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2016年11月7日 第18回肝炎対策推進協議会 議事録

健康局がん・疾病対策課肝炎対策推進室

○日時

平成28年11月7日(月)14:00〜16:00


○場所

全国都市会館第2会議室(3階)


○出席者

伊藤 綾子 (薬害肝炎原告団)
大久保 暁子 (日本労働組合総連合会労働条件・中小労働対策局長)
岡田 京子 (全国B型肝炎訴訟東京原告団)
加藤 篤志 (全国中小企業団体中央会理事・事務局長)
釜萢 敏 (公益社団法人日本医師会常任理事)
川田 義廣 (日本肝臓病患者団体協議会幹事)
清本 太一 (全国B型肝炎訴訟北海道原告団)
武田 せい子 (薬害肝炎原告団)
田中 純子 (広島大学大学院医歯薬保健学研究院疫学・疾病制御学教授)
中澤 よう子 (神奈川県保健医療部長)
西村 愼太郎 (日本肝臓病患者団体協議会相談役)
林 紀夫 (関西労災病院院長)
溝上 雅史 (国立研究開発法人国立国際医療研究センター研究所ゲノム医科学プロジェクト長)
山中 朋子 (青森県健康福祉部医師確保対策監)
米澤 敦子 (日本肝臓病患者団体協議会常任幹事)
脇田 隆字 (国立感染症研究所副所長)
考藤 達哉 (国立研究開発法人国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター長)

○議題

(1)会長選任及び会長代理指名
(2)平成29年度予算要求について
(3)各自治体における肝炎対策の取り組み状況等について
(4)その他

○議事

 

○小野肝炎対策推進室長 林委員が、交通機関の遅れによりまして到着が遅れておりますが、あと10分くらいで来られるという御連絡がありましたので、ただいまから「第18回肝炎対策推進協議会」を開催したいと思います。

 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

 私は、厚生労働省健康局がん・疾病対策課肝炎対策推進室長の小野と申します。今般、委員の改選がございましたので、本協議会の会長が選出されるまでの間、議事の進行をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

 会議の開催に当たりまして、健康局長の福島から御挨拶をいたします。

○福島健康局長 健康局長の福島でございます。委員の先生方には大変お忙しいところ御参集いただきまして、まことにありがとうございます。また、日ごろから肝炎対策の推進につきまして格段の御高配を賜りまして、厚く御礼申し上げたいと思います。

 6月1日付の委員の改選などによりまして、13名の委員の先生方には引き続きこの委員をお願いしておりまして、また、新しく7名の先生方に委員に御就任いただきました。まことにありがとうございます。

 さて、昨年6月から今年3月まででございますけれども、この協議会におきまして精力的に御議論いただいた肝炎対策基本指針の見直しにつきましては、パブリックコメントなどの手続を経まして、去る6月30日に告示をしたところでございます。委員の先生方には多くの貴重な御意見を賜りまして本当にありがとうございました。

 今後でございますけれども、新しい基本指針に基づきまして、私ども積極的に肝炎対策を推進していきたいと考えております。既に御承知と思いますけれども、この10月1日からB型肝炎ワクチンの定期接種が実施されるなど、新しい基本指針を踏まえて動き始めているということでございます。

 今日の協議会におきましては、肝炎対策に係る来年度の概算要求の御紹介と、かねてから議論がありました地方自治体における肝炎対策の取り組み状況について私どもで把握いたしましたので、これについて御報告いたしまして、今後の肝炎対策の進め方などについて御議論いただければと考えております。

 どうぞよろしくお願い申し上げます。

○小野肝炎対策推進室長 続きまして、委員の皆様方の御紹介をさせていただきます。お手元の資料を1枚おめくりいただきまして、委員名簿が表紙の裏にございます。この名簿の順にお名前を読み上げさせていただきますので、恐縮ですけれども、一言ずつ自己紹介をお願いいたします。

 まず、伊藤委員、お願いいたします。

○伊藤委員 こんにちは。薬害肝炎全国原告団の伊藤綾子でございます。原告団の中では恒久対策班で勉強させていただいております。今後ともよろしくお願いいたします。

○小野肝炎対策推進室長 続きまして、大久保委員、お願いいたします。

○大久保委員 日本労働組合総連合会の本部、労働条件・中小労働対策局の大久保と申します。前回までお世話になりました曽原にかわり、出席させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

○小野肝炎対策推進室長 岡田委員、お願いいたします。

○岡田委員 全国B型肝炎訴訟東京原告団の岡田京子と申します。私は、今回で2期目を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 以上です。

○小野肝炎対策推進室長 柿嶋委員は本日御欠席です。

 加藤委員、お願いいたします。

○加藤委員 全国中小企業団体中央会の加藤でございます。私どもの団体は全国に約3万ございますが、協同組合等の御支援をさせていただく団体でございます。中小企業約270万が加盟しているということでございます。よろしくお願いいたします。

○小野肝炎対策推進室長 釜萢委員、お願いいたします。

○釜萢委員 日本医師会常任理事の釜萢と申します。日本医師会で感染症の担当をしておりまして、前任の小森の後任として入れていただきました。私自身は小児科医でありまして、もともとB型肝炎の母子の感染予防にしっかり取り組んできたつもりです。よろしくお願いいたします。

○小野肝炎対策推進室長 川田委員、お願いいたします。

○川田委員 日本肝臓病患者団体協議会の常任幹事をしております川田と申します。今回初めて参加させていただきました。前任は大賀委員が務めておりました。

 以上です。よろしくお願いします。

○小野肝炎対策推進室長 清本委員、お願いいたします。

○清本委員 全国B型肝炎訴訟北海道原告団の清本と申します。仕事は広告のデザインをしているのですけれども、薬を飲むのはさほど苦痛ではないのですけれども、制度を利用しながら仕事をするというのがなかなか大変なので、今後ともそういった部分は改善できるようにお願いするとともに、自分自身も頑張りたいと思いますので、よろしくお願いします。

○小野肝炎対策推進室長 熊田委員と小池委員は本日、御欠席です。

 武田委員、お願いいたします。

○武田委員 薬害肝炎原告の武田せい子と申します。よろしくお願いします。

○小野肝炎対策推進室長 田中委員、お願いいたします。

○田中委員 広島大学の田中純子です。肝炎の疫学研究、衛生・公衆衛生分野を専門としております。引き続きよろしくお願いします。

○小野肝炎対策推進室長 中澤委員、お願いいたします。

○中澤委員 神奈川県で保健医療部長をしております中澤と申します。全国衛生部長会から前任の長谷川にかわりまして、参加させていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。

○小野肝炎対策推進室長 西村委員、お願いします。

○西村委員 日本肝臓病患者団体協議会の西村です。

 以上です。

○小野肝炎対策推進室長 林委員は遅れて到着されます。また、本多委員は本日、御欠席です。

 溝上委員、お願いいたします。

○溝上委員 国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センターでゲノム医科学プロジェクト長をやっています溝上です。どうぞよろしくお願いいたします。

○小野肝炎対策推進室長 山中委員、お願いします。

○山中委員 青森県健康福祉部医師確保対策監をしております山中と申します。全国保健所長会の副会長をしておりまして、医師確保対策と保健所長を兼務させていただいておりますが、全国490弱の保健所がありまして、患者様の御相談あるいは手続をさせていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。

○林会長 米澤委員、お願いいたします。

○米澤委員 日本肝臓病患者団体協議会の米澤敦子と申します。引き続きよろしくお願いいたします。

○小野肝炎対策推進室長 脇田委員、お願いします。

○脇田委員 国立感染症研究所の脇田と申します。私は肝炎ウイルスの基礎研究を専門にしております。どうぞよろしくお願いいたします。

○小野肝炎対策推進室長 どうもありがとうございました。

 また、本日は参考人といたしまして、国立国際医療研究センター肝炎情報センターの考藤参考人にも御出席いただいております。

○考藤参考人 国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センターの肝炎情報センターというところのセンター長をさせていただいております考藤でございます。よろしくお願いいたします。

○小野肝炎対策推進室長 林委員、到着早々恐縮ですけれども、一言お願いいたします。○林委員 遅れまして済みません。関西労災病院の林と申します。今後ともよろしくお願いいたします。

