2022年4月13日 第15回高齢者医薬品適正使用検討会議事録

医薬・生活衛生局

日時

令和4年4月13日(水) 13:00~15:00

場所

厚生労働省 仮設第2会議室(オンライン会議会場)
東京都千代田区霞が関1-2-2

議題

  1. (1)令和3年度事業の最終報告
  2. (2)その他

議事

議事内容

○事務局 大変長らくお待たせいたしました。
定刻を過ぎておりますが、先生方の御入室を確認できましたので、第15回「高齢者医薬品適正使用検討会」を開会いたします。
本日御出席の構成員の先生方におかれましては、御多用のところ御出席賜りまして、誠にありがとうございます。
本日は、構成員19名中18名の出席をもちまして、検討会を開催させていただきます。
本日の検討会でございますが、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、オンライン開催としてございます。
会議の公開につきましても、ライブ配信で行うこととしておりますので、御理解、御協力のほどよろしくお願いいたします。
議事録につきましては、後日、厚生労働省のウェブサイトに掲載いたします。
本日は、オンライン開催となりますので、対面での進行と一部異なる部分がございます。議事に先立ちまして、事務局から議事の進行方法につきまして御説明申し上げます。
まず、ハウリング防止のため、御発言時以外はミュートにしていただきますようお願いいたします。
御意見、御質問を賜る際には、ミュートを解除し、初めにお名前をお知らせください。
回線の都合もありますので、通常、ビデオはオフで結構でございますが、御発言を賜る際には、ビデオをオンにしていただきますと大変助かります。
また、発言のタイミングが重なった場合には、座長から順に発言者を御指名いただきます。
会議中、マイクの調子が悪くなった場合など、メッセージで御意見等を賜る場合がございます。
その他、システムの動作不良等がございましたら、会議の途中でも結構でございますので、事前にお伝えしております事務局の電話番号まで御連絡をお願いいたします。
また、もし事務局のサーバーがダウンするなどのトラブルが発生した場合には、事務局から一斉にメールにて御連絡申し上げますので、御確認をお願いいたします。
御不便等をおかけする場合もあるかもしれませんが、何とぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、ここから議事に入ります。
以降の進行につきましては、座長の印南構成員にお願いいたします。
印南構成員、どうぞよろしくお願いいたします。
○印南座長 印南でございます。
座長を務めさせていただきますので、皆様には円滑な議事進行に御協力をお願いいたします。
今回もオンライン開催ということで、事務局から説明がありましたが、オンライン開催につきましても、これまでの御説明につき、御質問、御意見等はございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
御発言の際は、リアクションの発言ボタンを押していただきたいと思います。
私のほうでは、必ずしも全員の画面が見えているわけではありません。ただ、発言ボタンは見えるようになっておりますので、御協力をお願いいたします。
初めに、事務局から資料の確認をお願いいたします。
○事務局 それでは、資料の確認をさせていただきます。
資料につきましては、あらかじめメールにてお送りしてございます。
順に確認させていただきます。
議事次第・資料一覧、開催要綱・名簿、資料1~4、参考資料1~3でございます。
本日の資料は以上となります。
不足等がございましたら、お知らせくださいますようお願いいたします。
また、これらの資料につきましては、厚生労働省のホームページにも掲載してございますので、傍聴の方はそちらを御覧ください。
以上でございます。
○印南座長 資料はよろしいでしょうか。お手元にございますでしょうか。よろしいですね。
それでは、議事次第に沿って議事を進めてまいります。
議題1は、令和3年度事業の最終報告です。
まず、事務局から、本議題の進め方等について説明をお願いいたします。
○事務局 よろしくお願いいたします。
資料1に基づきまして、御説明いたします。
2ページを御覧ください。
「これまでの取組み」といたしまして、医療機関においてポリファーマシー対策を行う際に活用できる実践的なツールとして、「病院における高齢者のポリファーマシー対策の始め方と進め方」を令和2年度に取りまとめました。
昨年度、令和3年度は、このツールを公募により採択した3医療機関において、実際に運用し、本ツールの実用性と課題を確認するとともに、実施医療機関での取組結果を、学会発表等を通じて周知することにより、普及啓発を行っていただきました。
下の「スケジュール」を御覧ください。
実運用調査については、昨年11月の第14回の検討会で中間報告を行っており、第15回となる今回の検討会で最終報告をいただく流れとなります。
なお、右下の緑色の枠に記載しておりますが、本年度はツールを地域で活用し、地域での取組みにおけるツールの課題抽出などを行うため、公募で採択した地域において実際に取組みを行っていただくこととしております。
3ページを御覧ください。
昨年度採択した3つの医療機関を示しております。
藤田医科大学病院と国立がん研究センター中央病院は、ポリファーマシー対策を新たに導入した施設。
三豊総合病院は、既にポリファーマシー対策を実施しており、取組みをさらに進めた施設です。
4ページを御覧ください。
本議題である最終報告の進め方については、1医療機関当たり15分程度で御説明いただき、その後、質疑応答を10分ほど行います。
なお、御説明で13分経過したらベルを1回、15分経過しましたらベルを2回鳴らしてお伝えします。
3医療機関の報告が終わりましたら、取組みを通じて見えた業務手順書等の実用性と課題、今後、業務手順書等として整理すべき内容等について意見交換を30分ほど行う予定としております。
説明は以上になります。
○印南座長 ありがとうございました。
ただいまの事務局からの説明につきまして、何か御質問等がありましたら、お願いします。よろしいでしょうか。
それでは、各医療機関から順に御報告をお願いしたいと思います。
まず、藤田医科大学病院の波多野先生より御説明をお願いいたします。
○波多野先生(藤田医科大学病院) 藤田医科大学病院の波多野と申します。
本日はよろしくお願いいたします。
画面を共有させていただきます。
画面共有はできておりますでしょうか。
○事務局 大丈夫です。
○波多野先生 では、始めさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
本日は15分と限られた時間になりますので、作業計画と前回の中間報告でお伝えしている内容に関しましては、適宜割愛させていただきながら進めてまいりたいと思います。
よろしくお願いいたします。
まず「医療機関の概要」です。
概要につきましては、こちらにお示ししましたとおりです。
薬剤師数に関しましては128名。本年度も19名新たに採用しておりますので、140名程度の規模となっております。
「業務実施方針」に先立ちまして、病院のポリファーマシー対策の事業前の現状に関しましては、病院全体での活動としまして、組織的な活動は実施されていないのが現状です。
薬剤部としましては、2019年度より薬剤総合評価調整加算の算定を開始いたしましたが、基本的には各個別の薬剤師に任されておりましたので、特定の診療科、薬剤師に限定されている状況です。
事業開始前のアンケート結果に関しましても、薬剤総合評価調整加算を実施したことがあるかという問いに対し、約2割程度にとどまる結果となっております。
その大きな障壁としましては、人員不足などのマンパワーが第一に挙げられまして、対象患者の抽出や検討する時間がつくれないところが挙げられます。
「業務手順書における課題確認と課題に対する実施事項」につきまして、こちらにお示しいたします。
「本事業における実施事項」についてです。
「作業計画」としましては、持参薬評価報告書の改訂。
薬剤部ポリファーマシー対策チーム設立と病棟薬剤師との連携。
医療専門チームと病棟薬剤師の連携。
院内在宅訪問薬剤師とポリファーマシー対策チームの連携。
病棟薬剤師のスキルアップ。
ポリファーマシー対策に関する資料の取りそろえの6項目を挙げさせていただきました。
「普及啓発活動」に関しましては、これらの事業に関する学会報告。
ポリファーマシー症例でのプレアボイド報告。
院内及び院外に向けた勉強会の開催などの普及啓発活動、論文投稿を挙げております。
「作業計画」に関しましては、成果とともにお伝えさせていただければと思いますので、割愛いたします。
続いて「成果」について御報告いたします。
こちらが持参薬評価報告書の改訂の原本になります。
右側のオレンジでお示ししたところが新規に追加した項目になります。
「薬剤総合評価」のスクリーニング基準としまして、年齢65歳以上、薬剤数6種類以上、推定される入院期間が2週間以上の場合にというところでスクリーニング基準を設けました。
また、入院時に病棟薬剤師が面談し、こちらの項目を総合的に評価した上で、薬剤調整に関する検討の必要性を評価しております。
また、リリース後に、こちらは当院の安全管理室の検討になりましたが、転倒リスクについて、多職種で共有したほうがよいというところで、ベンゾジアゼピン系薬剤の服用の有無について追加項目として、追加になりました。
続きまして、ポリファーマシー対策チームと病棟薬剤師の連携で、カンファレンスの開催実績になります。
「開催回数」は32回。
「検討症例」は188例で、1回当たり2~12症例と幅はあります。
「検討薬剤数」は1,937剤。
「診療科」ですが、今回は腎臓内科、整形外科、精神科の3つに対象を絞りましたが、入院患者数が絶対的に整形外科で多いので、そちらがメインでの介入となっております。
「平均年齢」は77.5歳。
「平均服用薬剤数」は10.3剤です。
「PIMs使用率」は95.8%と、ほぼ全例で何らかの使用をしております。
「多職種の参加」につきましては、前回、中間報告で御指摘をいただきましたが、1月第4週より腎臓内科の医師1名に御参加いただいております。
そこでの介入症例につきまして、症例を1つお示ししたいと思います。
