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2018年1月26日 第158回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

老健局老人保健課

○日時

平成30年1月26日(金)16:00〜19:00


○場所

ベルサール半蔵門 ホール(2階)
東京都千代田区麹町1−6−4


○出席者

安部、安藤、井口、石田、石本、伊藤、稲葉、井上、大西、小原、齋藤(訓)、齊藤(秀)、佐藤、鈴木、瀬戸、武久、田中、田部井、東、福田(福田(貢)参考人)、堀田、本多、松田(敬称略)

○議題

1.平成30年度介護報酬改定に向けて(介護報酬改定案について)
2.その他

○議事

○鈴木老人保健課長 それでは、定刻より若干早いですですが、委員の皆様方はおそろいでございますので、第158回「社会保障審議会介護給付費分科会」を開催させていただきます。

 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席賜りましてまことにありがとうございます。

 本日の委員の出席状況ですが、亀井委員、河村委員より御欠席の連絡をいただいております。

 また、福田富一委員にかわり、福田貢参考人に御出席をいただいております。

 以上により、本日は22名の委員に御出席いただいておりますので、社会保障審議会介護給付費分科会として成立することを御報告いたします。

 それでは、冒頭のカメラ撮影はここまでとさせていただきます。撤収方、御協力をよろしくお願いいたします。

(カメラ退室)

○鈴木老人保健課長 では、以降の進行は田中分科会長にお願いいたします。

○田中分科会長 皆さん、こんにちは。

 本日は、平成30年度の介護報酬改定案について議論を行います。事務局より、資料の確認をお願いします。

○鈴木老人保健課長 それでは、事務局より資料の確認をさせていただきます。

 まず、議事次第と委員名簿がございます。

 その後ろ、資料1、「平成30年度介護報酬改定の主な事項について」。

 それから資料2、「介護報酬の算定構造」表。

 これが、資料としてついております。

 それ以外、資料1〜4番まで資料をつけさせていただいております。

 それから、それにプラスいたしまして諮問書がございます。

 それから、別紙に「平成30年度介護報酬改定、介護報酬の見直し案」。

 また、別途、本日提出している資料の一部訂正に関する資料をお配りさせていただいております。

 資料の不足等がございましたら、事務局のほうにお申しつけください。以上です。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 早速、議事次第に沿って進めてまいります。本日は、事務局より厚生労働大臣から社会保障審議会長への諮問書が提出されております。これに対する当分科会の意見を、報告書という形で取りまとめなくてはなりません。

 事務局より、資料について説明をお願いします。

○鈴木老人保健課長 それでは、資料について説明させていただきます。

 諮問書につきましては今回の改定を全部載せておりますが、今回の改定の主な事項につきまして、別紙1をもとに御説明させていただきます。

 まず、別紙1を開けていただきまして1ページでございますが、今回の「平成30年度介護報酬改定の概要」ということになっております。

 今回、改定率0.54%というふうになりまして、今回の改定につきましては4つの柱によって回答を行っているということになります。

 まず1つ目は「地域包括ケアシステムの推進」、2番目が「自立支援・重度化防止に資する質の高い介護サービスの実現」、3番目が「多様な人材の確保と生産性の向上」、4番目が「介護サービスの適正化・重点化を通じた制度の安定性・持続可能性の確保」、この4つでございます。

 開けていただきまして、それぞれの柱に沿って主な事項につきましてまとめておりますので説明させていただきます。

 まず2ページ目でございますが、今回の中重度者の在宅要介護者、それから居住系サービス利用者、特養の入居者の医療ニーズへの対応ということで、まず2ページにありますのが、特にターミナルの実施が多いような訪問看護ステーションといったところ、それから看護職員を手厚く配置しているグループホーム等々につきまして、今回新たな加算を設けているということでございます。

 「訪問看護」につきましては、特にターミナルケアの加算の算定者が年に5名以上のステーションといったところにつきまして、新たな加算を新設したところでございます。

 それから、認知症の共同生活介護、いわゆるグループホームにつきましては、これまで訪問看護ステーションとの連携について評価をしておりましたが、今回、新たに2番、医療連携体制加算(II)、それから(III)という形で、1つはグループホームの中に看護職員を常勤換算で1名以上配置した場合、(II)、(III)の場合ですと、看護師を常勤換算で1名以上配置している場合、それぞれ加算を設けさせていただいております。

 それから、3点目の「特定施設入居者生活介護」でございますが、これにつきましてはたんの吸引などのケアを行っている事業者を評価するとともに、今回、医療提供施設を退院・退所して入居する際の医療提供施設との連携等に関する評価を創設するということにしております。

 これは、これまでの審議報告のまとめでは、ここに入居継続支援加算とありますが、以前は医療的ケア提供加算というふうに書いておりましたが、今回こういった形の名称の変更をさせていただいたところでございます。

 続きまして、3ページがターミナル、特にケアマネの関係でございますが、主治医等と居宅サービス事業者へ情報提供をするケアマネ事業所についての評価ということで、特に今回はいわゆるがん末の関係において、そういった主治医の助言を得ることを前提としてサービス担当者会議等の招集を不要とするなど、いわゆる要件緩和をするということと、それからターミナルの場合、ターミナル期に通常よりも頻回な訪問により利用者の状態の変化やサービスの必要性を把握するといったことを行って、なおかつ関係者に対して情報提供を行った場合、そういったものにつきまして新たにターミナルケアマネジメント加算ということで新設をさせていただいております。

 続きまして、4ページでございます。4ページは特養の医療ニーズの対応でございますが、まず第1点目といたしましては、現在、配置医師が特養の中でいらっしゃいますが、大体は非常勤、日中というところでございますので、今回、配置医師が施設の求めに応じ、早朝・夜間・深夜、そういったところに訪問して診療を行った場合については、別途、配置医師緊急対応時加算という形で加算を設けさせていただいております。

 また、こういった配置医師の体制をきちんととっているようなところも含めて、医療体制がしっかりしているところにつきましては、新たに死亡日の前日、または前々日及び死亡日につきまして、これまで算定があります看取り介護加算につきまして新たな評価を上乗せするというような形で対応しているところでございます。

 5ページが「医療・介護の役割分担と連携の一層の推進」ということで、これにつきましてはケアマネの関係でございますが、今まで入院時につきましてはケアマネから病院のほうに情報提供をした場合につきまして、7日以内ということで評価をしておりましたが、今回はさらに早期に情報提供した場合について新たな加算を評価しているところでございまして、ここにつきましては3日以内に行った場合について新たに評価したところでございます。

 なお、これまで行っておりました情報提供方法ですが、これにつきましては方法は問わないということにしております。

 それから、2番目の「〇」になります。今度は退院のところでございますが、退院につきましては医療機関が行いますケアカンファレンスといったものに参加する、もしくはカンファレンスに参加せずに医療機関から情報をもらって、いわゆるケアプランを作成するということについて評価を行っておりましたが、今回はまず初回の手間を明確に評価するということと、やはり情報だけではなくてきちんとカンファレンスに出席するというところにつきまして評価をすることで、評価の加重を若干変えているということで、改定後につきましてはそこの四角にあるような形にするということにしております。

 それから、特定事業者加算につきましては、さらに医療機関と総合的に連携する事業所を評価するということで、特定事業者加算(IV)を新設する。これにつきましては、31年からの施行になります。

 続きまして、6ページでございます。今度は医療機関のリハビリテーションと、介護のリハビリテーションとの連携ということになります。これまで医療保険でリハビリテーションを提供している病院、診療所が新たに介護保険のリハビリテーションを開始するということについて、今回それがしやすいように面積要件、人員要件、企業の共有、そういったものを見直して、なるべく外来のリハビリテーションでも介護のリハビリテーションが行えるような基準の緩和を行うということにさせていただいております。

 ただし、これにつきましては注2にありますとおり、1時間以上2時間未満のいわゆる短時間リハに限るというふうにさせていただきます。

 それから、7ページになります。7ページにつきましてはリハの続きでございますが、要件のリハビリテーション、介護保険のリハビリテーション、それぞれリハビリテーション計画書をつくることになりますけれども、これにつきまして共通項目がかなり重複していることに鑑みて、互換性を持った様式を今回改めて作成するということ、それを用いて介護側で計画を立ててもきちんと評価をするということになります。

 それから、8ページでございます。8ページは、今回の「介護医療院」の関係でございます。

 介護医療院につきましては1番目の「〇」のところにありますが、今回、介護療養病床、特に療養病床機能強化型のA、B相当のサービスをそのまま引き継ぐI型、それから老人保健施設相当のサービスを引き継ぐII型、この2つのサービスが提供されるように人員・設備・運営基準について今回、新たな基準を設けているところでございます。

 基準の詳細につきましては若干小さくなりますが、右側のほうのボックスにあるような形で考えております。

 さらに、今回、介護療養型医療施設等から介護医療院の転換について、左下のアにあります基準の緩和、これにつきましては従来、介護療養型老人保健施設でも行っておりました療養室の面積、それから廊下幅の基準の緩和化ですとか、それ以外にも転換するに当たり配慮が必要な事項についての基準の緩和を行うということ。

