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2016年10月25日 第245回労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会 議事録

職業安定局派遣・有期労働対策部需給調整事業課

○日時

平成28年10月25日(火)15:00〜17:00


○場所

東京都千代田区霞が関1−2−2 中央合同庁舎5号館
共用第8会議室(19階)


○出席者

委員

(公益代表)鎌田委員
(労働者代表)石黒委員、清水委員、村上委員
(使用者代表)秋山委員、小林委員

事務局

生田職業安定局長、鈴木派遣・有期労働対策部長、松本需給調整事業課長
手倉森派遣・請負労働企画官、戸ヶ崎主任需給調整事業指導官、小川需給調整事業課長補佐

○議題

(1)雇用仲介事業等の在り方について(公開)
(2)その他(公開)

○議事

○鎌田部会長 定刻となりましたので、ただいまから第 245 回労働力需給制度部会を開催いたします。本日は公益委員の橋本委員、松浦委員、使用者代表の高橋委員が所用により御欠席されております。本日の進め方ですが、お手元の次第にある議題「雇用仲介事業等の在り方について」及び「その他」について公開で審議を行います。

 これより議事に入ります。まず、事務局から議題「雇用仲介事業等の在り方について」に関する資料の説明を受けた上で、雇用仲介事業等の在り方の検討に当たっての基本的な考え方について御議論いただき、その後、職業紹介事業に係る検討項目について御議論いただくようにしたいと思います。

 それでは、事務局より御説明をお願いいたします。

○小川補佐 事務局です。資料 1 を御覧ください。 9 15 日の労働力需給制度部会において「雇用仲介事業等の在り方に関する検討会」の報告書について報告いたしました。そこで頂きました御意見を踏まえ、事務局で雇用仲介事業等に関する論点についての資料を御用意いたしました。これが資料 1 です。本日は雇用仲介事業等の在り方の検討に当たっての基本的な考え方と、職業紹介事業に係る検討項目についての論点を御議論いただきたいと考えております。なお、職業紹介事業以外の雇用仲介事業等に係る検討項目についての論点は、次回御議論いただく予定としております。

 まずは、資料 1 、第 1 、雇用仲介事業等の在り方の検討に当たっての基本的な考え方です。ここでは、今回の検討に当たり、基本的な考え方について御意見を頂きたいと考えております。参考として、前回も御紹介いたしましたが、雇用仲介事業等の在り方に関する検討会において、基本的な考え方としてまとめられた内容を記載しております。議論の背景として少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少や、 IT 化・グローバル化による求職・求人ルートや雇用仲介事業等の多様化を挙げた上で、外部労働市場において、社会的インフラとしてマッチングを担う官民の雇用仲介事業等について、更なる機能強化を図ることが必要とされております。

 その際の留意点として、まず、求職者保護の観点、そして、求職者と求人者の利便が阻害されないかという点についても留意する必要があるとされております。具体的には、雇用仲介事業等の質の向上、運営の効率化等に資する見直し、求人・求職者情報提供事業を含む雇用仲介事業等全体に係る共通ルールの設定等について検討することが、適当とされているところです。資料 1 、第 1 の説明は以上です。

○鎌田部会長 それでは、この基本的な考え方について、御意見がありましたら御発言をお願いいたします。この参考で載せている検討会報告書の基本的な考え方、これを踏まえながら意見を申し上げるという形でもよろしいのですね。

○小川補佐  1 つ参考としていただければ。

○鎌田部会長 あくまでも参考ということですね。いかがでしょうか。

○村上委員 前回も、雇用仲介事業の規制をどうしていくのかということの基本的な視点は申し上げたと思いますが、改めて申し上げたいと思います。

 基本的な考え方にもあるように、 IT 化やグローバル化などを背景として多様な事業形態での雇用仲介事業者が、求人や求職に介在するようになってきています。そのことで利便性が高まるといった側面がある一方で、信頼できる情報を選別することが難しくなっているということが言えるかと思います。

 労働契約の当事者は求人者と求職者ではありますが、雇用仲介事業者が介在し、更にその事業者が不適切な情報発信や取扱いをすることで、求人者・求職者が不利益を被っているケースもあるのではないかと考えております。そういうことから考えると、全ての働く人たちの雇用の安定と公正な労働条件の確保という観点からは、不適切な事業者の介在は許されるものではないと思っておりますので、その視点で不適切な事案が起こらないようにするための職業安定法の改正が必要だと考えております。

 職業紹介だけではなく、様々な形態が出てきているわけですが、いかなる事業形態であっても、雇用仲介事業として適切な事業運営がなされるためには、法規制が必要だと思っております。職業安定法は、もともと中間搾取や強制労働が起こらないようにするためにできた法律であり、順次少しずつ改正はされてきていますが、そういった問題が起こらないようにするという視点は引き続き堅持し、法規制を考えていくべきだと考えております。以上です。

○鎌田部会長 ありがとうございます。そのほかの御意見はありますか。いかがでしょうか。

 検討会報告書に書かれている基本的な考え方、私としても、おおむね異論のないところではありますが、改めて、この部会で基本的な考え方ということで考えていく場合に、今後の検討にも関わりますが、雇用仲介事業というものが何を指すのかということです。下のほうに※で、本報告書では有料及び無料の職業紹介事業、労働者供給事業、求人・求職者情報提供事業、労働者派遣事業、労働者の募集というとあります。

 私もここに書かれている事業について、この雇用仲介事業として雇用仲介事業等の「等」が何を指すのか、はっきりと分からないところもあるのですが、労働者の募集ということがあるので、恐らく、募集受託者事業のようなものを考えているのか、その辺の「等」というところについて少しお聞きしたいです。

 そもそも雇用仲介事業全体に、個々の事業、種類に応じてこれから細かな規定を設けていくわけですが、雇用仲介事業というものを全体として説明する場合には、今、村上さんがおっしゃったように求職・求人に介在する事業や、もう少し広げれば労働力の需給調整に関与する事業など、どういうものなのかということが少し分かるような言葉を添えていただければ、有り難いと思っております。

