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2017年5月15日 第103回労働政策審議会安全衛生分科会

労働基準局安全衛生部計画課

○日時

平成29年5月15日(月)16:30〜


○場所

厚生労働省共用第8会議室(中央合同庁舎第5号館20階)
(東京都千代田区霞が関1−2−2)


○出席者

委員(五十音順、敬称略)

明石 祐二、勝野 圭司、栗林 正巳、袈裟丸 暢子、佐保 昌一、高田 礼子、土橋 律、中澤 善美、
中村 節雄、増田 将史、三柴 丈典、水島 郁子、水田 勇司、村上 陽子、最川 隆由、矢内 美雪、
山口 直人

事務局:

田中 誠二 (安全衛生部長)
宮本 悦子 (計画課長)
武田 康久 (労働衛生課長)
安達 栄 (産業保健支援室長)
奥村 伸人 (化学物質対策課長)
藤枝 茂 (労働条件政策課長)

○議題

(1)分科会長の選出及び分科会長代理等の指名について
(2)労働者の健康確保のための産業医・産業保健機能の強化について
(3)その他

○議事

○宮本計画課長 本日はお忙しい中お集まり頂きまして、ありがとうございます。定刻になりましたので、ただいまから第103回「労働政策審議会安全衛生分科会」を開催いたします。本日は4月27日付けの委員改選後の初めての分科会になります。分科会長選出までの間は、私、安全衛生部計画課の宮本が議事進行を務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

 本日の出欠状況ですが、公益代表委員は熊崎委員、城内委員、労働者代表委員は青木委員、縄野委員が御欠席されております。

 議事に入ります前に、厚生労働省では審議会等のペーパーレス化の取組を推進しております。本日の分科会の説明は試行的にタブレットで行わせていただきます。企画係長の澤田よりタブレットの操作方法を御説明いたします。

○澤田企画係長 安全衛生部計画課企画係の澤田でございます。タブレットの操作方法について御説明させていただきます。まず、初めに厚生労働省では審議会等のペーパーレス化の取組を推進していて、本分科会につきましても資料はタブレットで参照頂くことで、実施させていただきます。お手元にはタブレットとスタイラスペン、操作説明書を配布させていただいております。いずれにつきましても、分科会終了後に事務局で回収いたしますので、机上に置いたまま御退室をお願いいたします。

 初めに申し上げますが、タブレットは指又は配布いたしましたスタイラスペンで操作を行っていただきますが、スタイラスペンは指の代わりにタッチできるもので、今の時点においてメモまではできませんので、御了承ください。お手元に配布いたしました操作説明書も適宜参照いただきながら、不明な点は近くに職員がおりますので、御質問をお願いいたします。傍聴される方々につきましては、事前に御案内いたしましたとおり、御自身のタブレット等で資料の閲覧をお願いいたします。

 早速タブレットの操作方法を御説明させていただきます。お手元の操作説明書を基に資料の確認、会議資料のめくり方、資料の拡大、縮小方法、縦横の表示について御説明させていただきます。まず、資料の確認、開き方についてです。資料名は赤枠のタブの中央を指で軽く触れて離してください。この操作をタップと言います。タブの×ボタンに触れてしまいますと、資料が閉じてしまいますので、×ボタンには触らないようにお願いいたします。万が一資料を見られなくなってしまった場合などは事務局員をお呼びください。対応させていただきます。

 続きまして、資料のめくり方です。めくり方につきましては、指又はスタイラスペンを使って会議資料の紙面上に触れたまま、上にスライドしていただくと、資料が切り替わります。資料のページはページの枠に表示してある番号が資料のページ番号になっております。事務局から申し上げる資料番号が左側に書いてある数字、ページ番号が右枠に書いてある数字です。ページ番号を指定して表示することもできます。その場合はページが書いてある枠をタップしていただくと、キーボードが出てきます。キーボードに切り替わったときにページ番号の数字を入れていただいて、最後に2回エンターキーをタップしていただきますと、御希望のページに進むことができます。

 次に、資料の拡大、縮小方法についてです。これは会議資料上に2本指を置いて、指の間を拡げるピンチアウトという操作を行ってください。逆の操作をすることで縮小することができます。

 縦横の表示の方法ですけれども、タブレット本体を回転させることによって縦横の表示を切り変えることができます。うまく切り変わらない場合はタブレット本体を1度起こして垂直にしてみてください。

 最後ですが、タブレットを横にしていただいた場合、左上に電源ボタンがございます。ここに触らないようにお願いいたします。触ると消えてしまいます。何か御不明な点がありましたら、職員にお声掛け頂きますようにお願いいたします。以上です。

○宮本計画課長 ちなみに紙媒体でもお手元に配布しておりますので、適宜御活用いただければと思います。

 続きまして、就任された委員の方々について御報告いたします。お手元の資料1の1ページ目の労働政策審議会安全衛生分科会委員名簿を御覧ください。そのうち今期から新しく委員に就任された方々につきまして、名簿順に御紹介させていただきます。公益代表委員に新たに2名就任されました。本日御欠席されていますが、横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授の熊崎美枝子委員、聖マリアンナ医科大学予防医学教室教授の高田礼子委員です。

○高田委員 よろしくお願いいたします。

○宮本計画課長 労働者代表委員には新たに1名就任されました。全日本自治団体労働組合社会福祉局長の佐保昌一委員です。

○佐保委員 佐保です。よろしくお願いします。

○宮本計画課長 使用者代表委員には新たに2名就任されました。イオン株式会社イオングループ総括産業医の増田将史委員です。

○増田委員 増田です。よろしくお願いいたします。

○宮本計画課長 キヤノン株式会社人事本部健康支援室長の矢内美雪委員です。

○矢内委員 よろしくお願いいたします。

○宮本計画課長 ありがとうございました。

 それでは1つ目の議題に入ります。議題(1)の「分科会長の選出及び分科会長代理等の指名について」です。まず、分科会長の選出についてです。労働政策審議会令第6条第6項の規定に基づきまして、分科会長は分科会に所属する公益代表委員のうち、親審議会である労働政策審議会の委員から選挙して選出することとなっております。当分科会の公益代表委員のうち、労働政策審議会の委員でいらっしゃるのは土橋委員お1人でございます。したがいまして、土橋委員に分科会長に御就任いただきたいと思います。以降の議事進行は分科会長にお願いいたします。よろしくお願いいたします。

○土橋分科会長 御指名頂きました東京大学の土橋でございます。引き続きですが、よろしくお願いいたします。労働政策まわりのいろいろな状況は、かなり大きく変わりつつありますが、そのような中でも労働者の安全衛生を担保するというのは必ずやらなければいけないことであると思います。そういった中でこの分科会の役割は非常に重要であると考えております。私としては、この分科会を適正に進行していきたいと考えておりますので、是非、皆様方の御協力をよろしくお願いたします。

 これより、議事進行を務めさせていただきます。最初に議題(1)のうちの分科会長代理の指名についてです。これは、労働政策審議会令第6条第8項において、分科会に属する公益を代表する委員又は臨時委員のうちから分科会長が指名することになっております。私としましては、本日御欠席されておりますが、城内委員を分科会長代理に指名したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 もう1つ、当分科会に置かれているじん肺部会の委員についても、労働政策審議会令第7条第2項において、分科会長が指名することになっております。資料1の名簿の2ページ目にじん肺部会の委員の案が出ております。ここに指名されている委員を指名いたしますので、よろしくお願いいたします。議題(1)についてはここまでとさせていただきます。傍聴の方へのお願いですが、カメラ撮影等はここまでとさせていただきます。御協力をお願いいたします。