 それから、転換後の加算といたしまして、こういった療養病床等から介護医療院へ転換した場合、転換前後におけます内容変更等々、いわゆる転換に伴う雑多な業務といったものを評価するということから、最初に転換した時期を起算日として、1年間に限り算定可能な加算を創設する。これにつきましては、時限として平成33年3月末までということにしております。

 それから、9ページになります。これは、ケアマネジメントの今度は質の向上と公正中立性の確保ということになります。

 これにつきまして、第1番目といたしましてはこれまでの議論にもありましたが、主任ケアマネジャーであることをいわゆる管理者の要件とすると。ただし、その間、3年間の経過措置期間を設けるということにしております。

 それから、2つ目の「〇」にありますが、利用者につきましてケアマネがきちんとケアプランに位置づける居宅サービス事業所が複数の事業所の紹介を求めることが可能であることですとか、ケアプランにきちんと当該事業所を位置づけた理由を求めることが可能であることを説明する。そういったことを義務づけて、これを怠った場合につきましては減算をするというような形にしております。

 続きまして、10ページになります。「認知症の人への対応の強化」ということになります。

 まず第1点に挙げておりますのは、先ほど申しました認知症グループホームに対しますいわゆる看護師、もしくは看護職員の手厚い配置の評価になります。

 それから、認知症の介護につきましてほかのサービスで行っておりましたが、まだ当該サービスで横並びで入っていなかった、ここにありますのは認知症専門ケア加算、これにつきましては短期入所生活介護、もしくは短期入所療養介護について、それぞれ横並びということで追加をするということ。

 それから、その下にありますいわゆる若年性の認知症の対応につきまして、これまで入っておりませんでしたが、小多機、看多機、それから特定、そういったところにも横並びで入れるということで、対象施設の拡大を図るということになっております。

 それから11ページですが、口腔衛生と栄養の関係でございます。口腔衛生と栄養の関係につきまして、まず口腔につきましては一番上にありますが、歯科医師または歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、いわゆる介護職員に対して技術的助言及び指導を行う。これにつきましては、これまで施設系にあった加算でございますが、これを施設系だけではなくて居住系サービスまで拡大するということになります。

 それから、その次の次になりますが、これは栄養の関係でございますが、利用者に対しまして栄養士以外の介護職員でも実施可能なスクリーニング方法を行って、きちんと情報を共有するというようなものにつきまして栄養スクリーニング加算として、これは各種通所系、居住系、多機能型サービス全てでございますが、そういった加算を創設するというものです。

 それから、施設系サービスについて、低栄養のリスクが高い入所者に対して多職種共同で計画をつくり、それに対してきちんと支援をするというようなものにつきまして、低栄養リスク改善加算として今回新たな新設を行うこととしております。

 それから、12ページが地域共生社会の実現ということでございますが、地域共生社会につきましては前回、法律のほうでこれを進めていくということになりましたので、今回基準のところにありますが、特に訪問介護、通所介護、短期入所生活介護につきまして、障害福祉制度の指定を受けた事業所であれば、いわゆる共生型の介護保険の指定を受けられるものとするというのが基本です。

 ただし、この場合の報酬につきましてはマル1にありますとおり、障害者が高齢となる際の対応という制度の趣旨を踏まえて、おおむね障害福祉におけます報酬の水準を担保するということ。それからもう一つは、やはり介護保険の事業所として人員配置基準等を満たしていないということから、若干の区別を行うということにしております。

 この例で挙げておりますが、障害福祉制度の生活介護事業所がいわゆる要介護者へデイサービスを行う場合につきましては、所定の点数に100分の93を乗じた単位数ということにさせていただいております。

 それ以外に、今回こういった共生型のサービスの事業所の中に生活相談員を配置し、かつ地域に貢献する活動を実施している場合については、生活相談員配置等加算ということで1日13単位を新設しています。

 続きまして、13ページになります。ここからは自立支援、重度化防止の関係です。

 まず第1に、「リハビリテーションに関する医師の関与の強化」ということで、審議会の議論のときにも出させていただきましたが、医師の明確、詳細な指示がある場合と、ない場合ということで、その後の自立度はやはり指示があったほうが自立度は高いということに鑑みまして、今回、医師の詳細な指示に基づくリハビリテーションの提供を要件とするということで、それを要件としてさらに細かく、手厚く評価するということで、これまでの訪問リハビリテーション、通所リハビリテーションのリハビリテーションマネジメント加算(I)(II)をこのような形で少し細分化し、評価の点数を変えているということになります。

 それから、リハビリテーションマネジメント加算につきましては、これまで通常の要介護者のみでございましたが、要支援者のリハビリテーションについても行うということで、予防のほうにもリハマネ加算というものを今回新設したところになります。

 続きまして、14ページでございます。14ページと15ページは同じような形になりますが、まず14ページはいわゆる事業所評価加算、アウトカム評価としての事業所評価加算でございますが、これまで介護予防通所リハビリテーションで設けていたものでございますけれども、これを介護予防訪問リハビリテーションにも設けて、いわゆるアウトカム評価を導入するというものでございます。

 それから、15ページは通所リハビリテーションに用いられておりました、いわゆる生活行為向上リハビリテーション加算につきまして、介護予防の通所リハビリテーションにも設け、こういったアウトカムの評価を予防にも入れるということにさせていただいているところでございます。

 続きまして、16ページになります。外部のリハビリ専門職等との連携でございますが、これにつきましてこれまで訪問介護、定期巡回、それから小多機、これにつきましては外部の特に訪問リハビリテーション、通所リハビリテーションのPTOTSTと連携してサービス計画を立てた場合について評価がありましたが、今回はPTが在籍する場所をリハビリテーションを実施している医療提供施設、例えば医療機関もしくは老健、そういったところにも拡大をするということで対象の拡大を図ったところでございます。

 加えまして、リハビリテーション専門職等が利用者宅を訪問することが難しい場合、前者の場合につきましてはヘルパーと、それからリハ職が、ともに利用者宅のほうに行くというのが前提でございますが、それが難しい場合につきましては外部のリハビリテーション事業所等のリハビリテーション専門職の助言を受けた上で、その計画を作成することでも可能とする。

 ただし、この助言を受けるためには、通所リハ等のサービス提供の場においてリハ職等がその当該利用者を見ていること、もしくはICTを活用して動画等で利用者の状態を把握して助言を行う。こういった場合につきまして、新たな加算を設けて算定できるようにしたというところになります。

 それから、17ページになります。17ページが外部のリハ専門職との関係で、特に今回は訪問介護の関係でございます。訪問介護の中の身体介護と生活援助の関係でございますが、今回は訪問介護の自立支援の機能を高める観点から、まずは身体介護と生活援助の内容を規定している通知、いわゆる老計第10号でございますが、これについて身体介護として行われる「自立生活支援のための見守り的援助」、これにつきまして内容を明確化させるというものが第1点でございます。

 それから、2点目といたしましてはこういった自立支援・重度化防止に資する訪問介護を推進するという形から、身体介護と生活援助の報酬に下記のような形で報酬にめり張りをつけるということをさせていただいております。

 続きまして、18ページになります。18ページはいわゆる訪問介護の関係で、訪問介護の回数が多いケースについての対応ということになりますが、統計学的に見て通常のケアプランとかけ離れた回数、基本的には全国平均利用回数プラス2SDを考えておりますが、そういった場合につきましてはケアマネジャーは市町村にケアプランを届け出るということをする。

 それから、その届け出を受けた市町村につきましては、地域ケア会議の開催によってその内容を検証し、利用者の自立支援・重度化防止、地域資源の有効活用等々の観点からサービス内容について検証を行って、必要があれば是正を促すということで、これに基づいて自立支援・重度化防止を目指すということにしております。

 ただし、この2SDの基準につきましては、平成30年4月に国が定め、10月から施行ということにさせていただきます。

19ページは、今度はいわゆる通所介護のアウトカム評価の導入でございますが、通所介護事業所におきまして日常生活動作、ADLの維持、または改善の度合いが一定の水準を超えた場合に新たに評価をするということになります。

 算定要件につきましてはここにありますが、簡単に申しますとこの2番目にありますが、利用者20名以上であること、もしくはそれ以外にもそういった方々の中で要介護度が3、4または5である方々が一定以上ある。もしくは、初回の要介護認定・要支援認定があった方、この方々はどちらかというと状態が不安定で、すぐに状態がよくなるというような変化が起きやすいということがありますので、そういった方々が15%以下である等々について、こういった基準を設けてこれらの基準を満たす事業所については、下記にありますADL維持等加算ということで、これが体制加算として算定できるものというふうにしているところでございます。

 続きまして、20ページでございます。20ページは褥瘡の関係と、それから排泄の関係になります。

 まず、褥瘡の関係につきましては、介護老人福祉施設及び介護老人保健施設において、こういった褥瘡に関してこれまで改定検証委員会の中の「介護保険制度におけるサービスの質の評価に関する調査研究事業」において明らかになりましたモニタリング指標を用いてきちんと評価を行い、その結果、きちんと計画をつくり、ケアを実施するということを行った場合につきましては、褥瘡マネジメント加算を算定できることとしております。

