2023年3月2日 薬事・食品衛生審議会 医薬品等安全対策部会 議事録

日時

令和5年3月2日(木)10:00~

出席者

出席委員(21名)五十音順

 (注)◎部会長 ○部会長代理

欠席委員(4名)五十音順
行政機関出席者
  •  八神敦雄(医薬・生活衛生局長)
  •  山本史 (大臣官房審議官)
  •  中井清人(医薬安全対策課長)
  •  髙橋暁子(安全使用推進室長) 他

議事

○医薬安全対策課長 それでは、定刻になりましたので、令和4年度第4回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会を開会いたします。
本日御出席の委員の先生方におかれましては、お忙しい中御出席いただきましてありがとうございます。
本日の部会の公開については、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、YouTubeによるライブ配信で行うこととしておりますので、御理解、御協力のほどお願い申し上げます。議事録については、後日厚生労働省ホームページに掲載いたします。
 まず、議事に先立ちまして、本部会の委員に改選がありましたので、委員の先生方を紹介させていただきます。本日、資料といたしまして委員名簿をお配りしておりますので、御確認をお願いいたします。上から順に御紹介申し上げたいと思いますので、差し支えなければ一言ずつ御挨拶を賜れればと思っております。
千葉大学医学部附属病院薬剤部教授の石井伊都子先生です。
○石井委員 石井でございます。よろしくお願いいたします。
○医薬安全対策課長 武蔵野大学薬学部薬物動態学研究室教授の伊藤清美先生です。
○伊藤委員 伊藤です。よろしくお願いいたします。
○医薬安全対策課長 埼玉県立小児医療センター病院長の岡明先生です。
○岡委員 岡でございます。よろしくお願いいたします。
○医薬安全対策課長 東京大学医学部附属病院ゲノム診療部部長・教授の織田克利先生です。
○織田委員 東京大学の織田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
○医薬安全対策課長 独立行政法人国立病院機構高崎総合医療センター臨床研究部長の柿﨑暁先生です。
○柿﨑委員 柿﨑でございます。よろしくお願いいたします。
○医薬安全対策課長 本日、御欠席ですが、国立研究開発法人国立がん研究センター東病院呼吸器内科長の後藤功一先生です。
 次に、東京医科大学茨城医療センター総合診療科教授の小林大輝先生です。
○小林委員 小林です。どうぞよろしくお願いいたします。
○医薬安全対策課長 まだ小宮根先生はいらっしゃっていないかと思うのですが、自治医科大学医学部皮膚科学講座教授の小宮根真弓先生です。遅れていらっしゃるかと思っております。
 国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター薬理部第一室長の佐藤薫先生です。
○佐藤(薫)委員 よろしくお願いいたします。
○医薬安全対策課長 慶應義塾大学医学部准教授の佐藤泰憲先生です。
○佐藤(泰)委員 佐藤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○医薬安全対策課長 今回から御参加いただきます、産経新聞東京本社論説委員の佐藤好美先生です。
○佐藤(好)委員 佐藤です。よろしくお願いします。
○医薬安全対策課長 国立医薬品食品衛生研究所再生・細胞医療製品部第二室長の澤田留美先生です。
○澤田委員 澤田と申します。よろしくお願いいたします。
○医薬安全対策課長 日本医科大学循環器内科学教授の清水渉先生です。清水先生、いらっしゃいますか。
○清水委員 すみません、ミュートになっていました。失礼いたしました。
○医薬安全対策課長 どうもありがとうございました。
遅れての御参加と伺っておりますが、東京女子医科大学内科学講座呼吸器内科学分野教授・基幹分野長の多賀谷悦子先生です。
 続きまして、京都大学大学院医学研究科発達小児科学教授の滝田順子先生です。
○滝田委員 滝田と申します。よろしくお願いたします。
○医薬安全対策課長 東京都済生会中央病院血液内科医長の塚田唯子先生です。
○塚田委員 よろしくお願いいたします。
○医薬安全対策課長 公益社団法人日本薬剤師会常務理事の橋場元先生です。
○橋場委員 橋場です。どうぞよろしくお願いいたします。
○医薬安全対策課長 今回から御参加いただきます、横浜市立大学附属市民総合医療センター腎臓・高血圧内科部長の平和伸仁先生です。
○平和委員 よろしくお願いいたします。
○医薬安全対策課長 本日、御欠席ですが、埼玉医科大学リウマチ膠原病科教授の舟久保ゆう先生です。
 続いて、本日遅れての御参加と伺っておりますが、亀田総合病院薬剤管理部部長の舟越亮寛先生です。
 続いて、公益社団法人日本医師会常任理事の細川秀一先生です。
○細川委員 細川秀一です。どうぞよろしくお願いします。
○医薬安全対策課長 続いて、本日、御欠席ですが、慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室教授の三村將先生です。
 国立感染症研究所ハンセン病研究センター長・真菌部長の宮﨑義継先生です。
○宮﨑委員 宮﨑でございます。よろしくお願いいたします。
○医薬安全対策課長 本日、御欠席ですが、杏林大学医学部麻酔科学教室主任教授の萬知子先生です。
 続いて、国立感染症研究所所長の脇田隆字先生です。
○脇田委員 脇田です。よろしくお願いします。
○医薬安全対策課長 ありがとうございます。以上、25名です。どうぞよろしくお願いいたします。
 次に、本部会の部会長について、1月26日に開催された薬事分科会において岡明委員が選任されておりますので、併せて御報告申し上げます。岡部会長、よろしければ一言御挨拶を頂けませんでしょうか。