 次に議題(2)、「労働者の健康確保のための産業医・産業保健機能の強化について」です。前回から引き続きの議題となります。まずは事務局から説明をお願いいたします。

○宮本計画課長 事務局より、資料2、資料3、参考資料、机上配布1、机上配布2について御説明します。資料3から御説明します。資料3は、前回の安全衛生分科会での主な御意見を事務局でまとめたものです。検討項目ごとにまとめています。説明は割愛させていただきますが、後ほどの御議論の参考にしてくださればと思います。

 参考資料について御説明します。参考資料については、3ページまでは前回に提出しました資料と同じものです。

 4ページについては、「産業医等の選任状況」です。事業所規模別に産業医の選出状況を記載しています。

 9ページについては、「現行の産業医等に対する情報提供の仕組み」で、3月に改正になりました省令、6月に施行されますが、そちらを図にしたものです。長時間労働者への産業医等による面接指導の流れについては、青い部分、事業者が「残業時間が100時間/月超の労働者の情報」を産業医に提供するという部分が加わっています。右側の健康診断の結果に基づく産業医等からの意見聴取については、やはり青い部分です。産業医等から求められたときには、異常所見者の業務に関する情報を産業医等に提供することとされております。

10ページです。これは前回の当分科会において、産業医については、専門性の強化が必要との御発言がありました。このため、「産業医の資質向上及び産業医活動の有効活用について」ということで資料をまとめています。現在の産業医の資質向上のための取組として大きく2点、1つは、産業医の養成研修において、多様な分野の科目を必修としております。2つ目としては、産業医になった後も、能力の維持向上が図られますようにマニュアルを作成したり、全国の産保センターにおいて研修を実施しています。今後の取組として、下のほうにありますが、更なる産業医の質の向上のために、現場のニーズに合った実践力が系統的に獲得できるような研修内容等の見直しを検討すること、事業者が産業医の活動を有効活用し、産業保健の活性化を図る取組として、事業者による産業医の活用・連携に関する支援ツールの整備や、事業者、人事労務担当者への研修の実施を検討しています。

11ページです。これは50人未満の事業場が活用できる産業保健総合支援センターの事業内容、実績について記載したものです。御説明は割愛させていただきます。

12ページです。こちらは「小規模事業場等に対する助成金」でして、平成29年度、新規に実施しているものです。一番下だけ御説明させていただきますと、職場巡視、異常所見者への意見具申、保健指導等、医師による産業保健活動ということで、労働者数が50人未満の事業場が産業医の要件を備えた医師と契約した場合に実費を支給するということとなっております。

13ページです。こちらについては、前回の分科会において、長時間労働者の面接指導制度について、施行後10年を経ての効果、問題点などの検証が必要なのではないかという御意見がありましたので、そちらについて資料を御準備したものです。長時間労働者の面接指導制度については、過重な長時間労働により疲労が蓄積し、脳・心臓疾患発症のリスクが高まるという医学的知見を踏まえ、このような労働者の迅速な把握及び適切な就業上の措置が講じられるようにすることを目的とし、平成18年4月に施行されたものです。

 直近の事業場における制度の実施状況が真ん中辺り、面接指導の結果を踏まえた事後措置の実施状況、12ページの表です。こちらを見ていただきますと、時間外・休日労働時間が月100時間超の労働者に対する医師の面接指導の結果、何らかの就業上の措置を講じた割合は87.9%と約9割に上っております。措置の多くについては右ほどにありますが、時間外の労働の制限55.7%とか、仕事内容の変更45.3%など、具体的な対応が取られております。面接指導そのものがこれらの統計に影響を与えたかどうかの検証は極めて困難ですが、過重労働による健康障害の防止のためには、事業場において時間外労働の削減に努めるとともに、やむを得ず長時間労働になった労働者の健康確保措置が確実に講じられることは必要ですので、引き続き面接指導制度の周知徹底を図ってまいりたいと考えております。

 資料14ページからです。1415ページは、「面接指導や健康相談等の体制に関する規定」です。なお、ここで言っている「時間外・休日労働」という文言については、休憩時間を除いて1週間あたり40時間を超え労働させた場合における、その超えた時間ということです。御説明については割愛させていただきます。

16ページです。こちらについては、「健康診断の情報の取扱に係るこれまでの議論の経緯」で、平成16年と平成28年、それぞれ検討会においてまとめられた報告書の中身を抜粋しています。

 最後に17ページです。こちらについては、前回の分科会においてフランスの制度を御参考にということでしたので、参考となるドイツ・フランスの産業医制度の概要について記載したものです。御説明については割愛させていただきます。後ほど御覧くださればと思っております。

 資料2の御説明をします。資料2については、「対策の方向性(事務局案)」としています。前回については、検討項目として、そちらの資料2にあるマル1の検討項目の下に【例】とありますが、例までを記載していました。今回は事務局案ということで、具体的な方策について矢印の部分を追記しています。

 マル1です。長時間労働者等への就業上の措置に対する産業医によるフォローアップが確実に行われるための方策ということで、就業上の措置内容の産業医による適切な把握とあります。その具体的な中身として矢印の中ですが、事業者が就業上の措置を行った場合、その内容(行わなかった場合は行わなかった旨とその理由)を産業医に情報提供することとしてはどうかとしております。この場合の就業上の措置については、定期健康診断後の就業上の措置、長時間労働者の面接指導後の就業上の措置、ストレスチェックを行った者の面接指導後の就業上の措置が含まれるとしています。

 次の例です。就業上の措置内容を踏まえ、さらなる対応が必要な場合、産業医がその実施を求めることができる仕組みの強化についてです。具体的には矢印の部分ですが、前段部分は趣旨を記載しています。就業上の措置内容を踏まえた更なる対応など、労働者の健康管理などは、産業医と事業者及び労働者との間の十分なコミュニケーションの下で進められることが重要であるということが記載されています。その上で産業医が勧告を行う場合にあっては、事前にその内容について事業者から意見を求めることとするとともに、産業医から勧告を受けた事業者は、その内容を衛生委員会に報告等することとしてはどうかとしています。

 2つ目の検討項目です。面接指導や健康診断の結果など、労働者の健康情報が適切に取り扱われ、労働者が安心して相談できるための方策とあります。

 例の1つ目ですが、健康情報の企業内での取扱ルールの明確化、適正化の推進についてです。矢印にある最初の文章は、趣旨を記載しています。労働者の健康と安全を確保するために必要な健康情報は、事業者が取得する必要がありますが、健康情報には、労働者にとって機微な情報も含まれ、雇用管理における不利益な取扱いにつながらないよう、慎重な取扱いが必要であるとしています。その上で事業者は、労働者の健康状況に関する情報の適正な取扱いのために必要な措置を講ずることとし、雇用管理に必要な健康情報の範囲は、労働者の業務内容等によって異なることから、その具体的な取扱いについては、労使の話合いによって定めることとしてはどうかとしています。さらに、2つ目の矢印ですが、国は、事業場において労働者の健康状況に関する情報の適正な取扱いが図られるよう、必要な事項の指針を公表することとしてはどうかとしております。

 3つ目の検討項目です。労働者が事業者を経由せず直接産業医等に相談できるための方策です。矢印が2つあります。1つ目の矢印ですが、事業者は、労働者が人事権を有する者に知られることなく、産業医や産業保健スタッフに対し、健康相談を安心して受けることができるよう必要な体制の整備に努めることとしてはどうかとしております。2つ目の矢印ですが、周知について記載しており、健康相談の利用方法、産業医の役割、事業場における健康情報の取扱いについて、労働者に周知することとしてはどうかとしております。