 また、排泄につきましては、排泄に介護を要する利用者のうち、そういった身体の向上ですとか、環境の調整等によって排泄にかかる要介護状態は軽減できると医師、または適宜医師と連携した看護師が判断した場合、そういったものについてきちんと評価を行って、それに対して支援を行った場合について排泄支援加算ということで算定を可能とするものでございます。

 それから、21ページが身体拘束等の適正化ということで、これまでも身体拘束未実施減算というものは実際に1日当たり5単位の減算がありましたが、これをさらに適正化することとしておりまして、特に今回、見直しの基準にありますが、委員会の開催の義務づけですとか、あとは研修を実施する等々によって要件を厳格にさせて、そのかわりこれについて行っていない場合につきましては、この前の5単位から10%減算ということにさせていただいているところでございます。

 続きまして、22ページからがまた新しく変わりますが、いわゆる人材確保と生産性の向上の関係でございます。

22ページが、「生活援助の担い手の拡大」ということになります。これまで訪問介護事業所におきまして身体介護・生活援助を行っていただいておりましたが、特に介護福祉士等につきましては身体介護を中心に行っていただくということで、今回、生活援助中心の方につきましては人材の裾野を広げて広い担い手を確保するという観点から、これまで初任者研修といたしまして行っていただいておりました130以上の研修、これは求めないんですが、これよりも短い研修を修了した方が生活援助中心型を行っていただくということで裾野を広げる方向で今回考えたところでございます。

 続きまして23ページ、介護ロボットの活用でございます。介護ロボットにつきましては、今回、夜間の見守り機器の導入により、いわゆる夜間の介護職員の業務の軽減が一定程度図れたということに鑑みまして、今回、現行の夜勤職員廃止加算の要件を、これまでは1名分の人員を多く配置している場合としておりましたが、今回は超勤加算0.9年分ということで、若干その人員の緩和を行ったということにしております。こういったことで、今後介護ロボットについても導入を図っていきたいと思っております。

 続きまして、24ページであります。24ページは、定期巡回型のオペレーターの専任要件の緩和でございますが、これまでも夜間・早朝につきましてはオペレーターの専任要件については緩和をしておりましたが、今回、日中についても緩和を行うこととしております。

 また、その場合につきまして、2つ目の「・」にありますとおり、きちんとオペレーターの集約を認めるですとか、こういった要件を課すことによって日中でも可能とすることにしております。

 それから、25ページはICTを使ったリハビリテーション会議の参加というものになります。リハビリテーションにつきましては、リハビリテーション会議は医師が参加をするということになっておりましたが、この医師の参加についてかなりハードルが高いというような御意見もあったところなので、今回は医師の参加の方法につきまして訪問だけではなくテレビ電話等を活用して、ICTを活用した場合についてもよいこととして基準を緩和するということにさせていただいております。

 なお、審議報告の中には、看護のICTの活用をした死亡診断に係る評価というものがございましたが、関係の制度等の状況を踏まえまして今回は対応しないということにさせていただきたいと思っております。

 それから、26ページになります。「地域密着型サービスの運営推進会議等の開催方法・開催頻度の見直し」でございますが、これまでこの地域密着型の運営推進会議の頻度につきましては、各サービスで統一性が図られていなかったということに鑑みまして、今回それを統一させるということで、特に定期巡回の関係につきましては、他の宿泊を伴わないサービスにあわせて年4回から年2回にするということで緩和をしたところでございます。

27ページからが適正化の関係でございますが、まず第1に「福祉用具貸与の価格の上限設定等」です。これにつきましては、前回の法改正のときにももう議論されておりましたので、それを具体化するということで、今回このような形で上限設定をさせていただくということにしております。上限設定につきましては商品ごとに行って、全国平均、貸与価格プラス1SDを上限とするということ。31年度以降の新商品についても、3カ月に1度の頻度で同様の取り扱いをするということ。平成31年度以降もおおむね1年に1度の頻度で見直しをする。それから、月平均100件以上の貸与件数がある商品について適用する等、こういったもので施行後の実態も踏まえつつ実施していくということにしているところでございます。

 続きまして28ページ、今回は集合住宅の関係でございます。集合住宅につきましてはこれまで減算がかけられておりましたが、今回につきましては集合住宅の減算のかかる対象につきまして、これまでは養護老人ホームですとか軽費老人ホーム、有料老人ホーム、サ高住等に限っておりましたが、これを一般の住宅、いわゆる集合住宅系、団地ですとか集合住宅にも対象を拡大するということと、それから事業所と同一敷地内または隣接する敷地内にある建物につきましては収支状況等を鑑みまして、1カ月当たり50人以上そういった建物に居住する利用者がいる場合につきましては、減算幅を10%から15%に引き上げるということにさせていただいております。

 また、定期巡回・随時対応型訪問介護につきましては、これは包括報酬ですのでこれまで600単位ということになっておりましたが、特に今回の同一敷地内に利用者が50人以上いる場合につきましては900単位の減算ということにさせていただいております。

 なお、この一番下の「〇」にありますが、一部の利用者において、利用者の全てが同一敷地内または隣接する敷地内に所在する建物に住居しているような実態があることも踏まえまして、今回、定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、正当な理由がある場合を除き、地域の利用者に対してもサービスを行わなければいけないことを明確化させていただきます。

 それから、29ページも集合住宅関係でございますが、集合住宅にかかる減算および区分支給限度額との見直しでございます。これは会計検査院のほうからも指摘がございまして、集合住宅減算がかかった場合のほうが同じ金額でも回数がふえるということがございますので、公平性の観点から今回、当該加算の適用を受ける者については受ける前の値段、減算する前の単位数を用いて区分支給限度額を計算するということにさせていただいているところでございます。

 続きまして、30ページになります。30ページは、訪問看護の関係でサービスの提供内容を踏まえた訪問看護、特に今回につきましては訪問看護ステーションから提供されますいわゆるPTOTSTからの訪問につきまして、そういった利用者の開始ですとか、利用者の状態の変化等にあわせ、定期的に看護職員が訪問するというようなことで、こういったものを算定要件に加えるとともに、基本報酬につきまして見直しを行ったところでございます。

 それから、31ページが「通所介護の基本報酬のサービス提供体制区分の見直し等」ということで、これにつきましてはこれまで2時間単位であったものを細かく1時間単位に直して、それぞれサービス単位を変更させていただいたところでございます。

 続きまして、32ページは同様に通所介護だけではなくて通所リハビリテーションにつきましても2時間単位のものを同様に1時間単位に見直したというものになっているところでございます。

 主な内容につきましては、以上でございます。

 なお、今回の資料の一部訂正ということで、資料が若干変更が間に合わなくて印刷をかけてしまったので申しわけございませんが、1枚紙としてこのような形で訂正箇所がありますので、後で訂正をさせていただければと思います。これにつきましては、訂正したものを今後ホームページで公表させていただきたいと思います。

 あともう一点、ここに書かれていないのですが、実は訂正がありまして、諮問書の403ページをごらんいただければと思います。厚い横表になっているもので新旧対照表がついているものでございますが、403ページに介護予防の通所リハの関係で生活行為向上リハビリテーション実施加算がございます。これの減算率が100分の85となっておりますが、これは間違いでございまして、正しくは100分の15になりますので、済みませんが、御訂正をお願いしたいと思います。

 なお、この訂正につきましてはホームページ上はきちんと訂正したものを載せさせていただきます。以上でございます。

〇込山振興課長 恐れ入ります。振興課長でございます。

 続きまして参考資料の4、「生活援助中心型に係る新研修のカリキュラムの検討状況について」という資料について御説明させていただきます。

 こちらにつきましては、前回の御議論の中で伊藤委員から御指摘もいただき、かつ資料のお求めもあったものでございまして、改めて御用意させていただいたものでございます。

 生活援助中心型につきましては、先ほども御説明のとおり新研修を導入することとしております。その新研修のカリキュラム等につきまして、現在の検討状況について御説明いたします。

 現在、この内容につきましては、厚生労働省より委託事業という形で実証等を含めて検討を行っているところでございます。この委託事業の内容につきましては、1ページ目の下にございますように(1)〜(5)の内容でございます。

 具体的には、2ページからおめくりいただきたいんですけれども、まず(1)でございますが、こうした新しい研修を実施するに当たりましてその研修のカリキュラム、教材を検討していただいております。検討委員会を設置し、今、申し上げたとおりそのカリキュラムの検討、こちらは初任者研修のカリキュラムを参考といたしまして、生活援助を中心に行う介護職員向けのものを策定し、かつ、それに沿った学習用の教材を検討していただいております。今申し上げたとおり、このカリキュラムに沿いまして試行研修用の教材を作成したところでございます。

 (2)でございますけれども、今申し上げました教材を使用いたしまして実際に試行的に研修を実施しております。これまで介護の御経験がない方を中心といたしまして、実際にこのカリキュラムや教材を使いまして研修を受けていただきまして、その内容を勉強していただくというものでございます。

