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2010年10月7日 第65回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会議事録

職業安定局雇用保険課

○日時

平成22年10月7日(木) 10:00〜12:00


○場所

中央合同庁舎第5号館(厚生労働省)12階 職業安定局第1会議室


○議題

・求職者支援制度について
・雇用保険制度について

○議事

○岩村部会長代理 「第65回雇用保険部会」を開会します。今日は清家部会長が御欠席ということですので、部会長代理である私の方で議事を進行します。よろしくお願いします。今日の出欠状況ですが、ただいま申し上げましたとおり清家部会長が御欠席であり、その他塩野委員、坪田委員、豊島委員、三木委員が御欠席です。今日は資料の関係で、職業能力開発局総務課の松本企画官、職業能力開発局能力開発課の渡部補佐、職業能力開発局育成支援課の牧野補佐に御出席いただいています。よろしくお願いします。
 議事に移ります。お手元の議事次第に沿いながらということになり、最初は「求職者支援制度について」ということになります。事務局から資料No.1について、御説明をお願いします。
○坂井派遣・有期労働対策部企画課長補佐 最初に、資料の確認をお願いします。資料No.1として「求職者支援制度の創設に係る論点について」、資料No.1-1として「制度の趣旨・目的について」、資料No.1-2として「給付について」、資料No.1-3として求職者支援制度に係る「参考資料」、資料No.2-1は「失業等給付についての論点」、資料No.2-2は「高齢者関係資料」、資料No.2-3は「教育訓練給付関係資料」ですが、お手元にありますか。
 説明をします。資料No.1-1ですが、前回の審議会において「制度の趣旨・目的については、論点を別に一定の方向性を確認することとされていたところです。これを踏まえまして、次の頁のようにまとめました。1頁になりますが、読みます。「制度の趣旨・目的について、雇用保険を受給できない求職者に対するセーフティネットとして、当該求職者の就職の促進のために必要な基礎的な職業能力及び実践的な職業能力を高めるための訓練を受講する機会を確保し、かつ、当該求職者が一定の要件を満たす場合には、その訓練期間中の生活を支援するための給付を支給し、これにより、当該求職者の就職の促進を図るものとすべきではないか」。さまざまな御意見をいただいたところですが、このようにまとめることができるのではないかと思っています。
 資料No.1-2の給付について説明をします。給付についてですが、若干構成が変わっています。前回、給付については、給付要件、給付額、給付期間、適正な給付のための措置についてご議論をいただいたところですが、これに大前提となる議論を加えまして、「給付の目的について」「給付の位置付けについて」「給付の種類について」「融資制度について」と大前提となる所について御議論いただきたいということで加えています。
 こちらの御議論をいただく前に、前提として現行制度について簡単に説明したいと思います。馴染みのある資料ですが、訓練・生活支援給付の概要です。主な要件として、以下のいずれにも該当するものとなっています。当然、基金訓練又は公共職業訓練を受講している者が対象となるわけですが、その他雇用保険、職業転換給付金を受給できない者、また世帯の主たる生計者であること、申請する世帯の主たる生計者である者の年収が200万円以下である者、かつ世帯全体の年収が300万円以下であること。世帯全員で保有する金融資産が800万円以下であること、現在住んでいる土地・建物以外に、土地・建物を所有していない者となっています。
 実際の給付額として、受講者に対する給付金・貸付ですが、単身者である場合については給付は10万円、希望者については貸付が上乗せされていまして、上限5万円まで貸付が可能となります。被扶養者を有する者ですが、給付は12万円まで、希望者については上限8万円まで貸付が可能となっていまして、貸付けについては、就職時には半額免除となっているところです。※1にありますが、給付・貸付を受ける場合には、訓練の出席日数が8割以上必要であると、こういったことになっています。
 4頁、こちらには雇用保険制度における職業訓練の受講に関する主な手当をまとめています。大きく分けると、訓練延長給付と技能取得手当ということになるのですが、訓練延長給付については訓練を受けている期間の失業している日について、所定給付日数を超えて基本手当を支給するものとされています。その中に2つあり、待期手当、終了後手当ですが、待期手当は受講するために待期している期間、上限90日間となっているわけですが、所定給付日数を超えて基本手当を支給することとなっています。終了後手当ですが、公共職業訓練等を受け終わってもなお就職が相当程度に困難な者であると認められるものについて支払われることになっています。技能習得手当として、受講手当、通所手当はありますが、受講手当は訓練を受けた日について日額500円が支給されています。通所手当ですが、訓練実施機関への通所のために要する交通費の実費、上限は4万2,500円となりますが、こちらが支給されるということになります。
 こういった大枠を踏まえまして2頁に戻っていただきたいのですが、まずは給付額の水準にも関連するわけですが、給付の目的について2つまとめています。1つ目です。対象者が就職するために必要な能力を高めるための訓練期間中の生活を支援するために給付とするべきか。これは当然、訓練期間中について働くことが制限されています。そういった期間について生活を支援するための給付とすべきかということになります。2つ目ですが、若干極論ではありますが、生活保護のように最低限度の生活を保障する給付とすべきか、ということが給付の目的についてです。
 次に給付の位置付けについてです。前回、主たる生計者要件について御議論いただいたところですが、個人に対する給付と位置付け、また個人年収など個人に着目した給付要件を設けるべきであるのか、世帯に対する給付と位置付け、世帯年収など世帯に着目した給付要件、世帯の構成に応じた給付額などを設けるべきか。両方、いろいろ組合せはあるかと思いますが、それぞれの場合において、世帯における複数受給などについてどのように考えるべきか、ということを給付の位置付けにおいてまとめています。
 給付の種類についてです。先ほど雇用保険においては、待期手当、終了後手当など訓練に関して付随する給付について説明したところですが、恒久化するにあたって、生活を支援するための手当だけではなく、その他の手当を支給することについてどのように考えるべきか。仮にその他の手当も支給する場合ですが、手当の妥当性や根拠などを考える必要があるということで、支給する手当の種類についてはどのように考えるべきかです。
 最後に融資制度についてですが、恒久化するにあたって、給付に加え融資の仕組みを設けることについてはどのように考えるべきか。仮に融資の仕組みを設ける場合ですが、給付を補完するものと位置付ける等、給付との関係についてどのように考えるべきかです。
 6頁になります。こちらから前回御議論いただいた少し細かい部分についての説明となるわけですが、最初に検討事項の項だけ確認の意味も含めまして話します。検討事項ですが、世帯の主たる生計者を設けることについて、年収要件ですが、(個人年収、世帯年収)を設けること及びその水準について、金融資産を設けること及びその水準について、土地・建物の所有の要件を設けることについて、出席率の要件を設けること及びその水準についてです。
 給付要件ですが、さまざまな組合せがあるかと思います。どのような給付要件の組合せが考えられるかで、8タイプこちらでまとめました。タイプ1、こちらは現行の基金事業がこのようになっているわけですが、主たる生計者要件、こちらに個人年収要件、世帯年収要件、資産要件を加えたもの。タイプ2は、資産要件を除き、主たる生計者要件、個人年収要件、世帯年収要件です。タイプ3以降については、主たる生計者要件を除いているところですが、タイプ3は個人年収要件と世帯年収要件、それに資産要件。タイプ4は、資産要件を除き、個人年収要件と世帯年収要件。タイプ5とタイプ6は、個人年収要件を上のものから除き、世帯年収要件と資産要件、タイプ6は世帯年収要件のみとなっています。タイプ7ですが、個人年収要件と資産要件になっています。タイプ8は、こちらから資産要件を除いた上で個人年収要件のみと、大体こういったモデルが考えられるのではないかと思います。
