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2017年1月18日 第4回生活保護受給者の健康管理支援等に関する検討会 議事録

社会・援護局

○日時

平成29年1月18日(水)15:00〜17:00


○場所

航空会館 703会議室


○出席者

尾形 裕也 (座長)
小田 真智子 (委員)
小枝 恵美子 (委員)
津下 一代 (委員)
中板 育美 (委員)
松本 吉郎 (委員)
吉田 澄人 (参考人)
(岡山 明(委員)は欠席)
(藤内 修二(委員)は欠席)

○議題

・第3回検討会における指摘事項について
・生活保護受給者の医療・健診データ等の情報基盤の構築について
・子どもへの健康支援について

○議事

(挨拶)

○尾形座長 それでは、ただいまから「第4回生活保護受給者の健康管理支援等に関する検討会」を開催いたします。

 初めに、本日の委員の出欠状況について、事務局のほうからお願いします。

 

○生沼保護課長補佐 本日の委員の御出席でございますが、岡山委員、藤内委員より御欠席の御連絡をいただいております。

 また、これまで日本医師会常任理事の松本純一様に御出席をいただいていたところでございますが、本日より、同じく日本医師会常任理事の松本吉郎様に委員に御就任いただくことになりました。

 今回、松本委員からは「健診データ標準化に関する日本医師会の取組みについて」プレゼンテーションいただきます。

 また、参考人として日本医師会総合政策研究機構研究部統括部長補佐の吉田様に御出席をいただいており、発表いただくとともに、議論に参加していただきたいと考えております。

 

○尾形座長 ただいま事務局のほうから説明があったとおり、本日は、吉田参考人に議論に参加していただくということでございますが、よろしいでしょうか。


(「異議なし」と声あり)

 

○尾形座長 それでは、そのように取り計らわせていただきます。

 それでは、本日の議事に入りたいと思います。

 まず、事務局から配付資料について御説明をお願いします。

(議事)

 

○市川保護課医療専門官 事務局より資料1について御説明差し上げます。

 資料1に関しては、第3回検討会における委員からの御意見でございます。特に宿題事項はございませんでしたので、御意見をまとめさせていただいております。

 簡単に御説明させていただきますと、【業務委託】については、事業委託する場合はどういう事項に配慮すべきか目的を明確にすべきであるとか、【連携】に係りましては、かかりつけ医との連携のもとに対応する必要があるであるとか、その他【アセスメント・対象者の絞り込み方法】は、システマチックに対象者を絞り込む必要があるといったことが書かれております。また【データの管理方法】としては、記録ファイルの整備が必要である。【介入の効果の検証や評価】に関しても、さまざまな御意見をいただいております。

 資料1については、以上となります。


○尾形座長 ありがとうございました。

 資料1はよろしいでしょうか。また何かありましたら事務局のほうに言っていただくとして、先へ進みたいと思います。

 続きまして、資料2でございますが、これに関連しまして、まず、松本委員と吉田参考人から机上配付資料について御説明をいただければと思います。どうぞよろしくお願いします。


○松本委員 ありがとうございます。

我が国における健診データの活用の課題というのはたくさんあると思いますけれども、日本医師会では以前より健診標準フォーマットのデータを一元管理するシステムを策定しております。その運用によって組織横断型の健診データ標準仕様を策定して、組織・団体間の連携が可能なデータ構築を目指しておりますので、きょうは、それにつきまして、日医総研の吉田統括部長補佐のほうからプレゼンテーションをさせていただきますので、よろしくお願いします。


○吉田統括部長補佐 初めて出席させていただきます。貴重なお時間の中で、私どもの現在進めております健診データの標準化の作業・取り組みにつきまして、本日、若干でございますが、御説明をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、横のパワーポイントの資料の2ページ目でございますが、これはもう御案内のとおり、我が国のさまざまな健診制度がいろいろな複数の保険、複数の法律あるいは制度の中で進んでいるというところでございます。

 特に乳幼児の健診から学校健診、この辺のお子様の健診につきましては、なかなかそのデータを集積して活用していくというところはこれまでなされていなかったわけでございますが、私ども日本医師会といたしましては、生涯を通じた個人の方の健診データを統一管理していきたいということで、乳幼児健診から後期高齢者の健診に至るまでのきちんと一元化されたフォーマットをつくり、これに格納して運用していくことで、国民の健康寿命の延伸に情報分析を含めて活用していただきたいということで健診の標準化を進めているわけでございます。

 3ページ目でございますが、現在、御案内のとおり、特定健診の制度につきましては、ナショナルデータベースのほうにデータが格納されているわけでございます。このナショナルデータベースにおけます特に特定健診のデータにつきましては、上から2つ目の赤い箱で「NDB」と書かせていただきました。

 特にこの検査の中身でございますが、検査の名称があり、測定分類といたしまして「JLAC10コード」というコード体系が格納されております。また、検査の値と単位と、それに加えまして国が定めておりますメタボの判定基準といったものがデータについているということでございます。

 一つ一つの検査項目につきましては、そもそも臨床検査センターなどで使われている検査基準範囲でありますとか、あるいはもう少し厳密な測定法、このようなことも臨床検査側のほうではデータとして持っているわけでございますが、健診施設あるいは医療施設を通ることでそういうデータが削除されていくということでございますので、私どもといたしまして、一番下の箱にございますような、特に施設の使っている基準範囲であります乳幼児健診とか、血液検査などに附属している情報もひもづけをした状態で広く検査のデータを格納するのがよろしいのではないのかということで、一番下の箱に書かせていただきましたとおり、これは標準フォーマットの項目の範囲にもよるわけでございますが、基本的にナショナルデータベースで格納されている検査データに加えまして、広く対策型健診などの検査データについても管理することが可能になると考えているところでございます。

 4ページでございますが、現在、医療情報の収集等におきましては、医療等IDというものの議論が進んでいるわけでございますが、医療等IDにつきましては、基本的には名寄せの部分の仕組みでございまして、名寄せをされて集まっていく医療情報、特に今、私どもは健診情報でやっておりますが、その健診情報自体も一元化されたデータでなければいけないだろうということで、一人一人の受診者の方の検査データの中身を標準仕様を用いて一元管理できるようなデータの構築を目指しているところでございます。

 5ページでございますが、私どもの開発いたしました健診標準フォーマットで管理できる健診の種類でございます。

 特定健診は言うまでもございませんが、事業者が実施をしております一般定期健康診断、この中には、例えば、入社時健診でありますとか、渡航前健診とか、いろいろあるわけでございます。また、一部事業者の中では特殊健康診断といったこともやられております。この特殊健康診断については、鋭意、現在、項目について拡張をしていくということで、最初は10項目とか30項目とか、そういうレベルで始めているところでございます。

 対策型のがん検診、また、対策型ではないと言われている任意型のがん検診、特に腫瘍マーカーなどの血液検査でございますが、こういったものも取り入れております。

 また、人間ドック、これは基本的に日本人間ドック学会、あるいは総合健診医学会といった団体で広く使われております人間ドックの項目でございます。

 先ほども御案内させていただきました乳幼児健診と児童生徒健診、この辺につきましては、健診のデータフォーマット自体はそれほど難しい内容ではございませんが、ただ、格納しているデータの所有者の皆様が通常の健診とは全く違うというところがございますので、データを収集して一元管理していくというところでいきますと、現在の標準フォーマットというものをつくればいいというわけではございませんで、そのデータの保管と管理をどうしていくかということが一つ重要な観点になっていくのではないかなと思っております。

 6ページでございますが、私どもの健診標準フォーマットで具体的にどのようにデータを動かしていくのだということでございますが、このページの一番左、外に「健診CSVデータ」というのがございます。これは一つ一つの医療機関や健診機関が、例えば、帳票を打ち出したり、あるいは特定健診向けにデータをつくったりするところで、大もとのデータを持っている健診のデータでございます。ですから、各健診システムの開発会社がつくったシステムの中に入っている健診データとお考えいただければ結構でございます。

 ちょっと前後しますが、7ページの4でございますように、現在、健診機関の中で変換をさせていただこうということで、ハードディスクを提供させていただいて、このハードディスクの中に6ページにございます標準変換ツール1と2といったものが入っているとお考えいただければよろしいかと思います。

 これをつなぐことで、まず標準変換ツール1を用いまして、検診機関がシステムで持っておりますCSVデータの変換をしていただく。そういたしますと、私どもが定めた約三百数十項目の並びに全て変換していきます。ここで一通りの一元化されたデータの並びとなるわけでございます。

 したがいまして、この状態で、一番上のグレーの矢印のところからでございますが、CSVのファイルのままでも、例えば、事業者への健診データの提供だとか、そういうことにも御活用いただけるのではなかろうかなと思っております。

 例えば、右側のように、CSVファイルのままデータを出すということでございますと、事業者の皆様がそれぞれこの状態のまま医療保険者様のほうにデータ提供いただければ、そもそも左側の健診機関の中で一元データになっておりますので、そのままの状態で事業主にデータを提供いただき、事業主様のほうは、特定健診対象であれば医療保険者様のほうにそのままデータを提供していただく。医療保険者のほうからすれば、同じフォーマットでどこからでも集まってくるという形でございます。

 真ん中のHL7の変換、あるいは下のArchetypeの変換、こういったものは、現在、国のほうでもいろいろなデータ収集の取り組みがなされているところでございますので、基本的にそれらのものにも変換をさせることができるということでございますので、特に国のデータ収集事業等々について、真ん中のHL7でありますとか、あるいは下のISO13606への変換というのは、私どものツールの中にも格納していくというところでございます。

 先ほど御案内申し上げました7ページは、実際に各施設、これはまず医師会の共同利用施設、特に医師会病院でありますとか、そういった施設で平成25年度のデータの変換を少し進めていただきましたので、そちらの皆様向けに変換はこういう段取りでやりますということで御案内申し上げた資料でございます。

