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2016年6月15日 第130回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

老健局老人保健課

○日時

平成28年6月15日(水)10:00〜12:00


○場所

ベルサール半蔵門


○出席者

安部、井口、伊藤、稲葉、井上、内田(及川参考人)、小林、齋藤(訓)、鈴木、鷲見(原田参考人)、瀬戸、高野、武久、田中、田部井、東、福田(重田参考人)、堀田、本多(敬称略)

○議題

1.平成28年度介護従事者処遇状況等調査について
2.その他

○議事

○佐原老人保健課長 おはようございます。それでは、定刻になりましたので、第130回「社会保障審議会介護給付費分科会」を開催させていただきます。
 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席を賜りまして、まことにありがとうございます。
 まず本日の委員の出席状況ですが、阿部泰久委員、大西委員、亀井委員、河村委員、齊藤秀樹委員、松田委員から御欠席の連絡をいただいております。
 また、内田千惠子委員にかわり、及川ゆりこ参考人、鷲見よしみ委員にかわり、原田重樹参考人、福田富一委員にかわり、重田恭一参考人に御出席をいただいております。
 また、本日、齋藤訓子委員より途中退席との御連絡をいただいております。
 堀田委員からは、30分ほどおくれるとの御連絡をいただいております。
 以上により、本日は19名の委員に御出席いただいておりますので、社会保障審議会介護給付費分科会として、成立することを御報告いたします。
 それでは、冒頭のカメラ撮影は、ここまでとさせていただきます。撤収方、御協力をお願いいたします。
(報道関係者退室)
○佐原老人保健課長 それでは、以降の進行は、田中分科会長にお願いいたします。
○田中分科会長 皆さん、おはようございます。
 本日は「1. 平成28年度介護従事者処遇状況等調査について」を御議論いただきます。
 初めに、事務局より資料の確認をお願いします。
○佐原老人保健課長 お手元の資料の確認をさせていただきます。
 まず議事次第と委員名簿がございます。
 その後ろに、資料1、資料2、資料3、資料4までございます。
 参考資料が参考資料1から参考資料4までとなっております。御確認ください。資料の不足等がございましたら、事務局にお申しつけください。
○田中分科会長 ありがとうございました。
 ここから議事次第に沿って、進めてまいります。
 議題「1. 平成28年度介護従事者処遇状況等調査について」の議論を行います。
 これについては、今月8日に介護事業経営調査委員会が開かれ、了承されております。
 事務局から内容の説明をお願いします。
○佐原老人保健課長 まずお手元の資料で、資料1と資料2、それから、参考資料1というものをごらんいただきたいと思います。
 まず資料1に沿って、御説明申し上げます。資料1「平成28年度介護従事者処遇状況等調査の実施について(案)」というものです。
 これは、昨年度も介護職員の処遇状況等調査を実施したものでありますけれども、28年度につきましても、以下の基本的な考え方に沿って、調査を行ってはどうかということです。
 まず1、調査の目的、介護従事者の処遇の状況及び処遇改善加算の影響等の評価を行うとともに、時期介護報酬改定のための基礎資料を得ることを目的とする。
 2、調査時期及び公表時期(1)調査時期でありますけれども、28年の10月を予定しております。これは27年のときも10月に行っておりまして、4月から9月までの給与の状況を調べるというものです。
 (2)公表の時期ですが、29年の3月を予定、その後、まず経営調査委員会にお諮りした後、給付費分科会に報告という予定で考えております。
 3、調査対象及び抽出方法・抽出率ですが、こちらは27年度調査と同じです。
 (1)調査対象はそこに書いてある施設です。
 (2)抽出方法、(3)抽出率についても、基本的に同じです。
 4、調査項目につきましては、(1)施設・事業所票と(2)従事者票ということになっておりまして、こちらも27年度調査と同様の案となっております。
 1枚おめくりいただきまして、5、調査項目等の変更についてです。平成28年度調査においては、介護職員処遇改善加算((ローマ数字1))の取得が困難な理由及び介護職員処遇改善加算を1〜4までありますが、これをそもそも取得しない理由について、さらに具体的な事情を把握するための調査項目を設けることとするとしています。
 こちらについて、御説明をさせていただきます。お手元の資料の参考資料1をごらんいただきたいと思います。
 参考資料1は「平成27年度介護従事者処遇状況等調査結果のポイント」というもので、今年の3月にこの分科会でも御了承いただいたものです。こちらでは、1万2,000円の加算を中心に、実際に給与が幾ら上がったのかということで、右上、赤いところですが、1万3,170円という結果を御報告させていただいております。
 その下ですが、処遇改善加算の届け出で緑色で書いてあるところがあります。こちらで、届け出しているところが88.5%ということですが、届け出していないところが9.6%ありました。この理由について、右に吹き出しで示しております。加算の届け出をしない理由として、事務作業が煩雑、利用者負担の発生、対象の制約のためというのがあります。今回の28年調査では、1つは加算の届け出をしない理由について、もう少し深堀をして聞いてみてはどうかというものです。
 その下、オレンジ色のところですが、加算の種類というところがあります。現在、処遇改善加算は1〜4までありますが、このうち、平成27年の4月の介護報酬改定で新設されました、処遇改善加算1を取得しているところは、この調査では75.1%となっておりまして、それ以外のところでは、処遇改善加算1の届け出ができていないという状況になっています。
 こちらも右の吹き出しになりますが、加算1の届け出が困難な理由ということで、27年調査では、下の3つの選択肢に基づいて聞いておりますが、次の調査では、この3つにつきまして、もう少し深堀をして、調査をしてはどうかというものであります。
 具体的な調査の質問につきましては、資料2改と書いてあるものをごらんください。そちらの4ページをお開けいただきたいと思います。
 4ページに黄色く出ていますところが、追加で調査項目としているところであります。また、5ページにも追加で設定をしております。
 まず4ページの2つの問いにつきましては、先ほどの参考資料1の紙でいきますと、加算1の届け出が困難な理由というところの深堀の部分に当たります。問2(7)と書いてあるところですが、具体的にどのような理由で、キャリアパス要件1を満たすことが困難なのか。以下のうち、該当する番号に丸をつけてくださいということで、1、2、3、4と設定をしております。
 この内容につきましては、キャリアパス要件1を届け出になっていただくに当たって、局長通知で、より細かな要件を示しておりまして、それが3つございますので、その3つをここに1、2、3として書いております。
 1点目は、介護職人の任用の際における職位、職責、または職務内容に応じた、任用等の要件を定めることが難しい。
 2点目は、職位、職責、または職務内容に応じた、賃金体系を定めることが難しい。
 3点目は、職位、職責、または職務内容等に応じた、任用等の要件、または賃金体系の内容について、就業規則等と明確な根拠規定を書面で整備し、全ての介護職員に周知することが難しい、これらの3つがもともと局長通知の中で要件になっておりますので、これらについて、聞いていくというものです。
 4点目として、届け出に必要となる事務を行える職員がいない、事務体制、そのものが脆弱であるといったものについて、複数回答可で聞いてはどうかということであります。
 その下は、キャリアパス要件2であります。こちらも局長通知の中で、より具体的な要件を定めています。
 1点目は、介護職員の職務内容を踏まえ、介護職員と意見を交換しながら、資質向上の目標及び具体的な計画を策定するということ。これが難しいのかどうか。
 2点目は、実際に研修機会を提供することが難しいのか。