 最後、4つ目、産業医の独立性、中立性を強化するための方策です。例として、産業医が企業内で産業医学の専門的立場から、独立して職務を行いやすい仕組み、とあります。こちらについては、具体案として矢印を3つ記載しています。1つ目については、産業医は、産業医学に関する知識に基づいて、誠実にその職務を行わなければならないことを法令に明示してはどうか。2つ目としては、産業医は、適切に産業医学に関する知識に基づき職務を行うことができるよう、産業医学に関する知識の維持向上に努めなければならないこととしてはどうかとしております。最後の3つ目ですが、事業者による産業医の任免の判断の合理性を確保するための対応として、産業医が離任された場合、その旨及びその理由を衛生委員会に報告することとしてはどうかとしています。

 2番目の例です。産業医がより効果的に活動するために必要な情報が提供される仕組みについてです。こちらについては矢印にありますが、事業者は、産業医が労働者の健康管理等を適切に行うために必要な情報を提供することとしてはどうかとしております。なお書きについては、先ほど御説明しました今年6月に施行される情報についても含まれていることが記載してあります。

 最後の例です。産業医が衛生委員会に積極的に提案できること、その他産業医の権限の明確化についてです。3ページにあります。3つ矢印があり、1つ目は、産業医は衛生委員会の委員ですが、この産業医が必要な調査審議を求めることができることとしてはどうかという点。2つ目として、産業医のより一層効果的な活動を行いやすい環境の整備の観点から、産業医への権限の付与についてより明確化してはどうかとしています。最後ですが、3つ目は、産業医の意見、勧告、衛生委員会の意見の内容及び事業者の措置内容について、現在は記録についての規定がありませんので、記録をし、保存することとしてはどうかとしております。以上が対策の方向性の事務局案です。

 最後に、机上配布について御説明させていただきます。机上配布については、当分科会と同時並行的に労働条件分科会で議論されている資料です。前回から今日まで、4月27日、5月12日と2回議論されております。4月27日については、主に時間外労働の上限規制について御議論されております。机上配布1です。当分科会に関係が深いのは、机上配布2の5月12日の労働条件分科会です。5月12日の分科会においては、勤務間インターバルと長時間労働に対する健康確保措置について御議論されたと伺っております。具体的に少し御説明いたしますが、1ページを御覧いただきますと、論点についての事務局案が提出されております。この論点についての事務局案は、当分科会と同様に枠の中が実行計画、下の矢印が事務局案です。

 6ページまで飛んでください。6ページが長時間労働に対する健康確保措置ということで、実行計画には、枠の中ですが、新技術、新商品等の研究開発の業務については、現行制度では適用除外とされていますが、医師による面接指導、代替休暇の付与など実効性のある健康確保措置を課すことを前提に、その対象を明確化した上で適用除外とするという内容について、具体的に4つ矢印として事務局案が掲示されています。

 1つ目の矢印については、新技術、新商品の研究開発の業務については、対象を明確化した上で適用除外とする。医師による面接指導、代替休暇の付与など実効性のある健康確保措置を課すことが前提とされております。2つ目の矢印ですが、今申し上げました研究開発業務の健康確保措置としては、2つ具体案があります。1つ目としては、時間外・休日労働の時間数が単月100時間超の場合、労働者の申出なしで医師による面接指導を義務付け、罰則付きです。2つ目としては、面接指導に基づき事業者が行う就業上の措置内容に、代替休暇の付与を加えるという点です。3つ目の矢印ですが、研究開発業務も含め適用される労働安全衛生法第66条の8の面接指導、こちらは現在、労働者の申出がある場合、義務(罰則なし)ですが、こちらを単月100時間超から80時間超に改正してはどうかとされております。

 最後ですが、4つ目の矢印は、面接指導の適切な実施を図るため、平成27年2月13日の労働条件分科会報告にありますように、すべての労働者を対象として、客観的な方法による労働時間の把握を省令上義務付けてはどうかということが記載されています。以上が資料の御説明です。

○土橋分科会長 前回の議論も踏まえた資料について、説明いただきました。ただいまの内容について、御質問、御発言等がある方は挙手をお願いします。

○栗林委員 今、御紹介いただきました事務局の対策の方向性について、資料3に書いてあることと多少重複しますが、相対的な意見を申し上げたいと思います。事業者の多くは産業医の絶対数が不足している、又は産業保健の面で十分な知見が担保されていない、あるいは地域によっては産業医を見つけることさえ難しいと、そういう様々な認識を持っています。

 今回の対策は、そのような十分な基礎、基盤が整っていないにもかかわらず、それを少し横に置いて大きな屋根を付けようとしている感じがあり、少なからず無理があるのではないかというように感じるところです。また、この強化策の多くは、専属産業医のいる比較的大きな事業場に向けて書かれていると感じます。厚生労働省の統計でも、専属産業医は全国的に2,000人強ぐらいではないかと予測されます。多くの事業場は、嘱託産業医との契約で活動を進めているわけでして、そこに焦点を当てなければ実りある対策にはなり得ないのではないかと思います。この対策の方向性が中小事業場で本当に実行可能なのか、若干疑問を感じるところです。

 労働者の健康確保の観点から言えば、もっと事業者と産業医を含めた産業保健スタッフの距離を近付けて、コミュニケーションを促していく方向性に立った対策が必要であろうと感じています。その上で労働者自身のセルフケアも促進し、安全でかつ健康的な職場環境を確保していくべきであろうと考えます。以上のような観点を是非考慮していただきたいと思っております。よろしくお願いします。以上です。

○土橋分科会長 御意見を頂きました。事務局側から何か、よろしいですか。ほかに御意見等はありますか。

○佐保委員 私からは、検討項目マル1に例が2つあると思いますが、下のほうの例について御意見をさせていただきたいと思います。事務局案には、「労働者の健康管理等は、産業医と事業者及び労働者との間の十分なコミュニケーションの下で進められることが重要である」との記載があります。コミュニケーションが重要であることについては当然であり、産業医と事業者が勧告を間に挟んで対立関係になることは、決して好ましいことではないと考えます。しかし、産業医が勧告を行う場合にあっては、事前にその内容について事業者から意見を求めることとするといった部分について、若干疑問があるのではないかと思っております。

 労働安全衛生法の第13条第3項では、「産業医は、 労働者の健康を確保するため必要があると認めるときは、 事業者に対し、労働者の健康管理等について必要な勧告をすることができる」とされておりますが、さらに、同条の第4項で、「事業者は、産業医の勧告を受けたときは、これを尊重しなければならない」とされており、勧告は産業医にとっては、言わば切り札ではないかと考えております。もともと適切なコミュニケーションがあれば、切り札としての内容をその前段階で実行できているはずであり、切り札を切り札として使わなければならないのは、適切なコミュニケーションがない場合ではないかと考えております。そのような場合に、切り札の手の内を事前に示すよう、さらすようなことを求めるのは、産業医による勧告の強化ではなく、逆に弱めるものになるのではないかと危惧をしております。産業医による勧告の強化を本当に求めるならば、もし事業者が勧告に従わない場合、事業者が産業医と労働者に対し、その理由を説明することを事業者の義務とするぐらいまで踏み込むべきではないかと考えております。以上です。

○土橋分科会長 御意見を頂きました。事務局から何かありますか。

○武田労働衛生課長 今、御指摘いただいたコミュニケーションの所ですが、労働者の健康管理においては、産業医と事業者及び労働者との十分なコミュニケーションの下で進めることは、基盤的に非常に重要な点で御指摘のとおりです。その上でなお改善が必要であると考えられる場合において、御指摘のように産業医による勧告が行われるという仕組みになっているところです。この所でお示ししました当該事前聴取の手続きにより、その後の勧告に対する事業者の理解及び納得性も高まり、より勧告の実効性、そういうものを高めると、そういうものが大きな趣旨であると考えているところです。

