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2016年3月11日 第12回雇用仲介事業等の在り方に関する検討会 議事録

職業安定局派遣・有期労働対策部需給調整事業課

○日時

平成28年3月11日(金)10:00〜12:00


○場所

東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎第5号館
共用第8会議室(19階)


○出席者

委員

阿部座長、安藤委員、大久保委員、竹内(奥野)委員、松浦委員

事務局

坂口派遣・有期労働対策部長、戸ヶ崎主任指導官、
手倉森派遣・請負労働企画官、 木本需給調整事業課長補佐

○議題

(1)関係団体からのヒアリング

○議事

○阿部座長 おはようございます。

 定刻より少し早いですけれども、第12回「雇用仲介事業等の在り方に関する検討会」を開催したいと思います。

 本日は、水島委員と水町委員が所用のため御欠席ということであります。

 本日の検討会はヒアリングということで、関係団体の皆様に御出席をいただいております。

 それでは、資料の確認とあわせて御出席いただいている方々の御紹介を事務局よりお願いいたします。

○木本補佐 需給調整事業課課長補佐の木本です。よろしくお願いいたします。

 まず資料の確認です。お手元の配付資料について御確認をお願いします。

 議事次第、座席表に続きまして、資料1として人材サービス産業協議会様から御提出いただいている資料。

 資料2として、全国民営職業紹介事業協会様から御提出いただいている資料の2点になります。

 資料に不備などございましたら事務局までお申しつけください。

 続きまして、本日のヒアリングに御対応いただく関係団体の方々の御紹介を申し上げます。

 まず前半のヒアリングに御対応いただく一般社団法人人材サービス産業協議会の鈴木様と水谷様です。

 以上です。

○阿部座長 それでは、早速議事に入ります。

 先ほど事務局から御紹介いただきましたが、本日は関係団体の方々に御出席いただいております。本日は大変御多忙のところ、本検討会に御出席いただきましてありがとうございます。検討会委員を代表いたしまして、私から御礼申し上げます。

 議事の進め方ですが、本日は入れかえ制でヒアリングということであります。まずは人材サービス産業協議会の方々から15分程度お話いただき、お話を伺った後に委員から質疑応答をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、人材サービス産業協議会の鈴木様、水谷様より御説明をお願いいたします。

○水谷様 本日はお招きいただきまして、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

 人材サービス産業協議会で職安法の勉強会をやってきました鈴木さんと私、水谷で本日はお話をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 在り方検討会の原案のほうも拝見させていただいておりまして、大きな全体感としては共感性の高い、余り違和感のないものととらえております。

 それを踏まえた上で5点ほど少しお話をさせていただきたいと思っております。

 サマリーのほうに書いておりますが、まず1つは業務提携におけるポイント、それから、国際化への対応が2点目。そして職業紹介の定義、求職者保護の観点、そして最後に通称、全件受理と言われているものについて。この5点について少し意見を述べさせていただければと思っています。

 資料をおめくりいただきまして、我々一般社団法人人材サービス産業協議会について、これは簡単な自己紹介であります。この5団体によって運営されている横断組織であり、このようなミッションとビジョンを掲げて活動し3年目でございます。

 それでは、中身を私から3点、鈴木から2点、お話を簡単にさせていただきたいと思っています。

 4ページ、業務提携に関してであります。現状、業務提携が業者間、有料職業紹介事業者間でできないわけではないですが、今後この連携が、例えば九州に帰りたい求職者を受けた東京の事業者が九州の求人を持っていないときに、九州の幾つもの事業者さんと連携してマッチングが行えるように、1対1のマッチングから、事業者を超えて1対多で連携しマッチングができるようなところまでいくことが望ましい。そのようになることが、全国を横断する上でも大事なポイントの1つと思っているのが1点でございます。

 もう一つは、これはちょっと今回のタイミングでは難しいと私どもも認識をしていますが、将来的にはこれから増えていくキャリアコンサルタントの方々、こういう方々がきめ細かくいろいろな領域で求職者とかかわることが望ましいし、そういう世の中になっていくと思います。こういう求職者にかかわる、たくさんのキャリアカウンセリングをする方々もしくは大学の中でそのような職務に当たる方々が、ちゃんと求人情報に接しながら適切な、場合によってはマッチングまで進むことが日本中で行われていくことが望ましいと思っています。この様なケースで、どの様なプレーヤーが何を守れば実現できるのかを、今回、法案に入れることは難しいと認識していますが、今後、実現できるように議論を進めることが望ましい、と連携に関しては思っております。

 めくっていただきまして国際化の問題でございます。これは大きく分ければ外国人の問題まで含めて議論するのか、まずは、在留邦人の方々が帰国して日本で職業を得る場面に限定をするのかという点が難しいところだと思っております。我々としては本来は全体を議論すべきことだとは思っておりますが、まずは在留邦人、今、一番多いのは留学生の方々の就職もしくは帰国後の転職であります。これはご存知のように、どのように留学生を増やしていくのか、グローバル人材を増やしていくのかという大きな動きの中で、そのボトルネックが帰国後の就職問題と認識される御本人の方、御家族の方が非常に多いのが現状だと思っています。そういう意味では限定的ではありますが、この在留邦人の方々の日本への就職における職業紹介がもう一段できるように、議論を進めていけることが望ましいと感じているポイントでございます。

 次に、職業紹介の定義については鈴木から話をさせていただきます。

○鈴木様 よろしくお願いいたします。

 職業紹介の定義についてですが、こちらの論点はテクノロジーの進化によって進んでいる求人情報提供と、職業紹介というものをどこで線引きをするのかということについてだと認識しております。

 まず前提として6ページに書いてありますものは、そもそも入職経路としてどういった比率で今、日本の中で転職、就職が行われているのかを示したデータです。見ていただいたらおわかりのように、一番上の35.8%が求人広告でございます。この求人広告の中でもとりわけインターネットでの求人情報提供が圧倒的な伸びを現状示しており、どんどん比率が上がっているということでございます。そのため、ポイントは、民間職業紹介の比率と広告の比率、どちらも上昇傾向にありますが、圧倒的に広告のほうが多いというのが現状になっております。

 7ページ、先ほども申し上げましたように、これは日本特有の状況かというと、そうではなく、グローバルの調査でも半数以上の回答の方が左側のデータにあるように、インターネットの求人サイトによって仕事を探し、決めたというようなことがデータとしても出ております。国別のところが右下のデータにございますけれども、日本は非常に高い。各国の中でも高い水準にあることが見てとれます。

 なぜインターネットがこれほど支持されるかは皆さんも御承知おきだと思うのですが、とにかく利便性が高いということで、短時間の中で、限られた時間内で、就転職が行えるということと、より多くの求人に応募ができるということが利便性として挙がっておりますので、実際に転職の場合は特に離職をして転職する方よりも、在職中で限られた時間の中で転職を行っているという方のほうが圧倒的に多ございますので、このあたりの利便性とか、そういったものが普及している一番の理由になっていると考えております。

 8ページ、現状の求人情報提供と職業紹介の境界線というものを改めて俯瞰を示したものになります。一番上は法規制でございますが、これは皆様のほうがよく存じておられるポイントです。国内における職業紹介は法規制、職業安定法のもと。海外ではほぼ許可制が廃止されておるような状況と認識しております。求人情報提供のほうは国内海外ともに特段の法規制というものはございません。特に最近の中で言うと非常にサービスの進化が顕著に見られておりまして、電話での面接支援であるとか、SNS、ビデオ、動画を使ったようなものということで、非常にITの進化によって多種多様なサービスが増えてきているということでございます。これは今後も非常に速いスピードで進んでいくと考えております。

 もちろん先ほど申し上げたように、メリットとしては就職活動、転職活動の機会が増加するということや、負荷の軽減ということが挙げられるのですが、我々自身も認識をしておるように、懸念としては、進み過ぎたときに起こり得る問題として、個人情報の管理は大丈夫なのかということと、あとは過剰な、ある種、望んでいない情報がどんどん提供され続けるということで、非常に求職者に負担をかける。こういったことは避けなければいけません。また、情報の内容ですね。説明不足な労働条件を大量に送りつけるとか、そういったことも起こってはいけないと思っていますので、このあたりは自主規制と企業の意識を変えていかなければいけません。知識をつけていかなければいけませんので、一生懸命対応していきたいと考えてございます。

 まとめますと、テクノロジーの進化はこれからも止まらない。円滑な就転職のサービス提供を行うためにも、こういったテクノロジーの進化によるさらなる利便性の向上は、需給調整機能の役割を果たす上で重要であると考えているということが1点。そして、気をつけなければいけないのは労働条件明示等をより推進していくことと、個人情報提供の扱いをより厳重に管理していくことを考えております。

 我々が今、描いているイメージ、どこまでが職業紹介で、どこからが求人情報提供なのかということでございますが、重要なのは求職者、求人者ともにみずから行動を起こすことができること。情報を受け取って、求人者自らが応募活動、選考活動に入ることは情報提供の範疇。そして第三者が主体性を持って取り持つものは職業紹介の範疇と切り分ける。そうすると今、求人サイト等で行っているメールマガジンであるとか、スカウトとか、レコメンドと言われる機能は、人の手を介さずに、求職者が自分の意思で挙げた条件に合致したものをデジタルに送るものでございますので、このあたりが求人情報提供。そこから第三者が絡むものについては職業紹介の範疇に入るということで、赤の点線のところが1つの線引きになるのではないかと考えております。

