第1回循環器病総合支援委員会 議事録

厚生労働省健康局がん・疾病対策課

日時

令和4年2月17日(木)11:00~13:00

開催形式

オンライン開催

議題

  1. 1開会
  2. 2循環器病総合支援委員会運営について
  3. 3循環器病総合支援センターモデル事業について
  4. 4その他

議事

議事内容
○岩佐推進官 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第1回「循環器病総合支援委員会」を開催いたします。
委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。
厚生労働省健康局がん・疾病対策課の岩佐と申します。冒頭の進行を務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
それでは、初めに、会の開催に当たりまして、がん・疾病対策課長の中谷から一言御挨拶をさせていただきます。
○中谷課長 がん・疾病対策課の中谷でございます。いつも大変お世話になっております。
まず、今回の循環器病総合支援委員会の発足に当たりまして、委員への御承諾、また、御出席を賜りまして、誠にありがとうございます。
皆様御承知のように、この循環器病は脳血管疾患や心疾患でございますけれども、大変疾病負荷が高い状態が続いておりますし、また、一旦罹患した後の再発等、生活への影響も非常に大きいものという認識をしてございます。
このため、一昨年になりますが、循環器病対策推進基本計画を策定いたしまして、対策を推進してございます。
御承知のように、医療体制につきましては保健医療計画の中でも推進を進めてまいっておりますが、この基本計画のコンセプトとしましては、医療に限らず保健や福祉に関わる相談支援など、包括的な支援を推進するという部分がまさに重要な部分でございまして、その体制を今回総合支援と呼ばせていただいておりますけれども、これをさらに底上げするということが大変重要だと我々は考えてございます。
様々な御意見をいただく中で、今回この総合支援センターのモデル事業を行うということで、これは大変重要なことと思ってございます。
今日、この委員会では、この総合支援センターの在り方や、効性のある支援の推進について御議論いただくということで聞いておりますので、ぜひ活発な意見交換をさせていただければと思っております。
本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。
○岩佐推進官 ありがとうございました。
続きまして、委員の皆様方の御紹介をさせていただきます。
なお、御所属等につきましては、名簿のほう記載で代えさせていただいております。
それでは、名簿順に従いまして、川勝弘之委員でございます。
○川勝委員 皆さん、こんにちは。川勝弘之と申します。
私は脳卒中、脳梗塞患者で18年前に病気になりまして、その後ずっと啓発活動をやっております。
日本脳卒中協会の副理事長でもありますけれども、この総合支援センターこそ本当に基本計画、核だと思っていまして、一生懸命皆さんと一緒に考えていきたいと思います。どうかよろしくお願いします。
○岩佐推進官 次に、木澤晃代委員でございます。
○木澤委員 皆様、こんにちは。日本看護協会の常任理事をしております木澤晃代と申します。
看護協会は看護の職能団体でございます。今回の循環器病総合支援センターの件につきましては、やはり急性期から、それから、地域生活の中で非常に支援が必要な方に十分なことが提供できるようなことが必要だと思っています。何より、患者、地域住民が支援を受けられていると実感できるようなシステムの構築を考えていきたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
○岩佐推進官 次に、坂田泰史委員でございます。
○坂田委員 よろしくお願いいたします。大阪大学循環器内科学の坂田と申します。日本循環器学会の理事もさせていただいております。
今回の循環器病総合支援センターですが、我々は循環器病の中でも心臓病を担当しておりますが、やはり心臓病を治療する者は、ともすれば急性期の医療には非常に集中しているのでありますが、その後については今までもっと行っていかなければいけなかったことがあるのではないかと思っております。この法律やこの支援センターの設立を機に、その辺りもきちんと見直していきまして、患者さんのためになればと考えております。どうぞよろしくお願いたします。
○岩佐推進官 次に、中澤よう子委員です。
○中澤委員 皆さん、こんにちは。神奈川県健康医療局の中澤と申します。
私は医療や保健の行政を担っております全国衛生部長会の代表として参りました。どうぞよろしくお願いいたします。
○岩佐推進官 次に、早坂由美子委員でございます。
○早坂委員 公益社団法人日本医療ソーシャルワーカー協会の理事をしております、早坂由美子と申します。
現場は相模原市にあります北里大学病院で、日々いろいろな疾患の患者さんにお会いさせていただいています。
循環器病は、やはり再発とか重症化の予防というのはほかの疾患と違ってすごく大事になるかなと思いますので、そこの部分を患者さん皆さんが御自分で感じながら豊かな生活が送れるようにということで、今回そういう仕組みをつくることに参加できることになりまして、感謝しております。どうぞよろしくお願いいたします。
○岩佐推進官 次に、宮本享委員です。
○宮本委員 京都大学医学部附属病院長の宮本でございます。
私、去年の春まで日本脳卒中学会の理事長を4年間やっておりまして、循環器病対策推進協議会にも参加しておりました。何人かの皆様は御一緒でした。現在は日本脳神経外科学会の理事長をしております。
脳卒中と循環器病克服5カ年計画というものを脳卒中学会と日本循環器学会が出して、去年3月に第二次の5カ年計画が始まっております。これは国の循環器病対策推進基本計画と車の両輪のようになって学会で推し進めているものでございますけれども、第二次の5カ年計画では、本日議題となりますような相談支援の事業を、非常に大きな柱として扱っておりますので、本事業に大変期待しております。どうぞよろしくお願いいたします。
○岩佐推進官 本日は委員6名の皆様の御出席をいただいておりまして、定足数に達していることを御報告申し上げます。
また、本日は、参考人としまして佐賀大学の野出孝一先生に御出席いただいておりますので、御承知おきいただければと思います。
続きまして、資料の御確認をお願いいたします。
議事次第、循環器病総合支援委員会委員名簿、資料1~5、参考資料が1~3までとなってございます。
お手元にあるか御確認いただければと思います。
また、当委員会の座長につきましては、資料1の循環器病総合支援委員会設置要綱の「2.構成」(3)にございますとおり、本委員会の委員長は、循環器病対策推進協議会の委員の中から循環器病対策推進協議会の会長が指名することとなっております。当該協議会の永井会長より宮本委員を本委員会の委員長にと御指名をいただいておりますので、よろしくお願いいたします。
それではまず、宮本委員長に一言いただきまして、以降の進行を宮本委員長にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