○土橋分科会長 御意見、御質問等はありますか。

○中村委員 事務局案全体について質問です。計画課長の御説明を聞き逃したのかもしれませんが、この事務局案では「例」と書かれた一文の後の、矢印の内容が、具体的な方策というように聞こえたのですが、その理解でよろしいでしょうか。

○宮本計画課長 申し上げました。例としては、例えば、「就業上の措置内容の産業医による適切な把握」とございまして、その具体的な内容ということです。

○宮本計画課長 具体的な内容としてはこちらの矢印。ブレイクダウンをしたという趣旨です。

○中村委員 分かりました。そうしますとこの事務局案の各項目については、それぞれ法律や省令に定めて義務付けていくことを想定されているのか、あるいはガイドラインのような形で示していくことを想定しているのか、その点についてはどのように考えたら良いでしょうか。

○宮本計画課長 それぞれの項目については、法令上の規定、それから省令上の規定、それから、ガイドライン的なもの、それぞれ分かれていくと思っております。

○中村委員 ありがとうございます。

○土橋分科会長 ほかにいかがでしょうか。

○袈裟丸委員 確認させていただきます。前回の分科会で労働側から、労働者の健康情報の管理についての考え方の転換について触れさせていただきました。資料3の健康情報の適正な取扱いの3つ目の○に当たる部分ですが、健康情報は個人のプライバシーに関わるので、産業医が整理をして、必要と判断した範囲で事業者に開示するという、そのように少し変えていくべきではないかという提起をさせていただきました。

 それで、今日、資料2のマル2の後段のほうで、「雇用管理に必要な健康情報の範囲は、その具体的な取扱いを労使の話合いにより定めることとしてはどうか」となっておりますが、ここの表現の中には、前回、労働側としてコメントさせていただいた考え方を変えていくということが含まれたものなのか、また、違う趣旨があるのかということを少しお聞かせいただければと思います。

○土橋分科会長 事務局側、お願いします。

○武田労働衛生課長 ありがとうございます。前回もいろいろと御指摘、御意見を頂いたところでございますが、こちらのほうで今回の資料2の所でお示ししているものですが、具体的な取扱いについて、労使の話合いを通じてしますというのは、今後、また、どのような具体的な形で労使の話合い、若しくは、そういうようなものを通じてそのような取扱いのルール的なものを定めるということにしていくのかということについても、こういった健康情報の取扱いのルールを、また、今後検討する中でいろいろ御意見があると思いますので、そのようなことも御意見を頂いたところも含めて、今後、御検討いただくということかと考えております。

○土橋分科会長 よろしいでしょうか。ほかにいかがですか。

○三柴委員 簡単に意見を申し上げます。先ほど、労働側の佐保委員からあった御意見に対してです。産業医制度を実効的にしていくためには、確かに制度的な担保も必要なのですが、実際には制度を踏まえて産業医が個々の事業場の中で信頼を得ていかなければなりません。特に、日本の組織の場合には、前回、「組織力学の調整」という言葉を使いましたけれども、信頼関係がなければ、何を言っても実際には通らないという実態もありますので、そこは鶏と卵になるのでしょうけれども、制度的にもそこを後押しするような措置というのは必要だろうと思います。ですので、単に欧米のようにラジカルに制度的に権限・責任を付与するという考え方だけではなくて、柔らかい制度的な後押しというものも考えていかなければならない。これは、情報管理の適正化においても同じだろうと思います。この点だけ申し上げておきたいと思います。

○土橋分科会長 それでは、村上委員、どうぞ。

○村上委員 先ほど、袈裟丸委員が指摘された点の関連で、事務局案についてお伺いしたいと思います。資料2の2ページの上の部分ですが、健康情報の取扱いについては、「労使の話合いにより定めることとしてはどうか」ということが記載されてあります。その下の矢印では、「必要な事項の指針を公表することとしてはどうか」ということが記載されてあります。そういった指針を参考にしながら労使で話し合って決めていくということ自体は必要だと思っております。しかし、労使の話合いで決めていくということは、法律レベルで書いていただいたほうが、より実効性が保てると思っておりますが、その点はいかがでしょうか。

○武田労働衛生課長 ありがとうございます。その辺りについても、例えばこれ、それから指針、その他いろいろ考え方はあろうかと思います。今後、行う健康情報取扱いの検討の場においても、専門家や現場の意見を伺いながら、その辺りのところは慎重に検討していく必要があるのではないかと考えております。

○宮本計画課長 御質問については、法令で労使の話合いについて規定していくか、それとも指針でということかと思いますが、事務局としては、今のところ、指針の中で規定していくということを検討しております。

○土橋分科会長 それでは、増田委員、どうぞ。

○増田委員 ここの部分についてですが、雇用管理に必要な健康情報の範囲は、かなりの部分が既に法令で定められている内容だと思っています。定期健康診断ですと、労働安全衛生規則の第44条でしょうし、いわゆる有害業務に従事する場合は、特殊健康診断が入ってきます。ですので、それらを押さえた上で、法定外のところについての話であれば、ここの記載で特に違和感はないのですが、あくまでも法令に定められている内容が前提であるという点は触れていただければと思います。

 現場にいますと、時々、健康診断を受けたくないとか、胸部レントゲンだけはどうしても嫌だという従業員の対応をしておりますが、そういう人たちへの対応にこの話が当てはめられてしまいますと、既に取り組んでいる健康管理面の対応を嫌がる人に対して、一人一人説明して納得していただく作業が伴うことになるのではないかというところを危惧しております。

○土橋分科会長 御意見を頂きました。ほかにいかがでしょうか。

○山口委員 定期健康診断とか長時間の面談、あるいはストレスチェック制度、全てそうなのですけれども、例えば定期健康診断の場合は、もちろん事業者に実施義務があって、それで就業上の措置をするのも事業者の責任ということになっていると思うのです。それに対して、産業医等の医師は意見を述べて、事業者はその意見を尊重して、いろいろな措置を義務として実施するという、そういう構造が全ての大前提になっていると思うのですね。

 そのような観点から見たときに、マル1の2番目の産業医による勧告というのが、これは、事業者は産業医の勧告をきちんと聞かなくてはいけないというような事業者の義務という位置付けになるのか、あるいは、産業医が勧告する権限があるというような言い方をしますと、権限は、裏を返せば義務というような、必要なときに産業医が勧告をする義務を負うというようにも読める可能性があると思います。その辺が、事業者の義務と、産業医の事業者の義務を支える、労働者のためにいろいろなことができるように事業者を支えるというそういう今までの構造の中で、これも同等の位置付けになるのか、勧告という言葉は非常に強いので、そこの辺りは事務局的にはどういうお考えなのか、是非お聞きしたいと思います。

○宮本計画課長 御質問、ありがとうございます。勧告については、現在の規定上も義務ではありません。産業医が必要だと認めた場合には、事業者に勧告できるということとなっております。

 それから、現行、勧告について事業者がどのように扱うかですが、これは現在も、事業者は、勧告を尊重しなくてはならないと、尊重規定があります。

 この2点については、今回、位置付けを変えるものではありません。ただ、勧告をされることについて、勧告そのものについて、事前・事後の手続を定めるということによりまして、勧告というものの実効性の確保を図ってまいりたいということです。

