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2017年3月27日 第73回社会保障審議会年金数理部会 議事録

年金局

○日時

平成29年3月27日 10時00分〜12時00分


○場所

全国都市会館 第1会議室(3階)


○出席者

菊池部会長、佐々木部会長代理、翁委員、駒村委員、関委員、田中委員、野上委員

○議題

(1)平成27年度財政状況について−国家公務員共済組合−
(2)平成27年度財政状況について−地方公務員共済組合−
(3)平成27年度財政状況について−私立学校教職員共済制度−
(4)その他

○議事

○真鍋首席年金数理官 定刻になりましたので、ただいまより第73回「社会保障審議会年金数理部会」を開催させていただきます。

 審議に入ります前に、お手元の資料の確認をさせていただきます。

 議事次第、座席図。

 資料1「平成27年度財政状況−国家公務員共済組合−」、

 資料2「平成27年度財政状況−地方公務員共済組合−」、

 資料3「平成27年度財政状況−私立学校教職員共済制度−」、

 資料4「被用者年金一元化に伴う積立金仕分けについての精算」でございます。

 配付資料は以上です。

 次に、本日の委員の出欠状況について御報告いたします。浅野委員、猪熊委員が御欠席との連絡を受けております。関委員は少し遅れていらっしゃるようでございます。御出席いただきました委員の方が3分の1を超えておりますので、会議は成立しておりますことを御報告申し上げます。

 それでは、以後の進行につきましては菊池部会長にお願いいたします。

○菊池部会長 委員の皆様には、年度末の御多忙の折、また足下の悪い中をお集まりいただきまして、大変ありがとうございます。

 社会保障審議会年金数理部会では、被用者年金制度の安定性及び公平性の確保の観点から、毎年度、財政状況の報告を受けることとなっております。本日は、国家公務員共済組合、地方公務員共済組合、私立学校教職員共済制度の平成27年度財政状況についての報告を聴取いたします。

 初めに、国家公務員共済組合の平成27年度の財政状況について報告を聴取いたします。説明者の方々はどうぞ、説明者席にお移りください。

(財務省 高橋給与共済課長、同 相澤共済計理官、国家公務員共済組合連合会 早坂年金企画部長、同 長谷川資金運用部長、同 水村運用リスク管理室長 説明者席へ移動)

○菊池部会長 本日は、お忙しい中、財務省主計局給与共済課の高橋課長と相澤共済計理官、国家公務員共済組合連合会の早坂年金企画部長、長谷川資金運用部長と水村運用リスク管理室長に御出席いただいております。どうもありがとうございます。

 それでは、御説明をお願いいたします。

○高橋給与共済課長 財務省でございます。本日は、国家公務員共済組合連合会からも担当者を同席させております。

 それでは、早速ではございますが、国家公務員共済組合の財政状況につきまして、お手元の資料1に沿いまして、順次御説明をいたします。

 資料の1ページをご覧ください。平成27年度は、10月に被用者年金制度の一元化がございましたので、経理区分も平成27年9月までは従来の長期経理、10月以降は厚生年金保険給付を取引する厚生年金保険経理と経過的職域加算額等を取引する経過的長期経理に分かれております。1ページに国共済の長期経理の収支状況につきまして、直近5年間の推移を記載いたしております。平成27年度について御説明をいたします。半期の収支状況となりますので、基本的には前年度との比較では約半分となっております。

 まず、収入でございますが、収入総額は9,987億円であり、前年度に比べて9,775億円、49.5%の減少となっております。国共済の会計につきましては、法令上、簿価ベースを原則としておりますが、時価ベースでは7,628億円、前年度に比べ1兆5,373億円、66.8%の減少となっております。

 収入の内訳をご覧いただきますと、まず、保険料収入は5,607億円であり、前年度に比べまして5,656億円、50.2%減少しております。

 次に、国庫・公経済負担は1,582億円であり、前年度に比べまして1,265億円、44.4%の減少となっております。

 追加費用は1,188億円であり、前年度に比べ1,418億円、54.4%の減少となっております。

 運用収入をご覧いただきますと、1,238億円でありまして、対前年度で1,025億円、45.3%の減少となっております。

 なお、その下、正味運用収入をご覧いただきますと1,223億円、時価ベースの運用収入はマイナス1,135億円となっております。これらを利回りにいたしますと、一番下の欄でございますけれども、簿価ベースでは1.76%、時価ベースではマイナス1.48%となります。

 次に、支出をご覧いただきますと、支出総額は1兆1,378億円であり、前年度に比べまして9,774億円、46.2%の減少となっております。

 その内訳でございますが、給付費は7,737億円であり、前年度に比べ7,716億円、49.9%の減少となっております。

 基礎年金拠出金は3,016億円であり、前年度に比べて2,529億円、45.6%の減少となっております。

 次の年金保険者拠出金13億円は、被用者年金一元化に伴い制度が廃止となっております。

 その下、地方公務員共済との財政調整拠出金でございますが、平成27年度に577億円が計上されております。

 平成27年度には、以上申し上げましたような収入及び支出がございましたが、収支残はマイナス1,391億円、時価ベースで見ますとマイナス3,749億円となっております。

 続きまして、2ページをご覧ください。厚生年金保険経理でございます。

 まず、収入でございますが、収入総額は1兆5,413億円でございます。被用者年金一元化後も国共済の会計につきましては、法令上、簿価ベースを原則としておりますが、時価ベースでは1兆5,003億円となっております。

 収入の内訳をご覧いただきますと、まず、保険料収入は5,988億円でございます。

 その下、国庫・公経済負担1,429億円、追加費用は1,107億円でございます。

 運用収入は708億円でございます。

 なお、その下、正味運用収入では657億円、時価ベースの運用収入は248億円となっております。これらを利回りにいたしますと、一番下の欄でございますが、簿価ベースでは1.06%、時価ベースでは0.37%となります。

 厚生年金交付金、これは国の年金特別会計の厚生年金勘定より交付されるものでございますが、こちらは5,735億円でございます。

 次に、支出の欄をご覧いただきますと、支出総額は1兆5,640億円でございます。

 その内訳でございますが、給付費は6,877億円でございます。基礎年金拠出金は2,822億円でございます。厚生年金拠出金、これは国の年金特別会計の厚生年金勘定への拠出でございますが、5,675億円でございます。

 その下、地方公務員共済との財政調整拠出金は35億円を計上しております。

 平成27年度には以上のような収入及び支出がございましたが、収支残はマイナス227億円であり、年度末積立金は6兆2,791億円となっております。

 また、時価ベースで見ますと、収支残はマイナス637億円、年度末積立金は6兆6,912億円でございます。

 続きまして、3ページ目、経過的長期経理でございます。

 まず、収入でございますが、収入総額は595億円でございます。被用者年金一元化後も、国共済の会計につきまして、法令上、簿価ベースを原則としておりますが、時価ベースにつきましても、同額の595億円となっております。

 続いて、事業主負担金、これは公務上給付に充てる負担金でございますが、95億円でございます。

 国庫・公経済負担金は3億円、追加費用は100億円でございます。

 その下、運用収入は246億円でございます。なお、正味運用収入では242億円、時価ベースの運用収入は242億円となっております。これらを利回りにいたしますと、一番下の欄でございますが、簿価ベースでは3.71%、時価ベースでは3.71%となります。

 次に、支出でございますが、支出総額は900億円でございます。その内訳としまして、給付費は808億円でございます。

 平成27年度には、以上のような収入及び支出がございましたが、収支残はマイナス304億円であり、年度末積立金は6,572億円となっております。また、時価ベースで見ましても、収支残はマイナス304億円、年度末積立金は6,572億円でございます。

 続いて、給付状況について御説明をいたします。4ページをご覧ください。

 まずは、被用者年金一元化前に受給権が発生した共済年金受給権者の状況でございますが、平成28年3月末の国共済の受給権者数は、右から2番目の列の一番上の欄にありますように、合計で1252,000人でありまして、前年度に比べ1万人、0.8%の減少となっております。

 年金総額につきましては、そのすぐ下の欄になりますが、合計で1兆6,386億円であり、前年度に比べ227億円、1.4%の減少となっております。この年金総額には、日本年金機構が支払っている基礎年金給付費は含まれませんが、昭和61年3月までに裁定された者についての1階部分に相当する分は含まれております。

 続きまして、5ページをご覧ください。被用者年金一元化後に受給権が発生した厚生年金受給権者の状況ですが、平成28年3月末の国共済の受給権者数は、右から2番目の列の一番上の欄にございますように、合計で2万8,000人でございます。年金総額につきましては、すぐ下の欄になりますが、合計で251億円でございます。この年金総額には、日本年金機構が支払っている基礎年金給付費は含まれておりません。

 続いて、6ページをご覧ください。被用者年金一元化後に受給権が発生した経過的職域加算の受給権者の状況でございます。右から2番目の列の一番上の欄にございますように、28年3月末の国共済の受給権者数は合計で2万8,000人でございます。

 年金総額につきましては、すぐ下の欄になりますが、合計で41億円でございます。

 7ページは、減額支給・増額支給の状況でございますが、説明は割愛をさせていただきます。

 続きまして、8ページをご覧ください。老齢・退職年金受給権者の平均年金額及び平均加入期間になります。(イ)共済年金受給権者の平成28年3月末をご覧いただきますと、一番上の男女合計の退年相当で141,459円でございます。前年度に比べ86円、0.1%の増加となっております。先ほど申し上げましたとおり、この平均年金月額には日本年金機構から支払われる基礎年金が含まれておりません。そこで、厚生労働省から提供されたデータを用いて基礎年金額を含む平均年金月額を推計いたしましたところ、その下の欄にありますように、187,763円となり、前年度に比べ1,711円、0.9%の増加となっております。