 4番目の求職者保護ですが、先ほど申し上げたように、我々はより円滑にテクノロジーも使いながら進めていくと同時に、意識をして今まで以上に管理徹底、自主規制をしていこうと考えております。ポイントの1つ目が労働条件の明示。これは過去から人材サービス産業協議会の中にある全国求人情報協会というところで自主規制を行っておりますが、今後、今まで以上に正確な労働条件や情報開示を、求人者に対して徹底的に啓発していくという動きを、積極的に行っていくつもりでございます。

 あとは当たり前のことですけれども、個人情報の管理、扱いも今まで以上の注意を図り、トラブル防止に取り組むことを積極的に進めていきたいと考えております。

○水谷様 最後は全件受理のテーマでございます。この資料はおつけしておりません。

 全件受理の問題は、差別にならないように細心の注意を払いつつ、できるだけ全件受理ではない方向に向かえないかという意見を持っております。実際に全件受理してもマッチングまでいかない場合の事業者にとっての負担を問題にしているのではなく、求職者が受理をしてもらったので、可能性があるかもと待つことを気にしております。これは求人者側も同じであります。マッチングする求職者がいない事業者に、求人を出して待っているというようなこと。求人者や求職者が期待を持って待つという期待値調整の問題が非常に大きいと思っています。そのような意味では差別的にならないような配慮がかなり大事ですが、この求人とこの求職者をちゃんとマッチングできる、それぞれの領域にきめ細かく強い事業者が育っていく方向感が全体としては望ましい。

 そのような意味で、全件受理という概念から一歩超えていけると望ましいと思っているところでございます。

 我々、5点お話をさせていただきました。15分ぐらいになりましたので、ここで一旦切らせていただきまして質疑に行ければと思います。ありがとうございます。

○阿部座長 ありがとうございました。

 それでは、御出席の方々に対して御質問あるいはただいまの御説明に対する御感想その他御意見、何でも結構ですので委員のほうで何かございましたら御発言をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○竹内委員 御説明どうもありがとうございました。また、お時間をとっていただき、ありがとうございました。

 質問を1点ないし2点させていただければと思います。

 資料の6ページにございます表ですけれども、この表の見方について1点お伺いしたいのですが、広告が圧倒的に高いというようになっています。7ページのところでインターネットがというお話をされていましたけれども、6ページではインターネットというのは、ハローワークは別にして、民間企業での情報サイトのような形のインターネットの利用というのはどこに入っているのか、あるいは入っていないのか、表の見方についてまずお伺いしたいと思います。

○鈴木様 済みません、私が詳細を説明していなかったのですけれども、広告と言われる35.8%の中に入っております。次のページでインターネットと申し上げたのは、インターネット求人サイト。正確に言うとそういうことでございますので、インターネット求人サイトは求人広告の中に入っています。

○竹内委員 7ページの左側というのは日本国内に限ったものではないものですね。6ページのものは日本の動向だと思いますけれども、そうすると日本でインターネットによる求人、求職活動についての動向というものが、他の媒体と区別された形でどのように示されているかというのは、実は示されていないと理解してよろしいですか。

○鈴木様 そうですね。こちらの資料の中にはその内訳は示しておりません。

○竹内委員 そのようなデータであるということで了解いたしました。

 その上で質問というか意見というか、質問の類いですけれども、もう一点させていただければと思います。それは8ページであります。資料と先ほどのご説明を聞いている限りだと、1)でテクノロジーの急速進化、規制がない環境であったからこそ、求職者、求人者の期待に応えるサービスが提供でき、求人広告による入職経路は35%程度まで拡大というようになっているわけであります。35%ぐらいまで拡大というようになっておりますけれども、この表を見る限りだと12年ぐらいにそもそも32%とか36%とありまして、そのような意味ではもともとかなり高かった。平成12年ということですので2000年ごろで、広くインターネットが普及し出したころであると思います。そのころからもともと高くあって、余り変わっていない。そういう意味ではテクノロジーの急速進化で入職経路が拡大したことについて、どうしてそのような評価になるのかということをお伺いしたいというのが1つ。テクノロジーが貢献したということをどのように見るかということが1つであります。

 あともう一つ、最もお伺いしたいのは、規制がない環境であったからこそここまで伸びたという説明は、先ほどのヒアリングではなぜそうなるのか余り私はわからなかったので、そこについてきちんと説明をいただけると大変理解が進んで、この点について余り規制すべきではないとか、そのようなことの理解につながっていくと思いますので、そこについて詳細な御説明をいただけると大変助かります。お願いいたします。

○鈴木様 まず1点目についてですけれども、おっしゃるように十数年前との比較においてでは、インターネットだけで入職経路が上がったということの説明にこのデータがなっていないというのは、内訳を示していないため、そのとおりだと思います。我々が通常の事業を行っていて、ここでは示していないのですが、求人広告全体の中での比率がどんどん変わってきています。もともとは紙のメディア、一番最初は新聞、その次にコンビニとか駅などで買う有料の求人情報誌、そして、あとは各家庭に新聞に折り込まれて届く折り込みというものが主流であった時代から、どんどん展開し、2000年ぐらいを境にインターネットが出て、特に直近ではモバイルですね。携帯、スマホのみでの求人情報提供がどんどん進んでいる。これが非常に実感値として高いです。

 毎回3か月ごとに出しているデータでも、デバイスというか手法ごとに全国求人情報協会で件数の推移をとっているのですが、手元資料の直近のデータを見ても、対前年比で求人広告件数の伸びは、有料求人情報誌はマイナス3.2%。フリーペーパーもプラス30%、折り込み求人誌はマイナス5.5%、求人サイトはプラス35.6%と最も手法として伸びています。そういったことから、入職経路に対して、インターネットという手法が与えている影響が非常に強いという実感値を持っています。そのあたりからこのようなお話を申し上げさせていただいたということです。

 2点目もデータというよりは、これも日々の実感値の中での話になります。インターネットももともとは紙から変わって、情報提供をインターネット上で行うのみ、そして求職者はその情報を閲覧して応募するという機能のみだったのです。その後、例えば個人の情報を本人のパーミッション、了承を得た上で公開をすることによって企業側から直接アクセスができるようになり、そこにオファー、我々はあなたに興味がありますよという機能ができたり、あとは先ほども申し上げたように、自分で条件を入力しておけば、私は営業職、東京、年収は400万円ぐらいが希望で、業種としてはどこどこ業種というように入れておけば、条件が合致するものがあれば送られてくるという機能が進化し、限られた時間の中で求職活動を行うための支援機能が発達しました。求職者の利用度も増しており、そのことによって求人者も利便性が増して採用活動が円滑に行われるということがどんどん進んでおります。

 これからも恐らく我々が今、想像できていないようなテクノロジーによっても、より利便性の高いサービスが行われていくだろうということは容易に想像できますし、我々はそれを常に研究しながら、新たなサービスというものが求職者にとってどのような利便性が上がるのかを常に考えております。そのあたりをここでは一番申し上げたかった。

○竹内委員 どうもありがとうございました。詳細に御説明いただいたと理解しております。

 その上でもう一点よろしいでしょうか。今、御説明いただいた最後の点と関連しますけれども、必ずしも方向は決まっていないと私は理解しておりますけれども、これまでの検討会においては職業紹介事業でなくても、すなわち、法令で定義されている職業紹介事業でなくても、雇用の仲介に関する事業について何らかの規制が必要ではないかという形で議論をしてまいっておるところです。その中で先ほど方向性は必ずしも決まっていないと申し上げましたけれども、とりわけ求職者の個人情報等を保護すること、また、先ほどのお話の中でも時々言葉が出ましたけれども、差別的な取扱いは認めないということ、そして、求人情報に関して言えば、労働条件等をきちんと偽りのない形で伝えるようにする。これらのようなことについては職業紹介であれ、その他の雇用仲介の事業であれ、共通するルールではないかという形で議論が、確定ではありませんけれども、1つの考え方として投げかけられていると理解しております。

 一般に規制あるなしと言うと、いろいろな規制があると思いますけれども、このような今、申し上げた3つのルールについても、それは法令による規制というのは不要だというようにこのプレゼンテーションではおっしゃる御趣旨なのか、規制のあるなしというのは、もちろんその内容によるという形の御意見だと理解してよろしいのか、今、申し上げた3点の項目を念頭に置かれた場合には、どのようにお考えなのかについてお聞かせいただけると大変幸いです。よろしくお願いいたします。

○鈴木様 今、先生がおっしゃったようなところについては、もちろん我々は認識した上で、きちんと求職者の視点に立ってやっていこうと思っています。

 我々が一番お伝えしたかったのは、これからもどんどん新しいサービスが展開されていく中で、そのサービスの開発そのもの一つ一つがどちらに当たるのかということを、例えば職業紹介に当たるのか、求人情報提供の範疇なのかということを規定することは非常に難しいなと思っている点です。そのため、先生がおっしゃったような3点は確実に我々も認識しながらもあらゆるサービス開発を行うかたわら、求職者保護の観点で適切な労働条件の明示であったり、個人情報の提供というものは我々自身が自主規制しながら行うようなくくり分けのほうが、サービス提供がどんどん円滑に行われると考えております。

