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2024年2月22日 患者申出療養評価会議議事録

○日時
令和6年2月22日(木)16:00~
 
○場所
オンライン開催
 
○出席者
【構成員等】  
福井座長 五十嵐座長代理 天野構成員 磯部構成員 井上構成員 上村(尚)構成員
上村(夕)構成員 新谷構成員 辻構成員 寺田構成員 手良向構成員 直江構成員
成川構成員 松井構成員 山口構成員 山崎構成員 渡辺構成員
 
【事務局】
医療技術評価推進室長 医療課長補佐 先進・再生医療迅速評価専門官
研究開発政策課長 治験推進室長 研究開発政策課長補佐 治験推進室長補佐 他

 
○議題
1 患者申出療養の試験実施計画の変更について
 (患-1)(患-2)

2 患者申出療養の中間報告について
 (患-3)

3 その他



○議事
16:00開会
 
 
○福井座長
 定刻になりましたので、ただいまより、第48回「患者申出療養評価会議」を開催いたします。
 委員の先生方には、大変御多忙のところ、御出席いただき、本当にありがとうございます。
 最初に、先生方の出欠状況ですが、田島優子先生が御欠席となっております。その他の先生方は、全員御出席です。
 続きまして、資料の確認を事務局からお願いいたします。
○医療課長補佐
 本日もよろしくお願いいたします。事務局でございます。
 頭撮りについては、ここまでにさせていただきます。
 それでは、資料の確認をさせていただきます。
 議事次第とは別に、本日、3つの議題を御用意させていただきまして、「患-1」「患-2」「患-3」と、それぞれ縦置きの資料を御準備してございます。
 資料の確認は以上でございます。
 資料について、不足、誤り等がございましたら、事務局まで御連絡ください。
 今回の患者申出療養評価会議におきましては、対面とオンラインを組み合わせて開催させていただいております。先生方におかれましては、本日使用する資料一式を事前に送付させていただいております。申請書類等については、送付させていただいた資料を閲覧していただきます。発言者は、会議資料(公開資料)のページまたはタブレット資料(非公開資料)のページとあらかじめ御発言いただけますと、議事の進行上、助かりますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○福井座長
 資料等について、よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。
 それでは、今回、検討対象となります技術等に関しましては、事前に利益相反の確認をしております。その結果について、事務局から、報告をお願いします。
○医療課長補佐
 事務局でございます。
 それでは、今回、検討対象となる技術等に関しての利益相反について、御報告いたします。
 松井構成員より、「患-1」及び「患-3」について、御報告がありました。
 松井構成員におかれましては、自らが所属する保険医療機関からの届出に係る医療技術であることから、患者申出評価会議運営細則第4条の規定に基づき、当該技術に関する検討結果の取りまとめ及び事前評価には加わらないことになります。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。
○福井座長
 ありがとうございます。
 出席されている先生方におかれましては、このほか、利益相反はないということでよろしいでしょうか。
(構成員首肯)
○福井座長
 ありがとうございます。
 それでは、議題に入ります。議題1、事務局から「試験実施計画の変更について」の資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
 議題1です。事務局から、「患者申出療養に係る新規技術の科学的評価等について」の資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○医療課長補佐
 事務局でございます。
 本日、試験実施計画の変更について、2つ議題を提示させていただいておりまして、まずは、「患-1」から御説明さしあげます。
 患者申出療養の試験実施計画の変更について、申請医療機関としては、国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院。患者申出療養の名称としましては、遺伝子パネル検査等に基づく分子標的治療。適応症、試験の概要、実施期間、予定症例数については、資料にお示ししているとおりでございます。
