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2011年1月18日 第73回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会議事録

職業安定局雇用保険課

○日時

平成23年1月18日(火) 18:30〜20:00


○場所

中央合同庁舎第5号館(厚生労働省)12階 職業安定局第1会議室


○議題

・求職者支援制度について

○議事

○清家部会長 ただいまから、第73回雇用保険部会を開会いたします。
 本日の出欠状況ですが、野川委員、塩野委員がご欠席です。また、本日は坪田委員の代理人として、日本・東京商工会議所産業政策第二部・佐藤担当部長がご出席です。いまちょっとご報告がありましたが、林委員は少し遅れて到着されるということです。
 なお、いつも同様、本日は資料の関係で、職業安定局総務課の首席職業指導官室の中村補佐、そして職業能力開発局総務課の松本企画官、さらに能力開発課の渡部補佐にもご出席いただいています。
 それでは議事に移りたいと思います。今回は、前回までの議論を踏まえまして、私と事務局で相談をしまして、資料を事務局にご用意いただいております。
 それでは、事務局から、資料についてご説明いただきます。
○坂井派遣・有期労働対策部企画課長補佐 最初に資料の確認をさせていただきます。資料No.1としまして、「求職者支援制度について(案)」、資料No.2としまして、「求職者支援制度の財源について(素案)」です。資料No.3としまして、「求職者支援制度関係資料(その1)」、資料No.4としまして、「求職者支援制度関係資料(その2)」、資料No.5としまして、「参考資料」となっています。お手元にございますでしょうか。
 それでは、資料の説明に入らせていただきます。最初に資料No.1です。先ほど部会長のほうからご発言いただきましたように、前回までのご議論を踏まえ、部会長ともご相談させていただいた上で、修正を何点かさせていただいています。3頁の「給付要件について」ですが、3つ目の○にいくつか修正があります。下線を引いておりますが、少し飛んでしまいますけども資料No.4のほうと一緒にご説明をさせていただきます。資料No.4の「給付要件の考え方(案)」ですが、前回事務局のほうから案を提示させていただいたわけですが、金融資産要件に関すること、そして土地・建物に関する要件についてご意見をいただきましたので、若干修正をしています。具体的には上から3つ目の部分になります。「本人及び同居の親・子・配偶者に一定の金融資産がないこと」ということになっており、前回は預貯金でありましたが、こちらについて修正をしています。「基準の考え方」、「具体的な基準」については前回と同様になっておりまして、基準の考え方については「複数世帯の標準生計費を勘案」、具体的な基準ですが「金融資産が300万円以下であること」となっています。下の注にありますが、「一時的に別居していても生計維持関係にあると判断しうる親・子・配偶者を含む」ということです。
 上から4つ目ですが、もう1点、こちらについて修正があります。要件としまして、「現在住んでいる土地・建物以外に、土地・建物を所有していないこと」を追加しています。
 この変更を踏まえまして、資料No.1の3頁ですが、下線のところを修正しておりますので読ませていただきます。○の3つ目の「また」の段落目から読ませていただきます。「また、世帯の資産要件の水準については、例えば世帯に年間の標準生計費程度の金融資産があれば、その生活を支援する給付を支給する必要性は低いと考えられることから、これを踏まえたものとすべきである。なお、その際、金融資産の範囲は、現行緊急人材育成支援事業と同様の扱いとすべきである。さらに、現行の緊急人材育成支援事業において課されている居住する土地・建物以外に対象者本人が土地・建物を所有していないことについては、引き続き要件とすべきである。なお、世帯の範囲については、同居の親・子・配偶者を原則としつつ、一時的に別居していても生計維持関係にあると判断しうる親・子・配偶者も含めるべきである」となっています。
 4頁の(3)「給付額・種類について」の4つ目の○についても、前回、ご意見をいただいていますので修正をしています。「なお、雇用保険の給付が求職者支援制度の給付と比較して低い額となる者が存在することとなるが、雇用保険の給付と求職者支援制度の給付のバランスについては、引き続き検討する必要がある」ということになっています。
 (4)「給付期間について」というところで、前回、資料を提示させていただきましたが、そちらを踏まえ、修正をしています。5頁の上から、「このため」からになりますが、「このため、受給開始時点から一定の期間を一つの単位とし、その期間に1回(複数受講の場合は2回)給付が受けられるような仕組みとすべきである。その場合、対象者が給付を受給した後は通常就職することを想定して、上記の一定期間を設定することとし、非正規労働者も平均的には5年を超える勤続年数があることから、これを勘案して6年と設定すべきである」。こういう修正をしています。
 以上が資料No.1のご説明となりますが、次に資料No.2のご説明をさせていただきます。
 タイトルが「求職者支援制度の財源について(素案)」となっています。昨年の12月22日の雇用保険部会において、「財源について」というタイトルで、三大臣合意を受けて、事務局が叩き台として整理した資料を提示させていただいたかと思います。その後の財源に関する議論などを踏まえまして、部会長とも相談させていただき、事務局で用意させていただいた資料です。最終的には、資料No.1の第3「求職者支援制度の財源」に入れることを考えている部分です。