 平均加入期間は428月でありまして、前年度に比べ1月、0.2%の増加でございます。

 下段の男女別の説明は、割愛をさせていただきます。

 続いて、9ページをご覧ください。(ロ)厚生年金受給権者の平成28年3月末の数字をご覧いただきますと、一番上の男女合計の老齢相当で114,766円でございます。厚生労働省から提供されたデータを用いまして、基礎年金額を含む平均年金月額を推計いたしましたところ、その下の欄にありますように、164,526円でございます。

 平均加入期間は435月でございます。

10ページは、新規裁定者に係る平均年金額及び平均加入期間になりますが、説明は割愛をさせていただきます。

11ページから16ページは、老齢・退年相当受給権者の給付状況を年齢別にお示ししたものでございますが、説明は割愛をさせていただきます。

17ページ、18ページは、老齢・退年相当の受給権者数について、年齢構成と平均年齢をお示ししたものでございますが、説明は割愛をさせていただきます。

 次に、被保険者の状況について御説明いたします。19ページをご覧ください。平成28年3月末の欄をご覧いただきますと、一番上の1064,000人が被保険者数でありまして、前年度に比べ3,000人、0.3%の増加となっております。男女別に見ますと、男性801,000人、女性263,000人となっており、全体の約8割を男性被保険者が占めておりますけれども、徐々に女性被保険者の割合が増加をしてきております。被保険者の平均年齢は41.4歳でございます。

 標準報酬月額の平均は415,229円であり、前年度に比べ1,661円の増加となっております。

 標準報酬月額総額は5兆2,672億円でありまして、前年度に比べ1,016億円、2.0%の増加となっております。

 その下、標準賞与総額は1兆6,071億円であり、前年度に比べ223億円、1.4%の増加となっております。

 標準報酬月額総額と標準賞与総額を合算しました標準報酬総額は6兆8,744億円となりまして、前年度に比べ1,239億円、1.8%の増加となっております。

 下の表の右下にありますとおり、総報酬の被保険者一人当たり月額は、男女計で538,909円であり、前年度に比べ7,291円、1.4%の増加となっております。これら増加の要因といたしましては、平成2425年度に実施されていた国家公務員給与削減特例措置の影響が平成26年9月の定時決定まで及んでいたことによるものでございます。

20ページから22ページは、被保険者の年齢階級別、加入期間階級別の分布表でございますが、説明は割愛をさせていただきます。

23ページは、被保険者の標準報酬月額等級の分布表でございますが、説明は割愛をさせていただきます。

24ページは、厚生年金保険経理の積立金の資産構成を示しております。以下、時価ベースの欄の数値で御説明申し上げます。

 平成27年度末における年金積立金の合計は6兆6,912億円ですが、その96.9%は固定資産として運用を行っております。固定資産の内訳は、財政融資資金への預託金が3兆2,126億円、有価証券等が3兆2,685億円となっております。有価証券等は、平成15年度より全て包括信託という契約形態がとられております。有価証券等の残高をいわゆる4分類別で見ますと、その下の特記事項欄にありますとおりでございますが、年金積立金総額に占める割合は、国内債券14.5%、国内株式15.3%、外国債券4.8%、外国株式15.8%という比率となっております。なお、国内債券と預託金を合算した場合は4兆1,969億円でありまして、年金積立総額に占める割合は62.7%となっております。

25ページ以降の表では、実績と平成26年財政再計算に基づく将来見通しとの比較を示しております。計数は、国共済と地共済を合わせたものとなっております。

25ページをご覧いただきますと、収支状況についての比較表でございます。なお、比較につきましては、将来見通しのケースEと比較して御説明をいたします。

 まず、収入の計をご覧いただきますと、将来見通しのケースEでは5兆6,393億円であったのに対しまして、実績では5兆5,648億円と745億円少なくなっております。この乖離の要因ですが、運用収益が1,500億円程度多かった反面、その他収入で2,800億円ほど少なかったことなどによるものでございます。

 次に、支出でございますが、計の欄をご覧いただきますと、将来見通しのケースEでは5兆8,908億円であったのに対しまして、実績は5兆8,783億円と、見通しのケースEと比べて125億円少なくなっております。この乖離の要因ですが、給付費において将来見通しが2兆7,142億円であったのに対しまして、実績は2兆6,432億円と710億円少なくなっていたことが挙げられます。これは、年金改定率の実績が見通しと比べ低くなったことなどが要因と考えております。

 なお、その他におきましては、実績が将来見通しを297億円上回っております。これは事務費等が将来見通しの前提よりも多かったことによるものでございます。

 続きまして、26ページに参りまして、被保険者数及び受給権者数についての、将来見通しと実績の比較表でございます。平成27年度末の被保険者数は、公務員共済の場合、将来見通しの経済再生ケースと参考ケースは同じ数字となっておりまして、3859,000人であったのに対し、実績をご覧いただきますと3896,000人と3万7,000人多くなっております。実績が将来見通しを上回っておりますけれども、これは将来見通しでは保守的な考え方に立って被保険者数を見込んでいたことが主な要因と考えております。受給権者数につきましては、将来見通しが4157,000人となっているのに対しまして、実績は4335,000人と178,000人多くなっております。

27ページ以降では、各種財政指標につきまして、実績と平成26年財政再計算結果の比較をいたしております。

27ページでは、年金扶養比率について比較しております。平成27年度の年金扶養比率の実績は、上の表の一番左下の欄にありますように1.42となっておりまして、前年度に比べて0.02減少しております。財政再計算結果では、経済再生ケース、参考ケースともに1.44となっておりまして、実績のほうが0.02低くなっております。この主な要因は、被保険者数、年金受給権者数の実績はともに将来見通しを上回りましたけれども、分母である年金受給権者数の増加の割合のほうが大きかったことによるものと考えております。

 最後になりますが、28ページは積立比率でございます。平成27年度につきましては、長期経理、厚生年金保険経理及び経過的長期経理の合計で計算しておりますが、実績は簿価ベースで7.4でありまして、前年度に比べ0.3低下しております。

 資料1についての説明は以上でございます。

○相澤共済計理官 続きまして、資料4につきまして御説明させていただきます。

 昨年5月20日の第69回年金数理部会におきまして、被用者年金一元化法の施行に伴う積立金の概算仕分けについて御説明をさせていただきました。その際、精算については、平成28年度以降に行う旨、御説明いたしましたが、昨年12月1日において精算が行われましたので、その状況について御報告するために、資料4を提出させていただきました。

 資料4をご覧ください。被用者年金一元化に伴う積立金仕分けの精算につきましては、法令上、厚生労働大臣が定める日に、施行日の翌日から厚生労働大臣が定める日までの期間に応じた利子を複利計算の方法で付して行うこととされております。当該利子率につきましては、国債の金利その他市場金利を考慮するとともに、厚生年金保険事業の財政の安定に配慮して厚生労働大臣が定めることとされております。

 こうした法令上の規定につきまして、厚生労働大臣が定める日は平成2812月1日、厚生労働大臣が定める利子率は年0.4%となっております。

 被用者年金一元化に伴う積立金仕分けにつきましては、平成26年度末の厚生年金の積立金と、平成27年度一年間の厚生年金給付費との比率である政府積立金比率を、国共済、地共済、私学共済それぞれについて平成27年度一年間の厚生年金給付に相当する部分の給付費に乗じまして、算出されました額を厚生年金の実施機関積立金とみなしまして、残りを経過的長期給付積立金、すなわち旧3階の積立金として、旧3階の給付の財源とすることとされております。

 政府積立比率につきましては、概算では4.9となっておりましたが、確定では5.15となっております。こうした数字を踏まえまして、精算額を算出しております。

 国共済について御説明いたしますと、まず、概算仕分けの際の厚生年金積立金が7兆1,116億円でございました。今般確定しました厚生年金積立金は7兆519億円でございますので、精算額としましては、マイナス597億円となっております。この精算額にかかります利子相当額は3億円となりますので、合計600億円を、国共済につきましては厚年経理から旧3階経理へ12月1日現在で移動することになります。同様に、地共済では2,614億円を旧3階経理から厚年経理へ、私学共済では1,371億円を厚年経理から旧3階経理へそれぞれ移動することとなります。

 私からは以上でございます。

○菊池部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまの説明に関して何か御質問等ございましたら、お願いいたします。

 野上委員、お願いします。

○野上委員 御説明ありがとうございます。

 2点ほど質問させていただきたいのですけれども、1点目は、この前の厚生年金のときにも質問したのですが、27年度はポートフォリオの見直しをされた年でもあるので、そのときにリスク管理を強化するという動きになっていたと思うのですが、近々、全制度をまとめたような運用のレポートが出るとお聞きしておりますが、国家公務員共済さんはポートフォリオの内容がほかとかなり違うので、今回の利回りに関しては比較的ほかの制度よりもよい。マイナスはマイナスなのですが、マイナス幅が小さいという動きになっておりまして、リスク分散という形からしますと、ほかの制度と違う動きをするので、分散効果が出ているのではないかと思うのです。

