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2016年9月15日 第7回アレルギー疾患対策推進協議会 議事録

健康局がん・疾病対策課

○日時

平成28年9月15日(木)15:00〜17:00


○場所

航空会館(5階)501+502会議室


○議事

○斎藤会長 それでは定刻となりましたので、ただいまから第7回アレルギー疾患対策推進協議会を開催いたします。委員の皆様方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。本日は12名の委員に御参集いただいておりまして、会議の定足数に達していることを御報告申し上げます。

 なお、松本委員は、遅れて参加されます。また、本田委員より、途中退席されるとの御報告を頂いております。また、参考人として、国立病院機構福岡病院名誉院長の西間三馨先生に御出席いただいております。

 続いて、事務局より、資料の確認をお願いします。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 それでは、資料の確認をさせていただきます。貸出資料として、初回以降の資料及び「アレルギー総合ガイドライン2016」を配布させていただいております。こちらは会議終了後、机上に置いたままにしていただき、お持ち帰りになりませぬよう、よろしくお願いいたします。

 今回の第7回アレルギー疾患対策推進協議会資料として、以下の資料を御用意しております。まず議事次第、座席表、アレルギー疾患対策推進協議会委員名簿です。続いて、資料1として、アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針()のたたき台。参考資料1として、アレルギー疾患対策基本法です。資料に不足、落丁等がありましたら、事務局までお申し出ください。

○斎藤会長 それでは、カメラ撮りはここまでとさせていただきます。これより、本日の議事に入ります。前回、722日に開催された第6回協議会では、「アレルギー疾患対策基本指針の枠組み()」「アレルギー疾患対策基本指針の記載すべき事項、事柄()」について、事務局から説明いただきました。

 本日は、これまでの協議会での議論の内容を踏まえたアレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針()のたたき台を事務局より説明していただき、それを基に、皆様方に御議論いただきたいと思います。それでは、事務局からアレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針()のたたき台に関して、説明をお願いします。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 資料1を御説明させていただきます。資料1は、皆様に前回まで協議いただいておりました基本指針を記載すべき事項という、各事項に対して、基本指針()のたたき台ということで、各事項に対しての指針()となるような文書の案文を載せさせていただいております。全体を通して、まず説明させていただきます。よろしくお願いいたします。

 アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針()のたたき台。目次。第1、アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な事項。第2、アレルギー疾患に関する啓発及び知識の普及並びにアレルギー疾患の予防のための施策に関する事項。第3、アレルギー疾患医療を提供をする体制の確保に関する事項。第4、アレルギー疾患に関する調査及び研究に関する事項。第5、その他アレルギー疾患対策の推進に関する重要事項。ということで、この目次の第1から第5については、基本法の中で定められております基本指針の項目と、一致するように作成しております。

 はじめに、こちら、制定の趣旨ということで、前文として、今から読み上げる文章を立案しております。本指針は、アレルギー疾患対策基本法に基づき、アレルギー疾患対策を総合的に推進することを目的に定めるものとする。本指針におけるアレルギー疾患とは、アレルギー疾患対策基本法(平成26年法律第98)に定められており、気管支ぜん息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、花粉症、食物アレルギー、その他アレルゲンに起因する免疫反応による人の生体に有害な局所的又は全身的反応に係る疾患であって、政令で定めるものである。

 また、医学的には、粘膜や皮膚の慢性炎症を起こし、多くの患者でアレルゲンに対する特異的IgE抗体を有する多様かつ複合的要因を有する疾患のことである。

 このうち、気管支ぜん息は、繰り返し起こる咳嗽、喘鳴、呼吸困難等、可逆性の気道狭窄と、気道過敏性の亢進に起因する諸症状を呈する。アトピー性皮膚炎では、掻痒感を伴う湿疹が主病変で、皮膚バリア機能の低下と、アレルギー炎症を来たす。アレルギー性鼻炎では、アレルゲン混入後に、くしゃみ、鼻漏、鼻閉等を呈し、アレルギー性結膜炎では、流涙、目の掻痒感と充血、眼瞼浮腫等を呈する。

 食物アレルギーでは、抗原食物の摂取により、皮膚症状、呼吸器症状、消化器症状等が引き起こされ、時に、「アナフィラキシー」と呼ばれる複数臓器に及ぶ全身性の重篤な過敏反応を起こす。

 我が国では、依然として、アレルギー疾患を有する者の増加が見られ、現在は乳幼児から高齢者まで、国民の2人に1人が何らかのアレルギー疾患に罹患していると言われている。

 アレルギー疾患は、適切な治療を受けることで、症状のコントロールは、おおむね可能であるが、しばしば発症、増悪、軽快、寛解、再燃を不定期に繰り返し、突然の症状増悪により、時に致死的な転帰をたどることもある。このように、アレルギー疾患には、重篤な症状へ移行する可能性があるが、アレルギー疾患を有する者の中には、しばしば自分だけの判断で、適切なタイミングで医療機関を受診しなかったり、医療機関を受診したとしても、必ずしも必要な治療管理が継続されなかったりといった問題も生じていると指摘されている。

 治療のための通院、入院により、休園・休学・休職等を余儀なくされること、成長の各段階で過ごす施設や職場における適切な理解、支援が十分には得られずに、長期にわたり生活の質が著しく損なわれることもある。

 アレルギー疾患を有する者が、アレルギー疾患に関する理解を深め、居住する地域にかかわらず、適切な医療を受け、成長の各段階や職場において、周囲から適切な理解と必要な支援を得ることで、アレルギー疾患に罹患していない者と変わらない生活を送れるようにすることを目的とした、アレルギー疾患対策基本法の趣旨に鑑み、本指針においては、アレルギー疾患対策法を総合的に推進するための基本となる事項を定めるものとする。

 第1、アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な事項です。(1)として、基本的な考え方をまずお示ししております。基本指針に記載すべき事項として、重症化予防及び症状軽減のための総合的な施策による生活環境の改善ということで、ア、アレルギー疾患は、アレルゲンの曝露の量や頻度等の増減によって、症状の程度に変化が生じるという特徴を有するため、アレルギー疾患を有する者が生活する環境、すなわち、周囲の自然環境、住居内の環境や住まい方、本人及び周囲の者の理解に基づく、環境の管理等に大きく影響される。したがって、アレルギー疾患の重症化を予防し、その症状を軽減するためには、アレルゲンに曝露しないようにすることが有効であり、アレルゲン回避のための措置を講ずることを念頭に、これら生活環境の改善を図ることが重要である。

2つ目として、居住地域にかかわらず適切なアレルギー疾患医療を受けられるようにすること。イ、アレルギー疾患に係る医療(以下「アレルギー疾患医療」という)の提供体制は、アレルギー疾患を有する者が、その居住する地域にかかわらず、等しく科学的知見に基づく適切なアレルギー疾患医療を受けられるよう、アレルギー疾患医療全体の質の向上及びアレルギー疾患医療提供体制の在り方についての検討が必要である。

 次は、適切な情報入手ができる体制及び生活の質の維持向上のための支援体制の整備がなされることということで、ウ、国民がアレルギー疾患に関し、科学的知見に基づく適切な医療に関する情報を入手できる体制を整備するとともに、アレルギー疾患に罹患した場合には、学校や職場を含む、日常生活を送るに当たり、情報提供や相談支援等を通じた生活の質の維持向上のための支援を受けることができるよう体制の整備がなされることが必要である。

 アレルギー疾患研究を推進し、その成果等を、普及・活用・発展させること。としまして、エ、アレルギー疾患に関する専門的、学際的又は総合的な研究を推進するとともに、アレルギー疾患の重症化の予防、診断・治療等に係る技術の向上、その他の研究等の成果を普及し、活用し、及び発展させることが必要である。これは、今、申し上げたのは、基本法の理念に沿って記載した事項にもなります。

(2)として、国、地方公共団体、医療保険者、国民、医師、その他の医療関係者及び学校等の設置者又は管理者の責務というような事項にしております。これは基本法に、正に記載された責務を記載しております。

1つ目が、国の責務として、ア、国は、(1)基本的な考え方(以下「基本的な考え方」という)にのっとり、アレルギー疾患対策を総合的に策定及び実施する責務を有する。

2つ目、地方公共団体の責務として、イ、地方公共団体は、基本的な考え方にのっとり、アレルギー疾患対策に関し、国との連携を図りつつ、自主的かつ主体的に、その地域の特性に応じた施策を策定及び実施するよう努めなければならない。

3つ目は、医療保険者の責務として、ウ、医療保険者(介護保険法平成9年法律第123号第7条第7項に規定する医療保険者をいう)は、国及び地方公共団体が講ずるアレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に関する啓発及び知識の普及等の施策に協力する

よう努めなければならない。とあります。

 次ページ、国民の責務です。エ、国民は、自らアレルギー疾患に関する正しい知識を持ち、アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に必要な注意を払うよう努めるとともに、アレルギー疾患を有する者について、正しい理解を深めるよう努めなければならない。

 医師、その他の医療関係者の責務として、オ、医師、その他の医療関係者は、国及び地方公共団体が講ずるアレルギー疾患対策に協力し、アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に寄与するよう努めるとともに、アレルギー疾患を有する者の置かれている状況を深く認識し、科学的知見に基づく、良質かつ適切なアレルギー疾患医療を行うよう努めなければならない。

 学校等の設置者又は管理者の責務として、カ、学校、児童福祉施設、老人福祉施設、障害者支援施設、その他、自ら十分に療養に関し、必要な行為を行うことができない児童、高齢者又は障害者が居住し又は滞在する施設(以下「学校等」という)の設置者又は管理者は、国及び地方公共団体が講ずるアレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に関する啓発及び知識の普及等の施策に協力するよう努めるとともに、その設置し又は管理する学校等において、アレルギー疾患を有する児童、高齢者又は障害者に対し、適切な医療的、福祉的又は教育的配慮をするよう努めなければならない。とあります。

 第2として、アレルギー疾患に関する啓発及び知識の普及並びにアレルギー疾患の予防のための施策に関する事項とあります。ここから施策が入ってくる所になります。

(1)今後の取組の方針についてです。アレルギー疾患は、有症率の高さゆえ、国民の生活に広く影響を及ぼしている。しかしながら、現時点においても、本態解明は十分ではなく、また、生活環境に関わる多様で複合的な要因が発症、重症化に関わっていることもあり、原因の特定は困難なことが多い。

 インターネット等には、アレルギー疾患やその予防法、症状軽減に関する膨大な情報があふれており、この中から適切な情報を選択することは、非常に困難となっている。

 適切でない情報を選択したがゆえに、科学的知見に基づく治療から逸脱し、症状が重症化する例が指摘されている。

 このような中、国は、国民がアレルギー疾患の予防や、症状軽減の方法に関する正しい知識を習得できるよう国民に広く周知すること並びに、アレルギー疾患の発症及び重症化に影響する、様々な生活環境を改善するための取組を進める。

