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2017年3月22日 平成28年度第5回化学物質のリスク評価に係る企画検討会 議事録

労働基準局安全衛生部化学物質対策課化学物質評価室

○日時

平成29年3月22日(水)15:00〜


○場所

労働委員会会館612会議室


○議事

 

○平川化学物質評価室長補佐 本日は、大変お忙しい中、御参集いただきまして誠にありがとうございます。定刻になりましたので、ただいまより第5回リスク評価企画検討会を開催いたします。

 まず、委員の出席状況です。名古屋委員と吉田委員から、所用により欠席との連絡をいただいております。以降の議事進行を、櫻井座長にお願いいたします。

○櫻井座長 議事進行を務めます。どうぞよろしくお願いいたします。まず最初に、事務局から、本日の議事予定及び資料の確認をお願いします。

○平川化学物質評価室長補佐 本日の議事です。3点予定をしております。まず1点目が「平成28年度の労働者の健康障害防止にかかる化学物質のリスク評価の実績について」です。議題の2点目が「平成29年度肝中期発がん性試験の対象物質の選定について」です。3点目が「今後の発がん性試験の予定について」、以上、主な議題3点です。

 続いて資料の確認です。議事次第の裏面を御覧ください。配布資料一覧です。資料については、全てA4資料左上留めとなっています。資料1-1「平成28年度のリスク評価の実績」が18ページです。資料1-2「平成28年度化学物質のリスク評価について」が9ページの横長の資料です。資料1-3「リスク評価結果を踏まえた政省令改正の報告」が1115ページです。資料2-1「スクリーニングとして行う中期発がん性試験の対象物質の選定方法等について()」が17ページのみです。資料2-2-1「平成29年度中期発がん性試験の候補物質」は1923ページの横長資料です。資料2-2-2「平成29年度中期発がん性試験の候補物質(製造・輸入数量1,000t以上のもの)」が2526ページです。資料3「今後の発がん性試験の予定について」は27ページのみです。資料4「今後の予定」は29ページとなっています。

 続いて参考資料です。参考資料1-1が「化学物質のリスク評価に係る企画検討会開催要綱・参集者名簿」で、開催要綱が31ページ、参集者名簿が裏面の32ページです。参考資料1-2「労働者の健康障害防止にかかる化学物質のリスク評価方針(平成28年度)」は3335ページです。参考資料1-3「リスク評価対象物質・案件の選定の考え方」は3740ページです。参考資料1-4「職場で使用される化学物質の発がん性評価の加速化(詳細)」の図が41ページのみとなっています。参考資料2「長期・中期発がん性試験対象物質の選定について」の図は43ページです。次の参考資料3-1については、今年度は検討いたしませんが、「今後のフィージビリティテストの候補物質」ということで、4547ページです。詳細については議題3のほうで述べさせていただきます。最後は参考資料3-2「今後の発がん性試験(吸入試験)候補として想定される物質」は4950ページです。以上となっております。資料に不備等ありましたら事務局のほうまでお申し付けください。

○櫻井座長 皆様、資料がそろっておられるようですので、本日の議事に入ります。議題1について、事務局から説明をお願いいたします。

○平川化学物質評価室長補佐 議題1について説明いたします。まず、「平成28年度のリスク評価の実績」ということで、各リスク評価関係検討会などにおける実績をまとめております。

 まず、本検討会における検討の実績です。第1回は昨年の422日の開催でした。その際に議論しましたのが、「平成28年度の労働者の健康障害防止にかかる化学物質のリスク評価実施方針()」及び「リスク評価対象物質・案件選定の考え方について」です。この資料については、参考資料1-2と、参考資料1-3に付けている内容について同意を得られたところです。

 次に、第2回は、平成28714日開催でした。その際においては、リスク評価対象物質として、有害物ばく露作業報告対象物質の選定についての議論を行いました。IARCのグループ1の物質・案件について中心に議論いたしまして、今年度は7物質の選定を行いました。選定した物質ですが、アクロレイン、N-イソプロピル-N'-フェニルベンゼン-1,4-ジアミン、塩化水素、ジチオりん酸O,O-ジエチル-S-(2-エチルチオエチル)、硝酸、弗化水素、硫酸が今年度の有害物ばく露作業報告の対象物質となりました。これらの物質については、平成29年の製造・取扱い500キログラム以上となった事業場については、平成301月から3月に報告をすることとなっております。

 次に、第3回は平成281114日の開催でした。ここでは、労働安全衛生法施行令別表第9の追加についての議論を行っております。第4回は平成29112日の開催でした。前回の議論の結果を踏まえて結論を得まして、平成29221日に報告書の公表をいたしております。1-クロロ-2-プロパノール及び2-クロロ-1-プロパノール、テルブホス、ほう酸、ジアセチル、硫化カルボニル、ポートランドセメント、アスファルト、t-アミルメチルエーテル、フェニルイソシアネートが追加すべき物質とされた一方、非晶質シリカを除外すべき物質として結論を得たものです。そして、本日の、第5回です。

 次に、化学物質のリスク評価検討会における検討の実績です。まず「平成27年度ばく露実態調査対象物質のリスク評価」です。図にしたものを9ページの資料1-2として付けております。今年度においては、経皮吸収物質対策の課題も出て参りましたので、3物質の検討とさせていただいております。624日に化学物質のリスク評価検討会を開催し、同年1216日に報告書を公表いたしました。

