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2017年6月23日 薬事・食品衛生審議会医療機器・体外診断薬部会 議事録

○日時

平成29年6月23日(金)9:30〜


○場所

厚生労働省専用第21会議室


○出席者

出席委員(20名) 五十音順

◎荒 井 保 明、 荒 川 義 弘、 石 井 明 子、○一 色 高 明、
  梅 津 光 生、  北 澤 京 子、 後 藤 雄 一、 小 西 郁 生、
  正 田 良 介、  鈴 木 邦 彦、 田 島 優 子、 千 葉 敏 雄、
  寺 崎 浩 子、  中 島 康 雄、 中 谷 武 嗣、 配 島 由 二、
  濱 口    功、  菱 田 和 己、 桃 井 保 子、 渡 邉 和 久
 (注)◎部会長 ○部会長代理
 他参考人1名

欠席委員(3名)五十音順

 齋 藤 知 行、 塩 川 芳 昭、 村 上 輝 夫、

行政機関出席者

武 田 俊 彦 (医薬・生活衛生局長)
森    和 彦 (大臣官房審議官)
磯 部 総一郎 (医療機器審査管理課長)
山 田 雅 信 (医薬品審査管理課長)
佐 藤 大 作 (安全対策課長)
矢 守 隆 夫 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構審査センター長)
宇 津   忍  (独立行政法人医薬品医療機器総合機構安全管理監)

○議事

○医療機器審査管理課長 定刻になりましたので、「薬事・食品衛生審議会医療機器・体外診断薬部会」を開催します。委員の先生方におかれましては、御多用の中、御出席いただきまして、誠にありがとうございます。

 本日は医療機器・体外診断薬部会委員23名のうち20名の御出席を頂いておりますので、薬事・食品衛生審議会令に基づく定足数を満たしていることを御報告します。なお、今日は定足数が厳しいことがありまして、事前に大分お願いした先生がございまして、大変申し訳ありません。結果的に先生方にたくさんお集まりいただきまして、事務局として感謝申し上げます。ありがとうございます。

○事務局 次に議題の公開、非公開の取扱いについて御説明します。平成13年1月23日付けの薬事・食品衛生審議会決議に基づき、議題1及び2については会議を公開で行い、議題3以降については医療機器の承認審査等に関する議題であり、企業情報に関する内容等が含まれるため非公開とします。

 これより議事に入りますので、カメラ撮りはここまでといたします。御協力のほど、よろしくお願いします。それでは、以後の進行について、荒井部会長、よろしくお願いします。

○荒井部会長 おはようございます。それでは、よろしくお願いします。いつもより30分ほど早いスタートですが、聞いたところによりますと、クーラーが効き始めるのが930分頃ということですのです。しばらく暑いかもしれませんがよろしくお願いします。では、まず事務局から資料の確認をお願いします。

○事務局 本日配布している資料のうち、右と左に山を作っているのですが、右側に置いたのが事前に配布させていただいた資料、左に置いたのが当日配布資料となっています。配布資料一覧及び当日配布資料一覧に沿って御確認ください。

 配布資料一覧の方で、資料1-1から資料1-5までありまして、それぞれ単回使用医療機器に関する資料です。詳細は省きます。資料1-1から資料1-5まであることを御確認ください。次に議題2の資料として、資料2-1と資料2-2があります。

 次に当日配布資料の方ですが、こちらについては当日配布資料1-1から1-5までが公開案件となっています。5種類あることを御確認ください。以上です。よろしくお願いします。

○荒井部会長 資料はおそろいでしょうか。それでは、これから議事に入らせていただきます。まず議題1、「単回使用医療機器(SUD)の再製造について」の審議を始めます。事務局から説明をお願いします。

○事務局 事務局から御説明します。前回、4月の部会で御説明した単回使用医療機器の再製造に関する議論ですが、4月の部会の後にパブリックコメントを行いまして、広く御意見を募っているところですので、そちらについて集まってきたものを御説明させていただきます。

 当日配布資料1〜5を用いて御説明させていただきます。当日配布資料1-1ですが、再製造の概要です。これは前回御説明したものでして、国内の医療機関で一度使用した単回使用の医療機器を収集して、分解、洗浄などを行い、また組み立てて滅菌をして出荷する。こういったものを、オリジナルのものとは別に再製造された単回使用医療機器として、別途承認を与えて使用する、そういった制度を考えています。

 その下に1〜5までの緑色の四角があります。1.の再製造SUDの品質、製造管理等に関する基準案についてパブリックコメントを行ったものです。1枚めくっていただいて資料1-2ですが、前回、海外の状況なども若干は触れたところですが、少し分かりにくかったものですので、新しい資料で御説明したいと思います。海外では、この再製造というのはかなり進展していまして、もう10年以上の経験があると言われています。上半分は米国ですが、2000年以前は単回使用の医療機器を院内で洗浄・滅菌などを行って、再使用しているという実態があったそうです。安全性上の懸念ですとか、本当にそれをもう一回使えるのかといった懸念は存在しており、2000年に再製造SUDを医療機器として、改めて承認をするという制度が動き始めました。2008年に米国の会計検査院がレポートを出していますが、再製造品というのはオリジナル品と同等に安全であると言われているところです。その後、再製造メーカーが市場により多く参入してきたという流れがあります。

 一方、欧州ですが、ドイツは米国と同様、かなり早い段階で再製造を行っていまして、ただ、少し米国と違うのは、病院と契約して再製造を行うという仕組みだったところです。そうなると、物が出てきた病院にそれをまた戻すということなのですが、一方でその病院以外にも広く流通させるという仕組みもありまして、その場合は医療機器としての承認が必要だと聞いています。近年ですが、2016年にイギリス。あと、今年の5月に公布された欧州の医療機器規則では、再製造という仕組みが導入されているところです。

 以上が経緯ですが、この流れを見ると、院内再処理というものについてどう考えるかという形で検討が進んできたという流れが見えるかと思います。その次の資料1-3を御覧ください。こちらがパブリックコメントで寄せられた御意見です。前の2枚に主立った御意見をまとめていまして、後ろの方に全部並べていますが、こちらについて簡単に説明をさせていただきます。その後ろに付いている資料1-4というのが、実際の基準案でして、こちらと比べながら見ていただくと分かりやすいのではないかと思います。

 まず御意見の一枚目の一番上です。院内での再使用が本制度の施行によって禁止されるのかという御質問です。もともと厚生労働省としては、単回使用医療機器というのは1回のみ使うというものですから、その再使用を行わないよう医療機関に対して周知、お願いをしているところです。この方針は、特にこの制度が出来るからといって変えるものではないと考えています。

 2番目ですが、再製造品を治療に用いるかどうかの判断というのは、患者さんにもきちんと説明をする、若しくは選択の機会を与えるべきではないかという御意見です。こちらですが、海外の状況を見てみますと、単回使用の医療機器、再製造品もオリジナルと同等の安全性・有効性が確認されたものであるということから、特に何かインフォームドコンセントのようなものを義務付ける規定にはなっていないと聞いています。インフォームドコンセントは、個別に当該医療機器を使うことによる影響などを判断した上で、個々に考えるものと考えているところです。

 3番目はトレーサビリティです。今回、回収した医療機関から、製造、更には出荷まで、シリアル番号などを付けて、きちんとトレーサビリティを確保できるようにするという規定を盛り込んでいるところですが、こちらについて、若干過剰なところがあるのではないかという御意見でした。ただ、ここは今回の制度のいろいろな安全性ですとか、制度を確保するための肝になるところでして、記録の保存とかトレーサビリティに関しては、もともと使用された原料となる単回使用の医療機器というのが国内の医療機関で使われたということを示す証拠にもなりますし、安全性を担保するために必要なものですので、ここは維持したいというお答えをしようと思っています。

 続いて下のページです。基準案では、インフルエンザ等の感染症予防法に定める感染症の患者の治療に用いたものを使ってはならないとしているところですが、具体的には基準案の3ページの()を御覧ください。ここで再生部品と言っているのは、使用済みの単回使用医療機器のことですが、感染症予防法に定める一類、二類、三類、四類、五類、その他の患者さんに使ったものではないものを、再製造の原料にするともともとは書いてあった所ですが、インフルエンザと五類感染症の患者さんに使ったものも再製造の原料としてはならないというようにすると、インフルエンザ等、一般的な感染症ですので、少し厳しいのではないか、更に再製造工程において、そういったものは除去することができるので、過剰な規定ではないかという御意見でした。

 当日配布資料1-5に一類、二類、三類、四類、五類がそれぞれどういう感染症かというのを示した資料がありますが、そちらを御覧ください。まず表面ですが、感染症の区分です。一類、二類、三類というのは患者さんに対して入院の措置ができたり、就業制限ができるというものでして、五類となりますと、情報収集の目的から疾患を定めて必要な措置をとっているというものです。

 裏面に実際の疾病が列記されていますが、一類といいますとエボラ出血熱など、二類といいますとMERSやジフテリアなど、三類となるとコレラや腸管出血性大腸菌、四類は動物関係ですが、鳥インフルエンザなど、五類は非常にたくさんの疾病がここに入っているところです。

 今回頂いた御意見に対する考え方ですが、そもそもこの規定は、1回使った血液等が付着している、リスクの高い病原性に汚染されている可能性がある使用済みの医療機器を運送などすることによる、汚染物の拡散の防止というのを考えて入れた規定です。

