閣議後記者会見概要

H16.04.09(金)9:19~9:30 参議院議員食堂

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
今日の閣議におきましては、平成15年度版の原子力安全白書につきまして、内閣府担当特命大臣から報告がございました。この1点だけでございます。総理から発言がございまして、イラクにおける3人の拉致された人たちの問題につきまして、事実関係を関係省庁協力をして、明らかにしてもらいたい、そして3人を救出するために全力をあげるというお話がございました。そして官房長官を中心にしまして対策本部をつくることにしたと、こういうお話でございました。そのままの言葉ではございません。そういう趣旨のご発言でございました。以上でございます。

質疑

記者:
イラクの問題についてですけども、事件のそのものに対する大臣のご所見と、自衛隊の撤退の要求をされてるようですが、その辺を含めた今後の対応についてのお考えをお聞かせください。
大臣:
3人の方々が拉致をされたということにつきましては、イラクの復興のために人道的立場から協力していた人たちであり、特に若い人たちでありまして、この人達に対して拉致をするというのはまことに遺憾千万、許し難いことだというふうに思っております。即刻この人達の解放を行って、そして日本に対してお詫びをすべきであるとそういうふうに思っております。全貌がまだ明らかでないところがございますので、各省庁協力をしまして、全力をあげてその関係と背後関係を明確にして、救出にあたらなければならないというふうに思っております。自衛隊との関係を向こうの方は言ってるようでございますが、自衛隊もまたイラクの人道的な立場から復興に行ってるわけであります。自衛隊の皆さん方は、その任務を遂行されることが当然だというふうに思っております。
記者:
厚生労働省として、この方達のために何か出来ることがあるかというお考えはございますでしょうか。
大臣:
そうですね、私も昨夜から何か出来ることがあるのかどうか考えてきたわけでございますが、今後の動向によりますけれども、もしも医療チーム等が必要になる可能性があれば、直ちに我々としてもそのことに対応しなければならないというふうに思っております。
記者:
自衛隊の方針ですが、3人に危害が加えられた場合でも、基本的には方針は変わらないと。
大臣:
それは3人に危害が加えられないようにどうするかということを、やはり最大限に考えていかなければなりません。
記者:
ちょっと話が変わりますが、年金の民主党案が提出されましたけれども、改めてあの案に対するご所見を伺いたいのですが。
大臣:
一つの案をまとめるという作業は大変な作業でありまして、それぞれ意見の違う人の年金に対する案を一つにまとめられたということに対しては、私は敬意を表したいというふうに思っております。しかしもう少し全貌が明らかになりませんので、もう少し詳しくやはりご説明をいただく必要があるのではないかというふうに思っております。特に数字として明らかになっておりますのは13.58パーセントの保険料を現状のままにして、そして3パーセントの消費税を導入する。そして50パーセントの給付を可能にする。その他はいわゆる基礎年金の部分と申しますか、いわゆる保障部分が大体6万6千円ということを言っておみえになりますので、数字として出ておりますのはそれくらいでございます。手本にしておみえになりますスウェーデン方式を基にして私たちも考える以外にないわけでありますから、このスウェーデン方式とも完全に一致しているわけではありませんけれども、これらを参考にして考えますと50パーセント台を維持するためには、かなりの消費税を導入しないと50パーセントには難しいのではないかと。なかなか3パーセントでは難しいのではないかと予測をいたしております。しかしもう少しご説明があれば、そこは解決する問題だというふうに思っております。私は年金の最も基本的な考え方であります、いわゆる所得再配分機能というものがあるか、ないかというところが一番の違いだというふうに理解をいたしております。我々の今まで続けてまいりました年金制度というのは世代間における助け合い、そして同一世代内における助け合い、それが原点になっているわけであります。世代間の助け合いをする以上、世代内におきましても助け合いがあるのが当然だというふうに思っておりますが、そこが世代内におきましては掛け金をした額だけ戻ってくるということになりましたら、そういたしますと中所得それ以下、その少し下くらいのところは非常に厳しい年金になる可能性があるというふうに私は思います。そこにそれがマイナスにならないだけの保障をそこに導入するのであるということになりますと、3パーセントでは済まないということになってくるのではないかというふうに想像いたしますけれども、そこは想像の域を出ません。ここまでお作り上げになったわけでありますから、もう少しご説明をいただくことを期待をいたしているところでございます。
記者:
またイラクに戻るのですけれども、政府がとるべき救出の方法というか、どういったスタンスで臨むべきだというふうにお考えでしょうか。
大臣:
それはまだなかなか分かりませんし、また明らかに出来ることではないというふうに思いますが、全力を挙げてやらなければいけないことだと思っております。
記者:
イラク情勢が年金審議に与える影響というのは、ご心配の方いかがでしょうか。
大臣:
これも今後の状況によりまして分かりません。情勢が緊迫すればあらゆることに影響が与えるということは当然あり得る、そう思います。しかしこのイラクの情勢は人命に関わることでありますから、何事にも最優先してこの解決のためにどう取り組むかということだというふうに考えております。

(了)