 現在の登録状況(2024年1月30日現在)になりますと、症例数は1例となってございます。
 変更内容としては、マル1、カボザンチニブ(武田薬品工業株式会社)の医薬品追加。マル2、バレメトスタット(第一三共株式会社)の医薬品追加。
 変更申請する理由につきましては、マル1、マル2、いずれも、企業から医薬品を無償提供いただけることとなったためとなってございます。
 あと、補足となりますが、こちらについて御承認いただけた場合、投与医薬品につきましては、既に御承認いただいておりますイマチニブメシル酸塩、パゾパニブ塩酸塩、ルキソリチニブリン酸塩、トラメチニブ、アテゾリズマブというところが、既に、医薬品5コホートについて御承認いただいているものでございますので、医薬品コホートによる研究となるというところを申し述べさせていただきます。
 事務局からの説明、以上でございます。
○福井座長
 ありがとうございます。
 本患者申出療養の実施計画の変更については、この会議での判断が必要とのことです。何か御質問・御意見ございますでしょうか。
 よろしいですか。
 本年1月18日から始まった研究で、現在まで症例数は1例、そして、変更内容につきましては、医薬品が企業から無償提供いただけるということです。
 それでは、検討結果の取りまとめを行いたいと思います。
 恐れ入りますが、松井構成員におかれましては、御退出をお願いいたします。
(松井構成員退席)
○福井座長
 それでは、告示番号15の技術については、実施計画の変更を認めることとしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(構成員首肯)
○福井座長
 それでは、そのようにさせていただきます。
 松井構成員にお戻りいただいてよろしいでしょうか。
(松井構成員着席)
○福井座長
 それでは、「患-2」についての資料の説明を事務局からお願いいたします。
○医療課長補佐
 事務局でございます。
 続きまして、患者申出療養の試験実施計画の変更について、「患-2」の資料に沿って御説明さしあげます。
 申請医療機関は北海道大学病院。患者申出療養の名称は、ダブラフェニブ経口投与及びトラメチニブ経口投与の併用療法。適応症、試験の概要、実施期間、予定終了症例数については、お示ししているとおりです。
 現在の登録状況(2024年1月現在)ですが、標的病変がある患者さんが5例、標的病変のない患者さんが2例となってございます。
 変更内容になります。2ページ目にかかりますが、それぞれ内容ごとに変更内容と変更申請理由について御説明さしあげます。
 まずマル1、変更内容からになりますが、患者申出療養制度において使用する医薬品からダブラフェニブカプセルとトラメチニブ錠を除外(特定臨床研究としては、26kg以上の小児について保険診療でダブラフェニブカプセルとトラメチニブ錠の投与継続可能)。
 変更申請する理由ですが、2023年11月24日に、試験薬の一部であるダブラフェニブカプセルとトラメチニブ錠が、本試験の対象患者の一部(体重26kg以上の患者)に効能追加されたためとなります。
 変更内容のマル2でございますが、対象疾患に組織球症を追加。
 変更申請する理由でございますが、治療抵抗性の組織球症に対する治療選択は確立していないが、組織球症の代表的疾患である小児ランゲルハンス細胞組織球症の60%以上にBRAFV600E変異を認め、同変異を有する症例に対するダブラフェニブとトラメチニブ併用療法の有効性と安全性が報告されたため。なお、本疾患は造血器腫瘍に分類されるが、2023年11月のダブラフェニブカプセルとトラメチニブ錠の効能に追加された<固形腫瘍>に関する注意に、組織球症患者は本剤の投与対象になり得ることが記載されたとなってございます。
 続いて、変更内容のマル3、対象疾患から結腸・直腸がんを除外となりますが、変更申請する理由のマル3になります。結腸・直腸がんにつきましては、ダブラフェニブカプセルとトラメチニブ錠の効能である「進行・再発の固形腫瘍」から、結腸・直腸がんが除かれたためとなってございます。
 最後、変更内容のマル4でございます。資金源にクラウドファンディングによる研究費を追記。研究者へ配分される直接経費として約20,627,685円を獲得した。この中から約19,500,000円を患者負担軽減に用いる。これまで臨床研究支援費用の一部、及び輸入費用の一部・関税費用は患者に負担いただいていたが、全額研究費より支出する。