(2)のほうで、今後、取組が必要な施策の記載をしております。1つ目は、学校教育及び社会教育におけるアレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減の適切な方法に関する教育の推進という項目です。ア、国は、アレルギー疾患を有する児童生徒が、ほかの児童生徒と分け隔てなく、学校生活を送るため、必要に応じて関わりのある児童生徒に対し、適切な教育を行うよう、教育委員会等に対し、適切な助言及び指導を行う。また、国は、保育所、放課後児童クラブ等においても、就学前の児童に対する適切な啓発等について、地方公共団体に協力を求める。イ、国は、地域の実情等に応じた社会教育の場を活用したアレルギー疾患に関する啓発について、地方公共団体に協力を求める。ウ、国は、地方公共団体に対して、乳幼児健診等の母子保健事業の機会を捉え、乳幼児の保護者へ向け、地域の実情に応じた受診勧奨を含めた適切な情報提供を実施するよう求める。エ、国及び地方公共団体は、医療保険者及び後期高齢者医療広域連合(高齢者の医療の確保に関する法律昭和57年法律第80号第48条に規定する後期高齢者医療広域連合をいう)に対し、国及び地方公共団体が講ずるアレルギー疾患やアレルギー疾患の予防、症状軽減の適切な方法等に関する啓発及び知識の普及のための施策に協力するよう求める。

 次は、森林の適正な整備です。オ、国は、花粉症患者の生活の質の維持、質の向上に資するため、森林を適正に整備する。大気汚染の防止。カ、国は、自動車等からの排出ガス対策等、環境基準の維持に努める。その他の生活環境の改善として、キ、国は、受動喫煙の防止等を、更に推進することを通じ、ぜん息等の重症化予防を図る。

 次ページです。アレルギー物質を含む食品に関する表示の充実。ク、国はアレルギー疾患を有する者の食品の安全の確保のため、アレルギー物質を含む食品に関する表示等について、科学的検証を行い、それに基づく適切な表示への見直しを適宜を行うとともに、外食等事業者が行う、食物アレルギーに関する自主的な情報提供の促進に協力する。

 最新の情報に基づいた、正しい知見や情報の提供として、ケ、国は、関係学会等と連携し、アレルギー疾患やアレルギー疾患の予防、症状軽減の適切な方法、アレルギー疾患に配慮した居住環境や、住まい方といった生活環境のアレルギー疾患への影響など、最新の知見に基づいた正しい情報を提供するための総合的な情報ウェブサイト、(以下「総合情報提供ウェブサイト」という)を通じ、情報提供の充実を図る。第2としては、以上です。 次は、第3、アレルギー疾患医療を提供する体制の確保に関する事項です。(1)今後の取組の方針についてです。基本指針に記載すべき事項として、まずは、今後の取組の方針についてとあります。文案として、アレルギー症状により、日常生活の質が損なわれている者が、自分だけの判断で医療機関を受診しない。医療機関を受診したとしても、必ずしも必要な治療管理が継続されていないといった問題が指摘されている。国民が、その居住する地域にかかわらず、等しくそのアレルギーの状態に応じた適切なアレルギー疾患医療を受けることができるよう、アレルギー疾患医療全体の質の向上を進めることが必要である。

 具体的には、アレルギー疾患医療に携わる専門的な知識及び技能を有する医師、薬剤師、看護師、その他の医療従事者の知識や技能の向上に資する施策を通じ、アレルギー疾患医療に携わる医療従事者全体の知識及び技能の向上を図る。

 また、アレルギー疾患医療は、診療科が、内科、皮膚科、耳鼻咽喉科、眼科、小児科等、多岐にわたることや、アレルギー疾患に携わる専門的な知識及び技能を有する医師が、偏在していること等から、アレルギー疾患医療の提供体制の地域間格差の大きさが指摘されている。これを踏まえ、全国的なアレルギー疾患医療の拠点となる医療機関、地域のアレルギー診療の拠点となる医療機関、かかりつけ医との連携協力体制の在り方を検討し、医療の質の向上を図る。とあります。

(2)として、今後の取組が必要な施策です。1つ目は、アレルギー疾患医療に携わる専門的知識、技能を有する医療従事者を育成するために、関係学会や医師会等と連携した研修会を実施。ア、国は、アレルギー疾患医療に携わる医師に対し、最新の科学的知見に基づく適切な医療についての情報を提供するため、地方公共団体に対し、地域医師会と協力し、講習の機会を確保することを求める。また、関係学会に対して、アレルギー疾患に携わる専門的な知識及び技能を有する医師を講習に派遣し、講習内容を充実させるための協力を求める。

 次は、大学等での教育におけるアレルギー分野の更なる充実として、イ、国は、医師、薬剤師、看護師、その他の医療従事者の育成を行う大学等の養成過程におけるアレルギー疾患に関する教育の充実を推進する。

 次に、関係学会等が有する医療従事者向け認定制度の有効活用です。ウ、国は、医師、薬剤師、看護師、その他の医療従事者のアレルギー医療全体の質の向上を図るため、関係学会等が有する医療従事者向け認定制度の取得等を通じた自己研鑽を促す施策等の検討を行う。

 ホームページ等を通じたアレルギー疾患医療に携わる専門的知識、技能を有する医療従事者及びアレルギー疾患医療提供機関の周知として、エ、国は、関係学会等がウェブサイトに掲載しているアレルギー疾患に携わる専門的な知識及び技術を有する医療従事者並びに、アレルギー疾患医療提供機関の情報について、総合情報提供ウェブサイトを通じ、患者やその家族、医療従事者向けに提供していく。

 次は、居住地域にかかわらず適切なアレルギー疾患医療が受けられるよう、専門的なアレルギー疾患医療提供機関の整備として、オ、国は、患者が居住地域にかかわらず、適切なアレルギー疾患医療を受けられるよう、専門的なアレルギー疾患医療の提供体制の在り方について検討を行う。

 成育医療研究センター及び国立病院機構相模原病院を中心に、アレルギー疾患医療に関する最新の正しい情報の提供、医療従事者の育成、研究を推進。カ、国は、国立研究開発法人国立成育医療研究センター及び独立行政法人国立病院機構相模原病院をはじめとする、アレルギー疾患医療に対する、一定以上の実績を有する医療機関に対し、国のアレルギー疾患対策に協力し、最新の科学的知見に基づく適切な医療に関する情報の提供。アレルギー疾患医療に関する研究並びに専門的な知識と技術を有する医療従事者の育成等を推進するよう協力を要請する。キ、国は、アレルギー疾患医療の提供体制の更なる充実を図るため、国立研究開発法人国立成育医療研究センター及び独立行性法人国立病院機構相模原病院等のアレルギー疾患医療の全国的な拠点となる医療機関、地域のアレルギー医療の拠点となる医療機関。かかりつけ医との連携協力体制の構築を図る。クとして、企業に対し、アレルギー症状の原因と疑われる調査対象成分の提供を要請し、必要な医療機関における検査を円滑にする関係団体等への支援等を通じ、国は、アレルギー症状の原因究明のための効力的で適切な仕組みについて検討に努める。

 第4、アレルギー疾患に関する調査及び研究に関する事項です。(1)今後の取組の方針についてです。基本指針のたたき台としては、何らかのアレルギー疾患を有する者は、その症状に違いはあっても、総じて長期にわたり生活の質が低下し、社会的・経済的に大きな影響を及ぼすが、発症、重症化要因の解明、ガイドラインの有効性の評価や、薬剤の長期投与の効果や副作用等、いまだに明らかになっていないことが多い。これら諸問題の解決に向け、従来から行われてきた基礎的な疫学調査に、リスク要因の解明、治療経過及び予後に関する調査等を追加し、疫学研究の拡充を図る必要がある。アレルギー疾患は、最新の科学的知見に基づく治療に準じることで、おおむねコントロール可能であるが、診療科が、内科、皮膚科、耳鼻咽喉科、眼科、小児科等、多岐にわたることや、アレルギー疾患に携わる専門的な知識及び技能を有する医師の偏在等により、その周知・普及・実践が進んでいない。最新の科学的知見に基づく医療の周知・普及・実践度合について、適切な方法に基づく現状把握を継続的に行うことで、国民が享受し得るアレルギー疾患医療全体の質の底上げを図る。

 アレルギー疾患は、その本態解明が、いまだ十分ではなく、現時点では発症予防や、根治療法は開発途上である。アレルギー疾患を有する者及びアレルギー疾患に起因する死亡者数を減少させ、ひいては国民全体の生活の質の向上を目指すため、アレルギー疾患の本態解明を行い、発症予防及びアレルゲン免疫療法をはじめとした、根治療法の開発を推進する。

(2)今後、取組が必要な施策についてです。疫学研究の充実及びそれに基づいた良質なエビデンスの集積に向けた研究の推進。それに対して、ア、国は、基本指針に基づいて行われる国の取組を客観的に評価するため、疫学調査を用いてアレルギー疾患対策全体の現状把握等を行う。更に、従来から行われてきた基礎的な疫学調査に、リスク要因の解明、治療経過及び予後に関する調査等を追加することにより、発症、重症化要因の解明、ガイドラインの有効性の評価等を行う。アレルギー疾患の本態解明として、イ、国は、アレルギー疾患を有する者の生活の質の改善のみならず、アレルギー疾患に起因する死亡者数を減少させるため、本態解明研究を推進し、アレルゲン免疫療法をはじめとする根治療法の開発を目指す。

 次は、アレルギー疾患医療を行う上で、特に必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の治験の迅速化に向けた環境の整備として、ウ、国は、国立研究開発法人国立成育医療研究センター、独立行政法人国立病院機構相模原病院、その他の専門的なアレルギー疾患医療の提供等を行う医療機関と、臨床研究中核病院等関係機関の連携体制を整備し、速やかに質の高い臨床試験や治験を実施し、世界に先駆けた革新的なアレルギー疾患の予防、診断及び治療方法の開発等を行い、これらに資するアレルギー疾患の病態解明等に向けた研究を推進するよう努める。

 次ページは、最後の項目です。第5、その他、アレルギー疾患対策の推進に関する重要事項です。(1)アレルギー疾患を有する者の生活の質の維持向上のための施策に関する事項。基本指針に記載すべき事項として、アレルギー疾患医療に携わる職種に対する、関係学会等と連携した研修会等の実施。ア、国は、アレルギー疾患を有する者への対応が求められることが多い保健師、助産師、管理栄養士、栄養士及び調理師等が、アレルギー疾患への対応に関する適切な知見を得られるよう、地方公共団体に対し、関係学会等と連携し、講習の機会を確保することを求める。

