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2016年4月12日 第14回雇用仲介事業等の在り方に関する検討会 議事録

職業安定局派遣・有期労働対策部需給調整事業課

○日時

平成28年4月12日(火)13:00〜15:00


○場所

東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎第5号館
共用第8会議室(19階)


○出席者

委員

阿部座長、安藤委員、大久保委員、竹内(奥野)委員、松浦委員、水島委員、水町委員

事務局

坂口派遣・有期労働対策部長、松本需給調整事業課長、戸ヶ崎主任指導官、
手倉森派遣・請負労働企画官、上村需給調整事業課長補佐、中野需給調整事業課長補佐

○議題

(1)個別の論点について検討

○議事

○阿部座長 第 14 回雇用仲介事業等の在り方に関する検討会を開催いたします。前回、前々回と関係団体からヒアリングを行いました。本日は個別の論点について議論させていただきます。資料の確認を事務局よりお願いいたします。

○手倉森企画官 資料の確認に先立ち、事務局に異動がありましたので御紹介いたします。課長補佐の上村です。同じく課長補佐の中野です。

○上村補佐 改めまして、課長補佐の上村です。よろしくお願いいたします。お手元の配布資料について確認をお願いいたします。上から議事次第、座席表に続いて、資料 1 「職業紹介事業について」を配布しております。資料に不備等がありましたら、事務局までお申し付けください。

○阿部座長 議事に入ります。本日の議事の進め方ですが、配布資料に沿って、各論点ごとに、まずは事務局から資料を御説明いただき、その後に議論の時間を取ることといたします。まず、 1 つ目の論点について事務局から説明をお願いいたします。

○上村課長補佐 資料 1 をお開きください。資料 1 には大きく 5 点の論点を掲載しております。その 1 つ目について、資料の 2 ページから御説明いたします。「職業紹介責任者の選任」についてです。

 冒頭の四角囲いの所は、第 11 回の検討会資料における記載です。その下ですが、検討項目として大きく 3 つ記載しております。一番上の「職責」の項目についてです。現行制度において、現行の職責として次に掲げる事項の統括管理を行うとして、 4 つ記載しております。 1 、求人者又は求職者から申出を受けた苦情の処理に関すること。 2 、求人者の情報及び求職者の個人情報の管理に関すること。 3 、求人及び求職の申込みの受理、求人者及び求職者に対する助言及び指導その他有料の職業紹介事業の業務の運営及び改善に関すること。 4 、職業安定機関との連絡調整に関することです。

 その上で、一番右の検討の方向性として、次のように記載しております。職業紹介に係る業務に従事する全ての従業員が知るべき労働関係法令等があることから、職業紹介責任者の職責として次のようなものを加えてはどうかということで、他の従業員に対する労働関係法令等の周知ということを記載しております。

 続いて、検討項目の 2 点目の「要件」の項目についてです。こちらも現行制度について、現行の要件として 3 つ並べております。 1 、欠格事由に該当しないこと。 2 、職業紹介責任者講習会を受講していること。 3 3 年以上の職業経験を有することです。

 今、申し上げた職業紹介責任者講習内容について、下に記載しております。民営職業紹介事業制度の概要 / 職業安定法及び関係法令 / 民営職業紹介事業の運営状況及び職業紹介責任者の職務遂行上の問題点 / 具体的な事業運営 / 個人情報保護の取扱いに係る職業安定法の遵守と公正な採用選考の推進ということになっております。こちらの詳細については、 4 ページに付けていますので、御参照ください。

 この要件の検討項目について、検討の方向性として、 2 ページの一番右側ですが、職業紹介責任者講習会の内容を更に充実させる必要はあるかということを記載しております。

 最後の 3 つ目の「配置の必要性」についてです。現行制度の所に現行の配置基準を記載しております。大きく 2 点あり、 1 、事業所ごとに専属の責任者を選任する。 2 、事業所において職業紹介に係る業務に従事する者の数に合わせて、記載のような人数を配置するということになっております。

 右側に検討の方向性を 2 点書いております。現行の配置基準を維持することとしてはどうか。その上で職業紹介責任者が携わる場合については、事業所外での業務実施を可能とすることとしてはどうかと記載しております。 1 つ目の論点について、事務局からの説明は以上です。

○阿部座長 この論点に関する御意見等がございましたら、御発言いただきたいと思います。いかがでしょうか。

○竹内委員 この論点に関して、 2 点質問をさせていただければと思います。また、恐縮なのですが、この論点についての時間に要望を 1 つ申し上げさせていただきます。

3 回ほど前の検討会で座長から、「各論点の検討も重要だが、総論についても 1 度検討すべきではないか」という話がありました。そういう意味では、今は各論点の検討をやるということで議題になっているので、今日はこれで全く構いませんが、総論について検討する機会を取るように御検討いただきたいと思います。

 当該の各論点についての質問ないし意見を述べます。 1 つ目は、「配置の必要性」の所に関して、検討の方向性として出ているのは、「職業紹介責任者が携わる場合」と書かれています。ここで「携わる」というのは、具体的にどのようなことを念頭に置いているのか、ここで書かれている内容についてもう少し教えていただきたいと思います。

 それと関連して、お聞きしたいのは、次のページに ( 参考 ) として、平成 27 年度の職業紹介責任者の数等が載っております。事業主の数、事業所の数、職業紹介責任者の数がおおむね一致しているということで、非常に小さな事業所で、 1 人の事業主がいて、その人が職業紹介責任者になっていることが多いのではないかと推察できます。

 その場合、配置基準での「事業所外の場合」ということが、どのような場合を念頭に置いているかなのですが、小規模の事業主の場合だと、出先に行くと、そもそも事業所には職業紹介責任者がいない状況になることが推察されます。それはそれで事業所の業務遂行との関係でどうなのかということで、そうするとどのように携わるのか、あるいは、事業所での対応に係る連絡体制といったものをどのようにするかについて考えておく必要があるのではないかと思うのですが、そのこととの関係で、「携わる」ということとしてどのような場合を念頭に置いているかとか、今のような事業所のほうで責任者がいなくなる場合にどのような対応を考えているのかについて、可能であれば教えていただきたいと思います。

 それと関連して、事業所内で職業紹介責任者がいろいろと活動するということについて、それが前提状況なのだと思うのですが、具体的な場合についてもう少し教えていただきたいと思います。細かく分けると 3 つぐらいありますが、これが第 1 点目です。

2 つ目は、一番上の「職責」にかかわるところです。 1 つは、「この職責として次のようなものを加えてはどうか」ということで、周知の話が出ています。これは「加えてはどうか」とありますが、どこに、あるいは何に加えるのでしょうか。言い換えますと、法律の第 32 条の 14 で挙がっていますが、法令の項目として挙げるのでしょうか。現実的なところを考えると、例えば、指針、告示、業務取扱要領など、実際のルールのレベル設定で設定するというのも、一応いろいろ考えうると思うのです。最終的に職責として加えるのは、「全従業員が法令を知っているべき」という意見に応えるものだと思うのですが、そうすると全従業員が労働法令をきちんと知ることにつながるような適切な形での措置が必要となって、そういう意味ではどこの法令のレベルでやるかというのは重要な問題だと思います。それを現時点で事務局としてはお考えなのかをお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。

○阿部座長 第 1 点は、総論の議論をする時期をどうするかということなのですが、次回あるいは次々回でやれればなと私は思っています。ただ、あとは次回にどのぐらいの論点が残っていて、それにどのぐらいかけるかという関わりもあるので、事務局と御相談しながら、次回あるいは次々回に総論については議論したいと思いますが、それで事務局はよろしいでしょうか。

○松本課長 はい、次回で。

○阿部座長  2 つ御質問があったと思います。 1 つ目は、「配置の必要性」の所の「携わる」についてと、もう 1 つは「職責」の所の「他の従業員に対する周知」の所のお話でした。事務局からいかがでしょうか。

○手倉森企画官 まず、 1 つ目の携わるについてです。最後の質問にどういった場面かというお話がありました。職業紹介に関して、例えば求人の受理といった業務などがあると思います。

 「携わる」というのはどういう場合かということについては、一番念頭に置いていたのは、実際に事業所に責任者が行っている場合を想定しておりましたが、その後の御質問との関連で言いますと、非常に小規模な事業者であれば、責任者は 1 人で事業所外に出ていると事業所が空いてしまうといったお話かと思います。連絡体制をしっかりするといった考え方もあるかなと考えております。これが 1 点目です。

2 つ目の「職責」はどういったレベルでの規定かということです。いろいろあるかと思いまして、法令のレベルもあれば要領ということもあるかと思います。これはこれから先の検討というところです。

○阿部座長 ほかにいかがでしょうか。

○大久保委員 私も 2 つ意見を申し上げます。

 まず「配置の必要性」の所です。これは過去の議論の中でもあったと思うのですが、実際に求人、求職に関する職業紹介の一連の業務の中で一部を行おうとするときに、全部を事業所でやろうとすることに限界があって、逆に言うと、かなり広範な地域についてサービスを展開しようとするときに、かといって事業所の数を増やしていくことも経営上の問題を考えると、現実的ではないとしたときに、事業所の外でもできる要素を増やしていっていいのではないかという話だと思うのです。

 そのときに、一方で私は疑問に思ったのですが、職業紹介責任者が自ら外でやることを言うのか、それとも職業紹介責任者が事業所にいて、それ以外の人間が外でやって、連絡が取れるような状態を作って展開する話をしているのか。多分、どちらか片方というよりは、その 2 つを含めて、基本的には事業所外での一定範囲での活動を認めるということが、実際の事業のオペレーションを考えるといいのではないかと思います。これが 1 つ目です。