 なお、医師・看護師・薬剤師の人件費57,923円の患者負担には変更はない。以上により、患者自己負担額は611,956円(+薬剤輸入に係る費用の一部)から、57,923円に変更になる。
 変更申請する理由のマル4でございますが、薬剤輸入費用と臨床試験に係る費用(多施設で実施するための費用を含む)を補填するためのクラウドファンディングを実施し、資金を獲得したためとなってございます。
 また、本試験実施計画の変更に際しまして、事務局から申請医療機関に対して、確認・指摘事項と、それに対する回答を得ておりますので、別紙としてお示ししてございます。
 まず、問1につきましては、今、御紹介したところでございますが、補足でございますが、薬剤輸入に係る費用につきましては、患者により40~60万円かかっていたというところを御紹介いただいているところでございます。
 また、問2で、多施設共同研究へ変更する準備状況について御教示くださいという問いに対しての回答となりますが、2023年11月に、ダブラフェニブカプセルとトラメチニブ錠の効能追加が行われたため、研究計画の変更が完了し、多施設化に必要な資金が獲得できた2024年1月より、正式な施設追加の依頼を開始している状況。
 国立がん研究センター中央病院については、研究責任医師、分担医師、臨床試験支援担当者を設定いただいた。2月8日に、担当者にウェブ会議を行い、参加手続を開始した。
 また、そのほかの3施設より試験参加希望があり、施設追加の調整を予定しているという状況でございます。
 事務局の御説明は、以上でございます。
○福井座長
 ありがとうございます。
 ただいまの説明につきまして、御質問・御意見等ございますでしょうか。項目が複数になっておりますが、よろしいでしょうか。多施設共同研究への変更も、以前、御指摘いただいて、そのプロセスが進んでいるという、このようなお話です。効能の追加とか削除の案件でもあります。
 よろしいですか。
 それでは、この実施計画の変更について、結果の取りまとめを行いたいと思いますが、実施計画の変更を認めることとしてよろしいでしょうか。
(構成員首肯)
○福井座長
 ありがとうございます。
 それでは、そのようにさせていただきます。
 次に、議題2の「患者申出療養の中間報告について」でございます。資料が提出されておりますので、事務局から説明をお願いいたします。
○医療課長補佐
 事務局でございます。
 続いて、「患-3」の「患者申出療養の中間報告について」を御紹介させていただきます。
 1.「背景」となります。患者申出療養「マルチプレックス遺伝子パネル検査による遺伝子プロファイリングに基づく分子標的治療」につきましては、研究実施計画書の規定に基づきまして、医薬品コホートごとに中間解析を実施し、その結果に応じてコホートごとの有効中止や無効中止についての要否を検討することとされてございます。基本的には、15例集積された段階での中間解析となってございます。
 2.「報告の概要」でございます。以下の医薬品について中間解析を実施したところ、無効中止の要否を検討する閾値を下回った場合に該当したとの報告がございました。医薬品としましては、グリベック錠、ベージニオ錠、ゼジューラ錠でございます。
 上記の医薬品のうち、別紙の見解に基づき、グリベック錠及びベージニオ錠については新規患者登録を終了し、今後、追跡を行った上で統計解析を実施し、また、ゼジューラ錠については、新規患者登録を継続する予定というところになってございます。
 3.「今後の対応について」。中間解析の結果に基づき、グリベック錠及びベージニオ錠については、新規患者登録を終了し、今後、追跡を行った上で、統計解析を実施する。また、ゼジューラ錠については、新規患者登録を継続することとしてよいか、御確認いただきたいというところになります。
 別紙につきましては、国立がん研究センター中央病院から、中間解析の結果についての詳細をお示ししているところでございます。
 なお、グリベック錠・ベージニオ錠について、新規患者登録を終了する場合におきましても、継続治療されている患者さんについては、その投与を継続する予定でございます。
 もう一つ、非公開資料につきましては、グリベック錠・ベージニオ錠・ゼジューラ錠、それぞれの中間解析結果の詳細をお示ししているところでございますので、こちらについても、御確認いただきながら、御審議いただければと思います。