服用薬としましては、当院の整形外科、内分泌内科と他院内科から13種類処方されていた方で、カンファレンスにて医師より低血圧の指摘があり、この方は複数の利尿剤、降圧剤を服用されておりましたので、トルバプタン、エナラプリルの中止について、整形外科の担当薬剤師より処方減を提案し、減薬へとつながりました。
今回は、腎臓内科医師にカンファレンスに参加していただき、他科処方に対して介入に成功しております。
今年度はトライアルですので、次年度以降、ほかの診療科とも連携しまして、病院全体で多職種カンファレンスが実施可能であるか、調整中となっております。
続きまして「薬剤総合評価調整加算の算定状況」です。
ポリファーマシー対策チーム介入前後において、前年度の同時期と比較しまして、21件から45件と大幅に増加しております。
介入による算定率は、29.0%でありました。
介入前後のPIMsの中止患者数も12人から20人と大幅に増加しております。
若手薬剤師(病棟経験3年以下の薬剤師)による算定率に関しましては、これまでほとんど見られなかったのが、2件から15件と大幅に増加しており、教育という面では大きな成果が得られたと考えております。
中止された薬剤の内訳についてですが、今回、整形外科、腎臓内科、精神科に限定しておりますので、それぞれに関連した薬剤、例えば解熱鎮痛剤とか利尿剤、精神神経用剤といったところが中心に見直されております。
続いて、費用についてですが、患者1人当たりの1日薬価に関しましては、入院時1,200円のところから退院時948円と、退院時で255円の薬価削減に成功しております。
その費用対効果につきまして、診療報酬としまして100点のものが45件、150点のものが32件ありましたので、約9万円。
また、DPCを考えますと、減薬により相対的な利益が上がりますので、1週間経過観察後に退院したと仮定した場合、8万円ほど。
反対に、人件費では、カンファレンスの参加人数4人程度、時給1,500円、カンファレンス開催回数25回とした場合、半年間で差引き9万8000円の増収が得られました。
続きまして、医療専門チームとの連携についてです。
今回は、緩和ケアチームと精神科病棟の連携による1症例の介入のみにとどまりました。
流れとしましては、病棟薬剤師から緩和ケアチーム薬剤師へ相談し、緩和ケアチームでカンファレンスを行っていただき、その結果を病棟薬剤師から内科医師へ提案し、減薬につながったという流れになります。
今後の課題としまして、専門外になりますので、医療専門チームで深く検討していくことは難しいという印象を受けました。
また、患者スクリーニングに関しましても、緩和ケアという側面で抽出しておりますので、ポリファーマシー症例の介入にはなかなか結びつきにくいところもあります。
今後は、病棟薬剤師のほうからコンサルトしていく体制が必要であると考えております。
続いて、院内在宅訪問薬剤師との連携になります。
こちらでは2症例の介入を行いました。
1つ目は、他院の内科医師から施設入居を見据えた処方見直しの相談。
もう一つは、ケアマネジャーさんより御自宅のトイレが汚染されていると相談を受け、下剤の調整に至った症例となります。
今後の課題としまして、今年度はそもそもコロナ禍のため、新規在宅患者の受入れを止められていた状況で、なかなか進めていなかったのですが、既存患者さんを対象に処方の見直しを行い、2症例の介入につながりました。
来年度は、人員増とともに拡充していく方針ですので、受入れ開始となった時点でのポリファーマシーカンファレンスを実施して、処方の見直しを行う体制を構築する必要があります。
また、関連保険薬局との連携も現在検討中です。
続いて、スキルアップとしまして「院内研修会」は、長寿医療センターの溝神先生に御講演いただきまして、薬剤部を対象とした講演会をしていただきました。
また「院外研修会」では、医療薬学会とアジア臨床薬学カンファレンスに参加させていただきました。
「院外関連施設との合同研修会」としましては、計2回行いまして、1回目は参加者25人、2回目は89人に御参加いただいております。
次に「ポリファーマシー対策に関する資料の取り揃え」ですが、こちらは計画どおりになります。
「高齢者の医薬品適正使用の指針」と安全な薬物療法ガイドラインを薬剤部内ネットワークで閲覧可能としました。
また、特に慎重な投与を要する薬物リストを院内イントラネットを利用しまして、カルテ端末からも閲覧可能といたしました。
こちらに全体の算定件数の推移をお示しします。
事業期間内での全体の推移としまして、合計28件から75件と大幅に増加いたしました。
また、薬剤調整加算に関しましても、同様に19件から51件と増加しております。
参考ですが、こちらは高齢者以外も含めた全患者の推移に関しましても、43件から92件と増加しております。
続きまして「普及啓発活動」について御報告いたします。
啓発活動としまして、学会報告をアジア臨床薬学カンファレンスにて3演題発表いたしました。
1つ目が、本事業に関する大まかな業務の流れを報告したもの。
あと、整形外科にターゲットを置いたもの。
また、在宅の薬剤師の活動について報告した計3演題となります。
また、ポリファーマシー症例に関しては、計9症例に関しまして、プレアボイド報告としまして、日本病院薬剤師会のプレアボイド広場に報告しております。
次に、院内に向けた普及啓発活動ですが、医薬品安全管理研修会で溝神先生に御講演いただきました。
病院全職員を対象としました院内ウェブシステムにより開催しております。
こちらは前回の中間報告でも御指摘いただいた、職員全体を対象とした普及啓発活動になります。
また、次年度、これはまだ計画段階ですが、院内の『Drug Information』誌がありまして、そちらに本事業のプレアボイド報告の掲載を検討しております。
また、研修医連絡会が定期的に開催されておりますので、そちらの1コマをポリファーマシー導入講義として使用できないか、現在打診中です。
もう一つ「院外に向けた普及啓発活動」としまして、薬局薬剤師を対象としたポリファーマシーに関するアンケート調査を実施しましたので、御報告いたします。
「対象」は、調剤薬局薬剤師81名。
「エリア」としましては、愛知県を含む20都道府県です。
回答数は54名で、こちらもポリファーマシーに関する診療報酬である服用薬剤調整支援料につきまして、算定の有無を確認したところ、算定したことがあると回答した方は10%以内と、非常に少ないことが明らかになりました。
同様に、その障壁となっているところですが、病院の薬剤師とはっきりと傾向が異なりまして、マンパワー不足というよりは「ポリファーマシーであるかを判断することが難しい」とか「病態全体をとらえることが難しい」と、知識的なものもあるのかもしれませんが、どちらかというと病院と比べると情報が不足しているところが、ポリファーマシーの見直しにつながりにくい背景があると考えられます。
これを基に、当院では、今後、在宅のほうに力を入れていく予定ではありますので、そこで関連薬局さんと情報を共有しながら活動していくことで、処方の見直しにつながるのではないかと考えております。
最後に、普及啓発活動の論文投稿につきましては、論文化をしまして、現在投稿したところであります。
最後に、業務手順書の有効性と課題についてです。
「有効性」に関しましては、中間報告でもお伝えしたところになりますが、スタートアップツールとしては、非常に使いやすいツールであると感じました。
どこから取りかかっていいのか分かりづらい中、例えば院内の状況を把握するとか、成果のモニタリング方法といったところが丁寧に書いてありますので、ポリファーマシー対策の必要性について見える化することが可能となりました。
また、施設状況に合わせた始め方も詳しく書いてありましたので、こういった担当者を決めるとか、既存ツールを活用するところを参考に、薬剤部ポリファーマシー対策チームの設立であったり、医療専門チームとの連携のシステムを構築いたしました。
また、様式事例集が充実しているので、今回、持参薬評価報告書の改訂を行いましたが、非常にスムーズに行うことができました。
反対に「課題」についてですが「現場とのギャップをどう埋めるか」というところで、一応、施設状況に応じてのプランは幾つか記載はあるのですが、例えば当院ですと、急性期病院ですので、どうしても入院契機となった疾患の治療が最優先で、なかなか処方の見直しまで時間を割くことができない。
また、人員不足といった根本的な背景に対応するのは、業務手順書の枠組み外ではあるのですが、そこは困難であったと思います。
また、入院主治医が他科処方見直しを敬遠することへの解決策としては、取組みがなかなか難しいといったところもあります。
また、費用について考慮するところで、費用対効果を算出しましたが、今後、ポリファーマシーカンファレンスへの多職種への参加をお願いしたり、後発医薬品がこれからどんどん普及していくところになりますので、そうなると、またコスト面での有益性が薄れてくる可能性があると考えられます。
もう一つの課題としまして「小目標の設定」に関しましては、第2章以降についてなのですが、多職種でのポリファーマシー対策チームの設置を前提に記載されているかと思いますが、病院によっては、すぐに多職種チームを設置できないことも十分にあるかと思います。
業務手順書に記載のある取組みの中には、必ずしも多職種チームではない場合の取組方法、例えば「小規模から始める」とか、今回も活用させていただきましたが、既にあるツールを活用するなど記載されているのですが、提案のみで、そこから具体的にどう進めていくかがなかなかなくて、今後、こういった取組みの詳細な業務フローがあると、さらに導入しやすくなるのではないかと思います。
行く行くは、そういったところの院内実績から病院全体の理解が得られて、最終的に多職種チームへ発展していくことも十分にあり得るのではないかと感じました。
私からは以上となります。
御清聴いただき、ありがとうございました。
○印南座長 ありがとうございました。
ただいまの御説明に関して、御質問等があれば、お願いいたします。
井上先生、お願いします。
○井上構成員 御発表ありがとうございました。
東北大学の井上と申します。
御発表の中にありました専門チームとの連携のところで、緩和ケアチームを例に出されていたと思うのですが、結構難しいとコメントされていましたが、私の印象では、緩和ケアチームの対象になるような、いわゆる終末期に近い患者さんは、余命と見合わない薬が結構多く処方されているような経験があるのです。