 給付要件の所で世帯の話があったわけですが、これまで世帯としてどういったものがあるのか、どういう範囲が考えられるのかという御議論がありませんでしたので、これを加えました。雇用保険においては世帯という考え方はないわけですが、緊急人材育成支援事業また生活保護についてはこのような概念がありますので、こちらにまとめています。緊急人材育成支援事業ですが、訓練・生活支援給付を受給する場合、申請者が世帯の主たる生計者であることを要件とされています。この場合の世帯の範囲ですが、同居別居を問わず生計を同じくする者全員となっています。
 生活保護です。生活保護は、世帯を単位としてその要否、必要性及び程度、支給額を定めるものとされています。この場合の世帯の考え方ですが、同一の住居に居住し、生計を一にしている者は、原則として、同一世帯員として認定することとなっています。子が独り暮らしをしているなど扶養義務者などが別世帯にいる場合があるわけですが、そういう場合であっても同一世帯として認定することが適当であるときは、同様に世帯として認定することになっています。
 次に各種給付制度における年収要件・資産要件について、事務局でまとめました。雇用保険は、年収要件・資産要件は当然ありません。緊急人材育成支援事業ですが、説明しましたように、年収要件については個人年収200万円以下、世帯については300万円以下、資産要件ですが、金融資産の合計が800万円以下であること、現在住んでいる土地・建物以外に土地・建物を所有していないこととなっています。
 子ども手当については、年収要件・資産要件はありません。児童手当ですが、現在子ども手当が支払われることによって、実際支払われていないものですので、参考としていますが、年収(請求者本人分)が、一定額を上回らないこととなっています。参考として、夫婦、子ども1人の世帯(3人世帯の場合)、被用者は所得額が646万円を上回らないこと、非被用者の場合については所得額が574万円を上回らないこととなっています。児童扶養手当ですが、こちらも請求者本人の年収が一定額を上回らないこととなっており、手当の対象となる子以外の扶養親族などがいない場合について、(2人世帯の場合)手当が全部支給されるのは年収130万円を上回らないこと、一部支給ですが、こちらの場合は年収365万円を上回らないこととなっており、すべての児童手当・児童扶養手当については、子どもも含め扶養義務者が増えるごとに年収要件の額は上がっていくことになっています。また、児童扶養手当ですが、同世帯において扶養義務のない親族がいる場合については、別途、親族の年収を所得要件に書き入れることも行われています。児童手当・児童扶養手当ともに、資産要件はありません。
 生活保護ですが、年収要件という考えがなく、月額の考えです。保護申請時またその保護を受けているときも含まれるわけですが、月収が最低生活費を上回らないこととなっています。生活保護は前回説明しましたが、地域は6区分に分かれています。一番高い地域である東京都区部の場合ですが、生活扶助、住宅扶助を受給する33歳の単身世帯の場合、月額は最低生活費の月額13万8,690円を上回らないこととなっています。住宅扶助が特別基準となっていますのは、本来、額は決まっているわけですが、東京都区部については、額、住宅費が若干高いということで、特別基準が設けられているということを説明しているものです。資産要件については、資産(世帯分)、売却収入等を活用する必要があることとされています。
 次頁は、年収要件の水準の参考に資する資料として用意しました。所定内給与額と標準生計費についてですが、所定内給与額については、総務省統計局の賃金構造基本統計調査から持ってきています。正社員以外ということで限定した上で、所得分位、月額、年換算額を書いているところですが、所得分位第1四分位数の場合については、月額は14万4,900円、中位数の場合については17万4,600円、第3四分位数については21万9,500円となっています。説明が遅れましたが、第1四分位は、下から数えて25%に位置する方の月額です。第3四分位については、上から25%に位置する方の月額です。これらの年換算額として12倍したものにしますと、第1四分位の場合については174万円程度、中位の場合については210万円程度、第3四分位の場合については263万円程度となっているところです。
 世帯人員別標準生計費についてまとめています。こちらは人事院勧告の際の参考資料として使われる人事院の標準生計費ですが、家計調査の消費支出によって算出されています。※印の所を先に説明しますと、年換算額の所で賃金構造基本統計調査の算出額と異なっており、家計調査においては消費支出の中に社会保険料・税額は含まれておらず非消費支出と分類されていますので、これを考慮するために割る0.859ということで、年換算額の計算のときに含めているということです。世帯人員1人の場合については、月額12万3,350円となっていまして、年換算額にしますと172万円程度、2人の場合は月額19万1,000円でして、年換算額にすると267万円、3人の場合ですが月額21万円、年換算額については294万円程度、4人の場合は月額22万9,600円で、年換算額としては321万円程度となっています。
 各制度の資産要件の確認方法についてまとめています。雇用保険のほうはありませんので、緊急人材育成支援事業、生活保護についてです。緊急人材育成支援事業ですが、2点、世帯を構成する者全員の保有する金融資産、金融資産の確認をする場合と、土地・建物を確認する場合の2つがあります。金融資産の確認の場合ですが、下線部にありますように申請者に対して残高が100万円以上のすべての預貯金の通帳又は残額証明書の提出を求めることになっています。また、こういったものと併せて資産申告書、その他の金融資産の予想される時価の合計が800万円以下であることを確認することとなっており、基本的には自己申告によるものとなっていること、また、金融資産には債権、株式、投資信託等があるわけですが、予想される時価となっており、不確実なところが伴うということです。現在住んでいる土地・建物以外の土地建物についてですが、こちらも不動産申告書を提出していただくことによって確認ということで、基本的にはすべて自己申告によるものであるということです。
 一方、生活保護ですが、こちらは誤植があり、生活保護の実施機関の文字がタームの期間になっているのですが、こちらの期間ではありません。下線部ですが、保護の決定又は実施のために必要があるときは、官公署に調査を嘱託し、または銀行、信託会社、要保護者若しくはその扶養義務者の雇主、その他の関係人に、報告を求めることができるとなっています。これは保護を受けるときですが、扶養義務者への連絡を行ったり、その雇用主に連絡をすることによって、扶養の可能性を必ず図ること、あわせて銀行などに口座を持っている場合については、すべて口座を教えてもらい、1つひとつ福祉事務所や保護の実施機関から確認するということです。かなり厳しいものになっています。
 12頁は以前もまとめられている資料ですが、再掲です。職業能力開発局の調査ですが、基金訓練受講者向けアンケート調査です。問は「訓練・生活支援給付が受けられなかった理由は、次のうちどの要件に該当しなかったためですか」というものですが、複数回答の中でいちばん多いもの、38.3%になりますが、「世帯年収300万円以下要件」で引っかかり、訓練・生活支援給付を受けられなかった方が多いということになります。下にありますのは男女別ですが、男女両方共にいちばん世代年収300万円以下要件で訓練・生活支援給付を受けられなかったという方が多いということです。
 給付額について説明したいと思います。14頁です。検討事項の確認です。検討事項としては、給付額の水準について、給付額に地域差を付けることについて、雇用保険の基本手当の額との関係について、給付の種類について、融資制度の必要性についてです。
 前回、岩村先生からもご指摘いただいたところですが、フルタイムでない場合など、給付額決定にはさまざまな要素があるということで、こちらをまとめました。上の四角は、前回説明しました最低賃金フルタイム8時間ですが、働いていた雇用保険受給者が公共職業訓練を受講した際に受ける1カ月分の給付額です。こちらは一番最後の○ですが、給付額は11万1,110円となるわけです。一番下の※印、四角の中ですが、最低賃金642円の場合、沖縄県等がこれに当たるわけですが、給付額は9万9,050円となります。最低賃金が最高である820円、東京ですが、この場合は総給付額は12万3,590円となります。
 参考として枠外に載せていますが、最低賃金で週30時間、この30時間は公共職業訓練を受ける場合の1日標準の訓練の時間である1日5〜6時間を考慮して出される数字ですが、これを6時間として計算したものです。この場合、平均額である場合は8万6,090円となり、沖縄等最低賃金642円の場合については総給付額は7万7,030円、東京821円の場合については、総給付額は9万5,450円となっています。
