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2016年7月26日 平成28年第4回目安に関する小委員会 議事録

労働基準局

○日時

平成28年7月26日(火)
15:00〜24:10


○場所

中野サンプラザ エトワールルーム(15階)


○出席者

【公益委員】

仁田会長、戎野委員、鹿住委員、中窪委員

【労働者委員】

須田委員、冨田委員、萩原委員、松井委員

【使用者委員】

小林委員、高橋委員、横山委員、渡辺委員

【事務局】

藤澤大臣官房審議官、増田賃金課長、川田代主任中央賃金指導官
伊勢中央賃金指導官、由井賃金課長補佐、大野賃金課長補佐、成川賃金政策専門官

○議題

平成28年度地域別最低賃金額改定の目安について

○議事

(第1回全体会議)


○仁田委員長
 ただ今から第4回目安に関する小委員会を開催いたします。
 さて、前回の小委員会においては、目安を取りまとめるべく努力したところですが、労使の見解に隔たりが大きく、今回に持ち越したところです。労使双方におかれては、本日の議論も踏まえ、目安を取りまとめるという観点から、再考をお願いしております。
 本日は是非、目安を取りまとめたいと思っておりますので、労使の一層の歩み寄りをお願いいたします。では、労使双方から、検討の結果、主張に追加等があればお願いいたします。まず、労働者側からお願いいたします。


○須田委員
 特にございません。


○仁田委員長
 それでは、使用者側はいかがでしょうか。


○小林委員
 特にございません。


○仁田委員長
 労使の御意見は変わっておりませんので、全体会議で詰めるのは難しいと思います。我々も少し考えてみたいと思いますので、一旦終えましょう。


(第2回全体会議)


○仁田会長
 ただ今から第2回全体会議を始めさせていただきます。お手元に公益委員見解を配布しておりますので、事務局から読み上げてもらいます。よろしくお願いします。


○伊㔟中央賃金指導官
 朗読します。
 1 平成28年度地域別最低賃金額改定の引上げ額の目安は、次の表に掲げる金額とする。平成28年度地域別最低賃金額改定の引上げ額の目安。
 ランクA、都道府県、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪。金額25円。ランクB、都道府県、茨城、栃木、埼玉、富山、長野、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、広島。金額24円。ランクC、都道府県、北海道、宮城、群馬、新潟、石川、福井、山梨、岐阜、奈良、和歌山、岡山、山口、香川、福岡。金額22円。ランクD、都道府県、青森、岩手、秋田、山形、福島、鳥取、島根、徳島、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄。金額21円。
 2(1)目安小委員会は、今年度の目安審議に当たって、平成23年2月10日に中央最低賃金審議会において了承された「中央最低賃金審議会目安制度の在り方に関する全員協議会報告」の4(2)で合意された今後の目安審議の在り方を踏まえ、特に地方最低賃金審議会における合理的な自主性発揮が確保できるよう整備充実に努めてきた資料を基にするとともに、「ニッポン一億総活躍プラン(平成28年6月2日閣議決定)、経済財政運営と改革の基本方針2016(同日閣議決定)及び日本再興戦略2016(同日閣議決定)に配意した」調査審議が求められたことに特段の配慮をした上で、地域別最低賃金の最高額に対する最低額の比率が低下してきたこと、影響率が高まる傾向にあること等、諸般の事情を総合的に勘案して審議してきたところである。
 目安小委員会の公益委員としては、地方最低賃金審議会においては、地域別最低賃金の審議に際し、目安を十分に参酌することを強く期待する。
 (2)生活保護水準と最低賃金との比較では、前年に引き続き乖離が生じていないことが確認された。
なお、来年度以降の目安審議においても、最低賃金法(昭和34年法律第137号)第9条第3項に基づき、引き続き、その時点における最新のデータに基づいて生活保護水準と最低賃金との比較を行い、乖離が生じていないか確認することが適当と考える。
 (3)目安小委員会の公益委員としては、中央最低賃金審議会が今年度の地方最低賃金審議会の審議の結果を重大な関心をもって見守ることを要望する。
 以上です。