○宮本委員長 御指名いただきました宮本でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、早速議事に入らせていただこうと思います。
まずは、循環病総合支援委員会運営について事務局から説明をお願いいたします。
○桑原課長補佐 事務局でございます。
本委員会の位置づけ等について説明させていただきます。
資料1の循環器病総合支援委員会設置要綱をご覧ください。
昨年11月19日に行われました第6回循環器病対策推進協議会で、協議会の下に専門委員会として本委員会の設置が承認されております。
目的としては、令和2年10月27日に閣議決定されました循環器病対策推進基本計画において、保健、医療及び福祉に係るサービスの提供体制の充実として、循環器病患者を中心とした包括的な支援体制を構築するため、相談・支援などの総合的な取組を進めることとする目標を達成するために、本委員会で総合的な支援の推進を図っていただくこととしています。
本委員会の構成は6人程度とし、委員長は協議会の会長が指名いたします。
検討事項としては、モデル事業も含む循環器病総合支援センターに必要な要件を検討すること、モデル事業で設置された循環器病総合支援センターが効率的に支援を行うことができたかなどについての検証を行うこと、より実効性のある総合支援を行うために必要な提案を行うこととしています。
続きまして、資料2の本委員会の運営規程の説明をさせていただきます。
委員の任期は2年とし、再任は可能となっております。
総合支援委員会は委員長が招集し、委員長は議長として本委員会の議事を整理するものとしています。
総合支援委員会は、委員の過半数の出席が必要とされ、議事は出席した委員の過半数で決し、可否同数のときは委員長の決するとしています。
本会議は原則公開としていますが、委員長の判断により非公開とすることも可能となっております。
議事録につきましても公開としておりますが、こちらも委員長の判断により、要旨での公開も可能となっております。
説明は以上となります。
○宮本委員長 ありがとうございました。
何か御質問、御意見はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、次の循環器病総合支援センターのモデル事業について、まずは事務局から説明をお願いいたします。
○桑原課長補佐 事務局でございます。
資料3を御覧ください。
来年度に循環器病総合支援センターのモデル事業を行うことを検討しており、その内容について説明させていただきます。
先ほども説明させていただいたように、循環器病対策推進基本計画において、循環器病患者を中心とした総合的な支援が求められております。具体的には、社会連携に基づく循環器病患者支援、リハビリテーション等の取組、循環器病に関する適切な情報提供、相談支援、循環器病の緩和ケア、循環器病の後遺症を有する者に対する支援、治療と仕事の両立支援、就労支援、小児期・若年期から配慮が必要な循環器病への対策などが挙げられます。
これらの内容は、これまでに都道府県が医療計画などで実施している対策よりも幅広い内容であり、各医療施設で個々の取組はされているものの、情報がまだ十分には行き渡っているとは言えず、さらなる推進が必要であると考えております。
循環器病については、がんでいう各都道府県に設置されたがん診療連携拠点病院に当たる仕組みが現時点ではございません。そのため、都道府県が密に連携できる施設が定まっておらず、循環器病の総合支援の施策を進めにくいとの御意見をいただいております。
一方で、循環器病は急性期診療が必要な場合が多く、早期に治療できる施設がある一定数は必要であり、施設数を絞ったり、診療のランクづけにつながったりする対策は難しいと考えております。
基本計画に基づき、総合的な支援を進めていくことは非常に重要な施策であり、都道府県と連携をとりながら、地域の支援の核となる総合支援センターを設置することを検討しております。
本モデル事業における総合支援センターは全国に10か所程度、総合的な支援を行うことができる各都道府県からの推薦を受けた医療機関に新たに設置することを考えております。
総合支援センターの役割としては、各都道府県と密に連携をとりながら施策を進められることを考えております。相談窓口を設置し、電話やメールなどで患者さんからの循環器病に関する相談支援を受けられる体制を行っていただきたいと考えております。都道府県と連携しつつ、専門家が集まって支援についての検討会を開いていただいたり、各地域で利用可能なパンフレット等の作成を行っていただいたり、地域の病院、かかりつけ医との連携などを進めていただくことを期待しています。また、循環器病のデータ入力事業が始まった際には、入力や支援なども行っていただきたいと考えております。
本モデル事業で総合支援センターの有用性が明らかにされるようでしたら、将来的に全国の都道府県に横展開ができればと考えております。
総合支援センターの適切な要件につきましては、循環器病対策推進基本計画の内容も踏まえて、厚生労働科学研究特別研究班で御検討いただいておりますが、そこの御報告も踏まえて、本日、本委員会で御検討いただきますよう、よろしくお願いいたします。
以上です。
○宮本委員長 ありがとうございました。
ただいまコンセプトを御紹介いただきました。この要件につきましては、本日御参加いただいている参考人の野出先生の研究班で脳卒中と、循環器のメンバーが話し合って考えてまいりました。後で野出先生から御発表いただきますと分かりやすいと思いますが、ただいまの事務局からの説明、現時点において何か御質問とか御意見はございますでしょうか。
実は、先だって開催された循環器病対策推進協議会で、循環器病総合支援センターという名前が分かりにくいという御意見がございまして、この事業は脳卒中や心臓病の患者さんあるいは家族の方などがいろいろなことを相談する。それに対して支援をするということなので、循環器病総合支援センターという名称では患者さんには脳卒中とか心臓病というイメージが分からないのではないかという御指摘がございました。
循環器病対策推進基本計画というのも、もともと脳卒中対策推進基本計画を目指していて、途中から脳卒中と心臓病が合わさって循環器病対策推進基本計画になったので、循環器総合支援センターという名前も、行政上としてはそれでいいのかもしれませんが、先ほど申しましたように、一般向けには分かりやすいような名前がよく、その御意見とおりだと私は思いました。
例えば脳卒中・心臓病などの循環器病を持つ患者家族のための総合サポートセンターというような案を先日いただいたわけですけれども、正式名を一般に分かりやすいような形にして、通称を循環器病総合支援センターにしてはどうかと思うのですが、御意見はいかがでしょうか。
特に川勝委員などは患者さんの立場でお考えになることを教えていただけたらと思います。
○川勝委員 ありがとうございます。
総合支援センターという言葉はほかにもありますよね。国の施策の中で循環器病以外にあったと思うのですけれども、総合支援センターの前の循環器病というのは、一般の市民からすると何ですかというのが本音ではないですかね。ですから、今、宮本先生がおっしゃったように、あまり長いとよくないので、脳卒中・心臓病患者家族総合支援センターなどがいいのではないかなと思います。