○竹内委員 端的にお伺いして、今、申し上げた3点について法令による規制をした場合には、新しいサービスの登場とか普及にとっては妨げになると理解されていらっしゃると受け取ってよろしいでしょうか。少なくともそのように聞こえたのですけれども、その辺はいかがでしょうか。

○鈴木様 今回の法規制にかかわらず、現行の別法で既に規定されているものもあると思っております。ですので、法のもとできちんと遵守していくということは変わらないですが、今回の議論の中で法規制がされて妨げになるものもあるとは思います。そのため、こういう線引きでいかがかなと思っているということです。

○竹内委員 済みません、いろいろとありがとうございました。大変参考になりました。ありがとうございます。

○阿部座長 ほかの委員いかがですか。安藤委員、どうぞ。

○安藤委員 今の竹内委員との議論なのですけれども、10ページ目のところで労働条件明示であったり、個人情報管理についてはきちんとやるということをおっしゃっているのであれば、例えば今、議論になっていた8ページ目のところで、規制がない環境だったからうまくいったのだと言ってしまうのは言い過ぎだと私は感じておりましす。適切なルールがある中で、ただし、新たなサービスを開発するという面では、過度に抑制的になってしまったら困る、労働者のためにならないというたてつけのほうがよっぽど聞こえはいいように感じます。自由にしてくれればもっと労働者のためになるから、できるだけ規制はないほうがいいと言われてしまうと、困ってしまいます。経済学者の視点からは、ルールの中できちんと競争する。市場の機能を契約者が守るとか、情報は透明化するとか、さまざまなことの条件を満たした上で市場に任せるといいですよ、そして、その前提条件が満たされていなかったら規制が必要ですという議論もしますし、例えばレギュレートリープッシュという経済学で有名なストーリーがあるのですけれども、規制があるからこそ技術進歩する領域は山ほどあるのです。

 例えば自動車の環境技術なんていうものをイメージしていただければ、自由にやっていいよというのではなくて、何年目標とか、例えば家電製品でもありますね。対何年比基準でとか、EUの基準とかいろいろあるではないですか。ああいうものがあるからこそそれをめぐって努力して、いい技術がどんどん生まれてくるという観点があります。規制イコール新たなものができてこないというのは、多分考え方としてはもう少しうまい見せ方があるだろう。そのように感じました。

 今のはコメントで、私から2点質問があるのですけれども、4ページ目で多様な当事者間での連携モデルについての議論があります。ここで柔軟な連携を許すことも検討されたいというお話がありますが、ぜひ現場の方々の視点から、柔軟なことをやったらどのような予想されるトラブルがあり得るのか。また、それに対してどういう対策をセットで考えるのであれば、柔軟な連携を許すことが社会にとっていいことなのかということについて、ぜひ御意見を教えていただければと思いました。

 また、同じく教えていただきたいポイントとして、10ページ目の全件受理義務について先ほどから何度も差別にならないように処理するというお話がございましたが、これも具体的に、差別にならないように注意すると言うのは簡単なのですが、具体的に何かもしアイデアがありましたら線引きであったり、またはこういうやり方をすれば差別にはならないのではないかみたいなアイデアがあったら、ぜひ教えていただければと思います。よろしくお願いします。

○水谷様 1点目の連携モデルに関して。まず1つは、事業者間のシーンを少し御説明すると、例えば東京の私のところに求職者が来て、これから九州に帰りたい。九州の求人を紹介してほしいと言われるが、私のところには九州の求人がありませんという場合、九州の事業者、幾つか、例えば5社に連絡をするわけですが、現状は、求職者の方にその事業者を紹介します、ここに行ってくださいと。あなたの希望を聞きましたが、再度登録が必要なので、九州に行って、もう一度5つの会社それぞれに登録をし、それぞれに同じお話をしてくださいというようにお伝えします。これが現状のシーンであります。

 つなげてあげることはできています。一方、あなたの御希望はわかりましたので、5つの会社に希望を伝え、それに合う求人があるかを私から連絡をしておきますので、再登録は不要ですから、求人があれば直接連絡をとれるように、5つの会社に連絡を入れておいてくださいと言われると、求職者にとっては非常にスムーズになるというのが、事業者の複数連携ができる世界のイメージであります。

 もう一つ、事業者外、これが少し難しいのですが、先ほどキャリアコンサルタントという仕事を例で出しました。キャリアコンサルタントの方は学生さんとか、仕事に困っている人たちから、私はどういうキャリアを積んだらいいでしょう、どんな仕事があり得ると思いますかという相談を受けたとしても、「申し訳ありません。私は職業紹介者ではないので、求人は何があるか、別途紹介会社に登録し相談してください」となる。キャリアに関する相談は、実際に存在する求人の内容などがない状態で、カウンセリングすることは非常に難しいです。現在キャリアカウンセリングと求人は切り離して今はやっているわけですが、「今、このような求人があるのでキャリアはこう考えた方がいいですよ」というアドバイスができ、仕事と結びつくとキャリアカウンセリングから職業紹介にスムーズに流れていくことが広がっていくと思っています。

 では誰なら、どの様な条件を満たせばよいのかは難しいテーマでありますけれども、ここがスムーズになるとマッチングが広がるだろうと思っています。一方で、キャリアカウンセリングの方々が求人のことを余り知らずに、求人の中身をよくわからないままに紹介をしてトラブルになることはあり得るので、どういう求人の扱い方ができる方であれば、こういう職業紹介ができるのかというラインをつくりに行くことが必要かなと思っているところであります。これが1点目であります。

 もう一点、全件受理の件は、例えば、会計士の領域に特化をし、会計士の求人をたくさん持っている、税理士、会計士に特化してやってきた事業者だとします。そこに経理をやりたいという人が来ても本当は求人がないのですが、全件受理なので受け、あったら連絡しますねと伝える。この求職者の方は、求人が来るのかなと思いながら待ち続け、来ないのでほかの会社にも求職者登録をする。何社も登録をするけれども、来ない。ないのだったらないと伝える、もしくはどの領域に強いと求職者の方にわかるようにする。私の会社では税理士と会計士の求人に特化をしているので、そういう方々の求職者を受け付けていて、お応えできない方にはお断りを差し上げるというように、求職者登録時に明示があれば、求職者の方が事前に、ここは私が行くところではない、私が行くべき事業者はどこなのだろうかということがわかった上で登録に行ける。今は無数にある職業紹介者が、どの領域に強いのかわからず、聞いたことがある順に登録をするということが起こっている。どの領域に強いのでお越しください。そうでないところには御登録をいただいでも、サービスを差し上げることが難しいと思います、ということをきちんと事前、登録前の段階で伝えておくことによって、求職者が無駄な活動をしなくてよい。そのようなイメージをしております。

○安藤委員 まず前者についてなのですけれども、つまり連携についてなのですが、メリットについてはよくわかりました。そして、どういうトラブルが起こり得るのかということで余り能力のない方がという問題があるのであれば、職業紹介事業者以外との連携ということを頑張ろうとするよりも、例えば職業紹介事業者になってもらうという選択肢はないのですか。個人で活動しているキャリアカウンセラーの方に職業紹介の事業者としての資格を持っていただければ、大手を振って連携できるわけです。それは相当に難しいことですか。

○水谷様 それは今回の法案の改正にもよりますが、例えば20平米の面談ルームがなければいけないなどの幾つかの問題のハードルが低くなっていくことで可能性はあるとは思います。求人、求職の両方を完全に自己管理するのではなく、求職者サイドに対して片方だけをちゃんとやるハードルの少し低い新しい職業事業者としての認定みたいなことも、検討の選択肢としてはあるかもしれません。そこはやり方は幾つかあると私も思っています。

○安藤委員 ありがとうございます。

 もう一点なのですが、先ほどお伺いしたかったのは2点目の全件受理義務については、メリットというよりも差別にならないように細心の注意を払った上でのどこまでが差別だと考えられるのか。例えば今おっしゃっていることで言ったら、業種であったり職種によって、うちはここの専門ですよと言って、その専門であれば税理士とか先ほどおっしゃっていましたが、その分野であれば受けるし、そうでない場合は受けない。これは明確だと思うのです。では、例えば性別というのはアウトだと思うのです。では年齢というのはどうなのか。65歳以上の方々に特化してと言われたら、高齢者の人々のほうが仕事を探すのが難しいのであれば、または高齢者にお願いしたいという仕事があるのであれば、何かいいことのようにも感じますし、しかし、年齢差別であるようにも感じるということで、私が伺いたかったのは、この差別にならないように細心の注意ということの中身は何なのですかということがお願いしたかったことです。

○水谷様 人材サービス産業協議会として、詳細に差別の領域までの議論ができていないため、ここから先、この部分に関しては私見になりますが、年齢と性別の問題と思っています。一般的に職業差別が行われるのは、どのラインかという意味で言えば、年齢と性別だと思いますし、それ以上のものをかけていくことは危ないと思っています。

