ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 労働基準局が実施する検討会等 > 外ぼう障害に係る障害等級の見直しに関する専門検討会 > 第2回外ぼう障害に係る障害等級の見直しに関する専門検討会議事要旨




2010年10月1日 第2回外ぼう障害に係る障害等級の見直しに関する専門検討会議事要旨

労働基準局労災補償部補償課

○日時

平成22年10月1日(金)10:30〜


○場所

労働基準局会議室


○出席者

参集者

山口委員(座長)、岩出委員、小賀野委員、嵩委員、保阪委員、松島委員

厚生労働省(事務局)

河合補償課長、神保補償課長補佐、児屋野中央労災医療監察官

○議題

(1)外ぼう障害に係る障害等級に関する論定整理(案)について
(2)その他

○議事

事務局から前回検討会の経緯等及び配付資料の説明があり、資料についての質疑が行われた後、外ぼう障害に係る障害等級に関する論点整理(案)について、議論がなされた。各委員からの意見等主なやりとりは次のとおり。

(資料1について)
○委員  資料1についていくつか全体的に述べたと思うが、現在の傷に対する治療は非常に進歩はしているが、顔全体の大きな傷に対して傷を取って植皮するとき、皮膚はどこから取ってくるかというと、大腿とか隠れる場所から取ってくるのが一般的なのだが、それでも植えた所の皮膚は周囲との色の変化とか、当然植えた所に継ぎ目ができる。大きい顔全面にフルフェイスで植皮することはできないので、いくつかのパーツに分けて植えるわけだが、その境目は必ず継ぎ目として傷が残る。だから、完全に焼けてしまった顔に全部植皮をしてきれいに治したとしても、やはり継ぎ目があって、どうしても完全には治せない。表情というのは、皮膚とその下にある柔らかい脂肪でできるもので、筋肉の動きにうまくついていくわけだが、そういうことがいくら現代の医学でやっても、良い皮膚を持ってきても治らないということで、先ほど言ったようなご回答になると思う。
     線状痕というのは、確かに真皮縫合は昔からやっているのだが、最近は技術も上がってきて、結構きれいに治る。さらに表面を縫合する場合ケロイド体質の人などに傷跡が残ることに対しても、一般の他の科、形成外科以外の方も啓蒙されてきているので、昔みたいに百足の足跡が残るような傷跡もほとんどなくなってきている。そういう点で、形成外科としても治しやすくはなっている。1回縫った所は、技術もあるのだが、体質というのがものすごく大きくて、ケロイド体質の家系はケロイドになりやすいし、そういう本当の真性ケロイドの人の場合は、放射線みたいなものを当てるしかないということになってくる。
○委員  資料1の質問項目の(5)に対する回答で、女性は化粧ができるからという件があるのだが、これは皮膚科の問題かもしれないが、化粧が体に合わない女性もいるのではないか。それはレアケースとして考えてよいのか。
○委員  当然、男にも女にも合わない人がいる。アレルギー体質の人はいる。ただ、一般的に女性は化粧できるけれど、男性は化粧すると周りからばかにされる。なんでお前化粧してるんだ、と。でこぼこを治すために、いまいろいろなことを研究するようにみんなに言っているのだが、でこぼこを隠すことは化粧品でもできない。糊みたいなものを貼り付ける方法とか、メイクとしてはできるかもしれないけれど、いわゆる日常でできる化粧としてはでこぼこを隠す方法がないと。アレルギーの件に関しては、男女差がない。
○委員  最近技術が進歩しているので、だいぶ目立たなくすることができるということだが、その技術はどの程度一般的というか、どのお医者さんも大体できることなのか。
○委員  それが一番大事。要するに、昔と今とやり方自体はそんなに変わっているわけではない。材質が吸収性の糸が最近使われるようになってきて、日本人はナイロン糸を使っても大丈夫なのだが、皮膚の薄い所だと将来的に出てくる可能性がある。その点が吸収糸の良いものが出てくると、そういうものを使えば、将来は吸収されて出てこない。
     ただ、先ほど少し言ったが、技術的にうまい人と下手な人とでは大違いである。同じようなことをやっていながら、左側の鑷子でギュッとつまんで、同じように真皮に糸を引っかけてやった場合も、左手の持ち方で傷が挫滅されて、結局そこが赤い傷になってしまう。持ち方一つによっても違う。その辺の技術が、真似しようとしてもなかなかできない。だから、例えば整形外科の先生が骨をノミでバンバン割った後、細かいものを持ちましょうと急に言っても、人間の手というのはなかなか持てない。だから、その辺では形成外科の専門的な技術の部分になるのでしょうがない。少なくとも真皮縫合をやってもらうことや、先ほど言った糸をかける幅を狭くすることによって将来治しやすくすることはできる。