 具体的にご紹介させていただきます。「求職者支援制度の財源について(素案)。求職者支援制度は、雇用保険を受給できない求職者が安定的な職業に就けるようにする制度であり、本来、国が全額負担すべきものである。一方、国の財政状況が厳しい中、財政健全化に向けて、「歳出増又は歳入減を伴う施策の新たな導入・拡充を行う際は、原則として、恒久的な歳出削減又は恒久的な歳入確保措置により、それに見合う安定的な財源を確保する」という財源確保ルール(「ペイアズユーゴー原則」)が、昨年6月、閣議決定され、このルールの下では、求職者支援制度を国が全額負担するための財源確保は困難な状況にある。そうした中、昨年12月17日、国家戦略担当大臣、財務大臣及び厚生労働大臣の合意として、求職者支援制度を雇用保険制度の附帯事業として位置付け、国庫負担を原則1/2とする旨の方針が示されたことは、財政が厳しい状況にあることは理解するものの、求職者支援制度の本来あるべき姿とは異なるものであり、何よりも当部会における議論の積み重ねを全く踏まえておらず、極めて遺憾である。しかしながら、現下の厳しい雇用失業情勢や労働市場の変化を踏まえれば、求職者支援制度の創設は緊急の課題である。基金事業の実施状況に関するアンケート調査(昨年2月実施)によれば、基金事業の対象者の半数以上は雇用保険の被保険者であった者(受給終了者等)であり、その後の雇用保険の適用拡大によって、その割合は増加していると見込まれ、求職者支援制度でも、その対象者層は基金事業と同様のものとなると見込まれる。こうした対象者層には、雇用保険の受給が終了しても就職できず、職業訓練の受講を通じて技能を習得し、就職を実現しようとする者がいる。このような求職者のニーズに対応することは、雇用失業情勢が厳しい現状において、労働者にとって、失業給付が切れたりした場合でもより安心して就職活動ができるようになり、使用者にとっても、技能の向上した人材を確保する機会の増大につながるとともに、安定した就職をして被保険者となる者が増加することを通じ、雇用保険のセーフティネット機能の充実にもつながり、労使とも一定のメリットとなるとも考えることができるものである。安定した就職の実現やそれを通じた企業の活力の維持・向上は、労働者及び使用者全体に関わる問題であり、求職者支援制度について労使が果たしうる役割もあるのではないかとの観点にも立ちつつ、取り得る現実的な選択肢を検討し、国による負担を主軸としつつ、労使の共助の観点も取り入れた制度として早急に求職者支援制度を創設することとしてはどうか」となっています。この素案についても、今回、ご議論いただきたいと考えています。
 資料No.3の説明です。前回、求職者支援制度について、5頁の上から7つ目の○にありますように、「附帯事業として作成された資料ではイメージがしにくいので、全額国庫とした場合の資料を用意して頂きたい」というご指摘をいただいたところです。こういった指摘を踏まえまして、資料No.3を用意させていただきました。
 前回、お示しさせていただいたのは資料No.3の2頁の、(2)「三大臣合意を踏まえることとした場合」になります。こちらの資料については、求職者支援制度を雇用保険と関連づけて考えることができるのではないかということを、求職者支援制度の対象者、また、求職者支援制度のメリットの観点からご説明をさせていただいたかと思います。
 1頁に戻っていただいて(1)で、「全額一般財源で制度を運用することとした場合」ということで資料を作成させていただきました。真ん中に太い棒がありますが、こちらは、雇用保険制度はもともと雇用保険制度であり、今後も別であるという観点から線を引いています。当然、雇用保険制度については現在と同様、労働保険特別会計の中の雇用勘定において運営されることになり、右にいきまして、求職者支援制度については一般財源で行われることとなった場合、財源は全額国庫負担で運営されることになります。
 点線が下にありますが、「一般会計の厚生労働省所管分に、新たに項を立て、求職者支援制度に係る経費を全額計上し、執行する」ということになっていまして、厚生労働省として予算管理なども行うことになります。2つ目の※にありますが、仮に、全額一般財源で制度を運用した場合であっても、これまでと同様になりますが、必要な事項については審議会に報告した上で、ご議論いただくことになります。
 参考に書いてありますのは、雇用保険が第一のセーフティネット、求職者支援制度が第二のセーフティネット、そして最後のセーフティネットということで生活保護制度がありますので、そちらの負担割合を参考に書かせていただいているものです。
 3頁ですが、求職者支援制度のお金の流れとして大きく2つ、給付金と訓練奨励金の流れについて書かせてもらっています。こちらを見ますと、一般財源によった場合であっても、労働保険特別会計によった場合であっても、給付金については求職者に支給、訓練奨励金については訓練実施機関に支給ということになるわけですが、お金が出る基については、一般財源であっても雇用勘定であっても、同じように労働局に流れていることをご説明させていただいている資料となっています。
 4頁は、求職者支援制度創設による雇用保険料収支影響額の試算を出させていただいています。試算は、基金訓練アンケート調査の結果などを利用して作成していることになっていますが、こちらの1番、2番、3番ということで、求職者制度が創設された場合の効果、または費用を書かせていただいています。1番の※にありますように、「労働者のうち短期間で就職・離職し、失業給付の受給を繰り返していた層が、求職者支援制度を利用することによって、安定した就職をすることで、このサイクルを抜け出し、失業給付を受給しなくなる効果を試算」となっています。この場合、雇用保険の失業給付費の削減額は約460億円と試算しております。
 2番ですけど、1番と同様となりますが、求職者支援制度を利用し、安定的な職に就くことで、保険料を支払い続けることとなることから、20億円程度の保険料の増収効果があることを試算しています。1番と2番ですけれども、※にありますように、短期間に離転職を繰り返す方が訓練の受講をすること、また、今回6年をひとつの給付の区切りで考えておりますので、6年は勤続するということを仮定した上で試算しております。