 事務局からの説明は、以上でございます。
○福井座長
 ありがとうございます。
 ただいまの説明につきまして、御質問・御意見ございましたら、よろしくお願いいたします。
 ゼジューラ錠につきましては、一部の症例で奏功しており、懸念するべき有害事象は発生していないため、新規患者の登録は継続するということでございます。
 よろしいでしょうか。
 直江先生、どうぞ。
○直江構成員
 2点あるのですけれども、無効中止になったグリベック錠とページニオ錠は、大変残念ですけれども、無効の理由も含めて解析していただいて、しかるべきときに、きちんと発表していただきたいなというのが1点目でございます。
 それから、2点目は、たしかグリベック錠だったかな、小児、AYAの患者申出療養にも入っていたかと思うのですが、そちらに対する影響はございますでしょうか。
 この2点です。お願いします。
○福井座長
 事務局からお願いします。
○医療課長補佐
 事務局でございます。
 まず、1つ目の御意見でありますが、グリベック錠・ベージニオ錠についての解析結果について、しかるべきときの発表につきましては、どのような手続が可能かというところは、これは、NCCとも、よく相談しながら検討してまいりたいと思っております。
 2つ目の御質問のところで、グリベック錠でございますが、先ほど御紹介さしあげたとおり、小児・AYAがんのパートナー試験については、今は対象医薬品となっているところでございます。
 こちらにつきましては、具体的な見解が示されているわけではないところではございますが、事務局あるいは試験というところになりますと、対象患者が違うというところもございますので、そこは、データに応じて検討されるものではないかと考えているところでございます。
 いずれにせよ、先生の御指摘はお伝えさせていただいた上で、しかるべき検討というか、少なくとも適切な進捗管理というところを行っていただくよう、国がんのほうにはお伝えしたいと思っております。ありがとうございます。
○直江構成員
 ありがとうございました。
○福井座長
 ありがとうございます。
 そのほか、いかがでしょうか。
 よろしいですか。
 それでは、検討結果の取りまとめを行いたいと思います。
 恐れ入りますが、松井構成員におかれましては、御退出をお願いいたします。
(松井構成員退席)
○福井座長
 それでは、今、検討していただきました、告示番号5の技術について、申請医療機関の提案のとおり、新規患者登録の取扱いを認めることとしたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。
(構成員首肯)
○福井座長
 それでは、そのようにさせていただきます。
 松井構成員にお戻りいただきますようお願いいたします。
(松井構成員着席)
○福井座長
 次の議題が、「その他」となっております。
 事務局から何かありますでしょうか。
○医療課長補佐
 ありがとうございます。
 事務局からは、特に御説明ありません。
○福井座長
 構成員の先生方から、何か御発言ございますでしょうか。
 天野構成員、どうぞ。
○天野構成員
 ありがとうございます。
 本日の議題には直接関係ないのですが、本日の2件目の議題で、クラウドファンディングで研究資金を獲得されている事例があったかと思います。クラウドファンディングで研究資金を獲得されること自体は、公的な研究費が減少している中で、新しい研究資金源ということで非常に有望だと思います。それ自体はもちろん否定されるものではないですし、ぜひ進めていただきたいとは思っているのですが、一方で、例えば公的研究費が入ることによって研究を行われているような研究ですと、一定程度の外部の審査の目が入って、研究の質が担保されているという面があるのですが、クラウドファンディングですと、一般の方は、例えばがんの研究に資する研究だということであれば、その研究の質の評価は当然できないわけで、クラウドファンディングをすると、これはいいことでもあるのですけれども、かなりお金が集まりやすい状況があります。
 そうなってくると、研究の質が必ずしも十分担保されてないような研究に、クラウドファンディングを通じてかなり多額の資金が入って、研究を行ってしまうということが、果たして、本当に患者さんのためであるとか、医療の進歩にとっていいことであるのかという議論が必要だと考えていて、これは、本日の患者申出療養会議でどうこうしてほしいという議題ではないのですが、クラウドファンディングで研究資金が集まること自体は、大切なことですけれども、研究の質を評価するような仕組みがあるべきではないかということをかねがね感じているので、あえて発言させていただいた次第です。