○委員  いわゆる救急の現場では、搬入された病院によって格差がある。そのときの対応というか、第三次救急から第一次まであるわけだから、そこに形成外科の先生が在籍しない病院が多々あると思う。そういう場合に、一次処理をして創部に瘢痕が残ったような場合、後に高位度の病院で二次的にそれを修復する場合、これは保険適用になります。ですから、どこでも同じレベルではないと思うので、その辺はそれぞれの対応で処理していけばよいと理解してよいか。
○委員  はい。ただ、救急の先生にいつもお願いしているのは、火傷の場合などでも、どんどん皮膚を取ってきて植えればいいという感じでやられるてしまうと、電気バリカンみたいなもので皮を取るのだが、いい所の皮膚がみんな傷つけられてしまい、後で良い皮膚を取ろうと思っても場所がなくなってしまう。その点で、植皮になった場合は、ちゃんと上に形成外科の先生がいる救急の科があるから、そういう所でやっていただいても結構なのだが、そうでない研修医などにボンボン取らせるような所ではやらせないでくれと、私はいつもいっている。ただ、その辺は病院病院の事情があるので、形成外科としてはある程度の啓蒙はしていきたい。
○委員  いちばん最初の外ぼうの障害の1の(1)で、最後に色素沈着とあるが、これはどういう意味で障害なのか。
○委員  血腫と色素沈着というのは、血腫も皮膚の下のほうに盛り上がって、そのまま硬くなって、それが組織というより、盛り上がって出っ張りが目立つということがある。
     それと同時に、こすれた擦過傷によって、そこに日光が当たったりすると色素沈着が起こる。それはなぜかというと、メラニンの産生がそこで高まるわけで、その状態は我々は機械的刺激と言うのだが、なかなか回復しない。化粧品をある程度塗って、ハイドロキノンという色素を下げるような薬もあり、レーザーという治療法も最後は用いたりいろいろやるのだが、最後まで色素沈着が取れない。また、先ほど言った植皮とか、そうした場合も色素沈着が、言葉で言うと色素増強なのだが、植皮した皮膚に起こってしまう。これも7年、10年かかっても取れないものが結構出てくる。2つの意味があり、植皮したときの沈着もあれば、こすれたときの擦過傷のあとの色素沈着もあって、両方含んでいる。
 傷跡は必ず白くなるのだが、傷跡自体は白くなって、その前のところは先ほど言った挫滅などによって色素沈着が起こることがある。炎症反応のあとに色素沈着が起こるから、そういうものが来ると、またそれが目立つこともあるということ。
○委員  そうしますと、いま私どもは、いわゆる顔面醜状と俗に言われてきた外ぼう障害を、労災保険の給付の対象にどこまで、どの程度するのかを議論しているわけだが、障害は1の(1)に出ている6つの形のものを考えておけばいいということか。このほかに、何か特に変わったものはあるのか。
○委員  大体この範疇に入っている。火傷などで炎でワーッと焼かれたあとの炎症性色素沈着も、この色素沈着に全部入れるわけだから、ありとあらゆる色素沈着を入れれば大体はカバーできている。色素沈着ではなくて、傷が赤くなってしまうものもあるが、それはむしろ血管拡張とか、そういう言い方をする。傷自身はなくても、擦過傷みたいな所が赤くなるようなときがある。血管が浮かび上がってくる。それはいろいろな理由があって、傷跡がそのままそうなることもあり得るし、ステロイドの薬を炎症を抑えようとして塗っていると、その周りは血管が拡張してきて、薄いチリチリした毛細血管が出ると皮膚が薄くなってくる。そういう細かいこともあり、そういうものも一緒に瘢痕の範囲で捉えてしまえばいいのではないかと考える。
○委員  機能障害の例として、がんをお示しいただいているが、そのほかの機能障害としてはどんなものがあるのか。がんの場合に、将来がんになる可能性は予測が難しいということだが、なりそうだとか、そういうある程度の漠然とした曖昧なものでもわからないものなのか。
○委員  ある程度機能的に、例えば足関節だと、足背の絶えず動かしたりする、絶えず刺激が加わって、そこに靴が当たったりこすれてり潰瘍を作ったり、そういう場所は将来がんになる率がすごく高い。そういう所は、なるべく早く植皮をして、それでも起こってくるのはしょうがない。だから、薄い火傷の跡があって、最近はあまりひどいものは治療するが、治療しないでやってきた人も多い。頭なども、火傷したあとというのは、将来的にそのあとが皮膚がんを起こすことが結構ある。ある程度腫瘍を知っている人は、起きそうな場所はわかるので、そういう所は治療する。