 3番ですけれども、1,100億円規模の事業として求職者支援制度を考えるならば、労使の保険料負担割合は、原則1/4ずつになっておりますので、1,100億円の1/2の約550億円という形で試算をしておりまして、いちばん下にありますように、1の効果、2の効果から3の費用の部分を差し引きまして、約マイナス70億円程度が雇用保険料の収支に影響があると考えています。
 5頁の資料ですが、「雇用保険部会(第70・71・72回)における財源に係る主な意見」について書かせていただいていますが、ここの説明については省略させていただきます。
 8頁以降の資料ですが、こちらは前回の72回までの資料をそのまま付けさせていただいていますので、これについても資料のご説明は省略させていただきます。
 資料No.4は先ほどご説明させていただいたとおりとなります。資料No.5は「参考資料」となりますが、こちらの資料も「緊急人材育成支援事業等の実施状況」ということで、前回のデータのほうからリバイスできるものはリバイスして提示させていただいているものになりますので、こちらも資料のご説明は省略させていただきます。
 事務局からの説明については以上となります。
○清家部会長 ただいまの事務局の説明に関して、何かご意見、ご質問等はございますでしょうか。
○新谷委員 質問させていただきます。今回、財源問題について素案をご提示いただいたわけです。前回までの論議を踏まえて記述していただいているのですが、素案の3つ目にも書かれているのですが、私どもは、三大臣合意というものをどのように咀嚼して、飲み込んでいくのかということで、組織内で論議をする中で、この三大臣合意とILOの三者構成原則というのは、どのような関係になるのかということが論議になっております。関係行政の長である大臣として、厚生労働大臣、財務大臣、国家戦略担当大臣が集まって方向を決めてしまった。それには、審議会で話をしているものと、全く方向が違うものが出てきて、これは一体、我々三者構成原則の審議会としては、どのように受け止めるものなのか、あるいは、今後こういうものが前例としてどのような扱いになっていくのか。これは事務局として、どのように受け止めているのかをまずお聞かせいただきたいと思います。
○土屋派遣・有期労働対策部企画課長 いまお話があった点ですが、三大臣合意がこのような形でなされたことと、こういった審議会の場でのご議論は、基本的に、整合的に運ぶことが筋でもあり、こちらの審議の状況を踏まえて、それが尊重された形で政府部内での合意形成もなっていくというのが、基本的な筋だと思います。そういった意味で、今回のこの3段落目でも、皆様方からご意見が出ておりますように、この点を踏まえて、「極めて遺憾である」と評価をさせていただいているということではないかと思っております。
 いま、これが前例になるのかどうかというお話がありましたが、いまのような線で申し上げれば、こういった事態になっていることは、その意味で異例な事態ではあると私どもとしても思っておりまして、その意味でも、3段落目にあるように、「極めて遺憾である」という評価になってくるということではないかと思います。
○新谷委員 そういうことだと思うのですが、この三大臣合意というのは、予算執行も含めて政府の責任者がどう工夫してみても財源が出ないということで、国庫負担は1/2にして、その余について労使に負担をお願いしたいということを、この審議会にお願いをするというベースで持ち込んできたものと理解していいのですか。それとも三大臣が決めて、これでやるという政府の意思を示すものなのか。その辺の部会との関係をきちんと書くべきだと思っていまして、そういった意味では、今日まとめていただいている素案の中にも、ILOの三者構成原則との関係とか、○の3つ目の3行目の「方針が示されたことは、基本的に理解するものの」という表現について、三者構成主義のあり方等とも、どこかに言及していただいたほうがよろしいのではないかと思っています。
○土屋派遣・有期労働対策部企画課長 いまお話のあった点は工夫させていただきたいと思います。また、三大臣合意との関係で申し上げれば、先月の22日の部会でお示ししましたように、私どもとしてはそれを踏まえて、またこちらの場でご議論いただきたいというスタンスでお願いをしたつもりでございます。
○清家部会長 ほかにございますか。
○豊島委員 給付要件の考え方のところで、前回の議論を受けて、「現在住んでいる土地・建物以外に土地・建物を所有していないこと」というのが、また要件に戻ってきているのですが、これまでも発言してきましたが、山林、耕作中の農地、換金性に乏しいものしか所有していない場合の対応について、従前にすべきであるという意見をこれまでも出させていただいておりますが、それについてはそういう扱いでよろしいのかどうか、確認させていただきたいと思います。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 基本的に、いま現在住んでいる土地・建物以外に土地・建物を所有していない、という要件を付加した形での今回のご提案とさせていただいております。基本的に、現行の基金事業を恒久化するという観点に立って、要件などについても設定させていただいているところで、実際に運用していくに当たって、現在住んでいる土地・建物以外がどの範囲かというようなことは、個々のケースに則って判断することが必要になる場合もあり得るかなと思っています。
○清家部会長 ほかにご質問はありませんか。
○遠藤委員 先ほど新谷委員にご質問していただき、それに対する事務局のお答えがあり、それを踏まえてということです。まさに財源に係る素案について、何を書くのかを突き詰めていったときに、まさに1頁の最初の○に戻っていかざるを得ないのではないかと思います。最初の○を中心に書いた上で、いまの状況をどう見るのかという結びでしかなくて、雇用保険との関連を云々かんぬんと書く部分についての議論が、こういう形でまとまってきているとは到底思っておりません。以上です。