 3点目は、実際に資格取得のための支援、例えば勤務シフトを調整するとか、あるいは交通費や受講料等を援助する、こういった点で難しいのか、どうなのかということを聞いてはどうかというものであります。
 1枚お開けいただきまして、5ページ目をごらんください。こちらは、そもそも処遇改善加算の届け出をしない理由です。処遇改善加算は、こちらの参考資料1の裏側をごらんいただきますと、中ほどに加算の種類というところがございますとおり、処遇改善1〜4までございます。この4というのは、キャリアパス要件1がなくても、キャリアパス要件2がなくても、職場環境等要件がなくても、算定できるというものになっておりますが、それでもこの加算を算定していないという事業所が、約1割ございます。こちらについて、どうしてそういうことになっているのかということを、より深く聞いていくというものであります。
 問2(9)は、既にある調査でありますが、1が対象の制約のため、これが27年度調査でもお答えが多かったので、そちらについて、その下の黄色いところですが、(10)のところです。対象の制約のため困難とする具体的な事情について、どういうものがありますかということです。
 1番目は、介護職員のみを加算対象としているため、職種間の賃金のバランスがとれなくなるため。
 2番目は、同一事業所内ではなくて、同一法人内に加算の対象外の事業所があるため、事業所間の賃金のバランスがとれなくなるため。
 3番目は、やろうかと思っても、加算の対象外である職種に対しても、公平性を保つため、持ち出しによる賃金の改善を行わなければいけないので、なかなかできないといったことを設問として挙げております。
 問2(11)事務作業が煩雑ということも、昨年度調査で御指摘いただいておりますが、さらに具体的にどういうことなのかということです。
 1番目は、処遇改善計画書を作成することが大変なのか。
 2番目は、報告書を作成することが大変であるのか。
 3番目は、勤務時間や勤務日数等に応じて、処遇改善加算の総額から個々の職員の支給額を算定する事務作業が煩雑であるのか。こういったところが大変だという声を、いろいろなところから聞いておりますので、こういった設定をさせていただいております。
 以上の追加をした上で、本年の10月に調査をしたいと思っています。
 以上の内容につきましては、先週行われました、介護事業経営調査委員会で、御審議いただきました内容で、きょう、報告させていただいております。
 以上です。
○田中分科会長 ありがとうございました。
 ただいま説明のありました事項について、御意見、御質問があれば、お願いします。
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員 全体としてはいいと思うのですけれども、例えば給与以外の処遇改善のところで、いろいろな資格を取るための支援もしているわけですが、実際にその結果、資格取得に結びついた方がどのぐらいふえているのかも、わかるといいと思います。それと、処遇改善加算がどんどん積み上がっているわけですけれども、それに取り残された事業所との給料の差が、どのぐらいになっているのかもわかると、さらによいのではないかと思います。次回以降でも構いませんが、対応していただければと思います。
 以上です。
○田中分科会長 御意見として承ります。
 安部委員、どうぞ。
○安部委員 今の佐原課長から、4ページ、5ページを御説明いただきまして、より深堀の理由をきちんと把握するための調査ということですので、この内容については、賛同いたしますし、設問が相当他の質問と比べても、長いことは仕方がないと理解をしておりますけれども、私も自分で答えるつもりで、ちょっと読んでみましたところ、例えば4ページの真ん中辺に、黄色いところで囲んであるところ、やたら括弧書きが多いのです。これは本当に設問を理解していただく上で、よりシンプルにしたほうが私はいいと思いますし、例えばこれはお任せしますけれども、1番のところであれば、1つ目の括弧の内容は、本文に入る気もしますし、下のほうのどのようにして定めたらよいかわからないというのは、2つ目にも共有していますので、例えば外出しにして、1番、2番という番号を振れば、設問が非常にシンプルになって、答えやすいのではないかと思います。ここはお任せしますけれども、私がこのアンケート用紙を読んで、印象として理解するのに、むしろ誤解を生じるのではないかという複雑さがあるかと感じましたので、意見として申し上げます。
○田中分科会長 意見でよろしいですね。事務局は、説明などで考えてください。ありがとうございます。
 瀬戸委員、お願いします。
○瀬戸委員 ありがとうございます。
 質問の調査内容については、おおむねいいと思います。ただ、キャリアパス要件が厳しいので、出さないというところが結果としてすごく多かった場合に、最終的にキャリアパス要件を緩めるのかというと、余り緩めすぎるのはよくないと思っています。多分これは事業規模とかの関係も出てくると思うのですけれども、例えば小規模な事業所がこういうキャリアパス要件がすごく大変だということがあれば、ひな形を示してあげるとか、そういう対応で、なるべく賃金だけではなくて、しっかりとキャリアパスがある中で、介護職員が働けるような職場環境をつくっていくということも大事なことなので、そこのところが出るような調査をしていただければと思います。
 それから、5ページの加算を届け出しない理由(10)で、介護職員のみを対象としているため、職種間の賃金のバランスがとれなくなるとか、3番で職種間の公平を保つために、加算の対象でない職種に対しても、持ち出しによる賃金改善を行うとあり、例えばこういうところがすごく多ければ、これは以前から我々が主張していますけれども、介護職員以外に対しての処遇改善も、考えるようなことが出てくればいいと思いますので、そういうことも含めて、分析をしていただければと思います。
 以上です。
○田中分科会長 また分析結果が出た段階で、御意見を頂戴いたします。本日はありがとうございます。
 伊藤委員、お願いします。
○伊藤委員 ありがとうございます。
 私ども、今回の調査項目につきましては、おおむねこういう形で、よりまたキャリアパス要件の算定が困難な理由を分析することができるという意味でもよいと思っております。若干、気になる点、あるいは追加が可能であれば、やっていただきたいと思う点がありますので、申し上げたいと思います。
 資料2の調査票の中で、4ページで、今回、キャリアパス要件1と2の算定が困難な理由は聞くわけですけれども、職場環境等要件を満たす見込みがないという点についての困難な理由については、あえて聞くことにはなっていないようです。この点についても、たしか11%ぐらいだったと思うのですが、これが理由で算定できないと言っているところがあったと思うのです。ですので、これについても、私たち労働組合の立場から言えば、この周知ということがなぜできないのだろうかと思うぐらいのところではあるのですけれども、それでも1割ができないと言っているわけですから、何がネックになっているのかということは、把握する必要があると思っています。
 それから、今、見ている資料2の最後の5ページの真ん中辺の問2(9)で、1と答えた方に伺います(10)ですが、1と3の違いが分かりにくいと思うのです。1は加算対象者のみで、賃金のバランスがとれなくなる。3は持ち出しによる改善を行わざるを得なくなるということで、結局同じ問題に基づいて、対応が若干違うところで、どちらを選ぶかということで、迷いが出てくるのではないかという気もしますし、複数回答可ということだから、詳細にそこを把握するという意味では、悪いことではないとは思うのですが、うまくそこは把握できて、分析につながるのかどうかというところが、やや気になったところであります。
 それから、最後にしますが、分析についても、この段階であれですけれども、調査項目ですから、早いかもしれませんが、前の3月の分科会のときも少し申し上げましたが、今後の分析、今、出ているものについて、27年度の分析をお願いしたところでありますが、加算1だけではなくて、2、3、4とそれぞれ出していただきたいという点と、加算を算定していないところの事業所の賃金の状況についても、出していただきたいと申し上げたのです。それに加えて、今回の調査票を見てみますと、基本給と賃金全体ということでの2つの出し方がされているのですが、調査票を見れば、手当を細かく取っておりますし、一時金も取っているということで、その点については、ぜひ分析に当たっては、分けてしていただきたいと思うのです。
