ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 厚生科学審議会(疾病対策部会) > 平成28年度 第1回 厚生科学審議会 疾病対策部会 議事録(2017年1月18日)




2017年1月18日 平成28年度 第1回 厚生科学審議会 疾病対策部会 議事録

○日時

平成29年1月18日(水) PM13:00〜15:00


○場所

厚生労働省共用第8会議室(19階)


○議事

○福井難病対策課長補佐 定刻となりましたので、ただいまから平成28年度第1回厚生科学審議会疾病対策部会を開会いたします。委員の皆様にはお忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。新任委員の御紹介をさせていただきます。今回より臨時委員として、国立成育医療研究センター理事長の五十嵐様、京都大学医学部付属病院長の上本様、公益社団法人日本医師会常任理事の羽鳥様、国立精神神経医療研究センター理事長・総長の水澤様に加わっていただいております。本日の委員の出欠状況ですが、五十嵐委員、上本委員、小幡委員、鈴木委員、水澤委員、山本委員から欠席の御連絡を、倉橋委員からは、遅れての参加のご連絡を頂いております。また、本日は、参考人として、森幸子日本難病疾病団体協議会代表にお越しいただいております。

 続いて、平成27101日付けで、難病対策課となってから初めての疾病対策部会ですので、事務局を紹介させていただきます。総務課長の大西です。難病対策課長の平岩です。私は、課長補佐の福井と申します。続いて、課長補佐の遠藤です。健康局長の福島は、公務のため遅れて参ります。

 開会に当たりまして、傍聴される皆様におかれましては、傍聴時の注意事項の遵守をよろしくお願いいたします。また、カメラの撮影は、ここまでとさせていただきます。

 以降の議事進行は、福永部会長にお願いいたします。

○福永部会長 部会長の福永と申します。よろしくお願いいたします。それでは、資料の確認をお願いします。

○福井難病対策課長補佐 それでは、資料の確認をさせていただきます。議事次第に続いて、委員名簿、参考人名簿、座席表です。資料として、資料1、厚生科学審議会疾病対策部会運営細則改正案。参考資料1、厚生科学審議会疾病対策部会運営細則(改正後)。参考資料2、厚生科学審議会運営規程。資料2、指定難病(平成29年度実施分)に係る検討結果について。別添1、指定難病の要件について。別添2、指定難病(平成29年度実施分)とすべき疾病(一覧)。別添3、難病の患者に対する医療等に関する法律第7条第1項第1号に規定する病状の程度について。別添4、現時点で指定難病の要件を満たしていないと考えられる疾病一覧()。参考資料1、指定難病の選定の手順。参考資料2、厚生科学審議会疾病対策部会指定難病検討委員会委員名簿。参考資料3、今後のスケジュール。資料3-1、「難病の医療提供体制の在り方について(報告書)」について。資料3-2、難病の医療提供体制の在り方について(概要)。資料3-3、難病の医療提供体制の在り方について(報告書)。資料4-1、医療受給者証の所持者数について。資料4-2、平成29年度難病対策予算()について(概要)。以上でございます。資料の欠落等がありましたら、事務局までお申し付けください。

○福永部会長 それでは早速、議事に入りたいと思います。1つ目の議事は、厚生科学審議会疾病対策部会運営細則改正案についてです。一昨年、平成27101日付けで、厚生労働省内の組織再編がありまして、厚生科学審議会疾病対策部会運営細則の改正が必要となっております。この点について、事務局から御説明をお願いします。

○平岩難病対策課長 難病対策課長の平岩でございます。資料1に基づきまして御説明させていただきます。こちらは、疾病対策部会の運営細則の改正案ということで、新旧の対照という形で書いております。上側が改正後、下側は改正前となります。変更部分は棒線を振ってあります。第2条は単純な字句修正ですが、第8条が、先ほどありましたように組織改正がありまして、もともと疾病対策課で行っていたものが、所掌が「がん疾病対策課」、それから「難病対策課」ということで分かれましたので、ここを対応する形で修正させていただいております。後ろにあります参考資料1は、疾病対策部会の運営細則全体です。改正いたしますと、こちらにあるような第1条から第9条まで、全体ということで第2条と第8条の部分が線を振ってある所が修正されて、新しく118日、本日以降に適用されることになります。よろしくお願いいたします。

 資料2については、疾病対策部会の更に上にある厚生科学審議会の運営規程です。こちらは裏面を御覧いただくと、2ページの所で、雑則ということで第10条があります。この規程に定めるもののほかということで、上の審議会のほうのレベルで定めるもののほか、部会の運営に必要な事項については、部会の場合は、それぞれ部会長が定めるということです。今回の修正についても、福永部会長と相談させていただき、定めさせていただいていることを御報告いたします。事務局からの説明は以上でございます。

○福永部会長 厚生科学審議会疾病対策部会運営細則の改正については、厚生科学審議会運営規程第10条、先ほどの参考資料1、参考資料2ですけれども、参考資料2より、部会長が定める事項に該当いたしますので、先ほどの事務局の説明のとおり、部会長である私のほうで改正することで定めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

 それでは、2つ目の議事は、指定難病に関わる審議について事務局から説明をお願いします。

○平岩難病対策課長 資料2については、昨年の年末に疾病対策部会の下にあります指定難病検討委員会でおまとめいただいた検討結果についてという文書です。

1番が「はじめに」ということで、作業の趣旨について書いてあります。難病法の規定に基づいて厚生労働大臣が審議会の意見を聴いて指定難病を指定するに当たり、指定難病とすべき疾病の案、それから、下のほうに支給認定に係る基準の案、重症度分類ということで、こちらの取りまとめを行っていただいたということです。指定難病検討委員会は、これまで、第二次実施分までその案を取りまとめてきておりますが、今回行っていただいた検討については、平成29年度実施分ということで、第三次とも言うべきものですが、それについて、平成283月から6回の検討を行って取りまとめを行っていただきました。

