続雇用された方が32万人いるという数字もあります。これは、もちろん31人以上規模の企業だけなので、30人以下規模の企業の状況はわかりません。仮にその数字を基にこの20万人を見たときに、かなり高年齢雇用継続給付の活用実態としては定着しているのではないかと思っております。
 本来、高齢者の賃金のあり方というのは、労働の対価としてきちんと評価されて、賃金水準が形成されるべきだと思うのですが、残念ながらいまの継続雇用の中では、一律的に賃金が減額されてしまう実態にあるようであります。もちろんそのことはそのこととして、また対応が必要であります。いま実際的には高年齢雇用継続給付というのは、在職老齢年金制度とともに、60歳以降の生計を支える公的給付としてかなり機能しているのではないかと思っております。
 ご承知のとおり2013年から、在職厚生年金の支給開始年齢の繰上げが始まりますので、一方の公的給付である在職老齢年金制度がなくなっていくことから、もうひとつの公的給付としての高年齢雇用継続給付の重要性がさらに高まってくるのではないかと思っております。別の部会でありますけれども、我々としては雇用対策基本問題部会の中で、希望する者誰もが65歳まで雇用されることを確保するべきであると意見を申し上げております。今日現在、希望者全員が65歳まで働ける企業はまだ半数にも達していない47.9%となっております。今後、政策誘導としても、高年齢雇用継続給付を存続・拡充させることにより、希望者誰もが働き続けられる環境を整備していく政策的な意義は、まだ残っているのではないかと考えております。
 そういった意味で、超高齢社会の中で国としても果たす責任を考えて、政策的にも超高齢社会を乗り越えていくことから言えば、平成19年改正で一旦廃止になりましたけれども、ここに対する国庫負担8分の1というものは、是非復活させるべきではないかと思っております。
 高年齢雇用継続給付も、制度ができて以降、平成15年改正で一度支給要件が厳しくなるとともに給付率が引き下げられておりますので、今日的にこの厳格化と引下げが妥当であったのかどうか、この給付率と要件のあり方についても改めて見直しをするべきではないかと思っています。これは、活用実態としては定着している制度ですので、制度のあり方についてもう少し突っ込んだ論議が必要ではないかと思っております。以上です。
○遠藤委員 まさに、ただいま新谷委員からおっしゃっていただきましたように、高年齢雇用継続給付について、高齢者の雇用促進に大いに寄与している実態は明らかです。いくつかの論点をご指摘いただきました。存続、その際に拡充を図っていく、さらに国庫負担を再投入していくということであり、私どもも全く異論はありません。その方向でご検討いただければと考えております。
 2つ目として、65歳以上への対処に関してです。こちらも井上委員からご指摘がありましたように、65歳以上の方々を労働政策の中でどのように位置づけていくのか、これは大変大きな問題だと思います。そういうことを考えると、現行の枠組みをいまは維持すべきであると考えております。65歳以上の方々についての議論は、今回は行わなくてもいいのではないかと考えております。以上です。
○亀崎委員 教育訓練給付のあり方についてということで、昨年の部会でも指摘したことでありますが、もう一度改めて申し上げたいことがあります。29頁から「『教育訓練給付指定講座』修了者アンケート調査」があります。その中の30頁の[3]に「趣味・教養に役立つ」と答えた人が、受講中に就業していた人の割合が16.9%となっています。就業していなかった人の割合が17.7%いるということです。こうした講座というのは、労働者が主体的に能力開発に取り組むことを支援し雇用の安定等を図るためという、本来の目的に沿っていると言えるのかということです。そもそもこの調査というのは、趣味とか教養に役立つという選択肢を設けていること自体が、教育訓練給付の目的に合っていないのではないかと考えます。教育訓練給付の講座を目的に合ったものに絞るべきだという意見を申し上げます。
