ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 労働政策審議会(職業安定分科会雇用保険部会) > 第117回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会議事録(2016年10月17日)




2016年10月17日 第117回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会議事録

職業安定局雇用保険課

○日時

平成28年10月17日(月)15:00〜17:00


○場所

厚生労働省職業安定局第1・2会議室(12階)


○議題

・雇用保険制度について
・その他

○議事

 

○岩村部会長 ただいまから、雇用保険部会を始めます。皆様、お忙しい中をお集まりいただき、誠にありがとうございます。

 

 本日の委員の出欠状況は、野川委員、橋本委員が欠席でございます。また、阿部委員におかれましては 16 時頃に御退室予定と伺っております。

 

 本日は、資料の関係がありまして、職業能力開発局能力開発課の松瀬就労支援企画官に御出席いただいております。よろしくお願いいたします。

 

 それでは、早速議事に入ります。お手元の議事次第にありますように、本日の議題は「雇用保険制度について」です。事務局のほうで、資料 1 と資料 2 を用意していただいておりますので、まず、その説明をいただきたいと思います。

 

○高橋雇用保険課調査官 それでは、資料 1 を御覧ください。再就職手当についてです。

 

1 ページ目、現行制度の概要です。まず、再就職手当については、受給資格者が安定した職業 (1 年超の雇用見込みにある職業等 ) に就いた場合であって、所定給付日数の 3 分の 1 以上を残して再就職した場合には、支給残日数の 50 %に基本手当日額を乗じた額の一時金が支給されることになっています。支給残日数が所定給付日数の 3 分の 2 以上の場合につきましては、支給残日数の 60 %に基本手当日額を乗じた一時金が支給されることになっております。もう 1 つは、就業促進定着手当です。基本手当受給者で早期再就職し、再就職後 6 か月間定着した場合に、離職前の賃金から再就職後に賃金が低下していた方について、低下した賃金の 6 月分が支給されるということで、支給残日数の 40 %を上限としております。

 

 その下は、再就職手当に係る主な制度変遷です。平成 23 年改正のところで、今申し上げたような説明のところに 50 %と、 60 %があります。 26 年の改正においては就業促進定着手当が創設されています。平成 28 年改正において、それぞれ 3 分の 1 以上の支給残日数の場合には 60 %、 3 分の 2 以上の残日数の場合には 70 %ということで、率を上げたという改正を行っています。こちらについては、平成 29 年の 1 月施行となっております。

 

2 ページ目、支給状況です。再就職手当の年度別を御覧いただきますと、平成 27 年度につきましては、受給者数が 40 5,000 人ということで、前年度比で 5.5 %増加となっております。ここ最近は増加傾向が続いている状況です。

 

 その下の就業促進定着手当の表を御覧ください。これは平成 26 10 月以降に支給開始になっています。 26 年度については受給者数が 6 万人程度、 27 年については 14 万人です。

 

3 ページを御覧ください。支給状況で、残日数別の内訳を掲載しています。年度別を御覧いただきますと、平成 27 年度は、受給者数 40 5000 人で、その内訳として、残日数 3 分の 2 以上については、 32 万人程度で、割合としては 79 %です。残日数 3 分の 1 以上の方については、 8 5,000 人で、 21 %という状況です。

 

4 ページです。こちらについては、特定受給資格者の再就職手当の受給状況です。真ん中にありますが、特定受給資格者全体の受給率については、 29.8 %となっています。おおむね給付日数が長くなると受給率が上がる傾向かと思いますが、その中で 30 歳以上 35 歳未満、及び 35 歳以上 45 歳未満は、他に比べて若干低いという状況です。

 

5 ページを御覧ください。こちらは、特定受給資格者以外の再就職手当の受給状況です。特定受給資格者以外全体の受給率については、 26.4 %ということになっています。

 

6 ページに、論点を掲げております。再就職手当について、早期再就職の促進等の観点から、どのように考えるかという点です。

 

 続きまして、資料 2 「移転費・広域求職活動費についてです。 1 ページに、それぞれの概要を掲載しています。 1 番は移転費です。公共職業安定所の紹介した職業に就くなどのため、住所又は居所を変更する必要がある場合に、受給資格者本人とその家族の移転に要する費用が支給されるというものです。支給要件としては、(マル)2の所にありますように、通勤時間が往復 4 時間以上である場合等により、安定所が住所などの変更を必要と認める場合というものがあります。

 

2 番の広域求職活動費です。公共職業安定所の紹介により広範囲の地域にわたる求職活動をする場合、交通費及び宿泊料が支給されるものです。支給要件は、(マル)2にありますように、本人の住所などを管轄する安定所と、訪問する求人事業所の所在地を管轄する安定所の間の距離が、鉄道で往復 300km 以上ある場合という要件がございます。

 

2 ページです。移転費・広域求職活動費の支給状況です。まず、移転費ですが、支給人員は、平成 26 年度までは、おおむね 300 人〜 400 人程度の支給人員でしたが、 27 年度については、 612 名となっています。

 

 次に、広域求職活動費です。平成 18 年から 26 年度にかけては、 23 年、 24 年を除いておおむね 2 桁台を推移していましたが、平成 27 年度については 424 人というような状況になっております。

 

3 ページは、他県からの入職者数です。この調査は雇用動向調査ということですので、雇用保険受給者とかに限られていないものです。まず、左側の県内移動の所を御覧いただきますと、平成 26 年については、入職者のうち約 8 割が県内移動というような割合になっています。他県からの流入が残りの 2 割程度ということで、注 2) にありますが、ブロックごとに分けて見ているものがその隣のものです。同一ブロックからの流入に関しては、約 9.4 %になっています。他ブロックからの流入については 10.4 %です。

 

4 ページは、他県への就職状況についてです。こちらについては、ハローワークの業務統計で取ったデータです。まず、一般については就職全数が 124 万件ということで、これを 100 とした場合に、自県のハローワークの管外ということで見ますと、約 3 割となっております。そのうち他県への送出については、 13.1 %という状況です。

 

5 ページを御覧ください。広域求職活動費と移転費の拡充についてです。広域求職活動費の拡充につきましては、受給資格者等が公共職業安定所の紹介より遠隔地における活動を行う場合に交通費等を支給するということです。これまでは往復 300km 以上ということが必要でしたが、往復 200km 以上に緩和することになっております。

 

 移転費の着後手当の額の引上げについては、 UIJ ターンの促進等の観点から、着後手当の額を引き上げるということで、これまでは親族を随伴する場合 3 8,000 円でしたが、移動距離 100km 未満の場合には、 7 6,000 円、 100km 以上の場合は 9 5,000 円に引き上げるということです。こちらにつきましては、平成 29 1 1 日からの施行となっています。

 

6 ページ目を御覧ください。 UIJ ターン就職等に関する決定等です。上のほうが、まち・ひと・しごと創生基本方針 2016 です。地方移住の潜在的希望者の地方への移住・定着に結びつけ、地方への新しい「ひと」の流れづくりに取り組み、「しごと」と「ひと」の好循環を確立するということが盛り込まれています。

 

 下が、平成 29 年度労働政策の重点事項 ( ) です。まず、 UIJ ターン就職による正社員就職支援の強化というものです。その下には、地方創生の推進ということで、地方創生に向けた地域雇用対策の推進とあり、地方自治体と連携して、地域特性を生かした雇用創出や人材育成の取組みとともに、地方創生に向けた自治体による雇用創出、地域への人材還流及び地元人材の育成・定着に対して労働局が支援を行うということになっています。

 

7 ページが論点です。移転費・広域求職活動費の活用を更に進めるために、どのような方策が考えられるかということを挙げています。以上です。

 

○岩村部会長 ありがとうございました。今、御説明いただきましたが、資料 1 と資料 2 につきまして、御意見、御質問がありましたら、お出しいただきたいと思います。

 