2 つ目は、これは職責であり、職業紹介責任講習会の内容に関することです。ほかの従業員に対して周知を求めること自体は、私は賛成です。ただ、職業紹介責任者講習会の内容が 4 ページに出ていますが、これを見ると職業安定法及び関連法令についてといっても、 1 時間で新規受講者だけが必修になっています。つまり最初だけ受ければいいということです。これは周知するも何も、本人はどうやって学習するのだろうかというところが、つながりがないような感じがしています。これは新規だけではなく、全受講者必修にしたほうがいいのではないかと思いますし、もっと言えば、右側に関連法令が例示されていますが、いわゆる職安法の改正自体はそんなに頻繁にあることではありませんが、関連法令は毎年いろいろなものが改正されたり出来たりしています。このことを職業紹介責任者が知っていることは、すごく大事なことだと思うのです。そのことをきちんと担保した上で、周知という職責を担ってもらうほうがいいのではないかと思うのです。

 最近、この職安局ではなくて能開局のほうで近い議論をやりまして、キャリアコンサルタントは 5 年ごとに更新するのですが、そのときに 1 回受講して、労働法にキャッチアップしろといっても無理です。本当は、彼らはそれに関連して法律の問題、助成金の問題など、いろいろと知っていなければいけないのですが、そのことをタイミングよく周知、共有するということで考えると、更新講習だけでは限界があるので、年に 1 回でもいいから、改正した法律の内容についてきちんとまとまったもの、あれは国家資格で登録制なので、登録しているキャリアコンサルタントにはメルマガでも何でもいいですから送って、きちんと理解を求めるような形にしたらどうかという議論を、能力開発分科会で先日したところなのです。それと同じことだと思うのです。

 だから、労働安定法及び関連法令についてはいろいろな意味でもう少し充実を図った上で、職責として周知を求めるということがいいのではないかと思いました。

○阿部座長 御意見を 2 つ頂いたと理解いたします。まず 1 つは、「配置」の所で、職業紹介責任者が必ずしも事業所外での業務実施をする際に必要ではないのではないかという御意見を頂きました。

 もう 1 つは、私は同時に関連するとは思っているのですが、「職責」の所の他の従業員に対する周知は必要だし、そもそも責任者の講習の内容についても充実を図る。特に、 4 ページの 1 番目と 2 番目というのは、新規受講者必修と書いてあるけれども、これは全受講者にしておくべきではないか。あと期間をどうするかということで御意見を頂いたと理解しています。

 まず、配置の必要性のところについて、私も 1 点だけ確認したいのですが、これは事業所外での業務実施を可能にするために、職業紹介責任者が必要なのかというのはなぜかというのが 1 つ目としてあるということです。

 あと「携わる」の所と関係するのですが、どういう携わり方をするのかというのも、もう 1 回明確にしておいたほうがいいかもしれません。例えば電話などで携わるケースがあってもいいのかどうかとか、もしかしたら前にもそういう議論をしたのかもしれませんが、もう 1 度確認をしたいと思うのですが、よろしいでしょうか。

○手倉森企画官 職業紹介責任者ですが、実際の業務はいろいろな従業員の方がいるので、そういった方もやるかと思いますが、ただそういった個々の従業員の方の業務について責任を持つ方ということで、いるということです。

 「携わる」の話ですが、先ほど事業所外に必ずいるという形だと、事業所でできなくなるのではないかということで、連絡体制をしっかりするということがあるのではないかと申し上げました。連絡体制について、どういった連絡手法があるかというのは今後の検討かと思いますが、少なくともすぐに駆け付けられるとか、そういったことは必要ではないかと考えております。

○阿部座長 私があまり言ってはいけないのかもしれませんが、今の大久保委員のお話を聞きながら、配置と職責というのは 1 つで考えたほうがいいのかなというような気がしました。例えば今のところ他の従業員は放ったらかしといったら怒られますが、 4 ページ目の講習会の内容については何も触れられていない状況です。一方で、もし従業員の方たちもこうした内容が周知され、理解を深めて正しくマッチングをできるような、あるいはトラブルのないようにできるようなことであれば、職業紹介責任者が本当に責任を取るといった場面というのはどういうところなのかが見えてくるのではないかと思うのです。そういう意味では、職責と配置を 1 つのペアとして、どういう方向でいくかというのは少し考えてもいいのかなという気がしました。

 私も大久保委員と同じで、他の従業員がということと、職業紹介責任者そのものの講習会の内容というか、講習の内容を充実させて、理解していただくということは、どうしても必要なのではないか。どういう形になるかは別としてです。そういうような気がします。

 そこから下りると、もしかしたら配置の必要性のところは、携わり方をどうするかとかいろいろあると思いますが、場合によっては大久保委員の意見も尊重できるのではないかと思ったところです。ほかの委員の意見もございますので、どうかなと思いました。

○松浦委員 これからの議論の中で出てくるのかもしれませんが、「その他」の議論についてです。

SNS 等、雇用仲介に関連する新しいサービスの中で議論しておくべきものがあるのではないかという御指摘が、今まで何度かあったかと思います。しかしながら、新しいサービスにどういうものがあるのかということを十分に共有できていないがゆえに、きっちりと議論もできていなかったような気がいたします。今後そこら辺の課題を整理したような資料を基に、議論する機会が設けられればなと思っております。これは私の要望ですが、時間の関係もあると思いますので、可能な範囲で御検討いただければと思います。

 もう 1 つです。先ほど来議論になっている「配置の必要性」の所ですが、基本的な方向性としては、職業紹介責任者の携わり方については別途検討するにしても、事業所外での業務実施を可能にするという方向性に対しては賛成です。

 ただ、これまで事業所内に限定してきた理由があるのであれば、例えば求人に関する業務は極めてセンシティブな情報をやり取りすることになるわけですので、ある程度プライバシーが守れるような形での業務実施体制になっている必要がある等の理由が考えられますが、そのような理由を考慮して、事業所外で業務を実施する場合に必要な条件を御検討いただく必要があると思っております。

○阿部座長 先ほどの件も含めて、事務局から何かありますか。

○松本課長 まず紹介責任者の職責という論点を御提示いただいております。それは最終的に責任を取るといった抽象的なものだけではなくて、職業安定法上は、少なくとも「求人者又は求職者から申出を受けた苦情の処理に関すること」というのが最初に掲げられているところです。通常は、法令の周知と業務運営についての指揮命令が適切に行われていれば、責任者でなくても遂行できるのかもしれませんが、仮にこういった問題になった場合には、現実に処理をする、責任を負うのは、この職業紹介責任者であるので、事業所外であっても事業所内であっても、この職業紹介責任者が処理できるということから、この選任の要件を掛けているわけですので、そういう意味で、事業所が行う業務について基本的には直ちに駆け付けることもできる、通信でできる場合は通信で、それで対応しきれない場合には駆け付けることができるというところは、基本的には維持しなければいけないのではないかということが、最も広い範囲であろうかと思います。

 その上で「携わる」については、実際に本人がやるというだけではなくて、いざとなれば対応できる、実際にそこに行くことができるといったところまでは広げてもいい範囲ではないかと思います。これが 1 点目です。

 次に、松浦委員から御指摘の事業所外でやる場合についてです。これまでは事業所内であったことを前提として、今回は論点の中には入っていないのですが、例えば面積要件とか、平米であるとか、職業紹介責任者がいるということの意味は、御指摘があったとおり、プライバシーが確保されなければいけないとか、個人情報が管理されなければならないといったところにあったわけですので、事業所についても能力的な要件に変更するのであれば、一方で事業所外は今回初めて実施できるということにするわけですから、その際の条件付けとして、必要な条件とは何かというところは事業所でやる場合も事業所外でやる場合も、共通的に維持すべきルールは当然設定しなければいけないという御趣旨だと受け止めました。

○阿部座長 ほかにいかがですか。

○水島委員 まず 1 つ確認させていただきます。 3 ページを見ますと、事業主の数と職業紹介責任者の数がほぼイコールです。これは事業主が職業紹介責任者を兼ねているケースがほとんどであるという理解でよろしいでしょうか。

○手倉森企画官 事業主がやっている場合も相当程度あるという読み方になります。

○水島委員 もし大多数が事業主であるのであれば余り意味のない指摘になりますが、先ほど職業紹介責任者が法律の第 32 条の 14 等の責任を負うという御説明があったと思いますが、職業紹介責任者は統括管理する者であって、責任を負うのは事業者ではないかと思います。

 次に、先ほどから配置と職責をリンクさせるという御意見がありました。確かに納得するところもありますが、私自身は必ずしもリンクさせるものではないと思っております。全従業員が法令を知っているべきである、求職者保護の観点からそのような要請があるということであれば、特に配置と関係させずとも、従業員に対する労働教育のようなものがあればよいのではないかと考えます。

 今「労働教育」という言い方をいたしましたが、労働関係法令等の周知を仮に職業紹介責任者の職責として、第 32 条の 14 に追加するのであれば、労働関係法令等の周知というのは統括管理になじまないように思いますので、労働教育のようなものになるのではないかという印象を持ちました。

 大久保委員、座長の御意見でもありましたが、このことと職業紹介責任者講習会の充実の点はリンクさせるべきと考えます。

 この充実に関して、幾つか指摘させていただきます。 4 ページと 5 ページを比較しますと、かなり似た内容の講習が予定されています。しかし、今、問題になりました 2 の点は、職業紹介責任者講習会が新規受講者に、法律全般について講習をするのに対して、派遣元責任者講習は全受講者に対して、かつ最近の改正の動向とポイントを講習するというような内容になっていて、合わせるのであればこちらに合わせるのが適当であると思いました。

 そして、この内容と先ほど「職責」で申しました労働教育をリンクさせることにより、職業紹介責任者も、何を従業員に教育すればよいのか明らかになりますし、また効率的に職業紹介責任者も講習を受け、講習を受けたものを従業員に対して教育するということになりますと、効率的に進められるのではないかと思いました。