 雇用保険の適用の場合の最低、週20時間以上が要件となっていますが、週20時間働いていた場合の給付額は6万1,070円となります。最低賃金642円、沖縄等の場合ですが、給付額は5万9,000円となっており、東京821円の場合は、6万7,310円程度ということになります。
 次の頁です。先日も提出した資料ですが、雇用保険受給者の1か月当たりの給付額です。前回のものですが、前回はデータがかなり膨大であることもあったため平成22年3月の実績分だけ、載せていましたが、今回、注2にありますように、平成21年度実績の集計を基にグラフを作成しています。これによりますと、雇用保険の給付月額10万円未満の方は10.9%、前回のものは12.5%でしたので、若干下がっているというものです。
 先ほど週20時間、週30時間の場合について説明しましたが、週20時間の場合は5万9,00〜6万7,310円という額になりますので、この表で見ますと、大体1.8〜4.2%の間の方が10万円とした場合に、雇用保険の受給者の額のほうが下回る可能性があるということ。30時間の場合ですが、7万7,030〜9万5,450円という額でしたが、6.3〜10.9%ぐらいの間の方が雇用保険の受給額が下回っているということです。
 18頁、給付期間についてです。こちらの検討事項は、就職を促進するとの観点から、給付期間に限定を付すること及びその仕組みについてです。こちらは前回と資料が同じになりますので、簡単に説明します。緊急人材育成支援事業については3年間の暫定措置とありますが、そのうち最大2年間は訓練・生活支援給付を受けることは可能となっています。
 20頁、これが典型的に適用されるのは例3になりますが、訓練期間は合計30か月あるわけですが、給付期間は24か月ということで、最大のものが払われているという例です。
 22頁、次に適正な給付のための措置についてです。検討事項としては、繰返し受給を防止する観点から、給付を受けた者がその後一定期間は受給できない仕組みを導入することについて、また不正受給を防止する方策についてです。次頁、こちらもまた前回と同じ資料になりますが、認められている複数受講の例としてはこういった例があるというものです。職業横断的スキル習得訓練コースと記載の習得コースについては重複して受けることはできないわけですが、両場合について実践演習コース・公共職業訓練が受けられると。実践演習コースを受けて更に訓練が必要な場合については、公共職業訓練を受けることが可能となっており、最初に実践演習コースを受けられた方について、まだ訓練が必要と判断された場合については、公共職業訓練を受けることができるということになります。
 24頁、こちらも同じ資料になるわけですが、公共職業訓練については、原則として受講修了後1年間は受講のあっせんを受けることができないということになっており、こちらは基金事業においても公共職業訓練の受講修了後は1年間受講不可となっています。
 25頁、不正行為に対する対応です。こちらも先ほどいくつか説明した給付制度について、まとめています。雇用保険のほうは、偽りその他不正の行為により失業等給付の支給を受けた者について、全部又は一部の返還となっています。例ですが、一定の場合のときには、受給額の3倍に相当する額の金額の返還・納付を命ずることができるということになっています。緊急人材育成支援事業ですが、偽りその他不正の行為を行った受給者については、訓練・生活支援給付の不支給又は支給を取り消し、支給した給付金の全部又は一部を返還させるということです。
 次の頁、子ども手当です。児童手当も同様となっていますが、受給額に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができるとなっており、偽りその他不正の手段により子ども手当の支給を受けた者については、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金です。この部分については、児童扶養手当でも一緒で、生活保護も同様です。
 以上となりますが、2点修正をしたいと思います。1点目は、資料No.1-2で年収の要件ですが、10頁です。所定内給与額、正社員以外の所を「総務省統計局」と私は申し上げたのですが、こちらは厚生労働省の資料になります。
 もう1点ですが、資料とは別に「平成22年度地域別最低賃金時間額答申状況」を1枚紙を置いていると思うのですが、こちらは参考資料の1枚目に載せている資料が「平成21年度地域別最低賃金改定状況」とあり、若干古いものを載せていました。そのため、こちらのほうに差し替えをお願いしたいというものです。以上です。
○岩村部会長代理 ただいまご説明いただいた資料No.1関連、求職者支援制度関係について、御意見、御質問がありましたら、皆様からお願いしたいと思います。
○新谷委員 前回に比べて非常に資料が充実して良くなったと思いますし、たくさん示唆を与える論点を整理していただいていると思うのです。ただ、いただいてから今日までの期間があまりなく、検討する時間がなくて、もう少し資料を早くいただければ良かったと思いますし、あるいはこの会議の設定自体も、前回から1週間しか経ってないのに資料が直前に来てという日程設定も、今後、御配慮をいただければと思っています。
 その上で、給付の金額に地域差を設けるかどうかについては様々な論点の数字が出ていて、いろいろなことを考えなければいけないと思っているのですが、給付の性格なり性質といったものがいったい何かというところに立ち返らないと、これは解が見つからないのではないかと思います。今の基金訓練は、生活を支えるためということもあって、また緊急に展開したということもあって、単身者は10万円という全国一律の水準を設定しているわけです。それと、扶養家族がある方については、これも一律で12万円ということですが、これは生活を支えるためということであれば、標準生計費なり生活保護的な、社会保障的な色彩があるわけですから、地域差は当然出てくると思うのです。
 その一方で、先ほど追加で最賃の全国の一覧も配っていただきましたが、賃金にも地域差があるわけでして、これが一律でいくのか、地域差を設けるのかの判断があるわけです。もう1つ考えておかなくてはいけないのは、事務コストの負担なり、あるいは認定要件において、地域差を仮に設けたときに、条件のいい所に人が集中するような弊害も懸念されますので、ここは原点に立ち返ってもう一度論点を整理したほうがいいように思います。
 もう1点、今日いただいた資料12頁で、前も出ていたのですが、生活給付がもらえなかった原因の所で、世帯年収300万円要件が効いているという資料があり、これは前回も要件のときに申し上げたのですが、片働きか共働きかはあるのですが、世帯年収300万円の要件は我々も非常に効くとは思っているのですが、そのときに、10頁に世帯別の標準生計費、これもいい数字が出ていて、1人と2人で12万円と約20万円という数字が出ています。この辺も今後の給付額の設定においても参考になる数字ではないかと思っています。感想めいた内容になっていますが、以上です。
○古川委員 給付要件のところですけれども、個人に対する給付と位置付けて、個人に着目した給付要件を設けるべきではないかと思います。世帯年収要件をつけたとしても、世帯の主たる生計者要件を廃止すべきではないかと思います。やはり、共稼ぎが最近、結構増えていますし、夫婦共に失業する場合もあると思います。ですから、世帯における複数受給を排除するべきではないかと思います。世帯の年収要件をつければ、大体2人ぐらいで納まるのではないかと思いますので、そのように。
○遠藤委員 給付については、前回申し上げたことを繰り返して申し上げさせていただくことをお許しいただければと思います。基本的な考え方として、世帯に着目して、世帯に対して支給する。世帯の状況を見て単身なのか、扶養家族がいるのかという形での組み立て方がよろしいかと思います。その額ですとか、期間の問題については従来から申し上げていますように新制度は、あくまでも社会全体で支えていくのだ、公平性、納得性、制度の持続可能性を考えた上で、どこまでの仕組が、みんなで支えられ得る内容なのかということで議論を深めていくべきだと基本的には考えています。
○岩村部会長代理 ありがとうございました。質問なのですけれども、給付を受けようとする人の年収要件や世帯の要件があるのですが、給付を受け始める時期は、バラバラであろうと思うのですけれども、個人の年収、あるいは世帯の年収を確かめるのにどういう書類を出してもらっているのかを教えてもらえればと思うのですけれども。例えば、普通の社会保険の国民健康保険といったものだと、基本的には前年度の住民税をベースにしてやるわけですけれども、この給付制度の場合は、どういう書類を出してもらうのか。例えば、課税証明書とか、そういったような形で前年度収入を把握する形でやっているのか、それともその都度、何か、とにかく給与証明書とかそういったものを持ってきてというような形でやっていらっしゃるのか教えていただければと思います。