 制度全体として標準偏差というか、ボラティリティーというか、リスク量を制度全体でどのぐらい持っているかというのはリスク管理の基本中の基本になると思うのですが、そのあたりの数字に関しては把握されてますでしょうか。あるいは、さらに全制度の中でリスク量を通算するような制度はできますでしょうか。それが1つ目の質問です。

 2つ目は、27年度等の数字を受けまして、28年度にマクロ経済スライドは発動されなかったのですが、そのときに先般の御説明ですと、消費税の影響で可処分所得が3年間にわたって余り伸びなかったという御説明をされて、それはそれなりに納得的な説明だったと思うのですが、財務省としましては、消費税もマクロ経済スライドも両方とも非常に重要な制度だと思うのですが、それぞれが何かカニバリゼーションというか、お互いに可処分所得を食い合っているみたいな形でうまく機能しない構造になっているのではないかということで、そのあたり、財政検証の一翼を担っておられますので、財務省としてもかなりそういう知見を生かすような場がないかというのが2つ目の質問でございます。

 以上でございます。

○相澤共済計理官 まず1つ目の御質問でございますが、リスク管理につきましては、各大臣が各実施機関を評価する際に評価しておりますし、全体の報告書においてもそれらをまとめた形になるかと思いますが、どのような記載内容となるかにつきましては、全体の報告書の公表をお待ちいただきたいと思います。

 具体的にリスク管理においてどのような数字を把握しているかにつきましては、国共済連合会のほうから答えさせたいと思います。

 2つ目の質問につきましては、こうした場において、財務省としての考え方をお答えすることは難しいと思います。

○水村運用リスク管理室長 連合会の運用リスク管理室長を務めております水村と申します。

 まず、ただいまのご質問の前提といたしまして、リスク管理体制の強化を図るために、昨年7月1日に運用リスク管理室という部署を立ち上げました。もともと資金運用部の中にリスク管理を担当しているセクションはございましたけれども、昨年7月1日にこの組織を独立させて、よりリスク管理をしっかりさせていこうと努めているところでございます。

 次に、御指摘の資産構成の違いに伴うボラティリティーの把握ということでございますけれども、これは基本的には連合会が自らのポートフォリオについてどのように把握しているかということになります。連合会はポートフォリオを徐々にリスク資産に振り向けている途中でございますので、その過程で分散、標準偏差、ボラティリティーは確実に高まってきている状況にあると認識しております。具体的には、毎月、表現は違いますけれども、バリュー・アット・リスクの形でボラティリティーを計測して、これを理事長まで報告をするという形でリスク管理を行っているところでございます。

 御指摘がありましたとおり、連合会のポートフォリオはまだまだ債券ポートフォリオが相対的に大きいという状況です。株式等のリスク資産を積み増しているところではございますが、これによって想定外にボラティリティーが上がる、あるいはバリュー・アット・リスクの数字が増大するような状況にはなくて、もともと想定しておりました基本ポートフォリオに向けて、着実に標準偏差、リスクが上がってきている状況にあると認識しています。

○菊池部会長 いかがでしょうか。

○野上委員 御説明としてはいいのですけれども、課題としまして一番大事なのは全制度通算してのリスク量だと思います。そのあたりは多分まだ体制としてできていないと思いますので、そのあたりは今後の課題として御認識いただければと思います。

 共済制度の中ではやられているということに関しては、大変いいことだと思います。

○菊池部会長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 田中委員、お願いします。

○田中委員 丁寧な御説明をありがとうございました。3点ほど御質問したいと思います。

 1点目は、今回、一元化に伴いまして、収支状況等の把握が昨年度と比較するのが非常に難しくなっているという点で、これは数理部会としてどのようにまとめるかというところでまた議論することになると思うのですが、例えば26年度と27年度の保険料収入がどうだったかを見ますと、これは2つに分かれています。長期経理と厚生年金保険経理というところに一応数字が入っているのですが、そのほかに別途の年金給付に係る保険料があって、平成26年と27年と収支状況が、もし一元化がなかりせば、実際にはどうだったかという数字が必要かと思うのです。それについて、概算でもいいのですけれども、どういう状況だったかについて、お話しいただきたいということが1点です。

 2点目は、非常に簡単な質問ですが、4ページの受給権者数及び年金総額もいずれも退年相当が顕著に減少しております。その理由を教えていただきたい。

 3つ目は、24ページの積立金の運用状況のところですが、特に国家公務員共済は預託金のウエートが非常に高いということで、これは財政投融資の残りだと思っております。これがありますと、おそらく包括信託ではGPIFと同じ基本ポートフォリオに近づけるということでやっておられると思うのですが、全体としてはこの預託金が残りますので、かなりボラティリティーは小さいし、しかも、運用収益も比較的低くなると認識しております。そこで預託金はいつごろ回収していくということと、全体の中でどのような位置づけと考えておられるのかということをお伺いしたい。以上の3点が質問です。

○相澤共済計理官 まず1つ目の質問でございますが、年金数理部会事務局のほうから3つの経理に分けて報告するようにご指示がありましたので、分けて報告させていただいております。

 3つの経理の数値を合計した場合にどのような状況となるかということにつきましては、合算方方についても検討する必要がございますので、対応につきましては別途検討させていただきたいと思います。

 別途の年金給付に係る保険料とは、新3階年金に係る保険料のことでしょうか。

○田中委員 そうです。職域年金部分です。

○相澤共済計理官 今回の報告につきましては、新3階経理につきましては求められておりませんので、報告しておりません。合算する場合には新3階年金をどのように取り扱うのかという問題もありますので、そうしたことも含めて対応方法を検討させていただきたいと思います。

 2つ目につきましては、国共済連合会から説明させます。

 3つ目の、預託金がいつごろなくなるのかというご質問でございますが、預託金は、基本ポートフォリオにおいて国債に分類しておりまして、預託金を含めた国債の資産構成割合は35%となっておりますので、現在、徐々に減らしている途中でございます。預託金につきましては、毎年度の償還金を株式等のリスク資産に振り向けておりますので、今後どのように減っていくかを明らかにするということは、毎年度どのぐらい株式等のリスク資産に投資していくのかを明らかにするということになりますので、額はわずかではございますが、市場に対して予測を与えてしまうようなことになってしまいますので、この場で明らかにすることはできません。ただ、預託金を含めた国債の資産構成割合を基本ポートフォリオの中心値の35%に向けて減らしている途中でございますので、現状のような規模の預託金が将来的に残り続けるということではありません。

○早坂年金企画部長 国共済連合会でございます。

 4ページのところに書いてありますのは、一元化前に受給権が発生した9月までの方の人数ということで、1枚めくっていただきまして、5ページになりますが、10月以降に厚生年金という形で受給権が発生している方がいらっしゃいまして、4ページと5ページを足していただくと、27年度は約1万8,000人の受給権者の増ということでございます。

○田中委員 結構でございます。ありがとうございました。

○菊池部会長 ほかはいかがでしょうか。

 駒村委員、お願いします。

○駒村委員 大変細かい数字なのですけれども、26ページの実績と将来見通しのところなのですが、ざっと見て、このぐらいの乖離は当然だと思うのです。ちょっと気になるのは、人数は極めて少ないのですけれども、障害年金のところはかなり乖離が大きく見えるわけです。もちろん、少ないのでなかなか推計しづらい部分もあると思うのですけれども、この障害年金の受給者の乖離の原因は、使った基礎数の問題にあるのか、それとも何が実際に多く出たのか、ここだけ教えてもらえますでしょうか。少ないので、ぶれが出るところだと思いますけれども、お願いします。

○早坂年金企画部長 この乖離についてですが、統計の数字をとってきた結果でございますので、詳細については整理させていただけますでしょうか。

○菊池部会長 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、本日欠席の委員からの御質問はございますでしょうか。

○真鍋首席年金数理官 本日御欠席の浅野委員から、本部会における御質問を預かっておりますので、事務局がかわって紹介いたします。

25ページの財政再計算における将来見通しとの収支状況の比較で、収支残がケースGに近いことについての見解を伺いたいという御質問でございます。

○相澤共済計理官 お答えいたします。

 「どう考えるか」という非常に漠とした御質問かと思いますが、御質問の御趣旨として、3点ほど考えられるのではないかと思います。まず1つ目に考えられるのは、ケースGに近くなってしまった理由は何かということでございます。収入の計及び支出の計ともに財政再計算のケースEより実績のほうが減少してございますが、減少の幅については、収入のほうが745億円、支出のほうが125億円となっております。その結果、収支残としては、620億円悪化しておりまして、ケースGに近い数字になってございます。

 収入の計につきましては、被保険者数の増等によりまして、実績のほうの保険料収入が多かったこと、それから、運用状況が良好だったことなどで実績のほうの運用収入が多かったことなどがありました反面、その他の収入について、実績が財政再計算よりも大きく減少しましたため、全体として減少したという状況でございます。

 その他の収入につきまして、実績が財政再計算よりも大きく減少した理由につきましては、地共済のほうの影響が多うございますので、こちらにつきましては、後ほど総務省さんのほうにお聞きいただければと思います。

 支出の計でございますが、年金改定率等が低かったこと等により、実績のほうの給付費が711億円少なかったこと、その他、目立つところとしましては、その他の支出について、実績が財政再計算よりも大きく増加してございます。その影響としては、国共済のほうの影響でございますが、まず財政再計算の将来見通しを作成するに当たって、被用者年金一元化に伴うシステム開発費等を含めておりませんでしたので、その分の影響がございます。