 資料 1 2 段目に、外部労働市場において社会的インフラとしてマッチングを担う官民の雇用仲介事業等と書いてありますが、恐らく、この官というのは、公共職業安定所のようなことを考えているのですよね。そうすると、公共職業安定所は雇用仲介事業というわけではないと思うのです。公共職業安定所あるいは職安法の規定で職業安定機関ですかね、公的な機関とする場合は。それから、雇用仲介事業となるのかと思いますが、いずれもマッチングを担うという意味では同じです。そうしたところも少し注意をして規定したほうが良いと思います。

 社会的インフラの意味は、ハローワークであれば、社会的インフラという性格が当然あるわけですが、民間事業の場合には、民間事業として活動しながら、職安法に定める労働力の需給調整への適切、かつ、効果的な調整を担っているという側面が、民間事業としてありながら、恐らくそういった役割任務も負っているのではないかと、そういったことから社会的インフラということの意味を、もう少し分かりやすくしていただければいいのではないかと思います。

 そうしますと、求職者保護についても、これも職安法の 1 条に定めることでありますが、正に求職者の能力にかなった適切な職業紹介、あるいは情報の提供を受けることが大切だということにつながっていくのではないかと思います。また同時に、そのことが求人者にしてみてもマッチングの効果を高めることによって、正に求人者の求める人材も効果的に獲得できるということにつながるのではないかと思います。

 そうした観点から、質の向上、運営の効率化が求められますし、また今後、様々な雇用仲介事業の共通ルールの必要性も出てくるのではないかと、私なりに理解したところです。何かこの点について事務局あるいは皆さんに、今の私のことで御意見などありましたら有り難いです。

○松本課長 事務局から、ただいま部会長の御発言、御意見の中で、事実関係についての御質問の部分についてお答えしたいと思います。その他については御意見と存じますので、それは建議案等に反映させることかと思います。

 雇用仲介事業等の「等」とは何かという点について、先生のお見込みのとおりで、労働者の募集のときに、直接募集する場合や募集を受託する場合もあるということで、それを一概に事業とくくれない点もあることから、この部分を受けて「等」と表現しております。

○鎌田部会長 官民の雇用仲介事業等というのは、ハローワークを雇用仲介事業と捉えているわけではないのですよね。

○松本課長 雇用仲介事業とは何かというのは、人によって定義も異なり得るので、そこについて厳密に定義をおく意図はありません。

○鎌田部会長 その辺は、私が先ほど言いましたように、社会的インフラというと公共職業安定所が社会的インフラであるということは、ある意味当然ということなので、恐らく、このような様々なルールを作る上で問題になってくるのは、民間事業でありながら、しかし社会的インフラとしての一定の様々なルールが必要になるということが、基本的考え方のいわば核心なのではと思ったのです。少し分けて考えて、ここで私が公共職業安定所について何かものを言うというのは考えなくていいということです。ほかによろしいですか。

○村上委員 今、鎌田部会長からあったのは、第 1 のところに係るお話で、具体的に考えていくと、ハローワークでの求人・求職の問題も今回の議論の射程には入っていると思っています。

○鎌田部会長 入っているのですか。

○村上委員 入っていると思っていて、資料でも 3 ページなどにハローワークの話は出ていますので、官は別で、官民分けて考えるというのもありますが、官民共通のものもあると理解しておりますが、それでよろしいでしょうか。

○鎌田部会長 間違いないです。射程には入っているのだということは分かりました。ということで整理はいいのですか。

○松本課長 正に、いろいろな御意見を頂戴したいという趣旨かと思います。

○鎌田部会長 基本的な考え方のところはよろしいですか。また細かな議論のところで改めて基本的な考え方について、確認あるいは御意見があれば、それについて頂ければと思います。

 それでは、次に職業紹介事業に係る検討項目について事務局から御説明をお願いいたします。

○小川補佐 資料 1 2 ページ以降を御覧ください。第 2 、職業紹介事業に係る検討項目についての論点です。ここでは、先ほど申し上げた検討会の報告書と 9 15 日に委員の皆さまから頂きました御意見を踏まえて、職業紹介事業の機能強化に向けた論点として、職業紹介事業の欠格事由、職業紹介責任者、求人・求職の受理、職業紹介事業者に関する情報提供、職業紹介事業者間の業務提携等。就職した労働者の早期離職や当該労働者を紹介した職業紹介事業者による再度の職業紹介等への対応、求人者への指導の強化、その他として幅広に具体的な論点を示しております。

 まずは 1 、職業紹介事業の欠格事由です。職業紹介事業の適正な事業運営が確保されるよう労働者派遣事業を参考としつつ、職業紹介事業の欠格事由について見直しを行うことが論点と考えております。具体的には労働・社会保険関係法令違反で罰金刑が科された者。職業紹介事業の許可を取り消された法人の役員。職業紹介事業の許可の取消しに関する処分逃れを行った者。職業紹介事業の許可の取消しに関する処分逃れを行った法人の役員。暴力団員等を考えております。

2 、職業紹介責任者です。求職者保護と適切な事業運営の確保のため、職業紹介事業所ごとに置かれる職業紹介責任者について、資質向上やその職責に関する検討を行うことが大きな論点かと考えられております。 (1) 、職業紹介事業に携わる従業員が適切に職業紹介に関する業務を行うことができるよう、職業紹介責任者の責務として他の従業員に対する労働法令の教育など、職業紹介の適正な遂行に必要な教育を行うことを加えてはどうかという論点があります。併せて職業紹介責任者自身の資質向上を図ることも重要という観点から、 (2) ですが、職業紹介責任者講習についてどのように充実すべきかという論点があります。事務局の案としては必修内容の見直し、講習内容の見直し、理解度を確認する試験の実施などを提示させていただいております。 (3) 、職業紹介責任者に対して定期的に労働関係法令の改正等を周知するため、どのような方策があるかということも論点かと考えております。事務局の案としては、厚労省人事労務マガジンへの登録を必須とすることを提示させていただいております。