○安藤委員 ありがとうございました。

○阿部座長 今のに関連して私のほうから御質問したいのですが、業種ですとか職種というのは、今でもここは得意ですみたいな宣伝をされていたり、あるいは実際にキャリアコンサルタントと言ったりカウンセラーと言ったりしているのでしょうけれども、求職者の方と対面して説明する段階で、ここはうちではやっていませんとか、これはなかなか難しそうですとか、そういう応対はあり得るのではないかと思うのです。それは現行法上、問題になっているとは私は認識していないのですが、そういった点で現行法ではこれは難しいんだという、全件受理というのは本当に厳しいのだとか、あるいは全件受理というものが大変なんだということがあるのかなと思ったりもするのです。実際にこの検討会でも大久保委員がそのような御発言をされたと記憶を私はしておりますが、現場では実際のところどうなのかというところをお話いただければと思います。

○水谷様 全件受理という概念があるので、事業者は領域の得意・不得意にかかわらず、まず受ける。不得意な領域だった場合、受けた後に期待がずれるということは起こっていて、その期待がずれているのは事業者の手間ではなくて、求職者の手間であり、求人者の手間として、実は見えないところで負荷がかかっているという、そちらの認識のほうが大きいです。

○阿部座長 わかりました。ありがとうございました。

 そのほかいかがでしょうか。

○竹内委員 何度も質問させていただいて恐縮ですけれども、今の点と、先ほどの安藤委員のやりとりでお伺いしたいのですけれども、今のような点というのはまさしく業界で自主規制をして、ある紹介業者が、このような形で対応することができる、そして、ある分野が不得意だったら不得意であるということで、そのような広告戦略を打つといった方法は、現在でも可能と思います。事業者がそのように行動するよう啓発をしていく、そうしたことは、まさしく業界が頑張るところではないかと思うのですけれども、その点について御感想をお聞かせいただきたいというのが1点でございます。

 まとめて質問をしたほうがよろしいでしょうか。もう一点は安藤委員が先ほどやりとりがありました業務提携の関係のところで、資料の4ページですけれども、職業紹介事業者以外との連携については、職業紹介事業者が責任を負うとする契約を交わした個人業務委託者(名義の付与、雇用同様の育成をされている等)に関しては、雇用契約かそうでないかにかかわらず、柔軟な連携を許すことも検討されたいとあります。

 これは質問ですけれども、職業紹介事業者が責任を負うとする契約というのは何を指しているのでしょうか。個人業務委託者(名義の付与、雇用同様の育成をされている等)に関して、雇用契約以外、これは簡単に言うと雇用契約で仕事をしてもらっている人でなくても連携を認めてほしいということなのですけれども、要するに雇っているようなカウンセラーのような方々でない人に関しても連携をしたいということなどが一つ想起されるところですが、この要望が出てくる意図がどこにあるのかについてお聞かせいただければと思います。

○水谷様 1点目については、本来そのようなことを業界の中で言うことに関しては、極めて難易度が高いテーマだと思いますが、検討に値するテーマだと私も認識をしております。難易度は極めて高い。募集の仕方自体に制限をどこまでつけるのか。表現の問題なので難しいと思っていますが、先生のおっしゃる意図もよくわかります。

 2点目については、今我々有料職業紹介事業者は、雇い入れた人でのみマッチング業務を行います。ただ、例えば私のところで社員でやっていて、結婚をして旦那さんとともにほかの地域に行きます。そこでも本当はこういう仕事をしたいのですが、雇用者としてはそこに事業所を我々は置いていません。自分の地元に戻って旦那さんと戻ったその地域でマッチングの業務も知っているし、ノウハウもあるのでやりたいと言っても、我々はそれを雇い続けることは、その地域ではできないわけです。

 そのときに私の会社の今までのルールをちゃんと守ってプレーヤーとしてできるのであれば、業務委託契約を結びましょうとすれば、その人を雇い入れることなく、いろいろな地域で、いろいろな経験者の方々が活躍できる可能性が広がっていくイメージもしています。もしくは我々のような事業者を退職した後にキャリアコンサルタントの資格を取って、業務につき、その中でマッチングまで相談を受けたいという方もいらっしゃる。このような人まで雇い入れることができないので、そういう方々へマッチングの可能性が広がっていくなという意味で書かせていただいております。

○竹内委員 ありがとうございました。今の点は個人業務委託者の中身に関するところで、そこは御説明としては理解をいたしました。私、実務を知らないので法律学者の空想かもしれませんけれども、今のようなケースが雇用契約でないということについては、私は大変理解しがたいという感想を持っております。

 今の質問に関して、職業紹介事業者が責任を負うとする契約の中身は何ですかという質問をさせていただきましたけれども、この点はいかがでしょうか。要するにこのような契約というのは具体的に何を指しているのですか。何かトラブルがあったら事業者側が責任を負いますという文章が入っているとか、そのようなことなのでしょうか。

○水谷様 例えば私どもの会社で決めているカウンセラーの業務ルールがあります。個人情報はこう扱い、求人の扱いはこのようにし、こういうお客さんとの確認をとった者しか扱ってはいけないというルールを全部決めています。これにのっとってあなたが責任を持って業務遂行いただけるのであれば、あなたと業務委託の契約を結びましょう。そういうことです。

○竹内委員 わかりました。ありがとうございます。

○阿部座長 まだいろいろと御質問、御意見あるかと思うのですが、次、もう一つヒアリングがありますので、議論をいろいろしたいところでありますが、人材サービス産業協議会の方々からのヒアリングは以上とさせていただきたいと思いますが、何か最後に一言とかありますか。いいですか。どうぞ。

○松浦委員 先ほどおっしゃったような例えば業務連携のところで、1対多の連携がなかなかできないと、具体的に御説明いただきましたけれども、あっせんは最終的には一の職業紹介事業者にしか行われ得ないのであれば、例えば九州の5つの会社のうちの1つに、これからあっせんをするということが具体化したところで、1つの会社に責任の所在を絞れば、その前の段階の1対多の連携ができないことはないように思えるのですが、なぜできないのか。どういう規制、業務取扱要領によってできなくなっているのか。要は何を変えればできるようになるのかということを後ほどで結構ですので、具体的に教えていただければと思います。

○阿部座長 もし今、大丈夫だったらお話頂きたいのですけれども、後からでも結構ですが、いいですか。

○水谷様 後ほどお答えいたします。

○阿部座長 では、本日はお忙しい中、人材サービス産業協議会の方々には御協力いただきまして、大変ありがとうございました。

 それでは、事務局の誘導に従って御退席をお願いします。

(ヒアリング対象者入れかえ)

○阿部座長 続きまして、全国民営職業紹介事業協会の方々からのヒアリングを行います。

 事務局より御出席いただいている方々の御紹介をお願いいたします。

○木本補佐 後半のヒアリングに御対応いただく関係団体の方々の御紹介を申し上げます。

 公益社団法人全国民営職業紹介事業協会の紀陸様、樋口様、仲村様、河津様です。

 以上です。

○阿部座長 皆様、本日は大変御多忙のところ、本検討会に御出席いただきましてありがとうございます。検討会委員を代表いたしまして、私から御礼申し上げます。ありがとうございます。

 それでは、早速ですが、ヒアリングに入らせていただきたいと思います。まずは全国民営職業紹介事業協会の方々から15分程度お話を伺った後に、委員から質疑応答とさせていただきたいと思います。

 では、全国民営職業紹介事業協会の紀陸様、樋口様、仲村様、河津様より御説明をお願いします。よろしくお願いします。

○紀陸様 本日は雇用仲介事業等の在り方につきまして、私どもの団体から要望、意見等を申し上げる機会を賜りまして、まず御礼申し上げます。

 今、御紹介いただきましたが、私は公益社団法人全国民営職業紹介事業協会、長いのでこれからは民紹協と略させていただきますが、そこの会長をしております。私の隣が専務理事の樋口、その隣が仲村参与でございます。一番左の方が日本看護家政紹介事業協会の河津事務局長でございます。

 最初に私どもの団体の概要を紹介させていただきます。

 民紹協というのは職業紹介事業者約1,400の事業者を会員としている団体でございまして、ほぼすべての職種を網羅している団体でございます。日ごろから取扱いの職種別に組織されております団体と連絡、協議を心がけておりまして、本日お手元に提出させていただいております要望等も、関係の団体などの協議によって取りまとめたものでございます。

 申し上げました1,400の会員事業者でございますけれども、職業紹介事業全体の傾向を反映して、ほとんどが小規模事業所でございます。取扱い職種としては家政婦、配ぜん人、マネキン、調理師、そういういわば伝統的な職種と言われている事業者の方々がこの1,400のうち約900、それから、ほかに取り扱いの職種としては全部取扱うことになっておりますが、主に実務的にはホワイトカラー系の職種を取扱われる方々の事業者が約500、そういう内訳になっております。

 団体の概要は以上でございますけれども、お手元にお配りしております資料につきましては、樋口専務から御紹介をさせていただきます。

○樋口様 それでは、私からお配りをしております資料に沿いまして、要望事項を御説明申し上げたいと思います。

 右下のページで申し上げてまいりますけれども、1ページをお開きいただきたいと思います。まず、要望に当たっての私どもの基本的考えを2にまとめてございますけれども、そのうち「(1)職業紹介事業の特性に沿った制度改革」について少し触れさせていただきたいと思います。