2ポツですが、検討の進め方です。こちらにどういうプロセスで検討を行ったかということを書いてあります。平成283月時点で、指定難病としての要件に関する情報収集がなされた疾病を対象として行っていたということです。具体的には、平成26年度、平成27年度に言及されてきた疾病のうち、研究班とか、あるいは関係学会において情報提供を求めて、その要件に関する情報が得られた疾病は222疾病がありまして、それを検討の対象としました。個々の疾病について、指定難病の各要件、これを満たすかどうかという検討を行ってきたわけですけれども、各要件というのは、発病の機構が明らかでない、それから、治療方法が確立していない。次ページになりますが、長期の療養を必要とする、患者数が人口の0.1%程度に達しない、客観的な診断基準等が確立しているという、5つの要件について個別の疾病ごとに確認を行った次第です。

3ポツの所は、指定難病の要件についてです。指定難病の要件について、一般的に法律に規定されておりますが、更に具体的な部分、これについては時間があるときに御参照いただきたいと思いますが、別添1という、更に細かいルールを取りまとめた上で、要件を確認いたしました。例えば、他の施策体系を確立されている疾病というものについては、発病の機構は明らかでないとか、要件を満たしていないという形で整理して、取扱いを行いました。また、客観的な診断基準等が確立していることの検討に当たっては、小慢の場合は診断の手引ということで、小児の場合はそれで足りるわけですが、成人に対しても、客観的な診断基準等が確立しているかどうかということについては、それのみではなくて、別添で定めた細かいルールの考え方に照らして、個別に検討を行ったところです。これらの考え方に基づきまして、要件を満たすかどうかについて、また、個々の疾病の支給認定に係る基準について、それぞれ検討を行ってきたところです。

4番目、指定難病とすべき疾病の案、それから、支給認定に係る基準の案です。こちらは数が非常に多く、結論を先に述べているところですが、222疾病を検討の対象としたうち、38疾病について、各要件を満たすという判断がなされています。222をベースとして考えますと、38疾病については、一部は既存の指定難病に含まれているという整理がされた疾病もありましたし、あるいは類似する疾病については1つにまとめるなど、再整理を行いました。ということで、結局、これまでの指定難病の数は、306ということでしたが、今後、追加すべきものについては、24疾病を追加すべきということが、こちらの委員会での結論ということになりました。その基準については、別添3で定めるようにしたとおりです。

 次に、別添2を御覧ください。別添2に書いてある上のほうのグループ、24疾病が今回追加する疾病です。先ほどから申し上げているとおり、研究班、あるいは学会から上がってきたものについて要件を確認し、要件を満たすというものをこちらに掲げています。ただ、一部、この中で14番の「先天性グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)欠損症」というものについては、既存の指定難病との整合性の観点から、上がってきた名前とは別の形で整理しています。17番も、そういう意味では同様です。19番の「遺伝性自己炎症疾患」というものについては、これはもともと指定難病検討委員会の中では、遺伝性自己炎症性疾患ということで、「性」というのが2度重なった形で判断していたわけですが、パブリックコメントの中で、これは国際的な呼び名などとも整合性を取るべきではないかという御意見を頂きましたので、それを踏まえて修正しております。

 また、下側にある93番ですが、これは新たに追加したというものではありません。もともと既存の指定難病ですが、こちらについては「原発性胆汁性肝硬変」という名前だったのですが、これは「胆管炎」という名前にすべきではないかと。これもまたパブコメの指摘を受けまして、現在、医学が進歩してきておりますので、肝硬変に至る前に、胆管炎の段階で診断が付く場合も増えてきているということもありまして、こちらに名前を変えています。288番は、今回新たに追加で上がってきたものをまとめようということで、もともと「自己免疫性出血病×III」というものがありましたが、これをまとめて、288番は「自己免疫性後天性凝固因子欠乏症」として取りまとめる形にしています。

 資料2の本文に戻ります。今、申し上げたのが、本文の2ページ目の先ほどの続きのなお書きの所ですけれども、疾病名、基本的に上がってきたものを、上がってきた名前で追加すべき疾病ということで書いてありましたけれども、一部変更があった部分についての御説明です。

 何度も行ったり来たりで恐縮ですが、別添3を御覧ください。こちらが先ほどの追加すべき24疾病に関する医療費助成の対象となるべき病状の程度です。こちらについては、○の所にあるように、個々の指定難病の特性に応じて、日常生活、あるいは社会生活に支障があると、医学的に判断される程度ということです。具体的には、次の別添のとおりということです。

 こちらについては、例えば、別添の1つ目の「カナバン病」の所を御覧いただくと、別添の12ページ辺りには病気の原因とか、どのような症状が表れてくるかといった概要が書いてありますし、3ページには診断基準が書いてあります。ただ、ここに当てはまるだけでは医療費助成の対象とはなりません。4ページにある重症度分類に当てはまって初めて医療費助成の対象となるものです。カナバン病の場合ですと、先天性の代謝異常性の重症度評価、これを用いて中等症以上を対象とするということになっておりまして、ここにいろいろな項目について選択肢が用意されており、それぞれ点数が付いています。

5ページの上から少し下がったところに「総合評価」がありますが、それで全ての項目の点数を加算しまして、(4)の所にありますが、加点した総点数が、02点の場合は「軽症」ということですが、その場合は医療費助成の対象とならないということです。このように、残り23疾病についても、それぞれ病状の程度に応じてそういったものは記載されていますので、御確認いただければと思います。

 度々恐縮ですが、本体、資料2ですが、2ページの一番下に検討の対象としたのは、先ほどから申し上げていますけれども、222疾病があります。残りの184疾病については、現時点で、別添4というものが書いてありますが、大まかに言うと、それぞれの要件のどこを満たしていないのかといったことがあります。1番目の発病の機構に関する要件を満たしていないというのが40疾病。2番目、治療法に関する要件を満たしていないというのが1疾病。3番目、長期の療養要件を満たしていないのが67疾病。4番目、患者数の要件は8疾病。5番目、客観的な診断基準の要件については、68疾病ということになっています。

5番目の今後の検討の進め方ですが、これまでの指定難病は306疾病がありましたので、今回、24疾病を追加することで、合わせて330疾病になるということです。これについては、予算の成立を速やかに告示等の改正をしまして、4月から新たな対象として進めていきたいと考えております。