○岡部会長 ありがとうございます。岡でございます。選任を頂きました。委員の皆様方の御協力を頂き、責を果たしたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
○医薬安全対策課長 ありがとうございました。続いて、部会長代理については、薬事・食品衛生審議会令第7条第5項の規定に基づき、部会に属する委員のうちから部会長があらかじめ指名することとされております。岡部会長、指名をお願いいたします。
○岡部会長 それでは、もしよろしければ、石井委員にお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○石井部会長代理 石井です。承りました。岡先生のサポート、それから委員の皆さんの協力のもとに進めたいと思います。よろしくお願いいたします。
○医薬安全対策課長 ありがとうございます。関連いたしまして、部会委員の改選に伴い、安全対策調査会についても委員の改選がありましたので、併せて御報告申し上げます。参考資料5「医薬品等安全対策部会安全対策調査会委員の改選について」という資料を御覧ください。なお、今回の改選による委員変更はございません。
 それでは議事に進みたいと思いますが、今回もWeb開催としており、対面での進行と一部異なる部分があります。審議の進行方法等について、事務局より説明させていただきます。
○事務局 御説明申し上げます。まず、ハウリング防止のため、御発言時以外は、マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。御意見、御質問を頂く際は、ミュートを解除し、初めにお名前をお知らせください。発言のタイミングが重なったりした場合には、部会長から順に発言者を御指名いただきます。会議中、マイクの調子が悪い場合などは、音声の代わりにメッセージに御記入いただくようお願いする場合があります。また、システムの動作不良などがありましたら、会議の途中でも結構ですので、事前にお伝えしております事務局の電話番号まで御連絡をお願いいたします。もし事務局のサーバーがダウンするなどのトラブルが発生した場合には、事務局から一斉にメールで御連絡いたしますので、御確認をお願いいたします。事務局からは以上です。
それでは、以降の議事進行は岡部会長にお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。
○岡部会長 それでは、議事に入る前に、委員の出欠状況、審議への参加等について、事務局から御説明をお願いします。
○事務局 最初に、本日の委員の出欠状況について御報告いたします。後藤委員、舟久保委員、三村委員、萬委員より御欠席との御連絡を頂いております。このほか、舟越委員から遅れて御参加との御連絡を頂いております。また、小宮根委員が少し遅れている状況かと存じます。本部会の委員25名中、現時点で19名の委員に御出席いただいておりますので、薬事・食品衛生審議会の規定により、定足数に達していることを御報告申し上げます。
 続いて、議事参加について報告いたします。本日御出席の委員の方々の、過去3年度における、関連企業、対象品目及び競合品目の製造販売業者からの寄附金・契約金などの受取状況を御報告いたします。本日の議題に関して、対象品目の製造販売業者については、事前にリストを各委員にお送りして確認をいただいておりますが、寄附金等をお受け取りの委員はいらっしゃいませんでした。なお、これらの御申告については、ホームページで公表をさせていただきます。
 最後に、所属委員の薬事分科会規程第11条への適合状況の確認結果について、報告をさせていただきます。薬事分科会規程第11条には、「委員、臨時委員又は専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない。」と規定されております。今回、全ての委員より、適合している旨を御申告いただいております。
報告は以上です。
○岡部会長 ありがとうございました。ただいまの事務局からの御説明に対して、御意見、御質問等はありますか。よろしいでしょうか。
続いて、事務局から配付資料について御説明をお願いします。
○事務局 資料はあらかじめメールにてお送りさせていただいておりますが、議題1に関して資料1-1~1-4、議題2に関して資料2-1~2-13及び参考資料1~3、議題3に関して資料3-1~3-7及び参考資料4、議題4に関して資料4-1~4-2があります。このほか、議事次第・資料一覧、委員名簿、参考資料5として先ほど紹介しました安全対策調査会委員の改選についてと、競合品目・競合企業リストをお送りしております。
お手元に御用意がない委員がいらっしゃいましたら、事務局までお知らせください。また、資料は厚生労働省ホームページにも掲載しておりますので、オンラインで傍聴されている方は、そちらを御参照いただければと思います。
○岡部会長 ありがとうございます。よろしいでしょうか。
それでは、議題1「一般用医薬品のリスク区分について」に入りたいと思います。事務局から御説明をお願いします。
○事務局 資料1-1「製造販売後調査の終了に伴うリスク区分の検討について」を御覧ください。表に記載されている品目は、現在第1類医薬品に分類されており、このたび製造販売後調査の終了に伴い、一般用医薬品として第1類医薬品から第3類医薬品いずれの区分とするか検討をお願いするものです。
