閣議後記者会見概要

H21.04.17(金)08:50 ~ 08:55 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
閣議については特別ご報告することはございません。

質疑

記者:
年金についてですが、納付率が現状のままであれば、厚生年金が将来、現役収入の50%を割り込むという試算が明らかになりました。どのように受け止めていらっしゃいますか。
大臣:
それは何度も言っておりますが、様々な前提があるわけです。経済成長率は、あなたはどうみてますか。出生率は低い方の数字を使っていて、今はもっと高くなっています。これは30年後の先の姿を書いているので、納付率だけが問題ではないのです。全てについてそれを言いますと、シミュレーションですから、全部どうですかという話になるのです。一定の前提を置いて、一定のやり方でしたらこうなりますよということなのです。16年改正というのは、負担があまりに増えませんよ、受け取りがあまりに減りませんよ、細かい数字もあります、積立金も活用しますよ、その為に国庫負担を2分の1にしますよというものです。そこでどかっと3分の1から2分の1に増やすので、そういう全体像を捉えての議論です。それから、そもそも国民皆年金ですよね。税金とある意味同じで、皆払うのが当たり前で、100%を目指すべきなのですよ。ただ、困った人たちは免除しますけれども。片一方で、一生懸命に、苦しい生活の中で保険料を払っている人がいる。片一方はそうでない、というのはこれは良くないので、どなたが政権を取ろうと、どなたが大臣をやろうと100%を目指すのが当たり前じゃないですか。だから、そういうキャンペーンを張るべきであって、65%で永遠にいきます、63%で永遠にいきますという話では無いだろうと思います。そういう努力はコンビニで保険料を払えるようにしたり、様々な努力をしていますから、全体的に我々はやっぱり上げる努力をしていくということなのです。あくまでシミュレーションですから、前提の置き方ということなので、今後、財政検証のやり方をどのようにするかまた検討すれば良いと思っています。
記者:
100%を目指すというのは当然だと、ところが現状は65%ということで、どうして財政検証を65%で計算して、こういうふうになってしまいますという警鐘を鳴らすような発表の仕方はできなかったのでしょうか。
大臣:
財政検証には、いろいろな前提となっている65%、80%、90%という数字で試算しているものもありました。今後の検討課題ということで、Aシナリオ、Bシナリオ、Cシナリオくらいを行ってもいいと思います。ですが、ABCにどの数字を置くかで、高めの数字を政策目標として80%ということが決められているわけですが、それは何年も前からその数字が決まっているものであり、突然出てきた数字ではありませんので、あまり納付率だけに注目してそれがどう動いたからどうだというより、全体の年金をいかにして持続可能なものにするのかという議論を積極的に行いたいと思います。
記者:
いったん凍結されていた、地方の合同庁舎の建設が再び始まるということですが、厚生労働省の所管を含め、国の出先機関の統廃合問題にまだ結論が出ていないうちに合同庁舎の建設を始めるのは議論の後退なのではないのかという意見もあるのですが。
大臣:
これは全体の地方と中央の役割負担をどうするかということで、まさにハローワークですとか、労働局をどうするのかということもあります。そういうことを見ながら、具体的にどこの建設があって決まっていないのに早回しで行ってということであれば、きちんと精査をして問題があれば対処したいと思います。
記者:
奈良の社会保険事務所の処分が遅れていると思うのですが、これについては。
大臣:
これは今調査中です。国権の最高機関は国会ですから、そこできちんと答弁していることはフォローアップをしてください。

(了)