田村大臣閣議後記者会見概要

H26.3.11(火)9:37 ~ 9:47 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。今日は私の方から冒頭2点御報告をさせていただきます。まず第1点でありますが、本日東日本大震災から3年を迎えることになりました。今なお、仮設住宅等々、ふるさとに戻れない方々が多数おられるわけでありまして、本当にお見舞いを申し上げる次第でありますし、またお亡くなりになられた方々には心から御冥福を申し上げます。私もこれまで被災地を訪問させていただいてきたわけでありますけれども、被災された方々のお話をお伺いをしながら、被災者の健康確保でありますとか、心のケア、更には雇用対策や医療介護体制の整備、こういうものに力を尽くしてまいりました。この4月からもですね、被災地の子供達への支援の強化でありますとか、福祉や医療、介護、人材確保への支援など、新たな取組を開始するところであります。今後とも、被災された皆様方、心に寄り添いながら、私自身も復興大臣の一人として頑張っていく所存でございます。スピード感を持って復興に向かってまいりたいと思っております。また、東京電力福島第一原子力発電所の事故への対応も重要な課題でございます。国民の皆様に安心していただけるよう、発電所の作業や除染作業等に従事する方々の放射線障害防止や、食品の安全確保にも努めてまいりたいというふうに考えております。続きまして、本日閣議決定されました法律、「労働安全衛生法の一部を改正する法律案」及び「労働者派遣事業の適正な運用の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案」、この2法案が閣議決定をされましたことの御報告を申し上げます。以上でございます。