○三島委員 再就職手当についてですけれども、労働側の考えを意見させていただきます。昨年の本部会において再就職手当を議論した際に、職場定着率が示されておりました。再就職後の職場定着率は、所定給付日数の 3 分の 2 を残して就職した者よりも、 3 分の 1 を残して就職した者のほうが、 6 か月定着率、 1 年定着率ともに、高い傾向にありました。過去の傾向を見る限り、労働側としては、焦って早く再就職するケースよりも、必要な時間をかけて就職活動を行い、再就職するケースのほうが、労働者本人にとって、より納得できる労働条件で再就職できるということではないかと考えています。再就職手当については資料 1 1 ページの記載のとおり、平成 28 年改正において見直しを行い、平成 29 1 月施行となっております。早期再就職という視点は必要である一方、再就職へのインセンティブを意識した施策であることからインセンティブが強く働き過ぎてしまい、労働者が再就職のときには労働条件の低下などを受け入れてしまうといった弊害が発生しないかということに留意する必要があると考えています。いくら早く再就職しても、再度離職に至るというようなケースは避けて通らなければいけないと思いますので、再就職手当については、まずは見直し効果を検証することが必要ではないかと考えておりますので、意見させていただきました。

 

○岩村部会長 ありがとうございました。いかがでしょうか。

 

○遠藤委員 すみません。継続して審議会に携わらせていただいている者です。先ほど、労側の意見の中で、 3 分の 2 以上を残している者よりも 3 分の 1 以上を残している者のほうが、定着手当を受給する者が多いという御指摘があったのですが、受け取るための条件として、再就職後の賃金が低下した場合という要件も入っております。 3 分の 1 以上を残した者が 3 分の 2 以上を残した者よりも、手当を受け取って定着しているということについて、何か分析していることがあれば教えてください。

 

○岩村部会長 事務局、その点はいかがでしょうか。

 

○田中雇用保険課長 すみません。ちょっと確認させてください。

 

○岩村部会長 それでは。よろしくお願いします。

 

○田中雇用保険課長 すみません。再就職手当受給者の、今話題になっております職場定着率について、前回の 27 9 8 日の雇用保険部会に出させていただいた資料で、先ほどから言及のあります 3 分の 2 以上、 3 分の 1 以上というような者の定着する割合という形のデータは取っておりますけれども、そのうち賃金が低下して、定着の手当分をもらっている人にどういうふうに寄与しているのかという分析のデータは、現時点では持ち合わせていません。

 

○遠藤委員 結論から申し上げれば、政策効果につきましては、やはり見ていく必要があると思っています。したがいまして、再就職手当は、まだ施行されていないものも一部含まれていること等々を考えますと、現状で新しい法律改正に向けての議論をする状況にはないと考えているところです。○岩村部会長 ありがとうございます。ほかに、いかがでしょうか。

 

○亀崎委員 移転費と広域求職活動費について意見と質問を申し上げたいと思います。資料 2 6 ページには、 UIJ ターン就職等に関する決定等が記載されています。労働側としては、地方自治体や各地域の労使などの地域関係者の創意工夫を活かした地域雇用対策を推進することが重要だと考えています。そこで、推進に当たって国は地域主体の雇用創出、地域再生に向けて I ターン、 J ターン、 U ターンの促進による人材確保、人材育成、起業促進、企業誘致などについて必要な支援を行うべきであると考えているところであります。

 

7 ページの論点では、移転費・広域求職活動費の活用を更に進めたいという方向性が示されております。移転費・広域求職活動費について、更に見直しを行う項目がないかという事務局の意図だと受け止められますが、 5 ページに記載のとおり、移転費・広域求職活動費については、平成 28 年度改正において見直しを行うなど、これまでの議論を通じて一定の対応が図られてきたのではないかと考えているところです。現行の移転費・広域求職活動費の支給要件において、対応ができていないケースであるとか、あるいは今後の対応が必要と思われるケースについて、ハローワークでの実態等を含めて、厚労省としての見解をお聞かせいただきたいと思います。

 

○岩村部会長 ありがとうございます。それでは御質問ですので、事務局のほうから、お願いします。

 

○田中雇用保険課長 後段のほうが御質問かというふうに思います。移転費・広域求職活動費について、現場の受け止め方として、どのようなところをもう少し見直しをする点があるのかということです。これにつきましては、今般、改正させていただいております、施行は、もう少し先の部分ということですけれども、まず、周知を徹底して、しっかり使っていただくようにするということが必要なのではないかという声が、現場からは多く上がっています。このほかには、先ほども御意見の中にございました UIJ ターンです。地方自治体で積極的に取り組んでいる所がありますので、そういう所と連携をして、周知のほか、どういったようなことができるのかというのを、そういうような取組をするところの支援になるような使われ方を検討できないかというような声はあります。全体として、今般の見直しを含め、しっかり周知を図って、よりしっかり UIJ ターンの支援に使っていただけるようなものにするほうがいいのではないかということが、現場からも挙がっていると考えています。

 

○岩村部会長 亀崎委員いかがでしょうか、よろしいでしょうか。ほかに、いかがでしょうか。

 

○深澤委員 繰り返しになる部分がありますが、移転費と、広域求職活動費につきましては、昨年度の議論の中で、実際に受け取っていらっしゃる受給人員が随分少ないという議論がり、今回の改正につながっているかと思います。平成 27 年度は、先ほどの事務局からの説明でも少し強調されていたと思いますが、過去に比べると増えているということでしたので、改正を待たずして需給人員が増加しているというところに、何か新たな取組等をされたのかと考えておりまして、周知以外にも、こうしたことをしているということがありましたら教えていただけたらと思います。

 

○岩村部会長 では事務局、お願いします。

 

○田中雇用保険課長 どうしても UIJ ターンというより、むしろ近い所で就職をしていただきたいというような意識があったと思いますが、昨年度の議論等も踏まえまして、そもそも平成 27 年の 3 月に御希望される場合については、積極的に広域の職業紹介も行っていただきたいということを、しっかり明確化して労働局に通知しております。また部会でも、このような議論を昨年度もさせていただきました。そういった議論も踏まえ、全ての受給資格者に給付金のリーフレットで、御本人にもお知らせしています。それから、むしろ移転して就職したいというような方向づけの相談窓口とか、地方自治体との連携の中で、しっかり使っていただくというような取組を 27 年度も徐々に始めてきておりますので、そういったようなところが、全体の数では少ないですが、一定の効果は現われてきているのかなと考えております。

 

○岩村部会長 よろしいですか。

 

○深澤委員 ありがとうございました。

 

○岩村部会長 そのほかには、いかがでしょうか。

 

○柳沢委員 今、伺いまして、移転費・広域求職活動費の受給者が非常に増えているという実態はよく分かりました。そういった中で、この制度の更なる活用ということで考えますと、 UIJ ターンという視点でも、就労のマッチングの機会の拡大ということを念頭に、 2 点ほど提案といいますか、意見を述べさせていただきたいと思います。

 

 まず、再就職手当は、給付制限の期間内でも受給できるというように私は理解しておりますけれども、同様に、広域的求職活動費につきましても、満額というのはないにしても、促進するという観点から、何らかの支給・受給というようなことを考えることはできないだろうかと思っています。

 

 もう 1 点は、広域求職活動費は、活動している御本人に支給される制度なのですが、会社によっては、面接の際に交通費等を支給するという制度を規定している会社も結構あろうかと思います。弊社もそういった制度になっているのですが、そういった意味で、 UIJ ターン等を考えたときに、そういった会社に何らかの補助のような形で運用していただけると、もう少し受け入れる枠が広がるとか、面接機会が増えるというようなことも期待されるのではないかなと思いますので、その辺も御検討いただければと思います。

 

○岩村部会長 ありがとうございます。御意見ということで、事務局のほうで、また受け止めていただくということかと思いますが、何かコメントがあれば、いかがでしょうか。

 

○田中雇用保険課長 より活用していくというようなことでの御提案と受け止めさせていただきます。制度の仕組みとしてできることと、いろいろな運用面で、こういうような工夫をすれば、もう少し使いやすくなるといったようなこともあると思いますので、御意見なども踏まえながら、どのようなやり方であれば、企業の方にも、受給者の方にも、うまく使っていただける工夫ができるかということを考えていきたいと思います。

 

○岩村部会長 よろしいですか。ほかにはいかがでしょうか。

 

