第3回データヘルス計画(国保・後期)の在り方に関する検討会議事録(2023年3月7日)

日時

令和5年3月7日(火)9時00分~11時00分

場所

オンライン会議
厚生労働省14階会議室 千代田区霞が関1-2-2

議題

1.第3期保健事業の実施計画(データヘルス計画)策定の手引きの改訂について
2.その他

議事

議事内容
〇伊原保健事業推進専門官 定刻となりましたので、ただいまより、第3回「データヘルス計画(国保・後期)の在り方に関する検討会」を開催いたします。構成員の皆様方におかれましては、御多忙のところご参加いただきまして誠にありがとうございます。本年1月に開催する予定でした第3回検討会ですが、都合により、開催することが出来ませんでしたことをこの場をお借りして、お詫び申し上げます。このため、当初の予定では、本日は第4回検討会でしたが、今回を第3回検討会として開催しますので、前回と同様に進めて参りますことから、会議の録画の理由等を含めて、事務的なご案内等は省略させていただきますので、ご了承ください。
本日の出欠状況でございますが、宮川構成員からご欠席のご連絡、津下構成員、鎌田構成員、阿部構成員が途中退席のご予定と伺っています。また、本日は、高齢者保健事業の実施計画策定の手引きにかかるワーキンググループからの報告がございますので、井出座長にご出席いただいています。
それでは、ここからの進行は尾島座長にお願いしたいと思います。尾島座長、よろしくお願いします。
○尾島座長 では、浜松医大の尾島です。進行を進めてさせていただきます。よろしくお願いします。
では、本日は、議題「第3期保健事業の実施計画(データヘルス計画)策定の手引きの改訂について」、ご意見を伺いながら進めてまいりたいと思います。途中退席の先生方もいらっしゃいますので、いらっしゃる間に後ろの部分も含めて、適宜、ご意見をいただければと思います。資料1及び2の項目に分かれていますので、それぞれご説明していただき、ご意見をいただければと思います。この資料2につきましては、令和5年2月21日に開催されました高齢者保健事業の実施計画(データヘルス計画)策定の手引きに係るワーキンググループの座長である東京大学の井出先生から、ワーキンググループの議論の経過等についてご報告をいただきます。
では、まず資料1の第3期保健事業の実施計画(データヘルス計画)策定の手引き(案)について、事務局から説明をお願いいたします。
○右田在宅医療・健康管理技術推進専門官 国民健康保険課の右田でございます。
資料1について、手短に説明差し上げます。
まず1ページの表紙をごらんください。主に変更になったところの構成を説明いたします。全体的な構成につきましては、現行の手引きと大きく変わらないところでございます。1番の計画の基本的事項というところでございますが、(3)で標準化の推進というところを新たに追加しております。(4)の関係者が果たす役割のところでございますが、①と②で保険者としての役割、それから③から⑦で関係者としての役割ということでございます。それから、現行手引きでは、都道府県の役割についてはまとめて書かれておりましたが、まず保険者としての国保部局としての役割、それから保健衛生部局と、④番、保健所の役割というのを、今回新たに追加しております。
それから、計画に記載すべき事項と留意点ということで、現行の手引きでは、市町村国保と国保組合について特に書き分けはしておりませんでしたが、内容的には、市町村国保の内容が中心になってまいりますので、今回、2-1で、市町村国保ということを書かせていただきまして、2-2で、国保組合について特に記載すべき事項について、別に記載することにいたしました。
それでは、中身のほうを説明させていただきます。
まず2ページをごらんください。1番の計画の基本的事項でございます。こちらは、(1)のところは大きく変更してはおりませんが、下のほうでございます。市町村国保及び国民健康保険組合の保健事業の目的を新たに追加しております。
それから、3ページでございます。(3)ということで、標準化の推進ということを今回新たに追加させていただきました。
①番ですが、標準化の利点ということで、標準化をする必要性であるとか、標準化を進めたらこういういいことがありますよということを追加しております。
次の4ページでございます。②の取り組むべき事項というところで、具体的に標準化でどういうことに取り組んでほしいかということを記載しております。
2番目のところでございますが、まずやっていただきたいことの1つとしては、保険者が全体で共通の情報を収集する、それから分析することが必要だということを記してございます。後ほど説明いたしますが、この共通の情報を収集するための1つの方法として、まず都道府県の中で共通の様式例あるいはツールとか、そういうことをつくることが必要ではないかと考えてございます。これから標準化に取り組む自治体に向けて、共通の様式例を巻末のほうに示してございます。この様式例については後ほど説明させていただければと思います。
それから、次に共通の評価指標の設定も、標準化の1つの大きな要素と考えてございます。こちらにつきましても、巻末に共通の評価指標の例示をお示ししたいと考えてございます。
それから、標準化の最終的な目的としましては、効果的・効率的な保健事業、これらを集めて、それらを保険者に周知して、共有して、保健事業を広域化するということでございますので、そこの部分について記載しているところでございます。
今説明しました様式例と指標についてでございますが、まず評価指標の例については26ページをごらんください。こちらに共通の評価指標について、考え方、それから設定について、今回は全ての都道府県で設定していただければと考えている指標、それから地域の実情に応じて都道府県が独自で設定する指標を例として示しているところでございます。
次のページをお願いします。こちらがすべての都道府県で設定していただければと考えている指標でございます。特定健診の実施率、それから保健指導の実施率、メタボリックシンドローム該当者・予備群の減少率、こちらについては、医療費適正化計画の中で設定が求められている評価指標になっております。それから、最後にHbA1c8.0以上の者の割合で、こちらは血糖不良者の状況を把握するためのもので、糖尿病の重症化予防の取組が適切であったかを判断する際に活用する指標と考えてございます。これらは、いずれもKDB等で比較的容易に把握できる指標であると考えてございます。
次のページをお願いします。こちらが、地域の実情に応じて都道府県が独自で設定する指標の例でございます。先ほど説明した全国ベースの指標を、例えば40歳以上65歳未満、それから65歳以上74歳未満のような年齢層別に分析することであったりとか、あるいは糖尿病に関する指標であったりとか、あるいは高血圧に関係する指標であったりとか、あと下2つについては、市町村国保の場合は前期高齢者の加入者の割合が高いという特徴があり、フレイル予防も念頭に入れた保健事業の展開とかを少し考えていますので、例えばBMIが20以下の者の割合だったりとか、あるいは咀嚼が良好でない方の割合とか、が指標になり得るのではないかと、例示させていただいております。
次に共通の様式例でございます。こちらは、都道府県でこれから標準化を進める場合には参考にしていただければと提示しているものでございます。
おめくりいただいて、全部でシートが4枚あるわけですけれども、最初の部分、基本的事項ということで、計画の趣旨、期間、体制、基本情報のようなものを記載していただきたいと考えてございます。
次のページでございますが、健康医療情報等の分析ということで、こちらで一番左側にあるような中身で、医療費の分析とか、特定健診の状況の分析をしていただくことによって、健康課題が浮かび上がってくるのではないかと考えております。
それから、3枚目、データヘルス計画の全体像ということになります。今説明差し上げましたシート1とシート2の情報から、一番左側の健康課題が浮かび上がってまいりますので、この緑の部分をごらんいただければと思いますけれども、健康課題に対応して、右側のデータヘルス計画全体の目的・目標、それから評価指標、こういうものを組み立てていただくということを考えてございます。
それから、下側でございますけれども、個別の保健事業ということで、上に掲げた目的・目標について、具体的にそれらを解決するためにどういう保健事業を考えているかを下のほうに記載していただこうと思っております。
個別の保健事業につきましては、次のページをごらんいただければと思いますが、1つひとつの保健事業について計画を立てていただくということでございます。