○清家部会長 いまの遠藤委員のご発言は、ご意見ということでよろしいですか。
○遠藤委員 はい。
○清家部会長 ほかにご質問、ご意見はございますか。
○新谷委員 財源問題についても、前回、労働側としては意見を申し上げたところです。本当にこれは苦渋の選択として、まず制度を成立させることを第一義に考えて、やむを得ざる対応として論議をしているという前提の下に、またこの素案の部分については、今後のあり方について私どもも前回申し上げたように、これはあくまでも緊急避難の受け皿として雇用保険の附帯事業とするということを申し上げておりますので、これは安定財源が確保された段階では速やかに全額一般会計での対応とすべきであると考えます。今回は資料もお付けいただいておりますので、それについても論述をして、今後の論議の素材とすべきではないかと思っております。以上です。
○小林委員 前回の部会で新谷委員から、本来の全額一般財源で制度を運用するとした場合の比較する意味で表を作ってくれというお願いで、事務局に作っていただいたこの表ですが、まさにこれが求職者支援制度のある姿なのかと感ずるところです。雇用保険制度自体、失業と給付、給付と負担の関係とか、いろいろな意味で見ても、次の頁の三大臣合意の考えるところの求職者支援制度のあり方というのは、これでいいのかと疑問に思うところがより鮮明にはっきりした感じもしますし、「附帯する事業」という位置づけのところがありますが、これは本当に附帯する事業としていいのかどうか、まだ納得がいかないところです。
 ですから、素案にも書いてあるように、「本来、国が全額負担すべきもの」というのもありますし、逆に言うと3つ目、これをどう読んだらいいのかわからないのですが、財政が厳しい状況にあるからといって、その部分の三大臣の合意、まさに求職者支援制度を雇用保険制度の附帯事業として捉えた上で、国の負担のあり方、労使の負担のあり方に言及することが本当にいいのか、失業等給付のお金を使って、この制度を立ち上げることがいいのかというのは、本当に疑問というより、まさに新谷委員に示していただいた仕組みのとおりの姿が本来の姿だと。ですから、求職者支援制度は恒久措置として考えるというのはわかるのですが、本来の姿として、恒久制度にいち早く乗せるような仕組みというものも考えておかなければいけないのかなと感じたところです。
○坪田委員代理(佐藤氏) 遠藤委員、小林委員の話と関連するのですが、「求職者支援制度の財源について(素案)」の最初の○で、今回は「本来、国が全額負担すべきものである」と明記をしていただいています。これは坪田も含めて、委員の皆様がいままでずっとおっしゃっていたことが反映されているわけですけれども、この部分については、なぜ国が全額負担すべきなのかという理由がより伝わるような書きぶりにできないかと思っています。
 付け加えますと、求職者支援制度は雇用保険の受給資格のない方が対象ですので、健康保険などと違って、給付と負担の関係が明確ではありません。誰が負担をして、どなたが給付を受けるのかを考えていけば、これは労使が拠出する雇用保険制度ではなく、一般財源で別制度として実施すべきだと思いますし、そういったことが1つ目の○の書きぶりでは十分ではないと思います。
 関連して申し上げますと、小林委員の話にも関連しますが、上から5つ目の○からは、雇用保険と今回の新しい制度がいかに関連しているかを強調して記述していると思います。いちばん下の○にありますが、安心した就職の実現を目的とした制度であり、労働者・使用者全体に関わる問題であって、最後の○のところのように、労使の役割も果たしうるのではないかと言われるのであれば、この制度に限らず、今後もっとほかの事業も、際限なく労使の負担を求めて実施するということも起こり得るのではないかと懸念せざるを得ません。そういったことを改めて申し上げさせていただきます。
○清家部会長 佐藤担当部長が「最後の」とおっしゃったのは、1頁目のいちばん最後の○で、「労使とも一定のメリットとなる」というところでしょうか。
○坪田委員代理(佐藤氏) そこから2頁目にかけてです。
○清家部会長 わかりました。それもご意見ということでよろしいでしょうか。
○坪田委員代理(佐藤氏) はい。
○清家部会長 ほかにございますか。
○新谷委員 前回ご要望を申し上げたような資料を作っていただきましたので、この資料の中で確認させていただきます。資料No.3の1頁に、求職者支援制度を全額一般財源でやったときの表を書いていただいています。気になったのはいちばん下の「参考」の生活保護の負担割合で、国が3/4、地方が1/4負担していると書かれています。私どもは論議の中では、求職者支援制度については全額国庫で負担すべきだということを申し上げてきておりましたが、ここに「参考」というのが出てきていることに何か意図があるのかないのかを教えていただきたいのが1点です。
 もう1つは、4頁に保険料の収支影響額の試算が載っています。たぶんこれは非常に難しい計算をされて、この金額の試算をされていると思うのですが、これはいろいろな前提の下で、変数を変えればかなりいろいろな数字が変わってくると思われます。いろいろな変数があると思うのですが、確認したいのは、政策効果として就職率をどのくらいで見ているのか。いま60%少しまでですが、60%といっても正確にいうといろいろな数字の出し方があるのでしょうけれども、回収したものでいくと6割の就職率となっています。この4頁の試算における政策効果としての就職率は、どのような計算で算出されているのかを教えていただきたいと思います。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 新谷委員のご質問にお答えいたします。まず1点目、資料No.3の1頁です。これについては第1のセーフティネット、第2のセーフティネット、最後のセーフティネットということで、現実、雇用保険と生活保護の間をつなぐ制度ということで議論をしてきていただいておりますので、そうしたような、それぞれの制度を並べて書かせていただいたということ以外に、特段の意図を持っているものではございません。