 今、御覧いただいた感染症法の概要の資料、最後の裏面の下です。29条、物件に係る措置というのがありますが、感染症法の方で一類から四類までの感染症、加えて新型インフルエンザなどもありますが、それらの発生を予防するために、汚染された物件の移動を制限し、禁止することができるという規定があります。これとの並びで入れたものです。

 そういう背景ですが、実は29条には五類は入っていないのです。ですので、五類というのを除いた形で修正したいと考えています。お配りした告示案には、既に赤で修正がなされています。それに加えて、今回これらの感染症の患者という言葉を使っていたのですが、感染症法では患者さんのほかに疑似症患者ですとか、無症状の病原体保有者も、こういった制限の対象となってまいりますので、そちらの方を加えた形で修正をしているところです。

 なお、今回は五類を除くという形を考えているところですが、実際の製造工程においては、当然五類の感染症も含めてリスクマネージメントを行いまして、汚染の状況を推定し、更にその汚染が、ちゃんと除去若しくは滅菌できるような、そういう条件で製造を行い、更にその条件でやっていることを、承認審査において確認するということで、安全性を担保しようと考えているところです。

 続いて1枚目の最後の所ですが、単回使用医療機器というのは未知の感染症への対策として、単回使用としているのではないか、このため再製造単回使用医療機器という制度に反対するという御意見です。考え方は下にありますが、そもそも単回使用の医療機器と、そうではない再使用可の医療機器というのが2種類あります。再使用可の医療機器、例えばメスですとか内視鏡ですが、そういったものですと、そもそもちゃんと洗浄なりができる設計であったり洗浄等の技術が確立しているわけです。

 一方で単回使用の医療機器は形状が複雑ですとか、そういうことがありまして、ただ単に洗うことでは汚染の除去が難しいものです。単回使用機器の再製造において具体的にやられているのは、それをまず洗えるように分解する。丸々のままだと洗えないけれども、分解すれば洗えるので、分解して、洗浄して、更に部品が使えるかどうかを確認の上、再組立てをして、最終的には滅菌なども行いまして出荷するということになり、こういったことで安全性の担保をしているところです。こういった安全対策について、審査の中でしっかり確認をします。再製造医療機器が安全かどうか、オリジナル品と同等の性能なり安全性を持っているかどうかというところを確認して、同等性を確認して行います。そこのところがよく分かるように、告示案の2ページですが、明確に再製造単回使用医療機器の形状・構造は、原型医療機器と同等の性能・安全性を有するものでなければならないという規定を明確にこちらに記載するように告示を修正してはどうかと考えているところです。更に承認審査においては、再製造というのがこの基準に合致しているかどうかというのを確認するという流れになります。

 パブリックコメントに非常に多くの御意見が寄せられていますが、主立った意見に関する御説明と、それに伴う告示案の修正は以上です。

○荒井部会長 ありがとうございます。それでは、今の当日配布資料1-3、その後段の所に少し薄い緑色で、そのほかの意見も記載されていますが、こういったパブリックコメントの、今御説明いただいた主たる項目を含めて、全体として何か御意見、御質問等はいかがでしょうか。

○鈴木委員 まず海外の例を見ると、アメリカは日本と同じというか、日本がアメリカを参考にしたのだろうと思うのですが、ヨーロッパでは病院と契約して、同じ病院に納入する場合と、それ以外の場合に分かれていまして、それはドイツ、イギリス、EUでもそうですか。そこが少し違う気がするのですが、それについてはどのように病院と契約して、同じ病院で使うということについては、どのようにお考えなのかということと、それからパブリックコメントもいろいろ意見があり、要するにこれまで院内で滅菌して使っていたようなことが、できなくなるのではないかという御意見もあるようですが、結局今も単回使用のものは、それは認められていないわけですね。

 ですから複数回使用できるものは当然いいわけですが、それは現状変えるものではないということをはっきりさせたということはいいと思うのです。その上で一定以上の高額なものとかを再製造して、もう1回使えるようにするという意味であり、何でもかんでもコストの安いものまでもう1回使えと言っているものではないということを、もう少し周知されると理解が進むのではないのかと思うのです。一部少し誤解があって、今までよりも使い勝手が悪くなるのではないかという意見があるのですが、それについてはもう少し丁寧な説明が必要と思うのですが、いかがでしょうか。御意見を伺わせていただければと思います。

○医療機器審査管理課長 ありがとうございます。今の後段の意見に関しては、大分御心配をされている先生方が多いのだと思います。ですから、そういう意味では丁寧な説明をもう少し加えてやったほうがいいかと思っていますが、基本的にはこれまでも再使用禁止とされているもの、つまり単回使用が前提とされて承認されているものに関しては、医政局長通知で再使用をやらないでくださいということを申し上げてきています。その通知を、今回の措置が入ることによりまして、何らかの変更をするということは考えていないということですので、そこをもう少しはっきりと記載をさせていただくことはできるかと思っています。

 その上で、もともとガイダンスの中では、資料で申し上げますと、当日配布ではない事前にお送りした資料の、ちょうどこのパワーポイントの資料のスライド番号5番、「単回使用医療機器の再製造に係る制度骨子()」と書いてあります。ホチキス止めの資料1-3の2枚目、5ページで、その中の1.に再製造の対象となる医療機器を記載していまして、もともとこの制度を作る前提として、確かに先生がおっしゃっているように、実は基準上は高い安いは関係なく、いろいろできるように制度上は当然しています。

 ただ、どういうものをある程度念頭に置いたとか、どういうものを見ながら制度を作ったかというと、ここで書いてあるように欧米である程度やられていると。それで、医療現場において複数回の使用が可能ではないかと考えられているような耐久性のあるSUDということを申し上げていまして、現実には欧米ではいろいろなものをやられているのですが、一番多くやられているのはバスキュラーという、いわゆる心臓カテーテル系がかなり多くやられているようです。

 そういったものをある程度、実際にやられているものを我々も現地の調査などをやっていますが、そういったことを見て作っておりますので、欧米でそういうものを作られていることを前提に作るガイダンスだということについては、また取扱い通知を出させていただきますので、お話してやっていきたいと思います。

 ただ、高い安いで全部区別して、安いものは対象外だとまではなかなか言えないのですが、そういったことについては、ガイダンスの通知の中ではこういうことをちゃんと書いていこうかと思います。

 あと、先ほど申し上げたような丁寧な説明は、させていただければと思っています。ドイツの話、もう少し補足していただけますか。

○事務局 海外の規制のところ、ドイツのものですが、先生がおっしゃるように特定の医療機関と再製造メーカーが契約をして、その間で流通させるということになっていますが、この場合、薬事承認がいらない形です。一方、それを特定の医療機関ではなくて、広く流通させようとした場合は薬事承認がいるという仕組みになっています。

 今回の2017年の欧州の規制ですが、基本的には承認を取って広く流通させるモデルだけれども、ドイツ式のものも許容するというハイブリッドになっているのが、今の欧州レベルでの規制です。

 今回、日本で考えている仕組みは、薬事承認を取らせるというのが、まず前提にあります。薬事承認を取らせるということは、どの病院から来たものを再製造しても、同様の安全性・有効性が担保できるということを確認して、承認を与えるというものなので、必ずしもその病院に戻さなくてもいいという考え方をもって、今回の制度を提案しているところです。

○鈴木委員 要するにアメリカ式ですね。

○医療機器審査管理課長 はい。

○鈴木委員 それと極端な方は、院内滅菌を認めろみたいなことを言っていますが、それは論外というか、考えていないわけですね。

○医療機器審査管理課長 はい。

○鈴木委員 やはり丁寧な説明が必要だと思います。何でも再使用できるものまで、全部1回再製造にしなければいけないのかという意見から、院内滅菌も認めろみたいな意見もあれば、非常にこれはいい考えだというものまで、まだ理解に幅があるので、その辺をはっきりさせて現場が不安にならないようにしていただければ有り難いと思います。

○医療機器審査管理課長 ありがとうございます。そこら辺は、また医政局ともいろいろお話を密にして、きちんと対応していきたいと思います。

○荒井部会長 たしかに、対象エリアが広いですから、我田引水な勝手な理解をされれば混乱が生ずると思われます。是非、丁寧な説明をお願いします。そのほか、御意見はいかがでしょうか。

○小西委員 多分、前回の会議でディスカッションされたことと思いますが、再製造された機器を用いて実際に手技を行っていたときに、何か事故が起こって医療事故に発展したというような事例は、先行しているアメリカやヨーロッパではあったのでしょうか。製造責任でありますとか、そういったところの責任問題というのは、どのように解決されているのでしょうか。

○事務局 事務局より説明します。こちらの方で行った海外調査では、再製造品とオリジナル品で発生する不具合などは特に差がないという調査結果が出ているようでして、最近の動向について網羅的なものではないですが、お話を聞いてみますと、特に再製造品特有というものは起きていないと聞いています。

○荒井部会長 そのほか、御意見はありますか。

○北澤委員 パブリックコメントの当日配布資料1-3の2枚目の真ん中辺りで、正規の使用物品と再製造品で、金額にどのような差が生じるのかという御質問に対して、それは今後決定されるから今は分からないと書いてあるのですが、どのぐらい安くなるのかとかいうのはかなり重要な問題ではないかと思うのですが、その辺りはいかがでしょうか。

○医療機器審査管理課長 私どもは薬事の当局ですので、こういう答え方になりますが、本制度を行うに当たりましては、医療保険の方を担当している保険局とも密に話合いをさせていただいて、情報共有をさせていただいています。