○阿部座長 何か事務局からありますか。アイディアとしては、非常にいいアイディアではないかと思いましたが。

○松本課長 頂戴した御意見として、取りまとめに向けて検討を深めていきたいと思います。

○阿部座長 ほかにはいかがですか。

○安藤委員 細かい点が幾つかと、質問が 2 点あります。まず、「職責」についてですが、細かいこととしては、他の従業員に対する周知等の話で、他の従業員なのか、それとも責任者ではない従業員なのか。これは書き方の問題ですが、場合によっては 1 つの事業所に複数責任者がいることもあるわけです。責任者が他の責任者に教えるというのもおかしな話で、責任者ではない、この講習を受けてない人に対して、きちんと理解を求めるということが伝わる形だといいのかなと思います。

 また、それに合わせて、先ほど水島委員からあったポイントですが、他の従業員に対する労働関係法令等の周知というのは、現在の職責の 3 の後半のその他、有料職業紹介事業の業務の運営及び改善に関することの中に含まれるのではないかとも読めるので、ここに 5 として足すわけではなくて、ほかの段階でもう少し違う形でも、この内容を取り込めるのではないかと感じました。

 これもコメントです。「要件」の検討の方向性で、職業紹介責任者講習会の内容を更に充実させるという話ですが、私は個人的には「更に充実させる」という中身は勉強する内容を増やすという方向よりは、きちんと理解を求めるという方向に御検討いただければいいかと思っています。この講習会というのは、話を聞いて、 1 時間だったら 1 時間その項目を聞いたら「はい、終わりました」という形であり、テストを受けたり、理解を確認することではないと思います。大量の情報を提示されて、その時間座っていればオーケーというぐらいだったら、内容を厳選してでも確実に理解しなければいけない所は、理解度を確認するということがあってもいいのではないかと思います。

 この中には大学の教員が多いのですが、最近は国のお金で研究費を使う場合には、全員倫理規定のチェックを Web で全部やらされて、 8 割以上取って、合格証を出さないと研究費は使えないという時代にもなっておりまして、座学で聞けばいいだけではなくて、理解度を確かめられることが増えておりますので、そのようなことも考えていいのではないかと思っております。ここまでがコメントです。

 質問は 2 点です。配置の必要性についてですが、まず先ほどあったように、配置基準で 50 人以下の場合には 1 人以上、 100 人以下になると 2 人以上とあるわけです。つまり、場合によっては、 1 つの事業所に責任者が複数人いることがあるわけです。このとき、一番上の職責に戻って、例えば苦情の処理だったり、様々な責任を持つのに、 1 人だったら明確なのですが、 1 つの事業所に複数人責任者の資格を持っている人がいたとして、誰がどのトラブルに対して責任を持つのかという割り振りは明確になっているのかということが、 1 つ疑問に思いました。これが 1 つ目の質問です。どういうルールになっているのか、又は特に定めがないのかについて教えていただければと思います。

2 点目も細かいことの質問です。配置の必要性の所で、そもそもある事業所に 1 人だけしか責任者がいないときに、この責任者が出社していないときには業務を行えるのか。連絡がつけばよろしい、対応ができればよろしいという話でしたが、例えば、それは有給休暇も取るだろうし、家族の都合で休暇も取るだろうし、海外旅行にだって行くかもしれない。その間、 1 人しかいない責任者が駆け付けられる範囲にいなかったら、事業所は運営を停止しなければいけないのか。この辺りのルールはどうなっているのかということについて教えていただければと思います。以上です。

○阿部座長 それでは、質問がありましたので、お願いします。

○手倉森企画官  1 つ目の御質問は、事業所に複数名いる場合ということですが、どちらが責任を負うという形ではなく、両者いれば両者で連絡を取りながらということではなかろうかと思います。 2 つ目についても、実態としては業務はしているということになろうかと思います。

○竹内委員 今の安藤委員の御発言に関連してです。今の質問の中にあった複数いたときに誰が責任をとるのかという話がありましたが、先ほど水島委員から御指摘があったとおり、法令上は統括管理をさせる、その担当者として職業紹介責任者を選任するということで、何か問題があったときの責任というのは、正しく事業を遂行している事業主が責任を負うのではないかとも思いました。そういう意味ではマネジメントをきちんとやるという仕事を、それぞれが担当するということもあり得るのかと思いました。水島委員がお答えになったほうが正しいお答えになるかもしれませんが、聞いていて思った次第です。

32 条の 14 3 号で、その他、有料職業紹介事業の業務・運営・改善に関することということで従業員への周知なども職責として読み込めるのではないかというお話で、それは 1 つかなと聞いて思いました。そのような従業員などに対する法令の周知は職業紹介の事業運営にとって非常に重要だと思います。重要だということであれば、その他で読み込むことができるというよりは、明示したほうが法令をいろいろ改正するとして、それを知ってもらうという意味では、技術的には別途独自に号を立てるという方法も 1 つかと思います。

 もう 1 つは、この検討項目そのものとはずれるかもしれませんが、他の従業員に対して周知をするというときに、実際は周知を職務に加えようとなると、いろいろ工夫されることが必要になると思います。「では、他の従業員に周知してくださいね」といきなり言われても、多分責任者は責任者で困ると思います。安藤委員からお話があったような、例えば講習の一部分の法令の改正状況とか、そのようなことについて、オンラインあるいはオンデマンドのコンテンツを作って、それを実際には従業員が見るような形で促すとか、職責を課す場合には、課した上で、実際の従業員がそのような情報に触れられるような教材のようなものを整えていくことも視野に入れて検討する必要があるかと思いました。以上です。

○阿部座長 何と整理していいか、だんだん難しくなってきました。皆さんのお話を聞いていて私も誤解しているところもあるのかもしれませんが、職業紹介責任者は何をやっているのかというのが本質的に大事なような気がします。私も法律をもう一度読んだのですが、統括管理というのはどういう統括管理かというと、 1 2 3 4 と並んでいて、竹内委員がおっしゃった職業紹介責任者というのは、マネジメントする人と考えると、その人はもちろん統括するための法令の知識なり、そういったスキルなりを持っている必要があるということは分かるのですが、配置の所の携わり方というのは、どのようになればいいのかというのは、もう一回整理したほうがいいような気がしますというのが、私の個人的な意見です。

 本当は私があまり話してはいけないのかもしれませんが。ほかの従業員もやはり労働関係法令あるいは水島委員が言う労働教育というのは十分受けてマッチングに必要な知識なり、個人情報の取扱いの仕方なり必要なものは必要なものとして身に付けておいてほしいというのが個人的な率直な感想です。

 そういう意味でいろいろ議論させていただきましたが、ざっと言うと、職責要件のところでは、職業紹介責任者講習の内容は充実するとともに、勉強だけではなくて、どこまで理解がちゃんとできているかも見えたほうがいいですねというのはあるかと思います。

 それと同時に、他の従業員に対する労働関係法令等の周知のところはやっていったほうがいいのだろうなというのが何となく皆さんの意見をまとめると、そのような形になるのではないかと思います。

 問題は配置の必要性のところで、ちょっと見解が分かれているところはあるのではないかと思います。水町委員は何も御発言がありませんが、何かありますか。

○水町委員 ほとんど皆さんの意見と一致しているのですが、責任者講習会で法令の説明をするということになれば、この人は職責として更に他の従業員に関係法令の周知をするという重要な役割を果たす人なので、その人たちに対する講習・教育はきちんと質の伴ったものでなければ中途半端な知識を中途半端に法律上の職責とみなされるのが一番危険のような気もするので、そこで質の担保はしっかり 1 時間で大丈夫なのか、回数も最初だけでいいのかということも含めてやっていただけることが望ましいと思いました。

○阿部座長 大体皆さんの意見を集約すると、そのようになるかなとさせていただいて、ペンディングになっている部分もあると思いますので、その部分はまた議論を今後深めていければと思います。時間もありますので、 2 つ目の論点に移ります。事務局に説明をお願いします。

○上村補佐 資料の 6 ページを御覧ください。 2 つ目の論点「求人・求職の全件受理義務」です。冒頭の四角囲みは第 11 回の資料の記載ですので、割愛します。その下に「検討の方向性」として記載しております。 1 つ目が全件受理義務を維持する場合についてです。➀取扱職種の範囲等として定めることができるものの例示を追加等してはどうか。➁取扱職種等の範囲内では引き続き全ての求人の申込み及び求職の申込みを受理しなければならないこととしてはどうかと記載しています。

 その下の現行の例示に書いてありますのは、今、取扱職種の範囲等の例示として記載しているものを並べています。

 続いて 2 の「全件受理義務を廃止する場合について」です。➀取扱職種等の範囲又は全件受理しない旨を明示させることとしても、限定的な全件受理義務がない以上、差別的取扱いに該当する場合を除き、個別に不受理とすることができることとなるが良いか。➁差別的取扱いに該当する場合を拡大又は明確化することとするか、という点を記載しています。なお、一番下は均等待遇の規定です。安定法第 3 条の規定を参考に掲載しております。 2 つ目の論点についての説明は以上です。

○阿部座長 では、この件について、皆様から御意見を賜ればと思いますが、いかがですか。大久保委員どうぞ。

○大久保委員 ここに書いてあることと直接関係ないかもしれませんが、全件受理というものを維持する前提で気になるのは事業者ヒアリングの中にも出てきたのですが、例えばブラック企業については、若年法ができたことによって、それは受け付けなくてもいいということになったわけですが、あれは若年だけの話で、中高年の求人をしてくるブラック企業については全件受理義務が発生するのだということになりますが、その矛盾について、事業者から疑問というか指摘がありました。また、ずっと事業を運営している人たちはみんな共通して直面している問題だと思いますが、反社会的勢力に属する企業が求人をしてきた場合は、それも全件受理しなければいけない。あるいは大きく法令違反をしている企業が求人してきた場合も全件受理をしなければいけない。それは現実にはそれぞれの機関ごとに独自の取扱いルールなどを作って運用したり、あるいは一旦受理せざるを得ないので受理するが、実際には求人として取り扱わずにしまっておくみたいな、現実にはそういう管理になるのではないかと思いますが、その辺りのほうが、私はむしろ気になっていて、今回、若年法でブラック企業の問題に踏み込んだこともありますので、いわゆる法令に違反している企業や、反社会的組織の求人などについては、全件受理の対象からは外してもいいのではないかと思っています。今回と全然違うことなのですが、そのことも観点として検討していただけないかという意見です。