 評価の結果ですが、詳細リスク評価結果としては、資料1-2の右側、酸化チタン(ナノ粒子以外)について、今回、結論を得ました。この酸化チタン(ナノ粒子以外)については、リスクが高く措置を要すということで、昨年度検討いたしました酸化チタン(ナノ粒子)と併せて措置検討ということになっております。この結果を踏まえて、酸化チタン()の健康障害防止措置の検討を317日の措置検討会から開始しているところです。

 次に、初期リスク評価については、2物質について行いました。2-ブロモプロパンについては、リスク評価の結果、高いリスクが認められたという結果が出ております。ノルマル-ブチル-2,3-エポキシプロピルエーテルについては、ばく露実態調査の結果からはリスクが低いということになりました。これまでは、評価終了ということになりますが、当該物質については経皮吸収が勧告されているということも踏まえましてばく露実態調査等を実施するということで、詳細リスク評価に持っていくという結論が得られたところです。

 これらについては、資料1-2の下にある平成281220日付けの基安発12201号において、「リスク評価結果に基づく労働者の健康障害防止対策の徹底について」という通達が出ており、自主的な健康障害防止対策の徹底等をお願いしているところです。 今年度のリスク評価検討会では、さらに「オルト-トルイジンに対する今後の対応」についても報告書をまとめました。77日に検討会を開催しまして、同年728日に報告書を公表し、措置検討会につなげていったところです。報告書においては、「オルト-トルイジンは、IARCにおける発がん性分類はGroup1となっている。福井県内の化学工場で発生した膀胱がんに関する労働安全衛生総合研究所による災害調査において、現在の作業及び過去の作業におけるばく露防止対策が不十分であり、労働者が当該物質にばく露していたと示唆された。また、全国の労働基準監督署において、オルト-トルイジンを製造し、また、取扱う事業場の状況を調査したところ、相当数の事業場において多くの労働者がオルト-トルイジンを取り扱う作業等に従事している実態が明らかになった。このため、職業がんの予防の観点から、オルト-トルイジンの製造・取扱い作業について、制度的対応を念頭に置いて、化学物質による労働者の健康障害防止措置に係る検討会等において、具体的措置を検討することが必要である。」という結論をいただき、引き続きの措置検討会で特化則への追加について結論をいただいたところです。

 次に、有害性評価小検討会です。今年度は2回の開催で、530日、623日にそれぞれ開催し、以下の検討を行いました。まず「リスク評価に係る有害性評価及び評価値の検討」ということで、先ほどの3物質について検討を行い、評価値の設定をいたしました。もう1つが、現在リスク評価の対象となっているカーボンブラックに係るばく露実態調査のため、有害性等についての検討を行ったところです。これについては継続的な検討を予定しております。

 次に、国が発がん性試験を実施したアクロレインについては、平成27年度に報告があり、結果を評価したところ、発がん性があるため、がん原性指針の対象物質及びリスク評価対象物質の候補物質とすべきとの結論になりまして、その結果、有害物ばく露作業報告対象物質として平成2812月の告示に入っているところです。

 続いて、発がん性評価ワーキンググループ、遺伝毒性評価ワーキンググループです。これについては、胆管がんの問題を契機としまして、参考資料4にあるフロー図に添って文献調査や有害性の調査を行っていくということで設けられているワーキンググループです。本年度の検討状況について、資料に沿って説明させていただきます。3ページにお戻りください。

 発がん性評価ワーキンググループは今年度は3回の開催です。平成2859日、平成29116日、31日に開催し、次の検討を行いました。1つ目の検討が、「遺伝子改変動物を用いる発がん性試験の実施に係る検討」ということです。参考資料1-4に「短期発がん性試験(肝臓標的性)」の右側に「短期発がん性試験(多臓器標的性)」と追加しております。この試験を新たに導入するということの結論が得られまして、来年度から実際に試験を行うこととしております。試験の実施に当たっては、2種類のマウスを用いて試験を行うことの結論が得られました。

 平成29年度に実施する物質ですが、4ページに記載しております。1つ目が、4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノールです。平成27年度の中期発がん性試験において陰性という結果だったのですが、がん原性試験では腎臓等に影響が出る可能性があるということで加えております。2番目の二酸化窒素についても、気体であり、遺伝毒性その他の有害性が指摘されている物質ということで対象として加えているところです。また、当該試験の実施に当たり、遺伝子改変動物を用いたがん原性試験による調査基準の見直しについても結論を得たところです。

 次に、「中期発がん性試験の評価」です。平成27年度に実施した下記の6物質の結果を評価し、15については陰性、6については陽性との結論を得ました。6の物質については、リスク評価対象物質の候補物質及び長期発がん性試験の候補物質とすることとされ、企画検討会において有害物ばく露作業報告の対象物質として指定されたところです。

 次に、平成28年度の中期発がん性試験対象物質として、平成27年度第4回企画検討会等で候補物質となっていた物質の中から、平成28年度のワーキンググループで6物質を選定し、実施された試験結果を評価し、いずれも陰性であるとの結論を得ました。