次のページですけれど、その他、データヘルス計画に記載していただきたい事項で、評価の見直し、公表・周知、個人情報の取扱い、地域包括ケアに係る取組等々について、こちらのほうに記載していただくということになっております。
これらを都道府県のほうで、共通の様式例を定めていただいて市町村に配布していただき、これを市町村のほうで埋めることによって、都道府県の中の状況を一覧で把握することができるという仕組みになっております。
それから、また本文に戻ります。5ページをごらんください。(4)関係者が果たすべき役割でございます。アというところで、健康課題の分析、策定、保健事業の実施・評価という一連の流れがあるわけです。
次の6ページの最初の○のところをごらんいただければと思いますが、やはり市町村国保においては、前期高齢者の割合が多いので、後期との接続を踏まえた上で、データ分析することとか、保健事業を展開することを、後ほど説明します2-1の流れのところでも、随所で今回新たに追加することにしました。
それから、8ページでございます。②都道府県(国保部局)の役割でございます。この中で、都道府県でやっていただきたいこととしましては、現状課題の分析と、それの方策について市町村国保に提示することであったりとか、あるいは次の両括弧のところでございますけれど、計画策定等々の支援を行っていただきたい。それから、人材育成についても行っていただきたいと新たに付してございます。
それから、10ページでございますが、③都道府県(保健衛生部局)、それから④保健所の役割ということで、保健所についても、保険者支援のところでご活躍いただきたいということを新たに記載しております。
それから、⑤、⑥、⑦で、新たに国保連、それから支援・評価委員会、中央会の役割、それから後期高齢者医療広域連合の役割、それから医師会等をはじめとする保健医療関係者の役割を独立させて記載しております。
それから、12ページでございます。2-1、計画に記載すべき事項と留意点ということで、ここから計画策定の一連の流れを説明しているところになります。
14ページを開いてください。(3)でございます。健康課題の抽出でございますが、アの健康・医療情報の分析というところで、15ページの「市町村国保においては」でございますが、先ほど申し上げましたとおり、後期の部分を意識しながらきちんとデータ分析をしていただきたいと新たにここで追記しております。
それから、16ページでございます。イの健康課題の抽出・明確化でございます。17ページでございますが、優先して解決を目指す健康課題の優先順位づけを、新たに追加しております。こちらについては、優先順位を決めるに当たっては、まず国全体で取り組んでいるものを最優先にしていただいて、その後、都道府県で取り組んでいることを優先的に取り組んでいただく。そのままさらに市町村で優先課題があれば、それについて対応するという記載になっています。
それから、目的、目標、方策でございます。次の18ページのところになりますけれど、評価指標を用いた目標の設定でございます。3つ目の○のところで、基本的には評価指標を使って評価していただきたいわけですが、ストラクチャーとかプロセスについては、必ずしも数値目標は必要ないのですが、これらについてもきちんと評価ができるように目標設定と書いてございます。
それから、19ページ(5)の個別の保健事業ということでございます。
20ページは高齢者の特性を踏まえた事業の展開を、新たに追加しております。特に3つ目の○のところで、一体的実施が始まっていることも踏まえまして、75歳以上の高齢者に対する課題や目標について、広域連合と共有した上で検討を進めるという中身を新たに追加しております。
それから、イのところ、個別の保健事業の目的、目標の設定等でございますが、ここでも改めてアウトプット、アウトカムの評価を中心とした上で、ストラクチャー、プロセスについては、それらを達成するために必要なものということを新たに記載しております。
それから、最後、21ページでございますが、(6)で個別の保健事業の見直し、それからデータヘルス計画全体の評価・見直しを、今回、分けて記載させていただいているところでございます。
あと、24ページでございます。2-2、計画に記載すべき事項で、国保組合について特に気をつけていただきたいことを新たに追加しております。基本的な流れは、市町村国保と同様ではあるのですけれど、国保組合の場合については、被用者保険の要素の側面があるので、加入者の特徴等を踏まえて、健康課題を抽出したり、保健事業を展開していただきたいことを新たに書いてございます。
資料1についての説明は以上になります。
○尾島座長 どうもありがとうございました。
では、ただいまご説明をいただきましたが、分量がございますので記載内容ごとに区切りながら、ご意見、ご質問をいただきたいと思います。
まず初めに、1の計画の基本的事項の(1)背景・目的と(2)の計画の位置付け、3ページ目ぐらいまでのところについて、一旦ご意見をいただければと思いますが、このあたりまでのところで何か意見がございますでしょうか。津下構成員、お願いいたします。
○津下構成員 ありがとうございます。
3ページぐらいまでということで、標準化の推進もかかりますか。
○尾島座長 はい。細かい様式とかはまた出てきますが、大枠はお願いいたします。
○津下構成員 今回、都道府県レベルでデータヘルス計画を標準化するということですが、都道府県の中で保険者、市町村間の実施状況などを見る上では非常に有用なのですけれど、国レベルで今回様式を示していただいたのは非常に重要なことと思います。都道府県レベルだけではなく、将来的には、国レベルでもある程度の標準化を進めて、都道府県格差というか、都道府県の取組の違いも評価できるようにしたほうがいいと思います。今回は都道府県レベルでまずそれを推進すると。そのために国が標準様式を示すので、できるだけその方向で検討してほしいと、そういうニュアンスでよろしいですね。都道府県に丸投げして国は責任を負わないみたいな感じだと、納得されないことだと思いますし。
それからあと、都道府県も、それぞれで標準様式を既につくっているところもあると聞いておりますが、今回示されるのよりもよりよい標準様式であれば、それは生かしていく必要があると思います。今回示したものを参考にしながら標準様式をブラッシュアップしていただくことも重要だと思いますので、都道府県の国保部局がこれを発出するに当たり、国のレベルでの支援が必要なのだろうと感じました。そのニュアンスがちょっと伝わればいいと感じているところです。
以上です。
○尾島座長 ありがとうございます。
では、渡邊構成員、お願いします。
○渡邊構成員 薬剤師会の渡邊です。
すみません。先ほど聞き逃したのですけれども、データの利活用のところの部分を意見させてもらってもよろしいのでしょうか。後のほうがよろしいですか。
○尾島座長 総論的なところ、標準化の考え方とか、総論的なことは含めていただければと思います。どうぞ、おっしゃってください。
○渡邊構成員 手引き内にKDBのこと等が書かれているのですけれど、できましたら今後医療DX等の中で、被保険者が診療や調剤等を受ける際、医療機関や薬局でオンライン資格確認の基盤から特定健診データ等を見られる部分がありますので、その部分のデータの利活用を可能な限りしていけばいいと思いますので、追記が可能であれば、ご検討いただければと思います。以上です。
○尾島座長 ありがとうございます。
そのほかに、前のほうの総論的な部分に何かご意見がございますでしょうか。では、またあとからもありましたら言っていただければと思います。
続きまして、この1の計画の基本的事項の標準化の推進から、あと巻末の共通の様式例、共通の評価指標も含めてのご意見をいただければと思います。今回目玉になるところで新しいと思いますが、いかがでしょうか。山本構成員、お願いします。
○山本構成員 ありがとうございます。日本歯科医師会の山本でございます。
今回、地域の実情に応じて都道府県が設定する指標の中で、いわゆる質問13が書き込まれたこと、歯周病と糖尿病の関係を示していただくことは、我々としては大変喜ばしい指標であると考えております。ぜひともこの指標が活用されることを期待するところです。
以上です。
○尾島座長 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。津下構成員、お願いします。
○津下構成員 ありがとうございます。