 まず、一般用医薬品のリスク区分の変更手順について御説明します。2ページの「一般用医薬品のリスク区分の変更手順について」を御覧ください。手順としましては、3(1)として、安全対策調査会の調査審議に当たり、必要に応じ、関係学会等の有識者等の出席を求め、意見を聴取し、事前整理を行い、その結果、リスク区分等の変更を行う必要があるとされた場合、厚生労働省は、変更案についてパブリックコメントを行います。(2)として、安全対策調査会における事前整理の結果、パブリックコメントの結果等について、医薬品等安全対策部会で調査審議を行い、リスク区分の変更の要否について答申を得るといった手続をすることになっており、本日は(2)の位置付けです。
 続いて、一般用医薬品のリスク区分を御説明します。6ページを御覧ください。
第1類医薬品は、その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害を生ずるおそれがある医薬品であって、その使用に関し特に注意が必要なものとして厚生労働大臣が指定するもの、又は、新一般用医薬品として承認を受けてから厚生労働省令で定める期間を経過しないものとされており、薬剤師により販売され、患者に対する文書による情報提供の義務があります。
第2類医薬品は、その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害を生じるおそれがある医薬品で、第1類医薬品を除くものであって、厚生労働大臣が指定するものとされております。薬剤師又は登録販売者により販売され、情報提供については努力義務とされております。第2類医薬品のうち、特別な注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するものについては、指定第2類医薬品とされており、販売は第2類医薬品と同様、薬剤師又は登録販売者により行われ、情報提供についても努力義務ですが、薬局開設者等は、情報を提供するための設備から7メートル以内の範囲に陳列する、指定第2類医薬品を購入する場合は、禁忌を確認すること及び専門家に相談することを勧める旨を、購入者が確実に認識できるようにするなどの措置をとることとされております。
第3類医薬品は、第1類医薬品、第2類医薬品に分類されないもので、薬剤師又は登録販売者により販売されます。
リスク区分の変更手順についての説明は以上です。
続いて、本日御審議いただくチェストベリー乾燥エキスについて御説明します。資料1-2を御覧ください。販売名は「プレフェミン」です。効能・効果は、月経前の次の諸症状(月経前症候群)である乳房のはり、頭痛、イライラ、怒りっぽい、気分変調の緩和です。用法・用量は、1回1錠、1日1回服用するものです。
 同じページ、表中の製造販売後調査概要を御覧ください。特別調査とは、個別に薬局と契約して、モニター店舗でアンケート調査票を配り、アンケートによる調査を実施するものです。この特別調査では、調査症例数5,709症例(うち、安全性解析対象は5,667例)で、副作用が417例、544件ありました。このうち、重篤と判断された症例として、乳がん1件、未知の副作用として、不正子宮出血、便秘、腹痛及び傾眠が報告されました。使用者若しくは薬剤師からの自発報告という形での一般調査においては、副作用は87例、101件みられましたが、このうち重篤と判断された症例はなく、未知の副作用として、月経中間期出血、頭痛、腹痛が報告されました。
また、本剤と類似の有効成分等を含む医薬品はありません。本剤は、医療用医薬品としての使用実績がない成分について一般用医薬品として承認された、いわゆるダイレクトOTCに該当します。
 続きまして、安全対策調査会での審議の概要を御説明いたします。資料1-2の2ページを御覧ください。調査会は、産科婦人科の専門家の出席の下で審議を行い、参考人からは、本剤は乳がん1例の報告があるが、その関連性は必ずしも明確でないことから、第1類医薬品から第2類医薬品等への移行は可能であるとの意見が出ました。一方で、乳がんの報告等を考慮すると、全く日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがないとは言えず、本剤と同種の医薬品はないが、同じような症状の方が使用することがあるOTCの漢方薬が第2類医薬品に分類されていることも参考にすると、第2類医薬品とすることが適切ではないかとの意見がありました。参考人の意見も踏まえ、本剤は、第2類医薬品に分類することが妥当との結論となっています。
 パブリックコメントに寄せられた御意見は、資料1-4を御覧ください。今回、3通の御意見がありました。2ページ以降に御意見の内容及び回答案を記載していますので、こちらも踏まえ、御審議のほど、よろしくお願いいたします。説明は以上です。
○岡部会長 ありがとうございます。それでは、ただいまの事務局からの説明やパブリックコメントに関して、御意見、御質問等はございますか。いかがでしょうか。
調査会では、参考人の先生の御意見を基に2類が適当ではないかということで御審議いただいたという報告がありましたけれども、よろしいでしょうか。
そうしますと、チェストベリー乾燥エキスのリスク区分について、議決に移らせていただきますけれども、よろしいでしょうか。特段の御意見が委員の先生からございませんでしたので、チェストベリー乾燥エキスについては第2類医薬品とすることでよろしいでしょうか。皆様、首肯していただいていることを確認できましたので、それでは異議なしとさせていただきます。
 それでは、今後の予定について、事務局から説明をお願いいたします。
○事務局 御議論いただき、ありがとうございました。御審議いただいた結果に基づき、リスク区分の変更に係る手続を進めさせていただきます。
○岡部会長 事務局からの説明について何か御質問等ございますか。よろしいですか。ありがとうございます。それでは、本議題は終了したいと思います。
それでは、議題2「医薬品等の市販後安全対策について」に入りたいと思います。事務局から説明をお願いいたします。