○小野肝炎対策推進室長 続きまして、事務局の紹介をさせていただきます。

 健康局長の福島でございます。

 健康局総務課長の大西でございます。

 健康局がん・疾病対策課長の渡辺でございます。

 続きまして、本日の出欠状況ですけれども、委員総数20名中16名の委員の先生に御出席いただいておりますので、過半数を超えております。肝炎対策推進協議会令第4条第1項の規定によりまして、本日の会議が成立していますことを御報告いたします。

 次に、配付資料の確認をお願いいたします。お手元の資料、座席表の次のページに資料一覧がございます。資料1が1ページからですけれども、「平成29年度肝炎対策予算概算要求の概要」です。

 次に、資料2が7ページからですが、「各自治体における肝炎対策の取組状況等について」。

 資料3が、考藤参考人に提出いただいた資料ですが、「平成27年度肝疾患診療連携拠点病院現状調査結果」となっております。

 また、参考資料といたしまして、参考資料1が35ページから「肝炎対策基本法」。

 参考資料2が41ページから「肝炎対策推進協議会令」。

 参考資料3が42ページから「『肝炎対策の推進に関する基本的な指針』の改正について」。

 参考資料4が49ページから「肝炎対策の推進に関する基本的な指針」。

 参考資料5が64ページから「肝炎研究10カ年戦略新旧対照表」。

 参考資料6が84ページから「B型肝炎訴訟の提訴者数及び和解者数の推移」。

 参考資料7が86ページから「B型肝炎訴訟原告団・弁護団と大臣の定期協議議事録」。

 参考資料8が106ページ、これはA3の資料となっておりますが、「各自治体における肝炎対策の取組状況等について(一覧表)」となっております。

 資料の欠落などがございましたら、お申し出ください。

 それでは、議事に入らせていただきます。まず初めに、本年5月末をもちまして全ての委員の任期が満了しましたことから、委員の改選がございました。そこでまずは、本協議会の会長を選出していただきたいと思います。参考資料2、41ページをごらんください。

 肝炎対策推進協議会令第2条1項ですが、「協議会に、会長を置き、委員の互選により選任する」とされております。会長の選出につきまして委員の皆様方から御推薦はございますか。

 溝上委員、お願いします。

○溝上委員 前回からの継続ということも踏まえて、林委員を会長に推薦したいと思います。

○小野肝炎対策推進室長 ただいま溝上委員から、会長に林委員の御推薦がございましたが、いかかでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○小野肝炎対策推進室長 それでは、御承認をいただきましたので、林委員に本協議会の会長をお願いしたいと思います。

 それでは、林委員、中央の会長席にお移りいただきまして、これからの議事進行をお願いいたします。

(林委員、会長席へ)

○林会長 それでは僭越ではございますが、御指名でございますので、務めさせていただきたいと思います。いろいろな問題が今後もございますので、ぜひ御協力のほどよろしくお願い申し上げます。

 C型肝炎のほうはウイルスの排除率は上がってまいりましたが、まだ多くの問題を抱えておりますし、B型肝炎も新薬の登場も望まれている状況でございますので、今後いろいろな対策が必要だと思っております。そういうことも含めていろいろ御議論を賜れればと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 それでは、まず、協議会令の第2条第3項に「会長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員が、その職務を代理する」ということになっております。会長代理につきましては、会長が指名することになっておりますので指名させていただきたいと思いますけれども、本日御欠席ではございますが、東京大学の小池委員にお願いしたいと思います。なお、事前に小池委員には御相談の上、お引き受けいただくことを御了解いただいております。よろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○林会長 それでは、それで進めさせていただきます。

 それでは、議事を進めてまいります。議事2の平成29年度肝炎対策予算の概算要求につきまして、事務局より御説明をよろしくお願いいたします。

○小野肝炎対策推進室長 それでは説明に入る前に、いらっしゃらないかもしれませんが、もしおられましたら、カメラ撮りはここまでですので、御退室をお願いいたします。

 それでは、資料1に沿って御説明いたします。資料の1ページをごらんください。平成29年度、来年度の肝炎対策予算の概算要求の概要を御報告いたします。

 下のほう、小さい図で恐縮でございますけれども、来年度の肝炎対策の概算要求額は179億円となっております。今年度に比べまして若干減額となっておりますが、その最大の要因といたしましては、1番の肝炎治療促進のための環境整備、こちらは今年度の104億円から71億円へと減額になっております。これはB型やC型肝炎のインターフェロンフリー治療や核酸アナログ製剤治療に対する医療費助成の事業でございます。特にインターフェロンフリー治療につきましては、平成26年、平成27年と新しい治療法を随時助成対象に追加してまいりまして、それによって助成を受ける方も大幅に増加してまいりましたが、今後は助成を受ける方が減少する見通しということから、このような予算額になっております。

 次に2番の肝炎ウイルス検査等の促進ですが、こちらは今年度の38億円から60億円へと増額しております。こちらは保健所や市町村などで行う肝炎ウイルス検査や、陽性者のフォローアップなどの事業となっております。また、陽性者の初回精密検査や定期検査費用の助成を行っておりますが、これについて来年度、拡充を目指すこととしております。具体的な内容といたしましては、初回精密検査につきましては現行では自治体での検査で陽性となった方のみを対象としておりますが、これをそれ以外の職域検査などにも拡大することを目指しております。

 また、定期検査費用の助成につきましては、現行では肝硬変、肝がん患者の助成回数が年2回となっておりますが、これを年4回に拡充することや、一定の所得の方の自己負担につきまして、現行では慢性肝炎が3,000円、肝硬変・肝がんが6,000円となっておりますが、いずれも1,000円まで減額することを目指して、現在政府内で調整しているところでございます。

 また、職域検査のへの取組といたしまして、医療機関・検診機関や事業者と連携して職域での肝炎ウイルス検査に取り組む都道府県を支援する事業の創設を目指しております。こちらの具体的な事業内容につきましては、現在、政府部内で調整しているところでございます。

 次に、3番の肝疾患地域連携体制の強化です。こちらは地域では都道府県と肝疾患診療連携拠点病院が協力しまして、地域の医療体制の整備や人材育成などに取り組むとともに、肝炎情報センターが拠点病院の支援をしていくという事業になっております。具体的な事業のスキームにつきましては、3ページの下に図がございます。今年度から事業内容を見直して実施しているものですが、大きく分けますとお金の流れが2つございまして、厚生労働省から都道府県に助成を行って、そこで都道府県や拠点病院の事業を実施するものと、もう一つは厚生労働省から肝炎情報センターに委託という形でお金が流れて、そこから情報センターや拠点病院の事業を行うという事業内容になっております。各都道府県には県と拠点病院の事業を実施するための計画をつくっていただき、厚生労働省に提出していただいた上で、肝炎情報センターで検証などを行うという仕組みになっております。

 続いて、1ページにお戻りいただきまして、4番の国民に対する正しい知識の普及ということで、肝炎総合対策推進国民運動(知って、肝炎プロジェクト)を来年度も実施してまいります。今年度の状況につきましては、4ページ、5ページにつけておりますが、特別参与である杉良太郎さんを初めとして、芸能界、スポーツ界の関係者の方に知事訪問などの普及活動を実施していただいております。

 何度も恐縮ですが、1ページにお戻りいただいて、最後5番の研究の推進ですが、来年度40億円の概算要求を行っております。B型肝炎や肝硬変の治療法の開発などを行う実用化研究、行政課題解決のための政策研究を推進することとしております。この研究の関連で、資料の6ページをごらんください。厚生労働省では研究を推進していくために、肝炎研究10カ年戦略を策定しております。もともとは平成20年度に7カ年戦略という形でスタートして、平成24年度の見直しで10カ年戦略として今年度、中間見直しを行っております。6月と8月に肝炎治療戦略会議を開催いたしまして、見直し案について御議論いただいた上で、9月末から10月末までにかけてパブリックコメントを実施いたしました。今後パブリックコメントでいただいた御意見への対応をした上で戦略を策定していきたいと考えております。

 見直し内容といたしましては、インターフェロンフリー治療といった最新の肝炎を取り巻く研究や技術の進歩を踏まえるとともに、今年6月の肝炎対策基本指針の見直しを反映したものとなっております。

 6ページの資料の下にございますけれども、戦略の目標といたしまして、従来は下のほうの治療成績目標というアウトカム指標のみを設定しておりましたけれども、今回から研究成果目標というのはアウトプットの指標も設けたいと思っております。その内容といたしましては、B型肝炎であればウイルス排除を可能とする治療薬や治療法の開発、C型肝炎であれば薬剤耐性ウイルスに効果のある治療薬や治療法の開発といった内容になっておりまして、数値目標ではない定性的な方向ではありますけれども、研究の目標という形で設ける予定でございます。