 また、平成25年度の基礎年金拠出金の精算額等がその他のっししゅつに含まれております。その理由でございますが、被用者年金一元化に際しまして、そうした過去の精算を厚年経理で処理するのか、旧3階経理で処理するのかということがなかなか決まらず、直前になって決まるという混乱がございました。結果的に旧3階経理のほうで処理することに決まったのでございますが、そうした途中の混乱もございまして、一旦厚年経理のほうで処理をしておりましたが、その他で差し引きをしまして、年度内としては影響しない形にしております。そうした差し引きの動きがその他として出てきているところでございます。以上のような収入及び支出の動きの結果、実績がケースGに近くなったということでございます。

 2つ目に考えられますのは、年金財政がケースGになって悪化してしまったのではないかということです。収入及び支出の各項目について、実績と財政再計算のケースEとで乖離がありますが、そのうちの影響の大きいものについては、平成27年特有の、一過性のものが多かったと考えられますので、実績と財政再計算結果の結果を比較して、直ちに年金財政が財政再計算より悪化したと判断してしまうことは適当ではないのではないかと考えております。

 3つ目に考えられますのは、そうした将来見通しの作成方法が妥当かどうかという技術的なことでございます。実績と財政再計算の乖離要因につきましては、事後的で予測困難なものと、そうでないものとがございますが、事後的で予測困難なものを予測することは困難であると考えますが、そうでないものにつきましては、今後さらに推計の精度を高めていくよう努力すべきであると考えております。

 以上でございます。

○菊池部会長 ありがとうございます。

 それでは、以上で国家公務員共済組合の財政状況についての報告の聴取を終了いたします。一部、別途御検討いただくという事項もございましたようですので、追って御対応いただければと存じます。お忙しい中、本日はどうもありがとうございました。どうぞ、お席のほうにお戻りください。

(財務省 高橋給与共済課長、同 相澤共済計理官、国家公務員共済組合連合会 早坂年金企画部長、同 長谷川資金運用部長、同 水村運用リスク管理室長 関係者席へ移動)

○菊池部会長 続きまして、地方公務員共済組合の平成27年度の財政状況について報告を聴取いたします。説明者の方々はどうぞ、説明者席へお移りください。

(総務省自治行政局公務員部福利課 諸戸課長、同 向山数理官、地方公務員共済組合連合会 大須賀年金業務部長、同 北澤資金運用部長 説明者席へ移動)

○菊池部会長 本日は、お忙しい中、総務省自治行政局公務員部福利課の諸戸課長と向山数理官、地方公務員共済組合連合会の大須賀年金業務部長と北澤資金運用部長に御出席いただいております。どうもありがとうございます。

 それでは、御説明をよろしくお願いいたします。

○諸戸課長 総務省福利課長の諸戸でございます。今、御紹介をいただきましたが、本日は、地方公務員共済組合連合会の担当者も同席をしておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 早速でございますが、資料に沿いまして、平成27年度の地方公務員共済組合に関します財政状況ということで御説明を申し上げます。

 なお、全体の仕組み等々につきましては、最初に財務省からございました国家公務員共済組合と基本的に同じでございますので、数値に関するところ、それから、先ほど財務省から地共済のほうで説明すると言及のありましたところにつきまして、御説明を申し上げたいと思います。

 1ページをご覧ください。長期経理、上半期分の収支状況でございます。右から2番目の列でございますが、収入総額といたしましては3兆3,593億円、前年度対比2兆7,466億円の減、45%の減となっております。時価ベースの収入といたしましては1兆5,562億円となっております。

 内訳でございますけれども、保険料は1兆5,324億円、前年度対比1兆5,637億円、50.5%の減となっております。

 公経済負担は3,717億円、前年度対比3,429億円、48.0%の減となっております。追加費用は5,116億円で、前年度対比1,352億円、20.9%の減となっております。

 運用収入は8,065億円、前年度対比6,619億円、45.1%の減となっております。

 その下、ちょっと小さい字でございますけれども、正味運用収入といたしましては8,064億円、時価ベースといたしましてはマイナス9,967億円となっております。

 基礎年金交付金は768億円、その下、財政調整拠出金収入、これは先ほど財務省からもございましたが、国共から地共のほうにいただいておりますので、収入ということで同額の577億円となっております。

 続きまして、支出でございますけれども、支出総額といたしましては2兆9,516億円、前年度対比2兆8,401億円、49.0%の減となっております。

 内訳ですが、給付費は2兆2,014億円、前年度対比2兆1,506億円、49.4%の減となっております。

 基礎年金拠出金7,428億円、6,786億円、47.7%の減でございます。

 年金保険者拠出金は、ここ限りでございますが、36億円となっております。

 以上を合わせまして、収入総額から支出総額を差し引きました収支残は4,078億円で、936億円、29.8%の増となっております。なお、時価ベースといたしましては、マイナス1兆3,954億円となっております。

 その下、今ほどの積立金の運用利回りでございますが、簿価ベースとしては2.20%、時価ベースではマイナス2.36%となっております。

 以上が1ページでございます。

 続きまして、2ページの厚生年金保険経理でございます。こちらも右から2列目をご覧いただきたいと思いますが、まず、収入でございます。総額として4兆270億円、時価ベースでは3兆8,466億円となっております。

 内訳ですけれども、保険料は1兆5,992億円、公経済負担は3,778億円となっております。

 追加費用は14億円となっております。

 その下、運用収入は3,060億円、正味運用収入としては2,981億円、時価ベースでは1,178億円となっております。

 基礎年金交付金は779億円、厚年交付金は1兆6,598億円となっております。

 その下の財政調整拠出金収入、これも先ほどと同じく国共から地共にいただいておりまして、35億円となっております。

 支出でございますが、支出総額は4兆3,178億円、給付費は1兆9,555億円、基礎年金交付金は7,275億円、厚生年金拠出金は1兆6,238億円となっております。

 以上をあわせまして、収入から支出を差し引きました収支残としては、マイナス2,908億円となっております。時価ベースではマイナス4,711億円でございます。

 その下、年度末積立金は簿価ベースで18193億円、運用利回りは同じく簿価ベースで1.67%、時価ベースでは積立金が195,697億、利回りは0.60%となっております。

 続いて、3ページでございます。経過的長期経理の27年度分でございますが、まず、収入でございます。総額は4,137億円、時価ベースでは1,009億円となっております。

 内訳ですけれども、事業主負担が26億円、運用収入は4,053億円となっております。

 正味運用収入は4,031億円、時価ベースではプラス902億円となっております。

 支出でございますが、総額は2,515億円、給付費が2,480億円となっております。

 収入から支出を差し引きました収支残はプラス1,623億円、時価ベースではマイナス1,506億円となっております。

 年度末積立金でございますが、簿価で192,545億円、運用利回りは2.11%、時価ベースでは積立金額が209,767億円、利回りが0.43%となっております。

 続きまして、4ページ、給付の状況でございます。右から2列目をご覧いただきたいと思いますが、平成28年度末での共済年金の受給権者数は2958,000人、マイナス2万3,000人、マイナス0.8%となっております。

 年金総額といたしましては、4兆6,388億円、マイナス469億円、マイナス1.0%となっております。内訳等は、記載のとおりでございます。

 続きまして、5ページ、厚生年金受給権者でございますが、受給権者数は9万8,000人、年金総額としては1,181億円となっております。

 続きまして、6ページ、経過的職域加算の受給権者数としては9万6,000人、年金総額としては206億円となっているところでございます。

 7ページ以降は、繰り上げ・繰り下げ支給の状況等でございますが、割愛をさせていただきます。

 8ページでございますけれども、平均年金月額あるいは平均加入期間でございますが、順次御説明を申し上げます。

 まず、8ページは共済年金受給権者でございます。これも右から2列目でございますが、男女合計の退年相当の28年3月末平均年金月額が149,139円、108円、0.1%の増となっております。

 2段目でございますけれども、基礎年度金額の推計値を加算した平均月額といたしましては、193,317円、2,080円、1.1%の増となっております。

 2段下でございますが、平均加入期間としては426月となっているところでございます。

 続きまして、9ページでございます。厚生年金受給権者に関します平均年金月額等でございますけれども、一番上のところ、平均年金月額といたしましては116,886円、基礎年金額推計を加味した月額としては157,349円となっております。

 1段飛びまして、平均加入期間としては438月となっているところでございます。

 続きまして、10ページ、11ページ以降は、記載のような資料でございますが、説明は割愛させていただきたいと思います。

 飛びまして、17ページをご覧いただきたいと思います。共済年金受給権者の年齢階級でございます。ご覧いただいているとおりでございますけれども、男性、女性ともに65歳から70歳の階級が一番多く、2番目にその前の60歳から65歳、それ以降は70歳以降ということですが、年齢が高くなるにつれて減少しているという状況でございます。

 平均年齢は、男性が73.58歳、女性が74.38歳、全体で73.86歳という状況でございます。

 続きまして、18ページ、厚生年金受給権者の年齢階層でございますが、こちらも65歳から70歳が男女とも一番多く、2番目が60歳から65歳、平均年齢は男性、女性それぞれでございますが、合計としては64.18歳という状況でございます。