○仁田委員長
 ありがとうございました。公益委員としましては、これを中央最低賃金審議会に示したいと考えておりますが、よろしいでしょうか。


(異議なし)


○仁田委員長
 それでは、目安に関する小委員会報告を取りまとめたいと思いますので、配布をお願いします。それでは読上げをお願いします。


○伊㔟中央賃金指導官
 朗読します。中央最低賃金審議会目安に関する小委員会報告(案)。平成28年7月26日。
 1 はじめに。平成28年度の地域別最低賃金額改定の目安については、累次にわたり会議を開催し、目安額の根拠等についてそれぞれ真摯な議論が展開されるなど、十分審議を尽くしたところである。
 2 労働者側見解。労働者側委員は、最低賃金の水準が最低賃金法(昭和34年法律第137号)第一条に規定する法の目的を満たしているかどうかという観点から議論することが必要であると述べ、賃金改定状況調査の第4表に基づく最低賃金の引上げ幅の議論のみならず、最低賃金のあるべき水準を重視した議論が必要であると主張した。
 また、目安制度の目的が、地方最低賃金審議会が地域別最低賃金を決定する際の基本的事項や賃金水準の全国的整合性を図ることであること等を踏まえれば、地域間格差を拡大する目安を示すことは不適当であり、その縮減を図ることが重要であると主張した。
 さらに、生産年齢人口の減少など人口動態の変動を踏まえた上で、労働生産性を高めつつ、労働の質や量の変化に応じて最低賃金水準を引き上げることが重要であると主張した。
 また、家族の生活に必要な賃金水準を確保するとともに、所得格差に歯止めをかける観点からは、現在の地域別最低賃金の水準は不十分であり、特に地域における労働者の生計費と賃金を重視しつつ、雇用戦略対話の全国で最低でも800円、全国平均1,000円という目標到達へ向け、早期にその道筋を示す目安額とすべきであると主張した。
 労働者側委員としては、上記主張が十分に考慮されずに取りまとめられた下記1の公益委員見解については、不満の意を表明した。
 3 使用者側見解。使用者側委員は、わが国の景気は緩やかな回復基調にあるものの、国内総生産(GDP)の約6割を占める個人消費は伸び悩むとともに、為替は円高傾向にあり、イギリスのEU離脱問題などによって、世界経済の不透明感が一層増している中、テロへの世界的な不安などと相まって、日本経済の先行きに関する懸念は高まっていると主張した。また、中小企業については、倒産件数は減少しているものの、企業数は、2009年の420万から2014年には381万社に減少するなど廃業は依然として多く、人手不足や事業継承の問題も深刻化しており、総じて厳しい経営状況にあると主張した。
 また、使用者側委員としては、近年の最低賃金が、景気や経営の実態とは関係なく、いわゆる「時々の事情」によって大幅な引き上げが行われ続けてきたとの認識を示し、地域別最低賃金の近傍で働く労働者が増加している中で、中小零細企業の経営体質を強化する支援策が拡充されることなく、最低賃金を大幅に引き上げることへの懸念を表明した。
 また、「ニッポン一億総活躍プラン」(平成28年6月2日閣議決定)における最低賃金に関する記載については、最低賃金を毎年自動的に3%引き上げることを意味するのではなく、名目GDP成長率が3%を下回る場合は、当該経済状況に配慮し、最低賃金の引上げを抑えるものであるとの認識を示すとともに、「ニッポン一億総活躍プラン」の検討をはじめた昨年秋と比べて、我が国経済の状況や、中小企業を巡る経営状況が悪化している点を考慮すべきことを主張した。
 使用者側委員としては、中小企業、小規模事業者全体の生産性向上が達成されておらず、政府の支援施策も不十分である中で、各種統計データに基づかずに、引上げの具体的な根拠が説明できない目安を示すことになれば、地方での審議において大きな混乱を招くことになると主張した。
 その上で、今年度の最低賃金の決定にあたっては、最低賃金法の原則である、地域における労働者の生計費、賃金及び通常の事業の賃金支払能力の3要素に基づき、最低賃金引上げの前提条件である名目GDP成長率、中小企業や小規模事業者の生産性向上に向けた支援の状況、取引条件の改善等に関する状況を踏まえながら、各種統計データ、特に、中小零細企業の賃金引上げの実態を示す賃金改定状況調査結果の第4表のデータを重視した議論を行うべきであると主張した。
 使用者側委員としては、上記主張が十分に考慮されずに下記1の公益委員見解が取りまとめられることについて、不満の意を表明した。
 4 意見の不一致。本小委員会(以下「目安小委員会」という。)としては、これらの意見を踏まえ目安を取りまとめるべく努めたところであるが、労使の意見の隔たりが大きく、遺憾ながら目安を定めるに至らなかった。
 5 公益委員見解及びその取扱い。公益委員としては、今年度の目安審議については、平成23年2月10日に中央最低賃金審議会において了承された「中央最低賃金審議会目安制度の在り方に関する全員協議会報告」の4(2)で合意された今後の目安審議の在り方を踏まえ、加えて、「ニッポン一億総活躍プラン」、「経済財政運営と改革の基本方針2016」(平成28年6月2日閣議決定)及び「日本再興戦略2016」(同日閣議決定)に配意し、諸般の事情を総合的に勘案し、下記1のとおり公益委員の見解を取りまとめたものである。
 目安小委員会としては、地方最低賃金審議会における円滑な審議に資するため、これを公益委員見解として地方最低賃金審議会に示すよう総会に報告することとした。
 また、地方最低賃金審議会の自主性発揮及び審議の際の留意点に関し、下記2のとおり示し、併せて総会に報告することとした。
 さらに、政府において、中小企業・小規模事業者の生産性向上等のための支援や、取引条件の改善等に引き続き取り組むことを強く要望する。
 また、行政機関が民間企業に業務委託を行っている場合に、年度途中の最低賃金額改定によって当該業務委託先における最低賃金の履行確保に支障が生じることがないよう、発注時における特段の配慮を要望する。
 以下は、公益委員見解と同様のため、省略させていただきます。