○山本委員 今後の議論をするに当たって教えてほしいことがあります。 3 4 ページで、他県からの入職者数とか、就職者数がそれぞれ出ており、それらをブロック単位でまとめていただいておりますけれども、 6 ページにあるように、東京一局集中ということを含めると、どこのブロック、比較的関東圏に流入しているのか、それとも、どういう流れができているのかという点を、もう少し検証する必要があるのではないでしょうか。 I ターン、 J ターン、 U ターンに関しては、実態としてそういうふうになっているのか、ある程度関東圏に人が集中して、ブロック間の移動が起きているのかという点が資料で検証できるのであれば、そういう資料も参考にした上で、今後の議論をしていく必要があるかなと思います。意見です。

 

○岩村部会長 ありがとうございました。事務局のほう、いかがでしょうか。資料はあるのですか。

 

○田中雇用保険課長 そういう資料が出せるかどうか、すぐには分かりませんので、宿題とさせていただきたいと思います。

 

○岩村部会長 はい、御検討のほうをよろしくお願いいたします。

 

○遠藤委員 労使双方から、 UIJ ターンという言葉が出てきており、キーワードになっているかと思います。今日は資料を付けていただき、資料 2 6 ページに、関係する部分を抜粋という形で紹介されております。下半分のところですが、重点事項 ( ) の中の、若者の活躍促進ということで、「地方公共団体等と連携した地方への就職支援の充実等のための体制整備」と書かれていますが、この具体的な体制整備として、どの程度話が進んでいて、登場人物としてはどのようなものが想定されているのかをお伺いさせてください。

 

○岩村部会長 事務局のほうは今の段階で、お答えは可能でしょうか。

 

○田中雇用保険課長 大まかなものとしては、地方自治体と連携した取組、体制づくりということで申し上げれば、今現在、実施しているもの、また平成 29 年度の重点事項を載せているものとしましては、一体的実施の事業ですとか、雇用対策協定によって自治体の生活相談、国の職業紹介と役割分担をする形での協力をしているもの、このような連携が、ここの中身として挙げられるかと思います。

 

 それから、若者ということで申し上げれば、例えば新卒応援ハローワークとの連携というような中での事業もありますし、日々の実務の中でも、教育委員会ですとか、学校ですとか、そういったような所と連携して、就職フェアをするなどの取組をしているところでございます。

 

 登場人物としては、主として出てくるのは県が多いかと思いますが、基礎自治体、市町村というようなものも登場人物として出てくると思います。ですので、県、市町村、労働局、現場のハローワークといったような所が、メインの登場人物になろうかと思いますが、状況によって、地域の労使の団体ですとか、例えば学校とか、教育委員会とか、地域での支援をやっておられる様々な団体についても、連携をとるということが、事業の内容によってそれぞれの違いはございますけれども、行われているというのが実態です。

 

○遠藤委員 後半のところになりますが、若者の活躍促進に係る部分を御説明いただき、ありがとうございました。登場人物としては、労使団体ということで終わっておりましたけれども、個々の取組では、例えばインターンシップの機会拡大や、あるいは就活前の段階のキャリア教育をより充実させる、魅力あるものにしていこうということになりますので、個別の労使の関わりといったものが、より重要になってくるかと思っています。今回の雇用保険の給付に関わる議論とは別かもしれませんけれども、個別企業の労使が関わりを持てるような形での環境づくり、例えば二事業で対応するというようなことも一案だと思います。何かそういったような体制づくりについても御検討いただければと思っております。

 

○岩村部会長 そのほかいかがでしょうか。

 

○阿部委員 山本委員の質問に触発されてなのですけれども、 5 ページで、移転費の着後手当の額の引上げという所に、「 UIJ ターンの促進等」と書いてあるのですが、これは移動元と移動先の関係によって、手当の額が変わるということは、今のところないわけですよね。例えば東京から地方部に行く場合と、地方部から東京に来る場合とでは違いはないわけですよね。

 

○田中雇用保険課長 方向によって違いがあるということはございません。

 

○阿部委員 だけど、 UIJ の観点からというのは、地方から東京は、 UIJ 、そういう人もいるかもしれませんが、一般的にはそうは思っていないわけです。そうすると、例えば、事業所を東京以外の地方部に転出させると、何かインセンティブを与えるみたいなものがあったと思うのですけれども。例えば、この部分についても、そういうことを検討するというのもあってもいいかなと思いましたが。ここでまた議論すればいいと思います。

 

○岩村部会長 何か事務局のほうで、現時点でのコメントがあれば。

 

○田中雇用保険課長 どちらの方向もということではありますけれども、そういうような広域の就職活動の支援をして、その方の求めた所に就職をしていただく場合で、支援が必要な場合がどういう場合が多いかと考えると、 UIJ ターン。それから、反対の方向ではありませんけれども、雇用が構造的に厳しい地域から離れた地域に就職をされるという場合かなと思いますので、東京に行きたいというのを支援するような場合に、すごく使われるようなものかというと、そうでもない場合が多いのかなと思います。着後手当ですけれども、一定の移動に係る経費をみるというような趣旨から出ている部分もありますので、移動のインセンティブというより、移動にお困りにならないように出るという趣旨のほうが、この制度としては強いのかなと思っております。

 

○岩村部会長 ありがとうございます。多分、先ほど柳沢委員がおっしゃったことと関係していて、企業側にどうインセンティブを持たせるかということと、求職者に対してどういう手当てをするかということとの最適組合せという考え方もあるかもしれないという気もいたしますので、いずれにせよ、データを得られるかどうかを見ていただいて、その上で少し検証してみるということかなと思いますので、よろしくお願いします。そのほかには、いかがでしょうか。資料 1 、資料 2 についてはよろしいでしょうか。ありがとうございます。

 

 それでは、続いて資料 3 について事務局から説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

 

○高橋雇用保険課調査官 資料 3 の教育訓練給付についてを御覧ください。教育訓練給付の概要です。雇用保険の被保険者である方、又は被保険者でなくなってから 1 年以内にある方が、厚生労働大臣の指定する教育訓練を受ける場合に、教育訓練費用の一定割合を給付するものです。

 

(マル)1一般教育訓練に係る教育訓練給付金です。支給要件については、被保険者期間 3 年以上 ( 初回の場合は 1 年以上 ) で、当該訓練開始日前 3 年以内に教育訓練給付金を受給したことがないことになっています。給付水準については、教育訓練に要した費用の 20 %相当額で、上限として 10 万円となっております。対象訓練としては、雇用の安定及び就職の促進に資すると認められる教育訓練です。医療・福祉関係・事務関係等、幅広く指定されており、現在 1 165 講座が指定されている状況です。

 

(マル)2専門実践教育訓練に係る教育訓練給付金です。中長期的なキャリア形成支援措置ということで、平成 26 10 1 日施行となっています。支給要件としては、被保険者期間 10 年以上 ( 初回の場合は 2 年以上 ) で、当該訓練開始日前 10 年以内に教育訓練給付金を受給したことがないこととなっております。給付水準については、教育訓練に要した費用の 40 %相当額 ( 上限年間 32 万円 ) を、受給状況が適切であることを確認した上で 6 か月ごとに支給することになっています。加えまして、訓練修了後 1 年以内に、資格取得などをして、被保険者として雇用された ( 又は雇用されている ) 場合には、当該教育訓練に要した費用の 20 %相当額 ( 上限年間 16 万円 ) を追加支給する制度になっております。対象となる訓練についてですが、専門的・実践的であると認められる訓練については、指定ということですが、業務独占資格又は名称独占資格のうち、いわゆる養成施設の課程、専門学校の職業実践専門課程、専門職大学院、職業実践力育成プログラム、一定レベル以上の情報通信技術に関する資格取得を目標とした課程としたものになっております。指定講座数は、 2,243 講座となっています。

 

1 ページの下の※ 2 に書いてありますが、今、申し上げたものに加えまして、専門実践教育訓練を受講する 45 歳未満の若年離職者の方に対しましては、基本手当の 50 %を訓練受講中に 2 か月ごとに支給する教育訓練支援給付金があります。こちらについては、平成 30 年度までの暫定措置となっております。

 

2 ページを御覧ください。制度変遷です。平成 15 年改正以前については、 80 %の支給水準で上限は 30 万円となっておりました。平成 15 年改正で、要件期間が 3 5 年の場合は 20 %、 5 年以上の場合は 40 %という形になっています。平成 19 年改正では 20 %ということで、要件期間が 3 年以上という形になっています。平成 26 年改正になりまして、先ほど申し上げた形になっています。

