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2017年1月16日 (平成29年1月16日) 第2回発がん性評価ワーキンググループ 議事録

労働基準局安全衛生部化学物質対策課化学物質評価室

○日時

平成29年1月16日(月)16:00〜


○場所

厚生労働省専用第12会議室


○議題

(1)発がん性評価の課題について
(2)発がん性評価の精度向上について
(3)その他

○議事

○上月有害性調査機関査察官 本日はお忙しい中、御参集いただき誠にありがとうございます。ただいまより、平成28年度第2回発がん性評価ワーキンググループを開催いたします。本日の委員の出席状況ですが、全員御出席を賜っております。以下の進行は、西川座長にお願いいたします。

○西川座長 議事に入る前に、事務局より議事次第と資料の確認をお願いします。

○上月有害性調査機関査察官 お手元の資料の議事次第の裏面を御覧ください。本日の資料一覧となっております。資料の確認です。資料11ページ、資料2-13ページ、資料2-25ページ、資料37ページ、資料4-121ページ、資料4-223ページ、資料4-327ページ、参考資料ですが、参考資料129ページ、参考資料2-131ページ、参考資料2-233ページ、参考資料335ページ、参考資料439ページからとなっております。資料に不備等がある場合は、事務局にお知らせ願います。

○西川座長 それでは、本日の議題に入ります。議題(1)「発がん性評価の課題について」を事務局から説明してください。

○上月有害性調査機関査察官 1ページの資料1「発がん性評価の課題」です。現在、職場で使用される化学物質の発がん性の評価について、平成24年に大阪府の印刷工場で胆管がんを発症する労働災害が発生したことを端緒に、平成25年度から「中期発がん性試験(ラット肝中期発がん性試験)」を実施し、その結果について本発がん性評価ワーキンググループおいて、その評価をいただいているところです。

 「中期発がん性試験」については、化学物質の持つ臓器標的性が、肝臓に50%以上発現するという研究成果、IARC/NCIを踏まえて実施しておりますが、経口投与による「中期発がん性試験」のみでは、以下の補完すべき課題があるのではないかということです。

1つ目は、肝臓への標的性が弱く、他の臓器への標的性が高い化学物質への調査体制、2つ目は、肝臓への標的性がなく、他の臓器への標的性がある化学物質への調査体制、3つ目は、経口ばく露による調査が不能なガス、蒸気又は粉状の化学物質への調査体制です。以上です。

○西川座長 ただいまの事務局からの説明について、御質問、御意見等をお願いいたします。特にないようでしたら、発がん性評価のうち「中期発がん性試験」については、補完すべき課題がある点を事務局整理の資料の内容で、御確認いただいたということでよろしいでしょうか。

 ありがとうございました。それでは、次に、議題(2)「発がん性評価の精度向上について」を事務局から説明してください。

○上月有害性調査機関査察官 3ページ、資料2-1を御覧ください。発がん性の評価を適切に実施するためには、資料1「発がん性評価の課題について」に掲げた化学物質の全てに対して、「長期発がん性試験」を実施することが望まれるところです。「長期発がん性試験」は、本試験だけを捉えても104週間など試験期間が長期間に及ぶこと、経費が1物質当たり数億円単位となるなど、ばくだいな規模になるということで試験の実施数が限定され、現実的な対応とは言えない。

 このため、経口投与による「中期発がん性試験」に加えて、「遺伝子改変動物による発がん性試験」を導入してはどうかという内容です。事務局としては、遺伝子改変動物による発がん性試験は、1つ目は、多臓器の標的性を総合的に評価できる試験手法であること、2つ目は、ガス、蒸気又は粉状の化学物質を対象とできる試験手法であること、3つ目は、「長期発がん性試験」に比べて試験期間の短縮及び経費負担の軽減を図れるものであることから、資料1「発がん性評価の課題について」への対応として、適切な試験手法ではないかと考えているところです。

5ページの資料2-2「発がん性の詳細調査が必要な物質を絞り込むためのスクリーニングの実施(拡充)」です。発がん性の現行のスクリーニングにおいて、「遺伝子改変動物による発がん性試験」は、右下の枠組み部分を補完するものとなることを想定しております。「中期発がん性試験」で陰性となったもののうち、肝臓以外の臓器への標的性が疑われる物質、変異原性試験又は形質転換試験で陽性となったもののうち、経口ばく露による中期発がん性試験による調査が不能なガス、蒸気又は粉状の化学物質を対象に「遺伝子改変動物による発がん性試験」を実施してはどうかという内容です。以上です。

○西川座長 それでは、遺伝子改変動物による発がん性試験の導入については、本日参加していただいております日本バイオアッセイ研究センターから詳細な説明をいただいた後に、各委員から御質問、御意見等を伺いたいと思います。本日、日本バイオアッセイ研究センター所長から御説明をいただくことになっておりましたが、都合によって代理で病理検査部の相磯部長から御説明をお願いいたします。

○日本バイオアッセイ研究センター 労働者健康安全機構日本バイオアッセイ研究センターの相磯と申します。本日は所長の菅野から説明させていただく手はずとなっておりましたが、誠に恐縮ですが、やむを得ない事情で所長に代わり私から説明いたします。よろしくお願いいたします。

 お手元の資料3に沿って進めます。所用時間は、およそ20分を予定しております。2ページです。事務局の上月様から御説明のありました資料1及び資料2-1の発がん性評価の課題と精度向上の内容から、遺伝子改変動物による発がん性試験に要求される条件を3項目にまとめております。

1つ目として、化学物質による多臓器の標的性を総合評価できる試験手法であること。これは試験期間が1年半から2年のラット、マウスを用いた発がん性試験と同等な検出力が担保されていることが条件となります。この点については、完全ではないものの採用に足る程度の能力があると考えておりますので、改めて後ほど説明いたします。2つ目として、長期発がん性試験に比べて、試験期間が大幅に短縮される性能についてであること。これは、現在、提唱されている遺伝子改変動物による発がん性試験のほとんどが、半年間のばく露期間を標準としていることから、この条件は満たされていると考えます。

3点目として、中期発がん性試験を補完するものです。1.肝臓への標的性が弱く、他の臓器への標的性が高い化学物質及び2.肝臓への標的性がなく、他の臓器への標的性が疑われる物質に対する遺伝子改変動物による発がん性試験の検出力については、先ほどの第1点と関連して採用に足る能力があると考えますので、後ほど第1点と併せて説明いたします。3.経口ばく露による調査が不能なガス、蒸気又は粉状の化学物質については、呼吸器を含む多臓器が標的として重要となってまいります。粉体に関しては異物発がんの要素も加味されることから、守備範囲を広く遺伝子改変動物に求めることになります。この点についても、モデル系の組合せを考慮することで採用に足る程度の能力があると考えておりますので、後ほど説明いたします。

3ページです。これらの条件がかなった遺伝子改変動物を選定することになります。発がんに関わる生物学的分子機構に基づき、ここに示した1233通りの遺伝子改変マウスモデルが存在します。

