長妻大臣閣議後記者会見概要

H22.7.16(金) 10:50 ~ 11:10 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
閣議と閣僚懇談会、口蹄疫対策本部の第10回目に出席をしてこちらに参りました。

質疑

記者:
資産公開が行われましたが、大臣の資産ですが、お子さんの郵便預金以外はないのですが、どのように受け止められていらっしゃいますか。
大臣:
前回公表させていただいたものと変わっていないということでありまして、それをありのままに書いているわけであります。こういうことであります。
記者:
資産公開制度について改めて大臣の考えられる意義というものをお聞かせ下さい。
大臣:
重要な制度だと思っております。当然、大臣に就任した時、あるいはやめる時にその差がどういう状況になっているのかということで、家族も含めた資産の変化を見ていくと、そして正確に書かなければならないというのがありますので、大変重要な制度だと思っております。先程の質問の中で、私の場合は土地や建物や持ち家がありません。賃貸でずっとお過ごしになる方も増えていると思いますので、特に少ないとも思いませんし多いとも思わないということであります。
記者:
政治家本人については良いけれども家族まで公表する意味があるのかという発言がかつて閣僚の中からもあったのですが、大臣はどうお考えでしょうか。
大臣:
家族もきちんと公表する必要があると思っております。名義を意図を持って移すということがあってはならないわけでありますので、そうであればそういう疑念を持たれないためにも一律全家族を公表するということは問題ないのではないかと思います。
記者:
歴代の閣僚の中でもこれだけ真っ白な資産公開は珍しいと思いますが、改めて、こういった資産内容の方でも大臣が出来るといったことについて、新しい視点を提供するような書類かなと思っているのですが、その辺の観点から受け止めをお願いします。
大臣:
大臣職と言っても国民の皆さんから職責を与えられて、かなりの権限を持つ職でありまして、当然、それが偉い偉くないという考え方ではないと思いますので、そういう意味では、私の友人、知人で同じ位の年の人達から見ても私のような方も非常に多くおられるわけであります。これまでのイメージが「資産家が政治家として大成していく」というようなものがまだまだ払拭出来ていないとすれば、今おっしゃったように、特に変わってはいないと思いますので、普通の範疇の資産であっても政治家として一定の仕事、あるいは権限を持つことが出来るということはこれからは当然のことになるのではないかと思います。
記者:
資産公開の対象に普通預金が含まれていないとかあるようですが、制度上見直していく必要があるとお考えの点はありますでしょうか。
大臣:
不断の見直しは必要だと思います。色々な御議論、御指摘などを受けて、それが本当に必要であると考えれば見直していくということが重要だと思います。何よりも重要なのは疑念を持たれないと、この内閣では皆さんがきちんとやっておられるわけでありますので、そうであれば疑念を持たれるということがあるとすれば不本意だと思いますので、御指摘がある部分がたくさんあればその都度不断に見直していくということはどんどんやるべきだと思います。
記者:
昨日、小沢前幹事長が検察審査会から「不起訴不当」という判断を受けたのですが、これについての受け止めをお願いします。
大臣:
ある意味では司法当局の判断の範疇に入る話だと思いますので、昨日の今日の段階で私からその判断についてどうこう申し上げるというのは差し控えたいと思います。
記者:
明日から改正臓器移植法が施行されますが、これについて何か大臣の方から国民に伝えたいことなどはありますでしょうか。
大臣:
このように「あなたの意思で救える命があります」というパンフレットで臓器提供意思表示カードが付いたものをコンビニなどでも広くおいていただいて、この建物の地下1階のコンビニにも置いてあります。色々な長い議論がありまして、明日から施行ということになったわけであります。ただ、まだまだ広報が徹底されていないという御指摘もいただいていますので、さらに広報をしていきたいと思います。
記者:
関連してですが、子どもの脳死判定による臓器移植が可能になったのですが、医療体制が救命の部分についても脳死判定の部分についても貧弱であるという状況で行っても大丈夫なのかという声がありますが、この辺についてはどのようにお考えでしょうか。
大臣:
もちろん脳死判定等については慎重にも慎重を期すということが大前提になってくると思っております。そういう意味ではそういう考え方で各関係者が進めていただいているものだと考えているところであります。今おっしゃられたような小児医療等の全体の体制については、産婦人科、救急外来ということで、一定の診療報酬の措置も致しておりますので、ここについては集中的にさらに整備をし続けるというような意思を持っておりますので、それについてはそういう形で取り組んでいきたいと思います。
記者:
大臣はご家族で、もしも自分が脳死になられた時に臓器を提供するかどうかというお話し合いはされていますでしょうか。