 具体的には、事前に事業者から意見を聞くということと、それから、事後に衛生委員会に報告するということで、この衛生委員会は、半数が労働者ということですので、使用者側、労働者側、それぞれに意見を聞くということから、勧告の重みを増していきたいという趣旨でございます。

○土橋分科会長 ほかにいかがでしょうか。

○中村委員 今のご説明に関連する点です。事業者が勧告の内容を衛生委員会に報告するルールにすることが提案されていますが、このルールに従って事業者が行った報告が、たとえば、労働者のプライバシーを侵害するものだというような判断をされることがないか、少し懸念があります。事業者がそのようなリスクを負うことがないように、制度設計の検討をお願いしたいと思います。

○宮本計画課長 御指摘ありがとうございます。衛生委員会に報告する場合、労働者のプライバシーを侵害するようなことにはなってはなりませんので、その辺りの扱いについても、先ほど衛生課長が御説明申し上げましたけれども、健康情報の取扱いについて、今後、検討会を設置し、その中で御検討いただきまして、一定のガイドライン的なものを示していきたいと考えております。

○土橋分科会長 ほかにいかがでしょうか。

○水島委員 働き方改革実行計画では、産業医・産業保健機能の強化ということがうたわれておりますが、そうなると、全体として産業医の業務が増加すると理解してよろしいでしょうか。

○宮本計画課長 御指摘ありがとうございます。今回、御提案しているのは、長時間労働者への就業上の措置に対する産業医によるフォローアップが確実に行われるための方策ということでして、意見を述べた後に、その意見について実際にどのように事業場で対応されたかということを知らしめるというものでして、産業医の活動をしやすくするというものです。勧告の件についても、勧告がより効果的になるというものです。業務量が増加するものではないと考えております。

 健康情報の取扱いですが、こちらについては、今後、御検討いただきますけれども、健康情報について加工するということになりますと、場合によっては、加工する作業をどなたがされるかということで、それを産業医の方がするということになると、そこは業務量増加ということが生じてくるかと思っております。

 それから、マル3の労働者が事業者を経由せずに直接産業医等に相談できるための方策です。こちらについては、体制の整備に努めることとしておりますので、努力義務を想定しております。これについては、可能なところについて実施していただくということで、一律で業務が増えるということではないと考えております。

 マル4の産業医の独立性、中立性の観点です。これは、特段、業務量増加につながるとは考えておりません。

 次に、産業医がより効果的に活動するために必要な情報が提供される仕組みということで、産業医が健康管理を適切に行うために必要な情報が提供されるということですので、むしろ、情報が提供されることにより、効率的な産業医活動ができることにつながるのではないかと思っております。

 その他、権限の付与とか、調査審議を求めることとしてはどうかということですが、直接的に大幅な業務増が見込まれるものではないと考えております。

○水島委員 詳細な説明をありがとうございました。当分科会の内容ではありませんが、医師の働き方改革も言われております。もちろん産業医を確保して、産業医の数を増やすことも重要ですが、医師の働き方に支障を及ぼさないかという懸念がありましたが、今の御説明を聞いて安心しました。

○土橋分科会長 ほかにいかがでしょうか。

○矢内委員 ただいまの意見と少し連動するのですが、産業医の負荷がそれほど増えるものではないということでしたが、やはり状況に応じて増加する可能性も秘めているかと感じております。

 資料3の「その他」の所に書かれている、下から2番目に「産業医でなければできない仕事と、産業保健チームで対応できることの検討が必要」という所があるのですが、こういった場合に、現場としては、産業医の先生がより効果的に機能していただくために、やはりチームでの機能強化というところも視点に入れていただきたいと考えております。また、産業保健スタッフというところは、具体的に、どういった職種とか人が想定されているか教えていただければと思います。

○武田労働衛生課長 ありがとうございます。御指摘いただいたこととの関連ですが、昨年、取りまとめた産業医制度の在り方に関する検討会報告書においても、産業医以外の職種の方々を活用した産業保健活動について御議論を頂いたというところです。その中で、具体的には、各事業場の実情に応じて、産業保健チームで行うということが非常に重要であるということ。それから、具体的なチーム体制とか、役割分担、事業場内外の連携方法等については、それぞれの事業場の状況に応じていろいろなケースがあろうかと考えております。その中で、好事例や取組方法等について示すということも必要ではないかという御指摘も頂いたところです。今後、産業保健のチーム体制等について検討の場を設けまして、検討を行わせていただくということを考えております。まずは、今ほど申し上げた好事例の収集、公表等を行い、現場の状況をもとに取り組んでまいりたいと考えております。

○土橋分科会長 ほかにいかがでしょうか。

○明石委員 全体を見まして、先ほど栗林委員がおっしゃられたことにプラスして申し上げると、やはり事業者と産業医はパートナーだと思うのです。労使関係やカウンターパートというのとちょっと違って、いつもそばにいて話合いができてということで、ここのマル1に書かれている就業上の措置も、そのように行われるべきだと思いますし、安衛法の第66条の8には、「事業者が意見を勘案して行う」と。さらに、「衛生委員会への報告等も行う」ということが書かれています。

 マル1で、もう1つお聞きすると、産業医によるフォローアップが確実に行われるということを書かれているのですが、産業医にフォローアップの職務とかあるのですか。それがなければ、この報告をしても何の意味もないような気がするのですけれども。現状の中で、事業者がきちんと意見を勘案して就業上の措置を行えばいい話のような気がします。

 産業医科大学の先生が書かれた『産業医の職務Q&A』を読みますと、「産業医が事後措置を指示する場合は、意見する相手は対象者本人ではなく事業者向けであることを認識しておくべきだ」と。したがって、指示する内容は、「対象者及び管理者の双方が納得できる内容でなければいけない」と書かれておりますので、こういうことをきちんとやっていけば、別に勧告などということは必要ないと思いますし、ここで勧告を強化する意味は、私はちょっと分からないです。そこを、まず1点お聞きしたいのですが。

○宮本計画課長 御質問、ありがとうございます。今の産業医によるフォローアップが確実に行われるための趣旨ですが、参考資料5ページの図を御覧ください。これは前回もごく簡単に御説明いたしましたが、今の長時間労働者への産業医などによる面接指導の流れを示したものです。まず、時間外・休日労働時間が100時間/月超の労働者からの申出がありまして、産業医が面接指導を実施します。それから、産業医が就業上の措置に関する意見を述べます。その意見に対して、今、明石委員がおっしゃられたように意見を勘案し、必要があると認めるときには、事業者が就業上の措置を講ずるというようにされております。

 現行の規定でいくと、その次の規定が一番下の枠にあるように、産業医は、労働者の健康を確保するために必要があると認めるときは、事業者に勧告するということで、この間の規定が整備されていないという状況です。したがって、就業上の措置を講じた後、具体的にどういった措置が講じられたかということを産業医にお伝えする。そのことが産業医と事業者の間のコミュニケーションということにつながりまして、その後の勧告に至らないとか、至った場合についても、より実効性の高いものにつながっていくのではないかということで、今回、このようなことを事務局案として提案させていただいております。

○明石委員 お伝えするのは構わないのですが、産業医によるフォローアップが確実に行われないといけないのですよね。言ったことに対して、産業医がきちんとフォローアップする。しかしながら、産業医の職務としてフォローアップすることはないのではないですか。それを、新たに職務として作るのですか。そうでないと、いくらこうしましたと言っても、産業医の意見が、いつも全部正しいということは多分なく、事業場のことは事業者のほうが詳しいので、意見を勘案して事業者がやっています。それを報告するのは構いませんが、こうやって書かれるのであれば、産業医もきちんとフォローアップをする職務があって、これは、私が言ったところとこう違う、ああ違う、こっちのほうがいい、あっちのほうがいいという話にならないと変だし、そうなれば、その勧告までを強化する必要はないような気がします。