○阿部座長 御意見を頂きました。

○竹内委員 今の点はもしかしたら私が単純に誤解しているのかもしれません。取扱職種の範囲というのは 32 条の 12 で規定をされておりまして、全件受理義務の話のほうは、 5 条の 5 5 条の 6 の規定だと思うのですが、そこはただし書きがあって申込みの内容が法令に違反するとき、賃金、労働時間、その他の労働条件が、通常の労働時間と比べて著しく不適当であると認めるときは受理しないことができるとなっているので、反社会的勢力は微妙かもしれませんが、法令に違反するような内容の、例えば、労働条件などで働かせるような場合には、これの規定で、そもそも現行法で弾けるのではないかという気もしますので、そこを確認して今の御意見は対応するということになるのかと思いました。

○阿部座長 事務局のほうで何かありますか。

○松本課長 今の大久保委員の御指摘と竹内委員の御指摘は、ともにそのとおりだと受け止めます。大久保委員のおっしゃった話は対応するとすると、 5 条の 5 のただし書きがこれで十分かどうかを検討するということかと思います。今の 5 条の 5 というのは、求人のそのものが法令違反とか、求人の条件そのものが著しく低いという話であり、求人は立派だが企業がという場合は、厳密にはここではカバーできないという意味で対応できていない部分かと思います。

 そういう意味で、これまではひたすら限定の話で議論してきましたが、竹内先生がおっしゃるように、 5 条の 5 を検証する必要があるというのは、全くそのとおりかと思います。

○阿部座長 若者法ではできていることなので、中高年にないというのは何かおかしいような気もしますので、そこは大久保委員がおっしゃったように、ちょっと前向きに考えたほうがいいのではないかと個人的には思うところです。ほかに御意見いかがですか。

○竹内委員 今、出ている 6 ページの内容についてですが、これはコメントと言いますか、意見です。全件受理義務については、これまで議論したときの関心は、記憶が間違っていなければ、例えば全件受理義務が課されている下で、受理はするが、しかしその業者は取扱いが余り得意な職種ではないとか、求人企業を余り知らないとかということで、ある意味塩漬けにしてしまった。そうするとマッチングを阻害することになるということで、それを改善するための方向がないかという文脈で議論されていたと思います。

 その中で、全件受理義務について、それを取り払うというのは 1 つの選択肢ではないか。しかし、それを選択する場合には差別禁止とか、いろいろ最低限のルールは必要になるという話を一方でしていたかと思います。

 他方でそもそもそのような改正をしなくても対応できるのだという話で、取扱職種の範囲を 32 条の 12 を基に定めることができるので、その規定の適切な対応ということで十分ではないかという議論もあったと思います。

 検討の方向性の上の段で出ている全件受理義務を維持する場合という話で、そちらのほうがより穏当な選択肢かと今の問題との関係では思います。そのときには 32 条の 12 として定めることができるものの例示を追加することも 1 つだと思いますが、より重要なのは事業者が求職者ないし求人者に対して「うちはこのような仕事を範囲として取り扱っています」ということを、きちんと明らかにさせるといことだと思います。業者の守備範囲が、ある意味で利用者にとって明確になっているということにすれば、先ほど言った、もともとの問題関心の、受理したがマッチングができないから放置しておくという状況を事前に回避することにつながっていくのかと思います。

 そうすると、検討の方向性のペーパーとの関係で言うと、➀の範囲等を定めることができるものの例示を追加等してはどうかということは、これはこれでやっていいと思うのですが、それとともに、そのように取扱職種等の範囲を定めるとした場合には、それをきちんと求人者、求職者に事業者が明示をさせることを促す仕組みというのを、併せて入れる必要があるかと思いました。以上です。

○阿部座長 ほかにいかがですか。

○水町委員 検討の構成で、話になった追加等の所ですが、その下は現行の例示で「など」と書いてあって、上のほうには「追加等」と書いてあるのですが、追加をする場合にどういうものが想定されるのか。特に業界等で増やすとすればこういうものがニーズがあるものとして考えられるということを少し御説明いただければと思います。中身が分からないと議論しにくいというところはあります。

○阿部座長 それはありますね。では、例えば追加として、どんなものが考えられているのかを事務局から御説明いただけますか。

○松本課長 具体的にここを広げてくださいといったものが明示的に要望としてお聞きしているわけではありませんが、中には先ほど大久保委員が御紹介になったような対応に苦慮するという話も聞きましたし、また手数料を払ってくれない人があるという話も聞きました。ここで想定しているのは、例えば技能水準が高い人と限定するとか、中高年齢層を特化したいということを、果たして許すのかどうなのかといったところが論点としては成立するかとは思います。ただ、それは議論した結果としてそれを追加していいものなのか、どうなのかというのは均等待遇の第 3 条など他の法令に抵触しないかどうかという点も含めて慎重に議論する必要があるかとは思います。

○水町委員 中高年齢者というのは、その他の中で掲げられているのは、中高年齢者に特化して紹介しますというのは、例としてオーケーだということですが、何歳以上は駄目ということが、いいのかどうか。要は下の差別的取扱いの禁止に引っ掛からなければ、他の法令で禁止されていないものであれば取扱職種の範囲等として許すというほうに行くのか、グレーゾーンをどうするかということです。

 例えば、雇用対策法との関係で言えば、原則として募集・採用等で年齢制限を付けては駄目だが、例外として許されるという年齢制限はあります。その年齢制限であれば法令と対応しているのでオーケーと。少なくとも年齢に対するアプローチというのは、そういうアプローチで取り組んでいきますという話なのか、それともそこまでまだ議論が詰まっていないので、グレーゾーンを広く持たせてもらって、もう少し関係諸団体とも検討しながら、具体的に今後詰めていくものであって、この検討会ではそこはもう少し幅を持たせた取りまとめにさせてもらいたいということです。

○阿部座長 分かりました。多分、全件受理義務を維持するかどうかというのが、まず前段階にあって、もし全件受理義務を維持する場合であれば、現行の例示よりももう少し細かくするのかどうか分かりませんが、もう少し増やして、もっと分かりやすいことにしようというので、今言われたグレーゾーンの問題をどうするかというのがあると思います。全件受理義務をどうするかということがあって、そのために追加したらどうかという議論だろうと理解しています。ただ、私もよく整理がつかないで話しているかもしれません。

○松本課長 まず現状を申し上げれば、現在業務取扱い要領で例示されているものが、ほぼ届出されている実績があります。言い換えれば、例示にないものはほとんど届出されていません。

 そういう意味で、少なくとも例示した場合には幅広く、これはまた普及する可能性も逆に言えばあるわけです。あるとすると、今の時点で事務局としてはどうかという考えを問われれば、他法令との関係、一般則に照らして大丈夫だというものについては追加すべきでしょう。グレーの所については、グレーである以上は白ではないわけで、そういったものは追加からは差し控えたほうがいいのではないかとは思いますが、いずれにせよ、検討会で議論し尽くせるものでもないとも思います。そういう意味で需給部会での議論も経た上で、最終的には成案を得ていく性質のものではなかろうかと思います。

○水町委員 ここでやるか、更に需給部会でやるかというのは、政策の決め方の問題なので、特にこだわりませんが、ここで例示されているものは出されているが、例示されてないものは出されてないということは、逆に例示されてないものを出した場合には、窓口で規制をして、例示されてないから、例示だと言っているが、ここに書いたものは出すなというように指導が行われているとすると、法令等で決まっていることと、現場での取扱いとの間で齟齬が生じてくる可能性もあるので、その辺はもう少し具体的に、例えば年収で 1,075 万円以上の人だけ受理しますということを書いていいのかどうかについてもグレーなままにしておくよりは、少し議論を詰めてルールを決めたほうがいいのではないかと私は思います。

○松本課長 要領にないから届出を受理しないという扱いは、少なくともしていないということだけはコメントさせていただきます。

○阿部座長 ほかにいかがですか。そもそも、先ほど私も言いましたように、全件受理義務については、皆さんはどのようにお考えですか。

○大久保委員 全件受理については、事業者ヒアリングの中では、全件受理義務があることによって、実際には紹介できない求人や求職を受付けざるを得ないと。そういうことによって、それが結果的にクレームに発展したりとか、非効率を生じさせているという声はありました。ただ、逆にそのことによって、全件受理義務を廃止する場合については、ここにも表記されているとおり、差別的取扱いについては相当細かい規定を設けて、更にそれを設けたとしても、個別にここに不受理とすると。要するに、求人、求職についても匙加減で受け付けたり受け付けなかったりするというのが、わりと自由にできるということで、極端に言えば好き嫌いでできるということになりますので、そこまでやっていいものかどうかというバランスを考えたときに、私は全件受理義務を廃止するというよりは、維持した上でルールを作っていくほうが合理的なのではないかなという意見です。

○阿部座長 ほかにはいかがですか。

○水町委員 私も、そもそも全件受理義務を廃止するか、しないかという議論の前提は、得意分野、不得意分野ということが最もでてきて、今どこまでできるかどうかがはっきりしないというところが 1 つ問題でした。逆に、全件受理義務を廃止して、今おっしゃったように恣意的な受理、不受理という運用も許してくれ、やらせてくれというような話ではないので、全件受理原則は、義務は原則として維持した上で、ではどこまでが適法なものとしてできるかできないかというグレーなところをなるべく狭く、分かりやすくしてくれということだと思います。