1の細胞増殖促進作用は、いわゆる、がん遺伝子活性化によるものでrasH2マウスモデルが相当します。rasH2ヒトプロト型c-Ha-rasがん遺伝子を導入した遺伝子改変マウスで、がん遺伝子の活性化による細胞増殖促進作用を全身の諸臓器を標的とした発がん性の検出が可能です。

2の異常細胞除去機能欠損マウスモデルです。これは、いわゆる、がん抑制遺伝子を不活化したもので、p53+/-したモデルが相当します。p53がん抑制遺伝子をヘテロ欠損させたマウスモデルで、残る片方のp53アレルの障害の発生率がそのまま発がんに反映される、あるいはp53遺伝子機能のハプロ不全により発がん性が高まることで説明されています。また、全身の諸臓器を標的とした発がん性の検出が可能です。

3の遺伝子変異修復機能欠損マウスモデルです。これは、XPAの欠損マウスモデルが相当します。これは色素性乾皮症の原因遺伝子をノックアウトしたXPA-/-の欠損マウスモデルで、標的検出の守備範囲が皮膚等に限定され、かつ、発がんメカニズムが遺伝子修復機構の一部に限られるもので、発がん標的が不明、あるいは予想できない化学物質の発がん性を検出するには適当ではありません。

XPAのホモ欠損マウスモデルが発がんメカニズムで関わる箇所は、8ページを見ていただくと、ここにDNA修復Pathways5通りあります。このうちの真ん中の右寄りの所ですが、Nucleotide除去修復機構NERの枠組みの中にXPAの作用する所を矢印で示しております。この2箇所だけが、発がんメカニズムに関わる所と言われております。また、XPAのマウスモデルは、現在、販売終了となっており入手不可能であることから、これ以降、XPAホモ欠損マウスモデルを候補から外して説明を進めます。

4ページです。rasH2p53+/-のそれぞれの特徴を示します。rasH2及びp53+/-は、ともに対象臓器、組織が原理的に広く、かつ、多数のデータ蓄積があり、次に示すような両者の特徴が明らかになっております。

 遺伝子を改変していない従来型の野生型ラット、マウスによるがん原性試験における陽性物質に対して、rasH2は、1.広くgenotoxic,non-genotoxicな化学物質の発がん性を再現しております。p53+/-は、1.genotoxicな化学物質の発がん性を再現しております。2.1年半ないし2年間の発がん性試験で陰性物質を陽性とする判定がほとんどないことが知られております。3.アスベストなど、異物発がんと呼ばれる酸化ストレスが想定される発がん機構に感受性があることが知られております。

 これについては、アスベストや針状タイプのカーボンナノチューブの腹腔内投与で異物発がんが発生するので、将来バイオアッセイ研究センター等で粉体の実験をするとすれば、p53+/-を用いる試験を実施する価値があります。Pub-Medの検索で掛かってこないので、rasH2での異物発がんの実績に関するデータは、現在、確認できておりません。恐らく、rasH2の異物発がんのデータはないと思います。吸入ばく露による発がん性も、rasH2p53+/-ともにベンゼンなど、一部の典型的な発がん物質について再現することが確認されております。

9ページの資料4です。これらの点を文献的に調査しました。現時点で103物質について、何らかの情報がありました。調査項目は表の最上段にあるように、左から順に化学物質の名称、CAS番号、次の大きな囲みの中に、IARCNTPNCI/NTPの評価、遺伝毒性の評価が入っております。次の真ん中の大きな囲みの中に、p53+/-Tg.ACrasH2を用いた遺伝子改変動物モデルによる試験結果が示されております。

 右端の囲みの中に、NTPで実施したマウスとラットの発がん性試験の結果を示しております。この中に、コピーの関係で見にくくなっておりますが、カラムを薄く塗り潰してある所は陽性結果です。少し濃いめに塗り潰されている所は陰性結果です。遺伝子改変マウスモデル、NTPの試験結果で陽性、陰性となった所を塗り分けてみました。

10ページです。103化学物質について、今のように情報を塗り分けたものです。この表から物質の重複を取り除いて所見を求めたものが、次の11ページです。ここが最後の集計。

○若林委員 右が違っているようです、17ですよ。

○日本バイオアッセイ研究センター 失礼しました。右下の数字。

○津田委員 何ページを見ているのか分からなくなってきました。

○日本バイオアッセイ研究センター どこから。

○津田委員 こちらのページで何ページなのですか。確か先生は、今17ページを説明しているのですよね。

○日本バイオアッセイ研究センター そうです。これは、右下の数字を読んでしまいました。申し訳ございませんでした。どこから戻りましょうか。先生、どこから戻ればよろしいでしょうか。

○西川座長 どちらでも分かるほうでいってください。

○__ 17ですね。

○日本バイオアッセイ研究センター 17ページに。

○西川座長 こちらの下に書いてあるものを縦にして。

○日本バイオアッセイ研究センター 縦にして下に書いてあるほうで、これから。

○西川座長 17ページの表ですね。

○日本バイオアッセイ研究センター はい、表です。ここにはp53+/-rasH2の試験結果とNTPで行った通常の発がん性試験結果が陽性で一致したもの、左側の太いカラムの中に入っているものが、p53+/-rasH2NTP、良くなった発がん性の結果が陽性で一致したものをソーティングして集めております。

 陰性で一致したものを、右の上の太いカラムで入っている所に集めました。その下側、この表の末尾にp53+/-rasH2の試験結果が陰性で、かつ、NTPで行った通常の発がん性結果が、ラット、マウスの両方、又はどちらか一方が陽性となったもの、特に試験結果が一致しなかったものを集めております。この表中の-の所は、試験を実施して陰性となったもの、0NTは当該実験が実施されていないものを示しております。左側のNTPの実験結果とp53+/-rasH2の試験結果が、それぞれ+で陽性で一致している所についてはIARCの評価結果がほとんど2B以上となっております。

 このページ全体の集計を左下の太い黒枠に集めております。左側の囲みの中で、p53+/-rasH2の試験結果がどちらとも、NTPの通常の試験結果が陽性で一致したものが、左下の太枠の囲みで+としており、19試験で全体の42%が陽性で一致しております。そして、p53+/-rasH2の試験結果、NTPで行った通常の発がん性試験結果が陰性として一致した結果が11試験で全体の24%でした。

 これ以外については、IARCの評価は、3又はヒトに対する発がん性はなし、NTとして評価されております。これは、右側の太囲みの中のIARCの評価が3又はNTとなっております。以上、p53+/-rasH2の組合せで発がん性をスクリーニングすることで、陽性が42%、陰性が24%の合計66%がNTPの結果と一致しました。

17ページの右下の末尾に集めたp53+/-rasH2試験結果、NTPで行った通常の発がん性試験結果の不一致、15の化学物質、IARC33%の評価、遺伝毒性試験の結果、遺伝子改変動物を用いた発がん性スクリーニング試験の結果、従来のラット、マウスの発がん性試験結果が一定していないものとなっております。これらについては、rasH2の情報がない物質が多いことから、それらを実施するrasH2の遺伝子改変マウスモデルを用いた実験を実施することによって、一致率が大きく上昇する可能性があります。