 このような重要な役割を担う職業紹介責任者の要件、又は職業紹介責任者の講師の基準は、現行の法律やこれに基づく政省令には特段の位置付けがございません。今般の見直しを契機として、責任者の要件や責任者講習の基準等を法令等に位置付けてはどうかという論点もあるかと考えております。また、見直し後の責任者講習の実施状況を踏まえ、職業紹介責任者講習、派遣元責任者講習について、更に充実すべき点がないか検討することとしてはどうかも論点かと考えております。

 続いて 3 、求人・求職の受理です。職業紹介事業において、より適切に求人・求職のマッチングが行われるよう、求人・求職の受理について検討を行うこと、これも 1 つの論点かと考えております。 (1) 、ハローワークや職業紹介事業者等について、求人申込みの全件受理義務がございます。この求人の申込みを受理しないことができる場合として、一定の労働関係法令違反の求人者による求人申込みや、暴力団員等による求人申込みなどを追加してはどうかと考えております。特に、一定の労働関係法令違反の求人者による求人申込みは、今年 3 月から青少年雇用促進法において導入されておりますが、対象求人について、新卒向け求人不受理の主体はハローワークに限定されております。今回は対象求人を全ての求人、また不受理の主体を全ての職業紹介事業を行う者に拡大してはどうかということが、 1 つ論点かと考えております。ハローワーク以外の主体では、求人不受理とすることが可能な求人に該当するか否かに関する情報を有しないということがございます。このためハローワークや職業紹介事業者等は、求人者に対して求人不受理とすることが可能な求人に該当するかどうかというところを確認するため、必要な報告や資料の提出を求めることができることとしたらどうかと考えております。併せて、求人者は正当な理由がない限り、その求めに応じなければならないこととしてはどうかと考えております。

 このほか、求人受理に関する義務を限定することが可能な「取扱職種の範囲等」の届出について、届出が可能な事項として、どのような事項を追加することができるかということも論点かと考えております。事務局の案としては、追加する事項として、賃金 ( 年収 ) を提示させていただいております。

 続いて 4 、職業紹介事業者に関する情報提供です。職業紹介事業のサービスが多様化している中、求職者と求人者が職業紹介事業者を適切に選択することができるよう、職業紹介事業者の業務に関する情報提供について、検討を行うことも論点と考えております。職業紹介事業者がそれぞれの業務の実績、例えば職業紹介により就職した求職者の数、手数料の額、就職した無期雇用の労働者のうち、一定期間以内に離職した者の数などについて、情報提供を義務付けることとしたらどうかと考えております。次のページ、またハローワークと職業紹介事業者等との連携を推進する観点から、ハローワークにおいても情報提供を希望される職業紹介事業者の情報については、求職者、求人者に対して情報提供を行うこととしたらどうかということも考えております。

 続いて 5 、職業紹介事業者間の業務提携等です。より迅速かつ的確なマッチングを実現するため、現行の取扱い、すなわち求職者、求人者に対して提携先の職業紹介事業者に関する事項を明示した上で、求職者、求人者の同意を得る。この現行の取扱いを前提として、職業紹介事業者と複数の職業紹介事業者との間の業務提携について、明確化すること。また、その際に法令上の義務、情報の取扱いに関する整理について検討を行うこと。これが 1 つの論点かと考えております。

 まず (1) 、法令上の義務に関する整理です。事務局の案としてお示ししておりますのは、労働条件等を明示する義務については、原則として求職の申込みを直接受理した職業紹介事業者が行うこととした上で、求人求職管理簿の記載や事業報告に関する義務については、提携した職業紹介事業者間で取り決めた一者が負うこととしてはどうかという案を提示しております。

 次に (2) 、情報の取扱いに関する整理です。複数の職業紹介事業者への情報提供について、まとめて求職者、求人者の同意を求めることを可能とするとともに、職業紹介事業者ごとに同意、不同意を示せることとしてはどうかということが 1 つです。また求職者、求人者に対して、提携先の職業紹介事業者に関する事項を明示する際、具体的にどのような情報が考えられるかということも論点です。事務局の案としては、明示が必要な事項として職業紹介により就職した労働者数、就職した無期雇用労働者のうち一定期間以内に退職した者の数等を挙げております。また必要に応じて任意に明示する事項として、職業紹介事業の実施地域、就職件数の多い職種、年齢、年収、雇用形態等を挙げております。また当面ですが、求職者に対して一度に提示し得る提携先の職業紹介事業者の数に上限、例えば 10 者を設定して、施行状況を注視してはどうかという案を示しております。また個人情報の適正な管理について、提携事業者が増えてきますので、より一層的確に対応する必要があるのではないかという論点を示しております。

 このほか (3) 、職業紹介事業者と職業紹介事業者以外の者との間で、職業紹介に当たらない範囲で提携可能な業務について、例えば職業紹介事業者以外の者から、職業紹介事業者に対して、ある求人者において求人申込みの意向がある旨の情報提供を行うことは、差し支えないこととしてはどうかという論点も示しております。

6 です。早期離職、再度の職業紹介等への対応です。職業紹介事業の適正な事業運営を確保する観点から、紹介により就職した労働者の早期離職等への対応に関する事項について、職業安定法に基づく指針に幾つか追加してはどうかという論点があるかと考えております。

 具体的には 4 つございます。 1 つが職業紹介事業者は自らの紹介で就職した無期雇用の労働者については、一定期間、例えば 2 年間としておりますが、転職の勧奨を行ってはならないことということを明記してはどうかということを考えております。

2 つ目です。職業紹介事業者は自らの紹介で就職した労働者が、早期に退職した場合等に、求人者に手数料の一部を返戻する返戻金制度等を設けることが望ましいということを追加してはどうかと考えております。