○渡部職業能力開発局能力開発課長補佐 現行の基金訓練ですけれども、主たる生計者の要件については、直近ですと離職をしている方だと思いますので、原則として1年前の状況で確認することにしていまして、源泉徴収票ですと所得証明書を出してもらって、申請時の前年1年間において、世帯の中でいちばん収入がある方を世帯主と判断しています。年収要件については、今後の見込みということでやっています。その判断としては、原則として申請時の前月における収入を給与明細ですとか、雇用労働者ではない方については収入が定期的に入っているのがわかるような預金通帳をいただいて、前月における収入を出してその12倍で判断しています。
○岩村部会長代理 その収入というのは、基本的には給与や、要するに働いて得る収入という考え方なのか、それとも不労収入まで入れて考えているのか。不動産収入とかといったものまで入れて考えているのか、そこはどうなのですか。
○渡部職業開発能力局能力開発課長補佐 給与収入だけではなくて、実質的に入ってくる収入すべてを入れています。
○新谷委員 先ほどの遠藤委員の御発言をよく考えていたのですけれども、この給付の性格は本当に難しいと思っていまして、世帯に着目して支給をすべきだと言ったときに、その世帯はどんな意味をもっているのかというのも考えないといけない。生活を支える世帯ということであれば、生活保護のように扶養家族なり、扶助する人間の数を当然念頭に入れなければなりません。現行の給付において10万円と12万円というたった2万円の差で設定をされているわけですが、仮に世帯に着目して支給するというのであれば、単身が10万円であれば世帯は16万円、17万円、18万円、20万円とか、それは世帯を支えるということであれば金額も当然設定をし直さないといけないのではないかということが1点です。
 もう1点は、この制度は、失業されていて、もう1度働きたいということでハローワークに求職の申込みをされた方に対して、職業訓練を施して、また労働市場に戻っていただくという制度であることを考えたときに、そういう方が世帯の中に2人おられれば、その2人に対して訓練を施し、それに対して生活支援をするというのがこの制度の設計の基本ではないかと思っているのです。それを世帯単位でやるというところの整合性をどういうふうに考えるのかというのは難しいと私は今お聞きして感じました。
○遠藤委員 今、御指摘いただいた点について率直なところをお話したいと思います。まず、金額については私はネーミングが大事だと思っていまして、あくまで生活支援給付なのです。どこまで支援するのかというのは、1点を線引きするしかないと思っています。保障ということではないのだ。それがまず1点です。いまの基金訓練を見る限りにおいて、貸付制度をもう1方に仕組みとして持っていて、10プラス5、12足す8という形で、ある程度の水準を確保できるような形での仕組みも設けています。なぜ世帯に着目するのかということなのですけれども、これはどちらか、例えば生活保護と雇用保険という間に置かれているのですけれども、どちらかに100%よることではなくて、双方の制度を見たときに、どこまで理念的なものを取り込めるのかと考えていったときに、やはり働く人を支えるのは何ら異論がないのですけれども、働く人の場がどういうところであるのか、やはり生活をしているところの家庭というものが社会構成の中でもっとも最少単位にあるということを私は小学校のときに学んだのです。今もずっとその考え方はそうだということを中心に据えながらずっと見てきた人間からすると、ここにきて個人単位にいくということ。それを社会全体で支えていくのだという仕組みにはなかなか理解が及ばない。やはり最少単位である世帯の中で、どう助け合っていくのかというところの今回の新しい制度の中で基本を据えるべきだと直感的にずっと持っている人間であるということであります。
 複数受給する方への対応をどうするのかという御指摘があったかと思うのですが、私は受講そのものを遮るという発言は一度もしたことはありませんので、受講はできるのだけれども、給付は同時に2人というところについて異論を唱えているわけでありますから、一方で現物給付と言っていいかわかりませんけれども、実費を除いて、訓練をできる状況はこちらにあるわけでありますから、その組合せの中であくまで受給をターゲットにしたときには同時に複数にというところについて考えていくべきではないかと思います。
○新谷委員 給付の名称を変えるというのは、私も異論はありません。最終的に給付の金額なり、支給の基準なりを考えていく際に、それにふさわしい名前をつけていけばいいと思っています。いま、遠藤委員がおっしゃった中で世帯でみんなを支えるのだということを主張すればするほど、そこに扶養家族の数が出てくるのではないか。1人世帯と5人世帯では、当然世帯の人数が違うわけですから、そこには当然金額差があって、例えば1人が10万円であれば、それこそ生活保護ではありませんけれども、扶養している人数によって1人ずつ足していくことになるわけですから、今の金額の10万円、12万円という中で当然納まる話ではなくて、世帯ということを突き詰めていけば、本当に生活保護的な1人いくらという形で加算していくことになりかねないのではないかと懸念します。以上です。
○岩村部会長代理 今の御議論は、特に給付の制度設計をどう考えるかというところに非常にかかわっていて、重要なポイントだと思いますが、それだけにこの制度の持っている性格や制度設計をどうするかということに関する論点の難しさを示しているように思います。
 1つは、多分この制度は先ほどお2人がおっしゃっていた中で言えば、対象とするのは、雇用保険は受けることができない人です。しかし、要件を見ると生活保護受給というギリギリの線のところにいる人たちではない。もちろん、生活保護受給者も入るのですけれども、主として、生活保護は受給しない人たちを想定してどういう制度設計にするかという話になってくる。そうすると、おそらく1つのポイントは、先ほどもおっしゃられましたように訓練を受けている間に安心して訓練に専念できるように、そういう意味での支援をしましょうということでしょう。だから、預貯金等はあるし、世帯もそれなりにたくさんではないけれども、年収300万未満以内ということであれば、290万あっても受けられるわけですから、そういう意味では今持っている預金を食いつぶすだけでこのあと生活していかなければならない状態ではないけれども、しかし、訓練に専念できるための金銭的な生活面での生活支援をしましょうということを目指しているのかという感じがするのです。そうすると、世帯で受けられるのが1人だけだという論理は今のような考え方から言ったときに直ちに出てこないような気がするのです。
 他方で、私たちの考え方でいけば、公費100%でやるという話でありますので、遠藤委員が強調されたように、この制度に乗ることによって、とりわけほかの人たちが見たときに、かえって得をしているような感じになるというのは非常にまずいので、中間のところがどこに見つかるかということでしょう。
 他方で、生活保護のように厳密に人数を考えて、額を積み上げてというのは、コストもかかりますし、果してこの制度の趣旨を考えたときにそれが適切かという問題もあるので、1つは世帯年収をかけることによってある程度、もちろん手当の金額を年収のところに含めるかという継続要件との関係で問題になりますけれども、それによって絞ることもできるだろう。額についても、いま10万円、12万円という形でやっていますけれども、2人になったときに果して単純にかける2という話なのかをどう考えるか。若干生活保護的な考え方で1人の場合は共通経費プラス1人分で考えて、2人だったら共通経費プラス2人分とかいうような形でうまく、単純にかける2にはなりませんという形で考えるのかというように、いくつか組み立てがあるのかというふうに思います。
 もう1つ、あまり座長が言うといけないのですが、資産の要件という金融資産があるかどうかは比較的重要で、私はあったほうがいいと思っているのですが、本当に事務的に「それできるの」という話があって、先ほどから伺うと、申告ベースでやっていらっしゃるということなので、生活保護みたいにきっちり全部金融機関から保険会社から何から調べてということができるのかという執行面での、とりわけノウハウがいるので、そういう執行面でそのことが確保されないと要件は定めているけれども、実は自己申告でうまいことやれば別に預貯金があっても大丈夫という話になって、これはこれで非常にまずいという話です。その辺も考え合わせて設計を考える必要があるのかという気がします。
