武見大臣会見概要

(令和6年4月23日(火)9:42~9:48 院内大臣室前)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
 先ほど、岸田総理をトップとする「令和6年能登半島地震復旧・復興支援本部」が開催されました。私からは3点報告しております。まず、介護・障害福祉サービスの復旧に向けて、予備費も活用しつつ、被災地の社会福祉施設等に応援職員派遣や、仮設住宅内等に高齢者・障害者等に対する総合相談、そして食事や入浴等を提供するデイサービス機能など、総合的な機能を有するサポート拠点、地域コミュニティ拠点と呼んでおりますが、その設置に係る財政支援を行うことなどの取組を進めます。2つ目に、被災者の健康を守るため、現在、被災された在宅の要介護高齢者等に対し、「被災高齢者等把握事業」を活用して、ケアマネジャーによる個別訪問等を実施しているほか、応急仮設住宅に入居した被災者等に対し、「被災者見守り・相談支援等事業」を活用して、見守りや日常生活上の相談支援等を実施しているところです。被災者にアウトリーチで寄り添い、適切な支援に繋げてまいります。また、石川県において実施されている、住宅半壊以上の被災をした高齢者世帯等を対象とする新たな交付金制度については、本日、被災者生活再建支援金の受給者で高齢者のいる世帯に対し、家財への支援としてプッシュ型で50万円の給付を開始しました。なお、本日の閣議においては予備費の使用が決定され、厚生労働省関係では、先ほどご説明した介護・障害福祉サービス機能の復旧支援について計16億円が措置されました。このうち8億円がデイサービスで、食事や浴室を設置するための費用として使われます。厚生労働省としては、この予備費も有効活用しつつ、引き続き総力を挙げて被災地の復旧・復興支援に取り組んでまいります。

質疑

記者:
小林製薬の紅麹サプリメントにおける問題について伺います。問題発覚から22日で1か月が経過しましたが、健康被害とサプリ摂取との因果関係は不明なままで、不安が広がっています。改めて、原因究明と再発防止策の検討の進捗状況を教えてください。また厚生労働省は19日、紅麹原料からプベルル酸のほかに通常は原料に含まれない複数の化合物が検出されたと発表されましたが、具体的な数と物質名を教えてください。公表されない場合はその理由について教えてください。
大臣:
小林製薬の紅麹を使用した食品との関連が疑われる健康被害については、現在、国立医薬品食品衛生研究所と連携し、プベルル酸を含む原因となり得る物質を網羅的に検索するなど原因究明に向けて取り組んでいます。4月19日には原因究明に係る工程の説明を行いました。その中で、プベルル酸以外に想定されていなかった複数の物質の存在が確認されたことも公表しました。厚生労働省としては、今回の事案について原因究明に取り組むとともに、関係省庁とも連携しながら、再発防止のために食品衛生法体系においていかなる施策が必要か検討しているところです。繰り返しになりますが、19日の事務方の会見は工程の説明が主目的であり、検出作業の途中であるため、検出数や物質名はまだお答えする段階ではありません。いずれにせよ、原因究明の進捗状況については引き続き、新たな事実が分かり次第、公表してまいります。
記者:
賃金のジェンダー格差についてお伺いします。賃金の男女のジェンダー格差を解消し女性活躍を推進するため、政府が関係省庁を集めプロジェクトチームを近く設置するとのことですが、初会合の日程やチーム内で厚労省はどのような課題にどう対応していくか、今後の方針について教えてください。
大臣:
男女間の賃金格差については、長期的には縮小傾向にあるものの、女性管理職比率の低さや男女間の勤続年数の違い等を反映して、依然として差異が大きく、その是正は重要な課題だと認識しています。是正に当たっては、業種による違いの大きさも踏まえて、各業界の実情に応じたきめ細かい対応が重要であると考えています。なおご指摘のチームについて、報道は認識していますが、現時点でまだ具体的には決定していないと承知しています。いずれにしても厚生労働省としては、業所管省庁等とも連携しつつ、女性の職業生活における活躍推進に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えています。

(了)