 また、治療成績目標につきましては、B型肝炎であればHBs抗原陰性化率8%を目指すこと、C型慢性肝炎や代償性肝硬変であればSVR95100%を目指すといった目標を掲げております。

 戦略の具体的な見直し内容につきましては、64ページから参考資料で新旧対照表をつけております。これはパブリックコメントにかけた案でございますので、これで最終決定というわけではございませんけれども、現段階の案としておつけしております。

 資料1につきましては以上でございます。

○林会長 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまの概算要求につきまして、御質問・御意見等がございましたら、どうぞ。

○清本委員 概算要求の2番の※2肝硬変・肝がん患者の助成回数なのですけれども、こちらは前々回から使い勝手が余りよくないということで、1,000円になることによってかなり改善されると思いますので、ぜひとも、こちらは概算要求としてですけれども、実現できるようにお願いしたいと思います。

 以上です。

○林会長 御返事はよろしいですか。

 それ以外にいかがでしょうか。どうぞ。

○伊藤委員 6ページ、肝炎研究10カ年戦略の中でC型肝炎薬剤耐性のことが述べられているのですけれども、薬害肝炎原告団は7月の大臣協議で、塩崎大臣から薬剤耐性について3つお言葉をちょうだいしました。その内容といいますのは、薬剤耐性ウイルスに関して、現場の周知徹底が不十分であったという指摘を重く受け止めるということと、治療効果などの研究をさらに推進していくということと、患者の生活実態を含めた調査を行いましょうというお言葉をいただきました。その2つを患者と情報共有していただきたいとお願いしましたところ、ぜひ患者にも公開したいというお言葉をいただきまして、私ども困っている患者に対して研究や調査内容がどこまで進んでいるのか、進捗状況並びに患者との情報共有はいつごろになるのかがわかれば教えていただきたいと思います。

○林会長 事務局いかがでしょうか。

○小野肝炎対策推進室長 薬剤耐性の発生状況や、それに対する治療効果との関連性の研究などを現在行っております。その中で、薬剤耐性が発生した場合にどのような医療を受けられているかといった患者の実態の把握にも努めたいと思っております。その研究の成果がある程度まとまってきた段階で、情報共有を図る場を設けたいと思っております。時期的には今年度中には何とかとは思っております。

○伊藤委員 今、ある程度まとまった状態でというお話がございましたけれども、患者は今か今かと、何が正しい情報なのかということをとても苦しんで待っております。完全に研究がまとまらなくても、途中経過並びにいろいろ出た部分までの成果や情報をお伝えいただけたらなと思うのですけれども、いかがでしょうか。

○林会長 事務局よろしいですか。

 非常に重要な問題で、我々も大変なことだと思っております。ただ、1点難しいのは、国の施設でやっているところもあるのですが、普通の研究者の方がデータをまとめていることもございまして、恐らく国の機関については事務局も強制力があるのでしょうけれども、大学の先生方に対しては強制力がないので、それをどういう形で御発表いただくかというのを、どうしたほうがいいかという御意見がございましたら、できるだけそれに沿うようには努めさせていただくのですが、私も他の機関の人に発表せよと言う強制力はございませんので、その点だけ御了解をいただきたいと思います。できるだけ沿うようには努力はいたしますけれども、やり方でどういう点が特にお知りになりたいか、発表の形式等は何かございますか。事務局のほうも、それはできるだけ考慮していただけるのではないかとは思いますが。

○伊藤委員 例えば、これは私の考えですけれども、5月のときに肝臓学会の総会で、武蔵野赤十字院の黒崎先生が発表されたデータが5月までの分があると思います。そのようなデータを患者に伝える場があればなというのをとても感じたのですけれども、これは私の意見です。

○林会長 泉先生のところについては、国の研究費で一部やっていただいておりますので関与ができる部分でございますが、事務局もその内容については発表する機会はつくれますよね。

○小野肝炎対策推進室長 泉先生とも、いつ、どのような形でやるか相談させていただこうと思います。

○林会長 国がサポートされているところは発表できる部分がございますので、できるだけそういうものを利用してオープンにするように、恐らく事務局のほうもお考えいただけるのではないかと思います。

○小野肝炎対策推進室長 報告の場はいろいろあると思いますので。

○林会長 よろしゅうございますか。

 それでは、それ以外にいかがでしょうか。どうぞ。

○武田委員 重症化予防の件なのですけれども、今度1,000円になるのはすごくありがたいことなのですけれども、以前6,000円とか3,000円のときには大阪とか実施していないところがあったと思いますが、実施していないところに対しての指導などはどのようになっていますか。

○小野肝炎対策推進室長 重症化予防事業の実施状況については、この後の資料で出てくるのですけれども、22ページの上の棒グラフで、ちょっとわかりにくいかもしれませんけれども、初回精密検査であれば平成28年度は44都道府県で実施されていて、北海道さんが単独事業でやられておりますが、2府県が未実施という状況で、定期検査につきましても42カ所では実施されておりまして、あと北海道が単独事業ですが、4府県が未実施というのが現状でございます。これらの未実施のところにつきましては、常々実施を働きかけておりますし、予算の問題など各県の事情もあるとは伺っておりますので、その意見交換もさせていただきながら、今年度も1カ所実施県が増えておりますけれども、粘り強く働きかけていきたいと思っております。

○武田委員 どちらの県ですか。

○小野肝炎対策推進室長 青森県です。

○林会長 それ以外にいかがですか。どうぞ。

○西村委員 研究のところで質問したいのですけれども、関連した資料が参考資料の96ページからで、B型肝炎訴訟の大臣協議における原告弁護団と大臣のやりとりが記載されております。ここでB型肝炎の歯科での感染についてやりとりがされておるわけですけれども、訴訟が行われたのが集団予防接種で器具の使い回しということが原因で、国の責任が認められて結論が出ております。この場面もハンドピースの使い回しという問題があって、裁判と同じことになるのではないかということで、大臣が最後の締めのところで「意識のあらわれですから、そこのギャップを埋めるためにどうしたらいいのか。それはしっかり考えていかないといけないと思います」と101ページにコメントされていることが記載されております。しっかり考えていかなければならないということなのですけれども、今後研究の場面で生かしていただきたいと。今までの研究は歯科診療の椅子の問題、水の問題を中心に取り上げられてきました。今後はハンドピースの問題につきましてもどうしていくのか、コストの問題も含めて効率的な解決策を研究テーマにしていただきたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。

○林会長 事務局いかがでございますか。

○小野肝炎対策推進室長 大臣協議の際にもお答えはしているかと思いますけれども、今年度からの歯科医師の意識とか診療にかかわる環境などの調査を行うと聞いておりますが、担当の医政局がこの場におりませんので、最新の状況を正確にお答えできませんので、また追って回答させていただきます。

○林会長 よろしゅうございますか。

 どうぞ。

○川田委員 お願いというべきなのでしょうか、先ほど戦略目標で、今回より研究成果目標を表現したとおっしゃられましたけれども、C型の新薬などでかつては想像もしなかったような状況で、みんな非常に明るい気持になっております。このタイミングで研究成果目標がこういうふうにきちんと表現されたというのは実は非常に励みになっておりまして、この辺は気持を伝えたいということなのですが、難しい面もあるでしょうけれども、情報をできる限り知らせてほしいと。この場でもいいかと思いますけれども、とにかくかなりの人がこの目標に注目しているということだけはお伝えしたいと思います。

 以上です。

○林会長 わかりました。事務局から御意見ございますか。

○小野肝炎対策推進室長 研究の進捗状況なども、できるだけ御報告できるようにしてまいります。

○林会長 ほかにいかがでございましょうか。どうぞ。

○武田委員 肝炎コーディネーターのことですけれども、私は愛媛県なのですが、先日、拠点病院の先生と患者会、B型肝炎原告団と薬害原告団の3団体で話し合う場があったのですけれども、そこで、コーディネーターの養成について私たち患者も入れてほしいという話をしたのですが、そこで話されたのは、愛媛県では今は医療関係者だけなのですが、全国的に養成の仕方とか、勉強会も2時間程度で終わったりするものもあれば、試験をするものもあったり、いろいろ格差が出ているようです。育成についてもいろいろ県によって違うということをお聞きしまして、全国的に統制がとれたようなものにするというお話を聞いたのですけれども、そのようなことはもう決まっているのでしょうか。