○事務局 資料2-1「医薬品の使用上の注意の改訂について」を御説明いたします。令和4年12月に開催された令和4年度第3回医薬品等安全対策部会終了後から本日までの間に、改訂指示通知を発出した品目の一覧をお示ししております。資料には、改訂内容、改訂理由、直近3年度の国内外の副作用症例の集積状況などをまとめております。これらの使用上の注意の改訂については、本部会の先生方に御確認いただいたものであり、また、改訂時にPMDAメディナビで配信するとともに、医薬品医療機器総合機構のホームページと、「医薬品・医療機器等安全性情報」にも掲載しております。資料2-1については以上です。
○事務局 続いて、資料2-2「MID-NET・NDBの行政利活用の調査実施状況について」を御説明いたします。資料2-2の1ページを御覧ください。昨年12月の本部会以降に調査結果を公表した案件は、別添資料1及び2の2件で、全てMID-NETを用いた調査です。別添資料1は「MID-NET®を用いたメトホルミンの添付文書改訂の影響に関するデータベース調査」、別添資料2は「MID-NET®を用いたビスホスホネート製剤の腎機能障害患者における低カルシウム血症のリスク評価に関するデータベース調査」です。時間の都合上、案件の詳細については割愛させていただきます。資料2-2は以上です。
○事務局 続いて、資料2-3を御覧ください。「ワクチンの安全性に関する評価について」です。令和4年12月16日及び令和5年1月20日に開催された安全対策調査会と厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会との合同部会において、ワクチンの安全性について評価いただきました。
1ページの1の(1)は、新型コロナワクチンの接種及び副反応疑い報告の状況等についてです。コミナティ筋注(総数)、コミナティRTU筋注(起源株/BA.1株)、コミナティRTU筋注(起源株/BA.4-5株)、コミナティ筋注6か月~4歳用、コミナティ筋注5~11歳用、スパイクバックス筋注(総数)、スパイクバックス筋注(起源株/BA.1株)、スパイクバックス筋注(起源株/BA.4-5株)及びヌバキソビッド筋注の報告状況を、表1にお示ししております。いずれの開催回においても、ワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないと評価されています。(2)は心筋炎及び心膜炎についてです。心筋炎については表2、心膜炎については表3を御確認ください。(3)は死亡症例についてです。表4を御確認ください。
 5ページの2からは、新型コロナワクチン以外の各ワクチンの報告状況についてです。(1)は報告状況の概要です。令和4年7月1日から令和4年9月30日までの各ワクチンの報告状況について、表5にお示ししております。これまでと比べて大きな変化はなく、新たな安全対策措置をとる必要はないとされています。(2)は死亡症例についてです。死亡症例については、令和4年7月から9月末までの対象期間に2例報告され、「ワクチンと死亡との因果関係が否定できないもの」とされた症例はありませんでした。
 6ページの3は、HPVワクチンの報告状況です。令和4年9月1日から令和4年9月30日までの報告状況をお示ししており、表6のとおりです。こちらもワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないと評価されています。
ワクチンの安全性に関する評価については以上です。
○事務局 続いて、資料2-4「要指導医薬品のリスク評価について」を御覧ください。要指導医薬品のリスク評価については、製造販売後調査及び副作用報告に基づいて重篤な副作用の発生状況を評価し、製造販売承認の拒否事由に該当する状況にないことを確認するものですが、この手続の確認は安全対策調査会で行い、その結果を本部会に報告することとなっております。本日は、この手続にのっとり、イソコナゾール硝酸塩について、同調査会での確認結果を部会に報告するものです。
 販売名は「メンソレータムフレディCC1」及び「メンソレータムフレディCC1A」です。効能・効果は、「膣カンジダの再発(以前に医師から、膣カンジダの診断・治療を受けたことのある人に限る。)」です。「メンソレータムフレディCC1」と「メンソレータムフレディCC1A」の違いは、膣深部に挿入するアプリケーターが付属しているかいないかのみであり、用法・用量は「成人(15歳以上60歳未満)1回1錠を膣深部に挿入する(できれば就寝前)。ただし、3日間経過しても症状の改善が見られないか、6日間経過しても症状が消失しない場合は医師の診断を受けること。」とされています。
 製造販売後調査概要を御覧ください。特別調査では、調査症例数1,000症例で、副作用が53例107件ありました。このうち、重篤と判断された症例はなく、未知の副作用として、月経中間期出血(不正出血)、細菌性外陰腟炎、腟部異臭、頻尿、不眠症、悪心が各1件報告されました。一般調査では、副作用は95例137件ありました。このうち、重篤と判断された症例はなく、未知の副作用として、異物感7件、出血5件、下腹部痛3件等が報告されました。
 以上の内容について、安全対策調査会において、参考人として産科婦人科の専門家の出席の下で審議を行った結果、製造販売後調査において、拒否事由に該当するようなリスクの高い副作用は発現していないことや、同効薬が第1類医薬品として販売されていること等から、要指導医薬品から一般用医薬品へ移行することは問題ないと評価されました。
資料2-4の御説明は以上です。
○事務局 資料2-5を御覧ください。「緊急承認された医薬品(ゾコーバ錠)に係る対応について」です。令和4年12月27日、令和5年1月24日及び2月21日に開催された安全対策調査会において、参考人として、本部会の多賀谷委員及び宮﨑委員、日本産科婦人科学会理事医療安全推進委員会委員長の亀井良政先生、東京大学大学院医学系研究科呼吸器内科学教授の長瀬隆英先生から御意見を頂き、副作用等の報告状況を踏まえ、追加の安全対策の要否について御審議いただきました。