 続きまして、19ページからですが、被保険者の状況でございます。まず、被保険者数でございますけれども、右から2列目、28年3月末で2832,000人、前年度対比1,000人の増となっているところでございます。平均年齢は、男性が44.1歳、女性が41.8歳、全体では43.2歳となっているところでございます。

 その下、標準報酬月額の平均でございますが、415,867円、22.2%の増となっているところでございます。こちらは、特記事項のところにも小さい字で記載がございますけれども、平成26年度までは掛金の標準となりました給与の平均を記載しておりますが、27年度分からは被用者年金一元化後、標準報酬制になりましたことから、手当も含んだ標準報酬月額の平均を記載いたしております。

 下の表に移りまして、標準報酬月額総額ですけれども、今も申したとおり、地共済では一元化前の平成27年9月末までは標準報酬制ではなくて給料制を採用しておりました。中段は、平成27年9月までの給料総額5兆7,100億円となっております。上段は、この給料ベースを標準報酬に換算したもので7兆1,375億円となっており、下段は、10月以降の標準報酬月額総額7兆758億円となっているところでございます。

 次の20ページは、被保険者数を年齢階級別、加入期間別にクロスした表でございます。年齢階級別でご覧いただきますと、一番右側の合計のところですけれども、55から60歳が415,000人と一番多く、40から60歳未満で全体の56.3%を占めております。一方で、若い世代では20代が452,000人で16%、30代が665,000人で23.5%という内訳になっております。

 加入期間別では、5年未満が最も多く全体の15.5%、次いで20年から25年未満が13.3%となっております。

2122ページは男女別を記載しておりますので、説明は省略をさせていただきます。

23ページでございますが、標準報酬月額の分布でございます。平均の標準報酬月額でございますが、下から3段目にございますとおり、男性が約438,000円、女性が約381,000円、合わせて約416,000円となっているところでございます。分布をご覧いただきますと、男性では47万円の等級に属する割合が最も高く11.4%、女性ではその下の44万円の等級に属する割合が最も多く13.2%となっております。全体を合計いたしますと、同じく44万円の等級が最も高く11.3%となっているところでございます。

 次に、24ページですが、積立金の運用状況でございます。資産構成といたしましては、27年度末の厚生年金保険給付積立金の総額、合計欄ですけれども、簿価で18193億円、時価ベースで195,697億円となっているところでございます。

 資産区分別の状況は、特記事項にございますが、国内債券、外国債券、国内株式、外国株式等、ご覧のような内容になっているところでございます。

 続きまして、25ページでございます。財政再計算におけます将来見通しとの比較ということで、ここは国共済と地共済の合計ということで、先ほど財務省から御説明いただいたとおりでございますけれども、その中でまた、浅野委員からの質問にもございましたが、関連いたしますけれども、地方公務員共済組合における状況といたしまして、収入のほうのその他で、将来見通しでは9,196億円となっているのに対しまして、実績が6,440億円ということで2,500億円ほど差があるところでございます。この数字は下半期の10月以降のものでございますけれども、地共済におきましては、先ほど1ページ、2ページもご覧いただきましたけれども、上半期に追加費用のほぼ全額を収入したことによるというものでございまして、その結果このような数値となっているところでございます。

 以降は財務省の説明のとおりでございますので、説明は省略させていただきたいと思います。

 説明は以上でございます。

○菊池部会長 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの説明に関しまして、何か御質問等ございましたら、お願いいたします。

○野上委員 御説明ありがとうございました。

 2つほど質問したいのですけれども、1つ目は先ほどと同じなのですが、リスク管理を強化されていると思うのですが、量的なリスク管理として一番大事なリスク量です。標準偏差と言ったり、ボラティリティーと言ったり、いろいろ言い方はありますが、そのようなものを把握されているか、3つのレベルでお聞きしたいと思います。一つは、各運用主体ごとにそういう量を把握されているか。もう一つは、地方公務員共済組合として全体像を把握されているか。もう一つは、先ほどと一緒なのですが、公的年金制度全体としてそういうものを、集計するのはかなり大変だと思うのですが、その辺の体制をつくる意図はあるかどうか。3点お聞きします。

 もう一つは、被保険者の数なのですが、今年、わずかではありますが1,000人ふえたという御報告だったと思うのですが、マイナス傾向がプラス傾向に変わりつつあるのか、あるいは若干景気がよくなったので地方公務員の数も若干ふえたみたいな動きなのか。そのあたりをつかんでおられたら教えてください。よろしくお願いいたします。

○北澤部長 地方公務員共済組合連合会で、資金運用を担当している者でございます。

 最初のリスク管理のお話ですけれども、ボラティリティーの関係です。御承知のように地共済全体はたくさん実施機関があるのですけれども、地共済全体としてのボラティリティーについては、先ほど国家公務員共済組合でも出てきましたが、バリュー・アット・リスクという形で把握はしています。これは各実施機関においても把握可能ですので、それぞれ把握されているのではないかと思います。

 それ以外のリスク管理については、当然ですけれども、ポートフォリオ中心の運用ですので、許容乖離幅であるとか、それぞれの資産のトラッキングエラーであるとか、デュレーションとか、そういったものもウオッチしております。

○向山数理官 被保険者数が1,000人ふえているという話でございますけれども、確かに27年度はふえておりまして、どの辺がふえているのかというのはなかなか難しいところですが、一番大きな理由としては、もしかしたら再任用の関係で、基本的にはまだ減り基調な部分もあったりするのです。例えば公立学校の先生などは学校の統廃合の関係で減りつつあるのですけれども、実際に今、再任用される方が出てきていまして、そういうもので打ち消される形になって、結果的に今回1,000人ぐらいふえている状況になっているのではないかと考えております。

○菊池部会長 前段部分もそれでよろしいですか。

○野上委員 はい。

○菊池部会長 ほかにいかがでしょうか。

 田中委員、お願いします。

○田中委員 1点だけ御質問ですが、19ページです。標準報酬が今回、一元化に伴って従来方式から給料の1.25倍ということから実際の標準報酬にされたのは、厚生年金になったからだと思うのですが、その間に変更によって当然給付等にも影響あると思うのです。あるいは財政上の影響もあると思うのですが、特段の問題はなかったかということが1つの御質問です。

 平均の標準報酬を今、見ていたのですが、昨年に比べて2,000円ぐらい上がっている感じなのですね。もちろん保険料もその分だけ上がるし、給付も上がると思うのですが、何らかの問題はなかったかということについての御質問です。

○向山数理官 お答え申し上げます。

 従来、地方公務員のほうでは給料月額に1.25を掛けて標準報酬月額という形で計算をさせていただいておったのですけれども、今回、一元化に合わせまして標準報酬月額となったことによりまして、我々も正確な分析をできればしたいと思ったのですが、全く同じ条件で標準報酬月額の平均と従来どおりやっていた給料月額掛ける1.25ができなかったので、昨年度と今年度で実際に組合員の人数とか給料の状況が変わっているので、完璧に分析できたわけではないのですが、全体的に見ると、わずかですけれども、多分少し減っているのかなと想定しています。

 あと、分析の中で男性と女性で分析してみますと、男性は今回標準報酬になったことによって上がっていて、女性は減っているという状況があります。それが何かなということで、もうちょっとまた分析してみます。組合で見てみますと、特に警察共済組合は男性が多いのですけれども、警察はやはり手当が若干多いことになっています。公安職であるということもあるのですけれども、そういったことから標準報酬がちょっと上がる傾向があります。

 今度は逆に、公立学校なのですけれども、先生につきましては、どちらかというと手当が少ない感じがあります。女性が多いということもありまして、その分、女性が下がっていくという傾向があります。

 あと、女性につきましては、例えば扶養手当などはどうしても男性につきやすいので、そもそも女性については手当が低い傾向がございます。そういうこともありまして、女性がちょっと下がっていて、男性がちょっと上がっている状況にあるということが、今回の中でわかったかなということでございます。

○田中委員 その中で組合員から何らかの不満というか、何かリアクションみたいなものは特段なかったということでしょうか。

○向山数理官 事前にある程度説明はしていて、手当が上がると掛金が上がりますよということは御説明していましたので、それほど大きなあれというのはなっていませんけれども、掛金を多く払えることによって年金額も多くもらえるのだよというようなアピールは、一応させていただいております。

○田中委員 結構です。

○菊池部会長 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 本日欠席の委員から御質問はございますでしょうか。

○真鍋首席年金数理官 先ほどの国共済と共通でございます。

○菊池部会長 わかりました。

 では、よろしいでしょうか。

 それでは、以上で地方公務員共済組合の財政状況についての報告の聴取を終了いたします。御説明いただいた皆様には、お忙しい中、大変ありがとうございました。どうぞ、席のほうにお戻りください。

(総務省自治行政局公務員部福利課 諸戸課長、同 向山数理官、地方公務員共済組合連合会 大須賀年金業務部長、同 北澤資金運用部長 関係者席へ移動)

○菊池部会長 続きまして、私立学校教職員共済制度の平成27年度の財政状況について報告を聴取いたします。説明者の皆様どうぞ、席へお移りください。

(文部科学省高等教育局私学部私学行政課私学共済室 佐藤室長、同 元平室長補佐、日本私立学校振興・共済事業団 松澤数理統計室参事、同 八田資産運用部長 説明者席へ移動)

○菊池部会長 本日は、お忙しい中、文部科学省高等教育局私学部私学行政課私学共済室の佐藤室長と元平室長補佐、日本私立学校振興・共済事業団の松澤数理統計室参事と八田資産運用部長に御出席いただいております。どうもありがとうございます。