○川勝委員 支援センターです。僕は日本語が好きなので、支援のほうがいいと思います。
○宮本委員長 ありがとうございます。
そこで実際に支援に当たられるソーシャルワーカーとしての立場から、早坂委員、いかがでしょうか。
○早坂委員 確かに循環器病と聞くと、やはり循環器内科というものがあるので、心疾患のほうをぱっとイメージするので、私も脳卒中・心疾患というふうに両方の病名が載っているのがいいと思うのと、がんが相談支援センターなので、脳卒中・心疾患相談支援センターというのがいいかなと思います。
○宮本委員長 中澤委員、いかがですか。
○中澤委員 行政の立場からすると、同じような言葉をいっぱい使ってしまって、実際に当事者の患者さんとか県民というか市民の方から見ると、よく分からないような同じものが並んでいるということがありますので、やはり具体的に疾患名を出したりしたほうが、まだ病院にかかっていない方でも分かりやすいかなと。自分の具合が悪いところはこういうところなのだなということが分かりやすいので、そのようにしたらよろしいのではないかなと考えます。
○宮本委員長 ありがとうございます。
患者さんのサポートをされる看護師の立場から、木澤委員、いかがですか。
○木澤委員 私も循環器という言葉が少し難しく感じると思うので、脳卒中・心疾患相談支援センターというような平易な短めのというところでよろしいかと思います。
○宮本委員長 心疾患と言うとまたちょっと堅いような気がするので、心臓病でいいですか。
○木澤委員 心臓病で。
○宮本委員長 坂田委員、どうですか。
○坂田委員 循環器病というのは分かりにくいというのは、我々も循環器内科を心臓内科に変えるかといつも議論しているぐらいですので、患者さんに分かりやすいかどうかというのは重要なところだと思います。
先ほどの長い名前は正式名称として残しておいて、かつ、循環器病総合支援センターというのは役所さんで通称としては使って、あと、もしかすると、この支援センターを10個つくった後に、もうちょっとさらに柔らかいような言葉を公募して何か愛称みたいなものをつくってもらってもいいのかなと思います。私自身は文才がないのですぐに思いつかないのですけれども、それこそ10センター決まったときに何かつくりましょうというのも一つかなとちょっと思いました。
以上です。
○宮本委員長 ありがとうございます。
これが、脳卒中は分かりやすいのです。心臓病も分かりやすいのです。でも、この循環器病の中に大動脈疾患も入っているのです。心臓病の中に含めてしまってもいいかというところは論点なのですけれども、それを言い出すと、脳卒中、心臓病などの循環器病等なんて余計ややこしくなってしまうということがあって、そこも取りあえず分かりやすいように、でも、患者さん目線でいくと大動脈も心臓のすぐ横にあるということで、脳卒中・心臓病でまとめていいかなとちょっと思います。大体御意見をいただきましたのでここは座長預かりとさせていただいて、いい名前をまた事務局と相談して提案させていただきたいと思います。よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○宮本委員長 ありがとうございます。
どうぞ。
○川勝委員 川勝です。
資料3について1点感想と意見があるのですけれども、よろしいでしょうか。
真ん中にあります赤表示のイメージと書いてある右に、細かい字で「本モデル事業の有効性を検証した上で、好事例として横展開を図ること等により将来的に全国に広げることも検討」と書いてあるのですけれども、「全国に広げることを検討」のほうが積極的にいいのではないかなと。これだとちょっと消極的なのです。もしうまくいったら全国でやってみていいかなではなくて、そもそも法律、基本計画の理念というのは全国津々浦々均等に医療を受けられるということを理念としているはずなのです。ですから、これだと消極的ですから、「広げることを検討」と表記したほうがいいのではないかなと思います。
以上です。
○宮本委員長 ありがとうございます。私も賛成いたします。皆さん、特にこれは問題ないと思います。
今、川勝委員から大切な御意見をいただきましたけれども、先ほどの厚労研究班の野出班の報告書をまた説明いただいた上で、またこの資料3に戻っていきたいと思います。
では、野出先生、説明をお願いできますか。
○野出参考人 どうもありがとうございます。御紹介いただきました佐賀大学の野出でございます。
今回の循環器病総合支援センターの素案といいますか、素案づくりの厚生労働科研の特別研究班の班長をさせていただいております。
この研究班では、宮本委員長、坂田委員から脳卒中学会、循環器学会の理事長、日本医師会の常任理事の羽鳥先生を含め、たくさんの方に参画いただきまして、ほぼ10か月かけてこの素案を作成し、ほぼ最終報告となってございます。
それでは、少しスライドを使いまして、この設置要件の案を御説明させていただきます。
私自身は心臓血管内科、循環器内科が専門でございまして、日本循環器学会の常務理事も担当してございます。
まず今回、厚労特別研究班の報告ということでございます。
主にこの素案に関しては総論と各論から成ってございまして、各論に関しましては1番から7番ということで、項目に関してそれぞれの案件を記載してございます。
先ほど議論になったところなのですけれども、循環器病とは脳卒中、心臓病、そのほかの循環器病を指すという説明をしてございます。すなわち、脳卒中は脳血管疾患プラス心臓病、先ほど宮本委員長がお話ししていたように、大動脈解離というのは最近増加しておりますので、そこも含めるので、心臓病というのは心血管疾患ということで今回の報告書では使用しています。
まず総論でございますが、これは目的そのものでございまして、循環器病総合支援センターは、循環器病対策推進基本計画における保健、医療及び福祉に係るサービスの提供体制の充実を目的として、下記の案件を満たす施設において、患者及びその家族の情報提供・相談支援等に対する総合的な取組を自施設で行うのみならず、都道府県及び地域の中心的な医療機関と連携し、取組を包括的に支援する設備として設置するということになります。
まずは、1番の要件は脳卒中、心臓病、そのほかの循環器病の急性期も含む医療を行っていること。
2番として、当該都道府県内あるいは近隣の都道府県内の急性期も含む脳卒中、心臓病、そのほかの循環器病の医療を行っている施設と連携できること。
3番として、都道府県や関連する学会と連携し、当該都道府県における脳卒中、心臓病、そのほかの循環器病の患者に対する相談支援業務の整備を主導できる施設、具体的には当該都道府県における循環器病対策推進協議会と連携できることとしてございます。
これが総論でございます。
各論に関しては、まず1番として、地域連携に基づく循環器病対策・循環器病患者支援に関する要件になります。
このブルーの中が要件の骨子になります。すなわち、循環器病患者及び家族等に対し、患者の状態や目的に合わせて、入院及び外来でのリハビリテーションを含めた医療・介護・福祉・就労・障害に関する相談支援・連携等を行うことができるというのが、まず各論の1番目の条件でございます。