 

3 ページを御覧ください。教育訓練給付の支給状況です。左側が一般教育訓練給付ですが、平成 27 年は約 12 万人になっております。ここしばらくは、おおむね約 12 万人〜 13 万人ぐらいで推移をしております。右側の真ん中の表ですが、専門実践教育訓練給付の支給状況です。括弧書きは初回受給者数です。平成 27 年度受給者数は 6,640 人で、初回受給者数は 5,867 人という状況になっています。教育訓練支援給付金については、平成 27 年度受給者数は 4,766 人になっており、平成 28 4 8 月は 4,998 人という状況です。

 

4 ページ、一般教育訓練給付金の概要です。こちらは、これまで御説明したことと重複する中身ですので省略させていただきます。 5 ページの真ん中辺で、一般教育訓練の指定講座についてです。全指定講座数は 4 1 日現在の数字ということで、 10,056 講座ということです。先ほどの数字とは異なりますが、時点が違うものです。一番多い指定講座は、大型自動車、建設機械運転等の輸送・機械運転関係の 5,088 講座となっております。次に多いのが、介護職員初任者研修等の医療・社会福祉・保健衛生関係で、 2,263 講座になっています。

 

6 ページ、専門実践教育訓練給付金の概要です。こちらの上のほうは、これまで御説明したことと重複しますので省略いたします。一番下の専門実践教育訓練の指定講座についてです。こちらの講座の中で一番多いのが、看護師、介護福祉士等の業務独占資格又は名称独占資格の取得を訓練目標とする養成課程で、 1,290 講座あります。その次が、経理・簿記等の専修学校の職業実践専門課程で、 830 講座という状況になっております。

 

7 ページ、専門実践教育訓練の対象とする教育訓練の指定基準概要です。 1 番目は基本的な考え方です。非正規雇用労働者である若者をはじめとした労働者の中長期的キャリア形成に資する教育訓練ということで、就職可能性が高い仕事において必要とされる能力の教育訓練、その効果がキャリアにおいて長く生かせる能力の教育訓練になっております。

 

2 番目は教育訓練の基準です。 1. 教育訓練内容の基準ということで、資格等レベル、講座レベルの 2 段階で指定の可否を判断しているということです。 (1) 業務独占資格又は名称独占資格のうち、いわゆる養成施設の課程です。 (2) 専門学校の職業実践専門課程です。 (3) 専門職大学院、 (4) 職業実践力育成プログラム、 (5) 一定レベル以上の情報通信技術に関する資格取得を目標とする課程ということで、いずれについても講座レベルとしまして、就職率等の実績からみて「訓練に十分な効果があると認められるもの」となっております。 2. 教育訓練機関の基準としては、施設責任者、苦情受付者、事務担当者を配置することです。

 

8 ページは、一般教育訓練給付の受給者の属性です。 (1) 年代別ですが、 30 代が 30 %、 40 代が 28 %、 20 代以下が 22 %という状況になっております。性別は 50 %ずつという状況です。

 

9 ページ、一般教育訓練給付指定講座受講者の受講理由です。 (1)(2) ともに、講座の評価です。 (1) は受講時に「就業していた」と回答された方についてです。一番多いのが、処遇の改善が 40.6 %となっております。 (2) は受講時に「就業していなかった」方の評価です。最も多いのが「希望の職種・業界で就職できる」続いて「早期に就職できる」というのが多くなっております。

 

10 ページ、ここからは専門実践教育訓練給付受給者に対するアンケート調査です。上のほうにありますが、調査概要といたしましては、専門実践教育訓練給付金の受給者に対しましてアンケートを実施したということで、対象者数は 4,520 人で、回答者数は 2,752 人という状況です。 (1) 年代別では、 30 代が 41 %ということで最も多く、続いて 20 代が 30 %、 40 代が 21 %となっております。 (2) 性別・子供の有無ですが、最も多いのが女性で子供の無い方が 37 %、続いて男性で子供の無い方が 28 %という状況になっています。 (3) 受講開始時の就業状況は、最も多いのが正社員として就業されている 43 %で、続いて非就業が 40 %、非正規社員として働いておられる方が 16 %という状況です。

 

11 ページを御覧ください。 (4) 講座の受講理由ですが、こちらは複数回答です。最も多いのは、将来の仕事やキャリアアップに備えてというのが 75.1 %、現在の仕事に必要な知識・能力を身につけるためというのが 45.4 %となっております。 (5) 受講の効果です。こちらについては、受講時に就業していた方の回答です。最も多いのは処遇の向上が 31 %、続いて円滑な転職に役立つというのが 22 %、社内外の評価が高まるというのが 17 %という状況になっております。

 

12 ページの (6) は、受講時に「就業していなかった」と回答された方の受講の効果です。最も多いのが、希望の職種・業界で就職できるというのが 74 %と高くなっております。 (7) キャリア形成への役立ちについての満足度は、大変満足が 63 %、おおむね満足が 35 %という状況になっております。

 

13 ページを御覧ください。 (8) 講座受講と給付金の関係です。ここの回答で多いのが、給付金の支給を踏まえ、講座を受講したというのが 39 %、給付金がなければ経済的な理由により受講できなかったというのが 31 %です。 (9) は教育訓練給付制度の認知経路です。最も多いのは、その他で、 54 %、次いでハローワークからの紹介が 19.9 %となっております。

 

14 ページ、専門実践教育訓練給付の講座別実受給者数です。最も多いのが、看護師・准看護師で、次に専門職学位 ( ビジネス・ MOT) の関係です。 3 番目が社会福祉士、 4 番目が精神保健福祉士という状況となっております。

 

15 ページは、平成 27 年度一般教育訓練給付支給状況です。支給額区分ごとでは、 2 万円以下で 43 %程度を占めている状況です。 ( 参考 ) として、平均受給額は、 3 7,000 円程度という状況です。

 

16 ページは、平成 27 年度専門実践教育訓練給付支給状況です。平成 27 年度に 1 回目の支給のあった方の支給額区分です。支給額区分ごとでは、真ん中の下のほうですが、 26 28 万円未満が 15.1 %ということで多くなっております。次いで、一番上の 4 万円未満が 10.9 %と。次いで、上限の 32 万円が 10.4 %という順になっています。

 

17 ページ、論点といたしまして、これまでの教育訓練給付の支給状況等を頭まえ、制度や運用のあり方をどのように考えるかを挙げています。以上です。

 

○岩村部会長 ありがとうございました。資料 3 について、御意見、御質問があればお出しいただきたいと思いますが、阿部委員が御退室されるということなので、もし阿部委員、何かありましたら。

 

○阿部委員 この資料でもそうですが、教育訓練が雇用の安定や処遇の改善に結び付いている面は強くあるように思いますので、教育訓練給付の全般について、今後もいろいろと制度や運用のあり方を見ながら拡充する方向が、私は個人的には望ましいと思っています。特に、これから少子高齢化で労働力人口が減っていけば、一人一人の労働生産性なりを上げていくことは大事なポイントだと思いますので、労働者の質の改善に貢献する教育訓練給付の在り方を今後も目指していくべきだと、個人的には思っているということです。

 

 資料として見たい所はいろいろとあるのですが、長くなってしまうので余りお話しませんが、例えば教育訓練給付に係る主な制度変遷はあるのですが、その制度変遷によって受給者数あるいは支給金額がどう変わってきたかとか、そういうのも見ると、制度をどういうようにいじっていけば、どういう反応があるのかが、もしかしたら見えてくるのかと思ったのですが、今日見ているのは、一般教育訓練給付は平成 18 年度からになっていて、平成 15 年以前、平成 15 年改正後、平成 19 年改正前後といったところは、どういう変化があったのか見えにくいところがあるので、もしあれば前の所まで遡って見せていただければいいかと思いました。以上です。

 

○岩村部会長 ありがとうございます。最後の資料の点ですが、ありますか。

 

○田中雇用保険課長 はい、一般教育訓練給付については、累次に見直しを行っているところです。例えば教育訓練の受給者について、平成 17 年度を見ますと約 16 万人です。これが、このあと平成 19 年度 10 月施行の改正をされておりますが、平成 19 年度の受給者数は 122,000 人となっておりまして、以後そういうペースになっていることですので、一定の給付率とか、支給要件とか、上限額とかを改正したことによって影響が出ているかとは思います。