 健診システムの中で、先ほど申し上げましたCSVファイルのデータを全部落とし込んでいただいて、私どものハードディスクの中に入っております変換ツールが起動されて、CSVのファイルの並びが全て変わる。変換されて同じ並びのデータになるということでございます。

 8ページでございますが、平成27年度に特に医師会共同利用施設を中心にいたしまして、データ変換に御協力をいただいた施設から、個人情報を全て削除いただいて、私どものほうにデータを返送いただいたところでございます。

 上半分が医師会立の健診施設でございます。成人病センターであるとか、あるいは医師会病院といった施設から御協力をいただいて、データを提供いただきました。

 また、医師会以外のところにつきましても、主にこれは東京のいわゆる健診センターと言われる医療法人社団が多いわけでございますが、比較的大手と言われるような健診機関様に御協力をいただきまして、データ変換をしていただいたところでございます。

 参考といたしまして、医療保険者がどういうデータの持ち方をしているかということで、東京都情報サービス産業健保さんのほうからもデータ提供をいただきまして、私どもの変換をしてみて、保険者が有するデータはどういう状態であったかということを参考にさせていただいたところでございます。

 9ページでございますが、先ほどお話し申し上げました約144万件のデータがここで一通り一元化されたデータになったわけでございますが、9ページに書いてございますように、健診データと言われる中には、例えば精密検査でありますとか、2次健診と言われるものも当然入ってございますので、まずは特定健診であるとか、一般定期健康診査といったような1次健診としてどれぐらいデータがあったかということで抽出をいたしました。約半分の77万件が1次健診のデータということでございました。

 また、特定健診より若い世代の方、ここでは一応35歳から区切っておりますが、35歳ぐらいからの年代の方のデータも、事業所健診が比較的多く入ってございますので、こういった若年の世代の皆様のデータも格納されているというところでございます。

 10ページ、11ページでございますが、特に10ページは、77万件のデータにはどういう健診の種類のものが入っているかということで、検査の項目で抽出をしたものでございます。

 がん検診では、対策型と任意型ということで、全てではございませんが、これらの項目がほぼ等しく各健診施設で実施をされているというところでございます。

 上から2つ目の箱でございますが、腫瘍マーカーのAFPCEACA19-9といったものについては、ほとんどの施設がやはりがん検診の任意型としての検査、あるいは人間ドックの中に組み込まれているということもございましょうが、こういった検査データも管理されているというところでございましたので、対策型、任意型それぞれ区分けはもちろんできるわけでございますけれども、こういったデータは、一応、施設ごとに一元データとして収集することが可能になるということでございます。

 11ページにつきましても、特に糖尿病に関連する検査について、どのぐらい、どういう格納がされているかというところで見たものでございます。

 尿検査は一般的な尿糖、尿たんぱく、尿潜血でございますが、特に血清のところにございますように、特定健診のほうではまだデータ抽出はできませんが、クレアチニンやeGFRといったところも、現在、事業主健診、人間ドック、あるいは市町村の一般健診のオプションなどで実際にはもう既に始まってございますので、こういったデータも一般的に健診機関は既に持っていらっしゃるということでございます。

 12ページでございますが、これはまだ厳密に分析できているものではございませんが、荒い分析として御紹介させていただきます。

 右側の折れ線グラフのほうなのですが、大きな分布の山が2つほどございます。これは全てヘモグロビンA1cという検査のデータの分布でございます。左側の棒グラフを見ていただきますと、それぞれの健診施設が先ほどの140万件のデータを提供いただく時点でどういう健診を何歳の方が受けていらっしゃるかというのはデータとして提供いただきましたので、矢印が3つほど振ってございますが、81の施設と67の施設につきましては、オレンジとかグレー、特に高齢者の皆様の検査をたくさんされているというところでございます。

 したがいまして、右側の折れ線グラフに行きますと、データの全体の分布は当然右側の比較的高目のほうに行くわけでございます。しかしながら、赤矢印を引かせていただきました黒い折れ線グラフにつきましては、左側の棒グラフにございますように、決して高齢者の方の健診受診が多いわけではございません。結構若い方もたくさん受けていらっしゃる。そういたしますと、ヘモグロビンA1cのデータ分布としてはおよそ左の山になろうかと思うのですが、なぜか右側の山になっていくということでございます。

 これはこの施設ということで限定しているわけではございませんが、全国でまだ幾つかヘモグロビンA1cの測定方法によって相当平均の分布がずれるというところはあるようでございますので、私どもは、今後、そういった検査の方法の違い等によって、全体的なデータの高い・低い、あるいは分布としてどんな状況になっているのかというのは、健診施設や検査をやっている施設の皆様にとってみますと、精度管理の中では大きなところでございますので、こういった情報も非常に大事な情報なのではないだろうかということで、先ほど施設の基準範囲でありますとか、附帯情報が必要なのですというお話をさせていただいたところでございます。

 次に、ページ数の振り忘れで申しわけございません。13ページということでございますが、現在、私どもは画像データにつきましては念頭に置いてございませんが、画像を判定していただいた後の判定・所見もいわゆる用語で集約をしていきたいということで、各健診の関係団体と今詰めているところでございます。

 これは総合判定で用いられるような用語でございますが、ごらんいただきますと、例えば、赤枠で囲いましたとおり、実際に健診施設のシステムの中、あるいは健診の結果として受診者の方にお返しされる場合には、これから医療が必要ですというような所見・判定については「要受診」「病院紹介」「要専門医」など、いろいろな言葉が使われているわけでございます。

 これは基本的な意味合いとしては、今後、治療を必要とするという意味合いですよねということで、一応、健診標準フォーマットに変換した場合には、右側にございますように「要医療」という定義でまとめさせていただきたいということで、今、健診団体の皆様と健診標準フォーマットで用いる所見や判定の用語についても検討を進めているところでございます。

 ただ、これはレントゲンですとか、CTの画像所見などでいうとかなり数も多うございますので、その辺につきましては、今、それぞれの臓器別といいますか、それぞれで集約を進めているところでございますので、このようにきれいにおさまっていくかどうかはまだちょっとわかりませんが、今、各団体様と協議をさせていただきながら標準フォーマットのほうでは「標準用語」という書き方でまとめていきたい。

 ただ、これはコード化をしてございません。これはあくまでも日本語のテキストで格納することにしてございます。先ほどちょっと御案内いたしましたが、例えば、ISO13606にデータ変換いたします際には、言葉を日本語から英語などに変換していく必要がございますので、こういう用語につきましては、私どもは基本的に全部テキストで、コード化してございません。言葉として格納をして、さらにその言葉を英語に変換していくというようなことで対応していきたいと考えているところでございます。

 14ページにつきましては、現在、関係団体の皆様と「日本医学健康管理評価協議会」という会を構成いたしまして、健診の標準化の内容について進めているところでございます。全国労働衛生団体連合会は、労働安全衛生法に基づく事業主健診の健診センターさんの集まりでございます。また、全日本病院協会さんや日本病院会さんも入っていただいているところでございます。

 15ページでございますが、先般、1012日にこれらの団体の皆様と一緒に共同宣言をさせていただいたところでございます。ここに書きました3つを各団体との合意事項ということでお示しすることができたところでございます。

 最も大切なのは、もちろん1.にございます「国民の生涯を通じた健康情報の一元管理を目指して」いくということで、健診実施機関のほうでしっかりと健診データの標準化を図っていくということを皆様で合意させていただいたところでございます。

 16ページ、17ページにつきましては、将来、医療等IDとか、そういったもので受診者の皆様の名寄せなどができるような段階になりましたら、ぜひこういうことも実現させていきたいということでお示しした案でございます。

 16ページは、右側に健診機関とございますが、今までは左下の患者(健診受診者)に説明して終わりとか、あるいは右上の事業主様にお返しするところまでで終わっていたところでございますが、真ん中にデータを管理する主体をきっちり持つことで、右側の健診機関がそれぞれ黄色の標準フォーマットのデータを提供していくことで、この管理が非常にやりやすくなるということで、さらには左側にありますように、将来、医療が必要になった際に、過去の健診データ等々について医療機関(かかりつけ医)のほうから照会・閲覧が可能になってくるという考え方でございます。

 17ページ下の部分につきましては、現在、匿名化された医療情報・健康情報の収集という国の方策もございますので、そういった場合にも、この健診標準フォーマットを用いることで、データ収集事業については非常に楽になるというか、スムーズに行われるということでお示しさせていただきました。

 18ページにつきましては、現在、私ども日本医師会では、全国にございます医師会の共同利用施設に直接的に御案内を差し上げて、何とか今年中に全ての医師会立の健診機関あるいは医師会病院のデータ変換を進めたいと思っているところでございます。

 19ページはそれぞれの共同利用施設の数でございます。医師会病院、健診センター、検査・健診センターのほか、一部の臨床検査センターでは特定健診のデータの代行入力といったことも事業としてやられているところもございますので、一応、健診データとして持ち得ている場所だろうと思っております。これらもろもろを合わせますと大体200施設ぐらい医師会立でございますので、まず、私どもはここを積極的に変換を進めていく。

 また、こういったところではない医療法人、医療法人社団につきましては、人間ドック学会様や各団体様と協調させていただいて、これらについても各団体と一緒になって進めていくという段取りでございます。

 20ページでございますが、具体的に今、標準化を進めるインセンティブといいますか、私どもがその大きな事業として考えてございますのが、1つは、1.にありますように、協会けんぽさんのほうで事業主健診データ、特定健診のデータ収集・変換がなかなか思うようにできていないというところがございますので、協会けんぽさんと一緒に、事業主健診を受けた健診施設のところで健診データを標準化して、事業主様経由で協会けんぽのほうでデータ収集をされてはいかがでしょうということで、具体的に都道府県単位で幾つかの県でこれを実証でやろうということで今お話を進めているところでございます。