○津田委員 少し分からないのですが、この黒枠の中の組み合わせてという意味は、p53+/-rasH2の組み合わせはということですか。

○日本バイオアッセイ研究センター そうです。両方やることによってということです。

○津田委員 両方満足したということですか。どちらか片方に出たという、どちらですか。

○日本バイオアッセイ研究センター 黒枠というのは、どちらの。

○津田委員 左下です。

○日本バイオアッセイ研究センター これは両方ではなくて、どちらかが陰性です。

○津田委員 orですか。

○日本バイオアッセイ研究センター orです。

○津田委員 1942%というのは、どちらかで引っ掛かったものという意味ですか。

○日本バイオアッセイ研究センター そうです。

○津田委員 どちらか又は両方で掛かったものということですね。

○日本バイオアッセイ研究センター 例えば、17ページの左の大きな枠の上から4物質目のGlycidolは、p53+/-がネガティブな結果になっていて、rasH2がポジティブの陽性結果になっております。こういうもの、あるいは両方ポジティブになっているものを集めると、左側の太枠で囲んだカラムが19列あり42%です。右上の太枠のカラムは、p53+/-についてはネガティブのデータが多いのです。rasH2については、ネガティブのデータもありますが0という実験をしていないデータ、あるいは、パブリッシュされていないというデータが混じってきます。

○西川座長 一通り最後までいって、また議論したいと思います。

○日本バイオアッセイ研究センター 次に御参考までですが、我々の集計の資料に用いたレビューの1つであるEastmondの論文での一致率、これは縦置きのほうの13ページの表を見ていただくと、一番上の固まり、NTPのマウスの発がん性との一致を見ているところでは、この固まりの一番下、rasH2、これはNTPの発がん性試験で「発がん性あり」と評価された化学物質の80%に一致。「発がん性評価なし」と評価されたものの、88%に一致しています。総合では、82%と高い一致率を示しています。

 一方、この固まりの一番上の行、p53ヘテロノックアウトマウス、これはnon-genotoxic化学物質の発がん性を検出するには不得手とするため、NTPで陽性となった化学物質の一致率が35%と、幾分低くなっていますが、NTPで陰性となった化学物質の一致率は100%になっていました。フォールスネガティブ、フォールスポジティブがないということを示す結果になっています。

 この表の一番下の固まりですが、ヒトに対する発がん性が明確な物質又はヒトに対して発がん性があると思われる物質に対する遺伝子改変マウスを用いた試験結果との一致率は、p5343%、rasH286%となっています。

 次に、縦置きの18ページに移ります。なお、Tg.ACモデルについては、ここに示した問題点があり、発がん性スクリーニング試験に標準的な系統として使用するには難があると考えております。すなわち、Tg.ACは、v-Ha-ras遺伝子を導入した遺伝子改変マウスで、皮膚発がん性モデルとして有用でありますけれども、皮膚を除く、諸臓器の検出には向いていないとされていました。

 また、このマウスモデルは、導入遺伝子は存在しますが、発がん不応答の固体が存在することが知られておりまして、これは試験物質の投与とは無関係に起こる遺伝子の部分欠損によるものと考えられております。

 試験結果の評価には、発がん応答固体(responder)であることを確認する必要があります。発がん不応答を引き起こすDNAの小欠損はPCRでは確認することができず、サザンブロットなどによる塩基配列の確認が必要となることから、発がん性試験の代替法には不向きであると考えております。

 次は、縦置きの11ページに戻っていただきます。想定している試験基準等をお示しします。想定している用量設定のために予備試験と本試験及びその分布構成をお示しします。

 試験物質の1物質につき、rasH2及びp53ヘテロ欠損マウスの両方を実施します。共通して、16時間、週5日のばく露を実施します。用量設定のための予備試験として、2週間、4週間試験、それから本試験として、26週間試験を考えております。

 用量設定のための予備試験としては、雌雄それぞれ一群10匹、対照群、低、中、高用量群を置きます。予備試験の場合は5匹の場合もあります。それから、26週間の本試験については、一群雌雄25匹を用いて対照群、低、中、高用量群で実験を行うことを考えております。本試験では、26週間、すなわち6か月ということになります。

 用量設定試験で使用する動物については、一定の方針はあるものの、原則的に、本試験と同じ遺伝子改変動物を使うのがベターと考えております。

 陽性対照群の設置については、今回予定している遺伝子改変マウスが発がん性のスクリーニング試験として世界的に認知されており、Committee on Carcinogenicity of Chemicals in Food, Consumer Products and the Environment (COC)が、基本的に陽性対象に設置を考えていないということから、これは省略は可能と考えております。どうしても陽性対象を設置して、両方の遺伝子改変マウスの発がん物質、化学物質への反応性を確認する必要がある場合は、初回の経口試験でDM投与群の設置を提案いたします。

 次に、評価基準です。1種類の試験物質についてrasH2マウスと、p53+/-マウスの両方の試験系で行った本試験結果をどのように評価するかの提案です。

1つ目に、個々の試験の陽性判定です。対照群と比較して特定の組織・臓器において、腫瘍性病変が有意に増加、かつ、用量反応性が認められる場合、全臓器の発生増加が有意に増加し、かつ、用量反応性が認められる場合、及び、単一用量群において明らかな増加が認められる場合。

2つ目の「特定の組織・臓器において腫瘍性病変が有意に増加して」というところですが、これは、発生母地に共通性のある病変を合計する場合があるとしています。これについては、この中のすべての臓器の腫瘍発生が有意に増加し、かつ、用量反応性が認められる場合とは、平滑筋肉腫など全身に至るところに発生母地があると考えられる腫瘍発生原発臓器の場所は特定せず、まとめて腫瘍発生増加の有無を評価いたします。また、ダイオキシンのような多臓器で発がんする時の評価をする場合は、別途考慮する必要があると考えております。

 それから、単一用量群において明らかな増加が認められる場合とは、中間用量群での腫瘍発生がなく、最高用量群のみに明らかな腫瘍発生増加が見られるといった、用量反応性が認められる場合を想定しております。

 括弧内の2つ星については、これは発生母地等の共通のある病変を合計する場合ありということは、例えば、肺に腺腫(adenoma)、腺癌(adenocarcinoma)、腺扁平上皮癌(adnosquamouscarcinoma)が発生した場合、この3種類の腫瘍を統合して評価することを想定したものです。

 次に、縦置きの12ページの図、グラフを見ていただくと、遺伝子改変動物を用いることで一般的な発がん性試験と比べて、どの程度試験期間を短縮できるかを示します。これはEastmond et al.が引用している概念図でお示しします。グラフは横軸に試験期間、縦軸に腫瘍発生率を取って、遺伝子改変マウスに一般的な腫瘍発生時期を黒塗り、四角のマーカーで、通常マウスの腫瘍発生時期を黒塗り、丸マーカーで黒くしています。黒塗り四角マーカーで黒くした遺伝子改変マウスは、黒塗り丸マーカーで示した通常のマウスのほぼ3分の1の期間で腫瘍発生が見られております。