 次は、アレルギー疾患医療に携わる職種を養成する学校等での教育におけるアレルギー分野の更なる充実。イ、国は、保健師、助産師、管理栄養士、栄養士及び調理師等の育成を行う大学等の養成過程におけるアレルギー疾患に対する教育の充実を推進する。

 関係学会等が有するアレルギー専門資格の認定制度の有効活用です。ウ、国は、保健師、助産師、管理栄養士、栄養士及び調理師等のアレルギー疾患に係る知識及び技能の向上に資するため、関係学会等が有する医療従事者向け認定制度の取得等を通じた自己研鑽を促す施策等の検討を行う。

 学校、保育所、その他、子どもが集まる施設と地方公共団体、医療機関との協力体制の確保。もう1つは、学校等の教職員への、アレルギー疾患の正しい知識の習得、訓練のための研修等の実施。

 これを、2つまとめまして、エ、国は、アナフィラキシーショックへの緊急対応等、アレルギー疾患を有する者に対し、適切な医療が提供されるよう、家庭、学校等と、医療機関等の連携体制の確保を推進する。また、国は、学校の教職員等に対する研修の機会の確保について、教育委員会等に対し、必要に応じて適切な助言及び指導を行い、保育所や放課後児童クラブ等においても、アナフィラキシーショックへの緊急対応等、アレルギー疾患を有する者に対し、適切な医療を提供できるよう職員等に対する啓発に努める。

 次は、アレルギー疾患を有する者、その家族に対する相談体制の整備として、オ、国は、関係学会等と連携し、アレルギー疾患を有する者、その家族の悩みや不安に対応し、生活の質の維持向上を図るため、相談事業の充実を進める。

 アレルギー疾患を有する者への正しい理解のための教育の推進です。カ、国は関係学会等と連携し、アレルギー疾患を有する者や、その家族がアレルギー疾患に関する必要な情報に、いつでも容易にアクセスできる総合情報提供ウェブサイトの充実を行う。

 次ページです。(2)地域の実情に応じたアレルギー疾患対策の推進として、地域の実情に応じた施策の立案及び実施。ア、地方公共団体は、厚生労働省が行う自治体調査等を活用して、地域の実情を把握し、アレルギー疾患対策の推進に資する施策を立案及び実施するよう努める。アレルギー疾患を統括する部署又は担当者の設置ということで、イ、地方公共団体は、アレルギー疾患に係る全部局を統括する部署又は担当者を設置するよう努める。ウ、地方公共団体は、地域のアレルギー疾患対策を推進するため、医療関係者、アレルギーを有する者等、その他の関係者の意見を参考にし、その適切な実施及び運営を図るよう努める。

(3)災害時の対応です。災害時における国の役割として、ア、国及び地方公共団体は、平常時において関係学会等と連携体制を構築し、様々な規模の災害を想定した対応の準備を行う。イ、国及び地方公共団体は、災害時においてアレルギー対応食等の確実な集積と適切な分配に資するため、アレルギー疾患担当者が中心となって、特殊食品の集積場所を速やかに設置し、適切なタイミングでの提供を行う。ウ、国及び地方公共団体は、災害時において、関係学会等と連携し、ホームページやパンフレットを用いた周知を行い、アナフィラキシー等の重篤な状態の発生を予防するよう努める。エ、国及び地方公共団体は災害時において、関係団体等と協力し、アレルギー疾患を有する者や、その家族、医療従事者向けの相談窓口の設置を速やかに行う。

(4)必要な財政措置の実施と予算の効率化及び重点化です。必要な事業を進めるために要する予算の確保と配分。国は、アレルギー疾患対策を継続するために必要な予算を確保していくことが重要である。同時に、厳しい財政事情の下では、限られた予算でアレルギー疾患対策の成果を最大化するという視点も必要であり、そのような観点から、施策の重点化を図りつつ、関係府省庁間の連携の強化を図ることが重要である。

(5)アレルギー対策基本指針の見直し及び定期報告です。基本指針に記載すべき事項として、3つあります。少なくとも5年ごとに本指針の見直しを行うこと。それから、見直しに必要な継続的な疫学データ及び、新しい知見の収集、分析を行うこと。アレルギー疾患対策を継続的に行うため、協議会を定期的に開催すること。この3つの事項に対して、たたき台として、アレルギー対策基本法第11条第6項において、厚生労働大臣は、アレルギー疾患医療に関する状況、アレルギー疾患を有する者を取り巻く生活環境、その他のアレルギー疾患に関する状況の変化を勘案し、及び前項の評価を踏まえ、少なくとも5年ごとにアレルギー疾患対策基本指針に検討を加え、必要があると認めるときには、これを変更しなければならない。とされている。

 本指針は、アレルギー疾患を巡る現状を踏まえ、アレルギー疾患対策を総合的に推進するために、基本となる事項について定めたものである。国は、国及び地方公共団体等における取組の現状について、定期的に調査及び評価を行い、アレルギー疾患を巡る状況変化を的確に捉えた上で、厚生労働大臣が必要であると認める場合には、策定から5年を経過する前であっても、本指針について検討を加え、変更する。

 なお、アレルギー対策推進協議会については、関係府省庁も交え、引き続き定期的に開催するものとし、本指針に定められた取組の進捗の確認等、アレルギー疾患対策の、更なる推進のための検討の場として機能させるものとする。以上でございます。

○斎藤会長 本日は、ただいま事務局より説明のありました、たたき台について、重要事項の抜けや漏れがないか、あるいは協議会での御意見の趣旨と文章の意味が異っているものがないか等、御確認いただいて御議論いただきたいと思います。なお、参考人の西間先生におかれても、是非、随時御意見を頂きたく、お願い申し上げます。いかがでしょうか。

○渡辺がん・疾病対策課長 少し補足説明をさせていただければと思います。こちらの基本指針のたたき台の右側の部分が、指針にベタッとなっていくというところですので、御承知置きいただければと思います。

○斎藤会長 右側ですね。

○渡辺がん・疾病対策課長 はい。右側の部分が、指針の文章にベタッとなっていく予定であるということを御承知置きいただきたいことと、今、会長から言っていただいたとおりですが、項目の不足がないかとか、文章の漏れがないかとか、そういう項目的なところを中心に御議論いただければと思っております。よろしくお願いいたします。

○斎藤会長 いかがでしょうか。

○海老澤委員 海老澤ですが、医療体制の連携・協力体制の構築を図るという点についてなのですが、6ページの第3の「アレルギー疾患医療を提供する体制の確保に関する事項」という所の、「今後の取組の方針について」が(1)で、(2)が「今後の取組が必要な施策」という所の最後の所ですが、カとキの所が該当します。そこの所で、医療機関が全国で均等にというのは難しいですが、できるだけ地域の方々への情報提供やコメディカルの方の教育、開業医の方と連携して重篤なアレルギー疾患に対応するようなところを、きちんと確立していくということがまずないと、多分、この全てのシナリオがなかなかうまく進んでいかない状況だと思うのです。

病院や大学病院でアレルギー医療に携わっていて、我々として一番困っていることは、今の日本の問題として、医療費を抑制していかなければいけないという状況において、アレルギー疾患の診療をするということ自体が、例えば急性期病院で外来中心のアレルギー診療や、入院率が低くて、どちらかというと不採算部門的な扱いを受けがちなのです。やはりそういう場合に、難病や、いわゆる政策医療などでサポートしてきたような疾患のようにこのまま行くと、将来なってしまうのではないかという危惧を持っているのです。

 そうすると、勤務して、かつ、病床を持ったアレルギー専門でやっていく医療機関というものが日本から、今も減っているのですが、これからどんどん減っていってしまう。そこに対して非常な危機感を持っていて、もしそれがなくなってしまうと、開業の先生だけでアレルギー診療をサポートしていかなければいけないような時代が来てしまうかもしれないのです。そうなってからではもう遅いので、是非ここのところをもう少し具体的な言葉で、そういう医療機関をきちんと指定していただくとか、何らかのもう少し強い言葉が欲しいなというのが我々の希望なのです。

 それが、やはりここのところにきちんと書いていっていただかないと、それをどうやって具体的に進めていくかということは、多分、日本アレルギー学会などの専門医制度とリンクしていくなどということも、きっと具体的な作業については必要になってくると思いますし、もう少しそこのところを具体的に書いていただくこと。

 あと、我々としては、財源が十分ではないと最後の所の(4)に書いてありますが、例えば、国がそういう機関を指定していただくというだけでも、我々としては霞を食ってではないですが、そういうバックアップしていただくだけで、多分、間違いなく病院の中でしっかりやっていけるという後ろ楯になっていくと思うのです。ですから、是非そこのところをもう少し具体的に、書くのは難しいというのは十分に承知していますが、もう少ししっかり書いていただけないかというのが私の希望です。

○斎藤会長 海老澤先生は、ここで中核施設に指定されています相模原病院の先生です。もう1つの中核として指定されている成育センターにおいても事情は同様で、現場の先生からは、労働基準法スレスレのところでもやっている状況であるということです。全く同感です。ほかはいかがでしょうか。

○岡本委員 千葉大の岡本です。今、海老澤先生がお話になったことと関連してくるのですが、やはり、基本的な指針になるものなので、もう少し踏み込んだ記載というものがどうしても必要ではないかと思います。今、8ページのカとキですか、成育医療センター、あるいは相模原病院を全国的な拠点として、その下に地域の拠点、それからかかりつけ医があって、そのような連携を図っていこうという趣旨は分かるのですが、ただそう書かれても、どう進めていいのか、具体的にしていくのは非常に難しいと思います。7ページの一番上の第3の「アレルギー疾患医療を提供する体制の確保に関する事項」の(1)今後の取組の方針で出てきていますが、やはり、「拠点病院とかかりつけ医の連携、協力体制の在り方を検討して、医療の質の向上を図る」といっても、これが具体的にはなかなか見えてこないと思います。

 また、11ページに「地域の実情に応じたアレルギー疾患対策の推進」ということで、「地方公共団体はいろいろなことを立案して実施するように努める」、あるいは、「担当者を設置する」とか、「適切な実施、運営を図るように努める」と書かれても、実際に地方公共団体としては、地域の医療施設との連携がどうしても不可欠になってきます。やはり、もう少し具体的な記載が必要です。もちろん予算的な問題があるというのは重々承知なのですが、やはり地域にもアレルギーの診療の拠点施設を設置して、そこでは地域のアレルギー疾患対策の責任を担い、定期的な報告を求め評価を実施すると同時に、一定の人員などの予算処置を講じる必要があります。すぐに広く設置することが予算的にも難しければ、モデル事業等を検討して進めていくような、少し具体的なことを記載しないと実際には進まないと思います。