○林委員 1つの世帯から複数の受給ができるかどうかという問題で、妻と夫の場合と、お父さんと息子の場合は違うのかもしれませんけれども、今一般的に新卒者の就職困難の問題を考えますと、2人が受給する場合に、父親と息子という受給が非常に頭に浮んでくるのですけれども、その息子が東京に出たら別の世帯と考えられるのか、お父さんたちが田舎にいても同一世帯と考えるのか、その辺の問題があると思いますが、もし別の世帯と考えて東京で申請したら単独で息子が申請できるというのであれば、それがたまたま田舎で一緒に暮らしていてできないというのはおかしいのではないか。職業訓練が必要な人という立場を考えれば世帯が2つ、どんな世帯が一緒でも別でも受講自体はできるのですけれども、その間の生活支援の意味を考えれば、本来息子は学校を卒業して就職して生活ができていた立場の人が、たまたまできないから親元にいるとか、そういうところで、その人の生活支援は本来必要がないのかというと、やはり生活保障までは必要がないと思いますけれども、支援という意味では見ていってあげないと、現状固定になってしまうのではないかという危惧があるので、1つの世帯から2人が受給するというのは岩村先生がおっしゃったように世帯の年収要件で絞っていくということで対処するしかないのかと思います。
 資産要件、現行800万円ですけれども、年収要件で200万円とか300万円で絞る場合に最大限2年の受給ですから、それに比べて800万円はやはり大きいのではないか。年収で絞る支給要件とのバランスということも資産要件としては考えていかなければならないのではないかと思っています。もう1つ、資産要件の把握は、本当に難しいわけで、たんす預金にしていたら把握ができないわけですから、名目的という意味もあると思うのですけれども、やはりこの制度の支給の部分は福祉的な要素があるわけですから、今後の福祉政策というものを考えていくときに、800万円ぐらいまではある程度認めようというような1つの基準となってしまっても困るかなと。児童手当等は金額が大変少ないですから、ああいう資産要件等はないですけれども、これはかなりの金額になっていきますので、どこの福祉政策でネックになるかどうかまでは思いいたりませんけれども、今後の福祉を考えるときに800万円という数字が1つのメルクマールみたいなことになってしまって、後で他の政策にきつい要件になってしまってはいけないのではないかと思うのです。一度800万円という要件を決めて何かあった場合、要件を緩和するということはあり得ると思うのですけれども、それを下げることは非常に難しいと思うのです。最初800万円と決めて、それを不都合だから500万円にしますと要件をきつくすることは、この制度が恒久的な制度であるということを考えると、最初から800万円はいかがなものかという感じがします。以上です。
○岩村部会長代理 ありがとうございました。
○栗田委員 給付に関係するのですけれども、給与水準のいかんによっては、先ほどの融資制度があるわけですけれども、資料から見ると、平成21年8月から平成21年度は約5千円弱、8月31日現在平成22年度は件数から見ると倍近くになっているのです。そうすると、今の融資をしなければ生活支援ということからすると、非常に厳しい状況であるのだろうと思います。したがって、基金事業の融資制度は論点にも書いてあるとおり、動けるとすればということであれば、給付を補完するものと位置付けるという考え方でこのまま現行の貸付という部分と貸付水準という部分については継続すべきではないのかと思います。
○岩村部会長代理 ありがとうございました。
○遠藤委員 公益先生方の御意見を実に大変重く受け止めたいと思います。その上でなのですけれども、従来から申し上げていますのは、同時に複数人という言い方をさせていただいていますので、例えばその時期をずらして運用上考えていくことも十分あり得る仕組でありまして、どのコースをとるかによりますけれども、いま平均で3か月から4か月の間というようなことでもありますので、その組合せの中で運用していくことも十分あり得るかと思います。貸付制度については、今御指摘いただいたことは私どももそのように考えています。
○岩村部会長代理 ありがとうございました。あまり座長ばかりが言ってはいけないのですけれども、1つ質問なのですけれども、受給者の名寄せはできるのですか。つまり、同一世帯で実は2人受けているとかというコントロールは現状では可能になっているのですか。
○渡部職業能力開発局能力開発課長補佐 同じ世帯の中でもう1人受けた人はいないとか、そういうのは申告させるようにしています。ハローワークで同じ世帯の方の申請があったことが分かればそこは指摘するというようなことでシステム的に何か把握できるという形には今はしていません。
○岩村部会長代理 そこは、恒久化するにあたって考えないとここで議論していたことがすべてパーになるような感じがするので、そこは制度を仕組むにあたっては、いずれにしてもどういう方針になるのかまだ分かりませんけれども、制度のコントロールの仕方を制度設計によっては考えていただかないと尻抜けになってしまう可能性があるという気がします。
○新谷委員 この前も申し上げたと思うのですけれども、恒久化をしたときに、受給者の管理や受講状況の管理、インターバルの管理、地域をまたいだ情報を全国的に管理しないといけないと思うのです。そのときには、今おっしゃったように窓口で紙ベースの管理はできませんから早急にIT化をしないといけません。システムを作るのはかなり時間がかかるので、もちろん法律が通らないと成立しない制度ではありますけれども、システムの制度設計については前倒しで準備していただかないと間に合わないのではないかという気がします。
○岩村部会長代理 ありがとうございました。今日、ほかにも議題がありますので、この件についてはもしありましたらひと方ぐらいと思うのですが。
○小林委員 前回欠席していたので、中身が見えないのですが、いろいろな話を聞いていて思ったのですけれども、訓練を安心して受けられると岩村先生がおっしゃっていましたけれども、そこに給付の重点を置く必要があるのかと感じています。その上でもう少し、いま現状のある基金事業が10万円、12万円が私の気持ちとしては高いような感じがします。高いというのは、どうしてかといいますと、働くのと訓練を受けるというのはどちらがいいのというと、働くほうがそれなりの収入を得ることが優先されるべきなのか。今回の基金訓練の恒久措置で作る訓練よりもそれぞれの受講料は出さないわけです。無料でたぶんやる形になるはずですので、その中で支出はできるだけ受講者の支出を押さえるような形の仕組みになっているわけですから、そういう制度にたぶんなるだろうと思うのですけれども、その中で安心してできる訓練を受けられる仕組みを中心に置いてというのが1つなのかと思っています。その額が、6万か7万になるのかわからないですけれども、1人当たりという考え方もいいでしょうし、世帯というので、複数人受けていれば世帯の中での考え方で若干取り入れながら考えるべきかと。
 融資制度についてなのですけれども、奨学金制度ではないですけれども、学校で学んでいるときは奨学金を受けながら勉強させていただいて、最終的に社会に出てから返済するというのと同じような融資制度を設けるべきかなと。その期間の生活に必要な資金調達という意味で公的な融資制度があって、その期間訓練が受けられて、仕事に就くことができたら最終的に収入の中から返済できるような仕組みも必要なのかという感じです。
○岩村部会長代理 ありがとうございました。この議題につきましてはこのぐらいということにさせていただきたいと思います。ここで、職業能力開発局総務課の松本企画官、能力開発課の渡部補佐が退席されます。どうもありがとうございました。
 では、2番目の議題である、雇用保険制度についてです。これについては、事務局のほうで資料No.2をご用意いただいておりますので、ご説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○篠崎雇用保険課長補佐 それでは、資料No.2-1〜資料No.2-3までをまとめて説明します。まず、資料No.2-1、「失業等給付についての論点」です。次頁、具体的論点です。1つ目が、「65歳以降への対処」について。2つ目が、「高齢継続給付のあり方」について。こちらは、高齢者関係ですので、まとめた形で資料を用意しています。こちらの関係の資料が、資料No.2-2になります。3つ目、「教育訓練給付のあり方」について。こちらについての資料は、資料No.2-3になります。