○小野肝炎対策推進室長 まだ決まっていないですけれども、今後、国としてもコーディネーターの養成の仕方とか活動内容などについて、何か一定の考え方をお示ししていきたいと考えております。

○武田委員 基本指針にも出ていると思いますけれども、そのことは急いでお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○林会長 ほかにいかがでございましょうか。

 それでは、また最後にでもお聞きする時間がございましたら御質問いただきたいと思いますので、次の議題に進ませていただきます。

 平成27年度肝炎対策の取組状況について、まず、自治体の取組について事務局から御説明をお願いいたします。

○小野肝炎対策推進室長 では、資料の7ページからお願いいたします。資料2でございます。

 自治体の取組状況につきましては、106ページからのA3の資料が詳細な調査結果となっておりますけれども、この中の主立ったものをまとめたものが7ページからの資料2となっております。

 ページが飛んで恐縮ですけれども、まず48ページをごらんください。今年6月に肝炎対策基本指針の見直しを行いましたが、それにあわせまして健康局長から各都道府県知事、政令市長などに通知を行っております。この中で、中ほどの下線部分ですけれども、各都道府県で市区町村や医療関係者、肝炎患者などと協議をして肝炎対策に係る計画や目標を設定するなど、一層の肝炎対策を推進するように要請しております。

 この要請をしていることを受けて、現在の計画や目標などの状況などを調査したものが8ページからになっております。8ページが全体の総括表になっておりますが、上の段が肝炎対策に特化した計画を定めている都道府県ということで、これが25カ所ございます。その下、肝炎対策に特化した計画はないけれども、医療計画やがん対策計画の中で肝炎対策を定めているところが22カ所、合計で47都道府県、いずれかの形で肝炎について計画を定めているということになっております。

 一方、縦に見ていただきますと、まず肝炎に関する数値目標があると答えているところが31カ所、数値目標はないけれども何らかの目標があると言っているところが14カ所という状況になっております。

 各都道府県の肝炎に関する計画とそこで定めている目標につきましては、9ページから都道府県ごとに記載しております。右側の目標の欄の中で◎がついているものが数値目標、・になっているのが数値目標以外の目標ということになっております。数値目標につきましては、ほぼ網羅的に各都道府県が定めているものを記載しております。それ以外の目標につきましては、主立ったものだけをピックアップして書いているということでございます。一つ一つは御説明いたしませんけれども、現状では以上のようになっております。

 次に、15ページをごらんください。上の段は、各都道府県の目標を分野別に整理したものでございます。肝炎対策といいましても普及啓発、予防、ウイルス検査といったさまざまな取組がございますが、それぞれの取組ごとにどんな目標があるかを書いたものです。上から言いますと、例えば普及啓発であれば、相談件数や相談窓口に関する目標のある都道府県が2つあると。患者サロンや講演会について目標を定めているところが1つあるというような見方でごらんいただければと思います。

 こうして整理してみると見えてくることは、例えば肝炎ウイルス検査であれば17の都道府県が受診率や受診者数の目標を定めているとか、陽性者のフォローアップであれば10カ所の都道府県が受診率や受診者数の目標を定めているということになりますが、一方で、予防や医療体制といったところについては、目標を持っているところがほとんどないという現状が見えてまいります。総合的な肝炎対策を進める上では、できるだけそれぞれの分野ごとに目標があるほうが望ましいだろうと思っておりますので、今後どのように都道府県で目標の設定を進めていただくかということを我々としても考えていかなければいけないと思っております。

 次に、15ページの下ですけれども、これは各都道府県の肝炎対策推進協議会の開催状況となっております。47都道府県全てで協議会が設置はされておるようですけれども、平成27年度中に開催したという点では、45の都道府県では開催されておりますが、2カ所では1年間開催がなかったということです。開催回数につきましては、45の都道府県の中では1回だったところが圧倒的に多いという状況です。また、患者代表が委員に入っているかどうかという点では、42都道府県が委員に入っているということになっております。

 次に、16ページがウイルス検査の実施状況となっております。自治体で実施する肝炎ウイルス検査につきましては、都道府県や保健所設置市で実施する特定感染症検査等事業と、市町村で実施される健康増進事業という2つの事業がございます。対象年齢は、都道府県のほうは全年齢を対象にしておりますが、市町村のほうは40歳以上となっております。

 平成26年度の受検者数につきましては、都道府県の事業がB型、C型とも3233万。市町村事業のほうが87万人程度ということで、合わせると大体120万人程度という状況になっております。

 下の棒グラフが年次推移となっておりますが、基本法ができて基本指針がつくられた平成22年以降、少しずつ受検者が増えてきているという状況にございます。

 次に17ページが、都道府県などで実施している特定感染症検査等事業の実施状況になります。上の表ですけれども、都道府県などが肝炎ウイルス検査を実施する場合には、保健所で実施する場合と、医療機関に委託して実施する場合がございます。都道府県でいえば、保健所では47都道府県全てで実施されておりますが、委託医療機関では41カ所になっているということです。都道府県、保健所設置市、特別区いずれにおきましても、保健所か委託医療機関か、少なくともいずれか一方では検査が実施されているという状況になっております。

 表の右側ですけれども、検査で陽性と判明した後のフォローアップにつきましては、現状では142カ所中127カ所で実施されているということになっております。

17ページの下は、これらの実施状況の年次推移となっております。この5年間でそんなに大きな変化はございませんが、1カ所か2カ所ずつぐらい増えているという状況になっています。

18ページですが、都道府県の肝炎ウイルス検査について、周知方法や利便性を高めるための取組についてまとめたものです。周知方法につきましては、ホームページの掲載というのは全てのところで実施されています。また、広報紙に掲載というところは大体半数程度、ポスターや掲示板などに出しているところが3分の2程度といった状況になっております。

 また、利便性を高める取組については、出張型の検査は保健所実施と委託医療機関合わせても10カ所程度ということで、まだ実施数が少ない状況にあります。また、職域健診で同時検査というところも合わせて5カ所ということで、こちらもまだ余り普及していない状況にございます。

19ページが、各都道府県のウイルス検査の受検者数ということで、全国では120万人程度の受検者がおりますが、それを都道府県ごとの数にしたものです。これだと当然人口の多い東京都などが受検者数が多くなりますので、人口比に直したものが20ページでございます。便宜的に20歳以上の人口で受検者数を割ったものを都道府県順に並べたものですが、B型、C型ともに佐賀県が一番多くて、奈良県が一番低いという結果になっております。

 これは平成26年度の単年度の結果ですので、これだけで全て評価し切れるわけではないと思いますけれども、御参考までに提供させていただきます。

21ページが、これらのウイルス検査で判明した陽性者の割合を表したものとなっております。B型につきましては、沖縄県が一番高くて、高知県が一番低い。C型につきましては、島根県が一番高くて、富山県が一番低いという結果になっております。これも平成26年度単年度での結果でございます。

22ページが、先ほども武田委員の御質問でちょっと触れましたが、重症化予防事業の実施状況ということで、初回精密検査の助成につきましては2カ所が未実施、定期検査につきましては4カ所が未実施という状況になっております。

 下の図ですけれども、陽性者フォローアップの実施状況ですが、フォローアップ自体は47都道府県全てで実施しているという回答をいただいておりますが、どこが中心になってやっているかというところで見ますと、やはり保健所で実施しているところが多くなっております。

23ページの上が、フォローアップの中で精密検査の勧奨をどのように行っているかということで、こちらは医療機関の案内をしているところが一番多くなっております。受診状況確認までしているところは32カ所、医療機関の紹介状を出しているところは24カ所となっております。

 下が、都道府県での陽性者の状況把握ということで、データベースなどをつくっているところが18カ所、重症化予防事業の対象者だけを見ているところが17カ所などとなっております。

 次に、24ページですけれども、肝疾患診療体制ということで、拠点病院の状況につきましてはこの後、考藤参考人から詳しく御報告をいただきますので概略だけになりますが、24ページの下をごらんいただきますと、まず拠点病院につきましては、47都道府県全てで設置されており、相談センターも全て設置されております。また、拠点病院を中心とした協議会につきましては、38都道府県が平成27年度に開催したと回答しております。