 また、直接的にはこちらの検討会とは関係ございませんけれども、現在、国のAMEDのほうでデータ収集事業についての臨床研究がされているところでございますが、その中で、健診データについては、私ども日本医師会が採択をされたということもございますので、施設型であっても、巡回型であっても、健診データが収集できる仕組みづくりと、一部の診療所も健診データをたくさん持っていらっしゃいますので、そういったところのデータ収集について、現在、臨床研究を進めているところでございます。

 そのAMED事業につきましては、具体的には21ページでございます。私が直接携わっておりますのは赤い矢印のB−2のところでございますが、健診情報について、健診標準フォーマットを用いて各健診データについて集積していくという取り組みを始めたところでございます。

 最後に、22ページ以降でございますが、日医総研のほうでは診療所の初期の糖尿病の患者様のデータ収集についても進めているところでございますので、簡単に御紹介させていただきます。

 23ページでございますが、真ん中に「病院(J-DREAMS)」とございますが、これは大きな病院が中心ではございますが、厚生労働省のほうで進められております糖尿病の専門医の先生方のデータを収集していく事業でございます。

 一方で、一般の診療所の先生方のデータの収集事業については、J-DREAMSの中ではなかなか難しいということもございますので、一般の診療所の先生方からも情報の収集ができるような対策をということで、現在、日医総研のほうで「J-DOME」という形でこの取り組みを進め始めたところでございます。

 具体的には、24ページにございますように、診療所の中にはいろいろな電子カルテがありましたり、あるいはレセコンの中に薬務情報なども入ってございますので、そういったデータを収集して日医のほうで糖尿病のデータベースをつくっていこうということでございまして、25ページにありますような検査の中身を中心にデータ収集を始めたところでございます。

 したがいまして、まずは一般の診療所の先生方からの糖尿病の初期治療で必要な医療の情報の収集につきましては、今、日医総研として取り組みを始めたところでございます。

 御説明が長くなりまして申しわけございません。以上でございます。御清聴ありがとうございました。


○尾形座長 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの御説明につきまして御質問等あれば。

 どうぞ。


○津下委員 御説明ありがとうございました。

 本検討会の目的は生活保護受給者の健康管理ですので、例えば、福祉事務所等が健康管理をするときに、このような蓄積されたデータを活用するためのルールというか、たとえば本人同意とか、いろいろなことが必要なのかなと思いますけれども、その活用の手段はあるのかどうなのかというのが1点です。

 もう一つは、生活保護受給者の健診受診率が10%しかないということですので、日常診療のデータが活用できるのであれば、生活保護受給者の健康状態を把握した上での健康支援ができると思うのです。先ほどの21ページの図の中で、B−2だけだと10%しか健診を受けられていないということになります。健診を受けない人たちの健康状態や、医療も健診も全然受けていない人というのが把握できるという意味では、B−1とB−2の情報が一緒になって活用できると有用性があるのかなと思うのですけれども、その辺の見通しというのはいかがなものか。2点お願いします。


○吉田統括部長補佐 御質問ありがとうございます。

 先生おっしゃられましたように、現在、特に生活保護受給者の方の健診につきましては、例えば、一部自治体からの委託事業で特定健診と同じような受診券を発行されて、その中で、本人が福祉事務所から振り出された番号などを医療機関で特定健診の情報入力と同じような形をとれば、同じように健診受診の処理ができて、例えば、データは国保経由で福祉事務所のほうにもデータが行くだろうと思います。

 実際に健診を受診される方がその受診券をどのぐらい活用されているかというところまでは、私どもも把握できていないところでございますし、ましてや特定健診と同じような仕組み・流れの中に乗っていないものにつきましては、医療機関が紙で受診結果を福祉事務所あるいは御本人にお渡ししておしまいというようなこともございます。

 健診機関、医療機関、診療所のほうでも、自分たちのところで生活保護受給者の方の医療情報だとか、健診情報をどのぐらい持っているかというところについては、厳密にはまだ私どもも調べたわけではございませんので、把握できていないというところがございますので、まずは受診率が一定程度ある地域から、例えば、一般の医療機関で健診を受けている、あるいは受領があるというようなところの調査も含めて、健診標準フォーマットを仮に用いたとしても三百何十項目というデータは多分要らないとは思いますので、福祉事務所のほうにどういうデータの項目をお返しすればいいのかというところも含めて、別途設計は必要かなと思っています。


○尾形座長 よろしいですか。ほかはいかがでしょう。

 小枝委員、どうぞ。


○小枝委員 基本的なことで教えてください。赤ちゃんから高齢期までのデータを一元化ということですが、健診と検診、つまり健康診査と特定健診やがん検診のような検査データと、異なる目的の健診を一緒にということなのでしょうか。それと、乳幼児健診ですと多分血液検査などはないので、肥満度とか尿検査をとるということでしょうか。


○吉田統括部長補佐 たてつけ上は「健診」という言葉を使っておりますので、例えば血液検査であったり、画像であったり、あるいは乳幼児健診、児童生徒健診のようにいわゆる身体計測のところが中心となるもの、あと、先生方も問診の内容だとか、そういうものが中心になるものと、いろいろあるのだろうと思います。

 考え方といたしましては、小さいお子様のデータを左側に並べて、次に学童を受けたときにはその右側にどんどん入ってという個人の国民の1人のデータをただ羅列して格納しましょうということではございません。

 それぞれの制度の中で、データをしっかり一元化されたデータの並びで置いておくことで、閲覧するときに、それが結果的に1人の個人の乳幼児のときのデータと、次に来た学童のときのデータが並んで見えてくるというようなイメージでございます。

 例えば、身体計測のデータなどが一個人のデータとしてはそれほど必要がないということであれば、それはどこかに格納して置いてあるだけということでございますので、個人の方がそのデータを年がら年中持って歩いて、次に学童の健診があったら自分のスマホの中にぱっと入っているとかというイメージとはちょっと違います。

 ただ、結果的に、必要があれば、例えば、医療従事者であれば医療従事者、御本人であれば御本人、親御さんであれば親御さんが、予防接種の情報なども含めて、乳幼児のときにどういう経験をしたか、どういうことが結果としてあったかという過去の確認ができるというために、一元化されたフォーマットでしかるべきところにデータを格納しておいていただこうということで、意味合いはそういうことでございます。


○尾形座長 ほかはいかがでしょう。

 小田委員、どうぞ。


○小田委員 生活保護を受けられている方については、特に若い世代の方だと、生活保護でなくなる方とか、途中から生活保護になる方とかという移動が結構あるのですけれども、いろいろなデータの名寄せといいますか、個人を特定する作業については、今、何か課題があったりするのでしょうか。


○吉田統括部長補佐 健診標準フォーマットの直接的な仕事の範疇ではないとは思っておりますが、ただ、名寄せのところについては、やはり医療等IDを活用して個人のデータを最終的には横並びで見られるようにということで、例えば、医療保険者が変わっても医療等IDを用いてちゃんと名寄せ・突合ができるようにということで考えがあるのだろうと思います。

 ただ、生活保護受給者の皆様のところですと、基本的には医療保険者が番号を把握しているわけではございませんので、医療保険者同士が保険の記号番号で管理をするという世界と、今、マイナンバーの中に医療データを入れることについては、私どもは若干反対の立場ではございますが、医療保険者の振り出す記号番号と同じような一定程度管理できる番号みたいなものの運用を何かしらしませんと、受給されていた時代の番号帯のデータと、どこかにまた就職されて医療保険に入られたときの医療保険の記号番号を名寄せ、あるいは突合しなければいけませんので、そういった場合のひもづけをする仕組みというのは、この標準フォーマットの仕事とは別に考えていかなければいけない問題だろうと思っています。


○尾形座長 保護課長、どうぞ。


○鈴木保護課長 少しだけ補足しますと、今、医療等IDは医療保険者が活用するという前提で制度化が進められようとしておりますので、生活保護は今の法律上は対象になっていないので、やる場合にはまた何らかの議論と手当てが必要というのが現状でございます。


○尾形座長 どうぞ。


○津下委員 本人にとってメリットとデメリットがどれぐらいあるかということを整理して、対策を考えることも重要と思います。悪かったときもよかったときも健診データでずっと経年的に経過を見るというのは、その人の診療などを考える上で非常に重要だし、保健事業にとっても重要なのだとは思います。健診データだけが残っていくという形なら良いのかなと思います。例えば、病院にかかったときに、過去にどこの保険者、医療制度に属していたという履歴などが全部見えてしまうと、本人にとってもデメリットと感じることもあるかもしれません。閲覧権限とかデータの取り扱いについてはどうなっているのかが心配なのですが。


○吉田統括部長補佐 私がお答えできるかどうかわかりませんが、今先生がおっしゃったところについては、健診データも含めて、基本的に医療情報自体は機微な情報でございますので、それが運用でどう活用できるのか。

 先生がおっしゃいました生活保護受給者の方の生活全般にかかわるようなことにも影響があるというようなことでありますと、健診情報といっても、その中のこういう情報は入れないほうがいいとか、通常の健診データを扱うものとはちょっと考え方を整理しておかないと、健診の情報は同じように全部とりあえず活用できると考えるよりは、どういう項目を選定して、分析をしていくかというところから入ったほうがやはりいいのかなと思っています。


○尾形座長 どうぞ。


○鈴木保護課長 補足しますと、そういうフォーマットが共通して落とせるということになれば、私どもの生活保護の関係でも、今は健康増進法に基づく健診などもデータがばらばらになっているであろうところが、フォーマットで使えるようになれば、それが標準化されて福祉事務所にも来やすくなるということでお話をいただいています。そこの部分は日医総研さんの取り組みで、それ以外は厚労省全体の課題ということになろうかと思います。