○武田労働衛生課長 実効性のある措置というようなものを恒常的に行っていく上で、事業場の実情も踏まえた上での実効性のあるそのような意見、そういうようなものを恒常的に行っていく、そういったシステムを作っていくということも、また重要なのではないかということでして、そこら辺も含めた上でのフィードバック、若しくはフォローアップという形で考えているところです。

○明石委員 考えは別に否定はしませんが、ただしきちんとそこを押さえていないと、こちらが行ったのに向こうが行っていないという、結局、堂々巡りになってしまう気がするのですが。

 それと、嘱託産業医で、これは回りますか。そこはやはりきちんと担保しないと、専属だけができればいいという話ではないので、全事業場でこういうことが行われないと、個々に掲げてある実行計画を満たすことはできないような気がします。

○武田労働衛生課長 ありがとうございます。御指摘のように、専属の産業医の方がいらっしゃる所のみならず、嘱託の産業医がいらっしゃる所における健康確保策の実効的な推進ということも大事なことですので、その中において、一つのフォローアップ、適切なその意見を行っているというところも非常に重要になってくると思います。

 これも前回、御意見を頂いたところですが、そのような事業場における適切な意見とか、そのほか措置というものが行われるように、産業医の方々に対する各種研修について前回も御指摘を頂きまして、そういう中においても御指摘いただきましたように、より系統的に現場での実践的な活動に資するような内容というようなものも、今後、またあらゆる形で行えるように検討してまいりたいと考えております。

○土橋分科会長 よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。

○村上委員 今の明石委員とのやり取りのところについて、産業医は事業者のパートナーであるということで、そういった事業場が多いと思っておりますが、ただ、前回も申し上げましたが、労働者から見て、産業医の先生にものを言ったときに、産業医が事業者のほうを向いているではないかという、いろいろな不安があるということは、一つ申し上げておきたいと思います。

 先日、私どもも、職場の産業医の皆さん方がどのような活動をされているのかということで少し意見交換もしたのですが、やはり産業医の先生がきちんと事業主の皆さんにものを言えているのかどうかというところで言えば、なかなか言いづらいような職場もあると聞いています。全てがそうだと申し上げてはいませんが、そういう職場もあるという現状がある中では、やはり産業医の先生方がものを言いやすくするということも措置していくべきではないかと考えます。今でも十分コミュニケーションが取れているので余計なことをする必要はないという職場もあるとは思っておりますが、そうではない職場もあるというところで、そういう職場の中でも産業医の先生を媒介にした健康確保の措置が取られていくということは、特に現時点においては重要な課題なのではないかと考えております。

 フォローアップの話がありましたが、産業医がアドバイスをして、この人はやはり時間外労働を抑制したほうがいいよとか、少しポストから外したほうがよいのではないかということを言ったときに、会社の中のことは会社の中でしか分からないかもしれませんが、どうだったのかということをやはり聞いて、なぜ、そうしなかったのかとか、あるいは、ほかにどのような措置をしたのかということを話し合っていくためにも、事業者から産業医に報告させていくということは重要なのではないかと思っております。

 資料2の2ページの産業医の独立性、中立性のところで、別のことで少し申し上げたいと思います。産業医の独立性、中立性を強化するための方策として、マル4の例の1つ目、矢印の3つ目で、事業者による産業医の任免の判断の合理性を確保するための対応として、産業医が離任した場合に、その旨及びその理由を衛生委員会に報告することとしてはどうか、ということがあります。このこと自体は必要ではないかと思いますが、この内容について、なぜ離任時だけなのかということは若干疑問があります。独立性と中立性の強化を担保するという上では、産業医の任命時にも衛生委員会に報告させるということが必要ではないかと思いますし、また、現在、産業医の選任時には、労働基準監督署への報告義務がありますが、離任時にも、その理由を含めて報告していくことが必要ではないかと考えておりますので、意見として申し上げておきたいと思います。

○土橋分科会長 御意見ということです。それでは、増田委員、どうぞ。

○増田委員 先ほどの点に戻りますが、先ほどの明石委員からの発言におおむね賛成でして、産業医によるフォローアップは何をやればいいのかという点が気になっております。私は、端的には、これは面接指導をしないといけないのではないかと思っています。そうなりますと、私のように常勤の場合は、必要であれば毎日面談をするとか、やろうと思えばできなくはないと思います。月に1回の嘱託産業医の先生方がこれを見ると、何をどこまでできるのか、やらないといけないのかというところが当然気になってくるかと思います。そこをどのようにお考えか、お聞かせいただければと思います。

 もう1つ、就業上の措置として、3つ例示されていますが、これだけでは足りないかと思います。現場で一番多く出しているのは、メンタル不調等で休んでいた人の職場復帰後に出している就業措置なのです。それは、この3つのいずれにも当てはまりません。それから、今、両立支援が課題になっていますが、がんなどの病気で休んで職場に戻って来た人たちの就業上の措置についても、この記載だけですと当てはまるものがありません。ここで規定されている健診事後措置、長時間労働者とストレスチェックの面接指導以外の就業上の措置は伝えなくていいのだろうか、そういうひどい解釈をする人はそうそういないとは思いますが、そこに網が掛けられていないのはちょっと不備に感じたりします。ここの趣旨としては、「それ以外も含む」ということを記載しないとおかしくなるのではないかと思います。既に現場で行っている取組が、逆にこの記載内容ですと後退してしまうことにもなりかねないという危惧を少し覚えましたので、その辺りについてもお聞かせいただければと思います。

○土橋分科会長 まず、事務局側からありますか。

○宮本計画課長 御質問ありがとうございます。まず、2点目の御質問については、就業上の措置について、事務局案として示している3つの就業上の措置、定期健康診断、長時間労働者への面接指導、ストレスチェックの後の面接指導の後の就業上の措置だけでは不十分でして、現場で使われている職場復帰とか、そういったものについても対象とすべきではないかという御意見だったというように承知しております。

 今、案の3つの就業上の措置については、いずれも法律に基づくものです。今回、産業医から事業者への意見、それから事業者の就業上の措置、事業者から産業医への措置内容の情報提供という一連の流れを法令上設けるものです。メンタルヘルスや治療と仕事の両立などは、産業医の方が意見書などによって意見を行うものでして、法令に基づかないものについては、フォローアップを法令に規定することはなかなか難しいのではないかと思っております。

 産業医の方が労働者の健康管理のために必要と判断された情報、事業者からの提供の在り方については、今後、検討会を立ち上げて御検討いただきますので、その場の中でも御検討いただければと思っております。

○土橋分科会長 事務局側はまだありますか、以上ですか。

○武田労働衛生課長 先ほどの1点目の、例えば、専属の産業医の方のほかに嘱託の産業医の方に関しては、どういうものを想定しているのかというところですが、これも、参考資料のところでお示ししているような就業上の措置を講じた後、事業者の方からのフィードバックを頂いた後、また、改めてコミュニケーションを通じた上で、更に必要な意見等というようなものもフォローアップの内に入ってくるのではないかと考えております。