共通評価指標の考え方をきちんと整理していただいたこと、また、全ての都道府県で設定することが望ましい指標について、具体的に示されたことは非常に大きなことではないかなと思っています。その中でHbA1c8.0%以上というのは、これは健康日本21(第三次)でも取り上げられるので重要なのですけれども、分母が特定健診受診者ではなく、HbA1c測定者にする必要があります。空腹時血糖のみの人も含めて分母にしてしまうと誤った数字になるので、分母の修正をお願いしたいと思っております。
また、次のページの地域の実情に応じて都道府県が設定する指標について、糖尿病性腎症を挙げていただいています。これは重症化予防をしっかり行っていく上で指標が重要だろうと思いますが、ここの定義を腎症の第何期以上にするのか、例えば第3期とか、eGFRの取り扱いをどうするかということがありますので、ここについては指標の定義を明確にして、比較可能にすることが望ましいと思っております。特定健診で把握できる項目にしていただくことが重要と思っています。
それから、次の様式のところなのですけれど、第3期データヘルス計画で基本的事項なのですが、関係者の連携よりも(1)の基本情報のほうが先に来るほうがいいと思ったりするのですが、いかがでしょうか。
その次のローマ数字のⅢの第3期データヘルス計画 計画全体、これがきちんとつくられることが、すごく重要な要素になると思いますが、どのように健康課題を記載すればいいのか。また、目的、目標など、これについては、参考になるような例示があったり、また、計画策定の支援のための研修などを行っていただくと標準化がさらに進むのかなと思います。マニュアルだけだとちょっと難しいかもしれないと感じているところなので、そのあたりの対応について、どのように準備されているのか、ご確認したいと思いました。
以上です。
○尾島座長 ありがとうございます。例示を示す事で、どの保険者も同じになってしまうとまずいのですけれど、記載すべき内容についてうまくイメージできるようにできればと思います。
鈴木構成員、お願いします。
○鈴木構成員 愛知県後期高齢者医療広域連合の鈴木です。
今回、この国保のデータヘルス計画の策定手引きを拝見させていただきまして、広域連合の立場から若干申し上げます。
まず、今回の手引きについてです。75歳以上の方は皆さん後期高齢者に入るということで、その点をきちんと折り込んでいただいた手引きになっておりまして、非常にありがたいと思っております。例えば地域の実情に応じて都道府県が設定する指標の中で、下の2つですが、前期高齢者の方について、低栄養傾向の方の数を指標を取り入れていただくというようなことが例示されており、後期高齢者の保健事業の効果の向上につながっていくことが期待できるのではないかと思って感謝しております。
また、後期高齢者広域連合の役割等もしっかり書いていただいておりますので、まずは、とりあえずこの手引きに従って計画をつくっていただいて、実行していただけるとありがたいなと思っております。
以上です。
○尾島座長 ありがとうございます。
では、三好構成員、お願いします。
○三好構成員 ありがとうございます。
国保連合会・国保中央会の支援者の立場で、このデータヘルス計画策定にできるだけ効果的にかかわっていきたいという立場で、発言させていただきたいと思います。
関係者が果たすべき役割で、11ページになりますが、連合会及び支援・評価委員会、中央会の役割が、過去の手引きには触れられてなかったところで、中央会・連合会の役割を明確化し記載していただいています。これに向けて努めないといけないことが明確になり、やっていきたいと思っています。
事務的なところで2点ほど、連合会の名称省略が、7ページの初めに(「「連合会」という。)」とありますが、3ページからも出ていますので、初出のところで省略していただきたいです。あと、KDBに関しても、「KDB」と書かれていたり、「国保データシステム」と書かれていたり、いろいろな書き方になっているので、活用を進めていく上で、記載を統一していただけるといいと思っています。
あわせて、役割を明確化していただいて、それは決して連合会や中央会だけの力でやっていけるものではないので、都道府県との連携の中で進めていく、県との連携の強化なども明記していただいております。このあたりに関して、今、連合会の体制や支援の状況が十分に整っているわけはなく、分析を進めるためのノウハウを得る、その資質向上の取組をするなど、今回の手引きから明確化された役割の強化に向けて、経費負担や支援に関する体制を整えていく必要もあります。連合会と県との共同事業や連合会に対する助成の仕組みを、この検討会の話の中ではないのかもしれませんが、今後の交付の対象として位置付けていただくとか、そういったことも配慮いただけるとありがたいと思います。支援の役割を果たしていく上で、重要な要素になっていくと考えております。
それから、最後になりますが、先ほど津下構成員も言われておりましたけれど、この手引きには新しい内容が入り、課題の解決に向けた取組ということで様式例も示していただいたのはいいことなのですが、なかなかそれを咀嚼して理解した上での解説や、それから普及のための説明会、研修開催とか、そういったものをできるだけ早期に、この手引きが整ったあと、設定していただくようにお願いします。その際、必要があれば役割を果たしていきたいと思っておりますので、そのあたりをぜひよろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○尾島座長 ありがとうございます。
では、古井構成員、お願いします。
○古井構成員 ありがとうございます。
今、三好構成員がおっしゃった、ちょうど役割のところなのですが、国保連さんの役割のところには支援・評価委員会などのことの明記があるのですけれども、昨年度の厚労省さんの調査でも、やはり小規模な市町村がなかなか支援が受けられていないとありました。支援を受けたいけれど、その支援を受けるための人手もないということがあります。国保連のところに書いていただいたのは非常にいいのですが、この8ページ目、9ページ目の都道府県の国保部局の役割の中に、主に9ページの真ん中の段に、確かに関係機関との連携とか保険者支援というのはあるのですが、本当は支援が必要なのだけれど、自分たちから国保連とか支援・評価の支援を受けていない小さな町村に、支援・評価を受け入れるように促すことであったりとか。どうやったらその支援・評価の入口に入れるかというところが結構ハードルがあるのではないかと思っていて、これは尾島先生がお詳しいと思うのですが、何か都道府県から、支援・評価の土俵に上がるところを何か支援するみたいなことを記載するといいと思いました。
以上です。
○尾島座長 どうもありがとうございます。
では、津下構成員、お願いします。
○津下構成員 何度もすみません。
6ページのところで、先ほど鈴木構成員も言われたのですけれど、後期高齢者の状態像を把握した上で健康課題を考える。国保の対象の前期高齢者までだったら顕在化しない疾病が多いのですけれど、後期高齢者になって重症化とか、要介護リスクとか、いろいろなことが顕在化してくる。だから、国保だけのデータ分析をしていてはその必要な対策が見えてこないことがあるので、特に市町村国保では、後期高齢者医療部局や介護保険部局と連携をする。そこでどんな課題が次に起ってくるかを把握、それを前もって予防するのが、この国保での大きな役割なので、ここの理解が必要ということがあります。
それから、今、生活保護受給者に対する福祉事務所による健康支援が行われ始めていて、なかなか地域の状況によっては温度差があるところなのですけれど、福祉事務所はこの国保のデータヘルス計画とかを参考にしながら進めているような状況もあります。「生活保護部局」、「福祉事務所等」と福祉事務所の名前も入れていただいたほうがいいと思います。透析に入ると生活保護になる方が非常に多くて、その方たちが抜けてしまったデータを見ていると、ちょっと実態が見えていないということになろうかと思います。
それから、今10ページのところに保健所の役割というのがありまして、先ほど古井先生が小さな市町村ではなかなか支援・評価委員会に出せないということで、例えば重症化予防の取組では医療圏の単位で取り組むとか、個別の市町村単位で課題とか事業を考えても、医師会との連携になると医療圏単位のほうが都市医師会等と連携しやすい等もあると思うので、保健所については、そういう広域的、医療圏単位とか、そういうような形で課題分析や、実施できる事業とか関係者の調整ということが、大きな役割になると思います。その中で、その小さな市町村が支援・評価委員会に相談できるように支援していくなども可能かと思います。追記が可能であれば、ご検討をお願いしたいと思います。
以上です。
○尾島座長 ありがとうございます。
三好構成員、お願いします。
○三好構成員 ありがとうございます。たびたびすみません。