 次に、遺伝毒性評価ワーキンググループについての説明をさせていただきます。今回、このワーキンググループについては3回、平成28418日、427日、平成29221日に開催し、以下の検討を行いました。まず1つ目、「微生物を用いた変異原性試験の評価等」です。まず、平成27年度に実施した26物質の結果を評価し、4物質について「強い遺伝毒性あり」との評価を得ました。その後、平成27年度までに実施した文献調査に基づく遺伝毒性評価の結果、「遺伝毒性はあるが強弱判断不能」又は「遺伝毒性の有無の判断困難」とされた物質の中から、試薬が入手可能なものを平成28年度の試験対象物質として決定し、221日のワーキンググループにおいて、平成28年度に実施した試験結果を評価しました。その結果、6物質について「強い遺伝毒性あり」との評価を得ました。先ほどの平成27年度に実施した物質のうち「強い遺伝毒性あり」の判断をした4物質については、昨年12月の厚生労働省労働基準局長通達で、強い変異原性があるということで、行政指導の対象としているところです。

 次に、非遺伝毒性物質の発がん性スクリーニング試験(Bhas42細胞を用いる形質転換試験)の評価を行いました。まず、平成27年度に実施した16物質の結果を評価し、5物質について陽性であるとの判断をしました。その後、平成27年度までに実施した文献調査に基づく遺伝毒性評価の結果、「遺伝毒性なし」とされた物質等の中から、製造・輸入量、適切な溶媒の有無等を勘案し、16物質を平成28年度の試験対象物質として選定し、221日のワーキンググループにおいて、実施した16物質の結果を評価し、4物質について陽性であるとの評価を得ました。これらの陽性であるとの評価をされた物質については、次のステップである中期発がん性試験の候補物質となっているところです。

 次に、「既存の情報等による遺伝毒性の評価」です。これについては、国際機関等による発がん性分類に関する情報がなく、遺伝毒性に関する何らかの情報がある物質について、あらかじめ文献調査等をしまして、遺伝毒性の有無と強さの検討をワーキンググループの中で実施しました。その結果、31物質について「強い遺伝毒性あり」との評価を得ました。この31物質についても、厚生労働省労働基準局長通達の対象物質ということで指定されているところです。

 最後に、遺伝毒性試験(エームス試験)の試験基準の見直しについて、221日に検討いたしました。この改正内容ですが、ガスばく露法の追加と国際基準との整合性等について結論を得たところです。

 次に、ばく露評価小検討会です。これについては今年度2回の開催です。平成28520日、610日に開催し、次の事項の検討を行いました。1つ目が、「ばく露実態調査結果の検討」です。平成27年度にばく露実態調査を行った3物質についての検討を行いました。

 次に、「測定分析法の検討」ということで、今後、ばく露実態調査を行う予定の16物質に係る測定分析法について公開で検討いたしました。

 次に「リスク評価にかかる情報提供等の推進」について説明をいたします。まず、意見交換会(リスクコミュニケーション)についてです。今年度も3回の開催をいたしました。第1回目は平成28128日、東京での開催でした。テーマとしては、化学物質のリスク評価結果、先ほどの3物質の評価結果と改正特化則等に関する意見交換会ということで、オルト-トルイジンの規制と経皮吸収対策の強化についての意見交換を行いました。基調講演ですが、平成28年度リスク評価の結果について、名古屋委員が講演を行いました。さらに、穴井化学物質評価室長から、特定化学物質障害予防規則の改正についての講演を行いました。それが終わりましてから意見交換ということで、堀口委員がコーディネーターを務め、各現場の状況や、法令の解釈等について意見交換を行いました。参加人数については68人となっております。

 第2回は、平成2928日、東京での開催でした。案件は、三酸化二アンチモンと化学物質のリスクアセスメントに関する意見交換会として開催いたしました。昨年度は第1回と第2回とも同じ内容でしたが、今年度は違う内容といたしました。1つ目の基調講演は「三酸化二アンチモンのリスク評価及び措置検討の結果について」の題目で、慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学教授の、リスク評価検討会委員でもいらっしゃいます大前和幸先生からいただきました。2つ目の基調講演は「三酸化二アンチモンに係る健康障害防止措置の導入について」ということで、厚生労働省安全衛生部化学物質評価室米倉化学物質情報管理官が講演を行いました。さらに3番目の基調講演としまして、リスクアセスメントについて、厚生労働省安全衛生部化学物質対策課寺島中央産業安全専門官から講演を行いました。意見交換ですが、堀口委員をコーディネーターとして、各現場のの状況等、幅広い意見交換を行いました。参加人数は51名となっております。

 第3回は、平成29224日、大阪での開催でした。テーマとしましては、「化学物質のリスク評価結果、健康障害防止対策に関する意見交換会」と題し、基調講演ですが、リスク評価の結果について宮川委員が講演を行いました。次に、特定化学物質健康障害予防規則の改正ということで、オルト-トルイジン、三酸化二アンチモンの追加について、穴井化学物質評価室長が講演を行いました。また、意見交換については、堀口委員をコーディネーターとして意見交換を行いました。参加人数54名となっております。