 また、専門医療機関につきましても、47都道府県全てで指定されております、このうち二次医療圏に必ず1カ所以上あるところは41都道府県となっております。

 また、専門医療機関につきましては、国の通知で要件を定めております。これは強制力のあるものではありませんので、最終的には各都道府県で指定要件を考えていただくことになりますけれども、国の要件に全て従っているところは34カ所となっております。

25ページは、これも先ほど武田委員から御指摘がありましたが、肝炎医療コーディネーターの養成状況となっております。平成27年度までに肝炎医療コーディネーターを設置したところが34都府県となっております。養成者の人数については、このグラフのとおりです。各都道府県で人口規模などが違いますので単純な比較はできませんけれども、広島の807人が一番多くて、佐賀県の649人が2番目となっております。

25ページの下、コーディネーターの職種ですけれども、医師や看護師あるいは保健師などが多くなっております。

26ページが肝炎医療コーディネーターの活動内容ですが、こちらは都道府県による違いはそれほどないようでして、肝炎の情報提供、医療の情報提供やウイルス検査の案内、医療機関の案内などをしているということです。

26ページの下、肝炎患者支援手帳の作成状況ということで、平成27年度は30の都道府県で手帳を作成したとなっております。手帳の内容につきましては、患者への情報提供、検査結果などを記入する患者さんの自己管理用だったり、あるいは患者向けのQ&A、相談先を書いているというところが多くなっております。

 最後27ページですけれども、都道府県での普及啓発の内容ということで、ちょっと小さいグラフですが、一番上の肝炎の基礎的内容の説明でいいますと、こうした情報をホームページに載せているところが47都道府県中43カ所、広報紙やチラシに載せているところが19カ所、問い合わせに対応しているところが45カ所などとなっております。これによりますと、例えばウイルス検査ですとか医療機関あるいは医療費助成制度につきましては、47全ての都道府県がホームページに載せているし、問い合わせなどにもほぼ対応していることがわかりますが、高額療養費制度などについては、基本的には問い合わせの対応にとどまっていて、積極的な広報はまだ行われていないという状況が見てとれます。

 また、一番下の感染予防のためのガイドラインなどについても、まだそれほど普及されていないということかと思います。

 私からの説明は以上でございます。

○林会長 どうもありがとうございました。

 それでは、御質問・御意見等がございましたら、どうぞ。

○川田委員 患者会の中では全国から代表が集まっておりますけれども、各地で肝炎対策がバラバラで、話を聞いていると全然様子が違うと。今御説明があったような、資料の後ろの棒グラフではとらえ切れないような話がいっぱい出ております。しかし、今回の最初の一覧表、各都道府県の計画や目標としてまとめられたものは非常にわかりやすくて、今回の基本指針の均てん化や数値目標、インセンティブ評価という踏み込んだ表現の第一歩として、私は非常によい資料を出していただけたと思います。

 ただ、せっかくですから数値目標に関していえば、これほどバラバラだというのも明らかです。ぜひ議論の上で、各都道府県の状況ももちろんあるでしょうけれども、全国共通の項目を何とかここで議論していただいて、来年度実施ぐらいからとにかく頑張ってそれに向かっていくように、足並みがそろうように、何か手だてがないものかと。せっかくですから全国共通の項目、これだけは皆さん設定してくださいと強く表現できたらいいと思うのですが、いかがでしょうか。

○小野肝炎対策推進室長 国では、今年6月に基本指針の見直しを行いましたけれども、今日、表としてお出ししたものは、恐らくほとんどの都道府県が基本指針の見直し前につくられた計画ですので、そういう意味ではバラバラなのはしょうがないところもあって、むしろ国が基本指針を見直したのに合わせて、今後都道府県でも計画の見直しが随時あると思いますので、その中でどれだけ基本指針との整合性をとっていけるかということかと思います。先ほどグラフだけではわからないというお話がありましたが、我々も会議などで直接都道府県の方とお話しさせていただく機会も設けるようにしておりますので、都道府県の状況を把握しつつ、都道府県の計画策定をこれから支援していきたいと思っております。

 全国統一的な目標というお話がございました。基本指針の中では罹患率を下げるというのを1つの目標として掲げておりますけれども、それ以外、今後、都道府県で計画を策定するに当たって参考となるようなものが出せるかどうかといったことは、これから検討させていただきたいと思います。

○林会長 よろしいでしょうか。

 それ以外に御質問等ございますか。どうぞ。

○米澤委員 診療体制の部分なのですけれども、日本肝臓病患者団体協議会で皆さん御存じのように、私たち毎日電話相談を受けているのですが、いまだにかかりつけ医にかかったままで何の治療もしてもらえないと。テレビなどのCMを見ていて何か新しい薬が出たらしいというような電話相談が少なからず上がってきているんです。非常に難しいと思いますし、この後クリニカルパスの部分も出てくるかと思いますけれども、きちんと確立できている地域も当然あるとは思いますが、この部分を何とか手だてをお願いしたいというか、具体的に対策を進めていただきたいというのが私の意見です。

○林会長 事務局いかがでしょうか。

○小野肝炎対策推進室長 我々も今回の調査を見ていて、かなり都道府県のばらつきみたいなものがあるなという印象は持っております。基本指針の中でも国としても地域の医療体制を示していくと書かれておりますので、今後そういうものを示していかなければいけないと思っております。

 それと、やはり患者さんへの情報提供という意味では、コーディネーターの役割も重要だと思っておりますので、そちらの養成についても進んでいくように取り組んでいきたいと思います。

○林会長 米澤委員のおっしゃるとおりでございまして、我々も実際に困っております。厚労省も拠点病院もかなり努力をしていただいているのですが、普通の肝臓を余り専門にされていない開業医の先生方のところに患者さんが多く来られるのも事実だと思っています。普通にテレビCMを出すだけでは、その患者さんをなかなか専門医に誘導できない。これは我々も10年近くやっていますが、なかなかうまくいかない問題で、我々も非常に困っている問題です。それは米澤委員のおっしゃるとおりで、事務局もかなりいろいろなことをお考えいただいたのですが、なかなか誘導できないということで、恐らくここの問題は今後さらに大きな問題になるだろうなと思うのは、今、肝炎の専門医というのが大きく増えているわけではございません。そういう状況下で、治療はかなり高度になって複雑になって、なかなか理解できないような言葉がどんどん出てきておりまして、専門にしていないドクターもよく御理解いただけない点も出てまいりますので、この点は非常に重要だと思っているのですが、恐らく事務局もなかなかいいアイデアがないというところで、委員の皆さんから何かいいアイデアがございましたら、ぜひお教えいただきたいというのが恐らく事務局の本音ではないかと思っております。

 どうぞ。

○西村委員 3つあります。1つは、基本指針に関連したことですけれども、今の米澤委員と関連したことです。もう一つは、武田委員からも御指摘がありました重症化予防事業でできていない大阪府になっております。3つ目は肝炎ウイルス検査のことです。

 1つ目の基本指針の問題で米澤委員からも御指摘がありました、室長からもコメントがありました、「国が示す地域の肝疾患連携体制のあり方に基づき」という文章が入っておりますけれども、この体制のあり方に関係する文書というのはいつごろまでに策定されるのでしょうか。といいますのは、C型慢性でハーボニーなどでウイルスを急激になくして、ほとんどの方はそれで喜んでおられるわけですけれども、中には発がんをしたり、自己免疫性の疾患が出てきたりということで、3カ月で簡単に治せるお薬なのですけれども、後始末といいますか、その辺は注意をしなければいけないという問題もあります。特に、地域の肝疾患連携体制というのは非常に大事ですので、国の示す文書を早くつくっていただきたいということです。

 2点目は、重症化予防事業のことなのですけれども、大阪府はできていないということで、府議会でも10月に3人の議員さんからこのことについて質問をされて、府の理事者も大変悪戦苦闘されて、9月と10月に厚生労働省の室長さんを訪ねていると聞いております。そこでの問題というのは、大阪府は平成24年からフォローアップ事業を始めまして、そこでスキームを決めているわけです。そこで予算措置もやって、平成26年に国が重症化予防事業を発足させましたが、大阪府ではいろいろな事情で途中でスキームを変えられないという問題がありました。