11ページの下段のほうに⑥で広域連合の役割というのが整理されていますが、広域連合はデータヘルス計画を策定する主体でもあり、構成市町村に後期の支援を委託していく主体でもあるので、順番が、連合会、中央会の支援者である役割より前のほうがいいのではないかなと思いまして、都道府県保健所の役割のあとですかね。⑤番と⑥番を入れかえたらいかがかと感じているところです。ご検討いただければと思います。
○尾島座長 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
私からいくつか気がついた点があるのですが、今回、共通の指標を4つ厳選して出していますが、今後、全国的にも共通化していくことを考えると、データの出典などもイメージできるといいなと思います。例えば、上3つが法定報告で、HbA1cがKDBとするなどもありえると思いますが、またそのあたりもご意見がありましたらお寄せいただければと思いますが、何らかの記載ができればいいなと思います。
あと、第2期までは、分析の部分でデータヘルス計画の8割ぐらいを占めて力尽きてしまって、そのあとの実施内容などについてあまり記載できないという例も多いような気がします。あまり分析ばかりに走らないようにできるといいなと思います。
そのために、分析の目的をイメージして、それに活用できるところを中心に分析していただくというのがいいのではないかと思っています。データ分析の意義としては、優先順位づけと、関係者との状況認識の共有が重要だと思いますので、その目的を明示すると良いと思います。また、共通様式のほうに分析の例を記載しておりますが、全部克明にやりますと、かなりたくさんになりますので、必ずしも全てやらないといけないわけではなく、必要性を考えながら選んでいくという考え方をしてもいいと思っています。
あと、様式例のところですけれど、今回、個別の保健事業をしっかり書くところが特に大きな目玉だと思います。個別の保健事業を何個ぐらい書くのかが、保険者によって認識が分かれそうです。常識的には5個から10個程度のイメージですので、そのぐらいを想定していることを書いてもいいのではないかと思います。
また、個別の保健事業で一番大事なのは、今後6年間の戦略をどういうふうに進めていくかということだと思いますので、その辺を記載する欄が必要と思います。
現状の分析と今後の評価計画とか、そういう構成でもいいのかと思います。項目出しについて、若干ざっくりさせるとともに、その辺をうまく書いていただけると。
あとは、個別の保健事業を考える上で、地域資源を生かした戦略を考えていただくのは大事だと思います。場合によっては、計画全体の様式の中に地域資源とか地域の強みという欄をつくるか、別の様式でもいいですけれど、何かそういう資源を改めて確認いただいた上で、個別の保健事業の戦略を考えていただけるといいと思っています。
個別の保健事業の戦略としては、地区組織、職域、三師会との連携、ICTの活用とか、そのあたりが主にあるのかなと思いますので、そんなことも考えながら戦略を考えていただけると、とてもいいかなと思います。
それと、個別の保健事業で、例えばHbA1c8.0%以上の人を減らそうと思ったときに、重症化予防をやることと、ポピュレーションアプローチをやることと、両方大事かなと思いますので、そういうふうな記載がどこかにできればといいと思います。
ほかに何かこのあたりまでのところで意見はありますでしょうか。渡邊構成員、お願いします。
○渡邊構成員 すみません。何度も申しわけございません。
少し確認をさせていただきたいのですけれど、7ページの上の連携体制の構築のところで、前回、第2期の手引きでは、「外部有識者等との」という表記、かつ「外部有識者等とは」という表記で記載されていたかと思うのですけれど、今回、記載が変更されていて、「(以下、保健医療関係者という。)」と表記されているのですけれど、13ページの、市町村国保等の中の基本的事項に入っている部分の表記が、「外部有識者等」の表記のままになっているので、平仄を合わせていただくことは可能でしょうか。
○尾島座長 ありがとうございます。そのあたりの整理が必要そうですね。現場の中で一緒に活動する方と、アドバイスをいただく方は違うと思いますので、ご指摘の点は整理が必要だと思います。
○渡邊構成員 すみません。ありがとうございます。もしこの保健医療関係者等との連携という部分は、先ほど少し出ましたけれども、国保組合のほうに関しても、ぜひ、職業柄等の特異な状況等も抱えられている部分の中でも、この保健医療関係者等の連携という部分の調整もあるかと思いますので、2-2のところにも、もし可能であれば、連携の記載もしておいていただければと思います。
以上です。
○尾島座長 ありがとうございます。
ほかに何かありますでしょうか。津下構成員、お願いします。
○津下構成員 ありがとうございます。
国保組合と市町村国保と、今回は分かれて記載していただいていることで、国保組合は自分たちのするべきことが明確になったと思います。ほかの被用者保険でも標準様式ということで、ポータルサイトとかの、取組が行われているのですけれど、国保組合については、その標準化についてはどのように進めていくのでしょうか。例えば業態別にできるだけ標準化するとか、または国保組合は地域に根差しているところもあるので、市町村等との連携が必要とか。地域と業態の連携と、その2つが必要になると思うのですけれど、国保組合の部分について、標準様式は示す予定はないのでしょうか。または、全国組織に対して標準的なものを考えていったほうがいいのではないかというニュアンスなのでしょうか。ここのあたりはいかがでしょうか。
○尾島座長 事務局に相談したいと思いますが、似たような様式がいっぱい出ていると混乱しそうな気もしますので、国保組合においてはこういう項目も考慮するとか、そういう追記をするなどの対応もあるかなと今のご意見をうかがって思いました。ありがとうございます。事務局からありましたら、随時、声を出していただければと思いますが、差し当たりご意見はよろしいでしょうか。
ほかに何かございますでしょうか。では、またありましたら、さかのぼってご意見いただいても結構ですが、先に進めたいと思います。
既に、今もうご意見が出てきたところで、1の計画の基本的事項の中の関係者が果たすべき役割で、個々の役割などについて、何かございますでしょうか。既にご意見も出ていましたので、都道府県国保部局との役割、都道府県保健部局の役割、保健所の役割、国保連、支援・評価委員会、中央会の役割、広域連合の役割、保健医療関係者の役割あたりについて、何かございますか。まだご発言のない構成員の皆様、何かお気づきことがありましたら、最後までに是非ご発言いただければと思います。
西田構成員、お願いします。
○西田構成員 全国国民健康保険組合協会の西田でございます。
今回の手引きの改訂に当たって、従来国保組合は、市町村国保の中に紛れ込んでいる位置付けだったものが、今回市町村国保と国保組合という形で書き分けていただいたことは非常にありがたいと思っておりますので、事務局の方にお礼申し上げたいと思います。
以上でございます。
○尾島座長 そのほかに何かありますでしょうか。
それでは、2-1の計画に記載すべき事項と留意点、また、(1)の基本的事項、(2)の現状の整理、12ページから15ページぐらいまでの間で何かご意見などありますでしょうか。鎌田構成員、お願いします。
○鎌田構成員 今回このように見直しされたということで非常に評価したいと思いますし、市町村や都道府県の役割もしっかり明記されていると思います。
1つ表現で気になったところがありまして、18ページでございます。「(4) データヘルス計画の目的、目標、目標を達成するための方策」の中の、「評価指標を用いた目標の設定」のところで、○の1つ目の「目標の設定は、可能な限り、解決すべき健康課題に対応した評価指標を設定」という記載がありますが、この「可能な限り」という修飾が要るのかどうか。やはりここはしっかり評価指標を設定しないと進捗管理もできないのかなと思いますので、この「可能な限り」という文言は必要ないのではないかと考えます。
また、○の3つ目の「評価指標を用いた目標の設定は必ずしも必須ではないが」の表現についても、やはり評価指標を用いてしっかり進捗管理をすべきであり、それをしないと、今回の見直しの効果はないかと思いますので、目標の設定は必要かと思います。「必須ではないが」という文言の要否をご検討いただければと思います。気になった点は以上です。また、その他にあればメール等でお出ししたいと思います。
すみません。このあと退席いたしますので、よろしくお願いします。
○尾島座長 どうもありがとうございます。