 次に、パブリックコメントです。資料に記載したパブリックコメントはいずれも行政手続法に基づく法定のパブリックコメントということで実施した3本です。1つ目が、オルト-トルイジンの特化物指定等に関するパブリックコメントです。2つ目が、労働安全衛生規則第95条の6に基づく有害物ばく露作業報告の対象物質選定に係るパブリックコメントで、10月から11月の実施。最後が、1月から3月に実施した、三酸化二アンチモンの特化物指定等に係るパブリックコメントです。このほか、法定に基づくもの以外のパブリックコメントということで、有害物ばく露作業報告対象物質の選定を行う7月の検討会の前に化学物質による労働者の健康障害防止に係るリスク評価候補物質及び案件の募集も行っているところです。

 次に、リーフレット等の関係です。今年度は2件の広報を行いました。11つ目が、平成29年報告対象、平成30年報告版の有害物ばく露作業報告書の書き方パンフレットです。これについては、対象物質名、報告様式の改正、Q&A等について記載し、情報提供を行っております。さらに2点目です。先ほど申し上げました変異原性が認められた化学物質に係る厚生労働省労働基準局長通達について、厚生労働省ホームページへの掲載を行ったところです。

 以上の内容を含めます、厚生労働省ホームページの充実ということで、「職場における化学物質対策について」ということで、以下のURLの中に政省令改正、あと、昨年度から新設しました化学物質のリスク評価についてもホームページの中に盛り込んでおりまして、政省令改正の情報等が見られるようになっております。

 最後に資料1-3「リスク評価結果を踏まえた政省令改正の報告」です。今年度、リスク評価結果を踏まえた政省令改正の報告ということで説明いたします。1つ目がオルト-トルイジンです。先ほど申し上げましたとおり、平成28728日にリスク評価検討会報告書を公表しておりまして、その後、平成28826日に、化学物質による労働者の健康障害防止措置に係る検討会報告書を公表しております。結論としましては、特定化学物質障害予防規則の特定第2類物質と同様に、作業環境測定の実施や発散抑制措置を講じることが必要であり、ヒトに対して発がん性があることから、作業記録の保存(30年間)等が必要となる特別管理物質と同様の措置を講じることが必要との結論を得たところです。

 もう1つの物質、三酸化二アンチモンです。これについては、平成27812日の化学物質のリスク評価検討会報告書に続き、平成281018日に措置検討会の報告書を公表しております。取りまとめの内容としましては、特定化学物質障害予防規則の管理第2類物質と同様に、作業環境測定の実施や発散抑制措置等を講じることが必要である。ただし、樹脂等により固形化された物を取扱う業務を除くとされています。また、ヒトに対する発がんのおそれがあることから、作業記録の保存(30年間)等が必要となる特別管理物質と同様の措置を講じることが必要で、三酸化二アンチモンの製造炉等における、かき落とし作業、湯出し作業については、発じんのおそれが高いため、発散抑制措置等による作業場の管理を基本としつつ、呼吸用保護具の着用の義務付けが必要等との結論を、リスク評価検討会の後の措置検討会で得たところです。

12ページで、これらの内容等を踏まえ、オルト-トルイジンについて政令において特定化学物質への追加、特化則については特定第2類物質への指定、作業主任者の選任規定、特別管理物質への追加ということで盛り込み、あと、安衛則、関係告示についても改正をしています。公布は、政令が112日、省令が1130日で、いずれも平成2911日施行ということで、一部の規定に経過措置ありということで、作業環境測定と作業主任者の選任等が経過措置の対象となっているところです。

 オルト―トルイジンの特化則追加と併せて、福井県の化学工場における膀胱がん発症事案を踏まえて、経皮吸収対策の強化についても、洗浄設備、保護衣等についての規制の強化を行っており、これについても平成29111日施行ということとなっております。また、保護衣等の使用が義務となる特定化学物質を新たに指定し、これらの物質について保護衣等の使用が義務となるような規制を設けたところです。

 次に、15ページからの三酸化二アンチモンの関係です。先ほどの措置検討会の結論を得まして、15ページのような政令、特化則の追加をすべく、現在準備中ということです。スケジュールとしましては、政令が平成293月公布、61日施行予定、省令が平成293月公布、61日施行予定ということで、現在準備を進めております。三酸化二アンチモンについても、特定化学物質に追加、管理第2類物質に指定するとともに、特別管理物質に追加する等の対応を進めているところです。

以上のとおり、今年度のリスク評価に関する実績ということで報告をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

○櫻井座長 ただいま詳細な説明がありましたが、リスク評価方針も含めて、何か御質問、御意見がありましたら、どうぞ御発言をお願いします。

○堀口委員 御説明ありがとうございました。私が関わりましたところについて、6ページの「リスク評価にかかる情報提供等の推進」という所ですが、意見交換会が第3回までありまして、イ「意見交換(事例発表含む)」と書いてあるのですが、今回、特に3回とも事例発表があったわけではないので削除していただいてもよろしいかなと思っております。

 また、昨年までと大きく違ったと思っているのは、宮川先生もいらっしゃったので同じかとは思うのですが、労働組合の方の御参加が見られて、また、御発言もいただきました。それから、参加者の中には職業がんの患者会の方も参加者として来ておられましたので、加えて御報告させていただきたいと思います。以上です。