 副作用等の報告状況については、直近の2月21日の安全対策調査会の資料をお示ししております。
はじめに、製造販売業者からの副作用報告の状況について、御説明いたします。資料は2ページからになります。集計対象期間は2月5日までであり、推定使用者数は2万8,050人です。当該期間における製造販売業者からの報告頻度は3ページの別紙のとおりで、重篤副作用として5例の報告があります。4ページの別添1に、症状別報告件数をお示ししています。5ページの別添2に症例一覧を、6ページからの別添3に基礎疾患等及び症例経過をお示ししておりますが、流産の症例は、患者のプライバシー、報告医の意向等を踏まえ、実年齢や症例経過は委員限りとしております。
次に、医薬関係者からの副作用報告の状況について、御説明いたします。9ページからになります。集計対象期間における医薬関係者からの報告頻度は10ページの別紙のとおりです。症状別報告件数は、11ページの別添1を御覧ください。
 次に、製造販売業者の公表資料である市販直後調査の中間報告を御説明いたします。12ページからになります。集計対象期間における非重篤な副作用の報告頻度は、13ページの別紙のとおりです。また、非重篤症例の副作用報告状況は、17ページから18ページのとおりです。
 19ページを御覧ください。RMPの重要な潜在的リスクである催奇形性に係る情報が収集されております。2月5日時点で、本剤投与後に妊娠が発覚した症例が2例報告されており、今回その2例のうち1例において、流産されたことが確認されました。流産症例の本剤の影響について、報告医は不明、企業は自然流産の可能性もあるが不明と判断されています。
 20ページを御覧ください。RMPの重要な不足情報として、中等度以上の肝機能障害患者での安全性に係る情報が収集されています。中等度以上の肝機能障害患者への投与が7例収集されていますが、副作用等の発現はみられていないとのことです。
21ページ以降には、2月21日の安対対策調査会後に、塩野義製薬株式会社のホームページで市販直後調査の第6回中間報告が公表されましたので、その資料を参考資料として添付しております。
いずれの安全対策調査会においても、追加の安全対策は不要と審議されましたが、2月21日の安全対策調査会において、新たな対策というよりも、これまでにも行ってきた、RMP資材(事前チェックリスト等)を用いた妊娠可能性の確認の実施について、改めて周知を強化するよう、安全対策の充実を図ること、とされました。当該御意見等を踏まえて、参考資料2のとおり、2月24日付けで事務連絡を発出しております。
 また、緊急承認された医薬品に係る対応ではありませんが、関連して、医薬品の中には妊娠時には留意が必要なものがあるため、厚生労働省ホームページに「妊娠と薬」に関するページを作成し、参考資料3のとおり3月1日付けで周知依頼の事務連絡を発出しております。
緊急承認された医薬品に係る対応についての御報告は以上です。
○事務局 続いて、資料2-6「「医薬品におけるニトロソアミン類の混入リスクに関する自主点検について」に関する質疑応答集(Q&A)について」を御説明いたします。資料2-6を御覧ください。医薬品におけるニトロソアミン類の混入リスクについては、令和3年10月8日に「医薬品におけるニトロソアミン類の混入リスクに関する自主点検について」という通知を発出し、各製造販売業者等に自主点検を依頼しているところです。この各製造販売業者等の自主点検を円滑に行うために取りまとめた質疑応答集を、昨年12月22日に事務連絡として発出いたしましたので、御報告いたします。資料2-6については以上です。
○事務局 資料2-7「「向精神薬が自動車の運転技能に及ぼす影響の評価方法に関するガイドライン」について」を御説明いたします。今般、AMEDの医薬品等規制調和・評価研究事業において、向精神薬の自動車の運転技能に及ぼす影響を評価するに当たって、臨床試験の計画、実施、評価法等の標準的方法及び手順をまとめたガイドラインが作成されたことから、昨年12月27日に、医薬品審査管理課長、医薬安全対策課長連名通知を発出いたしましたので御報告いたします。資料2-7については以上です。
○事務局 資料2-8を御覧ください。令和5年1月17日付けで、医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長及び医薬安全対策課長の連名通知「かぜ薬等の添付文書等に記載する使用上の注意の一部改正について」を発出いたしましたので、御報告させていただきます。
一般用医薬品のうち、かぜ薬等の添付文書等に記載する使用上の注意については、平成23年10月14日付け薬食安発1014第4号・薬食審査発1014第5号厚生労働省医薬食品局安全対策課長・審査管理課長連名通知により示し、その後、累次の改正を行ってきました。
資料2-1の11ページでもお示ししておりますが、令和5年1月17日付けで使用上の注意改訂通知を発出し、アセトアミノフェンを含有する一般用医薬品に薬剤性過敏症症候群に関する注意喚起を実施することとされたため、これに伴い、かぜ薬等の添付文書等においても対応を行うよう改正を行いました。あわせて、デキストロメトルファンを含有する医療用医薬品については眠気の副作用が注意喚起されていることから、一般用医薬品の添付文書等においても同様に眠気の注意喚起を実施するよう改正しています。
 なお、本件について、対応漏れのある項目等がありましたので、令和5年2月10日付けで訂正事務連絡を出しておりますので、御確認いただければと思います。報告は以上です。