 そのほかの機能障害は、口の動きが悪かったり、眼が閉じなかったり、腕がうまく使えないとか、指が曲がってしまって伸びないとか、ありとあらゆる関節の部位には必ずそういうものが来る。顔の場合は眼とか口とか、自由縁と言っているが、そういう動く所が動かなくなったり閉じなくなったりという機能障害がある。
○委員 ある程度わかるということですか。
○委員  そうかと言って足が動かせないようにしたら、かえって日常生活ができなくなってしまうわけだから、薄い瘢痕がそこにあったって、ある程度普通の生活をさせておいて、本当に起こってきたら早めに、ジュクジュクしたり、将来的にそういうことが起こってきたら早く来なさいということだけ言っておけば、形成外科的な意味としてはいいのではないかと考えている。動かさないほうがいいとか、何をしたほうがいいとか、そういうふうにはできないということです。
○委員 でも、実際発がんするケースは非常に少ないですね。
○委員 そうですね。
○委員  そういうことですから、あまり将来のことを踏まえて何か設定基準を変えるのは、現在の段階ではおかしい。等級を決めておいて、何十年か先にがんであるとわかったときは、それはその時点で治療すればよいと思います。
○委員  100人に1人とか1,000人に1人とか、そういうことは最初から想定はできないということですね。
○委員  この絵の、顔全面に傷が残っているのは、たいがい機能障害も伴っているのか。
○委員  こういうものは、眼の周りとか皮膚を植えて、口もちゃんと植えれば、うまく動くようになることもあるが、その深さによる。筋肉がかなりやられる場合こういう状態になっていると、皮膚を伸ばしても口がうまく閉じないとか、眼瞼の下に瞼板というものがあるのだが、そこまでやられてしまっていると、そこに耳の軟骨を取ってきて移植して瞼板を作ることはできるが、上眼瞼の動きはどうかというのは、ピシッと閉じるようにできないこともある。いま技術的にはかなりよくなってきているし、ほかの組織を作うこともできるが、完全には難しい。
○委員  そうすると、4つの絵があるが、この順番でというか、機能障害も薄まっていくと。いちばん下に線が入っているが、これは機能障害は、場所にもよるのでしょうけれど。
○委員  あまり深くなければ、大体機能障害はない。深いと、瘢痕を除去するときに、顔面神経を切ってしまうと、ちょっと深くやると顔面神経が切られて、その場合うまく早めにつないで再縫合すれば治るのだが、それがうまくできないと、筋肉が萎縮して動きが悪くなってしまって、左右差が目立ってしまう。また、頬の深いところで耳下腺管を切ってしまったり、眼の近くだと涙小管とか涙嚢とか、鼻涙管とかいろいろあるのだが、そういう涙が流れる所までやられてしまうと、なかなかうまく涙が流れていかないとか、いろいろな機能障害が起こってくる。そうした場合は、眼がちょっとでも閉じないと、空気が当たってもしみるとか、ピリピリして涙が出てくるとか、そういう細かいことで、意外と最後まで訴えが残るということがある。
○委員 深さというのは、最後の見た目に比例しているのか。
○委員 深くなければ、先ほど言った植皮とかである程度治る。深いと、上だけやってもでこぼこになってしまうから、そこはある程度ほかのもので補わなければいけないし、筋肉がやられてしまっている場合はなかなか治せない。
 そういう場合は、皮弁といって、ちょっと前の文章に前回の事情が書いてあったが、要は血管吻合で厚い脂肪と皮膚の付いたものを持ってきたりする。ときには筋肉も持ってくるのだが、その動きは、表情筋の動きとは異なる。表情筋は皮筋と呼ばれるが薄いものでありそれは非常に浅いところに付いているから、そういう筋肉を再建することは不可能。だから、元の顔に戻すことは難しい。
○委員  化粧の件だが、男性に対して治療の現場で、こうすれば少しきれいになりますとか、そういうご指導はされるのか。
○委員  いま多くの形成外科、美容外科を併合している所は、みんなそういう指導をやっている。また、そういう化粧品会社がボランティアでやっている所を紹介したり、スキンケアで開業しているクリニックで一緒にやっている所もあるから、そういった所に送って、色素沈着を早めに取るのと一緒に、化粧の指導もしてもらうこともある。
○委員 その場合、かなり良くなるのか。
○委員  メイクアップ・アーティストというのがいて、私は患者団体に携わったことがあったので、そのときに患者団体に電話がくると、そういう人たちの紹介をよくやっていたのだが、そういうことは形成外科の医者だったらやれる。
     化粧の仕方も、少し普通の方法と違うところがあって、難しいところもある。専門の、資生堂とかカネボウとか、ああいう所にも必ずそういうことを研究している人がいる。

