第11回 日中韓少子高齢化セミナーについて

 2023年7月18日(水)から19日(木)にかけて、第11回日中韓少子高齢化セミナーを韓国(ソウル)にて開催しました。

1 経緯

 高齢化対策に関する経験交流を目的として2010年から「日中韓高齢化セミナー」を開催してきました。2018年の第8回セミナーにおいて、内閣府参加のもと少子化対策も含めて交流を続けることに合意し、「日中韓少子高齢化セミナー」として開催するようになり、こども家庭庁が2023年4月に発足したことに伴い、同庁参加のもと第11回を実施することになりました。

2 これまでの実績

 日中韓3か国が持ち回りで開催し、第8回以降は少子高齢化対策に係るセミナーを行っています。テーマは開催毎に3か国間で協議して決定しています。

  1. 第8回2018年7月 韓国(済州)開催「人口構造の変化と少子化対策」「活気に満ちた老後のための中高齢者再就職支援政策」
  2. 第9回2021年12月 オンライン開催「少子化の状況と対応」「介護の担い手の確保」
  3. 第10回2022年7月 オンライン開催「結婚・出産に関するイデオロギーの変化と少子化」「高齢者向けケアサービスへのスマート・デジタル技術の活用」

3 第11回日中韓少子高齢化セミナーの概要

プログラム

  • 開会挨拶
  • 日本、中国、韓国代表による基調講演
  • セッション1「少子化政策の評価と効果的なフィードバックシステム及び司令塔について」
  • セッション2「高齢者の社会参画及び健康管理政策」
  • 閉会挨拶

出席者

  • 日本:畦元将吾厚生労働大臣政務官、斎須朋之審議官、浅野敦之審議官、佐藤勇輔参事官
  • 中国:陳国良副局長、楊勝慧研究員、劉鴻雁研究員
  • 韓国:チョイ・ジョンギュン人口政策室長、イ・ソニョン人口児童政策官職務
    代理、イ・サンリム研究員、ファン・ナムヒ韓国保研究員

バイ会談の実施

 本シンポジウムの開催に併せ、畦元厚生労働大臣政務官と韓国政府要人との間でバイ会談が実施されました。
 イ・ギイル保健福祉部第一次官とは、両国の介護保険制度や認知症施策について、また、イ・ソンヒ雇用労働部次官とは、両国の高齢者雇用施策や外国人雇用施策について意見交換を行いました。

基調講演

 チョイ・ジョンギュン 保健福祉部人口政策室長の開会挨拶及び畦元厚生労働大臣政務官からの発表後、3か国の代表による基調講演が行われました。
 畦元厚生労働大臣政務官から、日本の少子高齢化と人口減少の現状を説明するとともに、第211回通常国会での共生社会の実現を推進するための認知症基本法の成立や認知症施策推進大綱に基づく日本の認知症施策について説明しました。
 また、人口減少社会における労働力確保の観点から働く意欲のある高齢者が長く働けるように、高齢者が年齢にかかわらず働くことができる環境整備について説明を行いました。

協力覚書(MOC: Memorandum of Cooperation)の改訂

 2018年7月の第8回セミナー時に締結されたMOCの改訂署名が行われ 3か国4者間で合意されました。