○事務局 続いて、資料2-9を御覧ください。「レナリドミド製剤の使用に当たっての安全管理手順の改訂について(医療機関への注意喚起及び周知徹底依頼)」を御説明いたします。多発性骨髄腫等の治療薬であるサリドマイドと類似の化学構造を有するレナリドミド製剤及びポマリドミド製剤の使用に当たっては、胎児曝露を防止するための安全管理方策として「レブラミド・ポマリスト適正管理手順」いわゆる「RevMate」が定められております。レナリドミド製剤の後発品上市後の安全管理に向けたRevMateの改訂が行われるため、今後、改訂されるRevMateに基づきレナリドミド製剤の安全確保が徹底されるよう、医療機関に対して周知するために、今年1月31日に通知を発出いたしましたので御報告いたします。資料2-9については以上です。
○事務局 資料2-10を御覧ください。濫用等のおそれのある医薬品の範囲の見直しについては、令和4年12月1日に開催された医薬品等安全対策部会で御了承いただきましたので、令和5年1月13日に告示を改正しており、4月1日より施行予定です。これに伴い、2月8日付けで医薬・生活衛生局長通知を都道府県知事宛てに発出し、濫用等のおそれのある医薬品の成分の範囲が変更されることを周知するとともに、引き続き適正販売の推進に関する指導及び濫用等に関する防止啓発等に努めていただくようお願いしております。報告は以上です。
○事務局 資料2-11「医薬品の投与に関連する避妊の必要性等に関するガイダンスについて」を御説明いたします。今般、AMEDの医薬品等規制調和・評価研究事業において、性別を問わず生殖可能な患者への医薬品投与による次世代以降に対する発生毒性及び遺伝毒性の潜在的リスクを最小限に抑えるため、投与中及び最終投与後に避妊が推奨される条件及び避妊期間に係る基本的な考え方をまとめたガイダンスが作成されたことから、令和5年2月16日に、医薬品審査管理課長、医薬安全対策課長連名通知を発出いたしましたので御報告いたします。資料2-11については以上です。
○事務局 続いて、資料2-12の、医療情報データベースを利用した調査結果の添付文書への記載について、御説明いたします。資料2-12を御覧ください。2月17日付けで、医薬・生活衛生局長通知「医療情報データベースを利用した調査結果に係る電子化された添付文書への記載要領の改正について」を発出いたしました。また、それに関連して、医薬安全対策課長通知及び事務連絡を発出しておりますので御報告いたします。
これまで、製造販売後の安全性監視における医療情報データベースの利用については、各種通知等により周知してきたところです。医薬品等の適正使用の観点から、特に医療用医薬品の電子添文の「9.特定の背景を有する患者」に該当する患者群のうち、十分な安全性データが得られていない患者群については、医療情報データベースを利用した調査により、電子添文による情報提供を充実させる取組の意義が高いと考えられます。
 これを踏まえ、今般、医療用医薬品の電子添文の記載要領の一部を改正する局長通知を発出し、電子添文の「17.2製造販売後調査等」に、特定の背景を有する患者での医療情報データベースを利用した調査について、臨床現場に有益な結果を記載できることを明確にいたしました。
また、電子添文の記載要領関連通知の一部を改正するとともに、電子添文への記載に向けた留意事項として、DB調査計画の妥当性や医療情報データベースの信頼性確保に関する考え方を示す課長通知を発出いたしました。さらに、医療用医薬品の添付文書等の記載要領に関する質疑応答集の一部改正に関する事務連絡を発出し、DB調査結果の具体的な記載例を示したところです。資料2-12は以上です。
○事務局 続いて、資料2-13を御覧ください。「人血小板濃厚液の使用時の安全確保措置の周知について」です。
輸血用血液製剤は人の血液を原料としているため、感染症伝搬等のリスクを完全には排除できないことから、添付文書等により必要な注意喚起を行ってきたところです。
この度、人血小板濃厚液の使用後に細菌感染が疑われる症例が2症例報告され、いずれも患者血液培養の結果、Morganella morganiiが検出されたとの報告がありました。また、これらの事例に使用された人血小板濃厚液は同一供血者からの同一採血より製造されており、うち1症例は死亡されたことが判明し、重大な事例であることから、令和4年度第1回血液事業部会及び第2回の同部会にて報告され審議された結果、本年2月28日付けで通知を発出し、医療関係者に対して、改めて、輸血用血液製剤投与後の患者の経過観察や、感染が確認された場合には適切な処置を行うこと等の注意喚起を行いましたので、御報告いたします。資料2-13については以上です。
○岡部会長 ありがとうございました。ただいまの事務局からの御説明に関して、御意見や御質問等はありますか。どの資料についてでも結構です。いかがでしょうか。まず、佐藤委員、次に橋場委員、お願いいたします。
○佐藤(好)委員 産経新聞の佐藤です。資料2-5、緊急承認された医薬品(ゾコーバ錠)について、1点申し上げます。薬の処方は医師の裁量と理解しています。ただ、医薬品が、承認時に想定した範囲を大きく超えて使われた場合に、予期せぬ事態が起きることは、これまでの経験から承知しているところです。今回は薬への期待が大きく、同様の懸念を持っています。メーカー側からチェックシートが出されており、これは適正使用への意思を示すものとして感謝申し上げます。緊急承認の薬であり、改めて言うまでもありませんが、メーカー、医療現場、政府ともに、適切に使われるよう、注視、御尽力をお願い申し上げます。以上です。ありがとうございました。
○岡部会長 ありがとうございます。事務局、いかがでしょうか。何かありますか。御意見として頂くということでよろしいでしょうか。
○医薬安全対策課長 ありがとうございます。御指摘はごもっともだと思います。我々としても、緊急承認という承認であるので、引き続き、丁寧に周知徹底を図っていきたいというように思っております。