 資料2の18ページですが、ここに基本給と手当と一時金ということで、ちゃんと取っていくということですが、集計では、この前、詳細版でも手当と一時金には出ていませんでした。特に手当につきましては、時間外手当1と6の処遇改善手当と夜勤手当というものは、割増賃金1と7については、労働基準法上の割増賃金で、それ以外のものは、法律上は、割増賃金のベースに入れないということになっているものですし、ですから、かなり性格が違うものがまじっていると思いますので、ここについても、全て1〜10をそれぞれ出せと申し上げませんけれども、少なくとも、1と7というのは、割賃、それで、6というのは、多分この加算のためにつくった手当というものではないかと思います。それ以外というのは、割と固定的な手当という、性格が大分違いますので、そういうところも個別に出していただけるよう、お願いをしたいと思います。
 以上です。
○田中分科会長 分析に当たって、注目すべき点を言っていただきました。
 井上委員、お願いします。それから、稲葉委員、お願いします。
○井上委員 アバウトな質問で申しわけないのですけれども、5ページの(10)で、先ほどから話題になっておりますが、他の職種とのバランスがとれないからという理由がありますけれども、このバランスというのは、とらなければいけないものなのでしょうか。その辺のところを専門家の方にお聞きしたいです。
 例えば病院だったら、お医者さんと看護師さんの給料は、相当離れているだろうし、事務の人とも相当離れていると思います。とすれば介護職員は、介護という現場においては、一番の主役だと思うのですが、そういう人とほかの職種とバランスをとらなければいけないのはなぜかと、私の単純な疑問です。よろしくお願いいたします。
○田中分科会長 御質問ですか。
○井上委員 はい。
○田中分科会長 課長、あるいは室長、お答えいただきますか。
○佐原老人保健課長 老人保健課長です。現場の状況は、むしろ事業者の方に聞いていただいたほうがいいと思うのですが、この加算は、介護職員の人の給料のアップにしか使えないので、他の職種の方々で、同じ事業所に勤めている方の給料アップには使えない。したがって、介護職員だけを上げるというわけには、経営者として、いかないのだという声は、我々はしばしば聞くところではありますし、前回の調査でも、対象の制約のため、この加算届け出はしないというお答えをしたところが比較的多かったので、今回、もう少し深堀して、聞いていきたいと思っております。
○田中分科会長 瀬戸委員、どうぞ。
○瀬戸委員 事業者の立場から申します。確かに井上委員のおっしゃるとおり、職種によって、給料に違いがあって当然だと思うのです。ただ、この場合のバランスというのは、今、課長がおっしゃったように、手当がついて、今回も1万3,000円上がったのは、介護職員だけなのです。同じ職場の中で、仕事内容は違いますけれども、一緒に働いてケアをしている看護職員ですとか、相談員、調理員、機能訓練員なども含めて、その人たちは全く変わらないのに、介護職員だけ上がるのがバランスを欠くという、そういうような意味合いで上げていないところがあるのではないかと思うのです。
 なので、多分3番では、介護職員以外には、法人の持ち出しで、同じくらいの給料を上げるということも必要になってくるので、こういう持ち出しで、賃金の改善をしているところもある。だから、それをしたくないので、あるいはできないので、処遇改善加算自体もとらない。そんなふうになってくるので、介護職員だけ加算があるというのは、バランスがとれないという意味合いだと思います。
○田中分科会長 よろしいですか。どうぞ。
○井上委員 介護職がやめていくという状況の中で、加算をつけて、介護職の地位を上げようというもくろみがあると思うのですが、私は確かに一緒に働いている特定の人だけ、急に上がるのはおかしいというようなことが出てくるとは思います。
 介護職に対して今度も1万円アップという話も出ていますが、10万円ぐらい上げていただきたい。そうしないと、介護職は絶対に集まらないと思います。10万ぐらい上げて、介護職は特別な専門職である、お医者さんとまでは言いませんけれども、もちろん全然勉強も違いますし、やっていることも違うので、そこまでは申し上げませんが、介護の場合、利用者が介護の人が回ってきてくれるから安心なのだというような賃金にしていただきたい。利用者にとっては、介護職がいるというのは安心材料です。ですから、一挙10万ぐらい上げれば、多分いい人材が集まってくる。いい人材が集まってくれば、その施設の技能、介護の質というものも高まっていくと思います。
 そういうお金の面からリスペクトされるような介護職の人を置いておくとすれば、それをサポートする人たちが大勢いて、3対1の設置基準は必要ないと思っています。少人数の介護職がいて、いわばドクターみたいに、他の働く人をマネジメントできて、みんなを見守って、見回って、その人がトップに立ってやれるようなものにすれば、設置基準も考え直さなければいけない。平場で全部同じようにやっているから、こういうバランス云々が出てきますし、幾ら加算を1万上げても、事態は変わらないのではないかと懸念しております。これからいろんな職種の人たちが参入してくると思いますので、マネジメント、情報共有を前提に(上行より移動)、そういう人たちを束ねるような役割として、介護職が上の段階に行くというようなことを想像しております。
 これは利用者にとってのお医者さんがちょっと来てくれるだけで安心するのと同じなのです。いろんな働きをしている人たちがいて、そこへ介護職の人が来て、どうですかと言ってくれるだけで全然違うだろうと思うのです。今はそういう立場にいないということで、みんな3Kということの中でやめていく。そのイメージをとにかく払拭していただかないと、永遠と変わらないと思います。
 そういう思いで、意見を申しあげさせていただきました。よろしくお願いいたします。
○田中分科会長 ありがとうございました。
 お待たせしました、稲葉委員、どうぞ。
○稲葉委員 この調査票につきましては、おおむねよろしいのではないかと思います。
 また、今回、加算を取得しないことの理由について、かなり突っ込んでいるということについては、この結果を興味深く待ちたいところではありますけれども、せっかくなので、その取得しない事業所を規模別に結果がまとめられないだろうかと思います。例えばこの調査票には、既に訪問の回数であったり、利用者の数などを記入する欄が設けられているようですので、そのデータはとれるのであろうと思います。
 ところで、過去の経営実態調査などの結果を見ますと、事業規模別に収支の差率などが示されているところでありますけれども、おおむね在宅系のサービス、訪問や通所や短期入所などを見てみますと、規模の比較的大きな事業所に比べて、小さな事業所の収支差率は低く出ている。経営としては、少し厳し目に出ているのではないかという傾向があるわけであり、今回の処遇改善の加算の取得などにも、同じような傾向がもしあらわれるのだとすると、規模の小さい事業所の事業、規模別に見た事業の経営の実態というものがだんだん明らかになるのではないかと、そういった有効な活用ができるのではないかと思っています。
 また、これから事業所には、ICTなどの活用なども求められていくと思いますが、そういった活用導入の状況についても、事業所によって差が出てくると思いますので、そういった規模別の実態を把握することによって、制度議論をする上で、何か参考に大いになるのではないかと思っていますので、意見として言わせていただきました。
 以上です。
○田中分科会長 ありがとうございます。
 東委員、それから、武久委員の順でお願いします。
○東委員 ありがとうございます。
 資料2の介護従事者処遇状況等調査票の4ページ、5ページに、介護職員処遇改善加算を届出していないところの理由を聞く項目が追加されています。私は以前の介護給付費分科会でも申し上げておりますが、単に介護職員の給与のみを上げるというこの加算の仕組みが、現場の事業者にとって、使い勝手のいいものなのだろうかという疑問を常に持っております。また現場からもそういう声も聞いております。その意味では、届出をしていないところだけでなく、届出をしているところについても、自由記載でもいいので、もう少しこういう使い勝手のいい加算にして欲しいとか、ここがちょっと使い勝手が悪いので、こういうふうにも使えたら、もっと処遇改善につながるだろう等、1項目だけでも調査をしていただくといいかと思うのですが、いかがでしょうか。