 

 一方で、こういう制度の改正ばかりでなく、どういう講座を受けられるかということですので、講座の指定の基準とか、講座がどれだけ指定されているかという数によっても影響してくる部分があろうかと思います。これについて指定講座数で見ますと、これは平成 10 年に制度はできておりますが、平成 15 年改正前の講座数が一番多くて、平成 13 年は 2 2,000 超ありました。例えば、それが平成 19 年改正後の平成 19 10 月は 6,000 ぐらいになっておりますので、むしろ講座の中身を適正なものにすることによって、講座の数自体が変動することと給付率の問題と、両方が相まった形で受給者の数に影響していることが現状かと思います。

 

○岩村部会長 ありがとうございます。御案内のとおり、創設当初はかなり大盤振舞をしていて講座数も非常に多かったのですが、その結果としていろいろな問題点が生じてきたところから、徐々に給付率も絞り、講座数も絞りと、そういうことで変化してきたと思います。それで、平成 26 年改正で、また少し教育訓練のところは力を入れようと、そういう政府の方針もあって、また風が少し変わったと、そういう大きな流れかと思っております。阿部委員、よろしいでしょうか。

 

○阿部委員 はい。

 

○岩村部会長 ありがとうございます。ほかはいかがでしょうか。

 

○柳沢委員 今、岩村部会長から、当初は大盤振舞していたのだけれどもいろいろ問題もあってということで、平成 19 年改正で、教育訓練給付の一般の分については 20 %になっているのですが、例えば有期雇用の若い人たちとか、パートなどで働かれている女性の方々の正社員化という部分や、若しくは、ちょっと仕事を離れて今は休職しているのだけれども就職したいと考えられている方々について考えますと、自分たちのキャリアアップになるような自己啓発を行うことは、処遇のアップなどの面で大事なのかと思います。

 

 そう考えますと、例えば 20 %一律ではなくて、最初に何かやってみようかというインセンティブを考えたときに、どういうものを対象に手当を厚くするのかというのはありますが、最初は少し厚めに補助するとか、若しくは前回受けてから時間が大分たっている人に対して少し厚めにするとか、そういったことを考えてもいいのではないかと思います。これは意見です。

 

○岩村部会長 ありがとうございます。パートの方とか有期の方の場合は、もう 1 つの問題としては資格要件というか、給付を受けるための資格要件の問題もあって、実はその辺が雇用保険の給付としてやることの限界の問題もあります。ですから、その辺はこの教育訓練給付でやるのか、それとも公共職業訓練でやるのかとか、あるいは、もう 1 つの受皿としては、求職者訓練もあるので、その辺の役割分担を全体としてどう制度設計するかということとも関係してくるかとは思いますが、いずれにせよ、御示唆がありましたので、また事務局で御検討いただければと思います。ほかにはいかがですか。それでは、遠藤委員の手が挙がって、深澤委員の手が挙がって、それで村上委員と、そういう順番でお願いいたします。

 

○遠藤委員 今後、議論をさせていただくということで資料として提供いただけるのであれば、お願いしたいということでお話をさせてください。資料 3 3 ページですが、右側の真ん中辺りに「専門実践教育訓練給付」、その下に「教育訓練支援給付金」と書かれておりまして、専門実践教育訓練給付自体は、男女比で見ますと、それほど差異がない形になっているかと思います。それに対して教育訓練支援給付金で見ると、男女差が相当数見られます。これは受講している講座との関係でこのようになっているかもしれないのですが、給付金の部分で男女の差が出ていることについて、何か分析できるものがあったら教えてくださいというのが 1 点目です。

 

2 点目です。資料の 8 ページの一般教育訓練給付に関してです。男女比と年代別で書かれていますが、先ほど御説明がありましたように、一般教育訓練給付は複数回の受講ができる仕組みになっておりますので、複数回受講者と各年代との関係性みたいなもの、要するに若いときに受講している人が中堅になって、あるいは、高齢期になってうまく使っていく流れができているのか、できていないのか。複数回受講との関わりでデータとして見せていただけるものがあれば、お願いしたい。

 

 それから、これは教えていただきたいのですが、資料 3 2 ページです。平成 15 年改正以前の 8 割給付は、部会長の御説明があったとおり、これは濫給の代名詞と言って良いかと思います。そのような実態があったということです。

 

 平成 15 年改正では 2 割から 4 割ということで、支給要件期間に応じて差異が設けられています。それが平成 19 年改正の時点で一本化されていますが、一本化されたときの経緯といいますか、あるいは、そのときの雇用情勢とか、何か解説していただけることがあれば、お伺いできればと思っております。

 

○岩村部会長  3 点の御質問だったと思いますので、事務局のほうでお願いいたします。

 

○田中雇用保険課長 前 2 点の資料については、どういう資料を準備できるか、データが取れるかを確認させていただきたいと思います。 3 点目の平成 19 年改正において教育訓練給付の上限を 20 %に統一したときの考え方ですが、そのときの審議会での議論等々からですが、この背景としましては、その前は支給要件期間によって上限額とか、給付率とか、違いを設定するという形になっていました。これについて、平成 19 年改正の際は、こういった形での給付水準の違い自体によって給付の利用率に差がないこととか、その当時、更なる不正受給の防止対策といったことも求められている中で、給付率を 2 割、上限 10 万円に統一しようということになったものです。

 

○遠藤委員 先ほど御説明の中で、指定講座との兼合いということも言及されていたかと思います。よく言われたことですが、趣味に該当する講座が相当数含まれているのではないだろうかといった議論がされてきたわけです。現状は必要な講座に絞り込まれている状況下で、先ほど柳沢委員がおっしゃったように、使側といたしましては、給付率引上げに向けた議論に是非とも参画してまいりたいと思っているところです。

 

○深澤委員 専門実践教育訓練給付について話をさせていただきたいと思います。非常にいい制度だと思っております。と言いますのも、専門実践教育訓練の指定基準のとおりだと思うのですが、就職に直結するようなタイプの教育でありますし、その仕事が安定的といいますか、継続雇用に結び付くような訓練の内容になっていると考えるからです。もう 1 つ付け加えると、一般的には高収入が期待される訓練も多いのかと思っておりますので、こういうことをしっかり支援することで、いい就職ができていけば良いと考えるわけです。

 

 その効果といいますか、裏付けとしまして、 13 ページのアンケートでも、給付金がなければ受けなかったとか、非常に有効だったということに裏付けられているのかと思います。 7 割の方が非常に有効だとおっしゃっていますので、良い制度だと考えます。また、 16 ページの資料の中で、支給されている金額も非常に高額であるため有効だったということが、この図表からも裏付けられているのかと考えておりまして、非常に良い制度だと思うのです。その割に、人数としてはまだ少ないのかなということです。当初の制度の導入の際には、もっと多くの給付がされるという見込みだったということで、 800 億円相当の規模の給付も考えられていたと伺っておりますが、現状は 11 億円ということなので、さらに促進されていてもいい制度ではないかと考えております。

 

 まず運用面での見直しといいますか、支給の要件が、資格ではなくて、もう少し変えられる部分がないのかということで意見を申し上げます。例えば 4 割給付が 6 か月ごととなっておりますが、もう少し早めることはできないのか、 3 か月ごととかできないのかと考えます。あるいは、 14 ページに講座別の受給者数が記載されていますが、看護師が、この中では非常に多く受給されているというのは、その資格ごとに周知のされ方がもしかしたら違うのかということも考えられ、看護師はこのような制度があるという認識を持っていらっしゃるということであれば、周知をもう少し広げることも検討に値するのではないでしょうか。

 

 先ほど趣旨にありましたとおり、中長期に働けて継続的な就労につながる資格については、収入面でも期待が高まるということで考えますと、難易度が自然と上がることもあると考えております。現状は、教育訓練後の 1 年以内に支給される 2 割の追加給付も、資格の難易度によっては、もう少し長くたってから支給するということもできるのではないかということで、より目的としておりました非正規の労働者の方や、離職者の方や、若かった方々が安定的かつ、しっかりした仕事に就ける支援につながるよう運用の工夫ができればということを、意見として申し上げたいと思いますので、よろしくお願いします。