 こちらの(2)のところまでは現在終了しているところでございまして、現在(3)の実証・評価というところに順次進んできております。

 (3)の試行研修の受講に基づくサービス提供の実証・強化ということでございますが、この研修を受けていただいた方に実際にサービスを提供していただきまして、そのサービス提供の状況などなどにつきましてサービス提供責任者さんなどに評価していただきまして、実際にどうやるかといったことの評価・分析を行っていただいているものでございます。こちらは順次、実施しているところでございます。

 そういった実証を踏まえまして(4)でございますが、試行的に作成いたしましたその研修のカリキュラムや教材につきまして、改めてフィードバック的に見直しを行っていただくことを予定しております。

 当初想定した内容よりも、さらに見直すべき内容がないかどうか、追加すべき内容がないかどうかといったような視点から、さらに検討を進めていただくこととしております。

 こうした検討を踏まえて、最終的に報告書として御提案いただく研修のカリキュラム案というのを報告書としてまとめていただくことを予定しております。

 そちらの報告書を踏まえまして、年度内に厚労省内部でさらに検討した上で、関係告示・通知を発出する予定としているところでございます。

 簡単でございますが、以上でございます。

〇田中分科会長 ありがとうございました。

 ただいまの2つの説明について御意見、御質問がありましたらお願いいたします。

 鈴木委員、どうぞ。

〇鈴木委員 後半の生活援助中心型の新しい研修ですけれども、まだ固まっていないとのことで少し遅いという気もしますが、4月から実施するのでしたら少し前倒ししてやらないと現場のほうが間に合わないです。すぐに、そして大量にその研修を終えた方を養成することは難しいので、その間の経過措置も考えておく必要があるのではないかと思います。

 そうした中で前半の平成30年度介護報酬改定の報酬の点数が明らかになったということです。厳しい財政状況の中でのプラス改定ということでありますが、地域包括ケアシステムの基本である医療と介護の連携の推進、介護医療院の創設による平成18年度改定以来の懸案の前向きな決着、自立支援・重度化防止の本格的な取り組みなど、めり張りを利かせてあるべき方向性を示した上で、全体への目配りもあるよい改定となったのではないかと評価します。

 その中で、今後、自宅以外の在宅がさらに推進されていくことになりますが、今回の改訂の議論の中で取り上げられたサ高住の不適切事例が是正されていくかどうかをしっかり検証していく必要があると思います。

 さらに、今回の改定の特徴として、看取りや自立支援・重度化防止を推進するために、医療や看護、さらにリハビリや栄養の視点が強化され、私は介護が医療に近づいたと考えられると申し上げておりますけれども、今後、医療ではその質を担保するために欠かせないリスクマネジメントの視点や手法、これを介護でも取り入れる必要があると改めて思います。

 また、今後介護ロボットの導入が進んでいくと考えられますが、不十分な機器が保険適用され、医療で言われているような人件費の圧迫、あるいは介護報酬保険財政の圧迫などに影響を及ぼさないように、医療と同様に有効性、安全性、そして経済性を評価する仕組みの構築も必要だと思います。

 今回の同時改定を経て、地域包括ケアシステムは医療と介護の連携からまちづくりの段階へと進化させていくことが求められますが、そのためには元気な高齢者の就労や社会参加とともに、女性が仕事と子育てが両立できる社会をつくる必要があります。

 子育て支援は徐々に充実してきておりますが、まだ不十分であり、さらに推進するためには子育てする側の視点から男性の育児に関する教育、育児短時間勤務期間中の賃金補填、発達障害などで必要な場合の就学時までの短時間勤務、事業所側の視点としては法定以上の子育て支援規定を定めた事業者への補助、一定数または一定率以上の育児休業者がいる場合の事業者の負担軽減、育児休業者の復職、復帰率に応じた事業者の負担軽減、あるいはくるみんマークというのがあるのですけれども、知らないままに税制のメリットが廃止されてしまいましたので、こうしたものの周知とメリットの拡大が必要であると思います。

 さらに現在、働き方改革が進められておりますけれども、介護分野においても生産性向上のために今後、ICTや介護ロボットの活用とともに、今回の改定で設けられた多くの加算取得のためにこれ以上、書類がふえないようにしていただいて、現場や事務の負担の軽減もぜひ図る必要があると考えます。以上です。

〇田中分科会長 介護に限らず、子育てからまちづくりまで、幅広い発言ありがとうございました。

 本多委員、どうぞ。

〇本多委員 総括的な意見は前回言わせていただいたので、今回は資料に基づいて幾つか意見を申し上げたいと思います。

 まず資料1の13ページです。訪問通所リハの加算については、、6月21日の分科会の資料で、医師の詳細な指示に基づくリハビリのほうがADLの向上が図られたという結果からも、医師の詳細な指示が利用者の機能回復を図るために重要なことは十分理解しますが、この改正案を見ると、他の報酬に比べてかなり手厚い設定となっています。

 このリハビリテーションマネジメント加算に限ったことではありませんが、新たに評価を行うものについては、利用者の自立支援や重度化防止に資する効果的なものになっているか、しっかり効果検証を行い、分析結果を示していただきたいと思います。

 それから、処遇改善加算の関係です。幾つか他の項目でも同じ内容が出ていますが、参考資料の12ページに処遇改善加算4、5の廃止の話が出ております。処遇改善加算の4、5は、取得率が1%以下であり、要件の一部または全部を満たさなくても加算が取得できるため、可及的速やかに廃止するべきという意見をこれまでも申し上げてきました。今改正では一定の経過措置期間を設けて廃止するということになり、厚生労働大臣が定める期日までの間に限り算定することとされましたが、速やかに廃止していただきたいと思います。

 賃金体系の整備や研修の機会の確保等がきっちりされていないところは、働く方も苦労をされますし、サービス利用者にとってもマイナスですので、期間が明記されませんでしたが、可及的速やかに廃止していただきたいです。

 処遇改善加算は、これまでも申し上げているとおり、例外的かつ経過的取り扱いとして創設されたにもかかわらず継続されている状況であり、処遇改善を介護報酬で対応すべきかどうかも含めて、次回改定に向けて早い段階で基本的な議論を実施していただきたいです。

 同様に参考資料の198ページを見ていただきたいと思います。今回、さまざまな加算の要件を緩和する見直しが行われましたが、例えばイの常勤医師配置加算については、「同一建物内でユニット型施設と従来型施設が併設されて、一体的に運用されている場合」の「一体的運用」の要件が資料を見ても不明瞭なため、通知等で要件を明確にしていただき、要件を緩和することによる質の低下が生じないように留意していただきたいと思います。

 それから、参考資料の261ページで介護医療院への転換前後におけるサービス変更内容を、利用者及びその家族等に丁寧に説明する等の取り組みに対する加算についてです。私としては、これはいかがかとこれまでも申し上げてきましたが、説明等が実施されたことをどのように確認するのかということも不明瞭ですので、確実に説明が実施されたことが担保されるよう、何らかの工夫をしていただき、単に利用者の負担だけが増えることのないようにしていただきたいと思います。

〇田中分科会長 幾つかの御要望がございましたので、今後きちんと踏まえて進めてください。

 大西委員、お願いいたします。

〇大西委員 どうもありがとうございます。今回の介護報酬改定は、6年に1回の診療報酬改定との同時改定ということ、また医療と介護の総合確保法と、また地域包括ケアの強化法等を受けての、これからのあり方みたいなものを示す、大きな、非常に重要な報酬改定であると思っております。

 また、いわゆる2025年問題という、団塊の世代が全て後期高齢者、75歳以上となる2025年を迎えるに当たって、いかに今、制度的なもの、あるいは財政的なものとして持続可能性を確保していくかということで、その基礎となる方向性が示される、非常に大きな報酬改定であるということでございます。

 全体として、どうにか改定率もプラスを維持できましたし、また、それぞれの項目につきまして、特に医療介護の役割分担、連携という項目につきましては、先ほど御説明いただいたように、かなりきめ細やかな配慮がなされて、その方向に進んでいけるのではないかと思っているところでございます。

 そういう意味では、全体的に、今回の報酬改定につきましては、我々基礎自治体、保険者として介護保険財政、直接、介護保険の運用に責任を持っている者として、また地域の高齢者福祉サービスの責任主体として、ある程度、是とするものではございます。

 ただ、今後におきましては、まだまだ課題は残ったままでございますので、将来的な課題、あるいは今後の報酬改定等に当たりましての要望という点で、3点についてお話をさせていただきたいと思っております。

 1つは、介護報酬体系の簡素化ということでございます。今回の報酬改定は、先ほど言いましたように、医療介護の連携でありますとか、あるいは障害等の間での共生サービスの創設でありますとか、そのような形で新たな要素がかなり入ってきておりますので、かなりきめ細やかにやらなければいけないということで、そういう配慮はされているのですが、一方で、それだけ複雑な報酬体系になったということも事実かと思っております。

 全国市長会では、これまでも、介護報酬の改定に当たっては、保険料水準に留意しつつ、簡素、明快な報酬体系を構築することを提言してきたところでございまして、これにつきましては、1つ大きな課題が残ったかなと思っているところでございます。