そういうのをどんどん減らせるような気はしたのですが、主治医の先生がそこに介入するのはなかなか難しいということなのでしょうか。
○波多野先生 御質問いただき、ありがとうございます。
私自身、緩和ケアチームの活動について、そこまで詳しくはないのですが、緩和ケアチームは、当院ですと、麻薬の調製を主で行っておりますので、なかなかそれ以外の薬まで検討する時間を割くことができないと伺っております。
1回でも20人、30人とかが検討に上がるようで、そこから全てやっていくと、麻薬以外のところまで検討しにくいという意見はいただいておりました。
○井上構成員 承知しました。
ありがとうございます。
○印南座長 ほかにいかがでしょうか。
秋下先生、お願いします。
○秋下構成員 構成員の秋下です。
御発表ありがとうございました。
前回よりも非常に多くの成果を発表いただきまして、単年度の事業として、大変うまくいったのではないかと思いました。ありがとうございました。
その中で、まず、ウェブの院内の普及啓発というところで、これも非常に大切なポイントなのですが、溝神先生の講演をウェブでやられたということなのですが、実際にどのぐらいの視聴があったのかは捕捉されておりますでしょうか。
○波多野先生 ありがとうございます。
今回、病院全職員を対象にしておりまして、薬剤部員は必須で、その他の多職種は希望者という形であります。時間の関係で、それの制限しか取れなかったのですが、最終的に確認したところで150人ほどの参加でありました。
○秋下構成員 分かりました。
医師とか看護師にもこの意識を持っていただく必要があると思いますので、溝神先生の講演はそのまま使えると思いますので、ぜひそういう機会も持っていただけるとよろしいのではないかと思います。次年度の発展を期待します。
それから、もう一点お伺いしてよろしいですか。
コストのことに言及されていて、業務手順書の中でそこの部分も記載されていてということなのですが、本来、単に薬剤のコストが減ること以上に、アウトカムとしては期待できるものがあるのだと思うのです。
そういうことの中で、入院中に目に見えるものとしては、多分、インシデント・アクシデントで、かなり多い転倒・転落の発生がどうなるかということで、対象病棟だけですとそれほど頻度はないと思うのですが、導入する前と比べて、導入した昨年度はどうだったかとか、今年度はどうなったかといったことを追いかけて見ていただけると面白いのかなと思いました。
以上です。
ありがとうございました。
○印南座長 それでは、時間も限られていますが、今お手が挙がっている城守先生、橋場先生、池端先生の御質問まで受けて、次に移りたいと思います。
議題1全体の最後に意見交換の時間もありますので、そのときに御意見をいただくことでも構いません。
それでは、まず、城守先生、お願いします。
○城守構成員 ありがとうございます。
まず、御発表ありがとうございました。いろいろと勉強させていただいております。
ポリファーマシーの対策なのですが、御発表の中でもありましたように、薬剤は基本的に主治医の先生が処方していることになろうと思いますので、例えば対策チームで主治医がうまく意見を聞けたり、今回、他科の先生からの介入によってうまく減薬できたケースの報告もありましたが、その辺りがポリファーマシー対策に関しての大きなハードルになっているなという印象をまず受けております。
今回、発表の中で、22ページや30ページとかで「成果」と「今後の課題」という形でそれぞれ報告いただいていますが、問題点と介入の記載はいいのですが、薬剤が少なくなって、それが結果的に病状、疾患の管理に対してどのような影響があったのか、どういう結果が出たのかを併せて記載しないと、薬剤数を削減すること、ないしは医療費を削減することのみが目的のように勘違いされてしまいますから、ここはそのような記載も必要になるのではないかと思います。
もう一点、削減できなかったケースもいろいろとあろうと思います。それは医師側の問題等もありますが、疾患によっては削減できない場合があります。
その場合、多剤になるわけですから、このスタートアップツール等も含めて、それに対しての対策や取組みとかも必要なのではないかと私は思いますが、その点に関してはどのようにお感じになられましたか。
その点だけ、よろしくお願いします。
○波多野先生 ありがとうございます。
まず、薬の削減以外でのアウトカムというお話からですが、ありがとうございます。
当院の背景的なものもあるのですが、入院期間が非常に短いという特性があります。今回、2週間以上の入院が見込まれる方のみを対象としているのは、そういったところがあります。
ですので、本来であれば、御指摘のとおり、薬の削減云々はむしろ副次的なもので、実際に患者さんにどういった要因がプラスとして得られたかというほうが大事かなと僕も感じているところではあるのですが、入院期間の間にそこまで評価するのは、当医院の規模としてはなかなか難しいと考えております。
削減されなかった薬剤のケースに関しましても、またいろいろな要因がありまして、これもまたあまり入院期間を理由にしてはいけないなとは思うのですが、1回目に話が出て、2回目をする時間が基本的にはないので、そのワンチャンスにかけなくてはいけないところが多いところが、当院の弱みでもあるのかなと感じております。
回答になっておりますでしょうか。
○城守構成員 ありがとうございました。
先生の御事情もよく理解させていただきました。
私が言った点も、要するにそのツールに加えたほうがいいのではないかと感じたものですから、発言させていただきました。
ありがとうございました。
○印南座長 橋場先生、お願いします。
○橋場構成員 日本薬剤師会の橋場でございます。
先生、大変参考になる御発表をありがとうございました。
私から1点御質問させていただきたいのですが、先生の御発表の中の薬局薬剤師を対象としたアンケートの中で、情報不足が障壁となっていることもありました。
そういう中で、活動の中で「院内在宅訪問薬剤師と薬剤部ポリファーマシー対策チームの連携」の「今後の課題」につきまして「関連保険薬局との連携を検討していく」と御記載いただいておりますが、今の段階で具体的にこういったことをやっていこうという計画等は何かございますでしょうか。
○波多野先生 ありがとうございます。
そちらに関しましては、実は別のプロジェクトのほうで動いておりまして、私の立場で回答できるところは限られております。
同席しております上司の山田にお答えいただけると思いますので、山田先生、お願いできますでしょうか。
○山田先生(藤田医科大学病院) 同席しています、薬剤部の部長をしています山田と申します。
先ほどの別プロジェクトなのですが、実は薬局薬剤師の先生に院内に入っていただいて、退院時カンファの段階で一緒に関与していただく。
一緒に関与していただくところで、在宅に移っていく薬局のほうに情報を提供しながら、病院内と薬局の情報の共有といったところを目指していくプロジェクトを現在動かしているところでございます。
ですので、ポイントなのは、開局の先生が退院時カンファのたびごとに院内に来るということではなく、既に開局の薬局の先生方に院内に在席していただいて、その中で退院時カンファに出ていただいて、開局の薬局の先生方に情報を的確に提供するといったプロジェクトを現在遂行しているところでございます。
以上です。
○橋場構成員 ありがとうございました。
また詳細な工夫とかそういったことをお聞かせいただければすごく助かります。本日は大丈夫です。
ありがとうございました。
○印南座長 池端先生、お願いします。
○池端構成員 ありがとうございました。
大変詳しい御発表をありがとうございました。
私も重なる部分もありますが、感想と御質問をさせていただきたいと思いますが、まず、入院が平均2週間以内ということで、短い間で評価がなかなか難しかったところもあります。
ただ、一方で、最後のほうのアンケート調査でもありましたように、外来の薬局薬剤師から見ると、それすらできない、外来の窓口で話しているだけしか情報がないということで、そういう意味では、入院は大きなチャンスであって、その中でこれだけの成果を上げられたことはすばらしいと思います。
1点質問させていただきたいのは、その後です。
急性期病院に入院した後、地域のかかりつけの先生、今回は内科の先生の処方も含めてということがありましたが、これは多分難しいと思いますが、特に帰った後、その処方がどう動いたか、元に戻ってしまったのか、あるいはそれを維持できたのかという情報も取れているといいかなと思いましたが、その辺の取組みでもし何かありましたら、お聞かせいただきたい。
私もよく経験するのですが、入院中は安静度が非常に高くて、血圧などは安定してしまって、血圧の薬は減らせるのですが、また普通の外来で、普通の勤務を始めて、普通の生活が始まると、また血圧がどんどん上がってきて、また再開しなくてはいけないことも時々経験するもので、入院から在宅へのかかりつけとの連携をどうするかが一つのテーマになるかなと思ったので、御質問させていただきました。
あとは、小規模から始めるといいということで、小規模はどこまでどういう形でやったらいいかがなかったという問題点を指摘いただきました。
これはなるほどなと思いましたので、また検討できればと思っています。
以上です。
よろしくお願いします。
○波多野先生 ありがとうございます。
御指摘ありがとうございます。
在宅に関しては、当院でも力を入れていく部分ではありますので、実際に精神科に関しましては、病棟薬剤師が在宅訪問薬剤師を兼務しているところがあります。
ですので、入院中から在宅は本当にシームレスなところで、ごく一部ですが、経過を見せていただいている方がおりますので、そういったところも引き続き力を入れてまいりたいと思います。
ありがとうございました。
○池端構成員 ありがとうございました。
○印南座長 よろしいでしょうか。
先ほど言いましたとおり、また最後に時間を取っております。
続きまして、国立がん研究センター中央病院の橋本先生より、説明をお願いいたします。
○橋本先生(国立がん研究センター中央病院) よろしくお願いいたします。
国立がん研究センター中央病院の橋本と申します。
本事業では、1年間大変お世話になり、ありがとうございました。
報告に関しましては、中間報告のときと同じように、ポリファーマシーチームのリーダーをしております渡部より報告させていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