○竹内委員 私は、先ほどこの検討の方向性の上の段のほうが穏当だなというようなことを申し上げました。これまでの議論の中では、廃止する場合にはという話をしたときには、廃止するというようなシナリオを描くのであれば差別禁止とかいろいろと必要だというようなことを申しました。方向性としては、上のほうが先ほど申し上げた受理しつつ塩漬けにするような場合については、事業者としてこれはやります、これはやりませんというのを明確にさせるという方向、選択肢もあり、それがより穏当ということと私としては思われますので、それで対応する方法があるのではないかと考えております。

 先ほど水町委員が、具体的な状況を踏まえて検討をというようなお話をされましたが、得意分野、不得意分野を明確に定めた上で、その範囲内ではきちんと全部受理させるというようなことであれば、 32 条の 12 の取扱う職種の範囲、その他業務の範囲を具体的に詰めていくということになると思うのですね。他方、大久保委員から御発言があったような形で、このような相手先からは受理したら業者としても困るし、社会的に見てもよろしくないという場合もあると思うのですね。そちらの問題は、法令で言いますと第 5 条の 5 の但し書きでどこまで全件受理義務のルールに例外を設けることができるかという議論だと思うのですね。その両者を、それぞれの問題関心に従って、必要ならば検討していくというような方向になろうかと思っております。

○阿部座長 ほかはよろしいでしょうか。では、大体議論は収束したと思いますので、全件受理義務を維持する場合の方向性で、検討会では検討しているということになろうかと思います。

 それでは、時間もありますので、 3 つ目の論点に移ります。事務局から説明をお願いいたします。

○上村補佐 資料の 7 ページをお開きください。「職業紹介事業者間の業務提携」についてです。冒頭の四角囲いは、同じく第 11 回の資料ですので、割愛いたします。その下の部分です。検討項目として、 3 つ記載をしております。 1 つ目は、事業者間の責任の在り方です。検討の方向性として、事業者間の実務上の役割分担、及び民事上の責任分担については、当事者間の定めによることとすることを前提に、行政上の義務の履行の責任については、責任の所在の不明確化を避けるため、一の事業者に課すこととしてはどうか。 2 つ目は、いずれの事業者が責任を有するかについては、事業者間においてあっせんする時点までに定めることとし、書面、又は電子的な記録により保存することとしてはどうかとしております。

 続いて、検討項目の 2 点目、同意の在り方についてです。検討の方向性として、複数の事業者への提供について、同時に同意を得ることが可能であることを明確化することを前提に、求人者、又は求職者の同意を得るに当たっては、次の 4 点、提供する事業者の名前を全て明示することとしてはどうか。全ての事業者への提供、又は不提供という二択ではなく、特定の事業者のみへの提供、又は不提供を希望することも可能としなければならないこととしてはどうか。提供する事業者の個人情報の取扱規程等を明示することとしてはどうか。手数料に関する事項等を明示することとしてはどうかとしております。

 検討項目の 3 点目、手数料の配分の在り方についてです。検討の方向性として、行政上の義務の履行の責任を有する事業者が徴収することが可能な手数料の範囲内で徴収することを前提に、有料職業紹介事業者間の手数料の配分の在り方については、特段規制しないこととしてはどうか。ただし、有料職業紹介事業者と無料職業紹介事業者の連携については、無料職業紹介事業者が実質的に手数料を得ることとならないよう、手数料の配分に当たって守るべき事項を明確化してはどうかとしております。

 なお、このテーマに関連をしまして、資料にはないのですが、 3 11 日の第 12 回の検討会で、松浦委員から人材サービス産業協議会に対して御質問があった事項について御報告いたします。松浦委員からは、人材サービス産業協議会に対して、業務提携に関して現行の業務取扱要領の記載を見る限り、 1 つの会社に責任の所在を絞ればできないことはないように見えるが、複数の会社との業務提携を進めるために具体的に何を変えればよいと考えているのかという御趣旨の御質問がありました。この点について、人材サービス産業協議会から、現在の職業紹介事業の業務運営要領においては、業務提携後も引き続き複数の職業紹介事業者がそれぞれ求人者、及び求職者と連絡を取ることなどが可能であることについて、明示的に記載されていないため、実務的には求職の申し込みを他の職業紹介事業者に引き継ぐ形で行われることが多く、結果として 3 者以上の職業紹介事業者による業務提携が阻害されているなどの趣旨の御回答がありましたので、この場で御報告をさせていただきます。

 なお、事務局からの補足ですが、今申し上げた点については、明示的な記載はないものの、業務提携については、現行制度においても業務提携後に引き続き複数の職業紹介事業者がそれぞれ求人者、及び求職者と連絡を取ることなどは可能であるということで、今回の見直しに合わせて、この点も明確化していきたいという考えです。 3 つ目の論点について、事務局からの説明は以上です。

○阿部座長 では、この点について、皆様から御意見を賜れればと思います。

○水島委員  1 つ目の検討項目、事業者間の責任の在り方の所で、まず確認です。 2 つ目の○いずれの事業者が責任を有するかについては、事業者間においてあっせんする時点までに定めることとするというのは、これは行政上の義務の履行の責任について、事業者間で決定するという理解でよろしいでしょうか。

○阿部座長 お答えいただけますか。

○松本課長 これは、既に何人かの先生から御質問を頂いている点ですので、まとめて説明申し上げます。ここで意識している 1 つ目の○で、行政上の義務の履行の責任については、一の事業者に課す。そこで、どの事業者が責任を有するかについて、あっせんする時点までに定めるとあるのですが、これは資料として不適切な部分を孕んでおります。一言で言えば、タイプは 2 つに分かれるかと思っております。こういったあっせんを行う場合に、行政上の責任として、大きく 4 つあると想定しております。 1 つ目は、求人登録、求職等申し込みをした時点で明示すべき業者としてのルールの明示の義務です。これは、第 32 条の 13 です。それから、求職者に対して労働条件を明示するという義務が、第 5 条の 3 にあります。これらは、いずれもそういった申し込みがあった時点、また求人を提示する時点で相手側は明確ですから、それをなすべき者が当然この義務を果たすという点においては、当事者間で決めるまでもなく当然に決まるということかと思います。

 一方、残り 2 つですが、求人、求職管理後の記載です。そこには、求人や求職がどういった方から申し込みがあり、年月、時期、内容、てん末などを記載することになります。つまり、あっせんを誰がするかによって、あっせんに関する部分をどちらの事業者が記載するかという点が、その結果決まることになります。また、事業実績報告は法の第 13 条ですが、この事業実績報告においても、求人や求職の受付件数だけではなく、紹介件数を報告することになりますが、この紹介は誰が行ったのかということにより、 1 者がそれを報告することになります。つまり、当事者間で決めるというのは、あっせんなり紹介に関わった 2 者以上のうち、誰がこのあっせんをしたのかをお決めいただくということかと思います。

 もう一度申し上げれば、対象に対して何かを出さねばならない義務というのは、その行為をする者に一義的に決まります。一方、当事者間で決めてもよいもの、というか当事者間で決めるかどうかという論点になり得るものは、あっせんをどちらが責任をもってやるか、このステージだけだと思われます。繰り返し申し上げれば、当事者間、事業者間で定めることとして提示したい内容は、求人、求職管理簿や実績報告において、あっせんは誰がやりましたかという部分については、当事者間でもよろしいのではなかろうかという論点提示です。

○竹内委員 初めに申しますと、私もこの点は、水島委員と同じくかなり疑問を持った点です。今の御説明で、例えば明示などについては、なすべき、現に例えば求職者に応対しているのであれば、その求職者に応対している事業者が責務を負うとの御説明がありましたが、そうであれば理解ができるところかなと思います。今、明示義務とか、管理簿の記載、実績報告とかについて御説明がありました。例えば、求職者についてであれ、求人者についてであれ、求職者、求人者の情報や、プライバシーの保護となると、これはどちらかということではなくて双方それぞれが情報を取扱う範囲において、当然責任を負うということであったと思います。なすべき者がという話に収まる範疇かもしれませんが、やはりこの議論で重要なのは、義務が課されている事項ごとに議論が違ってき得るということと、現に対応している人が責任を負う場合もありますし、行政との関係が主となるかもしれませんが、どちらかが責任を負うというようなことで、取りあえず当事者に決めてもらえばいいという場合もありと考えられる点です。事項の切り方にもよるかと思いますが、全提携者がみんな責務を負うのだというようなものもあると思うのですよね。そのような意味で、事項ごとの責務の中身を踏まえて、この問題は検討すると考えるべきだと思います。当事者に任せていいところと、そうではないところも結構あると思いますので、そのような区分けをした議論は非常に重要ではないかと思いました。ですので、今、回答があった方向を更にうまいこと詰めていく形で御検討いただく必要があろうかなと思いました。

 それから、余り関係がない話かもしれませんが、この事業者間であっせんする時点までに定めるということとの関係で、これは質問なのですが、先ほどどちらがあっせんするかというようなことに関しては、提携している事業者間で決めてというようなことですが、両方の業者があっせんしたりするというような場合はどうなるのでしょうか。これは、実情がよく分かりませんが、両方の業者が、例えばそれぞれ求職者に対して双方がいろいろとあっせんしたりするというようなこともあるかなと、少なくとも理論的には考え得ると思うのですが、そのような場合はやはり双方とも責任を負うということになるのでしょうか。どちらか一方に責任を寄せるという話にはならないかなという気がします。あっせんをどちらが行うかについて当事者で決めてよいのではないかという先ほどの御説明との関係では、もう少しあっせんをすることの具体的な中身について教えていただければと思います。