○尾形座長 ほかはよろしいでしょうか。

 では、私から1点質問なのですが、12ページの分析が非常に興味深いというか、有益なものだと思います。先ほどお話があったように、健診機関の制度管理につながっていく話だろうと思うのですが、口頭で結構ですので、このほかにどんな分析を行っておられるのか、あるいは今後データがそろってくると分析が可能になると考えておられるのか、その辺についてお願いします。


○吉田統括部長補佐 ありがとうございます。

 今、先ほど健診データの糖尿病の検査項目の御案内をさせていただきましたが、生化学の検査でありますとか、血液の検査が中心になろうかと思いますけれども、この条件はヘモグロビンA1cLDLコレステロールの低値・高値、HDLコレステロールの低値・高値と、例えば、特定健診ではない事業主健診の場合には、現在でも総コレステロールもやられておりますので、総コレステロールの関係と中性脂肪といった項目で、それぞれ一部、施設の基準範囲を具体的にいただけているところもございますので、そうしますと、例えばLDLコレステロールの平均とその施設の基準範囲、その基準範囲の中の人たちがどういう状況で、施設ごとにそれを比較するとどうだとか、各検査項目について、その施設の基準範囲をもとにして陽性率がどうだとか、そういったものについては、一部の項目について始めたところでございます。

 また、全体的にはまだできていないところがあるのですが、先ほどがん検診のほうでもございましたように、例えば、腫瘍マーカーの検査の実際の年齢と平均値だとか、事業主健診ですと30歳とか35歳ぐらいでも人間ドックみたいなもので腫瘍マーカーの検査なども行われますので、特に若い世代の方々の血液検査のデータの分析などは現在も進めているところでございます。


○尾形座長 12ページを見ると、これは医師会の共同利用施設ですけれども、受診者の年齢構成が随分違いますよね。例えば、65歳以上のところが多いというのは、国保を専ら受けているとか、そういうことですか。


○吉田統括部長補佐 特定健診を中心でやられているところは、どちらにしろ40歳以上が対象になりますので、高齢者の方が多くなります。それに伴いまして後期高齢者健診も一緒に受診をされていますので、大体高齢者の方が中心の健診データになるのだろうと思います。

 事業主健診を中心にやられているところは、入社時の健診から、30歳とかの方も入りますので、比較的年齢層が若い方の健診が多い。大体そんな2つに分かれてくるのではないかなと思っております。


○尾形座長 ありがとうございました。

 ほかはよろしいでしょうか。

 どうぞ。


○津下委員 画像データや心電図の判定については、どこまで所見をとるか、どのような形で所見を残すかなど、かなり施設間差があると思うのですが。例えば心電図も、不整脈なのか心肥大系なのかとか、そういうことの標準化というのはされているのでしょうか。


○吉田統括部長補佐 これは医療情報のほうだと大変難しいだろうなと思っておりますが、例えば、心電図の所見の書き方や示し方、あるいはレントゲンなどもそうですが、健診の結果として出していくためにまずはこの辺はちゃんと標準化していきましょうということについては、かなり合意はいただいているのですが、ただ、実際に施設自体で持っているデータの言葉は相当ばらばらという現実が確かにございますので、医療情報の観点からすると、学会の先生方とも詰めていかなければいけませんが、健診の1次情報として言葉尻を合わせていきましょうということについては、比較的まだやりやすいかなとは思っております。

 ただ、総合判定ですとこの程度の情報量なのですが、レントゲンとかCTになりますとこれの数百倍規模の言葉が出てきますので、それはやはりたやすいことではないので、合意形成にどこまで時間がかかるかわかりませんが、まずは今年度ある程度まとめられる言葉は少しでもまとめていきたい。各団体で合意をとって、それを標準フォーマットの中で言葉として使っていきたいと思っています。


○尾形座長 どうぞ。


○松本委員 確かに心電図等に関しては、どこの施設でも苦労しているところだと思います。健診データとして蓄積するのは本当に難しい問題で、コード化して分類していくわけですけれども、またその分類するところから結構議論が始まってしまったりします。心電図の場合にはもともとのデータの標準化という問題もありますので、一番難しい分野の一つなのかなと思っております。

 それから、先ほど言ったいろいろなデータのこれからの扱いですけれども、例えば、eGFR等も結構いろいろなオプションとしてもう既に取り入れられていますので、これとCKDの問題もかなりデータ解析がいろいろなことでできるのではないかなと思っております。


○尾形座長 よろしいでしょうか。

 それでは、本当にありがとうございました。ぜひこれは発展させていただきたいと思います。

 続きまして、事務局のほうから資料2についての御説明をお願いします。


○市川保護課医療専門官 資料2「生活保護受給者の医療・健診データ等の情報基盤の構築について」御説明させていただきます。これは生活保護受給者のデータヘルスという意味での説明になります。

 資料としましては、前半が個人を特定できるような状態のデータを使ってやるデータヘルス、後半の3枚が匿名データ、個人を特定できないデータで行うビッグデータ、マクロ分析機能といった2つの構成で御説明させていただきます。

 まず、前半になります。2ページ目、左側の「現状」ですが、前提としまして、医療保険者においては、特定健診・特定保健指導等、健康に関する支援とデータ分析というのは既に行われておりますが、生活保護ではこのような取り組みはまだ行われておりません。

 今までの1回目〜3回目の検討会の中で、受給者に対する健康支援の対象者としては、通院中の者を含むこととしています。また、生活背景因子を考慮して取り組みの優先順位をつけた上で、生活全般への支援を行うということを検討しております。また、効果の指標も、検査値の改善のほかに生活の自立を指標としております。

 このように、保険者の特定保健指導とは違った枠組みの要素が今回の生活保護受給者の健康管理支援にはあるということになっております。

 2になりますが、先ほど健診データのお話もありましたけれども、健診データ自体は福祉事務所で入手可能なのですが、健診データのフォーマットは自治体によりさまざまです。医療機関が保有する検査データなども病状調査等で入手は可能なのですが、先ほどお話があったとおり、標準化したデータフォーマットが存在しません。

 3になります。ケース記録の中から生活背景因子を抽出して利用することを現在検討中ですけれども、生活背景因子を記載する標準化したフォーマットがないということがあります。

 4ですけれども、生活保護受給者がほかの公費医療、例えば、自立支援医療などを受給されている場合は、他法優先という考え方で福祉事務所にはレセプトが送付されません。そのために個人の健康や医療の全体像がわからないという現状があります。例えば、生活習慣病の方が重症化して人工透析になった場合、その透析のレセプトは来ることがないということがあります。

 そのことを踏まえて右側の「検討の方向性」になりますが、1として、医療保険者と今後行う生活保護の健康管理支援では対象者が異なるため、生活保護受給者のデータヘルスを行うために、医療保険における取り扱いと共通する部分と、生活保護独自の部分に着目しながら具体的なシステムの構築の検討を行ってはどうか。

 2としては、健診データや医療機関における検査データを特定健診と同じフォーマットに変換する仕組みづくりを行ってはどうか。

 3としましては、取り組みの順位づけや個別支援計画の作成のために活用する健康関連の生活背景因子に関して、標準フォーマットを作成してはどうか。

 4としましては、自立支援医療レセプトを福祉事務所が入手して、個人の健康状態の全体像の把握や、向精神薬の重複処方などによる健康被害の防止対策などに活用してはどうか、という方向性で考えております。

 3ページは、少し具体的になりますけれども、一番左のほうは今まで検討した課題の健康支援のあり方であります。

 1として、集団としての戦略を立てる。2は、保険者と同じですけれども、検査値からレセプトと健診データから支援の対象者を抽出する。3からは独自のものになりますけれども、ケースワークを通じて対象者の生活背景因子や自己管理能力を把握し、取り組みの優先順位をつける。4としては、支援方法として層別化を行い、個別支援計画を作成し支援を行う。5としては、集団単位の評価、個人単位での支援の効果の評価を行うというものです。

 これを行うために必要な機能としまして、真ん中になります。

 1の集団としての戦略を立てるということに関しては、福祉事務所・自治体の管轄地域の生活保護受給者の健康状況を把握して課題を明確化するために、健診データと医療扶助レセプトの分析をする機能が必要であります。

 2としましては、健診データとレセプトデータから対象者の抽出を行う機能が必要で、これは国保で行われているKDBシステムと類似の機能が必要かと思われます。

 3以降は生活保護独自のものになりますが、3の優先的に支援の対象とすべき者をシステマチックに抽出する機能、4の生活背景因子や健康状態などから適切な標準的支援を選択することを支援する機能、5の支援後の個人及び集団としての効果の評価を行うために評価項目の分析を行う機能が必要かと思われます。

 右側の「課題」としましては、1〜5の行程のシステムを導入するにおいて、自治体の規模がそれぞれですし、人的資源として保健師さんがおられる、おられないなど、そういった専門職の配置の有無などによってかなり状況が違うので、当面はできる範囲でシステム化を目指すことが妥当ではないかと考えられます。

 2点目としましては、支援の対象者、取り組みの優先順位のつけ方、どういった項目を優先的にすべきかについては、まだエビデンスが蓄積されていません。このために、当初は介入を行う前にさまざまな項目について測定しておき、その中で一定の基準をきちんと設けた上で暫定的にその取り組みの優先順位をつけて支援を行い、その効果についてPDCAサイクルを行うことで検証を行っていき、事例を蓄積していくことが必要ではないかと考えております。