 

○岩村部会長 ありがとうございます。事務局で何かコメントはありますか。

 

○田中雇用保険課長 いろいろな点で御意見を頂いています。制度趣旨等、運用とか、制度全体がどのように、かみ合っていくのかということですので、今後の部会でも、むしろそういう点を御議論いただければと思っております。

 

○岩村部会長 深澤委員、よろしいですか。

 

○深澤委員 はい。

 

○村上委員 何点か申し上げますが、まず、一般論として能力開発であるとか教育訓練が私たち労働者のキャリア形成にとって重要である、有効であるということは否定しませんし、教育訓練そのものは重要だと考えております。ただし、それだけで安定した雇用に就けるということでは必ずしもないということがあり、また、今回、雇用保険部会で議論しているとおり、雇用保険の給付を考える場合には、本体給付とのバランスを忘れてはならないと思っております。

 

 仮に効果がある訓練について、少し給付を手厚くすることを考えるとしても、やはりそれは全てではなく、時限的なものではないかと思っております。今、こういう議論が出ているのは雇用保険財政の状況が、やはり背景にあると思いますので、あくまでもその観点からの議論ではないかと考えているところです。

 

 それから、専門実践教育訓練についてですが、先ほど深澤委員からもありましたけれども、人数が少ないという点で、職業能力開発分科会でも労働側から何度も申し上げている点なのですが、やはりユニバーサルサービスとして地域の偏在があるのではないかという点があります。地域偏在をなくしていくという取組も同時に進めていかなければならないのではないかと思います。

 

 また、専門実践教育訓練について、看護師などはかなり正規の雇用に結び付いていくようなケースがあるとの報告は受けておりますが、バランスとして見たときに、やはり専門実践教育訓練給付の最大 144 万円という水準と、基本手当とのバランスを考えなくてはいけないのではないかと思います。

 

 誰が受講しているのかという点では、年代層などいろいろ資料にあり、 10 ページにはアンケート調査の回答がありますが、受講開始時の就業状況を見ると、非就業の方も 4 割いらっしゃいますが、正社員が 4 割以上で、非正規の方は 16 %しかいないということです。もう少し非正規の方々が訓練を受けられる、受けやすいものにしていく、そこに対し手厚くしていくべきではないかと考えます。

 

 制度を創設した平成 26 年度改正の際にも労働側から申し上げてきましたけれども、やはりこの訓練を通じてキャリアアップして資格を得て、それを活かして正社員に転換していく、そして安定雇用になっていくということが、こういった給付を設けた趣旨ではないかと思いますので、その趣旨をずらさないように検討していくべきではないかと思います。

 

 質問が 2 点あります。 1 つは、先ほど深澤委員からも御指摘がありましたが、 13 ページの右側の教育訓練給付制度の認知経路ということで、「その他」というものがとても多いのですが、この「その他」が具体的にはどのようなことなのか、どのようなことだと把握されているのか、教えていただければと思います。

 

 それから、専門実践教育訓練の教育訓練給付金については、教育訓練を途中でやめた場合であるとか、講座ごとの基準で定められた訓練期間中に修了する見込みがなくなった場合には、それ以降は支給しないこととなっております。指定講座の中には通信講座もあるのですが、通信講座の場合は、この点をどのように把握されているのかということも、もしお分かりになれば教えていただきたいと思います。以上です。

 

○岩村部会長 ありがとうございます。 2 番目の質問がよくお聞き取りになれなかったようなので。

 

○村上委員 指定講座の場合に、途中でやめたことなどは、どのように把握しているのか。学校であれば通ってきていないということで、受講していないことは分かるけれども、通信講座というのは、どのようにして受講の状況を把握されるのですかという疑問です。

 

○岩村部会長  2 点御質問だったと思います。

 

○田中雇用保険課長 まず、 1 点目の教育訓練給付制度の認知経路につきましては、修了者のアンケートで、「その他」というようなことで把握しておりますので、その中身自体は詳細には分かりかねますが、考えられるものとしては、それぞれの教育訓練施設が自分の所の講座の紹介をする、例えばホームページやチラシなどの中で、こういう条件の場合であればこういう給付が使えるというものも、よく目にしますので、そういったようなところから認知されていると思います。

 

 それから、 2 点目ですが、これはちょっと確認させてください。

 

○岩村部会長 では、次回以降にでも分かればということでお願いしたいと思います。

 

○田中雇用保険課長 すみません、後で答えさせていただきますので。

 

○岩村部会長 それでは、ほかにいかがでしょうか。

 

○遠藤委員 先ほど、村上委員から、最大で 144 万円を年間当たりで給付されるということで、確かに高額給付であり、おっしゃっているとおり、これだけの高額給付を受けることについては、この審議会でもかなり厳しい枠をはめてきたと思います。求職者支援制度の創設時も、やはりかなり厳しめの要件を掛けていたのですが、その後運用していく中で、あるいはその運用している現場からいろいろと御意見が出てきて、受講し続けるためには、例えば出席日数要件を多少緩和してきたというのがあるかと思います。

 

 まだ始まって間もなくではありますが、専門実践教育訓練給付においても、そういうことがあり得るのではないだろうかと、深澤委員から、御提案をさせていただいたということです。

 

 若干、補足すると、職業能力開発分科会では、そういう視点がある形で議論に入っていると自分は理解しています。資格取得後、被保険者として働き続ける場合、やはり取得する資格の難易度というものが当然あり得るわけです。その難易度を踏まえたときに、必ずしも一定期間という枠では取り切れない難易度の高い資格があるのも事実だと思っております。そういう難易度も、ある程度勘案した形で対応していくことも必要ではないかと思っております。

 

○岩村部会長 ありがとうございます。そのほかに、いかがでしょうか。資料 3 についてはよろしいでしょうか。ありがとうございます。

 

 それでは次に、事務局のほうで資料 4 を御用意いただいておりますので、まず、その説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

 

○高橋雇用保険課調査官 それでは資料 4 、雇用保険受給者の実態に関するアンケート調査についてです。 1 ページ目を御覧ください。まず、一番下の ( 参考 ) を御覧ください。平成 28 3 29 日の参議院厚生労働委員会で、改正する法律案に対する附帯決議ということで、「基本手当の受給者及び受給終了者について、再就職できない理由及び生活の実態を調査すること」を決議されております。そういったことを踏まえて行った調査です。

 

 調査の概要です。調査の対象者としては、平成 25 年度に各安定所において基本手当の受給資格決定を受けた方です。調査の方法につきましては、全国の受給資格決定者数を勘案して、都道府県の労働局に調査数の割振りを行った上で、各安定所が保管する離職票から無作為に抽出して、調査票を送付するという方法を行っております。

 

1 万人に対して調査を行って、有効回答としては 2,304 ということで、性別は男性 4 割、女性 6 割という状況です。年齢の構成としては、 20 代のところがほかの層に比べて若干少なく、 60 歳以上のところがほかに比べて高くなっているというような構成となっておりますので、御留意いただければと思います。

 

 それでは、 2 ページ以降を順次御説明します。まずは就職できない理由についてです。 1. 年齢の違いによる再就職割合の違いですが、赤い字で書いてある 60 歳以上の所では、雇用保険受給終了後に再就職先が「見つからなかった」という割合が、ほかに比べて高くなっており、他の年齢層と比較して、就職活動に関する傾向が大きく異なるという結果になっております。

 

3 ページ目を御覧ください。 2. 雇用保険受給中に考えていた再就職する時期の違いによる再就職割合の違いです。左側のほうに、雇用保険受給中に考えていた再就職する時期を整理しております。受給終了時期にかかわらず、一刻も早く就職したいと考えていたという方につきましては、雇用保険受給期間中に再就職が「見つかった」とする割合が 70 %となっております。一方、 4 つ目で、「できるだけ受給終了した後に就職したいと考えていた」という方につきましては、雇用保険受給終了後に再就職先が「見つからなかった」という割合が 55 %というようになっており、早期再就職に対する意欲といったものが再就職割合を左右していると言えるのではないかということです。

 