具体的にどういうことをするのかということになりますが、地域包括ケアシステムをはじめとした医療・介護・福祉の連携に有用なシステム、福祉サービスとの連携及びその情報提供になります。それから、患者が適切な障害福祉制度を利用できるよう、障害認定の支援、療養上の意思決定や問題解決、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の支援ということを具体的な事業として挙げてございます。
それから、2番、これも重要なリハビリテーション等の要件でございますが、急性期から回復期及び維持期まで一貫性を持ったリハビリテーション治療の提供の取組を推進する。
脳血管疾患の場合は、発症後早期からの廃用予防と機能回復を目的とした脳血管リハビリテーションの開始、国際基準に基づいた多職種による評価とそれに基づいた治療計画の策定と説明及び実践、地域の医療・介護・福祉連携体制を構築すること。
心血管疾患の場合には、急性期治療に合わせて、多職種による評価に基づいた心大血管リハビリテーションの開始。それから、重要な心不全再発予防の観点から、回復期以降のリハビリテーション継続可能な施設の開拓。
それから、超高齢化社会への対応と地域包括ケアシステムとの協働として、嚥下障害やフレイルを考慮し、機能維持・再発予防に向けたリハビリテーション適応の見直し。地域リハビリテーション事業、地域包括ケアシステム等の理念共有及びレスパイト(一時中断)への対応ということをリハビリテーションに関しては挙げてございます。
3番目として、循環器病に関する適切な情報提供・相談支援に関する要件でございますが、骨子としては、循環器病に関する疾患、医療、リハビリテーション、介護、心理サポート、就労支援、心機能障害、高次脳機能障害、福祉サービス等に関する適切な情報提供と相談支援が円滑かつ的確に行えるということが要件でございます。
この背景としては、就労支援に関する問題点として、患者が雇用者側の認識の乖離が大きいということ。それから、高次脳機能障害や視覚障害に特化した対応が必要な障害に対するサポートが不足している。それから、患者・介護者はソーシャルサービスと医療サービスの両方の不足があるということで、アクセスのし難さを実感しているということで、社会的関係性の構築やネットワーク・コミュニティーの重要性を訴えていらっしゃるということがあります。さらに、患者と介護者・パートナーとの関係への心理的、社会的サポート及び介護者をターゲットとしたサポートの重要性がございますので、こういった要件になりました。
4番は循環器病の緩和ケアに関する要件でございます。要件としては、脳卒中、心臓病、そのほかの循環器病の患者及び家族等に対して、精神的なケアを含めた適切な緩和ケアの提供、必要な専門領域との連携が可能であり、療養と緩和に関する情報提供及び支援ができる相談窓口が整備されているということが要件でございます。これはこの文章どおりの要件になってございます。
5番、これも重要な循環器病の後遺症を有する者に対する支援に関する要件でございます。要件は短くて、治療早期からの社会復帰を目指した治療計画、介護・福祉・ピアサポート、一対一の対応です。患者会などの利用を支援することができるということで、これは内容的には非常に多いので、全部は読むことができませんけれども、高次機能障害及び心不全症状、狭心症の症状、アダムストークス発作等で極度に生活が制限されるということと、脳血管疾患の場合にはてんかんとか振戦といった症状もあるということです。
それから、心不全の場合は、非常に治療抵抗性に進展する疾患でございますから、後遺症を軽減するためには早期からの評価が必要であるということ。
仮に後遺症が残存していた場合でも、医療・介護・福祉のあらゆる資源を活用して、社会的制限に対して支援が提供できる体制が必要である。この際に必要になるのは、身体障害手帳や精神福祉障害手帳及び介護保険などであるが、こういった申請、社会参加に関して、なかなか個人で患者さん自身ができないので、ピアサポートを含めた支援をするということになります。
あるいは障害者総合支援に関連するような機関や手続の把握とか、患者会等の把握やレスパイトに対応できるような施設の把握、一時中断に対応できるような把握が必要であるということが背景にございます。
6番、これも重要な仕事と治療の両立支援・就労支援ということであります。要件としては、就労を視野に入れ、急性期から回復期、維持期まで一貫した医療連携を支援できる。また、就労に関して、個々の患者の状態に応じた評価ができる。
2番目としては、就労支援・両立支援を両立支援コーディネーターという制度がございますので、この方々と共に事業者及び医療機関と連携しながら取り組むことができるということになります。
こういった患者さんは、治療と仕事の両立支援・就労には患者・家族と医療機関、事業所の連携が不可欠でありますが、それぞれが急性期・回復期・維持期と専門分化されているということで、そこに対して包括的なケアをしていくという考えになります。
また、事業所、特に中小企業においては産業医制度が十分に機能していないということで、こういった連携が難しいということになります。
それから、先ほど申しましたような両立支援コーディネーターがございますので、こういった方々の連携が期待されるということになります。
最後でございますが、小児期・若年期から配慮が必要な循環器病の対策に関する要件でございます。移行期医療ですけれども、小児期・若年期から成人期までの一貫した、脳卒中、心臓病、そのほかの循環器病の診療支援を行っていることが1番。
2番目としては、先天性あるいは小児期発症の脳卒中、心臓病、そのほかの循環器病患者に対して、専門的な立場から医療・福祉両面における情報提供ができるということが要件でございます。
背景に関しては、各種医療機関レベルで小児病院と成人期を扱う病院の連携が実践されているわけですけれども、よりよい体制が求められているということ。
それから、各都道府県に専門医に準ずる知識・技能を持つ一定数の医療従事者及び診療の質を担保する患者数を持つセンターが求められているということで、地域の均てん化といいますか、割と限られていた地域で行われたこういった医療を全ての地域で進めていくことが望ましいということがございます。
特に循環器病の例としては、脳卒中、心臓病、そのほかの循環器病においては、ASTなどの成人先天性疾患が挙げられますが、こういった先天性疾患においては、日本成人先天性心疾患学会でも専門医制度や施設認定を実施しているわけでありますが、そういったところとの連携が重要であるということです。
もう一つは、脳卒中の場合には小児期のもやもや病や脳動静脈奇形というものが成人になって脳梗塞や出血を発症するということで、その辺りの管理、評価ということも重要であろうということで、この2つの要件が定められております。
以上、1番から7番までが各論でございますが、こういった要件を現在策定して報告しているということになります。
以上、厚生労働科研の研究班でのまとめということを報告させていただきました。以上でございます。
○宮本委員長 野出先生、ありがとうございました。
これは厚労省のがん・疾病対策課も参加されて、それから、日本循環器学会、日本脳卒中学会のコアメンバーも入ってすり合わせてまとめてきたものでございます。
野出先生、よろしかったら今の最初の総論のところをもう一度出していただけますか。お願いします。
○野出参考人 これが総論でございます。