 具体的論点については、1つ目、「65歳以降への対処」について。これも昨年議論していただいたわけですが、それとほぼ同様で、高齢者雇用の現状との関係をどのように考えるか。年金支給開始年齢に達した層を適用対象とすることについてどう考えるか。65歳以降の者を適用対象とすることは、短時間勤務、臨時的雇用等、多様な働き方を選択する層を適用対象とすることになるが、これについてどう考えるか。昨年の部会報告において、「今後の課題」とされたわけですが、そのなかにおいては「65歳以降への対処については、雇用保険制度の課題としてだけでなく、65歳以降の企業における働き方や、年金との関係を含めた全体的な議論の中で考えるべき」とされたことを踏まえて、どう考えるか。
 2つ目の「高齢継続給付のあり方」について。これについても、昨年議論していただいたところですが、改正高年齢雇用安定法の施行状況を踏まえ、どのように対応すべきか。これについても、昨年の部会報告書の中で、今後の検討課題にされました。その中では、「60歳代前半層の雇用の状況を踏まえ、平成25年度以降のあり方をあらためて検討すべき」とされたことを踏まえ、高齢継続給付のあり方についてどう考えるか。
 3つ目、教育訓練給付のあり方については、これも部会報告で今後の検討とされているわけですが、その中において、「教育訓練給付については、効果的な実施が図られているかの観点から、制度の活用状況を十分に把握すべき」とされたことを踏まえ、教育訓練給付のあり方についてどのように考えるか。
 では、具体的に資料を説明します。資料No.2-2、高齢者関係資料、1頁です。これは現行の雇用保険制度においての高齢者の取扱です。適用の部分と給付の部分の両面ありますが、これをまとめて1枚の紙にしています。経緯のほうは、省略させていただきます。
 現行の適用についてですが、65歳に達した以後に雇用される者については、法の適用除外とされています。同一の事業主に65歳に達した日の前日から引き続いて65歳に達した日の以後の日において雇用されている者は高年齢継続被保険者とされているところで、原則65歳以上は適用除外ですが、引き続き雇用される方については、被保険者となっているところです。これは保険料の関係ですが、65歳以上の高年齢労働者については、保険料の納付、及び負担を免除することとされているということです。
 給付の関係ですが、1つ目です。離職した場合、受給資格を満す高年齢継続被保険者については、高年齢求職者給付金が支給されることとされています。これについては、離職の日以前1年間に、被保険者期間が、通算して6カ月以上あること、給付額については一時金とされていて、被保険者期間1年以上の場合は50日分、1年未満の場合は30日分という形になっています。
 2つ目、高年齢雇用継続給付の関係ですが、60歳の到達時点の賃金に比べて25%を超えて賃金が低下した場合で、雇用が継続している高齢者について、高年齢雇用継続給付が支給されることになっています。具体的には、65歳以後の、その時点の賃金の15%、これについては、逓減していく率になりますが、賃金の最大15%を給付することになっています。支給期間は、65歳に達するまでの期間となっています。これが現状の取り扱いです。
 次頁、これは一時金である高年齢求職者給付金の支給状況です。平成21年度の欄をご覧ください。平成21年度の受給者数が約16万人、支給金額が349億円となっています。
 3頁です。高年齢雇用継続給付の支給状況です。平成21年度の初回の受給者が22万人、支給金額としては、平成21年度が1,424億円となっています。
 4頁です。雇用保険を考えるにあたり、高齢者雇用の現状をまず見ていきたいと思います。これも、昨年と同様ですが、簡単にご紹介したいと思います。1つ目、高齢者雇用に関する状況ですが、改正高年齢者雇用安定法において、高年齢者雇用確保措置については、平成25年度までに段階的に実施義務年齢が引き上げられているところです。また、年金の関係ですが、特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢については、平成25年度に定額部分が65歳に引き上げられます。これが平成25年度に完了するわけですが、また、それ以降については報酬比例部分についても平成25年度から段階的に引き上げが始まっていくということになっています。3つ目、平成21年度の雇用確保措置の実施済企業の割合は、97.2%で、雇用確保の実施状況は着実に進展はしています。確保措置の内訳ですが、85.1%の企業が継続雇用制度の導入をしています。継続雇用制度の内訳として、希望者全員を対象としている企業が、38%に留まっているということです。
 それから、65歳以降の雇用の状況ですが、各国比較で、男女の労働力率で見ますと、日本の「65歳以上」は、男性が29.7%、女性が13.0%と他国に比べて高い状況にあるということです。実態調査において、65歳以上の定年年齢を定めている事業所は14.8%、また、65歳〜69歳の労働者を雇用している事業所は26.9%、年齢層が上がりまして、70歳以上の労働者を雇用している事業所は15.6%。高齢者の割合として、65〜69歳は2.5%、70歳以上が1.0%となっています。これについては、括弧の中に平成16年の調査がありますが、それ時点よりは進展をしています。
 5頁、一方意識の面ですが、高齢者に「いつまで働きたいか」について、「65歳くらいまで」が19.2%、「70歳くらいまで」が23.0%、「75歳くらいまで」が10.4%、「働けるうちはいつまでも」が36.8%ということで、意識の面でも働きたい意欲は高いものと思われます。
 就業の理由ですが、主な就業理由としては、最も多いものが、「経済上の理由」が男性60.3%、女性55.3%、以下「いきがい、社会参加のため」「健康上の理由」「頼まれたから、時間に余裕があるから」となっています。これが、高齢者雇用の現状と意識の面等です。
 今回新しく追加した資料が、17頁からで、高年齢雇用継続給付を考えるのに当たり、雇用保険のデータの中からは抽出ができませんでしたので、独立行政法人等における調査研究をご紹介したいと思います。これにより、企業のほうで、高年齢雇用継続給付をどのように取り込んで人事制度を作っているのかのご参考にしていただければと思っています。
 17頁、まず、独法の高齢・障害者雇用支援機構の調査・研究ですが、雇用継続者の賃金水準を見たものです。アンケートとしては、27324事業所を抽出して、回答数24.1%の調査ですが、これによると、年金や公的給付を考慮して賃金水準を決めているという企業が49.6%、考慮していない企業は48.1%で、半々です。考慮しているという企業のうち、定年到達時からの賃金水準がどうなっているかというものを聞いたものです。もっとも多いもので6割から8割未満に賃金水準がなっているというものが、53.3%です。4割から6割未満が17.9%となっています。
 高年齢雇用継続給付については、60歳到達時の賃金から25%を超えて賃金が下がった場合ですので、75%を下回るということなので、6割から8割未満の間ということで、ぴったりは取れませんが、この辺の層。それから、4割から6割未満ということは、25%を超えて賃金が下がっている層であるということなので、「高年齢雇用継続給付」の対象となり得るような賃金水準がこの6割から8割の間よりも上の部分になると考えております。
 次頁、これは別の調査になりますが、独法のJILPTの調査を引用しています。こちらについては、まず1つ目が60歳代前半のフルタイム勤務の継続雇用している方の平均的な年収を見たものです。全体として、いちばん上が前半のフルタイムの継続雇用者合計で、定年到達前の従業員の方と、定年到達後に継続雇用にされた方、合わせたものが、いちばん上のもの。真ん中が、定年到達前の賃金ですので、定年が延びている方です。いちばん下が、定年到達後に継続雇用されている方で、通常定年後に賃金制度が違う形で適用されるケースは多いものと考えますが、それらの方の年収を見たものです。トータルで見ても、傾向は大きく変わりませんが、300〜399万円の年収の方が28.8%です。そのうち、継続雇用制度適用になっている方については、30.4%の方がここの層にあるということです。
 下のグラフは、年収に占める高年齢雇用継続給付の割合です。年収は、先ほど見ていただいたとおり、層としては300〜399万円が多いわけですが、その年収の方について、高年齢雇用継続給付がどれぐらいの割合を占めるかについてです。こちらについては、高年齢継続給付の割合が10%以上を占めるという方が、トータルで19.7%、また、継続雇用制度によって雇用されている方については、22.2%となっていますので、定年到達前の方よりは高い割合でこの雇用継続給付が年収に占めているのではないかと考えています。また、1%〜9%の方が12.8%います。それなりに、高年齢雇用継続給付の占める割合があるということがわかります。