 要望事項の検討に当たりまして、私どもどのように基本的に考えていくべきかということについて検討した際に、求職者、求人者のニーズに応えて、我が国の労働力需給調整機能にさらに貢献していくことのできる制度づくりをまず基本に置いていくべきだ。これは当たり前のことですけれども、そのようなことを基本に置きまして、さらに職業紹介事業におけるマッチング機能を強化することができる制度づくり。また、希望する者が紹介事業に参入しやすい制度づくり。紹介事業者が運営しやすい制度づくりということを基本に置きまして、今回の要望事項をまとめさせていただいております。

 特に先ほど会長の紀陸から申し上げましたように、職業紹介事業者の多くが小規模事業所であるといったことから、その特性を踏まえた制度づくりをお願いしたい。また、家政婦(夫)、配膳人などの伝統的職種に係る職業紹介事業におきましては、日々雇用を初めとして短期雇用形態で反復、繰り返しながら職業紹介が行われているという実態もございますので、常用雇用を前提とする職業紹介とは異なる特殊性があるということも念頭に置いて私どもとしては検討いたしました。各委員におかれましても、検討会の報告書の取りまとめに向けて、こうした職業紹介事業者の特徴に配慮して御検討くださいますようお願いしたいと思います。

 続いて、具体的要望事項を御説明申し上げますが、資料の2ページをごらんいただきたいと思います。2ページから11ページまで10項目の要望をまとめておりますけれども、時間の制約がありますので、特に強調したい項目を取り上げて御説明申し上げます。

 第1は、既に本検討会で御議論されているものでありますが、私ども民紹協としてもぜひ実現していただきたい事項でございます。

 資料の2ページの「1 職業紹介事業者間の業務提携ルールの弾力化」でございます。これは何度も申し上げますが、小規模事業者の多い職業紹介事業者が求職者や求人者のニーズに応えて労働力需給調整機能を高めていくためには、事業者間の業務提携を図っていくことが有効な方策の1つだと考えております。厚生労働省の業務運営要領では、2事業者間の業務提携の手続などが取り上げられております。これらは3以上の事業者間の業務提携を禁じる仕組みとはなっていないと私ども解釈しておりますけれども、実態として多くの事業者は3以上の事業者間の提携について明確に認識しているわけではございません。そのために2事業者間による限られた範囲での業務提携が少なくありませんけれども、今後広く積極的に取り組もうとする姿勢に欠けた状態にあると考えております。

 したがいまして、3以上の事業者間の業務提携ルールについて、より明確化していただき、事業者として可能なことと、逆に行うことができないといったことを整理していただくようにお願いしたいと思っております。

 続いて「2 事業所外で行う職業紹介業務の基準緩和」についてでございます。現行の求人求職の受理は、職業紹介事業の許可を受けた事業所において行うこととされております。事業所から離れた場所での職業紹介事業というのは、求人求職の申し込みを勧誘する業務であるとか、事業所への求人求職を全数送付する業務など、付帯業務のみが認められているところでございます。しかしながら、事業所から離れた場所、例えばショッピングセンターを新たに開設した場合であるとか、ホテルといった実際に就業する場所等において、あらかじめ示された求人内容へ応募する者を一堂に集めて説明会を開催した後に、その場で求職申し込みの受理や職業紹介を行うことができれば、求職者や求人者にとって効率的であろうと思っております。求人の受理についても同様でございます。

 このようなケースについて、職業紹介責任者の管理下で行うことを前提にいたしまして、事業所外での求人、求職の受理、職業紹介業務を行うことを認めてくださるようにお願いをしたいと思います。

 第2に、本検討会ではこれまで余り議論の対象とはなっておりませんでしたけれども、私どもとしてはぜひとも今後検討を深めていただきたい事項をお願いしたいと思います。

 6ページをごらんいただきたいと思います。「9 臨時日雇紹介に関する制度的な検討」ということで書かせていただきました。有料職業紹介事業所による臨時日雇就職延べ数というのは、リーマンショック後にさすがに減少いたしましたけれども、その後、平成24年度に10.7%、25年度に4.3%というように徐々に回復をいたしておりまして、25年度の業務統計で見ますと年間約1,615万人日となっておりまして、労働市場の中で依然として多くの就職件数をあげております。

 また、臨時日雇就職というのは職種としては配膳人、マネキン、家政婦(夫)というものが多くなっておりますけれども、これらの多くは政府の一億総活躍社会緊急実施対策であるとか、または日本再興戦略の重点対象としている女性であるとか、または比較的高齢の方々の就労が多くなっているところでございます。こうしたことから、これらの方々が安心して新たに就職したり、または就労することのできる制度づくりが必要だと思っているところでございます。

 また、臨時日雇型紹介というのは、御存じのように常用雇用型紹介とは同じ職業紹介事業でも事業運営方法が異なっております。常用雇用型というのは職業紹介の後、就職すれば紹介事業者と求職者の関係は原則的になくなりますけれども、臨時日雇型の紹介というのは、同一の求職者に対して、同一の紹介事業者が繰り返して短期間のうちに多数の求職者の職業紹介を行うのが一般的となっております。こうした特徴に配慮した検討をお願いしたいと思っております。

 具体的には6ページの「(1)賃金の支配方法について」でございます。このことにつきましては昨年5月に本検討会で事業者からのヒアリングがございました。その際に株式会社ライフケアーサービスセンターから家政婦(夫)紹介の例を挙げて説明がされております。この場での説明、重複は避けますけれども、高齢社会の進展、核家族化、介護保険制度の見直しなどによりまして、特に家政婦紹介ニーズがさらに高まる中での課題と考えております。よろしく御検討をお願いしたいと思います。

 続いて8ページをごらんいただきたいと思います。「(2)求人条件の明示及び求人求職管理簿の記載について」を触れさせていただきました。先ほど申し上げました短期日雇型の紹介に当たっての求職の申し込み、また、職業紹介の実態がある中で求職者及び求人者にとって不都合をもたらすことがないことを前提にいたしまして、求人者情報の明示や法定帳簿等に関する事務取扱の簡素化を御検討くださいますようにお願いしたいと思います。

 次に、8ページの「10 ハローワークにおける民営職業紹介事業所情報の提供」についてでございます。厚生労働省ではこれまで日本再興戦略等に基づきまして、民営職業紹介事業所へのハローワーク求人情報の提供であるとか、ハローワークにおける事業所のリーフレットの配付であるとか、さらに求職者情報の提供など、便宜を私どもの業界に対して図っていただいているところでございます。

 今後も労働市場の逼迫状況が予想される中で、限られた人材を仕事に結びつけていくために、ハローワークが求職者に対して行う就職に関する説明会などの場に、私ども紹介事業者または事業者団体の職員が参加することを認めていただきまして、取扱い職種の内容の説明であるとか、または民営職業紹介事業所の利用方法などの説明機会をつくっていただけますとありがたいと思っております。

 また、ハローワークにおいて民営職業紹介事業所のリーフレットを求人事業者にも提供できるような方策を御検討いただけるとありがたいと思っているところでございます。

 以上が要望書にまとめております中での特に強調したい点を申し述べましたけれども、さらに最後に本検討会で議論されておりますが、私どもの資料には入っていない論点について口頭で要望を申し上げたいと思います。それは職業紹介事業の主な許可基準等という論点の中で、職業紹介責任者の選任について、これまで本検討会で議論がされておりました。私どもの団体は、職業紹介責任者に受講が義務づけられております職業紹介責任者講習を実施する団体であるとか、企業のうちの1つでございますけれども、その経験から要望を申し上げたいと思っております。

 職業紹介事業者がコンプライアンスを遵守して、適正な職業紹介事業を行っていく上でのキーパーソンが職業紹介責任者であると思っています。紹介事業所と求人・求職各側との信頼関係というのは、この職業紹介責任者の知識、ノウハウ、資質によって左右されます。現行のように職業紹介責任者の配置、また、職業紹介責任者講習の受講の重要性を御理解いただきたいと思っております。

 その中で職業安定法だけでなくて、職業紹介事業を実施する上で関連する法律の施行であるとか改正、また、指針の制定等は職業紹介事業を運営する上で理解、遵守しなければならない事項でありますけれども、その事項が非常に増加するとともに変化しつつあるのが現状でございます。また、情報提供技術の進化など、職業紹介事業を取り巻く環境も急速に変化しつつあります。こうした中で職業紹介責任者がこれらの変化を的確に理解し、運営に生かしていくことのできるよう、職業紹介責任者講習の受講頻度をふやしたり、講習内容などの検討をお願いしたいと考えております。

 さらに、職業紹介責任者以外の従事者についても、職業紹介責任者講習の内容に準じて法令等の理解、資質の向上が図られるよう、行政のほうから啓発、指導してくださるようにお願いしたいと思っております。

 以上でございます。

○阿部座長 ありがとうございました。

 それでは、委員の皆様からただいまの御出席の方々のプレゼンに対する質問あるいは御感想、その他、何でも結構ですので、何かございましたら御発言いただきたいと思います。いかがでしょうか。

 安藤委員、どうぞ。

○安藤委員 要望に当たっての基本的な考え、1ページ目のところで、まさに目的として幾つか並列されている中でも、第1にマッチング機能の強化ということが挙げられているのは大変結構なことかと考えております。