最終的には現場で保健活動がうまく行われるようになっていただければいいなと思いますので、そういうことに向けていい計画になるように記載ができればと思いました。
そのほかに何かご意見はございますでしょうか。津下構成員、お願いします。
○津下構成員 ありがとうございます。私も鎌田構成員のおっしゃったように、全体的にトーンが引いているというか、遠慮しがちな表現が多いかなと思いました。これは標準化の方向ですとか、ある程度言い切ったほうがいいと思います。都道府県は「懇切丁寧に説明する」といった表現がありますが、懇切丁寧の意味合いは何でしょうか。都道府県はきちんとデータヘルスの意義を咀嚼した上で支援するということですね。ニュアンスというか、言い切りでもいい部分まで少し遠慮しがちな表現になっているころは修正したほうがいいと感じたところでございます。
それから、国保について、書いていただいておりますけれども、40歳未満、それから40から64歳の特定健診・保健指導の世代、また後期高齢者につないでいくということで、世代間で保健事業も違いますし、世代間で健康課題も違うということで、ここを分けた年齢構成別の健康課題の抽出と、それに合わせた対策ですね。例えば特定健診がない世代の40歳未満は義務ではないわけですけれど、そこの世代に対してはどういう事業を行っていくかなど、その課題分析だけではなくて、対策も、性・年齢とか、地域資源とかを勘案した対策になると思うので、そこのあたりについて、課題分析にとどまらない記載にしたほうがいいかと思いました。
私もそろそろ退席したいと思います。いろいろ意見を言わせていただきまして、ありがとうございました。
○尾島座長 ありがとうございました。
そのほかに何かございますでしょうか。
今ご指摘の若い世代への対策などは非常に重要なところだと思います。健康増進計画で入れられている部分もあり、そちらとの整合性とか政策展開する点もあると思いますけれど、最終的に、地域の中で人々の健康増進を進めようとするとそのあたりも大事になると思います。
続きまして、今どんどん全体的に意見をいただいていますが、(3)の健康・医療情報等の分析や分析結果に基づく健康課題の抽出とか、データヘルス計画の目的、目標、目標を達成するための方策、健康課題を解決するための個別の保健事業、個別の保健事業及びデータヘルス計画の評価・見直しについて、何かご意見はございますでしょうか。
細かいところですが、分析する際に、年齢構成が高齢者が多い地域では年齢調整が必要だと思いますので、どこかにそれがあるといいなと思いました。先ほど様式で戦略が重要と話をさせていただきました。目標を達成するための方策と書いていますが、そのあたりがまさに戦略のあたりを指しているのかなと思いますので、戦略を考えていただけるような記載ができるといいなと。
近藤構成員、お願いします。
○近藤構成員 ありがとうございます。近藤です。
私のほうでは、今回の手引きなのですが、一番最初の資料1のところに出ている、これが表紙になるような形になるのでしょうか。
○右田在宅医療・健康管理技術推進専門官 はい。
○近藤構成員 令和5年改訂という形で表紙になるということであれば、こちらに計画内のページ数を入れていただくということは可能なのでしょうか。
○右田在宅医療・健康管理技術推進専門官 ページを入れるわけですね。
○近藤構成員 そうですね。1なり、2なり、どの項目が何ページにあるかというのが、マニュアルとして見るときにあったほうがいいのかなと感じたところです。
○右田在宅医療・健康管理技術推進専門官 わかりました。それは対応させていただきます。
○近藤構成員 あと、21ページのところで、(6)個別の保健事業及びデータヘルス計画の評価・見直しということで、その前の(5)、(4)でしょうかね、(4)ではデータヘルス計画の全体、(5)では個別保健事業ということで、こちらが様式例のところでも、全体の計画があって個別事業となっていたのですが、(6)のところの評価・見直しは、これはあえて個別保健事業を評価して、最終的に計画全体の評価になると順番が変わっているのでしょうか。そこの順番的なものが疑問に感じたところです。
○右田在宅医療・健康管理技術推進専門官 こちらにつきましては、計画全体の評価に当たっては、まず個別保健事業から取りかかるものかと考えて、まず個別保健事業を先に持ってきて、そのあと計画全体という形にしておりますが、同時並行で進めるものであるということであれば、修正させていただきたいと思いますので、またご意見をいただければと思います。
○近藤構成員 もし今のお考えであれば、ここは「個別保健事業に基づいた評価・見直し及び」とか、その考え方がわかる表記になっていれば、私も評価についてはやっぱり個別それぞれを評価して、最終的に計画全体の評価になる流れとは思いましたので、考えていただければと思いました。以上です。
○尾島座長 ありがとうございました。
では、阿部構成員、お願いします。
○阿部構成員 日本栄養士会の阿部でございます。
本当に丁寧にまとめていただいてありがとうございます。
ただ、今聞いていて気になったところが、21ページと、様式例の第3期データヘルス計画の個別保健事業の関係になりますけれど、今までこのデータヘルス計画の個別事業につきましては、地域課題を明確にした上で、その課題を解決するために事業を計画するという流れになるかと思います。21ページのところの「特定保健指導4指標を位置付けてみると」には、アウトカム指標がそういう考え方で一番上になっているのですが、様式になるとアウトカムが一番下にいってしまって、この事業が何のために、どこを目指して事業をやっているのかが、わからないと感じました。最近ですと、ロジックモデル的な考え方をすると、アウトカムをしっかり見据えた上で事業のアウトプットなり、活動をどうしたらいいかを考えるのがわかりやすいのと思いましたので、この様式について、また少しご検討いただけるとありがたいと思いました。よろしくお願いいたします。
以上です。
○尾島座長 ありがとうございます。
では、古井構成員、お願いします。
○古井構成員 ありがとうございます。
阿部構成員と全く同じ意見でございまして。21ページ目のところで、明確に整理をいただいて、一方で、様式は、もともと我々が厚生労働科学研究で研究させていただいて、今、標準化ツールとして普及している中で、その要素を取り入れていただいてありがたいのですけれど、標準化ツールは、阿部構成員がおっしゃったのと同じ構成になっていまして、一番上に目的、対象者の下にアウトカムが来て、その次のアウトプットが来て、そのアウトカムを上げるために実施率を上げる。そのアウトカム、アウトプットを上げるための方法体制の工夫をその下に書く。21ページ目にそういう設計思想を書いていただいていますので、こちらもその順番を入れかえたほうがいいというのが1つです。
それから、ストラクチャーとプロセスのところなのですが、私たちも全国の自治体の計画を見ている中で、今回、第3期は、事業を実施することが最終目的ではなくて、住民の幸せ、健康課題を解決することに最終ラインを進化させるということですので、あまりストラクチャー、プロセスの目標値をがんじがらめにするのは、私は反対です。むしろアウトカム、アウトプットをしっかり上げるためのストラクチャー、プロセスを進捗管理するということであれば、先ほどの先生の言ったとおりだと思うのですけれども、例えば医師会との定例会議を月に2回以上する、これを何%達成できたかというようなことがデータヘルス計画になってしまうと、住民の健康課題とは離れた陳腐なものになってしまう。あくまでも、その方法とか体制は、アウトカム、アウトプットを上げるための工夫ですので、そこをがんじがらめ的な目標値に設定するのは、少し現場感からは離れてしまうと思います。この辺は自治体の皆さんのご意見を尊重していただければと思います。
以上です。
○尾島座長 ありがとうございます。そのあたりは、事前に事務局との打ち合わせをした際に、どうするのが一番いいのだろうねと話していたところです。例えば特定健診の受診率の向上という個別の保健事業を考えたときに、「受診率」が「アウトカム」なのか「アウトプット」なのかというところも議論があります。また、その手前の指標として受診勧奨のはがきを出す枚数とするのもありえます。ただし、翌年はそれでもいいのですけれど、6年間ずっと、はがきを出すことだけで攻めるのも何かなという気もします。そうすると、もう少しざっくりした、6年間共通の大きな考え方を書いたりとか、どういうふうに評価していきますというコメント等を書いたりとか、そういう枠組みもありかなとも思っているところです。どういうふうにすると、より役に立つデータヘルス計画になるか、ご意見をいただければと思います。