 保険の償還価格をどうするのかということについては、保険局の方の担当ですので、私どもがどうこう言うことはありませんが、この情報はよく入っておりますので、適切な対応をしてくれるものと思っています。

 ちなみに、研究班で海外調査をした際に、いろいろどのぐらいのものなのかということをお聞きした際には、資料には入れてなかったのですが、世界的に大体2050%ぐらいの割引率になっていると、研究班で調査されて、いろいろなものを調べてきたところ、そういったことをお聞きしています。

○北澤委員 そういった安い再製造品が使われることによって、いわゆる医療を受けている患者の負担というのは変わらないのですか。

○医療機器審査管理課長 そこのところは、海外の場合は制度がいろいろですので、アメリカはDRGになったり、いろいろありますので、患者負担がどうなっているのかということについては、まだそこまではうちの方も調べていませんが、その国その国の保険制度によっているということだと思います。

○医薬・生活衛生局長 少しだけ補足しますと、医療機器については入院の費用に含めてまとめて払うことが結構多いのですが、日本の場合は基本が出来高払いになっているということと、入院の包括払いの場合も、高額医療機器については出来高算定を認めるということが結構多く行われておりますので、基本的には機器の価格が下がると、患者負担も軽減することができるということだと思います。

 それで、御承知の方はよく御承知と思いますが、薬と違って機器の場合は、一品一品で値段を決めていないのです。例えば手術用の何とか機器というグルーピングで価格を決めているので、保険の場合は今回、再製造の医療機器が製造承認としてグルーピングをされたときに、保険局の方でどういうグループにするのかというところで、若干変わってくる可能性がありますが、やはり今全体としては、いかに高齢化の中で日本の医療費を抑えることができるのか、社会的コストを軽減できるかという文脈の中で、こういう議論も行われておりますので、基本的には国民負担の軽減につながるような形で医療保険サイドも考えていく可能性が大きいのではないか。

 それを指して、先ほど保険局とよく話をしていますというのは、それを担当を超えてお話することはできませんが、全体としてはそういう文脈の中で語られていますし、私としても可能なことであれば、国民負担全体の軽減につながるような形で生かしていくことができればいいのではないかと考えています。

○荒井部会長 ありがとうございます。そのほかはよろしいですか。

○千葉委員 当日配布の資料1-2です。これは大分前ですが、2002年にドイツでは認証は不要ということがあって、それが恐らくドイツも入っていると思うのですが、2017年には認証が必要という、つまり最初は不要という国があったのに、それが必要という方向に変わってきているように見えるのですが、これは何か背景の事情があったのかどうか、その辺のところはいかがでしょうか。

○医療機器審査管理課長 私もEUの中でどのぐらいの議論があったのかということは、よく存じ上げているわけではないのですが、やはりアメリカをかなり見ていたのだと思います。

 結局、既存の薬事の承認制度というのは、企業にきちんとしたいろいろなものを要求することができる制度です。品質、有効性、安全性に関してですね。ただ、通常の医療機関の委受託でどうやるかという基準に関して、ドイツはKRINKO勧告という非常に厳しい洗浄の基準、滅菌の基準がありまして、それを課していたわけですが、多分どこの国でもそうだと思うのですが、そういうものをどのように義務付けて、どういう法令の中でやっていくのかというのは、難しいところがあるのだろうと思います。

 それでアメリカもいろいろ考えて、いわゆる院内滅菌というのも、多分委受託もあったと思いますが、メーカーにもう一度戻して、メーカーの方で薬事承認の中でいろいろなデータを要求する。それから、いろいろなバリデーションも要求してやらせることが、一番適切だということで進んだのだと思います。

 それでドイツは、もともと始まりがアメリカと同じぐらいの時代であったわけですが、ドイツのやり方とアメリカのやり方もいろいろ勉強して、やはり基本的にはアメリカがやっているような、薬事承認にかからしめてやることがいいだろうという方向になってきていると思います。

 実際には、EUの中ではドイツ方式の委受託方式は認められているのですが、いろいろ聞いていますと、全般的には彼らは承認はCEマーキングですが、CEマーキングを取って、ある程度違う病院にも流すような形が多分今後増えていくだろう、ドイツでも増えていくのではないかという見込みかと思います。そういうことでよろしいですね。

○千葉委員 例えば実際に日本で、ある医療機器を作ってヨーロッパでも普及させようとすると、CEマークを取ることは絶対ですね。

○医療機器審査管理課長 はい。

○千葉委員 それに大体1年半とか2年はかかるわけですが、この再製造の場合は認証取得までの期間、これは初回と同じ扱いなのか、あるいは短くなっているものなのでしょうか。

○事務局 欧州の規制ですが、実は制度は今年の5月に出たのですが、施行は3年後でして、まだそこのところは細かくは分かっていないという状態です。ドイツでは既に制度が動いているはずですが、今のところ審査期間に関しては、まだ情報がありません。

○医療機器審査管理課長 もう1つ言うと、EUはなかなか苦労してこの規則を作っていまして、基本的にはEU全体での規則で、一律の基準がまずあります。そのほか、国内法制も出来ることになっています。国内の基準も出来ることになっていまして、EUの中でも絶対に嫌だという国があるのです。これは絶対にやらないという国もあって、若干国の中で選択できるような形になっていまして、28か国の中でうちの国はやるとかやらないというのが、どんどん今表明されているところでして、その中で国内規則が整備されつつあります。

 多くの国はやるということで、この前もオランダですとかベルギーといった国も、これは是非進めたいということを言って、今は続々とそういう動きが出てきているところですので、まだそういう段階ですので、審査期間という意味でいくと、その議論がどのぐらいなのかというのは、まだはっきりしていないところかと思います。

○千葉委員 最後にもう1点だけよろしいですか。基本的なことで申し訳ありませんが、SUDかどうかという判断はどのようにしてなされているのでしょうか。例えばカテーテルがSUDであり、内視鏡がSUDではないというのは、どこにどういう違いがあるのかということをお教えいただけますか。

○医療機器審査管理課長 そこは、基本的にはメーカーの設計の思想によります。つまり私たちが、これは単回使用だろうとか、これは複数回使用だと決めることはありません。つまり私たちは審査の側からいくと、どういう使用目的で、どういうコンセプトで設計をして、その設計したものがきちんと有効性、安全性、品質が出るかという、その中で確認をするという役割だと思っています。

 そういう意味でメーカーの方が、例えばこの機器は構造的な部品の仕様だとか、いろいろ考えて、これは単回使用でいこうと思うのか、マーケットを考えて、現場を考えて、これは複数回で、院内で滅菌できることを考えて出そうとか、そこは正直言うとメーカーの方の設計のコンセプト、医療現場を考えて、どういうものを実際世に出そうと思うかということによると思います。

 ですから、その中で私たちとしては、単回使用のものとしてどういう審査をしていくのか。複数回使用のものであれば、実際に院内で洗浄・滅菌することのデータも取りまして、どういう形であれば複数回使用がきちんと大丈夫なのかということの確認もして、基本的にはメーカーの方の開発がどういうコンセプトでやるのかということによるのだろうと思っています。

○千葉委員 ありがとうございます。

○荒井部会長 私から1点。現場的には、高額なデバイスの期限切れも大きな問題になっています。「患者に使用した」とは言えませんが、この点についてのこの考え方は如何でしょうか。

○医療機器審査管理課長 今の部会長の御意見は、当日配布資料1-3の2ページの上の真ん中の意見です。「再製造とは、あくまでも使用した後の回収・洗浄・分解・再製造・滅菌が主となっているようだが、単回使用医療機器が滅菌期限切れとなった場合の再滅菌などは含まれないのか。実際の現場では、特に循環器系手術・手技に用いる医療材料については、未使用のうちに滅菌期限切れを起こすものも少なくなく、これが医療現場における材料購入費の高騰に影響を及ぼしている部分もあると考える」。この御意見について、今、御指摘いただいたと思います。

 実際に、私どもはこの問題をよく認識しており、これは循環器の話を書いておりますが、整形の分野や、いわゆる実際の医療の手術の現場を見ていると、例えば、いろいろなサイズバリエーション、前回も循環器の人工弁の話がありましたが、人工弁のサイズもいろいろあり、実際に手術して開けてみないと一番適切なものは分からないというケースがあります。

 あと、整形でもどのぐらいのサイズがいいのかということで、実際の現場ではサイズを並べて手術室へ持ち込んで、患者に一番適したものをピックアップして、あとはお返しするという形になります。そうすると極端なサイズについては、滅菌期間も決まっており、使われずに滅菌切れを起こすということは結構あると理解しております。

 もう1つあるのは、サイズを選ぶときに誤開封してしまうということをお聞きしております。これをと思い、間違えたサイズを開けてしまって使えなくなってしまったとか、あとは手術室で落としてしまった等、いろいろなケースがあるようです。つまり、実際に使用していないのだけれど、滅菌切れや誤開封してしまったケースについて、どのように考えるのかということは十分問題があると認識しており、これは実際に、SUDの再製造の問題以上にかなり現場ではあると。これをどのように考えるのかということがあります。

 こういうことについて、回答では「対象とするものではありません」で終わっておりますが、今後の課題として、私どもも今回は使用したものをやりますので、使用していないものですので、もう少し簡素にできる部分があると思っております。関係のいろいろな課とも、また、機構ともいろいろ相談してどのような対応が可能なのか、今後考えていきたいと思っております。

