閣議後記者会見概要

H20.08.05(火)10:55~11:06 省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
閣議ですが、平成20年度版の厚生労働白書について私の方からご報告いたしました。今後の社会保障のあるべき姿、国民の関心が非常に高くなっている中で、国民の目線に立ち、国民が安心して暮らせるような社会保障についての議論がその中に盛り込まれております。それから、昨年12月から行っておりました「人生85年ビジョン懇談会」の内容もそこに含まれております。
それから、閣議の後に地方分権改革推進本部が行われました。そこで国の出先機関の見直しに関する中間報告について委員長の丹羽さんからご説明がございまして、今後役所の利害にとらわれることなく政治的リーダーシップを発揮して、先頭に立って改革に取り組むということで会議を終えました。私の方からは以上です。

質疑

記者:
今日鴨下副大臣が就任されるということで、新布陣での抱負をお聞かせ下さい。
大臣:
先ほどの閣議で、副大臣2名、1名は鴨下一郎前環境大臣、そして、もう一名は参議院公明党の渡辺孝男さんです。このお二方が先ほどの閣議で人事が決定いたしまして、午後皇居において認証式を経た上で正式に副大臣になるということです。お二方とも大変力のある方ですので、スクラムを組んでこの困難な社会保障、そして厚生労働行政の改革に取り組んで行って成果を上げたいと思っております。
記者:
今日の未明に最低賃金の小委員会が今年の目安を固めましたが、大臣の評価はいかがでしょうか。
大臣:
労使双方も含めて、この小委員会でしっかり議論をして一定の成果が得られたものと思っております。様々な面で目配りはしておりまして、地域の格差にも非常に目配りがしてありますし、それで、私はこういう形での数字は大変なご努力でまとめていただいたというのは評価をしたいと思っておりますので、これを基準にきちんと対応を決めていきたいと考えております。
記者:
先ほどの閣議の後に総理とお会いになっていたようですが、どういった話をされていたのですか。
大臣:
それは改造内閣で社会保障の問題が一番ある意味で大きいということで、今お話しました副大臣の人事が固まりましたので、チームワークを組んできちんとやろうという話を申しあげて、その他改造内閣の発足に当たってきちんと新体制を前に進めるために厚生労働行政分野でどういうふうにやるべきかということを少し話しをしてきました。
記者:
「厚生労働行政在り方懇談会(仮称)」を官邸主導でという一部報道もありましたが、その件に関して大臣はどうお考えでしょうか。
大臣:
7月までに「5つの安心プラン」を作れと、それでその最後に厚生労働行政の改革をなすべきだというのがありまして、総理が会見で有識者も含めて改革のための委員会を作るということでしたので、トヨタの相談役の奥田さんを座長にして、一応の形で厚生労働省から大臣と事務次官が入る形で人選を終えたところですが、改造内閣の発足に当たり福田総理と町村官房長官と私と議論しまして、これはやはり、私自身は外の人を座長に据えて、座長主導でやっていただくので、そういう意味ではきちんとやれると思いますが、いろいろな誤解があったり、また、厚生労働省の中に置いてきちんとできるのかという批判も一定の意見でありますから、そういうことも踏まえて、官房長官と私と共管するという形で変えたいということで、その事務的な手続きに入っております。それで、一つのモデルは防衛省の改革の場合に東京電力の南さんを座長にして同じような形でやったのですが、事務局を内閣の官邸の方に置いて、これを機会に場合によってはメンバーを増やすかなということで今調整を進めているところです。一番大事なのは成果が上がることですから、そういう形できちんと対応していきたいと思っております。
記者:
前回流れた初会合は、いつ頃予定しているのでしょう。
大臣:
できれば今週いっぱいにやりたいと思っておりますけど、広島、長崎その他行事が立て込んでおりますし、メンバーの先生方のご予定もありますので、できれば今週中ということで調整をしております。
記者:
8月15日の終戦の日に大臣ご自身、靖国神社へ参拝されるお考えはありますでしょうか。
大臣:
今のところまだ何も決定しておりません。
記者:
鴨下副大臣の起用なのですけれども、今回の副大臣人事の目玉ということなのですが、この狙いと、後、役割分担をどういうふうにお考えになっているかお願いします。
大臣:
役割分担その他については、これはまだ正式な認証式が行われておりませんので正式に認証された上でまた議論したいと思っております。今回の人事は、私が前から申し上げているように、この大きな厚生労働省と厚生労働行政を考えると全力でやっても、とてもじゃないけどやはり一人の大臣では一人24時間しかないわけですから大変だということで、前から三人くらい大臣が必要な省であるということを申し上げておりますので、そういうことから言えば大変な戦力の補強ということになりますから、そういう方向でチームワークを組んでやれるように今日の午後以降、役割分担含めて考えたいと思っております。
記者:
靖国神社参拝の件ですけれども、閣僚として靖国参拝することについては一般論としてどのようにお考えでしょうか。
大臣:
それは各人の自由です。それは各人の自由ですから、政府がはたふることでもなければ、閣僚だからどうだっていうことでもないと思いますから、各人が自分の信念に基づいて自由に決定すれば良いと思います。
記者:
副大臣の役割分担についてですけれども、大臣として具体的なイメージ、構想はありますか。
大臣:
それはだから午後正式に決まってから検討するということです。
記者:
原爆症問題なのですけれども、安倍首相がちょうど見直しを示してからちょうど一年が経つのですけれども、改めてこの問題について今いかがお考えでしょうか。
大臣:
あれ以降精力的に努力をして認定する人達の数が10倍に増えました。1800人、それから、今もかなりのスピードで認定を進めております。やはりご高齢でありますし、時間との戦いということがありますから、できるだけそういうふうに認めたいし、それから、新しい認定基準の下でも総合的な判断で認定できるということになっております。しかし、片一方では司法の判断があります。司法の判断は判断で下されている。それは全く無視するわけにはいきません。それを尊重しながら、どういう形で舵を切って、三権分立ですから、司法の判断を無視して勝手に行政がやるわけにはいかないので、基本的には一人でも多くの方をご高齢でもあるし、ご支援申し上げるという観点からやっていきたいと思っております。その方針は変わっておりません。
記者:
有識者懇談会を官邸に移すという話ですが、これは、内閣改造を受けた後に官房長官と検討されて決まったと。
大臣:
内閣改造前後で、とにかく先程から申し上げておりますように、7月いっぱいに「5つの安心プラン」をまとめよということで、どだい時間的に非常にタイトでありましたから。人選含めて、初会合だって8月1日にやっと開けるというようなことであるし、細かい、こういうことまで細かく決めなさい、どこの省に置きなさい、どういう場所に置きなさい、何人メンバー決めなさいなんてことは全部全く決まっていないことでありましたので。それで総理の記者会見の発言を元にして、私自身は、やはり外の方が主導してやるべきだということで座長に奥田さんを置いて、外の方主導ということでやりましたから、実質的には。厚生労働省の中に置こうと、官邸の中に置こうと、きちんとした成果が上がる事が問題であって、要するに、厚生労働省の中にあるから全く改革できなくて、官邸に移したら改革ができるなんてものではなくて、官邸に移して、官邸の抵抗勢力に押さえつけられたら却って悪いです。そういうこともあるのです。だから、そういうことを大きく問題にするのではなくて、成果が出るか出ないか、それに尽きます。どれだけ官邸の中の官僚機構と戦ってきたかこの一年間。それは下手すると厚生労働省の中で、例えば、私の直属の改革推進室があったり、年金の作業委員会があったり、これはバァッと動いています。医療ビジョンを見たら分かるでしょう。作業委員会だって動いているじゃないですか。官邸に置いていた機関が動かないということだってわるわけですよ。だから、私一人がやった方がいいのか、町村さんと私と二人でやった方が先に進むのか、それは二人でやる以上先に進めるべきであるし、私はだからあまりそういうことをどっちにおくかが問題ではなくて、きちんと改革するかという成果の問題ですから、私が申し上げたいことは良く分かると思います。

(了)