 最後になりますが、縦置きの20ページです。吸入ばく露実験で全身ばく露方式か、鼻部ばく露方式にするかの判断材料として提示いたしました。rasH2マウスを用いた吸入試験の体重推移で、左のグラフは全身吸入ばく露方式、右のグラフは鼻部ばく露方式です。

 また、四角で薄く塗り潰してある所が対照群の体重で、左のグラフで言うと、20週まで一番上の所に示されているラインの所です。右のグラフでも、24週、30週付近でずっと、一番上の所に示されているのが対照群のグラフです。右のグラフが鼻部ばく露方式で、右のグラフで見るように、ばく露期間中に拘束によると思われる体重減少と、それに続く増加抑制が起こりますけれども、左のグラフの全身ばく露方式では、鼻部ばく露のような体重減少と、それに続く体重増加抑制は見られません。吸入ばく露を行うとするならば、使用する試験物質の量は多くなりますが、鼻部ばく露方式でも、全身ばく露方式が良いと考えます。ただし、検体量の確保が困難な場合は、鼻部ばく露方式を検討する必要があります。説明は以上となります。

○西川座長 ありがとうございます。遺伝子改変動物による発がん性試験の導入に関して説明していただきました。各委員から御意見、御質問がありましたらお願いいたします。

○若林委員 説明していただきまして、フォローアップできない点がありますので確認させてください。一応、p53のヘテロと、rasH2の両方でマウスを使用する系を考えているということですが、13ページ、従来試験との一致率ということがありますが、これを見る限り、rasH2のみで、むしろ十分で、p53ヘテロに関しては、割合、一致率が低い値が出ていると思います。だけれども、国際的にp53ヘテロとrasH2のコンビネーションで、このシステムを作るというところの理由を、もう一度説明していただけますでしょうか。

○日本バイオアッセイ研究センター rasH2non-genotoxicなもの、化学物質の発がん性まで広く拾います。それからp53、これは遺伝子、genotoxicのものによく反応するということで、そういうことで両方のマウスモデルを使う必要があると。

○若林委員 rasH2genotoxicなものをカバーしているから86%になるとしたならば。

○日本バイオアッセイ研究センター もう1つは、先ほど説明の中でカーボンナノチューブとか、アスベストといったような粉体を使った場合の今までの実験結果、これはp53ノックアウトマウスでの陽性所見が出てまいりますが、rasH2でのはっきりとした結果は、今のところ出ていないと。

○若林委員 それはやっていないから出ていないのか、やったけれども、ネガティブだったのか、どちらですか。

○日本バイオアッセイ研究センター 恐らく、データとして出ていないのではないかと思っていますが、津田先生、何か御存じでしょうか。rasH2でのカーボンナノチューブ。

○津田委員 ないと思います。

○日本バイオアッセイ研究センター はい。

○若林委員 ……していないのですね。

○日本バイオアッセイ研究センター ということで、酸化ストレスとか、そういったものまで広く拾うといったところもp53、粉体なんかで。

○西川座長 p53ノックアウトの発がんの検出率が悪いのは、非遺伝毒性発がん物質が含まれているからですよね。

○日本バイオアッセイ研究センター はい。

○西川座長 したがって、遺伝毒性試験で、ポジティブなものは意味があるけれども、ネガティブのものはやる意味がないと思いますが、いかがでしょうか。

○小野寺委員 p53の良いところは、ネガティブのものは100%ネガティブなのです。それが特徴であって、ポジティブかどうかというのは分かりませんが、少なくともネガティブ、陰性の結果をスクリーニングするためにはp53は良い系なのです。どちらを目的として取るか。

 例えば、遺伝毒性があった場合には、ポジティブになる可能性は強いのですが、ほかの非遺伝毒性物質の発がん性を見るときには、p53でやっても、陽性に出てこないですね。

○西川座長 その辺り、遺伝毒性の成績を見て使い分けるというか、そのことは必要ではないかと思います。だから、どちらかを使うとしたら、遺伝毒性発がん物質が疑われる場合は、p53ノックアウトをやって、遺伝毒性が弱いような場合はrasH2を使う。そういう使い分けができるかと思います。全て一律に両方やるというのはちょっと。

○小野寺委員 目的がよく分からないです。

○西川座長 分からないですね。

○若林委員 国際的には両方を並列でやるのですか、それとも、どちらかで。

○西川座長 ……データはどちらかです。

○津田委員 元に戻りますが、今この話をしているのは、通常の投与ではない、吸入ばく露の話ですか。ちょっと分かりにくかったのですが、というのは、ここの1ページの3のところに、経口ばく露による調査が不能なうんぬんとありますが、その話なのか、もっと全般的に全ての化学物質に係る話なのですか。

○上月有害性調査機関査察官 もともとラット肝中期でヒットすれば、それはそれでいいのですが、ヒットしなかったときに、本当に他の臓器にないのということを検証することなので、それは全物質。

○津田委員 全ての物質?

○上月有害性調査機関査察官 と加えて、今まで経口投与による他の肝中期発がん性試験であったので、できていない、先ほど粉状物質とかそういったものも場合によっては、あった場合について、これで見れないかということと、2通りです。

○津田委員 そうすると、例えば、私は厚労省の研究費をいただいて、現在研究をしておりますが、カーボンナノチューブなどは経口でやることはないわけです。データがないからといって、これでそのままいくと、いきなりマウスのrasH2の使ったところへ入っていってしまうのではないですか。ラットでの吸入は気管内投与ですが、やればできるし、現実にラットの全身ばく露の吸入試験となる場合は、センターでやられているわけですね。それが抜けてしまうということになりませんか。

○上月有害性調査機関査察官 長期吸入試験自体は、今までどおりにやることを前提にするのですが、もう少し短いタームで結果を見たいというときに使えるツールになるのかと。

○津田委員 そういう粉体とか、パーティクルで、これは私の経験からですが、そんなに短くということはほとんどできないと思います。あらかじめ発がん物質を投与しておいて見るということなら、多少あるけれども、粉体の発がん、チタニウムとかそのようなものですが、かなり2年間やって、試験のずーっと後期になってしか発がんしてこないですね、1年以上は確実に経過してからです。

 例えば遺伝子改変を使っても、26週でやっても、ネガティブに出るおそれがありますね。そこの隘路というか、それをどのようにしていくのでしょうか。いきなりこれで、データのないものは、rasH2又はp53にもっていくというと、その辺が抜け落ちる可能性はないですか。

○上月有害性調査機関査察官 5ページ、資料2-2を御覧ください。先ほど御説明したものですが、現在、遺伝子改変動物による発がん性試験というのは、このスクリーニングの中には実施していないところなので、右の下の括弧枠のところがないので、中期肝発がん性試験をやってみましたと、そこで、実際に陰性になったという中で、本当にそれでいいのかということが1点と。

 もう1つは、変異原性試験、形質転換試験で陽性になったけれど、ガス又は粉状であるということで、中期肝発がん性試験のほうにもっていけなかったものについて補完できないかというところです。