(「論点1:判決の趣旨を踏まえた対応」について)
○委員  これについて特に異論があるわけではないのだが、省令の場合には、民主的コントロールが及んでいないから裁量権が制限されるという考え方なのか。法律の場合には国会で議論されて民主的コントロールが及んでいるので、その合理性についてある程度推定されているということがあるのかもしれないが、省令などはそういうものがほとんどないと思うので、民主的コントロールだから厳密に考えて、裁量の範囲が制限されているということになるのか。
○事務局 実は、平成7年に最高裁で再婚禁止期間の性別による差異について合憲判決が出ているが、その理由は、1つは合理的な根拠に基づく法的取扱いの区別は違反していないということと、それなりの目的があります。さらには、国会で決める事項だということで、立法事項なので合理性が推定されるという最高裁判決が出ている。性別による差別について、合理的な理由があって目的が妥当であれば、国会でやる分には合憲性が推定されるという判決があるものから、このような形で整理したということ。
○委員 省令はそうではないのでということですね。
○事務局 逆に言うと、明文では最高裁で指示はされていないと。
○委員  合理性が推定されないというのがいいと思う。省令なので、いまおっしゃったように民主的なコントロールが及んでいないので、よりざっくりとした基準では、区別の合理性が判断できないということですかね。
○委員  制定ですから、より積極的に合理性を証明しなければいけないという意味ですよね。そういうことはどこに出ているという。ところが、散々せねばならずというような理由でなければと言われると、証明できないということですね。
○委員  先ほどのご発言に関連していると思うが、法律の趣旨を十分に考慮して省令が作られているような場合を想定されているのかもしれないが、そういう場合でも省令だから形式がすごく前面に出てきてしまうものなのか、実質的に法律の趣旨を十分に考慮しているではないかということであれば、そちらのほうはどうなるかと。そういうところが残っているのかなという気がする。
○委員  教科書に書いている言葉で言えば、省令というのは行政立法ですから、何らかの意味で裁量があるのは事実だし、個々の行政処分も行政行為だから、裁量の余地がないことは考えられないが、裁判所は平等の問題になると、そこは厳しく見ているのではないか。
○委員  法律のことはよくわからないが、男女平等にしてはいけないのか。大体この法律は戦前にできたもの。戦後の自由な世の中になって男女平等になったのだから、ここだけが不平等で、それを直しなさいというのだから、決めたほうがいいのではないか。
○委員  一般的なものの言い方をしているが、これは判決。判決というのは、必ず事件限りの判断だから、この障害等級表全般の大げさな話ではなくて、関係のある7級、12級で、要するにここだけが問題だとお考えいただいて結構。この再婚禁止期間と関係がありますかね。
○事務局 男女で差異があるということ。男性はすぐにできるのですが、女性はそれなりの期間を空けないと再婚はできない。それは憲法第14条第1項の性別による差別的取扱いの禁止に反するのではないかということで争われた。性別による平等原則の審査基準としての最高裁判決として、提供させていただいた。
○委員 この判決の趣旨は、男は再婚禁止期間がないのに女性はあって、それは差別でおかしいと言っているから、男と同じに扱えということですよね。
この判決はそうではなくて、男はこう、女はこうで、その間の差がありすぎる。それに何も合理的な根拠が見い出せない。だから、この差があることがおかしいのだと言っているわけですから。
○委員  先ほど私は、法律でやった場合と省令でやった場合で、裁量の範囲が違うという話をしたかった。目的は相当だと思います。
     これは法律だったから、第14条第1項には違反しないということを、それなりに導きやすかったということですかね。そしたら、本件はちょっと違う。
     そういう意味では、先ほどの差がありすぎるというのは、学生無年金訴訟などと少し似ているところがある。学生無年金訴訟の東京地裁判決もどことは決めていなかったと思う。差がありすぎて、それがいけなくて、救済措置を講じなかったのは違憲だけれども、どのような救済措置を講じるかは立法裁量なので、私たちは判断できませんということで、救済については特に言っていなかったと思う。それに少し近いですか。
○委員 立法になったら、裁量は広がってくると思う。
○委員 そうですね。
○委員 憲法違反ということになると、立法でも裁量の範囲を超えたら当然違憲となる。