 次の○ですが、今回、検討の俎上に上らなかった疾病、それから、今回の要件に満たさないとされたものについても、厚労科研費の難治性疾患政策研究事業等で研究を支援させていただきまして、指定難病として検討を行うための要件に関する情報が得られた段階で、改めて指定難病検討委員会で議論をさせていただきたいということです。その際には、新たな疾病についての疾病名とか、基準案だけではなくて、これまで指定した330疾病の基準等について、医学の進歩に合わせて必要に応じて、適宜、見直しを行っていきたいと考えております。事務局からの説明は、以上でございます。

○福永部会長 それでは、患者の立場を代表する者として、本日、参考人として御出席いただいています森参考人の御意見を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。

○森参考人 ありがとうございます。この度の指定難病の検討につきまして、水澤委員長をはじめ、委員の先生方におかれましては、長期にわたり大変な御尽力のもと、御検討いただきました。新たに指定難病に認定される疾病が選定され、306疾病から追加されるという運びになったことは大変有り難く、さらに、今後にも期待が持てるものと感謝を申し上げます。

 これまでの検討の様子を委員会の傍聴や、議事録から拝見させていただいておりました。私どもにとりましては、特に自分になじみのない疾病では、とても難しい展開で分からないことが多いのですが、大変細かなところまで丁寧に検討を重ねていただいていることが、ひしひしと伝わってまいりました。本日は、先生方の視点とはまた違うところとなるかもしれませんが、患者側として、日頃から相談や問合せを頂いていることも含めてお願いしたいと思います。

 まず今回、222疾病を対象に検討されましたが、御報告のとおり、そのうちの38疾病を指定難病とすべしとし、整理した上で、これまでの306疾病に24疾病が加わると、今、御報告いただきました。これらの疾病については、1日も早い実施に向けて進めていただけることを願っております。

 ただ、この結果だけを見ますと、かなり狭き門だなと感じます。要望を出された先生方や、これらの患者会や、患者、御家族の方々は、御納得されているのかが心配です。患者・家族にとりましては、指定難病となると、データも集まり、更に研究も進むであろうことや、直接生活に関わる医療費助成が受けられるという期待は、この上なく大きなものです。一旦、検討の場に上がりますと、やはり大きな期待をいたします。

 私どもの所にもどうしたら指定難病に認められるのか、署名を集めればよいのか、厚労省に足を運ぶべきか、議員の先生の協力も必要なのか、研究班の先生だけでなく、私たちに何かできることはないのか、と悲痛な叫びが寄せられています。

 発病によって収入も減り、医療費はかさみ、介護も必要となる。そのような状況が続くとなると、生活費を切り詰め、家族にも肩身の狭い思いをし、希望が持てない状況が続いている患者・家族がまだたくさんおられます。

 今回、認められなかった疾病について、理由を一覧表にしていただいていますが、例えば、どの部分が満たされなかったのか、どのような情報が足らなかったのか、もう少し患者・家族から見ても納得できるような説明はできないでしょうか。そのようなものがありますと、一般の方から見ても、指定難病はどのようなものなのかという理解も更に進むと思いますし、今後、検討に出される資料作成の参考になるのではないかと思います。

 また、大変希少な疾病ゆえに、研究してくださる先生がおられない、とても少ない、という御相談もあります。これらの疾病では、指定難病の検討を頂けるだけの資料がそろうよう、国を挙げて、先生方の英知を集めて、更なる御支援をお願いいたします。

2点目に、指定難病も多くなりました。幾つかの疾病をまとめて、疾病群で表示しているものや、個別のもの、様々なのですが、特にまとめている中の個々の疾病については、指定難病に入っているのかどうか、大変分かりにくいです。医師ですら、分からないとおっしゃいますし、相談支援に当たる支援センターや保健所、また、福祉に関する窓口では、既に間違いや、混乱が起きています。大変難しいことだと思いますが、どうか御検討いただき、指定難病となった疾病が、医療や福祉の場で抜け落ちることのないような一覧の工夫と、直接患者と接する先生方、行政、医療や福祉に関わる職員の方々の所まで届くような周知をお願いします。

3点目に、平成27年度末現在の医療受給者証の所持者数が公表されました。まだ1件も上がっていない疾病もありましたし、これまで特定疾患のときの新規に発症される方を含めた、自然増の伸びよりも、今回は全体的にも少ないように思います。まだ、経過措置期間であるのになぜなのでしょう。申請される方が減っているのでしょうか。一部では、制度が複雑でどうすればよいのか分からない。提出したが、書類が足らなかったらしい。高齢となったので、申請してもメリットがないと医師に言われたとか、保健所に聞いたらそう言われた、とおっしゃる方もおられます。

 この上、これまでの経過措置期間が終わり、重症度分類が入りますと、更に少なくなり、軽症者登録がないと疾病の人数すらつかめなくなり、地方の行政機関での把握もできず、保健所にも、患者にも、双方からの情報が入らなくなります。

 重症度分類でも、バーセルインデックスの評価では、例えば、平地は45m歩けても、実際に暮らしの中では、ちょっとした坂道があったり、歩道には傾斜があったり、荷物を持ったりすると、もう歩けないということもあります。認定基準に「日常生活又は社会生活に支障がある者」とありますが、患者の生活実態を反映できる評価の方法の検討をお願いします。

 これら患者の実態調査を行い、難病法を充実させ、最大にいかすことで難病を抱えることで悩み、苦しみ、既に限界に達している人、切羽詰まって、自ら命を断つ人を救える、そんな難病対策であってほしいと、切に願います。どうか、よろしくお願いいたします。

○福永部会長 どうもありがとうございました。幾つか問題点も指摘いただいたわけですが、少し時間を取りまして、委員の先生方から御意見、御質問等を頂きたいと思います。いかがでしょうか。

○本田委員 素人なので是非教えてほしいのですが、今、森さんが指摘された中で、例えばここに指定された疾病でも、疾患群として指定されている場合、いろいろな疾患が入っているわけですよね。それを専門の先生方、難病の患者さんを診ていらっしゃる先生方にも分からないという御指摘があって、それはすごく問題だと思うのですが、一覧表なり何なり、そういうことを各機関に提出しているなり、分かりやすく示すなりというのは、今、どのような形で示されているのかを教えてください。