 4頁の趣旨の資料ですが、これにつきましては、ご指摘のとおり、いろいろな前提を置いて計算することになりますが、私どもの今回の計算に当たって置かせていただいた前提としては、就職率については75%ということで考えて計算させていただいたものです。
○清家部会長 新谷委員、よろしいですか。
○新谷委員 はい。
○清家部会長 ほかに何かございませんでしょうか。
○小林委員 財源の話をしていたらきりがないので、いままで検討してきた求職者支援制度の資料No.1の案について触れさせていただきます。これも財源に絡むと言えば絡むのですが、1つは、全体の事業の訓練奨励金と給付という形で費用はかかるわけですが、そのほかにもう1つかかるのが交通費です。訓練を受ける際の交通費支給について、以前の部会では出さなくてもいいのではないかと申し上げたと思うのですが、出すような形になっています。全体的に訓練を受けている方々に支給するということになると、どのような形で出すのか、それとどのくらいの額を見込んでいるのか。これが1点です。
 もう1つは、5頁に融資制度について載っていますが、これは現状の基金制度の中では、基金の中で融資額を擁して融資するような形をとっていると思うのですが、この融資額については財源をどこにするのか、また、それがどのくらいの額と考えているのかをお示しいただければありがたいと思います。
○清家部会長 交通費と融資制度について、事務局からお答えをお願いいたします。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 まず交通費ですが、基本的に訓練機関に通うためにかかる実費ということで考えております。同じような、訓練を受ける場合の通所手当が雇用保険にもございまして、基本的にはそれと並んだような形で、一定の上限なり、一定の条件を設けた中での実費相当という形になると思います。高い方、安い方、いろいろいらっしゃると思いますが、平均で1万1,000円程度ということで予算上は計算させていただいております。
 融資につきましては、融資の原資は、いまの基金事業でも同じだと思いますが、それを基金から出捐するということではなくて、基本的には金融機関、労働金庫のほうでやっていただいて、一定の貸倒れになった場合の費用の補填という形での予算の計上を考えているものです。
○小林委員 いまの交通費については、公共職業訓練の通所の交通費と同等額の計算方式をもって計算することを勘案しているという理解でよろしいのですか。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 はい、結構です。
○小林委員 たしか現在1,500億円、2年目は1,100億円という総額の計算がありましたが、そこの中に入っているのですか。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 単価としては入れて計算をさせていただいておりますので、1人1カ月1万1,000円相当で人数と平均月を掛けるという形になろうかと思います。
○小林委員 もう1つは、融資は労働金庫のほうから融資するということで、それが返済できない場合の貸倒れの部分を補填するのですね。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 はい。労働金庫さんにお願いすることを考えておりますが、労働金庫で融資を行っていただきまして、そこの融資の条件として、その信用保証協会を使っていただきます。そうした場合に、貸倒れが生じれば、その信用保証協会から補填をされることになり、信用保証協会に対しての貸倒れの部分の補助を国が行う形になります。
○小林委員 その財源はどこになりますか。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 その財源は貸付も含めて、訓練、給付、給付の上乗せの貸付として、一体で構成しておりますので、同じような枠組みの中と考えております。
○清家部会長 確認ですが、例えば2年目の1,100億円といった場合、交通費も貸倒れも全部入って、1,100億円ということですか。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 そうです。
○小林委員 ということは、資料No.3の試算のところで言えば、4頁の3の「求職者支援制度創設に要する費用の試算」の訓練奨励金+給付金等という理解でいいわけですね。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 はい。
○小林委員 交通費も含め、なおかつ融資の部分の貸倒れの補填の部分も含めてということでよろしいのですね。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 はい。
○清家部会長 遠藤委員、どうぞ。
○遠藤委員 いまの質問に関連してです。貸付額はどの程度みているのでしょうか。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 単身の方の場合は、月の上限として5万円、ほかに世帯員がおられる方の場合は、上限で月に10万円ということで考えています。
○遠藤委員 単身の方が5万円というのは、組合せとして理解できるのですが、家族がある場合に10万円というのは、個人単位で10万円が支給された場合、どのような要件を満たしたときに10万円まで貸付けできるのでしょうか。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 基本的に給付の上乗せと考えますので、同じ要件になろうかと思います。
○遠藤委員 世帯主要件がなくても家族がいるということだけをもって、10万円が借りられるということになるのですか。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 基本的に、世帯で1人だけがほかの支援を受けられることがなく、その給付が必要ということになりますので、そこはそのようになろうかと思います。