○西川座長 あくまでも変異原性試験、それから、形質転換試験で陽性なものについて遺伝子改変動物の試験をやるということですね。ほかにはよろしいでしょうか。

○小川委員 ガスとか粉状のものの検出感度が、肝中期発がん性モデルでそういった吸入が検出できないのかどうかがよく分かっていないことと、rasH2とか、p53の系だと、吸入毒性に関しても、検出感度が高いとかというデータがあるのかというのがよく分からないところがあります。ガスとか粉体のものは遺伝子改変動物でやるほうが良いというのは、何かデータがあってというお話なのですか。肝中期発がん性モデルでは、肝臓に対する検討となるので、ほかの臓器に対する影響を見るという意味で遺伝子改変動物を使うというのは、非常にリーズナブルだと思うのですが、それが吸入の話と一緒になっている感じのところがあるのかと思ったのですけれども。

○西川座長 中期肝発がん性試験を吸入でできないかということですね。

○小川委員 データがあったのかどうか。

○津田委員 それは、このアルゴリズムを作るときに検討して紹介しましたけれども、吸入試験でできるのです。それは議事録があれば残っていると思います。2物質についてやってあって、きちんと陽性に出ています。

○西川座長 だからガスとか粉状のものであっても、中期試験は適用可能だということですよね。そうすると、最初の3つの原則のようなものがあったのですが、それはだからといって、遺伝子改変動物にすぐいくということでもないような気がしますけれども。

○日本バイオアッセイ研究センター 中期肝発がん性試験を長期に拡大した場合の呼吸器に対する、要するに、粉状とか、ガス状物質というのはやはり呼吸器、それから、鼻腔を含めた標的性が求められると、このところを担保されるかどうかというところを考えると、やはり全身。

○西川座長 だからそこは、結局、中期肝発がん性試験でも吸入試験の実績が少ない。遺伝子改変動物でも同じではないのですか、逆に。

○日本バイオアッセイ研究センター そうですね、これはやっていないということですね。

○西川座長 そうですね、可能性は高いと思います。

○日本バイオアッセイ研究センター はい。

○西川座長 ただ、そういう実績はあまりないと思います。

○日本バイオアッセイ研究センター それはほかではできないところでもありますし、だから、データがない。

○小野寺委員 どの試験もこれが絶対ということもないので、結局、どういう場合にはどうするかと、アルゴリズムで遺伝毒性があるものか、ないものかということで試験方法が変わってきますし、また、投与方法も、中期発がんというのは結局、経口が主だったので、経口以外の投与経路のときに、吸入がいいか、塗布がいいのかというところの話もありますし、また、トランスジェニックの遺伝子改変動物を使うにしても、p53の場合は、全身でいろいろな臓器が出てきますが、rasH2にすると、ターゲット・標的というか、臓器が決まってきて、どのようなものでも、前胃、脾臓とかが先に出てきてしまうので、臓器の特定というのはできないわけですね、ハザード評価、がん原性があるかないかということは、rasH2では、AB2と出ますが、そういう意味からすれば、目的とするものがどの程度の情報が欲しいのかによって、本当にそれがヒトに外挿するときに、例えば代謝物などが胆管とか、肝臓などが出てくるのが、ほとんどが直接のなのか代謝物なのかというところが問題になるので、そういうものをヒトのばく露の形態に合わせてどの試験系が一番適切なのかというのを、もう少し筋道立てるというか、アルゴリズムで考えたほうが無駄ではないような気がします。時間とお金があれば数多くやれればいいのですが。それはデータを作る、埋める意味ではすごくいいのですが、何かその辺のところの整理が私はよくできていないような気がします。

○西川座長 そうですね。

○小野寺委員 先ほども言いましたが、中期発がんにしても、ほかのガス状、粉状にしても、結局、データがまだ陽性物質が本当に陽性に出るのかどうかということも、どのぐらいの強さで出るのかというのもよくデータがないように私自身は思うのですね。それでやってみて、出てきた結果をどうやって判定するかということと。いわゆる、定性的にあるかないかだけでいいのか、それとも、臓器なり、強さも必要とするのかということによる何か最終評価するデータを判定する根拠というか、それが何かもうちょっとあってもいいのかということ。

○西川座長 肝中期もそうですが、遺伝子改変動物を使った場合に、定量的な評価ができないとなっています。したがって、あるかないかでいいのではないですか、スクリーニングという意味からは。

○上月有害性調査機関査察官 今の関係ですが、資料2-25ページの所で、ここで、もし、陽性ということで、遺伝子改変動物になったとしても、ものによっては、それだけで定量的に判断できないというものについて長期発がん性試験とか、2年間の試験を実施していくという流れも当然出てくるだろうと思っています。

○西川座長 ガス、粉状のものと、それから肝臓に標的性がないことが予測されるものについては、また別に考えないといけないと思います。

 それで、ちょっと考えやすいところから、肝臓に標的性のないものについては、遺伝子改変動物を使うということもあると思います。したがって、全体的な流れについては、もう少し時間をかけて考えるとして、遺伝子改変動物を用いたスクリーニング試験をやることについてはいいと思います。したがって、そういう方向で議論を進めたいと思いますが、よろしいでしょうか。

○小野寺委員 遺伝子改変動物の実験をするのはいいのですが、今、この両方の候補に上がっているのはp53rasH2ですが、これの動物の入手は結構簡単というか、すぐ手に入るのと、これは両方の系は安定しているのですか。

○日本バイオアッセイ研究センター p53のほうは、アメリカから種親のp53ホモ欠損マウスを輸入します。アメリカのジャクソン研究所から種を輸入して、日本のチャールス・リバーで、交配を掛けて、ヘテロマウスを作製するということになっています。ここの入手は、ジャクソンからの日本チャールス・リバーへの親の輸出時期が、なかなかつかめず、発注しても、アメリカから日本への種親の出荷スケジュールが定まらないということがあるように聞いております。もう1つは、rasH2については、日本国内で生産されていますので、比較的入手は容易です。

○西川座長 それから、その試験を実施する上で気を付けなければいけないのは、1つは、陽性対照を置くかどうか。もう1つは、予備試験に同じ遺伝子改変動物を使うか、あるいは野生型を使うかという選択肢があると思います。その辺りについて、いかがでしょうか。多分、事務局では、バイオアッセイから説明があったように、予備試験は恐らく遺伝子改変動物を使う、同じ動物を使わないと、まずいかなという気がします。そういう説明だったですよね。

○日本バイオアッセイ研究センター 基本的にはということです。

○西川座長 はい。それから、もう1つは、陽性対象はかなり確立された試験系でもあるし、もう要らないのではないかという考えですが、その辺りはいかがですか。医薬品のほうでまだ置いていますか。

○小野寺委員 医薬品のほうとしてはトランスジェニック、遺伝子改変動物をした研究というのは、さほど多くないのです。ほとんどがまだ従来の、スタンダードなラット・マウスを使った2年間の試験です。

 もう1つは医薬品の場合、全てのものに関してがん原性試験が必要ではなくて、実験のデータを出さなければならない条件、6か月以上、長期に使うものというのがあるのです。そうなってくるとメーカーのほうが初めから、ラット・マウスで試験を組んでくるのです。遺伝毒性があるものに関しては、抗がん剤以外はほとんど開発してこないのです。