 以上です。
○福井座長
 ありがとうございます。
 何か仕組みが考えられますでしょうか。
○医療課長補佐
 事務局でございます。
 患者申出療養評価制度につきましては、基本的には、未承認薬あるいは適応外薬等の医療機器・医薬品を使うというところが、基本、想定されているところでございますので、そういったものにつきましては、基本的に、特定臨床研究の制度の中ということですので、臨床研究委員会の審査、また、この患者申出療養評価会議の審査を踏まえて、承認されるというところで、研究の質を担保しているというところではないかと考えているところでございます。
○福井座長
 一般的には、研究の質につきましては、研究を行う施設での倫理審査などを含めて研究の第三者評価をきちんと行った上で、やってもらうことに、現在のところはなっておりますでしょうか。
 研究開発政策課長からお願いします。
○研究開発政策課長
 クラウドファンディングの件がありましたので、研究開発政策課からお答えさせていただきたいと思います。
 天野構成員のおっしゃられました、一般の方々からのクラウドファンディングを募る行為の中で、その研究の質をどのように担保した上でお示ししていくのかというのが、1つ御提案があった事項かなと思っております。
 御承知のとおり、研究資金は、公的資金のほかに、それぞれの医療機関で募っている寄附金、その他事業収入等を使いながら、いろいろな研究がされているところでありますので、その中の1つの方式として、こういった新たな研究資金の獲得方法が、今後、一つの手段として出てきたのかなと思っております。
 我々、臨床研究の質を担保する担当といたしましても、今日、天野構成員からいただきました御指摘もしっかりと課題として受け止めさせていだきまして、今後、どういった方策があり得るのかという点については、また、我々の場で検討をさせていただきたいと思っております。
 以上であります。
○福井座長
 ありがとうございます。
 よろしいでしょうか。
 それでは、山口先生どうぞ。
○山口構成員
 天野構成員と関連した質問をしようと思います。今回のクラウドファンディングで資金が得られましたと、きちんと報告されて、しかも、患者負担を減らすという方向で、とてもいい事例だと思います。
 問題は、クラウドファンディングで得ているのに、報告してないとか、報告しても、その使い道に関しては、全く何も情報がないというようなことがあるのかどうか、その辺り、実情が分かっていましたら、お教えていただきたいのです。
○福井座長
 事務局から。
○医療課長補佐
 山口先生、ありがとうございます。
 御指摘の点、正直、我々としてもちょっと関心事項がありまして、精査をさせていただいたところでございますが、少なくともこの患者申出療養評価制度の中では、実施計画の中に患者申出に係る費用というところを位置づけてございまして、事務局費用また保険診療に係る費用、また、保険外併用に係る費用として、患者負担というところが計画の中でも位置づけられていまして、その詳細というところも、しっかり記載することになってございます。
 今回のように、クラウドファンディングによる費用によって、患者自己負担とか患者申出療養に係る費用が変更される場合につきましては、研究計画としての変更が必要になってきますので、そういった場合につきましては、今回のように、研究計画の変更として、医療課に御報告がなされて、この会議で審議をされて、その承認を得る必要があるという手続を踏むことが必要となってくるところでございます。
 以上でございます。
○山口構成員
 多分、クラウドファンディングに参加した人は、こういう形で報告されて、きちんと使われていることを知ったら、とても喜ぶと思います。
 問題は、そういうことを報告せず、別な使い方をしている場合は困るなというのが私の感想です。
 ありがとうございました。
○福井座長
 ありがとうございます。
 それでは、研究開発政策課長から。
○研究開発政策課長
 ありがとうございます。
 先ほどの天野構成員との関連かと思います。恐らく、それぞれの研究事業につきましては、特定臨床研究として必要な審査を受けた上で、その研究資金源も含めた審査を受けた上での実施と理解をしております。