○田中分科会長 質問だそうです。
○佐原老人保健課長 自由記載ですと、集計するときにどうやるかという課題はありますが、座長とも相談して、検討させていただきたいと思います。
○田中分科会長 この調査で行うかどうか、またいろんな研究事業等で行うかどうかは、検討させていただきます。
 武久委員、どうぞ。
○武久委員 私は職業に貴賎はないという原則です。だから、皆同じ給料でもいいという発想もあるのですけれども、大学へ行ったり、長い間勉強してきた人は、それなりに給料は高い、これは当たり前の話であって、我々のところでも、介護職の給料を上げていくと、例えば調理員とか、掃除、洗濯など、そういう人たちとのバランスにかなり格差が出てきまして、調理員の確保に困るという、いわゆる随伴症状が出てきますけれども、私は考えるに、国が一万何千円、その前のときもありますから、全部で言うと、3万円ぐらいもう上がっているわけです。このようにお金を出して介護職員の処遇をよくしますと政府が言っているのに、いらんという発想は、どこにもないと私は思うのですが、これはありがたくいただいて、うちの介護職員が給料上がったら、非常にいいのではないか。それに対して、ちょっと低いけれども、ほかの職員とのバランスもあれですから、調理も掃除も洗濯もそういうお仕事の人も事務員も、少しずつ上げていかざるを得ないわけです。
 そこで、井上さんがおっしゃったように、ぽんと10万円上げてというのは、私も非常にいいと思うのですけれども、一方で、介護報酬がどんどん下げられてきておりますので、これは効率化という問題も避けては通れないと思いますけれども、制度というのは、なかなかあちらを直したら、こちらが具合悪いとかいうのがあるように、余り極端なこともすぐにはできないと思いますが、調理と掃除、洗濯と介護職員と比べた場合に、相手はものなのに、介護職は人間に対して、直接サービスをするという、非常にデリケートな問題がございます。だから、当然高くていいと思っておりますが、私のところは、すぐ1万3,000円を上げさせていただいておりますけれども、今のぐらいになりますと、御夫婦でお勤めになりますと、夜勤をすると、大体50万ぐらいになって、人並みの生活というか、裕福な生活ができると思っておりますので、確かにほかのことも考えて、トータルの収支を考えると、お金を全部もらうのはやめておこうかと思うところが問題なので、ここは深堀してお聞きして、国としては上げるのだからみんなもらって下さいというのは、当たり前の話であって、そこを我々事業者側は、素直に受け取って、いわゆる介護施設の環境の整備に、ほかの職種も含めて、全体で取り組まなければいけないと思います。
○田中分科会長 ありがとうございます。
 実態として、1が75%、2を合わせると九十何パーセントは受け取っていらっしゃるので、残りのところを調べるのが、今回の追加の趣旨です。本体は全員についての賃金を調べることになります。
 ほかによろしゅうございますか。齋藤委員、どうぞ。
○齋藤(訓)委員 今の処遇改善はいろいろな手当の総額の評価だと思うのですが、夜勤手当については、回数と連動があると思います。このたびの調査では、そこまでなかなか聞けないと思いますし、前回も何かの際に申し上げたと思いますが、手当は上がったが、夜勤回数がふえたとか、シフトとシフトの間がものすごく狭くなったなど、そういったことも一方で少し見ていかないと、本当の意味での処遇改善には至っていかないと思っています。夜勤のない事業所もありますから、なかなか全部を調査するというわけにはいかないと思いますが、夜勤手当で上がったのかどうかということについては、若干回数との連動で、注意が必要だと思います。
○田中分科会長 ありがとうございます。
 原田参考人、お願いします。
○原田参考人 ありがとうございます。
 重きは1点のみでございます。参考資料1の前回の調査結果の中で、届け出をしている、届け出をしていないというところで、届け出していない理由のところで、9.6%、その内訳として、利用者負担の発生というのが36.7%、全体の総数からすると、わずか3%そこそこだと思いますが、実態として、利用者への加算の説明が非常に難しいというのは、1つ、随分前からいろんなところで聞いているところがありますので、今回の質問の中では、届け出をしていないというところでのその理由として聞いておりますが、ただ、実際に届け出をしている、加算を取得しているところでも、こういった課題というのは、内包しているのではないかとも思いますので、これは今回、あるいは次回以降ということでも、構わないのかもしれないのですが、ほかの項目もそうですが、問2(1)あるいは(2)の選択肢の枝番として言っていますので、全体として見るような視点も必要ではないかと思います。
 それと、つけ加えてという形になるかもしれないのですが、もう一点、この処遇改善改正加算を取得している事業所、全体で9割弱ありますが、今回の選択肢にも入っていますが、実態として、給与表を見直して、全体の給付水準をさげて、介護職員の処遇改善加算、あるいは全職員の処遇改善加算、処遇改善をしているようなところもありますので、今後、その辺のところも少し見られるようなことは、今後の処遇改善、こういった高齢者施設、福祉施設の処遇改善という意味では、そういった視点も必要ではないかと思います。
 以上です。
○田中分科会長 ありがとうございます。
 ほかはよろしゅうございますか。調査はやはり回答率も上げなくてはいけないので、いろんなことを知りたいのですが、この調査だけが世の中の調査ではなく、各団体が行っていただく研究も可能ですし、各団体が大学の研究者に研究費を渡して、調べてもらうことも可能です。そういうさまざまな調査をもとに、政策が議論されればいいと思います。
 皆さんがおっしゃっていただいた、せっかく行う調査の分析の仕方については、大いに参考にさせていただきます。今のタイミングで、新たなこの調査そのものの項目変更は、もう一度調査委員会をしなくてはいけないので、今回はこれで調査させていただき、次回以降についてとか、この調査以外でも、さまざまな老健事業等の研究についても、皆さんの意見を反映させるようにしていただければいいのではないかと思います。
 議題1については、先ほど言いましたように、分析については、皆さんの意見を参考にして、行なっていただくこととして、調査そのものについては、基本的に本日、提示させていただいた内容で、当分科会として了承することでよろしゅうございますでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○田中分科会長 ありがとうございます。
 次に「議題2 その他」として、消費税負担に関する関係団体ヒアリングに関する報告がございます。事務局から説明をお願いします。
○佐原老人保健課長 老人保健課長です。
 それでは、資料3改と書いてあるものをお開けください。こちらは「消費税負担に関する関係団体ヒアリングにおける主な意見」というものです。
 消費税は8%から10%の引き上げにつきましては、もともと平成29年の4月に実施するということで、予定がされておりました。また給付費分科会でも、それに沿ったスケジュールで、ヒアリングをさせていただいたところであります。
 消費税の引き上げは、延期になったわけでありますが、4月に行いました、関係団体のヒアリングについては、この資料にまとめさせていただき、この分科会に報告をさせていただきたいと思います。また来るべき引き上げのときの議論の材料としていただくという趣旨で、本日、提出をさせていただいております。
 内容については、ざっと説明させていただきます。1ページ目ですが、4月15日と22日にヒアリングを実施しました。9団体の皆様に来ていただきました。また、時間等の都合で、来ていただけなかった、来ることが難しかったが、意見書を提出していただいた、4つの団体からもあります。御協力ありがとうございました。
 今回のヒアリングにつきましては、2番目のところですが、(マル1)消費税8%への引き上げ時の対応の評価ということ。(マル2)消費税10%への引き上げ時の対応に関する意見等といったものを聴取したところであります。主な意見を下にまとめております。