 次頁、こちらは、高年齢雇用継続給付だけではなく、その他、賃金の他の企業年金とか在職老齢年金がどれぐらいの割合であるかを見たものです。当然賞与、賃金の割合が高くなっています。その他、ここにありますように、企業年金、在職老齢年金、高年齢雇用継続給付、これらを組み合わせてもらっている方もいます。制度がありますので、当然ですが、企業側としては、こういった年金や高年齢雇用継続給付などを組み入れた形で人事制度を運用しているものと思われるデータです。資料No.2-2は、以上です。
 続いて、資料No.2-3、教育訓練給付の関係です。1頁、教育訓練給付の概要です。趣旨としては、労働者が主体的に能力開発に取り組むことを支援するために、労働者が自ら費用を負担して一定の訓練を受けた場合に、費用の一部を支給するものです。支給要件については、厚生労働大臣が指定する教育訓練を受けて修了した場合であって、雇用保険における支給要件期間が3年以上あるときに、要した費用の20%、上限は10万円が支給されるものです。支給要件期間3年ですが、下の※のところにあるように、初めて受給する場合については、支給要件期間を1年以上に緩和しているところです。2頁、支給実績としては、平成21年度に13万人の方が受給をしており、支給金額は48億円となっています。
 次頁、論点の中で、制度について効果的に実施が図られているかということで、制度の活用状況を十分に把握すべきとされていますので、今回は「教育訓練給付の指定講座」の修了者のアンケートについてを資料としました。まず、このアンケートについては、指定された講座の修了者全員に対して行っていますので、教育訓練給付を受けている人と受けていない人が含まれています。以下の分析の際には、全体と、受けている方受けていない方を分けて分析をしています。受けてない方に比べて、教育訓練給付を受けている人の割合はどうかという観点でご覧ください。アンケートについては、施設が89施設、101講座、人数6,119名に行い、回収率は39%、2,369名となっています。
 具体的なアンケートの結果です。2の[1]、教育訓練給付制度の利用状況について、利用した、または利用する予定がある方の割合が、57%です。今回のアンケートの中で、教育訓練給付を利用する方が約6割、利用しない方が約4割となっています。
 2頁、[2]回答の年齢層ですが、トータルで見ると、それぞれ30歳以上35歳未満の割合が多く、それぞれ21.7%、16.6%となっています。年齢層はここにあるとおりです。
 [3]、目標の資格取得状況です。「利用有」は64.8%で、資格を取得した人、「利用無」の場合は59.6%、そもそも資格取得について受験していないという欄については、「利用有」は15.6%、「利用無」は22.4%ですので、教育訓練給付を受けている方、受けようとする方が、資格取得に対するインセンティブは働いているのではないかと思います。
 次頁、受講開始時の状況です。教育訓練給付の利用有の者については、70.5%が就業していたとなっています。そのうち、就業していた方の中で、利用有の場合ですが、正社員が50.6%、非正社員が18.5%となっています。
 [5]、[4]で「就業していた」と回答した者については、教育訓練給付について処遇の向上に役立つと答えている者の割合が利用有、利用無の者とも約12%で、同じ割合となっていました。この下の表を見ると、左側は処遇の向上に役立つというものです。その他、「社内外の評価が高まる」という回答が全体で23.3%、また「円滑な転職に役立つ」が、全体で18.8%で、これについては、教育訓練給付利用有の方が21.6%と多いのに対して、利用無の方は14.5%となっており、利用有よりも低くなっています。
 [6]、[4]で「就業していなかった」と回答した方について、利用有の者のうち、希望の職種・業界で就職できると回答した者の割合が48.6%となっており、教育訓練給付の利用無の者の割合33.4%に比べて高くなっています。
 [7]、[4]で「就業していなかった」と回答した者について、利用無の者に比べて、利用有の者の就職していない回答の割合が39.3%と低くなっています。これは、就職状況を見たものですが、3カ月以内に就職したという方は、利用有の場合が29.6%、利用無の場合が26.6%です。6カ月以内に就職した方が利用有が20.5%、利用無が10%、12カ月以内に就職した人が、利用有が10.6%、利用無が6.3%となっています。就職していないという方が、利用有の場合は39.3%に対して、利用無の場合は57.2%で、多くなっています。
 [8]、満足度ですが、こちらについては、どちらも全体としては「大変満足」「おおむね満足」が多くを占めています。以上、アンケートを紹介しました。資料の説明は以上です。
○岩村部会長代理  ありがとうございました。高齢者関係と教育訓練給付関係と2つ大きな項目がありますけれども、時間の関係もありますので、どちらでも結構ですからご質問、ご意見をいただければと思います。
○栗田委員 65歳以降の対象についてということで、65歳以上の方を雇用保険の対象とすることについては、実際65歳以上も働き続けなければいけないという捉え方もできますし、社会全体で65歳以上の方を就労の対象とするとなると、懸念されることといえば、年金の支給開始年齢も引き上がるのではないかという部分も懸念されるわけで、少なくとも強制保険の適用ということであれば、65歳以降になって失業した場合に、それも事故と捉えるというのは、少しいかがなものかなと思いますので、現行制度を維持するべきではないかと思います。
○岩村部会長代理 他、いかがでしょうか。
○小林委員 いまの栗田委員の意見というのは、私も同感ですので、現行制度という形で考えていくというのが、1つあっていいのではないかと思います。
○岩村部会長代理 ありがとうございます。
○新谷委員 この資料の中にも取り上げられているのですけれども、老齢厚生年金の支給開始年齢引き上げの時期が迫っております。2013年問題と言われていますように、2013年から報酬比例部分の支給開始年齢の引き上げも始まりますので、多くの企業が60歳定年制という状況の中で、1年間の無年金の期間が生じるというのは、社会的にも大きな問題だと思っています。今日の資料の中にもありますように、改正高年齢者雇用安定法によって継続雇用制度を実施されている企業がいちばん多いのですけれども、その中でも希望者全員を対象としている企業は38.0%となっていて、やはり、この希望しているのに働けないというギャップを何とかしなければいけないと思っています。そこの取り扱いについては、今日の午後から雇用対策基本問題部会で論議をされるようですけれども、この雇用保険について言うと、高年齢雇用継続給付が施策としてあるわけですけれども、高年齢雇用継続給付については、過去の議論もありますけれども、受給者の数もどんどん増えてきていますし、私自身の経験から言いましても、私も労働組合の単組の役員をやっているときに、ちょうど継続雇用の制度設計を労使でやっていまして、組合と企業で一緒になって制度設計をしたときに、在職老齢年金と、高年雇用齢継続給付、公的給付は、継続雇用者の生活を支える補助的な収入源として制度設計を組み込んでおりまして、これは先ほどの活用されている企業の中を見ても、賃金の水準が75%以下になるように制度設計をしてある。これは、企業にとっても直接人件費の負担の問題もありますし、労働者側にとっても、税負担、社会保険料の負担を考えると、公的給付と組み合わせて、直接人件費を下げながらやると手取り収入が良くなって、うまく納まるという制度設計になっています。実はもう社労士さん辺がそういう最適ソフトのようなものを作っておられて、どういう設計をすれば、最も手取り収入が良くなって、負担が少なくなるか、社会的にも制度として組み込まれて、定着していると思いますので、高年齢雇用継続給付については、ぜひ維持するべきと考えています。以上です。
○岩村部会長代理 ありがとうございました。
○遠藤委員 いま、新谷委員におっしゃっていただいたことは、正に同感でありまして、やはり高年齢者の雇用をどう確保するか、その中で処遇をどうするかという問題とともに、職域をどう確保していくかというところが、最大の課題だと思います。そういった中で、処遇面について、一定の機能を満しているという継続給付ですけれども、ぜひ、これについても継続して、維持していただきたいと思っています。以上です。
○岩村部会長代理 ありがとうございました。