古井構成員、今の件でご意見ありますでしょうか。
○古井構成員 ありがとうございます。
尾島先生がおっしゃるとおりで、初期は、やはり特定健診の実施率をまず上げると、実施率向上という事業だったので、その場合にはアウトカムは確かに受診率になると思うのですが、もうこれが健診の受診を通して、健診を受けた方がなるべく元気に過ごせるとか、病気にならない、あるいはA1cが高い方がちゃんと治療を受けることが目指すことであれば、受診率はアウトプットにして、リスクのある人が受診をするとか、あるいは生活習慣が改善されるとか、なるべくメタボにならないとかをアウトカムに設定するのが、第3期あるいは第4期で大事なのではないかと思います。
以上です。
○尾島座長 ありがとうございます。今悩ましいところで、最終的には健康寿命の延伸とか、計画のアウトカムになるのかもしれないのですけれど、その前段階として、HbA1c8.0以上の人の割合とかがいいかもしれません。そのために重症化予防とか、ポピュレーションアプローチとか。そして、重症化予防の前段階として健診がでてきます。個別の保健事業を並べていくと、どんな事業を並べていく形が標準的に一番いいのかと思うところです。そうすると、多分、受診率向上とか、糖尿病の重症化予防とか、糖尿病のポピュレーションアプローチとかが並ぶのが一般的かなと思ったりするところです。
また、他の構成員の皆さんのご意見をお願いしたいと思います。では、中橋構成員、お願いいたします。
○中橋構成員 すみません。先ほどの話に戻ってしまうのですが、先ほどの2-1の計画に記載すべき事項と留意点の(3)、14~15ページの健康医療情報等の分析結果に基づく健康課題の抽出の部分に関してなのですが、今回、具体的な様式例、共通の評価指標の例を出していただきまして、計画策定の流れが掴みやすく、県としても取組を進めやすくなるのではないかと考えております。
ただ、もう少し県としての支援をしていくこと、市町村での効率化という観点から、こちらの分析についてなのですが、データを算出したあとに、どういった読み取り・解釈をするかというところに市町村からの支援が求められる部分かと感じております。ここの留意点のところに、もし可能であれば、読み取りの観点であったり、単純に数値が上がった下がった以外に、どういった結果からどのような考察ができるかといったポイントを少し記載いただくことで、県としても、より効果的な支援につなげやすいと考えております。
それから、先ほどの、共通の様式例に戻るのですけれど、津下先生もおっしゃられたように、やはり様式の例示を提示いただくことで、市町村によっては人事異動で着任後すぐに計画策定が求められる場合もあるので、誰でもとりかかりやすいような配慮を、もし可能であれば、していただけるとありがたいです。
以上です。
○尾島座長 ありがとうございます。
では、佐古構成員、お願いします。
○佐古構成員 ありがとうございます。
私のほうからは、様式例のアウトカム指標、アウトプット指標の順番についてですけれど、もともとご提示いただいていたものは、先生方がご意見をくださった、アウトカム、アウトプット、それからプロセス、ストラクチャーの順番に提示いただいておりましたが、現場の作成する側としては、どうしても上部から作成します。ストラクチャーがなければ次は流れ(プロセス)ができない、流れができなければ、数量(アウトカム)は出ないし、数量が出ないと結果(アウトプット)が出ないという思考過程のもと作成すると思うのですが、上部からアウトカム・アウトプット・プロセス・ストラクチャ―の順に書いてあると、下部がおろそかになってしまうのではないかと意見させていただいて、逆転していただいた経緯がありました。
これについては、例えば思考の過程の順番が、上がうまくいっていなければ、下を見直してくださいという説明が丁寧になされていれば、目標にアウトカムが近くても良いと思うのですが、実際、私たちも、国保部門にいれば、PDCAサイクルはすごくなれた考え方なので、下位の目標が達成できたら上位ができるという連動性はイメージできるのですけれど、どうしてもなれていないと、上の部分を先に見て、この構成要素がばらばらになってしまうのではないかという事を危惧として、順序を入れかえていただきました。
ここが、例えば先ほど皆さんがおっしゃっている様式の書き方の定義をしていただけるのであれば、こういう順番で考えましょうというのがあれば、もともとの提示された上部目的に一番近い位置にアウトカムがあるのは理想的な形だと思います。現場からしたら、順序を意識するということで、順番を逆にと、以前、意見したところです。
以上です。
○尾島座長 どうもありがとうございます。
そのほか、いかがでしょうか。田中構成員、お願いします。
○田中構成員 すみません。事務局のほうに質問なのですけれども、国保連合会ということで保険者の策定を支援するという立場から申しますと、この関係機関の役割に書いていただいている部分はそれぞれの役割を明確にしていただいていると思うのですが、支援する側が、都道府県であったり、都道府県の中でも衛生部局や保健所、それから連合会という形で、組織がばらばらですので、支援の方向性とか、その都道府県の中で市町村にどうかかわるのか、それぞれの役割をどう持つのかという検討といいますか、話し合いが必要ではないかと思っています。奈良県の場合も、県のほうにもそのように申し上げたいと思っているのですけれど、この手引きは、予定どおり3月末に各都道府県宛、関係機関宛に発出されるという認識でよろしいでしょうか。
○右田在宅医療・健康管理技術推進専門官 はい。現時点では、3月末ないし4月のなるべく早い時期にとは考えてございます。
○田中構成員 ありがとうございます。
○尾島座長 ありがとうございます。
そのほかに何かございますでしょうか。では、またありましたら戻っていっていただいて結構です。
それでは続きまして、(7)の計画の公表・周知、(8)個人情報の取扱い、(9)の地域包括ケアに係る取組及びその他の留意事項、この4ページのところで、何かご意見、ご質問はございますでしょうか。近藤構成員、お願いします。
○近藤構成員 ありがとうございます。
事務的なところなのですが、今現在、(8)の個人情報の取扱いということで、様式例の一番最後のⅤのその他、個人情報の取扱い、その前のところでしょうかね。手引きの公表・周知の手引き23になっているのですが、ここは22ページではないでしょうかね。
○尾島座長 ありがとうございます。最終的に手引き全体について加筆修正していただいた上で、ページ数の確認をしていただきたいと思います。ありがとうございます。
そのほかに何かご意見、ご質問ありますでしょうか。阿部構成員、お願いします。
○阿部構成員 すみません。非常に細かいところで恐縮なのですが、24ページの地域包括ケアに係る取組の中で、この「具体的には」と、①、②、③と書いてありまして、②の課題を抱える被保険者層の分析で、特にKDBで、いわゆるハイリスクの方たちに対して関係者と共有して、③の地域で保険者を支える事業の実施とつながって、そこの中の「②により抽出されたターゲット層にお知らせ・保健師の訪問活動などによる働きかけ」とあるのですが、これまで、いろいろなかかわる専門職種につきましては「保健師など」ということで、「保健師など」の中に、私は栄養士会なので、管理栄養士、栄養士も、当然、医師、薬剤師等もみんな含まれているとこの手引きを見てきたのですが、ここだけ「保健師」となっており「など」が抜けていて、今、訪問栄養指導もそうですし、薬剤師さんが服薬の指導であったりとか、場合によっては在宅の医療ともつなげなければいけないというふうな、今、在宅でいらっしゃる高齢者の方の健康課題は非常にさまざまなものがありますので、できれば、細かいのですが、ここも「保健師など」としていただけるとありがたいと思いましたので、ご検討をお願いいたします。
○尾島座長 どうもありがとうございます。
そのほかに何かご意見、ご質問ございますか。
このあたりで若干悩ましいのが、地域包括ケアというのが出てきまして、20ページなどに一体的実施も出てきます。一体的実施のほうがより個別具体的なイメージで、地域包括ケアは地域全体をどうしていくかという視点で、アウトカムとは別のこちらに記載してあるということになっています。このあたりも今回のデータヘルス計画にぜひ入れていただきたいところと思っているところです。
続きまして、2-2の計画に記載すべき事項(国保組合)について、ここはいかがでしょうか。今回は項目立ていただきましたが、こんな内容も追記したほうがいいというご意見もありましたらと思いますが、いかがでしょうか。