○岡部会長 貴重な御意見をありがとうございます。続いて、橋場委員、お願いいたします。
○橋場委員 まず、今の佐藤委員の御意見はごもっともというところで、我々薬局薬剤師としても、チェックリストをしっかり適正に活用して、このような事態が起こらないように、当会としても、都道府県薬剤師会に対して、周知徹底のお願いをしているというところを、御報告させていただきます。
 あと、濫用のおそれのある医薬品の範囲の見直しということで、前回12月1日の本部会において、当会より、三つお願いをさせていただいております。
まず、国民への周知の徹底。濫用のおそれのある医薬品であるということが分かりやすくなるような表示をお願いしたいというところ。どうしても、ネット販売等、巧みに入手してしまえるという環境もありますので、それへの対応。あと、大容量の包装の製品についても濫用防止の観点から今のままでよいのか御検討いただきたいということ。あと、濫用をなくすためには、教育や啓発というものが重要でありますので、こちらについても是非対応いただきたいということを、お願いさせていただいておりますので、今回改めて、濫用のおそれのある医薬品について、是非、厚生労働省当局の方々におかれましても、実効性のある対応をお願いしたいということで、御意見させていただきます。以上です。
○岡部会長 ありがとうございます。事務局、いかがでしょうか。
○事務局 事務局です。橋場先生、御意見ありがとうございます。まず、ゾコーバの関係につきましては、貴会での御対応について、御協力いただきありがとうございます。また、濫用に関しては、前回の部会で御意見を頂いたところですが、関係部局とも連携して、できる対応を引き続き検討していきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○岡部会長 ありがとうございます。続いて、多賀谷委員、お願いいたします。
○多賀谷委員 今のつながりで、ゾコーバの件でお話させていただきます。今日も私どもの病院でも会議があったのですが、もう3万例使用されているということで、副作用報告はかなり綿密に、厚労省の方からの調査で私たち調査員に上がってきております。先ほど御指摘があったように、前回私たちも、調査票を、今回妊婦さんや流産のことが出ましたので、より詳しく、最終生理や妊娠の可能性があるなど、そういうところをしっかり固めていっていただきたいということを話しました。それに関して、使用症例が3万例あって、今の副作用報告が、このぐらいの頻度で、各種の委員会、厚労省で出て、調査がされているので、今の安全対策調査会の頻度が、新しい薬で緊急性ということもありましたので、頻回に結構あったのですが、今後、ほかの薬と同様にと言いますか、少し、蓄積したデータをお知らせいただくという形でもいいのかなというように考えております。以上です。
○岡部会長 ありがとうございます。そのほか、いかがでしょうか。あるいは今頂いた点について、御意見等がありましたら、お願いいたします。
○橋場委員 橋場です。今のゾコーバの会議の頻度というところですが、ゾコーバは緊急承認というものですので、特に安全性を慎重に審議していかなければいけないところだと思いますが、今報告されている症例数や安全性に関わるところから考えると、少し頻度を落としてもいいのではという御意見には同意させていただこうと思っております。ただ、その上で、当局及び製販会社等が、慎重にしっかりと監視体制をとって、適宜会議の開催等をやっていただくということが必要だと思いますので、その点を御留意いただければと思っております。以上です。
○岡部会長 ありがとうございます。そのほか、いかがでしょうか。
ゾコーバに関しては、慎重に対応しつつ、会議の開催等については、また少し事務局の方でも検討いただければと思います。そういった御意見であったかと思います。
そのほか、よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、議題2の報告は以上となります。
 議題3「医薬品等の副作用等報告の状況について」に入ります。事務局から御説明をお願いいたします。
○事務局 資料3-1を御覧ください。医薬品医療機器等法第68条の12の規定に基づき、厚生労働大臣は、副作用等の報告状況について、薬事・食品衛生審議会に報告することとされておりますので、本資料に基づき御説明いたします。
 今回の報告期間は令和4年8月1日から令和4年11月30日までです。資料の1.には、製造販売業者からの副作用報告と感染症報告の状況を示しています。(1)には国内症例、(2)には外国症例の報告件数を示しており、国内症例については、副作用報告、感染症報告のいずれも前回と比べて増加しており、2万5,868件のうち約3,000件はコロナワクチンに関する報告であり、コロナワクチンの報告に関しては前回から増加しています。(1)の国内症例の内訳は資料3-2にまとめてお示ししております。
 (3)の医薬品たるコンビネーション製品における機械器具等に係る部分の不具合報告件数については、前回の部会以降、医療機器・再生医療等製品安全対策部会の開催はなかったので、前回の部会での報告件数を再掲しております。この内訳についても、(1)と同じく資料3-2にまとめてお示ししております。
 (4)には、外国での新たな措置の報告件数をお示ししており、前回と比べて件数は増加していますが、年単位では横ばいであり、その変動の範囲と理解しています。内容については、資料3-3にお示ししております。
 (5)には、研究報告の報告件数をお示ししており、こちらは前回と比べて減少していますが、年単位では横ばいであり、その変動の範囲と理解しております。報告された文献等のリストは、資料3-4にお示ししております。