○古川委員 65歳以降の被保険者のことなのですけれども、資料No.2-2の1頁に、現行の適用のところで、同一の事業主の適用事業所に65歳に達した日の前日から引き続いてとありますね。そうすると、65歳以降というのは、もう一時金で、私は基礎年金も出るのでそれはかまわないと思うのですが、ただ会社によっては65歳までの雇用の規定が、65歳の誕生日とか、65歳の誕生日の月の末日とか、次の賃金締め切り日とか、いろいろあると思うのですね。これに合わせていくと、それまで一般被保険者だと思っていた方が、会社の規定によって、例えば60歳の誕生日の日の末日になったら、自分が知らない間に高年齢継続雇用被保険者になっているわけですよね。退職して、ハローワークに行ったらば、基本手当150日もらえるつもりで行って、一時金になっているということもあり得るわけですよね。その辺は、被保険者に心の準備をさせるというか、そう思っていて一時金しかもらえないというと、またトラブルも起こってくると思うので、その辺の周知というのは、していただいたほうがいいのではないかと思うのですけれども。
○岩村部会長代理 細かい話ですが、法律の要件からすると、この作りだと、確かにそういうことはあるわけですね。そういって、ではどう対処するかというのが難しいのですが。
○古川委員 周知徹底。
○岩村部会長代理 1つは古川委員がおっしゃったように、周知してということでしょうね。だから、逆に言うと、うっかり65歳を超えて末日までいってしまうと、ハローワークに行くと一時金しかもらえなくなってしまうという。しかし、では、そのために早く辞めて150日もらうかというのも、それも何か変なような気もします。逆に、それもモラルハザードを助長している議論にもなり兼ねないので、ちょっと微妙な話のような気がしますが。
○古川委員 非常に進まないというのでちょっとあるのですけれども。
○岩村部会長代理 ありがとうございます。確かに、そういうことは起こるのですね。教育訓練給付のほうはいかがでしょうか。
○新谷委員、今日いただいた資料の5頁の下のほうで、アンケートをしていただいていまして、これに就業していた方の雇用形態別のデータが入っています。これを見ると、非正社員とか派遣社員の方は利用が低いというか、正社員と構成比をどう見るかなのですけれども、これが1つ気になったところです。
 一方、厚生労働省の能開局が調査したデータがあって、平成22年度の職業能力開発基本調査の結果を見ますと、企業の中のOFF-JTの実施率が、正社員と非正社員で倍ぐらい違うのですね。正社員が68%に対して、非正社員が33%となっていますし、企業が自己啓発をやっている労働者に対する支援についても、正社員が66%に対して、非正社員が41%となっています。そういったことからいくと、在職中の労働者に対して教育訓練給付を活用することで見た場合、非正社員の方々への活用を拡大するということが重要ではないかと思っていて、そういった意味では、非正規の方々が、これをもっと使えるような方策を、ぜひ検討していただきたいと思います。以上です。
○岩村部会長代理 ありがとうございました。いま、新谷委員がおっしゃった1点目ですが、これは全体の母数の割合と非常に近いので、多分、それが反映しているのではないかと思います。更にこの数との関係で言うと、やはり1つは、雇用保険の被保険者資格の関係と、受給資格の2つの縛りがあるので、結果的に、こういう数字になっているのかなと思いますけれども、推測の域を出ないので、データをもう少し精査する必要があると思います。後段の点は、なんとなく、さっきの求職者給付と同じような議論のことではないかと、直観的にはそういう気がしますが。
○遠藤委員 いまのに関わることであるのかもしれないのですけれども、資料No.2-3の教育訓練給付の概要のところの2つ目の支給要件にアンダーラインをいくつか引いてありますけれども、「支給要件期間が3年以上のとき」という部分については、制度発足時からある内容であると理解してよろしいのか、それとも教育訓練給付がかなり利用されてきて、それの上限額を引き下げるといったようなことが過去にあったかと思うのですけれども、例えば、そのタイミングでこの部分が付け加わっているのかどうか、その辺のところをお聞きしたいと思います。
○岩村部会長代理 では、事務局からお願いします。
○篠崎雇用保険課長補佐 当初は、被保険者期間が3年以上5年未満というところがありましたが、これを。
○坂口雇用保険課長 給付要件については、当初より一定の支給要件期間という形で設けていたのですけれども、当初は、もっと給付額が上でして、全体として制度ができたのが平成10年12月なのですけれども、そのときから給付率が8割で、上限も20万円ということだったのですけれども、いろいろ濫給であったりとか、不正受給の問題もありましたので、平成15年に要件はそういう形にしながらですが、支給要件の期間が3年〜5年だと給付率を2割で10万円、5年以上だと、4割で20万円という条件の縛りに変えた。それで、更に、平成19年に法改正をしたときに、全体として支給要件3割で、2割10万ということでありますけれども、やはり初回の初めて利用される方の若年者の方が多いので、そういった方が利用しやすくということで、初回の方に限っては支給要件期間を1年でいいという形で、そこはいま当分の間という形で暫定措置ということになっているのですけれども、そのような形で、要件と給付率、上限額という形で、セットで制度的な見直しができたということです。
○岩村部会長代理 ありがとうございました。
○遠藤委員 いまのお話をお聞きしまして、そうすると、3年という期間を開けなければいけないというのは、ある程度定着していて、皆様に理解を得られているという説明をいただいたと思います。そうすると、前半のテーマにかかわってくるのかもしれないのですけれども、繰り返し受給を求職者支援制度の中でどう防止するかと言ったときに、一定の期間を開けるというようなご議論もありましたので、そのときにもここの3年という数字が1つ候補になり得るのではないかと思って、いまお聞きした次第です。
○坂口雇用保険課長 いまの点、求職者支援制度との関係で教育訓練でかかわる問題でということの比較もあろうかと思いますけれども、先ほどのアンケート調査のほうにもありましたし、私どもの受給データのほうもそうですけれども、教育訓練給付は、在職者の方が受給されているのが約7割ということなので、そういった点については考慮して比較していただければと思います。
○岩村部会長代理 他にいかがでしょうか。
○新谷委員 これも感想めいた内容になって申し訳ないのですけれども、教育訓練給付の5頁と6頁の中で、就業していた方と就業していなかった方、それぞれに、回答群の中の「趣味・教養に役立つ」という回答がそれぞれ20%と18%ありまして、これが気になっています。本来、この制度というのは、自己啓発によって職業能力を磨く、エンプロイアビリティを上げていく、それによって失業リスクなどに備える、あるいはもっとスキルアップをしていくということが制度の趣旨ではないかと理解していたのですけれども、「趣味・教養に役立つ」という講座がこの制度の趣旨に本当に合っているのか。要するに講座の絞り込みにかかわってくると思うのですけれども、やはり雇用保険という枠内でやる施策として、この辺はどうなのかという感想なのですけれども、何かコメントがあればお願いします。
○坂口雇用保険課長 いまのご指摘は、そのとおりでして、本来的に雇用保険の制度の中で行っている給付としては、このような形でのご意見が出るというのは、本来適切ではないということかと、私どもとしても考えています。個々人の方について、ここの部分を目的意識のところで受給の段階でどう絞るかというのは、なかなか難しい部分がありますけれども、ただ全体としては講座の指定であったりとか、あるいはその講座の更新というときに、やはりそういった利用が資格や就職にどう繋がっているかということをしっかりチェックするという中で、こういった趣旨、目的ということが、雇用保険制度に相応しいようなものになるようにということについては、引き続きしっかり取り組んでいきたいと思っています。
○岩村部会長代理 1つだけ確認ですが、いま新谷委員がおっしゃった6頁で、例えば[6]の回答というのは、複数回答ではなくて、単一回答ですね。
○坂口雇用保険課長 単一です。
○岩村部会長代理 単一ですか。単一回答で趣味・教養と答えられてしまうと、ちょっとやはりということなのだろうと思いますね。その他、いかがですか。よろしいですか。それでは、本日の議論はここまでとさせていただきます。今日の署名委員ですけれども、雇用主代表は小林委員、労働者代表は栗田委員にそれぞれお願いしたいと思います。
 委員の皆様におかれましては、今日お忙しい中、長時間にわたり、ありがとうございました。次回の日程ですけれども、事務局から改めて委員の皆様方に連絡があるということですので、よろしくお願いします。今日は、ありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省職業安定局雇用保険課企画係 (TEL)03-5253-1111(内線5763)

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