○増田委員 それについては、次の例にかかってくるところだと思います。勧告の強化のところですが、産業医と事業者及び労働者との間の十分なコミュニケーションのための勧告というのは、やはり少し違和感があります。もうちょっと重大な事象の場合の、言わば伝家の宝刀のような位置付けですので、コミュニケーションを図るためのツールとしての勧告というような軽々しい内容ではないと思います。この矢印の1つ目の文章と2つ目の文章の間に、十分なコミュニケーションの下で進めて、不十分な場合は更に内容を検討して、それでも重大な問題が残る場合、という内容が入る筈です。1つ目の文章と2つ目の文章にかなり飛躍がありますので、その間を少し補うような文章を入れる、また、先ほどの参考資料の矢印の所にも入れていただくぐらいが、現場の運用としては、適切、妥当な内容ではないかと感じておりますので、御検討いただければと思います。

○宮本計画課長 御指摘ありがとうございます。資料2のマル1の例の矢印の部分ですが、文章を分けています。少し文章が拙いもので十分に趣旨を伝えておりませんでしたけれども、産業医と事業者、労働者との間の健康確保措置などについては、十分なコミュニケーションが大事だということ、それが産業保健活動の基本であるということを、まず述べております。

 その上で、通常であれば十分なコミュニケーションがあれば勧告に至らないのですが、そうならなかった場合、文章として、「その上で、産業医が勧告を行う場合にあっては」としており、コミュニケーションが不十分で、非常にやむを得ない場合という趣旨を表しておりますが、そういう場合には勧告しますということを表したつもりでしたけれども、御指摘がありましたので文章については検討させていただきます。

○増田委員 はい。

○山口委員 今のお話の続きです。フォローアップについても、先ほど私が申し上げたことの繰り返しになってしまうのですが、事業者が就業上の措置をするわけですから、就業上の措置が的確に労働者の健康をきちんと守っているということを確認することが事業者の義務であって、その際に産業医の意見をきちんと聞きなさいと。今の制度設計上、産業医の意見を聞いた上で就業上の措置をするということになっているわけですから、更にフォローアップが重要だというのは私も大賛成ですが、やはり事業者の義務として、きちんと健康が守られていることを確認するという形の制度設計のほうが、今までの形と整合性が十分取れるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○土橋分科会長 御意見ということです。三柴委員、どうぞ。

○三柴委員 ちょっと恐縮な言い方ですが、話が細かいところに行きすぎているように思います。大枠で捉え直すと、前回申し上げたように、従業員の健康管理というのは労使共通の課題です。そのために産業保健体制は強化を図っていかないといけない。これは将来への投資という面もあるので、経営者の方には、やはり安全衛生を重視する。その証として専門家を重用する。耳障りな悪いことを言うような方であっても、きちんと重用していくというスタンスが必要だし、産業医の側もきちんとスキルを上げていかないといけないし、要するに、そういう前向きな議論をしていかないといけないだろうと思います。

 今回の制度の改定案は、要するに、そのためのきっかけづくりとして最初にできるところに手を付けよう。要は、きちんと職場内で産業医が信頼されて仕事がしやすいような、産業医だけではないですけれども、そういう条件づくりというか、後押しをしようということだと思うので、ここではその実効策について議論すべきではないか。現行の規定でも、産業医の業務については、健康管理であったり、職場にある様々なリスクを踏まえた対応など、幅広く書かれているわけですから、フォローアップを含め、それらを具体化ないし支援するような細かい論点については、後で議論をすればいいわけで、今の段階では、そのきっかけづくりについて前向きに話し合うのが良いように思いますが、いかがでしょうか。

○土橋分科会長 御意見を頂きました。ほかに何かありますでしょうか。

○水田委員 産業保健活動の強化という観点で2点ほど提言したいと思うのですが、1点目は、産業医の成り手の養成問題です。参考資料の2ページを見ると、産業医の養成研修・講習を修了した医師が約9万人いる一方で、実働している医師が推計約3万人にとどまっています。この点に関して言うと、前回触れています産業医と事業場との間のミスマッチだけではなくて、産業医自身がその活動に魅力を感じていないのではないか、そうした有資格者が少なくないことが背景にあるのではないのかと思うわけです。だとすれば、産業医の専門性の向上や社会的認知度の向上などを通じて、産業医になりたい、あるいは産業医の活動に携わりたいと思われる土壌作りなど、産業医の成り手の養成を一層進める必要があるのではないのかというのが1点目です。

 2点目は、産業医の選任義務がない事業場に対する配慮、目配りです。参考資料の11ページで、小規模事業場向け支援として掲載されております産業保健総合支援センター地域窓口による産業保健サービスについて、内容及び予算の両面で大幅に充実をさせるということが必要だと思いますし、小規模の事業者に向けてその内容の周知、広報を強化することも必要だと思います。そしてこれらの内容についても産業保健機能の強化という観点から、対策の方向性の中に記載してはどうかということで、意見を申し上げておきたいと思います。

○土橋分科会長 御意見頂きましたが、何か事務局からございますか。

○宮本計画課長 はい。御指摘ありがとうございます。おっしゃるとおり、産業医につきましては地域的な偏在があったり、産業医を確保したくてもなかなか成り手がないという問題がありまして、厚生労働省としましても、養成ですとか研修、そういったものに力を入れているところですけれども、なかなか確保ができていない状況があると思います。おっしゃいますように、産業医の魅力を高めていくことを通じ、産業医になりたいという方を増やしていくことが非常に大事なのだと思っております。今回のこの改正につきまして、産業医がより働きやすい環境が整備されたり、産業医が事業場内で独立性、中立性を確保したり、様々な環境が整備されることにより魅力が高まり、産業医になりたいという方が増えていくのではないかと期待しているところです。

 それから産保センターの予算についてです。こちらにつきましては、現在でも産業保健活動総合支援事業全体としましては36億円という予算規模です。かなりの金額ですので、これにつきまして更に増額が可能かどうかは、全体の予算の中で考えてまいりたいと考えております。中身につきましては、より一層効果的なものに組み替えるなり、検討していきたいと考えております。それから助成金につきまして、今年度から実施しておりますけれども、平成30年度の引き続きの予算の確保としっかりとした周知をしてまいりたいと考えております。

 先ほど山口委員から御指摘がございまして、直ちにお答えできずに大変失礼いたしました。おっしゃる内容は、フォローアップについて事業者の義務にすべきではないかという御指摘だったと思いますけれども、三柴委員が御発言くださいましたけれども、今でも労働者に対する安全配慮義務は事業者に課せられているところです。その位置付けにつきましては、今回変わるところではありません。ただ、産業医の方が意見を述べた後、その意見を基に事業者の方が具体的にどういった措置を講じたかが、今は自動的に産業医の方にフィードバックされることにはなっておりません。もちろん多くの事業場で、そういったことがされている場合もありますけれども、規定としてはないので、そちらを産業医の方にお知らせする。産業医の方がその就業上の措置を聞かれまして、十分だという判断をされましたら、それはそれでもうよろしいのですけれども、やはり十分でなかったとお考えになったときは、再び産業医の方が事業者の方に、意見になるのか照会されるのか、必要なコミュニケーションを取っていただいた上で、労働者にとって必要な就業上の措置が、その事業場内で適切に講じられることにつながっていけばと思っております。

○山口委員 ありがとうございます。よろしいですか。私がさっき申し上げたかったのは、今の2番目のほうですね。1番目のほうはもちろんそのように理解しているのですけれど、2番目のほうが、今のこの資料2の真ん中からちょっと下の「例」以下の所の書きぶりですと、産業医の権限強化という、そういう趣旨は分かるのですが、事業者の義務で産業医は意見を申し述べるという、その基本的スタンスがちょっと崩れているような印象があったので。この勧告のほうですね。これは、産業医は意見を申し述べて、事業者がそれを最終的に決定して措置を取るという、その義務が、事業者の義務だというそのスタンスは、ちょっと何か、私が見るとちょっと崩れているという印象があったので、そこは明確にしたほうがいいというのが私の意見でありました。