 繰り返しになりますが地域公共団体、地域の疾患拠点病院や拠点施設との連携、そのためには、予算的な措置を検討するということが不可欠ではないかと思います。十分な予算措置が難しければ、モデル事業として少し展開を図っていくというようなことを検討することがまず大事だと考えます。いずれにせよもう少し具体的な記述が望ましいのではないかと思いました。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 海老澤先生、岡本先生、ありがとうございます。御指摘いただいている根本的なというか、もう少し具体的な書きぶり、特に医療提供体制の検討の部分ということだと理解しております。正にこの基本指針という名前があるように、大きな方向性、指針を示すものでして、特に医療の提供体制等のお話に関しては、これから当然、指針を具体化して施策に落とし込んでいくという部分が、指針策定後ありますので、その中でしっかり議論をして検討すべき事項ではないかと我々としては考えております。

 ですので、たたき台の最後のほうにも書いておりますが、協議会というものは、今回、指針の取りまとめをした後も、しっかり検討の場として機能させていきたいと考えており、その中で、ワーキンググループなのか、少しそこのやり方は検討しますが、しっかり皆様の御意見を頂きながら議論を深めたいと考えております。

○斎藤会長 いかがでしょうか。

○海老澤委員 例えば、キの所に「拠点となる医療機関を指定し」とか、そういう言葉は入らないでしょうか。「指定し」あるいは「整備し」とか、そういう具体的な言葉が入ってくると。何かそのまま通り過ぎて「連携協力体制の構築を図る」というと少し具体性がないかなと思うのです。

 ですから、もし、例えばこの会議の後に、きちんとした、そういう検討する、医療体制をきちんと確立していくようなワーキンググループか何かを立ち上げていただけるのだったら、その辺りの言葉が入っていれば、多分つながっていくのではないかという確信を我々は持てるのですが、これだと、何となく葬り去られるのではないかという危惧があります。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 葬り去るということは全く本当に考えていないので、少し説明不足もあったのかなと反省するところです。

○渡辺がん・疾病対策課長 がん・疾病対策課長からお答えいたします。趣旨としては、今、魚谷が言ったとおりなのですが、特に医療提供体制の今後については、協議会になるのかワーキンググループになるのか分かりませんが、しっかりと検討を。まだまだ検討は十分、いろいろな皆様方の意見を聞きながら検討が進んで、整理されているという認識には残念ながらまだないと思うので、更に継続検討をしていくということは、しっかりとここでお約束といいますか、しっかりしていくというようなことでお示しをさせていただきたいと思っております。

○今井委員 少し関連しているのですが、今回、事前にお渡しいただいたので、細かく拝見させていただきました。まず、ずっと議論になってきている、少し具体的ではないという点に関してお話させていただきます。私は消費者庁推薦ですので、その表示のところを拝見しましたが、6ページの一番上の所でしょうか、非常に淡白に書かれています。もう表示に関しては、具体的にここ10年以上動いてきていることですし、実際に実行されてきていることを、ここはこうやって書いていただいているだけですので、やはり、現状、実施している中でもまだまだ不十分な点であるとか、今後更に、できていないところを、この指針の中で示していただいて、各関係省庁が、先に進めなければいけないのだという自覚を持っていただけるような文章を書いていただかなければ、このままの文章であると、従来やっているから、では今までのやり方でいいのだということにもなりかねないのかなと思います。

 この下にワーキングを、例えばそこの表示に関して作っていただけるというお約束があるのであれば、これはこのままでも構わないのかもしれませんが、先ほどの均てん化に関してもそうですが、どの部分に関してワーキングなどが作られるのかが、今の曖昧な状況では、少なくともこの表示に関してこのままいくということであると、やはり不十分としか言いようがないのです。その辺りを事前に、ある程度の方向性というのは見せていただかないと、この文章だけでは十分ではないと思います。

 あと、この基本計画ですか、この指針がベタで出るというお話ですが、私は条文に漏れなくその内容を示すということで、このような書かれ方をしているのかなと思っていたのですが、やはり、多少重複しているような状況が散在しているような書かれ方をしているのです。やはり一度、漏れないことをここで確認して、それを一度まとめて、分かりやすくもう一度練り直していただいたほうがよろしいのかなと思っております。

 また、ワーキングを作る、作らないが示せないのであれば、例えば、がんの対策が先行していますので、そちらのほうを一通り拝見したのですが、最初のうちから数値目標などを出されています。そういったものを検討していただければ、それに向かってやらなければいけないことというのが決まってくるはずですので、そういった考え方での示し方もあるのではないかと思います。

 あと、細かいことですが、語尾が「検討を行う」とか「検討に努める」とか、「図る」「求める」「推進する」「協力する」「努める」とか、いろいろな文言が使われているのですが、これに関して、どういう重み付けを付けていらっしゃるのか、若しくは、たまたまそういう文章を使っているのであれば、語尾に関しても、やはり各関係者が見て、「努めればいいのかな」とか、「検討しなければいけないのかな」とか、「行わなければいけないのかな」というところの受け止め方も違いますので、細かいところですが、そういった語尾も1つ気を付けて書いていただければと思いました。ほかにも幾つかありますが、また後ほど。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 本日は消費者庁のほうからも事務局のほうに来ておりますので、そちらのほうから、表示のほうの流れの説明については説明していただきたいと思います。

○消費者庁食品表示課(丸子) 消費者庁の丸子です。先ほどの御意見なのですが、先生のおっしゃるお話というのは、外食とかではなくて、表示全般ということでよろしいのでしょうか。

○今井委員 もちろん外食も含めて、表示全般ということです。

○消費者庁食品表示課(丸子) ありがとうございます。表示全般ということですと、現状、消費者庁においてもいろいろな検討会を行っているところです。その中で、アレルギーについては一昨年に行っているのですが、当然そこは表示の品目の見直し等は定期的に行っているところではありますので、そういったところも含めて、また、関係省庁とも確認した上で、この案のほうを確認していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○斎藤会長 書きぶりのことはよろしいですか。

○今井委員 消費者庁だけを悪者にするなどということでは全然意図するところではなくて、学校や保育所の関係も同じなのですが、もう既にやっていることを書いてあるのです。なので、やっていることをここで書いても、「やっているからいいじゃない」ということになるので、やっていることはもちろん継続していただかなければいけないと思いますが、書いてあるけれどもできていないことや、若しくは、書いていないこと、これからやらなければいけないことを、この指針でしっかり書いていかなければ、それこそ現場は動かないと思うのです。

 それが十分にここに書けないので、それは今後、ワーキングをやりますというのであれば、ここは方針をある程度ざっくりと書くのでもいいとは思うのですが、そのワーキングをするとか、積極的に今後動いていくという保証がないのであれば、やはりここである程度書き込んでいかなければ、現場は、従来どおりのことを踏襲していけばいいのではないかという理解になってしまいかねないと思います。

○斎藤会長 全般に言えることです。

○渡辺がん・疾病対策課長 語尾のところのお話を頂きましたので、少し総論的にお答えさせていただきます。法律上で、ここはこうする、こうするとビシッと書いてあることは別にして、指針については基本的に、国の指針ですので、地方公共団体というところが少しお話でも出ましたが、地方公共団体についての義務付けを、国の指針で書くことはちょっと厳しいと思いますので、その辺りは地方公共団体にこうしてもらうようなことを促すというようなことにならざるを得ないのかなと思います。

 また、地方公共団体の取組について言いますと、今後、基本計画等々を地方公共団体においても作っていただくというような大きな流れになっていますので、その流れの中で対応していきたいと思っております。

○斎藤会長 今井先生、そういうことでよろしいですか。

○今井委員 語尾に関しては了解しました。

○山口委員 幾つかコメントがあります。最初の1ページの所です。ぜん息に関して補足させていただくと、気道の炎症が主病態ですので、可逆性の気道の狭窄とか、気道過敏性亢進に加えて、「炎症」という言葉も是非入れていただきたいと思います。

 そして、私は皮膚は余り詳しくないのですが、加藤委員がおられないのでコメントしますが、アトピー性皮膚炎については皮膚バリア機能の低下やアレルギー炎症は結果ではなくて、原因でもあり結果でもあると理解しています。ですので、「結果としてバリア機能低下、アレルギー炎症を来たす」という文章も、実際の考え方と一致するようなものにしていただきたいと思います。

 あと、1ページから2ページにかけての印象ですが、アレルギー疾患に関して、一つ一つの疾患はこういう特徴を持っているというのは重要だと思うのですが、それらが一人の中で複数併存する、あるいは全身的な症状を来たすということが重要で、アレルギーを見ていく上で、特に内科、小児科においてそういう視点を絶対に失ってはいけない、残さないといけないと考えます。この点は是非入れていただきたいです。後ろの文章でも、全人的な診療、1つの臓器だけを見るのではないということを、入れていただけたらと思います。

 そして、全人的な診療で重要なのは、やはり予防だと思うのです。重症化の予防に焦点を当てた文章が多い印象を持ちましたが、発症予防というのは、現在、小児科の先生方を中心に動き出している、あるいは、既にかなり成果が上がっている部分だと思います。発症の予防というのは、アレルギーの診療をしていく上で、みんながとても重視しているポイントだとも思いますし、将来の重要な夢でもあります。そういうところは是非、もっと比率を増やしていただけたらと感じました。

○斎藤会長 ありがとうございます。成育のことも言っていただいたのですが、発症予防の研究で世界的な成果を上げているところではあるのですが、労働基準法ギリギリのところで研究をしている状況で、これ以上何をすればいいのかと、よく現場で言われてしまいます。すみません、余計なことを言いました。

○園部委員 すみません、今日はドクター中心にお話をしていただいて、なるべくマイクを取らないようにと思っていたのですが、ちょっと一言だけ。先ほど海老澤先生がお話してくださった8ページのカの所ですが、やはり、先ほど先生方がおっしゃってくださったように、指針に盛り込むときに、「一定以上の実績を有する」という、すごく具体性のない、やはり、どういう医療機関が中心拠点になっていくのだということが明確に、どういう機能を持っていてということをきちんと示していただかないと、指針としてふさわしくないのではないかと思います。

 それから、外食の人たちの表示促進に協力をするということが書いてありますが、今、一生懸命、消費者庁や農水省が頑張ってくださって啓発している中で、表示を頑張っている外食業者さんもおられますが、我流の考えで表示を、これで大丈夫ですという流れも、ものすごくあるのです。ですから、ここにはやはり、適切な教育や、適切な情報提供に協力するということでないと、何でもかんでも協力してもらえるのだというふうに、この指針を逆手に取って、変なアレルギービジネスに利用されては困るので、やはり文言一つ一つが非常に大事なのではないかと思っています。