○松本課長  JHR さんからも提示がありましたように、 1 つの求人に対して複数の求職者、又は 1 人の求職者に対して複数の求人を同時並行的にあっせんしようと進めていくことは、実行上あろうかと思います。ただ、いずれにせよ成立するのは、あっせんに関しては 1 件ですので、そういう意味で最終的にはそのマッチングに対して責任を持っていただく方は、 1 者に定められるべきであると。ただ、そのときにどちらの事業者が責任を持つべきかというのを完全に委ねていいのかという議論も、また御意見としてはあり得るかとも思いますので、そういった点も含めて御議論いただければと思います。

○竹内委員 今の点は、しつこくて恐縮ですが、マッチングの成否に責任を負うということですが、具体的にどんな責任が生じることになるのでしょうか。

○松本課長 結局は、求人側、求職側それぞれの目的は、求職なり求人の充足かとは思いますが、条件設定はあるわけです。そういった条件どおりのものであるかどうかの調整も含めて、各業者の力量の発揮しどころだとも思うのですが。そういった点について、当該当事者、それはどちらも利害、対立しがちですが、そういった当事者に対する当たり方も含めて、事業主と行為と責任を取っていただくことかと思います。

○竹内委員 なるほど。今日の説明も含めてお伺いしたところですと、例えばマッチングが成立したとして、それについて、管理簿などに記載をして、行政などに報告をするといった、対行政的な責任という点では、最終的にどちらかということも分からなくはないかなと、今聞いて思いました。他方、マッチング作業そのものについて、例えば、求職者に対してのものでいえば、適格紹介などの類だと思うのですが、それは別にどちらかということではなくて、携わる業者が結局全部それは責任を持って、責務を遂行すべきことだと思うのですね。そういう意味では、対行政的な報告という意味では、どちらかの業者が最終的に責任を持って行政に報告するとかというのは分からなくはないのですが、サービス利用者に対して対応するところについては、余りどちらかという議論になじむものではないような気がするのですよね。私が誤解しているところがあるかもしれませんが、ここはそのように少し考える必要があるかという気がいたします。

○松本課長 はい、そこも御議論いただければと思います。まず、求人受付けをした業者がその後も求人に当たり続けるのは普通かもしれませんし、また求職者に対しては求職登録を受付けた業者が当たり続けるのかもしれません。ただ、例えば条件などを寄せていく過程では、そのままではマッチングできないものをどちらに寄せるかも含めて、ある種業者の判断なり、両当事者とのコミュニケーションによって違っていくところもあろうかと思います。いずれにせよ、あっせんは 2 者なり 3 者でのあっせんというのは成立しなくて、最終的にはこちらでいきましょうと決める業者があるのではないかという想定の議論をお願いしてはいます。ただ、それによっていろいろな御意見はあろうかとは思います。

 また、苦情対応の観点からは、直接当たってきた業者がまずは第一義的には受けられるかもしれませんが、そのあっせんについてはどちらが最終的にゴーサイン出したのですかというところをいずれかの時点では決めていただかなければ、当事者にとっても苦情なり紛争になった場合の責任当事者を決めるという観点でも明確にしなければいけないかとも思われます。つまり、業務分担なり責任分担はあってもいいかもしれませんが、少なくともこのマッチングに関して、誰か 1 者が最終的には責任を負っていただくという立て付けにしなければならないのではなかろうかという論点提示だと御理解いただければ幸いです。

○安藤委員 今の事業者間の責任の在り方についてですが、 2 つ目の○で、書面又は電子的な記録により保存することとしてはどうかという話があります。これは、求人側、求職側に、誰が責任者になったのかということを伝えないといけないのではないかと思うのです。というのは、取りあえず自分が接した窓口になった事業者が、第一義的には質問するのでしょうが、対行政であったり責任を持つというのがどちらかに寄せているのであれば、それがどちらになっているのかという情報を、求人側、求職側それぞれが知っておいたほうが、トラブル対策としてはいいのではないかと感じました。

 今は、事業者間の責任の在り方に議論が集中しておりますが、一応もう 1 点別の論点として、下の同意の在り方についてです。これが 2 社とか 3 社での提携であれば、ここに書いてあることというのはかなり可能だと思います。全て明示し、また提供するか、しないかを選択可能にし、またほかの提携する業者の取扱規程を明示すると。これを、 1 社分、 2 社分見せられたら、「いいですよ」「いや、ちょっとこれは」と言えるだろうと。ただ、ほかの業界での業務提携の実態を見れば、小さい事業者が 10 社、 20 社でグループを作って、共有のネットワーク、データベースに情報を載せるということも、可能性としてはあるわけですね。そう考えたときに、例えば求職者の視点から、会社のリスト、 20 数社分の個人情報の取扱規程を見せられて、この中から渡していいものと悪いものを全部リストアップしてと言われて、実効性があるのかというと、なかなか疑問な気がしますので、この同意の在り方について、どの程度の提携の範囲を想定しているかによって、もっともらしさが変わってくると思うので、それについても少し考えないといけないのではないかと思いました。 2 点コメントというか、感想です。

○大久保委員 事業者間の責任の在り方ですが、私が感じている観点は 2 つあります。 1 つは、事業者間においてあっせんする時点までに定めるというのがいいのかどうかです。行政上の義務であれば、両方にあるとか片方が持つというように、あらかじめ決まっているほうが、オペレーション上はスムーズで、そうすれば改めて求職者にそれを周知する必要もありませんし、明確なのではないかと思う点が 1 点です。

 もう 1 つは、実際の職業紹介に当たっては、この会の第 1 回目にも申し上げたのですが、やはり求職者のほうはとても大事なことで。例えば東京から北海道に U ターンしたいという求職者が、東京にある職業紹介事業者に求職の登録をしたと。北海道の事業者で求人を扱っている所に連携でつながれたと。実際には、そこが向こうの求人側と細かい条件交渉をしたり、面接のセッティングをしたりすることになると思います。うまくいけばいいですが、うまくいかなかったケースのときに、一番最初に求職の登録をした東京の事業者に、いろいろとうまくいっていないなど、トラブルがあると相談したときに、私たちはもうバトンタッチしたから知りませんというのは、望ましくないと思うのです。それについては、仮に連携の場合においても、求職者の受付けの窓口の責任は免れないのではないかということが、気になることの 2 つです。だからどうするかという各論の部分はよく考えていません。その 2 点が気になりました。

○松浦委員  1 つ目の事業者間の責任の在り方というのは、どのタイミングでどういう責任が生じるかをもう 1 回整理して議論したほうがいいような気がいたします。多分、タイミングごとに生じる責任は、どちらかに決められそうな類のものだと思います。もともと、事業者間の責任の在り方を少し柔軟にしたほうがいいという議論は、例えばあっせんするかどうかも決まらない段階で、どちらが手数料を取るか、配分をどうするかといったことまで決めなければいけないのであれば非常に硬直的なので、そのようなことはあっせんがある程度見えた時点で決めればいいのではないかという話だったと思います。一方、どちらか 1 つに限定しなければいけない責任については、そのタイミングごとにどちらに責任の所在があるか明確にしたほうがよいと思います。ただ、安藤委員がおっしゃったように、どの事業者でも最低限守らなければいけない責任もあるはずなので、その責任については別にどちらかの事業者が負うわけではなくて、どの事業者も負う責任でしょう。そういうことも含めて、責任の在り方を少し整理する必要があるのではないかと、今までの議論を聞いて思いました。

 それから、先ほど私の質問に対して御説明を頂いたのですが、今回御回答頂いたことに限らず、業務取扱要領等に明示されていないのだけれども、過去に誰かが行政の担当者の方なりに連絡をして、これはどうしたらいいのですかと聞いたときに、より手厚い対応を取っていただいたほうがいいですねといったニュアンスの回答が返ってきて、それが事業者の中で多分メモとして残っていて、必ずしも業務取扱要領で求められていない、絶対やらなければいけないことではないことを永々とやり続けていることが、結構ありそうな気がしました。例えば、紹介のてん末を記載するといった対応も、てん末ではなくて紹介できたかどうかだけでいいというようなやりとりが、この検討会のなかでもあったかと思います。しかしながら、事業者としては、てん末を書く必要はないということをどこかに明記されないと多分心配で、てん末の記載をやり続けるというようなことが起こり得るのではないかと。ですから、今回の御回答については明確化していただくというお話でしたが、そういった類のことは今回の検討会を機に、なるべく明確に書いていただくことを希望します。

○松本課長 今の松浦先生の話は、かねてから水町先生からも、業務取扱要領でルール形成をしているのではないかという総論的なお話を頂戴しているところで、法体系としてどうあるべきかというところも、常に留意しなければいけないことだと思っています。そういったことも留意しつつ業務取扱要領を作っているのは、ここについては、いわば凸凹が出ないように統一的にという考え方から作っているものではあるのですけれども、その書きぶり又は書くか書かないかという内容について、改めて十分精査しなければいけないと思います。今回、明らかにするとか例示を増やすといった議論も、そういった意味も留意しながら対応していきたいと思います。

 これはかなり蛇足ですけれども、紹介のてん末の話は 3 31 日付で、採用・不採用だけでいいのだよというのを明確化して、既に修正いたしましたので、そういった点があるということは、常に留意しながら見直していきたいと思います。

○阿部座長 ここの問題は、冒頭に課長が 4 つ整理したと思うのですが、私の理解ではこういうことだろうと思っているのです。業務提携をしたときに求人側と求職者側で、それぞれ起こり得る問題があるのです。例えば、求人側だったら虚偽の労働条件の明示をしている場合とか、求職者側だったら虚偽のスキルの明示というか条件を出している場合で、それでマッチングをした結果、何かトラブルが起こるだろうと。そのトラブルが起こった原因はどこにあるのでしょうかといったときに、トラブルがないようにするためには労働条件をしっかり明示してください、求職者の条件もきちんとしてくださいというところで、責任を誰が持つかという話が 1 つですよね。それが法律かどうかは分からないけれども、そういった責任の所在を、まず明確にしておきましょうと。