 そこで1つ解決策として、重症化予防事業の実施主体が都道府県、政令市となっておりますけれども、市町村を加えていただきたいということです。

 もう一つは、重症化予防事業で、原告団と大臣協議の中でも塩崎厚生労働大臣からいろいろコメントされておりますけれども、重症化予防事業ができていないところについては、その恩恵がないわけですよね。肝炎対策基本法の中でも3条でしたか、全国で均等にということで書いておりますし、また、地方自治体の役割を明記されております。やらなければいけないわけですけれども、府の理事者から府議会での答弁で厚生労働省の事業の使いづらさといいますか、問題点を議会で答弁されておられるわけです。5点ほどあるわけですけれども、そのうちの3つほど御紹介します。

 質問は、医療費助成に取り組んでいる他府県では、制度の利用実績が伸びておらず、精検受診率も伸びていないなど、必ずしも想定した事業効果が表れていないと聞いていると。この原因や課題について府としてどう考えるかというのが質問です。それについて理事者のほうは、取り組んでいる都道府県では事業実施に当たっての課題としては、都道府県がウイルス検査の陽性者全員を把握できる仕組みになっていないことから、制度未利用者に対する個別の周知をすることができないなどが挙げられると。精密検査受診率の把握もでてきていないと言っています。

 それから、その手続が煩雑で医療機関にとって負担が大きいと。

 3つ目が、実施している他府県では制度利用が伸びず、結果として精検受診率の向上にもつながっておらず、都道府県にとっての事業効果はまだまだ想定どおりになっていないのではないかと考えるということで、府としては国と丁寧に意見交換しながら制度改善に向けた協議を続けていきたいと答えておられるわけですけれども、そのときに質問された議員の皆さんに府の理事者から配られている資料がありまして、大阪府は精密検査の受診率が半分近くあると、ほかの県は非常に少ないという資料で、多分、室長さんのところにも届いていると思うのですけれども、そういう点からしまして、全国の重症化予防事業が本当に効果よく各都道府県が利用できているのかどうか、早急に調べて御報告をお願いしたいと思います。

 3つ目が、ウイルス検診の受診率の件ですけれども、大阪府も頑張っているのですが、グラフを見ましても割と受診率が悪いということです。問題は、医療機関委託のほうは一定数進んでいるのですが、市町村が行う検診が非常に悪いという問題が出ております。二次医療圏が9つあって、その中の1つの例を示しますと、人口が10万以上40万人くらいの市が4つ、5〜7万人の市が2つ、この6つの市ですけれども、2015年のウイルス検診の実施数の報告があるのですが、例えば、人口40万人のところでしたら1年間で504件です。人口10万人のところで30件です。押しなべて人口1040万人のところで大体数百件、そういう状況で市町村がウイルス検診を本当に効率よくやっていくためにはどうしたらいいかお示ししていただかないと、なかなか市の担当者も大変だと思います。人口40万人の市は大変ですので行ってきました。担当の課長さんいわく、頑張っているという話なのですけれども、保健センターでやっておられる分だけなんです。例えば、大腸がん検診や乳がん検診、肺がん検診などでしたら、大体2万件くらいやっておられる。特定健診も4万件ぐらいやっています。だから、そういうところに来てやっていただいたらどうかというお話をしたのですけれども、特定健診については担当課が国保のほうなので、なかなか調整が難しいというお話です。その点で、ぜひ行政研究も含めて受診率が上がるような方策をお示ししいただきたいと思います。

 以上です。

○林会長 いろいろございましたけれども、大丈夫ですか。

○小野肝炎対策推進室長 1点目の指針の肝疾患の医療体制を国としていつ示すのかというお話ですが、できるだけ早くやりたいと思っています。そんなに何年もお待たせするという話ではないと思っております。

 2点目の重症化予防事業で特に大阪府さんのお話ですけれども、大阪府さんとは既に意見交換を始めておりますので、その中で市町村でできるかどうかという話もありますし、実際にどれくらい効果が他県で出ているのかといった御指摘をいただいている点も含めて議論していきたいと思っております。

 最後のウイルス検査の受診率の件につきましても、今日の資料の20ページにもありますように、かなり都道府県によっても差が出ておりますし、市町村の単位でも差があるのだろうと思っております。これは県がやっている検査の受診率は高いというところもあれば、むしろ市町村がやっているところのほうが高いとか、地域の実情の違いもかなりあるようですので、そういう中でうまくいっているところの情報を集めて分析するということもできる範囲で考えたいと思っております。

○林会長 それ以外に御質問いかがでしょうか。では、また最後に御質問いただければと思います。

 それでは、最後の件でございますが、考藤参考人から拠点病院の現状調査結果につきまして、御発表をいただきたいと思います。考藤先生、どうぞよろしくお願いいたします。

○考藤参考人 肝炎情報センターの考藤です。今日は、肝疾患診療連携拠点病院の現状調査の結果について御報告したいと思います。お手元の資料で説明を進めさせていただきます。28ページの下からになります。

 そもそも肝炎情報センターとは何かを最初にお示ししておりますけれども、平成2011月に設置されまして、肝炎対策基本指針においてその役割が明記されています。当初の役割として3つがはっきりと示されておりまして、1番目としまして、インターネット等による最新の情報提供。この情報に関しましては、もちろん診療のガイドラインですとか、肝炎診療をめぐる国内外の情報について広く周知するという目的があります。

 2つ目としまして、拠点病院間の情報共有を支援するということです。拠点病院というのは全国47都道府県に70カ所に設置されているわけですけれども、拠点病院間での連携を進めていくということです。今年度になりまして基本指針が改正されましたが、それにおいても、さらに情報の共有のみならず、それぞれの活動の支援についても連携をとって支援していくようにということが役割として示されております。

 3つ目としましては研修機能ということで、これに関しましては医療従事者に対する研修の企画、立案、推進を進めていくということが1つの役割として示されております。

 現在の体制としましては、医師が3人、研究員が1人、事務が3人という人数の構成で活動しております。

29ページですけれども、現状調査としまして本日お示ししますものは平成27年の活動分ということで最新の調査を行いまして、そこからさかのぼりまして、実際に同様の調査を平成21年度から継続して行っておりますけれども、その下を見ていただきますと、肝疾患診療連携拠点病院数ということで、先ほど御紹介がありましたように、全国47都道府県で全てに設置されましたのが平成23年度からということになっておりますので、今日お示しする調査結果というのは、平成23年度からのものを全てまとめて御紹介したいと思っています。

29ページの下段ですけれども、拠点病院数に関しましては、平成23年度から70全て設置されたということですが、その中に設置が義務づけられております相談支援センターに関しましては、最新の平成27年度に全てで設置が完了しているということです。

30ページです。実際に肝疾患の相談支援センターのホームページを公開しているかどうかという問いに関しましては、平成27年度に関しましては「している」と答えていただいたのが59施設。「していない」と答えていただいたのが11施設ということですが、この11施設の中をよく伺ってみますと、拠点病院のホームページの中で紹介しているということで含まれておりますので、そこを申し上げておきたいと思います。

 実際に相談業務に携わっておられる担当者の数ですけれども、1人、2人、3人ということで少し色がわかりにくくなっておりますけれども、平成27年度で見ますと3人以上とお答えいただいたところが43施設ということで、実際に担当されている方が増えてきているということは申し上げておきたいと思います。

 下段ですが、どういった方が相談に携わっておられるかという職種別の回答で、複数回答になりますけれども、多いところから肝臓専門医、看護師、MSWという順番になります。その中で「その他」とお答えいただいたところが15施設あったわけですけれども、この内訳は事務を担当されている方が、恐らく主にイベント等の内容について御説明いただいているということではないかと思います。

 受付の体制としましては、主に面談あるいは電話相談あるいはEメールによる相談という形になっています。

31ページですけれども、相談件数を総数で示しております。平成23年度から平成27年度にかけまして右肩上がりということで、非常に増加傾向にあります。特に平成26年、平成27年度に至りましては、件数が非常に増えていることがうかがえます。この内訳としては89%が患者さん・家族の方からの問い合わせであったということです。

 下段にいきまして、相談内容について、それぞれの項目に分けまして件数を棒グラフに示しております。平成27年度に相談の内容として多かったものから、左から右へ順番に並べておりますけれども、一番多かったのがやはり医療費助成制度、その次に病気の治療に関してということで、これは恐らく新薬が承認されて、その新薬に関する問い合わせあるいは医療費助成に関する問い合わせ、あるいは病気はどういうふうにしたらいいのかということに対する問い合わせということだと思います。