 まず(マル1)の消費税8%への引き上げ時の対応ということで、1つ目の丸にもありますが、26年4月の消費税引き上げに対応した介護報酬改定では、基本単位数に上乗せすることを基本としつつ、消費税負担が相当程度見込まれる加算についても、上乗せをするという方向で対応しており、可能な限り、合理的に実施されたものと考えるといったような御意見をいただきまして、おおむね適切であったという御意見をいただいております。
 2ページ目からは、消費税10%への引き上げ時の対応に関する御意見をまとめています。大きく4つありますが、まず1、介護報酬による対応についてということで、総論的な事項であります。
 まず1丸ですが、予定されている10%の引き上げに当たっても、前回の8%への引き上げ時と同様に、介護報酬において、基本単位の上乗せと加算部分の上乗せという、前回同様の対応策を講じていただきたいといった御意見が多かったように思います。
 また、それ以外の個別の項目についても、そこの3丸、4丸、5丸、6丸に書いておりますような御意見をいただいております。
 2ページ目の下のほうになりますが、2、介護サービス施設・事業所における設備投資の状況等についてということで、特に高額投資等を行った場合の対応についての御意見をいただいております。
 2ページ目の一番下の丸ですが、高額投資に関しては、今回、調査を実施しなかったが、介護施設・事業所の整備の前倒しや科学技術の開発・発展に伴う介護現場へのロボットやICT等の導入が進むことを考えれば、設備投資等に関する消費税率の引き上げの影響を把握することを含め、医療保険との整合性を確保しつつ、対応すべきといったことで、高額投資については、建物の改修も含めて、何らかの配慮が必要だという御意見をいただいております。
 また、この中では、3ページ目の4丸になりますが、こういった施設の改修や修繕の時期を迎えますと、大規模な投資ということになってきますが、控除対象外消費税の負担に関する非課税の申請返還方式、例えば予算措置による補助金方式による負担軽減策を行うことが必要ではないかといった御意見もいただいております。
 一方で、経営調査委員会の委員の先生方からは、3ページ目の下から書いてあるような御意見もいただいております。一番下の丸ですが、例えば減価償却を通じた、長期的な償還と単年度の支出とのバランスを、どうとるのかということを考えていかなければいけないのではないかという、御指摘をいただいております。減価償却を通じて、長期的には投資分の控除対象外消費税が返ってきているとすると、別立て制度で対応する場合は、介護報酬について、減価償却分のコスト計算との関係上、理論上、報酬自体が少し下がらざるを得なくなるという帰結になるのではないかといった御指摘もいただいております。
 4ページ目をお開けください。3、基準費用額・区分支給限度基準額の取り扱いについてということで、御意見をいただいております。
 1丸目にもありますが、食費・居住費の基準費用額については、消費税率の引き上げ及び物価対応等を踏まえて、調査の結果、費用が上がっている場合は、引き上げをしていただきたいということ。
 また、2丸目に食品について、4丸目に居住費の基準費用額の設定については、それぞれ額の設定の方法について、見直しが必要なのではないかといった御意見もいただいております。
 一番最後の丸ですが、区分支給限度基準額についても、前回の消費税引き上げ時には、これを見直すということをしたわけですが、同様の対応が必要だという御指摘をいただいております。
 最後に5ページ目、4、その他ということでありますが、その他の御意見として、幾つかいただいております。
 例えば4丸目でありますが、今回、消費税8%への引き上げ時の補てん状況の把握は行われなかったが、定期的に補てん状況の把握と妥当性を検証する仕組みを備えていくべきではないかといった御意見です。
 あるいはその次の丸ですが、地域支援事業において、消費税率引き上げの対応についても、介護報酬と同様に、報酬の引き上げを行ってもらいたい、そういったことについて、介護報酬における対応内容を市町村に示して、これに準ずるよう取り計らっていただきたいといった意見をいただいているところであります。
 以上でありますが、あわせて、参考資料4を御報告したいと思います。参考資料4は「平成28年介護事業経営概況調査の実施について」というものであります。
 こちらは、昨年度、この分科会で、基本的な調査の内容について、御議論いただきました。その後、総務省の承認も得まして、現在、調査を実施しております。1ページ目の2のところに書いてありますとおり、(1)調査実施時期ということで、5月に各施設に概況調査を発送いたしまして、6月30日を目途に調査を回収するということになっております。
 概況調査につきましては、分科会で御議論いただいたとおり、従前であれば27年度、1年間だけの経常期をとるということでしたが、これに加えて、平成26年度の収支状況、経営状況についても、調査をすることになっております。また、いわゆるキャッシュフローについても、調査をすることになっております。6月30日が締め切りになっており、各関係の団体の皆様には、回収率が適切に引き上がりますよう、引き続きこの調査についても、御協力をいただければと思います。
 以上です。
○田中分科会長 消費税に関してのヒアリングや意見書提出に御協力いただいた団体については、課長と同様、御礼を申し上げます。これは報告事項のようなものですが、これに対して質問、御意見はおありでしょうか。
 鈴木委員、お願いします。
○鈴木委員 詳しくはヒアリングのときに申し上げておりますけれども、基本的に高齢者医療と介護は一体化の方向にあり、医療と介護の対応を分けるという意味が余りないと思いますので、基本的に整合性をとる方向で進めていただければと思います。
○田中分科会長 ありがとうございます。
 瀬戸委員、どうぞ。
○瀬戸委員 我々もヒアリングに呼んでいただいて、ありがとうございます。
 ただ、少し趣旨が違う形で報告されているので、説明させていただきたいのですが、4ページの3番の3つ目の丸で、食費の額は、実費の範囲内で設定できるが、特養の場合には、8割の方が第1段階から第3段階の補足給付対象であるため、食費の額を上げて設定しても、2割の方しか収入につながらず、大部分は基準費用額になると書いてあるのですけれども、我々の申し上げたかったのは、確かに食費の額は、実費の範囲内で設定ができることになっていますが、第4段階以上であっても、基準費用額の範囲内で金額を設定している事業所がほとんどで、基準費用額の額が上がらないことには、第4段階以上の方への食費設定も上げられないので、基準費用額の設定を上げてほしいという趣旨で申し上げたところなので、少しだけ補足させていただきました。ありがとうございます。
○田中分科会長 了解いたしました。
 ほかによろしゅうございますか。
 本議題については、いずれ本当に消費税がまた上がることになった場合には、それに対する対応をこれまでの議論を踏まえて、改めて当分科会において、議論いただくことになります。それまでしばし凍結となります。これについては、今回はこの報告を理解しておきましょう。
 次に議題「2 その他」として、ニッポン一億総活躍プランに関する報告がございます。事務局から説明をお願いします。
○佐原老人保健課長 資料4をお開けください。資料4は「ニッポン一億総活躍プラン(抄)」でございます。
 平成28年6月2日に閣議決定されたものです。抜粋ではありますが、文章編は全て掲載をしております。文章編が1ページ目から25ページまでありますが、こちらは全て抜粋することなく載せております。
 この中で、15ページをお開けいただきたいと思います。新三本の矢の1つでありますが、介護離職ゼロに向けた取り組みの方向ということで、15ページ、16ページに関係の記載があります。
 この他に後ろについておりますが、ロードマップというのがあります。こちらが47ページからになります。介護に関係するものが47ページから以降、ずっと60ページの一番最後まであります。この中で、特に給付費分科会と関係があると思われるものについて、簡単に説明をさせていただきたいと思います。今から申し上げるものが全てというわけではありません。今後の御議論次第だと思いますが、とりあえず幾つか御紹介をしたいと思います。