○西川座長 遺伝子改変マウスの試験自体が、もう確立されたと言っていいかどうかですよね。そうであれば、陽性対照群は要らないと思うのです。

○小野寺委員 私も医薬品のほうに入ってから、遺伝子改変動物の情報があまりなかったのでよく分からないのです。ですから先ほど気になった、安定的に手に入るかどうかということと、ロットごとにばらつきがあると、後の評価もなかなか難しいのです。それが1つです。もう1つは、バックグラウンドデータがどれほど集まっているかということも、1つの要因だと思います。

○日本バイオアッセイ研究センター p53のように、がん抑制遺伝子が欠損しているものについては、バックグラウンドも少し動く可能性があります。そういった意味で厳密に言えば、時々は陽性対照にチェックをする必要があるように思います。

○西川座長 そういう意味では、取りあえずスタート時は置いたほうがいいということでしょうか。

○日本バイオアッセイ研究センター スタート時には吸入というよりも、経口で実施できるDNか何かを投与するような実験を組んでおくというのが1つですね。

○西川座長 そのほうが無難かなと思います。

○若林委員 遺伝子改変マウスに関しては非常に昔からやられていて、データも集まっていると思うのですが、最近はラットでも遺伝子改変動物がたくさん出てきていますね。種を統一する動きがあるような気がするのです。津田先生がrasH2のラットを開発されていますよね。ラットとマウスの遺伝子改変動物の安定性やデータ、又は遺伝子解析のメリットやデメリットという点についてはどうですか。やはりマウスのほうがずっと。

○西川座長 津田先生のところでrasのラットを作成されていたのですが、あれはその後どうなったのですか。

○津田委員 たくさんのケミカルを使って、バリデーションをすればよかったのですが、お金が尽きてしまって、ここで「rasH2のラットもあります」と言えるほどのバックグラウンドがありません。やれば出てくるとは思います。ただ、実施した範囲では、変異原性のある物質についてはかなり高率に陽性に出ることは分かっています。期間は26週までやらなくても、もっと短い期間で出ていました。当時、NIHSのレイ・テナントという人がTg.ACをやっていたので、「どうですか」と言ったけれども、向こうも余裕がないということでした。やりたいということで、輸出するという話もあったのですが、向こうの予算が取れなくなったということで立ち消えになってしまって、そのままになっています。

○若林委員 そうしますと現時点では、やはりマウスのrasH2p53のヘテロを、どういう組合せでやるかというところでいいですね。

○西川座長 ええ。

○津田委員 確認ですが、これは変異原性のある物質についてということですね。

○西川座長 これから被験物質の選定に入りますので、そこでまた議論したいと思います。

○津田委員 変異原性のないものにいきなり入りますと、バックグラウンドがないからフォールスネガティブに出ることがあり得るので、十分に慎重な運営が要ると思います。

○日本バイオアッセイ研究センター 現在変異原性マイナスとされているものでも、動物を用いた発がん性試験で資料が出てくるものは多々あります。そういったものをチェックする必要があると思います。そこを見極めるのに、やはりフォールスネガティブが引っ掛かりにくいp53も、併せて使っているのです。どちらかでいいのか、あるいは両方使わなければ駄目かといった意見も出されておりますが、万全を期すという意味では、両方使ったほうが意味があると考えております。

○西川座長 そのほかによろしいでしょうか。

○若林委員 雌雄についてはミックスで使っている場合もあるし、どちらかの性、雄だけを使う場合もあります。それぞれの個体の価格が非常に高いので入手できたものを使うとか、いろいろあるのですが、どちらかに統一されるのですか。それともミックスで使われるのですか。

○日本バイオアッセイ研究センター 予定では雌雄両方です。

○西川座長 では、議題2の発がん性評価の精度向上として、遺伝子改変動物による発がん性試験を導入することについて、本ワーキンググループにおいては同意するということになりますが、よろしいでしょうか。

 続いて、「平成29年度の遺伝子改変動物による発がん性試験の対象物質の選定」について、事務局から説明をお願いいたします。

○上月有害性調査機関査察官 資料4-1、「平成29年度の遺伝子改変動物による発がん性試験の対象物質の選定」を御覧いただきたいと思います。トータルページでは21ページです。新たに遺伝子改変動物による発がん性試験を実施するというただいまの御議論については、発がん性の評価の加速化のために平成29年度、来年度から実施してはどうかと考えております。資料1の「発がん性評価の課題」で整理したのは化学物質のカテゴリー別ですが、1つ目の肝臓への標的性が弱く、他の臓器への標的性が強い化学物質については、現時点で見当たるものはなく、対象となるものはないという整理をしております。

2つ目の肝臓への標的性がなく、他の臓器への標的性が疑われる化学物質については、4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノールを対象としてはどうかと考えております。この物質については資料4-2のとおり、平成28年度第1回発がん性評価ワーキンググループで、平成27年度の中期発がん性試験結果として報告したものの1つです。肝中期発がん性試験の結果を見ると、「肝臓に対する発がん性プロモーション作用」は示されないとされておりますが、試験の結果報告の詳細を見ますと、他の臓器の病理学的組織所見において、腎臓に「軽度又は中等度病変」が認められ、「軽度の近位尿細管壊死」が観察されるという試験結果です。したがって、肝臓以外の臓器への標的性が疑われるのではないかと考えております。

3のガス・蒸気又は粉状の化学物質については、「二酸化窒素」を対象としてはどうかと考えております。この物質は27ページの資料4-3のとおり、平成27年度にエームス試験を実施した物質の1つであり、「強い遺伝毒性あり」とされています。経口ばく露による調査が実施不能ということで、そのままになっている物質です。なお、このエームス試験では「一酸化窒素」としておりますが、環境中では直ちに酸素と反応して「二酸化窒素」となっていると考えていることから、対象物質としては二酸化窒素としています。

○西川座長 対象物質の選定について説明していただきました。何か御質問等がありましたらお願いいたします。肝臓への標的性がなく、他の臓器、この場合は腎臓に発がん標的性が疑われる物質として、これは適切かなと思いますが、いかがでしょうか。ただ、この場合は遺伝子改変マウス2種類を使うかどうかについて、エームスは陰性、in vitroの染色体異常は陽性ということで、遺伝毒性があるかないかという判断が結構難しいですよね。こういう場合、一応p53のノックアウトマウスの試験もやってもよいのかなとは思いますが、いかがですか。

○津田委員 この物質が短期・中期肝発がん試験で陰性であったけれども、まだ発がん性が疑われるので、マウスのほうでやるということですね。

○上月有害性調査機関査察官 そうです。

○津田委員 吸入ではなくて経口投与ですね。

○上月有害性調査機関査察官 経口投与です。

○津田委員 それは前のアルゴリズムのとおりですね。ラットとマウスの両方でやるには、片側でやったら反対側のほうでも見るという意味ですね。ラットのほうで陰性であったら、今度はマウスで見ると。その場合、短い期間でやれるシステムとして遺伝子改変マウスを使うということですね。