 介護保険サービスを利用する高齢者や、あるいはその家族にとりまして、提供されるサービスの内容や料金体系の把握というのが、だんだん難しくなってきているというような状況があろうかと思っております。また、提供する側のサービス事業者におきましても、制度の全体像を把握して理解することが難しくなってきているのではないかと思っています。そのようなことが、不適切なサービス提供を招く要因ともなっている部分もあろうかと思っています。

 本市におきましても、いろいろ事業者に是正改善の指導とか、あるいは不正請求に対する処分等を行う事案が結構ありますけれども、一部にはもちろん悪質なケースもございますが、多くは複雑な基準や加算、減算の要件等の理解不足によるものということでございまして、この辺、複雑な報酬体系というものが、その背景にあると思っているところでございます。

 そもそも介護保険制度創設当初から、利用者本位に、それぞれの自己の意思決定による選択を可能とする制度とするということが大きな趣旨でございますので、被保険者の不利にならないように、この介護報酬体系全体を簡素かつ明確な、わかりやすいものとして少しずつ改善していく必要があるのではないかということで、今後の報酬改定の課題ということでお示しさせていただきます。

 それから、2点目は、割と総論的な大きな項目でございますけれども、今回、介護報酬、診療報酬の同時改定、また障害福祉サービス等の報酬の同時改定ということで、その辺の役割分担や整合性というのが図られたところではございます。

 その中心といたしましては、地域包括ケアシステムの構築ということと、障害との間では地域共生社会の構築といったような目標が出されているわけでございますけれども、この地域包括ケアシステムの構築に当たりまして、我々基礎自治体も、それぞれの状況に応じながら、それぞれの自治体にふさわしい地域包括ケアシステムというのはどういうものかということを、探りながらやっております。

 これは、何が一番大きく影響するかといいますと、やはりそれぞれの自治体におけますコミュニティ、あるいは自治会とか、町内会とか、そういうコミュニティの成熟度、その辺が大きく、この地域包括ケアシステムがうまく働くかどうかに影響するわけでございます。

 これは自治体の規模とか、都市部か郊外部かなど、そういうものによって大きく違ってきますけれども、基本的には、この地域包括ケアといった考え方のもとに、それぞれの自治体の実態にあわせたような形で、これを構築していく必要があるということで、今、いろいろ各自治体において真剣に探っているところでございます。

 ただ、いまひとつこの地域包括ケアシステムの必要性なり、あるいは全体的な、一般的な将来像みたいなものが十分に理解できていないところがあろうかと思います。それをぜひ国のほうで、将来的な地域包括ケアシステムというのは、こういう地域社会を目指すものなんですよというのを、もう少し、さらにわかりやすくビジョンとして打ち出していただけないか、その辺を周知徹底していただけないかというふうに思うところでございます。

 また、同時に、障害者と介護との関係ということで、地域共生社会といった考え方も打ち出されておりますが、これらにつきましては、もう少し、より具体的にこういうビジョンがあるんだ、こういうビジョンを目指すべきなんだということを、国のほうで打ち出していただけないかと思っております。

 3点目は、介護保険財政の問題でございます。先ほど言いましたように、2025年問題を前にいたしまして、今回の同時改定が実質的には最終といいますか、これによって方向性が決まる改定になろうかと思っております。それなりの方向性は出ましたけれども、まだまだ課題はございますし、例えば、現在の介護保険の保険料ですけれども、第6期の保険料は全国平均で約5,500円となっています。これが前回の改定のときに出された推計では、2025年には、月額8,000円を超えるような保険料にならざるを得ないということでございます。

 今回、第7期の改定ということで、これから我々自治体が一生懸命、保険料の具体的な算定をやって、それを議会にかけて保険料を決めていくわけでございますけれども、やはり、今回の改定でも相当保険料が高くならざるを得ないということで、これを市民の皆様に理解をしていただくのも、いろいろ大変だなと思ってやっているところでございます。

 しかし、どうしてもある程度の保険料の確保をしておかないと、介護保険財政の健全な運営というのはできません。そうすると、一方で保険給付費等の適正化といいますか、効率化を求めるということになってくるわけでございますけれども、過度の効率化を求めるということになりますと、どうしてもサービス水準の引き下げとか、そういうものにつながりかねないということでございまして、給付の質が低下して被保険者の不利益となるということになりますと、これは、本末転倒かなと思うところでございます。その辺は保険料等の増大と、サービス水準の維持、確保といったものを、微妙なバランスをとりながら、我々としては運営をしていかなければならないということでございます。

 そこで、国のほうには、保険財政基盤の確保ということで、当初、消費税の引き上げに伴いまして、1,400億円を低所得者対策でこの介護保険財政に入れるというお話もございましたけれども、来年の10月には消費税引き上げが見込まれているところでございまして、それらにつきましても財源をきちんと確保した上で、この介護保険財政基盤の強化といったようなものを、ぜひ図っていただきたいということでございます。

 以上、3点について次回改定、あるいはこれからの課題ということで、よろしくお願いをいたしたいと存じます。

〇田中分科会長 ありがとうございました。

 順番にいきます。井上委員からこちらの順番でお願いします。

〇井上委員 ありがとうございます。個々の項目案に対してではございませんけれども、今回の介護報酬改定全般につきまして、経済界の立場から感想を3点ほど申し上げたいと思います。

 1点目でございますけれども、昨今、世界の企業経営の共通言語というのは何と言っても持続可能性、サステナビリティーということでございまして、経済界といたしましてはこの介護保険制度にとって最も重要な視点もやはりサステナビリティー、今後5年、10年を見据えた持続可能性の確保であるというふうに考えております。

 そういう中長期視点で考えますと、今回一部見直しにも含まれておりますけれども、もう少し踏み込むべきところがあったのではないかなという印象を持っております。

 持続可能性の点では、言うまでもなく大きな課題というのは介護人材の確保、それと高齢者の増大による今後の給付の急拡大、さらに加えますと認知症への対応ということだと思います。これらの点に関しまして、今後も国民全体の理解を深めつつ、前広に御議論を進めていただきたいと思います。

 第2点目が、経済全般に対する影響への配慮というのがもう少し検討されてもいいのではないかという点でございます。産業界といたしましても、経済の好循環を実現するということで連続して賃上げの努力をしているわけでございますけれども、一方で社会保険料負担の伸びが賃上げを大きく上回っているという状況がずっと続いておりまして、結局、手取りが伸びず、消費がなかなか伸びないことにもつながっているわけでございます。

 特に介護納付金の総報酬割の導入もありまして、大企業の子育て、中堅世代、への影響があるということと、社会保障全般に関する将来不安とも相まって、先ほどのように消費が伸びない一因となっているということでございます。

 給付と負担、これは完全に表裏一体の関係でございまして、給付を見直すということは負担を見直すということでもございますので、その負担が経済に与える影響、こういったものについてももう少し検討をお願いしたいと考えております。

 最後に、介護保険制度は今後の高齢化社会における重要な社会インフラだと考えております。

 しかし、一方で限られた財政資源ということでございますので、これからは真に支援や介護が必要な方にどのように効率的に給付をしていくかという視点がますます重要になってくるのだと思います。そのためには制度全体を中長期的な視点で、言ってみれば経営戦略的な視点でマネージをしていくことが欠かせませんし、また制度自体の中により適正化とか重点化、効率性を高めるようなインセンティブであるとか、あるいは必要な方だけに適切に活用できるような仕組みであるとか、あるいは不適切なものを排除していくチェック機能、こういったものを組み込んでいく必要が今後あるのではないかと考えています。

 このような検討も、今後お願いしたいと思います。以上でございます。

〇田中分科会長 ありがとうございました。

 伊藤委員、どうぞ。

〇伊藤委員 では、1点質問で、あとは小さいものも含めて5点ほど意見を申し上げたいと思います。

 まず1点目ですが、資料1の1ページ目の冒頭に改定率プラス5.4%ということでお示しいただいているのですけれども、従来、在宅と施設の改定率配分について1年前、3年前、6年前の改定では示されていると思いますので、今回これがどういう配分になっているのかということを教えていただきたいと思います。

 それから意見ですけれども、まず先ほど新研修について御報告をいただきましたが、報酬上は介護福祉士等が担う場合と同じ報酬を充てるということが今回盛り込まれている一方で、研修内容がまだ定まっていないという点については、やはりそういう決め方でいいのかということには大いに疑問を持っております。

 しかし今、資料1の22ページで冒頭のところの2行目を見ますと、新研修を創設して質を担保すると書いてございます。この点について今、実証事業をされているというお話でしたので、それを踏まえて決して質を下げることにならないような研修内容を決めていただき、また、その実施状況についてこの場にも報告していただきたいと思いますし、都道府県ごとの実施状況をぜひ示していただきたいと思っております。

 この生活援助のところにつきましては、訪問回数の多い生活援助中心型について、今回対応をとるということになっておりますが、この点についても実質的な利用回数制限にならないように、きちんと市町村に対してその対応の仕方について適切な通知などを出していただきたいと思います。

 また、こういった利用者への影響、それから地域ケア会議の事務負担というようなことを含めて検証していく必要があると思っておりますし、こういうことを決めたのはこの分科会でもあるので、その責任において検証をしていかないといけないと思っておりますので、ぜひそういった場を提供していただきたいと思います。