○荒井部会長 ありがとうございます。これは、是非、お願いしたいと思います。

○寺崎委員 ただいまの開封の件も大変有り難く思いました。開封して開けてしまったものは、どのように汚くなっているか分からないのですが、全く開封していないもので期限切れのために捨てることがしばしばありますので、そのような器材は開封したものとは別に、早く検討してくださると有り難いです。

 個別の意見で申し訳ないのですが、プリオンのことです。2008年のガイドラインでは、眼科としては網膜又は視神経に接触したものということで記載されております。一方、ここの1-4の再製造単回使用基準ということですと、「眼又は視神経に接触したもの」となっていますので、ほとんど再利用の対象にならないということになってしまいます。眼なのか、ガイドラインに記載の、網膜でよいのか、もう一度ご検討願えればと思います。

○事務局 こちらの記述なのですが、別途ある生物由来の原料基準と合わせた書き方になっております。今、先生のおっしゃったガイドラインの位置付けを事務局で確認して、どのような文言が適切なのか検討したいと思います。動物由来のものを使った基準ではこういう文言を使っていました。

○医療機器審査管理課長 ただ、そうは言っても今の先生のものの内容をよく確認して、生物由来原料で使うには、基本的にある程度それとパラレルにしているのは事実なのです。どういうものが適切なのかということは、もう少し検討させていただきます。そして、この文言、修正があり得るのか相談させていただきたいと思います。

○寺崎委員 是非、御検討願いたいと思います。

○荒井部会長 そのほかはよろしいでしょうか。御意見いただき、ありがとうございました。ほかに御意見がなければ議決を行いたいと思います。よろしいでしょうか。再製造単回使用医療機器基準の制定について、本部会として差し支えないこととしてよろしいでしょうか。

 御異議がないようですので、このようにさせていただきます。本件については、本部会での審議の結果を踏まえて、また次の薬事分科会でも審議を行うことになっておりますので、これで議題1を終了いたします。

 それでは、議題2、「革新的医療機器の早期承認について」に進ませて頂きます。事務局から説明をお願いします。

○事務局 配布資料2-1、2-2を御覧ください。前回、これも同じく4月の部会で説明したものです。4月の部会の後、関連の省令改正に関するパブリックコメントを行い、そのパブリックコメントが終了したところです。当日配布ではない2-1、2-2です。

 資料2-1にあるように、既にパブリックコメントを行ったところですが、特段の意見は今のところ頂いておりません。今後の流れですが、本部会で御議論いただいた上で所要の省令改正を行い、早ければ7月中をめどに制度開始予定と考えております。

 資料2-2です。前回の部会で北澤委員より御指摘いただいた、今回のこの制度によって承認の内容や質が変わるのかということについて、当日も口頭で説明を差し上げましたが、資料にまとめているので簡単に紹介いたします。今回の革新的医療機器条件付早期承認制度の基本的な考え方ですが、この制度が検討される前からオーファン医療機器などにおいては、個々の状況に応じて臨床データを考えていたところですが、今回のこの制度は、これまでもやられていた手続を明確にしてルール化するものです。

 3点あります。2ポツの所ですが、現行法上、承認に当たって付す条件があります。これをしっかり使っていく、2番目として、市販後のリスク管理を省令にして制度化する、更に全体の手続を通知のような形で明確にすることによって、市販前、市販後の規制バランスの最適化を制度的に担保するということが今回の制度の目的です。

 こういうものなので、特に従来の承認と質的に変わるというわけではなくて、しっかり安全性・有効性の確認をして承認をするということになります。製造販売後のリスク管理を非常に重視して、関連学会と連携した形での使用者や使用施設の基準をきちんと付して、そういう条件で使っていただくことを前提に承認していくという制度です。簡単ですが以上です。

○荒井部会長 特にパブリックコメントはなかったということです。これも踏まえて何か御意見等ございますか。よろしいですか。特に御意見がないようでしたら、今後の予定について教えてください。

○事務局 本日、御了承いただいた形であれば、この後、その省令改正と実際の運用通知の作成などを進めていき、早ければ7月中に制度施行というところを目指して進めていきたいと考えております。

○荒井部会長 よろしくお願いします。それでは、これで議題1、2が終わりました。ともに、大きな進歩、前進だと思います。いろいろ御意見を頂き本当にありがとうございます。

○医療機器審査管理課長 ありがとうございました。それでは、以後の議論は非公開ですので、大変恐縮ですが、傍聴の皆様は御退席いただければと思います。準備が整い次第、非公開案件の議題の審議を開始いたします。

                               ( 再開・非公開案件)

○医療機器審査管理課長 それでは、準備が整いましたので、医療機器・体外診断薬部会を再開いたします。先ほど言えばよかったのですが、全般にSUD、単回使用医療機器の再製造、早期承認制度は省令改正、告示改正があり、我々は法令審査を受けることになっています。文言や細かいチェックを受けて出して、てにをはが若干変わったりすることがあることだけは最後、御容赦いただければと思います。すみません、傍聴の方が出てしまった後なのですが、それだけは申し上げておきます。申し訳ありませんでした。それでは、よろしくお願いいたします。

○事務局 では、非公開の議題に係る配布資料の確認をいたします。先ほどに引き続き、配布資料一覧と当日配布資料一覧を御覧ください。配布資料、事前配布資料としては分厚い束になっている「HeartLight内視鏡アブレーションシステム」の審査に関する資料、資料4、医療機器の再審査結果について、参考資料1、薬事分科会審議参加規程をお配りしております。

 当日配布資料一覧です。議題3、HeartLightに関して、当日配布資料3-1〜3-3までを配布しており、それぞれ専門協議委員のリスト、正誤表、競合品目・競合企業リストです。昨日メールでお知らせしたとおり、議題5、「優先審査品目について」が追加されたので、これを当日配布資料5としてお付けしております。御確認よろしいでしょうか。

○荒井部会長 資料はよろしいでしょうか。

○事務局 次に、本日の審議事項に関する競合企業として、当日配布資料3-3に示している企業について、委員の皆様から寄付金・契約金等の受取状況をお伺いしたところ、薬事分科会審議参加規程第12条の「審議不参加の基準」に基づく、審議に参加できない委員はいらっしゃいませんでした。以上、報告いたします。

○荒井部会長 ただいまの事務局からの報告について、特段、御意見等よろしいでしょうか。なければ、議題に入ります。議題3、「医療機器『HeartLight内視鏡アブレーションシステム』の生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否並びに使用成績評価の指定の要否について」、審議を始めます。

 本議題の審議に当たっては、参考人として東京女子医科大学先進電気的心臓制御研究部門特任教授である庄田守男先生にお越しいただいております。先生、よろしくお願いいたします。それでは、まず、事務局から説明をお願いします。

○事務局 議題3について説明いたします。資料3です。1枚目は諮問書です。本議題では、医療機器「HeartLight内視鏡アブレーションシステム」の生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び使用成績評価の指定の要否について御審議をお願いいたします。品目及び審査の概要については、機構の担当者よりよろしくお願いいたします。

○機構 説明に先立ち、事前に配布している審査報告書について、当日配布資料3-2にお示ししている印刷の不備がありましたことをお詫びいたします。

 それでは、当日配布資料3-1の本品目の専門協議委員一覧を御覧ください。本審査に当たり、資料にお示しする3名の専門委員の御意見を頂きました。初めに品目の概要を説明します。審査報告書4ページ、審議品目の概要を御覧ください。本品は薬剤抵抗性を有する再発性症候性の発作性心房細動の治療を目的として、経皮的カテーテル心筋焼灼術を行うアブレーションシステムです。

 審査報告書5ページ、図1に示すとおり、バルーンカテーテル、コンソール、内視鏡ファイバ、拡張液、附属品の電源ケーブル、リモートインターロックプラグ、フットスイッチから構成されます。

 次に、本品による治療方法について、8ページの図5を御覧ください。まず、1.のようにバルーンカテーテルを大腿静脈から挿入し、心房中隔穿刺を経て左心房へ到達させます。次に、2.のように拡張液で拡張されたバルーンを肺静脈に接触させます。バルーンカテーテルに挿入された内視鏡ファイバによる心内画像によりバルーンと心筋組織の接触状態の確認や、ガイド光によるレーザー照射位置の確認を行った上でレーザーを心筋に照射します。

 次に、開発の経緯を説明します。審査報告書9ページ中段、()開発の経緯を御覧ください。薬物治療が奏効しない心房細動患者に対する非薬物療法として、カテーテルを用いて心筋を焼灼し、肺静脈を心筋から電気的に隔離する肺静脈隔離術が従来から国内外で行われております。従来から使用されている高周波アブレーションカテーテルでは、高周波を用いて肺静脈口全周を先端の電極により一点ずつ焼灼します。

 これに対し、近年使用されるようになってきたバルーン型カテーテルでは、冷却又は加熱したバルーンを肺静脈口に密着させることで全周を1度に焼灼するため、手技の簡便化が期待されています。バルーン型カテーテルを用いた手技においては、バルーンと組織との十分な密着が必要です。本品はバルーン内部から心筋にレーザーを照射し、一点ずつ焼灼する新たなバルーン型カテーテルです。従来から用いられているX線透視画像のほか、カテーテル内部に挿入した内視鏡により心内画像を取得し、バルーンと組織との密着状態、レーザー照射位置等を確認しながら焼灼できる点が最大の特徴です。この特徴により、バルーンと組織との接触不良の抑制や、意図しない領域の焼灼を避けることをコンセプトとして開発されました。なお、本品の外国における使用状況は、審査報告書10ページ表3に示すとおり、本品は米国で平成28年4月、EUで平成23年7月に承認を取得しております。