○遠藤委員 世帯主要件がないのに家族があるというだけで10万円を貸付けてもらうことについては、違和感があるというのが1点目です。
 次に、貸付が必要であれば受けられるという仕組みがあり、しかも国家財政が厳しいという状況を併せて考えたときに、交通費を支給していくという組合せがあり得るのかどうかを、いま一度考えてみる必要があるのではないかと思います。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 もらうということがありましたが、貸付額が10万円ということですね。
○遠藤委員 はい。
○岩村委員 自動的に10万円ではないですよね。
○土屋派遣・有期労働対策部企画課長 上限が10万円です。上限が10万円であるということと、貸付ですので、後ほど返還していただく必要があるということです。
○新谷委員 使用者側委員から交通費の話が出ております。私どもは、三大臣合意で給付額は10万円という金額が出てきたときにも申し上げたのですが、現行の制度は扶養家族のある方については12万円という金額設定になっておりまして、これを今回一律に10万円という金額に揃えるという案が、いま出ているわけです。
 私どもはこれをどう受け止めるかというときに、交通費の支給を私どもは要望しておりましたが、交通費を新設するという方向で、いま案が出ておりますので、この金額も含めて、10万円、12万円の関係で、これを了解する方向でいま考えているところでございます。その前提が変わってきますと、また10万円、12万円の論議をもう一度させていただきたいということになりかねませんので、労働側としての考え方を改めて申し上げておきます。これが1点です。
 もう1つは、同じく資料No.1の4頁です。前回から申し上げておりますように、雇用保険の給付と求職者支援制度の給付の比較において、低い方はどうするかということについて、引き続き検討ということで、今回提起をいただいているわけです。これについては前々から申し上げていますように、もちろん一方は保険制度ということですので、離職前の賃金に対して、一定の割合で給付を行う、安心して訓練するための保険料もそれなりに設定をしておくという保険原則の世界での給付の金額です。一方では、生活を支える給付という金額で、これは寄って立つ立脚点が違うものですから、それぞれは正しいのですが、くっ付けてみると違和感が出てくると思っています。特に、今回テンポラリーな恒久化といえども、雇用保険の附帯事業ということになってきますので、雇用保険を払っている方の保険料が、求職者支援制度の給付を受ける方にお金が流れていくわけですので、保険料を負担されている方の納得感からいうと、やはり違和感を覚えざるを得ないと私は考えております。
 今後検討するということであれば、保険の原則と、生活を支える10万円という考え方を、どう調整していくのかということで言えば、やり方はそんなにはないのですが、例えば月額10万円に満たない雇用保険の給付を受けている方については、最低保障額の10万円との関係で、例えば足らざる金額を補完するということも考えていかなければならないのではないかと考えていますので、これについても今後の検討の中で論議をする必要があるのではないかと思っています。
 もう1点は、今回、生活給付の要件が揺り戻しで元の要件に戻ってきて、現行の基金訓練の要件よりも厳しい要件が出てきているわけです。これは生活給付を受けられる方の要件を厳しくするということなのですが、一方で気になるのは、これは能開分科会での論議になるかもしれませんが、受託訓練機関の要件が今のままでいいのかという問題があろうかと思っています。これも先日、日経新聞の新聞広告に大きな広告が出ておりまして、宅建の資格を基金訓練で取れると、合格率何パーセントと大きく出ていまして、制度の趣旨を履き違えていないかというような訓練機関も実際にはあるわけです。ですから、これは主には能開分科会で論議することになろうかと思いますが、生活給付金の受給者の要件を厳格化するという論議をするのであれば、受託訓練機関もいままでのような、緊急的に設定した基金事業の要件以上に、恒久化に向けては要件のあり方について論議をする必要があるのではないかと思っております。以上です。
○遠藤委員 一律10万円の部分につきましては、これはまさに大臣合意の10万円ということでありまして、私どもからすれば、本来であったら地域差を入れる議論までしてもいいのではないかという中での決定であった、ということをまず1点目で申し上げます。
 それから、求職者支援制度を作ったあとの雇用保険との給付額の、ここでいうバランスをどう考えていくのかについてですが、まさに検討するということですから、これから検討していくということで考えていきたいと思っています。ただ、雇用保険における給付を考えたときには、ご存じのように、受講することに伴う手当が出てきているということと、単純に延長給付の取扱いについても差異があるといったような、諸々の違いの部分も含めて、トータルでどうなのかというところを比較することが必要であって、単純に金額がどうだこうだというだけで議論できるものではないのではないかと考えています。
○清家部会長 ほかに意見はございますでしょうか。
○坪田委員代理(佐藤氏) 融資制度について、厚生労働省事務局に確認します。現在の緊急人材育成支援事業ですと、訓練後6カ月以内に就職した場合は、貸付分の半分を免除するという制度がありますが、今回の新しい制度ではそれは想定されていないという理解でよろしいでしょうか。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 佐藤委員からのご質問のとおりでございます。
○清家部会長 ほかにいかがでしょうか。