(論点2:「男女差を残すべきやむを得ない事情の存否」について)
○委員  論点2の「考える事情等」の1に均等法とあっさり書いているが、平成18年改正の均等法で、男のほうというか、それが入った。それが強調されていたと思うのだが、そういうのは入れたほうがいいのではないか。
     書きぶりは別ですが。論点と否定型は理由が付くのだから、その中に入っていればいいと思うが。
○委員  いまのは論点2。いまは障害等級表で男女差が付いている。女性の著しい症状は7級で、男性は12級。男の軽いものは症状は14級になっていまして、差がある。この差を残すべき事由があるかどうか。
     この前議論したところでは、男女差を残すべき事由はないのではないだろうかと。いま考えられる事情が議論されている。
     いまの岩出委員のご意見は、「考える事情等」の1で、雇用均等もできたときは、女性の差別をなくすということだから、女性差別は是正するようになっているが、男性の差別もあったわけで、この障害等級表もそうだと思う。それはそういうことで、いじらないできたと。だけれども、均等法も改正されて、性差別全体をなくすと法律の趣旨が変わったから、そのような観点から見たら、この等級表は問題だから、もう少し書き込んだらどうかということ。
○事務局 そうしますと、「均等法が改正されて以降は」というような書き方でよいか。
○委員  より要請が高まったということですよね。その背景があって、判決に反映されている面はあるのではないか。
○委員  論点3-1が少し関係すると思うが、評価のあり方で、「精神的苦痛の大小による評価は適当でない」とあり、そこはまた論点になると思うが、それを前提にするとどのくらい労働をしづらくなっているかとか、そのようなことを考えると、こちらの均等法で男女に差はなくなってきて、実際上の差も少なくなってきているから、男女で差を残すべきやむを得ない事情がないということ。
     例えば精神的苦痛は社会通念からすると、まだ女性のほうが大きいとか、就労とは関係のないところで評価をするとなってしまうと、これだけをということはできないと思うが、論点3-1の精神的苦痛のところはもういいとするのだとすると、雇用機会均等法で差がなくなってきていることが重要だと。
○委員  ただ、これは普通のと違って、いままで女性のほうが差別されて、低く扱われたのではなくて、女性のほうが7級で高かった。だから、女性の職業進出も増えてきたから重要だという書きぶりにはならない。逆なのだ。
○委員  法律ができて、あるいは改正されたということは、当然のことであえて述べることでもないのかもしれないが、国民の意識が変わってきているとか、そういうこともあるわけですよね。
○委員  私も同意見で、社会全体の受け止め方、ものの考え方が非常に変わってきていることは、重要な要素だから、書いたほうがいいような気がする。
○事務局 そうしましたら、論点整理の整理案というより、「考えられる事情等」のところに、いまご議論のありました点を補足させていただくということでいかがか。
○委員  女性の顔は一般的に大事だと言われるし、役者の顔も裁判では判定に差はあったか。例えば職業によって、例えば役者の顔などのときに、そういう判例はあったか。
○委員  役者の顔面醜状の労災は経験がないが、交通事故などで怪我をして損害賠償の請求をするときに、被害者が歌舞伎の役者であるのと、私とでは、損害賠償の額はまるっきり違うと思う。
○委員  そういうのと一緒にしてしまうとわからなくなってしまうかな。労災でも、役者が舞台から落ちたというものもあると思うが、そのような特殊な事例はあったとしても、男女でということはないわけですね。
○事務局 労災の障害等級表を見ていただくと、職種などは全くない。よく例に出されるのはピアニストの小指がある。小指がなくなってしまうと、ピアニストは全くできなくなってしまうが、一般的な方を想定して評価をしている。職種別にすると、障害等級表を職種別に作らないと無理だということがあり、それを超えるものについては裁判で別途請求をしていただくことになる。
 お手元に第1回の資料をお付けしているが、資料5-4に、外ぼう醜状の判決例を付けている。確かにホステスは遺失利益、慰謝料とも高く、主婦の方は低めになっている。労災ではそのようなことではなく、職種は問わず、同じような形で取扱いをしているということ。
○委員  また別なプラスでされていくものがあれば、男女を一緒にしてしまっても、むしろそちらのほうがすっきりするという考え方が多くなってくると思う。トラックの運転手さんも女の人がどんどんやるわけですし、職業的に差がないわけですから。