○渡部先生(国立がん研究センター中央病院) 国立がん研究センター中央病院の渡部と申します。
私より本事業の最終報告をさせていただきます。
まず「目次」ですが、目次に沿って順に報告させていただきます。
まず、当院の概要についてです。
国立がん研究センターは、ナショナルセンターの一つになります。
日本におけるがん医療の中核拠点として、がん医療に対する診療、研究、人材育成、情報提供等を行っております。
そして、中央病院は、東京都中央区にあります、診療を行う施設となっております。
病床数578床、外来1日約1,500人の患者が来院され、当院は日本全国から様々ながん種の患者さんが来られ、治療及び臨床研究・治験を実施しております。
当院の組織体制になりますが、全ての臓器がんにおいて、高度な医療を提供すべく「診療部門」としましては、臓器別に、かつ、外科、内科に差別された診療科を有しており、全て36診療科を有しております。
薬剤部は「共通部門」に属しまして、診療支援を行っております。
薬剤部の概要です。
薬剤部員は、出向者を含めまして74名在籍しております。
レジデント制度を立ち上げておりまして、がん医療に精通した薬剤師の育成に力を入れております。がん専門薬剤師をはじめ、がん領域における有資格者が複数名在籍している点で、当院薬剤部の特徴と考えております。
薬剤部では、医薬品の適正かつ安全な使用を常に心がけ、処方箋の調剤をはじめ、薬剤業務を展開してきているところです。
薬剤部の構成についてですが、薬剤部長、副薬剤部長の指示の体制の下、各部門が構成されております。
ポリファーマシー事業に関わる臨床業務につきましては「病棟薬剤業務」としまして、全病棟に薬剤師を配置し、また、青色で示しておりますが「薬歴管理室」では、各種のがん領域における専門性の高い薬剤師を配置しまして、処方支援、服薬指導、その他薬学的管理など、種々の薬剤業務を展開しております。
当院、そして薬剤部の概要は以上となります。
続きまして、ポリファーマシー事業前の当院のポリファーマシー対策活動の現状の報告に移らせていただきます。
これまでは活動実績はありませんでした。
病棟薬剤業務担当者は、主に入院時持参薬確認を実施し、薬歴管理室配属者は、薬剤管理指導として、抗がん剤による副作用のマネジメントが主業務となっておりました。
診療科横断的なチームとしましては、当院はICT、あるいはNST等複数ございますが、ポリファーマシー対策チームはありませんでした。
「業務手順書における課題確認と課題に対する実施事項」の詳細につきましては、スライドを御参照いただけたらと思います。
本スライドに10課題挙げておりますが、うち最下段のがん患者から理解を得る方法を除き、全て実施済みとなっております。
「患者から理解を得る方法」につきましては、患者向けの説明用パンフレットの使用開始に向け、現在準備中でして、今後、準備が整い次第、使用を開始する予定としております。
アドバンス・ケア・プランニングや非薬物的対応の視点の導入につきましては、現在カンファレンスの対象となっている症例で、検討の必要性が高い症例が少ないのが現状でして、対応は保留としております。
本事業の「作業体制図」につきましては、薬剤部長の古川が本事業の管理責任者となり、指揮命令系統を一本化し、本事業を進めてまいりました。
橋本が統括責任者として、厚生労働省並びに各関連部署との連絡・連携の窓口となり、実施してまいりました。
実動部隊となりますポリファーマシー対策チームのリーダーとして、私、渡部が担当いたしました。
本事業の「作業スケジュール」です。
本事業の参画を採択いただいた、その次の5月から事前調査を開始しまして、おおむねスライドにお示ししたスケジュールで事業を進めることができたと考えております。
具体的な内容をこの後のスライドでお話しさせていただきます。
まず、ポリファーマシー対策導入に向けて、事前調査としまして、2021年7月6日に、ポリファーマシー対策に関する実績がある医療機関様として、国立長寿医療研究センターを訪問しまして、長寿医療研究センターで実施しているカンファレンスに同席させていただきました。
また、ポリファーマシー対策チームの編成、院内組織での位置づけにつきまして、担当者の溝神先生からお話を直接伺うことができました。当院でチーム編成を行う上で、基盤となる情報を得る貴重な機会となりました。
続きまして、業務手順書に基づき、ポリファーマシー活動を展開するモデル病棟の選定を行っております。
当院はこれまで活動実績がございませんので、小規模から始めることとしまして、今後の業務拡大を視野に、外科、内科の診療科がバランスよく混在する病棟を選定いたしました。
その該当病棟の編成は、スライドのとおりになります。
肝胆膵外科、胃外科を合わせて外科の病床数が25、肝胆膵内科が約20床の病棟として、こちらでポリファーマシー事業を展開することといたしました。
続いて、モデル病棟における事前調査を実施しております。
調査期間は、2021年7月の1か月間としまして、モデル病棟での1か月間の入院患者数、常用薬の服薬数、入院期間を調査いたしました。
1か月間における入院患者数は91名。
6剤以上服用している患者は22名でした。
そして、6剤以上服用している22名の患者において、10日以上入院している患者が11名であることが分かりました。
ポリファーマシー対策として、カンファレンスの開催を週1回のペースで、入院期間中に2回実施する過程で考えますと、事前調査にて、カンファレンス対象者数は、恐らく10名前後と見積りができますし、実施可能な人数ということで、実際にこのモデル病棟で業務展開を始めることとしております。
続きまして「既存ツールへのポリファーマシー対策の取り入れ」になりますが、まず、ポリファーマシーに関連する診療報酬体制等の整備を行っております。
当院の医事管理室及び医療情報部と連携しまして、診療録のカスタマイズを実施し、登載を行っております。
そして、患者に関する情報収集及び情報提供体制の整備としまして、入院時に行います持参薬確認及び退院時指導に用いるツールを作成しております。
そちらが、こちらのスライドにお示ししたものになります。
入院時につきまして、こちらの評価シートでの問診及び患者アンケートを実施し、情報収集に努めております。
薬剤の内服状況、薬剤の管理状況、かかりつけ医・薬局の有無、有害事象の出現等、そしてポリファーマシーの評価と問題抽出に活用するツールといたしました。
また、高齢者機能評価ツールとして、当院では、G8のツールを用いております。
高齢がん患者さんを対象に作成された高齢者総合機能評価ツールとしてG8がございまして、下の表に示しております評価項目で点数化しまして、合計点で14点をカットオフ値にしまして、評価判定をしております。
G8は、ADLあるいはIADLの低下に関する予後予測能に優れている指標、そして、14点以下・14点以上と評価した際に、14点以下の場合に有意に生存期間が短い等の報告があります。
続きまして、院外への医療機関あるいは薬局への情報提供に用いる様式を作成しております。
こちらは、退院時に服薬指導をする際に活用するものとして、以下の流れで行っております。
薬剤情報提供書を作成し、患者指導を行います。
お薬手帳シールを作成・貼付し、処方の見直しがあった際には、処方医療機関、かかりつけ薬局に薬剤管理サマリーを作成し、患者さんにお渡しし、医療機関への情報提供を行うという流れで、退院時に行うようにいたしました。
続きまして、病院の位置づけ、人員体制についてです。
当院では、ポリファーマシー対策小委員会を設置し、チーム活動を開始することといたしました。
具体的には、こちらの小委員会は、中央病院で実施しております薬事委員会の下部組織として設置しております。
各構成は、スライドのとおりになります。
そして、小委員会の実動部隊として、ポリファーマシー対策チームを設置いたしました。
チームメンバーは、当院の対象となる患者さんとしましては、併存疾患、慢性疾患を有している患者さんがターゲットになると考えておりますので、総合内科、糖尿病、循環器内科の医師、精神腫瘍科の医師、外科系の診療科医師、内科系の診療科医師、看護師、管理栄養士、薬剤師。
以上のメンバー構成としております。
カンファレンスは、週1回の定例開催といたしました。
将来構想としては、診療科横断的なチームを目指しますが、今年度はモデル病棟での活動として開始しております。
こちらは、院内の内部サーバーに掲載している小委員会の細則を抜粋しております。
ポリファーマシー対策カンファレンスの実際の開催につきましては、9月に小委員会が設置されまして、10月7日より本格的に活動を開始しております。
毎週木曜日に定例開催を行うことといたしました。
薬剤師はチームリーダーとなり、主体となり、ポリファーマシー業務の調整を行う形としております。
活動実績になります。
10月7日から開始しておりますので、こちらのスライドは10月から2月までの活動実績になりますが、カンファレンス開催回数は、計18回になります。
カンファレンスで検討した患者数の延べ患者数は、147人になります。
実際に処方見直しにつながった件数はトータルで58件、2剤以上の減薬につながった件数は17件でした。
こちらは、カンファレンスの成果として、1つ症例を載せさせていただきました。
70歳男性の方になります。
詳細につきましては、時間の関係で割愛させていただきますが、入院時に8剤内服薬をお持ちになられた患者さんになります。
外科治療後、退院となりますが、その期間内にカンファレンスで検討した内容を右側に記載しております。
まず、問題点としては、入院当初からアドヒアランスが不良であるという問題点がございましたので、カンファレンスで共有した上で、抗血栓薬を2剤飲まれておりましたが、服用意図等を確認しまして、こちらの薬の必要性について検討しております。
また、具体的に言うと、実際にベプリジルのお薬を飲まれておりましたが、こちらもリスクを考慮し、結果的に中止に至った症例になります。
実際に途中指導に至った処方の見直しが行われましたので、こちらの薬剤管理サマリーを退院時に患者さんにお渡しし、かかりつけへの情報提供を行った症例になります。
続きまして、普及活動についての御報告になります。
まず、当院におきまして、年に1回QC活動を行っております。
QC活動の目的としましては、患者満足度の向上及び職員のモチベーション向上を目的に、医療サービス、医療安全、経営改善、あるいは今回のように啓発活動というテーマに各職員が取り組むという目的で、QC活動を毎年行っております。