 それを踏まえてなのですが、その下に小規模事業所であることからその特性を踏まえつつ、制度づくりというお話もあり、また、その後に2ページ目に行くと、業務提携ルールの弾力化というお話がございます。この話を受けると、特に業務提携ルールの弾力化ということを見ると、小規模事業者であるよりも連携したほうがより多くの求人、より多くの求職に直面することができて、マッチングの効率が上がるように感じるわけです。そのようなお話を前提とすると、やはり事業所が規模が大きいほうが何か労働者のためにも、求職者のためにも、または求人企業のためにもなるように感じてしまうのですが、だったとすると本筋は、もしかしたら失礼かもしれないですけれども、連携を認める、提携を認める方向に行くよりも、もっと規模が拡大するようになったほうが、結果、マッチングの効率性に資するのではないかと感じるのですが、何かこの業界が小規模事業者が多いということについて、歴史的経緯であるとか理由があるのか。また、これが大規模化しないことに何か理由があるのかについて、まず教えていただければと思います。よろしくお願いします。

○樋口様 職業紹介事業者の方々の中に、言うまでもございませんが、大企業と言われている事業者さんも数多くあるわけでございますけれども、そういった方々の事業形態というのは当然たくさんの情報を集めて、それに基づいて職業紹介を実施しているところでありますが、歴史的に見て伝統的職種を初めとしてハローワーク、行政のほうで取り扱うことが歴史的にしていなかった、ないしは必ずしも得意でなかった分野について、小規模ながら地域に密着した形で職業紹介事業が営まれてきたという歴史があります。その方々というのは、その地域のニーズに沿った形で、いわゆる地域に密着したような形で事業を展開していらっしゃって、それぞれ求人者、求職者の方々の信頼を得ながら事業展開をしているというのが実態でございます。

 そういった中で規模が大きい事業所の事業形態もあるかというように思いますけれども、必ずしも職業紹介というのは一面で規模の経済効果というのは必ずしも発揮できない分野の1つであると言われております。それは求人者、求職者のニーズをきめ細かく把握をしながら応えていくことが、大規模であれば抜け落ちるような部分というものが小規模事業所にはあって、それが1つの効果として利用されているという面があるのではないかと思います。

 その一方で、求人者の方々から非常に大量な求人が出された場合に、小規模の事業所ではとても職業紹介に応じ切れないといったケースが実際の市場の中ではございます。その場合には同一職種の他の事業所と連絡をとりながら、まさにここで示されている業務の提携ということですけれども、求人者からの要望に応えるような対応をしているのが現状で、そのことをできるだけ対応しやすいように、そして、連携をしながら求人者、求職者のニーズに応えられるような体制をつくっていくということが、さらに必要なのではないかと考えております。

○安藤委員 ありがとうございました。

 もう一点よろしいでしょうか。8ページ目のところで求人条件の明示及び求人求職管理簿の記載についてという項目がございます。ここで求人条件の明示について、メールまたは電話を通じた口頭でもいいものとしてというお話がございましたが、たしか今でもメールは大丈夫なのですね。しかし、私の考えでは、やはり電話というのは口頭ですから言った言わない、つまり前日と同じ条件だったよと後々、口で言ったとしても、いや、そのときの説明で前日と違う条件だと言われたではないかというような水掛け論になってしまう可能性があると思うのです。これはメールという形で一応はちゃんと物が残るものとの大きな違いだと思うのですけれども、メールだけでなく電話を加えなければいけないというのは、どのくらい必要性があるのかということを伺いたいと思ったのです。

 私の親でも、60歳代でも携帯電話でメールの読み書きぐらいはできているというのを感じますと、メールだけにしてしまうとハードルが高いと感じておられるのか。この点について教えていただければと思います。

○樋口様 大前提として、求人者の方ないしは求職者の方に不都合をもたらすことがないようにということで考えておりますけれども、臨時日雇型の職業紹介というのは同じ職場に、同じ求人条件で繰り返し紹介、就職をするというケースが多々あるわけですが、その場合に前日と同じ内容であるということについて、求人管理簿等については適切な記録を残すことになるわけですけれども、御本人に対しての伝達に関して、前日と同じようなことについて書面ないしはメールで送らなければならないものかということについて、実務上の簡素化という観点からすると少なくとも口頭で伝われば、そこに問題がなければいいのではないかと思いまして、こちらのほうに掲げさせていただきました。

○安藤委員 あと一点だけお願いしたいのですけれども、一番最後に口頭でおっしゃっていた職業紹介責任者について、もっと内容を見直してもいいのではないか、または誰に職業紹介事業者の資格を取ってもらうことを求めるのかというお話がありましたが、これも恐らく協会の皆様からしたら、これを認める側の立場から、より多くの人にこれを義務化したほうがいいという方向にバイアスがかかる可能性があると感じてしまいますので、あえて失礼ながら質問をさせていただきたいのです。本当にこの資格を持っているのか、業務に必要なのか、またはこの資格で講習を受けて、学ぶ内容というものがどの範囲で、誰が知らないといけない内容なのか。もしかしたらもっとレベルを上げないといけないかもしれないし、もっとレベルを下げるかわりに全員が知らないといけないかもしれないと感じたりもするのですが、現状である仕組みというものが実態に合っているのかどうかみたいなことについて、もう少し教えていただけたらと思います。

○樋口様 私どもとしては、基本的な現行の仕組みは適当であろうと考えておりまして、その上でさらに先ほど口頭で申し上げましたように、職業安定法を初めとして関係の法律であるとか、いろいろな制度の取扱いというものが変更されている際に、その変更されている内容というものが事業所単位に配置することが求められております職業紹介責任者に的確に伝わっているかどうか、理解が深まっているか、そして、そのとおり運営されているかどうかについての疑問がありまして、頻度というものについて適切かどうかということを本検討会で検討いただければと思っているところです。

 御存じのように、派遣の責任者は3年単位で講習を受けることになっておりますけれども、職業紹介責任者は5年となっておりまして、それが適当なのかどうかということ。それから、事業を運営していく上では、職業紹介責任者が重要な役割を果たすことは言うまでもありませんけれども、その中で他の従事者も何らかの形でこのような法令を初めとした知識を理解する機会を求めていくべきだろうと思っています。

 職業紹介責任者と同等の能力開発機会を提供するというのは、事業者にとっても大きな負担になろうかと思っておりますので、少なくとも職業紹介責任者が中心となって事業所の中で能力開発、教育訓練を受ける機会というものを確保するような努力を事業所に求めていく必要があるのかなと思っております。

○阿部座長 ありがとうございました。

 その他、大久保委員、どうぞ。

○大久保委員 6ページの賃金支払い方法についてお聞きしたいのですが、日々紹介特有の問題としてとても大きな論点だと理解しております。ここでは家政婦の紹介とか配膳人の紹介という民紹協さんの伝統的なサービス領域についての例示がされているのですけれども、これは私の理解が足りないのかもしれませんが、もともと日雇い派遣が規制をされたときに、派遣から紹介に少し市場が動いたところがあると思っていまして、例えば軽作業であるとか、引っ越しだとか、幾つかの領域で変化があったのだと思うのです。その領域にも独特な賃金支払い方法についてのいろいろな問題が発生しているのではないか。その問題は家政婦紹介や配膳人紹介とまた違った難しさが、特に求職者の側の不便さにつながって起こっているのではないかと想像しておったのです。つまり支払い方法のここに説明されていない、そのほかの職域についてはどうですかということを1つお聞きしたい。

 もう一つは、これは最終的に労働基準法の24条に基づく例外を認めてほしいという話なのですけれども、これに対する対処方法としてはこの方法だけなのか、そのほかにも幾つかこの問題に対処するための選択肢があるのか、そのあたりのお考えをお聞かせいただきたい。

○阿部座長 ついでに私も7ページの基準法24条の例外がどういう経緯で入ってきたのかというのを、厚生労働省にお尋ねしたいと思います。

 では樋口様、お願いします。

○樋口様 残念ながら、ここに例示として挙げました、大久保委員から御質問いただきました他の職種について、私ども十分に承知しているわけではないのですけれども、私どもこちらに掲げさせていただきましたものも、あくまでも求人者ないしは求職者に問題の生じないような形でということを考えていまして、言うなれば一律的にどうこうというつもりではございません。あくまでも実態に即したような形で何らかの条件を付しながら、こういう緩和したような対応というものは御検討いただけないかということで考えております。

 また、労基法についての経緯についても私は十分には承知しておりませんで、今ここで御説明をすることができませんが、御承知をいただきたいと思います。

○手倉森企画官 7ページの下のところの24条の経緯ですが、基準法の解釈かと思いますので、こちらのほうで承知をしておりません。

○松浦委員 61年の基発333号についても、後ほど別途で結構ですので、どういう経緯で入ったのか御教示いただければと思います。

○阿部座長 大久保委員、何かありますか。

○大久保委員 これはかなり以前から論点としては提示されてきたところで、なかなかいい解決方法が見つかっていない点だと思うのです。それで直接払うというやりとりをすることに関しては、多分、求職者本人も含めて非常に周辺的な手間がかかったりとか、時間の無駄が発生するということで効率化したい。一方で金融機関を介すると振り込みにも引き出しにもコストがかかって、結果的には金融機関にとって大きなビジネスチャンスかもしれないのですが、実は個人にとってはせっかく働いた賃金の一部が手数料として消えていくという問題があって、この辺についての対処も以前から業界から声が上がっていたと感じておりましたので、何かいい解決方法があればと思ったので、過去の経緯を知りたいなと思ったわけであります。