 3つ目にある「その他」に関しましては、先ほども少し申し上げましたけれども、いわゆる市民公開講座といったイベントに関する問い合わせですとか、あるいは患者さん・家族の方の不安に関する傾聴といった内容が多かったと伺っております。

32ページになりますが、肝臓病教室を実施していますか、していないかという質問に関しての答えですけれども、これも「あり」と答えていただいた施設が右肩上がりで、平成27年度では53施設が「あり」ということなのですが、実際にどれくらいの頻度で実施されているかということに関しましては、全国平均で大体1年間に4.8回、5回弱ということです。参加者の人数としては、1回当たり大体20人強。多いところでは1年間に15回実施しているところがあるという回答もございました。

 実質の回数は右に示しているとおりで、複数回実施されているところが増えていることがうかがえます。

 下段に移りまして、家族支援講座、就労支援モデル事業、こういった実施状況になりますけれども、左の家族支援講座に関しましては、実施していると言われた施設が23施設です。大体回数的には平均で年3回程度という御回答で、1回当たりどれくらい参加しますかという問いに関しましては、平均しますと18人程度であるという結果になっております。

 就労支援モデル事業も、実施があると答えられた施設が13施設、19%になります。件数としては、トータルで全ての施設合わせまして210件あったということですが、多いところを2つほど御紹介しますと、愛媛県、山梨県といったところが多かったということになります。

 下段に移りまして、拠点病院のコーディネーター養成、先ほどもお話がありましたけれども、本来はコーディネーター養成事業というのは都道府県事業になりまして、拠点病院の事業ではないという切り分けになっていますけれども、自治体によりましては都道府県と拠点病院が共同で実施しているところもありますので、こちらは拠点病院の担当者の方に聞いた結果になりますけれども、「あり」と答えていただいたのが29施設になりました。養成人数は右にお示ししているとおりで、年度ごとにどんどん増えているということがうかがえます。

33ページに移りまして、肝疾患診療連携拠点病院等の連絡協議会の実施回数ですが、これも平成27年度を見ていただきますと、そのような結果になっております。0回とお答えいただいたのが16施設もあったわけですが、ここも詳細に伺ってみますと、自治体によりましては持ち回りで行っていて、今年度はなかったとお答えいただいたところが0回に入っている可能性があると思います。

 下段ですが、肝炎の専門医療従事者研修、実施ありと答えていただいたのが59施設になります。その右に実施回数が書いてありますが、平均すると大体3回。それから、どれくらいの方が参加されているかという、これも平均の結果ですが、大体1回当たり57人という状況です。

 一般医療従事者研修に関しましては、専門医療従事者研修と一緒に行っているとお答えていただいたところもあったわけですが、実施ありが47施設になります。その右に実施回数を示してありますけれども、こちらも平均すると大体年2.8回。1回当たりの参加者数は63人という実施状況になっております。

 最後の34ページです。市民公開講座の実施状況ですが、こちらもコンスタントに実施していただいているということで、平成27年度で61施設で実施しているということで、大体年当たりの平均実施回数は1.6回となっております。参加者の平均人数は115人という状況です。他の啓発事業の実施に関しましては、そこにお示ししているとおりです。

 下段ですが、肝疾患診療連携クリニカルパスは作成ありとお答えいただいたのが約半分の34施設という結果でした。

 最後ですが、肝炎ウイルス陽性者への受検・受診勧奨の取組ということで、実際に非常に大きな問題だと我々も思っているのですが、陽性であると結果が出ても、その後実際に専門医に受診されていない、紹介されていないという状況がいろいろなレベルであるということですので、どういった取組がありますかという質問に関しましては、電子カルテのいわゆるアラートシステムを使って奨励しているということが33施設、その後は全例コンサルトを推奨していると言われた施設が10施設という状況でした。

 私からは以上になります。

○林会長 どうもありがとうございました。

 御質問・御意見がございましたら、どうぞ。

○西村委員 33ページですけれども、肝疾患連携拠点病院等連絡協議会の実施回数の問題ですが、多くの県が1カ所だけでしょう。ですから、拠点病院の連絡協議会をやるにも複数なかったらできないのですけれども、協議会をするようにというのはどういう方々を対象にしようとしているわけですか。

○林会長 これは事務局にお聞きしたほうがいいですね。

○黒木室長補佐 今のお話ですが、私どもは実施要綱を定めまして、これに基づいて肝炎の拠点病院にこういった協議会を実施するようお願いしているところですが、対象としては都道府県管内の専門医の方、もしくはかかりつけ医の方、そういった医療関係者の方に御参加いただいて、先ほどから御議論があります連携体制というお話もありますけれども、きちんとした情報を提供していただいて、県内での医療対応をしていただくようにお願いするということでございます。

○林会長 よろしいですか。

 ほかにどうぞ。

○溝上委員 これは最初のときは、がん対策基本法をもとにして各都道府県1カ所ということだったのですけれども、例えば、西村委員のお見えになる大阪は5つ拠点病院がございます。ただ、その5つの拠点病院だけで行っているわけではございません。先ほど黒木補佐がおっしゃいましたように、関係するところにはできるだけ声をかけるという形で進んでいます。専門医並びに非専門医の方にも御参加いただいています。必要があればどんどん声をかけているという状態になってきたと御理解いただければと思います。

○林会長 よろしいですか。

 ほかに御質問ございますか。どうぞ。

○伊藤委員 今、考藤先生からお話がありました、34ページの陽性者へのフォローに関してですけれども、22ページの陽性者フォローアップ実施機関のところで、陽性者のフォローアップができていないことに関しては大変大きな問題であると思いますが、平成26年4月に「手術前等に行われる肝炎ウイルス検査の結果の説明について」ということで、厚労省から日本医療法人協会宛てに通達を出されていると思います。これは、八橋先生、加藤先生の研究班に基づいてということだと思うのですけれども、かなりの数の肝炎ウイルス検査をしているにもかかわらず、それを生かし切れていない現状があるということでとても残念だと思いますので、これを生かし切れるように通達を出して終わりではなくて、さらに進めていただけたらなと思います。

○林会長 どうぞ。

○米澤委員 今の伊藤委員のお話に関連してですけれども、平成26年の第12回協議会の際に私から、術前のウイルス検査につきまして患者に告知がなされていないという問題、それから、慶應大学の加藤真吾先生の研究につきましてお話をさせていただきました。その際に、当時の井上室長が、今現在ある70の拠点病院でまずは始めていきましょうとおっしゃいました。2年半近くたちましたけれども、その後の状況はどんな感じであるか少しお話をいただければと思います。

○林会長 いかがでしょうか。

○横山室長補佐 こちらの件に関しましては、平成26年度から厚労科研費の研究班の是永班で1つ研究を進めさせていただきまして、先ほど考藤先生から電子カルテのアラートシステムという報告があったと思いますけれども、そこの試みについて、まず最初は全国の拠点病院に広めていきましょうというところでスタートしております。今どの程度の拠点病院に導入されているかの数字は出てきませんけれども、研究が始まって徐々に研究班の先生からも、我々からも御説明させていただいて、研究班の分担研究員が徐々に広がっているのは事実でございまして、一つ一つ積み重ねではございますけれども、そういった研究班の先生方からや、我々も拠点病院の先生方ともお話をする機会もございますので、そういったところからこういう取組があるので協力願えませんかという形で進めさせていただいて、拠点病院の数は少しずつ増えてきているという状況にあります。

 実際に、術前の陽性者がアラートシステムを導入することによって、肝臓専門医への紹介率というのが増えているという報告も研究班でなされていまして、その研究班も今年度が最終年度になりますので、その辺がまとまれば報告できるものと思います。

○溝上委員 補足させてもらってよろしいですか。70の拠点病院に関しましては、日本には大きな3つのソフトウェア会社があるんです。70の拠点病院がそこのソフトを変えますと何百万円、何千万円という金を請求されます。そこで、バージョンアップする時期に変更してしまえば、ほとんどお金がかからない現状です。ただ、70の拠点病院のバージョンアップの時期が少しずれているということはあります。

 先ほど術前とおっしゃいましたけれども、手術だけではなくて内視鏡等でもやっております。したがって、そういうものも電カルのアラートシステムを使えばカバーできるということで、是永班の方で順調に進んでいると聞いています。