○福井難病対策課長補佐 今、主には難病情報センターに、そのような情報を掲載させていただいていると思うのですが、あの内容を更にモディファイするようなことを検討しておりまして、今月から開始した「指定難病制度の普及啓発状況の把握及び普及啓発のための方法論の開発」という研究班の中で、難病情報センターの在り方についても研究していただく予定にしています。

○本田委員 正にこれからどのようにしたらいいかということの研究というか、取り組んでいるということでいいのですか。

○福井難病対策課長補佐 各難病の研究班の役割としても、こちらの普及啓発はお願いしたわけですが、まだそれが十分でないというのも感じておりましたので、この研究班を作りましたし、今までは指定難病306のうちに、研究班が対応している疾病というのは約240ほどしかないということだったのですが、来年度からは全ての指定難病330について、政策研究班が出来ることになりますので、より普及啓発については進めていく体制が構築できると思っています。

○本田委員 意見として、指定難病に指定される、指定されないというのも大きな問題かと思いますが、いろいろな審査を経て、せっかく指定されたのに、きっちり対象として医療者の方に認識してもらえなくて、困るようなことになるというのは、検討している側も本末転倒になると思うので、是非そのようなことがないように進めてもらいたいと思います。

○平岩難病対策課長 ありがとうございます。こちらは、指定するときにどういう名前であると一番現場で混乱が起きないのかということも含めて、指定難病検討委員会のほうでいろいろ検討させていただいております。とは言っても、難病というのは非常に希少ですので、森参考人からありましたように、現場で一部混乱してしまう所があると。そこは研究班を通じて、いろいろ周知といいますか、普及といいますか、そういった活動を進めていただいておりますが、その辺りがより効率的になるような形でということで、先ほど福井補佐のほうから説明させていただいたようなことを更に進めていって、現場の混乱を少なくしていきたいというのが我々の思いです。

 あと、森参考人から何点か御意見を頂きました。指定難病の関係、狭き門であって、患者の皆様方からは厚労省に直接状況を伝えたいとか、議員の先生方に力をお借りしたいという話もあったと思います。森参考人のほうは全体の取りまとめということで御理解いただいているとおりですが、今の制度としては、先ほど説明しました5つの要件を純粋に医学的に見て、満たしているかどうか、これが公平性の観点から今の制度として考えられているところですので、そこのところを医学の進歩によって、例えば客観的な診断基準がまだ明らかでないところについては、我々も研究等を支援させていただいて、それで研究の進捗によって、こういったところに入ってくるというルートを、今後も考えていきたいと思っています。

 また、医療受給者証の交付率、使っておられる方がゼロという疾病も、確かにあります。この辺は、やはり我々の周知の問題もありますし、あとは難病ということで、希少性からなかなか診断がつきづらい、ドクターショッピングで45年掛かってしまうということもあります。これは後ほどの議題で御説明させていただきますが、医療提供体制をしっかり整備することによりまして、周知といいますか、診断に早く結び付くようなことを進めていきたいと考えています。長くなりました。

○福永部会長 始まったばかりですし、特にまだ56から200330とか増えてしまうと、担当の先生方もなかなか診たことのない病気も多いわけですし、その辺りを是非、事務局でもできるだけ分かりやすい形で整理していただけたらなと思っています。よろしくお願いします。ほかにはいかがでしょうか。

○小澤委員 以前の制度ですと、やはり医療費の補助などで不公平感などがあって、こういう新しい制度に移ってきていると思うのですが、現状、それがうまく機能しているのかどうか、その辺のフィードバックがきちんとなされているかどうか、お聞きしたいのですが。今の森参考人の御意見も、その1つではあるかなと思いますが、非常に対象疾患が広いわけですので、各研究班を使って、その辺のフィードバックがうまくいっているかどうか教えて下さい。

 それから、新しい制度の中で臨床調査個人票の改定が行われています。以前は実際にいろいろな調査研究に使えるようなクオリティのものではなかったということもあって、改定が行われていると思うのですが、それが順調に機能しているのかどうか。いろいろな面でのフィードバックが、どんな状況かというのをお聞きしたいです。

○福永部会長 まだ答えられない部分も多いかと思いますが、現段階では今の御質問に対していかがでしょうか。

○福井難病対策課長補佐 普及啓発活動については、研究班だけではもちろん難しくて、学会の協力も必須ですので、我々は主要領域学会を全て回らせていただいて、貴学会に関係のある指定難病はどれですかということをお伺いして、特にその学会に関連のある疾病について、その学会を通じて普及していただくということも、新たにお願いするようにもしています。現時点では、研究班を通じた普及啓発活動というのは十分でないと感じて、先ほどの研究班を新たに立ち上げたこととか、そういう学会にお願いするということを始めたところです。

 臨床調査個人票の内容に関しては、「指定難病制度の公平性を担保するための方法論の開発」という研究班を今月から立ち上げまして、指定難病を横串で見まして、臨床調査個人票の内容、つまり指定難病データベースの在り方についてですとか、先ほど森参考人からありました、適切な疾病単位の捉え方を整理することですとか、円滑な指定難病追加のための準備について、検討いただくこととしています。

○福永部会長 次の臨床研究につなげられるように、医療の質の向上、質の高いデータベースを作りたいというのが、今回の改正の趣旨でもありましたので、その辺りもチェックしていただいて、適宜情報を頂けたらなと思っているので、よろしくお願いします。ほかにはいかがでしょうか。

○小澤委員 こういう新しい制度になって、研究班の在り方がずいぶん変わって、昔は調査研究から本当に病態研究まで全部やるような形で、相当大きな研究費も付いていたと思うのです。それが現在は、病態研究はAMEDの難治性疾患実用化研究事業のほうでやってくださいと。ですから残りのほうの難治性疾患政策研究事業は、本当に疫学調査や診療ガイドライン作成等、調査研究だけになってしまいましたので、それに合わせて大分研究費も縮小してしまったのです。

 ですから、全体がどうなっているのかよく分かりませんが、研究班によっては活動がずいぶん停滞と言いましょうか、縮小してきたような所もあるような気はするのですが、今のやり方が本当に適切かどうか、若干気になるところもありまして、その辺の見直しもされることはお考えかどうか、少し聞いてみたいのですが、やはり病態研究とか、そういうものを切り離してしまうと、どうしても活動が停滞と言いましょうか、縮小してしまうような印象を受けているものですから。