○宮本計画課長 御指摘ありがとうございます。そちらの位置付けにつきましては変わるものではありませんで、今申し上げましたように、産業医が意見を述べたことに対するその就業上の措置について、フィードバックされること。それから勧告につきましては、前後の手続を置くことが変わるだけでして、基本的な勧告の位置付け、それから意見についての法的な位置付けが変わるものではありません。

○土橋分科会長  はい。他にいかがでしょう。明石委員。

○明石委員 先ほど村上委員が産業医は事業者のほうを向いているとおっしゃられましたけれど、事業者から見ると圧倒的に労働者のほうを向いていると思っていまして、やはりそこはきちんと中立性をというところがあります。やっぱり見方が変わると、そうなってしまうところがあるので、ここら辺にしておきますけど。もう1つ先ほどおっしゃられた産業医の任免の場合の報告ですか。これは当然、衛生委員会に産業医が出てくるはずなので、報告するまでもなく自己紹介か何かされるのだと思うのです、実態としては。出てきたときに当然、自己紹介はされていると思いますし、離任時は報告するというか、そんな大げさなものでもないと。この人からこの人に代わりましたというだけの話なので、ここに万が一、義務とか置かれるのであれば、それについて我々は賛成できないと思っています。

 つぎに、事務局案の3ページの例、産業医が衛生委員会に積極的に提案できる。それから、その他産業医の権限の明確化と書かれています。安全衛生法の第18条に衛生委員会のことが書かれていて、私、これだけ読んでも産業医にはいろんなことを調査審議、それから発議する権限があると思っていますし、安衛則の第14条に勧告したり、助言したりすることができると書いてあって、更にこれを置く必要があるのかなという疑問を持っています。

 それと、こういう権限を与えるのであれば、先ほど宮本課長が余り仕事は増えませんとおっしゃいましたけれど、権限を与えるのであれば、やっぱりその分、義務とは言いませんけれど職務をきちんと実行していただけることが大事だと思っています。といいますのが、一昨年の9月から昨年の10月まで産業医制度の見直し検討会、これを行ってきて、あの中の最初の一歩が、ストレス制度とかが入ってきて産業医が大変になったので少し軽減をしましょうという趣旨であったと思います。結局は余り軽減にはなりませんでしたけれど、そういう趣旨があってその半年後にまた、こういうのを置いて、これだと全く産業医の負担は軽くならないんじゃないかなと思えて、ちょっとその辺りは疑問を覚えています。

○土橋分科会長 事務局側から何かありますか。よろしいですか。御意見ということで。

○宮本計画課長 御質問ありがとうございます。まず産業医につきましては衛生委員会のメンバーですので、調査権限の発議については現状でもできるので、あえて規定を置かなくてもいいのではないかという御質問だったと思います。産業医につきましては、法令上は一構成員にとどまっております。調査審議の発議についての明確な規定は現在ありませんので、今回、権限を明確に担保するために設けてはいかがかということで事務局案として提示しております。

 それから権利を与えるのであれば義務をということでしたので、今、事務局として検討しておりますのは、衛生委員会に調査審議を求められる場合には御出席いただきまして、自ら衛生委員会の場で発議していただいてはどうかと考えております。ただ、そういったことにつきましては、法律に直接書けるかというのは難しいかなと思っておりますので、どのレベルの規定になるかというのは今後、検討していかなくてはいけないと思っております。

○明石委員 確か、厚生労働省さんの資料で、衛生委員会に出席している産業医さんは3割台だったと思いますので、これを書かれるのであれば、やっぱりそこをしっかり押さえていただきたいと思います。

○土橋分科会長 はい、中村委員。

○中村委員 3ページ目の最後の矢印の所です。衛生委員会の記録について書かれています。現在の制度では衛生委員会の記録については、「重要な事項を記録する」とのみ定められておりますが、ここに書かれている事項の全てを記録しなければならないと義務付けた場合、管理の負担が大変重いものになる懸念があります。衛生委員会の目的を考えたときに、措置内容のすべてを記録として残すことが必要であるか御検討をお願いしたいと思います。このような記録を残すことが産業医の権限強化につながるのかということについては、少し疑問があります。以上です。

○土橋分科会長 御意見ということで。他にいかがでしょうか。はい。村上委員。

○村上委員 先ほど来、労働側からいろいろ意見を申し上げましたけれども、特段の意見を申し上げていないところは、労働側として基本的にこの資料の事務局案に賛成の方向ですので、最後に1点申し上げておきたいと思います。

○土橋分科会長 よろしいでしょうか。

○明石委員 出てないところ、すみません、1点、2ページのマル3の直接相談の方法ですけど、専属では今やっているところがあるように聞いていますが、嘱託で具体的にどうやろうとされているのか、簡単で結構なのでお教えいただけますか。

○武田労働衛生課長 専属の先生がいらっしゃるところに比べますと、嘱託の産業医の先生方がいらっしゃるところは時間的に限られるということになろうかと思います。その中でも、嘱託の産業医の先生がいらっしゃる、そういう日時というようなものについてしっかりと労働者の方にも周知をしまして、こういうような場、機会があるところを周知して、それによっていらしていただくというものを想定しているところです。

○土橋分科会長 よろしいでしょうか。他にいかがでしょうか。

○明石委員 細かくて恐縮ですけれど、人事権を有する者というのはどれぐらいの範囲ですか。例えば上長に断って離席をして、これに行くとした場合に、上長は入らないのですか、人事権者に。

○宮本計画課長 はい。御指摘ありがとうございます。こちらで想定しておりますのは、もう少し検討しなくてはいけないと思っておりますけれども、例えば人事部の方というふうに考えております。今、おっしゃったように直属の上司、上長の方に全く何も知らせずに、例えば健康相談を受けに行くことは労務管理上問題があるという御指摘を受けたこともありますので、そこまでは入らないという理解をしております。

○土橋分科会長 他にいかがでしょうか。よろしいでしょうか。基本的には産業医活動、非常に重要でありまして、非常に期待されていることは、まず大前提だと思います。そういう中で、ここで強化をしていくということで、ちょっと私の意見ですが、結果的に将来的に産業医さんの重要性がより理解が進んで、産業医のステータスも上がっていくことを少し長期的な視野に入れていただければと思います。それでは、また次回以降、引き続き議論することとしまして、本日はここまでとさせていただきたいと思います。本日も熱心な御議論をありがとうございました。

 なお、労使委員には事務局から御相談させていただいていますが、今、御議論いただいている議事に関し、産業医関係の専門家や関係団体の御意見も事務局のほうで聞いていただき、次回、報告するよう指示しております。次回の議論の際にはそれら関係者の方の御意見も議論の参考としていただこうと考えております。その他全体を通して何かありますでしょうか。それでは最後に事務局から連絡事項をお願いします。

○宮本計画課長 本日も熱心に御議論いただき感謝申し上げます。次回の分科会につきましては、改めて御連絡申し上げます。また、今回のタブレットでの開催につきまして、弊省のペーパーレス化の取組の参考といたしたいと存じますので、アンケート用紙を配布しております。御協力をお願いいたします。記入後は事務局が後ほど回収いたしますので、そのまま机上に置いてくださればと存じます。

○土橋分科会長 それでは本日の分科会はこれで終了いたします。なお、議事録の署名につきましては、労働者代表委員は村上委員、使用者代表委員は中村委員にお願いしたいと思いますのでよろしくお願いします。本日はお忙しい中、ありがとうございました。


(了)

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