4 ページ目を御覧ください。 3. 応募回数が最も多かった時期の違いによる再就職割合の違いです。応募回数が最も多かった時期として、給付制限期間中の方については、雇用保険受給期間中に再就職が「見つかった」という方が 71.5 %と高くなっております。基本手当の受給終了後に応募回数が最も多かったという方については、雇用保険受給終了後に再就職先が「見つかった」という方は 75.6 %と高くなっており、企業へ応募はしなかったという方については、受給終了後に再就職先が「見つからなかった」という方が 65.6 %と多くなっております。やはり早期から再就職活動を行うことが再就職割合を大きく左右するということが言えるのではないかということです。

 

5 ページ目です。 4. 給付制限期間中の応募・面接数の違いによる再就職割合の違いです。こちらについては、制限期間中に応募・面接をしたものが 0 社でした。雇用保険受給終了後に再就職先が「見つからなかった」という割合が高くなっているという状況です。

 

6 ページ目を御覧ください。 5. 離職理由の違いによる再就職希望時期の違いです。倒産、希望退職への応募、その他会社からの申出による等、会社の都合による離職については、「受給終了時期にかかわらず、一刻も早く就職したいと考えていた」という割合が高くなっております。一方、会社からではなく、自己の希望や都合によるという離職理由の方については、「じっくり仕事を探し、受給終了の前後で就職できればよいと考えていた」という割合が、ほかの所に比べて高くなっているという状況であり、会社都合による離職者は再就職の緊要度は高いと言えるのではないかということです。

 

7 ページ、 6. 離職理由の違いによる現在の就業状況の違いです。全体的には、週 20 時間以上の雇用労働をしているという方の割合が高いわけですが、会社からではなく、自己の希望や都合によるという離職理由の方については、就業していないというような回答の割合が高くなっております。

 

8 ページを御覧ください。 7. 雇用保険受給終了までに再就職先が見つからなかった理由です。まず赤い数字を御覧いただくと、 30 歳から 44 歳の層につきましては、就学準備や職業訓練のために、受給終了までに再就職が「見つからなかった」という回答がほかに比べて高くなっております。一方、青字の所ですが、「雇用保険の受給終了までの就職にこだわらず、自分に合う仕事をじっくり探したかったため」であるとか、「妊娠、出産、育児のため」であるとか、「年金を受給できる状況であったため」というような割合が高くなっている層もあり、緊要度が低いことがうかがわれる層も一定程度あるという結果になっています。

 

9 ページを御覧ください。 8. 安定所が把握する「未就職者」の年齢層別割合及び現在の就業状況です。まず、上のほうの年齢別で見ているのが、安定所において把握している未就職の方ですが、これについては、 60 歳以上の方の割合が高くなっております。一方で、安定所で「未就職者」と把握している方のうち雇用労働をしている方については、真ん中の表になりますが、週 20 時間以上の雇用労働をしているのは 12 %、週 20 時間未満の雇用労働をしているのは 17 %ということで、雇用労働している方が一定割合存在するという状況になっております。

 

10 ページですが、 9. 現在、週 20 時間以上の雇用労働していない理由です。赤い数字の所ですが、 30 44 歳の層につきましては、熱心に求職活動を行っていたが、就職に結び付かなかったためという割合が高くなっております。一方で、青い数字の所ですが、「妊娠、出産、育児のため」であるとか、「年金を受給できる状況であったため」「貯蓄など他の家族の収入があり、急いで就職する必要がなかった」というように、緊要度が高くないことがうかがわれる方が一定程度存在しているという状況になっております。

 

11 ページに移ります。 10. 今後の就職活動について、最も当てはまるものを 1 つ選択していただいたものです。若年層につきましては、「子育てなど家庭の事情や病気・通学などの個人的な事情のために、当面予定はないが、就職できる状況になれば求職活動を行う」といったような割合が高くなっております。 60 歳以上の高齢層につきましては、一番右の、「今後、就職する予定はない」という割合が高くなっております。

 

12 ページ、 11. 求職活動を開始した頃と再就職直前、又は受給終了直前における希望する最低の給与月額ということです。これについては、年齢層を問わず、求職活動を進めていく中で、希望の賃金が低下していく傾向があるという状況になっております。

 

13 ページ、ここからは、受給期間終了後の生活の実態について整理したものです。まず 1. 現在、 20 時間未満の雇用労働をしている方と、就業していない方の生活の実態ということで、(マル)1雇用保険受給終了時から現在までの就業経験の有無です。こちらについては、一度も就業していない方の割合が 4 割から 5 割程度、各年齢層で存在しているという状況になっております。

 

14 ページ、(マル)2現在の具体的な生計維持手段です。 60 歳以上を除いたものが 2 行目にありますが、「配偶者や親などの収入に依存している」が 62 %、「特に稼いでいないが、蓄えがあり、当面生活していくことが可能」が 11.5 %などの割合が高くなっております。青い数字の 35 歳〜 59 歳につきましては、ほかの年齢層と比べ、アルバイトなど雇用保険適用外の仕事に依存している割合が高くなっているという状況です。

 

15 ページ、ここからは、現在 20 時間以上の雇用労働をしている方の生活実態です。離職時、再就職時の企業の従業員数について比較したもので、それぞれ年齢層別に構成比を出したものです。(マル)2再就職した企業の従業員数ですが、青字が離職時からの下落率が大きい箇所 (-3 %以上 ) で、赤字が離職時からの上昇率が大きい箇所 (+3 %以上 ) と整理しています。再就職した企業の従業員数としては、 1,000 人以上の所をもって 3 %以上の低下が見られていることになっています。

 

16 ページ、こちらは職種について比較したものです。赤字の上昇率の大きい箇所については、サービスの仕事、保安の仕事、運搬・清掃の仕事といったようなところで、比較的年齢の高い層で増加が大きくなっております。一方、青字の管理的な仕事、事務的な仕事なども年々高い層での低下率が見られるような状況になっております。

 

 最後、 17 ページは、業種について見たものです。(マル)6再就職した企業での業種の所を御覧いただくと、卸売業、小売業、及び金融業、保険業といったところで下落率が大きい箇所が見られます。医療、福祉などに、上昇率が大きい所が見られる結果となっております。以上です。

 

○岩村部会長 それでは、今、御説明いただいた資料 4 につきまして、御意見あるいは御質問がありましたら、お出しいただきたいと思います。

 

○秋元委員 それでは、労働側の意見を申し上げたいのですが、資料 4 に関連して参考 1 の所に、単純集計表をお示しいただいております。 4 ページに問 15 がありますが、再就職をする時期をどのように考えていたかという問いに対して、求職者の意向として一刻も早く再就職をしたいという方が 3 割いらっしゃる一方で、できるだけじっくりと探したいという方も同様に 3 割いらっしゃることが読み取れます。良質な雇用への早期再就職は大変重要であると思いますけれども、求職者にとって納得でき、満足できる再就職先を探したいというニーズがあることは、労働側としては無視できないポイントだと受け止めております。

 

 次に資料 4 3 ページに移りますが、再就職の時期を見てみますと、一刻も早く再就職したいにもかかわらず、受給期間中に再就職が「見つかった」方が 7 割程度にとどまっています。そして次に 6 ページの回答によると、自己都合離職の方であっても早期再就職を希望している方が 35.4 %ということで、やはり一定程度存在していることが分かります。

 

 自己都合離職者のうち、この一刻も早く再就職したいという方の理由については、背景は様々であろうと思いますが、やはり生活の安定のため、収入を得るためということが妥当ではないかと考えますので、このように懸命に求職活動を行っているにもかかわらず、受給期間の終了後にも求職活動を行う者に対して、雇用保険のセーフティネットが必要であるという見解を改めて申し上げておきたいと思います。以上です。

 

○岩村部会長 ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。

 

○青山委員 ただいまの御意見に関連してなのですが、一生懸命就職活動をして、それでも見つからないというデータが出ていますが、見つからない本当の実態というのはどういうところなのか、もう少し分かると、より効果的な施策が打てるのではないかと思いますけれども、そういうデータはないのですか。

 

○岩村部会長 事務局のほう、いかがでしょうか。

 