○福永部会長 難しいお答えになると思いますが、何か御意見はありませんか。

○平岩難病対策課長 御意見、ありがとうございます。こちらについては今、部会長からおっしゃっていただいたとおり、政府全体の大きな考え方に沿ってということで、やはり難病分野だけを見てみると、両者が連携してというか、一緒にやっていくというのが効率もよかろうということですが、政府全体で研究費の効率的な配分とか、そういったものを考えた上で、AMEDというのが平成27年度から作られたと承知をしています。

 そういった中で、こうしたものを分けるということの弊害と言いますか、マイナス点をいかに補っていくかというのが、非常に大事だと思います。そういう意味で、実用化研究はAMEDのほうでされますが、私どもが積極的に、政策研究と実用化研究でデメリットが生じないように、予算の確保も含めて、最大限努力をしていかないといけないなと考えているところです。

○福永部会長 是非よろしくお願いします。

○小澤委員 例えば班会議を合同でやるとか、いろいろな工夫の仕方はあるかなと思いますので、また検討いただければと思います。

○福井難病対策課長補佐 今まではAMEDの研究班はあっても、政策研究班がないという状況がかなりあったわけですが、今年度、平成29年度からはそういう状況がなくなって、特にAMEDも採択要件として、「政策研究班との連携を強めること」というのを入れていただいていますし、班会議を政策と実用化で合同でやっていただいている班は、かなり増えてきています。

○千葉委員 今、厚労省の方がお答えになったので、実際そのとおりであって、追加と言いますか、更にまた強調して申し上げることでもないと思うのですが、小澤先生がおっしゃられたことは、私もずっと同じように考えていまして、やはり医療側と言いますか、特に医師というのは、患者さんを診療するということと、研究するということを、常に今まで一体化してやってきましたし、それが医師・研究者にとっては、非常にお互いがお互いの意欲を高め合ってやってきた経緯がありますので、やはり基本的に政策研究というものと、いわゆる病態解明、更に新しい医療の開発というのは不可分なわけですが、今は全体の流として、厚労省とAMEDのほうに分かれているということで、そこは今、厚労省の方が言われたとおりですが、是非そこを今後も更に統合というか、協力体制を強く推進してもらうように、行政側としても強く推進していただきたいと考えています。

 それから、最初のほうの話については、つまり疾患単位でまとめていく傾向に今はあって、個々の疾病についてなかなか表に出てこなくて、医師側も患者さん側もよく分からないという、これはそのとおりだと思います。私は指定難病委員会の前任の委員長としても、とにかくここ2年間は、まず指定難病を決めるというところに一番重点を置いてきましたので、そこら辺のインフラというのが十分いっていないわけで、そこは厚労省も認識されておられると思いますが、そういうことで、これから広報活動をいかにしていったらいいのかという班を、正に立ち上げられたところですので、これも是非推進していただきたいと思います。

 個人的には、例えば各疾患をざっと並べた索引のようなものを作って、これを、いわゆる指定難病に指定されたどの病名に当たるのかというところを各疾病の右端に、指定難病番号とかと書いて、それだけでもかなり、医師にとっても患者さんにとっても分かりやすくなると思うのです。だから、これはしようと思えばできることですし、そういったことも含めて是非進めていただいたらと思っています。

○羽鳥委員 日本医師会の羽鳥と申します。今回、改正個人情報保護法の改正で、情報の扱い方が若干厳しくなりますね。それで、いわゆる研究の面から見ると、生活習慣病みたいに何万、何十万といらっしゃる患者さんの場合ですと、何十万人の対象から個人を同定するような、いわゆるデータの扱い方、それから研究の発表の仕方も比較的容易というか、個人情報が守られながらできると思うのですが、難病の場合は数が日本中でも1桁、2桁、3桁となってしまうと、若い先生たちが珍しい疾患に遭遇されて検査して診断治療の能力を上げるために、学会に報告しながら適切な治療法をさぐることが重要なことになりますが、学会発表することに相当な配慮が必要になります。

 その一方で、やはりできるだけみんなで情報共有しないと、疾患の早期発見・早期治療の進歩というのもないと思うのですが、その辺は何か行政のほうで患者さんを守りながら学問の進歩もはかるという仕組みはお考えでしょうか?あるいは学会のほうで患者さんを守りながら、あるいは逆に研究される先生も守りながら、なおかつ情報を出していく工夫というのはされていらっしゃるのでしょうか。

○平岩難病対策課長 今の段階では、具体的にそういったものに特別に焦点を当てた研究班とか、そういうものは立ち上げていませんが、やはり今後、難病の場合は患者の数が非常に少ないということで、データを出すときに個人が特定されてしまうリスクというのが、ほかの疾病に比べて高いということはありますので、そういった在り方については、また役所としてどのようにしていくのがよろしいかと、そういったことをすることが、研究者の方にも御迷惑を掛けず、患者の方にも御迷惑を掛けない方法はどういったものがあるかというのを検討させていただきたいと思います。

○福永部会長 是非、患者団体等々とも相談し合いながら、進めていただけたらと思います。ほかはいかがでしょうか。

○大澤副部会長 1つには、例えば今回出ているような先天異常症候群のように、ある程度のグループの方たちをまとめた、そういうものについてですが、実際に私自身は指定医として、自分で診断書を書いたりもしていますが、そのときには診断書を書くためのホームページがあって、そこからダウンロードして、その診断書に記入していくというプロセスがあります。

 それの段階において、かなり明確に書くことは可能ですので、そこは御心配にならなくてもいいのではないかと。指定医というか、専門医というか、手を挙げていらっしゃる所に行かれればよろしいのではないかなと思います。

 それからもう1点、先ほどの個人情報のことですが、個人情報保護法の関係で、かなり一般の医学会のほうからも、2,000くらいでしたか、パブコメで意見が出されまして、医学研究者が患者さんの状態についていろいろ検討をして、新しい知識を深めていくという部分に関しては、特にアカデミア関連の研究という部分については緩められていて、個人と医学の進歩の両方を守るという形で、今、状態としては進んでいると思います。