(論点3−1:「外ぼう障害の労災保険における評価の在り方」について)
○委員  いちばん最後に7級が最も重い基準で提示されるが、それはそれでいいとして、ここで総合的にと述べられていることは、総合的に評価されて最高が7級という意味なのか。
○事務局 そういう意味ではない。顔に醜状が残ったことだけを捉えて、最高が7級ということ。そのほかに目が見えなくなったとか、咀嚼できなくなったということであれば、その点も加えるので、7級よりどんどん上へいくことがあるということ。
○委員  そうすると、機能障害という言葉が出てきて、それと外ぼう醜状という言葉が出てきている。これはどちらかというと、皮膚だけに変化が生じていると。交通事故で、もちろん顔面も損傷したけれども、顎が半分へこんだら、それは機能障害で、そちらと併せて見ますと7級は超える場合もあるということ。
○委員  確認ですが、外ぼう醜状の等級を決める場合の議論は、機能障害は除外しているという位置づけでよろしいわけですね。
○事務局 機能障害は、それぞれ目とか耳とか決まっているものがありますので、咀嚼できないとか、目が見えないということになれば、それに応じた等級が決まっている。複数出れば、そのときの処理方法は規則上決まっているので、そのルールに従って障害の等級認定をするということ。

(論点3−2:「男女差を解消する方向での障害等級設定の課題(観点)」について)
○委員  評価の在り方だが、男女差を解消する方向での障害等級設定の課題。これは論点2で、男女差を残すべき事由はないとなったので、この方向で考えていくということ。「考えられる事情等」の1が、男性を全く女性と一緒にして7級にするという考え方ですね。
○事務局 はい。判決で問題になりましたもので、男性は12級なのですが女性は7級というものについて、原則12級を7級、14級を12級にすると。そのように単純にしたときに何か問題はないでしょうか。特に、先ほど専門の先生からご意見をいただいたような事項について、そのまま引き上げていいのでしょうかということ。
○委員  等級というのは既得権がありますから、上を下げるというのは駄目で、下を上げるのが妥当だと思う。
     外ぼうに関する、戦前に出された法律だから、いままで差がありすぎた。それを修正することは当然だと思っている。
 機能障害が加わればもっと上になって、5級、2級、1級になる。顔面の醜状に関する事だから、そういう観点から見たら、女性を引き下げるとしたら、女性から怒られると思う。だから男性を引き上げて、そこの中で分けていくことが妥当性があるのではないかと思う。
○委員  どうでしょうか。災害事故が起きて、顔面に醜状が残り、それが非常に著しい。7級にしていたけれども、そのことがおかしいというわけではないですよね。先ほどご説明いただいたように、医学の進歩で、手術や治療によって、かなりきれいになるケースは増えてきているということ。
 女性の等級を考える場合には、医学の進歩によって、いままで7級でやっていたものが、評価として現在いいのかどうかという問題はあると思うが、7級に置いてあること自体がおかしいということではないのではないか。そうすると、その女性と同じような顔面醜状であれば、判決の趣旨に従えば、男性も7級になる可能性がないとおかしいということになるのではないかと思う。
 あとは、障害等級表は昭和10何年かにできているようだが、それができてから仕事の仕方、醜状のある人を受け入れる職場の働き方、事故に対する医学的な対処の仕方を考慮して、等級をどう変えたらいいのか。このようなことではないかと思う。7級にあることがおかしいということではないのではないか。
○委員  委員がおっっしゃったのは、資料1の2で、症状においては多少いまより下げる部分が出てくるが、それについての意見か。
○委員  私は前から申し上げているように、いまは線状痕は治ってしまうので、このようなものを入れておくのは変しい。医学が非常に進歩しているが、先ほど丁寧にご説明があったように、瘢痕、火傷、熱傷など治らないものは治らないので、それは非常に悲劇ですから、それらはきちんと中に入れていただいて、このように治るものは排除すべきと考えている。
○委員  範囲でやっていたのだけれども、範囲は広くても、この端とこの端と小さな瘢痕があるのと、全部あるのとは違うということで、分けるべきだと思う。
○委員  確認ですが、「考えられる事情等」の1は、論点整理案の1に自然に対応していますが、「考えられる事情等」の2は、論点整理案の2とは少し違いますよね。
○事務局 どちらかというと、1の中に包含しているようなことがある。