 それから、処遇改善加算4、5の廃止という提案が今回ございますが、これについては厚生労働大臣が決めるまでの間は算定できるという話のようです。この点については、より上位の区分に移行できるような取り組みをされるということになっております。参考資料1の120ページとか、ここはショートステイのところですけれども、それぞれ書いてありますので、この支援の実施状況を踏まえ今後決定ということですから、その実施状況を十分把握して、この場でぜひ示していただきながら、その大事な判断をしていただきたいと思います。現時点では十分な期間が必要だというような理解ですので、ぜひ強力な支援をお願いしたいと思います。

 それから、介護医療院の移行定着支援加算につきましては、先ほど本多委員がおっしゃっていたとおりでありまして、利用者、家族への説明等、こういう要件がございますので、ぜひそれを担保するような形を整えていただきたいと思います。

 あとは細かい話で、ユニット型準個室の名称を変更する話については、ユニット型個室的多床室という名称に今回提案が変わってきております。それぞれ施設のところです。これはすごく御苦労されたのだろうと思いますが、このままで利用者に説明されるという機会は多分あまりないのだろうとは思いますけれども、利用者に困難を招かないように、ぜひ事業所における対応を促していただきたいと思います。

 最後ですが、次回こそは報酬体系の簡素化に向けて実現をしたいと思いますので、そういう議論をさせていただきたいと思います。以上です。

〇田中分科会長 御質問にお答えください。

〇鈴木老人保健課長 まず、御質問がありましたいわゆる在宅と施設の配分、今回の改定率の中での配分ということでございますが、これにつきましては端的に申しますと算出はしておりません。

 というのは、今回いわゆる適正化もしつつ、また加算等で配分するということになりますので、結局は純たる0.54%をうまく分けているわけではございません。そういった意味から誤解を生む可能性もありますので、今回そういったものについては算出をさせていただいていないということになっております。

〇田中分科会長 田部井委員、どうぞ。

〇田部井委員 ただいま伊藤委員からも出ました、資料1の18ページの回数の多い訪問介護についてちょっと質問をさせていただきたいと思います。

 いろいろ考えているんですけれども、どうしてこのケアプランを届け出て、しかも是正を勧奨するということの対象が訪問介護の生活援助でなければならなかったのかという理由がどうしてもわからないんですね。

 パブリックコメントに対する解説も読ませていただきましたけれども、説明は利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用等の観点がポイントであるというふうに述べていただいているわけですけれども、そのような観点からすれば、全てのケアプランがその対象であろうというふうに私は思うんですね。もっと問題とすべきケアプランがあるのではないかと思うわけです。

 しかも、その後、実際に回数の多いプランについて市町村がチェックをした結果、認知症介護でありますとか、独居でありますとか、本当に必要な人が利用しているということがほとんどであるということがわかったにもかかわらず、やはり訪問介護の生活援助をターゲットにしてやるんだというのは、それ相応の一般論ではない理由が私はあったのではないかと思いますので、それについては納得がいくような説明をぜひお願いしたいと思います。

 それからもう一つは、統計上の外れ値というのが私は文科系で統計はわからないんですけれども、全体が動いていけば外れ値も動いていくということになると思いますので、だんだん本当に必要なところにまで侵食してくるという危険が今後によってはあるのではないかということも素人考えながら推測するんですけれども、そういう意味であるところまでいったら、これ以上やったらいけないよねというふうな歯どめみたいなものというのも考えられるのではないかと思いますが、そんなことはないんでしょうか。

 それからもう一つは、届け出を義務づけるということでありますけれども、極めて具体的なことなのですが、プランを立てて、プランがスタートしました。訪問介護を1カ月に50回生活援助を入れていました。

 しかし、届け出をしていませんでした。そのうちに実地指導があって、届け出はしてありますかということで、届け出はしていないということが判明しました。そうすると、その時点で運営基準違反だということで、何らの罰則が適用されるということになるのだろうと思うんですけれども、その時点からそのケアプランはそういう状態になって、今度は実際にケア会議等で検証をされるわけですけれども、検証されて是正が必要かどうかという結論が出るまで時間がまだ必要だと思うんです。

 それで、実際に是正が必要だという判断が出たとすれば、どの時点からどういう手続でそのケアプランはその後進行していくことになるのか。もし、その辺についてもう議論が進んでいるところがありましたら教えていただけるとありがたいと思います。

〇田中分科会長 御質問にお答えください。

〇込山振興課長 御質問、どうもありがとうございました。通常の回数よりもかけ離れた訪問介護について、届け出、また地域ケア会議の検証についてお尋ねがありました。

 まず1点目が、なぜ生活援助でなければならないのかというお尋ねでございました。この点につきましては以前も御説明申し上げたとおり、生活援助というサービスの性格上、例えば本人の方の自立支援にとってみた場合、必要以上に回数が多くなってしまうという構造的な課題もあり得るということは、ここの分科会での資料等でも書かせていただいてございます。

 というは、生活援助というサービスの性格上、例えばそのサービスでなくて他のメニューや地域でのいろいろな取り組みであったりとか、こちらでは地域資源という言い方をさせていただきますが、そういった多様なサービスも組み合わせたような形でよりよいサービスにつなげることができるのではないかとか、または繰り返しですが、御本人の自立支援にとって、失礼な言い方かもしれませんが、単なる代行ではなくやはりその見守り的な援助という形で、きちんとしたサポートをしながらサービスを提供するといったいろいろな工夫の余地があるのではないかという視点から、まずこの生活援助につきましてこういった検証の仕組みを導入させていただきたいという趣旨でございます。

 繰り返しでございますが、あくまでも自立支援、重度化防止、そしてさらに地域の多様な資源の活用、そういったことを総合的にケアマネさんの目だけではなく、地域の多職種の方の目で検証していただきたいといった趣旨でございます。

 2点目の統計的な外れ値ということでございますけれども、こちらはまさに統計的に見て標準偏差掛ける2を超えるような、かなりこれは例外値でございますので、そういった例外的なケアプランについて、地域において今、申し上げたような検証をしていただきたいという趣旨でございます。

 また、是正に関する手続でございますけれども、18ページの資料にございますように、必要に応じてサービス内容の是正を促すということでございます。地域ケア会議が開催され、そして場合によってはこういった是正をしたほうがいいんじゃないかという御提案をした場合には、それ以後においてそのケアマネさんの御判断のもと、きちんともう一度検討していただくということになろうと思います。以上でございます。

〇田中分科会長 先に関連質問ということで武久委員からお願いします。

○武久委員 ちょっと関連ですけれども、やはり介護保険は公平でないといけない。要するに、要介護者がサービスを受けるのも公平で、全てがそのように行われているように多分担当者は考えていらっしゃると思うのですけれども、こういうふうに回数が例えば60回とか100回とかになるところは余りよろしくないようなサービス提供をしているところも一部あるということで、そういうことは是正しないといけないということがベースにあるんじゃないかと思います。

 今後、老老のお二人の高齢者の世帯だけでなく、単独世帯の高齢者世帯がどんどんふえていく。それで、やはり私は家の自分の部屋で死にたいという人も当然たくさん出てきますから、そういう場合には誰もいなければやはりヘルパーさんが頼りになると思うので、そうなると1日2回行くと60回、3回行くと90回というふうになるから、そういう場合はちゃんとこの制度によってしっかり一度現場がチェックする。

 不当に乱用しているわけじゃないということを、一回地域の人が見に行くということで担保されるということですから、逆に言うとフリーハンドで好きなようにしなさいというよりは、私は介護保険の理念に合っている改革かなというふうにも思いますので、そういう人が今後ふえていくのに対してそれを国がサポートするということは重要なことではないか。そうすることによって、施設に入らないといけないような人が在宅で過ごすことができることになれば、それは非常に費用の面でも、本人のためにもいいことだと思うので、これを一回チェックするという意味でこの改定はいいかなというふうに私は評価しております。

○田中分科会長 ありがとうございます。

 東委員、どうぞ。

○東委員 ありがとうございます。3点、御意見を申し上げます。

 まず、今回の介護報酬改定は介護医療院のことが大変注目をされておりますが、私ども老人保健施設にとりましても、昨年、介護保険法で老人保健施設の在宅支援の役割というものが法律上規定はされましたし、大変大きな改定だったと思っております。

 そういう意味でも、参考資料の223ページから老健のことが書いてございますが、従来在宅復帰率、回転率、重度化率の3点で評価されていたものが、居宅サービスの実施数やリハ専門職、支援相談員の配置割合等々の大変現場の実態に合った評価項目により、在宅支援機能を持った老健が評価されることになったことは大変喜ばしいことだと思っております。私ども全老健も、私どもの会員にきちんとこの在宅支援の役割を果たして、基本型、強化型になるように指導していく所存でございます。

 さらに、今回は医療と介護の同時改定でございましたものですから、かかりつけ医連携薬剤調整加算や所定疾患の療養費等も大変充実したものがついております。これは、私どもは加算がついたというよりも、老健の医師がかかりつけ医の先生方ときちんと連携をしていくことが今後求められると考えておりますし、老健施設で行われる医療がきちんと充実したものになるということも担保すべきものだというふうに逆に考えております。