○櫻井座長 ありがとうございました。そのほか何かございますか。

○宮川委員 細かいことからなのですが、非常に広い範囲を精力的に行政の方がいろいろやられたということが分かって、中身としては大変結構なのですが、言葉で少し気になりました。41ページが全体のスキームになっていると思うのですが、真ん中辺りの黒くなっている所で、「短期発がん性試験(肝臓標的性)」というものと「短期発がん性試験(多臓器標的性)」という。この「短期発がん性試験」という言葉が入っています。今まで、「短期発がん性試験」というものが、大きなタイトルとしてはこちらになかったのです。これは中期発がん性試験のことですよね。

○平川化学物質評価室長補佐 そうです。

○宮川委員 なので、その辺りが、初めて見た人は「あれっ」と思うことがありますので、これは非常に全体のスキームが分かる良い図なのですが、ちょっと言葉遣いを工夫していただけると有り難いのかなという気がいたします。

 その上の、遺伝毒性のない物質について、形質転換試験で陽性の場合の言い方です。非遺伝毒性試験における陽性といったときに、どういう言い方をすると分かりやすいのか、どういう性質があったのかということをワーキンググループの先生方に御検討いただいて、見やすい形で示していただけるとよろしいかなと。

 それから、本文のほうで方々で出てくる「試験の評価」という言い方が、例えば5ページを見ても、「変異原性試験の評価等」ということで、今までもこういう言い方をしてきたのだと思うのですが、この実態は試験の評価というよりは、試験結果について評価を行ったということだと思いますので、これも試験法自体について評価をしている場合と、試験結果に基づいて個別物質についての評価をしている場合があると思います。細かいことで申し訳ありませんが、少しでも見やすくなるとよろしいかと思いましたので指摘させていただきます。

○櫻井座長 幾つかの御指摘がありまして、それについては修正等をお願いしたいと思います。

○平川化学物質評価室長補佐 「試験の評価」と書いている所は、「試験結果の評価」ということで一様に直させていただくということにさせていただきます。

○櫻井座長 そうですね。

○宮川委員 もう1点、3ページにありますように、今までの中期発がん性試験のところを、これから多臓器を入れるということで、肝中期発がん性試験と多臓器とを分けたのだと思いますが、今までこの全体のスキームでやっていた中期発がん性試験のことを「肝中期発がん性試験」と呼んでいなかったような。途中から呼ぶようになったのですかね。

○平川化学物質評価室長補佐 そうですね。

○宮川委員 ということなので、当然「あれっ」と思う方もいると思いますが、そこが分かりやすいようにしていただければと思います。

○平川化学物質評価室長補佐 その辺りも表現ぶり等、また検討させていただきます。

○櫻井座長 私も短期と中期のところはちょっと引っ掛かるかなという感じがいたします。よろしくお願いいたします。

○宮川委員 もう1点別なことで、リスクコミュニケーションに参加させていただきまして、今年、意見を伺った中では、それはなかなか難しいのかもしれませんが、ばく露実態を調べに行くときに、具体的な具合の悪い訴えがあるかどうかを聞いてもらいたいという声がありました。臨床症状を聞くようなことはプライバシーの保護等、いろいろ難しいこともあって、だから困難かもしれませんが、そういう声があったということだけ御報告させていただきたい。現場調査で、場合によっては、有害性を発見する上で参考になる情報が得られる可能性もあるのかなとは思います。

○堀口委員 それに関して付け加えで、例えば新入社員などの従業員の方々に、その化学物質についてとかリスク評価について周知できるようなリーフレットなどがあったらいいというような、説明が各企業で難しいので、作っていただけたらという御意見もありましたので、それは従業員の保護という意味でも作成を考えていくほうがよいのかなと思いました。

○櫻井座長 ありがとうございました。ごもっともな御意見だと思います。

○平川化学物質評価室長補佐 平成2861日からリスクアセスメントの対象物質の拡大等をしており、そういった中で周知をしていくものと承知しています。

○櫻井座長 そのほかに何かありますか。幾つかの御指摘もありましたので、事務局におかれましては、ただいまの御意見等を踏まえて、今回の企画検討会の検討結果に盛り込んで完成していただき、今後のリスクコミュニケーションの在り方等についても御検討いただければと思います。よろしくお願いいたします。

 次に議題2について事務局からの説明をお願いします。

○平川化学物質評価室長補佐 議題217ページからの資料です。先ほども一部御意見をいただきました中期発がん性試験の関係です。この企画検討会では物質の絞り込みを行っていただくものです。その後、発がん性評価ワーキンググループで、最終的に物質の決定となります。ここの議題では、選定方法についての案をお示しし、この方針でよろしいかどうかということと、物の候補も出しておりますので、それについてもその方向でよろしいかどうかの御確認をお願いいたします。

 資料2-1です。冒頭に申し上げました中期発がん性試験の対象物質の選定です。参考資料1-4については、胆管がんの問題を契機として、通常流通しているような化学物質についても一通りの評価をしっかりとやっていくということで、参考資料1-4のようなフロー図のとおり対応を進めているところです。中期発がん性試験については先ほど申し上げましたように、形質転換試験で陽性の結果があったようなもの、あとは強い遺伝毒性があるとされているようなものを、これまで中期発がん性試験対象物質の選定候補ということで挙げております。