○栗田委員 給付要件について、この間の繰り返しの議論になるかなと思うのですが、労働側ということでは、要件の中での主たる世帯主要件ということは、今回は外れたわけですが、世帯の中で複数同時受給ということを、この間、意見の中で言わさせていただいております。
 要件の中では、年収制限がかかっているということもあると、そこで制限がかかるので、あえて1人のみということに限定するべきではないのではないかと思っておりまして、今回の報告の中ではいかがなものかと思っています。
 その上で、今後の求職者支援制度の運用の実態を踏まえて、家族の中で複数失業されている実態を把握できるようなことを、今後お願いしたいと考えております。
○清家部会長 豊島委員、どうぞ。
○豊島委員 遠藤委員からご発言がありました資料No.1の雇用保険の受給資格のある方と、この求職者支援制度の対象者ということで、制度の違いということはわかった上で、先ほどの新谷委員も申し上げているのだと思います。
 結果として、今回雇用保険の財源でみることになったことから、もともと全然別なものとして並んでいるのなら問題はないわけですが、片方が雇用保険に入っている、片方が雇用保険に入っていない、その方が結果として額が多いというそこだけを見て、感情においてどうなのかということから生まれてくる、いろいろな圧轢もあるのではないかという懸念から発言を申し上げていて、これは選択をするとか、そのような運用の幅があってもいいのではないかということを申し上げているだけでありまして、それがたくさんおられるということはないと思うのですが、そこは検討すべき、あるいは実際の運用に当たって、何がしかの配慮があってもいいのではないかというような思いで、私どもは考えております。もうこれ以上は申し上げませんが、そういうことです。制度がちゃんと違うもので、片方が雇用保険で、別に訓練を受けないでも受給できるわけで、それも承知の上で申し上げているということだけ、誤解のないように申し上げておきます。
○小林委員 その気持もわかりますし、前々回まで雇用保険本体の失業等給付はどうあるべきかについても、今後も検討していきましょうということですので、その検討の中でいろいろとしっかり精査しながらやっていくべきではないかと思います。
 ただ、この中の求職者支援制度の中で、資料No.1の4頁の下から3つ目に書いてありますが、これは雇用保険の給付と、求職者支援制度の給付、雇用保険の失業等給付の中で支払うことを認めた上で、バランスというような言い方をすると少し抵抗がありまして、検討することは確かに必要だとは思うのですが、失業と給付との2つの制度を引き続き検討するということでもいいと思います。
○豊島委員 たぶん違うのは、最終的にこれでゴーということで、とりあえずやむを得ないスタートをするという前提に立って、私どもは申し上げていて、これは緊急避難であって、将来的には、先ほど新谷委員の質問から出来上がった図のように、本来の形を描きながら、これは過渡的な措置ということで生まれるものとして議論しているところの違いがあって、こういうことをやると、ずっと恒久的に雇用保険でみるようなことを懸念されての発言であれば、それは共有できると思います。
○小林委員 この辺の言い方ですね。確かに、雇用保険の給付、求職者支援制度の給付については、引き続き検討するという形で、是非とも修補をいただければと思います。
 引き続き1点確認したいのですが、全体的に見直していて、5頁の(6)「適正な給付のための措置について」の2つ目、3つ目の○に、「一定期間給付」という言葉が出てきます。2番目の○でいきますと、「具体的には、ハローワークでの就職支援を拒む場合については、一定期間給付が受けられないようにすべきである」となっています。この一定期間というのがどのぐらいの期間を指すのでしょうか。
 また、モラルハザードの観点だと思いますが、「偽りその他不正の行為により給付を受けた者は、一定期間給付が受けられない」という言い方をしているのですが、この一定期間というのは2つとも同じ言葉なのですが、多分に期間が違うのではないかと思います。モラルハザードの側面からいけば、本来だったら、一定期間の給付が受けられないだけで、2度と受けられないぐらいのレベルでもいいのかもしれないのですが、その辺の期間をどのように考えているのでしょうか。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 基本的に考えておりますのは、どちらについても、現在受けている訓練に係る給付については、その訓練の期間中支給しないということですので、いまのご提案の中では、受給できるのは6年を1つの単位としておりますから、基本的にその期間は受けられないということになろうかと思います。
○遠藤委員 いまのお答を踏まえての確認なのですが、5頁でいう一定期間後でないと受給できないという意味合いと、4頁のいちばん上の○の「出席は、8割以上とすべきである」というところで、8割を下回ってしまったような場合の受給が停止する枠組みとは異なるという理解でよろしいでしょうか。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 基本的には異なると思っておりますが、いろいろな対応があるかと思います。
○小林委員 いまのを確認しますと、一定期間というのは、例えばハローワークでの就職支援を拒んだ場合、あるとき2回行きなさいというときにハローワークに行かなかった、その人は一定期間給付が停止されると。その一定期間というのは、終わるまで6年間、次のステップもありますが、その期間も含めて6年間出ないという理解でよろしいですか。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 いま受けておられる訓練に係る給付についても、以後は出ないということです。いま受けておられる給付については、一旦受けたら6年を1つのサイクルとすることになりますので、ある時点で受けられなくなれば、最大は6年ということになるかと思いますが、それはどこの段階かということで、最終的なトータルの期間は6年のセットの中で違ってくることはあり得ます。次の受けられるような6年のサイクルがやってくるまでは、受けられないということになります。