質疑

記者:
STAP細胞についてですけれども、論文の共同著者の教授が論文の取下げを他の方に提案されているということで問題になっていますけれども、こうした一連のSTAP細胞の問題についてのお受け止めと、理研(理化学研究所)に対してはどのような対応を望まれるかというところをお願いします。
大臣:
若山教授が記者会見されて、論文の出し直し、撤回等々を御提案されているということであります。共同研究者といいますか、論文の制作もされたわけでありまして、そういう意味では大変重い記者会見だというふうに伺いました。しかし、STAP細胞という素晴らしい技術というものを発表されたわけでありまして、この論文を信じたいという思いも我々強いわけでありますので、早く理化学研究所の方でも、これは調査して報告されるということでございますから、その調査報告を出していただきないなと、そういうようなことですね。
記者:
労働者派遣法の改正についてですが、大臣は今国会の中で待遇改善・キャリアアップにつながるものだとおっしゃってました。改めてですね、改正のねらいと今後一体どうやって、どうして労働者の待遇改善になるのか、一言いただければと思います。
大臣:
今般ですね、3年という期間制限の中で、その後雇用安定措置ということでですね、一つは派遣先への直接雇用の依頼、それから派遣元との無期雇用の契約というのも入っておりますし、併せて次の職場、これは派遣でありますけれども、こういうものも確保していくと。更にその他というところでですね、これは紹介予定派遣も含めていろんな措置を講ずるということで、これは義務でありますので3年で終わりということではなくてその後のこともしっかりと派遣元の会社に義務を負っていただく。同時にですね、やはり例えば計画的な教育訓練でありますとか、それからキャリア・コンサルティングといいますか、アドバイスをしっかりやる。本人がどういうものを望んでいて、どのような形でこれから働いていきたいかというようなことをしっかりとアドバイスしていくということでありまして、そういうキャリア・コンサルティングも含めたことをですね、派遣元にしっかりと責任を持ってもらうという文言も入れさせていただきました。一方で、派遣先に対しましてもですね、福利厚生でありますとか、それから教育訓練でありますとか、これは配慮をしてくれということでありますけれども、配慮をしていただくというような中においてそういうようなことも入れさせていただいたわけであります。いずれにいたしましても今般は派遣会社に関しましても届出制というものをやめて許可制一本にしていくということでございますから、派遣会社も労働者の方々のですね、やはりキャリア形成に一定の責任を持っていただけるような、そういうような体制を我々としてもですね、許可制の中において組むわけでありまして、そのような種々の対応の中においてですね、労働者の方々がキャリアアップを図っていただけるような、他にもキャリアアップのためのいろんな助成金もありますから、そういうものも含めてですね、今般の法改正のねらいということで法案を提出させていただいたわけであります。
記者:
先週一部報道であったんですが、拉致(らち)被害者に対する年金の増額という報道がありまして、これについての事実関係は。
大臣:
これは内閣官房の方でチームを作ってやっていただいておられるみたいでありますけれども、我が省の方からは誰もその中には出ておりません、メンバーとしては。そのような下でちょっと確認をさせていただきましたが、年金に関しては上乗せみたいな話はですね、話し合われていないということでございますので、そのようなことを今検討を現在されておられるということはないようであります。
記者:
震災関連なんですけれども、震災で親を失った子供達が数多くいてですね、こうした子供達の支援ですとか、あるいは育ての親が最近疲れてきているですとか、疲労が溜まってきているという話もちょっとありまして、こうした方々への支援ということについては今後国としてどう対応されますか。
大臣:
親を亡くされた方々、特に幼くして亡くされた方々の心にですね、非常に大きな傷を背負われてですね、今なお頑張っておられるわけでありまして、そういうような子供達に対してはより丁寧に対応していくということで、いろんな相談等とも含めてですね、対応するというようなことを考えております。また併せて、今なお避難をされながら過ごしておられるような、そういうようなお子さんを持った家庭に対してもですね、例えば子育ての相談でありますとか、そういうようなところはしっかりと、あと専門的な知識をお持ちであるようなところに対してのアクセスですね、そういうようなものもですね、しっかりお手伝いできるような形でですね、対応させていただくというような形の中においてやはり子供達はですね、本来ならば外で遊びたいというような思いの中でですね、遊べない地域のお子さんもおられたということで、福島に関しましては遊具ですよね、大きな遊具をこれを使えるような形で「安心こども基金」からお金を出していたんですが、来年度に向かっては3県でですね、大型遊具等々、これを使えるような形で対応しようというようなことも事業の中に入れさせていただいておりますので、そういうような形の中でですね、早く被災地のお子さん方がですね、元気を取り戻していただきたいなと、そんな思いの下で来年度に向かってもですね、しっかりと事業は進めてまいりたいと考えております。
記者:
ちょっと遅らばせながらなんですけれども、就職試験の手数料を取っている件について、現状まだ厚労省の法律としては採用選考の手数料というのは取ってもいいんだということになっております。個別対応をこれからも続けていくおつもりでしょうか。
大臣:
先般そういうような報道があった企業には、一応こちらの方から指導をさせていただいたわけであります。今対応をいろいろと検討していただいておるというような報道があるわけでありますが、基本的には手数料を取ること自体、それを取って例えば会社の中での収益に上げるというようなことは、やってもらっては困るわけでございまして、そういうことは差し控えるようにというようなお願いはさせていただいておるわけであります。ただ、手数料を取ったものをどのような形で扱うということによっては法律に引っかからない場合もあるということでありますので、そこは我々もよくよくチェックをしていかなければならないというふうに思いますが、いずれにいたしましても、我が省としては会社の面接等々で手数料を取られるということになると、全てとは言いませんけれども、多くの企業がそういうことをやられますと、その会社にいろんな意味でチャレンジしようと思っている学生の方々がお金をかけて会社の面接等々の試験を受けなきゃいけないという話になりますと、これは就職をしようという方々に対しては一つの阻害になるわけでありますので、そういうことが起こらないように我々としては注意喚起をしていかなければならないと思っております。
記者:
改正をするというか、スキームの組み直しをするという必要性はお感じにはなっていないと。
大臣:
今の制度の中でもある程度防げる話だと思ってますが、もし広がりが出てくるというようなことがあれば、他の何らかの対応はしなければならないなという意識は持っております。

(了)