 今年度においても、その基本方針については維持するという案が資料2-1です。したがって、2(1)から書かれているものについては、これまでと対象候補を変えているというわけではありません。(2)(1)により選定した物質の中からということです。2(1)の丸数字1から丸数字4の物質のリストが資料2-2-1に当たるものがその候補に挙げられるものです。本日は、19ページからの資料2-2-1で網掛けをしているもの、これは平成27年度、平成28年度に中期発がん性試験を実施したものということで網掛けをしております。この網掛けしているものについては、中期発がん性試験が終わっていますので対象から外れます。

 資料2-1に戻って2(2)です。(1)により選定した物質の中から、製造・輸入量、性状、社会的必要性、予算等を考慮し、絞り込みを行います。昨年度については、液体中心にということで申し上げました。後ほど議題3の長期発がん性試験の予定等の状況を見ると、特に中期発がん性試験の選定において、化学物質の性状については特に考慮しなくてもよいものと考えます。

 よって、順位付けに関しては、まずは製造・輸入量を中心にということになろうかと思います。それを優先してまとめたリストが資料2-2-2になります。資料2-2-2はおよそ20物質ほどのリストになります。ここに示した物質は、製造・輸入数量、化審法で1,000トン以上とされている物質です。真ん中に、製造量等区分()と書いてあります。10,000トン以上が◎、5,00010,000トンが○、1,0005,000トンが△ということの区分です。このいずれかのマークが付いているものを抽出しました。その中で平成27年度企画検討会で候補となっていたものについて、その隣に●を入れております。

 さらにその右側の、平成28年度遺伝毒性評価ワーキンググループの結果からの候補追加ということで、形質転換試験で陽性、強い変異原性がある物質については■ということで追加しています。特に平成27年度企画検討会候補物質ということで既に挙がっているものもありますので、これを第一優先とすべきかどうかを含めて御議論いただければと思います。

○櫻井座長 ただいま、資料2-2-2を中心に、これは製造・輸入量1,000トン以上のものを約20物質リストアップしております。そのうち■は既に一定の方針に従って、候補物質として優先度が高いものとなっております。●の6つは、平成27年度にこの検討会で候補物質としたけれども、実施されていなくてまだ残っている。

○平川化学物質評価室長補佐 ●は発がん性評価ワーキンググループにおいて、試験実施可能性を加味した検討の結果、実施されずに残ったもので、■は平成28年度に遺伝毒性ワーキンググループの結果から新しく入ったということで御理解いただければと思います。

○櫻井座長 ここでは、この全体から優先順位を付けるというよりも、■は別として、●と、その左の3種類に分けてあるものの中から、優先順位を付けるということですね。

○平川化学物質評価室長補佐 はい、そうです。●を第一優先とするかどうか。あとは製造量等区分の優先とか、その辺りについて御議論いただければと思います。

○櫻井座長 平成27年度に優先度が高いとしてこのようにしたのが、現在もそのまま優先度が高いとするかどうか。製造量等を見ると、確かに●になっているものは製造量も多いです。ただ、1ページの上から2つ目の●は固体で1,000トンです。他方真ん中の◎については、26ページの下のほうにあるのは10,000トンとか90,000トンとありますが、これは■で入ってしまっていますね。

○平川化学物質評価室長補佐 そうです。■で新しく今年度加わったということになります。

○櫻井座長 ■で入っています。●が付いていなくて、■も付いていない中で、◎というと、1ページの39番の3-メチルベンゼン-1,2-ジアミンがまず挙がってくると思います。その後は△になってしまいます。物質、用途、物質性状等を見て、ちょっと優先度が高いと考えられるものはありますか。

○近藤委員 39番の3-メチルベンゼン-1,2-ジアミンは50,000トン作られていて、用途のデータなしというのは、全く確認できなかったのですか。

○平川化学物質評価室長補佐 これについては、CHRIPのほうの検索をしたところ、用途情報がなかったので、データなしということです。50,000という数字はこの辺のデータの拾い上げで、左側に化審法の官報公示整理番号があります。ここの数字に書かれている物質の番号の量がどれだけかということの数字です。そういう状況もありますので、その点もお含みおきの上御検討いただければと思います。

○櫻井座長 これほど使っているとしたら、データなしというのは何となく理解しにくいと思います。3-メチルベンゼン-1,2-ジアミン。

○平川化学物質評価室長補佐 3-126と書かれているのは、法規制等の右端に※で書いてある化審法官報公示整理番号3-126はジアミノトルエンになっています。ジアミノトルエンとしても50,000トンということです。要するに、ジアミノトルエンの異性体の1つの物質が3-メチルベンゼン-1,2-ジアミンということです。