○斎藤会長 坂元委員、お願いします。

○坂元委員 多分に文言の問題だと思います。例えば、2ページの上のほうで、医療機関へのタイミングを逃すというのが、「自分だけの判断で」と書いてあります。確か6ページにも「自分だけの判断で」と書いてあります。この表現は、医療にかかることそのものが自己判断に基づくのが医療の原則だと思っておりますが、ここは例えば「適切な知識を有していないために」とかにするべきかと思います。もともとここの普及啓蒙活動を推進するのが目的なのでこう書いてしまうと、誤解を受けるかなと思います。ですから、そこはもう少し書き方を「アレルギー疾患等の適切な知識」とかにしたほうがよいと思います。

8ページの「基本指針のたたき台」の2行目からの「社会的、経済的には大きな影響を及ぼす」というのも、「大きな」という表現を使うと、それなら経済支援をするのかということにもなるので、「少なからず、影響を及ぼす」というぐらいでよいのではと思います。

 先ほどいろいろな委員の先生から出ておりますが、やはり、アレルギー疾患の拠点というのは、現在、自治体が国と一緒に協力して進めているのは、がん診療連携拠点病院や認知症疾患医療センター、地域医療支援病院など、そういう地域拠点の医療機関があります。この整備は今の担当課だけで判断できないことかと思います。もちろん財政当局とか、もしかすると診療報酬が絡む問題であれば、その担当の局との協議が必要であるというこかと思います。この指針にいきなりそれを書き込むというのは、私も行政の人間として非常に難しいことはよく分かっております。そういう方向で地域に拠点を設けることが必要である、つまりそういう方向性が書かれればよいかなと思います。我々地方自治体としても、アレルギー疾患の治療をやるためには、どうしても拠点となる病院が地域にあれば有り難いと思います。国立相模原病院と成育医療センターがあるではないかということですが、あれはナショナルセンターなので、2次医療圏ぐらいに1つそういうものがあれば非常に有り難いということです。是非、ここは何らかの機会を設けて、ほかの局、課とも協議していただいて、検討していただければと思います。以上です。

○斎藤会長 先に武川さんにお願いします。

○武川委員 各先生方、また委員の方々の御提言というか、そういったものに私もそのまま賛成するわけです。まず、全体的な印象として、いわゆる現状の認識というか、実際に受けている診療というものに関して、まだまだ伝わっていないという気がしましたので、そこを中心にお話させていただきます。

 具体的に国立相模原病院がアレルギー準センターとして頑張っていただいているのですが、現在の状況においては、惨憺たるような状況だと私は理解しております。というのは、この文言では現状のままでいいみたいな形ですが、現状は専門医が減っている、相談体制も以前よりも低下しそうだという状況の様です。採算性中心で病院運営が行われる中で、アレルギー疾患対策基本法ができて、いよいよ実施される運びとなりましたのに、実態は前よりも悪化しています。これでは、新たにアレルギー疾患対策基本法ができたのに、我々はアレルギー疾患患者を守れるというか、良くなれるというイメージが出てこないのです。

 文言等をいろいろ入れていただいて、非常に私も有り難く思っておりますが、ただ、今一、突き進むというか、具体的に我々がどういう形で恩恵が受けられるのかというイメージが湧かないのです。

 例えば、最近の事例で申し上げますと、26歳の男性の患者さんで、ぜん息と、安倍総理と同じ潰瘍性大腸炎の2つを持っている方が先月の8月に相談に来たのです。このような患者の受皿はどういった所にあるのかというと、なかなか難しい問題があります。この患者を実際に受け入れて、指導できるというのは、私の思っているところでは、やはりトータル的に国立相模原病院しかないのではないかと思っております。

 もう1つは、前にも少しお話ししましたが、成人の食物アレルギーでの受け手、こういったものをどこで受け入れるのか。 食物経口負荷試験 を逐一、時間をかけて11つ確認しながらというのは、採算性重視では少し厳しいのではないかと思われるわけです。

 というのは、埼玉にある病院で、小児の食物アレルギーを受ける所で、電話を具体的にしたときに、私が代わりにしてあげたのですが、やはり、小児だけで成人は受けていただけないのです。他には、食物アレルギーをやっているけれども、それは皮膚科だと。しかし、そこは血液検査だけだと言われまして、成人の 食物経口負荷試験 をきちんとやれる所はうちではありませんと言われたのです。そうしますと、私どもはそうなったときには、少し遠いですが、国立相模原病院をセカンドオピニオンとしても使うべきだと思いますし、トータル的にも一遍相談して、自分自身が良くなるような方法を考えてみましょうということを言えるのが国立相模原病院なのです。それに付随して、そこに拠点病院が指定されていないと、じゃあ、どこへ行けばいいのだと。正にアレルギー難民を更に作ってしまうのです。具体性を持って明示していただかないと、あくまで指針であるからこそ、むしろ、その辺のところを踏み込んでいただかないといけないのではないかと強く思います。この辺がきちんとしてこないと、むしろ、疾患対策基本法そのものが何のためにできるのか、作るのか、一切理解できないというか、私には感じが伝わってこないのです。

○斎藤会長 どうもありがとうございました。その前に、本田委員がそろそろ退席しなくてはいけない時間ですが、何か御意見はありますか。スケジュールが後ろ倒しになってしまったものですから。

○本田委員 私もがん対策のときに、こういうことに少し関わらせていただいたので思うのですが、なかなか基本的な方針のところに、そう細かいことを書き込めないことは理解しているので、全体を網羅して書くことは、ある程度仕方ないのかとは思っております。

 ですから、今、具体的にどうするのか。例えば、協力を要請するような医療機関をどうするのかというのを、この後に議論する機会を検討していただけることが本当は安心材料につながるかと思います。その辺、今日すぐ答えがないのかもしれないので、検討をお願いしたいと私も少し感じていました。細々もそうかもしれませんが、象徴的なことはそれを少し感じました。

○斎藤会長 荒木田委員、お願いします。

○荒木田委員 まず、2ページに職域のことが入っていないと思ったのが1つです。例えば、2ページの上の四角の中段には、「休職等」とか「職場における適切な理解、支援が十分に得られなければならない」とは書いてあるのですが、しかし、その後以降、職域に関する文言はほとんど出てこないのです。職場においても、ラテックスアレルギーとかもありますが、いわゆるアレルギーを持つことで差別されたりということもありますし、もちろん生産性も落ちたりします。そういう職域での配慮、事業主、事業者の配慮は書かなくてもいいのかというのが私の疑問です。具体的に書き込むとしたら、3ページの(2)と思うのですが、国・地方公共団体、医療保健者、国民、医師、その他うんぬんとくるのですが、この枠には入ってこないような気がして、もし入れるとしたら、国民の責務かというようなこと。あるいはその下の医師その他の医療関係者の中での産業医の責務かとも思うのですが、本来は事業主などが配慮しなければいけない責務になるのではないかとは思います。その辺りのところが触れられていないのが、私の中にはとても違和感があります。

 もう1つ、具体的なところでは、看護師・保健師の協力が2つに分かれているところがあります。7ページの(2)の下の四角のイ、大学での教育におけるアレルギー分野の更なる充実ということで、ここでは「医師、薬剤師、看護師その他の医療従事者の育成」と書いてあります。10ページのウ、「国は保健師、助産師、管理栄養士、栄養士及び調理士等」と続いてきます。7ページは医療に関わる所で、10ページはQOLの向上に関わる所だと思うのです。しかし、保健師・助産師・管理栄養士等々も、やはり医療に深く関わっていて、これを分けるのはなかなか無理があるような気がします。10ページにあるものが、7ページに入り込んで統合されていくのが望ましいのではないかとは思います。

3つ目は同じく7ページの(2)のアです。とても良いことだなと思うのですが、「また、関係学会に対して、アレルギー疾患に携わる専門的な知識及び技能を有する医師を講習に派遣し」とあって、ここは「医師等」では駄目なのかなと思っております。なぜ「等」としていただくかというと、栄養の部分は栄養、保健指導の部分は保健師、あるいはもしかしたら患者様の声を届けるには患者団体がいいのかもしれません。そういったことを考えると、「医師等」としていただくのはどうかと思いました。

4つ目は、余りきれいに言えないのですが、具体的には10ページになると思います。10ページの第5(1)、「アレルギー疾患を有する者の生活の質の維持向上のための施策に関する事項」がアイウエオと来るのですが、基本指針だからこそというか、この視点に患者さんの目線が入っていないと言ったら変ですが、まず最初に、アレルギー疾患を有する方が差別を受けることなく、安定して医療を受けられるように、国、地方公共団体は努めなければならないというのか、何かそういうのが最初に来て、これらの具体的な展開があればいいのかという気がします。最初に、QOLのところだから、最初に患者さん目線の言葉が入ってもいいかという気がしました。以上です。

○斎藤会長 どうもありがとうございました。事務局からよろしいですか。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 荒木田先生、ありがとうございます。最初の職域の部分に関しては、頂いた御意見を基に、もう少し検討をさせていただきたいと思いますので、またそこは御相談させてください。

2つ目の看護師と保健師の場所が割れていると、大まかに言うとそういうお話かと思っております。ここは確かにそういう御意見をいろいろ頂いているのですが、基本法の作り方として、2つのアレルギー疾患の医療に関わる方々のカテゴリー分けがなされております。基本法の第16条で、正に、その他医療従事者の育成の項目になるのですが、そこで「医師、薬剤師、看護師その他の医療従事者」とまず記載されているということです。第16条は基本指針の第3の項目に入れております。「その他」の「保健師、助産師、管理栄養士、栄養士、調理士等々」というところは、第18条の、「アレルギー疾患を有する者の生活の質の維持向上」の第3節の第18条に基本法では記載があります。それでは、なぜ保健師と看護師、助産師が分かれているのかというところは、その方々が活躍される場として、医師、薬剤師、看護師等は直接医療に恐らく携われるということかと思っております。

 正に保健師、助産師、管理栄養士、調理士というところは、この基本法である、アレルギー疾患を有する方々の生活の質の維持向上に携わるということで、例えば、保健師の方は乳幼児検診等でも御活躍いただいております。そういう所でお母様等にアドバイスをされると。あとは調理士、栄養士というと、例えば学校の給食で患者さんをしっかりサポートしていくという前提で、基本法としては記載されております。そういう意味で少し分けさせていただいております。

 「医師」ではなく「医師等」と入れたほうがいいのではないかというのは、誠にそのとおりで、検討して入れさせていただこうと思いますので、ありがとうございます。患者さんの目線での記載ということは、正に第5の項目は患者さんの生活の質の維持向上ということですので、そこも是非検討させていただきたいと思います。ありがとうございます。