 それでは、御説明をよろしくお願いいたします。

○佐藤私学共済室長 ただいま御紹介いただきました、文部科学省私学共済室長の佐藤でございます。本日は、日本私立学校振興・共済事業団の担当者も同席させていただいておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、資料3「平成27年度財政状況−私立学校教職員共済制度−」について、御説明をさせていただきます。

 まず、1ページ目でございます。こちらは、私学共済の場合には長期勘定と申しておりましたけれども、被用者年金制度の一元化前の共済年金について経理をしていた勘定でございます。こちらは平成23年度から平成27年度までの収支状況をお示ししておりますが、このうち平成27年度、これは9月までの半年分になります。こちらについて御説明いたします。

 収入総額は2,766億円でございます。前年度比較で3,768億円、57.7%の減でございます。

 2段目の括弧書きは、時価ベースで収入総額を示しておりますが、1,814億円でございます。収入の内訳を見ますと、掛金につきましては2,025億円でございます。また、国庫負担につきましては620億円、運用収入につきましては簿価ベースで81億円となっております。

 その下、時価ベースの額を括弧書きにしておりますけれども、時価ベースではマイナス870億円ということでございます。

 次に、中ほどの支出のほうでございます。こちらも半年分になりますが、平成27年度の支出総額は2,881億円でございます。このうち給付費が1,473億円、1,391億円、48.6%の減でございます。基礎年金拠出金が1,225億円、年金保険者拠出金が184億円ということでございます。

 その他のところでございますが、全く支出がないということではないということで、金額は小さいのですが、括弧書きをさせていただきました。400万円となっております。ここにつきましては、前年度から大幅な減少になっておりますけれども、下の特記事項のところにもございますが、固定資産のうち、平成18年度から平成25年度まで、損益外の減損処理を行っておりました不動産につきまして、平成26年度に売却したために、平成26年度、その損失分を固定資産売却損として計上した処理による一時的なものでございます。

 次に、収支残ですが、簿価ベースですとマイナス115億円となっております。時価ベースですとマイナス1,067億円となります。

 その下の年度末積立金のところは、9月までの数値ということで非表示にしております。

 運用利回りにつきましては、いずれも一元化前の半年分になりますが、簿価ベースで2.24%、時価ベースでマイナス2.34%となります。

 2ページですが、こちらは厚生年金勘定の厚生年金経理ということになります。被用者年金制度一元化後の厚生年金についての経理をしているところでございます。こちらの収入総額は4,676億円となっております。時価ベースですと4,102億円でございます。

 収入の内訳ですが、保険料が1,733億円となっております。

 その下の段、掛金とございますが、私学共済制度の場合に一元化前の掛金が一部おくれて一元化後に納付されております。この額が掛金として計上されておりまして、243億円ということでございます。それから、国庫負担分が594億円でございます。

 運用収入につきましては、簿価ベースで413億円となっております。時価ベースですと、マイナス161億円となっております。それから、厚生年金交付金が1,497億円となっております。

 次に、支出のほうですが、合計で4,169億円でございます。このうち給付費が1,340億円、基礎年金拠出金が1,157億円、厚生年金拠出金が1,657億円ということでございます。

 その他につきましては、15億円でございまして、主に事務費の繰り入れ等でございます。

 結果、収支残ですが、簿価ベースですと507億円、時価ベースですとマイナス67億円となっております。

 年度末積立金ですが、簿価ベースで1兆9,142億円、時価ベースで2兆652億円でございます。

 また、運用利回りでございますが、これは一元化後の半期分になりますが、簿価ベースで1.5%、時価ベースですとマイナス0.79%という結果になっております。

 次は3ページですが、こちらは厚生年金勘定の職域年金経理でございます。これは被用者年金制度一元化後に給付します、いわゆる旧3階年金について経理をしているものでございます。こちらの収支状況ですが、収入総額は952億円でございます。時価ベースに直しますと186億円でございます。

 これの内訳でございますが、厚生年金経理と同様に、掛金の一部がおくれて入ってきている分がございまして、これが26億円でございます。国庫負担につきましては1億円でございます。運用収入でございますが、簿価ベースで925億円、時価ベースは159億円となっております。

 支出のほうですが、合計で251億円でございます。給付費が150億円、その他につきましては100億円となっております。

 収支残ですが、簿価ベースですと702億円、時価ベースですとマイナス65億円、年度末積立金は簿価ベースで1兆8,380億円、時価ベースですと2兆75億円ということでございます。

 運用利回りにつきましては、半期分ですが、簿価ベースで1.80%、時価ベースですと0.79%となっております。

 次に、4ページの給付状況でございます。4ページは被用者年金一元化前に受給権が発生しました共済年金の受給権者数、年金総額等の推移をお示ししてございます。平成28年3月末の状況について御説明をいたします。受給権者数でございますが、451,200人でございまして、前年度と比較しまして1万1,100人、2.5%増加しております。このうちいわゆる退年相当が129,000人、通退相当が247,100人となっております。私学の場合に短期間で退職する人が多いために、通退相当の人数が多いということになっております。

 次に、年金総額のところですが、3,4233,000万円で、前年度と比較しまして583,000万円、1.7%の増加となっております。このうち退年相当につきまして、2,2203,000万円で129,000万円増加、通退相当につきましては、6409,000万円で139,000万円増加しております。

 次に、5ページをご覧いただきたいと思います。こちらは被用者年金一元化後に受給権が発生しました厚生年金の受給権者数、年金総額等についてお示ししております。平成28年3月末の状況でございますが、受給権者数では1万5,600人でございます。このうち老齢相当が3,800人、通老相当が1万400人ということでございます。

 その下、年金総額ですが、こちらは741,000万円となっております。このうち老齢相当が487,000万円、通老相当が147,000万円ということでございます。

 次に、6ページです。こちらは被用者年金一元化後に受給権が発生しました経過的職域加算の受給権者数でございます。受給権者数は1万4,300人です。このうち老齢相当が3,800人、通老相当が9,000人ということでございます。

 年金総額でございますが、こちらは111,000万円となっております。老齢相当が8億8,000万円、通老相当が1億3,000万円ということでございます。

 次に、7ページでございます。こちらは上段の表が共済年金におけます退職給付についての減額支給・増額支給の人員と年金総額をお示ししております。平成28年3月末の状況は、減額支給の人員が800人、年金総額は9億3,000万円でございます。ただ、増額支給の人員は1万3,700人、年金総額は1392,000万円ということでございます。

 下段のほうは、厚生年金における老齢給付についての繰り上げ・繰り下げ支給の状況でございます。こちらも平成28年3月末の状況は、繰り上げ支給が100人、年金総額が2,000万円ということになってございます。

 次に、8ページでございます。こちらは共済年金におけます退職年金の平均年金月額等をお示ししております。平成28年3月末の退職年金の平均年金月額は143,441円で、前年度に比べまして812円、0.6%増加しております。この増加理由としましては、平成27年度の年金改定が0.9%のプラス改定であったことによるものと考えております。

 その一つ下の欄、基礎年金を含めました平均年金月額ですが、こちらは19708円で、前年度よりも2,747円、1.5%増加しております。

 その下の男女の別につきましては、説明を省略させていただきます。

 続きまして、9ページです。こちらは厚生年金におけます老齢年金の平均年金月額等でございます。平成28年3月末の平均年金月額は108,134円となっております。それから、基礎年金を含めました平均年金月額は149,746円でございます。

 その下の男女別については省略をさせていただきます。

10ページです。こちらは新規裁定の老齢・退職年金の平均年金月額をお示ししております。上段は共済年金におけます新規裁定の退職年金の平均年金月額でございますが、平成27年度は132,963円で、前年度に比べまして1,371円、1.0%減少しております。また、平均加入期間は401月となっておりまして、前年度よりも6月減少となっております。

 下段は、厚生年金におけます新規裁定の老齢年金の平均年金月額でございます。平成27年度は108,134円となっております。平均の加入期間は399月となっております。

 次に、11ページでございます。こちらでは、共済年金におけます平均年金月額についての年齢別及び年金額の構成要素別の状況をお示ししております。特に特徴的なところがあるものではありませんが、下から10段目ぐらい、65歳以上の本来支給分の平均年金月額、こちらは148,110円でございます。さらに5つほど下のところの基礎年金額の推定値を加算した額は207,159円となってございます。

12ページ、13ページは、11ページを男女別にしたものでございますので、説明は省略をさせていただきます。

 続いて、14ページです。こちらは厚生年金におけます平均年金月額についての構成要素別の状況でございます。こちらも一番下のところです。65歳以上の本来支給分の平均年金月額は114,499円でございます。これに基礎年金の推計値を加算した額は174,399円となっております。

15ページ、16ページは、この14ページを男女別にしたものでございますので、説明は省略をさせていただきます。

 次に、17ページは、共済年金におけます退年相当の受給権者、年齢構成ということでございます。年金受給権者数は全体で129,000人でございます。年齢構成を見ますと、65歳以上70歳未満の割合が25%で最も高くなっております。また、平均年齢につきましては、男性が72.8歳、女性が74.2歳という状況でございます。

18ページは、厚生年金におけます年金受給権者の年齢構成等でございます。こちらは年金受給権者数合計で3,800人、年齢構成で見ますと65歳以上70歳未満が69.2%となっております。平均年齢は男性で64.3歳、女性で64.2歳という状況でございます。