○田中雇用保険課長 この調査から直接分析できることとしては、時期や男女別などはありますが、この調査の中では、 8 ページ、雇用保険受給終了までに再就職先が見つからなかった理由として挙げているものがありますが、おっしゃっているのは、熱心に求職活動を行っていたけれども、就職に結び付いていない理由が何かということであれば、この調査そのものから読み取るのは、ちょっと難しいのですが、別の調査でどのようなものがあるかを調べてみようかと思います。

 

○青山委員 機会があれば是非とも教えていただければ有り難いと思います。一生懸命探しても再就職先がないというのは、やはりそれなりの理由があると思うので、これも確かに分かるのですが、一般的にはこういうことを多分いえると思うのですけれども、やはり人それぞれいろいろな理由があるのではないかと思うのですが、きめ細かな施策を打つという意味で、より実態を把握していただければ有り難いと思います。よろしくお願いします。

 

○岩村部会長 事務局のほうでもデータがあるかどうか探していただければと思います。ほかにはいかがでしょうか。これはこの前も部会で時々話題になっていたように、長期で失業している人というか、雇用保険の給付の基本手当の期間が切れた後も、なかなか就職できない人がいる。その実態はどうなのだろうかと前から話題にしていたわけです。

 

 今回、この調査をやっていただいて、ある程度その辺が明らかになったのかと思います。これを今後どういう形でそういう方々への施策に生かしていくのか。場合によっては更に調査が必要かもしれませんし、その辺は事務局のほうでも、また御検討いただければと思います。よろしいでしょうか。ありがとうございます。

 

 それでは、最後に資料 5 がありますので、事務局のほうから説明を頂きたいと思います。

 

○高橋雇用保険課調査官 資料 5 、前回の部会で委員のほうから頂いた御指摘に関する資料です。 1 ページ目、個別延長給付の支給状況について、内訳をそれぞれ 3 つほど。 45 歳未満で安定した就職の経験も少なく離転職を繰り返している方や、有効求人倍率などが平成 21 年時点の全国の水準と比べてどうか、安定所長が計画的な支援を行うことが必要と認めた方などの要件があります。それぞれごとに、どうかというものです。全体が平成 27 年度で 6 7,000 人でしたが、その内訳として 45 歳未満が 3 9,000 人で 58 %、地域指定が 3,600 人で 5.3 %、個別支援が 2 4,000 人で 36 %という状況になっております。地域指定につきましては、平成 26 年度から要件の厳格化を行っていることもあり、こういった数字の動きになっている状況です。

 

2 ページ目で、常用就職支度手当の支給状況です。上の表に、安定した就職に就くことが著しく困難な 40 歳未満の者という所ですが、暫定措置として設けられていて、それが 6,127 名いるわけです。年代別にという御指摘を頂きましたので整理しました。

 

 下のほうを御覧いただくと、平成 27 年度に 10 代が 57 人、 20 代が 3,100 名で 51 %、 30 代が 2,900 名で 47.7 %という状況で、推移を見ても大体同じような構成比率です。若干 30 代が上がってきているかなという状況になっております。以上です。

 

○岩村部会長 資料 5 について、何か御質問、御意見ありますでしょうか。

 

○山本委員 資料の提出、ありがとうございました。暫定措置の個別延長給付をこれからどうしていくのかということで、個別延長給付の支給状況ですが、先ほど説明があったとおり、平成 26 年に地域指定が厳格化されて少し数字が変わってきているのかなと思っております。とりわけ 45 歳未満で見れば、大幅に人数は増えていて、コース割合としても 5 割を超えておりますので、増えているという形がこれから見て取れるかなと思います。

 

 ただ、全体では、前回も議論になっておりますが、受給者の合計人数は減少傾向にあるとことが数字的には表れています。就職は困難と認められ、個別延長給付が担保している中で、支給期間延長が必要なものについては、これから見ても一定程度はいるのではないかとは思っております。

 

 前回も意見しましたが、この個別延長給付については、職業安定所長が必要ありと認めたケースということですから、そういった意味でも直ちに不要になるわけではなないのではないかと前回も意見させていただいております。とは言え、暫定措置という形になっておりますから、これをどうしていくのかについては、議論していく必要があるのかなと思っております。

 

 そういった中で、この個別延長給付をどうしていくのか、今回出していただいた資料を含めても、就職が困難であると認められた者については、一定程度の対応がなされている、若しくは、していくことを含めると、例えば特定受給資格者の枠組みの中で、何らかの対応をできていけないかなどを含めて、少し考えていく必要はあるのではないかと思いますので、意見として申し添えておきます。

 

○岩村部会長 ありがとうございます。

 

○遠藤委員 個別延長給付の取扱いにつきましては、前回申し上げたとおりです。やはり受給されている方の減少がこれだけ顕著になっていることと、ただ今、山本委員がおっしゃったことに関わるのですが、 45 歳未満ですか、地域指定されているのですか、それ以外の場合は個別支援が必要であるとハローワークの所長が決定しています。先に出てきたデータでは、ハローワークにお聞きしたら、個別延長給付をそのまま延長したら悪い影響が出るのではないか、例えば、求職活動の時期が後ろ倒しになるのではないかといった弊害が強く指摘されているわけです。これは運用している側の生の声ということであれば、繰り返しになりますが、個別延長給付そのものの役割は終えたのではないかと私どもは思っているところです。

 

 お尋ねさせてください。 2 ページ目です。常用就職支度手当の支給状況で、現状を見てまいりますと、 40 歳未満の枠で受給している方がかなりの割合を占めていることが分かります。今回、 10 代、 20 代、 30 代と区分けいただいておりますが、この 30 代の部分につきまして、 30 代の前半層なのか、あるいは 30 代の後半層であるのかといったことを、もう少し詳しくお示しいただけるデータはありますでしょうか。

 

○岩村部会長 事務局、いかがでしょうか。

 

○田中雇用保険課長 ちょっと後で出したいと思います。

 

○遠藤委員 お尋ねさせていただきました趣旨は、前回に柳沢委員から、 40 歳未満という暫定措置そのものは一旦終えて、常用就職支度手当の新たな枠組みとして、 35 歳未満の者という枠組みを入れたらどうだろうかという御提案もさせていただきました。この 30 代の部分が、前半層と後半層で色分けできるのであれば、 35 歳未満ということの有力な根拠になるのかと思い、お尋ねした次第です。

 

○岩村部会長 はい、それでは、次回にでも御用意いただくということで、お願いしたいと思います。資料 5 については、ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。ありがとうございます。

 

 それでは、本日用意した議題は以上となります。

 

○田中雇用保険課長 先ほどお答えできなかった教育訓練給付の通信講座の件について。

 

○岩村部会長 そうでしたね。それでは、よろしくお願いいたします。

 

○田中雇用保険課長 教育訓練給付の確認ですが、実践型のほうを言っておられると思います。これについては長期にわたりますので、支給単位期間を決めて、 6 か月ごとにお支払いをしております。その支給単位期間ごとに申請していただく際には、教育訓練の実施者の、きちんと訓練が進んでいるという証明書を付けていただくことになっております。ですので、そのような形で、訓練が進んでいるか、就業に向けてきちんとカリキュラムを実施しているかを確認するための証明資料を付けていただき、確認しているというのが実情です。

 

○岩村部会長 多分、通信制の場合は、恐らくは一般的に、定期的にレポートの提出があったりスクーリングがあったりするので、多分そこでチェックすることになるのだと思います。また、そもそもそういうものを出さないと、通信教育のほうでも御本人は通信教育課程を終われないことになると思いますので、多分そういう形でやっているのではないかと推測します。よろしいでしょうか。申し訳ありません。私が一人で先走りしまして、失礼しました。

 

 それでは最後にお願いです。本日の署名委員ですが、使用者代表につきましては柳沢委員に、労働者代表については秋元委員に、それぞれお願い申し上げます。

 

 次回の日程ですが、 11 4 ( 金曜日 ) となっております。次回は求職者支援制度及び財政運営について御議論いただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。場所等の詳細ですが、事務局のほうから改めて各委員に御連絡させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

 それではこれで本日は終了したいと思います。お忙しい中、皆さんどうもありがとうございました。

 


(了)

厚生労働省職業安定局雇用保険課企画係
TEL:03-5253-1111(内線:5763)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 労働政策審議会(職業安定分科会雇用保険部会) > 第117回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会議事録(2016年10月17日)

ページの先頭へ戻る