 続いて、2.医薬関係者からの報告について、御報告いたします。ワクチン類を除く医薬品の副作用報告と、ワクチン類の副反応報告とに分けてお示ししており、これらのうち、重篤症例については、企業若しくは独立行政法人医薬品医療機器総合機構が詳細調査を行うこととしておりますので、重篤なものの件数、及びそのうち機構が詳細調査を行った報告の件数についてもお示ししております。このうち、ワクチン類の副反応報告及び予防接種後副反応疑い報告の件数は、前回から約570件減少していますが、コロナワクチンに係る報告が前回と比較して約600件減少したことによると考えられます。また、その他のワクチン類の報告件数はほぼ横ばいでした。なお、機構が詳細調査を行った報告の内訳については、資料3-5にまとめてお示ししております。
 最後に、3.副作用救済給付又は感染症救済給付に係る疾病、障害及び死亡の報告について、御報告いたします。報告期間内に救済給付に関する決定がなされたものの件数を、副作用救済給付、感染症救済給付についてお示ししております。なお、その内訳は、資料3-6にまとめてお示ししております。
資料3-1から3-6については以上です。
○事務局 続いて、患者からの医薬品副作用報告の状況について、御説明いたします。資料3-7を御覧ください。患者からの医薬品副作用報告の状況については、今回報告分は令和4年8月1日から令和4年11月30日までの分となります。今回の報告期間中の総受付症例数は80例でした。そのうち、未回復、後遺症がある又は死亡したと報告された症例は53例でした。80例の内訳として、医療用医薬品を一つでも含む報告は76例であり、要指導・一般用医薬品を一つでも含む報告は4例ありました。全症例の副作用報告の状況は、医療用医薬品については別紙1、要指導・一般用医薬品については別紙2に、それぞれラインリストをお示ししております。医療用医薬品について報告された副作用のうち、報告の多い薬効分類は、上からワクチン類、精神神経用剤、解熱鎮痛消炎剤でした。資料3-7については以上です。
○岡部会長 ありがとうございます。ただいまの事務局からの御説明に対して、御質問や御意見等はありますか。いかがでしょうか。よろしいですか。ありがとうございます。それでは、議題3の報告は以上です。
 それでは、議題4「医薬品の感染症定期報告の状況について」です。事務局から御説明をお願いいたします。
○事務局 議題4の感染症定期報告について、御報告いたします。資料は4-1と4-2になります。
まず、感染症定期報告について、制度の概要について御説明いたします。医薬品医療機器等法に基づく副作用等報告においては、その製造販売業者から、その製造販売をする医薬品によるものと疑われる副作用・感染症を報告することが義務付けられております。他方で、血液製剤やワクチン等の生物由来製品については、その原料はヒトその他の生物に由来するため、細菌、ウイルス等が含まれている可能性が完全には否定できません。また、その感染症自体の性質として、時間の経過に伴い軽減することなく一定期間後に症状が顕在化してくるという可能性もあります。このような性質も踏まえて、生物由来製品については、製品への直接的な影響が不明であるものも含め、定期的に、製品の原料、材料による感染症に関する報告を行うことを義務付けられており、これが感染症定期報告になります。なお、感染症定期報告で寄せられたものについては、本医薬品等安全対策部会のほか、血液事業部会運営委員会において、報告を行っております。以上が感染症定期報告の概要です。
資料は4-1と4-2がありますが、資料4-2が重複を含む期間中の全ての報告です。そのうち、重複や過去に報告されたものを整理し、今回の期間に新規に報告されたものをまとめたものが資料4-1です。
 それでは、資料4-1を御覧ください。今回の報告は、令和4年8月1日から令和4年11月30日までに報告されたものをまとめております。詳細な説明は省略しますが、今回新たに報告された文献は50件ありました。
これらの報告について、国立感染症研究所の脇田委員と宮﨑委員、国立医薬品食品衛生研究所の澤田委員に事前に御確認いただいております。資料4-1の3ページのIDナンバー16の報告について、脇田委員と宮﨑委員よりコメントを頂いておりますので御紹介させていただきます。「論文では、ニパウイルスの核酸がFBSから検出されたと報告されており、もしウイルス粒子が混入している場合であれば、何らかの対策が必要と考えられます。ただし、本論文においては、ウイルス粒子ではなく核酸だけの検出であること、実験室等での汚染の可能性も考えられるため、引き続き注視することが適当と判断しました。規制当局で類似の情報が入手、蓄積される、あるいは続報が出てウイルス混入が疑われる状況になれば、国内での研究的調査が必要になる可能性があると考えます。」とのことです。コメントいただいたとおり、当局としても、まずは続報や類似の報告について引き続き注視してまいりたいと考えております。議題4については以上です。
○岡部会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの事務局からの御説明に対して、御意見や御質問等はありますか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、議題4の報告は以上です。
 予定していた議題は以上ですが、事務局から何かございますか。
○事務局 特にございません。本部会の次回の開催は、委員の先生方に改めて御連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。事務局からは以上です。
○岡部会長 それでは、本日の部会は閉会とさせていただきます。ありがとうございました。
( 了 )
備考
本部会は、公開で開催された。

照会先

医薬・生活衛生局

医薬安全対策課 課長補佐 浦(内線2752)