○林会長 よろしいでしょうか。

 私の病院も、今度のバージョンアップのときに自動的についているのですけれども、アラートシステムで患者さんの同定はやろうと思えばできるのですが、急性期の病院の平均在院日数は、1回入院されたらどのくらい病院におられるかといいますと10日です。気がついたときにはもう退院している患者さんもいるという状況も起こってくるので、そのアラートシステム以外に病院で肝炎に興味を持っている方がおられないと、全部をフォローアップしていくのはなかなか難しいかもわからないという気はします。

 ほかに質問はいかがでしょうか。どうぞ。

○西村委員 電子カルテシステムを導入するということなのですけれども、肝炎に限ったことではなくて、ほとんどの感染症について術前検査、私も経験がありますが、梅毒も含めてやっているわけですよね。電子カルテのアラートシステムですから、患者さんが来られて先生の前に座ったら、苦情のほうが多いですけれども、先生は必ずディスプレイをのぞいて患者さんの顔を見ないと。ですから、必ず見るわけですから、そこでどういう感染症がこの人は出ているのかということをアラートしたら、ついでに患者さんにこれを伝えろという指示をすれば済むのではないですか。

○溝上委員 それにつきましては、今、林会長から言われましたように、在院日数をどんどん減らせというのが国の方針でございますので、外来に行く、外来でフォローする、そのときに耳鼻科や眼科は余り興味がございませんけれども、そういうときもアラートが鳴るような形になって、できるだけカバーするようにまずなっています。

 2つ目には、先ほどもございましたけれども、アラートで専門医に回せというシステムをつくったところです。そして現在その検証をしているという段階でございます。その検証さえちゃんとやれば、次のバージョンアップのときにどういう形にするかということが明らかになりますので、バージョンアップするたびによくなっていくと考えております。一朝一夕にできることではございません。

○林会長 カルテなので、カルテには陽性と出るのですけれども、見たドクターがそのことに問題意識を持っていなければ、あなたは陽性ですと言ったきり患者さんは他院に行ってしまうということになりますので、そこのシステムの構築ができないと、全てのフォローはなかなかできないということになります。少なくともその病院で肝炎のことに興味を持っているドクターが何名かおられて、システムの構築をやっていかないと、電子カルテ上ピックアップできても治療まで持ち込めないということになります。

 どうぞ。

○西村委員 入院患者さんに限ったことで言えば、2日であろうと、3日であろうと必ず病棟の中で寝ているわけですから、私のときも、一日に3回はコンピューターを持った看護師さんが病床まで来るわけですよ。だから、担当看護師さんにそういう感染症も含めた患者さんのリスクに関係することはお伝えするようなシステムにすればいいと思うのですが。

○林会長 恐らく患者さんには、陽性は当然のことながらお伝えしていると思います。お伝えしても、肝炎の知識を持たなければ陽性と言われても医療機関に行かないことは当然起こり得ることなので、そのときに、どこそこの専門医に行けという指導をきちんとできる体制を構築しなければ、陽性だということはもちろんお伝えしているのですけれども、それで終わってしまうということになります。

 特に最近、入院3日という患者さんもたくさんおられますので、手術すると次の受診機会は他院だということも当然起こり得ますので、案外難しいので、カルテでピックアップできるだけではうまくいかないのかもわからないと思います。

 どうぞ。

○田中委員 今、会長がおっしゃったように、陽性の通知をもらっても忘れている人が15%ぐらいいて、間違った検査の結果を覚えている人も9%ぐらいいるというのが私どもの研究班の調査でわかっています。先生方のほうは伝えていても、その疾患で入院しているのではないので、原疾患のほうで入院しているほうに気がいって、陽性と言われたことを忘れてしまって、その重要性もわからないということです。私どもの研究班では、そういうときに検査カードというものを渡す仕組みにして、落ち着いたときにその検査カードで、これは何だったのかなと思ってもう一回行くような仕組みとか、今、全国でそのことを認識しているということはかなり普及していまして、関連の先生方は電子カルテを利用したり、導入を待ったり、検査カードをつくったり、いろいろな仕組みで今取組をしていると思いますので、もう少し待っていただければとは思います。

○林会長 ありがとうございました。よろしゅうございますか。

 そこまでやらないと、なかなか患者さんを治療まで誘導できないということが起こってくるのだと思います。

○溝上委員 ついでによろしいですか。World Hepatitis AllianceWHA:世界肝炎連盟)というものがございます。その中でも、この問題は非常に大きな問題でございまして、まず、検査する、受診する、精密検査ということで、いろいろな方針がなされております。ただ、日本はそういう意味ではトップを走っているという状況でございます。現在、わずか2年ぐらいの間にここまで来たというのは、非常に上手くいっているということではないかと思っております。

○林会長 それ以外に御質問がございましたら、どうぞ。

○伊藤委員 情報センターのホームページは、とてもわかりやく、見やすくなりまして感謝申し上げたいと思います。それについてですけれども、拠点病院のホームページからですと、肝疾患相談センターになかなかたどり着けません。各自治体のホームページがかなり違っていまして、一覧表から入ればパッと出てくるのですが、拠点病院から入った場合、肝疾患相談センターの連絡先になかなかたどり着かないんです。それがもうちょっとどうにかならないのかなと思いましたので、何かの機会に御指導いただければと思います。よろしくお願いいたします。

○林会長 御検討いただければと思います。

 それ以外に何か御質問等ございますか。よろしいですか。

 ございませんでしたら、今日の議題は以上3点でございますけれども、それ以外に何か御意見等がございましたら、お聞きしたいと思います。最初の1、2、3の御質問でも結構でございますので、何かございましたらどうぞ。

○西村委員 会長さんにお願いなのですけれども、先ほどの重症化予防事業は厚生労働省の事業ですし、この協議会の重要なテーマにもなっております。唯一大阪府だけがやっていないような状況になっておりまして、何とか会長さんの御努力で厚生労働省と大阪府の橋渡しをやって、市町村でもできるようにしていただきたいのが1点。

 さっきの国が定める肝疾患連携体制のあり方というのも非常に重要なテーマになっています。これはなるべく早く作成されるように。できたら、そのときに患者委員もどなたか参画させていただくようにしていただきたいと思います。

○林会長 最初のほうは承りましたので、大阪府にはお話をさせていただきます。

 あとの方は事務局の問題だと思いますので。

○小野肝炎対策推進室長 もちろん国が示す肝疾患の体制をつくるときには、患者団体の方や医療関係者の方の御意見も伺いながらつくりたいと考えております。

○林会長 それ以外にいかがですか。どうぞ。

○川田委員 私どもの会合の中で出た件なのですけれども、この4月、身体障害者の肝疾患に関して基準が見直されました。もともと前の5年のかなり早い時期に、身体障害者のChild-Pugh Cでは救われる人が少ないのではないかという指摘が患者委員から出ておりますが、結局5年たって事実そうだということが追認されて、今回緩められたわけです。そのことは非常に残念な印象を持っております。今回、条件が緩和されたことは大変結構なのですけれども、行政として大風呂敷というわけにはいかないのは、よく理解できます。そうするならば、できるだけ早く今回の緩和に伴ってどういう変化が起きたのかをつかんでほしいと。本当はこれでもだめなのかもしれないし、それはわかりませんよね。ですから、できるだけ早く情報をつかんで、統計的に実情を報告していただきたいと。私どもは、その件について非常に関心を持っております。

 以上です。

○林会長 いかがでしょうか。

○小野肝炎対策推進室長 今回の見直しによってどのくらい対象者が増えたのかといった実態につきましては、今後、障害保健福祉部のほうで調査をすると聞いておりますので、今の御意見もお伝えしておきます。

○林会長 それ以外にいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 ございませんでしたら、本日の会議を終了とさせていただきますが、最後に事務局から何か御連絡事項はございますか。

○小野肝炎対策推進室長 本日は、大変活発な御議論をありがとうございました。

 本日の会議の議事録につきましては、原案ができた段階で各委員の皆様にお送りいたしまして、内容の御確認をお願いいたします。その後、ホームページで公表させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 以上です。

○林会長 それでは、本日の協議会を閉会とさせていただきます。本日は、本当にどうもありがとうございました。

 


(了)
<<本件に関する問い合わせ先>>

健康局がん・疾病対策課肝炎対策推進室

高橋:代表番号: 03-5253-1111(内線2948)

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