○福永部会長 ありがとうございました。まだいろいろあるかもしれませんが、一応この項はこれでよろしいでしょうか。ありがとうございました。それでは資料2の指定難病、平成29年度実施分に関わる検討結果については、別添224疾病について、指定難病として新たに追加し、既に指定難病とされている2疾病について、名称を変更すること。また、別添3の病状の程度について、御了承いただけるでしょうか。委員の方、よろしいでしょうか。今のは少し分かりづらい部分もあったかと思いますが。

○小澤委員 名称変更の2番目の最後の部分ですが、旧病名の所では第×III因子とスペシフィックに書いてありますが、新しいほうでは単に凝固因子欠乏症ですから、第×III因子だけではなくて、広くこういう自己抗体等で、後天性に出血傾向が出たものは全部ひっくるめるという理解でよろしいのですね。

○福永部会長 そういうことだと思いますが、どうでしょうか。

○福井難病対策課長補佐 ()の所にありますが、第8因子欠乏症と自己免疫性von Willebrand病と×III因子欠乏症、この3つを併せて288の新疾患名となっているので、全てというわけではなくて、この3つが含まれるとお考えください。

○福永部会長 よろしいですか。今言った点を含めて、ほかはどうでしょうか。一応、御了承いただけるということで、よろしくお願いします。ありがとうございました。それでは、本日のこの部会の意見を踏まえて、事務局は新たな指定難病と症状の程度について、厚生労働大臣による追加の手続を進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 次は3つ目の議事ですが、最近の難病対策について、事務局からの説明をお願いします。

○平岩難病対策課長 引き続きまして、資料3-13-23-3に基づき、御説明いたします。今回、難病の医療提供体制の在り方についての報告書が取りまとめられました。その本体が資料3-3ですが、文章編ですので、その概要ということで資料3-1、資料3-2を使って御説明したいと思います。

 資料3-1に書いてあるように、もともと難病法4条に基づき、基本方針が定められています。その中に「国は、難病の医療体制について、医療機関や診療科間及び他分野との連携の在り方等について検討を行い、具体的なモデルケースを示す」と書かれています。

 また、この基本方針の中には、都道府県が難病に関する医療を提供する体制の確保に向けて、必要な事項を医療計画に盛り込むなど、そういった措置を講じるとともに、必要な医療提供体制の構築に努めることとされています。平成30年度から第7次医療計画が開始されますので、それに間に合うように今年度中に私どもとしてはモデルケースをお示しして、来年1年間かけて都道府県に準備していただき、平成30年度から開始いただければと考えております。

 そのため、基本方針に基づき、第43回難病対策委員会を7月に行いました。7月、8月、9月と3回難病対策委員会を開催し、10月にその検討結果を報告書に取りまとめたところです。この報告書を踏まえて、具体的なモデルケースを平成28年度中に都道府県宛てに通知させていただく予定です。

 その報告書の概要ですが、資料3-2を御覧ください。1ページの「難病等の医療提供体制の目指すべき方向」です。これは既に難病の基本方針に書いてある事項です。1つ目が、できる限り早期に正しい診断ができる体制ということで、現在、ドクターショッピングなどで診断に至るまで45年掛かってしまっている方もおられるということがないように、早期に診断ができる体制を作ろうということです。

2番目は、診断がついた後は、より身短な機関で適切な医療を受けることができる体制です。現在、せっかく診断がついても、なかなか身近な所で医療を受けることができないということで、例えば北海道から東京に毎月通院しているとか、四国から京都に毎月通院しているといった話をよく伺います。そういうことではなくて、身近な医療機関で医療を受けられるようにする。地域で暮らす上では、通院だけではありませんので、学業や就労と治療を両立できるような環境整備も、医学的な面から支援をしていかなければいけないということです。

3番目としては、最近、遺伝子関連検査、特に難病の分野で割合が増えてきていますが、カウンセリングをきちんと行うなど、倫理的な観点も踏まえながら、実施できる体制を作っていこうということです。

4番目は、小児慢性特定疾病の児童等については、移行期の医療に当たって、スムーズに成人後、小児科に通わなくてもいいように、小児期診療科と成人期の診療科が連携する体制を作っていこうということです。

2ページ、3ページは文章編ですので、分かりやすい4ページのポンチ絵のほうで説明させていただきます。4ページは全体像が示してありますが、中央辺りにある大きな青い枠が都道府県の範囲だと考えていただければと思います。

 一番上に、都道府県の難病診療連携の拠点病院が書いてあります。こうしたものを、まず都道府県の中で1つ以上指定していただきたいという考えです。自治体によっては東京のような所であれば、1つとは言わず複数必要になってくると思いますが、そういったものを指定していただく。それからマルでつながっていますが、その下に分野別拠点病院があります。難病も300以上あって、中には潰瘍性大腸炎やパーキンソン病、SLEのように患者数の数が比較的多い疾病もあります。こういったものについては都道府県の中でも、そういったものを専門で診られるような病院はかなりあると思いますので、最初に申し上げた連携拠点病院の負担を一部分担するといった観点から、こういった所を指定して、それらの病院が連携することによって、難病医療連絡協議会を構成し、そこにいろいろ調整などを行っていただくコーディネーターを置こうと思っています。そういった方が連携をしながら、都道府県内のいろいろな調整を行っていただくことを考えています。

 青い枠の中に、更に小さい青い枠があります。こちらは二次医療圏ですが、こちらに患者さんがおられて、通常であれば身近な一般病院とか、かかりつけ医に調子が悪いと相談に行くということだと思います。そこで診断がつかない場合、これまでは属人的にそこの医師が専門医と関係があれば、そちらにつなぐことができたのですが、今回は都道府県が連携拠点病院や分野別拠点病院を指定して明示することによって、見える化するということで、より早期に紹介につなげていきたいということです。一方、紹介した後、全て診療をずっとやっていくということですと、上のほうの専門医がおられる拠点病院の辺りがパンクしてしまいますので、「紹介」と書いてある所が双方向の矢印になっています。これが1つの今回のミソですが、逆紹介なども行っていくという形を考えています。