ここに書かれていますように、下記の要件を満たす施設において取組を包括的に支援する設備として設置するということになっていまして、先ほど事務局からも説明がありましたように、病院のランクづけというのではなくて、こういう能力のある病院に相談支援をするような窓口として設置するというコンセプトになっています。なおかつ、病院だけがやるのではなくて、地域の核になってやってもらうということで、そういう能力のある病院にこのセンターを置くという形になっております。
各論の7つがございましたね。ここの2ポツの①から⑦というのは、循環器病対策推進基本計画に書き込まれた10の個別施策があるのですけれども、その中で患者さんの相談支援あるいは情報提供に関係した7つそれぞれについて、要件が野出班でまとめられたという形になっております。
以上のような野出先生からの説明で、これをベースに要件ということになっていくのですけれども、野出先生に対して委員のほうから何か御質問、御意見はございますでしょうか。説明も聞いていただいて、大体全貌がお分かりいただけたかなと思いますけれども。
ありがとうございます。
特にございませんようでしたので、ただいまの研究報告を踏まえまして、事務局が令和4年度循環器病総合支援センターモデル事業の公募要綱概要というものを資料5として準備しておりますので、事務局から説明をお願いいたします。
○桑原課長補佐 事務局でございます。
資料5のモデル事業公募要綱案を御覧ください。
特別研究班からの報告書、野出参考人からの御報告の内容を踏まえて、循環器病総合支援センターモデル事業の公募要綱案を作成しております。
応募資格としては、循環器病の患者及び家族の情報提供・相談支援等に対する総合的な取組を実施施設で行うのみならず、都道府県及び地域の中心的な医療機関と連携し、同取組を包括的に支援できることが求められることから、以下の全ての要件を満たす医療機関であることとしています。
その内容としては、脳卒中(脳血管疾患:脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)及び心臓病(心血管疾患:急性心筋梗塞、大動脈解離、慢性心不全など)の急性期も含む入院診療を提供していること。
社会連携に基づく循環器病患者支援、リハビリテーション等の取組、循環器病に関する適切な情報提供・相談支援、循環器病の緩和ケア、循環器病の後遺症を有する者に対する支援、治療と仕事の両立支援・就労支援、小児期・若年期からの配慮が必要な循環器病への対応ができること。
当該都道府県内及び近隣の都道府県内の急性期も含む脳卒中、心臓病、その他の循環器病が行われている施設と連携できること。
また、自施設の所在地がある都道府県と十分に連携ができることとしております。
続いて、事業につきましては、都道府県の循環器病対策推進計画や循環器病対策推進協議会などの議論も踏まえて、自治体や関連する学会等とも連携することを求めております。
具体的な内容としては、電話、メールも含めた循環器病患者・家族の相談支援窓口の設置、地域住民を対象とした循環器病に関する情報提供、普及啓発、地域の医療機関、かかりつけ医を対象とした研修会、勉強会等の開催、相談支援を効率的に行う資材、パンフレットなどの開発・提供、循環器病のデータベース事業が開始した際にはデータベース入力・入力支援、そのほか、総合支援を効率的に行うために必要と考えるものを行っていただきたいと考えております。
また、先ほど野出参考人から御報告いただきました設置要件の内容につきましては、循環器病総合支援センターとなる施設に以下の施策の全てを推進できるように努めていただくことと記載しています。
具体的には、循環器病患者・家族等に対して、患者の状態や目的に合わせた医療・介護・福祉・就労・障害に対する相談支援。療養上の意思決定や問題解決、アドバンス・ケア・プランニング等の情報提供など。急性期から回復期及び維持期(生活期)まで一貫性を持ったリハビリテーション治療の提供などの取組の推進。循環器病に関する超高齢社会の対応と地域包括ケアシステムとの協働。循環器病に関する疾患、治療、リハビリテーション、介護、心理サポート、就労支援、障害、福祉サービス等に関する適切な情報提供と相談支援。循環器病患者・家族等に対して、苦痛やその他の身体的・心理社会的・スピリチュアルな問題への適切な緩和ケアの提供、特に重症例に対し、療養と緩和に関する情報提供及び支援。治療早期からの社会復帰を目指した治療計画、介護・福祉制度の利用とピアサポート・患者会等の紹介と連携の支援。就労を視野に入れた、急性期から維持期まで一貫した医療の連携支援と、個々の患者の状態に応じた就労評価の推進。医療機関と事業所の連携を支える両立支援コーディネーターを活用した就労支援・両立支援。小児期・若年期から成人期までの一貫した循環器病の診療支援。先天性もしくは小児期発症の脳卒中、心臓病その他の循環器病を持つ患者・家族に対して、専門的な立場からの医療・福祉の情報提供を示しています。
公募要綱の概要については以上となります。
○宮本委員長 今、説明をしていただきました。野出班の研究成果を受けての募集要綱になっておりますが、委員の皆様から御質問はございますでしょうか。
どうぞ。
○川勝委員 川勝です。
今、公募要綱を拝見していて、今回の基本計画の3本柱の一番最初、要は知識・予防の普及啓発、知識の啓発というのが別の事業で推進中だと思うのですけれども、それも総合支援センターの事業内容の中に入ってきているのです。
野出先生の先ほどの設置要件の7項目の中にはそれがうたわれていないのですけれども、それは要件として野出班では検討はなさっていないのですか。全く別の事業として展開するということで除外されているのでしょうか。
○宮本委員長 野出先生、お願いします。
○野出参考人 今回は設置要件ということで、既に例えばリハビリテーションやACP、緩和医療や相談支援などを少ししているところであるということで、恐らくこの啓発に関しては、今後もしモデルケースとして選ばれれば、そこで並行して啓発もしていくという理解をしております。したがって、啓発をしていないから要件ではないということでなくて、今まで述べた緩和とか就労支援とは違う考えでこの素案は策定いたしました。
○川勝委員 分かりました。ありがとうございます。
○宮本委員長 野出班で考えていたときも、今、皆さん御覧いただいたものも、内容がてんこ盛りでいっぱいです。実際には循環器病総合支援センターを立ち上げるのはかなりエネルギーが要る話で、何もかにも入れるのはちょっと難しいということで、相談支援に限ろうということにある程度集中したところになっています。
もう一つ、実効性といいますか、モデル事業はぜひ成功していただきたいのですけれども、成功するためには脳卒中や循環器病を診療している診療科の医師たちの思いだけでは成功しません。先ほど野出班の報告書で各都道府県の循環器の対策推進協議会と連携できることということが書いておりましたけれども、行政との連携、それから、もう一つは、病院の中で病院長といいます管理者がかなり本気になってくれないとなかなかできないということで、診療部門と病院管理者と行政とが力を合わせないと成功しないだろうなと考えております。