津下構成員から様式について国保組合のほうもあったほうがいいというご意見もございましたが、多分大枠は結構共通に作れると思うのですが、何項目か国保組合ならではのこういう欄もあったほうがいいというものもありそうに思います。この項目の下に、様式にそういう欄を設けてくださいとか、そういうことを何項目か記載しておくなども重要ではないかなというふうにご指摘を伺って思ったところです。国保組合ならではのという項目はございますでしょうか。またお気づきのことがありましたら、後ほどでもメールをいただければと思います。
では、続きまして、3番の国からの支援ということで、こちらもいくつか既にご意見もお伺いしておりますが、何かご意見はございますでしょうか。古井構成員、よろしくお願いします。
○古井構成員 ありがとうございます。
25ページ目の国からの支援ですけれど、私のほうで政府の会議に出ている関係で、危機感を皆さんに共有したいところがあります。国保の保険者努力支援制度は重要な制度だと思っていますが、国全体の財政が厳しくなっていて、少しリストラクチャリングする圧力がかかっているかと思います。第3期データヘルス計画で標準化が進んで、どういう市町村が困っているかとか、それからどういう地域に、どんな健康課題があって、もっとこんな事業をやらなければいけないとか、あるいは医療費適正化だけではなくて、国保制度の維持のために、こういう事業が効果があった、あるいは難しかったということが積み上がることで、保険者努力支援制度の必要性とか、適正なあり方、あるいはそのお金の配分の仕方とか、そういうところが明示できるのではないかなと思います。
このままいくと、何となく保険者努力支援制度のお金が減らされていって、一番、手が欲しい、例えば小規模な市町村であったりとか、本当に現場で苦しんでいるところにお金が配分できないことが起きないためにも、このデータヘルス計画をきっちりと進めて、国保で何が課題で、どういう保健事業をやったら効果があったかが保険者努力支援制度にも反映するような、そういう趣旨を記載いただけるとよいと思います。何のためにこのデータヘルス計画をやっているかは、もちろん住民の健康をベースにして、持続可能な国保制度の維持ということだと思っているのですけれど、国からの支援の中に、データヘルス計画を進めることと、適切なサポートというのが両輪だよということがわかると、現場にとっても納得感が高まるのではないかという意見でございます。
以上です。
○尾島座長 大きな流れの中でのご指摘をありがとうございます。
そのほかに何かご意見、ご質問はありますでしょうか。
では、一番最後までいきましたので、全体を通して何かございましたらと思いますが、いかがでしょうか。田中構成員、お願いします。
○田中構成員 先ほどのストラクチャー、プロセスについての評価指標の件なのですけれど、古井構成員からお話しいただいたように、やはり保健事業支援・評価委員会などを開催いたしましても、無理やりプロセス、ストラクチャーに評価指標をつけて、医師会との話し合いの目標が何回で、何回しかできなかったので50%達成みたいな内容になっている場合があります。検討とか、話し合いとか、打ち合わせというのは、事業の進捗や目標の達成度合いによって常に変わっていくものだと思いますので、何回するかという目標ではなくて、いかに関係機関との連携などがスムーズにできるような形での関係性がつくれているかというような、少し概念的になってしまうかもしれませんけれど、そういう内容でも可としていただけるほうがよくて、必ずしも数値目標の設定がなければ不適切というようなことにならないようにしていただけるほうがいいのかなと思いますので、よろしくお願いいたします。
○尾島座長 ありがとうございます。
今のご指摘は非常に重要だと思っています。全体に、今回は標準化を進めましょうという動き、方向性がありまして、統一していきましょうという部分があるのですが、一方で、無理に同じ枠組みにすることで形式的なところに力を割いて実質的なことが十分にできなかったりすると本末転倒だと思いますので、ざっくりと書くほうがかえっていいというところもあるのではないかなと思います。今のご意見を伺っていますと、例えば書く欄としてはざっくりした欄にしておいた上で、記入要領的に、この中にこういうストラクチャー、プロセスとか、こういうふうに分けて書くのが好ましいとか、こういうふうに記載するという落としどころもあるかなと思います。あと、手引き全体でも、はっきり言い切って共通に進めていただいたほうがいいでしょうという部分もあるでしょうし、一方で、必ずそうしてくださいと言うと、実施が難しくなるところもあるかもしれませんので、うまい落としどころができればというふうに思いました。
ほかに何かご意見、ご質問はございますでしょうか。
それでは、予定より進行が少し早く進んでいますが、このあと資料2のご説明などをいただいた上で、最後にまた少し時間が残りましたら、こちらのご意見をいただければと思います。
では、続きまして、資料2の高齢者保健事業の実施計画(データヘルス計画)策定の手引きに係るワーキンググループからの報告につきまして、ワーキンググループ座長の井出先生に来ていただいていますので、ご説明をお願いいたします。
○井出WG座長 ありがとうございます。
それでは、私から高齢者保健事業の実施計画(データヘルス計画)策定の手引きに係るワーキンググループにおける議論について、報告をいたします。
それでは、1枚めくっていただけますでしょうか。後期のワーキンググループにおきましては、ご提示の4つの論点について議論を進めてまいりました。まず1つ目が保健事業の内容の充実、2つ目がデータヘルス計画の標準化、3つ目が評価指標の設定、4つ目が他の計画との調和ということになります。特に論点の中心として検討進めてきたところは、赤枠で囲っておりますデータヘルス計画の標準化と評価指標の設定の2点であります。具体的には、保険者共通の評価指標の決定と計画要素の提示について議論してきました。
次のページをお願いできますでしょうか。2ページから5ページにつきましては、論点ごとのワーキンググループでの主な意見、見直しの方向性についてお示しした資料を載せております。2ページから5ページまでの説明は割愛させていただきます。
6ページを開いていただけますでしょうか。6ページは、論点と、それに対応する見直しのポイント(案)について、2ページから5ページまでの見直しのポイント(案)の記載を転記しております。6ページにまとめました見直しの方向性については、第2回のワーキンググループで、構成員の皆様から承認をいただきました。その際、あわせて出されました主な意見について、7ページにまとめております。
7ページを開いていただけますでしょうか。この中では、特に2点目、広域連合のデータヘルス計画においては、多くの場合、計画策定者と実施者は異なるという特徴があるため、広域連合にできることは何かという視点で計画策定しないと意味がない、広域連合の役割としては委託事業等の適切な進捗管理、継続のための丁寧な支援が重要であるという意見につきまして、後期データヘルス計画における重要な視点であると認識し、検討を進めました。
次のページをお願いいたします。以上を踏まえまして、手引きの見直しをしております。こちらは手引きの構成をお示ししたものですが、赤の※印をつけた項目を中心に、記載事項の追記、修正を行うとともに、新たな計画様式を作成しております。
次のページをお願いいたします。9ページ、10ページは、各論点と見直しのポイントに対する追記・修正の概要をもまとめたものになります。ポイントについて、ご説明いたします。保健事業の充実については、令和2年度から開始している一体的実施が高齢者保健事業の中心的な事業であることを踏まえ、この事業内容の記載や、ハイリスクアプローチとポピュレーションアプローチを連動させた取組について、新たに記載しています。また、データヘルス計画の標準化と、次のページにまたがりますけれど、評価指標の設定については、データヘルス計画の目的、実績の評価、効果的な保健事業の抽出という観点を明示し、共通評価指標の設定、個別事業の評価指標例の提示、及び計画様式の作成を行っております。こちらについては、またあとのページでご説明いたします。
次のページをお願いできますでしょうか。1ページ戻っていただいて、最後になりますけれど、ほかの計画との調和については、ほかの計画の計画期間、目的・目標を把握し、関連事項、関連目標を確認するプロセスが重要である旨を追記しました。そのプロセスを踏まえ、後期のデータヘルス計画において、推進・強化する取組等について検討し、市町村や取組を実行していく上で連携が必要となる関係者等に共有し、理解を図ることが重要である旨を追記いたしました。また、国保データヘルス計画との連続性を踏まえて、後期における課題の把握や対応策を検討する上では、国保で実施されている保健事業の内容について把握をしておくことが重要であること、一体的実施の委託について市町村と調整する上でも、市町村で実施されている国保の保健事業と介護予防事業の内容について把握することが重要である旨を追記しております。併せて、広域が把握すべき国保保健事業・介護予防事業についても、具体的に追記しております。