○上月有害性調査機関査察官 そういうことです。

○西川座長 したがって最初の対象物質については、特に問題はないと思います。2つ目の一酸化窒素と言うか、二酸化窒素と言うか、これに遺伝子改変マウスを使うかどうかについて、御意見をお願いいたします。

○小野寺委員 今の津田先生の質問を私は理解できなかった。一酸化窒素に関して、中期発がん性試験をやられたのですか。

○津田委員 やってないでしょう。

○小野寺委員 今、やってネガティブだったからと。

○若林委員 それは前のものです。

○津田委員 ここに付いているように、テトラメチルブチルフェノールで肝中期発がん性試験が陰性だったのです。そうするとマウスのデータが要るけれども、マウスも2年間やるのは大変なのでということです。

○小野寺委員 テトラメチルブチルフェノールの話ですね。

○西川座長 そうです。これでは実施していないです。

○若林委員 しかしラットにするかp53にするか、それとも両方にするかは決まってないでしょ。

○西川座長 強いエームス陽性であるという意味から、p53をやる価値があるだろうと思う。

○若林委員 いや、テトラメチルブチルフェノールは、エームスがマイナスです。

○西川座長 だから、そちらは両方やったほうがいいと思う。

○平川化学物質評価室長補佐 今回出している物質は、いずれも厚生労働省労働基準局長通達で変異原性が認められた化学物質です。

○西川座長 認められた。

○平川化学物質評価室長補佐 はい。二酸化窒素として候補を挙げているものは、もともとは一酸化窒素で、こちらも変異原性を認められた化学物質ということで通達の対象になっていますし、4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノールも同じように、変異原性が認められた既存の化学物質ということで、局長通達として出している物質です。あと、先ほど津田先生がお話された質問の趣旨を、もう一度すみません。

○津田委員 最初のところにあるような、もっと詳しいものはホームページにありますね。これを前のとおり読むと、プラスマイナスは別として、ラットで発がん性についての試験があって、それで陰性に出た場合、ラット・マウスの両方で要るということなので、マウスでもやる場合、マウスの2年試験を粛々とやるのはお金が掛かるので、遺伝子改変動物で短くして安く上げるということだったと思います。この逆もあって、マウスではデータがあるけれども、ラットをやる必要があるというものです。その場合は片側は代替試験の短いもので肝発がん性試験でやるという取り決めだったと思います。それはホームページにアップロードされていますよ。

○西川座長 私の理解では別の動物種を使うのではなく、臓器が違う、肝臓以外の臓器での発がん性を見るという大きな目的があってマウスを使うと理解していますが、違いますか。

○平川化学物質評価室長補佐 今回の扱いは、投与の結果から肝臓に明確な所見がない、腎臓のほうで所見が出ていることが契機となっているということです。要するに、ラットに出なかったというのではなく、もしかしたらラットでも腎臓に出るかもしれないけれども、このまま放っておいたら陰性のままで終わってしまうので、何かしら、もう1回別の試験を確認しなければいけないということで、今回、このような形で候補として挙げさせていただいております。肝臓に所見が出なかったのでほかの臓器を見なければいけないという観点で、今回、候補として挙げさせていただいていることでございます。

○津田委員 もし私の記憶が正しいとすれば、ラットの場合、肝臓で出なかったら多臓器モデルでやるということではなかったですか。

○平川化学物質評価室長補佐 今回お示ししているのは、遺伝子改変動物で他臓器を見ていくということです。

○西川座長 確かに以前、津田先生がおっしゃったような議論はありました。

○津田委員 ラットの多臓器モデルでということだったと思います。

○西川座長 ただし、その試験そのものが非常にややこしくて複雑で、時間もかかるということがあって、遺伝子改変マウスで全身臓器を見ようという方針だったと、私は理解しています。

○小野寺委員 今の話をまとめると、遺伝毒性がポジティブという結果があって、中期の肝中期の試験では肝臓には出なかったということで、もしかしたらほかの臓器に可能性があるのではないかという流れからいきますと、一番いいのはやはりp53を使うのがいいのかなという気にはなるのです。それでもしもネガティブに出ればネガティブだし、陰性という結果が。

○西川座長 しかし非遺伝毒性発がん性物質は引っ掛けないですよ。

○小野寺委員 しかし、これには遺伝毒性物質という判定が出ているので、それは信じなければいけないのではないですか。

○若林委員 気になるのはエームスがネガティブで、染色体でポジティブということです。このデータだけでは分かりませんけれども、多分あったとしても弱いか、中の下ぐらいの変異原性物質だということが推測されます。p53でプラスマイナスで遺伝毒性物質だからという観点でいいだろうというと、やや怖い感じもするので、両方走らせるか又は並行にするか、2列にするかというほうが、より安全ではないかという感じは受けます。

○小野寺委員 いやそれはもう重々です。もう通達で遺伝毒性物質という評価をしているわけです。

○平川化学物質評価室長補佐 通達では指導対象としておりますが、先ほど申し上げたとおり、エームス試験では陰性というのが資料の中にも出ていますので、そういったことも加味しながら動物種なども検討すべき必要があるということで、若林先生もおっしゃったものと理解しております。

○西川座長 よく分からないな。遺伝毒性が陽性で、トランスジェニックの試験に掛けたら、非遺伝毒性のメカニズムで陰性になることはありますよね。それは引っ掛からないじゃないですか。まずいじゃないですか。だって非遺伝毒性発がん性物質が引っ掛けられるというのが、どちらかと言うとrasH2のメリットですよね。それをp53だけでやると、むしろ見逃しが大きいのではないですか。ですから恐らくrasH2はやるとして、p53を併せてやるかどうかという議論になるかと思うのです。遺伝毒性が明らかにあるものは、p53ノックアウトマウスで試験をする意味は十分あると思うのですが、遺伝毒性が弱いか、ないだろうというものについては、やっても逆に意味がないという気がするのです。

○小野寺委員 テトラメチルブチルフェノールと一酸化窒素どちらかの話ですか。

○西川座長 いや、今は両方併せて議論しているのです。テトラメチルブチルフェノールの場合は遺伝毒性がエームスはネガティブだけれども、vitroの染色体異常がポジティブだから、単純に考えるとそれほど強烈な遺伝毒性物質ではないという気がするのです。したがって、それを引っ掛けるためにはrasが必要だし、遺伝毒性も全くないわけでもないので、p53ノックアウトもやってもいいのかなというように申し上げたのです。

 もう1個は二酸化窒素の場合、エームスが強い陽性ですから、これをどうするかを考えたほうがいい。rasH2の試験をやるのはいいのですよ。ただ、それと同時にp53ノックアウトマウスを使った試験をするかどうか。

○小野寺委員 私が言ったのはそのとおりです。一酸化窒素とブチルフェノールを混同していたのです。ブチルフェノールのほうは腎臓に変化が出てくるので、これはrasH2を使ってもいいと思います。一酸化窒素のほうは遺伝毒性がvitroでは強いものが出ているのですが、vivoではなかなか曖昧な結果なのです。これは本当に遺伝毒性があるとするならば、p53で引っ掛かってくるので、これはp53を優先的にやってもいいのかなと。