3 つ目、職業紹介事業者は求人者、求職者に対して手数料に関する事項を明示しなければならないこととされておりますが、この手数料に関する事項の中に、先ほど申し上げた返戻金制度が含まれることを明確化することとしてはどうかと考えております。また求職者に対して、求人者から徴収する手数料に関する事項を明示することとしてはどうかと考えております。

 最後 4 つ目です。職業紹介後、苦情に的確に対応すること。こちらも明記してはどうかと考えております。

7 です。求人者への指導の強化です。適切な求人、求職のマッチングを進めるためには、職業紹介事業者等の機能強化のみならず、求人者による求人の申込みについて、労働条件等の明示等、より適切なものとすることが必要があるかと考えております。こうした観点から職業安定法に基づく指針や指導、助言の対象に、求人者を追加することとしてはどうかという論点を提示しております。

6 ページ、最後のページです。その他です。今まで述べてきたもののほか、検討会報告書で指摘された事項について、検討会報告書の内容も踏まえて、適切に対応することとしてはどうかという論点を提示しております。具体的には次に述べるようなものです。

1 つが事業所に関する要件について、面積要件の廃止とそれに代わる求職者のプライバシー確保の措置を実施することとしてはどうかと考えております。

2 つ目、事業所外での職業紹介事業の実施について、職業紹介責任者が当該事業所外にいる場合、また当該事業所外に速やかに到着できる場合であり、かつ、プライバシーや個人情報の保護の措置が実施される場合は、この事業所外での実施を可能とすることとしてはどうかと考えております。

3 つ目です。職業紹介事業と労働者派遣事業を兼業する場合ですが、現行どおり職業紹介に関する情報は、労働者派遣で使用してはならないということ、また労働者派遣に関する情報は、職業紹介で使用してはならないということを維持することを前提とした上で、管理方法についてのみ、別個の管理までは要しないこととしてはどうかと考えております。

4 つ目です。職業紹介の手続の簡素化のため、特別の法人の行う無料職業紹介事業の届出について、役員の住民票の写しと履歴書の添付を廃止することとしてはどうかという論点も提示しております。

 なお、最後に記載しておりますが、国外にわたる職業紹介の実施、労働条件等明示の方法、求人求職管理簿の記載事項については、現行制度を維持することとしてはどうかと考えております。事務局からの説明は以上でございます。

○鎌田部会長 ありがとうございます。特に区分けをいたしませんので、どこからでも結構ですので、御質問、御意見があれば御発言をお願いします。

○清水委員 今回の論点の中で 1 つ重要な所が、職業紹介責任者のレベルアップというか、そこに焦点が当たっているというのが非常によく分かるわけです。今の御報告だと (4) の所ですが、「職業紹介責任者の資格要件」というように、ここには明示をしてもらいたいなという気がいたします。職業紹介責任者及び職業紹介責任者講習の基準ということになると、ちょっとあれなので。私が思っているのは、今現在、職業紹介責任者というのは、私の間違いでなければ 3 年以上の業務経験があって、この講習を受ければ職業紹介責任者になれる、こういう規定ですよね。しかも相手にする社員が 50 人までは、この資格でもってできると。これは職業紹介事業そのものが、その人その人求職者の人生に大きな影響を与えるということになるので、例えば法律的な理解とか、一定の社会的経験とかいうのが、やはり担保される必要性があるのではないかと思います。それが 6 時間の講習で担保されるとは、ちょっと思えないということです。これは派遣元の責任者講習や何かとの関係での見合いということがあるのでしょうけれども、少しそこはちゃんと議論をする必要があるのではないかと思うのです。

 もう 1 つ、今日の資料を見せていただきますと、参考資料 7 ページに、昨年、平成 27 年に新規許可した職業紹介事業者の事業所における職業紹介責任者数等とあります。これを見ますと、従事者数が 3,916 人で、職業紹介責任者が 1,498 人。これは、 1 事業所平均で 2 3 人となります。ですから、今の規定でいっている 50 人までは 1 人でいいということの関係でいくと、これは昨年の新規事業所だけですけれども、少し違うのではないかと。その 50 人そのものという規定が、今のままでよろしいのかどうか。先ほど言ったようなことで、責任者になれる方が 50 人を相手にすることができるものなのかどうか、これはどうかと私は意見を持ちます。

 それと、昨年の職業紹介事業者に従事をしている者が 3,916 人であるとするならば、職業紹介責任者講習の受講義務ということだけではなくて、それに従事する全員に対する教育ということも、ここの中の十分可能な射程の中に入るのではないかなという気がいたします。先ほど基本的考え方のところで述べたように、あくまでも今回の改定の様々な基本ということとの関係でいくと、求職者保護ということの観点が一番最初に出てきているわけですので、是非その辺りのことは論点として議論いただけたらと思います。

○鎌田部会長 御意見として伺うということでよろしいですか。これについて何か質問の部分は特にありませんか。

○清水委員 資料 1 2 ページですが、職業紹介事業の欠格事由の中で、「労働・社会保険関係法令違反で罰金刑を科され」うんぬん、とあるわけですが、労働・社会保険関係法令違反で罰金刑を科された事業者というか、件数は大体どれぐらいのものになるのですか。これは純粋な御質問です。なかなか想像がつかなかったものですから。

○鎌田部会長 現在の段階で、分かりますか。

○松本課長 取れませんという回答です。例えば、事業者においてこういったものに抵触すれば、派遣事業の場合は欠格事由に該当するので取消しを受けるということですけれども、世の中で、こういったものに該当する者の重複を排除した件数というのは取れない数字です。