次のページをお願いできますでしょうか。こちらは、今回の見直しのポイントとなりますデータヘルス計画の標準化について、その要素と評価指標の関係を整理した指標になります。中央の緑の枠で示しました評価指標の設定と計画様式はデータヘルス計画の標準化の要素でありまして、評価指標にはデータヘルス計画の総合的な評価指標と個別事業の評価指標が設定されるということで整理をいたしました。
次のページをお願いできますでしょうか。12ページには、新たに作成した計画様式について、概要をまとめております。計画様式には、シートⅠから構成されておりまして、計画策定の過程で必要となるステップ1の現状把握からステップ4の評価・見直しに係る全てのプロセスが含まれるように作成しております。
次のページをお願いできますでしょうか。こちらは、今回まとめました共通の評価指標と策定の際に確認が必要なデータの例、個別事業の評価指標例をまとめております。スライドの下に脚注をつけておりますが、共通評価指標については、各広域連合が、ここにお示しする評価指標以外の指標を設定することも差し支えないということにしております。
次のページをお願いできますでしょうか。14ページは、個別事業の評価指標例ということになります。また、こちらの資料2-2と資料2-3はご説明いたしませんけれども、資料2-2が見直し前後の記載についてまとめた手引きの案、資料2-3については新たに作成した計画様式ということになっております。
簡単ですが、ワーキンググループからの報告は以上とさせていただきます。
○尾島座長 どうもありがとうございました。
では、ただいまのご説明につきまして、何かご質問などがございましたらと思いますが、いかがでしょうか。鈴木構成員、お願いします。
○鈴木構成員 広域連合の鈴木です。
まず、今回、高齢者の保健事業の手引きをまとめていただきまして、井出座長を初め、ワーキンググループの構成員の皆様のご尽力に感謝申し上げます。今回、初めてこうしてまとまった形で、後期高齢者医療制度のデータヘルス計画の手引きがまとめられたということは非常に有意義なことかと思います。計画策定の様式もつくられておりますので、まずはこれでやっていくことが第一かなと思っております。実際にはこれでやってみて、見直す点等があれば、それはまた次の機会にブラッシュアップするものかと捉えております。
ただ、1点だけ申し上げたいのは、これはワーキンググループでも意見が出ておったということでございますけれど、共通評価指標として健診の受診率が挙げられていることについて、後期高齢者の場合、健診の受診率の算出方法が、広域連合あるいは市町村によってまちまちでございまして、まず、そのあたりをしっかりそれを整理しないと、比較のしようがないということでございますので、このあたりは厚生労働省のほうでまずはしっかり整理していただきたいと思っております。
以上です。どうもありがとうございました。
○尾島座長 どうもありがとうございます。
そのほかに何かご意見、ご質問などはございますでしょうか。三好構成員、お願いします。
○三好構成員 ありがとうございます。
今回、国保と後期が連動する形で、このような様式例や共通指標例が示されたことは、非常に重要なことだと思っております。
形式的なことで恐縮なのですが、こちらは次第にもありますように、資料2-3、計画様式、それから資料2-3の頭を見ると「第●期データヘルス計画」となっているのは、この様式例はあくまでも後期の広域連合向けの様式例というふうに考えておいてよろしいですか。そこをちょっと確認です。
○井出WG座長 ご質問いただいて、ありがとうございます。こちらの2-3でお示ししている様式につきましては、広域連合向けの様式例となっています。
○三好構成員 なるほど。そうしたら、国保は資料1の中に全て様式の参考例のような形で示されているものが様式例になるので、誤解がないように、資料2-3は広域連合向けというように追記していただければいいかと思いました。よろしくお願いします。
○井出WG座長 ありがとうございました。
○尾島座長 そのほかにご意見、ご質問はございますでしょうか。古井構成員、お願いします。
○古井構成員 ありがとうございました。
よくわかりました。広域連合さんは、都道府県と国保連と、また組織の形態も違っていて、どちらかというと、標準化が国保よりも少し進めやすいところもあるかと思います。逆に、国からここまで踏み込んだほうが、思い切って事業が回しやすくなるのではないかと思います。
また実際に運営していって、もちろんいろいろな課題とか、いいところも出てくると思っていまして、それをまた今度は国保のほうに反映をしていただけると、国保のほうは、都道府県の取組が全国的に広がるみたいなところのすごく参考になると思います。そういう意味では、分けて検討して意義があったというのと、これから両方が整合をとりながら、両方を共有しながらやっていくというのも、いいところ取りができるのではないかと思いました。
ワーキングの皆さん、ありがとうございました。以上です。
○尾島座長 ありがとうございます。
そのほかに何かご意見、ご質問はございますでしょうか。
こちらは、このあともう少し最終調整した上で確定版というような理解でよろしいですね。
○井出WG座長 はい。
○尾島座長 きょうの国保での議論と調和がとれるといいかもしれません。ありがとうございました。
よろしいでしょうか。
では、ただいまご説明がありました後期の手引きにつきましては、ただいまの概要で進めさせていただくということでよろしいでしょうか。
では、ご承認いただいたものとさせていただきます。ありがとうございます。
それでは、順調に進んでいまして、終了までまだ若干時間がございますが、前半の国保の分も含めまして、何か全体でご発言などはございますでしょうか。よろしいでしょうか。近藤構成員、お願いします。
○近藤構成員 すみません。また細かいところではあるのですが、共通の様式例のところの第3期データヘルス計画、1基本的事項のところで、2の③関係者連携の「手引きP4参照」、(3)となっているのですが、これは(3)の追加があったので、手引き5ページ参照の(4)ということでよろしいでしょうか。
○尾島座長 はい。ご指摘ありがとうございます。
○近藤構成員 あと、一番下の手引き14、枠を広げていただいて「参照」と全て統一した表記にしていただければと思います。
あと、Ⅳの第3期データヘルス計画 個別の保健事業、ここは「手引きP22」となっているのですが、これは20ページから21ぐらいの個別保健事業の対応するページがよろしいのではないかと思ったのですが、その点、どうでしょうか。
○尾島座長 ありがとうございます。本日の議論を受けて、ページが少しずれたりしていくと思いますので、最終的にご確認いただいて、事務局のほうで対応したいと思います。ありがとうございます。
○近藤構成員 はい。よろしくお願いします。
○尾島座長 そのほかに何か全体を通しまして、ご意見、ご質問はございますでしょうか。
では、本日もいろいろとご議論いただきまして、ありがとうございました。
半年余りの短い期間でありましたが、構成員の皆様から貴重なご意見をいただくことができまして、手引きの改訂案についても一定の方向性が示せたのではないかと思います。
本検討会は本日が最終回になりますので、本日いただきました意見につきましては、私と事務局とで相談をさせていただきまして、改訂案に反映させたいと思います。事務局と調整しました改訂案につきましては、構成員の皆様に事務局からメールで再度ご照会をさせていただきます。
最終的な成案につきましては、座長にご一任いただければと考えておりますが、よろしいでしょうか。
では、異議はないということで、そのようにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございます。
では、今後の進め方について、事務局からご説明をお願いいたします。
○伊原保健事業推進専門官 先ほどの座長からのご説明のとおり、修正後の手引きの改訂を各構成員の皆様宛にメールで送信させていただきますので、ご協力を何とぞよろしくお願い申し上げます。
○尾島座長 ありがとうございます。
それでは、以上をもちまして検討会を終了させていただきます。どうもありがとうございました。
〔了〕