○櫻井座長 そうですか。

○平川化学物質評価室長補佐 異性体の1つです。

○櫻井座長 ジアミノトルエン、3-メチルベンゼン、そうですね。ジアミノトルエンの異性体の1つですね。

○平川化学物質評価室長補佐 はい。

○櫻井座長 なるほど。この50,000トンというのは、ジアミノトルエン全体ですか。

○平川化学物質評価室長補佐 はい、そうです。

○櫻井座長 なるほど。ジアミノトルエン全体を対象とするわけにはいかないですね。

○平川化学物質評価室長補佐 試験をやるには、やはり1物質ずつやります。

○丸田委員 平成26年度の遺伝毒性評価ワーキンググループで、強い遺伝毒性ありとされたのは、あくまで3-メチルベンゼン-1,2-ジアミンに関してですね。

○平川化学物質評価室長補佐 そうです。2687-25-4として、強い遺伝毒性ありとされているとされているということです。

○櫻井座長 そうですね。

○丸田委員 用途についてのデータなしとありますけれども、ジアミノトルエンとしての用途は分かりますか。

○平川化学物質評価室長補佐 今は、手元にジアミノトルエンのデータはありません。ただし、芳香族アミンの一種として使われている可能性はあるものと考えます。

○櫻井座長 ああ、芳香族アミン。

○平川化学物質評価室長補佐 ジアミノトルエンは、ベンゼン環にアミノ基が2つとメチル基が1つ付いている化学物質と言えます。

○櫻井座長 それから考えると、染料絡みが考えられますね。

○平川化学物質評価室長補佐 その可能性はあるものと考えます。

○櫻井座長 これは、優先度を高く考えておいたほうがよろしいのではないでしょうか。試験をやるに越したことはないというか。

○石井委員 1つお伺いします。■の平成28年度遺伝毒性ワーキンググループ結果についてのグレードはありますか。みんな同じと考えていいですか。例えば、後ろのほうの形質転換試験陽性の場合と、もう少し前の、明らかに遺伝毒性ありとされたものと同じレベルと考えていいですか。程度というか。

○平川化学物質評価室長補佐 発がん機序の関係で違いがあると言えると思いますが、優先順位として、どちらが優位かというのを申し上げるのはなかなか難しいところがあります。

○櫻井座長 これを最終的に決定するのは、能力とか予算の点で、毎年どこまでできるかということを。

○平川化学物質評価室長補佐 実際に予定しているのが6物質です。

○櫻井座長 それを選ぶのは、発がん性評価ワーキンググループのほうでやっていただけますね。

○平川化学物質評価室長補佐 はい。

○櫻井座長 そのときは、形質転換陽性のものと、遺伝毒性が強いものと等分に考えるとか、何らかの方針をそこで考えていただくほうがよろしいかもしれません。

○平川化学物質評価室長補佐 はい。両方入れて、その中で実際に試験ができるかとか、そういう状況を踏まえて選んでいっています。今まで20物質について中期発がん性試験をやっていますけれども、陽性になっているものは1物質のみです。その1物質は、遺伝毒性が強いということで選定されていたものです。

○櫻井座長 そういう状況にあることも念頭に置いて、今は中期発がん性試験の候補物質の優先順位を決めようとしています。中期発がん性試験が意外に陽性率が低いということで、どう考えたらいいか、というのは1つの課題としてある中ではありますけれども、当面できるだけ優先順位の考え方を皆でこの場で考えるのは有益なことだと思います。平成27年にこの委員会で決めたものと、それからそれ以外の△の物質、あるいは◎の物質の中で、何らかの順位を付けるとしたらどうするかということです。あるいは製造・輸入量で絞って、それの多いほうから優先順位というように、基本的にそういたしましょうか。それ以外に良い方法はないように思います。

○清水委員 作業者がばく露するという観点から考えれば、製造量の多いものを優先すると考えたらいかがでしょうか。

○櫻井座長 それでよろしいでしょうか。そうすると、39番辺りの50,000トン。●も含めて。それから20,000トンの81番。3,000トンというのが入っている2番。83番に4,000トンというのがあります。●も付いている。95番の4,000トン、97番の4,000トン。それから3,000トンにいって2番と82番。最後に1,000トン。これは、後で確認していただきたいと思います。

○平川化学物質評価室長補佐 それでは、今回の結論として、●については重視せずに、製造量等の区分の◎から順番に選んでいくという理解でよろしいでしょうか。それとも●をまず優先するということで。

○櫻井座長 どちらかはっきり決めていただきたい。私は、●は無視して、製造量でこの段階で新しく決め直すという方向で申し上げましたが、それで皆さんの御同意を得たように思っていますが、それでよろしいでしょうか。

○平川化学物質評価室長補佐 それでは、今後の物の選定、委託事業等の実施に関連しますので、確認のため番号を申し上げます。まず、製造量等区分で◎の付いているものからの優先ということで、39番、81番、99番、101番。

○櫻井座長 なるほど、この■も。

○平川化学物質評価室長補佐 ■も新しく増えましたので。

○櫻井座長 だから合わせてですね。

○平川化学物質評価室長補佐 はい。

○櫻井座長 99番が3つ目で、101番が4つ目。

○平川化学物質評価室長補佐 102番で、これで◎としては5つありますので、この5つが優先順位の高いものと。あとは、○が付いているものが3つあります。これも、数量の多い順から、優先順位を付けていくということでよろしいでしょうか。100番、9番、80番です。△のものについては、今のところこれだけで8つありますので、もし6つこれで試験が難しいということであって、次の△に入るようであれば、この△も数量が多い順からやっていくということでよろしいでしょうか。