○阿部座長 ただ、その一方で派遣法の趣旨から合わない場合も出てくるかもしれないので、そのあたりちゃんと整理しないと、この問題はなかなか難しいなと思っているところですけれども、何かまた今後この点については議論させていただきたいと思います。

 ほかいかがでしょうか。竹内委員。

○竹内委員 御説明どうもありがとうございました。

 2点ないし3点お伺いさせていただければと思います。

 まず2ページ目にあります2の1として、職業紹介事業者間の業務連携ルールの弾力化というところで、明確化を図っていただきたいというお話でありました。巻末図1を参照というところで10ページに載っている図を拝見しますと、業務提携ということで紹介所A、B、Cが連携をしているわけですけれども、A、B、Cから下に伸びている矢印として求職者情報共有ファイルデータベースというものがあります。これは御理解をお伺いしたいのですけれども、業務提供するということでこのようなデータベースについても共有のものを構築するということを含めて、業務提携の中身としてお考えなのかというのが質問の1点目でございます。

 2点目の質問は、3ページ目の国外にわたる職業紹介に関する届出書等の見直しというお話ですけれども、このような書類とか書類の写しについての添付が職業紹介事業者にとって大変ハードルが高いというようになっています。大変ハードルが高いとおっしゃる具体的な中身について、もう少し御説明いただければというのが2点目の質問であります。

 3点目として、4ページ目で5の人材ビジネスにおける公正競争の確保と表題が付された項目がございます。この2段落目のところで合理的な理由なく求人者を特定することにより、求人者の利益に偏った職業紹介が行われるものでないことに反するおそれがあるという指摘がございます。反するおそれがあると御指摘される中身についてもう少し、この文書を読んだだけだと私の理解力が不足しているせいかもしれませんけれども、理解が十分でないところがありますので、何でこのようなおそれがあるというお考えに至るのかについて教えていただきたいというのが3点目です。

 また、追加ですみませんが、4点目は、これまで今やりとりされていた項目に関連しますけれども、歴史的経緯なのだとは思いますが、6ページ以下で話に出ている臨時日雇紹介の話ですけれども、家政婦とか配膳人について、同じ就労先に実態としてはある程度継続的に就労していると、配膳人はそうではないかもしれませんけれども、家政婦のほうはそのように思われる側面もあると思うのですが、なぜ日々雇用という形になってしまっているのでしょうか。家政婦の場合だとある程度の期間雇用ということも、これもまた法律学者の空想かもしれませんけれども、考えられなくもないのですが、歴史的経緯というものが答えなのかもしれませんけれども、今でも日々雇用であるというところから先ほどのような問題が生じてきていると思うのですが、なぜそのようになっていて、あるいはなぜそれは変えられないのか。その点について御承知のところをお聞かせいただけると幸いです。

 多くて恐縮ですけれども、よろしくお願いします。

○樋口様 まず御質問の資料10ページの業務提携の例、図でございますけれども、私どもでこのように図を書かせていただいたのは、あくまでも例ということで書かせていただきまして、求職者情報共有ファイル、データベースが必須のものであるとは考えておりません。連携の際に有用な方法としては、このようなデータベースというものも活用していく、ないしは市場の中で現にこのようなデータベースを提供するようなサービスもございますので、そういったことも活用しながら職業紹介事業者としては事業者間の提携をする際に検討していったらどうかという例として書かせていただきました。

 2つ目の国外にわたる云々ということなのですけれども、私どもの連絡、連携を持たせていただいている業界の中で調理師さんの団体がございます。調理師さんは御存じのように和食が世界遺産になって、海外でも非常に評価をされている。そして、和食レストランが海外にもたくさんあるわけですが、マスコミにもよく取り上げられているとおり、日本人から見ると和食かどうか疑いたくなるようなものも出されている。それは現地のコックさんが見よう見まねでつくったものということでございまして、現地の海外の例えば韓国であるとか中国であるとかフランスであるとか、そういった国々の和食レストランで日本人のオーナーとなっていらっしゃる方々が、日本人の和食の調理師をぜひ紹介してもらいたいということを関係の団体に申し出てまいります。

 その際に、調理師の団体の会員となっている事業所というのは何度も申し上げますが、小規模の事業所でございまして、そういった小規模の事業所が届け出をするために必要な海外の労働事情、法制度、必要な提携機関ないしは現地の事務所、そういったものを設けることも含めて資料の整備というものが相当大変です。それから、さらに職業紹介をする頻度といったものも、そのことを専門にすることのできるだけのニーズというのも見込めないということで、対応に非常に困っているということがございます。

 この和食というものを世界に広げていきたいということと、2020年のオリンピックのこともにらみ合わせまして、関係団体のほうでは和食の調理師を海外も含めて若返りを目指しているところですけれども、今、申し上げましたように海外への展開について小規模の事業所ではなかなかみずから対応することが難しいということがございまして、必要な資料等についてここにまとめましたように公的機関が収集、整備する体制を整えていただけると、それを活用しながら対応できるのかなと思っているところでございます。

 3点目の公正競争の例でございますけれども、私どもの承知をしているところの例では例えばデパートであるとか、ホテルなんかでこのような例がございまして、中には裁判の案件に挙がったものもございまして、裁判の判例の中では複数の有料職業紹介業者から紹介を受けていた会社が、ある1社の業者からだけに紹介を受けることを決定した場合、その他の業者に登録する求職者の登録がえを勧めたことに合理的な理由が認められず、かつ、その対応がその他の業者の正当な利益を侵害するなど、社会的相当性を逸脱すると評価される場合に問題がある。こういったような判例が出されておりまして、こういった事態に至らないような状態、公正競争というものがなされるということが、私どもとしては願っているところでございます。

○河津様 家政婦紹介を担当しています河津です。よろしくお願いいたします。

 多分、家政婦(夫)さんの場合は歴史的経緯があるのだろうと思います。お手伝いさんだとかで家庭に入られる場合が多分にせよ長かったと思います。例えば長ければ10年、20年、ひどい人は40年もやっていると聞いております。

 ところが、その後、付添制度等々が動いてきて、それが廃止になりました。そういう歴史的な経緯からしますと、非常に裕福な家庭は当然ないとは言えませんが、少なくなってまいりました。となりますと、例えば子供ができたので、2人目の子供さんができたから、1週間ほど面倒を見てくれませんかというような求人等々、いわゆる求人のニーズが変わってきていると思います。

 介護の関係等々で田舎にいる人をちょっと見てくれないかという話。さらに言えば、墓参りに行くので、その間だけ見てくれないかとか、多分、求人のニーズはかなり変わってきているということでいきますと、ここにありますような臨時日雇いで働くようになってしまってきているのかなと実は思います。現実的に見ましても、家政婦(夫)紹介業の場合、常用雇用で採用になられる方というのは極めて少のうございます。やはり臨時日雇というのが非常に多いと認識をいたしております。

○阿部座長 よろしいですか。

○竹内委員 いろいろと明確に御説明いただきまして、ありがとうございました。これはコメントですけれども、3ページの3の国外にわたるという話のところで調理師の非常に具体的な例で大変問題状況というものがよくわかって、大変興味深く聞かせていただきました。他方で初めの安藤委員の質問に戻るのですけれども、調理師の例だとむしろ大手の企業などが進出するような領域と考えられなくもない気がして、そのような意味では小規模であることが大前提となっている話というものが、実態としてはそうだというのは非常によくわかるのですけれども、それを前提にどこまで考えてよいかというのは、改めて考えさせるところだなというのがコメントでございます。ありがとうございました。

○阿部座長 その他どうですか。松浦委員、どうぞ。

○松浦委員 いろいろ丁寧にお答えいただいて、ありがとうございます。2つだけ確認させていただきたいと思います。

 1つは8ページの(2)です。こちらで2つ目のパラグラフの下から2行目で「採用、不採用の顛末」等を記録にとどめることは事実上、困難に近い状態ですという記述がありまして、その後に職業紹介の取り扱い状況には、「職業紹介の結果」等を必要に応じて特記事項を記載するなどの簡素化と書いてあります。この「採用、不採用の顛末」と「職業紹介の結果」の違いが十分理解できませんでした。つまり、「採用、不採用の顛末」を、どれぐらい詳しく書かなければいけないことになっているのか、少しイメージできるように御説明いただけるとありがたいというのが1つです。

 もう一つは、これはむしろ厚生労働省さんへの質問になるのですけれども、2ページの2番です。事業所外で行う職業紹介業務の基準について、求人及び求職の受理は職業紹介事業許可を受けた事業所において行うこととされていますということなのですが、これは恐らく民紹協さんだけの問題だけではなくて、例えば海外のマッチングなどのときにも出てくる問題だと思われます。海外に例えば職業紹介事業許可を受けた事業所がないようなときには、どのように対応されているのか、実わかっておられる範囲で教えていただきたいと思います。また、そもそも職業紹介事業許可を受けた事業所でないと求人、求職の受理ができないという規制の目的は、個人情報が守られるような環境を確保するため等なのでしょうか。この規制がなされている理由についても、あわせて教えていただきたいと思います。