 3点目として、今後、優先順位づけや標準的内容に関するマニュアルというものが具体的に必要ではないか。

 最後の項目になりますけれども、効果の指標については、検査値以外の項目についても今後精緻に検証していく必要があると考えられます。

 4ページは、これらのシステムで必要な情報になりますが、現在、支払基金から医療扶助レセプトが福祉事務所に来ているのですが、受給者の自立支援医療レセプトも福祉事務所に送られてくる。ケース記録も標準化したものが福祉事務所にあり、医療機関にかかられている場合、必要な方に関しては生活習慣病にかかわる検査データも福祉事務所のほうに何らかの形で送られてきて、それを用いてデータ分析と支援を行うという形になります。

 技術的な課題は、名寄せの方法であるとか、標準化はどうするかとか、そういった問題がありますけれども、その問題は今後解決していくという方向になります。

 5ページ目は、今度は匿名化したデータにおいて行うビッグデータ・マクロ分析機能になります。

 左側の「現状」としては、医療扶助レセプト、健診データ、受給者の自立支援医療レセプトが分散しているというのは先ほど御説明させていただきましたが、それによって生活保護受給者の健康状態であるとか、医療の利用状況の全体を把握することができない状況になっております。

 一方で、小さいポツになりますけれども、被保険者データというのは、レセプト・健診データを個人単位で連結できる形でナショナルデータベースというものが既に存在しておりまして、医療費の適正化計画のためなどに利用されておりますが、生活保護受給者のほうにはありません。健診データも同じような問題でビッグデータのほうに入っておりません。

 また、先ほどとかぶるのですけれども、医療扶助レセプトと、生活保護で、かつ、自立支援医療を受けられている方のレセプトの個人ベースの突合ができておりません。

 ということで、右側の「検討の方向性」になりますが、ナショナルデータベースのように生活保護の医療扶助レセプトとほかの公費負担医療レセプト、健診データを収載して、個人単位で突合できる仕組みが必要ではないかと考えております。

 また、健診データを標準化し、データベースに収載する仕組みづくりを検討する必要があるのではないか。

 ナショナルデータベースのようなレセプト・健診等の突合データを、生活保護制度における健康管理支援の効果の評価や、医療扶助の適正化に生かすことができるように制度化を行うことが必要かと考えております。

 6ページ目、左側の「生活保護の医療扶助の現状」ですけれども、現在、生活保護の医療扶助は1.7兆円ということで、さらなる適正化が求められているところです。

 また、健診データの利活用というのがまだ進んでおりません。

 3ポツ目になりますが、現在、生活保護の医療扶助レセプトというのは、医療扶助実態調査ということで1カ月分のレセプトがあるのですけれども、1カ月分ですので、時間軸を考慮した分析ができません。そういった意味で、被保険者と比較して「見える化」するということに限界があります。

 そういったことで、右側の「必要な機能と活用の効果」になりますが、同じことの繰り返しになりますが、全国の生活保護受給者の医療扶助レセプト、健診等のデータを用いて、全国的な分析を行う機能が必要ではないか。

 また、被保険者と比較可能な形で健康・医療の「見える化」を行う機能が必要ではないか。例えば、都道府県別等でさまざまな項目で医療扶助費と被保険者の医療費の「見える化」を行うことで、自治体の取り組みを促すであるとかを考えております。

 3ポツ目になりますが、データの分析の結果を生活保護受給者の医療の質の向上や健康増進につなげる機能が必要ではないか。例えば、健康管理支援の効果の評価であるとか、重複処方等の詳細なデータ分析を行い、そのデータを対策に生かすであるとか、そういったことに使えるかと思います。

 その他、データの二次活用として、学術研究の目的で分析・研究への利用を認めてはどうか。このようなことを考えております。

 7ページは、ビッグデータとしてのデータの利活用のフローになります。

 支払基金からナショナルデータベースに被保険者の医療費のレセプトが行っておりますが、医療扶助レセプト等も、法改正を含め、収載させる。健診データのほうも標準化しまして、支払基金などを通してこういったデータベースのほうに収載していくためのシステム改修などを行うというようなイメージになります。

 資料2は以上になります。


○尾形座長 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの御説明につきまして御質問、御意見をどうぞ。

 津下委員、どうぞ。


○津下委員 個人に対する健康支援という観点と、マクロデータ分析で戦略を立てるという観点の両面で意見したいと思います。

 本検討会の最初の頃に、生活保護受給者の健康課題がどこにあるのかという検討をおこないましたが、その根拠となるデータを集めるために、国のレベルでも大変御苦労をされて、いろいろなところから持ってきたということがありました。実際にそれが個別の自治体で簡単に見えるかというと、そうではない状況です。

 また、その状態がほかの一般的な対象者の健康課題と比べてどれだけ大きいかとか、そういうことは他と比較しないとなかなかわからない部分もあります。こういう分析ができて効率よく健康支援ができるといいかなと思うのですけれども。マクロ的なデータでいうと、特定健診の生活習慣問診を活用するとよいのではと思います。ナショナルデータベースに格納してある2,600万人のデータを用いて、性別・5歳刻みの年齢別で分析されました。それによると喫煙率は協会けんぽが共済や健保組合より高かったとか、そういう具体的な生活習慣項目について、どういう課題があるかというのが可視化できるわけです。せっかくある問診情報を活用して分析することにより、その集団にあった対策につながると、有用性は高いのかなと思います。

 生活保護受給者に関するデータについても、生活保護受給の期間だけではなくて、その前やその後との連動ということで、ほかの仕組みと一貫性を持たせられるところは持たせたほうが、開発経費も軽減できますし、データの連続性も確保されるという利点があります。

 それがほかの保険者との比較可能性を考えると、基本はKDBとか既にある仕組みにかなり近い形で考え、それに生活保護特有の情報をプラスアルファしていくとよいのではないでしょうか。現在生活背景因子の聞き取り内容が標準化されていないので、生活要因を聞き取るマニュアルとかガイドラインとかで標準化することが必要だと思います。現在すでに、こういう項目は必ず聞いてくださいという通達とかがあればその項目ということなのですが、それはどんな状態になっているのでしょうか。生活背景因子とか、通常の特定健診の付加的な部分については、全く新たに考えなければいけない課題だという認識でしょうか。それとも、生活保護受給者については、一定の全国共通のこういうデータはとれているから、くっつけるだけで済みますよというレベルの話なのか、そのあたりについて教えていただけますでしょうか。


○尾形座長 事務局、いかがですか。


○鈴木保護課長 全国のデータもそうですし、地域のデータについても、既存のいろいろな社会資源というか、例えば、国でいえばナショナルデータベースがありますので、おっしゃるように、ある意味、それと連動させた分析というのは大変有用だと思っておりますので、どうやったらそういうことができるかということを関係部局と相談していきたいと思っています。

 現時点では、例えば番号の振り方が違うとか、まだいろいろな技術的な課題もありますので、そういったことも含めてこれから関係部局と相談しながら考えていきたいと思っております。

 問題は、それ以外の今おっしゃったような生活因子とか、そういった情報については、一応、そのマニュアル・手引きみたいなものはあるのですが、それは統一ということではなくて、福祉事務所を設置する自治体によって違っておりますし、データの持ち方も当然違っております。

 その中で、私どもが今考えているような健康支援に使える情報はどれかということを特定して、それをどういう形で情報として同じフォーマットに落としていくかということそのものが今は課題になっています。

 これから、提示されたデータで切った上で、その中で優先順位をつけたり、支援の方法を選択していく際に、どの生活因子や背景情報を使っていくか、それをどういう形で収集していくかということからまずは整理をしていかないといけないということで、それを電算システムに落とすかどうかというのはまたその次のステップの課題ということであります。

 そういう意味で、今回の提案は医療保険と共通しない部分ですので、そこは熟度に応じてシステムを考えていかなければいけないということで、まずは標準的なフォーマットづくりから始める必要があると今の時点では思っております。


○尾形座長 関連ですか。

 松本委員、どうぞ。


○松本委員 関連になりますが、前回もちょっとこの辺が問題になりましたけれども、結局、生活背景因子を考慮して取り組みの順位をつけるというところがちょっと問題になるところで、これをどのようにして皆さんの納得いくような形でやっていけるかということだと思うのですが、例えば、特定健診の動機づけ支援とか、積極的支援の判定の項目の中に生活背景因子みたいなものを入れてランクづけしていって、保健指導の濃淡をつけていくようなやり方をするのか、それとも、先ほど言ったように、データだけで切った中からいろいろなことを加味して抽出していくのか、どのようなイメージを持たれているのでしょうか。やはり一部の方だけになってしまうようなイメージをつくるのは非常によくないので、ある程度標準化された中で抽出できるような形にしていったほうがやりやすいのではないかなと思うのですが。


○尾形座長 いかがですか。


○鈴木保護課長 総論的なところとしては、基本的には恣意的ではなくて、ある程度客観的な材料をもとに支援の対象者を選出していきたいと考えております。

 ただ、数値データで特定保健指導に並べてやっていけば、一応、リスクに応じた介入の必要性は判断できると思っているのですが、それ以上の生活因子について、生活保護の場合は健康支援を要する人が多いという前提に立って、そういう中で、全員にできればもちろんいいのですけれども、現場では恐らくある程度優先順位をつけていかなければ、実際に支援できる対象を限らなければワークしないと想定しております。

 そういう意味で、どういう人から優先順位にするか、どういう人に対してやることが効果的かということに関しても、今の時点では私どもも何のエビデンスも持ち合わせておりませんので、そういったところもこれから皆さんの意見を聞いて議論をしながら、一定程度トライ・アンド・エラーみたいな形でやってみながら精度を上げていくということが必要だと思っておりまして、そういうことを今からやるという意味で、生活習慣などの活用方法としては今の時点ではそういうことをイメージしております。