(論点3−3:「最も著しい外ぼう障害に係る障害等級の格付け」について)
○委員 参考資料1を見ると、どうか。常識的には、これは大変だねという気もする。
○委員 現行は運用でやっているものを明確にするということですよね。
○事務局 男性の場合、いちばん上の方が7級で、それ以外が12級ということ。運用を明確化するというのもあるのですが、省令で男性と女性を変えているものだから、その差が憲法に反して無効だということなので、そこの障害等級表自体を、男女差をなくす形で、男性、女性なく、7級なら7級という形に直ということ。
○委員  参考資料1の前半が7級になるという理解でいいか。
○事務局 そういう意味からしますと、先ほどの論点3-1の整理からいくと、外ぼうの著しい醜状のうち、いちばん下の方が7級から外れて、それ以外は男性も7級になるというイメージ。
○委員 線状痕も、中には著しいというものがあるので、そのようなものはまた別。
○委員  論点3-3で「考えられる事情等」で3つ出されているが、先ほどのご指摘を踏まえると、7級でもともとよかったのだということは前提になっている。それは「考えられる事情等」の中に入れる必要はないか。それが7級のベースになっているわけですよね。
○委員  書きぶりだが、論点3-2の2の要素が加味された上での判断になることが前提だとは思うが、何となく矛盾しているような感じもするので、やはり論点3-2の2も踏まえることを入れ込んだほうがいい気がする。