 2点目は、そういう意味で今後在宅支援を行っていく上で、やはり在宅の認知症の方というのは大変重要な問題になると考えております。私ども老健が在宅支援を頑張るといたしましても、やはり認知症対策は今後非常に重要になると考えています。新オレンジプランができましたが、やはり今後はこの新オレンジプランをどのように具体的なものにしていくかという次のステップが非常に重要だというふうに考えています。そのような認知症対策も、今後はきちんと体制予算というものをとっていただきたいと2点目は思います。

 最後に、先ほどから出ています介護人材のことでございます。これも、処遇改善加算等を手厚くしていただいたのですが、やはり今、現場では大変厳しい状況が続いているところでございます。

 ただ、来年の消費税の増税に合わせまして、2兆円パッケージの中で毎年1,000億円という介護人材対策のための恒久財源を確保することが表明されました。介護福祉士という国家資格を持った方が10年以上勤務された場合に、月額8万円という大変私は大きいメッセージだと考えております。これが、40万人と言われる潜在介護福祉士の方が現場に戻って来られる呼び水になればいいと大変期待をしているところでございます。今後、来年の消費税が現場に大変有効になるように使われることを望んでおります。以上でございます。

○田中分科会長 大切な点ですね、ありがとうございました。

 石田委員、どうぞ。

○石田委員 1点質問をしたいのですけれども、自立支援・重度化防止に資する質の高い介護サービスの実現というところですが、資料の1ですと17ページになります。ここでは身体介護に重点を置くということで、身体介護と生活援助の報酬にメリハリをつけるということになっております。

 内容を見ますと、やはり身体介護については単位が上がり、生活援助についてはちょっと下がっているというようなことなのですけれども、その前に「「自立生活支援のための見守り的援助」の明確化」というのがございます。身体介護として行われる「自立生活支援のための見守り的援助」を明確化するとなっておりますけれども、これにつきましては何かもう既にそういった指標とか、具体的な検討が行われているのかどうかということがお聞きしたい内容です。

 同じように、19ページにもADL維持費の加算がありますけれども、やはり身体介護、身体機能というのは非常に重要だとは思いますが、ADLというよりはIADLの目的の中でその人がどうやって生活を維持していくかということが本来目指すべき目標であります。その中で見守り援助というのは非常に重要な機能だと思うのですけれども、この辺のところがどのように明確化されているかということにつきまして、現状などをちょっと教えていただければと思います。

○田中分科会長 振興課長お願いします。

○込山振興課長 ありがとうございました。前回も御質問いただいたところでございますが、現在厚労省の中で、私どものほうでこの老計10号の見直しについて検討をしているところでございます。

 具体的にどういった内容にするかというのは鋭意検討しているところでございますけれども、趣旨としては今、御指摘いただいたとおりでございますが、さらに加えて申し上げれば、ADLの向上にとどまらず、やはり御本人の望む日常生活を、より御自身でやっていただけるようなことが大切です。若干のサポートがあれば身体介護的なサポートのもとで御本人が望む日常生活に関与、参加できるような、そういったものをサポートできる仕組みとして、もう少しこういった規定について明確化をしたいという観点で検討をしているところでございます。

○田中分科会長 小原委員、どうぞ。

○小原委員 要望と感想を述べさせていただきたいと思います。

 今回の改正の中では医療介護の連携、ケアマネジメントの質の向上、公正中立性等、介護支援専門員に求められることが多くございました。

 その中でも、今回居宅介護支援事業所の管理者要件が主任介護支援専門員とされました。充足までの見込み等は資料でも示されておりましたが、その充足状況と、希望者が主任介護支援専門員研修を確実に受講できるよう、受講要件等の環境整備をしっかりとお願いしたいということが1点です。

 そして、今も意見で出されましたけれども、訪問介護の生活援助の回数が多いものに対しての届け出是正ということで、ここの部分は利用者さんにそのサービスが支障なく提供されるように届け出から検証の時間等、スピーディーになされるような仕組みもあわせてお願いしたいと思います。

 そして、今回、医療介護の同時改定ということで、ここの連携ということが地域包括ケアシステムの推進を図っていく上でとても重要な要素だと思います。介護支援専門員は利用者さんの生活の中で医療と介護、そして在宅と施設をシームレスにつないで、利用者様の生活の継続性を支援する役割を担っています。

 この利用者本位という大原則を大切に、住み慣れた地域で望む暮らしが継続できるように、地域共生型社会の実現に向けても今回の改正に盛り込まれた内容をしっかりと実践し、そして検証し、この新たな時代に向けた歩みを進めていかなければいけないと思います。

 最後になりますけれども、今後生活援助の担い手の拡大等、介護人材確保について進められていくことになろうかと思います。介護サービスは、人が人に支援を提供する事業です。利用者さんも担い手も人がありきの仕組みということを忘れずに、よりよい介護保険制度となるように進めていきたいと要望します。そして、介護業界が日本の未来を担う若者や子供たちにとっても魅力とか夢のある業界となっていくことを切に願います。以上でございます。

○田中分科会長 齋藤委員、それから石本委員どうぞ。

○齋藤(訓)委員 前回も述べましたが、これから労働力が減少していく時代を迎えるに当たり、業務の効率化というのは非常に重要なことだと思っています。今回の改定で、リハビリテーション会議への医師の参加にテレビ電話等の活用が認められましたが、しっかりと検証をしつつ、より一層ICTの活用がされるように検討していくべきだと思っています。

 また、地域によっては予防のケアプランについて、AIを活用しながら、より最適なプランを導き出すといったような取り組みをしているところもあると聞いていますので、このような観点も次回改定では検討が必要ではないかと思っています。

 介護保険財政が非常に厳しい状況下で、自立支援・重度化予防、予防事業がより重要性を増してきます。今回、主にリハビリの領域でプロセス、アウトカムの評価が導入されましたが、今後、ほかのサービスでもこのようなプロセス、アウトカム評価をしていく方向性になるかと思います。特に身体機能や生活機能の維持改善につながり、かつ自立支援に資する介護サービスや介護予防サービスは一体何かという観点で、いろいろな研究事業の中でエビデンス等の蓄積を進め、次の改定で議論ができるように、お願いしたいと思っております。そうでないと、軽度者や要支援者の予防サービスなどは、サービスの効果のデータがない中で地域支援事業に回すべき、自助努力に任せるべきなど、いささか拙速な判断になりかねないと危惧しますので、ぜひデータの蓄積をお願いしたいと思っています。

○田中分科会長 ありがとうございます。

○石本委員 ありがとうございます。介護に関して、先ほど東委員から介護福祉士のということで今般高い評価といいますか、強いメッセージをいただいていること、そしてまた伊藤委員のお話の中で、いわゆる入門的研修の人材を入れることでの質の低下に対する御懸念、いろんなお声があろうかと思います。

 私たちは介護福祉士というまさに介護に従事する当事者の団体としては、そういった御期待や御懸念にお応えできるべく介護の質を高めていくのは、やはり我々がしっかりと質を今まで以上に高めていくことが大事であるというのを改めて認識しているところでございますので、より一層努めてまいりたいと思っております。

 1点、17ページなのですけれども、その話の延長ではないのですが、訪問介護の生活援助中心型に関してです。いわゆる質と量の両方を担保しなければいけないという中において機能分化を明確にし、というところでこういった整理というか、まとめになったわけでございますけれども、以前も申し上げたかと思うのですが、実際これをやった結果として働いている者の働きづらさが生じていないかどうかとか、もしくは利用者が受けるサービスの質の低下を招いていないかどうかということは、ぜひとも次の改定までという3年という間をあけずに、しっかりと現場の実態というのを検証していただいて、それに対する手当というのはなるべく早い段階で検討できるような仕組みができればと思うところでございます。

 利用者本位、それと介護の質を担保する。他方で、その人材を確保していくのは具体的にどうしていくのかという視点を、今後もより一層進めていただければと思います。以上です。

○田中分科会長 瀬戸委員、どうぞ。

○瀬戸委員 改定内容は厳しい部分も多くありましたけれども、皆さんと一緒にずっと議論してきたことの結論でございますし、全体としてはこれでよろしいかと思いますし、今回地域包括ケアシステムの推進とかサービスの高度化、担い手の確保などの視点が盛り込まれた内容となっていますが、ただ、やはり懸念しているのは、高齢者の福祉や尊厳をいかに守るかというところと、事業者の継続性というところだと思います。

 今回、身体拘束の廃止に向けた取り組みが強化されましたし、訪問介護の単位数が思っていたより下がらなかったということは高齢者の福祉、尊厳を守る意味では重要だと思うのですが、今後の改定でも給付抑制やサービス単価の抑制でサービスの質の低下を招くようなこと、さらに高齢者の福祉や尊厳が脅かされるようなことを避けるようにしなければならないと思います。