○西川座長 結論としては2つの物質とも、やはり両方やったほうがいいのではないですか。

○小野寺委員 時間とお金があれば。

○西川座長 それは多分あると思います。最初のキックオフのような感じなので、できるだけ丁寧に試験を実施していくということでいいのではないかと思うのです。

○津田委員 二酸化窒素のばく露はどこで起こっているのですか。どこかの事業所ですか。それとも。

○上月有害性調査機関査察官 実際に二酸化窒素を使っている事業所ですが、金属の酸洗いや防錆といったところで、金属と硝酸との反応で発生する二酸化窒素という形で、そういう取扱いがあるということです。酸洗いと防錆という処理です。

○津田委員 その金属で何か特別なものを作っているのですか。

○上月有害性調査機関査察官 金属の酸洗い・防錆ですから、通常の加工部品のようなところです。

○若林委員 一酸化窒素に関しては遺伝毒性だけで、in vivoでのほかの遺伝毒性や発がん性については、まだ報告がないと理解すればいいのでしょうか。

○平川化学物質評価室長補佐 平成25年度の委託事業で集めた限りにおいて、in vivoについてはここに書かれている1種類の試験、in vitroについては2728ページに書かれているものが、文献調査をして上がってきているということです。

○西川座長 よろしいですか。取りあえず議論は尽きたかと思いますので、平成29年度から日本バイオアッセイ研究センターにおいて2つの対象物質、1つは4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール、2つ目は二酸化窒素を対象に、遺伝子改変動物による発がん性試験を実施する準備をお願いいたします。よろしくお願いします。

○若林委員 動物種はどれにするのですか。

○西川座長 先ほど申し上げたように、一応2種類です。

○若林委員 両方ともするのですか。

○西川座長 p53ノックアウトとrasH2です。キックオフということでもありますので、両方でお願いしたいと思います。

○若林委員 2種類の化合物が2種類のものでということですね。

○西川座長 はい。それでは続いて議題3、「その他」について事務局から説明をお願いいたします。

○上月有害性調査機関査察官 39ページの参考資料4を御覧ください。遺伝子改変動物による発がん性試験については、日本バイオアッセイ研究センターの長期発がん性試験の予備試験という形で導入しております。既に調査の基準が策定されており、本日も御議論いただきましたが、日本バイオアッセイ研究センターのほうで遺伝子改変動物としてrasH2マウス、p53ヘテロ欠損マウスを用いて2物質を実施するということになりました。その関係で調査基準の見直しが必要かどうか、また、その調査結果の評価基準の策定が必要かという検討を、日本バイオアッセイ研究センターで実施していただいた上で、もし調査の基準の見直し、評価基準の策定が必要ということであれば、次回、31日の第3回発がん性評価ワーキンググループで調査の基準、評価基準をお諮りすることとしたいと考えております。

○西川座長 遺伝子改変動物を用いたがん原性試験を導入するに当たって、評価基準等を新たに追加して、全体を適切に修正するということですが、よろしいでしょうか。それを次回に御検討いただくことになるということです。

○若林委員 1つ質問していいですか。p53rasH2で雌雄、各25匹で3用量ということは、かなりの動物数になりますね。これはそれらの遺伝子改変動物で、供給が明らかに可能だという前提で言っているわけですね。

○西川座長 可能ですよね。

○日本バイオアッセイ研究センター 本試験については確実に可能だと思います。ただ、予備試験のスケジュールですね。物質が決まる時期によっては、予備試験を2つやるか1つやるかにもよりますし、試験動物を10匹にするか5匹にするかといったところですね。予備試験にばかり時間を取ってしまうと、今度は本試験に突入できないという懸念も若干は持っています。

○西川座長 厳密にやれれば、予備試験は2段階でやるという考えですよね。

○日本バイオアッセイ研究センター 厳密にやれば、予備試験は2段階です。

○西川座長 やらないですよね、どちらかが要らない。

○小野寺委員 厳密に2週間とか4週間とか決めなくても、用量が決められる適切な時期を実験者で決めれば。怖いのは、2週間やっても大丈夫だったけれども、長期にいったときにアクシデントが起きるということです。そういうものは4週間やっても、多分同じだと思うのです。その辺は物と経験とで、適切な用量設定が可能な時期ということで私はいいと思うのですが、いかがですか。2週間、4週間と決める意味があるのか。例えば、バックグラウンドとしてこれから何かやるときに、横の比較をするという意味だったら統一したほうがいいと思うのです。そうでない限りは、もっとフレキシブルでもいいような気がするのです。

○西川座長 しかし予備試験とはいえ、やはり試験期間は決めておいたほうがいいような気がします。

○小野寺委員 予備試験を後から何かに使いますか。

○西川座長 用量設定の根拠とした試験として、どうせ試験期間も入ってきますので、その辺りが任意というのは、ちょっとまずいような気がします。2週間にしろ4週間にしろどちらか。あるいはどちらかという選択肢でもいいかと思うのです。予備試験というのは、大体そのぐらいの試験期間になると思うのです。

○小野寺委員 はっきり言って予備試験がなくても、試験が成功すればいいのですよね。

○西川座長 もちろんです。ただ、それが分からないから予備試験をやるのです。

○小川委員 仕様書というか、こういうプロトコールでやるというような枠組みがないと難しいのかなと。できればOECDのガイドラインに準じた形というか。今後、やはりそれなりにデータを比較していく必要もあるかと思われますので、ある程度決めておく必要はあるのではないかと思います。

○西川座長 2週間の予備試験にしろ4週間の予備試験にしろ、どちらでもいいと思うのですが、両方やる必要はないという気がします。

○日本バイオアッセイ研究センター それは物によってどうかというところはあると思います。非常に難しい物があった場合、そこは情報を収集しながら適宜、ケース・バイ・ケースで判断して。

○西川座長 取りあえず2週間の試験をやって、必要であれば4週間も追加してやるということですね。全体を通して何か御質問、御意見がありましたらお願いいたします。

○小川委員 今の基準の6(4)で、これは発がん性があるかないかということだけなので、いいかなとは思うのですが、血液の採取などは必要に応じてということで、必ずしも見なければいけないものではないというのでよろしいのですね。

○西川座長 そうです。

○小川委員 分かりました。

○西川座長 ですから参考資料4については、バイオアッセイのほうで見直していただくことになっていますので、全体を通して、必要に応じて修正していただければと思います。

31日の第3回審議では、1つ目は平成28年度に実施した中期肝発がん性試験結果の評価、2つ目は平成29年度の中期肝発がん性試験の対象物質の選定、それに加え、ただいま事務局から説明のあった遺伝子改変動物による発がん性試験の調査基準、調査結果の評価基準について検討いただく予定です。どうかよろしくお願いいたします。その他、事務局から何かありますか。

○上月有害性調査機関査察官 特にありません。

○西川座長 以上をもちまして、本日の発がん性評価ワーキンググループを閉会いたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

労働基準局安全衛生部化学物質対策課化学物質評価室(内線5511)

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