(論点3−4:「障害等級の段階設定の考え方」について)
○委員  線状痕の場合は医学の進歩で目立たなくできるというときに、どこの段階で症状は固定したと見るのか。一般的な技術で治療ができれば症状は固定していないということか。
○事務局 通常であれば治癒の要件というのは、症状が安定して治療効果が認められないということなので、一般的な治療イコール保険適用がある治療ということなのだが、それで改善することができれば、治癒にはならない。したがって、障害認定の時期にはならない。
○委員  そうすると、保険適用がない美容外科的なものは。
○事務局 そこは我々もお伺いしたいところなのだが、機能障害の話が少し出ていたのだが、引きつれなどで口が開かないということがあれば、当然保険適用があるので、そこは手術なりをしてもらう。口は開くし、目も開くけれども痛いということがあれば、労災のほうとしては、手術をしていただいて治せるものなら治してもらう。これ以上やっても治らないというときに、労災としては症状固定とする。怪我と関係のない部分について、ここも直したいというのは、労災では無理となる。
○委員  本人がもう手術をしたくないということもありますから。そうすると、その段階で仕事も休みたくないというと、そのときにはその段階の診断書を書く。それはどのような扱いになるのかなと思う。
 もっと治せるのに、本人が嫌だと言えばおしまい。そこの判定はどうかということになると、その段階の判定ということにならざるを得ないだろうし、そうなると等級はある程度上がった状態でおしまいになると。
○委員  もうちょっと治療をすれば等級が下げられそうだと。
○委員  そういう場合は、あとで自分でやるときには自分でお金を払ってやるということになるのでしょうね。労災は使えないわけですから。
○委員  そうすると、医学技術の進歩というのは、一般的な保険適用されているものだと症状は固定していないということで、まだ障害認定はしないということか。
○事務局 よくなるのであれば手術を受けるのが大半だろうということなのだが、やはり手術なので、失敗するとかそれなりのリスクもあるわけで、どうしてもやりたくないというものについて、そこでやるというわけにもいかないので、そのときには、これに限らず、例えば骨折をしてなかなか付かない。手術をもう一回やれば付くときに、どちらを選ぶかというときに、それで評価せざるを得ないということがあるが、通常の場合は治るところまでやってもらって、治ったときの状態で評価をする。
 ですから、個人によって嫌だとか、そこまで考えると、一般的ルールは作りにくい。
○委員  傷が残っていて、一般的な保険適用ではそれ以上はできないけれども、保険が適用されないところだったら改善する可能性があるということもありますよね。
○事務局 これも我々もお伺いしたところ、形成外科と美容外科の手技は、基本的には同じだということだが、治療目的が形成外科で、何もないのにもっとよくしたいとか、そのようなものが美容外科ということ。そういう意味では、症状が出て改善しようということであれば、労災で治せるところまでは面倒を見させていただける。私どもは痛みも評価するので、それを改善するために治療が必要だということであれば、当然保険適用を認めると。
○委員  機能的には問題はないけれども、見た目に気になるということであっても、労災は適用されるのか。
○事務局 治るというのであればですね。
○委員  そういうことですか。
○委員  顔をあの俳優に近づけてくれと言われても、医学的にはそれは美容外科。それは常識的な問題ですからね。
○委員  もう少しこれをよくしてくれといっても、その段階での受診などによって、これ以上はきれいにならないと思ったけれども、別の医師はもっときれいになると思ってやるかもしれない。その辺は医者の考え方の違いがあるかもしれない。一般的には大体の線は決まっていて、これ以上は無理だなという線はあると思う。
○委員  医学の不確実性というのがあるのですが、一般の皆さんは100%治ると思っている。そこでいつも論争が起こる。特に外観の場合はそうです。上を見たら、どこまでもいくのですかということになるわけだが、そこはどこかで線を引かないと。ほかの障害認定ですと、6カ月の固定症状で決める。
○委員  それはありますね。重い荷物を持って腰痛になった。鍼やマッサージを受けたら当然改善します。その鍼やマッサージを受けるから治癒していないというのが、患者側の言い分です。あれも対処療法で、完全に回復するというものではないから、保険給付を延々と続けていくのが妥当かどうか。それは一定の整理がなされていますから、そういうものに倣って処理をしていけばいいのではないかと思う。
 ただ、論点3-4は、男女差を設けないで一本でいこうと。そして、その代わり医学的技術の進歩を踏まえると、もう少し「著しい」というのと、何も形容詞が付かないものの2つではなくて、中頃にもう1つの評価を入れたほうがいいのではないか。全体としては7級と12級で変わっていないから、基本的に不利になっている点はないのだが、中頃の評価を入れて、現状に即した評価が可能なようにするということでどうだろうかという案。これがいいかどうかというところ。
○委員  この法律ができたのは70年前だから、そのときの医学のレベルで作ったのがこの障害等級。これを踏まえてやってきて不平等になった。医学の日進月歩で、特に形成外科学会等は非常に進んでいますから、良好に治るものもある。外ぼうの障害等級を改正するときに、不必要なものは取って、新たに設定したほうが良いのではないかと思う。
○委員  具体的に「相当な醜状」というのは、どのような場合なのか。
○事務局 場合によっては、線状痕でも7級で評価しなければいけないものがあるかもしれないが、基本的には長い線状痕が9級になることを想定している。
○委員  例えば小範囲で、植皮で治ることがあるのだが、いまは審査医が面接をして最終的には決めているのですよね。
○事務局 労災委員というのがある。
○委員  そこへ行けば、その人が判断して、これは社会的にきれいに治っているというのはわかると思う。
○委員  一応ご意見は伺ったということで、今日出た意見を整理して、また必要があったら出してもらって議論をするということでよいか。
(異議なし)
○事務局 確認させていただきたいのですが、いまご議論いただいている論点3-4ですが、論点整理案について、何を相当な醜状にするかは若干のご議論があると思うのですが、3段階でやることについてはご了解が得られたのか、次回もご議論をいただかなければいけないのか。その辺りはいかがか。
○委員  8級がいいか12級がいいかわからないですよね。裁量に任されている範囲だと考えますよね。
○委員  今日の議論では、3段階に分けることについて特に反対の意見は出なかった。その意味で一応了解されたといえるが、これは重要な論点で結論にも影響するところだから、次回に確認の意味でもうもう一遍ふれていただいたらいいと思う。
○委員  参考資料1で外ぼうで顔面神経麻痺がありますが、これはいろいろと治しても、社会的にかなりの不利益がある。これが相当な醜状に属するか。それがいまは14級だから、これは低すぎると思う。


(了)
<照会先>

労働基準局労災補償部補償課

(担当)補償課長補佐 神保: 03−5253−1111(内線5462)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 労働基準局が実施する検討会等 > 外ぼう障害に係る障害等級の見直しに関する専門検討会 > 第2回外ぼう障害に係る障害等級の見直しに関する専門検討会議事要旨

ページの先頭へ戻る