○岸平委員 事前に入れていただけないかということで、送らせていただていたと思います。10ページのたたき台のエのところで、「国はアナフィラキシーショックへの緊急対応等アレルギー疾患を有する者に対し適切な医療を提供できるよう、家庭、学校と医療機関等と連携体制の確保を推進する」というところで、ここに消防機関を入れていただけないかとお送りしていたと思います。一部の地域では、消防機関と連携は進んでいますが、まだなかなか全国的には進んでいない所もあると聞いておりますので、こちらは明記していただけると有り難いです。文部科学省からも通知は来ておりますので、それを受けて進んでいる地域と、なかなか進まない地域があるのが現実だと思いますので、是非、お願いしたいと思います。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 御要望を頂いておりまして、今、この文章の中では「医療機関等」の「等」に含めているのですが、少しそこは検討させてください。

○海老澤委員 しつこいと言われてしまうかもしれませんが、参考資料として付いている基本法の第17条に「医療機関の整備等」という項目があります。ここに「整備」という言葉が入っております。今回、作っていただいた指針と記述を比較してみると、対策基本法のほうが逆に具体的に整備という言葉が入っているのです。ですから、先ほどの所に、もう少し具体的な言葉を入れられないかとどうしても考えてしまうのです。指針のほうが逆に法律よりも後退していると、どうしてもこれを読むとそのように感じるのはきっと私だけではないと思います。多分、ここにおられる方全員、この文章を見たらそういうふうに思うのではないですか。

 予算が限られているから重点項目をきちんとこれから更に検討していくのだということを、この指針の中で書いていただいていますが、それを例えば最後の第5、「その他のアレルギー疾患対策の推進に関する重要事項」に1つ項目を設けられるのかどうか分かりませんが、例えば、指針の具体化、推進に関する項というものを作っていただいて、例えば医療機関の整備を図るために必要な施策は今後検討するということを、しっかりとそこに盛り込んでいただく。そういうことをしていただければ、我々としても、岡本先生とかほとんど全員の医師が思っていることがちゃんと担保できるのではないかと思うのですが。

 先ほどの医療機関の8ページ、「構築を図る」という言葉よりも、もう一歩、その前の「拠点となる医療機関を整備し」ということまできちんと書けないのか、というのがまず1点です。

 それと、指針を推進していくための具体的な進め方を第5の「その他」のところで設けて書けないのかと。この2点はどうでしょうか。

○斎藤会長 少し時間が必要ですか。よろしいですか。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 検討させていただきます。今、基本法のほうからレベルを落としているように見えるというお話は全く意図していなかったところでしたので、御意見としてまずは頂いて、もう少しそこは検討させていただきたいと思います。

 指針の推進の仕方という項を設けるということですが、施策的にかなり広く多岐にわたっているところもあるので、今、具体的にこれだけを抜き出して、そこに書くというアイデアが、私自身は今、明確にないものですから、検討をさせていただきたいというところです。

○斎藤会長 それでは、局長お願いします。

○福島健康局長 今、御指摘のように、第17条の書きぶり第1項、第2項の書きぶりは「必要な施策を講ずる」。第2項も「必要な施策を講ずる」と書いてあるわけです。それは法律に書いてあるわけですから、私どもはそれを進めると。今の指針のたたき台の書きぶりでは、確かに御指摘のとおりだと思います。この所を例えば「専門的なアレルギー疾患疾患医療を提供する医療機関の整備の在り方等」。これは医療機関をどう整備するか。多分、医療提供者をどうするか。そのファンクションをどういうふうに規定するかということによって、その整備をどういうファンクションを持たせるから、どれくらいのものを整備していくかということは裏腹だと思いますので、そういう趣旨で、この表現ぶりをそういうことが分かるように、まず、それは次回までに整理をしておきたいと思います。ただ、現実にそれをやっていくためには、具体的な中身について検討する必要がありますので、それについては、この会でずっとこれらの中身まで議論した上でなければ、指針は出せないということになると、それ以外の施策についても進めることができないので、取りあえず、これは指針としてはこういう形で一応まとめさせていただくと同時に、引き続き、これについて私どもは検討することはお約束したいと思います。

○斎藤会長 局長から、引き続き検討すると。

○海老澤委員 そういう方向できちんとその言葉を変えていただいて、あと具体的にここでやり続けるというのではなくて、違う所でしっかりやっていくことが確約していただけるのであれば、我々としては非常に心強いと思うところです。

○斎藤会長 少なくとも、「協力を要請する」という文言がどうも余りふさわしくなかったような気もします。私たちに協力を要請すると言っても、ぎりぎりのところでやっている現場としてはなかなか受け入れ難いところがあったということではないかと思います。よろしくお願いします。

○山口委員 お話を蒸し返して恐縮ですが、海老澤委員の御意見に賛成です。例えば、ぜん息に関して、あるいは内科のアレルギー疾患診療に関しての拠点を担う場合には、ぜん息の発作が夜間いつ来ても、必ず最後の砦としてきちんと診ないといけないと考えます。ですから、内科側がしっかり診療しましょうというだけではなくて、病院の中で救急体制、あるいは検査体制などとも完璧な連携を構築して、365日維持しなければいけませんので、非常に意味が大きいと思います。

 拠点病院がきちんとした文言で指定されたら、もちろんお金も付いてきてほしいのですが、当然、相応の責任が生じます。国からそれだけ重要なことを託されているということが病院に伝わります。それが分かる文章になってほしいと感じました。

○斎藤会長 ありがとうございました。

○園部委員 2ページの真ん中の所で、先ほど坂元先生も、「自分だけの判断で医療機関を受診しなかったり」と書いてあったのですが、その後の文章は、「医療機関を受診したとしても、必ずしも必要な治療管理が継続されなかったり」という言葉、この上と下の文章は、意図しているところは同じことだと思います。むしろ、患者側から是非表示していただきたいのは、受診したとしても、必ずしも適切な治療が受けられないというのが、非常に大きな問題ですので、その表現を変えていただく必要があるかと思います。

4ページのオの4行目、「アレルギー疾患を有する者の置かれている状況を深く認識し」。これは何を言っているのか、これを読んだ方には意図が通用しません。基本法にある趣旨をきちんと受け止めて、明確にここは必ずしも適切な医療、生活の質の維持のための対応を受けていないということを、やはり明確にここには書く必要があるのではないかと思います。

 このページの下の5行目に「原因の特定は困難なことが多い」と書いてありますが、原因追求ばかりやっていて、適切な医療をきちんと継続していくことを忘れてしまう、本末転倒してしまう患者さんは結構多いのです。ですから、この前に生活環境のいろいろな要因が関わっているというところで、この文章は切ってよくて、「原因の特定」は削っていただいていいのではないかと思います。

5ページ、「学校教育、社会教育」のところですが、「必要に応じて関わり合う児童生徒に対して適切な教育を行うよう、教育委員会が」ということになっております。アレルギーのある子供に対して、周りが配慮してあげましょうねという教育だけが大事なのではなく、慢性疾患ですので、いつ誰がアレルギーを発症してもおかしくない時代、適切な医療を知って、それに対策していかれるようにということも、国民の責務に明記されておりますので、ここは学校教育として、健康教育でも、アレルギーは国民の2人に1人と言われる時代ですので、きちんと教えていく、教育をしていく中で、やはりアレルギーを持っている子に思いやりを持ってみたり、またはアレルギーの子供が自分の病気を知って、きちんと対策していくようになれば、不定期受診も減りますし、医療費も減っていくので、国の方針に沿っていくようになるのではないかと思います。

 ウのところで「受診勧奨」となっておりますが、「地域の実情に応じた受診勧奨」ではうまくいっていないから、皆さんはとても悩んでいるのです。医療不信の根源になっているのです。地域の実情の中で受診しているだけでは問題解決していないので、やはり、「地域の実情」という文字を削って、「適切な医療への受診勧奨」と変えていただく必要があるのかと思います。

6ページ、「今後の取組の方針について」、「医療機関を受診したとしても、必ずしも必要な治療管理が継続されていない」。先ほど申し上げた「一部で科学的根拠に基づかない不適切な治療が行われている」ときちんと書いていただく必要があると思います。

7ページ、「大学教育の中にアレルギーに対する教育の充実」と書いてありますが、アレルギー教育をやっている所はなかなかないですので、例えば、国立大学に臨床アレルギー講座を設置するという、具体的なことをきちんと書いていただくことが大事です。横断的なトータルアラジスト、育成を手掛けていただきたい願いを持っております。

 その前の「今後の取組が必要な施策」の一番上に書いてある「専門的知識、技能を有する医師を育成する」ということを、ここに書いてあることを読むと、先ほど先生方がおっしゃったように、現状がどう変わっていくのか。ビジョンが見えない。現状をただそのまま明記してあるようにしか見えないのが少し残念です。

 疫学研究については「大規模」とか「長期的に」ということを明記していただく必要があるのではないかと思います。患者なのでよく分からないのですが、先ほど先生方のお話に尽きているのかと思いますが、一番下のウのところで、臨床力のない医療機関が研究をやってくださっても困るので、やはり、アレルギー学会の先生方でルールを決めて、医療機関を決めていただきたいと願っております。

10ページです。先ほど養護教員の先生も触れてくださったエのところです。学校や児童を預かる施設での対応というのは、アナフィラキシーショックへの対応だけではありません。そして、教職員の方々は、ここに「適切な医療を提供できるよう」と文言が書いてありますが、教員や職員に、医療関係者でない方に医療の提供を求めるというのは非常にいい言葉ではないと思いますので、ここは学校にはガイドラインがあり、保育所にもガイドラインがありますので、「ガイドラインに基づいた対応」と変えていただく必要があると思います。

 「学校のことは、助言、指導を行う」で一度丸を付けて、学校が扱う所と、保育所を学童を扱う所は違いますので、別の文章としていただいて、「保育所や放課後児童クラブ等」ということになりますが、保育所にはガイドラインがありますが、放課後児童クラブ、今、何らかのルールを作り始めていると伺っておりますが「等」も入るのでしょうか。児童養護施設とか、乳児院とか、児童相談所とか、ほかにも子供の居場所があって、ルールがないといざのときに対応に非常に困ると思いますので、そこも含めたことを考えていただきたいと思います。長くなってすみません。

○斎藤会長 具体的に御指摘いただきましてありがとうございます。この件に関しては、事務局いかがですか。しばらく相談してからお答えになりますか。

 松本先生、すみません、意見が続出しておりまして、御紹介する暇がなかったのですが。資料1のたたき台の右側の基本指針を修正すべき文言について御指摘を頂いているところです。