 次に、非臨床試験成績について説明いたします。概略は審査報告書1220ページに記載しております。本品の電気的安全性及び電磁両立性、生物学的安全性、安定性及び耐久性、性能、使用方法の試験成績に関する資料が提出され、審査の結果、特段の問題はないと判断いたしました。

 次に、臨床試験成績について説明いたします。審査報告書22ページ以降に概略を記載しております。本臨床試験は米国で行われた前向き無作為化非盲検の21施設多施設共同試験です。被験者の内訳は審査報告書24ページの図6に示すとおりで、本品群は178例、本邦既承認の高周波アブレーションカテーテルを使用した対照群は175例で、対照群に対する本品群の非劣性が検証されました。

 有効性の主要評価項目は術後12か月間の心房細動非再発率と定義され、結果は本品群61.1%、対照群61.7%であり、本品群の対照群に対する非劣性が示されました。また、安全性の主要評価項目は主要有害事象の発現率と定義され、結果は本品群で11.8%、対照群で14.5%であり、本品群の対照群に対する非劣性が示されました。

 次に、機構における審査の概要を説明します。初めに臨床的位置付けについてです。審査報告書27ページ、中段()を御覧ください。申請者が述べているバルーンと組織との接触不良を抑制できる可能性や意図しない領域の焼灼を避けて有害事象の発現リスクを低減できる可能性については、原理的には理解できますが現時点で裏付ける試験成績はありません。しかし、臨床試験で本品が既承認品に劣らない有効性及び安全性を有していると示されていることから、本品を既承認品と同様の位置付けの心房細動アブレーション治療機器の選択肢の1つとして、臨床現場に提供する意義があると判断しました。

 次に、海外臨床試験成績の本邦への外挿可能性についてです。審査報告書28ページ、中段()を御覧ください。本品で行う肺静脈隔離術自体は従来から国内外で行われており、本品の対象患者、併用機器、併用薬剤、使用方法等の使用環境について米国と本邦で大きな差は認められないため、米国にて実施した臨床試験成績を用いて、本邦における本品の有効性及び安全性を評価することは妥当と判断しました。

 次に、有効性についてです。審査報告書28ページ、下段()を御覧ください。先ほど説明したとおり、主要有効性評価項目である術後12か月間の心房細動非再発率は、本品群で61.1%、対照群で61.7%であり、本品群の対照群に対する非劣性が示されました。無作為化割り付けにより検証された本結果より、本品は既承認品である対照機器に劣らない有効性があると判断いたしました。

 次に、安全性についてです。審査報告書2934ページに概略を記載しております。発現した有害事象は心房細動アブレーションで既に知られている事象であり、本品群での発現率は対照群と比較して特に高まる傾向は見られませんでした。したがって、基本的には現行の注意喚起を引き続き行うことで対応可能と判断しております。ただし、血栓塞栓症及びバルーンのピンホールについては、本品特有の注意があるため次に説明します。

 まず、血栓塞栓症について、審査報告書2930ページに概略を記載しております。30ページの中段、機構の見解を御覧ください。血栓塞栓症については、臨床試験成績からは本品特有のリスクにより血栓が形成されたと示唆される結果は認められませんでした。ただし、本品の原理として、血液へのレーザー照射により血栓を生じる可能性があること、及び非臨床試験において流動血液に5.5Wを超えるレーザーを照射した場合に血栓を生じる可能性が示されていることから、適切な出力設定を選択するための注意喚起に加え、流動血液に対するレーザー照射を可能な限り避ける注意喚起を、添付文書及びトレーニングにて実施することとしました。

 次に、バルーンのピンホールについては、審査報告書33ページの下段から34ページに概略を記載しております。34ページの中段、機構の見解を御覧ください。ピンホールの発現原因として流動血液に対する5.5Wを超えるレーザー照射による過剰な熱の発生による可能性がありますが、熱以外の原因も完全には否定できないと考えております。

 ピンホールの発現に伴うリスクとしては、バルーン内への血液の流入及び血中への拡張液の流出の可能性が考えられますが、提出されている臨床試験成績等からは、これらと直接の関連が示唆される有害事象の発現は認められず、拡張液についても明らかな有害性は示唆されておりません。

 したがって、現時点において本邦の臨床現場で本品を使用することは可能と考えますが、原因特定に至っていないピンホールがバルーンに生じる可能性があることを周知するとともに、過焼灼回避のためのレーザー出力に関する注意点について、情報提供を添付文書及びトレーニングにて十分に行うこととしました。

 次に、製造販売後の安全対策についてです。審査報告書34ページ、下段()を御覧ください。本品は既承認の高周波アブレーションカテーテルとは形状及び焼灼の原理が異なること、既承認のバルーン型アブレーションカテーテルとはバルーンの操作に関わる手技の詳細及び焼灼原理が異なることから、本品を安全に使用するためには、既に不整脈に対する経皮的アブレーション術に対する十分な経験がある医師が、本品に対する適切なトレーニングを受けた上で、本品の使用時に生じる合併症に対応可能な施設において使用することが適切です。よって、これらを承認条件とすることが妥当と判断いたしました。

 次に、使用成績調査についてです。審査報告書35ページの表8を御覧ください。予定症例数は審査で着目した有害事象を評価するために設定された300例までの全例を対象として設定されており、この方針を妥当と判断し、これを承認条件としました。また、調査期間は患者登録期間18か月、患者追跡期間12か月等を含め4年、重点調査項目については審査を反映した項目が設定されており妥当と判断しました。

 以上の審査を踏まえ、機構は本品を承認して差し支えないという結論に達し、本医療機器・体外診断薬部会で御審議いただくことが適切と判断しました。また、本品は使用成績評価の対象に指定し、使用成績評価の調査期間を4年とすることが妥当と判断いたしました。生物由来製品及び特定生物由来製品には該当しないと判断いたしました。なお、薬事分科会では報告を予定しております。

 ここで、部会委員の先生より事前に御意見を頂いておりますので御紹介いたします。塩川委員より、「部会資料、添付資料概要13ページ、本品による手技のデメリットに記載の末梢側へのカテーテル配置は技術的に難しいのか」との御意見を頂いております。本品は標的肺静脈の入口を閉塞するような形でバルーンを膨らませて配置するため、末梢側へ電極カテーテルを配置するためには、申請者が同ページに書いているように、バルーンカテーテルシャフト内部に遠位端側へ貫通するルーメン、内腔を設ける必要があります。

 承認申請書の別紙2-4に記載されているとおり、バルーンカテーテルシャフト内部にはレーザーケーブル、光源ケーブル、循環チューブ及び内視鏡ファイバ用ルーメンがあります。これらに加えて電極カテーテル用ルーメンを設けるためには、バルーンカテーテルシャフト径を太くするか、レーザーケーブル等を細径化してスペースを確保する必要があり、一定の技術が必要と推測します。

 既承認品においてもバルーンの末梢側へ電極カテーテルを配置できない構造のカテーテルがあり、本品を用いて治療可能であることは臨床試験において評価できることから、機構としては現時点で末梢側への電極カテーテル配置を検討すべきとは判断していない状況です。機構からの報告は以上です。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○荒井部会長 まず、参考人としてお越しいただいた庄田先生の方から、追加の御発言を頂けますか。

○庄田参考人 今、機構からの説明もありましたとおり、心房細動に対するカテーテルアブレーション治療は、最近、一般的な治療になっており、この品目以外にもバルーンを使ったアブレーション治療として凍らせる方法(クライオアブレーション)と、温める方法(ホットバルーンアブレーション)という2種類のバルーンテクノロジーが既に認可されております。特にクライオアブレーションに関しては、全世界で25万例以上、日本でも1万例以上の経験があり、最近、我々が使っているのは第2世代クライオバルーンであり、より有効性・安全性の改善を見たものですが、非常に大きな特徴として、ある一定の経験、これは非常に少ない経験で、従来の方法の1点1点焼灼するポイント・バイ・ポイント・アブレーションと同等の成績が得られるということです。今まで心房細動アブレーションを受ける患者さんは、ホームページを使って名人を探していたわけですが、今はクライオバルーンアブレーションができる施設を探せば、ほぼ同じような結果が得られる。従来の方法よりも合併症が少なく、再発率も少ないということになっております。さらに、経済的な側面から言うと、従来の1点1点のアブレーションは心臓を3次元的に立体表示するような特殊なマッピングシステムを使い行うというのがスタンダードなやり方でした。ところが、このバルーンテクノロジーに関しては、私が説明したクライオ、ホットバルーン以外、本品目においてもワンショットアブレーションと言って、このバルーンを肺静脈に圧着させることだけでアブレーション手技が可能になってまいりますので、そのような高価な心臓立体画像のマッピングシステムを併用しなくてもこの治療が可能です。ただし、現時点では、日本の施設ではまだ多くの施設が初期段階ですので、3次元表示を見ながらやっているのが現実ですが、我が国の一部の施設、それから欧米では、バルーンだけでアブレーションして、1時間以内に手術が終わってしまうという状況が決して珍しくないということになります。