もう一点、先ほど野出班の報告書にありましたように、これはあくまで病院のランクづけというものではない。1県1大学みたいな県ではこういうところだろうとみんなが想像しやすいのですけれども、大都会においては候補がいっぱいあって、ランクづけのようにこの指定を取り合うということでは困ります。は先ほど言いましたように本当にやってくれるかという実効性が大事ですので、そういう能力がある病院にこういうセンターを設置しようということになったわけです。
事務局、もう一度モデル事業の資料3を見せていただけますか。
一方では、厚労省としては当然こういうものを進める上で拠点的な施設になってほしいという思いがおありだと思うのですけれども、ここの2ポツの「中心的な役割を担う医療機関となる循環器病総合支援センター(仮称)」ということになると、野出班で検討したコンセプトと異なると思います。私としては、ここは「医療機関となる」ではなくて「中心的な役割を担う医療機関に循環器病総合支援センターを配置し」のほうが野出班で検討したコンセプトどおりかなと思うのですけれども、野出先生、いかがですか。
○野出参考人 おっしゃるとおり、どちらかいうと病院の中にそういう部門を設置するということで、病院全体が支援センターというよりも、その部門としてその地域の病院であったり、行政であったり、推進協議会と連携するというニュアンス、意味合いですので、宮本先生がおっしゃったとおりで、私もそんなふうに思います。
○宮本委員長 ここは、厚労省のほうで何か御意見はありますか。
○桑原課長補佐 貴重な意見をいただきありがとうございます。
おっしゃるとおりで、中心的な役割を担う医療機関に配置し、加えて、総合的支援の中で足りていないところもしっかりと推進していただきたいと考えております。
文言につきましては御指摘いただいた内容に検討したいと思います。
ありがとうございます。
○宮本委員長 ありがとうございます。
そうすると、先ほどの資料5の応募要綱をもう一度見せていただけますか。
もちろん厚労省がこれをお考えになったのも、各都道府県がそういう相談をするときにどこに相談していいか分からないからそういう病院をつくりたいということだったのですけれども、そうなりますと、ここは先ほどの話と同じなのですが、下のほう、「循環器病総合支援センターとなる施設は、以下の施策の全てを推進できるよう努めること」というのも、「となる施設は」というのを除いていただいたほうがいいかなと思います。「循環器病総合支援センターは、以下の施策の全てを推進できるように努めること」というのが正確かなと思います。
その上の事業内容のところで「循環器病のデータベース事業が開始した際には、データ入力・入力支援」と書かれているのですが、これは厚労省的にはそういう中心になってほしいという意図なのでしょうけれども、相談支援を行う総合支援センターの業務とはちょっと違うと私は思うのですけれども、これは厚労省的にはどうですか。
○桑原課長補佐 宮本委員長、ありがとうございます。
先ほど宮本委員長からもおっしゃっていただいたように、この総合支援センターの推進のためには病院長を含めて施設全体で取り組んでいただくことが重要だと考えております。この役割が一つのセンターだけで十分にできるかというと、やはり施設全体としての協力が非常に重要だと考えております。ですので、こちらの総合支援センターとなる施設全体に協力していただきたいということも踏まえまして、「となる施設は」ということを入れさせていただいております。
○宮本委員長 それだったら、「循環器病総合支援センターが設置される施設は」とかになると。
○桑原課長補佐 分かりました。「設置される施設は」という形で修正させていただきます。ありがとうございます。
○宮本委員長 あくまでこの事業は脳卒中、心臓病の患者さんの相談支援をするところだということを明確にしないと、もちろん厚労省としては中核的な病院、地域の中心になってもらいたいと。それで、この事業を展開していく上ではそのままハブになっていただきたいという気持ちは分かるのですけれども、このモデル事業のコンセプトが相談支援のことに特化したものであるということはやはり前面に出したほうがいいと思うのです。文言の訂正をお願いできればと思います。
先ほど言いました「データベース事業が開始した際には」というのも、どちらかというとむしろ下のほうに入れたほうがいいかなと。「センターが設置される施設は、以下の施策の全てを推進できるように」というところに入れたほうが、総合支援センターの業務内容ではないのではないかなと思いました。
いかがですか。
○桑原課長補佐 ありがとうございます。今いただいた御意見の内容に修正したいと思います。
○宮本委員長 座長として気になった点はただいま申し上げたとおりでございます。ほかに委員の皆様から何か御意見がございましたら、あとちょっとで終わりますので、好き放題言っていただいたらいいと思いますが、私のモニターで見えている順から言いますと、早坂委員、どうですか。
○早坂委員 私も先ほどの川勝委員と同じ気持ちがあって、予防という言葉が全く入っていないので、どこかに入らないかなと今思いながら見ていました。やはり相談支援の目的というと、再発とか重症化予防というものが大きな目的としてあって、そのために相談支援をするということがあると思うと、どこかに入らないかなというのが一つ思うところです。
予防は別事業だというのもあるのであれば、地域住民への普及啓発という文章があるので、そこに含めることもいいのかもしれないですけれども、予防という言葉は希望したいところです。
○宮本委員長 ありがとうございます。
これが行政の対策とされる場合には別事業でやっているからということになるのですけれども、患者さん目線で言うと、やはり相談支援の中には入ってくるよねというのが今の御意見だと思うのです。また座長で預かって厚労省と検討させていただきたいと思います。
坂田委員、どうでしょうか。
○坂田委員 この公募要綱の内容で相談支援等の重要な部分というのは網羅されていると思います。
実際のところは、例えばそれぞれの地域、都市や地域など、やり方はそれぞれ異なってくると思いますので、今回はモデル事業であるということになれば、ある程度日本のいろいろな地域の置かれている状況というもののそれぞれのモデルになるような形で病院を選ばないといけないのかなという思った次第であります。
1点なのですけれども、今、委員長がおっしゃられましたとおり、今回は相談支援というのが重要な部分ですので、そこを重視ということになると思うのですけれども、以前この基本法に出てきた10項目の中に、やはり登録事業みたいなものも入っていて、それをどの辺までこのセンターがカバーするのかということについてはもう一度確認したいのですけれども、基本的にはこれは総合支援センターなので、総合支援の部分に特化するということで、改めてその認識でよろしいでしょうか。
桑原補佐、どうでしょうか。
○桑原課長補佐 ありがとうございます。
総合支援センターには、データベース事業が始まった際には、データベース入力も中心的に行っていただきたいと考えています。総合支援センターというのは循環器病対策の中核のハブとなるようなところと考えておりますので、循環器病のデータベース事業が開始されましたときにも、全国や各地域の見本となって頂きたいと考えております。循環器病のデータベース事業の開始の際には、総合支援センターの設置された施設に、スタートの時から一緒にデータ入力などを行っていただきたいと考えております。