 まず47ページのところですが、全体の構成としては、左に国民生活における課題がありまして、右の四角が今後の対応の方向性になっております。その下に3行ほど全般的な説明があり、さらに具体的な施策が黒ポツで記載をしております。この中で、2つ目の黒ポツでありますが、自立支援と介護の重度化防止の推進というものがあります。読みますと、自立支援と介護の重度化防止を推進するため、介護記録のICT化を通じた業務の分析・標準化を進める。これにより、適切なケアマネジメント手法の普及を図るとともに、要介護度の維持・改善の効果を上げた事業所への介護報酬等の対応を含め、適切な評価のあり方について、検討するということが記載されております。
 48ページにつきましては、右側の四角の具体的な施策の一番最初ですが、介護人材の処遇改善というものがあります。
 1ポツ目、介護人材の処遇については、競合他産業との賃金差がなくなるよう、2017年度からキャリアアップの仕組みを構築し、月額平均1万円相当の改善を行う。この際、介護保険制度のもとで、対応することを基本に、予算編成過程で検討するというものであります。
 49ページですが、これも具体的な施策の中ほどに、生産性の向上というのがあります。介護サービスや介護保険事務処理について、介護ロボット・ICT等の次世代型介護技術の活用により、介護サービスの生産性の向上を進める。それにより、介護の質を低下させずに、効率的なサービス提供に関する基準の緩和や効率的・効果的な職員配置を推進するという記載があります。
 最後ですが、一番最後のページになります。60ページになります。こちらは大きなタイトル地域共生社会の実現というところでありますが、具体的な施策の4番目です。高齢者、障害者、児童等の福祉サービスについて、設置基準、人員配置基準の見直しや報酬体系の見直しを検討し、高齢者、障害者、児童等が相互に、または一体的に利用しやすくなるようにする。
 以上でありまして、こういったようなことが閣議決定されました、ニッポン一億総活躍プランの中に記載されております。今後、介護報酬の改定に向けての議論の中で、適宜、必要に応じて、御議論いただく内容になると思います。
 以上です。
○田中分科会長 ありがとうございます。
 ただいまの説明がありました事項について、御意見、御質問があればお願いします。
 本多委員、どうぞ。
○本多委員 資料の48ページについて、具体的な施策の介護人材のところですが、1万円相当の改正を行うということで、介護保険のもとで対応して、予算編成過程で検討するということなのですが、ここの記載だけでは、具体的な対策がわからないので、処遇改善するにあたり、今の加算にさらなる手当て等を考えているのか、現段階で、わかる点がありましたら、お答えいただきたい。
○田中分科会長 お願いします。
○佐原老人保健課長 具体的にどのような形で対応していくかは、これから予算編成の過程の中で、検討するということでありまして、現在のところ、事務局からはこれ以上のことは申し上げられないと思います。ただ、介護職員の処遇については、どのような方法にしろ、さらに1万円程度の引き上げがされるような処置をおこなっていくという趣旨だと思います。
○本多委員 ということは、予算編成過程でということで、予算がつかない場合は、介護給付費の中からするということも、現時点の想定であると理解してよろしいのでしょうか。
○佐原老人保健課長 予算編成過程というのは、12月に向けてということなのですが、いろんな選択肢がある中で、12月に向けて、議論をしていくということだと思います。
○田中分科会長 田部井委員、どうぞ。それから、武久委員にいきます。
○田部井委員 このプランとも関係すると思うのですけれども、今後の給付費分科会の役割といいますか、そういうことでお聞きしたいと思うのですが、財務省から具体的な提案が出ていまして、例えば高額サービスの上限を引き上げるということについて、2016年度末までに結論を出して、速やかに実施するでありますとか、要介護1、2の人に対する生活援助、原則自己負担にするでありますとか、福祉用具や住宅改修を原則自己負担にするでありますとか、65〜74歳の利用料を原則2割にするとか、あるいは要介護1、2の人の通所介護を保険給付から外して、自治体の総合事業の対象とするという項目を、2016年度末までに結論を出して、2017年度通常国会で法案を提出するという案が出ているみたいなのですけれども、厚生労働省でも、この案について、検討を始めていると、これは伝聞でしかわからないので、漏れ承っているということでしか、できないのですが、もし検討しているということが事実であるとすれば、厚生労働省としても、財務省案に絶対反対、私どもは絶対容認できない、絶対反対であるわけですけれども、財務省案は絶対反対ではなくて、検討に値するものという部分もあるということで、そうしますと、この財務省案に類するような内容が社会保障審議会に提案されるのではないかと思うのですけれども、だとすれば、それはいつごろになるのか。年度末までに結論を出すということですので、それがいつになるのかということ。
 あるいはこれは部会の役割であって、給付費分科会でもこういうことを議論するあれはないのですということになるのか、もし検討されているのであれば、その辺の流れというものを教えていただきたいと思いますし、全く検討などしていない、あれは財務省のあれであって、我々は全く白紙ですということかもしれないと思うのです。そうしますと、ただ出費を減らせばいいということしか考えていないように映る財務省とは違って、社会保障をつかさどる部局である厚生労働省としては、全く別の考えをお持ちであろうと思いますので、例えば財務省にあの案は困りますと申し入れをしていただくとか、あるいは安倍首相に直訴をしていただいても、ああいう本を出されては困りますので、もう少しコントロールをお願いしますとか、そういうような形で、福祉の切り下げに反対するような姿勢を、何とか示していただけないかと思うのですけれども、その辺について、現時点で何かお話いただけることがあれば、教えていただきたいと思うのです。
○田中分科会長 老人保健課長、お願いします。
○佐原老人保健課長 まず事実関係を申し上げますと、今、御指摘いただいたような論点につきましては、今年の2月から議論を開始しました、社会保障審議会の介護保険部会で御議論をいただく予定になっております。一般論として、介護保険部会と給付費分科会の役割分担があるわけでありまして、こちらの分科会では、報酬基準といったものについて、具体的な段階になってきたものについて、御議論をいただくものだと思います。繰り返しますと、今、御指摘いただいたようなことは、介護保険部会でまずは御議論をいただくということです。
○田中分科会長 審議官、お願いします。
○濱谷審議官 補足をいたしますと、今、具体的に65歳以上2割負担などの具体策をおっしゃいましたけれども、その具体案は、あくまで財政審における財務省の提言ということであります。政府全体としては、どうなっているかといいますと、高額介護サービス費のあり方とか、福祉用具、住宅改修のあり方について、今後、検討するという検討課題としての位置づけとなっております。したがいまして、厚労省としても、そのあり方についての検討は、今後、介護保険部会で行うということでございます。その際の観点としては、私ども厚労省でありますので、高齢者の自立支援という介護保険の基本的な理念も踏まえて、今後、検討をさせていただきたいということでございます。
○田中分科会長 武久委員、お願いします。
○武久委員 15ページですけれども、これは一億総活躍プランという、政府の大きな方針ですので、結構だと思うのですけれども、50万人分を介護の受け皿としてふやすということは、38万人からということになっていますけれども、単純に50万人ふやすとなると、100ベッドの特養が5,000ということになりまして、日本を100区画とすると、1つの区画は、すなわち120万人の県に対しては、50つくる。現在、あるところに50つくるということになるわけで、去年、生まれた方は100万人しかいないので、20年後は80万人となってくると、女性はその半分になりますので、今でも都会ではオープンしても、スタッフは集まらないという状態がございます。