○櫻井座長 それでよろしいですか。

○近藤委員 99番については、用途が医薬、医薬部外品、食品添加物とあります。実際にこの水和物がそのまま使われているのか、その用途としての中間体として使われているのか確認していただく必要があろうかと思います。用途からしてデータはある程度あるのではと考えます。そういうところも含めて少し検討していただければと思います。

○櫻井座長 そうですね。食品添加物ですから、データがある可能性があります。

○平川化学物質評価室長補佐 この場で了承が得られれば、99番については次年度以降に回すということで進めたいと思います。御検討いただければと思います。

○櫻井座長 それでよろしいでしょうか。御異存はないようですので、そのようにしてください。

○平川化学物質評価室長補佐 優先順位としては、39番、81番、101番、102番ときて、その後は100番、9番、80番という順番で今後の対応を進めることといたしたいと思います。

○櫻井座長 今の中で、■が4つぐらいあって、それ以外が3つぐらいが案に上がっていることになります。

○平川化学物質評価室長補佐 これについては、従来から強い遺伝毒性があると言われています物質でも、製造量の状況から、次のステップの試験に進めないものがあるということで御理解いただければと思います。

○櫻井座長 そういうことで、御異存がなければ、決定とさせていただきます。ありがとうございました。中期発がん性試験対象物質の選定について方針がまとまりました。最終的には今の案を整理していただいて、発がん性評価ワーキンググループで結論を得るということで了承していただけますか。ありがとうございました。次の議題に入ります。議題3について事務局から説明をお願いします。

○上月有害性調査機関査察官 今後の発がん性試験の予定についてです。27ページからの資料3の今後の発がん性試験の予定についてを御覧ください。1の長期発がん性試験についてです。現在、日本バイオアッセイ研究センターで実施しておりますが、建設から30年余がたった建物、施設ということであります。平成22年度の耐震診断の結果、耐震性能が不足していることが判明しました。平成28年度及び平成29年度は耐震改修のために、耐震改修設計が行われています。今後、財務省と国土交通省との調整を経て、耐震改修工事の時期が決定されることになります。現時点では、平成32年度、もっと具体的に言うと、平成331月から約2年間かけて、耐震改修を行う予定としております。

 長期発がん性試験については、試験設備等の関係で、実施できる試験数が限られていることから、お手元の資料にあるとおり、現在試験を開始している、又は試験実施の準備を終えた物質として、2-ブロモプロパン、酸化チタン、ブチルアルデヒド、アリルアルコール以外に、平成30年度までは新たに試験を開始できない状況になっています。このため、例年検討をお願いしておりますフィージビリティテストの対象選定については、今年度は休止することとなります。これが1つ目の事項です。

 次に、2つ目の肝中期発がん性試験についてです。日本バイオアッセイ研究センターでも実施しておりますが、この試験については、他の試験施設でも実施可能ということですので、委託事業として、従前どおり実施する予定です。

3つ目は、遺伝子改変動物による発がん性試験についてです。議題1でも説明していますが、平成29年度から新たに、日本バイオアッセイ研究センターの事業として追加をしているものです。本事業は、短期発がん性試験、肝中期発がん性試験を補完するものとして、肝臓への標的性が弱いけれども、他の臓器への標的性が高い化学物質であるとか、経口ばく露による調査が不能なガス状の化学物質を対象にするということで、その実施を開始したものです。

 各年度の開始対象物質に関しては、吸入ばく露試験を1物質、経口ばく露試験を1物質として、それぞれについて2種の遺伝子改変動物rasH2マウスと、P53ヘテロ欠損マウスですが、がんになりやすい因子を加えた動物とがんを抑制する遺伝子を抜いた動物を使って、2年間かけて試験を実施することにしております。

 各年度対象物質の選定については、発がん性評価ワーキンググループで検討をお願いすることとなりますが、平成29年度については、経口ばく露の対象としては、4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール、吸入ばく露の対象としては二酸化窒素を決定いただいております。なお、この遺伝子改変動物による発がん性試験については、日本バイオアッセイ研究センターの耐震工事中も継続できるように、日本バイオアッセイ研究センターの耐震工事にかかわらない既存設備を改修し、経口ばく露だけに限るのですが、対象物質2物質について実施を予定しています。以上です。

○櫻井座長 ただいまの説明内容について、御質問、御意見がありましたらお願いいたします。日本バイオアッセイ研究センターの耐震工事と不可避の条件下で、今後の予定ということですが、よろしいでしょうか。よろしいようでしたら、皆様に御了解いただけたと存じます。最後に「その他」について事務局から説明をお願いします。

○平川化学物質評価室長補佐 資料4に沿って、今後の予定を説明させていただきます。次回は年度が変わって、平成29年度第1回企画検討会となります。522()の午後3時からの開催を予定しています。場所はまだ未定です。主な議題は、昨年度と同様に、第1回は「平成29年度の労働者の健康障害防止にかかる化学物質リスク評価方針」についてと、「リスク評価対象物質・案件選定の考え方」「その他」を議題として予定しております。よろしくお願いいたします。

○櫻井座長 次回は522日ということですので、その折はどうぞよろしくお願いいたします。本日はこれで閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。

 


(了)
<照会先>

労働基準局安全衛生部化学物質対策課
化学物質評価室(内線5511)

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