○松本委員 この検討会でそういったこともこれから少し取り上げていくということなのでしょうか。それとも、またちょっと違うということなのでしょうか。


○鈴木保護課長 今想定しておりますのは、この検討会そのものか、下部組織として置くのかわかりませんが、有識者の方や現場の方と一緒に標準化した情報のフォーマットだったり、介入のマニュアルだったり、そういうものをつくらないと、実際に福祉事務所を設置する全国の900の自治体ではできませんので、介入すると決めた後にはまずはこれに着手しなければいけない。そういう意味で、この検討会か、もう少し実務的な方も参加していただくのかはこれから考えますけれども、そういった研究を進めていきたいと今の時点では思っております。


○尾形座長 いずれにしても、試行錯誤的にやらざるを得ないところがあるのかなと思います。

 ほかにいかがでしょうか。

 中板委員、どうぞ。


○中板委員 同じような質問になってしまうかもしれないのですが、お示し頂いた健診から保健指導等の流れを拝見して、保健指導を含め健康支援の必要な方を優先順位の高い方として抽出していける仕組みを整備していくと理解しています。一方で私としてなかなか整理がつかないのは、この検討会の中で実現できることと、例えば法改正などを伴うものがあると思うのですが、システム化していくに当たって、法整備としてこれから必要なのか、国のほかの部局との調整でできるものはなにかについて教えていただければと思います。

 毎度のことですが、やはり生保に至る背景と個々の事情というのは非常に複雑かつ濃淡があって、生活背景が保健指導の成果に影響を及ぼします。そこをどのように捉えて整理していったときに、生活背景や家族史の中で押さえるべきポイント、あるいは既往歴などを整理した上で、どのような保健指導の実施の仕方が適切なのかなど、具体的な事項を整理するなど必要だと思いますが、もしお考えがあれば教えていただきたいです。

 福祉事務所のケースワーカーも含めて、保健師ももちろんそうなのですが、これから生活背景を含めた上で丁寧に保健指導をしていくとなったときに、きのうのきょうの問題ではないですけれども、倫理観なども含めて研修体制など必要になるのではと考えます。


○尾形座長 御質問の部分もあったので、その点をお願いします。


○鈴木保護課長 前半の制度が必要なものという部分ですけれども、情報をいただくということに関しては制度的な措置が必要だと思います。例えば自立支援医療のレセプトは、本来、自立支援医療のために使われるものですので、それをそうではない目的に使うということであれば法律上の手当てが必要だと思います。

 それ以外も、ナショナルデータベースに関しては、現在、高齢者の医療確保法の中で国が医療費適正化計画のための調査・分析をするということを書いてありまして、それをもとに国のほうに報告をいただいているということでございます。

 本来、レセプトや健診のデータは、医療保険の場合であれば保険者のデータですので、生活保護でいえば福祉事務所を設置する自治体の所有物というものになるわけですけれども、それをきちんと収集して分析するということは、高齢者医療確保法の前例との関係でいえば、恐らくそれも法律に書くのが普通かなと思っております。

 そういう意味で、一定の何らかの法律手当ては必要な部分があると思っておりまして、生活保護制度全体について平成29年度に検討していくということにしておりますので、その議論の中で、今回の健康管理支援を仕組み化する上で必要な部分については、制度化に向けて検討をしていきたいと考えております。


○尾形座長 よろしいでしょうか。

 どうぞ。


○小田委員 法整備も含めてとなると、それ相応の期間が必要かと思うのですけれども、現時点でのスケジュール感みたいなところをお伺いしたいということが1つです。

 あと、データ分析をしていく上でレセプトを活用されると思うのですが、最初の生活保護の医療扶助の状況の説明のところでもあったように、医療費というのは主病名にくっついて集計されていると伺っているので、それでいくと、場合によっては実際に違う病名で受診したものも主病名で計算されていくというようなことがあるかと思うのですけれども、生活保護の方はたくさん病気を持っている方が多いので、それがまとめられてしまうことの読み取りというか、分析への影響というのがあるのではないかなと思っているのですが、そのあたりはどうお考えになるのでしょうか。

 あと、今までのお話の中にもあったのですが、健診受診率が非常に低い中で健診データを前提に抽出を行っていくとなると、やはり偏る可能性があると思うのですけれども、レセプトについては、受診された方は全て整うというか、データとして残っているので、それを活用してそれと生活背景因子がもし結びつけられるのであれば、具体的にどんなというのは今思いつかないのですが、健診データの比重を少し落としたような抽出方法も検討されるといいなという希望も含めた意見を言わせていただければと思います。


○尾形座長 では、前半の御質問のところをお願いします。


○鈴木保護課長 スケジュール感ですが、これからやるべきことを全て整理したわけではないのですけれども、先ほど申し上げた標準的なフォーマットをつくるということと、そもそも福祉事務所として支援の戦略をどのようにつくるか、介入の方法としてこういうことが標準的には考えられますという、この2つについてマニュアルをつくるという作業が要ると思っています。

 実際、データを扱うことになりますので、レセプトと健診または治療中の検査データをもとに、今の保険者で行われているようなデータから地域内の健康状態の分析をする。さらに、個別の介入すべき対象者、これは医療数値上のということになりますけれども、それを抽出する機能、これを福祉事務所が使っていくということが必要になりますので、そういう意味で、データでやる部分のシステム開発が必要になる。

 さらに、簡易なポンチ絵を今日の資料につけておりますけれども、そのデータがどういう流れを通って福祉事務所まで到達するかという情報の流れのフローをつくって、そこを回線でどうやってつないでいくかという課題も整理する必要がある。

 こういったことがありますので、そういう意味では、例えば、これから1年後にできますということではなくて、今の時点ではちょっと正確ではないですけれども、やはり本格的にやるには数年単位の準備期間が要るのであろうと思っている次第です。

 その際に福祉事務所で解析するに当たっては、健診・検査データとレセプトの両方を使って解析していくに当たって、そこはレセプトの主傷病だけではなくて、保険者で行われているように薬剤コードなども活用して抽出する。そこは保険者の取り組みを参考にすれば、例えば、糖尿病性腎症のこのぐらいの病気の方という形でもかなり正確な抽出が可能になると思っておりますので、現場ベースではその範囲で分析ができるであろうと考えております。

 また、今のところ、国で集めたデータでどこまでできるかは、まだ具体的なめどを持っているわけではございません。

 最後の御指摘にありましたが、健診だけではなくて治療上でヘモグロビンA1cなどのデータをとっている場合に、どうやってそれを標準フォーマットに落としてもらうか。この人について下さいという情報の流れもあわせて整備することで、健診受診率が低いということはカバーをしていきたいと考えております。


○尾形座長 どうぞ。


○津下委員 現在、特定保健指導について医療費への効果を見ていますが、病名だけではなくて関係する薬剤が使われているかどうかもあわせて判定をしています。それにより糖尿病医療が始まっているとか、そういう判定まで精緻にできるようにNDBはつくられているなということがわかります。病名については過去の病気もレセプト病名として残ってしまっているものもありますので、薬剤と連結して判断するというような形が標準的にできるようになれば、より正確にわかるのかなと思っております。

 2点目なのですが、こういうプログラムとかマニュアルづくりのときの考え方です。今、糖尿病性腎症の重症化予防のプログラムを全国で始めていますが、医療の現場での糖尿病性腎症の療養指導のものがそのまま地域で使えるわけではないと感じています。地域で実際に動かしてみて、市町村が使えるデータや、かかりつけ医との連携のもとに、糖尿病連携手帳を通してデータを取得してやっていくとか、丁寧にやっていかないと、病院のマニュアルをそのまま地域で使えるわけではない。

 それと同じように、生活保護受給者に対しては福祉事務所が中心となって行うということですので、これまでの方法が参考にはなるのでしょうけれども、今までの方法がそのまま使えるわけではない。

 ですから、先ほどの話にもありましたように、現場の方たちが動かしやすいようにするにはどうしていくのかというようなことや、効果をどう見ていくかということなどについて検証が必要と思います。例えば、健康課題の評価だけではなくて、自立という問題の評価も含めてできるかというのは、ちゃんと動かしてみたうえでマニュアル化しないと怖いのではないかなという気がしています。拙速にならず段階を踏んで、まずは現場でミニマムをしっかりやってくださいというものを出していくような進め方が望ましいのではないかなと思うのですけれども、そのぐらいの時間的な猶予はありそうだということでよろしいのでしょうか。


○鈴木保護課長 まだ具体的に時間軸の設定はできていませんので、御指摘も踏まえて、特に現場でうまくいくように、段階的にどう進めていくかというやり方をこれから検討したいと思っております。


○尾形座長 どうぞ。


○松本委員 これまでの検討会でも出ていることだと思いますが、基礎となるデータが非常にまだ少ないということで、大規模調査とかは全然行われていない分野だと思うので、健康診査も受診率が非常に低いということもありますが、ただ、特定健診や事業所健診と違って、先ほど小田委員さんからもお話がありましたけれども、恐らく糖尿病の患者さんとか、高脂血症、高血圧というところは割合が全然違っているのですよね。糖尿病の割合が物すごく高いです。

 こういったことを考えると、やはりそういった基礎データの分析というものも並行してこの委員会以外でやっていかないと、なかなか難しい面があるのではないかなと思いますので、そういった有識者の方々を含めて基礎的データを少し集積した中で分析していかないと、簡単には手がつけられないのではないかなという感じもします。


○尾形座長 どうぞ。


○津下委員 研究班というか、ある程度関連した研究者とか、実践者が手を組んで一緒に、生データを分析したり、生の声を聞きながらやっていかないと、なかなか構築が難しいような気もしています。


○市川保護課医療専門官 基礎データの話の補足になりますけれども、先ほど小田先生もおっしゃっていただいたように、主病名だけだと糖尿病の方がどれだけいるかわからないということもあるので、現在、特別研究のほうで医薬品のほうから見た糖尿病等の生活習慣病の方がどれぐらいおられるかというのをやっていただいているところですので、また結果が出次第、御報告させていただきます。