○清水委員 それぞれに挙げておけば、取れるということですよね。

○松本課長 法令違反について、それぞれ公表資料等で示されているものについては、お示しは可能です。

○清水委員 今の段階で、どれぐらいのものなのかですね。もし分かれば、後でいいので教えてください。

○鎌田部会長 そのほかございますか。

○小林委員  2 番目の、清水委員からも指摘があった、職業紹介責任者についてです。一番最初の基本的な考え方でも雇用仲介事業者の質の向上という意味で、職業紹介責任者の資質の向上というのは不可欠だと思いますし、また責務についても他の従業員に対する労働関係法令の教育をする、これは大変重要な役割だと思いますので、この点については是非とも今回やる必要があると感じております。ただ、新たな職業紹介責任者の講習について、理解度確認のための試験を実施というような形で、従来は講習会の受講というだけだったと思うのですが、理解度確認のための試験を実施する、これは基準を定めて、その合格者を職業紹介責任者にしていくことは、これもまた 1 つの方法だと思います。ただ、従前からある職業紹介事業者がいるわけです。今、現に許可なり届出をしている事業者の職業紹介責任者、この人たちの取扱いについてはどういう形で雇うのか。法改正がなされて、改正された後に、また受講してもらう、試験を受けていただくという形を取るのか、その辺の対応についてはどのように考えているのか、事務局にお伺いしたいと思います。

○松本課長 所要の改正が施行されて、新しい方式での講習が開始されるわけですけれども、既に受けた講習は当該講習受講を無効とするわけではなくて、以後受ける講習について新講習を受けていただくということかと存じます。具体的には、許可の新設や許可の更新を新しい講習の施行以後、その新しい講習を受講していただくということかと存じます。

○石黒委員 私も、清水委員、小林委員がおっしゃったように、やはり職業紹介責任者の質をいかに上げていくかは、かなり大きなポイントの 1 つだと思っています。関連ですが、資料 1 3 ページの (5) に、派遣元責任者講習についても、更に充実するべき点がないか検討するとあえて入れてあるのですが、これは派遣元責任者講習についても、同時に見直しを検討していくべきではないかと思います。

○鎌田部会長 事務局からこの点について何かありますか。

○松本課長 事務局としては、まず今回、職業紹介責任者についてこのようなことをしてはどうかという案を提示している段階では、まずはその状況を見た上で、広げるのかどうなのかというのが適当ではないかという感じから、このように提示をさせていただいておりますけれども、御意見をそれぞれ頂戴できればと存じます。

○鎌田部会長 まあ、そういうことで、石黒委員がおっしゃったような方向で。

○石黒委員 やったほうがいいだろうと。同じような状況があるので。

○鎌田部会長 やったほうがいいだろうという意見です。そのほかございますか。

○秋山委員  3 の求人・求職の受理についてですが、 (1) 及び (2) で、求人者が悪質な労働関係の法令の違反者、または反社会勢力等の場合には、職業紹介事業者が求人の申込みを受理しないという趣旨は理解しますが、通常の企業は、そのようなことに該当しない企業がほとんどであり、企業にとって過度な負担とならないような手続というのも考えていただきたいと思っています。例えば、自己申告書の所定の質問事項の所にチェックをして済ますことができるとか、もう少し考慮していただければと思います。

 また、 4 の職業紹介事業者に関する情報提供についてですが、現在、中小企業等は深刻な人手不足であり、今年の 6 月の日商の調査では、約 55 %の企業が人手不足だと訴えております。これからますますハローワークや民間の職業紹介事業者を活用することになると思いますが、この点を踏まえ質問をさせていただくと、 (1) の場合は職業紹介事業者による業務の実績等に関する情報の提供で、 (2) では求人者などが必要とする場合の、ハローワークからの民間職業紹介事業者の業務に関する情報提供が行われるということが提案されていますけれども、この (2) の情報提供は、 (1) と違って何を具体的に想定していますでしょうか。

○鎌田部会長 御質問ですね。

○秋山委員 はい、これは質問です。

○鎌田部会長 今の点について、事務局どうぞ。

○松本課長 御質問の部分について、まず (2) で想定していますのは、ハローワークが全国にネットワークを張っていますので、そこにおいでいただいた求職者又は求人者に、ハローワーク以外の民営の職業紹介事業者の情報も、必要に応じて提供を申し上げるということです。つまりハローワーク以外の選択肢もあるということを、必要に応じて提供することによって、求人充足の機会を広げるということも視野に入れているものです。

 一方の (1) の御意見につきましては、若年法で既に施行されているやり方がありますので、その自己申告などの簡易な手続も、若年法の施行状況も踏まえて、引き続き研究してまいりたいと思います。

○鎌田部会長 よろしいですか。

○秋山委員 はい。

○小林委員  3 ページの 3 番、求人・求職の受理の所ですが、労働関係法令の違反は、今回でいけば先ほどの職業紹介責任者というのが、常日頃、人事異動関係の情報メルマガをしっかり読んでいれば、これは労働違反だということが把握できると思うのです。でも、暴力団関係組織とかの関与というのは、なかなか分からないですけれども、こういうのは例えば、職業紹介事業者が公共職業安定所に、この企業は暴力団関係の組織なのかを問合せるとかいう形で、確認することはできるのでしょうか。できるような仕組みは作れるのですか。

○松本課長 確認するための手続を設定すべく、警察庁と協議中です。

○小林委員 暴力団関係のいろいろな排除の地方条例とか出ています。私どもの助成事業についても、一応、申請企業の確認作業というのをやっています。ただ、私どもができるわけではなくて、国等に確認作業をお願いしているところです。これは一般的な職業紹介事業者は到底判断もできない部分もあるので、その辺の問合せができるような仕組みというのを、是非とも導入を頂きたいと思います。

○鎌田部会長 そのほかにございますか。

○村上委員 幾つか質問をしたいと思います。まず、 2 ページの 1 、職業紹介事業の欠格事由について、確認ですが、これは本日の参考資料の 4 ページのように、労働者派遣事業の欠格事由と今回基本的にそろえるという理解でよいのかどうかです。

