閣議後記者会見概要

H16.08.10(火)10:25~10:35 省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
今日の閣議におきましては、総務大臣から一般職の職員の給与についての人事院の報告及び勧告について、報告がございました。それから中川経済産業大臣から関西電力株式会社美浜発電所3号機の事故につきましての報告がございました。それから外務大臣臨時代理の官房長官からベネズエラ・ボリバル共和国大統領罷免国民投票に対する緊急無償資金協力について発言がございまして、それから竹中内閣特命担当大臣から経済財政諮問会議における集中審議につきまして、教育の基本的あり方、人間力の強化に向けた取組み、国から地方への加速、社会保障の一体的見直し等、官から民への徹底、予算制度改革の推進などを取り上げていきたいということでございます。以上でございます。

質疑

記者:
全ての人、閣僚の方にお聞きしているのでお聞きしますが、8月15日かその前後に靖国神社に参拝されるご予定というのはございますか。
大臣:
私はありません。
記者:
中国で行われたサッカーのアジアカップなんですけれども、一部の中国人のサポーターから反日的な騒ぎがあったんですけれども、この問題と小泉首相の靖国参拝との関連について大臣としてどう思われますか。
大臣:
中国におきます一部の皆さん方の言動につきましては、これは私は中国の方全部がそうだというふうにはとっておりません。ごく一部の、非常にサッカーに対する熱心な皆さん方が、勢い余ってと申しますか、そうしたところから熱心であるがゆえに多少過激になられたということであって、ああいうことがあったから中国の国民の皆さんが全てそういうふうに思っているというふうには私は思っておりません。従って小泉総理の問題とも直接関係はない、と私は思っております。
記者:
一般論として、閣僚の靖国神社への参拝についてどのようにお考えでしょうか。どのようにあるべきかと。
大臣:
個人でお行きになりますのは個人の立場でありますから、それぞれの信念にもとづいて行動されるものと思っております。
記者:
年金一元化で最近大臣は日本の社会にあった日本式というか日本的な一元化を考えているんだというご発言をされていると思いますけれども、もう少し詳しくどのようにお考えなんでしょうか。
大臣:
私も具体的に固まっているわけではございません。それで今一元化というふうに言われましたときに、これは先輩国としてスウェーデンがあるものですから、何かスウェーデン方式の一元化を日本も目指すのではないか、あるいはそうすべきではないかといったような議論が中心になるわけです。私はスウェーデン方式で良い面もあるとは思っておりますけれども、ただ1つスウェーデン方式といいますのは同じ世代の中での所得再配分機能というのが無いわけです。ですから一元化をして、例えば高額所得の医師だとか弁護士さんだとかというような人は保険料も高いけれども、その代わりに老後の年金というのはものすごく高くなるわけです。中堅サラリーマンのところは下がるということになる。若い世代の皆さん方にお願いをして、多少のご負担が上がることを一つお許しを頂きたいということで、少子高齢社会の中で若い皆さん方にお願いをしなければならないわけですから、同じ世代の中で生きる人達の間の所得再配分というのもやはり見なければならない。それを高額所得者はそれだけ年金も高くていいですよ、所得の少ない人は少ないですよというのでは年金としての意味はないというふうに私は思っております。従いまして、そうしたところを改善をしたものにしていかなければならないというふうに考えておりますので、まさしく私は日本式のものをみんなでどう考えていくかということなんだろうというふうに思っております。一昨日テレビで申し上げました通り、やはりまずは基礎年金あたりのところから骨格を厚生年金も国民年金も同じような組み立て方に変えていく、一つの考え方のもとに整理をしていくといったところからスタートをするというのが、一元化に向けた方向性として私は望ましいのではないかというふうに、これは厚生労働省で決まったわけでもなく、個人的な見解として私は思っております。で、その上に2階部分をいったい作るのか作らないのか、これはいろいろとあると思いますけれども、2階部分につきましてもこれはいっしょに作っていこうと。今まで国民年金にお入りになっている皆さんも同じようにしていこうというふうな行き方も私は出来ると思うんですが、そのときに一番大きな問題になりますのは、国民年金にお入りになっていた皆さん方の保険料は厚生年金の皆さん方の倍額を払っていただいて、年金額は同じとならざるを得ない、そこをご理解をいただけるかどうかということが一番難しいところだと。それともう一つは3号被保険者すなわちサラリーマンの奥さんの保険料をいったいどうしていくのかということも大変大きな問題になる。それは連合がおっしゃるように国と企業とで粗々賄ってほしいということがなかなかそううまくいくのかどうか。経営者側はそれに対してどう考えるか。この3号被保険者の保険料、現在出してもらうと大体どれくらいになるかというと、1兆5000億くらいになると思っておりますが、かなり多額なんですね。だからこれを誰が負担をするのかといった問題もあると思います。そんな問題を解決していかなくてはなりませんから、一度にどこがということは言い難い状況でございますけれども、組み立ての考え方からまず同じにしていくというところからスタートして、それを積み重ねていくという行き方が一番いいのではないかというふうに私は思っております。

(了)