○松本委員 いいえ、大丈夫です。遅くなりまして申し訳ありません。

○斎藤会長 では、しばらく事務局のほうで相談して。

○渡辺がん・疾病対策課長 取りあえず、お話いただいたことは検討させていただきたいと思います。

○斎藤会長 では坂元委員お願いします。

○坂元委員 3ページの「生活の質の維持向上」についてです。恐らくアレルギー疾患の方や御家族の生活の質の向上の支援に関しては、自治体もかなり大きな役割を果たしていくと思うのですが、ただ「生活の質の向上」と言われると、何をするのかというところがあります。この前に3ページのほぼ真ん中の「適切な情報入手ができる体制及び生活の質の向上」の所です。

 この中でもいろいろな委員から繰り返し出たのが、やはり正しい知識の獲得かと思います。例えばぜん息でない人やアレルギーでない人が、そういう病気に偏見を持たないということも含めて、正しい知識に基づいた生活の質の維持向上ということを入れていただくと、自治体が何をしていくのかが明確になり、市民にアレルギー疾患に対して正しい知識を持っていくようないろいろな形での支援などが可能になると思います。もちろん、その中には医療機関へのいろいろなアクセスの仕方、こういう医療機関に行ったらどうですかとの相談、またいろいろな悩みの相談支援体制も含めて、正しい知識に基づいた生活の質の維持向上というか、正しい知識に基づいたということを入れていただけると、我々自治体としてもより対策にフォーカスが絞れるのではないかと思います。是非入れていただくよう、御検討をお願いいたします。

○斎藤会長 分かりました。

○武川委員 まず4ページかどうかは分からないのですが、先ほどの荒木田委員からのお話にありましたように、いわゆる企業及び事業主と産業医との関係を一文入れていただかないと、就労者がアレルギー疾患から、なかなか守られないのではないでしょうか。せっかくこういった基本法ができましたので、その辺を御考慮いただけると助かります。

 それと、5ページの下から3行目で「森林の適正な整備」となっているのですけれども、「森林の適正な整備」だけだと、なかなか分かりにくいというか、実感が湧かないので、もしよろしければ「森林及び街路樹の適正な整備」というのは入らないものでしょうか。

 もう1つは「大気汚染の防止等その他の生活環境の改善」についてです。最近の研究によりますと、国としても厚労省としても、喫煙そのものがCOPDだけでなく、ぜん息発症をするのだと。私もたばこによってぜん息が発症したということが、今になって分かりました。そういった意味でもたばこをできるだけ吸わないようにすることが、自分そのもの又は子供や孫にまで影響するのだろうと思います。また、先ほど山口委員からもお話がありましたように、今回の予防は重症化の予防ではなくて疾患予防という観点だというのが、この指針には少し抜けているような感じがいたします。その点からもたばこの扱いというのは、ちょっと不十分ではなかろうかと。

 また、受動喫煙と副流煙という言葉の関係もあります。受動喫煙のほうが適切か否かよく分かりませんけれども、そういったことが気になっております。ですから、ここに置いてもう一遍読ませていただきますと、「国は受動喫煙の防止などを更に推進することを通じ、ぜん息などの重症化予防を図る」ということで、喫煙を防止することによって、ぜん息等の疾患を予防するということが全然出てこないですね。これは今の時代として、アレルギー疾患の中では不十分ではないだろうかと思うわけです。その辺の御検討をお願いしたいということです。

67ページ辺りは情報のネットワークを指しているのだろうと思うのですが、情報のネットワークといわゆる拠点病院、すなわちセンター機能ですね。具体的にセンターとして拠点病院の中心部分があり、情報のネットワークの中心部分があり、そこで初めて患者や一般市民は到達できる、相談ができる、病院にかかれるというイメージが湧いてくると思うのです。しかし、このままですと情報のネットワークが確立されているのか具体性に欠けるのと、どういう形になるのかがイメージされないのです。

 ですから従来から今まで話があったように、情報のネットワークと拠点病院との在り方というか、一本化を具体的にどこでやるのか、センター機能として、拠点病院として全国的に何か所やるのかという明示をしていただかないと、私どもがアレルギー疾患の相談者に対して一緒になって、どこへ相談したほうがいい、どこで情報をもらったほうがいい、どこの病院にかかったらいいということが言いにくい状況だと思います。

 もう1点は、全体の中でこの指針に関係があるのかないのか分かりませんけれども、低所得者対策です。アトピー性皮膚炎にしても非ステロイド外用薬とか、ぜん息でいくと吸入ステロイド薬など、いずれも基本的な標準治療薬でも結構高いものがあります。若い方々がそういった疾患をきちんと治療できない原因の1つは、やはり経済的な問題というものが隠されているという中で、助けになるようなものを何か1つ作っていただければと考えております。

○今井委員 細かいことからです。園部委員もおっしゃっていたように、児童養護施設が学校等に入るとしても、特に対応が抜け落ちている所は、是非抜き出してお示ししていただければと思います。7ページの大学等の教育に関しても、医師、薬剤師、看護師、その他の中に栄養士も入っているとは思いますけれども、ここも対応が非常に遅れている所ですので、是非栄養士も抜き出して併記していただければと思います。

 あと、もう一度議論の蒸し返しになるのですけれども、表示の所です。現在行われていることを書いてあるだけでは、問題点の解決にはつながらないと思います。問題点に関しては、できればある程度詳細に書いていただければと思います。本田委員もおっしゃっていましたが、私も法律のことは詳しく分かりませんので、細かくは書き込めないかもしれませんが、何が細かくて何が細かくないのかが分からない中では、できる限り詳細な記述というのをお願いしたいと思います。例えば、災害の所では情報の発信や緊急の災害食の配布などを細かく書いているわけです。表示もしかり、学校対応もそうですけれども、どこまでが皆さんのおっしゃる細かいところで、細かくないところなのかが私には分からないので、できる限り細かく書いていただきたいのです。

 これも繰り返しになりますが、学校において書かれていることは、もう現状行われていることであって、文部科学省も厚生労働省も十分とは言えないかもしれないけれども、一定の方針は既に出しているわけです。それに対して地方自治体とか教育委員会とか現場が、なかなか実践できていない状況があるわけです。冒頭に、もちろん書いていただく必要はあると思いますけれども、冒頭にそれぞれの設置者の責務といった形で、主語として実行しなければいけない主体者が書いてあるのであれば、是非それは国や現状で抜けている地方公共団体、教育委員会、学校設置者などに対しても、しっかりとメッセージを送っていくことが必要かと思います。それが細かいと言われてしまうのかもしれませんけれども。

○倉本委員 89ページにわたる第4項の調査研究事項についてです。私も調査研究関係の職に就いていますが、基本的に医学の分野外なので、勉強させていただくばかりです。これを見ますと、一連の議論で予防を含めた部分が非常に大事であるということで、それで調査研究を進め、その知見を人材育成と専門家と行政に流すという流れが非常に重要だとうたっております。

 そう考えたときに私から1つコメントしたいのは、予防が重要という文言があって、最後の所に治療あるいは医学系の知見だけではなくてアレルゲンも。特に大きいのは花粉だと思いますが、例えば花粉の場合は野外での生産、都市への飛散、居住空間での移動という挙動に関する研究分野の知見の更新・充実というのも文言として、更にそれを普及啓発するということも盛り込んでいただけるといいのではないかと思いました。これは医療だけではなく、そういった部分も含めてやっていくことで、QOLを上げていくことにもつながると思いますので、御検討いただけたらと思います。

○岡本委員 少し関係していると思いますが、5ページのアレルギー疾患に関する知識の普及や予防に関して、今後取組が必要な施策の所です。森林の適正な整備については、左の項目は良いと思うのですけれども、右のオでは「花粉症の患者の質の向上に資するため、森林を適正に整備する」というように具体的なことがぼやけているのです。「花粉飛散の減少を目指した有効な取り組みを検討し進める」というように具体的な記載が良いと思います。

 それと関連して、6ページの「最新の情報に基づいた正しい知見や情報の提供」についてです。花粉飛散は患者に重要な情報として欧米でも公的に、きちんと情報の提供をしているということを考えると、「精度が高い有効な花粉飛散情報の提供」という言葉が、ここに入るべきだと思いますし、現状を見ると、いろいろな機関が花粉飛散の数、あるいは飛散予報を出しています。ただし、それが数として発表されてしまうと、検証されてなくてもあたかも本当のように、数字が一人歩きしているところは否めません。是非、精度が高く患者のための情報提供の検討を進めていくことが必要だと思います。

 もう1点が9ページの今後の研究の所です。研究についても疫学調査とか、いろいろ書いてありますが、できればロードマップを示して、研究についても是非、今後の5か年あるいは10か年の具体的なある程度の道筋を記載していただくことが望ましいのではないかと思います。

○海老澤委員 この指針を見ると、省庁間の連携の記載が具体的に書かれている所は、多分最後の所ぐらいではないか、12ページぐらいの所にしか書かれていないのではないかと、自分は感じています。個々のいろいろな問題点に関しては、それぞれの所で書いていただいています。しかし具体的な例を挙げると、学校でのアレルギー対策と保育園あるいは学童でのアレルギー対策というのは、今は全く別々で、片や文部科学省で行われ、片や厚生労働省の保育課で行われ、結局は保育課でもアナフィラキシー対策のものを作っていこうというような動きが、また別に起きてしまうのです。実際には文部科学省のウェブサイトをきちんと周知したり、こういうものができたから、保育園関係者もきちんと見てくださいという情報を出すだけのことすら、今は全くできていないわけです。ですから文部科学省と厚生労働省の保育課が連携して、きちんとできる枠組みを作っておくべきと思います。

 もう1つ具体的に、縦割行政の弊害として、消費者庁で管理しているアレルギー物質を含む食品表示を管轄する部署は、厚生労働省の食品安全部のほうから行ったわけですよね。しかし、表示を取り締まる管轄は保健所であり、その管轄はまだ厚生労働省なのです。自分としてはそこの連携などもうまくいってないし、患者たちがある加工食品を取って「アレルギー反応が起きた」と言ったときに、具体的にどういうアプローチをしたらいいか、行政サイドから実際に患者には提案できていないのです。患者たちは食べたものをそのまま捨ててしまったりして、私たちは「それを保健所に持って行って、きちんと測ってもらいなさい」と診療のときに言っているのですが、そういうことすら知らないという状況があります。食品表示の加工品についてはそうですけれども、さらに中食や外食に関して言えば、今度は農林水産省が関係してきます。

 そういう学校や保育園のアレルギー対策の1つの問題点とか、アレルギーの表示の問題に関して、今2つの具体例を挙げましたけれども、行政をきちんと束ねていくものとして、具体的にアレルギー法案のほうに戻ってください。第12条に「関係行政機関への要請」という項目があります。それについてこの指針内での取上げ方や書きぶりが、ちょっと不足しているのではないかと自分としては思いました。