○松本課長 基本的にはそろえる方針で御提案申し上げています。

○村上委員 はい。次に 3 ページの 3 、求人・求職の受理についてです。労働関係法令違反の処分・公表等の措置が講じられた場合であるとか、暴力団が関わる求人については、「受理しないことができる」となっていますが、「受理してはならない」というようにはできないのか、というのが 1 点目の質問です。

 また、先ほども御質問がありましたけれども、「労働関係法令違反」というのは何についての違反なのかということです。若者雇用促進法があるので、そこの規定と同じようなものとすればよいのではないかと考えておりますが、そういった理解でよいのかどうかを教えていただきたいと思います。

○松本課長 まず「受理してはならない」とすることの可否ですが、現行の安定法 5 条の 5 は求人の条件そのものがイリーガルな場合であっても現行法制上、受理しないことができるという規定にとどまっているということとの均衡もあり、 1 歩進めていくステップとして、このように御提案させていただいております。

2 点目ですが、若年法と同一であるかどうかというのは、改めて検討なり御議論を頂ければと思いますけれども、現に若年法で、昨年度法案になり、それが施行されている法令があるということは、十分に踏まえていく必要があるのではないかと、事務局としても考えております。

○村上委員  1 点目のお答えについては、技術的にできないとかいう話ではなくて、ステップ論として「受理しないことができる」というのが妥当であろうという御提案だと理解しました。

 それから (2) では、求人の申込みが (1) に該当するかどうかを、報告書などの提出を求めることができるとなっています。先ほど秋山委員がおっしゃったように、自己申告のところでチェック欄を設けるという方法があるのかもしれませんけれども、任意で求めるとか求めないとかいうことでは、実効性に少し疑問がありまして、基本的に全て報告を求めると、義務付けておくほうが分かりやすいのではないかと思うのですが、そこはいかがでしょうか。

○松本課長 これも 5 条の 5 が、受理しないことができるというのは、全件受理の例外としての、受理しないことができるということとの均衡上、そちらは「できる」であり、またそのための手続としての申告書の提出も「できる」とするのが均衡としては適当かと思います。

○村上委員 そうであるとすれば、できるだけそういった報告を求めることが望ましいということを、職業紹介事業者の皆さまに対して指針等周知していただくと、そういった環境が広がっていくのではないかと思います。

 もう 1 点、求めに応じて報告書を提出したけれども、それが嘘だった場合、また、これは余りないかもしれませんが、労働関係法令違反で処分・公表の措置が講じられているけれども、そんなことはありませんという所にチェックしてしまっているような場合については、どのような対応がなされるのでしょうか。

○松本課長 先ほどの暴力団関係であるかどうかというのと同様に、これをチェックする手続というのは必要だと考えております。その内容については現在検討中ですが、チェックが必要という御意見は全くごもっともだと存じます。

○村上委員 求人者が報告書を提出したけれども、その求人者の報告内容が嘘であり、それを分からずに求人を受理してしまって、受理された求人情報をもとに就職してしまったというようなケースが考えられるのですが、その場合は仕方がないということで終わってしまうということなのでしょうか。

○松本課長 完全な法令違反情報を全ての職業紹介機関で共有することはできないわけですので、ある程度の制度上の限界は発生するかとは思いますけれども、できる限りそのようなことがないような確認の手続も取りたいと考えております。

○村上委員 先ほどの話に戻るのですが、やはり職業紹介事業者の方々にはきちんと確認していただくということとともに、不安があったらチェックをすることができるよう、労働局なりハローワークなりで確認できるシステムがあることを伝えていただくことが必要だと思います。また、求職者にとっては、報告書が嘘だった場合はちょっと無駄ですけれども、求人者にきちんと報告を求めている職業紹介事業者なのかが分かるようにしておくことが必要ではないかと思っています。 3 ページの 4 にあるような情報提供の仕組みの中でそうした情報を提供するとか、人材サービス総合サイトの「事業所一覧」に、 1 にあるような求人については受理していない事業者であることが分かるように、きちんと掲載しておくことが必要だと思います。意見です。

○鎌田部会長 私からも関連して質問ですけれども、いわゆる不受理を、公共職業安定所については受理しないというそれだけで終わりですけれども、それに関連して不受理について、例えば民間事業者も、今現在は職業の範囲の中で受理をしないことができるというようになっています。そういった仕組みではなくて、ここでは職業紹介事業者も含めて全体として、新卒以外についても受理しないことができると、そういうことになる提案なのですね。

○松本課長 はい。

○鎌田部会長 分かりました。

○清水委員 その他の所で、今回事業所に関する許可要件の中での、面積要件が廃止という方向性が出ているわけですけれども、確かに資料の中にもありますけれども、インターネットだけで対面を伴わない場合は、もし事務所でそういうことをやったらこれは駄目だと、こういう規定があるわけです。確かに、そういうことも頭の中において、この面積要件の廃止ということが出てきているのだと思いますけれども、しかしその事業所の周辺の地域とか、そういうところの求職も扱う事業所が多いと思います。そのときに、面積要件を廃止してここに書いてある求職者のプライバシー確保の措置の実施というのは、どう担保されると考えているのかということです。 20平方メートル というのは面積的にいうと 6 畳間が 2 つです。それぐらいの面積の事業所を確保できない所が、どうしてそのようなプライバシー保護を徹底できるような形になるのだろうかと、その辺を事務局はどう考えているのか、ちょっと教えてほしいなと思います。

○松本課長  20平方メートル という数字そのものに、どの程度意味があるのかという議論が検討会でなされたところです。つまり広ければ広いほどいいということでもなく、結局はその視界なり音声なり、そういうところは漏れずに安心して相談できることが重要なのであろうと。それは 20平方メートル ということで担保するというよりも、プライバシー確保の措置が講じられているかどうかというところで確認するのが本筋ではないかという議論でした。事務局としても以上です。