 本品に関しては、通常の今までやっていたバルーンテクノロジーとは若干違うところが2点あります。まず1つは、バルーンアブレーションで1度、肺静脈を焼灼、あるいは凍結した後に、どこかの場所が切れなくて、伝導が残っていることがあります。その場合、通常のバルーンテクノロジーでは、もう一度同じように風船を肺静脈口に圧着させて、全周を焼灼することが必要でした。焼くべき所は1か所に過ぎないのですが、全周を焼くというのは過剰な焼灼、あるいは凍結を患者さんの心臓の中で作る可能性があります。ところが、このレーザーアブレーションに関しては、内視鏡で見ながら、焼灼すべき所だけをポイントで焼灼することができるのが非常に大きな特徴です。したがって、今までのバルーンテクノロジーにない、再発した場合、あるいは1度の治療だけでは治療が完結しなかった場合には、ポイントで治療ができることが特徴です。私は30年以上この仕事をしていますが、心臓の中を実際に視認しながら治療したことは1度もありませんでした。ですから、焼灼した場所がどういう状況になっているのか、あるいはどの場所を焼灼しているのかというのは、個人のスキル、観察力以外にも経験が必要な分野で、なかなかそこまで到達できるのが難しい分野です。

 ところが、今回のレーザーバルーンアブレーションでは内視鏡を使って視認しながら焼灼することができる、あるいは焼灼した後のリージョンを視認することができるという非常に大きな特徴を持っています。実際、先生方のお手元にある資料を見ていただいても、まだ欧米で数施設、数台しかインストールされていませんので、先ほど私が言いましたクライオバルーンやホットバルーンと比べて、まだまだ臨床例の検討が足りないところがあるかもしれませんが、今後の期待値としては、もう1つの大きな引出しを作るという意味で、とても臨床的に意義のある医療機器だと考えております。以上です。

○荒井部会長 ありがとうございます。先ほどの機構からの説明と、今の先生の御説明では、基本的には2回目以降の症例に使うよう状況が想定されますが、本品が導入されれば、こちらにどんどんシフトしていくのでしょうか。いかがですか。

○庄田参考人 バルーンアブレーションはこれで3品目ですが、原則として初回のアブレーション治療で使うもので、再発率は方法によって異なってくるとは思いますが、その場合に全周を焼灼することは必要でないです。その場合にはポイント・バイ・ポイント、要するに通常の従来のやり方でいいと思います。ただ、ひょっとしたら私の説明で誤解をされている先生がいらっしゃるかもしれないのですが、再発というのは、アブレーション治療が完了して、例えば3か月とか6か月後に再発し、2回目の手術をするというときには、もうバルーンテクノロジーは必要ないと思います。ただし、1回目の治療のときに、肺静脈焼灼後に、例えば20分とか30分ぐらい時間を置いて確認したところ、1か所だけ伝導が再開した所があるというときには、1回目の治療中に追加しないといけないのです。その際に、このレーザーバルーンはワンポイントだけを狙って焼灼することができるという、他のバルーンテクノロジーにはない、非常にユニークな機能があるということは言えると思います。

○荒井部会長 ありがとうございます。委員の方々から御意見、御質問はいかがでしょうか。

○中谷委員 このシステムは、先生も言われたように、実際上うまくやられればすごく良い方法だと思うのですが、私が最初、気になっていたのが、従来の検討に比べて欧米でもこれから広がるところであろうという段階で、日本でも承認しようとしていることです。それ自身は日本に早く持ってこようということでいいと思うのですが、実際この方法の広げ方をどのようにプランニングしているのか。というのは、これを見てみると、1人で15例やった人を、指導医として認めるとあります。そうすると、日本で広げるときに例えば10施設ぐらい一斉に始めて、そこで15例ぐらい重ねて、指導医を育てそれで広げていこうとするのか。というのは、今、先生もちょっと言われたように、日本で不具合などが起こった場合、私もないと思うのですが、そのような場合に対してどういうストラテジーを持っているのか、特にこれは欧米でも数が少ないことから、学会との話合いでどのように考えられているか、お示し願いたいのですけれども。

○機構 御質問いただきありがとうございます。機構から説明いたします。販売について申請者にも確認しており、まずは欧米から15例以上の経験がある医師を招聘して、トレーニングの中では、そういった医師による指導下での症例が必須になっておりますので、そちらで指導をしていただく。日本での経験がある程度広がってくれば、日本の経験のある医師による指導も始まると思うのですが、最初はそういった欧米の医師を、申請者が行うトレーニングの中で指導していただくという形になります。

 広がり方なのですが、申請者の販売計画としては、現在、初年度施設程度の販売を計画しているとのことで、カテーテルの本数としては□□から多くても□□本程度を見込んでいるとのことです。

○荒井部会長 私の方からいいですか。根本的なことなのですが、これは非劣性試験をやっていますよね。非劣性試験は、誰が見ても明らかにいいといったメリット、例えば値段が安いとか、侵襲が少ないとかなどがある場合に、その治療成績が従来品に比べて劣らないことを示そうとする訳ですが、本品は、値段は今までのバルーンよりかなり高くなると思われます。そうなると、非劣性で有効性・安全性に差がないということを根拠にして、いきなりパッと承認して良いものか、根本的な話で申し訳ありませんが、どうなのでしょう。今の庄田先生のお話では、実際のメリットも大きいようですが、使用症例も少ないため評価は難しいように思われます。「非劣性で差がないからよしとすべきか」、私が疑問を投げかけて申し訳ないのですが、どのように御判断いただいているのでしょう。

○機構 まず、非劣性試験で検証したことについてなのですが、今回、非劣性の対象としたものが、本邦でも広く使われている電極型のカテーテルを対象として行っており、そうした本邦で広く普及しているものと比較して、そこに劣っていないことを見ております。その非劣性の考え方は、申請者のコンセプトとしても従来と劣らない有効性・安全性を示すということをコンセプトとして、そちらを示している状況です。その試験成績をもって臨床現場に提供することは可能と考えており、申請者が説明するようなメリット、視認できる点、先ほど専門の庄田先生からも説明がありましたが、そちらについては今後、臨床での使用の実績が積まれる中で明らかになってくる点もあるかと考えております。

○医療機器審査管理課長 今の先生の御指摘は、実は先ほどの早期承認制度も同じ議論で、最近のデバイスの場合は、構造原理的には実際に臨床的なベネフィットがあり得るというのが、なかなか市販前に証明しきれないということが多いと思います。これはそういう典型例ではないかと思っており、我々はプロバブルベネフィットと言っているわけなのですが、臨床的には証明できずに、ただ構造原理的に非常に期待できるということなので、使いたいということだと思います。保険の議論をしてもしょうがないのですが、私は個人的に現実問題としてかなり厳しいだろうと思いますね。ですから、欧米でも余り売れていないというのもそういうところがあるのではないかと思うのです。ただ、現場のそういったお話もありますので、実際どうなのかと。本当はこの製品のコンセプトからいけば、優越性試験をきちんと組んで、視認性がいいことはどのぐらい実際に上がるのかというのは、本当はよくやるべきだったと思いますが、そこまでが実際に組めずに、当面、非劣性でスタートさせたということだと思います。多分、今後に期待することだと思います。そういったことについては、私どもがどのぐらいアドバイスできるのかというのはありますが、企業ともよくお話もして、きちんとプロバブルベネフィットはどのように出ていくのか。そういったことが市販後調査で少しでもはっきりしていくような形になればいいと思っていますし、そのようなことを努力していくということ。そんな感じでしょうか。そのように思います。

○荒井部会長 なるほど。ありがとうございます。

○庄田参考人 これはプロバブルベネフィットではないと思います。なぜ非劣性試験になったのかと言いますと、これは今までの通常のやり方、1点1点やるポイント・バイ・ポイント高周波アブレーションをやったとしても、成功率が90%を超えるのですね。ですから、これに対して優勢のプロトコールを組むことは非常に難しいと思います。ただし、今15例経験した先生をプロクター(指導医)として他の先生を教育するという方式になっていますが、私はそれで全く問題ないと思います。といいますのは、今までのクライオバルーン、ホットバルーンも、20例ぐらいの経験で皆さん指導医になっているのですね。RFアブレーションとレーザーバルーンアブレーションを比較した術者は、レーザーバルーンに関しては初心者です。1例目、あるいは数例しか経験のない人が治験に参加しています。ところがRFアブレーションに関しては数百例、人によっては数千例の経験をしている先生方が2つの違うテクニックをやっていて、それで非劣性になったというのは非常に大きなことなのですね。

 例えば10例ぐらいしかレーザーバルーンを使用したことのない術者。その術者はRFアブレーションも10例ぐらいしかやっていないと。それで治療したら、これは明らかに差が出ます。恐らく10例しかポイント・バイ・ポイントアブレーションをやっていない人にやらせたら、成功する確率は50%もないと思います。合併症も非常に多くなると思います。ただし、そういった試験を組むことは倫理的にも許されませんので、RFに関しては超エキスパート、しかしバルーンテクノロジーに関してはほぼ素人に近いというような状況でスタートして、同じ結果が出たというのは、非常に大きなことだと思います。

○荒井部会長 この部会は、先ほどはちょっと口が滑りましたが、値段のことまで突き詰めて議論する立場にありません。反面、臨床現場の状況は最大限考慮する必要があり、いわゆるオペレーターチョイスといいますか、「道具を選べる」という環境に対する配慮は重要だと思われます。私も非劣性試験と出てきたので、ちょっと奇異な感じを受け先ほど質問させていただきましたが、そのほか御意見はいかがでしょうか。