○尾形座長 ここではでき上がりの姿がイメージ図として示されているのですけれども、どうやってここに持っていくかというプロセスですね。先ほど課長が口頭でお話しになったようなこと、少し時間軸を含めて、どんな手だてでやっていくのかというあたりを一度整理をしてみるといいのではないかと思います。少し時間のかかるものと、今のお話のように段階的にいろいろやっていかなければいけない部分とかがあると思いますので、その辺は一度整理していただければと思います。

 ほかはよろしいでしょうか。

 それでは、きょうはもう一つございますので、そちらへ行きたいと思います。

 資料3「子どもへの健康支援について」ということで、まず資料の説明をお願いします。


○市川保護課医療専門官 資料3「子どもへの健康支援について」ということでお話しさせていただきます。

 今まで第1回〜第3回までの議論の中で、40歳以上の方だけでなく、もっと若い、さらに子どものころからこういった健康支援をしないといけないのではないかというような御意見をたくさんいただきましたので、こちらのほうの議論とさせていただきます。

 2ページ目は、第2回にも示させていただいたのですけれども「子どもの食生活について」です。生活保護世帯という調査ではないのですけれども、やはりゆとりがない暮らしの方の子どもさんは野菜をとっておらず、インスタントラーメンやカップラーメンを食べられる方が多いというのが乳幼児栄養調査のほうで明らかにされております。

 3ページ目になりますけれども、足立区のほうで「子どもの健康・生活実態調査」というものが行われております。平成27年度に足立区内の全ての小学校の1年生に対して生活の調査をされております。

 生活困難世帯ということで足立区のほうが定義をされておりますが、生活保護受給者に関しては今回は非公表ということなのですけれども、生活困難世帯の中に生活保護受給者も含まれております。

 公表データをかわりにお示しさせていただいておりますけれども、まず、生活困難世帯のお子様というのは非生活困難世帯よりも過体重の子が多くて、歯磨きの頻度が少ないであるとか、虫歯が多い。生活習慣においても、運動習慣がないであるとか、テレビをよく見ている。食生活においても、朝食をとっていないであるとか、砂糖入りのジュースを飲む頻度が多い。また、お菓子を決まった時間に食べるといった習慣がないとか、生活困難世帯の子どもさんは適切な生活習慣、食習慣、運動習慣が確立されていない可能性が高く、虫歯や肥満など健康への影響が出ているという結果となっております。

 4ページ目は医療扶助実態調査の歯科受診の分析になりますが、一番左の受診率の表の一番下が子どもさんの歯科受診の受診率になります。0〜4歳、5〜9歳を見ていただきますと、赤の医療保険医療費と水色の医療扶助費を見ていただくと、医療扶助費である生活保護受給者のお子さんは歯科受診をしていないという結果が出ております。

 一方で、受診したら1回当たりの医療費がかかっているので、ここから推測すると、医療機関に早期にかかられておらず重症化して受診している可能性が考えられます。

 5ページ目になります。現在、「子どもの健診制度」というのはどういったものがあるかというのをまとめたものなのですが、右は参考として母子保健のものになります。

 未就学児に関しては主に乳幼児健診、就学年齢の子どもには学校健診が存在しております。学校健診データは学校内で管理・活用されていて、健診で把握した要医療機関受診の子どもに対しては保護者に受診勧奨をしていますが、その後のフォローアップ等は学校のほうで特にやられていないところもあるということだそうです。

 6ページ目になります。必須項目は、先ほど検査項目として書いてありますが、子どもの生活習慣に関しては、身長、体重や尿検査、歯の受診等が生活習慣にかかわる項目になるのですが、6ページでは、日本学校保健会が調査されておりますけれども、全国の中で場所によっては生活習慣についての血液検査をされているという小学校、中学校、高校があります。小学校では生活習慣病の血液検査は約20%されているそうです。こういった検査をどのように利活用されているかというのは明らかではないです。

 7ページ目、上のほうが生活保護受給者の子どもさんの人数になります。年齢ごとに大体全国で1万人から2万人程度のお子さんが生活保護受給者のお子様としておられます。

 下の段になりますが、これは生活保護とは関係がなく、学校健診のほうで把握した健康問題のある子どもさんの割合です。肥満は年齢が高くなるにつれふえておりますが、10歳ぐらいになってくると9%程度のお子さんが肥満です。虫歯も大体20%ぐらいのお子さんが持っているという状態になります。

 8ページ目、以上のことをまとめますと、【現状】としまして、生活保護受給者の子どもは、生活習慣や健康に支援が必要な子どもが一般世帯よりも多い可能性があります。

 また、子どものころからの不健康な生活習慣の積み重ねが将来的な成人期の生活習慣病等のさまざまな疾患のリスクになる可能性が高いですけれども、就学年齢以上の子どもへの生活習慣や健康に対して介入する制度的な枠組みが現在は十分ではありません。

 生活保護制度では、受給者の世帯全体の生活状況を家庭訪問で調査や支援を行うことは可能なのですが、実態として子どもに着目した支援というのは実際には行われていないという現状があります。

 そういったことを踏まえて【課題】になりますけれども、就学年齢以上の子どもへの生活習慣や健康に対して介入する制度的な枠組みが不十分な中で、生活保護制度の中で誰がどのような支援をしていくかといったものが課題として挙げられます。

 9ページは、生活保護制度における子どもの健康支援に対する考え方の案になります。

 今回の生活習慣という意味では、子どもさんに関しては、医療というよりも生活習慣ということが大事かなということで、子どもの食事、生活習慣の確立に注目し、子どもの健康問題を世帯全体の問題として捉えてはどうか。

 福祉事務所の役割としては、まずは健康支援の対象者になるような子どもさんを発見すること。

 2としまして、子どもさんだけでなく、保護者も含め、生活保護受給者の健康支援の枠組みで世帯全体にアプローチをすることで、子どもへの生活習慣形成にかかわる環境整備を行うという考え方でどうか。

 現在、就学年齢以上の子どもの健康支援を行う一元的な制度がないために、どのような支援をどこで誰が行うかといった課題があります。今後、関係機関の連携であるとか、既存の地域の資源の活用など、子どもへの健康支援を行う体制や方法について、さらに検討を深めていく必要があると考えられます。

 10ページはもう少し具体的なことになりますが、そこを踏まえて「データの利活用・支援方法【案】」ですが、まず【対象者の抽出方法】ですけれども、1としては、学校健診の検査結果で、生活保護受給者で肥満や尿糖が陽性であるとか、虫歯の多いハイリスクの子どもについて、保護者の同意を得て学校から福祉事務所への情報提供を依頼してはどうか。

 2は、ケースワークの中で健康支援の対象者になる子どもを抽出する。例えば、今回の生活保護受給者の健康管理支援の中で、健診やレセプトで糖尿病と把握した方の子どもさんであるとか、母子世帯や精神障害、知的障害などで家事が困難な方の子どもさん、そういった生活習慣が確立されていない子どもさんなどを発見することを想定しております。

 【支援方法】としましては、1として、支援対象となる子どもを把握した際に、世帯の生活状況や、主に育児を行っている保護者の生活能力、使用可能な社会資源を調査してはどうか。例えば、精神の親御さんであったら、ヘルパーさんなど、そういったものでも使用できますし、そういった社会資源を調査する。

 2としては、子どもの生活習慣や健康に着目し、地域の資源や協力可能な関係機関との連携を図りながら行う支援のあり方について、まずはさまざまな支援の実践例を積み上げる方策を検討してはどうかという案になります。

 11ページは「支援の評価と効果的な支援のあり方の検討【案】」です。

 【評価とモニタリング】になりますが、1として、福祉事務所は、子どもの生活環境のアセスメントの実施の有無や、事業の実施状況についての評価や集計を行い、定期的な家庭訪問の実施や、学校健診結果の継続的な入手により、フォローアップを行う。

 2としては、必要時には関係機関との話し合いの場を持ち、モニタリングを行う。

 【国における今後の取組:効果的な支援のあり方を検討】する、ということで、1として、さまざまな支援の実践例の中から、先進的に生活保護受給者の子どもへの生活習慣・健康支援に取り組む自治体に対して、定性的な側面から支援の実施状況であるとか、内容であるとか、効果などのヒアリングを行っていく。

 2として、好事例に関しては、全国展開に向けた支援内容の標準化や定量的な効果の検証を行うというようなことでどうかという案を示させていただいております。

 以上になります。


○尾形座長 ありがとうございました。

 それでは、資料3につきまして、御意見、御質問等がございましたらお願いします。

 どうぞ。


○津下委員 子どもの健康については非常に重要な課題で、特に食生活や運動習慣、齲歯が多いということなどの課題があげられましたが、子どもの肥満は大人のいろいろな生活習慣病につながるということはエビデンス的には明らかなので、早目の対策が必要だろうと思います。

 2点質問がありまして、1つは、未就学児についてなのですけれども、保育園ですと基本的な生活習慣についての教育といいますか、それを確立することを目的とした取り組みをたくさんされているような気がしますので、保育園等との連携というのは重要だと思います。母子保健の枠組みだと、3歳児健診が終わった後にずっとフォローできているかどうかというのも課題と思います。未就学児のことでは、そこまで母子保健でカバーできているのかどうなのか、実態はどうなのか、もし情報があれば教えていただきたいと思っています。

 学校保健の中で、気になる子どもがいても、例えば、肥満児に対して分けて指導すると、これは差別ではないかと言われたりとか、いじめにつながるとかいうことで、なかなか先生方もしにくいという話を聞いたことがあります。そういうなかで、子どもたちにも先生にもプラスになる支援の仕組みの実践事例をまず本当に集めていくことが必要だと思いますが、何かこういう事例について収集されているものがありましたら教えてほしいのですが。