 また、事業者の持続可能性も実は高齢者の福祉に通じるもので、参考資料の214ページで今回小規模特養の単位数が大幅な引き下げになっています。議論の中でも出てきたとおり、これでは地域福祉の増進に尽くしている小規模特養の経営が成り立たないという懸念もあります。そうすると結果的にその地域の地域包括ケアシステムの衰退を招くことにもなりかねないと懸念しています。

 また、専門職の地域偏在もありますので、それぞれの地域の中で中・重度対応や看取りが進んでいくような配慮が必要だと思います。地域包括ケアシステムが各地域でどのように進んでいくのか、しっかり実態を把握して今後の改定には臨んでいただきたいと思います。

 最後になりますけれども、各地域には特別養護老人ホームのほか、特定サービスなど介護保険サービスをやっている多くの社会福祉施設、老人福祉施設があります。我々も医療介護連携等の中でしっかりと中・重度者へのケアや看取り、さまざまな福祉的な支援を要する人に積極的に対応していくように、地域福祉の担い手としてその役割を発揮したいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

○田中分科会長 ありがとうございます。

 稲葉委員、お願いします。

○稲葉委員 ありがとうございます。本日の資料全体を見た中で、まずポイントになっている自立支援・重度化防止というものに対しては、具体的な対応策が連携や加算などを通じて盛り込まれているということ。それから、各サービスの報酬に関しては、加算の取得に頼り切らずに、基本単位のレベルもある程度維持されているのではないかという点から、ある程度は評価できるのではないかと思います。

 そして、生活援助に関してですけれども、生活援助の基本報酬は2単位ほどマイナスとなっております。これ自体、残念なことではありますが、その必要性については一定程度御理解いただいたものである、という感じもあります。介護事業者としましては、生活援助が利用者の生活の自立支援に資するサービスであるよう、しっかりと今後生かしていかなければいかないのだと改めて感じたところです。

 ここからは生活援助に関しての要望なのですが、先ほど振興課長から新研修のカリキュラムの検討状況について御説明がありました。また、何人かの委員から早くして欲しいというご意見もあったと思います。新研修の実施は、介護職員初任者研修などと同様だとすると、各都道府県が実施主体となって新研修が行われることになると思いますが、早期により多くの方々が受講できるようにするためにも、研修カリキュラムや研修の内容などを早い段階で都道府県に周知していただいて、速やかに研修が実施されるようにしていただきたいと思います。

 それから、この新研修における講師要件などもまだ検討中だと思いますが、都道府県による研修事業者の指定などに関しましては、例えば介護職員初任者研修の指定を受けている事業者に限るというようなローカル方式にならないよう、国として指導を徹底していただきたいと思います。新研修の実施が遅れたり、受講の機会が少ないなどの理由によって、現場における人材確保が期待されるせっかくのチャンスが生かされないようなことになると、いかにももったいないのではないかと思います。以上です、よろしくお願いします。

○田中分科会長 松田委員、どうぞ。

○松田委員 全体に対する要望なのですけれども、今ICT化を進めるとか、いろんな話が出ています。医療とか歯科の世界というのは、用語とか、診断名とか、医療行為に関していわゆる標準病名集とかいわゆる医療コードに対してきちんと決まっているので、割とそのICT化はまだやりやすい部分があるのですけれども、介護は大体できていると思うのですが、介護のいろんな診断とか、介護診断みたいなものがあると思うのですけれども、その介護行為に関して必ずしもまだ用語が統一されていない。

 やはり用語が統一されていない状態でICT化のほうに突き進んでしまうと、ばらばらの用語でいろんなことを話し合ってしまうので、やはり介護界全体として用語の標準化みたいなものをやっていかないとちょっと難しいんじゃないかと思っています。介護の世界は医療とか、福祉とか、いろんな方が入ってきていますので、そのバックボーンが違う方たちがいろいろとサービスを提供していく中で、用語の共通理解というものをどこかでやらないといけないと思うので、そういうシソーラスみたいなものをぜひつくっていただく必要があるんじゃないかと思います。要望です。

○田中分科会長 介護の科学化のためには用語の統一や、それに基づくコードの標準化が必要ですので、貴重な御指摘です。

 一わたりよろしゅうございますか。大方、議論も尽くされたと存じますが。

 鈴木委員どうぞ。

○鈴木委員 皆さんの話を聞いていて納得できる部分も多かったのですけれども、この厳しい財政状況下でのプラス改定でありますので、事業者と皆さんでその重みをしっかり自覚して、地域包括ケアシステムの構築をさらに推進するように取り組んでいっていただきたいと思います。誰もおっしゃらなかったのですけれども、一つは介護の人材不足対策に介護技能実習制度が始まっておりますし、特別留学生制度も始まっているわけですので、恐らく次の改定までには少なくとも数万人規模でそういう海外の方も来られるのではないかと思いますが、特に介護技能実習制度においては、従来の農林水産業など、他の分野では非常に劣悪な環境で、強制労働と言われるような厳しい労働を強いられるというようなことも起きているようでありますので、公的保険を使って行うこの介護分野ではぜひそのようなことがないようにしっかり見守っていきたいし、来られたら地域では温かく迎えていただきたいと思います。

 話によると、車の運転も認められないところもあるというのですが、そういう対応はおかしいと思います。介護が魅力的な職場だということを海外の方にも知っていただくことが、次のステップとしてアジア健康構想などにもつながっていきますから、ぜひしっかりと次の改定までには対応していく必要があるのではないかと思います。以上です。

○田中分科会長 ありがとうございます。

 何人かの方がおっしゃいましたが、この報酬案をもとに覚悟を決めてさらに前進すると、皆さん言わなくてもそう思っていらっしゃるとは感じますが、それが基礎ですね。その上で、さまざまな要望や新しい展開への期待がある。ベースは、自助からスタートしないとだめだと感じました。

 特段追加の御意見がないようでしたら取りまとめに移りたいと存じますが、よろしゅうございますか。

(委員 異議なし)

○田中分科会長 ありがとうございます。

 では、事務局より報告案の配布をお願いします。

(報告案 配布)

○鈴木老人保健課長 済みません。報告案でございますが、資源の円滑化を図るためにメインテーブルのみに配布させていただいております。

 なお、傍聴の皆様方におかれましては、本日の審議が終了した後、受付付近で資料を配布させていただきますので何とぞ御了承いただきたいと思います。

 それでは、報告案でございます。報告の内容でございますが、「平成30年1月26日厚生労働省発老0126第1号をもって社会保障審議会の諮問にあった標記について、当分科会は審議の結果、諮問等に改正することを了承するとの結果を得たので報告する。」

 以上でございます。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 この案をもって介護給付費分科会における諮問に対する報告といたします。

 この後の段取りとしては、社会保障審議会長に報告し、その後、社会保障審議会長から厚生労働大臣に答申する手順となっております。

 これをもちまして、平成30年度介護報酬改定に関する当分科会の議論は終了となります。一区切りですね。

 最後に、濱谷老健局長から皆様に一言頂戴いたします。

○濱谷老健局長 昨年4月から約10カ月間にわたりまして熱心な御議論をいただき、まことにありがとうございました。特に、昨年10月以降はタイトな日程の中、皆さん日程調整していただきまして、審議をしていただきました。本当に御礼申し上げます。

 先ほど来出ておりますけれども、今回の改定は2025年に向けて実質的に最後の同時改定ということで、特に医療介護連携に軸足を置いた地域包括ケアシステムの進化推進、それから今回の法改正はもともとの介護保険の理念でもありますし、今回の法改正で特に強調いたしました自立支援・重篤化防止、足元の人材不足、将来に向けての人材不足への対応ということで人材確保、それから生産性の向上といった観点、最後に持続可能性の確保といった観点からの改定でございました。

 こういった柱の中で御議論いただいたわけですけれども、おかげさまでこういった柱に沿った改定となったものというふうに考えております。

 今後、本日の答申を受けまして告示、それから通知の発出等、準備作業に入るわけでございますけれども、円滑な施行に向けまして準備万端整えてまいりたいと思います。

 また、次回の改定に向けてきょうもいろんな御意見を賜りました。また、審議報告でも宿題をいただいております。次回の改定に向けましては、事務局としてしっかり受けとめて今後の検討事項とさせていただきたいと思います。

 また、当面でございますけれども、先ほども御議論がございましたが、来年10月の消費税の引き上げに伴うコストの増に伴う改定、それから経済政策パッケージでさらなる処遇改善が決定されております。こういった点につきましては、時期を見ましてまたこの給付費分科会で御議論を賜りたいと思っております。その際には、御協力方よろしくお願いいたします。

 今回の改定に当たり長期間の審議、まことにありがとうございました。

○田中分科会長 局長、ありがとうございました。

 それでは、本日の審議はここまでといたします。

 最後に、次回の分科会の日程等について事務局より説明をお願いします。

○鈴木老人保健課長 どうもありがとうございました。

 本日の給付費分科会により了承の旨、御報告いただいた介護報酬の告示につきましては、今後社会保障審議会から答申をいただいた後、1カ月間のパブリックコメントの手続に付しまして、その後、関係通知とあわせて交付させていただく予定としております。

 また、次回の日程につきましては事務局から追って御連絡をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 本日は、これにて閉会させていただきます。お忙しい中、どうもありがとうございました。


(了)

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