 難病については300以上あって、その中には非常に患者さんの数が少ない、専門医も少ないという病気があります。そういったものについては都道府県の枠内ではどうしても診切れない部分が出てこようかと思います。そういう意味で、上のほうにある赤い枠に「全国的な取組」と書いてありますが、難病医療支援ネットワークを新たに構築して、都道府県の拠点病院でも分からないような事例についてはナショナルセンター、研究班、学会、IRUDと言って、遺伝子診断をしている機関につないでいく。難病情報センターでは広く周知していますので、そちらの力も得ながら、全国的な支援をしていくという形を考えています。

5ページです。先ほど基本方針で申し上げた形ですが、まず早期に診断がつくためにはどういう流れになるかというのを太い矢印で書いております。これまではドクターショッピングなどで原因がよく分からないということがありましたが、まずは患者さん自身は難病情報センターから、これはホームページなどでいろいろ調べられますので、そういった所で情報を調べてみる。あるいは受診をした上で、一般病院とか、かかりつけ医から、そこで診切れないものについては拠点病院につないでいただくという流れができてくればと考えています。拠点病院でもなかなか分からないような、遺伝子診断等の特殊な検査が必要な場合には、拠点病院から難病医療支援ネットワークに問合せをしたり、紹介をするという形で、極めて希少な疾病についても対応していく形にしてはどうかと考えています。

7ページは診断がついた後の話です。より身短な医療機関で適切な医療を受けることができるようにしましょうということです。これも繰り返しですが、診療がついても毎回拠点病院で医療を受けるということであれば、患者さんもアクセスの面で非常に大変ですし、拠点病院もパンクしてしまいます。そういう意味で、拠点病院から二次医療圏に矢印が向かっていると思いますが、紹介というか逆紹介をするわけです。そのときには患者さんの状態を丁寧に二次医療圏の難病医療協力病院や一般病院、かかりつけ医に説明をした上で、患者さんを二次医療圏に戻していく。素地がないとできませんので、日頃から教育・研修をしっかり行っておくということが、拠点病院の機能としては求められるところです。

 患者さんは、治療だけではなく、実際に生活をしていかなければいけませんので、例えば難病相談支援センターで療養生活の環境に関する支援を行ったり、就労と両立する場合については、ハローワークや産保センターが適切な支援ができるように、拠点病院から、この患者さんについては、このような配慮が必要である、今後このように病状が進行していくことがあるといった医療的な支援もしていただくという流れが、拠点病院から斜め右下に伸びている矢印の考えている機能です。

 基本的には、こういうことで拠点病院から二次医療圏に患者さんに戻っていただくという流れを作っていくのが望ましいと考えています。一番右下にある長期の入院療養ということで、例えば国立病院機構等とありますが、筋ジスの患者さんとか、長期の入院が必要になっている方については、二次医療圏に戻っていただくのは非常に難しいということですので、こういった所については都道府県の枠にとらわれずに、これまで確立されてきた体制も引き続き柔軟に維持をしながら、進めていく必要があろうかと考えています。

8ページは「小児慢性特定疾病児童等の移行期医療への対応」です。こちらについては、一番左側に小児医療機関があり、こちらが成人期の医療機関、具体的には拠点病院だったり、二次医療圏の病院だったりということだと思います。小児の医療機関が成人期の医療機関と連携してスムーズに成人期医療につなげていく形を作っていきたいと考えております。現在それに向けたモデル事業なども行っておりまして、そういったことも踏まえながら、こういった形を作っていきたいと考えています。事務局からの説明は以上です。

○福永部会長 この難病医療の提供体制に関しては、難病対策委員会で数回議論した部分で、恐らく重複されている先生方はよく理解されているところだと思っております。御意見、御質問はありますか。

○大澤副部会長 資料3-27ページの「新たな難病の医療提供体制のモデルケース」ということで、特に小児慢性特定疾患児童等の移行期医療への対応ということですが、どちらかというと、小児を拝見している立場の者は、寄り添いのスタイルが強いとか、小児科医というのは、ある意味では総合診療を行っておりますので、神経疾患の患者さんであっても、呼吸のこと、心臓のことなどにも関わっています。そこの辺りで成人に移行するときに専門の所にお願いする場合に、総合的に診ていただくというのがやや難しくなっているところがあり、移行に際して、患者さんや御家族が余り望まれないこともあって、1回で紹介し終わるというよりは、1年とか、2年とか数回かけて移行していただく必要性が少しあるように思っています。以上です。

○福永部会長 ほかにいかがですか。

○倉橋委員 私も出発点が小児科だったものですから、大澤副部会長のおっしゃった点などは、ちょっと気になっておりまして、円滑な移行期医療の対応は結構配慮して対応するべきかということを心配しておりました。そういう意味では、一般に小児科でずっと診てきた親御さんというのは、大人の治療機関に移るべきなのですが、そこに対しては心理的な配慮と言いますか、移行期間と言いますか、そういうものが必要だということで、私も全く同じ意見です。

○福永部会長 この点に関しても難病対策委員会で何度か議論して、非常に難しい部分だということを認識しています。このモデルケースが幾つかありますが、こういうのを通して、新しい小児から成人への移行が、スムーズに切れ目なくできるような形を考えていけたらと思います。ほかにいかがですか。

 これは、具体的な形としては各都道府県で、幾つかのモデルケースが提示されています。全国スタンダードの枠組みというのはある程度決まっていますよね。その中で各都道府県で各県の事情・実情に応じながらやるという形で理解してよろしいですか。

○平岩難病対策課長 部会長がおっしゃったとおりです。都市部の東京みたいな所、大都市系の都道府県がありますし、人口が少なく、医療機関の数も少ない所がありますので、そういった所は地域の実情に応じた体制を、それぞれの都道府県で来年度1年間を掛けて考えていただいて、ふさわしいものを作っていくようにしていきたいと考えています。