○清水委員 それは20平方メートル が適切かどうかというのであれば、そこを考えればいいと思うのです。しかし、これで面積要件をなくすと、本当に全ての事業所の中でプライバシー保護が担保されるかどうかは確認できないではないですか。 1 1 軒の中で。私はそういう意味で、きっと今までの規定の中でも、それは適切であるかどうかはあるとしても、 20平方メートル という基準を設けてプライバシー確保の 1 つの担保にしたのだと思うのです。そういう従来のことから見ると、ここで面積要件を一切なくすというのは、ちょっと違うのではないかと思うのです。もしそれでも、なくしてもプライバシー保護が確保できるというのであれば、そこの道筋を付けた説明がほしいなと思います。

○松本課長 その事業所について、紹介の許可なり許可の更新をする際に、プライバシー確保措置としてどのようなことをやっているのかということを具体的に報告を求め、その内容を審査するということでして、その内容が怪しいと思えば、当然実地調査も含んで対応する、それによって担保するということかと存じます。

○清水委員 とすれば、このプライバシー保護でこういうことをやっている、こういう手立てを取ることが大事だと、そういう基準とか、判断基準か何かを示すつもりなのですか。相対としてプライバシーが保たれているかどうかというのでは、およそちょっと朦朧としていると、曖昧だと思うのです。

○松本課長 官民の職業紹介機関の状況も、再度勘案しながら基準化するのが適当だというところについては基準化し、そうでないところは各事業者の創意工夫に任せるというところかと存じます。

○清水委員 面積要件の廃止の問題が先にきているような気がいたします。ですから、そこはもう少し考えていただきたいということ。それから、本当の意味でプライバシー確保ができているかどうかということを、更新のときに上がってきたものを見て、総合的に判断するというのでは、これはなかなか相談者、求職者の権利を守るというようにはならないと私は思います。ですから、面積要件をなくすとか小さくするとか、そういうことであるとするならば、プライバシー保護に関する、もう少し厳密な規定をちゃんと採用するべきだと思います。

○松本課長 御意見として。

○鎌田部会長 ほかにありますか。

○村上委員  4 ページの 5 、職業紹介事業者間の業務提携等についてです。 4 ページの (2) は、求職者が 1 つの職業紹介事業者に登録なり求人を出した場合に、ほかの事業者とも情報を連携することができるようにするという話だと思います。 5 ページです。その際に、情報提供先として一度に提示し得る職業紹介事業者の数の上限が、「例えば 10 者」としているのですが、余り多いと求職者が判断できないのではないかと思います。なぜ、 10 者にしているのかという根拠を教えていただきたいのと、本当に 10 者でよいのか、もう少し引き下げてもよいのではないかという気もしているので、まず、なぜ 10 者なのかということについて教えていただきたいと思います。

○松本課長 求職者が職業紹介機関を利用するときに平均で何者を利用するのかという調査結果があります。完全な平均で取ると 3.0 ですが、性別や年齢階層別に取ってみたときに、最も大きい数字を取るのは女性の 20 24 歳という区分の 14.6 です。一方、最も小さい数字を取るのは男性の 19 歳以下の 1.0 です。

 そういう意味で、職業紹介機関を利用する際の区分ごとの最大値は 14.6 ですが、そういう方が複数の事業所、つまり 14 回訪問することを考えると、一度の訪問で 10 者程度マル、ペケを御本人の判断で決めることができるというものが求職者の利便のためであり、かつ 10 者であれば参考情報も提示されるのであれば、さほどの弊害は生じないのではないかという観点から、差し当たり 10 者程度でいかがかということが、この提案の内容です。

○村上委員 なぜ 10 者かという御説明を伺ったのですが、本当にこの 10 者でいいのかどうかということは、もう少し検討が必要ではないかと考えております。

 それから、 4 ページの (2) のイです。情報提供しようとする際の明示事項について、「提供先の職業紹介事業者に関するより具体的な情報としてどのようなものが考えられるか」として案が挙げられています。これは求職者がどこだったら自分の情報を共有してもらって構わないのかということを選ぶ際の参考情報となるものだと思います。そうであれば、明示が必要な事項について、是非、先ほどの求人不受理の取扱いの部分も入れていただけないかと思います。さして難しい話ではないと思っております。要は、自分たちは暴力団なり労働関係法令違反の求人については受理していないということを明らかにしていただければ、選ぶ際の参考になるかと思いますので、そのことは検討していただければと思います。

5 ページの (2) のエです。求職者の立場に立つと、業務提携で不安な点は個人情報の保護の点です。求職者の個人情報が、提携する事業者間で共有されている場合、誰が情報の管理に責任を持つのかということが曖昧になりはしないか懸念しております。現在でも就職が決まった後も紹介のメールが来るという事例があります。個人情報の管理の部分の対策をしっかり取っていただくということと、また、自分の情報が漏れてしまった場合、どこに責任を持ってもらえるのかということも明らかにしていただかないと、業務提携している 10 者で求職者の情報が共有されるということは、なかなか難しい部分があるかと思っております。そこはしっかり対策を取っていただきたいと思っております。

○鎌田部会長 はい、御意見ということで。このことについて事務局から何かありますか。ほかに何かありますか。

○石黒委員  6 の最後のポツで、就職した労働者が早期離職をした場合の対応等の一番最後の所に、「職業紹介後、苦情に的確に対応すること」と指針に追加したらどうかと提案されていて、それはそのとおりだと思います。ただ、労働者に職業紹介事業に対する苦情をどこに持って行ったらいいのかということが分かりにくいと、なかなか相談できないことになってしまうので、指針に盛り込む際には、相談窓口を必ず明確に示すようにするという前提が必要だと考えています。その点も指針で徹底するべきではないかと思います。以上です。意見です。

○鎌田部会長 あとほかにございますか。

○小林委員  7 の求人者への指導の強化です。今後、職業安定法に基づく指針、指導及び助言の対象に求人者も加えるということなのですが、どういう理由でこれが加わったのか説明いただければ有り難いです。