 人材の確保というのは、非常に重要なのですけれども、若い方はだんだん少なくなってくるので、私は前から言っているのですが、元気な中高年が虚弱な中高年を支えるという社会システムをつくらないと、これはどうにもならないだろうと思います。そこのところが余り想定されていない。看護教育にしても、看護大学をどんどん進めるのは、私も大賛成ですけれども、看護のレベルを上げていただくのはいいのですが、現役の高校生の数がどんどん減ってまいりますと、実質的に進学できる数が少なくなってくるということで、現役中高年の活躍をするような、何かのノウハウを考えていただいたら、私は2040年までのピークを乗り越えることができるのではないかと思いますので、ぜひ検討をしていただきたいと思います。
 それから、47ページですけれども、ここに書かれておりますのは、上から2つ目の先ほど佐原さんがおっしゃったのですが、自立支援と介護の重度化防止の推進ということで、看護記録のICT化を通じた業務の分析・標準化を進める。これにより、適切なケアマネジメント手法の普及を図るとともに、要介護度の維持・改善の効果を上げた事業所への介護報酬等の対応を含め、適切な評価のあり方について検討する。現場でやっておりますと、めちゃくちゃ書きものが多い。要するに記録していないと、監査のときに厳しく指摘されて、現場の職員は、いわゆる書くことにネガティブデータとポジティブデータがあるとすると、ポジティブデータを書けばいいのではないかと思うのだけれども、ネガティブデータも何もかもみんな書いていく。特に一番ひどいのは、ケアマネジャーで、きちんと書いていないと減算する、こういう目にあっている職種は、多分ケアマネジャーだけだと思うのですが、こうまでやられると、なかなか定時にはとても帰れないという現状があります。そこをもう少しICT化するのであれば、ICT化しても、たくさん打てば、手もかかりますから、ここをもうちょっと考えないと、現場に迎える職員の数が実質的に減ってしまう。この仕組みを何とかここのこともありますので、厚労省でも記録をもっとコンパクトに、効率的に書いて、現場に行く時間を十分とるようにというスタンスをどこかに入れていただけると、ありがたいのですけれども、監査に来られても、証拠記録をどんどんみたいな、これは少ないとか、多いなど、そういうことで、書いてある内容によると思うのですが、だけれども、多い、少ないで判断されてしまうと、これは書かざるを得ないということになりますので、その辺もちょっと検討していただけたらと思います。
 以上です。
○田中分科会長 御要望ですね。
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員 介護離職ゼロは、そのとおりだと思いますが、一億総活躍プランでは、介護離職ゼロと希望出生率1.8の両方が重要な柱になっています。ということは、介護分野においては、仕事としての介護と子育てを両立できる社会にしなければいけないということだと思います。
 我が国の最大の課題は、少子化がとまらないことです。今後、20年ぐらい高齢者の方に頑張ってもらって、ケアの担い手になってもらったとしても、次の世代の人を今のうちから準備しておかないと、その次が見えないということで、その不安がいろいろな投資も含めて、将来を暗くしていると思いますので、ぜひ仕事と介護が両立できる社会にしていただきたいと思います。
 これまで本人や保育所に対する支援は、随分充実してきて、保育所も補助が大幅に増えました。私どものところでも、大幅な持ち出しだったのですが、それが大分少なくなりました。ところが、そういうことを進めますと、産んでもいいという人が産んでくれるようになるのですけれども、そうして、産休、育休をとって、さらに短時間勤務ということが当たり前になってくると、皆さんが普通に取るようになってきます。そうすると、介護離職ゼロにしなければならないですから、人を補充して、その分を余分に雇用しなければいけなくなるのですが、その結果、人手が余分に必要になり、事業者の持ち出しがふえるのです。ですから、ぜひ介護離職ゼロと希望出生率1.8を両立させるためには、本人だけではなくて、事業者の支援も必要だということを、ぜひ御理解いただきたいと思います。
 同じ厚労省の中には、雇用均等・児童家庭局に、くるみんマークという制度があるのですが、これを老健局の中には知らない方もいるようです。今度局長になられる方もいらっしゃるようですので、ぜひまず厚労省の中で広めていただきたいのですが、それに取り組むには、かなりの負担があるのに、メリットが非常に少ないのです。もっとそこを支援していただいて、日本中の医療機関も含めて、介護施設が少子化対策に取り組めば、わが国の出生率は必ず上がると思います。そうでないと、仕事と子育ての両立は、大企業か、公務員でないと実現できないのです。
 大企業か公務員の話を聞くと、3年育休とか、小学校を卒業するまで短時間勤務とか、かなり優遇されています。でも、そうなると、女性のキャリア形成はどうするのだという、逆にそちらが心配になってきます。女性もキャリア形成をしなければいけませんから、仕事と子育ての両立は、必須になってくると思いますので、ぜひ事業者の支援もよろしくお願いしたいと思います。
 以上です。
○田中分科会長 ありがとうございました。
 伊藤委員、どうぞ。
○伊藤委員 介護離職ゼロで、先ほども本多委員から質問があった点について、私もどのように理解していいのか。先ほどの御説明でも、まだはっきりしていないような内容だったと思うのです。そうすると、交付金みたいな形でやるのか、それとも報酬改定でやるのか、そうなると、29年度からということになっているから、期中改定を行うのかということで、ここの会議で審議をしていく。恐らく27年度の処遇状況等調査を使って、議論をしていく必要があると思うので、スケジュール感をぜひきょうはわからないという答えにしかわかりませんけれども、なにも議論のないまま、何か決まってしまうということは、絶対ないようにお願いしたいと思います。
 ここの閣議決定の中にも、競合他産業との賃金差がなくなるようと書いてあるのです。当面、これを目標にやっていかないといけないと思うのです。それが政策的な課題なのだと思います。多分事業者の皆様のほうからすれば、そうはいってもといろいろな言い分があるのかはわかりませんけれども、仕事を選ぶのは求職者ですから、いろんな言い訳が仮にあろうと、では、違う業種にいってしまうというのが現実で、そこはぜひ共通の認識を持っていただいて、まずが競合他産業との賃金差をなくすということで、最大限の努力をしていくという必要があると思います。そのためには財源が必要だと思います。
 それと、1つお聞きしたいのですが、一番最後の60ページで、具体的な施策の4つ目で、高齢者、障害者、児童等の福祉サービスについて云々かんぬんで、相互に、または一体的に利用しやすくするようにする。報酬体系の見直しも検討するということなのですが、これはそれぞれ財源が違うという中で、さらっと書いてありますけれども、とても大きい制度のあり方を含んだ議論になるのではないかと、それこそ、今、介護保険制度のもとで、サービス体系がつくられていて、それに基づいて、報酬が決まっているということ。それを高齢者、障害者、児童等というものを1つにしようというようにも読めるのですが、どのようなイメージなのか。もうそれぞれ縦割りの制度は、なくしていくということまで、視野に入れた何かイメージなのかということを、少し御説明いただきたいと思います。
○田中分科会長 もしわかれば御説明ください。
 振興課長ですか、お願いします。
○辺見振興課長 こちらの記載の段階では、具体的にどこまで視野に入れてということについてまでは、具体化して申し上げるところではないかと思いますけれども、方向性としては、障害をお持ちの方、高齢者である方、子育ての段階にあったり、児童であっても、障害のお持ちの方、こうした複雑なニーズを重複してお持ちの方もいらっしゃる中で、そういった利用者ベースで、福祉サービス、介護サービス、どのように使いやすくしていったらいいのかということだと思っております。
 制度的に一体化するということについては、伊藤委員の御指摘のとおり、いろいろ難しいところがございますけれども、実際にサービスを受ける場を共有しながら、基準等をそろえながら、使いやすくしていくという方策はあり得ますし、これまでも幾つか工夫はしてきているところでございますので、そういったことをさらに進めていくということだと理解はしております。
○田中分科会長 重田参考人、お願いします