 その後にマッチングをして、事業者が書面又は電磁的な記録に保存することというのは、どちらかに寄せて 1 つでもいいのではないかという議論と、トラブルそのものが起こったときに、誰が窓口になってトラブルの解決をするのかといったところも、どちらかに寄せておいたほうが。多分、求人側も求職者側も誰に聞けばいいのかが分からないのではないかと、私自身は理解していたのです。どうでしょう。まず、皆さんそういう理解でいいのかというのがあった上で、まだまだいろいろな御意見があるのかなと。竹内委員のように両方にそれぞれの責任があるというのと、大久保委員のように求職者保護という観点から言えば、求職者側に責任を寄せておくというのも 1 つあるかもしれません。

○松本課長 もし、よろしければこの件についていただいた御意見は、事務局がもう一度洗い直して、それぞれについてこうではなかろうかというものを御提示申し上げないと、議論がそもそもの前提を欠きそうですので、事務局で改めて検討した上で、御議論をお願いしようかと思います。ただ、どちらともという場合に、何らかの考え方をもって求職者側とか求人側というようにするかどうかという点について、御意見を頂戴する場面もあろうかと思います。いずれにせよ、再整理をさせていただきます。

○阿部座長 その際、業務提携をしなくても起こり得る責任あるいは義務というのはあるはずですよね。例えば先ほど私が言った、よくよく考えれば労働条件の明示、虚偽の情報を明示しないというのは、提携するかしないの前の話ですよね。ですから提携することによって特別に起こる責任や義務をもう一度確認して、これを議論したほうがいいかもしれませんね。そういうことなので、ここはまた整理をして議論を深めるということにさせていただきたいと思います。

○水町委員 責任の在り方は今のような形で、当事者が選択できるもの、あっせんは誰がやるかというのは、業務提携を認めるというのだったら、当事者間で一番ふさわしい所をあっせんするけれども、それをやることによって公法上の責任を誰が負うかというのは、実態に基づいて客観的に決まってくる部分と、求職者保護だと両方掛けておいたほうがいいとか、性質によって大分決まってくると思うので、そこら辺は整理をされればいいと思います。

 あと、同意の在り方について 1 点だけ補足しておきたいと思います。事業者の名前を明示して、個人情報の取扱規定等を明示するとなっていますが、業者の名前だけだとどんな事業だか分からない。名前の所に企業情報というか、その事業の具体的な中身と実態が分かるような情報もきちんとして、同意を得るときにアクセスできるような状況にしておくことが大切ではないかと思います。 2 社までだったら OK だけれども、 100 社以上だったら駄目というような線引きもなかなか難しいと思うので、例えば 100 社でも 200 社でも一括クリックではなく、きちんと 1 個ずつ OK というようになるような、確認をしながら同意を与えられるような形にしておくことが大切かと思います。

 個人情報取扱規定は統一規定を作って、これは 100 社全部統一ですよという形で明示することもあるかもしれませんが、企業のそれぞれの事業者名や企業情報を統一して出すのはおかしいので、こういう企業だったら情報を渡してもいいということを、少なくとも情報をアクセスして確認できるような状況にした上で、同意を得るということをお願いしたいと思います。

○安藤委員 その点に関しては、 100 社分全部クリックするのが、どのぐらい現実的なのかという気もするのです。例えば、国が定めるようなある一定の団体でなくてもいいけれども、何々協議会に入っているような所だったら信頼してクリックするとか、又は、ここは嫌だというのをチェックするとか。それでも 100 社をダーッと見て嫌な所をチェックするのは、なかなか難しいと思うのですけれども、実際問題、それを全部チェックしないといけないということになったら、恐らく事業者側は提携の会社数をそんなに増やさないという反応をすると思うのです。ですから個々の求職者の自分の情報が伝わる範囲をコントロールできるというメリットと、実際に求職活動を行う際に手間暇がどのぐらい掛かるかというメリットのバランスみたいなものを考えないといけないのかなと感じました。

 確かに名前だけではなくて、例えば事業者がどこにある会社なのかというのがなければ、会社名だけ見せられても分からないというのは、おっしゃるとおりだと思うのです。実際に自分が、仮に私が仕事を探すとしたら、その手続をどう思うのかというところも気になるので、更に検討が必要かと感じました。

○松浦委員 開示するのはいいのではないですか。本人が同意すれば、別にクリックしなくてもいいので。一つ一つ精査したい人は 100 社でも見るでしょうし、「もう分かりました。信頼しますから」と言って同意する人は見ないかもしれません。ただ、開示というのを付けておかないと。

○安藤委員 範囲が分からない。

○松浦委員 見たい人が見られなくなってしまうので、開示してもいいのではないかと思います。

○阿部座長 あとは求職者側の情報を提携会社間でいつでも見ておける状態にするのか、それとも求人側の情報をいつでも見ておける状態にするのかで、話が違ってくるのではないかと思うのです。つまり求人側のあっせん側が求職者を探してマッチングに掛けていくのか、そうではなくて求職者側は求職者側で 1 人個人を持っていて、求人を見て「この求人はどうですか」と言って紹介していくようにするのか、その辺で個人情報の取扱いは随分変わってきますよね。求職者側だけで求職者の情報を持っている場合には、特段同意を得る必要はなさそうだと思うのですが、どうでしょうか。その辺りも少し整理していただいて、次回にもう少し議論を深めてもいいかと思います。もちろん、どちらもあるとは思うのです。ですから、その辺りの実態がどうなっているのかとか、今後どういうものが出てきそうなのかということを踏まえながら考えたらいいかなと思いました。

 私の不手際で時間がかなり押しております。次に 4 つ目、「海外在住邦人の国内への職業紹介の手続」について、御説明をお願いします。

○上村補佐 資料の 8 ページを御覧ください。「海外在住邦人の国内への職業紹介の手続」ということで、下のほうの枠にありますように、許可申請時の添付書類については、「現行の規制」という所で記載しております。「以下の書類を許可申請書に添付しなければならない」としており、 1 つ目が「国外にわたる職業紹介を行おうとする場合」です。こちらについては相手先国の関係法令、 2 点目として「相手先国において、国外にわたる職業紹介について事業者の活動が認められていることを証明する書類及び当該書類が外国語で記載されている場合にあっては、その日本語訳」となっております。

 その下の「国外にわたる職業紹介を行おうとする場合であって、取次機関を利用しようとするとき」の場合は、 1 つ目が「取次機関及び事業者の業務分担について記載した契約書その他事業の運営に関する書類」、 2 つ目が「相手先国において、当該取次機関の活動が認められていることを証明する書類及びその日本語訳」ということになっております。

 右側の枠では「検討の方向性」ということで記載しております。「国外にわたる職業紹介を行う場合、適法に行うためには、相手先国の法令や取次機関の活動が適法であることは、当然に把握すべき事項であり、現行の規制は、各職業紹介事業者が把握すべき事項を把握していることを確認することを通じて、事業の適正な運営の確保を図っている」と。 2 つ目のマルが、「事業の実施に必要な業務であるため、引き続き事業者が自らの負担により相手先国の法令等を把握し、届出させる現行のルールを維持することとしてはどうか。 3 つ目が「その上で、多くの交流がある国との関係では、必ずしも事業者のみの負担により把握することとしなくてもよい場合があるのではないか」ということで記載しております。 4 つ目の論点について、事務局からは以上です。

○阿部座長 では、御意見があればお願いします。

○竹内委員  2 点あります。タイトルが「海外在住邦人の国内への職業紹介の手続」となっているのですけれども、規制の中身の話だと、むしろ日本国内にいる人を国外の仕事に紹介するような内容を念頭に置いているのではないかという気がしているのです。問題状況としては、もちろん日本に入って来る場合もそうですし、出ていく場合も含めての議論なのかということで、タイトルと内容がちょっとずれているような気がしました。それは単なる感想です。

 海外に出ていく場合も含めてということで、外国法の状況などがきちんと分かってなければいけないとか、提携している相手方がきちんと適法に活動できるような存在であるかどうか、確認しなければいけないことだと思うのです。適法に活動できる機関であるということの証明などは、もちろん引き続き必要なことだと思っています。相手国の関係法令をきちんと書類に添付するという話については、基本的にこれは当該事業者が現地の法を把握し、事業を運営しているかどうかということではないかと思います。

 ヒアリングの中でも求職者からの苦情の事例で、業者が法令などについて全然理解していないというのが紹介されていたと記憶しています。そういうことを考えると、事業者がルールを把握するための手法としては、法令をきちんと自分で調べて申請書類に添付してくださいという方式で、基本的にはいいのかなと思うのです。ただ、今申し上げたとおり、業者がきちんと現地の法を知って事業を行うことが究極目的だと思うので、そのために添付以外の方法でも十分達成できるということであれば、別途、道を考えてもいいかとは思うのです。

 ただ、例えば共通した法令を取ってきておいて、事業運営を行う際にはそれをきちんと見てねというようにやったときに、その業者がきちんと法令を把握するという方向に働くかというと、必ずしもそんなに容易ではないかと思うのです。もちろん業者にそれぞれ法令を取ってこさせたところで、どこまで把握するかというのは問題があると思うのですけれども、やはり自分で調べるからには、それなりの知識の修得は期待できるのではないかという気がしているのです。そういう意味では、現行の方法で、事業者が必要な法令等を把握するという目的との関係でもいいのかなという感覚を持っております。

○大久保委員 相手先国の関連法令を添付させるという話ですが、私は竹内委員がおっしゃったことと、若干違う感想を持っています。つまり、それぞれの事業者が海外の在留邦人の取扱いをしたいときの相手国の法令について情報収集をしたり、時には日本語訳して理解したりすることと、それを正しく理解して遵守することとは違うのではないかと私は思っています。そもそも海外の法令というのは、法令体系は国によって大分違うこともあります。しかも関連する様々なものがありますから、理解するのは結構大変ですよね。それを 1 人、 2 人でやっている事業者が多い中で、自ら経費を掛けて情報収集をして、時には一部翻訳をしてということに、本当に正しく理解できるのだろうかということに、むしろ不安を感じています。