 次に、19ページ、こちらは加入者の状況でございます。上段のほうで加入者数、加入者の平均年齢などをお示ししております。平成28年3月末の状況は、加入者数について見ますと528,700人で、前年度に対しまして1万1,700人、2.3%の増加となっております。このうち特に女性が大きく増加しておりまして、前年度に比べまして1万人、3.5%の増加となっております。要因といたしましては、特に大学と幼稚園の加入者がふえておりまして、例えば大学病院の看護師などの医療スタッフや、幼稚園では認定こども園の教員などが増加していますので、それが要因ではないかと考えております。

 また、加入者の平均年齢につきましては、42.2歳でございます。男性が47.0歳、女性が38.4歳となっております。

 標準報酬月額の平均ですが、こちらは362,371円で、前年度に比べまして1,810円、0.5%の減少となっております。

 次に下段、平成27年度の標準報酬総額ですが、2兆2,925億円で前年度に比べまして398億円増加、標準賞与総額につきましては、6,652億円で88億円の増加。これらを合わせました標準報酬総額につきましては、2兆9,577億円で485億円の増加となっております。

 加入者数の年度間平均は53300人で、前年度と比べまして1万1,000人増加しております。

 標準報酬総額の年度間平均ですが、一人当たりの月額は464,788円で、前年度に比べまして2,020円減少しております。

 次は、加入者の分布でございます。20ページでございます。加入期間別、年齢階層別にお示ししております。一番右の欄で一番割合の高い年齢層が、25歳以上30歳未満のところでございまして、14.6%となっております。以降、50歳代まで10%から12%程度の割合となっております。また、60歳以上の加入者も7.5%と4.2%で、合計しますと11.7%となっております。

 下のほうですが、加入期間別の分布を見ますと、5年未満の方の割合が一番高くて37.7%、これに5年以上10年未満の方が21.4%おりますので、合わせますと10年未満で59.1%となっております。

 次に、21ページは男性の加入者の分布でございます。こちらは30歳未満の割合が低くなっておりまして、30歳代から60歳代前半までの各層にほぼ均等に分布しております。また、60歳以上65歳未満の加入期間5年未満の方、左下のほうになりますが、こちらの加入者が6,680人ということで比較的多くなっているのが特徴的なところでございます。

 次に、22ページは女性の加入者の分布状況でございます。男性の分布と異なりまして、こちらは30歳未満の方の割合が高い傾向になっております。それから、加入期間が10年未満の方が、44.5%と22.8%で合計しますと67.3%ということで、こちらのほうで私学共済に短期在職者が多いという特徴があらわれているかと思います。

 次は、23ページでございます。こちらは標準報酬月額の等級別分布になっております。こちらでは、男性は上限の62万円のところに22.74%の方が分布しております。一方、女性は20万円台を中心に分布しておりまして、22万円のところが9.30%で一番高い割合になっております。

 次に、24ページ、積立金の運用状況でございます。平成27年度末の積立金は簿価ベースで1兆9,142億円、時価ベースで2兆652億円となっております。このうち包括信託による運用がほとんどでありまして、簿価ベースで82.3%、時価ベースで83.6%を占めております。運用利回りにつきましては、半期分になりますが、簿価ベースで1.50%、時価ベースでマイナス0.79%となっております。

 なお、特記事項の欄に包括信託の資産区分別の状況を記載しております。それぞれ4資産の合計額が包括信託の合計額に一致しております。

 次に、25ページでございます。こちらは将来見通しとの比較になります。全てケースEとの比較で御説明いたします。初めに、収支状況の比較ですが、収入の将来見通しは中段のケースEでは計の欄で4,267億円でありましたが、実績は4,676億円で409億円多くなっております。

 内訳を見ますと、保険料につきましては、将来見通しと平成27年度の実績で、将来見通しのベースに合わせた括弧書きの収入額を比較しますと2,045億円で将来見通しよりも82億円少なくなっております。

 また、運用収入が413億円と将来見通しよりも249億円多い結果が出ております。時価ベースの運用収入、括弧書きはマイナス161億円となっております。

 その他の欄ですが、こちらは実績の将来見通しベースに合わせた括弧書きの収入額で比較をしますと697億円で、将来見通しよりも103億円多くなっております。

 支出のほうですが、支出の将来見通しの計の欄、ケースEですと4,157億円でしたが、これに対して実績は4,169億円で12億円多くなっております。このうち給付費につきまして、基礎年金交付金を除いた括弧書きの給付費は1,316億円で、将来見通しよりも75億円少なくなっているところでございます。

 その他の欄ですが、実績が15億円となっておりまして、将来見通しよりも8億円多いという状況でございます。この結果、収支残のところは将来見通し上110億円であったものに対しまして、実績は507億円で397億円多いという状況でございます。

 また、年度末積立金につきましては、将来見通し上は1兆7,697億円でありましたが、実績は1兆9,142億円ということになっております。

26ページは、加入者数と受給者数の将来見通しとの比較でございます。加入者数の実績は平成27年度末で528,700人で、将来見通しを6,400人上回っております。これは見通し上、加入者数は過去の増加傾向に応じて増加するという前提で推計をしておりましたけれども、実態としては、先ほど加入者の状況のところでも御説明しましたように、大学や幼稚園を中心に推計以上に加入者数が伸びていることから、このような違いが生じているものと考えております。

 受給者数のところですが、将来見通し上は464,300人でしたが、実績は448,900人で1万5,400人少なくなっております。特に通退相当のところで差が生じているということでございます。

27ページですが、こちらは財政指標との比較を示しております。年金扶養比率ですが、平成27年度末の年金受給権者ベースでの年金扶養比率は3.98でございます。

28ページは積立比率ですが、27年度実績は8.2となってございます。

 以上、簡単ですが、御説明を終わらせていただきます。

○菊池部会長 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの説明に関して御質問などがございましたら、お願いいたします。

 野上委員、お願いいたします。

○野上委員 御説明ありがとうございます。2つほど質問させていただきたいと思います。

 1つ目は、先ほどと同じなのですが、今般、リスク管理を強化されていると思うのですが、リスク量として、標準偏差と言ったり、ボラティリティーと言ったり、バリュー・アット・リスク、さまざまでございますが、何かそういうリスクの総量を把握するようなものを管理されているか。それを公的年金制度全体で通算しようとするとかなり作業量が出てくるのですが、そのあたりは受け入れるような体制にあるかというのが1つ目の質問でございます。

 2つ目は、これは毎年聞いておることなのですが、若いときに幼稚園の先生だった方が年金受給者になったときに受給請求をちゃんとされているかどうかということで、制度が通算されるとかなり改善するのではないかという見通しを今まで伺っていたわけですけれども、実際に通算してどうだったかというのをお聞かせください。よろしくお願いいたします。

○八田資産運用部長 私学事業団の資産運用部、八田でございます。

 1点目のリスク量の管理につきましては、基本ポートフォリオの検証の際に、標準偏差が策定時と比較してどのように変化しているかを確認しています。また月次では、リスク資産の基本ポートフォリオからの乖離を把握することで、全体のリスク量の増減を確認しています。さらに、四半期ごとでは、トラッキングエラー、修正デュレーション、バリュー・アット・リスク等の分析も行っています。

 ただ、公的年金全体としてのリスク量の管理につきましては、今後必要担った場合に備えて、システム等を導入する用意はできています。

○松澤数理統計室参事 私学事業団数理統計室でございます。

 2問目の質問に対してお答えしたいと思います。26ページをご覧いただきたいと思うのですが、そこに将来見通しと実績との比較がございまして、通退相当という欄が右から3番目にございます。こちらが比較的加入期間の短い方が年金者になられるということで、将来見通しのほうは、ほぼその短い期間、過去期間を持っている方が請求してくるというベースで推計したものと、それに対しまして、実績はそれを下回っている。こちらに差があるということは、未請求の方がたくさんいらっしゃるということが言えるかと思います。

 今後につきましては、検討していきたいと思っております。

 以上でございます。

○野上委員 ここの差で毎年質問しているのですけれども、これが改善したかどうかというのは、半年間なのですけれども。

○松澤数理統計室参事 一元化に伴って改善したかというような数字はなかなかとりづらいということがございまして、今後、統計をとっていきたいと思っております。

○野上委員 ありがとうございます。

○菊池部会長 ほかにいかがでしょうか。

 佐々木部会長代理、お願いします。

○佐々木部会長代理 国共済さんとも地共済さんとも全部共通するので、ちょっと御質問したいのですが、先ほど冒頭に厚生年金積立金の比率ということで御説明いただいたのですが、この比率、例えば国共済さんですと7兆円、地共済さんですと213,000億、私学共済さんですと1兆9,000億と。これは26年度末の財産比率で見ますと、国共済さんですと2ページ目の26年度末の時価積立金で7兆7,000億、地共済さんですと同じ2ページですが424,000億、私学共済さんですと4兆1,000億ということで、この比率をとりますと、地共済さんとか私学共済さんは5割ぐらいなのですが、国共済さんは9割ぐらいの時価資産に対して厚生年金の振り分け積立金になっていますが、この差はどこに出てきているのかということが御質問です。