○鈴木委員 要するにここで非劣性で承認されるとなると、当然、価格も従来のものと同等とかになるでしょう。ところが、内視鏡が付いているわけだから、実際は高いわけです。そうすると、実際に販売が、うまくいくのかどうかという気がします。医療機器なので、費用対効果はなかなか難しいでしょうけれども、そこは非劣性で承認してしまう問題点になるのではないでしょうか。

○庄田参考人 今までのバルーンも、全て非劣性試験で行っています。理由は、先ほど私が申し上げたとおりで、これは今まで20年ぐらいの歴史のあるポイント・バイ・ポイントアブレーション、しかも治験に参加する医師は全員エキスパートですから、それで優勢試験というのは不可能ですので、これまでのバルーン、ホットバルーン、クライオバルーンは非劣性のデータで承認してもらっています。ただ、クライオバルーンに関しては、アブレーション対薬物治療の欧米のデータを機構に提出して、それで薬事承認を得ました。ホットバルーンに関しては、東レ株式会社が作った純国産品ですので、欧米のメガデータがありませんでした。したがって、日本で治験をやり、そのときには対照群が従来のアブレーションではなくて薬物治療にしました。薬物治療とアブレーションとで比較をするというのは、かなり卑怯なやり方だと私は思っているのですが、これはアブレーションが圧勝したわけですね。ということで、従来の承認を得た2品目に関しても、RFアブレーションを対照にして優勢なデータを提出したということはありません。

○一色部会長代理 前に冷凍アブレーションのバルーンの審査をしたときに、手技が簡便でかつ成績は非劣性だということから、このバルーンだけで済ませることのメリットが大きいということで条件が付いて承認されたと私は記憶をしています。ところが、現場で今、何が行われているかというと、先ほど庄田先生がおっしゃったように、バルーンだけで切れない症例が一定の比率で存在するので、結局、単独ではなく従来のアブレーションカテーテルを追加しているのです。一部の施設の方は最初から両方使うという意図を持っているとしか思えない戦略で行っている節もあります。

 このように当初の承認条件と違う形で運用されてしまうと、実用的にコストが非常に増えてしまいます。このような背景があるものですから、このデバイスでも同じようなことが起こりうるのではないかと今、気になっています。このカテーテルでうまく切れなかったら、結局もう1つ持ち出してきて、完璧を期すという戦略で使われてしまうと非常にハイコストになるリスクがあるわけですね。このデバイス自体は新しい進歩だし、非常に重要なものだろうというのは十分理解した上でなのですが、何らかの対応は必要なのではないかと思っています。

○機構 ありがとうございます。機構から説明いたします。まず、アブレーションカテーテルなのですが、実際の臨床試験の成績が1回の成功率が約60%というのが、従来のものもそうですし、本品でもそうであったということです。原因としては、先ほども少し出ましたが焼き切れなかった場合がある。例えばバルーンで、1度目に焼けるということがコンセプトでしたが、焼き切れない場所があって、それで再発してしまうという状況があります。そのときに電極型のカテーテルを用いて、そこのスポットを焼灼するということで、心房細動治療を完成させることが今の現状だと思うのです。本品においては、本品はバルーンですが、1点1点レーザーで焼いていくカテーテルになります。ですので、本品だけで焼きたい場所を焼けるところが、従来のバルーンとは違うところではありますので、使い方としては、追加のカテーテルを使わずとも本品で使える状況があると思います。

 各カテーテルに利点や欠点がありますので、このカテーテルは良くて、このカテーテルは良くないということがなかなか申し上げづらいところではあります。ですので、カテーテルの選択肢を増やすことも重要だと考えておりますので、本品の運用としては、例えば本品を使ったら本品1本のみで手技をしなければならないということは、やはり患者さんの利益にはならないと考えますので、そういった制限を設けることは難しいと考えております。実際の使われ方として、本品だけで焼くことは可能かと考えております。

○医療機器審査管理課長 先生のお話から言えば、私は今の御意見もすごく心配です。つまり、実際に適正使用ということを考えるときに、どんなやり方が一番いいのかと。いろいろなケースがあると思います。いろいろなケースがあると思いますが、正しくそういったことを適正使用するために、関連学会と協力して施設基準、医師要件、いろいろ作りますので、その中で少し専門の学会の先生方と御相談して、御意見をよくお伝えして、どんな方法が一番いいのかとやりたいと思いますが、それだったらいいのでしょう。

○一色部会長代理 大変申し訳ないのですが、日本の先生方はとてもお上手で、真面目で、完璧を期されるわけです。ですから、たとえ学会の先生方であったとしても、最高の結果を出すまでなさる、なさりたいのではないかと思います。ちょっとうがった言い方をしてしまっているかもしれませんが、適正使用のためにはいろいろな側面から総合的に決めていくべきものかと私は思っております。

○庄田参考人 ショートコメントを何点か。私はこの件に関しては審査する側ですので、会社側とか学会のワーキンググループ側には付いておりません。ただし、日本不整脈心電学会では、この件に関してワーキンググループがもう既に立ち上がっており、会社と一緒に話をしながら、どのように適正使用していったらいいのかということも話合いがスタートしております。ですから、そこで行政側から何らかの指導があれば、間違った方向には行かないのではないかと思います。

 もう1点、先ほど一色先生がおっしゃっていましたバルーンをやった後に通常の方法を使う、私たちはタッチアップと言っています。要するにバルーンを使って、どこか1点、どうしてもそこが切れないときに、先生がおっしゃるように、アメリカの先生なんかはもうそこで終わりにしてしまうのですね。それでも余り再発しないのですが、日本の先生は、従来のカテーテルをもう1本出してきて、そこの穴を塞ぐまでやめないという先生方が多く見受けられます。それはどうしてかと言うと、バルーンで3回も4回もやると、要するに焼きたい所は1点なのに、全周を焼くということにすごく罪悪感があるのですね。ですから、そういう過度な焼灼をしたくないということで、1本アブレーションカテーテルを出してしまうのですね。ただ、このレーザーに関しては、1点1点、視認しながら焼けるものですから、レーザーだけで完結する可能性というのは、私は使ったことがないので何とも言えないのですが、あると思います。

 それで、この臨床研究のデータに関しては、タッチアップは一切しておりません。ですから、レーザーだけで完結して、しかも肺静脈の隔離に関してはほぼ100%近く行っているのですが、フォローアップ期間が恐らく3か月か6か月の期間で切ってあると思いますが、その間で心房細動の発作自体を再発された患者さんが40%程度、ですから6割の患者さんはない、40%再発した。ただ、その再発も、肺静脈の再開通により再発したのか、あるいはほかの場所から心房細動が出たのかは検証されていませんので、タッチアップという、先生が先ほどおっしゃっていたものの正当性に対して、何らかの回答を与えられるデータかというと、そうではないですね。

○機構 貴重な御意見を頂きましてありがとうございます。本部会で、本品を使った場合に治療効果が得られなかったときの追加治療の考え方について、今、御議論があったような御意見が出たということについては、今、庄田先生がお話になられていた日本不整脈心電学会のワーキンググループの先生方にお伝えしたいと思っております。また、本品での対応として今考えておりますのは、少なくとも本品のバルーンの直径、 mm程度なのですが、それよりも明らかに大きい肺静脈には本品は提供できないのだということについては事前に分かっていることですので、その点についてはトレーニングで情報提供させる予定としており、そうは言っても事前にそれ以外の選択因子について、今まだ分かっていないところも多いということですが、市販後のPMSの中で何らかの傾向が出てきたといったことが明らかになってくれば、それについては適切に情報提供させる予定です。

○千葉委員 ここに書いてあるとおり、100%肺静脈の中に心房性期外収縮のオリジンがあるわけではないですね。ですから、これが効くのはもちろん肺静脈の径にもよるし、場所が肺静脈の中であるかどうかということで、このバルーンアブレーションを使うかどうかが決まると思いますが、それは事前にほぼ正確に分かるものなのでしょうか。

○庄田参考人 それは分かりません。ですから、心房細動以外のアブレーション治療、例えばWPW症候群とか、房室結節リエントリーという、非常によくあるタイプの不整脈ですが、もうこれは原因がはっきりしておりますので、そこを治療すれば100%近く治るわけです。ところが、心房細動に関しては、私たちは確率論で治療をしているのです。肺静脈起源のものが若い方で90%というデータがあります。年を取れば取るほど、あるいは心房がリモデリングといいまして、拡大すればするほど、肺静脈起源以外のものが出てくることが多いと言われています。ただし、心房細動の起源を、ここから出ているというのを正確に同定することは、今のところ研究が進んでいますが、正確にはできません。ですから、私たちがやっている治療は、ある一定の確率、しかもこれがかなり高い確率で心房細動の原因となっている肺静脈を治療しようと。ですから、患者さんには100%治るという話は一切していません。若い方で90%、お年寄りや背景によって6割程度、5割程度ということをお話しながら治療するわけです。

○千葉委員 そうしますと、事前にこのデバイスが高価なものだとして、それを使うときに100%の効果は得られない、次の策も考えていますというような話で、これを御同意いただくことになるのでしょうか。