 この間の関連資料の中で、例えば 2 国間の取扱いが圧倒的に多いのは中国なのです。では、中国が職業紹介についてどういう法令を持っているのか、それは多分頻繁に改正されていますから、最新の改正はどういう状態になっているのか、それを正しく日本語で理解するところまでは。私は、それだけ数がたくさん集積されているのであれば厚生労働省が情報収集をして、一旦情報提供をして、そのことを事業者が正しく理解した上で、必要に応じて自分に関連する法令を、相手先国との関連法令として添付するのは分かるのですが、ゼロから自分でそれぞれやりなさいというのとは、話が違うような感じがしているのです。

 法令遵守と 2 国間あっせんについて、どうすることが最も現実的な促進につながるのかということについて言えば、 8 ページの 3 つ目のマルに書いてありますように、「多くの交流がある国との関係では、必ずしも事業者が自らの負担により把握しなくてもよい場合があるのではないか」という考え方を採ったほうがいいのではないか、というのが私の感想です。

○安藤委員 ここに「取次機関及び事業者の業務分担」という話があります。恐らくここで想定されているのは、自分の会社で海外にも事業所をつくって、国内と海外の両方で実務を行うというよりは、海外には別の会社があって、そことの間で日本の人を向こうに送り出す、向こうから日本に連れてくるという話が含まれていると思うのです。そうすると 1 個前の論点にあった、業務提携の話にも関連しているように感じております。特に国内同士の事業者だったら、どういうルールにするのか。先ほどの役割分担の話がありますけれども、恐らく海外との場合で法令が違う国との場合であったら、恐らく国内側のほうがきちんと責任を持たないと、求職者保護にはつながらないと思います。ここで考える際に手続を可能な限り簡素にすべきというのは、確かにきちんと求職者保護ができるという中では、簡素な手続がいいわけですが、実効性を担保できる範囲内でということを、きちんと考えないといけないと感じました。

○阿部座長 安藤委員と大久保委員は、多分同じような御意見だろうと思うのです。そういう意味では実効性のところで、どれだけトラブルを防げるようなことを担保できるかというところだろうという気がしました。

○水島委員 方向性については、ほかの委員の先生方と同様ですが、文言について意見があります。方向性の 2 つ目で、「自らの負担により」と書いていますが、事業者が何かを把握して届出するときに、自らの負担は当然で、あえて強調している点が、やや気に掛かりました。

 それから、その下の「事業者のみの負担により」云々という所もです。場合によってはミスリーディングを招くような気もします。この負担のところを強調してよいものかは、また御検討いただければと思います。

○阿部座長 分かりました。ほかにないですか。竹内委員の御意見にもありましたけれども、方向性としては同じ方向で向いているのかなという感じはするのです。ただ、どういうように。最終的には求職者保護が担保できるかどうかといったところを慎重に見極めて、実効可能性を伴うようにしてもらいたいという意味では、多分同じ方向だろうと私は理解していますが、よろしいですか。では、また後で何かありましたら戻ることにして、最後に「求職者・求人者と職業紹介事業者とのトラブルへの対応」について、事務局から御説明をお願いします。

○上村補佐 資料の 9 ページ、「検討の方向性」の枠です。次のような点について引き続き検討することとしてはどうかとして、 2 点挙げております。 1 つ目が「離職率が高い業種又は充足率が低い業種について、事業主への対応の在り方」、 2 つ目が「職業紹介事業者等による紹介後のフォローアップ・苦情対応の在り方」について記載しております。

○阿部座長 では、これについて御意見がありましたらお願いしたいと思います。

○安藤委員 この「対応の在り方」というのが何をイメージしているのかが、とても悩ましいところではあるのです。正に厚生労働省も、最近は 3 年以内の離職率について、さすがに企業名は出さないにしても、業界ごとの平均は出していますよね。そうすると飲食だったり宿泊だったりといったものは離職率が高く、よく言われれる 7 5 3 、大卒で 3 年以内に 3 割辞めるという中でも、業種によって全く違うのです。一番低いインフラ関係は全然辞めない。業種の中でも合う合わないがあって、離職率が高い業界というのも実際にあるのです。恐らくそこで本当に問題になるのは、業界の標準よりも飛び抜けて離職率が高い企業には問題があるだろうというのは、議論として成り立つと思うのですが、業界ごとの特性を考えたときに、この業界は離職率が高いから問題がある業界だとは、一概には言えないとも感じます。ですから「事業主の対応の在り方」というのが何を意味されているのかを、少し教えていただければと思います。よろしくお願いします。

○松本課長 職業紹介事業者等とのトラブルとしてこういう事例がありますという、個別事例がヒアリングにより示されたわけです。そういった事例を減らしていくためには、どうしたらより適切な、または、当事者の苦情なり不満が生じないように、マッチングを遂行できるのだろうかという観点から、何かしら注意すべきことはなかろうかというのが問題意識です。

 そういった意味で、まず充足率が低いというのは、ここで「業種」と書いたのは書き過ぎというか、誤ったかなとも思うのです。結局、求人でも充足しない求人もあります。また、離職率が高いという場合、就職されても短期でお辞めになってしまう、定着しないということになると、また次の求人が出てくるわけです。中長期的に見れば、そういった現象をなくしていくのが多分、経済全体としては適切なのでしょう。そういったときに雇用仲介事業として果たすことができる役割がないだろうかということで、求人が何回も出てくるとか、求人に対しての求職者側の希望がなかなか出てこない求人があったときに、そういった状況が一番見えるのは官民の雇用仲介事業者であるとすると、もしかしたらそこで何かしら助言の類ができるのではないだろうかというのが、この「対応の在り方」に込められた意識です。

○安藤委員 今のお話でよく分かりました。おっしゃりたいことは、マッチングの質ということを考えたときに、トラブルが多い類型であったり、又は勤続年数が短い、関係が簡単に壊れてしまうような類型とはどういうものかということを考えて、より良いマッチンンのためにそういうものを減らすというのが裏側にあって、表面的には離職率だったり充足率だったりが出てきているという理解でよろしいのであれば。

○松本課長 個のグループがそうとまで言うつもりはなくて、そういった求人があるときにどう対応するのが、全体に向かっていけるのかという、もう少し緩い。

○安藤委員 分かりました。ありがとうございます。

○阿部座長 しかし私の乏しい知識では、そもそも職業紹介事業者の手数料の在り方を考えると、就職できたらすぐに紹介料を取っているわけでなく、ある程度定着した後で全額紹介料として取っているわけです。離職を前提にマッチングしている所は、そんなにないと思うのです。そんなことをしていたら紹介料は取れないわけですから。離職率が高い業種又は充足率が低い業種というものがもしあったとして、それはなぜなのかというのは、マッチング制だったらそれはそれでトラブルになって、それを解決しなければいけないのですが、私はそれ以外のところにあるのではないかと思うのです。

 実際にいろいろ聞き回ってみると、やはり地場の賃金よりも低いとか、労働条件が悪いといった所は定着率も悪いし、充足率も低いというのが出ているのです。やはりそういったところで事業主の対応の在り方を考えるのだったら、そういった所に情報提供するとか、コンサルティングをするとか、そういうことになっていく。ただ、ここを法的に何か関与すべきかというのは、個人的な感想として私はどうなのかなと思っています。

○竹内委員 最後の座長のお話と共通するのですが、こういう問題状況などがありますという情報提供をするというのは、全く分からなくはありません。それで、関係する当事者も、これから行動するときにはこういう問題に注意してくださいということで、情報提供を行うことは全く分からなくはないのですけれども、特にここで具体的な問題として置かれているような、就職してまたすぐに引き抜き離職させてというようなものは、当事者で民事的に解決を図っていく事柄ではないかと思います。

○水町委員 他方ですごく寡占状態の中で、基本的には求職者保護で成り立っているのですけれども、求職者と紹介業者が結託してお金を取っては辞め、お金を取っては辞めということを繰り返すような悪質な例があるのです。そのときに一番弱者になっているのは求人者なのです。しかし求人者としてはほかに紹介している人がいないし、業界としても人が集まりにくいのでというときに、職安法の枠の中で何か法改正をするか、それとも適切な情報提供によって、求人者にもそういう業者であることが分かるような情報提供でうまくいくのか。法律改正をしてどうこうというわけではなかなかないので、そこら辺でうまい具合に適切な情報提供をして、そういう悪質な例や想定していなかったような例も解消していかなければいけない、というレベルの問題かと思います。

○阿部座長 そうですね。確かにそういった問題があるのは事実でしょう。しかしトラブルの予防、早期解決に資するためのルールの在り方なので、「悪質」と言ったらいいかどうかは分からないのですが、そういった悪質な業者ができないようなルール作りを。ルール作りなのか、業界団体にお任せしていくのかというのは、見えないところはありますが、そういうことなのでしょうね。この点も少しペンディングにして、皆さんでもうちょっと議論していただければと思います。

 予定していた時刻になってしまいました。今日は私の時間配分がうまくいかずに、もう少し議論できればと思ったところがあります。ただ、時間のこともありますので、今日はここで一旦終了させていただきます。ペンディングになっている部分、あるいは更に情報が必要な部分もあったと思いますので、それはまた準備をして、次回以降に議論させていただければと思います。それでは、本日はここまでにして、事務局から連絡事項をお願いしたいと思います。

○上村補佐 次回の日程については決まり次第御連絡いたしますので、よろしくお願いします。また、傍聴の方々に御連絡いたします。傍聴の方々は、事務局の誘導に従って御退席ください。

○阿部座長 それでは、以上をもちまして第 14 回雇用仲介事業等の在り方に関する検討会を終了いたします。本日も活発な御議論を頂きましてありがとうございました。


(了)

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