塩崎大臣閣議後記者会見概要

H28.1.29(金)10:35 ~ 10:44 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。まず、有効求人倍率について御報告申し上げたいと思います。平成27年12月の総務省発表の完全失業率でありますが、前月と同水準の3.3パーセントになりました。私どもが発表しております有効求人倍率は、前月から0.02ポイント上昇いたしまして1.27倍、平成3年12月以来24年ぶりに高い水準となりました。現在の雇用情勢は着実に改善が進んでおりますが、一方で、アメリカの金融政策が正常化に向けて進んでいるわけでありまして、加えて中国などの新興国等の景気の下振れによる雇用のリスクがあり得るわけであります。私どもとしては、一億総活躍社会実現に向けて、平成28年度予算案に必要な施策を計上し、正社員化の促進や多様な働き方の推進をはじめ、女性・若者・高齢者・障害者等、あらゆる方々の活躍推進、子育て・介護分野などにおける人材確保の推進等に全力で取り組んでまいりたいと思います。私からは以上であります。

質疑

記者:
甘利大臣が昨日、大臣室などで金銭を受け取っていたことを明らかにして、辞任されましたが、閣僚のお一人として受け止めをお願いいたします。
大臣:
今、御指摘のような件で辞任をされたということで、大変残念な思いであります。甘利大臣は、この3年間、アベノミクスの推進役、TPPの交渉役として活躍をされたわけで、その実績は実績として高く評価をされるべきだと私は思っております。しかし、今回、甘利大臣御自身が明らかにされたような観点から身を引くという決断をされたということでありますので、大変残念ではありますが、国政のスムーズな進展という観点でお引きになられたわけでありますから、それを受けて私どもは国政を前に進めていく、さらに強力に進めていくという責任を果たしていかなければならないと思います。
記者:
フィリピンでの遺骨収集についておうかがいします。今、両陛下がフィリピンを御訪問されていますが、フィリピンにはいまだ37万柱の御遺骨が残されていると言われています。また、フィリピンでの遺骨収集は、混入問題などもあって中断されていますが、今後どのように進めていくのか教えてください。
大臣:
これは平成22年に、収容した御遺骨にフィリピン人のものが混じっているのではという報道がございました。遺骨収集の事業をその時中断して、専門家による検証を行った結果、混入しているという事実は認められなかったわけであります。このことはまず、皆様方にも御認識をいただきたいということが1点。もちろん、この遺骨収集が大変大事な事業で、私ども厚生労働省が責任をもって進めなければいけないことでありますので、外交ルートを通じて、フィリピン政府と協議を鋭意行っていまして、できる限り早期に再開したいと考えながら、今交渉を加速しているところでございます。
記者:
再開のめどとかはあるのでしょうか。
大臣:
まだ議論を重ねているところでありますので、タイミングを具体的には申し上げられませんが、できる限り早期に再開できるように私どもとしては力を尽くしてまいりたいと思っております。
記者:
追加で、これまでの政府の遺骨収集の取組というのは十分であったかどうか、大臣はどうお考えでしょうか。
大臣:
これについては、今回、議員立法でさらに加速せよということも、戦後70年の節目に当たって、立法という形でその意思が立法府の方から示されているわけでありますが、私どもとしてはできる限りのことは厚生労働省としてもやってまいりましたが、さらにそれを加速するということは大事なことだと思っていますので、議員立法の成立を待ちたいと思っています。
記者:
甘利大臣の辞任の件でお願いします。先ほど大臣がおっしゃったように、アベノミクスやTPPなどを担当されてきた甘利大臣が辞任ということによって、政権に与える影響などはどのようなものがあると思われるでしょうか。
大臣:
これは先ほど申し上げたように、これまで進めてきた政策が国政として滞ることがないように自ら身を引くという決断をされたわけですから、私たちはなお一層、これまで以上に努力を、国政に注力して、滞ることが決してないようにしていくというのが責務だと思っています。
記者:
関連なんですけれども、今回の件を受けて、国会の審議日程等には影響があってきて、今後も懸念がありますけれども、それについてはどのようにお考えでしょうか。
大臣:
これは国会で決めていただくことなので、私どもがうんぬんする話ではございませんが、私どもとしては提案している平成28年度の予算案が年度内に成立して、年度当初からスムーズな執行を出来るようにしていくということが、まず第一の責任であり、また、もちろん予算関連を含めて、国民生活に影響が出ないようにしていくために全力を尽くして、努力していきたいと思っています。
記者:
関連してなんですけれども、甘利大臣の後任に新たに石原新大臣が着任されるわけでありますけれども、石原新大臣が経済政策の司令塔になるということで、経済政策だとか、政権運営や国会運営にどういった影響があるとお考えでしょうか。
大臣:
これは安倍総理が人事権を持ってお決めになることでありますから、この人事の下で私たちは最善を尽くして、経済再生、あるいはTPPはもちろんでしょうが、さらには私どもにとって、非常に大きい社会保障改革であるとか、一体改革の担当もお受けになられるでしょうから、そういうことであれば、私どもとの連携を一層密にしていく、滞りなきように、あるいはさらに政策立案、遂行が加速されるように努力していくしかないと思います。

(了)