○坂田委員 宮本先生、そうしたら、基本的には相談支援をきちんとやれるかどうか。さらに、その後、例えばデータベース事業などについても、そういうものを後で行っていける力があるかという感じで選ばせていただくということでよろしいでしょうか。
○宮本委員長 先ほども言いましたけれども、こういうシステムを使ってどういうふうに施策を展開していくかという観点が厚労省には当然おありなのだと思いますが、このモデル事業というのは基本的には患者目線で行うべきもので、それを要件化するというのは私は問題かなと思います。ただ、循環器病総合支援センターが設置された病院というのは当然地域のハブになる病院でないといけないので、そこが登録事業なども地域では推進していくのだというコンセプトはありだと私は思うのでが、それはこの相談支援とは別物かなと。結果的にはそういう病院が事業の展開のハブになるのだろうなと考えていますが、要件とは別かと思います。
ですから、先ほど言いましたように要件からは外して、このセンターが設置される施設ではこういうことを行うというところに入れたらいいのではないかなというのが先ほどの提案でした。
○坂田委員 分かりました。
○宮本委員長 どうぞ。
○桑原課長補佐 事務局でございます。
総合支援センターにつきましては、相談支援も含めて、特別研究班でまとめていただいたような総合的な支援を行っていただきたいと考えております。相談支援はもちろんですが、都道府県と連携をしっかりとって、地域全体として患者さんへの支援能力を上げていただき、地域の循環器病予防、最終的に健康寿命の延伸を目指した、循環器病の対策を担っていただきたいを考えております。その点を付け加えさせていただきます。
○宮本委員長 ありがとうございます。
桑原補佐、基本的にはみんな同じ方向を見ているのです。だから、どこから見ているかによるので、見ているものは同じだと思いますから、よろしくお願いします。
では、木澤委員、お願いします。
○木澤委員 先ほどから予防ということでしたけれども、やはり患者さんや家族の心配事というのは、再発しないかとか障害とどうやって付き合って自立的にやっていくかということなので、ヘルスケアがとても重要な部分ではあると思いますので予防というワードが入ると分かりやすいかと思います。
あと、これは施策の全てということでかなりもりもりになっているので、これができるのは割と病院を横断的に診る人たちとか、あとはある程度体力のある大きな病院ではないとこういったノウハウもないのかなと思っています。ただ、それは実行可能性があるようにするには何かコーディネートができるような人材も必要かなと思いました。
以上です。
○宮本委員長 ありがとうございます。
大切なポイントを言っていただきました。先ほども言いましたように、これはその施設が本気になってやってくれないと、単に人材の雇用予算とかそんなもので終わってしまったら意味がないので、地域のハブとして、その病院としてこういうものをつくっていただくと、施設を認定する上では、病院長あるいは病院長に代わるような人の大きな推進力が必要だと思います。
脳卒中、循環器病の診療している方がその施設の中心にいないと、うまくいかないと思うのです。
中澤委員、お願いします。
○中澤委員 この公募要綱を拝見していて、先ほど先生方がおっしゃっていらっしゃいましたけれども、病院のランクづけではなくて、今まで皆さんがおっしゃったような総合的支援というのは、非常に体力があったり、リーダーシップのある方がいらっしゃったり、いろいろな要素があるとは思うのですが、例えば地方の病院にある地方の自治体であれば手を上げてきたところがしかないという状態の地方がいっぱいあると思うのです。
ただ、都会だったり、例えば循環器に熱心な病院が幾つもあったりするようなところだと、これはたしか自治体が1つの病院を推薦するという形になると思うのですけれども、どの病院を推薦させていただいていいのかというのが自治体の事務方だとよく分からないときが公募要綱だと出てくるのではないかなと思います。どの病院も一生懸命やっていらっしゃるというふうに自治体側からは見えてしまうということもあるので、そういうところが公募要綱のときに、我々が推薦するに当たっては分かりやすい、例えば具体的な事例であったり、どういうふうに工夫したらいいのかは私もよく分からないのですけれども、皆さんがおっしゃるような病院とかの御理解を推薦できるような形の要綱にしていただけると大変助かるなと思います。たくさん手を挙げてこられると、皆さんの熱意と、その中から1つ選んでしまった後の関係性とかをすごく心配するところも出てきたりしますので、そこのところは事務局なりなんなりでよろしくお考えいただければと思います。
○宮本委員長 ありがとうございます。
大変重要なポイントでして、これはもちろん都道府県、行政が指導して、手を挙げていただくといいますか、推薦していただかないといけないのですけれども、ただいまおっしゃったような問題は非常に大切な問題で、私は忘れましたけれども、桑原補佐、たしか応募要綱にも専門学会とも連携しているというのは書いていましたか。
○桑原課長補佐 ありがとうございます。
資料5の事業内容の1行目に「自治体や関連する学会等とも連携しながら」という文言を記載しております。
○宮本委員長 この委員会に脳卒中と循環器の学会を代表するメンバーが1人ずつ入っていますので、お困りのときはまた意見を聞いていただいたらよいと思います。というのは、基本的には各都道府県の循環器病対策推進協議会のメンバーとして、座長等をやっている方がいる病院というのは候補になると思いますし、両学会とも各都道府県に対策推進委員会を置いていますので、そういうメンバーで相談支援の事業についてよく分かっている方が主な対象になるだろうと思う、専門学会との連携、そして、行政との連携をできるところということにまとまるのではないかなと思います。実際に我々のときには、またいろいろ質問をいただいたら、私たちにできる範囲でお答えできると思います。
坂田先生、それでいいですね。
○坂田委員 はい。それで間違っていないと思います。
○宮本委員長 決して学会の意見に従ってほしいというわけではないですので、誤解のないようにお願いいたします。
○中澤委員 ありがとうございます。
○宮本委員長 それでは、川勝委員、御意見がございましたら。
○川勝委員 ありがとうございます。
宮本先生、この段階で好き放題しゃべっていいと今おっしゃられたので、思いっきりしゃべりたいと思います。
仮にこれが発足したとして、患者は、大きな看板が出ました、相談センターができましたというときに、いろいろな相談事をしてくると思うのです。このセンターのメンバーが何名、あとの要綱にもあるのでしょうけれども、本当に対応できる人材を持っていないとパンクすると思うのです。例えば京大病院だったら宮本先生という志が高い院長先生がおられて、やるぞと旗を振られても、職員の方がやらされ感いっぱい、いえ、そんな方がいるとは言いませんよ。僕も京都の出身ですから、すごくいい病院だとよく知っていますけれども、全国いろいろなところで始まったときに、担当になった方が本当に困ってしまったら困ると思うのです。動かなくなる。ですから、全国10施設動いたとしても、その展開後の担当の方に情報が横展開されて、育成アドバイスできるような仕組みをつくっておかないと、申請も尻込みするのではないかなと思うのです。