 ○樋口様 8ページの資料の採用、不採用の顛末等というのは、私どもが行政から受けている表現でありまして、私どもの理解としましては、まず求職の申し込みを受け、求人内容の説明をし、紹介する際にどういう求職の申し込みがあって、そしてどういう求人内容について説明をして、求職者の方がどう反応して、またはそこに求職条件の緩和であるとか、求人条件の緩和であるとか、いろいろな職業紹介にかかわる顛末があろうかと思っておりますけれども、そのことを書き示すのがこの顛末であろうと思っています。

 その結果として、いついつどこそこに職業紹介をする、したということについての結果が下のほうの職業紹介の結果でありまして、この採用、不採用の顛末等について紹介をして、なおかつ求人事業者から採用された、採用されなかった場合にはどのような理由でということも含めて記載をするというのが、私どもの業務の上での理解なのですけれども、この臨時日雇い関係の職業紹介について日々雇用に係るものについて、最初の職業紹介の場面においては当然に今、申し上げましたような詳しい求人内容等について説明をし、本人の求職者の了解の上で職業紹介がされるわけですけれども、次の日に同じ求人について紹介をすることになった場合、そのことをまた詳しく書かなければいけないのか。またはそのやりとりが必要なのかということになってくると、常用雇用の紹介就職とは違った形態であろうと思っておりまして、現在はどこそこの求人について、どの人をどう紹介したということについて、できるだけ詳しく書くように努めているのですけれども、実質的に軽減をしてもいいと思われるようなところは、求人求職者に不都合のない範囲で対応することについて御理解をいただけないかというのがこちらにまとめました内容です。

○松浦委員 ありがとうございます。

 プロセスも含めて詳しく書くように努めておられるのは、自主的に努めておられるのか、何らかの根拠、ルールがあって、それに基づいて、あるいは指導に基づいてそのようにやっておられるのでしょうか。簡素化することを阻んでいるのが何なのかというのがよくわからないのですけれども。

○樋口様 私ども事業者の理解としては、この顛末というものを先ほど申し上げたようなことと理解をしておりまして、そのように努めているということでございます。それはきっと行政機関としても同じような理解なのではないかというもとに、そのように対応しております。

○阿部座長 それでは、今の点についていかがですか。厚生労働省としてはどのように見解をお持ちですか。

○手倉森企画官 顛末と結果のところですか。基本的に採否を書くというか、そういったことを求めているということかと思います。

○阿部座長 そういうことだと齟齬があるということなのかなと思っていますが、今ここで求められているもの、つまり採否の結果を記すことがあれば、厚生労働省としてはそれで十分だと考えているということでよろしいですね。

○手倉森企画官 基本的にはそういうことかと思っています。

○阿部座長 ということだそうです。

○松浦委員 ありがとうございます。

○阿部座長 では2つ目。

○手倉森企画官 海外からの求人のお話ですが、通常であれば取次機関があれば、そこから来ることが想定されるのかなと思っております。あと事業所外での職業紹介の関係ですが、事業所外でやることについて紹介以外のことということで求人の受理などはだめ。職業紹介はだめということでやっているということですが、背景としては今おっしゃった個人情報の管理とかそういうものもあるかもしれないですし、あとは責任体制が事業所外でしっかりしているかとか、そういったこともあろうかと思いますが、済みません、これは推測でありますが、そういうことがあるのではなかろうかと考えております。

○松浦委員 ありがとうございます。

 これは感想ですけれども、必ずそこに取次機関なり、民間職業紹介の事業所があるケースばかりではないような気もしますので、そういった場合も柔軟なマッチングができるように、ケースによっては何らかの考慮をする必要もあるのかなと思いました。

 ○阿部座長 安藤委員、何かありますか。

○安藤委員 先ほど竹内委員から質問があった4ページ目の項目5、人材ビジネスにおける公正競争の確保というところで確認したいところがあって御質問差し上げます。

 ここで有料職業紹介事業許可に当たっての条件である合理的な理由なく求人者を特定することにより求人者の利益に偏った職業紹介が行われるものではないことに反するおそれがあるという話ですが、この話を11ページ目につけていただきました図を用いて考えてみたいのです。11ページ目の下にあるXが職業紹介所Yという子会社に仕事を発注することについて、子会社YがXに対して専ら紹介する。自分のところに登録してきた求職者をXにのみ、またはXに専ら紹介するということが、この許可条件に違反しているというロジックだったら理解できます。ただし、反対に求人企業であるXがYにのみ紹介を依頼すること自体は、許可条件には違反していないと思います。

 そうであると、Y以外の小規模事業者がX社への窓口になれないということがどのくらい問題なのかというと、今の許可条件とは私は関係ないのではないかと感じました。おっしゃっている囲い込みのようなことをどうにかしたいというのが先ほどの専ら派遣に対する規制、労働者派遣の制限と派遣法23条の2の話ですね、この話と今の事例というのはかなりずれているように感じておりまして、恐らくXという大手の求人企業が自分の子会社のYにのみ仕事を出していることがけしからんとおっしゃっているように感じるのですけれども、そこの具体的に何を求めているのかということをもう少し明確に教えていただければと思います。

○樋口様 私どもの申し上げたい、またはお願いをしたいことというのは、まさに11ページの図にまとめたことでございまして、要は今まで複数の職業紹介事業者が求人の申し出を受けていた会社について、そこから関与することができなくなって大手の会社の子会社が、そこだけが職業紹介の事業について集約をされてしまう。そういった形になることが、私どもとしてはこういったことが解消されることが望ましいと思っているところです。

○安藤委員 それというのは、結論から言ってしまえば零細事業者にもチャンスを与えてほしいというお話であって、ここに書いてある求職者の職業選択の自由に反するとか、そういうことには当たらないと考えてしまっても大丈夫でしょうか。あくまで事業者間の競争の観点からおっしゃっているということでよろしいのかなと思ってしまったのですが、そうであるとすると、私の一番最初の問題意識に戻ってしまうのですけれども、やはり事業者がもう少し大規模化する方向になってもいいのではないかと感じてしまうのです。

 最初のほうの説明では例えば歴史的経緯によりマネキンであったりとか、配膳であったり家政婦であったりとか、こういう分野については零細事業者が多いというお話ですけれども、今、11ページで出していただいた例のように大手企業みたいなケースというのは場合を分けて議論しないといけないのかなと感じたのですが、ここに図であるA、B、Cというような余り大きくない職業紹介所の営業の機会だったり利益ということ以外に、ここで言うYという子会社を通じてのみ採用するのでは、労働者にとって、求職者にとって不都合があり、幾つかチャネルがあったほうがいいという理屈というかロジックがあるのだったら、それについて教えていただければと思います。

○仲村様 これはそうたくさんあることではないのですけれども、そのプロセスの中で今までやってきたものががらっと変わってしまう。そのようなところで例えば求職者に対して半ば強制的にYに登録をしなさい。そのようなことが行われるおそれがあるのです。実際にそういう事例も発生しているわけです。ですから初めからXがYに対して全部やるよというのであれば、これは通常のビジネスですから構いません。現状あるものを変えるというときに、今までやってきたところの求職者の登録の事業所が、本人の意図しないところで変えざるを得ないという事態が発生することになりますと、非常に求職者にとっては困ることになるというおそれがあるのです。

 したがって、これはむしろ大企業のビジネスとしてのやり方よりも、求職者に対する紹介所のあり方といいますか、そういう点でこのような事態は非常に困る。そういう観点が言えるのではないかと思います。

○安藤委員 承知しました。ありがとうございました。

○阿部座長 竹内委員、どうぞ。

○竹内委員 質問ではなくてコメントなのですけれども、今の安藤委員のおっしゃることは私はもっともだと思いまして、この項目で公正競争の確保となっていますけれども、むしろ図11のようなことに変えるようなことをしてはいけないということ自体が、むしろ公正競争を阻害する方向の話ではないかと私は正直にそのように聞いていて思いました。

 そもそも、特定の企業がどのようなところに求人を出すかということについては制限があるわけではないので、また、本当に縁故に頼った形で、クローズドの形でやることも現行法上は差し支えないとされていますので、そのようなことになってくると現行、幾つかの職業紹介事業者を介しているからといって、それを変更してはいけないということは前提としてそもそも成り立たないという理解を持っております。そういう意味では今おっしゃる点については、私は余り理由がないのかなという感想です。

○阿部座長 ありがとうございました。

 いろいろと参考になる御意見、御要望をいただきまして、ありがとうございました。いろいろと議論させていただきたいところはあるかとは思うのですが、時間もございますので、本日は以上とさせていただきたいと思います。御協力いただきまして、本当にありがとうございました。

 それでは、事務局から連絡事項をお願いします。

○木本補佐 次回の日程は3月2910時から、場所は専用第22会議室で開催いたしますので、よろしくお願いいたします。

 傍聴の方々に御連絡いたします。傍聴の方々は事務局の誘導に従って御退席ください。また、御協力いただいた事業者の皆様、ありがとうございました。事務局の者が御案内いたしますので、今しばらく着席のままお待ちください。


(了)

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