薬剤部からは、ポリファーマシー対策についての啓発活動を目的に、今回の取組みを発表いたしました。
その中で、実際に職員の意識調査を実施し、ポリファーマシー対策の必要性を検討しております。
アンケートの調査期間は、2021年11月1日から19日という短い期間ですが、この期間に職員向けのアンケートを実施しております。
次のスライドに、アンケート結果を載せております。
アンケートに回答いただいた人数は350人でした。
こちらは、全職員に共通で行った質問について載せております。
まず、ポリファーマシーという言葉を初めて聞く方もいる想定で、ポリファーマシーという言葉を聞いたことがありますかと質問しております。
青色は、聞いたことがあり、かつ、意味を把握している割合になります。
全体的に、数字としては、まだまだ把握していない、初めて聞いた方も実際にいらっしゃることがこの調査で分かりました。
続きまして、アンケートの中で、医師に行ったアンケート、看護師・薬剤師に向けたアンケートのそれぞれ別々の項目についてもアンケートをしておりまして、その一部を抜粋させていただきました。
医師に向けてのアンケートとしましては、当院の場合、他院からの処方をお持ちになられている患者さんが多くいらっしゃいますので、他院からの処方を含めて、処方の際に、そのお薬の必要性を検討していますかと質問した結果、毎回、ほとんど、たまにを含めて、おおむね他院の処方を意識されている、処方する際に、医師が検討していることが分かりました。
そして、80%中で、同効薬の重複がないかを検討している、意識していることが分かりました。
また、薬剤を整理する際に、悩んだことはありますかという質問におきましても「よくある」「たまにある」と回答いただいた医師が多く、最も多かったものは、専門領域外の薬剤の調整方法が分からないというアンケート結果でした。
看護師・薬剤師に向けてのアンケートは、主に管理に向けての調査を行っております。
担当患者の服用薬剤数を意識していますかというアンケートでは、ほとんどの方が意識しており、また、薬剤数が多いことが実際に患者さんに負担になっていると感じたことがありますかという質問に関しても、多くの方が薬剤数が多いほど、患者が負担に感じていることが分かりました。
そして、先ほどのQC活動の結果も踏まえまして、薬剤部からは、毎月配信しております医薬品情報誌の中でポリファーマシーをテーマに情報発信いたしました。
記事の内容ですが、ポリファーマシーについて、改めてこちらで啓発活動を行っております。
ポリファーマシーとは。
ポリファーマシーに関連する問題の具体例。
ポリファーマシー解消への取組みに関する診療報酬について。
ポリファーマシー対策チームが結成されたことを医薬品情報誌で伝えております。
また、ガイドライン等の紹介も、最後に行っております。
続きまして、保険薬局薬剤師向けの啓発活動になります。
こちらは、当院で病院と保険調剤薬局の連携を深め、患者さんにより安心して薬物治療を受けていただくための取組としまして、年に4回、オンラインでの研修会を開催しております。
その中で、2020年2月21日に、4回目の研修会としまして、ポリファーマシーを題材に取り上げております。
こちらでは、私より、ポリファーマシー対策について紹介させていただくとともに、ポリファーマシー対策チームメンバーであります精神腫瘍科の医師を講師としてお招きしまして、保険薬局からポリファーマシーに関連した疑義照会を想定したQ&A方式で講演を執り行いました。
参加者は、オンライン上で、300名ほど御参加いただいております。
また、学会発表を行っております。
こちらは、2022年3月12日、13日に開催されました日本臨床腫瘍薬学会において、当院のポリファーマシーへの取組みについて口頭発表を行っております。
当院で展開しているポリファーマシー対策の取組み、活動実績を報告するとともに、ポリファーマシー対策の実践における今回の手順書の有用性について報告しております。
啓発活動については以上です。
最後に、業務手順書の有効性と課題についてです。
「有効性」につきましては、ポリファーマシー業務を展開するに当たりまして、作業工程の手順を分かりやすく記載しており、チームを立ち上げるまでの工程を円滑に行うことができたと感じております。
また、今回、様々なツールを準備いたしましたが、様式事例集に具体例が示されておりまして、作成にかかる労力等を含め、時間の短縮につながったと考えております。
また、ポリファーマシー業務を運用することで、実際に処方の見直しにつなげることができました。結果的に、診療報酬の算定取得にもつながったと考えております。
「課題」につきましては、ポリファーマシー関連の資材としまして、患者向けの資材は、厚生労働省のホームページ、あるいは学会のホームページで自由に入手できるようになっておりますが、医療者向けのものがないという印象を持っております。院内に周知する際に、自院の担当者が独自で資材を作成する必要があり、一部負担になることも想定されると感じました。
手順書内に、ポリファーマシーの啓発活動を行う際に活用できる医療スタッフ向けの資材を紹介いただけると、活動を広める上での一助になるのではないかと考えております。
また、当院だけではないと思いますが、薬剤師主導でチームを立ち上げる際には、当院の医師と地域の医師との連携体制の構築が難しい・難渋するのではないかと現場では感じております。
当院の場合は、患者さんが様々な地域から来院されておりますので、かかりつけ医やかかりつけ薬局も多様となっておりまして、地域連携の実現が難しいと感じております。
病院の特徴ごとに地域連携の在り方は多様であると思いますので、手順書に病院機能・特徴を踏まえた地域連携の具体例・モデルケースを盛り込んでいただけると、施策を立てる上で参考になるのではないかと感じております。
当院からの発表は以上となります。
御清聴ありがとうございました。
○印南座長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの御報告に関しまして、御質問等があれば、お願いします。
秋下先生、お願いします。
○秋下構成員 御発表ありがとうございました。
中間報告より大分発展されておられて、事業は終わりますが、今年度の発展につなげていただければうれしく思います。
細かい点なのですが、最後のほうのポリファーマシーに関するアンケート調査で、医師はいいと思いますが、薬剤師と看護師を一緒に解析されていたのですが、薬剤師と看護師は違うと思いますので、別に解析していただいたほうがいいのではないかと思いましたので、今後検討いただければと思います。
当検討会から出している指針でも、ポリファーマシー対策の主体は、医師と歯科医師、薬剤師となっていて、それ以外の職種はまた別ということなので、薬剤師は主体で、看護師も主体になっていただきたいのだけれども、ちょっと違う位置づけにしていることもありますので、例えばポジティブな部分が全部薬剤師で、看護師はかなり低いとか、そういうことだとすると、看護師のほうにもう少し働きかける必要もあるのかなと思いましたので、意見として言わせていただきました。
以上です。
○印南座長 ほかにございますでしょうか。よろしいですか。
それでは、また後に時間を取っていますので、もし気がついた点がございましたら、また後に御質問していただくことにします。
最後に、三豊総合病院の篠永先生より御報告いただきます。
先生、よろしくお願いします。
○篠永先生(三豊総合病院) 三豊総合病院の篠永と申します。
では、早速、最終報告をさせていただきたいと思います。
画面を共有させていただきます。
共有できていますでしょうか。
○事務局 大丈夫です。
○篠永先生 では、始めさせていただきます。
当院の紹介ですが、香川県の西部地域に位置する中核拠点病院になります。
一般病床は462床の地域医療支援病院になります。
薬剤師数は26名で、一般病棟に薬剤師が常駐しておりまして、様々なチームに薬剤師が所属して活動しております。
中間報告の内容と重複いたしますが、初めに、本事業実施前のポリファーマシー対策活動状況について説明させていただきます。
事業実施前ですが、当院では、令和2年度の診療報酬改定による後押しを受けまして、2020年度から医師、薬剤師、看護師をはじめとした多職種によるポリファーマシーチームを設置し、週1回のカンファレンス及びラウンドを開始いたしました。
こちらは、以前もお示ししたスライドになりますが、チームカンファレンスの風景になります。
事前に薬剤部にてスクリーニングした対象症例への検討をチームで行っております。
ここでの検討結果については、主治医や病棟担当薬剤師など関連スタッフに、チームからの提言としてフィードバックしております。
こちらは、事業実施前のスクリーニング基準になりますが、チームカンファレンスの対象患者は、当時、チームの所属医が主治医で、かつ、6種類以上の定期内服薬を服用している患者としておりました。
また、一部、検査値異常や同効薬重複については、病棟薬剤師が個別に病棟カンファレンスにて対応しておりました。
こちらは、事業実施前のポリファーマシー対策結果の一部になります。
介入患者数及び処方提案薬剤数は、スライドに示すとおりです。
チームカンファレンスによる介入が多数を占めておりました。
こちらは、薬剤ごとの処方提案内容及びその契機についてですが、処方提案内容については、減薬に関する事項が多く、採択率は76%でありました。
契機については、症状改善が多く、次いで検査値異常、副作用という結果でした。
スライド下部に示しておりますが、中間報告時から一部集計方法を変更したため、数値が一部異なることを御報告させていただきます。
また、介入状況については、事業実施前から薬剤管理サマリー及び介入状況報告書にて情報連携をしておりましたが、退院後の状況については、不明瞭な状況でありました。
次に、本事業における実運用調査の内容についてですが、当院は、既にある程度ポリファーマシー対策を導入している施設としての事業計画及び進捗状況、結果について示させていただきます。
こちらは、業務実施方針の一覧でありますが、業務手順書の該当部分、当院での活動を踏まえた課題考察、手順書への記載の有無、実施方法、作業ナンバーをまとめたものになります。
こちらの一覧の内容につきまして、詳細を説明させていただきます。
当院での状況や課題を踏まえまして、緑でお示しする業務手順書の該当部分を参考に、黄色部分の実施方法を計画いたしました。