○福永部会長 今年ではなくて、来年度ですか。

○平岩難病対策課長 すみません。来年度と申しますのは、4月からです。

○福永部会長 次の年度、次年度ですね。分かりました。

○平岩難病対策課長 はい。ほぼ今年になります。

○福永部会長 ほかにいかがですか。事務局から追加することはありませんか。この点は難病対策委員会でも引き続き議論する部分もあるわけですね。

○平岩難病対策課長 そうです。全国的な支援の在り方とか、そういったところについては、また難病対策委員会のほうで、細かく御相談させていただきたいと思っております。

○福永部会長 ということだそうですので、よろしくお願いします。

○平岩難病対策課長 1点よろしいですか。今、難病対策委員会で詳細に詰めていくという話をいたしましたが。小児慢性特定疾患ということで、移行期医療の話があります。そういう意味では、今回は疾病対策部会ですが、児童部会も関連してきますので、そちらと一緒に議論を進めていきたいと考えております。

○福永部会長 よろしくお願いいたします。それでは、今後の予定等について、事務局から説明をお願いします。

○平岩難病対策課長 その前に御報告事項が少しあります。

○福永部会長 その他について、事務局から御説明をお願いします。

○平岩難病対策課長 資料4-1、資料4-2について御説明いたします。こちらは先ほど森参考人からもコメントを頂いておりますが、昨年11月、指定難病の受給者証所持者数が集計された平成27年度の衛生行政報告例が公表されております。所持者数については、延べ943,000人余りとなっており、2ページ、3ページにあるとおり、疾患ごとに所持者数が示されております。

 資料4-2は難病対策予算の関係です。年末に政府での案が取りまとめられて、次の通常国会で予算案が審議される状況です。こちらについては、まず1番目は医療費の自己負担の軽減ということで、難病医療費等負担金については、対象が306から330に増えることも見込んだ上で、あるいは今後制度の周知が進んでいくことによる利用率の向上を見込んだ上で、平成28年度よりも増額した予算案となっています。

 ➁に幾つかのメニューがありますが、難病患者の社会参加と難病に対する国民の理解の促進のための施策の充実ということで、こちらも予算要求をしております。下に4つありますが、難病相談支援センター事業については、相談支援員の増員、特に就労支援、あとは出張相談といった体制強化型のセンターを増やしていくことを考えており、その辺りを増額させていただいています。

 難病医療提供体制は、拠点病院に難病医療コーディネーターを配置するなどがあります。また、準備のための研修などもしていかなければいけないということで、その辺りも増額をさせていただいております。

 それから、難病患者の地域支援対策推進事業ということで、難病対策地域協議会の設置などについて、必要な予算も計上しています。難病対策推進のための患者データの登録制度ということで、平成29年度中にスタートできるように、現在システムの整備を進めていますが、運用経費やデータベースの入力にかかる経費を計上しています。

 調査研究の関係では、小児慢性特定疾患も含めた額になっていますが、研究費全体に対する枠が非常に厳しい中で、私どもは何とか3桁を死守するということで、100億円という形の予算要求がされています。資料の説明は以上です。

○福永部会長 御質問、御意見はありますか。この疾患の受給者証の所持者数は各都道府県別のものが出ているのですか。

○平岩難病対策課長 はい。

○福永部会長 この表を見ながら、いかがですか。

○羽鳥委員 パーキンソン、潰瘍性大腸炎とか、難病指定の基準にかなり近くなってきているのですが、超えてしまうと難病指定から外れるということもあり得るということですか。

○平岩難病対策課長 現在、患者数の要件ということで、0.1%程度となっていまして、具体的に言いますと、約18万人ぐらいということです。ですから、その辺りについては全部外れてしまうと、社会的な影響も大きいということもありますので、どういう形がいいかというのはよく検討していかなければいけない事項だと考えています。幸いなことに今年度は一番多いのが97番の潰瘍性大腸炎ですが、166,000人ということで、中に収まっていますので、よく検討していきたいと思います。

○福永部会長 森参考人、何か御意見はありますか。

○森参考人 今の人数のところで、今は18万人ということで、今後、また増えてきたときには検討いただくということですが、例えば18万人に達しないように重症度を厳しくするとか、患者会としては心配をする方もあって、先走ってそのような不安が広がっているようなところもありますので、そのようなことはないように、是非お願いしたいと思います。

○福永部会長 ほかにいかがですか。特に御意見もないようですので、今後の予定について、事務局から御説明をお願いします。

○福井難病対策課長補佐 委員の皆様方、ありがとうございました。次回の疾病対策部会の日程につきましては、追って連絡させていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。事務局からは以上です。

○福永部会長 それでは、福島健康局長から、最後に一言御挨拶を頂ければと思います。よろしくお願いいたします。

○福島健康局長 健康局長の福島です。委員の先生方には、本日、大変ありがとうございました。お陰様で指定難病の追加に係る御検討につきましては、昨年3月から指定難病検討委員会で、ずっと精力的に御議論いただきまして、この委員会での検討結果を踏まえて、今日、御意見を頂戴したわけでございます。新たに追加する24疾病につきましては、平成29年度当初、4月から医療費助成が開始できるように、私どもとしては準備を進めてまいりたいと考えているところです。また、今年度は難病法に基づく基本方針に基づいて、難病医療提供体制の在り方についても難病検討対策委員会で御議論いただいたわけでして、今日この結果についても御報告をさせていただいたわけです。これを踏まえまして、この具体的なモデルケースについて、今年度中に都道府県宛てに通知をしたいと考えておりまして、これに基づいて各都道府県では、それぞれの地域で医療体制を作っていただくようにお願いをしていきたいと考えております。

 また、難病医療支援ネットワーク、あるいは遺伝子関連検査の実施体制など、医療提供体制の整備をやっていくには各都道府県だけではなく、全国と言いますか、私どもで検討すべき事項もございます。これについては更にそれを具体化する検討について、引き続き検討してまいりたいと考えているところです。先生方には、引き続きの御指導をお願い申し上げまして、一応疾病対策の追加ができたということで、御礼の御挨拶と、また改めてのお願いということで、御挨拶に代えさせていただきたいと思います。誠にありがとうございました。

○福永部会長 どうもありがとうございました。それでは、本日の疾病対策部会はこれで閉会としたいと思います。御出席の皆様、どうもありがとうございました。


(了)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 厚生科学審議会(疾病対策部会) > 平成28年度 第1回 厚生科学審議会 疾病対策部会 議事録(2017年1月18日)

ページの先頭へ戻る