○岩村委員 いま想定しているのは、例えば訓練6カ月で支援給付を受けている間の途中で、ハローワークでの就労支援に行かないといったときには、結局そこで給付を打ち切り、かつ、それはある意味では、6カ月間全部給付を受けたものという扱いで、次の6年間はもう駄目だという感覚で理解すればいいというところですか。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 そうです。仮に止められた給付があったとしても、一旦受けられるという形に入りましたので、そこは受けたものと見なして、6年間のサイクルを考えると。
○岩村委員 反省してまた出てきますので、残りの3カ月を出してくださいというのは駄目で、6年経たないと駄目だという意味ですね。
○田中派遣・有期労働対策部企画課企画官 はい。
○清家部会長 ほかにはよろしゅうございますか。
○岩村委員 今日の議論を伺って、若干コメントだけさせていただきます。まず財源ですが、確かに三者構成主義は私も非常に重要だと思っております。ただ、この制度を作ること自体については、社会的な有用性も世の中一般に認められているところであるので、三大臣合意の投掛けに対して、公益も含めた三者がどう答えるかと。そこは三者で智恵を絞らなくてはならないのではないかという気がしますので、公益も含めて、労使双方合わせて、どのような智恵があるのかについて、是非ご検討いただきたいと思います。
 それから要件の、特に金融資産、土地・建物については、現行制度がそうであるということもあるので理解はできます。ただ、いくつか問題がありまして、1つは、これは一般に第2のセーフティネットと言われるように、この制度は生活保護とは違うということがあるので、やはり金融資産、土地・建物という要件についても、生活保護の要件とは、そういう意味で違うということは、是非留意していただきたいということが1点です。
 もう1つは、金融資産、土地・建物を調べるということになると、大きな問題は現場を担当するところにそのノウハウがあるか、それから、それなりに事務コストがかかるということがあるので、それとの兼合いで、どこまで調べるかは考えなくてはいけないと思います。
 3番目は、現行の制度というのは、特に具体的な法令に基づいているわけではなくて、たぶん要綱レベルかなと思うのですが、この制度を恒久化すると施行規則か何かになる可能性があって、そうなると行政当局としては、要件の調べ方等について不平等がないようにしなくてはいけないという問題が、より強く出てくる可能性があるので、そこも勘案した上で、具体的にどう運用するかはお考えいただきたいと思います。
 それから、保険給付と支援給付との関係は、先ほど労使でご議論いただいて、私も労側のおっしゃる趣旨はよくわかりましたが、保険給付と支援給付は趣旨も違いますし、とりわけいまお話をしたように、金融資産の要件、資産要件といったものがかかるという意味で、保険給付とはかなり構造が違うということがあろうかと思います。仮に三大臣合意によるとすると、労使の拠出が入るとしても、そこに給付を受けるに当たっては、金融資産、土地・建物等の要件が入ってくるということで、自動的に受けられるものではないという点では、やはり性格が異なるのかなと思います。
 いずれにせよ、この点についてはまた議論を続けるということではありますが、制度の趣旨や要件が違うということは、最後まで残るのかなという気はしております。
○清家部会長 ほかによろしいですか。
○新谷委員 いま岩村先生にご発言いただいた中で、1点、私どもの思いが伝えきれていないところがありまして、先ほどの豊島委員から補足させていただいた点で、雇用保険の受給資格者と求職者支援法の受給資格者について、実は要件をねじ曲げて受給させるべきと申し上げているつもりはなくて、受給権の競合の問題と考えております。あくまでも、求職者支援法の要件、例えば資産要件や年収要件ですが、いずれもクリアする雇用保険の受給資格者がいた場合にどうするかと考えておりますので、それらについても今後の検討の中で、是非また先生のお智恵をいただきながら検討させていただきたいと思います。
○清家部会長 ほかによろしゅうございますか。そうしましたら、やはりこの財源の問題については、まだ今日のご議論でも、なかなかどのような形に持っていくべきか、どのような形であれば可能であるかということについて、なお暫くご議論いただく必要もあるかと思います。また、それと独立ではないわけですが、給付要件等の建付けのあり方についても、なお議論をしなければいけないかと思います。
 ただ一方、そろそろ取りまとめの議論もしていかなければいけない時期にきていることもございます。そこで、できれば次回までに、いま申し上げたような視点から、私ども公益委員のメンバーでも詰めを行って、その上で、もちろん労使各側の委員と調整を図って、取りまとめ案を次回に議論できるようにしてまいりたいと思っていますが、そのような扱いでよろしゅうございましょうか。
(異議なし)
○清家部会長 では、そのようにさせていただきます。したがいまして、次回は、その前にいま申しましたような作業をいたしまして、ご議論をしていただくということです。また、次回は併せて、雇用保険制度の取りまとめについても、ご議論をいただきたいと思っております。
 以上をもちまして、本日は終了させていただきます。
 本日の署名委員は、雇用主代表は小林委員、労働者代表は古川委員にお願いいたします。委員の皆様には、お忙しい中どうもありがとうございました。次回の日程については、事務局において、改めて各委員の皆様にご連絡をお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省職業安定局雇用保険課企画係
(TEL)03-5253-1111(内線5763)

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