ですから、都道府県で核となっている病院だからぜひともやってくださいという流れでいってしまうと、患者目線で言うと、相談したいことはいろいろあると思うのです。病気のこと以外に、例えば生活の相談やお金の相談など、本来の人として生活をする患者、それから、家族が一番困るのです。ですから、家族相談がかなり増えると思うのですけれども、そういうことが本当に分かる方を持つセンターをつくっていかなくてはいけないので、そこの人材育成がかなり厳しい。厳しいと言ったらよくないのですけれども、大切だと思うのです。だから、そこまで見据えて公募をかけていかないと、何でもかんでも先ほどのデータ入力も入ってきたら、やらされ感がいっぱいになってしまったらいい事業が失敗すると思うので、そこの辺りをどこかに歯止めをかけるようにというか、いい方策を入れておかないといけないかなと思います。
もう一点、先ほどの予防啓発は、僕は18年間ずっと言い続けてきたのですけれども、この病気はならないことが大事なのです。ならないことを教えなくてはいけない。もしそれが普及すれば、病気になると減るわけですから、このセンターの業務も減っていくわけです。パンクしなくなる。ならないことも、逆に先手を打つ積極的な動きをするセンターの要件としてやはり何かどこかで一言あったほうがいいのかなと思います。
以上2点、ちょっと長くなりましたけれども、よろしくお願いします。
○宮本委員長 ありがとうございました。
予防啓発は複数名の委員の中から指摘がありましたが、何らかの形で取り入れるということを事務局と相談してまとめたいと思います。
桑原補佐、それでよろしいですか。
○桑原課長補佐 ありがとうございます。予防の文言も入れていこうと思います。
具体的には、事業内容の2ポツ目のところで、地域住民を対象とした循環器病に関する予防も含めた情報提供、普及啓発というような形で予防の言葉も入れたいと考えております。
貴重な御意見ありがとうございました。
○宮本委員長 変更点を議事録とともに回覧すると思います。
それと、今、川勝委員から御指摘のあった人材育成の話ですけれども、これは野出班とは違う研究班で私が班長をやっている相談支援に関する班がありまして、早坂委員も入っていただいているのですが、脳卒中、循環器病で相談窓口業務をしていく上でどういう業務が必要かという事業のモデル、ビジネスモデルを提言するための研究班がございまして、そこで2年間かけて報告書が出る予定になっています。
脳卒中分野は、脳卒中相談窓口で行う業務についてはかなり詳しいマニュアルができております。それを実際に実践するのは、決して医師だけではなくて看護師、リハビリに関わる方々、メディカルソーシャルワーカー、ケアマネージャー、栄養士、薬剤師のような多職種がやっていかないと駄目ということで、去年の末に脳卒中学会が中心になって、私が代表理事になって、日本脳卒中医療ケア従事者連合という一般社団法人が立ち上がりました。その法人の社員は個人ではなくて、先ほど言いましたような多職種の団体です。医療ソーシャルワーカーの団体であったり、ケアマネージャーの団体であったり、公益社団法人あるいは一般社団法人が社員として参加して、先ほど申し上げました脳卒中相談窓口で行うマニュアルの作成にも各種の団体が入っていただいています。
そういうような形で、テキストマニュアルとかができていまして、学会でその講習会を今年度から毎年やっていくということで、脳卒中療養相談士という人材を育成していく事になっています。今、川勝委員が言われたことは本当に大切だと思いますので、モデル事業を始めてパンクしないようにということで、いろいろ準備していきたいと思います。
どうぞ。
○坂田委員 今、宮本先生から脳卒中のお立場でお話をいただきました。心臓病も同様、川勝委員がおっしゃられたとおり、パンクするという可能性を考えないといけないと思っておりますが、心臓病の分野はやはり脳卒中の先生方よりまだこれからの部分がございます。理由は2つありまして、一つは冒頭に申し上げましたとおり、循環器学は症状が非常に強く起きているときから治療をスタートしておりますので、今回対象になっている部分についてはまだまだこれからやらなければいけないという総論的な部分と、もう一つは、例えば心筋梗塞や不整脈、弁膜症など、それぞれの病態についてはその後どうしたらいいのかとか、例えば弁については人工弁を入れた後、歯科治療とかどういうことに気をつけないといけないのかとか、そういうことは細かくされておりますが、それを統一した概念で心臓病ということになりますと、やはりまだできていないことがあろうかと思います。
ですので、これは私の予想でありますが、各センターごとにまずやっていくというときに、どういう切り口で少しずつ広げていくかということになるかと思います。この切り口は可能性としては2つあって、一つは心筋梗塞のような病気から入っていって、そこから広げていくという可能性と、もう一つ、心不全という状態がありますが、心臓のポンプ機能の異常が起きて、そして、症状が出ているという人を包括して対象にして、そこから予防に広げていくという幾つかの方法があろうかと思います。それはそれぞれのモデル事業をやられる病院がそれぞれの地域の特性などに合わせてやっていただき、それをこの委員会で見させていただくことでフィードバックしていければなと考えております。
以上です。
○宮本委員長 ありがとうございました。
皆様、御意見いただきましたが、ほかに御意見はございますでしょうか。
初めてにしては結構盛り上がったなと思っております。
よろしいでしょうか。
それでは、本日予定しておりました議事は全て終了いたしました。活発な御議論をありがとうございました。
では、事務局にお返ししたいと思います。連絡事項などをお願いいたします。
○岩佐推進官 委員の皆様方、ありがとうございました。
次回の委員会の開催につきましては、決定次第、御案内をさせていただければと思います。
本日はお忙しい中、御協力いただきましてありがとうございます。
最後に1点確認をさせていただければと思います。
本日、公募要綱につきまして御意見等いただいたところでございますが、本日いただいた御意見を含めて、最終的にこの公募要綱につきましては委員長預かりという形にさせていただきまして、事務局とともに整理をさせていただいてという形で御了承をいただけますでしょうか。その点、確認をさせていただければと思います。
○宮本委員長 申し訳ありません。私がそれをお願いするのを忘れておりました。
先ほど御意見をいただきましたので、それを座長預かりということでまとめさせていただきまして、その結果、大体皆さんコンセンサスになったと思いますので、御連絡させていただくということでよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○宮本委員長 ありがとうございます。
では、事務局の連絡はそれだけですか。
○岩佐推進官 以上でございます。
○宮本委員長 それでは、以上で本日の委員会を終了させていただきたいと思います。
皆様、長時間どうもありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします。
では、これで閉会とさせていただきます。ありがとうございました。