 もう1つは[2]の「受講開始時の状況」についてですが、受講開始時、約5割が就業中との結果が出されています。その内訳を見ると「正社員」が31.6%、「非正社員、派遣社員」が15.6%ということで、非正規は正規の約半分程度となっています。非正規労働者は、勤務先の会社が教育訓練を提供する機会が、正社員よりもはるかに少ないのが現状でありますので、企業外での教育訓練を余儀なくされている非正規労働者にも、広く利用される制度にする必要があるのではないかと申し上げておきます。
○清家部会長 いずれもご意見ということでよろしいですか。
○亀崎委員 はい。
○岩村委員 本日は入口の議論なので、あまり具体的な話を申し上げるつもりはないのですが、給付水準の件です。総論的に考えるといくつか考えるべき要素が含まれている問題で、なかなか容易に結論は出ないのかという気がしています。水準の問題と、求職へのインセンティブとの関係をどう考えるかという問題があって、そこをどう見るかを検討しなければいけないだろうと思います。
 積立金との関係でいうと、それを給付を上げる方向で使うことを考えるのか、保険料をいじるとしても法律上の制約があるのでそう簡単ではないのですけれども、保険料をいじるということで、例えば事業主、あるいは現在の被保険者、雇われている人に還元するのかという方向と、大きく言うとその方向があります。
 実は、後者も重要な要素です。いま政府全体での動きを見ると、第1に健康保険の財政が非常に悪化していて、協会けんぽも確実に保険料が上がる。それから健康保険組合もかなり苦しいので、場合によっては保険料が上がる可能性が出てくる。これはどうなるかわかりませんが、社会保険を短時間雇用のところに適用拡大の議論をしています。それもいつという問題はありますが、それがもし実現するという話になると、当然、労使双方共に保険料負担が増えてくるということがあり、介護保険も同じような状況にあります。年金部会のほうの議論はよくわからないのですが、将来の見通しによってはいじる可能性があるのかもしれませんが、わかりません。
○清家部会長 標準報酬の。
○岩村委員 標準報酬の上限を上げるという話がありますので、そのような形で全体として雇用している事業主、それから労働者双方にとって、全体として見て保険料負担が上がってくる可能性がかなりあります。そういう全体の見合いの中で、雇用保険料の問題をどうするかということを考える必要があるのかという気がしております。
 高年齢雇用継続給付については、労使がおっしゃるようにいまの高齢者、特に60歳代前半層の雇用を支える上での、ある意味でシステム的に組み込まれてしまっている仕組みであることは確かで、私もそこはそうだと思っております。ただ、これも全体として見ると、年金の支給開始年齢を上げていった代わりに、そこの部分を一部ではありますけれども、雇用保険で引き受けている問題でもあって、今後高齢化が進んで、団塊の世代の人が入っていく中で、現状のままでずっと行くのかということは、すぐではないにしても、高年齢雇用継続給付のあり方というのは今後考えていく必要があるのかなと。おそらく高年齢雇用継続給付がなくても、65歳まで皆さん安心して働けるというふうになるのが理想型なのだと思いますが、そこで仮に何らかの目標を考えるのだということを大所高所から考えるのであれば、高年齢雇用継続給付のことも、すぐにではないにしても、長期的にどういう制度設計をして今後持っていくのか、ということを検討する必要はあるのかと思っています。以上です。
○清家部会長 いま岩村委員にまとめていただきましたが、この検討課題については前広に、例えば社会保障制度全体の中での位置づけ等も含めて議論していければいいかと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 本日は議論の取っかかりということですので、この程度にさせていただきます。本日の議事録署名委員として、雇用主代表は藤原委員、労働者代表は山本委員にお願いいたします。委員の皆様にはお忙しい中をありがとうございました。次回の日程等については、事務局において改めて委員の皆様にご連絡させていただきます。


(了)
<照会先>

厚生労働省職業安定局雇用保険課企画係
(TEL)03-5253-1111(内線5763)

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