 要は問題点をきちんと把握して、どういうところに縦割行政の問題が発生してくるのかを、きちんと捉えていきつつ、関係省庁間の定期的な協議を進めていくとか、ある所でやったものがほかの所で無駄にならないように、うまく活用されていくと。総合ウェブサイトのようなものがきちんと出来てくれば、ある程度解決できる問題かもしれませんけれども、医療機関の整備に加え、そういった省庁間での連携もアレルギー対策として大変重要な点ではないかと。今回の基本方案ができた大きな目的の1つはそこではないかと思うので、そこについても検討していただけたらと思います。

○渡辺がん・疾病対策課長 大きな方向性のところで、2点ほどお答えさせていただきます。ウェブサイトを作ってやっていくということになっていますので、他省庁間のここの省庁のウェブサイトに飛んだりということは、しっかりやっていくという考え方でいっていますので、今の先生の御懸念も踏まえ、引き続き御意見を頂ければ、この中で対応していけるのではないかと思います。

 協議会を継続してやっていくわけですので、協議会を1つやっていくことにおいては、今日も後ろに来ていただいている関係省庁の方々と、御相談しながらやっていっていることです。協議会の第2回、これから指針の話合いが終わった後でもやっていくことがあるので、引き続き関係省庁とも相談しながらやっていくというスタンスです。法律に書かれた趣旨等々についても十分に踏まえながらやっていくので、取りあえずコメントさせていただければと思います。

○海老澤委員 この指針の中で、その辺をもう少し具体的に書いていただくことは可能でしょうか。

○渡辺がん・疾病対策課長 今すぐどうこうとは言いづらい部分もありますけれども、省庁の連絡協議会みたいなものを持ってやっていくかについても、検討させていただければと思います。

○坂元委員 先ほど武川委員から、医療費の問題が出たと思うのです。自治体にはいろいろな病気の患者から、医療費助成をお願いしたいという要望等が寄せられることがあります。恐らくそのために難病という指定を行って、ある一定の重い疾患に対してはそれなりの補助をするという形を進めたのだと思います。そういう意味で当指針の中に医療費の問題というのは、私はそぐわないと思います。それは今後の難病などの大きなくくりの中で考えていかないといけない問題かと思います。なぜアレルギー疾患だけ医療費を出すのかというように、やはり疾患間の不公平が出てくると思います。あるものに対して出して、あるものに対して出さないという新たな問題が起こってしまうのです。アレルギーの患者の立場から見ると、やはり費用負担が大きい場合があるので、補助してほしいという気持ちはよく分かるのですが、他の疾患も同じだとおもいます。その辺はこの指針の中ではなく、別の場での議論が必要ではないかと私は考えております。

○園部委員 5ページですが、今回、患者に情報提供をしていくということで、厚労省では総合ウェブサイトに非常に力を入れてくださって、大変有り難いことです。しかしウェブサイトを見るのが苦手な年配の方の立場とか、逆にホームページなどを見られない人、パソコンのない厳しい貧困家庭の方々のことを考えると、ホームページだけでなく、啓発機会の少ない、専門医の少ない偏在している地域などに、今まで厚労省が交代交代でいろいろな地域に出向いて、市民啓発の講演会をやってくださっていた時期もあったので、そういうことも。又は、専門医のいない地域に医師を派遣して、その自治体の啓発対策を考えていくことも必要ではないかと思います。

 また、前回までの会議の中ではそれなりの啓発の資料とか、冊子類を作っていくというお話が出ていたかと思うのですが、今回の資料の中から冊子・資料については、一切消えてしまっているのです。その辺は作らないということになってしまったのかを確認しておきたいと思います。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 そういう意味で、文書が変換になっているという理解はありません。いろいろお話させていただいていますように、今出ている既存の資料の有効活用もそうですし、我々としてもあらゆる場面で使えるような資料や冊子というのは、やはり作るべきだというのは変わっておりません。

○園部委員 冊子も検討に入るのですか。入らないのですか。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 修正検討します。

○園部委員 今回いただいた資料を見ていると、前回までにお話が出ていたことで大事だと思っていたことが、幾つか出てないと思う部分があったので、次回は是非、前回までの資料と新しく書いてくださった資料を対照して見られるような、そんな資料にしていただけると有り難いと思います。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 前回の資料というのが、正に記載すべき事柄をまとめて記載していたものだと思うのです。それを今回、左の枠のほうに入れているという理解だったのです。

○園部委員 ないものが結構あります。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 そうですか。すみません。そこは分かりました。了解です。

○斎藤会長 前回資料はこのバインダーの中に。

○渡辺がん・疾病対策課長 お手元の資料として、722日の第6回のものが出ていますので、その資料を御確認いただいてこの辺りのことというのをお示しいただければ、こちらでもイメージしやすいという気がします。

○園部委員 分かりました。持ち帰れるというか、時間のあるときにしっかり中身を見られる時間を頂けたらと思います。

○斎藤会長 個別に連絡を取っていただくことになりますが、それでよろしいですか。

○渡辺がん・疾病対策課長 この場に722日の資料がありますので、例えば1項目でも2項目でもどの辺りが抜けてしまっているというのを、ザッとでもお示しいただけますとできるのです。具体的にどこですか。

○園部委員 終了時間が近いので、終わったらお伝えしたいと思います。

○渡辺がん・疾病対策課長 あと、園部委員が言われた1点目についてです。今日の資料の5ページの「今後取組が必要な施策」のイですが、「国は地域の事情等に応じた社会教育の場を活用したアレルギー疾患に関する啓発について、地方公共団体に協力を求める」というのがあります。ここでウェブサイトによらない、各地域での公民館などでの講座も想定しています。ただ、これは国が主体ではないので、何とも言えないのですけれども、そういうことでアレルギーに関する情報の普及啓発等々をやっていくというのも、イメージして書いているところですので申し添えます。

○武川委員 先ほど坂元委員からお話があった点について、一言だけ申し添えたいと思います。難病うんぬんというお話がありましたけれども、ぜん息患者なりアレルギー疾患で悩んでいる患者は、難病指定になるほどの患者数には該当しないのではないかと思います。そういった意味で悩める患者というのは、就労者における患者、市民における患者、後期高齢者になる手前の患者が、治療費に非常に難渋しているという問題があるわけです。そういったところを何とか御検討いただくような場をここでお話しないと、やはりニッチになってしまうのではないかということで、お話させていただきました。

○福島健康局長 今の点で医療費の問題ですけれども、坂元委員からのお話にもあったように、そもそも医療における低所得者対策をどう考えるかということ全般に関わる話で、医療保険制度の在り方、あるいは低所得者対策全般の在り方の中で議論すべきものだと思います。確かに難病や一部の疾患について、医療費のいろいろな助成制度はありますけれども、それは極めて例外的に、過去の歴史的な制度も含めて作ってきているものです。ですから基本的になぜその疾患だけなのかという議論、例えばがんでも、なぜ我々は医療費を助成しないのかという議論と同じことになるわけです。

 もちろん低所得者対策ということで、お困りの方がいらっしゃることについては十分に分かるわけですけれども、それをアレルギーに関してのみ行うとか、そういう議論をするというのは、やはりこの場では適当ではないと考えております。そういう御要請があること、御要望があることは十分認識を持ちますが、指針の中にそれを書き込むということは難しかろうと考えているところです。

○園部委員 最後に1点だけお願いになります。10ページの3つ目のマル、保健師や栄養士たちの研鑽の所です。「関係学会等が有する医療従事者等向けの認定制度の取得を通じた自己研鑽を促す」ということですが、この「等」という所で1つ知っておいていただきたいのは、基本法ができると決まったときから、今はアレルギー学会や国の資格以外に、民間の一般財団法人などで不適切な民間資格を付与する団体が、たくさん増えているのです。ですから、ここら辺の書きぶりもそういう不適切なものが入り込んでこないように、利用されてしまわないように気を付けて表現していただけたらということをお願いします。

○松本委員 海老澤先生がおっしゃったとおり、第17条はきちんと踏まえてしっかり対応していくべきだと思いました。中でも施設は、あくまでも適切な治療が行われるようにということで、前向きの議論として進められているのが基本だと思いますので、その点を踏まえて、少し文章等を考えていかれたらいいのではないかと思いました。

○斎藤会長 最後に西間先生、一言お願いします。

○西間参考人 今日の議論で大きいのは、やはり中核病院・拠点病院をいかに構築していくか、前から言われている情報・相談センターをどういうように併設していくか、医療の均てん化をどう図っていくか、というところだと思うのです。ようやく厚労省からこの指針のたたき台が出ましたので、日本アレルギー学会のほうでも法律の対策室を作って指針を作っており今、バージョン10までいきましたから、次回ぐらいはそれを委員の皆様方にお示しして、比較対照しながら完成度を高めるということを、そろそろしてもいいのではないかと思ったのです。ただ、これは日本アレルギー学会の理事会を通さないといけませんから、2週間ぐらいは掛かりますけれども、是非そういう形ですると、指針の姿が非常にはっきりと分かるのではないでしょうか。これは協議会長と厚労省とで相談をしていただいて、公開してもいい時期ではないかと思いますので、検討してください。それが一番大きな感触です。

○斎藤会長 アレルギー学会の案ですね。

○西間参考人 全13ページありますので。

○斎藤会長 では、また後ほど協議させていただければと思います。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 指針の取りまとめのスケジュールのお話は、少しさせていただいておりましたけれども、指針の告示は年内に行いたいと思っております。これは平成29年度の概算要求を通すという意味もありますし、基本法が昨年12月に施行されてから1年たち、それ以上はさすがに延ばせないというところもあり、そういうように定めさせていただいております。そういう中で12月の告示を考えると、10月には指針を取りまとめて進めないといけません。御相談だとは思いますが、今、西間先生から御提案を頂いております。次回、平場で企画をして議論をしてということになると、スケジュール的にかなり厳しいのではないかと思っております。ただ、そこは御相談させていただきたいと思っております。

○斎藤会長 では、後ほど御相談申し上げます。先ほど事務局からも申し上げましたが、基本的な指針案については、次回の協議会で取りまとめを行う予定です。本日、皆様からかなりの御意見が出たわけですが、事務局にて集約・整理して、基本的な指針案への反映をお願いいたします。

 本日予定していた議事は全て終了いたしました。ほかに全体を通して何かありますか。よろしいでしょうか。ほかになければ本日の協議会を終了したいと思います。次回の協議会は10月を予定しております。日時・場所等については、事務局より連絡いただきます。本日はお忙しい中、本会に参集いただきましてどうもありがとうございました。


(了)

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