まず、スクリーニングツールが十分に活用できていない、非効率的であるという課題に対してですが、電子カルテからデータ抽出が可能な部分を把握し、エクセルベースのスクリーニングシステムを作成いたしました。こちらは、持参薬鑑別のデータをそのまま活用できる形式としております。
同時に、薬剤部門システムのバージョンアップを含めたスクリーニングシステムの検討・作成も行っております。一度に複数の項目に対してスクリーニングを行うことで、効率化を図り、抽出漏れやマンパワー不足を解消することを目的といたしました。
次に、スクリーニング後のカンファレンス資料の作成に時間を要しているという課題につきましては、スクリーニングデータをそのまま活用したカンファレンス資料「ポリファーマシー評価表」を簡便に作成することといたしました。
次に、薬剤管理サマリーによる情報提供を行った薬局にて、ポリファーマシー対策が実施されていない事例に対する対応ですが、薬剤管理サマリー及び介入状況報告書の改定を行いまして、漏れのない対応を依頼することといたしました。
次に、ポリファーマシーチームにかかる負担を軽減するための対策ですが、チームがスクリーニングした抽出患者に対して、病棟担当薬剤師も含めた多職種が病棟での処方見直しを行える仕組みを検討いたしました。現在、病棟担当薬剤師が病棟にて能動的に個別カンファレンスを実施できる仕組みとしております。
次に、対象患者がチーム所属医に限定されていること、また、かかりつけ医や他科の処方は調整が難しいという意見があることについてですが、介入対象やカンファレンス形式等の見直しを行いました。
まず、介入対象を全ての入院患者へと拡大するために、当院の医局会及び地域の医師会に啓発活動を行いまして、地域医師会に対しては、アンケート調査及びポリファーマシー対策への同意取得を行いました。
その後、先ほどと重複する部分ではありますが、病棟でのカンファレンスを拡充することで、拡大した対象患者への対応を実施しております。
次に、カンファレンス内容をかかりつけ薬局のみならず、かかりつけ医へフィードバックする体制が整っていないという課題に対してですが、カンファレンス資料である「ポリファーマシー評価表」を報告書として活用して、薬剤管理サマリーとともに診療情報提供書に添付する形でかかりつけ医の先生に送付する運用を開始いたしました。
次に、医師、薬剤師以外の多職種からのポリファーマシーに関する相談件数が少ないことに対してですが、こちらに対しては、各部署、チームごとの研修会を開催いたしまして、各職種の理解度などを確認するアンケート調査を実施しております。
作業体制につきましては、スライドに示すとおりであります。
作業体制の役割分担についても割愛させていただきます。
作業計画書になりますが、こちらもおおむね予定どおり進行することができました。
作業スケジュールになりますが、こちらも結果で示させていただこうと思いますので、割愛させていただきます。
事業前後の薬剤総合評価調整加算の算定件数になりますが、本事業実施後は、大幅に算定件数が増加していることが分かります。
次に、事業前後の介入患者数及び転帰、診療科についてですが、院内での医局会及び地域医師会からの同意が得られたことによりまして、介入患者数は大幅に増加しております。
また、診療科も他科に拡大することができております。
こちらが実際に作成したスクリーニングシートになりますが、事業実施前の抽出基準と比較すると、事業実施後の抽出事項は大幅に増え、多角的な介入が可能になったと考えております。
また、本シートは、事務職員による作成が可能な仕組みとしておりまして、薬剤師の事前準備の時間が大幅に軽減しております。
こちらは、病棟カンファレンス用のスクリーニングシートですが、チームカンファレンスによる介入対象から外れた患者に加えまして、1日1回、特定の薬剤と検査値で自動抽出する仕組みを作成いたしまして、両方活用して病棟カンファレンスを実施しております。
次に、業務手順書の様式事例集に掲載いただいている当院の薬剤管理サマリーについてですが、スライドに示すように、ポリファーマシーチームの介入の有無、どういう介入があったのかを記載するようにしております。
介入状況報告書についても、同様に改定を行っております。
こちらは、カンファレンスにて使用する「ポリファーマシー評価表」ですが、こちらも様式事例集を参考に作成させていただきました。
スクリーニングシートのデータを活用して、簡便に作成可能な形式としておりまして、効率的なカンファレンス進行以外にも、情報提供報告書としても活用しております。
こちらは、周知及び研修会、アンケート調査の実施状況になります。
開催した頻度等については、スライドに示すとおりになります。
次に、こちらは、地域の開業医に対するアンケート調査結果ですが、51施設、53名の医師から回答が得られ、地域全体で60%の回答率でありました。
結果ですが、8~9割の医師は、多剤服用中の患者を担当されており、ポリファーマシーを意識して診療されていることが分かりました。
また、アンケートに御回答いただけた全ての医師から、当院入院中のポリファーマシー対策について、承認を得ることができました。
また、ポリファーマシー対策の拡充の際に重要だと思う項目では、薬剤の情報共有、薬剤師とのコミュニケーション、かかりつけ医の理解が上位となり、認識のある指針やガイドラインについては「高齢者の医薬品適正使用の指針」「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」が上位でありましたが、43%の医師が指針等に関する情報を得られていないことも分かりました。
次に、地域の薬剤師及び多職種へのアンケート結果になります。
上が薬剤師、下が多職種になりますが、多職種で見ますと、ポリファーマシーを意識した経験は30%。
薬剤の副作用を疑ったことがあるといった経験は61%でありました。
また、多職種でもポリファーマシーを意識した業務を行いたいという割合ですが、95%と高い結果が得られました。
また、重要だと思う項目では、薬剤の情報共有、多職種との連携の項目については薬剤師と共通項目でしたが、薬剤師ではかかりつけ医の理解、退院後の地域連携の項目が高く、多職種では薬剤師とのコミュニケーションや研修会、参考資料を重要視する傾向がありました。
こちらは、事業前後のカンファレンス状況になりますが、介入患者数及び処方提案薬剤数は倍増しておりました。
また、チームカンファレンス以外の病棟カンファレンスが非常に増加しておりました。
こちらは、事業前後の処方提案内容ですが、こちらについては、事業実施前後で大きな変化が見られておりませんでした。
こちらは、事業前後での処方提案の契機を比較したスライドになりますが、作成したスクリーニングシート等を活用することにより、ポリファーマシーに至った契機に多様化が見られ、より分かりやすくなったと感じております。
こちらは、事業実施後の処方提案を行った薬剤を分類別に見たものですが、結果については、スライドに示すとおりです。
こちらは、事業前後の薬剤管理サマリー発行件数、薬局からの報告数、退院後のポリファーマシー対策の継続率を見たものになりますが、病院からのサマリー発行件数、薬局からの報告件数は大幅に増加しておりました。
また、退院後にポリファーマシー対策が継続されていた率に関してなのですが、事業実施後、91.6%と非常に高い数字で推移していたことが分かりました。
こちらは、普及啓発活動の状況であります。
5演題、学会発表をさせていただきました。
プレアボイド報告件数についてですが、こちらも本事業開始後、ポリファーマシー関連の報告数が増加しておりました。
最後に、業務手順書の有効性についてですが、施設ごとの異なるニーズに対応できる様式であること。
また、当施設は、進め方の部分を中心に実運用調査予定でありましたが、始め方の部分でも参考になる部分が多く、全体を通して、自施設での取組みを見直すために、非常に有用であったと感じております。
また、課題についてですが、項目ごとの解説内容や量に若干のばらつきがある部分については、均てん化が必要ではないかと考えております。
また、入院患者への対応部分に関しまして、ポリファーマシーカンファレンスによるチームによる処方見直しと、病棟での個別の処方見直しの部分をより区別化してみてはどうかというところと、地域の医師会に対するアプローチのみでは、開業医それぞれのポリファーマシー対策に対する意識の差を把握しづらい面を感じましたので、アンケート調査や同意取得などの開業医への個別対応のメリットについてもお示ししてもよいのではないかと感じております。
以上になります。
御清聴ありがとうございました。
○印南座長 ありがとうございました。
ただいまの御報告に関しまして、御質問等があれば、お願いいたします。
まず、秋下先生、お願いします。
○秋下先生 以前から取り組んでおられたのですが、昨年度の事業でこれだけ拡大したということで、大変頼もしく思いました。
1点お伺いしたいのは、先生は途中で効率化のためにいろいろな資料が役立ったというお話をされていたのですが、あれだけ症例が増えて、問合せとか報告書の発行件数も増える。だから、業務量が増えているということなのですが、担当者の数自体も比例して増えていたのでしょうか。それとも、いわゆる過重労働みたいになったのではないかが心配な点なのですが、いかがでしょうか。その点、お願いします。
○篠永先生 御質問ありがとうございます。
そうですね。実際に件数が増えてきて、マンパワーをどうするかというところがあったのですが、事前準備などはかなり事務さんにお願いできたところで、時間の削減ができたところと、病棟担当薬剤師とチームが連動しているところで、病棟業務をしながら、病棟担当薬剤師にいろいろと依頼しながら、うまくタスクをシェアすることでクリアしてきたかなと思います。
実際、業務量自体は若干増えていますが、ルーチンの業務として今後も継続していける内容かなと感じております。
○秋下構成員 ありがとうございます。
つまり、院内の多くの職種の方々と連携することで、大幅に業務量を増やすことなく、実際の業務内容を拡充することができたということで、大変よかったかなと思います。
ありがとうございました。
○篠永先生 ありがとうございます。
○印南座長 美原先生、お願いします。
○美原構成員 どうもありがとうございました。
僕が非常にすごいと思ったのは、継続率が高いことです。