○重田参考人 48ページの処遇改善のことなのですが、各県は各事業所のデータを台帳に入れておりますので、そのデータを回してみますと、処遇改善加算をとっている、とっていないというのと、事業所の規模というのは、うちの県は、ストレートに相関関係が出てきているのです。ほかの県もそうだろうと思っているのです。
 それで、処遇改善案なのですけれども、事業所の規模が小さなところでも、1万円というのが反映できるようなシステム、予算要求の中で、規模が小さなところのことを考えていただきたいという要望が1つです。
 それと、1万円の関係なのですが、加算というやり方も重要だと思うのですが、必死に頑張って1万円の加算が得られるという形ではなくて、法令をきちんと守って、適正にやっていれば、普通に1万が得られる。そういった中身のでき上がりです。そういったものをお願いしたいと思っています
 それと、もう1件、これは処遇改善と外れるのですが、先ほどお話のあった指導監査が実地のときに書類等を細かく言うと話があったのですが、私などは、そちらにお邪魔している立場になるわけですけれども、加算等がいろいろありますので、それを各加算に要件があるのを、全てたくさんとっているところは、要件をいちいち見ていると、どうしてもそうなってしまいますので、できることとすれば、私どもも見るのが大変なところがあるものですから、加算等の要件の整理を一度していただければいいのかと、次回の報酬改定に向けまして、そんなふうに考えています。
 以上です。
○田中分科会長 ありがとうございます。
 原田参考人、どうぞ。
○原田参考人 1点は、47ページの御説明にもありましたが、自立支援と介護の重度化防止というところで、このくだりの2行目のところに、要介護度の維持・改善の効果を上げた事業所への介護報酬等への対応を含めたということで、これだけではないと思うのですが、ずっとこれまでこういったところの評価のところは、どうしても要介護度の維持・改善というところが中心になっているところがありますので、この辺の要介護認定の仕組みのところにも話がいくかもしれないのですが、もう少し幅の広い視点での評価も含めて、今後、お考えをいただきたいということが、1つあります。
 それと、もう一点が、60ページのところで、まだまだ細かなところは、これからと思いますが、ここに書いてあることは、非常に理解ができるところでございますけれども、実際のこういったマネジメントを誰がするのかというところは、私どもは興味があるところですし、今の居宅の事業所であれば、要介護1以上、あるいは要支援1、2は、地域包括に併設されている予防支援事業所というところが、マネジメントをしていて、今後、総合事業になると、同じく地域包括の予防支援というところが、マネジメントを担当するという形になっていくと思うのですが、幅広くこの辺のところは、今、窓口の仕事が分断されているような仕組みというところもあるので、実際に誰がどういう形でしっかりとマネジメントをするのか、そうなっていくと、いわゆるケアマネジャーという専門職を、業務範囲、守備範囲というものをもう少し明確にしていく必要があるのではないかと思います。
 総合事業、あるいはそれ以前のもっと元気な高齢者、今、生活支援コーディネーターもありますが、その辺で同じくマネジメントは誰がどう責任を持つのかというところは、少し曖昧なところがありますので、今後、これに限らず、児童、障害、あるいは生活困窮というところも含めて、地域の住民のそういった生活支援というところでいくと、この守備範囲というものを明確にしていく必要があるのではないかと思っております。
 それとあわせて、私どものところにケアマネジャーの職能団体というものがありますので、自分たちの専門領域、専門的な支援の必要性、あるいはそこの専門職としての指標というものは、自分たちでしっかりそこは精査するということは、取り組みをしていきたいと考えています。
 以上です。
○田中分科会長 ありがとうございました。
 及川参考人、どうぞ。
○及川参考人 2点ほどあります。資料4の47ページと49ページに書いてありますとおり、介護記録のICT化や介護ロボットの導入についてですが、今までの介護という世界は、どちらかというとアナログ的な感じがあって、もちろんデジタル化が必要であるということは、よくわかっているのですが、介護記録のICT化や介護ロボットなどの導入のしやすさであるとか、大きな負担となる費用の面などが大きく壁になっていると思うのです。そこを導入しやすいように仕組みを考えていただきたいということと、少し費用面の助成ということを、考えていただきたいのが1つです。
 もう一つは、60ページに書いてあるのですけれども、設置基準とか、人員配置基準の見直しということが書いてあります。例えば、私が今、仕事をしているところは特別養護老人ホームでございますが、要介護3以上ということになりました。もちろん介護度によって、介護給付費というのは決まっているのですが、今までは私のところですと、平均要介護度が3.6だったところが、もう4以上になってきている現状を踏まえますと、現在の費用で専門的にやるということは、なかなか厳しくなってきています。それは、介護内容が複雑になってきている認知症の問題と高齢化が顕著であります。私のところも107歳の方がいらっしゃいますが、ターミナル期を控えていらっしゃるということで、とても専門的な技術や考え方やマネジメントが必要となってきます。特に特別養護老人ホームなどは、医療職が夜はおりませんので、それでも看護師さんに来てくれといえば、来ていただける。それこそチームワークで頑張っているところなのですけれども、そういう場面できちんと判断をする介護職でなければいけない。そういうことを考えたときに、人員配置というものが今のままでいいのかというのは、つくづく思うところなのです。もしここで検討されるのであれば、介護職が実際に持っている役割を踏まえて、人員配置基準等の見直しを積極的に行っていただきたいと思っております。
 以上です。
○田中分科会長 よろしゅうございますか。
 今、議論がありましたように、この議題に関しては、一部の施策について、とりわけ報酬や基準に関することがあれば、必ず当分科会で議論することになります。委員の皆様におかれては、その旨、御準備をお願いいたします。
 用意されていた議題はここまでですが、最後に書いていないのですけれども、三浦局長がこのたび御退任になります。思い出を語れば、二十数年前に要介護認定の委員会のころ、この曲の課長補佐でいらしたし、また、10年前は今の佐原課長の席に座っておられたし、2年前から局長を務めてこられました。最後に一言、お願いいたします。
○三浦老健局局長 異例ではございますが、分科会長の御指名でございますし、また、予定されております、来週の異動で老健局を去る者も多々ございますので、その者も代表いたしまして、一言、御礼の御挨拶を申し上げたいと思います。
 私自身は、介護報酬は、制度創設の際の最初の報酬設定、そして、17年、18年、27年と4回携わる機会がございました。最初の12年の報酬は、簡素簡明な体系を目指して、比較的シンプルなものであったと思いますが、それから、15年を経て、思い返せば、随分複雑なものになったという感もいたしますし、また、そのような御指摘をいただく機会もございました。
 そうはいっても、15年間の中で、報酬として進化してきたことは間違いないと思いますし、これからも来るべき超高齢社会といいましょうか、2025年、そして、その後のさらなる高齢化に備えて、ぜひこの分科会で議論を深めていただいて、より自立支援に向けた報酬体系の形になるように、御指導をいただければと思っております。
 長い間、いろいろなところで御指導をいただきましたことを御礼申し上げて、簡単ではございますが、御挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。
○田中分科会長 ありがとうございました。
 それでは、本日の審議はここまでとなります。
 次回の予定について、事務局より説明をお願いします。
○佐原老人保健課長 本日は、ありがとうございました。
 次回日程等は、事務局から追って御連絡をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○田中分科会長 これにて閉会いたします。御議論ありがとうございました。


(了)

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