 山口構成員からいただきました、それをいただいた一般の国民の方々に、この成果、これをどういうふうに公表していくのか。これは一般論で申し上げますと、資金を得た機関が、この成果をきちんと公表していくのは当然のことかと思います。それを、我々のような臨床研究の仕組みの中で、どうやって位置づけられるのかにつきましては、先ほど、天野構成員が御指摘のあった点も踏まえて、我々の立場といたしましても、検討課題として受け止めさせていただきたいと思っております。
 以上であります。
○福井座長
 ありがとうございます。
 松井構成員、どうぞ。
○松井構成員
 確認したいのですけれども、クラウドファンディングと言ったときに、それは、全てが個人からというのが分かるものなのでしょうか。そこに、企業とか製薬会社が資金を充てるという形があり得るような気がするのですけれども、明確にそれが分かる、しかも、それが、利益相反があるとか、そういうことを確認できるような手段があるのでしょうか。
○福井座長
 今回のケースでは、そういう報告をいただいておりますか。企業からなのか、個人からなのかということについて。
 治験推進室長から。
○治験推進室長
 治験推進室長の飯村です。
 こちらの患者申出療養は特定臨床研究になりますので、COIの管理が求められます。企業が、いわゆる研究者に研究資金を提供する場合には、いかなる形態であっても、COIとして申告する義務がございますし、製薬協の自主ルールに基づいて金額も公開することになっておりますので、しっかりとCOIの管理はなされることになります。
○福井座長
 松井先生、よろしいでしょうか。
○松井構成員
 それは、特定臨床研究で、その審査を、研究が始まった後に、クラウドファンディングをしました、クラウドファンディングをやっていますという部分の報告だけで済みかねない気もするのですよね。普通のCOI管理のときは、企業からの資金が入っているかとかという感じですけれども、クラウドファンディングで、何か一般で集めていますということだったら、何か見逃されているような気がするのですけれども、特定臨床研究の審査の際に、クラウドファンディングの寄附者が誰であるかということを、いちいち全部個別の名前、リストを出して、それが、特定臨床研究審査委員会できちんと審査されている。あるいは、利益相反管理で、それがきちんと審査されているかということを、それを担保する必要があると思うのですけれども、それが各中核内で全てされているという理解でよろしいですか。
○福井座長
 いかがでしょうか。
○治験推進室長
 治験推進室長の飯村でございます。
 今回の事案では、きちんと管理されているかというのは、私どもは、現時点では承知しておりませんけれども、仮に、企業が資金提供しているという可能性があるのであれば、そこはしっかりCRBとして、COIを管理いただく必要がありますので、今回の申請に関しましては、企業からの資金提供の可能性があることを十分認識した上で、そこはきちんと把握した上で、COIの管理を徹底するようにということは申し伝えたいと思います。
○福井座長
 新しいテーマですので、御指摘いただいた点について、これから詰めていくことになると思います。
 辻構成員、どうぞ。
○辻構成員
 ありがとうございます。
 御参考までですけれども、こちらのほうは、クラウドファンディングREADYFORで、私、調べましたら、対象がございまして、法人・個人、何人受け付けたかという資料は出ているようでございます。
 ちなみに、法人ですと、100万円が1つ、50万円が3つ、10万円が10社で公開されているようでございます。御参考まで。
 以上です。
○福井座長
 ありがとうございます。
 よろしいでしょうか。
 ほかにはいかがでしょうか。
 よろしいですか。
 もし、ほかにないようでしたら、クラウドファンディングにつきましては、また、いろいろテーマを詰めていっていただくことにしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
 それでは、次回の開催につきまして、事務局から説明をお願いいたします。
○医療課長補佐
 事務局でございます。
 次回は、日程調整の上、また、後日連絡させていただきます。
○福井座長
 ありがとうございます。
 それでは、第48回「患者申出療養評価会議」をこれで終了といたします。
 本日はお忙しい中、ありがとうございました。
 以上でございます。
 

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