一般にある病院がポリファーマシー対策に取り組むと、その病院がしっかりと行えばそれなりに結果は得られると思うのですが、機能分化が進んでいる現在、入院は病院、外来はそれぞれの診療所という形が多いと思うのですが、病院から診療所に移っても継続率がこれだけ高く維持されているのはすごいなと思ったのです。
例えば我々も実際に患者さんの薬剤数を削減して診療所に紹介した後、削減する前の薬剤数に戻ってしまっているケースがすごく多いのです。どういう薬剤が戻るかというと、先ほどお話があったかもしれないのですが、降圧剤や胃薬などが再開されているようです。
継続率は、薬剤の数が少ないままだったのか、それとも別の指標で継続しているということなのでしょうか。
もし薬剤数が少ないままで継続しているというと、テクニックというか、何かあるのではないかなと思ったのですが、その辺はいかがでしょうか。
○篠永先生 御質問ありがとうございます。
継続率なのですが、実際に薬剤の数を減少したものがどれぐらい継続できているのかを見た率になります。
先生がおっしゃるように、例えば病院の中で3剤減薬したが、実際にかかりつけに戻って1剤だけ戻った、2剤は減薬できたままだというものも含めての継続率になっております。
実際に減らしたものが完全にそのままずっと減ったままの継続率は、それでも80%以上あったかなと思っておりますので、かかりつけの先生方にカンファレンスでこういうことを検討と細かく伝えて、サマリーも添付して、情報提供をしっかりとしたことと、そこで漏れたとしても、かかりつけの薬局から疑義照会して、こうなっていますよという2つのところで対応できたところが継続率につながっているのかなと感じています。
○美原構成員 ありがとうございます。
同じ意味で、先ほど話がありましたが、ポリファーマシー対策のアウトプットというか、アウトカムとして、秋下先生がおっしゃっていましたが、お金だけではなくて、転倒が少なくなった、転落率が低下したなどあると思いますが、僕は、ポリファーマシー対策の効果として、薬を減らしても何も悪いことが起きなかったことは、すごく重要なポイントではないかなと思っていたので、その辺を付け加えさせていただきました。
どうもありがとうございます。
○篠永先生 ありがとうございます。
○印南座長 池端先生、お願いします。
○池端構成員 私も今の美原先生と全く同じ意見なのですが、事業前と比べてもさらに継続率が上がって、9割を超しているのはすごい。これこそまさにポリファーマシーの目指すところではないかと思います。
事業前後で何が変わったかは、地域の医師会の先生にアンケート調査をして、事前に承諾を得ていたこと、それに関して、ちゃんときちんとした情報提供をしたことで、お互いの信頼関係がスタートする前からできていたことが大きいかなと思うところで、医師会を担う者の一人として、非常に参考になりましたので、ありがとうございました。
そういう理解でよろしいでしょうか。
○篠永先生 先生、ありがとうございます。
僕もそう感じながら、業務をさせてもらっています。
ありがとうございます。
○池端構成員 ありがとうございました。
○印南座長 ほかにいかがでしょうか。
それでは、一応先ほどお約束したとおり、前2つの御報告についても、追加の御質問等があれば、ここでお受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、全体を通じた議論に行きたいと思います。
今日の議論の焦点は、業務手順書についてでありまして、簡単に私のほうで整理させていただきます。まず、3報告とも業務手順書自体の有用性・有効性が高かったと御報告があったと私は認識しております。
その一方で、改善が可能な点が恐らく3、4つカテゴリーとしてあって、1つ目は、最初の藤田医科大学病院からの御指摘ですが、ポリファーマシーの対策チームを簡単につくれない場合に対する何らかの手引みたいなものが必要ではないかということです。
必ずしも対策チームが存在してなくても、部分的に見るとできるものがあるから、そういう対策チームができる前からできるもの、あるいはできない場合には、やるべきものを最初に書いて、対策チームができてからやるとステップを分けるのはどうかという提案があったと私は理解しました。これが一つです。
もう一つは、藤田医科大学病院の御報告に対する城守先生からの御指摘で、減薬、ポリファーマシー対策のアウトカムをなるべく記入すべきではないか、それから、削減できなかった場合も含めて、結果報告が必要ではないかということであります。
これは今の3番目の御報告に対する御質問の中にもありまして、継続率も当然そうでしょうし、転倒等のアウトカムを分かる限りで書くとか、減薬しても病状が悪化していないとかも含めて、いろいろな形で記載をお願いする方向です。これが2つ目だと思います。
3番目が、三豊総合病院の御報告にもあったのですが、若干の表現のばらつき、それから、カンファレンスでの対策と病棟での対策との仕切りのようなものです。そういう表現上の区切りのような御指摘がありました。
4つ目は、国立がんセンターからの御報告にあったのですが、特に医師の理解が重要で、その関係で、医師に対するポリファーマシーの説明資料のようなものがあればもっとよかったという御指摘があったと思います。
それから、同じようなコンテクストで、地域の医師会や、場合によっては薬剤師会も含まれるのでしょうが、地域に対する働きかけです。
さらに、最後の三豊総合病院の御指摘では、それにとどまらず、個別開業医の先生たちに対する働きかけみたいなものがあるといいと御指摘があったと思います。
まず、まとめましたが、逃している点もあるかもしれませんので、そういうのを含めて御指摘していただきたいと思います。
議論のポイントは、業務手順書についてで、今挙がった4点ぐらいのポイントにつきまして、直ちに検討して、すぐに業務手順書に反映して進めるのがよいのか、それとも、一応、今年度はいろいろな地域で活用していただくことになっていますので、今年度全体の取組みの結果と併せて、指針の見直しも含めて、業務手順書も来年度以降に検討するのがよいのかということです。
これは一律にどっちかではなく、特定の論点については、直ちに検討して反映したほうがいいという御意見もあると思いますが、その辺りを中心に議論したいと思います。
よろしいでしょうか。
そういう観点で見て、特に直ちに業務手順書上、見直したほうがいい点の御指摘があれば、ぜひお願いしたいと思います。
いかがでしょうか。
例えば医師への説明資料のようなものは、あったほうが今年度も役に立つと私は思うのですが。
秋下先生、お願いします。
○秋下構成員 私は、業務手順書の作成に携わった者として、不十分な点はあったかもしれず、しかし、つくった人間のほうはあまり分かっていないのです。使用されたところから、ここはこうしていただいたほうがいいと、具体的に今日挙げていただいたのですが、リバイズにぜひ参加いただいて、バージョンアップをどんどんしていければと思います。この時代ですから、業務手順書自体もデジタル化していますし。そのように考えていますので、具体的にこうしたらいいということを教えていただければ対応できるのではないかなと。今年度内にも並行して走らせて、なるべく早い段階で出せればと思っています。
1点、医師向けの説明書は、当たり前なのですが、あるのです。この検討会でつくりました「高齢者の医薬品適正使用の指針」の「総論編」あるいは「各論編(療養環境別)」がそれに当たります。
それがボリューム的に少し多いとおっしゃるのであれば、今日、城守先生が御参加ですが、日本医師会が日本老年医学会の協力を得て出しました「超高齢社会におけるかかりつけ医のための適正処方の手引き」ということで、いわゆる総論的なものと生活習慣病3疾患のバージョンも出しておりますので、それだと各10ページぐらいなのです。そういうのがありますので、それを利用いただければいいのではないかと私は思います。既に存在していると思います。
以上です。
○印南座長 ありがとうございました。
ほかに御意見はいかがですか。
池端先生、お願いします。
○池端構成員 ありがとうございます。
私も、こういう時代ですから、コロナのマニュアルでもどんどんバージョンアップしているように、バージョンアップできるものはどんどんやっていって、ネット上でもできるほうが多いと思うので、やっていただければいいと思います。
ただ、今日の御発表の中にもありましたように、まだまだ普及が十分にできていない、せっかくいいものがあるのにということがあって、まずは今後、どんどん使っていただく。
そして、まだまだいろいろな意見が出てくると思いますので、それも同時並行的に普及していくことが大事なのかなという気がしました。
以上です。
○印南座長 それでは、城守委員、お願いします。
○城守構成員 ありがとうございます。
今、秋下先生がおっしゃったように、合同での説明書があるわけですが、多くの先生方がおっしゃっておられるように、スタートアップツールも含めて、この業務を推進するための一番大きなハードルは、医師の行動変容になると思います。
行動変容をさせるためには、まず、基本的には、今おっしゃった学問的な案内書、説明書と、経済的な誘導としての診療報酬での様々な算定項目、上司による強制的な執行命令。恐らく、この3つで進めていく必要があると思います。
特に病院では、どちらかといいますと院長、副院長クラスの先生方の理解と、それによって例えば対策チームの設置も含めて、院内の行動としてもやっていくことが具体的に進めるのには早いだろうと。
一方、開業の先生方にとってみれば、診療報酬的な説明とか、さらには、基本的に、ポリファーマシーを御理解していただく取組みは、例えば医師会の研修会、または様々な医師会の生涯教育研修会等もありますので、そういうところでアナウンスメントしていって、医師の考え方を少しずつ変えていくことによって、大きく進み出すのだろうと思います。
私からは以上です。
○印南座長 ほかにいかがでしょうか。
今の御意見を伺いますと、もちろん、業務手順書は随時見直していくということだとは思いますが、そうした場合の見直しの手順やスケジュール感みたいなものは、事務局からイメージが湧くものをいただけますでしょうか。
今の感じでは、全くそのままにして、来年度以降に検討するのではなくて、随時見直すということですので、そうすると、どれぐらいのスケジュールでやっていくのかぐらいのスケジュール感が見えるとありがたいのですが。
○事務局 どうもありがとうございます。