○仁田委員長
 ありがとうございました。ただいまの内容を小委員会報告として取りまとめようと思いますが、よろしいでしょうか。


(異議なし)


○仁田委員長
 これに加えまして、地方最低賃金審議会に対して、今回の目安の考え方について、丁寧に説明すべきとの意見を踏まえ、公益見解の考え方についての補足説明を委員長として地方最低賃金審議会に伝えることを考えたいと思います。これについても、特段ご意見はございませんでしょうか。


(異議なし)


○仁田委員長
 それでは、28日の審議会で私からこの小委員会報告を行うこととしたいと思います。その際、補足説明を地方最低賃金審議会にお伝えすることについても報告したいと思います。
 また、本日審議に用いた資料は地方最低賃金審議会で活用できるよう、事務局から送付をお願いいたします。以上ですが、労使の皆様から改めて御意見があればお伺いしますが、よろしいでしょうか。


○渡辺委員
 商工会議所から、最後に1点、要望でございますが、今回、給与支払能力の実態を超えて、大幅に最低賃金を引き上げるにあたって、政府の全面的な支援をお願いしたいと思います。厚生労働省においては、塩崎大臣から諮問の際に、助成金の棚卸しをすると発言されていました。助成金の配分、事業内容の見直しをしていただき、最低賃金引き上げを行う、中小・小規模事業者への支援を重点的に行うことを強く要望いたします。以上です。


○仁田委員長
 ありがとうございました。この点については十分配慮をするよう私からもお願い申し上げます。
 それでは、以上をもちまして、本日の小委員会を終了いたします。議事録の署名については、冨田委員と渡辺委員にお願いいたします。
 なお、小委員会報告は、審議会の前ですが、審議会で了承を得るという手続を前提に、マスコミに公表したいと思いますが、よろしいでしょうか。


(異議なし)


○仁田委員長
 それでは、そのようにさせていただきます。長時間御審議いただき、大変お疲れ様でした。ありがとうございました。


(了)
<照会先>

労働基準局賃金課
最低賃金係(内線:5532)

代表: 03-5253-1111

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