大臣:
今まではそういう話はしたことがありませんが、臓器移植の議論が国会で行われているころ、その中身については議論をしたことがあります。本人の意思などについての話はしたことはありません。
記者:
小沢前幹事長の政治資金を巡ることについてですが、野党側は証人喚問を求め、国会での説明が必要ということを言っていますが、大臣御自身は小沢前幹事長の国会で説明をする必要性はどのようにお考えでしょうか。
大臣:
これは御本人が一義的には判断されることだと思います。当然、重要政治家でありますから、日々色々な質問を受ける機会があると思いますので、その時にきちんと説明をするということが、どの政治家にもあてはまることですが、必要であると考えます。
記者:
「日々説明をする機会がある」とおっしゃいましたが、幹事長の時とは違って記者の質問を受ける定例的な場面がないのですが、だからこそ野党側は国会でちゃんと説明を求めているのですが、これについてはいかがでしょうか。
大臣:
幹事長という職ではないでしょうから定期的な記者会見はないのでしょうが、当然、取材なども行かれる方もいると思いますので、そういう形で適正に答えていくということだと思います。
記者:
「不起訴不当」ということが示された民意をどういう風にお感じになりますか。
大臣:
適正な手続で判断が成されているということでありますので、それについてある意味では行政の責任者の私が良い悪いというような評価をする立場にはないと思います。
記者:
昨日、中央労働委員会がバイク便のメッセンジャーについて「労働者性がある」「個人請負ではない」と、「労働者性があるから団体交渉に応じろ」というような命令を出しました。それは厚生労働省で、「メッセンジャーは労働者である」という通達を出していまして、それに沿ったものですが、個人請負という形の働き方が増える中で、中央労働委員会は労働者性有りという命令を出すのですが、それが司法の場に移ると全部ひっくり返るという状況が続いています。労働者保護の観点から、厚生労働省は個人請負についてどのようにお考えでしょうか。
大臣:
非常に重要な問題だと思います。今の案件のみならず個人請負というのは他の形態でもあるわけでありますので、今回そういう議論があったわけですので、私としても役所から詳細に話を聞いて、どういう考え方で臨めば良いのかもう一度整理をしたいと思います。
記者:
小沢さんの話ですが、取材などの場で適切に応じれば良いのではないかというお考えを示していますが、国会である必要性についてどのようにお考えでしょうか。
大臣:
御本人が判断をされることだと思いますので、今後の色々な推移というのも司法の次の段階がどういう判断がなされるか、節目節目があると思いますので、その時にまずは取材などもありましょうからそこでお話になるということだと思います。
記者:
今日の閣僚懇談会で概算要求の基準についてお話があったかと思いますが、どのような説明があったのかということと、厚生労働省についてはどんなお話があったのかお願いします。
大臣:
閣僚懇談会で概算要求についての意見交換のような形です。「こうします」という方針があって、それについて意見を言うのではなくて、どういう考え方が良いでしょうという趣旨で閣僚が発言をされたということでありまして、特に厚生労働省分野であれだこれだというような議論はありませんでした。
記者:
基本的な大枠、考え方が示されたというわけではないのでしょうか。
大臣:
そうではありません。
記者:
大臣の方からは何か概算要求について御発言はされたのでしょうか。
大臣:
非常に予算が大きい役所でありますので、これについて私も兼ねてから申し上げているように、無駄遣いや社会保障給付にしても不正などもあるわけですので、そういうことは厳しくやって参りますというような趣旨の発言は致しました。
記者:
概算要求の考え方ですが、基本的にシーリングといういわゆる上限を決めてという方向は変わっていないでしょうか。
大臣:
今日の議論ではそういうことも話は一切ありませんでした。今日の議論を受けて、財政当局が一つの目安をいずれ出すのではないかということで、そこでまた議論をするのではないかと思います。
記者:
国家戦略局について、政治主導の一つの目玉だったと思いますが、役割が縮小されるということになっています。政治主導を今後どのように進めていくのかお考えをお願いします。
大臣:
国家戦略局を設置する法案が今回のねじれの現象の中で通過の目途が立たないということで一つの考え方の整理をされたと理解をしております。ある意味ではこれまでも菅総理が当時国家戦略担当大臣の時も総理に対する助言、あるいは特命事項を実施をするということはなされておりましたので、基本的にそういう考え方でそれを進めていくと、さらに権限を持つ形は法案ということがなければいけませんので、それについては見通しが立たなくなったということで一つの整理をしたと受け止めています。 1点だけ、昨日と一昨日に硫黄島に行って参りまして、総理から特命チームを作って防衛省と関係各省庁と協議をして収集のスピードを速めるという御指示があったということも申し添えておきます。

(了)