○松本課長 端的に申し上げれば、現行法制で求人者が、こういうものの対象になっていないのは不適切であろうということに尽きます。

○小林委員 結構、ブラックな求人者もいたという理解でよろしいでしょうか。

○松本課長 個別に何が問題というのは、なかなか申し上げにくいのですが、ハローワークの求人に苦情があった場合は、 1 万件前後あるのですが、その原因をいろいろ区分けしていくと、求人側に問題がありそうだというものも相当数に上がるという事実も念頭に置いております。

○鎌田部会長 私は結構、重要な規定だと思います。あとはございますか。細かいことなのですが、今、改めて見てどういうことなのかということで少しお聞きします。 5 ページの 6 の早期離職した場合についての対応です。マルの下の黒ポチの 1 段目ですが、職業紹介事業者自らの紹介で就職した無期雇用労働者については、一定期間 ( 例えば 2 年間 ) 、転職の勧奨を行ってはならないこととなっております。これは、職業紹介事業者としては、そういうことだと言うのですが、例えば、一度紹介した労働者が、その職業紹介事業者に改めて転職のサポートをお願いしたという場合に、拒否するという話なのですか。

○松本課長 職業紹介事業者は、転職の勧奨を行ってはならないと書いております。

○鎌田部会長 それだけだということですか。その先の、今、言ったようなことについては、言ってみれば事業者の判断に基づくということなのですか。

○松本課長 求職者というか労働者の側からは、職業選択の自由が憲法上で明確に保障されているということを踏まえて、こういう書き方で提案しております。

○鎌田部会長 そういうことですよね。あともう 1 つは、その下に返戻金制度について記載があります。これは、手数料の一部を返戻するという制度ですが、恐らく職業紹介事業者と求人者との間の職業紹介契約に定めた内容について、返戻するということがインプットされるという形になるのですか。それとも、指針ですからそういうことで努力してくださいというだけなのでしょうけれども、つまり、契約に関わる事項なのか、単に指針でそういう制度についての取組をしてほしいということなのか。職業安定法の中で職業紹介契約について、手数料の部分以外はほとんど触れていないので、これはどういう位置付けで考えたらいいのかと、今、少し思いました。契約には一切関わりのない話なのですよね。

○松本課長 これは手数料に関する事項の一部という位置付けとして、望ましいということを示すことを想定しております。

○鎌田部会長 職安法の中で、職業紹介事業者と求人者との契約に関わる事項を入れるとなると、幾ら小さいものであっても初めてのことだと思ったので、そうではないのですねという確認です。

○松本課長 正にお見込みのとおりで、手数料に関する事項の一部です。

○鎌田部会長 そういう位置付けですね、はい。ほかにございますか。

○村上委員 先ほど御質問していた職業紹介事業者間の業務提携について、もう 1 つ意見があります。職業紹介事業者間の業務提携を今回できるようにしていくということであれば、 4 の職業紹介事業者に関する情報提供の部分は同時に施行されるべきであろうと考えています。求職者がどこだったら自分の求職者としての情報を提供してもいいのかどうかを選ぶ際に、どのような事業者なのかということが分からなければ選びようがないので、 4 (1) 5 の部分は同時に施行すべきです。意見です。

 もう 1 つは確認です。 5 ページの 6 の上の (3) の具体的なイメージをお聞きしたいのです。「職業紹介事業者と職業紹介事業者以外の者との間で、職業紹介に当たらない範囲で提携可能な業務として、職業紹介事業者以外の者から職業紹介事業者への、求人申込みの意向がある求人者がある旨の情報提供は差し支えない」というのは、例えば「経理で人を探していた」とか、「新卒で人を探している」というような話ではなくて、「あそこの企業で人を欲しがっていたよ」というような、あくまでも「人を募集しているらしい」という話を伝える程度の情報提供と理解すればよろしいですか。

○松本課長 お見込みのとおりです。ここで申し上げているのは、人が欲しいとか欲しいらしいというところはマルである。一方、業務内容や条件の一部に立ち入った時点で、それは求人の受理と変わらないという位置付けで、このように御提案を申し上げております。

○鎌田部会長 そのほかに何かございますか。よろしいですか。またこの後もありますので、必要になればまた戻っていただいて御質問、御意見を頂ければ有り難いと思います。それでは、議題 1 についてはここまでとさせていただきます。

 続いて、議題の「その他」について事務局より説明をお願いします。

○小川補佐 資料 2 について説明いたします。「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針及び派遣先が講ずべき措置に関する指針の一部を改正する件」の概要です。前回、通常国会で成立した男女雇用機会均等法、育児・介護休業法の改正に合わせて、 1. の趣旨にあるとおり、関係する指針の制定、改正が行われており、平成 29 1 1 日から適用される予定となっております。これを受けて、労働者派遣法に基づく派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針と、派遣先が講ずべき措置に関する指針の一部を改正することとしたものです。

 具体的には 2. の概要にあるとおり、派遣元指針については、派遣元事業主は派遣労働者が育児・介護休業法に規定する育児休業から復帰する際には、当該派遣労働者が就業を継続できるよう当該派遣労働者の派遣先に係る希望も勘案しつつ、就業機会の確保に努めるべきであることに留意することを追加しております。

 派遣先指針については、派遣先が適切かつ迅速な処理を図るべき苦情の中に、「妊娠、出産等に関するハラスメント」と「育児休業等に関するハラスメント」が含まれることを明確にするというものです。この改正告示については今月の 20 日に公布されており、平成 29 1 1 日から適用されるということになっております。御報告を差し上げます。以上です。

○鎌田部会長 既に出ているのですが、何かこの点について御質問はございますか。よろしいですか。どうもありがとうございます。

 本日の審議は、ここまでとさせていただきます。議事録の署名は清水委員、秋山委員にお願いいたします。事務局から連絡事項はありますか。

○小川補佐 次回の部会の日程は、別途事務局より御連絡させていただきます。

○鎌田部会長 以上をもちまして、第 245 回労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会を終了いたします。どうもありがとうございました。


(了)

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