○尾形座長 2点御質問ですね。


○市川保護課医療専門官 前半の未就学児に関してですが、保育園に通うことは可能です。こちらの考え方としては、未就学児に関しては母子保健のほうでフォローアップなどの支援もされているという枠組みがありますので、そちらはまずは母子保健でと考えているのですけれども、今後、必要であれば生活保護の制度との連携というのも考えていかねばいけないのかなと思います。

 学校保健のほうですが、おっしゃるとおり、学校の中で特に生活保護の方を支援するというやり方はできないと思っているので、今回、案に示させていただいたように、生活保護の制度としての一番の特徴は、世帯に入り込める、家庭訪問などもできるということで、家庭ベースの支援というのを考えていってはどうかと考えております。その中で学校との連携が必要であれば、そういったことも必要だと考えております。

 実践例というのは、こちらが調べる限りでは、親御さんを支援することで間接的に子どもへの支援になっているというものはあるのですけれども、子どもの健康というところに着目した何かの事業はまだありません。


○尾形座長 松本委員、どうぞ。


○松本委員 少し感じたことですけれども、乳幼児健診の受診率というのは、生活保護受給者の家庭の場合にはどうなっているのですか。何かデータがあるのでしょうか。1歳6か月児健診とか、3〜4歳児健診の受診率とかはどうなっているのでしょうか。


○市川保護課医療専門官 こちらのほうではそこまでは把握していないです。


○松本委員 なかなかわからないデータだと思います。ただ、小・中学校には大体きちんと行っていらっしゃるところが割と多いと思いますので、学校健診の中で、いわゆる過体重の健診についてはやっているとは思いますけれども、ただ、そういった方々がいわゆる2次健診、3次健診にどの程度受診をされているかというようなデータも多分ないと思います。

 もう一つは、過体重については、2次健診、3次健診を行っていますけれども、そのフォローということに関しましては各医療機関でやっていますので、医療になっている部分があります。そのフォローに関して、これもなかなかデータがない部分ではないかなと感じております。


○尾形座長 どうぞ。


○中板委員 母子保健の中で乳幼児を育てる親の生活習慣疾病予防について話すことはあります。親の生活習慣が子へ影響することは大いにありますからそういった場合に、保健センターは健診のときの親御さんの様子等々を確認しながら、お子さんの状況と親御さんの状況を兼ねて、さらに、生活保護ということになれば、要するに、余裕がない状況の中で子育てをしているということをふまえて、要フォローという形でサポートしているという状況だと思います。

 先程のご質問ですが、乳幼児健診の受診率はほぼ平均9割、4ヵ月健診などは95%です。そこには生活保護の方たちも含まれます。生保のケースワーカーも、乳幼児のいる生活となればより気になるので、健診には勧めていただいているだろうと思います。その意味では、乳幼児健診はその家族の状況を把握するのはとても容易であり、良い機会です。

 生保家庭で乳幼児の子育てとなれば、生活習慣の影響を受けやすい環境をなるべく減らすために保育所という選択もあります。

 ただ、生活保護を受給されている方たちのお子さんの健康状態という形の枠組みでエビデンスとして積み上げてきたということはないので、データ分析の枠組みは修正がいるのではと思います。


○尾形座長 ありがとうございます。

 どうぞ。


○小田委員 未就学児に関しては母子保健でフォローされているものが、学校に入られて学校保健に変わったときに切れてしまうので、生活保護で目や手をかけていく、というものなのかなという単純な疑問もあるのですが、それより前に、ここに書かれてあるように、生活保護のお子さんがいる世帯が、例えば、母子世帯であるとか、障害とか知的障害、御本人、親御さんの場合もあると思うのですけれども、その方が置かれている環境と、この健康状態がどう関連するのかというあたりは、何か少し掘り下げたほうがいいと思っています。

 親御さんの意識をもう少し向上させてあげて、生活習慣を変えていかれる御家庭なのか、それとも、やはり就労ということが絡んできますので、精いっぱい就労して、子育てしているのだけれども、助けがなくて、結果的にお医者さんになかなか連れて行けないのですよというような個人の事情というのはかなり影響してくるような気がしていて、そのあたりはやはり指導をする上でも非常にかかわってくる部分なのです。

 なので、病気だから全て支援に乗せるということとか、3食の食事とかおやつのこととかが出ていましたけれども、その切り口だけではきっと理解し切れない事情というところをどのように酌んでいくのかというのは、もう一つの疑問なところはあります。

 お子さんというと0歳から一般的に18歳までと思うのですけれども、それぞれの時期によってかかわる切り口というのは変わってくる。中学生以降はかなり自立してくるので、御本人に働きかけをする方法を考えられるとか、それより小さいお子さんは親御さんと一緒にやらなければいけないとか、そういったことをもう少し細かく考えていかないと、一概に生活習慣病のリスクあり、だけでくくってしまうのは大ざっぱになってしまうのではないかなと思いますので、御検討をいただければと思います。

 生活習慣病の予防として取り組む必要性は大いにあると思うのですけれども、この中でケースワーカーさん、福祉事務所の役割が発見ということで書いてあるのですけれども、発見して支援をして、その先、予防をしていくことが生活保護とどういう関連づけがされているのかというあたりを示すことも、かかわるワーカーさんのモチベーションには必要なところではないでしょうか。

 ここに書かれてあることは一般的に当然必要なことだという理解はありますけれども、例えば、そのお子さんが将来病気になることが学習とか就労に影響して、また生活保護とか低所得につながるという、一般的に言われている連鎖みたいな形を少しでも防ぐための環境づくりみたいなものの一環ですよとか、そういったことも示していくことが、やはり福祉事務所の中で取り組むいろいろな事業として考えていくという意味では、必要なことかと思います。


○尾形座長 ありがとうございます。

 ほかはよろしいでしょうか。

 どうぞ。


○小枝委員 私は現状をお話ししたいと思います。県保健福祉事務所でも市役所、児童相談所、教育関係者などとチームを組み困難事例の検討をしますが、対象は生活保護の御家庭に限らず、生活保護にはならないけれども、ぎりぎりの生活をされている方や、お子さんの成長・発達の遅れ、養育困難事例、ネグレクトを含むような虐待事例、親御さんが精神疾患などを持っているなどかなり複雑な事例です。養育できない御家庭がある場合には保育園に行ってもらいますが、どうやって朝起こして保育園に行ってもらうか・・・行ってもらえば御飯が食べられるので、まずは朝起きて送ることをどうやって支援するかとか、小学校とかも同じように、どうやって汚れたお洋服をかえたり、お風呂に入ってもらうように親御さんに指導するかというのに苦労しているのが現状です。また、支援はワーカーさんが主になるよりは、保健師ですとか、児相とか先生とか、その事例によって、お父さん、お母さん方が信頼できて、受け入れてくれるような人がメーンになっているよう思います。ですので、調査によって出された問題をすべて福祉事務所が中心に担うというのは無理があるよう思います。

 以上です。


○尾形座長 どうぞ。


○中板委員 小田さんとお2人の話は全くそのとおりなので、少し整理をしていただいたほうがいいのかなと思っています。

 今回は生活保護受給者の中で小さな子どもがいる家庭も優先度は高いのではと考えてきました。親御さんが生活習慣病とか糖尿病とか、あるいはその可能性を丸ごと抱えているという状況がある場合、子への生活習慣の悪影響と親自身が子育てに忙しく、自分の健康に目がいきにくいというのがあります。

 その部分に焦点化して生保受給者の健康支援を行わないとこの検討会の枠組みとして考えたときはやや混乱します。子どもの貧困やそれに伴う不登校も結局多くなるとか、社会性が育たたないとか、引きずってしまうので、ケースワーカーらと連携しながらケースマネジメントが大事になりますが、この検討会は、あくまでも生活習慣病を予防していく上で、お子さんの予防策をとるということで整理してはいかがかと思います。


○尾形座長 どうぞ。


○津下委員 以前の検討会で生活保護受給者においては喫煙率が高いというデータが提示されました。子どもは吸わないことにはなっているのですけれども、家族に喫煙者が多い、特に母親が喫煙していると子どもも喫煙しやすいということもあります。ある自治体で乳幼児健診のときに、母親が再喫煙している場合には踏み込んでいろいろ相談に乗っていたりとかいう取組をしています。どちらかというと低所得者のほうがその対象となる方が多いということで、今回のアプローチの中では、先ほど言われた家族単位のアプローチというのが割と新たなこととして取り入れていく必要があるかなということと、喫煙に関してもリスク因子として把握していくことも重要ではないかなと思いました。


○尾形座長 私から1点確認なのですが、10ページに「データの利活用・支援方法【案】」として示されているところの1で、学校健診のデータを学校から福祉事務所へ情報提供というようなことが書かれているのですが、これについては先ほど出てきたような法制度的な対応というのは必要になるのですか。


○鈴木保護課長 この場合は同意を得ることを前提にしているので、そういう意味では、法制度上ということは必ずしも必要ないのではないかなということで文科省さんとは話をしております。


○尾形座長 これはあくまでも同意の上でということですね。

 よろしいでしょうか。

 それでは、そろそろ時間でございますので、きょうの第4回の検討会はこの辺にしたいと思います。

 次回の開催等につきまして、事務局のほうから連絡をお願いします。



○生沼保護課長補佐 次回は3月に開催を予定しておりますので、決まり次第、各委員の皆様に御連絡をさせていただきます。よろしくお願いいたします。


○尾形座長 それでは、長時間にわたりまして熱心な御議論をどうもありがとうございました。

本日の検討会は以上をもちまして閉会とさせていただきます。

 

 

 

 


(了)

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