今回のツールにつきましては、令和2年度に、委託事業という形で検討チームを立ち上げ、1年間かけて先生方に御協力いただきながらつくったものになります。
今回いただいた御意見に御指摘があったと思いますが、見直しには、すぐに追記できるものと、実際の記載につきまして、もう少し掘り下げて検討しなくてはいけないものがあると思っております。
座長からも御指摘がございましたが、今年度は、地域での取組みをするところでございまして、事務局の予算上の都合もあったりするのですが、今できることといたしましては、見直しの内容が明らかなものについて、可能な範囲で、ということかと思っております。
また、掘り下げて検討が必要なものについては、今年度の地域での取組みの結果も含めて、次年度、またワーキングチームみたいなものを立ち上げて検討していただくのが一つの方法ではないかと思っております。
一方、速やかに対応するものにつきましても、御指摘を賜りましたように、手順書をリバイズするという方法もあると思いますし、本日の会議の結論みたいなものを1枚紙にまとめさせていただきまして、追補みたいな形で出す方法もあるのではないかと思っております。
ということで、より具体的な検討が必要なものについては、また検討チーム等を立ち上げて1年程度のスパンで検討していただくということと、速やかな対応が可能なものにつきましては、手順書のリバイズあるいは追補みたいな形でお示しできればいいのではないかと思っております。
取り急ぎ、今、事務局のほうで思いつくこととしては、そのような点でございますが、御意見を賜れれば幸いでございます。
よろしくお願いいたします。
○印南座長 今のお答えは、私から見ると、随時という部分はどうすればいいのかという部分については、お答えがよく分からなかったのですが、追補みたいなものを出すみたいなことを書いて、検討自体は来年度から開始するという趣旨でしょうか。
○事務局 そうです。
今年度に検討チームを立ち上げられるには、かなり検討が必要だと思いますが、次年度ならと思っているということでございます。
随時というものにつきましては、先ほど御指摘いただいた中では、例えば、お医者さん向けの説明ツールとしてはこういったツールがあるといったことなどを今回、手順書をリバイズして追加するのか。
あるいは、手順書そのものの改訂ではなく、例えば追補みたいな形で、今回の議論でこんな意見がありましたということをまとめさせていただいて、一緒に公開することもあるのではないかということでございます。
説明が悪くて、非常に恐縮でございますが、お分かりになりますでしょうか。
○印南座長 ただいまの事務局の説明に対して、御質問や御意見等があれば、お願いしたいと思いますが、よろしいですか。
あと、平井先生から、ネットの調子がよくなくて、チャットに入っておりまして、薬局の薬剤師から、こういった手順書の使い方を尋ねられることがあります。薬局も病院からの退院処方を待つだけでなく、自ら動きたいところもあるようです。こういう方たちにどのようにお伝えすればよいのでしょうかと御質問が来ていますが、これはどなたでも結構ですが、何かアイデアがあれば、お答えいただきたいと思うのですが。
なければ、まず、事務局はどう考えるかだと思いますが、いかがですか。
秋下先生、お願いします。
○秋下構成員 秋下です。
病院用の業務手順書なのですが、地域でも工夫したら使えますよと書いてあって、それで使おうかなと思っていらっしゃる方がおられるということで、大変ありがたいことだと思います。
先ほど事務局から説明いただいたように、今年度の事業として、地域でやってみようかというお話が出てくると思います。そこを今、どう説明するかというと、地域でも使えますよという話ではあるのですが、どう使っていいか分からないという方に関しては、今年度かけて、次年度に向けて地域版とか、地域でこれを使う場合の注意とか使い方みたいなものを追補版で出していくといったことを考えたほうがいいのではないかと個人的には思います。
以上です。
○印南座長 ありがとうございます。
ほかに御意見等があれば、お伺いしたいと思います。
美原先生、お願いします。
○美原構成員 今、地域というお話があって、もしかしてとんちんかんな話になってしまうか分からないのですが、今日の3つの病院のモデルを拝見していて、非常に勉強になったのですが、いずれも大規模な地域の中核病院のデータであって、これをそのまま中小病院に当てはめるのは厳しいように思うわけです。
実際に、日本の病院は中小病院が多いわけで、そこで今回提示された取組みをそのまま中小病院に適応させるのはなかなかきついと思います。実際に地域の中小病院というか、これだけのマンパワーというか、ストラクチャーがない病院でどこまでできるかということを御紹介、御提示いただけるのであれば、地域でより広くポリファーマシー対策が広がっていくのではないかと思います。
何が言いたいかというと、あまりにもすばらしい対応をなさっているので、こんなことは僕らのような小さな病院はできないよとなってしまうことを恐れているのです。
以上です。
○印南座長 ありがとうございました。
池端先生、お願いします。
○池端構成員 ちょっと視点がずれるかもしれないのですが、今回のポリファーマシー対策は、今、美原先生がおっしゃったように、どこも非常にすばらしいと思います。
ただ、一方で、今、後期高齢者連合とか保険者の組織から、医療費適正化という事業の中で、いろいろなモデルにいいよとか、結構いろいろと五月雨式に、例えばこの間、福井県に来たのは、後期高齢者連合が、自分たちの持っているデータでポリファーマシーの患者をリストアップして、患者に直接そのデータを送りつけて、ポリファーマシー対策をしてもいいですかと了解を取るとか、そういう事業が一方でやられている。
かかりつけ医としては、やらされ感が非常に強くて、抵抗が出てきてしまうので、こういう事業をもう少しきちんと筋道を立てた、一本化した事業にできないかとすごく感じているのですが、それについて、事務局が御存じのことが何かありましたら、教えていただきたいのですが。
○印南座長 事務局、いかがですか。
○事務局 直接お答えできるか分からなくて恐縮なのですが、この検討会は、どちらかというと、これまでの検討は、実際にポリファーマシー対策に取り組んでいただく際に役立つツールをつくったりということを中心に行ってきているかと思います。
そういう意味でいうと、ポリファーマシー対策そのものの取組みというよりは、取り組むためのハードルを下げていくために、いろいろと御意見をいただきながら指針をつくっていただいたり、ツールをつくっていただいたりといったことをしてきたと思っています。
そういう流れですので、この検討会では、何か義務を課すとか取り組むとかいうよりは、そういった方々に対する後押しをするということでやってきたと思いますし、多分、今年度の取組みに関しましても、そういった観点で、好事例として地域が取り組んだときに、こんなことができるのではないかとか、こういった情報を取れば役立つのではないかといったところを拾っていくものなのではないかと考えているところでございます。
お答えになっていなかったら恐縮でございますが。
○池端構成員 ありがとうございました。
多分、そういう答えになるとは思ったのです。
ただ、気になっているのは、患者の薬剤情報を、全ての情報をもってマッチングさせてリストを出せるということは、そういうデータを取れるのですね。
今、三豊病院さんは、御自身で調整されて、デジタル化して、ポリファーマシーの患者をリストアップされたとお聞きしましたが、そういうデータを逆に病院側とかそういうところに提供して使っていただくような仕組みができるといいなというのは、どこまで実現可能性があるかどうかは分かりませんが、そういうことを感じたので、お話ししました。
ありがとうございました。
○印南座長 ほかに御意見等がありましたら、お願いしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
逆に言いますと、すぐに次回からの検討会案に載せて、業務手順書の手直しが必要というほどの緊急性のある手直しはなかったと理解しますが、そういう理解でよろしいでしょうか。よろしいですか。
御異論なければ、事務局のお示ししたスケジュール感に従って、引き続き検討を進めていきたいと思います。
よろしいでしょうか。
よろしいですか。
○事務局 事務局でございます。
1点確認だけよろしいでしょうか。
○印南座長 はい。
○事務局 業務手順書の改訂につきましては次年度以降ということですが、今回いただいた御意見の中で、お医者さん向けの説明資材として、こういったものがあるというような話につきましては、もしやろうと思えば、まとめて一枚紙として出すくらいならできるかもしれませんが、それも含めて次年度ということでよろしいでしょうか。
○印南座長 いかがでしょうか。
今、秋下先生から手が挙がっていますので、お願いします。
○秋下構成員 手順書の取りまとめ等もさせていただいた立場で、先ほども言いましたが、もしマイナーなリビジョンでもしたほうがいい箇所があるのでしたら、それも併せて。
それから今の医師向けの説明書は、こういうのがありますということも、もし中に盛り込めるのならしておいたほうが、後ろにつけると、付け足し感がどうしても増しますので、いろいろな規則等がどんどん更新されていくように、これもバージョンアップできればと思います。
そういう形で進め方を事務局と相談させていただいて、また今後報告するという形でさせていただければと思いますが、いかがでしょうか。
○事務局 大変ありがたい意見をありがとうございます。
そのような形でやらせていただければと思います。
どうもありがとうございます。
○秋下座長代理 よろしくお願いします。
○印南座長 それでは、そういう形で進めさせていただきたいと思います。
最後になりますが、何か追加の御意見等がありましたら、お願いします。よろしいでしょうか。
それでは、本議題はこれで終了となります。
事務局から連絡事項等はございますでしょうか。
○事務局 本日は非常に活発な御意見を賜りまして、どうもありがとうございました。
また、会議が始まる前でございますが、いろいろと事務局の不備等がありまして、開始までお待たせしましたことをおわび申し上げます。
次回の検討会につきましては、また改めて日程調整をさせていただきたいと思います。
本日はどうもありがとうございました。
以上でございます。
○印南座長 それでは、本日の検討会はこれで閉会いたします。
どうもありがとうございました。