○庄田参考人 そういうことになります。

○梅津委員 革新的な医療機器を作ったり評価したりしている人間として、お話したいことがあります。今回認められた早期の承認制度は、選択肢を増やすという点でとても大事なことだと思うのです。39ページの承認条件という所を見ますと、3に「一定数の症例が集積されるまでの間は」と書いてありますが、これは書くのは易しいのですが、実はきちんとこれを評価してこれが大丈夫なのかどうかというところの評価の方法をデザインするのは本当はすごく難しいと思います。若い臨床医からどこでもいいから、どこかで必ず発言してほしいと言われていることが1つあります。それは何かと言うと、治療をやって、くたびれ切った人が、このデータを入力しなければいけないという現実です。「とにかくデータを一生懸命、みんな作ってよ」と言われて、一生懸命多くの項目を入力するのですが、結局フィードバックがいつ返ってくるか分からない。そこのところがみんながだんだんやる気がなくなってくるということになります。私は一般的な話を述べているのですが、承認条件のときに症例の集積を求めてはいるが、それをどういう形でフィードバックするのか、その辺りも十分に初めから考えてやっていただきたいと思います。

○荒井部会長 貴重な御意見をありがとうございます。

○庄田参考人 先生がおっしゃるとおりPMSが成功するかどうかというのは、その1点にかかっていると思います。ただし、ホットバルーンに対しても、クライオバルーンに対してもそうだったのですが、PMS自体は会社が実行することがルールになっておりますが、日本不整脈心電学会が必ずジョイントして、きちんとしたアドバイザリーボードを作ってレギュレートしていますので、それに関してはケースカードを出さない施設はもう使わせないですし、専門医施設も剥奪しますし、そういったパニッシュメントがあるので、この点に関しては信頼していただいていいと思います。

○荒井部会長 梅津委員の御発言は、それがまた現場の過度の負担になってもいけないという趣旨ですね。その辺も是非、御配慮いただきたいと思います。

○庄田参考人 バルーンアブレーションはすぐ終わるので、疲れないですね。

○荒井部会長 ありがとうございます。そのほか、御意見はよろしいですか。この品目については、原理の優れている点も理解できますし、非劣性にせよRCTで差がなかったことも判る、有効性・安全性がいいことも判るわけですが、価格がこの部会での議論には挙がらないものの、「だから承認して良いんだ」という単純な構図はまずいのではないのか。承認はするとしても、承認後にもその使用状況をある程度レギュレートをするようなシステムを専門の先生方と合わせて協議をすべきではないか、というご意見が多数あった、というようなまとめ方でよろしいかと思います。そのほかに御意見はよろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、議決に入らせていただきたいと思います。医療機器「HeartLight内視鏡アブレーションシステム」について、本部会として製造販売を承認して差し支えないものとし、生物由来製品及び特定生物由来製品の指定は不要とすることとしてよろしいでしょうか。また、使用成績評価には期間を4年として指定することとしてよろしいでしょうか。

 ありがとうございます。御異議がないようですので、このように議決をさせていただきます。この審議結果については、次の薬事分科会において報告させていただきます。よろしければ、これで議題3を終了といたします。庄田先生、どうもありがとうございました。

                                    ( 庄田参考人退出)

○荒井部会長 引き続きまして、議題4「医療機器の再審査結果について」に移ります。まずは事務局より報告をお願いいたします。

○事務局 事務局より、議題4「医療機器の再審査結果について」、説明いたします。再審査は、改正前の薬事法第14条4に基づき、原則新しい医療機器について再審査期間を定め、承認後の使用成績等の調査を行わせるもので、その調査資料に基づいて、有効性・安全性の再確認を行うことを目的とした制度です。

 資料4を御用意ください。販売名メドトロニックAdvisa MRI、その他6品目、計7品目についてです。申請者は全て日本メドトロニック株式会社です。これらの製品は、ペースメーカ及び除細動器等の植込み型のデバイス、及びこれらと併用するリードです。これらの製品は全て一定の条件の下で、MRI検査を行うことのできる製品です。本使用成績調査は、対象となる製品を植え込まれた患者がMRI検査を実施した際の不具合、有害事象の発現率を調査し、安全性を確認することを目的として、計612例が評価対象となりました。これらの製品群は複数の一般的名称の機器が含まれますが、MRI検査を実施した際の評価項目は共通であるため、7品目をまとめて評価することは可能であると判断しました。

 本使用成績調査において、それぞれの安全性について調査したところ、特段の対応が必要となる問題はありませんでした。このため、薬事法第14条第2項第3号イからハまでのいずれにも該当しないこと、すなわち再審査結果の区分を効能・効果、用法・用量などの承認事項について変更の必要がないカテゴリー1と判断しております。以上の報告については、事前に委員の先生方に資料をお送りしておりますので、簡単な説明とさせていただきました。以上です。

○荒井部会長 ただいま資料4の御説明を簡潔にしていただきましたが、委員の皆様から御質問、御意見等ありますか。よろしいでしょうか。よろしければ、本件は報告ですという説明になりますので、議題4はこれで終了いたします。

 続きまして、議題5に進ませていただきます。議題5「優先審査品目について」、事務局より説明をお願いいたします。

○事務局 議題5「優先審査品目について」、1品目報告いたします。当日配布資料5を御覧ください。当日配布資料5に記載しているとおり、1品目、優先審査品目に指定した品目があります。一般的名称は新設予定、販売名はHot AXIOSシステム、申請者はボストン・サイエンティフィックジャパン株式会社です。次ページに機器の概要が載っていますが、本品は急性膵炎によって生じる嚢胞に対しドレナージを行う際、使用する機器になります。本品により、消化管と膵臓の嚢胞腔内に人工的な瘻孔を形成させドレナージを行うものになります。本品は、平成29年4月28日に開催された第27回医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会において、我が国に早期導入すべき医療機器に指定された品目になります。こちらの検討会における評価に基づき、本品は適応疾患が重篤であり、既存の医療機器と比較して有効性又は安全性が優れているものとして、優先審査品目に指定しましたので、今回報告させていただきます。以上です。

○荒井部会長 この辺は次々とすごい製品、昔は思いもつかなかったような細かな技術で作られたものが出てきますね。ただいまの報告について、特に御質問、御意見等はありませんか。よろしければ、これで議題5を終了いたします。

 これで本日予定されておりました議題は全て終了いたしました。時間が早めなのですが、先ほど申し上げましたように、今日は、単回使用の再製造について、ならびに、革新的医療機器の条件付き早期承認制度という、2つの非常に大きいテーマについてご議論頂き、御承認を頂きました。一方、今、御議論いただいたHeartLight内視鏡アブレーションシステムでは、先ほどの梅津委員の御指摘にもありましたよう、「現場で選択可能なものを増やす」ということの重要性が認識されたと思います。もちろん、価格の問題は本部会の対象ではありませんが、この点も考慮しつつ今後、真剣に議論を進めて行くべきものとの認識が共有され、この部会としての非常に明確な方向性が示されたのではないかと思われます。

 議題はこれで終了ですので、事務局の方から何か御連絡はありますか。

○医療機器審査管理課長 ありがとうございます。私の方からは次回の部会の予定を申し上げます。次回は7月14()午前10時からを予定しておりますので、よろしくお願いします。以上です。

○医薬・生活衛生局長 終わるときに出てきて申し訳ございません。本日は大変貴重な御審議を頂きまして、ありがとうございました。2つほど制度改正的なお話をさせていただきましたが、いずれについても医療機器の今後の承認に際して、非常に大事な仕組みだと思っております。私どもは制度化に当たりましては、慎重かつきちんと運用できるように心掛けてまいりたいと思います。

 それから、本日、大変良い議論をしていただいたと思っておりまして、関係各局にも伝えまして、省全体として今日頂いた問題意識を制度に生かすようにしてまいりたいと思います。余計な話になりますが、大変高額な医療機器が出ているということで、医療経済的にも適正使用が求められているという状況にありますが、今日お話がありましたように、関係各学会も最近は問題意識を共有していただいており、適正使用は非常に重要な論点だと思いますが、医療の質、医療の安全、医療経済的な側面で、私ども行政と関係学会と協力をしていくということをやってまいりたいと思いますし、各学会でもそれは受け止めていただき始めていると我々は感じております。今日の全体の議論に沿っていたかどうか、ちょっと自信がありませんが、お話をさせていただきました。

○鈴木委員 今日のように丁寧な議論は、中医協では行われないので、やはり効果に差がないのだったら、コストは同じでいいのではないかというような議論になってしまうと思うのです。今、特にそういう方向で、薬もたくさん売れたら下げるとか、適応を拡大するときにも下げるとかいう話になっていますから、今日のような丁寧な議論の中身をきちんと、価格を考える人たちにも伝える努力をしていただかないと、せっかくここで良い話をして、そうだねということになっても、向こうに行くと、それが何なんだということになってしまいます。これからは医療機器にも、薬も最適使用推進ガイドラインを作るとか、いろいろなことが起きていますから、同じようなことが必要になってくるのではないかと思いますので、よろしくお願いします。

○荒井部会長 ありがとうございます。そのほかよろしいでしょうか。お陰様で、今日は大変充実した良い議論をさせていただけたかと思います。これをもちまして、本日の医療機器・体外診断薬部会を閉会させていただきます。どうもありがとうございました。

 


(了)

備  考
本部会は、企業の知的財産保護の観点等から一部非公開で開催された。

連絡先:医薬機器審査管理課 再生医療等製品審査管理室 室長 柳沼(内線4226)

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