 結果として、3ページ目の経過的長期経理を見ますと、国共済さんが支出総額900億に対して年度末積立金が6,572億、地共済さんですと支出総額に対して192,545億、私学共済さんですと251億に対して1兆8,380億ということで、国共済さんですと7倍ぐらいですが、残りの共済組合さんについては70倍以上、70年分ぐらいになっているということです。この差の原因は、冒頭の厚生年金積立金の比率の問題があるのだろうと思うのですが、これは財政上の問題とか財源調整という問題はあるのかないのか。その辺をお聞きしたいのですが、共通していますので、ここでご質問します。

○相澤共済計理官 お答え申し上げます。

 国共済につきましては、被用者年金一元化の際の積立金の仕分けにおきまして、積立金の総額がほとんど厚生年金のほうに仕分けられております。原因としましては、今、手元に数字がありませんので正確なところは申し上げられませんが、国共済につきましては、比較的早い時期から受給者は多く発生して給付が行われてきたという状況でしたが、地共済及び私学共済につきましては、国共済に比べて、制度として若く、受給者の発生が遅いという状況でしたという違いがあるようです。その結果、国共済の積立金は少ないが、地共済及び私学共済は積立金が多く残っているという状況でございます。そうしたことなどから、旧3階に残る部分についての差が大きく違ってしまっていると考えられます。

 財政的に問題はないのかということでございますが、国共済につきましては、地共済と合算で財政運営しておりまして、旧3階につきましても合算で運営しております。そのための方方として、財政調整という仕組みがございます。以前の数理部会におきまして、国共済の旧3階の積立金につきまして、数年程度でほぼなくなってしまうのではないかということをご説明いたしましたが、なくなった後につきましては、財政調整の仕組みによって、地共済から国共済へ拠出金を受け入れ、それを財源として給付を行います。そうした仕組みとなっておりますので、積立金がなくなったからすぐに国共済の旧3階が払えなくなるというようなことではございません。

 今後、2階部分につきましては厚生年金全体の財政検証で財政を見ていくわけでございますが、旧3階につきましても、これは特に法令がなくて通達レベルでございますけれども、2階部分の財政検証を行うときに旧3階の財政状況もきちんと把握することになっております。一応法令上、給付財源が足りなくなる等、何らか不測の事態等が起きました場合には何らか措置をとるようにということが規定されておりますので、財政状況を見ながら検討していきたいと考えております。

○佐々木部会長代理 ということは、財政調整もあると考えていいわけですね。

○相澤共済計理官 はい。もちろん2階部分にも同様な規定がございますが、旧3階につきましては、積立金がなくなって給付財源が不足した場合に、不足分を補填するような財政調整がございます。

○佐々木部会長代理 それから、名称が違うのは何か意味があるのかなければいいです。2つの共済組合さんが経過的長期経理になっているのですが、私学共済さんは職域年金経理と、これは別に同じ内容と考えていいわけですね。名称が違っているので、何か差があるのかなということです。細かいことで恐縮です。

○佐藤私学共済室長 名称が異なっているだけで、内容は同じでございます。国共済・地共済は共済組合の形態をとっておりますが、私学の場合は日本私立学校振興・共済事業団が共済制度を管掌しており、私学助成などほかの事業も行っておりますので、特殊法人という形で勘定を立てて運営しているということです。

○佐々木部会長代理 ありがとうございます。

○菊池部会長 ただいまの最初の御質問に対して、特に私学共済さんとして何か追加で御説明はよろいしいですか。

○佐藤私学共済室長 はい。

○菊池部会長 わかりました。

 それでは、田中委員、お願いします。

○田中委員 1つだけ質問いたします。7ページの減額支給・増額支給ですが、減額というのは余り変化がないのですが、増額支給が5割、6割とふえているのですけれども、今回の一元化と何らかの関係があるのかということについて御質問したいと思います。

○佐藤私学共済室長 一元化とは直接関係ないと思います。私学の先生の場合に、先ほどの加入者の分布のところにもありましたが、割と高齢でも学校に勤務して加入者になっている方が多くて、65歳以上になってもまだ現役という方もいらっしゃいますので、そういう方が繰り下げて増額支給に動いているということだと思います。

○菊池部会長 駒村委員、お願いします。

○駒村委員 10ページです。ちょっと細かい数字の動きになるので教えていただきたいのですけれども、一元化前の新規裁定者の男性なのですが、加入期間の構成などによってこういうこともあるのかなとは思うのですけれども、26年度と27年度で11カ月加入期間が短くなっていて、金額が5,000円少なくなっている。これは随分大きな変化だなと思うのですけれども、この辺はどういうことが起きているのか、わかりますでしょうか。

○松澤数理統計室参事 こちらは前年度との比較がなかなか難しい内容でございまして、当年度の新規裁定者ということで、全く異なる方が毎年並んでくるということです。私学共済の場合は全体の集団が小さいものですから、人数が少ないということでかなり個々の方々の状況に左右されてしまうので上がったり下がったりすることが起き得るということで、たまたまこういう状況が起きたということが言えるかと思います。

○菊池部会長 駒村委員、よろしいですか。

○駒村委員 この前がわからないですから、どういうトレンドなのかなと。ほかのものを見ても一、二カ月ぐらいはぶれるものですけれども、確かに人数が少ないとこういうぶれも確率的には発生する可能性もあります。一方的にふえるわけではないということは承知していましたけれども、随分大きい変化だなと思ったので、何か特殊な年齢層だったのかなということが気になったので、お聞きしました。

○菊池部会長 翁委員、お願いします。

○翁委員 非常に細かいことで申しわけないのですけれども、3ページの職域年金経理の支出総額のその他というのは何の支出なのでしょうか。

○佐藤私学共済室長 ここのその他は、私学共済の場合に一元化前の掛金率がいわゆる1階から3階部分の保険料に相当しますけれども、一元化によって1・2階の給付になりますので、保険料率がそのままですと実質的に保険料が上がったような格好になってしまうのです。そのため私学共済では、法令上、積立金の中から3階部分に相当する保険料分を充当できる仕組みがあり、それによりまして、職域年金経理から厚生年金の経理へ平成27年度ですと約100億円近いお金を保険料相当分として繰り入れておりますので、その分の支出を記載しているということでございます。

○菊池部会長 ほかにはよろしいでしょうか。

 本日欠席の委員からの質問はいかがでしょう。

○真鍋首席年金数理官 御欠席の浅野委員から、25ページの財政再計算における将来見通しとの収支状況の比較で、実績と将来見通しの乖離の要因は何かといった御質問を承っております。

○松澤数理統計室参事 それでは、私のほうからお答えいたします。

25ページをご覧いただきますと、収支残の実績を将来見通しのケースEと比較しますと簿価で約400億円弱上回っているということになりますが、こちらの要因を分析いたしますと、収入の欄にございます運用収入、実績が413億、将来見通しが164億ということで、こちらでほぼ250億の差を埋めてしまうということで、こちらが主な要因になってございます。

 どうして運用収入でこれほど差が開いたか分析いたしますと、2つ理由がございまして、まず、運用収入のもととなります積立金の額が、見通し1兆8,000億円に対しまして、実績2兆1,000億円ということで、元本が大きかったということがまず1点。それから、運用利回りの設定が将来見通しですと1.9%という前提でございましたが、先ほど御説明いたしました実績のほうでは半期で1.5%と。こちらも単純に2倍することはできませんが、かなり利回りが上回っていて、運用がよかったということで、ほぼその差を満たしているという形になってございます。

 以上でございます。

○菊池部会長 ありがとうございます。

 それでは、よろしいでしょうか。以上で私立学校教職員共済制度の財政状況についての報告の聴取を終了いたします。御説明いただいた皆様には、お忙しい中、大変ありがとうございました。どうぞ、席のほうにお戻りください。

(文部科学省高等教育局私学部私学行政課私学共済室 佐藤室長、同 元平室長補佐、日本私立学校振興・共済事業団 松澤数理統計室参事、同 八田資産運用部長 関係者席へ移動)

○菊池部会長 それでは、以上をもちまして、平成27年度の財政状況についての報告の聴取が終了いたしました。

 事務局から何かございましたら、お願いいたします。

○真鍋首席年金数理官 前回の当部会におきまして、国民年金(基礎年金)のヒアリング時の委員からの御質問に対する説明者の回答に誤りがありましたので、事務局のほうでかわって説明いたします。

 前回の資料は、過去資料という薄いほうのファイルを見ていただきまして、これの資料2の9ページから14ページです。被保険者の分布の第1号被保険者と第3号被保険者の男女計、男性、女性別にあります。この資料の被保険者期間とはどういう意味かという御質問がございまして、その際、説明者から、第1号被保険者、第3号被保険者の期間には、納付された期間や一部納付された期間など将来の給付に反映する期間を含み、未納の期間は含まないという回答がありました。

 しかし、実際には、ここの注1に書いてありますように、被保険者期間は、第1号被保険者期間、第3号被保険者期間及び任意加入被保険者期間の合計であるということで、この被保険者期間には当然未納期間も含まれますので、かわって訂正申し上げます。

○菊池部会長 ということでございます。駒村委員からの御質問であったかと思います。

 それでは、この後の取り扱いですけれども、平成27年度につきましても、公的年金財政状況報告を取りまとめたいと思いますので、委員の皆様方にはどうぞよろしくお願いいたします。具体的な作業は、前回と同様、作業班で進めたいと思います。

 最後に、今後の日程等について、事務局から説明をお願いいたします。

○真鍋首席年金数理官 次回以降の日程につきましては、改めて御連絡申し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。

○菊池部会長 それでは、本日はこれまでにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。


(了)

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